JP2002248968A - 被制御対象の制御方法、制御システム及びプログラム - Google Patents
被制御対象の制御方法、制御システム及びプログラムInfo
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Abstract
するための制御特性を、使用者の好み制御特性からどの
ように異なっているかにつき明確に認識できるようにし
た被制御対象の制御方法及び制御システムを提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 乗用車用空気調和制御システムにおい
て、表示器は、目標ブロワ電圧と目標吹き出し温度との
関係を表す標準風量制御特性とこの標準風量制御特性を
乗員の好みに応じて変更した好み風量制御特性を同時に
表示する。
Description
の車両に装備するに適した空気調和制御システムやオー
トクルーズ制御システム等の制御システム、制御方法及
びプログラムに関するものである。
おいては、使用者によるスイッチ操作入力を記憶データ
として記憶し、この記憶データに基づき当該使用者の嗜
好、好みや性向などを学習し、この学習に応じて空調制
御特性を変更するようにしたいわゆる学習制御が採用さ
れたものがある。その一例としては、使用者である乗員
の好みに応じて空調制御特性を変更する乗用車用空気調
和制御システムがある。
には、乗員の設定による設定温度及び各種センサの検出
による内気温、外気温や日射量等の熱負荷情報に基づ
き、最適な目標吹き出し温度や目標送風量を自動的に算
出して制御する自動空気調和制御システムがある。そし
て、この自動空気調和制御システムによる制御特性は、
乗用車の車種や日本、米国、欧州等の仕向地により一義
的に決定されている。
には個人差が大きいことから、上記自動空気調和制御シ
ステムのような一義的な制御特定に依っては、すべての
乗員の温感を満足するのは困難であるという問題が生ず
る。
操作を教師データとして蓄積して学習し、制御特性を変
更するいわゆる学習型空調装置が提案されている(例え
ば、特許第2921290号公報参照)。この空調装置
では、その工場出荷時の特性(以後、標準特性と呼ぶ)
を変更して使用者の好みに応じた制御特性(以後、好み
制御特性と呼ぶ)を学習により自動的に作り出すように
なっている。
制御特性を変更するものにすぎず、当該空調装置では、
標準特性と学習内容の差異を使用者に知らせることはで
きない。
と好み制御特性が大幅に異ならない限り、その違いに相
当する学習効果は、使用者によって明瞭には体感され得
ないという不具合が生ずる。
習型空調装置を試作し、多くの被験者に使用感を尋ねて
みたところ、これら被験者には、学習に応じた自分の好
み制御特性が標準制御特性とどのように異なっているの
かにつき、リアルタイムで知りたいという欲求をもって
いる者が非常に多かった。
するため、被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御
するための制御特性を、使用者の好み制御特性からどの
ように異なっているかにつき明確に認識できるようにし
た被制御対象の制御方法及び制御システムを提供するこ
とを目的とする。
が、その機能により、被制御対象をその熱負荷の変動に
応じて制御するための制御特性を、使用者の好み制御特
性から同様に異なっているかにつき明確に認識できるよ
うにしたプログラムを提供することを目的とする。
り、請求項1に記載の発明に係る被制御対象の制御方法
では、被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御する
ための制御特性を、使用者の操作に応じた制御データを
蓄積し学習することで、標準制御特性から使用者の好み
制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき被制御対
象を熱負荷の変動に応じて制御する。当該制御方法にお
いて、上記制御を、上記標準制御特性及び上記好み制御
特性の双方を同時に表示しつつ、行うことを特徴とす
る。
み制御特性の双方を同時に表示することで、被制御対象
をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性
を、使用者の好み制御特性からどのように異なっている
かにつきリアルタイムにて明確に認識できる。
求項1に記載の発明において、熱負荷の現在の状態にお
ける制御の動作点を、好み制御特性上にて表示すること
を特徴とする。
制御の動作点が好み制御特性上のどの位置にあるかを認
識できるので、請求項1に記載の発明の作用効果をより
一層向上できる。
求項2に記載の発明において、使用者の操作時に、好み
制御特性に基づく出力値に、上記操作により与えられる
補正量を加算して加算出力値とし、好み制御特性上の加
算出力値に相当する位置に動作点を移動させて表示する
ことを特徴とする。
り、動作点の移動を表示することで、好み制御特性の上
記操作に伴う変更の状態を認識しつつ、請求項2に記載
の発明の作用効果を達成できる。
対象の制御方法では、被制御対象をその熱負荷の変動に
応じて制御するための制御特性を、使用者の操作に応じ
た制御データを蓄積し学習することで、標準制御特性か
ら使用者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に
基づき被制御対象を熱負荷の変動に応じて制御する。当
該制御方法において、上記制御を、上記標準制御特性と
上記好み制御特性との差分を表示しつつ行うことを特徴
とする。
制御特性との差分を表示することで、請求項1に記載の
発明と実質的に同様の作用効果を達成できる。
求項4に記載の発明において、差分は、数、アナログ量
及び色彩のいずれか又はこれらの組み合わせで表示され
ることを特徴とする。
効果をより一層向上できる。
4又は5に記載の発明において、差分が、正又は負をも
特定できるように表示されることを特徴とする。
の作用効果をより一層向上できる。
求項1乃至3のいずれか一つに記載の発明において、標
準制御特性を好み制御特性に変更する際に、学習中であ
る旨、音声により報知することを特徴とする。
つに記載の発明の作用効果と同一の作用効果を達成でき
るのは勿論のこと、標準制御特性を好み制御特性に変更
する際に、学習中である旨、音声により報知すること
で、標準制御特性を好み制御特性に変更のための学習過
程にあることを音声により確実に認識できる。
求項1乃至3及び7のいずれか一つに記載の発明におい
て、標準制御特性を好み制御特性に変更する際に、学習
完了である旨、音声により報知することを特徴とする。
れか一つに記載の発明の作用効果を達成できるのは勿論
のこと、標準制御特性を好み制御特性に変更する際に、
学習完了である旨、音声により報知することで、標準制
御特性を好み制御特性に変更のための学習が完了したこ
とを音声によ確実に認識できる。
対象の制御方法では、被制御対象をその熱負荷の変動に
応じて制御するための制御特性を、使用者の操作に応じ
た制御データを蓄積し学習することで、標準制御特性か
ら使用者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に
基づき被制御対象を熱負荷の変動に応じて制御する。当
該制御方法において、上記制御を、上記標準制御特性と
上記好み制御特性との差分を音声により報知しつつ行う
ことを特徴とする。
上記標準制御特性と上記好み制御特性との差分を音声に
より報知しても、請求項4に記載の発明と実質的に同様
の作用効果を達成できる。
システムでは、室内の現実の温度と設定温度との差に応
じて室内の目標吹き出し温度を決定する目標吹き出し温
度決定手段(330)と、目標吹き出し温度と目標ブロ
ワ電圧との関係を表す制御特性に基づき目標吹き出し温
度に応じて目標ブロワ電圧を設定する目標ブロワ電圧設
定手段と、目標ブロワ電圧に応じた量にて室内に吹き出
すように空気流を送風するブロワ(10b)と、室内へ
の吹き出し空気流の温度を目標吹き出し温度に向けて調
整する吹き出し温度調整手段(350、10c、10
d、10e)とを備える。
りその好みに応じて吹き出し空気流の量を補正するとき
目標ブロワ電圧の補正量を制御量を表す操作入力として
設定する操作入力設定手段(120)と、上記操作入力
を学習しこの学習に応じて制御特性を使用者の好みの制
御特性(以下、好み制御特性という)に変更する制御特
性変更手段(342)と、上記操作入力設定前の制御特
性と好み制御特性との双方を同時に表示する表示手段
(230、400)とを備えて、目標ブロワ電圧設定手
段は、目標ブロワ電圧の設定を、制御特性に代えて好み
制御特性に基づき目標吹き出し温度に応じて行うことを
特徴とする。
も、上記操作入力設定前の制御特性と好み制御特性との
双方を同時に表示することで、室内をその熱負荷の変動
に応じて制御するための制御特性を、使用者の好み制御
特性からどのように異なっているかにつきリアルタイム
にて明確に認識できる。
グラムは、被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御
するための制御特性を、使用者の操作に応じた制御デー
タを蓄積し学習することで、標準制御特性から使用者の
好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき被制
御対象を熱負荷の変動に応じて制御するようにマイクロ
コンピュータに機能させるためのものである。当該プロ
グラムにおいて、上記制御を、標準制御特性及び好み制
御特性の双方を同時に表示しつつ、行うようにマイクロ
コンピュータに機能させることを特徴とする。
効果を達成できるようにマイクロコンピュータを機能さ
せるプログラムの提供が可能となる。
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
に基づいて説明する。
用車用空気調和制御システムの一例を示しており、この
空気調和制御システムは、空調ユニットUと、電気制御
装置Eとにより構成されている。空調ユニットUは、エ
アダクト10を備えており、このエアダクト10内に
は、その上流から下流にかけて、内外気切り替えドア1
0a、ブロワ10b、エバポレータ10c、エアミック
スドア10d、ヒータコア10e、フットドア10f、
フェイスドア10g及びデフロスタドア10hが配設さ
れている。
10の上流に設けた外気導入口11及び内気導入口12
の境界部に切り替え可能に支持されている。この内外気
切り替えドア10aは、サーボモータ20により、切り
替え駆動されて、その第1切り替え位置にて、外気導入
口11を開き、その第2切り替え位置にて、内気導入口
12を開く。
切り替え位置において、当該乗用車の外気がエアダクト
10内にその外気導入口11から空気流として導入され
る。また、内外気切り替えドア10aの第2切り替え位
置において、当該乗用車の車室の空気(以下、内気とい
う)がエアダクト10内にその内気導入口12から空気
流として導入される。なお、内外気切り替えドア10a
を第1及び第2の切り替え位置の間のどこかの位置(以
下、中間位置という))にサーボモータ20により駆動
することで、エアダクト10内に導入される空気流にお
ける内気と外気との混合割合を調整するようにしてもよ
い。
て、エアダクト10内にて内外気切り替えドア10aの
下流に配設されており、このブロワ10bは、ブロワモ
ータ14によりブロワファン13を駆動することで内外
気切り替えドア10aからの空気流をエバポレータ10
cに向けて送風する。
のエンジンにより駆動されるコンプレッサ等と共に冷凍
サイクルを構成し、ブロワ10bからの送風空気流を冷
却し冷却空気流としてエアミックスドア10d及びヒー
タコア10eに向けて流出する。
0eの一部に回動可能に支持されており、このエアミッ
クスドア10dは、サーボモータ30により駆動され
て、回動し、その開度に応じて、冷却空気流のヒータコ
ア10e及びこのヒータコア10eに対するバイパス1
5への流入割合を調整する。ヒータコア10eは、その
流入空気流を、上記エンジン内の循環冷却水の温度に応
じて加熱する。
ットモード用吹き出し口16に支持されており、当該フ
ットドア10fは、サーボモータ40により駆動され
て、吹き出し口16を開閉する。フェイスドア10g
は、エアダクト10のフェイスモード用吹き出し口17
に支持されており、このフェイスドア10gは、サーボ
モータ50により駆動されて、吹き出し口17を開閉す
る。また、デフロスタドア10hは、エアダクト10の
デフロスタモード用吹き出し口18に支持されており、
このデフロスタドア10hは、サーボモータ60により
駆動されて吹き出し口18を開閉する。なお、各フット
ドア10f、フェイスドア10g及びデフロスタドア1
0hは、吹出しモード切り替え手段を構成し、各サーボ
モータ40乃至70により駆動されて、空調ユニットU
を、各種の吹出しモード(フェイスモード、バイレベル
モード、フットモード、デフロスタモードなど)にお
く。
ており、この温度設定器80は、その操作により、当該
乗用車の車室内の所望の温度を設定する。オートスイッ
チ90は、当該空気調和制御システムを自動制御下にお
くとき操作される。内外気スイッチ100は、当該空気
調和制御システムを内気導入モード或いは外気導入モー
ドにおくとき切り替え操作される。吹き出しモードスイ
ッチ110は、当該空気調和制御システムの吹き出しモ
ードを所望の吹き出しモードに切り替えるとき操作され
る。送風量設定器120は、その増量スイッチ121或
いは減量スイッチ122の操作により、ブロワ10bの
送風量をブロワ電圧でもって設定する。具体的には、送
風量設定器120は、増量スイッチ121の一回の押動
操作毎に、ブロワ電圧を1レベル(0.25Vに相当す
る)だけ高くするように設定し、また、減量スイッチ1
22の1回の押動操作毎に、ブロワ電圧を上記1レベル
だけ低くするように設定する。本実施形態では、ブロワ
電圧が上記1レベル高くなることが、ブロワ10bの設
定送風量が所定量だけ増大することに対応し、ブロワ電
圧が上記1レベルだけ低くなることが、ブロワ10bの
設定送風量が上記所定量だけ減少することに対応する。
内の温度を内気温として検出する。外気温センサ140
は、当該乗用車の外気の温度を外気温として検出する。
日射センサ150は、当該乗用車の車室内へ入射する日
射の量を日射量として検出する。エバポレータ温度セン
サ160は、エバポレータ10cの冷却空気流の出口の
温度をエバポレータ温度として検出する。水温センサ1
70は、上記エンジンの冷却系統における冷却水の温度
を水温TWとして検出する。
設定温度、内気温センサ130の検出内気温、外気温セ
ンサ140の検出外気温、日射センサ150の検出日射
量、エバポレータ温度センサ160の検出エバポレータ
温度及び水温センサ170の検出水温を設定温度TSE
T、内気温TR、外気温TAM、日射量TS、エバポレ
ータ温度TE及び水温TWにそれぞれデジタル変換す
る。
示すフローチャートに従い、コンピュータプログラムを
実行し、この実行中において、オートスイッチ90、内
外気スイッチ100、吹き出しモードスイッチ110、
送風量スイッチ120の各操作及びA−D変換器180
からの各出力に応じて、各駆動回路200、220の制
御処理及び不揮発性RAM210への書き込みや当該不
揮発性RAM210からの読み出しの処理を行う。な
お、上記コンピュータプログラムはマイクロコンピュー
タ190のROMに予め記憶されている。また、マイク
ロコンピュータ190は、当該乗用車に搭載のバッテリ
BからイグニッションスイッチIGを介し給電されて作
動する。
190による制御を受けて、ブロワモータ14及び各サ
ーボモータ20乃至60を駆動する。駆動回路220
は、マイクロコンピュータ190による制御を受けて、
表示器230の表示駆動を行う。表示器230は、駆動
回路220により駆動されて、表示画面231(図10
参照)にて空調制御状態を表示する。この表示器230
の表示内容は、設定温度、内気温、外気温だけでなく、
標準制御特性と好み制御特性とを同時表示することで、
後述のように標準制御特性と好み制御特性の違いを視覚
的に把握できるようにする。なお、表示器230は、液
晶パネルやCRT等の各種表示器でよい。
いて、イグニッションスイッチIGのオンに伴い、当該
乗用車を走行状態におくものとする。また、マイクロコ
ンピュータ190は、イグニッションスイッチIGのオ
ンに伴い作動して、図2のフローチャートに従い、コン
ピュータプログラムの実行を開始する。
コンピュータ190の内部の初期化の処理がなされる。
ついで、ステップ310において、オートスイッチ9
0、内外気スイッチ100、吹き出しモードスイッチ1
10及び送風量スイッチ120の各操作出力がデータと
して読み込まれる。その後、ステップ320において、
A−D変換器180の各デジタル出力がデータとして読
み込まれる。
0、320で読み込んだデータに基づいて、当該乗用車
の車室内に吹出す空気流の目標吹き出し温度TAOが次
の数1の式に基づき算出される。ここで、目標吹き出し
温度TAOは、当該乗用車の熱負荷の変化に応じて車室
内の温度を設定温度TSETに維持するために必要な吹
出し温度である。
AM×TAM−KS×TS+C 但し、KSET、KR、KAM、KSはゲイン定数であ
り、Cは補正定数である。
設定するための好み風量設定ルーチン340の処理がな
される(図2及び図3参照)。ここで、好みの送風量
は、乗員の好みの送風量に対応するブロワ電圧によって
決まることから、好み風量設定ルーチン340はブロワ
電圧設定ルーチンであるともいえる。
を決めるブロア電圧が上述した目標吹き出し温度TAO
に基づいて決定される。ここで、当該乗用車の乗員が好
む送風量には個人差があるので、予め一律に適切な送風
量を決めることは難しい。そこで、本第1実施形態で
は、当該乗用車における乗員個々の好み風量を当該乗員
による送風量スイッチ120の手動操作に伴い学習し、
この学習結果に基づいて送風量制御特性を補正していく
ことで、乗員個々の好みを的確に反映した制御特性とな
るようにしている。詳細にには、図3の好み風量設定ル
ーチン340に基づき次のような処理がなされている。
310で読込んだデータに送風量スイッチ120の操作
出力が含まれているか否かが判定される。現段階にて、
乗員が送風量スイッチ120の操作により操作出力がス
テップ310において読み込まれていれば、ステップ3
41での判定がYESとなる。ここで、送風量スイッチ
120の操作(増量スイッチ121或いは減量スイッチ
122の操作)は、当該乗員の好みに応じてなされてい
るものとする。
ESになると、ステップ342において、学習制御によ
る風量制御特性(ブロア電圧制御特性)の変更補正が行
われる。
3の送風量を変化させるブロワモータ14への目標ブロ
ア電圧を、目標吹き出し温度TAOの高低に応じて、図
4にて示すように変化させるように設定されている。こ
れによれば、当該標準風量制御特性は、目標吹き出し温
度TAOの高温側(暖房開始時)及び低温側(冷房開始
時)の双方で送風量を増大するように目標ブロワ電圧を
HIにし、目標吹き出し温度TAOの中間温度域(暖
房、冷房の定常運転域)で送風量を減量するように目標
ブロワ電圧をLOにする特性となっている。本第1実施
形態では、図4の標準風量制御特性は、空気調和制御シ
ステムの工場出荷時の特性である。この標準風量制御特
性は、予め実験などにより最も一般的な乗員の好み(温
熱感覚)に適合するように設定されて、マイクロコンピ
ュータ190のROMに予め記憶されている。
車の熱負荷と乗員による送風量スイッチ120の手動操
作で指定された送風量とを組み合わせた操作情報として
マイクロコンピュータ190による制御のもと不揮発性
RAM210に書き込み更新することで、乗員の好みの
風量制御特性に補正変更する。
の補正変更について図5を参考にして具体的に説明す
る。乗員の好み風量制御特性は、上述のごとく、不揮発
性RAM210に書き込まれている。当該好み風量制御
特性の初期特性は、図5にて符号aにて示される目標ブ
ロワ電圧と目標吹き出し温度TAOとの関係で表され
る。この初期特性aは、図4の標準風量制御特性と同一
である。
目の送風量設定の操作が行なわれたときについて述べ
る。図5の初期特性aにおいて目標ブロワ電圧がレベル
α(最大風量に対応するブロワ電圧Hi)であるとき、
乗員による送風量スイッチ120の減量スイッチ122
の操作により、目標ブロワ電圧が、現段階でのステップ
330における目標吹き出し温度TAOとの関連にて、
操作点P1のレベルまで引き下げられると、この乗員に
よる減量スイッチ122の操作を学習して、この操作点
P1を通るように初期特性aの傾斜部分を図5にて横軸
に沿い左側(目標吹き出し温度TAOの低温側)に向け
平行移動させる。図5の実線bは上記1回目の乗員によ
る送風量スイッチ120の操作を学習した後の好み風量
制御特性を示す。
0の操作の学習により初期特性aを好み風量制御特性b
に補正変更した後には、ステップ343において、当該
学習後の好み風量制御特性bを用いて、目標ブロア電圧
が、ステップ330での目標吹き出し温度TAOに基づ
いて決定される。これにより、1回目の送風量スイッチ
120の操作に基づくブロワ10bによる目標送風量が
決定される。
される場合には、コンピュータプログラムは直ちにステ
ップ343に進み、目標ブロア電圧が初期特性aに基づ
き目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。これに
より、上記1回目の送風量スイッチ120の操作なしの
場合のブロワ10aの目標送風量が決定される。
の処理が終了すると、次のステップ350(図2参照)
において、目標吹き出し温度TAOに対応するエアミッ
クスドア10dの目標開度SWが、次の数2の式に基づ
いて算出される。
10aによる空気流導入モードが、空気流導入モードと
目標吹き出し温度TAOとの関係を表す制御特性(図8
参照)に基づき目標吹き出し温度TAOに応じて決定さ
れる。この決定後、ステップ370にて、目標吹き出し
モードが、目標吹き出しモードと目標吹き出し温度TA
Oとの関係を表す制御特性(図9参照)に基づき目標吹
き出し温度TAOに応じて決定される。
ように好み風量設定ルーチン340及び各ステップ35
0乃至370における決定に基づき各制御信号が駆動回
路200に出力される。
いて決定された目標ブロワ電圧は、ブロワ10bの目標
送風量を表す制御信号として出力される。このため、ブ
ロワ10bは、ブロワモータ14にて、目標送風量を表
す制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、
ファン13から当該目標送風量を送風する。なお、乗員
が上述の送風量設定の手動操作を行っていない場合、好
み風量制御特性は上述のように初期特性aのままで標準
風量制御特性と等しいので、乗員には標準制御特性と等
価の風量制御が行なわれる。
目標開度SWは、エアミックスドア10dの目標開度を
表す制御信号として出力される。このため、サーボモー
タ30は、当該目標開度を表す制御信号に応じて駆動回
路200により駆動されて、エアミックスドア10dを
上記目標開度に向けて回動する。
空気流導入モードは、外気導入モード或いは内気導入モ
ードを表す制御信号として出力される。このため、サー
ボモータ20は、当該制御信号に応じて内外気切り替え
ドア10aを外気導入モード或いは内気導入モードにす
るように回動する。
目標吹き出しモードは、フットモード、バイレベルモー
ド或いはフェイスモードを表す制御信号として出力され
る。このため、各サーボモータ30、40及び50は、
当該制御信号に応じて駆動回路200により駆動され
て、フットドア10f、フェイスドア10gをフットモ
ード、バイレベルモード或いはフェイスモードにするよ
うに駆動する。
調制御がなされる。ステップ380における処理後、ス
テップ390において、マイクロコンピュータ190の
ROMから標準制御特性が読み込まれるとともに不揮発
性RAM210から好み制御特性bが読み込まれる。つ
いで、表示制御ルーチン400において、ステップ32
0における設定温度TSET、内気温TR及び外気温T
AM、ブロワ電圧設定ルーチンにおける目標ブロワ電圧
に対応する目標送風量並びにステップ390における標
準制御特性及び好み制御特性bが表示データとして駆動
回路220に出力される。このため、表示器230は、
駆動回路220により駆動されて、当該表示データを表
示する。
ップ410では、所定の表示期間t秒の経過の有無が判
定される。換言すれば、表示制御ルーチン400での表
示データに基づく表示器230による表示は、上記所定
の表示期間の間維持される。そして、当該表示期間が経
過すると、ステップ410での判定がYESとなり、コ
ンピュータプログラムはステップ310に戻る。
処理後、ステップ330にて、好み風量制御特性bのも
とにおける空調制御状態において、現段階での目標吹き
出し温度TAOが数1の式に基づき上述と実質的に同様
に算出され、その後、好み風量設定ルーチン340の処
理がなされる。
データに上記1回目の操作後の送風量スイッチ120の
操作出力が含まれていれば、ステップ341での判定は
YESとなる。これに伴い、ステップ342において、
学習制御による風量制御特性(ブロア電圧制御特性)の
変更補正が行われる。即ち、ステップ342において
は、当該乗用車の熱負荷と乗員による上記1回めの操作
後の送風量スイッチ120の手動操作で指定された送風
量とを組み合わせた操作情報としてマイクロコンピュー
タ190による制御のもと不揮発性RAM210に書き
込み更新することで、乗員の好みの風量制御特性に補正
変更する。ここで、現段階におけるステップ342での
風量制御特性の補正変更について図6を参考にして具体
的に説明する。
操作に対する学習後の好み風量制御特性bにおいて、目
標ブロワ電圧がレベルβ(最少風量に対応するブロワ電
圧Loに近いブロワ電圧)であるとき、乗員による送風
量スイッチ120の増量スイッチ121の操作により、
目標ブロワ電圧が、現段階における目標吹き出し温度T
AOとの関連で、操作点P2のレベルまで引き上げられ
ると、今度は、操作点P1及び操作点P2の両方を通る
ように、好み風量制御特性bの左側傾斜部分の傾きθが
変更される。この例では、好み風量制御特性bが、その
左側傾斜部分の傾きθを小さくする方向に変更される。
図6にて示す実線cは当該2回目の乗員による送風量ス
イッチ120の操作を学習した後の好み風量制御特性を
示す。
0の操作の学習により好み風量制御特性bを好み風量特
性cに補正変更した後には、ステップ343において、
当該学習後の好み風量制御特性cを用いて、目標ブロア
電圧が、ステップ330での最新の目標吹き出し温度T
AOに基づいて決定される。これにより、2回目の送風
量スイッチ120の操作に基づくブロワ10bによる目
標送風量が決定される。
される場合には、コンピュータプログラムは直ちにステ
ップ343に進み、目標ブロア電圧が好み風量特性bに
基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じて決定され
る。これにより、上記2回目の送風量スイッチ120の
操作なしの場合のブロワ10aの目標送風量が決定され
る。
の処理が終了すると、ステップ350において、最新の
目標吹き出し温度TAOに対応するエアミックスドア1
0dの最新の目標開度SWが数2の式に基づいて上述と
実質的に同様に算出される。
切り替えドア10aによる空気流導入モードが、図8の
制御特性に基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じ
て決定される。この決定後、ステップ370にて、目標
吹き出しモードが、図9の制御特性に基づき最新の目標
吹き出し温度TAOに応じて決定される。
ように2回目の送風量スイッチ120の操作に伴う好み
風量設定ルーチン340及び各ステップ350乃至37
0における決定に基づき各制御信号が駆動回路200に
出力される。
操作に伴い好み風量設定ルーチン340において決定さ
れた目標ブロワ電圧は、ブロワ10bの目標送風量を表
す制御信号として出力される。このため、ブロワ10b
は、ブロワモータ14にて、2回目の送風量スイッチ1
20の操作に基づく目標送風量を表す制御信号に応じて
駆動回路200により駆動されて、ファン13から当該
目標送風量を送風する。なお、乗員が上述の2回目の送
風量設定の手動操作を行っていない場合、好み風量制御
特性は上述のように好み風量制御特性bのまま故、乗員
には好み風量制御特性bと等価の風量制御が行なわれ
る。
作後にステップ350において決定された目標開度SW
は、エアミックスドア10dの目標開度を表す制御信号
として出力される。このため、サーボモータ30は、当
該目標開度を表す制御信号に応じて駆動回路200によ
り駆動されて、エアミックスドア10dを上記目標開度
に向けて回動する。
作後にステップ360において決定された空気流導入モ
ードは、外気導入モード或いは内気導入モードを表す制
御信号として出力される。このため、サーボモータ20
は、当該制御信号に応じて内外気切り替えドア10aを
外気導入モード或いは内気導入モードにするように回動
する。
作後にステップ370において決定された目標吹き出し
モードは、フットモード、バイレベルモード或いはフェ
イスモードを表す制御信号として出力される。このた
め、各サーボモータ30、40及び50は、当該制御信
号に応じて駆動回路200により駆動されて、フットド
ア10f、フェイスドア10gをフットモード、バイレ
ベルモード或いはフェイスモードにするように駆動す
る。
調制御がなされる。ステップ380における処理後、ス
テップ390において、マイクロコンピュータ190の
ROMから標準制御特性が読み込まれるとともに不揮発
性RAM210から好み制御特性cが読み込まれる。つ
いで、表示制御ルーチン400において、ステップ32
0における設定温度TSET、内気温TR及び外気温T
AM、ブロワ電圧設定ルーチンにおける目標ブロワ電圧
に対応する目標送風量並びにステップ390における標
準制御特性及び好み制御特性cが表示データとして駆動
回路220に出力される。このため、表示器230は、
駆動回路220により駆動されて、当該表示データを表
示する。
ップ410では、所定の表示期間t秒の経過の有無が判
定される。換言すれば、表示制御ルーチン400での表
示データ(標準制御特性及び好み風量制御特性cを含
む)に基づく表示器230による表示は、上記所定の表
示期間の間維持される。そして、当該表示期間が経過す
ると、ステップ410での判定がYESとなり、コンピ
ュータプログラムはステップ310に戻る。
処理後、ステップ330にて、好み風量制御特性cのも
とにおける空調制御状態において、現段階での目標吹き
出し温度TAOが数1の式に基づき上述と実質的に同様
に算出され、その後、好み風量設定ルーチン340の処
理がなされる。
データに上記2回目の操作後の送風量スイッチ120の
操作出力が含まれていれば、ステップ341での判定は
YESとなる。これに伴い、ステップ342において、
学習制御による風量制御特性(ブロア電圧制御特性)の
変更補正が行われる。即ち、ステップ342において
は、当該乗用車の熱負荷と乗員による上記2回めの操作
後の送風量スイッチ120の手動操作で指定された送風
量とを組み合わせた操作情報としてマイクロコンピュー
タ190による制御のもと不揮発性RAM210に書き
込み更新することで、乗員の好みの風量制御特性に補正
変更する。ここで、現段階におけるステップ342での
風量制御特性の補正変更について図7を参考にして具体
的に説明する。
操作に対する学習後の好み風量制御特性cにおいて、目
標ブロワ電圧がレベルγ(操作点P2のブロワ電圧と最
低ブロワ電圧Loとの間のブロワ電圧)であるとき、上
記2回目の操作後の乗員による送風量スイッチ120の
減量スイッチ122の操作によりブロワ電圧が操作点P
3の最低ブロワ電圧Loまで引き下げられると、今度
は、上記2回目の学習後の好み風量制御特性cにおける
左側傾斜部分の傾きθが、操作点P1、操作点P2、操
作点P3を直線近似する傾き(具体的には各操作点を最
小2乗近似する傾き)にするように変更される。図7に
て示す実線dは当該3回目の乗員による送風量スイッチ
120の操作を学習した後の好み風量制御特性を示す。
なお、4回以後の乗員による送風量スイッチ120の操
作に対しても好み風量制御特性d或いはその後の好み風
量制御特性における傾斜部分の傾きθを、各操作点を直
線近似する傾きにするように変更すればよい。
0の操作の学習により好み風量制御特性cを好み風量特
性dに補正変更した後には、ステップ343において、
当該学習後の好み風量制御特性dを用いて、目標ブロア
電圧が、ステップ330での最新の目標吹き出し温度T
AOに基づいて決定される。これにより、3回目の送風
量スイッチ120の操作に基づくブロワ10bによる目
標送風量が決定される。
される場合には、コンピュータプログラムは直ちにステ
ップ343に進み、目標ブロア電圧が好み風量特性cに
基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じて決定され
る。これにより、上記3回目の送風量スイッチ120の
操作なしの場合のブロワ10aの目標送風量が決定され
る。
設定ルーチン340の処理が終了すると、ステップ35
0において、最新の目標吹き出し温度TAOに対応する
エアミックスドア10dの最新の目標開度SWが数2の
式に基づいて上述と実質的に同様に算出される。
切り替えドア10aによる空気流導入モードが、図8の
制御特性に基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じ
て決定される。この決定後、ステップ370にて、目標
吹き出しモードが、図9の制御特性に基づき最新の目標
吹き出し温度TAOに応じて決定される。
ように3回目の送風量スイッチ120の操作に伴う好み
風量設定ルーチン340及び各ステップ350乃至37
0における決定に基づき各制御信号が駆動回路200に
出力される。
作に伴い好み風量設定ルーチン340において決定され
た目標ブロワ電圧は、ブロワ10bの目標送風量を表す
制御信号として出力される。このため、ブロワ10b
は、ブロワモータ14にて、3回目の送風量スイッチ1
20の操作に基づく目標送風量を表す制御信号に応じて
駆動回路200により駆動されて、ファン13から当該
目標送風量を送風する。なお、乗員が上述の3回目の送
風量設定の手動操作を行っていない場合、好み風量制御
特性は上述のように好み風量制御特性cのまま故、乗員
には好み風量制御特性cと等価の風量制御が行なわれ
る。
作後にステップ350において決定された目標開度SW
は、エアミックスドア10dの目標開度を表す制御信号
として出力される。このため、サーボモータ30は、当
該目標開度を表す制御信号に応じて駆動回路200によ
り駆動されて、エアミックスドア10dを上記目標開度
に向けて回動する。
作後にステップ360において決定された空気流導入モ
ードは、外気導入モード或いは内気導入モードを表す制
御信号として出力される。このため、サーボモータ20
は、当該制御信号に応じて内外気切り替えドア10aを
外気導入モード或いは内気導入モードにするように回動
する。
作後にステップ370において決定された目標吹き出し
モードは、フットモード、バイレベルモード或いはフェ
イスモードを表す制御信号として出力される。このた
め、各サーボモータ30、40及び50は、当該制御信
号に応じて駆動回路200により駆動されて、フットド
ア10f、フェイスドア10gをフットモード、バイレ
ベルモード或いはフェイスモードにするように駆動す
る。
調制御がなされる。ステップ380における処理後、ス
テップ390において、マイクロコンピュータ190の
ROMから標準制御特性が読み込まれるとともに不揮発
性RAM210から好み制御特性dが読み込まれる。つ
いで、表示制御ルーチン400において、ステップ32
0における設定温度TSET、内気温TR及び外気温T
AM、ブロワ電圧設定ルーチンにおける目標ブロワ電圧
に対応する目標送風量並びにステップ390における標
準制御特性及び好み制御特性cが表示データとして駆動
回路220に出力される。このため、表示器230は、
駆動回路220により駆動されて、当該表示データを表
示する。
ップ410では、所定の表示期間t秒の経過の有無が判
定される。換言すれば、表示制御ルーチン400での表
示データ(標準制御特性及び好み風量制御特性dを含
む)に基づく表示器230による表示は、上記所定の表
示期間の間維持される。そして、当該表示期間が経過す
ると、ステップ410での判定がYESとなり、コンピ
ュータプログラムはステップ310に戻る。
での処理について詳細に説明する。ステップ320にお
ける設定温度TSET、内気温TR及び外気温TAM、
好み風量設定ルーチンにおける目標ブロワ電圧に対応す
る目標送風量並びにステップ390における標準制御特
性及び好み制御特性は、表示器230によりその表示画
面231にて同時に表示される。
よれば、表示画面231には、風量表示部232及び外
気温・設定温度表示部233が表示される。風量表示部
232は、標準風量制御特性232a、好み風量制御特
性232b及び動作点232cを含む。外気温・設定温
度表示部233は、外気温及び設定温度を含む。動作点
232cは当該乗用車の現在の熱負荷から算出される目
標吹き出し温度TAOに対応する好み風量であり、通
常、好み風量制御特性232bと一致している。図10
は図6の2回目の乗員による送風量スイッチ120の操
作を行った直後の動作状態を表示する。
は、標準風量制御特性と好み風量制御特性とを上述のよ
うに同時に表示器230の表示画面231に表示するよ
うにしたので、乗員は両者の差を視覚的に認知できる。
このため、乗員の好みに応じた風量制御特性に対する学
習効果が、標準風量制御特性との比較において、視覚に
より、当該乗員によって、確実に認知され得る。また、
この表示内容を参考にして、当該乗員は自分の好み風量
制御特性の全体の傾向を把握できる。例えば、風量が多
い領域では少な目の風量を好み、風量が少ない領域では
標準特性とほぼ同様の風量を好むといった傾向を把握で
きる。このように、乗員は、自分の好みの傾向を知るこ
とで、これを考慮して送風量スイッチ120の手動操作
を行うので、無駄な手動操作を減らしつつ、効率的な学
習が可能になる。その結果、短期間で好み制御特性を獲
得できるという効果も得られる。
動作点232cを表示することにより得られる利点につ
いて図11乃至図13に基づいて説明する。図11は、
図7にて示した3回目の乗員による送風量スイッチ12
0の操作をする直前の表示内容を示す。動作点232c
は好み風量制御特性232bの上に載っている。乗員が
送風量スイッチ120の操作により風量を図7の操作点
P3まで風量を下げると、動作点232cもそれに伴い
操作点P3の位置まで下がっていく。そして、図12の
動作点232dの位置に表示される。なお、この時点で
は好み風量制御特性232bはそのまま維持される。こ
の様子を図12にて示す。
操作が完了し好み風量設定ルーチン340にて好み風量
制御特性が変更されると、これに伴い表示される好み風
量制御特性は、図12の好み風量制御特性232bから
図13にて示す好み風量制御特性232eに変化する。
ここで、動作点232dは好み風量制御特性232eの
上の位置に表示される。
スイッチ120の手動操作前の風量に対し、当該乗員が
どの程度修正をかけようとしているかが動作点の移動に
より視覚的に把握できる。また、送風量スイッチ120
の手動操作とそれに伴う好み制御特性の変化を確認でき
るので、学習制御が上記手動操作に応じてどのように好
み風量制御特性を変化させるのかを乗員が感覚的に理解
できるようになる。そして、乗員は所望の好み制御特性
を実現するための送風量スイッチ120の効率的な手動
操作方法を推定できるようになる。これは送風量スイッ
チ120の無駄な手動操作を省き、より快適な空調を実
現するのに有効である。
形態について図14を参照して説明する。この第2実施
形態においては、上記第1実施形態における表示器23
0は、その表示画面231にて、図14にて例示すよう
な表示を行うようになっている。ここで、図14におい
て、表示器230の表示画面231上の表示には、外気
温表示部233、風量表示部234、設定温度表示部2
35が含まれる。風量表示部234は好み制御風量表示
部234a及び風量差分表示部234bを含む。これに
伴い、上記第1実施形態にて述べたマイクロコンピュー
タ190は、図2の表示制御ルーチン400において、
上記第1実施形態とは異なり、図14にて例示するよう
な表示の処理を行うようになっている。その他の構成は
上記第1実施形態と同様である。
いて、マイクロコンピュータ190は、表示制御ルーチ
ン400において、上記第1実施形態とは異なり、次の
ような処理を行う。即ち、A−D変換器180の出力デ
ータのうち外気温TAM及び設定温度TSETが表示デ
ータとして駆動回路220に出力される。また、当該乗
用車の現在の熱負荷から算出した好み制御風量が棒グラ
フ状の表示データとして駆動回路220に出力される。
また、好み制御風量と標準制御風量との風量差分(好み
制御風量−標準制御風量)が符号付き数値でもって表示
データとして駆動回路220に出力される。
表示器230は、駆動回路220による駆動のもと、表
示画面231において、外気温を外気温表示部233に
て表示し、好み制御風量表示部234aにて、好み制御
風量を棒グラフを用いてアナログ表示し、風量差分表示
部234bにて、好み制御風量と標準制御風量との風量
差分を符号付き数値でもって表示する。この表示例で
は、風量差は、−3レベルであって、標準制御風量より
3レベル低いことを示す。設定温度表示部235は、設
定温度25℃を数値表示する。
れば、好み制御風量を表示するとともに、好み制御風量
と標準制御風量との差分を符号付数値で表示するように
したので、好み風量制御特性が標準風量制御特性とどの
程度異なっているかを乗員が視覚により容易に把握でき
る。また、本第2実施形態によれば、表示器230が液
晶パネルのような表示面積の広い表示器であっても、こ
のような表示器を搭載する車両にも適用可能である。
施形態を示している。この第3実施形態は、上記第2実
施形態にて述べた差分は、必ずしも数値表示する必要は
なく、アナログ量や色で表示することも可能であること
から提案されている。本第3実施形態での表示器230
による表示例が図15にて示すものである。これに伴
い、本第3実施形態では、上記第2実施形態とは異な
り、当該第2実施形態にて述べたマイクロコンピュータ
190は、図2の表示制御ルーチン400において、図
15にて例示するような表示の処理を行うようになって
いる。その他の構成は上記第2実施形態と同様である。
マイクロコンピュータ190は、上記第2実施形態とは
異なり、表示制御ルーチン400において以下のような
表示処理を行う。即ち、表示器230が駆動回路220
により以下のような表示を行うように、駆動回路220
がマイクロコンピュータ190により制御される。
31において、風量差分表示部234cでもって、上向
き、下向きの三角形をそれぞれ3個ずつ表示するように
なっている。上向き三角形は、好み制御風量が標準制御
風量より多いことを示し、下向き三角形は、好み制御風
量が標準制御風量より少ないことを示す。風量差分をd
とする時、例えば、次の場合分けにより表示される。
ここで、d≧5レベルのとき、上向き三角形が3個点灯
する。3≦d<5レベルのとき上向き三角形が2個点灯
する。1≦d<3のとき上向き三角形が1個点灯する。
−1<d<1のときどの三角形も点灯しない。−3<d
≦1のとき下向き三角形が1個点灯する。−5<d≦−
3のとき下向き三角形が2個点灯する。また、d≦―5
レベルのとき下向き三角形が3個点灯する。図11で
は、風量差分が−3レベルのときを例示する。
み制御風量と標準制御風量との風量差分をアナログ量で
表示するようにしたので、上記第2実施形態と同様の効
果が得られる。
実施形態を示す。この第4実施形態では、上記第3実施
形態とは異なり、当該第3実施形態にて述べたマイクロ
コンピュータ190は、図2の表示制御ルーチン400
において、図16にて例示するような表示の処理を行う
ようになっている。本第4実施形態での表示器230に
よる表示例が図16にて示すものである。その他の構成
は上記第3実施形態と同様である。
マイクロコンピュータ190は、上記第3実施形態とは
異なり、表示制御ルーチン400において以下のような
表示処理を行う。即ち、表示器230が以下のような表
示を行うように、駆動回路220がマイクロコンピュー
タ190により制御される。
31において、風量差分表示部234dでもって、人間
の形を模擬した図形を表示する。風量差分表示部234
dは色付きで表示され、冷房で動作している場合は青
色、暖房で動作しているときは赤色で表示される。そし
て、好み制御風量と標準制御風量との風量差分が大きい
ほどその色が濃くなるように制御される。
み制御風量と標準制御風量との風量差分を色で表示する
ようにしたので、上記第2或いは第3の実施形態と同様
の効果が得られる。
実施形態を示している。この第5実施形態では、上記第
1実施形態とは異なり、当該第1実施形態にて述べたマ
イクロコンピュータ190は、図2の表示制御ルーチン
400において、図17にて示すような表示の処理を行
うようになっている。即ち、マイクロコンピュータ19
0は、乗員による送風量スイッチ120の操作確定後、
その操作を学習して好み制御特性を更新したとき、乗員
による送風量スイッチ120の操作に応じて、表示装置
に「学習中」または「学習完了」と表示すること、或い
は音声により「学習しました」と応答することで、学習
が確実に行なわれたことを乗員に知らせるための表示処
理を行う。
意味について最初に説明する。乗員が、風量に不満を感
じ、風量を送風量スイッチ120の手動操作により補正
する場合、現在の風量と好み風量の差が大きい場合は何
回かの連続した上記手動操作を必要とする。従って、送
風量スイッチ120の最後の手動操作から例えば5秒経
過した時点で操作確定とみなす。これにより、当該操作
確定の時点の風量を学習し、好み制御特性を変更するこ
ととなる。
120の手動操作を行った際、この操作が学習に確実に
反映されたことを確認したいと考えるのが普通である。
本第5実施形態では、学習確定の時点で「学習中」のメ
ッセージを表示することで、送風量スイッチ120の操
作が学習に反映されたことを乗員に知らせる。図17は
その表示例を示す。具体的には、表示器230は、その
表示画面231において、図17にて学習通知メッセー
ジ表示部236を追加した表示を行う。
作の確定時の画面表示を示すが、この操作確定の前及び
学習後の各画面表示は、上述した図11及び図13の各
表示に相当する。図12は、乗員による送風量スイッチ
120の操作後、この操作の確定時の画面を示すが、こ
こでは、送風量スイッチ120の手動操作により風量が
下げられて動作点232eが好み制御特性232bより
低くなった様子を示す。好み制御特性232bはこの時
点ではまだ変化していない。また、学習通知メッセージ
表示部236は「学習中」というメッセージを表示し、
送風量スイッチ120の操作が学習対象になったことを
示す。当該学習が完了すると、表示器230の表示は図
13の表示に変化する。学習後の好み制御特性232f
が表示され、動作点は好み制御特性232f上の動作点
232eを通るように変化する。
送風量スイッチ120の操作が確定し好み制御特性を更
新する際、学習通知メッセージを表示するようにしたの
で、送風量スイッチ120の操作が学習に反映されたこ
とを乗員に確実に知らせることができる。
い場合もあるので、画面表示の変わりに音声応答で乗員
に報知してもよい。その応答音声としては「学習しまし
た」というただ単に学習を報知するものの他、「風量を
弱めに設定します」といった形で、標準制御特性に対し
て好み制御特性がどのように変えられたかを報知するも
の等、好適なものが使用できる。また、メッセージの表
示と音声応答を同時に使用してもよい。
音やメロディーを用いることも可能である。いずれの形
態でも、乗員の操作に機械が反応し、学習が行なわれた
ことが乗員に分かるため、乗員に安心感を与えるだけで
なく、機械に対する愛着をもたせることができる。実
際、本発明者らの実験においても、学習完了時に「学習
しました」という音声メッセージを出力するようにした
ところ、被験者からは「安心感がある。」「機械に対し
て愛着が湧く。」といった意見が得られた。
れば、乗員の送風量スイッチ120の操作を学習して、
標準風量制御特性を乗員の好みに適応させるにあたり、
標準風量制御特性と好み風量制御特性を表示装置に同時
に表示するか、或いは両者の差分を表示することで、標
準風量制御特性と好み風量制御特性の違いを乗員が容易
に認識できる。また、乗員による送風量スイッチ120
の操作の確定後、当該操作を学習して好み風量制御特性
を更新したとき表示器に「学習中」と表示すること、或
いは音声により「学習しました」と応答することで、学
習が確実に行なわれたことを乗員に知らせるため、乗員
に安心感を与えることができる。
調和制御システムの風量制御を例に説明をしたが、これ
に限ることなく、空気調和制御システムの設定温度制御
等にも同様に本発明を適用してもよい。また、空気調和
制御システムによる空調制御に限らず、学習により制御
特性を変更する制御システム(例えば、乗用車用オート
クルーズ)による表示等にも本発明を適用してもよい。
特性と学習により得られた好み風量制御特性を同時に表
示器に表示する例について説明したが、これに限ること
なく、学習機構や教師データを保存する方法について何
ら限定するものではない。
AM210は、マイクロコンピュータ190に内蔵のも
のであってもよい。
気調和制御システムに限ることなく、バスやトラック等
の各種車両や一般建築物用の空気調和制御システムに本
発明を適用してもよい。
る。
ーチャートである。
チャートである。
表す標準風量制御特性を示す図である。
目の操作で好み風量制御特性に変更する場合の説明図で
ある。
制御特性を送風量スイッチの2回目の操作に伴う好み風
量制御特性に変更する場合の説明図である。
制御特性を送風量スイッチの3回目の操作に伴う好み風
量制御特性に変更する場合の説明図である。
を表す制御特性を示す図である。
係を表す制御特性を示す図である。
変更する場合の表示例示図である。
変更する場合の動作点を伴う表示例示図である。
示図である。
に変更した場合の表示例示図である。
る。
る。
る。
る。
ミックスドア、10e…ヒータコア、120…送風量ス
イッチ、190…マイクロコンピュータ。
Claims (11)
- 【請求項1】 被制御対象をその熱負荷の変動に応じて
制御するための制御特性を、使用者の操作に応じた制御
データを蓄積し学習することで、標準制御特性から使用
者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき
前記被制御対象を前記熱負荷の変動に応じて制御するよ
うにした制御方法において、前記制御を、前記標準制御
特性及び前記好み制御特性の双方を同時に表示しつつ、
行うことを特徴とする被制御対象の制御方法。 - 【請求項2】 前記熱負荷の現在の状態における前記制
御の動作点を、前記好み制御特性上にて表示することを
特徴とする請求項1に記載の被制御対象の制御方法。 - 【請求項3】 使用者の前記操作時に、前記好み制御特
性に基づく出力値に、前記操作により与えられる補正量
を加算して加算出力値とし、前記好み制御特性上の前記
加算出力値に相当する位置に前記動作点を移動させて表
示することを特徴とする請求項2に記載の被制御対象の
制御方法。 - 【請求項4】 被制御対象をその熱負荷の変動に応じて
制御するための制御特性を、使用者の操作に応じた制御
データを蓄積し学習することで、標準制御特性から使用
者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき
前記被制御対象を前記熱負荷の変動に応じて制御するよ
うにした制御方法において、前記制御を、前記標準制御
特性と前記好み制御特性との差分を表示しつつ行うこと
を特徴とする被制御対象の制御方法。 - 【請求項5】 前記差分は、数、アナログ量及び色彩の
いずれか又はこれらの組み合わせで表示されることを特
徴とする請求項4に記載の被制御対象の制御方法。 - 【請求項6】 前記差分が、正又は負をも特定できるよ
うに表示されることを特徴とする請求項4又は5に記載
の被制御対象の制御方法。 - 【請求項7】 前記標準制御特性を前記好み制御特性に
変更する際に、学習中である旨、音声により報知するこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
被制御対象の制御方法。 - 【請求項8】 前記標準制御特性を前記好み制御特性に
変更する際に、学習完了である旨、音声により報知する
ことを特徴とする請求項1乃至3及び7のいずれか一つ
に記載の被制御対象の制御方法。 - 【請求項9】 被制御対象をその熱負荷の変動に応じて
制御するための制御特性を、使用者の操作に応じた制御
データを蓄積し学習することで、標準制御特性から使用
者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき
前記被制御対象を前記熱負荷の変動に応じて制御するよ
うにした制御方法において、前記制御を、前記標準制御
特性と前記好み制御特性との差分を音声により報知しつ
つ行うことを特徴とする被制御対象の制御方法。 - 【請求項10】 室内の現実の温度と設定温度との差に
応じて室内の目標吹き出し温度を決定する目標吹き出し
温度決定手段(330)と、 前記目標吹き出し温度と目標ブロワ電圧との関係を表す
制御特性に基づき前記目標吹き出し温度に応じて目標ブ
ロワ電圧を設定する目標ブロワ電圧設定手段と、 前記目標ブロワ電圧に応じた量にて前記室内に吹き出す
ように空気流を送風するブロワ(10b)と、 前記室内への吹き出し空気流の温度を前記目標吹き出し
温度に向けて調整する吹き出し温度調整手段(350、
10c、10d、10e)とを備える制御システムであ
って、 使用者の操作によりその好みに応じて前記吹き出し空気
流の量を補正するとき前記目標ブロワ電圧の補正量を制
御量を表す操作入力として設定する操作入力設定手段
(120)と、 前記操作入力を学習しこの学習に応じて前記制御特性を
使用者の好みの制御特性(以下、好み制御特性という)
に変更する制御特性変更手段(342)と、 前記操作入力設定前の制御特性と前記好み制御特性との
双方を同時に表示する表示手段(230、400)とを
備えて、 前記目標ブロワ電圧設定手段は、前記目標ブロワ電圧の
設定を、前記制御特性に代えて前記好み制御特性に基づ
き前記目標吹き出し温度に応じて行うことを特徴とする
制御システム。 - 【請求項11】 被制御対象をその熱負荷の変動に応じ
て制御するための制御特性を、使用者の操作に応じた制
御データを蓄積し学習することで、標準制御特性から使
用者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づ
き前記被制御対象を前記熱負荷の変動に応じて制御する
ようにマイクロコンピュータに機能させるためのプログ
ラムにおいて、前記制御を、前記標準制御特性及び前記
好み制御特性の双方を同時に表示しつつ、行うように前
記マイクロコンピュータに機能させることを特徴とする
プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001050925A JP4491976B2 (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 被制御対象の制御方法、制御システム及びプログラム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002248968A true JP2002248968A (ja) | 2002-09-03 |
JP4491976B2 JP4491976B2 (ja) | 2010-06-30 |
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- 2001-02-26 JP JP2001050925A patent/JP4491976B2/ja not_active Expired - Fee Related
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