JP2003048416A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003048416A
JP2003048416A JP2001239636A JP2001239636A JP2003048416A JP 2003048416 A JP2003048416 A JP 2003048416A JP 2001239636 A JP2001239636 A JP 2001239636A JP 2001239636 A JP2001239636 A JP 2001239636A JP 2003048416 A JP2003048416 A JP 2003048416A
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vehicle
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air conditioner
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JP2001239636A
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Yoshinori Isshi
好則 一志
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きなコストアップを招くことなく、自動制
御される空調制御量を乗員の好みに応じた制御量に変更
可能とする。 【解決手段】 空調操作パネル36のオートボタン42
と風量UPボタン40aとが同時に押されると、自動制
御される吹出風量BLWの上限値BLWmaxを設定可
能な上限値設定モードとなり、このモードにて風量UP
ボタン40aおよび風量DOWNボタン40bを操作す
ることにより上限値BLWmaxを設定可能にした。こ
れにより、上限値BLWmaxを直接入力して設定する
ことができるので、従来の学習制御に必要であった複雑
なアルゴリズムおよび膨大な記憶容量を不要にでき、大
きなコストアップを招くことなく、上限値BLWmax
を乗員の好みに応じた値に設定変更できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内に吹き出さ
れる吹出風の風量や温度等の空調制御量を自動制御可能
な車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吹出風の風量や温度等の空調制御量を自
動制御する車両用空調装置では、特許登録第29450
81号公報に記載の如く、コンピュータに予め記憶され
た制御パターンに従って空調制御量を変化させるのが一
般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように制
御パターンを予め一律に決めてしまうと、自動制御され
る空調制御量が乗員の空調フィーリングと合わない場合
がある。例えば、吹出風量が大きすぎて騒音を不快に感
じたり、フェイス吹出モードにおける吹出風量が大きす
ぎて髪が乱れる等の不快を感じたり、吹出温度が冷たす
ぎて不快に感じたりする。
【0004】これに対し、風量切替、設定温度切替等の
乗員の操作を学習して乗員の好みに合うように制御パタ
ーンを変更させる学習制御機能が特許2921290号
公報等に記載されているが、このような学習制御機能
は、非常に複雑なアルゴリズムおよび膨大な記憶容量を
必要とするため、大きなコストアップを招いてしまう。
【0005】本発明は、上記点に鑑み、大きなコストア
ップを招くことなく、自動制御される空調制御量を乗員
の好みに応じた制御量に変更可能とすることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、自動制御される空調制
御量(BLW、TAO)の上限値(BLWmax)およ
び下限値(BLWmin)のうち少なくとも一方の値を
乗員の操作によって設定可能な設定手段(42)を設け
たことを特徴としている。
【0007】ここで、従来の学習制御では、乗員操作の
経歴を記憶し、この記憶された経歴に基づいて上限値
(BLWmax)や下限値(BLWmin)を演算する
のに対し、上記請求項1に記載の発明によれば、上限値
(BLWmax)や下限値(BLWmin)を設定手段
(42)を用いて直接入力して設定することができるの
で、複雑なアルゴリズムおよび膨大な記憶容量を不要に
でき、大きなコストアップを招くことなく、自動制御さ
れる空調制御量(BLW、TAO)の上限値や下限値を
乗員の好みに応じた値に設定変更できる。
【0008】また、上限値(BLWmax)や下限値
(BLWmin)を所望の値に設定変更するにあたり、
変更前の値と所望の値とが大きく異なる場合には、従来
の学習制御では、学習させるために非常に多くの操作回
数が必要となってしまう。これに対し、上記請求項1に
記載の発明によれば、上限値(BLWmax)や下限値
(BLWmin)を設定手段(42)を用いて直接入力
して設定することができるので、極めて少ない操作回数
で所望の値に設定変更することができる。
【0009】また、従来の学習制御では、一旦所望の値
に設定変更されたとしても、その後の空調操作により乗
員の意に反して再度設定が変更されてしまう場合がある
のに対し、上記請求項1に記載の発明によれば、乗員の
意に反して設定が変更されてしまうことを防止できる。
【0010】なお、請求項1における空調制御量(BL
W、TAO)の一例として、車室内に吹き出される空調
空気の吹出温度や、請求項2に記載のように空調空気の
吹出風量(BLW)が挙げられる。
【0011】ところで、従来の車両用空調装置におい
て、吹出風量(BLW)を自動制御する場合には、コン
ピュータにプログラミングされた制御パターンに従って
吹出風量(BLW)を変化させることが一般的である
が、これに対し、前記制御パターンを乗員の好みに応じ
て変更可能にした車両用空調装置が日本電装公開技報
(発行日:1989年11月15日、整理番号:68−
002)にて提案されている。
【0012】図8は、上記提案の空調装置における、目
標吹出温度TAOに対する空調空気の吹出風量(BL
W)の制御パターンを示すグラフであり、図8中の実線
Aに示す制御パターンを、点線B、Cに示す制御パター
ンの如く吹出風量(BLW)の上限値および下限値を変
えることなく一律に下降または上昇させるように変更さ
せている。
【0013】しかしながら、上記提案の空調装置では、
点線Bに示すように吹出風量BLWを一律に下降させた
としても、TAOが図中のT10に示す温度以下である
場合やT20に示す温度以上である場合には、吹出風量
BLWが実線Aより低くはならない。同様に、点線Cに
示すように吹出風量BLWを一律に上昇させたとして
も、TAOがT30以下やT40以上の場合には吹出風
量BLWが実線Aより高くはならない。
【0014】従って、例えば、実線Aに示す制御パター
ンでは吹出風量(BLW)が最大の時(クールダウン制
御時)に吹出風による騒音が気になるといった場合に、
点線Cに示す制御パターンに変更させたとしても、TA
OがT10に示す温度より低いときには、吹出風量(B
LW)が実線に示す制御パターンAと同じ大きさとなっ
てしまい、乗員にとって気になる大きさの騒音が発生し
てしまうこととなる。
【0015】しかも、点線Cの制御パターンにすること
により、クールダウン制御初期において、TAOがT1
0からT50に上昇するまでの間は実線Aの制御パター
ンに比べて騒音を低減できる反面、TAOがT60に上
昇するまでの時間(温感犠牲時間)は吹出風量(BL
W)が温感に合わない少量となってしまう。
【0016】これに対し、上記請求項2に記載の発明に
よれば、吹出風量(BLW)の上限値(BLWmax)
および下限値(BLWmin)のうち少なくとも一方の
値を設定できるので、例えば、実線Aに示す制御パター
ンでは吹出風量(BLW)が最大の時(クールダウン
時)に騒音が気になるといった場合には、上限値(BL
Wmax)を騒音が気にならない程度に下げるようにす
れば、乗員にとって気になる大きさの騒音の発生を目標
吹出温度TAOの値に関わらず防止できる。しかも、吹
出風量(BLW)が温感に合わない少量となってしまう
温感犠牲時間を、図3に例示するようにTAOがT5に
上昇するまでの時間にすることができ、このような温感
犠牲時間を短くすることができる。
【0017】また、請求項3に記載の発明では、設定手
段(42)により設定される値は、空調空気が乗員の足
元に向けて吹き出されているフットモード時の吹出風量
(BLW)の上限値(BLWmax)であることを特徴
としている。
【0018】ここで、車室内に吹き出される吹出風によ
る騒音に関し、一般に、フェイスモード、デフロスタモ
ード等の各種吹出モードのうちフットモードの時が最も
大きい騒音となる。これに対し、請求項3に記載の発明
によれば、フットモード時の吹出風量(BLW)の上限
値(BLWmax)を、乗員にとって気にならない騒音
となるように設定することができるので、吹出風による
騒音を気にする乗員に対し、きめ細かい吹出風量(BL
W)の自動制御を実現できる。
【0019】また、請求項4に記載の発明では、車室内
に吹き出される空調空気の吹出風量(BLW)を自動制
御可能な車両用空調装置において、乗員の操作によっ
て、乗員が許容できる車室内の許容騒音値を設定可能な
設定手段(42)を設け、設定手段(42)により設定
された許容騒音値に基づいて、吹出風量(BLW)の上
限値(BLWmax)が決定されることを特徴としてい
る。
【0020】ここで、車室内の騒音発生源としては、吹
出風以外にもロードノイズ、ワイパ音等が挙げられる。
従って、吹出風による騒音が気にならないように吹出風
量(BLW)の上限値(BLWmax)を設定しただけ
では、吹出風騒音、ロードノイズおよびワイパ音による
トータルの騒音は、乗員が気になる大きさとなってしま
う場合がある。
【0021】これに対し、上記請求項4に記載の発明に
よれば、ロードノイズ、ワイパ音等による騒音の大きさ
に応じて吹出風量(BLW)の上限値(BLWmax)
が変化することとなり、例えば、ロードノイズ、ワイパ
音等による騒音が大きい時には上限値(BLWmax)
は小さくなる。よって、車室内のトータルの騒音を、乗
員が気になる大きさとならないようにできる。
【0022】また、請求項5に記載の発明では、設定手
段は、空調に関する操作を行うための複数の操作手段
(42、40a、40b)により構成され、複数の操作
手段(42、40a、40b)の組み合わせ操作によっ
て設定を行うことを特徴としている。これにより、空調
に関する操作を行うための既存の操作手段(42、40
a、40b)を本発明の設定手段として用いることがで
きるので、設定手段のための新規の操作手段を必要とせ
ず、低コストで本発明を実現できる。
【0023】また、本発明の設定手段(42)は請求項
5に記載の操作手段(42、40a、40b)に限られ
ないことは勿論であり、例えば、請求項6に記載の発明
のように、設定手段(42)は音声によって設定を行う
ようにしてもよい。
【0024】また、請求項7に記載の発明では、設定手
段(42)により設定された内容を示す設定情報を記憶
する記憶手段が備えられていることを特徴としており、
請求項8に記載のように記憶された設定情報を車外に送
信可能にしたり、請求項9に記載のように記憶された設
定情報を車外に持ち出し可能な記憶媒体に送信可能とす
れば、乗員が他の車に乗ったときも、送信された設定情
報を他の車の設定手段(42)に引き継がせることが可
能になる。また、時期型の車両用空調装置の開発資料と
して、このように送信された設定情報を利用できる。
【0025】また、請求項10に記載の発明では、記憶
手段は、設定情報のうち乗員毎に設定された各情報をそ
れぞれ独立して記憶するようになっていることを特徴と
している。これにより、複数のドライバーのそれぞれの
設定情報を記憶させることができ、複数のドライバー全
員の満足度を向上できる。
【0026】また、請求項11に記載の発明のように、
設定手段(42)は、暖房時と冷房時各々で独立に設定
可能とすれば、自動制御される空調制御量(BLW、T
AO)の上限値や下限値を、より一層きめ細かく乗員の
好みに応じた値に設定することができる。
【0027】また、請求項12に記載の発明では、設定
手段(42)により設定された内容を乗員に対して表示
する表示手段(46)を設けたことを特徴としているの
で、設定手段(42)による設定を容易にできる。ま
た、どのような設定にしたかを一目瞭然にできるので、
上限値(BLWmax)や下限値(BLWmin)を所
望の値に設定することを確実にできる。
【0028】また、請求項13に記載の発明では、自動
制御される吹出風量(BLW)が設定手段(42)の設
定により制限されている時に、この制限により低下する
温感フィーリングを補うように、吹出風量(BLW)と
は別の他の空調制御量(TAO)を変化させることを特
徴としているので、温感フィーリングの低下を防止でき
る。
【0029】例えば、吹出風量(BLW)が設定手段
(42)の設定により制限されて、冷房時に少ない風量
となる場合や、暖房時に多い風量となる場合には、目標
吹出温度を低くする等、温感が暑くならないように他の
空調制御量(TAO)を変化させることとなる。
【0030】一方、吹出風量(BLW)が設定手段(4
2)の設定により制限されて、冷房時に多い風量となる
場合や、暖房時に少ない風量となる場合には、目標吹出
温度を高くする等、温感が寒くならないように他の空調
制御量(TAO)を変化させることとなる。
【0031】また、請求項14に記載の発明のように、
設定手段(42)により設定している時、設定している
旨を乗員に報知する報知手段を設けるようにして好適で
ある。なお、この報知手段の具体例として、乗員に対す
る表示による報知や、音声による報知が挙げられる。
【0032】また、請求項15に記載の発明では、設定
手段(42)により設定された内容に基づく自動制御を
一時的に禁止する禁止手段を設けたことを特徴としてい
る。これにより、例えば、暖房時における吹出風量(B
LW)の上限値(BLWmax)を騒音対策として下げ
るように設定した場合であっても、助手席に人が乗車し
ているときなど、騒音対策より温感を優先して早く暖め
たい場合には、設定手段(42)により変更した設定を
変更前の設定にするようにすることができる。
【0033】また、請求項16に記載の発明では、自動
制御される空調制御量(BLW、TAO)の上限値およ
び下限値のうち少なくとも一方の値を乗員の操作によっ
て設定可能とした、車両用空調装置のプログラムを特徴
としている。この請求項16は請求項1に対応するもの
であり、請求項1の作用効果を奏する車両用空調装置の
作動制御を行うことができる。
【0034】また、請求項17に記載の発明では、車室
内に吹き出される空調空気の吹出風量(BLW)を自動
制御可能な車両用空調装置のプログラムであって、乗員
の操作によって、乗員が許容できる車室内の許容騒音値
を設定可能としており、設定された許容騒音値に基づい
て、吹出風量(BLW)の上限値を決定するようになっ
ている、車両用空調装置のプログラムを特徴としてい
る。この請求項17は請求項4に対応するものであり、
請求項4の作用効果を奏する車両用空調装置の作動制御
を行うことができる。
【0035】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0036】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は車両用空
調装置全体の概略構成を示すもので、車両用空調装置1
は、車室内に向かって空気が送風される空気通路を構成
するケース2を有し、このケース2の空気通路の最上流
部に内気導入口3および外気導入口4を有する内外気切
替箱5を配置している。この内外気切替箱5内に内外気
切替ドア6を回動自在に配置している。
【0037】この内外気切替ドア6はサーボモータ7に
よって駆動されるもので、内気導入口3より内気(車室
内空気)を導入する内気モードと外気導入口4より外気
(車室外空気)を導入する外気モードと、内気および外
気を同時に導入する内外気モードとを切り替える。
【0038】内外気切替箱5の下流側には車室内に向か
う空気流を発生させる電動式の送風機8を配置してい
る。この送風機8は、送風ファン8aをモータ8bによ
り駆動するようになっている。送風機8の下流側にはケ
ース2内を流れる空気を冷却する蒸発器9を配置してい
る。この蒸発器9は、送風機8の送風空気を冷却する冷
房用熱交換器で、冷凍サイクル10を構成する要素のひ
とつである。
【0039】なお、冷凍サイクル10は、圧縮機11か
ら、凝縮器12、レシーバ13および膨張弁14を介し
て蒸発器9に冷媒が循環するように形成された周知のも
のである。圧縮機11は、電磁クラッチ11aを介して
車両エンジン(図示せず)の回転動力が伝達されること
により回転駆動される。
【0040】蒸発器9の下流側にはケース2内を流れる
空気を加熱するヒータコア15を配置している。このヒ
ータコア15は車両エンジンの冷却水(以下、温水)を
熱源として蒸発器9通過後の空気(冷風)を加熱する暖
房用熱交換器であり、その側方にはヒータコア15をバ
イパスして空気が流れるバイパス通路16が形成してあ
る。
【0041】蒸発器9とヒータコア15との間にエアミ
ックスドア17が回動自在に配置してある。このエアミ
ックスドア17はサーボモータ18により駆動されて、
その回転位置(開度)が連続的に調節可能になってい
る。エアミックスドア17の開度によりヒータコア15
を通る空気量(温風量)と、バイパス通路16を通過し
てヒータコア15をバイパスする空気量(冷風量)とを
調節し、これにより、車室内に吹き出す空気の温度を調
節するようになっている。従って、本例では、エアミッ
クスドア17により車室内への吹出空気の温度調節手段
が構成される。
【0042】ケース2の空気通路の最下流部には、車両
の窓ガラスWに向けて空調風を吹き出すためのデフロス
タ吹出口19、乗員上半身に向けて空調風を吹き出すた
めのフェイス吹出口20、および乗員下半身に向けて空
調風を吹き出すためのフット吹出口21の3種類の吹出
口が設けられている。
【0043】これら吹出口19〜21の上流部にはデフ
ロスタドア22、フェイスドア23およびフットドア2
4が回動自在に配置されている。これらのデフロストド
ア22、フェイスドア23およびフットドア24は、図
示しないリンク機構を介して共通のサーボモータ25に
よって駆動される。
【0044】制御装置30は、CPU31、ROM32
およびRAM33等を含んで構成されるもので、予めR
OM32内に車室内の空調制御のための制御プログラム
を記憶しており、その制御プログラムに基づいて各種演
算、処理を行う。
【0045】制御装置30の出力側には、それぞれ上記
サーボモータ7、18、25、送風機駆動回路34、お
よびクラッチ駆動回路35が接続される。送風機モータ
8bの印加電圧を送風機駆動回路34により制御するこ
とにより、送風機モータ8bの回転数(風量)を制御す
る。また、圧縮機11の電磁クラッチ11aの通電をク
ラッチ駆動回路35により断続して圧縮機11の作動を
断続する。
【0046】制御装置30の入力側には、車室内の運転
席前方の計器盤(図示せず)に設けられた空調操作パネ
ル36の操作スイッチ(操作手段)37〜45が接続さ
れている。この操作スイッチ37〜45のうち、内外気
切替スイッチ37は内気モードおよび外気モードをマニ
ュアル設定するための信号を出すものである。
【0047】38は、車室内の設定温度の信号を出す温
度設定スイッチであり、38aは設定温度を高くする設
定温度UPボタン、38bは設定温度を低くする設定温
度DOWNボタンである。
【0048】39は、吹出モードとしてフェイスモー
ド、バイレベルモード、フットモード、フットデフロス
タモード、およびデフロスタモードをマニュアル設定す
るための信号を出す吹出モードスイッチである。
【0049】40は、送風機8のオンオフおよび送風機
8の風量切替をマニュアル設定するための信号を出す風
量切替スイッチであり、40aは風量を増加させる風量
UPボタン、40bは風量を減少させる風量DOWNボ
タンである。
【0050】41は、電磁クラッチ11aの通電のオン
オフ信号を出して圧縮機11の作動を断続するエアコン
スイッチである。
【0051】42は、吹出風量、温度、吹出モード等の
空調制御量を自動制御する旨の信号を出すオートボタン
(スイッチ)であり、本実施形態では押しボタン式のス
イッチが採用されている。また、このオートボタン42
と、他の操作スイッチ(例えば風量UPボタン40a)
とにより自動制御される空調制御量(例えば後述する上
限値BLWmax)を設定可能な設定手段が構成されて
おり、これらの操作スイッチ42、40aの組み合わせ
操作により、上限値BLWmaxを設定可能にしてい
る。
【0052】また、43は自動制御を停止するオフスイ
ッチであり、44はフロントデフロスタスイッチ、45
はリヤデフロスタスイッチである。また、46は液晶表
示装置(表示手段)である。
【0053】また、制御装置30の入力側には空調環境
条件を検出するセンサとして、内気センサ47、外気セ
ンサ48、日射センサ49、水温センサ50、蒸発器温
度センサ51が接続されている。
【0054】内気センサ47は内気温度を検出し、その
検出温度に応じた内気温信号Trを発生する。外気セン
サ48は外気温度を検出し、その検出温度に応じた外気
温信号Tamを発生する。日射センサ49は車室内に入
射した日射量を検出し、その検出した日射量に応じた日
射量信号Tsを発生する。水温センサ50はヒータコア
15に循環する温水の温度を検出し、その検出水温に応
じた水温信号TWを発生する。蒸発器温度センサ51
は、蒸発器9の吹出空気温度を検出し、その検出温度に
応じた蒸発器温度信号Teを発生する。
【0055】次に、上記構成において第1実施形態の作
動を説明する。先ず、最初に、空調全体の制御を図2の
フローチャートに従って説明する。
【0056】制御装置30は、電源が投入されると制御
プログラムをスタートし、図2のフローチャートにした
がって演算、処理を実行する。
【0057】先ず、ステップS1にて各種タイマーや制
御フラグ等を初期化する。次に、ステップS2にて温度
設定スイッチ38から設定温度信号Tsetを読み込
む。続いて、ステップS3にて車室内の空調状態に影響
を及ぼす車両環境状態を検出するために各種センサ47
〜51から入力信号(内気温信号Tr、外気温信号Ta
m、水温信号TW、日射量信号Ts、蒸発器温度信号T
e)を読み込む。
【0058】次に、ステップS4にて車室内に吹き出す
空気の目標吹出温度TAOを下記数式1に基づいて算出
する。この目標吹出温度TAOは、車両環境条件(空調
熱負荷条件)の変動にかかわらず、車室内温度を設定温
度Tsetに維持するために必要な目標温度である。
【0059】
【数1】TAO=Kset・Tset−Kr・Tr−K
am・Tam−Ks・Ts+C 但し、Ksetは温度設定ゲイン、Tsetは設定温度
信号、Krは内気温ゲイン、Trは内気温信号、Kam
は外気温ゲイン、Tamは外気温信号、Ksは日射ゲイ
ン、Tsは日射量信号、Cは補正定数である。
【0060】次に、ステップS5において送風機モータ
8bに印加するブロワ電圧BLWを上記目標吹出温度T
AOに基づいて決定する。具体的には、空調操作パネル
36のオートスイッチ42が投入されている場合には、
TAOが図3に示す第1所定温度T1より低い低温域
(最大冷房域)、およびTAOが第2所定温度T2より
高い高温域(最大暖房域)において送風機8の送風量を
上限値BLWmaxにする。なお、上記図3はTAOと
ブロワ電圧BLW(送風量)との所定の相関関係を示し
たブロワ電圧特性(送風制御特性)であり、この特性は
ROMに記憶されている。
【0061】そして、TAOが第1所定温度と第2所定
温度との間の中間温度域にあるとき、送風機8の送風量
を減少するようにブロワ電圧BLWを決定し、中間温度
域のうち第3所定温度T3より高く第4所定温度T4よ
り低い温度域において、ブロワ電圧量を下限値BLWm
inにする。
【0062】ここで、送風機8の回転数(送風量)はモ
ータ印加電圧に比例するから、ブロワ電圧BLWの決定
によって送風機8の送風量を決定できる。なお、空調操
作パネル36の風量切替スイッチ40により送風機8の
送風量がマニュアル設定された場合には、このマニュア
ル設定の送風量に対応したブロワ電圧BLWを決定す
る。
【0063】なお、後に詳述する操作により、上限値B
LWmaxが変更された場合には、変更後の上限値BL
Wmaxに基づいてブロワ電圧BLWを決定することと
なる。因みに、図3において、実線は出荷時にROMに
記憶されたオリジナルパターンで、最も一般的な人の好
みに適合するように設定されている。一方、図3中の符
号M1に示す破線は変更後の制御パターンを示してい
る。
【0064】次に、ステップS6において、空調操作パ
ネル36のオートスイッチ42が投入されている場合に
は、エアミックスドア17の目標開度SWを次の数式2
によって算出する。
【0065】
【数2】SW ={(TAO−TE)/(TW−T
E)}×100(%) なお、SW =0%は、エアミックスドア17がヒータ
コア15の通風路を全閉し、バイパス通路16を全開す
る最大冷房位置(図1のa位置)であり、SW=100
%は、エアミックスドア17がバイパス通路16を全閉
し、ヒータコア15の通風路を全開する最大暖房位置
(図1のb位置)である。
【0066】次に、ステップS7において内外気吸込モ
ードを目標吹出温度TAOに基づいて決定する。具体的
には、目標吹出温度TAOが低温側から上昇するにつれ
て内外気モードを内気モード→内外気モード→外気モー
ドと順次自動的に切り替える。
【0067】なお、空調操作パネル36の内外気切替ス
イッチ37により内外気吸込モードがマニュアル設定さ
れた場合には、そのマニュアル設定された吸込モードを
決定する。
【0068】次に、ステップS8において、冷凍サイク
ル10の圧縮機11の作動の断続制御を決定する。具体
的には、蒸発器温度の目標温度TEOと実際の蒸発器温
度Teとを比較して、TeがTEOより高いと、圧縮機
11の電磁クラッチ11aの通電をオンして圧縮機11
を作動させ、これに反し、TeがTEOより低くなる
と、電磁クラッチ11aの通電をオフして圧縮機11の
作動を停止させる。このような圧縮機作動の断続制御に
より、実際の蒸発器温度Teを目標温度TEOに維持す
る。
【0069】続いて、ステップS9では車室内への吹出
空気の吹出モードを目標吹出温度TAOに基づいて決定
する。具体的には、空調操作パネル36のオートスイッ
チ42が投入されている場合には、目標吹出温度TAO
が低温側から上昇するにつれて吹出モードをフェイス
(FACE)モード→バイレベル(B/L)モード→フ
ット(FOOT)モードと順次自動的に切り替える。
【0070】なお、空調操作パネル36の吹出モードス
イッチ39により吹出モードがマニュアル設定された場
合には、そのマニュアル設定された吹出モードを決定す
る。
【0071】次に、ステップS10では、上述の各ステ
ップS5〜S9で決定した制御信号を図1の各アクチュ
エータモータ7、18、25、送風機駆動回路34、お
よびクラッチ駆動回路35に出力して、各空調機器の作
動を制御する。続いて、ステップS11にて所定の制御
周期τの間待機した後に、ステップS2に戻る。
【0072】次に、自動制御されるブロワ電圧BLWの
上限値BLWmaxを変更させるための操作手順を、図
4のフローチャートに従って説明する。
【0073】先ず、ステップS21にて、空調操作パネ
ル36のオートボタン42と風量UPボタン40aとが
同時に押されたか否かを判定し、同時に押されていると
判定された場合には、上限値BLWmaxを設定するこ
とが可能な上限値設定モードとなる。
【0074】そして、上限値設定モードの状態であるス
テップS22にて、風量UPボタン40aが押される
と、ステップS23にて上限値BLWmaxが上がるよ
うに設定されるとともに、液晶表示装置46に変更後の
上限値BLWmaxが表示される。一方、ステップS2
2にて、風量DOWNボタン40bが押されると、ステ
ップS24にて上限値BLWmaxが下がるように設定
されるとともに、液晶表示装置46に変更後の上限値B
LWmaxが表示される。
【0075】また、ステップS22にて、自動制御を停
止するオフスイッチ43或いはオートボタン42が操作
されると、上限値設定モードの状態であるステップS2
2を抜ける。なお、上限値設定モードの状態(ステップ
S22)において所定時間(例えば30秒)以上操作入
力が無い場合にステップS22を抜けるようにしてもよ
い。
【0076】一方、ステップS22にて、空調操作パネ
ル36の操作スイッチ37〜45のうち風量UPおよび
DOWNボタン40a、40b、オフスイッチ43およ
びオートボタン42以外の他のスイッチが操作される
と、誤操作と見なして上限値設定モードを維持する。
【0077】ところで、周知のウォームアップ制御で
は、水温TWが上昇すると車室内を早く適温にするた
め、吹出風量BLWを高風量となるように自動制御して
いる。ここで、一般的な空調装置においては、高風量に
よる騒音が気になる乗員や、高風量による風速感が嫌い
な乗員は、マニュアルで中風量に固定してしまうため、
時間が経つと暑くなったり、マニュアルによる中風量の
設定を自動制御に再度切り替えることが必要となるな
ど、快適性、操作性が損なわれてしまう。
【0078】これに対し、本実施形態によれば、自動制
御されるブロワ電圧BLWの上限値BLWmaxを設定
することができるので、乗員の好みに応じた送風量にて
自動制御することができ、上述のように快適性、操作性
が損なわれてしまうことを防止できる。
【0079】例えば、図3の実線Aに示す制御パターン
では吹出風量BLWが最大の時(クールダウン時)に騒
音が気になるといった場合には、上限値BLWmaxを
騒音が気にならない程度に下げて、点線Dに示す制御パ
ターンとなるようにすれば、乗員にとって気になる大き
さの騒音の発生を目標吹出温度TAOの値に関わらず防
止できる。しかも、吹出風量BLWが温感に合わない少
量となってしまう温感犠牲時間を、TAOがT5に上昇
するまでの短い時間にすることができる。
【0080】また、本実施形態によれば、オートボタン
42、風量UPボタン40aおよび風量DOWNボタン
40bを用いて上限値BLWmaxを直接入力して設定
することができるので、従来の学習制御に必要であった
複雑なアルゴリズムおよび膨大な記憶容量を不要にで
き、大きなコストアップを招くことなく、上限値BLW
maxを乗員の好みに応じた値に設定変更できる。
【0081】また、本実施形態によれば、上限値BLW
maxを直接入力して設定することができるので、従来
の学習制御に比べて極めて少ない操作回数で上限値BL
Wmaxを所望の値に設定変更することができる。
【0082】また、本実施形態によれば、オートボタン
42と風量UPボタン40aとが同時に押されない限り
上限値BLWmaxを変更することができないので、乗
員の意に反して上限値BLWmaxが変更されてしまう
ことを防止できる。
【0083】(第2実施形態)上記第1実施形態では、
操作スイッチ42、40aの組み合わせ操作により上限
値BLWmaxを設定可能にしているのに対し、本実施
形態では、操作スイッチ42、40bの組み合わせ操作
により下限値BLWminを設定可能にしている。
【0084】具体的には、図5に示すように、先ず、ス
テップS31にて、空調操作パネル36のオートボタン
42と風量DOWNボタン40bとが同時に押されたか
否かを判定し、同時に押されていると判定された場合に
は、下限値BLWminを設定することが可能な下限値
設定モードとなる。
【0085】そして、下限値設定モードの状態であるス
テップS32にて、風量UPボタン40aが押される
と、ステップS33にて下限値BLWminが上がるよ
うに設定されるとともに、液晶表示装置46に変更後の
下限値BLWminが表示される。一方、ステップS3
2にて、風量DOWNボタン40bが押されると、ステ
ップS34にて下限値BLWminが下がるように設定
されるとともに、液晶表示装置46に変更後の下限値B
LWminが表示される。
【0086】また、ステップS32にて、自動制御を停
止するオフスイッチ43或いはオートボタン42が操作
されると、下限値設定モードの状態であるステップS3
2を抜ける。なお、下限値設定モードの状態(ステップ
S32)において所定時間(例えば30秒)以上操作入
力が無い場合にステップS32を抜けるようにしてもよ
い。
【0087】一方、ステップS32にて、空調操作パネ
ル36の操作スイッチ37〜45のうち風量UPおよび
DOWNボタン40a、40b、オフスイッチ43およ
びオートボタン42以外の他のスイッチが操作される
と、誤操作と見なして下限値設定モードを維持する。
【0088】以上により、例えば、図3の点線Eに示す
ように、下限値BLWminを上げるように設定すれ
ば、スインググリル装着車における風速感を乗員の好み
に応じて高めることができる。また、例えば、いつも窓
を開けて走行する乗員に対して、下限値BLWminを
上げるように設定すれば、乗員の好みに応じた空調状態
にすることができる。
【0089】(第3実施形態)上記第1および第2実施
形態では、自動制御される空調制御量のうち吹出風量B
LWの上限値BLWmaxまたは下限値BLWminを
設定可能にしているのに対し、本実施形態では、自動制
御される空調制御量のうち目標吹出温度TAOの下限値
TAOminを設定可能にしている。
【0090】具体的には、図6に示すように、先ず、ス
テップS41にて、空調操作パネル36のオートボタン
42と設定温度DOWNボタン38bとが同時に押され
たか否かを判定し、同時に押されていると判定された場
合には、下限値TAOminを設定することが可能な下
限値設定モードとなる。
【0091】そして、下限値設定モードの状態であるス
テップS42にて、設定温度UPボタン38aが押され
ると、ステップS43にて下限値TAOminが上がる
ように設定されるとともに、液晶表示装置46に変更後
の下限値TAOminが表示される。一方、ステップS
42にて、設定温度DOWNボタン38bが押される
と、ステップS44にて下限値TAOminが下がるよ
うに設定されるとともに、液晶表示装置46に変更後の
下限値TAOminが表示される。
【0092】また、ステップS42にて、自動制御を停
止するオフスイッチ43或いはオートボタン42が操作
されると、下限値設定モードの状態であるステップS4
2を抜ける。なお、下限値設定モードの状態(ステップ
S42)において所定時間(例えば30秒)以上操作入
力が無い場合にステップS42を抜けるようにしてもよ
い。
【0093】一方、ステップS42にて、空調操作パネ
ル36の操作スイッチ37〜45のうち設定温度UPお
よびDOWNボタン38a、38b、オフスイッチ43
およびオートボタン42以外の他のスイッチが操作され
ると、誤操作と見なして下限値設定モードを維持する。
【0094】以上により、例えば、冷たい空気が肌に当
たることを不快に感じる乗員は、目標吹出温度TAOの
下限値TAOminを好みの温度に下げるようにすれ
ば、ことができるので、このような乗員の温感フィーリ
ングにも対応できる。
【0095】なお、目標吹出温度TAOの他に、エアミ
ックスドア17の目標開度SWの下限値や上限値を設定
可能にしてもよいし、コンプレッサ能力の下限値や上限
値を設定可能にしてもよいし、の下限値や上限値を設定
可能にしてもよい。
【0096】また、車室内に吹き出される空気の温度を
吹出温度センサで直接測定し、実際に吹き出される温度
が低いときだけ、エアミックスドア17の目標開度SW
の下限値を上げる等、吹出温度を制限するように設定可
能としてもよい。これにより、周知のクールダウン制御
時には吹出温度が制限されないようにして、冷房性能を
確保するようにできる。
【0097】(第4実施形態)上記第1実施形態では、
吹出風量BLWの上限値BLWmaxを設定可能にして
いるのに対し、本実施形態では、乗員が許容できる車室
内の許容騒音値を設定可能にしている。
【0098】具体的には、図7に示すように、先ず、ス
テップS51にて、空調操作パネル36のオートボタン
42と風量UPボタン38aとが同時に押されたか否か
を判定し、同時に押されていると判定された場合には、
許容騒音値を設定することが可能な許容騒音値設定モー
ドとなる。
【0099】そして、許容騒音値設定モードの状態であ
るステップS52にて、風量UPボタン40aが押され
ると、ステップS53にて許容騒音値が上がるように設
定されるとともに、液晶表示装置46に変更後の許容騒
音値が表示される。一方、ステップS52にて、風量D
OWNボタン40bが押されると、ステップS54にて
許容騒音値が下がるように設定されるとともに、液晶表
示装置46に変更後の許容騒音値が表示される。
【0100】また、ステップS52にて、自動制御を停
止するオフスイッチ43或いはオートボタン42が操作
されると、許容騒音値設定モードの状態であるステップ
S52を抜ける。なお、許容騒音値設定モードの状態
(ステップS52)において所定時間(例えば30秒)
以上操作入力が無い場合にステップS52を抜けるよう
にしてもよい。
【0101】一方、ステップS52にて、空調操作パネ
ル36の操作スイッチ37〜45のうち風量UPおよび
DOWNボタン40a、40b、オフスイッチ43およ
びオートボタン42以外の他のスイッチが操作される
と、誤操作と見なして下限値設定モードを維持する。
【0102】そして、上述のように設定された許容騒音
値に基づいて、吹出風量BLWの上限値BLWmaxが
決定されるようになっている。
【0103】ここで、上記第1実施形態では、吹出風量
BLWが最大の時(クールダウン時)に騒音が気になる
といった場合には、上限値BLWmaxを騒音が気にな
らない程度に下げるようにしているが、吹出風以外の、
ロードノイズ、ワイパ音等の騒音が発生している場合に
は、吹出風騒音、ロードノイズおよびワイパ音によるト
ータルの騒音は、乗員が気になる大きさとなってしまう
場合がある。
【0104】これに対し、本実施形態によれば、ロード
ノイズ、ワイパ音等による騒音の大きさに応じて吹出風
量BLWの上限値BLWmaxが変化することとなり、
例えば、ロードノイズ、ワイパ音等による騒音が大きい
時には上限値BLWmaxは小さくなる。よって、車室
内のトータルの騒音を、乗員が気になる大きさとならな
いようにできる。
【0105】(他の実施形態)なお、本発明は上述した
第1〜第6実施形態に限定されることなく、以下のごと
く種々変形可能である。
【0106】設定手段42により設定された吹出風量
BLWの上限値BLWmaxを、フットモード時におい
てのみ有効となるようにしてもよい。
【0107】設定手段は、空調に関する操作を行うた
めの複数の操作手段42、40a、40bの組み合せ操
作により設定を行うことに限られず、音声によって設定
を行うようにしてもよい。
【0108】設定手段42により設定された内容を示
す設定情報を記憶する記憶手段を備え、記憶された設定
情報を車外に送信可能にしたり、設定情報を車外に持ち
出し可能な記憶媒体(例えばフロッピーディスク等)に
送信可能とするようにしてもよい。また、この記憶手段
により、設定情報のうち乗員毎に設定された各情報をそ
れぞれ独立して記憶させて、複数のドライバーのそれぞ
れの設定情報を記憶させるようにしてもよい。
【0109】設定手段42は、暖房時と冷房時との各
々で独立に設定可能とするようにしてもよい。具体的に
は、図3におけるTAO低温域の点線Dに示す上限値B
LWmaxと、TAO高温域の点線Fに示す上限値BL
Wmaxとをそれぞれで設定可能にするようにしてもよ
い。
【0110】自動制御される吹出風量BLWが設定手
段42の設定により制限されている時に、この制限によ
り低下する温感フィーリングを補うように目標吹出TA
Oを変化させて、温感フィーリング低下の防止を図るよ
うにしてもよい。
【0111】設定手段42により設定している時、設
定している旨を乗員に報知する表示手段や音声手段を設
けるようにしてもよい。
【0112】設定手段42により設定された内容に基
づく自動制御を一時的に禁止する禁止手段を設けるよう
にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の車両用空調装置の全体
構成図である。
【図2】第1実施形態の空調制御の概要を示すフローチ
ャートである。
【図3】第1実施形態の目標吹出温度とブロワ電圧との
関係を示す特性図である。
【図4】第1実施形態に係る、ブロワ電圧の上限値を変
更させるための制御を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る、ブロワ電圧の下
限値を変更させるための制御を示すフローチャートであ
る。
【図6】本発明の第3実施形態に係る、目標吹出温度の
下限値を変更させるための制御を示すフローチャートで
ある。
【図7】本発明の第4実施形態に係る、許容騒音値を変
更させるための制御を示すフローチャートである。
【図8】日本電装公開技報に記載の空調装置に係る、目
標吹出温度とブロワ風量との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
40a…風量UPボタン、40b…風量DOWNボタ
ン、42…オートボタン、BLW…吹出風量、BLWm
in…下限値、BLWmax…上限値。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60H 1/00 B60H 1/00 103V

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動制御される空調制御量(BLW、T
    AO)の上限値(BLWmax)および下限値(BLW
    min)のうち少なくとも一方の値を乗員の操作によっ
    て設定可能な設定手段(42)を設けたことを特徴とす
    る車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記空調制御量(BLW、TAO)は、
    車室内に吹き出される空調空気の吹出風量(BLW)で
    あることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装
    置。
  3. 【請求項3】 前記設定手段(42)により設定される
    値は、前記空調空気が乗員の足元に向けて吹き出されて
    いるフットモード時の前記吹出風量(BLW)の上限値
    (BLWmax)であることを特徴とする請求項2に記
    載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 車室内に吹き出される空調空気の吹出風
    量(BLW)を自動制御可能な車両用空調装置におい
    て、 乗員の操作によって、乗員が許容できる車室内の許容騒
    音値を設定可能な設定手段(42)を設け、 前記設定手段(42)により設定された前記許容騒音値
    に基づいて、前記吹出風量(BLW)の上限値(BLW
    max)が決定されることを特徴とする車両用空調装
    置。
  5. 【請求項5】 前記設定手段は、空調に関する操作を行
    うための複数の操作手段(42、40a、40b)によ
    り構成され、前記複数の操作手段(42、40a、40
    b)の組み合わせ操作によって設定を行うことを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空
    調装置。
  6. 【請求項6】 前記設定手段(42)は、音声によって
    設定を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    か1つに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記設定手段(42)により設定された
    内容を示す設定情報を記憶する記憶手段が備えられてい
    ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに
    記載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記記憶手段に記憶された前記設定情報
    を、車外に送信可能としたことを特徴とする請求項7に
    記載の車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記記憶手段に記憶された前記設定情報
    を、車外に持ち出し可能な記憶媒体に送信可能としたこ
    とを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置。
  10. 【請求項10】 前記記憶手段は、前記設定情報のうち
    乗員毎に設定された各情報をそれぞれ独立して記憶する
    ようになっていることを特徴とする請求項7ないし9の
    いずれか1つに記載の車両用空調装置。
  11. 【請求項11】 前記設定手段(42)は、暖房時と冷
    房時各々で独立に設定可能としたことを特徴とする請求
    項1ないし10のいずれか1つに記載の車両用空調装
    置。
  12. 【請求項12】 前記設定手段(42)により設定され
    た内容を乗員に対して表示する表示手段(46)を設け
    たことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つ
    に記載の車両用空調装置。
  13. 【請求項13】 自動制御される前記吹出風量(BL
    W)が前記設定手段(42)の設定により制限されてい
    る時に、この制限により低下する温感フィーリングを補
    うように、前記吹出風量(BLW)とは別の他の空調制
    御量(TAO)を変化させることを特徴とする請求項2
    ないし12のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  14. 【請求項14】 前記設定手段(42)により設定して
    いる時、設定している旨を乗員に報知する報知手段を設
    けたことを特徴とする請求項2ないし13のいずれか1
    つに記載の車両用空調装置。
  15. 【請求項15】 前記設定手段(42)により設定され
    た内容に基づく自動制御を一時的に禁止する禁止手段を
    設けたことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか
    1つに記載の車両用空調装置。
  16. 【請求項16】 自動制御される空調制御量(BLW、
    TAO)の上限値および下限値のうち少なくとも一方の
    値を乗員の操作によって設定可能としたことを特徴とす
    る車両用空調装置の制御用プログラム。
  17. 【請求項17】 車室内に吹き出される空調空気の吹出
    風量(BLW)を自動制御可能な車両用空調装置のプロ
    グラムであって、 乗員の操作によって、乗員が許容できる車室内の許容騒
    音値を設定可能としており、 設定された前記許容騒音値に基づいて、前記吹出風量
    (BLW)の上限値を決定するようになっていることを
    特徴とする車両用空調装置の制御用プログラム。
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