JP2002172926A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2002172926A JP2000374290A JP2000374290A JP2002172926A JP 2002172926 A JP2002172926 A JP 2002172926A JP 2000374290 A JP2000374290 A JP 2000374290A JP 2000374290 A JP2000374290 A JP 2000374290A JP 2002172926 A JP2002172926 A JP 2002172926A
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孝昌 河合
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啓 大賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォームアップ制御時における暖房感の向上
を図る。 【解決手段】 車室内への吹出モードとして、少なくと
も乗員上半身に向けて空調風を吹き出す上半身吹出モー
ドと、乗員上半身への空調風の吹出を遮断し、少なくと
も乗員下半身に向けて空調風を吹き出す下半身吹出モー
ドとを自動的に切替可能になっている車両用空調装置に
おいて、ウォームアップ制御時に、非接触温度センサ3
9により乗員表面温度を検出し、乗員表面温度に基づい
て上半身吹出モード(バイレベルモード)と下半身吹出
モード(フットモード)との切替を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吹出モードを自動制御
することが可能な車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冬場において、車両のエンジン起
動時には、車両用空調装置のヒータコア(暖房用熱交換
器)内を流れる温水温度が低いため、車室内を充分に暖
房することができない。このため、エンジン起動後に温
水温度が徐々に上昇していき、乗員にとって暖房感が得
られる程度の温水温度(例えば35℃)まで上昇する
と、送風機を起動するようにしている。そして、温水温
度がさらに上昇していくと、温水温度に合わせて、空調
風の送風量が決定されるようになっている。このよう
に、暖房始動後、空調風の吹出温度が上昇する過程の空
調制御をウォームアップ制御という。
【0003】そして、上述のウォームアップ制御時にお
ける暖房感の向上を目的として、特開平11−1573
24号公報では、吹出モードを次のように自動制御する
車両用空調装置が提案されている。
【0004】すなわち、上記ウォームアップ制御時にお
いて、その制御初期時には空調風の吹出温度が非常に低
いので、乗員の上半身に向けて空調風を送風すると、寒
さを感じる。そのため、上記従来装置では、ウォームア
ップ制御の初期時は乗員の上半身に向けて空調風を送風
しないフットモードとし、その後、空調風の吹出温度の
上昇に伴って吹出モードをバイレベルモードへ切り替え
ることにより、できるだけ早く乗員の手を温めるように
している。
【0005】そして、空調風の吹出温度が更に上昇する
と、バイレベルモードから再度、フットモードに切り替
えることにより、フェイス吹出口から車室内上方側への
温風吹出を停止するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ウォームアッ
プ制御時にバイレベルモードを採用すると、フェイス吹
出口から車室内上方側への温風吹出が発生するので、ど
うしても乗員顔部の火照り感による不快感が発生しやす
い。そこで、上記従来装置では、吹出モードをバイレベ
ルモードから再度、フットモードに切り替える時期を、
空調風の吹出温度と相関関係がある温水温度の他に、日
射量、内気温、外気温等の環境条件をも考慮して決定す
ることにより、火照り感による不快感の抑制を図ってい
る。
【0007】しかし、本発明者の実験検討によると、上
記環境条件は乗員の温感を間接的に表す情報であるの
で、上記環境条件の検出結果に基づいてバイレベルモー
ドからフットモードへの切替時期を決定すると、その切
替時期が乗員の温感に適合せず、空調フィーリングを悪
化させる場合がある。
【0008】例えば、日射センサの検出日射量が同一で
あっても、乗員に日射が直接到達している場合と、乗員
に日射が直接到達していない場合とでは、乗員の温感が
大きく変動するので、日射センサの検出日射量が所定量
になったときに、上記吹出モードの切替を行うと、乗員
への直接到達日射の有無により乗員が暑く感じたり、寒
く感じたりし、空調フィーリングの悪化を招く。
【0009】本発明は上記点に鑑みて、バイレベルモー
ド等の上半身吹出モードから下半身吹出モードへの切替
を乗員の温感に、より一層適合した時期に行うことがで
きるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、車室内への吹出モード
として、少なくとも乗員上半身に向けて空調風を吹き出
す上半身吹出モードと、乗員上半身への空調風の吹出を
遮断し、少なくとも乗員下半身に向けて空調風を吹き出
す下半身吹出モードとを自動的に切替可能になっている
車両用空調装置において、乗員表面温度を検出する温度
検出手段(39)と、温度検出手段(39)の検出信号
が入力され、乗員表面温度に基づいて両吹出モードを切
り替える吹出モード切替手段(S94)とを備えること
を特徴とする。
【0011】ところで、乗員表面温度は乗員への直接到
達日射の有無にもよく対応した、乗員の温感との相関性
の高い情報である。請求項1に記載の発明では、この点
に着目して乗員表面温度に基づいて上半身吹出モードと
下半身吹出モードとの切替を行うから、乗員の温感に対
応した適切な時期に両吹出モードを切り替えることがで
きる。
【0012】請求項2に記載の発明では、車室内の暖房
始動後、空調風の吹出温度が上昇する過程であるウォー
ムアップ制御時に、乗員表面温度が所定温度(Tir
2)より低いときは上半身吹出モードを選択し、乗員表
面温度が所定温度(Tir2)より高くなると、下半身
吹出モードを選択することを特徴とする。
【0013】請求項2は請求項1の制御をウォームアッ
プ制御時の吹出モード切替に適用しているものであっ
て、暖房始動時に上半身吹出モードにより手等を素早く
暖房できるという上半身側の暖房促進効果の確保と、上
半身吹出モードによる火照り感(暖房感の悪化)の発生
回避とを良好に両立できる。
【0014】請求項3に記載の発明では、ウォームアッ
プ制御時において、空調風の吹出温度に関連する温度
(Tw)が所定温度(Two)より低いときは下半身吹
出モードを選択し、ウォームアップ制御時において、空
調風の吹出温度に関連する温度(Tw)が所定温度(T
wo)より高くなったときに、乗員表面温度に基づく両
吹出モードの切替を行うことを特徴とする。
【0015】これにより、空調風の吹出温度が低いウォ
ームアップ制御の初期には必ず、下半身吹出モードを選
択して乗員上半身への空調風の吹出を遮断するから、乗
員上半身への低温空調風の吹出による寒さ感を防止でき
る。
【0016】請求項4に記載の発明では、車室内への吹
出モードとして、少なくとも乗員上半身に向けて空調風
を吹き出す上半身吹出モードと、乗員上半身への空調風
の吹出を遮断し、少なくとも乗員下半身に向けて空調風
を吹き出す下半身吹出モードとを自動的に切替可能にな
っている車両用空調装置において、前記両吹出モードを
少なくとも含む複数の吹出モードを空調条件に応じて切
り替える第1吹出モード切替手段(S91)と、乗員表
面温度を検出する温度検出手段(39)と、温度検出手
段(39)の検出信号が入力され、乗員表面温度に基づ
いて前記両吹出モードを切り替える第2吹出モード切替
手段(S94)とを備え、空調定常時には第1吹出モー
ド切替手段(S91)による複数の吹出モードの切替を
行い、車室内の暖房始動後、空調風の吹出温度が上昇す
る過程であるウォームアップ制御時には第2吹出モード
切替手段(S94)による前記両吹出モードの切替を行
うことを特徴とする。
【0017】これにより、空調定常時には所定の空調条
件に応じて複数の吹出モードを切り替える一方、ウォー
ムアップ制御時には乗員表面温度に応じて乗員の温感に
適切に対応して、上半身吹出モードと下半身吹出モード
とを自動切替することができる。
【0018】請求項5に記載の発明では、車室内への吹
出モードとして、少なくとも乗員上半身に向けて空調風
を吹き出す上半身吹出モードと、乗員上半身への空調風
の吹出を遮断し、少なくとも乗員下半身に向けて空調風
を吹き出す下半身吹出モードとを自動的に切替可能にな
っている車両用空調装置において、車室内へ吹き出す空
調風の目標吹出温度(Tao)を算出する算出手段(S
4)と、目標吹出温度(Tao)に基づいて前記両吹出
モードを少なくとも含む複数の吹出モードを切り替える
第1吹出モード切替手段(S91)と、乗員表面温度を
検出する温度検出手段(39)と、温度検出手段(3
9)の検出信号が入力され、乗員表面温度に基づいて前
記両吹出モードを切り替える第2吹出モード切替手段
(S94)と、車室内の暖房始動後、空調風の吹出温度
が上昇する過程であるウォームアップ制御時を判定する
判定手段(S92)とを備え、この判定手段(S92)
によりウォームアップ制御時が判定されたときは、第2
吹出モード切替手段(S94)により乗員表面温度に基
づいて両吹出モードの切替を行い、判定手段(S92)
によりウォームアップ制御時が判定されないときは、第
1吹出モード切替手段(S91)により目標吹出温度
(Tao)に基づいて複数の吹出モードの切替を行うこ
とを特徴とする。
【0019】これにより、ウォームアップ制御時でない
ときは目標吹出温度(Tao)に基づく複数の吹出モー
ドの切替を行う一方、ウォームアップ制御時には乗員表
面温度に応じて乗員の温感に適切に対応して、上半身吹
出モードと下半身吹出モードとを自動切替することがで
きる。
【0020】請求項6に記載の発明のように、目標吹出
温度(Tao)が所定温度(Tao5)より低いときを
ウォームアップ制御時であると判定することができる。
【0021】請求項7に記載の発明では、請求項4〜6
において、ウォームアップ制御時において、空調風の吹
出温度に関連する温度(Tw)が所定温度(Two)よ
り低いときは下半身吹出モードを選択し、ウォームアッ
プ制御時において、空調風の吹出温度に関連する温度
(Tw)が所定温度(Two)より高くなったときに、
乗員表面温度に基づく両吹出モードの切替を行うことを
特徴とする。
【0022】これにより、請求項4〜6においても、請
求項3と同様に、ウォームアップ制御の初期に、乗員上
半身への低温空調風の吹出による寒さ感を防止できる。
【0023】請求項8に記載の発明のように、上半身吹
出モードは、具体的にはフェイス吹出口(12)及びフ
ット吹出口(13)の両方から空調風を車室内へ吹き出
すバイレベルモードにすることができる。
【0024】請求項9に記載の発明のように、上半身吹
出モードは、具体的にはフェイス吹出口(12)、フッ
ト吹出口(13)及びデフロスタ吹出口(11)から同
時に空調風を車室内へ吹き出すマルチ吹出モードにして
もよい。
【0025】これによると、ウォームアップ制御時に窓
ガラスの曇り止め効果をも同時に発揮できる。
【0026】請求項10に記載の発明のように、下半身
吹出モードは、具体的には、少なくともフット吹出口
(13)から空調風を車室内へ吹き出すフットモードで
ある。
【0027】請求項11に記載の発明のように、空調風
を温水を熱源として加熱する暖房用熱交換器(27)を
有し、空調風の吹出温度に関連する温度として温水の温
度を検出するようにしてもよい。
【0028】請求項12に記載の発明のように、温度検
出手段(39)は具体的には、乗員の上半身の表面温度
を主に検出する非接触赤外線センサである。
【0029】これによると、非接触赤外線センサの使用
により乗員に煩雑感を与えることなく、乗員表面温度を
検出できる。また、乗員の温感はその上半身側で敏感で
あるから、乗員の上半身の表面温度を検出することによ
り、一層、乗員の温感に適合した吹出モード切替を実行
できる。
【0030】なお、上記各手段に付した括弧内の符号
は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を
示すものである。
【0031】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1ないし図8
は本発明の第1実施形態を示し、図1は車両用空調装置
全体の概略構成を示した図である。
【0032】車両用空調装置1は、車室内に向かって空
気が流れる空気通路を構成するケース2、このケース2
内において車室内に向かう空気流を発生させる送風機
3、ケース2内を流れる空気を冷却する蒸発器4、車室
内に吹き出す空気の温度を調節するエアミックス方式の
吹出温度調節装置5、および各空調機器を制御する制御
装置6を備える。
【0033】ケース2は車室内の前方側の計器盤内側部
に配設され、ケース2の上流側には、内気導入口7およ
び外気導入口8の2つの導入口が設けられている。内気
導入口7および外気導入口8の内側には内外気切替ドア
9が回動自在に配置されている。内外気切替ドア9はサ
ーボモータ10によって駆動されるもので、内気導入口
7より車室内空気(内気)を導入する内気循環モードと
外気導入口8より車室外空気(外気)を導入する外気導
入モードとを切り替える。
【0034】ケース2の下流側には、車両の窓ガラス
(主にフロントガラス)に向けて空調風を吹き出すため
のデフロスト吹出口11、乗員上半身に向けて空調風を
吹き出すためのフェイス吹出口12、および乗員下半身
に向けて空調風を吹き出すためのフット吹出口13の3
種類の吹出口が設けられている。
【0035】これら吹出口11〜13の上流部にはデフ
ロストドア14、フェイスドア15およびフットドア1
6が回動自在に配置されている。これらのデフロストド
ア14、フェイスドア15およびフットドア16は、図
示しないリンク機構を介して共通のサーボモータ17に
よって駆動される。
【0036】送風機3は、送風機駆動回路20により印
加電圧が制御される送風機モータ21によって回転速度
が制御され、内気導入口7または外気導入口8から空気
を吸入してケース2を介して車室内へ送風する。
【0037】蒸発器4は、送風機3の下流側のケース2
内に配設され、送風機3により送られてくる空気を冷却
する冷房用熱交換器で、冷凍サイクル22を構成する要
素のひとつである。
【0038】なお、冷凍サイクル22は、圧縮機23か
ら、凝縮器24、レシーバ25および膨張弁26を介し
て蒸発器4に冷媒が循環するように形成された周知のも
のである。圧縮機23は、電磁クラッチ23aを介して
車両エンジン(図示せず)の回転動力が伝達されること
により回転駆動される。
【0039】なお、冷凍サイクル22は、圧縮機23の
作動(オン)により蒸発器4による空気冷却機能を得、
圧縮機23の作動停止(オフ)により蒸発器4による空
気冷却機能が停止する。
【0040】吹出温度調節装置5は、本例ではヒータコ
ア27およびエアミックスドア28等より構成されてい
る。ヒータコア27は車両エンジンの冷却水(以下、温
水)を熱源として空気を加熱する暖房用熱交換器であっ
て、蒸発器4の空気流れ下流側に配置され、蒸発器4通
過後の冷風を加熱する。
【0041】エアミックスドア28は、ヒータコア27
の空気流れ上流側に回動自在に配置されており、サーボ
モータ29により設定される開度に応じて、ヒータコア
27を通る空気量(温風量)とヒータコア27を迂回し
てバイパス通路30を通る空気量(冷風量)とを調節す
る。
【0042】制御装置6は、CPU31、ROM32お
よびRAM33等を含んで構成されるもので、予めRO
M32内に車室内の空調制御のための制御プログラムを
記憶しており、その制御プログラムに基づいて各種演
算、処理を行う。
【0043】制御装置6の出力側には、それぞれ上記サ
ーボモータ10、29、17、および送風機駆動回路2
0が接続され、送風機モータ21の回転数は送風機駆動
回路20により制御される。なお、サーボモータ29に
は、エアミックスドア28の開度θを検出するエアミッ
クスドア開度センサ34が設けられ、このセンサ34は
制御装置6の入力側に接続される。
【0044】また、圧縮機23の電磁クラッチ23aは
圧縮機駆動回路23bを介して制御装置6の出力側に接
続されており、この電磁クラッチ23aのコイルに通電
することにより電磁クラッチ23aが接続状態となる。
これにより、エンジンの回転力を圧縮機23に伝達して
圧縮機23を回転駆動する。
【0045】制御装置6の入力側には、車室内の運転席
前方の計器盤(図示せず)に設けられた空調操作パネル
50に設置された内外気切替スイッチ36、温度設定ス
イッチ37およびデフロストモード設定スイッチ38等
が接続されている。更に、非接触温度センサ39、外気
センサ40、水温センサ41、日射センサ42および蒸
発器温度センサ43が制御装置6の入力側に接続されて
いる。
【0046】非接触温度センサ39は、車室内乗員(具
体的には運転者)の表面温度Tirを非接触で検出して
制御装置6に入力するものである。この非接触温度セン
サ39は具体的には赤外線センサから構成され、例え
ば、運転席前方の計器盤部に位置する空調操作パネル5
0内、又はその近傍位置に配置される。この赤外線セン
サは、乗員表面温度、主に乗員上半身の表面温度の変化
に伴う赤外線量の変化を非接触で検出するものであっ
て、赤外線量の変化に対応した起電力変化を生じるサー
モパイル型検出素子を用いている。
【0047】なお、非接触温度センサ39は直接的には
乗員表面温度を検出するものであるが、乗員表面温度は
車室内の内気温の影響を受けるので、内気温変化を包含
する情報であると言うことができる。そのため、本例で
は内気温センサを省略している。
【0048】外気温センサ40は車室外温度を検出し、
その検出温度に応じた外気温信号Tamを制御装置6に
入力する。水温センサ41および蒸発器温度センサ43
は、温水の温度および蒸発器4の吹出空気温度を検出
し、その検出温度に応じた水温信号Twおよび蒸発器温
度信号Teを制御装置6に入力する。日射センサ42
は、車室内に入射した日射量を検出し、その検出した日
射量に応じた日射量信号Tsを検出して制御装置6に入
力するものである。
【0049】次に、上記構成において第1実施形態の作
動を図2のフローチャートに従って説明する。
【0050】制御装置6は、電源が投入されると制御プ
ログラムをスタートし、図2のフローチャートにしたが
って演算、処理を実行する。
【0051】先ず、ステップS1にて各種タイマーや制
御フラグ等を初期化する。次に、ステップS2にて温度
設定スイッチ37から設定温度信号Tset を読み込み、
RAM33に記憶する。
【0052】続いて、ステップS3にて車室内の空調状
態に影響を及ぼす車両環境状態を検出するために各種セ
ンサから入力信号を読み込む。すなわち、非接触温度セ
ンサ39からの乗員表面温度信号Tir、外気温センサ
40からの外気温信号Tam、水温センサ41からの水
温信号Tw、日射センサ42からの日射量信号Tsおよ
び蒸発器温度センサ43からの蒸発器温度信号Teを読
み込んで、RAM33に記憶する。
【0053】次に、ステップS4にて車室内に吹き出す
空気の目標吹出温度Taoを下記数式1に基づいて算出
する。この目標吹出温度Taoは、車両環境条件(空調
熱負荷条件)の変動にかかわらず、車室温度を設定温度
Tsetに維持するために必要な目標温度である。
【0054】
【数1】Tao=Kset ・Tset −Kir・Tir−K
am・Tam−Ks・Ts+C 但し、Kset は温度設定ゲイン、Tset は温度設定スイ
ッチ37の設定温度信号、Kirは乗員表面温ゲイン、
Tirは非接触温度センサ39の乗員表面温信号、Kam
は外気温ゲイン、Tamは外気温センサ40の外気温信
号、Ksは日射ゲイン、Tsは日射センサ42の日射量
信号、Cは補正定数である。
【0055】続いて、ステップS5において、上述の目
標吹出温度Tao等に基づいて、送風機3の風量を設定
する。具体的には、送風機駆動回路20を介して送風機
モータ21に印加する送風機電圧BLWを決定する。こ
の送風機電圧BLWの具体的決定方法は後述する。
【0056】次に、ステップS6において、エアミック
スドア28の目標開度θ0 を次の数式2によって算出す
る。
【0057】
【数2】θ0 ={(Tao−Te)/(Tw−Te)}
×100(%) なお、Teは蒸発器温度センサ43の蒸発器温度信号、
Twは水温センサ41の水温信号である。
【0058】次に、ステップS7において目標吹出温度
Taoに基づいて、内気導入口7より車室内空気(内
気)を導入する内気循環モードを行うか、あるいは外気
導入口8より車室外空気(外気)を導入する外気導入モ
ードを行うかを決定する。
【0059】具体的には、目標吹出温度Taoが所定温
度以下となる領域(最大冷房域)では、内外気切替ドア
9により内気導入口7を全開し、外気導入口8を全閉す
る内気循環モードを選択し、目標吹出温度Taoが所定
温度より高くなると、内外気切替ドア9により外気導入
口8を全開し、内気導入口7を全閉する外気循環モード
を選択する。
【0060】なお、内気循環モードと外気循環モードと
の間に、内気と外気を同時に導入する内外気併用モード
を設定してもよい。
【0061】次に、ステップS8において、圧縮機23
の作動の断続制御を電磁クラッチ23aのコイルへの通
電オン、オフにより決定する。具体的には、蒸発器温度
の目標温度TEOと実際の蒸発器温度Teとを比較し
て、TeがTEOより高いと、電磁クラッチ23aの通
電をオンして圧縮機23を作動させ、これに反し、Te
がTEOより低くなると、電磁クラッチ23aの通電を
オフして圧縮機23の作動を停止させる。このような圧
縮機作動の断続制御により、実際の蒸発器温度Teを目
標温度TEOに維持する。
【0062】続いて、ステップS9では吹出モードを決
定する。この吹出モード決定の具体例は図3により後述
する。そして、ステップS10において、前述のステッ
プS5〜S9で決定した制御信号を送風機駆動回路2
0、サーボモータ10、17、29および圧縮機駆動回
路23b等に出力して送風機3、内外気切替ドア9、吹
出モードドア14〜16、エアミックスドア28および
圧縮機23の作動を制御する。
【0063】次のステップS11において、ステップS
10の処理を実行してから制御周期時間τが経過してい
るか否かを判断し、この判断結果がNOの場合には制御
周期時間τの経過を待つ。また、その判断結果がYES
の場合にはステップS2の処理へ戻り、上述の演算、処
理が繰り返される。このような演算、処理の繰り返しに
よって車両用空調装置1の作動が自動制御される。
【0064】次に、ステップS9による吹出モード決定
の具体例を図3に基づいて詳述すると、ステップS91
では図4に示すように目標吹出温度Taoに基づいて空
調定常時の吹出モードを算出する。図4は予めROM3
2に記憶されている吹出モード決定の特性図(制御マッ
プ)であって、本例では、目標吹出温度Taoが上昇す
るにつれて吹出モードをフェイス(FACE)モード→
バイレベル(B/L)モード→フット(FOOT)モー
ドと順次自動的に切り替えるようになっている。
【0065】なお、図4において、Tao0は例えば、
25℃、、Tao1は例えば、30℃、Tao2は例え
ば、35℃、Tao3は例えば、40℃である。
【0066】ここで、フェイスモードは、フェイスドア
15にてフェイス吹出口12を開口し、フットドア16
にてフット吹出口13を閉塞し、デフロストドア14に
てデフロスト吹出口11を閉塞する。これにより、フェ
イス吹出口12のみから空調風が車室内の乗員上半身側
へ吹き出す。
【0067】バイレベルモード(上半身モード)は、フ
ェイスドア15にてフェイス吹出口12を開口し、フッ
トドア16にてフット吹出口13を開口し、デフロスト
ドア14にてデフロスト吹出口11を閉塞する。これに
より、空調風は、フェイス吹出口12およびフット吹出
口13の両方から車室内の乗員上半身側および乗員下半
身側へ同時に吹き出す。
【0068】フットモード(下半身モード)は、フェイ
スドア15にてフェイス吹出口12を閉塞し、フットド
ア16にてフット吹出口13を全開し、デフロストドア
14にてデフロスト吹出口11を小開度だけ開口する。
これにより、フェイス吹出口12から乗員上半身側への
空調風の吹出が遮断され、フット吹出口13から主に空
調風が車室内の乗員下半身側へ吹き出すと同時に、デフ
ロスト吹出口11から少量の空調風が車室内の窓ガラス
内面側へ吹き出す。
【0069】次のステップS92では、空調作動条件が
ウォームアップ制御条件にあるかどうかを判定する。こ
のウォームアップ制御条件の判定は、本例では、図5に
示すように目標吹出温度Taoに基づいて行う。図5は
予めROM32に記憶されている吹出モード決定の特性
図(制御マップ)であって、Taoは冬期の低外気温時
の暖房始動時のような環境条件(暖房熱負荷の高い条
件)では所定温度Tao5より高い温度として算出され
る。そして、暖房始動後、時間が経過して車室内温度が
上昇し、非接触温度センサ39により検出される乗員表
面温度Tirが上昇すると、Taoの値が次第に低下し
ていく。
【0070】このようにTaoの値が暖房始動後の時間
経過とともに低下する傾向にあることに着目して、ステ
ップS92では、Taoが所定温度Tao5より高いと
きはウォームアップ制御条件にあると判定し、Taoが
所定温度Tao4(Tao4<Tao5)より低いとき
はウォームアップ制御条件に該当しない、すなわち、定
常時であると判定する。この空調定常時はステップS9
1で算出した吹出モードをそのまま最終決定する。な
お、Tao4は例えば、25℃で、Tao5は例えば、
30℃である。
【0071】そして、ウォームアップ制御時には次のス
テップS93で水温Twが所定温度Two(例えば、6
0℃)以上か判定する。ウォームアップ制御時の初期に
は空調風の吹出温度が低いので、フェイス吹出口12か
ら乗員上半身側へ空調風を吹き出すと、乗員に低温空調
風が当たり、空調フィーリングを悪化させる。そこで、
ステップS93では、ウォームアップ制御の初期におけ
る空調風の吹出温度の低いときに該当するか否かを水温
Twにより判定する。
【0072】具体的には、水温Twが所定温度Two未
満であるときはウォームアップ制御の初期に該当すると
判定し、ステップS91で算出した吹出モードをそのま
ま最終決定する。水温Twが所定温度Two未満である
条件では、図4において、目標吹出温度Taoが所定温
度Tao3より高くなるので、フットモードが選択さ
れ、フェイス吹出口12からの冷風吹出による空調フィ
ーリングの悪化を回避する。
【0073】これに反し、水温Twが所定温度Two以
上であるときは、ステップS94に進み、乗員表面温度
Tirに基づいて吹出モードを決定する。すなわち、ス
テップS94では乗員表面温度Tirが所定温度Tir
2より低いときはバイレベル(B/L)モードを選択
し、そして、乗員表面温度Tirが所定温度Tir2よ
り高くなると、フットモードを選択する。なお、所定温
度Tir2は例えば、20℃で、所定温度Tir1は例
えば、15℃である。
【0074】このように、非接触センサ39により検出
される乗員表面温度Tirを単独で用いて、この乗員表
面温度Tirの高低によりウォームアップ制御条件にお
けるバイレベルモード(上半身吹出モード)とフットモ
ード(下半身吹出モード)との切替を直接行うため、実
用上、次のごとき利点がある。
【0075】第1に、乗員表面温度Tirは乗員の温感
との相関性の高い情報であるから、乗員の温感に良く適
合した適切な時期にウォームアップ制御条件におけるバ
イレベルモードとフットモードとの切替を行うことがで
きる。
【0076】つまり、乗員表面温度Tirが所定温度T
ir2より低いときは乗員がまだ十分な暖房感を味わっ
ていない、涼しい状態である。このため、バイレベルモ
ードによるフェイス吹出口12からの温風吹出を実行し
て運転者の手等を素早く暖めることができ、暖房感を向
上できる。
【0077】そして、乗員表面温度Tirが所定温度T
ir2より高くなると、フェイス吹出口12からの温風
吹出に起因する火照り感(暑さ)を感じるようになるの
で、Tir>Tir2の時点でバイレベルモードからフ
ットモードに切り替える。これにより、乗員が火照り感
を感じる前の適切な時期にフェイス吹出口12からの温
風吹出を停止して、暖房感の悪化を事前に抑制できる。
従って、ウォームアップ制御の初期から定常時に移行す
るまで、その全体にわたって、快適な暖房感を乗員に与
えることができる。
【0078】第2には、ウォームアップ制御条件におけ
るバイレベルモードとフットモードの切替を適切に行う
ための電気制御の構成を乗員表面温度Tirの検出によ
り簡素化できる点である。
【0079】つまり、上記モード切替の適切化に直接影
響する要素(乗員の温感への影響度が大きい要素)とし
ては、空調風の吹出温度と乗員への直接到達日射の有無
であり、これらの要素を検出するセンサを追加設置し、
これらセンサの検出信号を判定して上記モード切替の時
期を決定することも考えられるが、これによると、セン
サ設置数の増加によりコストアップを招く。
【0080】これに反し、本第1実施形態によると、乗
員表面温度Tirが乗員の温感との相関性が高いことに
着目して、乗員表面温度Tirを検出する1個の非接触
温度センサ39を用いることにより、上記モード切替を
乗員の温感との関係から見て適切に行うことができるの
で、センサ設置数が増加せず、電気制御部を簡素な低コ
ストの構成にすることができる。
【0081】なお、図3の制御フローによると、ウォー
ムアップ制御の初期にはステップS91で算出されたフ
ットモードが吹出モードとして選択され、フットモード
からバイレベルモードへの切替を、乗員表面温度Tir
でなく、水温Twに基づいて行っているが、これは次の
理由のためである。
【0082】すなわち、乗員が暖房された高温の室内に
入っていて、その直後に車両に搭乗する場合等には搭乗
後も高温の室内温度の影響で乗員表面温度Tirが高く
なっている。このような場合には、フットモードからバ
イレベルモードへの切替をもし乗員表面温度Tirに基
づいて行うと、、本来、フットモードを選択すべき条件
においても、バイレベルモードを選択してしまい、乗員
に低温空調風の吹出による不快感を与えることになる
が、図3の制御フローのごとく、ウォームアップ制御の
初期におけるフットモードからバイレベルモードへの切
替を空調風の吹出温度と相関のある水温Twに基づいて
行うことにより、上記不快感の発生を回避できる。
【0083】次に、前述の図2のステップS5における
送風機電圧BLWの具体的決定方法について説明する。
【0084】空調風の風量、つまり送風機モータ21へ
の送風機印加電圧(BLWN)は、ステップS4にて算
出された目標吹出温度Taoに基づいて、予めROM内
に記憶された図6の制御マップに従って決定される。し
かし、図6のマップは、温水温度(水温信号Tw)が充
分に上昇してヒータコア27での加熱能力が充分にある
定常時の状態を想定して決定されている。
【0085】このため、冬場において、温水温度が低い
ときに車両用空調装置1を起動し、車室内を急速に暖房
する場合(ウォームアップ時)に、図6のマップにて風
量を決定すると、上記目標吹出温度Taoが所定温度T
ao6(例えば、70℃)より高い高温域にあるので、
空調風の風量が大風量となってしまう。しかし、このよ
うな大風量となると、温水温度Twが低いために、空調
風はヒータコア27を通過しても、ほとんど温度上昇し
ない。このため、乗員にとって冷たい冷風が吹き出して
不快感を与える。
【0086】そこで、本例では空調風の風量制御を行う
に当たり、図7に示すようにウォームアップ制御を考慮
した風量制御を行う。すなわち、ステップS51では、
先ず、温水温度Twに応じて空調風の風量を増加させ
て、車室内を急速に暖房するウォームアップ制御時か否
かを判定する。ステップS51の判定は、前述の図5と
同じ方法であり、上記目標吹出温度Taoが所定値Ta
o5以上であれば、ウォームアップ時と判定する。
【0087】ステップS51にてウォームアップ制御時
と判定されると、ステップS52に進み、予めROM内
に記憶された図8のマップに従って、送風機電圧BLW
Wを決定する。図8のマップは、温水温度Twが所定温
度Tw1に上昇するまではBLWW=0として送風機モ
ータ21を停止し、温水温度Twが所定温度Tw1と所
定温度Tw2(Tw2>Tw1)との間にあるときは、
温水温度Twが高くなるにつれて送風機電圧BLWWが
大きくなり、温水温度Twが所定温度Tw2まで上昇す
ると、送風機電圧BLWWが最大値Vmaxとなる。な
お、所定温度Tw1は例えば、50℃で、所定温度Tw
2は例えば、80℃である。
【0088】一方、ステップS51にてNOと判定され
ると、ステップS53に進み、送風機電圧BLWを最大
値Vmaxに設定する。
【0089】そして、ステップS54では、ウォームア
ップ時か否かに係わらず、定常時における送風機電圧B
LWNを図6のマップから決定する。その後、ステップ
S55では、上記ステップS52〜54で決定されたウ
ォームアップ時送風機電圧BLWWおよび定常時送風機
電圧BLWNのうち、小さい方を最終の送風機電圧BL
Wとして決定する。以上のようにしてウォームアップ制
御時および定常時の空調風の風量が決定される。
【0090】(第2実施形態)第1実施形態では、空調
風の吹出温度を検出する吹出温度センサを設けない場合
について説明したが、第2実施形態では、この吹出温度
センサを追加設置し、空調風の吹出温度を直接検出する
ことにより、乗員の温感により一層適合した吹出モード
切替を行う。
【0091】吹出温度センサは、図1において、ヒータ
コア27を通過した温風とバイパス通路30を通過する
冷風とが混合する混合部から各吹出口11から13への
分岐部までの間に設置され、空調風の吹出温度を検出す
る。
【0092】第1実施形態では、図3のステップS93
において、水温Twから空調風の吹出温度を推定して、
フットモードからバイレベルモードへの切替時期を決定
しているが、第2実施形態によると、吹出温度センサよ
り空調風の吹出温度を直接検出しているから、図3のス
テップS93の判定を空調風の吹出温度に直接基づいて
行うことができる。
【0093】そのため、ウォームアップ制御の初期に見
られる、低温空調風の吹出状態を確実に判定して、この
時期の吹出モードを確実にフットモードとすることがで
きる。そのため、ウォームアップ制御時に、フェイス吹
出口12から低温空調風が吹き出して不快感が生じるこ
とをより確実に防止できる。
【0094】(第3実施形態)図9は第3実施形態によ
る全体構成図であり、第1実施形態と同一部分には同一
符号を付して説明を省略し、第1実施形態との相違点の
みを以下説明する。
【0095】第3実施形態では、蒸発器4直後の冷風を
直接フェイス吹出口12側に導入する冷風バイパス通路
60を設けるととともに、この冷風バイパス通路60を
通過する冷風量を調整する冷風バイパスドア61を設け
ている。この冷風バイパスドア61の開度はサーボモー
タ62により制御される。
【0096】複数(図示の例では5個)のフェイス吹出
口12の入口通路部63内にフェイス吹出空気温を検出
するフェイス吹出温度センサ64が設置してあり、ま
た、内気温Trを検出する内気温センサ65を備えてい
る。これらの温度センサ64、65の検出信号を制御装
置6に入力してサーボモータ62の制御のために使用す
る。
【0097】なお、第3実施形態では2枚のエアミック
スドア28を連動操作して吹出温度を調整する構成にな
っている。また、フェイス吹出口12とデフロスタ吹出
口11とを1枚のフェイスドア15により切替開閉する
構成になっている。
【0098】第3実施形態によると、バイレベルモード
時に、冷風バイパスドア61の開度制御によりバイパス
冷風量を調整することにより、フェイス吹出温度をフッ
ト吹出温度とは別に独立に制御できる。つまり、上方の
フェイス吹出温度と下方のフット吹出温度を独立に制御
できるようになっている。
【0099】図10は第3実施形態の空調制御のフロー
チャートであり、ステップS1〜S4は第1実施形態と
同じであり、次のステップS45でバイレベルモード時
おけるフェイス吹出目標温度Tavを、Tav =Ts
et−αの式により求める。
【0100】ここで、Tsetは温度設定スイッチ37
の設定温度、αは温度補正量である。このαは例えば、
次のようにして求める。
【0101】先ず、設定温度Tsetと車室内温度Tr
との偏差(Tset−Tr)を求め、この偏差がマイナ
ス側となるほど、増加する日射係数GWを求め、この日
射係数GWと車室内への日射量Tsとの積から補正日射
量Ts’を求め、この補正日射量Ts’と温度補正量α
との関係を予め定めた制御マップからαを求める。この
制御マップでは、補正日射量Ts’の増加によりαが増
加するようになっている。従って、補正日射量Ts’の
増加によりフェイス吹出目標温度Tavが低下するよう
になっている。
【0102】ステップS5、S6は第1実施形態と同じ
であり、次のステップS65で冷風バイパスドア61の
駆動用サーボモータ62の目標駆動時間(目標通電時
間)TABを算出する。なお、本第3実施形態では、駆
動用サーボモータ62の駆動時間の調節により冷風バイ
パスドア61の開度を調節するようになっている。
【0103】目標駆動時間TABの算出は具体的には例
えば次のように行う。先ず、フェイス吹出温度センサ6
4により検出される実際のフェイス吹出空気温Tfと、
ステップS45で算出されたフェイス吹出目標温度Ta
vとの偏差Enf(Tf−Tav)を求め、この偏差E
nfと、ステップS6のエアミックスドア目標開度θo
による補正量とに基づいて偏差制御値EnBを算出す
る。
【0104】次に、偏差制御値EnBを所定の演算周期
(例えば4秒)により比例演算処理して、目標駆動時間
TABを算出する。
【0105】そして、TAB>0の時は駆動用サーボモ
ータ62により冷風バイパスドア61を開度増加側に駆
動し、TAB<0の時は駆動用サーボモータ62により
冷風バイパスドア61を開度減少側に駆動し、TAB=
0の時はサーボモータ62に通電せず、冷風バイパスド
ア61を開度一定のまま保持する。
【0106】(他の実施形態)上記の各実施形態では、
ウォームアップ制御時における上半身吹出モードとして
バイレベルモードを設定する場合について説明したが、
ウォームアップ制御時における上半身吹出モードとし
て、フェイス吹出口12、フット吹出口13及びデフロ
スタ吹出口11の全吹出口を同時に開口する全吹出口開
口モード(マルチ吹出モード)を設定しても良い。
【0107】これによると、ウォームアップ制御時に、
乗員足元部の暖房効果及び乗員の手などの上半身側の暖
房効果を発揮すると同時に、窓ガラス曇り止め効果をも
発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による車両用空調装置の
全体構成図である。
【図2】第1実施形態による空調制御全体の概要を示す
フローチャートである。
【図3】第1実施形態による吹出モード決定の具体例を
示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態における吹出モードと目標吹出温
度との関係を示す特性図である。
【図5】第1実施形態における目標吹出温度とウォーム
アップ制御との関係を示す特性図である。
【図6】第1実施形態における目標吹出温度と送風機電
圧との関係を示す特性図である。
【図7】第1実施形態による送風機電圧決定の具体例を
示すフローチャートである。
【図8】第1実施形態における温水温度と送風機電圧と
の関係を示す特性図である。
【図9】第3実施形態による車両用空調装置の全体構成
図である。
【図10】第3実施形態による空調制御全体の概要を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
6…制御装置、12…フェイス吹出口、13…フット吹
出口、39…非接触温度センサ、41…水温センサ。
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月11日(2001.10.
11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】請求項6に記載の発明のように、目標吹出
温度(Tao)が所定温度(Tao5)より高いときを
ウォームアップ制御時であると判定することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大賀 啓 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 梶野 祐一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3L011 CP04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内への吹出モードとして、少なくと
    も乗員上半身に向けて空調風を吹き出す上半身吹出モー
    ドと、前記乗員上半身への空調風の吹出を遮断し、少な
    くとも前記乗員下半身に向けて空調風を吹き出す下半身
    吹出モードとを自動的に切替可能になっている車両用空
    調装置であって、 乗員表面温度を検出する温度検出手段(39)と、 前記温度検出手段(39)の検出信号が入力され、前記
    乗員表面温度に基づいて前記両吹出モードを切り替える
    吹出モード切替手段(S94)とを備えることを特徴と
    する車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 車室内の暖房始動後、前記空調風の吹出
    温度が上昇する過程であるウォームアップ制御時に、前
    記乗員表面温度が所定温度(Tir2)より低いときは
    前記上半身吹出モードを選択し、前記乗員表面温度が前
    記所定温度(Tir2)より高くなると、前記下半身吹
    出モードを選択することを特徴とする請求項1に記載の
    車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記ウォームアップ制御時において、前
    記空調風の吹出温度に関連する温度(Tw)が所定温度
    (Two)より低いときは前記下半身吹出モードを選択
    し、 前記ウォームアップ制御時において、前記空調風の吹出
    温度に関連する温度(Tw)が所定温度(Two)より
    高くなったときに、前記乗員表面温度に基づく前記両吹
    出モードの切替を行うことを特徴とする請求項2に記載
    の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 車室内への吹出モードとして、少なくと
    も乗員上半身に向けて空調風を吹き出す上半身吹出モー
    ドと、前記乗員上半身への空調風の吹出を遮断し、少な
    くとも前記乗員下半身に向けて空調風を吹き出す下半身
    吹出モードとを自動的に切替可能になっている車両用空
    調装置であって、 前記両吹出モードを少なくとも含む複数の吹出モードを
    空調条件に応じて切り替える第1吹出モード切替手段
    (S91)と、 乗員表面温度を検出する温度検出手段(39)と、 前記温度検出手段(39)の検出信号が入力され、前記
    乗員表面温度に基づいて前記両吹出モードを切り替える
    第2吹出モード切替手段(S94)とを備え、 空調定常時には前記第1吹出モード切替手段(S91)
    による前記複数の吹出モードの切替を行い、 車室内の暖房始動後、前記空調風の吹出温度が上昇する
    過程であるウォームアップ制御時には前記第2吹出モー
    ド切替手段(S94)による前記両吹出モードの切替を
    行うことを特徴とする車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 車室内への吹出モードとして、少なくと
    も乗員上半身に向けて空調風を吹き出す上半身吹出モー
    ドと、前記乗員上半身への空調風の吹出を遮断し、少な
    くとも前記乗員下半身に向けて空調風を吹き出す下半身
    吹出モードとを自動的に切替可能になっている車両用空
    調装置であって、 車室内へ吹き出す空調風の目標吹出温度(Tao)を算
    出する算出手段(S4)と、 前記目標吹出温度(Tao)に基づいて前記両吹出モー
    ドを少なくとも含む複数の吹出モードを切り替える第1
    吹出モード切替手段(S91)と、 乗員表面温度を検出する温度検出手段(39)と、 前記温度検出手段(39)の検出信号が入力され、前記
    乗員表面温度に基づいて前記両吹出モードを切り替える
    第2吹出モード切替手段(S94)と、 車室内の暖房始動後、前記空調風の吹出温度が上昇する
    過程であるウォームアップ制御時を判定する判定手段
    (S92)とを備え、 前記判定手段(S92)により前記ウォームアップ制御
    時が判定されたときは、前記第2吹出モード切替手段
    (S94)により前記乗員表面温度に基づいて前記両吹
    出モードの切替を行い、 前記判定手段(S92)により前記ウォームアップ制御
    時が判定されないときは、前記第1吹出モード切替手段
    (S91)により前記目標吹出温度(Tao)に基づい
    て前記複数の吹出モードの切替を行うことを特徴とする
    車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記目標吹出温度(Tao)が所定温度
    (Tao5)より低いときを前記ウォームアップ制御時
    であると判定することを特徴とする請求項5に記載の車
    両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記ウォームアップ制御時において、前
    記空調風の吹出温度に関連する温度(Tw)が所定温度
    (Two)より低いときは前記下半身吹出モードを選択
    し、 前記ウォームアップ制御時において、前記空調風の吹出
    温度に関連する温度(Tw)が所定温度(Two)より
    高くなったときに、前記乗員表面温度に基づく前記両吹
    出モードの切替を行うことを特徴とする請求項4ないし
    6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記上半身吹出モードは、フェイス吹出
    口(12)及びフット吹出口(13)の両方から空調風
    を車室内へ吹き出すバイレベルモードであることを特徴
    とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用
    空調装置。
  9. 【請求項9】 前記上半身吹出モードは、フェイス吹出
    口(12)、フット吹出口(13)及びデフロスタ吹出
    口(11)から同時に空調風を車室内へ吹き出すマルチ
    吹出モードであることを特徴とする請求項1ないし7の
    いずれか1つに記載の車両用空調装置。
  10. 【請求項10】 前記下半身吹出モードは、少なくとも
    フット吹出口(13)から空調風を車室内へ吹き出すフ
    ットモードであることを特徴とする請求項1ないし9の
    いずれか1つに記載の車両用空調装置。
  11. 【請求項11】 前記空調風を温水を熱源として加熱す
    る暖房用熱交換器(27)を有し、 前記空調風の吹出温度に関連する温度として前記温水の
    温度を検出することを特徴とする請求項3または7に記
    載の車両用空調装置。
  12. 【請求項12】 前記温度検出手段(39)は乗員の上
    半身の表面温度を主に検出する非接触赤外線センサであ
    ることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つ
    に記載の車両用空調装置。
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