JP4300688B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗員の手動による風量調整操作を学習して、空調自動制御時の送風制御特性を乗員の好みに合わせるようにした車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平5−208610号公報には、車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度と送風機の送風量との相対的関係である送風制御特性を記憶しておき、乗員が送風量を手動設定した場合にはその手動による風量調整操作を学習してその都度送風制御特性を補正することにより、送風制御特性を乗員の好みに合わせるようにした装置が記載されている。また、上記公報に記載の従来装置においては、乗員による風量調整量の何割かを送風制御特性の補正に反映するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来装置においては、乗員が送風量を手動設定した場合にはその都度送風制御特性を補正するため、乗員が好みの風量を設定できなかった場合でも学習してしまう。そして、この誤学習によって送風制御特性が乗員の好みに合わないものになってしまい、空調フィーリングが悪化するという問題があった。
【0004】
また、上記従来装置においては、乗員による風量調整量を反映する割合が小さいと、乗員は送風制御特性の変化を感じることができず、好みの特性にするには何回も風量調整操作をしなければならない。
【0005】
一方、乗員による風量調整量を反映する割合が大きいと、乗員は送風制御特性の変化を感じることはできるが、学習して欲しくない風量調整操作も送風制御特性の補正に大きく反映されてしまう。例えば、乗員が風量を増やす1回目の操作をし、少ししてからもう少し風量が少ない方がよいと思って逆に風量を減らす2回目の操作をすると、1回目と2回目の操作時の目標吹出温度が近い場合は、2回目操作後に補正された送風制御特性の傾きが急になってしまい、そのため、その後は目標吹出温度が少し変化しただけで風量が大きく変わってしまう。
【0006】
すなわち、上記のように1回の操作で乗員が好みの風量を設定できなかった場合、この1回目の風量調整時の手動設定情報が2回目以降の学習結果に悪影響を与えてしまうため、2回目操作後に補正された送風制御特性も乗員の好みに合わないものになってしまい、空調フィーリングが悪化するという問題があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、送風量の手動設定に基づいて送風制御特性を補正する車両用空調制御装置において、乗員が好みの風量を設定できなかった場合でも、空調フィーリングを悪化させないようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内に送風する送風機(23、24)を備え、車室内の温度制御に用いる制御因子と送風機(23、24)の送風量とが所定の相関関係を持つ送風制御特性に基づいて送風機(23、24)の送風量を決定し、送風機(23、24)の送風量を手動設定する送風量手動設定手段(371、372)を備え、送風量手動設定手段(371、372)による手動設定情報に基づいて送風制御特性を補正する車両用空調装置において、送風量手動設定手段(371、372)によって送風量が変更された時に、前回手動設定された時の制御因子である前回設定時制御因子の値と今回手動設定された制御因子である今回設定時制御因子の値との差が設定値以上の場合は、前回の手動設定情報および今回の手動設定情報をともに用いて送風制御特性の補正を行い、前回設定時制御因子の値と今回設定時制御因子の値との差が設定値未満の場合は、前回の手動設定情報および今回の手動設定情報のうち前回の手動設定情報を除いて送風制御特性を補正することを特徴とする。
【0009】
これによると、制御因子の値の差が設定値未満の時(すなわち、前回の操作で乗員が好みの風量を設定できなかったと推定される場合)には、前回の手動設定情報を用いずに今回の手動設定情報のみを用いて送風制御特性の補正を行うため、誤学習による空調フィーリングの悪化を防止して、快適な空調制御を行うことができる。また、制御因子の値の差が設定値以上の場合は、前回の手動設定情報も用いて送風制御特性の補正を行うため、乗員の好みに合うように効率よくかつ正確に学習することができる。
【0019】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1〜図8は本発明の第1実施形態を示すものである。まず、図1にて車両用空調装置の全体構成について説明する。空調ユニット20の空気流れ最上流側には内外気切替ダンパ22aが回動自在に設置されている。この内外気切替ダンパ22aは外気導入口と内気導入口とが分かれた部分に配置され、図示しないアクチュエータにより駆動されて、空調ユニット20に導入する空気の、内気と外気の切替、あるいは内気と外気の混合割合調整を行う。
【0021】
ブロワモータ24とこれに固定されたファン23は送風機を構成し、空調ユニット20内に空気を吸い込んでユニット20の下流側に送風するものであり、ファン23の下流にはエバポレータ25とヒータコア26が設けられている。
【0022】
冷却用熱交換器としてのエバポレータ25は、図示しないコンプレッサ等と結合されて冷凍サイクルを構成し、通過する空気を冷却する。加熱用熱交換器としてのヒータコア26は、図示しないエンジン冷却水が内部を循環し、自身を通過する空気を加熱する。
【0023】
ヒータコア26の上流側には、吹出空気温度調整手段としてのエアミックスダンパ22bが回動自在に設けられ、エアミックスダンパ22bの開度は図示しないアクチュエータにより駆動されて調節され、これによってヒータコア26を通過する空気とヒータコア26をバイパスする空気の割合とが調整され、車室内に吹き出す空気の温度がコントロールされる。
【0024】
空調ユニット20の最下流には、デフロスタ(DEF)吹出口を開閉するデフロスタダンパ22c、フェイス(FACE)吹出口を開閉するフェイスダンパ22d、およびフット(FOOT)吹出口を開閉するフットダンパ22eが設けられている。そして、吹出モード切替手段としてのこれら各ダンパ22c、22d、22eを、図示しないアクチュエータにより作動させることによって、吹出モードが設定される。そして、各吹出モードに応じて開口した吹出口から、温度コントロールされた空気が吹き出される。
【0025】
送風量は、マイクロコンピュータ31からの出力信号に基づいてブロワモータ24を駆動する駆動回路30にて制御される。なお、上記した図示しない各アクチュエータも、マイクロコンピュータ31からの出力信号に基づいて駆動回路30にて制御される。マイクロコンピュータ31は図示しない中央演算処理装置(CPU)、ROM、RAM、スタンバイRAM、I/Oポート、A/D変換機能等を持ち、それ自体は周知のものである。
【0026】
スタンバイRAMはイグニションスイッチ(以下、IGと記す)オフの場合においても乗員の好みを学習した値を記憶(バックアップ)するためのRAMであり、IGがオフであってもバッテリーからIGを介さずに直接電源が供給される。また、バッテリーより電源がはずされた状況でも短時間ならばマイクロコンピュータ31には電源が供給される様な図示しないバックアップ用の電源から構成されている。
【0027】
マイクロコンピュータ31には、車室内計器盤に設置された操作部37からの出力信号が入力される。この操作部37には、空調装置の自動制御状態を設定する図示しないAUTOスイッチ、内外気モードを手動で設定するための図示しない手動内外気切換スイッチ、吹出モード(DEF、FACE,FOOT、バイレベル(B/L)、フットデフ(F/D))を手動で設定するための図示しない手動吹出モード切換スイッチ、ファン23の送風量を手動設定するための手動送風量切換スイッチ(送風量手動設定手段)等が設けられている。
【0028】
手動送風量切換スイッチは、具体的には、風量アップスイッチ371と風量ダウンスイッチ372からなり、風量アップスイッチ371は1回押されるごとにブロワ電圧を1レベル(0.25ボルト)上げる信号を出力し、風量ダウンスイッチ372は1回押されるごとにブロワ電圧を1レベル(0.25ボルト)下げる信号を出力する。なお、ブロワモータ24は、例えば4ボルト(LO)〜12ボルト(HI)の範囲で印加電圧が制御される。
【0029】
また、マイクロコンピュータ31には、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する各センサからの信号が入力される。具体的には、車室内の空気温度(内気温度)を検出する内気温センサ33、車室外の空気温度(外気温度)を検出する外気温センサ34、および車室内に入射する日射量を検出する日射センサ35からの各信号が、それぞれのレベル変換回路32を介してマイクロコンピュータ31に入力され、これらはマイクロコンピュータ31においてA/D変換されて読み込まれる。また、乗員の好みの温度を設定するための温度設定スイッチ36の信号は、レベル変換回路32でレベル変換され、マイクロコンピュータ31に入力される。
【0030】
図2は本発明の全体のフローチャートであり、操作部37に設置された図示しないAUTOスイッチにより空調装置の自動制御状態が設定されたときの、基本的な制御を図2に基づいて説明する。マイクロコンピュータ31は、IGオンと共にステップ100にて制御を開始し、ステップ110に進み、各種変換、フラグ等の初期値を設定する。次のステップ150では、内気温センサ33、外気温センサ34、および日射センサ35からの環境条件信号を入力すると共に、温度設定スイッチ36および操作部37より操作スイッチの状態を入力する。次のステップ200ではステップ150で入力した環境条件信号等に基づいて車室内に吹き出す空気の目標吹出温度(TAO)を下記数式1に従って演算する。
【0031】
【数1】
TAO=KSET×TSET−KR×TR−KAM×TAM−KS×TS+Cただし、KSET、KR、KAM、KSは係数、Cは定数、TSETは設定温度、TRは内気温度、TAMは外気温度、TSは日射量である。本実施形態では、ここで求めた目標吹出温度(TAO)が、車室内の温度制御に用いる制御因子となる。
【0032】
次にステップ300に進み、TAOに対してエアミックスダンパ22bの開度が演算され、この開度となる様に図示しないアクチュエータを駆動回路30を介して制御し、吹出口から車室内へ吹き出される空気の温度をコントロールする。
【0033】
次にステップ400に進み、送風量を演算し、駆動回路30を介してブロワモータ24に印加する電圧(ブロワ電圧)を制御する。これによりファン23の回転数を制御して、車室内へ吹き出される送風量を制御する。しかし、乗員が望む風量には個人差があり一律に決めることは難しい。そこで、本実施形態では乗員の好みの送風量を乗員のマニュアル操作時に学習し、乗員の好みを反映した送風特性になる様にしたものである。これについては後で詳細に説明する。
【0034】
次にステップ500に進み、内外気切換ダンパ22aによる内外気の導入割合を演算し、図示しないアクチュエータを駆動回路30を介して制御する。次にステップ600に進み、吹出モードを演算し、デフロスタダンパ22c、フェイスダンパ22d、およびフットダンパ22eを駆動する図示しないアクチュエータを駆動回路30を介して制御する。
【0035】
次にステップ700に進み、図示しないコンプレッサの制御を行なう。ステップ700の処理後、ステップ150に戻って再び各種信号を読み込み、それによりステップ200でTAOを演算し、以下このTAOとステップ150により読み込まれたスイッチの状態によってステップ300、400、500、600、700により空調の制御が繰り返される。
【0036】
図3は図2のブロワ電圧制御ステップ400の詳細を示すフローチャートであり、以下図3に基づいてブロワ電圧特性(送風制御特性)学習方法について詳細に説明する。
【0037】
ステップ401では、操作部37により風量を手動で設定(変更)されたかどうかが判定される。ここで手動操作がなければNoと判断され、ステップ407に進む。学習要求フラグF1の初期値はステップ110で0とされているため、ステップ407ではNoと判断されステップ430に進み、目標吹出し温度TAOに対する電圧特性にしたがってブロワ電圧VFが決定される。
【0038】
ここで、図4はTAOとブロワ電圧VF(送風量)との所定の相関関係を示したブロワ電圧特性(送風制御特性)であり、この特性はROMに記憶されている。この図4において、実線は出荷時にROMに記憶されたオリジナルパターンで、最も一般的な人の好みに適合するように設定されている。一方、図4中の破線および一点鎖線は学習によって補正された学習後パターンの2つの例を示している。
【0039】
そして、ステップ430では、一度も学習を行っていないときはオリジナルパターンに基づいてブロワ電圧VFが決定され、また、学習によってブロワ電圧特性が補正された後は学習後特性に基づいてブロワ電圧VFが決定される。
【0040】
次に、ステップ440では、ステップ430で算出したブロワ電圧VFを駆動回路30を介してブロワモ一夕24に印加する。その後、図2のステップ500に進む。
【0041】
次に、操作部37の風量アップスイッチ371または風量ダウンスイッチ372を乗員が操作して、風量を手動で設定(変更)した場合は、ステップ401でYesと判断されステップ402に進む。ステップ402では、学習要求フラグF1を1にセットし、ステップ403に進む。ステップ403では、過去T秒(本例では5秒とする)以内に風量を手動で設定操作したかどうかを判定する。過去T秒以内に風量操作がなかった場合には、ステップ405に進んで操作情報を記憶する。
【0042】
このステップ405では、操作開始時の操作情報と、操作終了時の操作情報とを記憶する。そして、操作開始時の操作情報には、操作開始時点で記憶されているブロワ電圧特性、操作開始時の時刻、TAO、外気温度、内気温度、日射量、風量(ブロワ電圧)が含まれている。また、操作終了時の操作情報には、操作終了時の時刻、TAO、外気温度、内気温度、日射量、風量が含まれている。
【0043】
次に、ステップ406に進んでブロワ電圧VFを手動設定されたブロワ電圧VMに変更する。その後ステップ440に進み、ブロワ電圧VFを駆動回路30を介してブロワモータ24に印加し、図2のステップ500に進む。
【0044】
ステップ403において、過去T秒以内に風量操作があった場合にはステップ404に進み、前回の風量操作と今回の風量操作をまとめて一連の操作とみなして、1つの操作情報として記憶する。例えば、時刻t1の時に前回の風量操作を行い、時刻t2(t1<t2<t1+5秒)の時に今回の風量操作を行ったとすると、時刻t1の操作の操作開始時の操作情報はそのまま保存し、時刻t1の操作の操作終了時の操作情報は削除し、時刻t2の操作の操作終了時の操作情報を記憶する。つまり、直前の操作終了後T秒以内であれば、何度操作しても、時刻t1の操作の操作開始時の操作情報と、最新の操作の操作終了時の操作情報を記憶する。
【0045】
ステップ404にて操作情報を記憶したら、ステップ406に進みブロワ電圧VFを手動設定されたブロワ電圧VMに変更する。その後ステップ440に進み、ブロワ電圧VFを駆動回路30を介してブロワモータ24に印加し、図2のステップ500に進む。
【0046】
ステップ401でNoと判断されてステップ407に進むと、手動操作によってF1=1となっているためステップ407ではYesと判断され、ステップ408に進む。風量操作終了からの経過時間がT秒未満であればステップ408ではYesと判断され、ステップ406に進みブロワ電圧VFを風量操作終了時の電圧VMに設定し、ステップ440へ進みブロワ電圧VFを駆動回路30を介してブロワモータ24に印加し、図2のステップ500に進む。
【0047】
ステップ408に進んだ時点で風量操作終了からT秒経過していれば、ステップ408でNoと判断され、ステップ409に進み学習要求フラグをF1=0にセットし、ステップ410に進む。
【0048】
ステップ410では、今回の風量操作時のTAOと前回の風量操作時のTAOとの差に応じて、ステップ404、405に記憶された操作情報のうちどの情報をどのように学習に利用するかを決定する(詳細後述)。次にステップ420に進み、学習によってブロワ電圧特性を変更する(詳細後述)。次にステップ430に進んで学習済みのブロワ電圧特性に基づいてブロワ電圧VFを決定する。さらにステップ440へ進みブロワ電圧VFを駆動回路30を介してブロワモータ24に印加し、図2のステップ500に進む。
【0049】
ここで、ステップ410およびステップ420での処理について説明する。まず、ステップ410では、前回の風量操作時のTAOの値をTAO1、今回の風量操作時のTAOの値をTAO2としたときに、今回と前回の風量操作時の目標吹出温度の差ΔTAO(=|TAO2−TAO1|)が設定値α(例えば、3℃)以上か否かを判定し、その判定結果に応じてブロワ電圧特性の補正の方法を決定する。
【0050】
そして、ΔTAO≧αの場合は、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件(内気温度、外気温度、日射量)が変わったことに伴い、その条件下で乗員が好みに合うように風量を再設定したものと推定し、ステップ420にて次のようにブロワ電圧特性を補正する。
【0051】
このΔTAO≧αの場合のブロワ電圧特性の補正方法について図5〜図7に基づいて説明する。いま、オリジナルパターンP0上の制御点aの電圧がブロワモータ24に印加されている急速冷房状態で、乗員によって1回目の風量調整操作が行われた時を考える。乗員が手動設定点bに相当する電圧まで風量を下げると、手動設定点bを通るようにオリジナルパターンP0の傾斜の部分を、図5において左側に平行移動させる。この1回目の風量調整操作を学習した後のブロワ電圧特性(1回目学習後パターンP1)は図5の実線のようになる。
【0052】
次に、1回目の風量調整操作からT秒以上経過後に2回目の風量調整操作を行った場合について、図6にて説明する。1回目学習後パターンP1上の制御点cの電圧がブロワモータ24に印加されている状態で、乗員が2回目の風量調整操作により手動設定点dに相当する電圧まで風量を上げたとすると、1回目手動設定点bと2回目手動設定点dとを通るようにパターンの傾きを変更する。この2回目の風量調整操作を学習した後のブロワ電圧特性(2回目学習後パターンP2)は図6の実線のようになる。
【0053】
さらに、2回目の風量調整操作からT秒以上経過後に3回目の風量調整操作を行った場合について、図7にて説明する。2回目学習後パターンP2上の制御点eの電圧がブロワモータ24に印加されている状態で、乗員が3回目の風量調整操作により手動設定点fに相当する電圧まで風量を下げたとすると、1回目手動設定点b、2回目手動設定点dおよび3回目手動設定点fを最小二乗近似する傾きにパターンを変更する。この3回目の風量調整操作を学習した後のブロワ電圧特性(3回目学習後パターンP3)は図7の実線のようになる。なお、3回以上の操作に対しては、各手動設定点を最小二乗近似する傾きを求める。
【0054】
以上で説明した方法で学習を行うと、はじめの数回分の風量調整操作がブロワ電圧特性に大きく影響するため、乗員が好み通りに操作を行うことができれば効率よくかつ正確に学習することができる。また、乗員による風量調整量の反映割合が大きいため、少ない回数の風量調整操作で好みの特性にすることができる。
【0055】
一方、ΔTAO<αの場合、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件(内気温度、外気温度、日射量)がほとんど変わっていないにもかかわらず、風量の再設定が行われたことになり、従って、ΔTAO<αの場合、乗員が好みの風量を1回の操作で設定できなかったと推定される。
【0056】
そして、このように乗員が好みの風量を1回の操作で設定できなかった場合に、上記したΔTAO≧αの場合と同様の方法でブロワ電圧特性の補正を行うと、1回目と2回目の操作時の目標吹出温度が近いため、2回目操作後に補正されたブロワ電圧特性の傾きが急になってしまう。
【0057】
そこで、本実施形態では、ΔTAO<αの場合、ステップ420にて次のようにブロワ電圧特性を補正する。
【0058】
図8において、いま、オリジナルパターンP0上の制御点gの電圧がブロワモータ24に印加されている状態で、乗員によって1回目の風量調整操作が行われた時を考える。乗員が手動設定点hに相当する電圧まで風量を下げると、手動設定点hを通るようにオリジナルパターンP0の傾斜の部分を、図8において左側に平行移動させて、1回目学習後パターンP1を設定する。
【0059】
次に、1回目の風量調整操作からT秒以上経過後に2回目の風量調整操作を行った場合について、図8にて説明する。1回目学習後パターンP1上の制御点iの電圧がブロワモータ24に印加されている状態で、乗員が2回目の風量調整操作により手動設定点jに相当する電圧まで風量を下げたとすると、ΔTAO<αの場合、1回目学習後パターンP1をオリジナルパターンとみなして、2回目の手動設定点jを通るように1回目学習後パターンP1を平行移動させて(すなわち、傾きを変えずに)、2回目学習後パターンP2を設定する。
【0060】
さらに、もし2回目の風量調整操作からT秒以上経過後に3回目の風量調整操作が行われ、2回目と3回目の風量操作時の目標吹出温度の差ΔTAOが設定値α未満であれば、この場合にも2回目学習後パターンP2をオリジナルパターンとみなして、3回目の手動設定点を通るように2回目学習後パターンP2を平行移動させて、3回目学習後パターンを設定する。
【0061】
なお、2回目と3回目の風量操作時の目標吹出温度の差ΔTAOが設定値α以上の場合には、2回目手動設定点jと3回目手動設定点とを通るようにパターンの傾きを変更する。
【0062】
上記した本実施形態では、今回と前回の風量操作時の目標吹出温度の差ΔTAOが設定値α以上か否かを判定し、ΔTAO<αの場合は、前回の操作で乗員が好みの風量を設定できなかったと推定して、前回の風量操作時の操作情報(手動設定情報)を除いて(すなわち、用いずに)ブロワ電圧特性を補正するようにしている。これによれば、前回操作時の学習結果が今回の学習結果に悪影響を与えないため、誤学習による空調フィーリングの悪化を防止して、快適な空調制御を行うことができる。
【0063】
また、ΔTAO≧αの場合は、前回操作時の操作情報も利用してブロワ電圧特性を補正するようにしているため、乗員の好みに合うように効率よくかつ正確に学習することができる。
【0064】
なお、上記実施形態では、ΔTAO<αの場合、例えば2回目の風量調整操作時に2回目の手動設定点jを通るように1回目学習後パターンP1を平行移動させたが、1回目の手動設定点hと2回目の手動設定点jの情報(TAO、ブロワ電圧)を平均化して、その平均値により設定される設定点を通るように1回目学習後パターンP1を平行移動させてもよい。すなわち、ΔTAO<αの場合、最新の情報と過去の情報とを平均化してブロワ電圧特性を補正してもよい。
【0065】
(第2実施形態)
次に、図9に示す第2実施形態について説明する。第1実施形態では、目標吹出温度TAOからブロワ電圧VFを決定したのに対し、第2実施形態では、車室内の温度制御に用いる制御因子として内気温度TRを用い、図9に示すような内気温度TRに対するブロワ電圧VF4の特性図に基づいて、内気温度TRからブロワ電圧VFを決定する。
【0066】
また、第1実施形態では、ステップ410にて、今回と前回の風量操作時の目標吹出温度の差ΔTAOが設定値α以上か否かを判定し、その判定結果に応じてブロワ電圧特性の補正の方法を決定するようにしたが、第2実施形態では、今回と前回の風量操作時の内気温度TRの差ΔTRが設定値β(例えば、1℃)以上か否かを判定し、その判定結果に応じてブロワ電圧特性の補正の方法を決定する。
【0067】
まず、ΔTR≧βの場合は、内気温度TRが変わったことに伴い乗員が好みに合うように風量を再設定したものと推定し、従って第1実施形態のステップ420におけるΔTAO≧αの場合と同様の方法で、図9のブロワ電圧特性を補正する。すなわち、ΔTR≧βの場合、2回目の風量調整操作時には、1回目手動設定点と2回目手動設定点とを通るようにパターンの傾きを変更し、3回目の風量調整操作を行った場合は、1回目〜3回目の手動設定点を最小二乗近似する傾きにパターンを変更する。
【0068】
一方、ΔTR<βの場合は、内気温度TRがほとんど変わっていないにもかかわらず風量の再設定が行われているため、乗員が好みの風量を1回の操作で設定できなかったと推定し、従って第1実施形態のステップ420におけるΔTAO<αの場合と同様の方法で、図9のブロワ電圧特性を補正する。すなわち、ΔTR<αの場合、2回目の風量調整操作時には、1回目学習後パターンをオリジナルパターンとみなして、2回目の手動設定点を通るように1回目学習後パターンを平行移動させて、2回目学習後パターンを設定する。
【0069】
このように、内気温度TRの差ΔTRの判定結果に応じてブロワ電圧特性の補正の方法を決定しても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0070】
なお、第2実施形態では、今回と前回の風量操作時の内気温度TRの差ΔTRが設定値β以上か否かを判定したが、今回と前回の風量操作時の外気温度TAMの差および日射量TSの差についても設定値以上か否かを判定するようにし、内気温度TRの差、外気温度TAMの差および日射量TSの差のいずれもが設定値未満の場合に、第1実施形態のステップ420におけるΔTAO<αの場合と同様の方法でブロワ電圧特性を補正するようにしてもよい。
【0071】
(第1参考例)
図10〜図12に示す第1参考例は、操作情報が複数個蓄積された後に、複数個蓄積された操作情報のなかから送風制御特性の補正に利用する操作情報を選別するようにしたものである。そして、第1参考例では、空調装置の構成は第1実施形態と同一であり、マイクロコンピュータ31による制御内容を一部変更している。
【0072】
以下図10に基づいてブロワ電圧特性(送風制御特性)の学習方法について詳細に説明する。図10のステップ100〜700は第1実施形態と共通している。ただし、第1参考例におけるブロワ電圧制御ステップ400では、ステップ430およびステップ440(図3参照)のみを実行する。
【0073】
図10のステップ100〜700を実行した後ステップ800に進み、ステップ800では操作部37により風量を手動で設定(変更)されたかどうかが判定される。風量を手動で設定した場合は、ステップ800でYesと判断されステップ810に進む。ステップ810では、操作情報を記憶すると共に、ブロワ電圧特性図中の風量パターンを、手動設定点を通るように単に平行移動させる。
【0074】
次に、ステップ820に進み、手動設定回数Nのカウントを1増やす。なお、手動設定回数Nのカウンタの初期値は0である。
【0075】
次に、ステップ820の後ステップ830に進む。また、ステップ800でNoと判断された場合もステップ830に進む。このステップ830では、手動設定回数Nのカウンタを調べる。そして、N=γ(本例では、γ=5)でなければ蓄積された操作情報が少ないことになるので、ステップ150に戻り空調制御が繰り返される。一方、N=γであればステップ830でYesと判断され、ステップ840に進む。
【0076】
ステップ840では、蓄積された5個の操作情報に基づいてブロワ電圧特性を変更し(詳細後述)、次にステップ850に進んで手動設定回数Nのカウンタを0にする。
【0077】
図11は図10のステップ840の詳細を示すフローチャートであり、以下図11および図12(ブロワ電圧特性図)に基づいてブロワ電圧特性の学習方法について説明する。ここで、図12中のk1〜k5は、風量を手動で設定した手動設定点である。
【0078】
まず、ステップ841では、5個の手動設定点k1〜k5を最小二乗近似する直線を算出する。図12中の線L1がステップ841で最初に算出した結果であるが、この時点では線L1は暫定のものであって、ブロワ電圧特性の変更は行われていない。
【0079】
次に、ステップ842では、各手動設定点k1〜k5と暫定特性線L1(暫定送風制御特性)とのブロワ電圧差ΔVFを算出する。
【0080】
次に、ステップ843では、ステップ842で求めた5個のブロワ電圧差ΔVFがいずれも設定値δ(例えば3V)以下か否かを判定する。そして、5個のブロワ電圧差ΔVFのうち、ΔVF>δとなるものが1つでもあれば、ステップ844に進む。
【0081】
そして、ΔVF>δとなる手動設定点(本例では2つ目の手動設定点k2)は、乗員が好みの風量を設定できなかったものと推定して、ステップ844では、ΔVF>δとなる手動設定点k2を学習に使わないようにする。すなわち、複数個蓄積された操作情報を、送風制御特性の補正に利用する操作情報(補正用手動設定情報)と利用しない操作情報(学習不要情報)とに選別する。
【0082】
次に、ステップ844の後再びステップ841に戻り、ステップ841では、2つ目の手動設定点k2を除いた4個の手動設定点を最小二乗近似する直線(図12中の線L2)を算出する。このように、学習不要情報を除くことにより、1回目に算出した暫定特性線L1よりも、2回目に算出した暫定特性線L2の方が、乗員の好みにより近い特性になる。なお、この時点では線L2は暫定のものであって、ブロワ電圧特性の変更は行われていない。
【0083】
次に、ステップ842では、2つ目の手動設定点k2を除いた4個の手動設定点と暫定特性線L2とのブロワ電圧差ΔVFを算出する。
【0084】
次に、ステップ843では、ステップ842で求めた4個のブロワ電圧差ΔVFがいずれも設定値δ以下であれば、暫定特性線L2が乗員の好みに合った特性であると判断し、ステップ845に進む。
【0085】
次に、ステップ845では、図12中のオリジナルパターンP0の傾斜の部分が特性線L2となるように、ブロワ電圧特性を補正する。以後、この補正後のブロワ電圧特性に基づいてブロワ電圧VFを決定する。
【0086】
上記した第1参考例では、操作情報が複数個蓄積された後に、複数個蓄積された操作情報のなかから送風制御特性の補正に利用する操作情報を選別し、乗員が好みの風量を設定できなかったと推定される操作情報(学習不要情報)を学習に使わないようにしているため、誤学習を防止して乗員の好みに合った送風制御特性にすることができ、快適な空調制御を行うことができる。
【0087】
ところで、マイクロコンピュータ31が学習のための演算を行っている間は、別の操作(設定温度変更等)が行われてもすぐに反映できず、空調制御に影響を与えるという問題がある。第1参考例では、操作情報を複数個まとめて学習を行うため学習する回数が少なくなり、従って、操作情報が入るたびに学習を行うものよりも、上記した空調制御への影響を少なくできる。
【0088】
(第2参考例)
図13は第2参考例を示すもので、第1参考例では、操作情報が複数個蓄積されたときに送風制御特性の補正を行うようにしたが、第2参考例では、イグニションスイッチ(IG)がオフになったときに、送風制御特性の補正を行うようにしたものである。それに伴い、第2参考例では、第1参考例におけるステップ830〜850が、ステップ860〜880に変更されており、その他の点は第1参考例と同一である。
【0089】
以下図13に基づいてブロワ電圧特性(送風制御特性)の学習方法について詳細に説明する。
【0090】
図13のステップ100〜700を実行した後ステップ800に進み、ステップ800では操作部37により風量を手動で設定(変更)されたかどうかが判定される。風量を手動で設定した場合は、ステップ800でYesと判断されステップ810に進む。
【0091】
ステップ810では、操作情報を記憶すると共に、ブロワ電圧特性図中の風量パターンを、手動設定点を通るように単に平行移動させる。
【0092】
次に、ステップ820に進み、手動設定回数Nのカウントを1増やす。なお、手動設定回数Nのカウンタの初期値は0である。
【0093】
次に、ステップ820の後ステップ860に進む。また、ステップ800でNoと判断された場合もステップ860に進む。このステップ860では、イグニションスイッチ(IG)がオフか否かを判断する。そして、IGオフでなければステップ150に戻り空調制御が繰り返され、IGオフであればステップ870に進む。
【0094】
ステップ870では、手動設定回数Nのカウンタを調べる。そして、N=0であれば風量の手動設定がなかったことになるので、ブロワ電圧特性の補正は行わない。
【0095】
一方、N>0であれば風量の手動設定が行われたので、ステップ880に進んで、蓄積された操作情報に基づいてブロワ電圧特性を変更する。このステップ880で実行される処理は、第1参考例のステップ840と同一である。
【0096】
上記した第2参考例では、IGオフ後に、複数個蓄積された操作情報のなかから送風制御特性の補正に利用する操作情報を選別し、乗員が好みの風量を設定できなかったと推定される操作情報(学習不要情報)を学習に使わないようにしているため、誤学習を防止して乗員の好みに合った送風制御特性にすることができ、快適な空調制御を行うことができる。
【0097】
ところで、マイクロコンピュータ31が学習のための演算を行っている間は、別の操作(設定温度変更等)が行われてもすぐに反映できず、空調制御に影響を与えるという問題があるが、第2参考例では、IGオフ後に学習を行うため、上記の問題が発生しない。
【0098】
(他の実施形態)
上記第1実施形態のステップ410において、n回目の操作時の操作情報の値が、m回目(m<n)の操作情報の値に近い場合には、n回目の操作情報を学習に利用し、m回目の操作情報は学習に利用しないようにしてもよい。
【0099】
上記第1実施形態のステップ410において、1回目の操作時と2回目の操作時の環境条件(日射、外気温、内気温)が近く、1回目と2回目の操作までの時間が短い時には、2回の操作を一連の操作とみなして1回分の操作情報として学習に利用するようにしてもよい。ただし、2回目の操作は、1回目の操作を学習しブロワ電圧特性が変化した後に行われるものとする。
【0100】
上記第1実施形態のステップ410において、n回目の操作時とn+1回目の操作時の環境条件(日射、外気温、内気温)が近く、n回目とn+1回目の操作までの時間が短い時には、2回の操作を一連の操作とみなして1回分の操作情報として学習に利用するようにしてもよい。ただし、n+1回目の操作は、n回目の操作を学習しブロワ電圧特性が変化した後に行われるものとする。
【0101】
上記第1実施形態のステップ410において、近い操作情報が複数存在するときには、その平均をとって代表情報として学習に用いるようにしてもよい。
【0102】
上記第1実施形態のステップ410において、あるTAOの範囲内で学習に利用する情報の数(例えばp個)を制限しておき、その数を超える情報が入ってきたときには新しい情報から順にp個を学習に利用するようにしてもよい。
【0103】
上記第1実施形態では、ΔTAO≧αの場合、ステップ420での学習の際に1回目の操作に対しては平行移動、2回目の操作に対しては2点を結ぶ傾き、3回目以降の操作に対しては各操作点を最小二乗近似した傾きを持つように学習したが、あらかじめオリジナルパターンの上にいくつか(n個)の点を用意しておいて、1回目の操作があった時に、n+1個の点を用いてこれらの点を最小二乗近似した傾きを持つように学習してもよい。
【0104】
上記第1実施形態では、TAOからブロワ電圧を求めたが、入力をばらばらにしたニューロ、ファジィなどから求めてもよい。
【0105】
日射、外気温、内気温などの条件に対して複数のブロワパターンを持ち、それぞれのブロワパターンごとに学習するようにしてもよい。
【0106】
学習パターンは、1つではなくドライバごとに記憶してもよい。
【0107】
上記第1実施形態では、学習した内容をIGオフ時にも記憶するためスタンバイRAMを用いたが、スタンバイRAMを用いずに不揮発性メモリを用いてもよい。この場合もIGオフ時、さらにバッテリーからの電源の供給が停止しても学習した内容は保存される。
【0108】
上記第1実施形態では、風量アップスイッチ371を1回押すたびに1レベルずつ風量が上がるようにしたが、1回押すたびに2レベルずつあるいは3レベルずつ上がるようにしてもよい。また、スイッチを押し続けている時間に応じて風量が上がっていくようにしてもよい。
【0109】
上記第1実施形態では、風量ダウンスイッチ372を1回押すたびに1レベルずつ風量が下がるするようにしたが、1回押すたびに2レベルずつあるいは3レベルずつ下がるようにしてもよい。また、スイッチを押し続けている時間に応じて風量が下がっていくようにしてもよい。
【0110】
上記第1実施形態では、風量制御に適応したものを示したが、これに限らず、設定温度、吹出しモード、吹出口切替等を学習するシステムに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の空調装置を示す全体構成図である。
【図2】 図1のマイクロコンピュータによる制御を示すフローチャートである。
【図3】 図2のブロワ電圧制御ステップの詳細を示すフローチャートである。
【図4】 第1実施形態の作動説明に供するブロワ電圧特性図である。
【図5】 第1実施形態の作動説明に供するブロワ電圧特性図である。
【図6】 第1実施形態の作動説明に供するブロワ電圧特性図である。
【図7】 第1実施形態の作動説明に供するブロワ電圧特性図である。
【図8】 第1実施形態の作動説明に供するブロワ電圧特性図である。
【図9】 第2実施形態の作動説明に供するブロワ電圧特性図である。
【図10】 第1参考例の制御を示すフローチャートである。
【図11】 図11のステップ840の詳細を示すフローチャートである。
【図12】 第1参考例の作動説明に供するブロワ電圧特性図である。
【図13】 第2参考例の制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
23、24…送風機を構成するファンおよびブロワモータ、
371…風量アップスイッチ(送風量手動設定手段)、
372…風量ダウンスイッチ(送風量手動設定手段)。
Claims (7)
- 車室内に送風する送風機(23、24)を備え、車室内の温度制御に用いる制御因子と前記送風機(23、24)の送風量とが所定の相関関係を持つ送風制御特性に基づいて前記送風機(23、24)の送風量を決定し、
前記送風機(23、24)の送風量を手動設定する送風量手動設定手段(371、372)を備え、前記送風量手動設定手段(371、372)による手動設定情報に基づいて前記送風制御特性を補正する車両用空調装置において、
前記送風量手動設定手段(371、372)によって送風量が変更された時に、前回手動設定された時の制御因子である前回設定時制御因子の値と今回手動設定された制御因子である今回設定時制御因子の値との差が設定値以上の場合は、前回の前記手動設定情報および今回の前記手動設定情報をともに用いて前記送風制御特性の補正を行い、前記前回設定時制御因子の値と前記今回設定時制御因子の値との差が設定値未満の場合は、前回の前記手動設定情報および今回の前記手動設定情報のうち前回の前記手動設定情報を除いて前記送風制御特性を補正することを特徴とする車両用空調装置。 - 車室内に送風する送風機(23、24)を備え、車室内の温度制御に用いる制御因子と前記送風機(23、24)の送風量とが所定の相関関係を持つ送風制御特性に基づいて前記送風機(23、24)の送風量を決定し、
前記送風機(23、24)の送風量を手動設定する送風量手動設定手段(371、372)を備え、前記送風量手動設定手段(371、372)による手動設定情報に基づいて前記送風制御特性を補正する車両用空調装置において、
前記送風量手動設定手段(371、372)によって送風量が変更された時に、前回手動設定された時の制御因子である前回設定時制御因子の値と今回手動設定された制御因子である今回設定時制御因子の値との差が設定値以上の場合は、前回の前記手動設定情報および今回の前記手動設定情報をともに用いて前記送風制御特性の補正を行い、前記前回設定時制御因子の値と前記今回設定時制御因子の値との差が設定値未満の場合は、前回の前記手動設定情報の値と今回の前記手動設定情報の値を平均化して前記送風制御特性の補正を行うことを特徴とする車両用空調装置。 - 前記制御因子および前記送風量は、前記制御因子が所定範囲において、前記制御因子の変化に伴って前記送風量が所定割合で変化するような相関関係を有し、
前記前回設定時制御因子の値と前記今回設定時制御因子の値との差が設定値以上の場合は、前記所定割合および前記所定範囲を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。 - 前記制御因子および前記送風量は、前記制御因子が所定範囲において、前記制御因子変化に伴って前記送風量が所定割合で変化するような相関関係を有し、
前記前回設定時制御因子の値と前記今回設定時制御因子の値との差が設定値未満の場合は、前記所定割合を変化させることなく、前記所定範囲を変化させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。 - 前記制御因子は、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件に基づいて演算された車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度(TAO)であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記制御因子は、少なくとも車室内の温度を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記制御因子は、車室内の温度、車室外の温度、および車室内に入射する日射量を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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