JP3823800B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内の空調状態を自動制御する、いわゆるオートエアコン機能を持つ車両用空調装置に関し、特に、乗員の好みを学習して空調制御に反映するようにした車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の学習制御を行う車両用空調装置として特開平8−197933号公報に記載されたものがある。この従来装置は、環境条件(内気温度および外気温度)によって区切られた領域毎に設定温度を記憶し、内気温度を好みの温度に変更するために乗員が設定温度の変更操作をした場合、変更操作時の環境条件に対応する領域の設定温度を変更後の設定温度に補正して乗員の好みを学習する。そして、空調制御中に環境条件が変化すると、その時の環境条件に対応する領域の設定温度を読み込み、読み込んだ設定温度に基づいて自動制御するようになっている。
【0003】
また、設定温度に限らず、例えば空調風の吹出モード、吹出口からの空調風の吹出方向等の、種々の車室内空調状態についても、上記と同様にして乗員の好みを学習するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗員の温感に影響のある環境条件として日射があるが、上記公報に記載の従来装置においては、内気温度と外気温度によって区切られた領域毎に設定温度を記憶するようにしているため、以下のような問題が発生する。
【0005】
すなわち、日射量が増加すると、内気温度や外気温度が同じでも暑く感じるため、設定温度を下げる。次いで、内気温度や外気温度が同じ状態で日射量が減少すると、日射量増加時に設定温度を下げているため寒く感じ、設定温度を上げることになる。
【0006】
この場合、学習して記憶される設定温度は、それらの平均値、あるいは最後に設定された値に重みを置いた値となり、いずれにしても日射量を考慮して乗員の温感に合致した空調制御を行うことができなかった。さらに、乗員の温感に合致した空調制御が実現されないため、日射量の変化に伴って設定温度の変更操作を頻繁に行う必要があった。
【0007】
また、吹出モードについて乗員の好みを学習するようにした従来装置においても同様の問題が発生する。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、乗員の好みを学習し、且つ空調状態の自動制御を行う車両用空調装置において、日射量を考慮した的確な学習が行われるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内空調状態の希望状態を乗員が設定するための操作手段(35〜38)と、希望状態の情報を環境条件と関連づけて記憶すると共に、操作手段(35〜38)の操作に基づいて希望状態の記憶情報を補正する記憶手段(31)とを備え、環境条件に対応する記憶情報を記憶手段(31)から読み込み、読み込んだ記憶情報に基づいて車室内空調状態を自動制御する車両用空調装置において、記憶手段(31)は、希望状態の情報を、日射量を含む環境条件と関連づけて記憶することを特徴とする。
【0010】
これによると、日射量と関連づけて希望状態の情報を記憶するようにしているため、日射量を考慮した的確な学習が行われる。従って、日射量変化時にも乗員の温感に合致した空調制御を行うことができると共に、日射量の変化に伴う変更操作の回数を減少することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明のように、希望状態の情報を、日射量、内気温度、および外気温度と関連づけて記憶してもよい。この場合、請求項6に記載の発明のように、日射量、内気温度、および外気温度をそれぞれ所定の範囲に区切って領域を設定し、希望状態の情報を対応する領域に記憶することにより、本発明を好適に実施することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明のように、希望状態の情報を、日射量、乗員の表面温度、および外気温度と関連づけて記憶してもよい。
【0013】
また、請求項に記載の発明では、環境条件の変化前に読み込んだ記憶情報の内容と環境条件の変化後に読み込んだ記憶情報の内容とが異なるときは、記憶情報の内容を徐々に変化させ、この徐々に変化する記憶情報に基づいて車室内空調状態を自動制御することを特徴とする。
【0014】
ところで、記憶情報が例えば乗員の好みの室温(設定温度)に関する情報とすると、環境条件の変化前と変化後にそれぞれ読み込んだ設定温度の差が大きい場合、吹出空気の温度が急変してしまうため、乗員が違和感を感じてしまう。これに対し、請求項の発明によれば、環境条件の変化前と変化後にそれぞれ読み込んだ設定温度の差が大きい場合でも、徐々に変化する設定温度情報に基づいて車室内空調状態を自動制御するため、吹出空気の温度も徐々に変化して、吹出空気温度の急変による違和感を減少ないしはなくすことができる。
【0015】
また、請求項に記載の発明のように、車室内空調状態は、車室内の温度、空調風の吹出モード、および、吹出口からの空調風の吹出方向のうちの少なくとも1つとすることができる。
【0016】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態の全体システム構成を示すもので、車両用空調装置の室内ユニットを構成する空調ユニット10の空気流れ最上流側には外気導入口11aと内気導入口11bを有する内外気切替箱11が配置され、この内外気切替箱11内に内外気切替ドア12が回動自在に設置されている。
【0018】
この内外気切替ドア12は外気導入口11aと内気導入口12bとの分岐点に配置され、アクチュエータ12aにより駆動されて、空調ユニット10に導入する空気を内気と外気に切り替えたり、あるいは内気と外気の混合割合を調整する。
【0019】
送風機13は内外気切替箱11内に空気を吸い込んで空調ユニット10の下流側に送風するものであり、ブロワモータ14と、その回転軸に連結された遠心式送風ファン15を有している。そして、この送風ファン15の下流にはエバポレータ16とヒータコア17が設けられている。
【0020】
エバポレータ16は冷却用熱交換器であって、図示しない車両エンジンにより駆動されるコンプレッサ等と結合されて冷凍サイクルを構成し、その内部の低圧冷媒が空気から吸熱して蒸発することにより空気を冷却する。また、ヒータコア17は加熱用熱交換器であって、図示しない車両エンジンの冷却水(温水)が内部を循環し、このエンジン冷却水を熱源として空気を加熱する。
【0021】
ヒータコア17の上流側には、吹出空気温度調整手段としてのエアミックスドア18が回動自在に設けられ、エアミックスドア18の開度はアクチュエータ18aにより駆動されて調節される。これによって、ヒータコア17を通過する空気とヒータコア17をバイパスする空気の割合とが調整され、車室内に吹き出す空気の温度が調整される。
【0022】
空調ユニット10の最下流には、デフロスタ(DEF)吹出口19を開閉するデフロスタドア20、フェイス(FACE)吹出口21を開閉するフェイスドア22、およびフット(FOOT)吹出口23を開閉するフットドア24が設けられている。
【0023】
これら各ドア20、22、24は吹出モード切替手段を構成するもので、アクチュエータ25により駆動されて各吹出口19、21、23を開閉することによって各種の吹出モード(フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフモード、デフロスタモード等)が設定される。そして、各吹出モードに応じて開口した吹出口から、温度調整された空気が車室内へ吹き出される。
【0024】
ここで、フェイスモード時は、フェイス吹出口21を全開し、デフロスタ吹出口19およびフット吹出口23を閉塞して、フェイス吹出口21のみから空調風を車室内の乗員上半身側へ吹き出す。
【0025】
バイレベルモード時は、フェイス吹出口21およびフット吹出口23を全開し、デフロスタ吹出口19を閉塞して、フェイス吹出口21およびフット吹出口23の両方から乗員上半身側および乗員足元側へ空調風を略同量ずつ吹き出す。
【0026】
フットモード時は、フェイス吹出口21を閉塞し、フット吹出口23を全開し、デフロスタ吹出口19を小開度だけ開口する。これにより、フット吹出口23から主に空調風を乗員足元側へ吹き出すと同時に、デフロスタ吹出口19から少量の空調風を車室内の窓ガラス内面側へ吹き出す。
【0027】
デフロスタモード時は、フェイス吹出口21およびフット吹出口23を閉塞し、デフロスタ吹出口19を全開して、デフロスタ吹出口19のみから空調風を窓ガラス内面側へ吹き出す。
【0028】
フットデフロスタモード時は、フェイス吹出口21を閉塞し、デフロスタ吹出口19およびフット吹出口23を全開して、フット吹出口23とデフロスタ吹出口19から空調風を略同量ずつ吹き出す。
【0029】
空調制御装置30は制御手段としてのマイクロコンピュータ31を有し、送風量はマイクロコンピュータ31からの出力信号に基づいて駆動回路32を介してブロワモータ14の印加電圧(ブロワ電圧)を調整してモータ回転数を調整することにより制御される。なお、その他のアクチュエータ12a、18a、25も、マイクロコンピュータ31からの出力信号に基づいて駆動回路32にて制御される。
【0030】
マイクロコンピュータ31は図示しない中央演算処理装置(CPU)、ROM、RAM、スタンバイRAM、I/Oポート、A/D変換部等を持ち、それ自体は周知のものである。
【0031】
スタンバイRAMは記憶手段を構成するもので、車両エンジンの運転を断続するイグニションスイッチ(以下、IGと記す)オフの場合においても乗員の好みを学習した値を記憶(バックアップ)するためのRAMであり、IGがオフであっても車載バッテリーからIGを介さずに直接電源が供給される。また、マイクロコンピュータ31とバッテリーとの電気接続が遮断された状況でも短時間ならばマイクロコンピュータ31に電源を供給する図示しないバックアップ用の電源が設けられている。
【0032】
マイクロコンピュータ31には、車室内計器盤に設置された空調操作部33から操作信号が入力される。この空調操作部33には、空調装置の自動制御状態を設定するAUTOスイッチ34、内外気吸込モードを手動で切替設定するための内外気切替スイッチ35、吹出モードを手動で切替設定するための吹出モード切替スイッチ36、ファン15の送風量を手動で切替設定するための送風量切替スイッチ37、乗員の好みの車室内温度(設定温度)を設定するための温度設定スイッチ38等が設けられている。
【0033】
ここで、本実施形態においては、温度設定スイッチ38は、車室内の空調状態の希望状態を乗員が設定するための操作手段をなすものである。
【0034】
また、マイクロコンピュータ31には、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する各種センサからの信号が入力される。具体的には、車室内の空気温度(内気温度)TRを検出する内気温センサ39、車室外の空気温度(外気温度)TAMを検出する外気温センサ40、車室内に入射する日射量TSを検出する日射センサ41、蒸発器温度(具体的には蒸発器吹出空気温度)TEを検出する蒸発器温度センサ42、ヒータコア17を循環するエンジン水温TWを検出する水温センサ43等からの各信号が、それぞれのレベル変換回路44を介してマイクロコンピュータ31に入力され、これらはマイクロコンピュータ31においてA/D変換されて読み込まれる。また、温度設定スイッチ38からの信号もレベル変換回路44でレベル変換されてマイクロコンピュータ31に入力される。
【0035】
なお、送風量切替スイッチ37は、具体的には、風量アップスイッチ37aと風量ダウンスイッチ37bからなり、風量アップスイッチ37aは1回押されるごとにブロワ電圧(駆動用モータ14への印加電圧)を1レベル(0.25ボルト)上げる信号を出力し、風量ダウンスイッチ37bは1回押されるごとにブロワ電圧を1レベル(0.25ボルト)下げる信号を出力する。
【0036】
図2はマイクロコンピュータ31により実行される本発明の全体のフローチャートであり、IGオンとともに図2の制御をスタートする。まず、ステップS100にて各種変換、フラグ等の初期値を設定する。次のステップS110では空調操作部33の各種スィッチ34〜38の操作信号を読み込む。次のステップS120では各種センサ39〜43からのセンサ検出信号(環境条件信号)を読み込む。
【0037】
次のステップS130では、内気温を好みの温度に変更するために温度設定スイッチ38が操作された場合、スタンバイRAMに記憶されている設定温度を変更後の設定温度に補正(学習)する。なお、ステップS130の詳細については後述する。
【0038】
次のステップS140では、ステップS120で読み込んだ環境条件信号、およびスタンバイRAMに記憶されている学習後の設定温度等に基づいて、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度TAOを算出する。なお、TAO算出時に用いる設定温度を制御用設定温度TSETとすると、TAOは環境条件(熱負荷条件)の変化にかかわらず車室内を制御用設定温度TSETに維持するために必要な吹出空気温度である。
【0039】
ここで、ステップS130およびステップS140の具体的処理を図3にて説明する。まず、ステップS131では、ステップS110で読み込んだスイッチ操作信号に基づいて乗員が設定温度を手動で設定(変更)したかどうかを判定し、乗員による設定温度の手動操作があれば、ステップS132に進む。
【0040】
スタンバイRAMには、図4に示すように、内気温度、外気温度、日射量をそれぞれ所定の範囲に区切って領域を設定した、3次元の設定温度マップが用意され、各領域毎に設定温度が記憶されるようになっており、各領域には初期値として設定温度の中心値(例えば25℃)が予め記憶されている。そして、乗員による設定温度の手動操作があれば、ステップS132において、ステップS120で読み込んだ内気温度、外気温度、日射量に対応する領域に記憶されている設定温度を、変更後の設定温度に補正(学習)して記憶する。
【0041】
次に、ステップS132からステップS141に進み、また、ステップS131で乗員による設定温度の手動操作なしと判定されたときもステップS141に進む。
【0042】
このステップS141では、TAO算出に用いる制御用設定温度TSETを、以下のようにして決定する。
【0043】
まず、スタンバイRAMに記憶されている最新(学習後)の設定温度マップから、ステップS120で読み込んだ内気温度、外気温度、日射量に対応する領域に記憶されている設定温度を読み込む。
【0044】
次いで、前回読み込んだ設定温度と今回読み込んだ設定温度とを比較し、両者の値が等しい場合は今回読み込んだ設定温度を制御用設定温度TSETとして決定する。
【0045】
一方、内気温度、外気温度、日射量の変化により、前回読み込んだ設定温度と今回読み込んだ設定温度との値が異なった場合は、制御用設定温度TSETの値を徐々に変化させる。この変化のさせかたの例を図5にて説明すると、前回読み込んだ設定温度(本例では25℃)から今回読み込んだ設定温度(本例では23℃)に徐々に近づくように、所定時間(例えば20秒)毎に所定量(例えば0.5℃)ずつ値を変化させたもの(図5中に破線で示す)を制御用設定温度TSETとして決定する。
【0046】
なお、ステップS141での制御用設定温度TSETの値の変化のさせかたとしては、上記の例以外に、例えば時定数処理により徐々に変化させるようにしてもよい。
【0047】
次にステップS142に進み、ステップS141で決定した制御用設定温度TSET等に基づいて、下記の数式1によりTAOを算出する。
【0048】
【数1】
TAO=KSET×TSET−KR×TR−KAM×TAM−KS×TS+C但し、KSET、KR、KAM、KSは係数、Cは定数であり、TSET、TR、TAM、TSはそれぞれ上記した制御用設定温度、内気温度、外気温度、日射量である。
【0049】
次に、図2に示すステップS150に進み、送風量を決めるブロワ電圧を図6の制御特性(マップ)により上記TAOに基づいて決定する。
【0050】
次に、ステップS160に進み、TAOに対するエアミックスドア18の開度SWを下記数式2に基づいて算出する。
【0051】
【数2】
SW=(TAO−TE)/(TW−TE)×100(%)
次に、ステップS170に進み、内外気切替ドア12による内外気吸込モードを図7の制御特性(マップ)によりTAOに基づいて決定する。次に、ステップS180にて吹出モードドア20、22、24による吹出モードを図8の制御特性(マップ)によりTAOに基づいて決定する。
【0052】
次に、ステップS190に進み、上記各ステップS150〜S180で決定された各種制御信号を駆動回路32を介してブロワモータ24、および各アクチュエータ12a、18a、25に加えて、ブロワモータ24の回転数および各アクチュエータ12a、18a、25の作動を制御する。
【0053】
次のステップS200では、制御周期であるt秒経過したか判定し、t秒経過後にステップS110に戻り、上記処理を繰り返す。
【0054】
本実施形態によれば、前回読み込んだ設定温度と今回読み込んだ設定温度との値が異なった場合、すなわち、環境条件の変化前と変化後にそれぞれ読み込んだ設定温度に差がある場合は、制御用設定温度TSETの値を徐々に変化させ、徐々に変化する制御用設定温度TSETに基づいて目標吹出温度TAOを算出するため、吹出空気の温度も徐々に変化して、吹出空気温度の急変による違和感を減少ないしはなくすことができる。
【0055】
また、本実施形態では内気温度、外気温度、日射量と関連づけて設定温度を記憶するようにしており、特に、日射量に関連づけて設定温度を記憶することにより、日射量を考慮した的確な学習を行うことができる。従って、日射量変化時にも乗員の温感に合致した空調制御を行うことができると共に、日射量の変化に伴う変更操作の回数を減少することができる。
【0056】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では設定温度についてのみ学習したが、本実施形態は、乗員操作により選択された吹出モードも学習するものである。このため、本実施形態は、図8のマップが図9のように変更されている。
【0057】
スタンバイRAMには、図9に示すように、温度偏差Td(Td=内気温度−設定温度)、外気温度、日射量をそれぞれ所定の範囲に区切って領域を設定した、3次元の吹出モードマップが用意され、各領域毎に吹出モードが記憶されるようになっており、各領域には初期値として、平均的な乗員の感性に合致するような吹出モード(フェイスモード、バイレベルモード、フットモード)が予め記憶されている。
【0058】
そして、ステップS180(図2参照)では、内気温度、外気温度、日射量等に基づいて図9の吹出モードマップの中の該当する領域を特定し、その特定された領域に記憶されている吹出モードを読み込むようになっている。
【0059】
また、乗員による吹出モードの手動操作(変更操作)があった場合は、内気温度、外気温度、日射量等に基づいて図9の吹出モードマップの中の該当する領域を特定し、その特定された領域に記憶されている吹出モードを変更後の吹出モードに補正(学習)して記憶するようになっている。
【0060】
本実施形態のように、日射量に関連づけて吹出モードを記憶することにより、日射量を考慮した的確な学習を行うことができる。従って、日射量変化時にも乗員の温感に合致した空調制御を行うことができると共に、日射量の変化に伴う変更操作の回数を減少することができる。
【0061】
(他の実施形態)
上記実施形態では、内気温度(または温度偏差)、外気温度、日射量により領域が区切られた3次元のマップに、設定温度(または吹出モード)を記憶するようにしたが、内気温度(または温度偏差)の代わりに、乗員表面温度のような乗員の温感に比例したものを用いた3次元のマップでもよい。
【0062】
また、図4および図9の3次元のマップにおいて、ある領域Aから他の領域Bに切り替わる場合と他の領域Bから領域Aに切り替わる場合の切り替え条件にヒステリシスを設けて、ハンチングを防止するようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、記憶手段としてスタンバイRAMを用いたが、これに限らず、他の記憶素子、例えばEEPROM(不揮発性メモリ)を用いてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、設定温度および吹出モードについて学習するようにしたが、アクチュエータ駆動のスインググリルにより、フェイス吹出口21からの空調風の吹出方向を自動的に調整可能な空調装置においては、吹出方向やスイング範囲を、内気温度、外気温度、日射量により領域が区切られた3次元のマップに記憶させ、乗員による吹出方向やスイング範囲の手動操作(変更操作)があった場合は、内気温度、外気温度、日射量等に基づいて該当する領域を特定し、その特定された領域に、変更後の吹出方向やスイング範囲の情報を記憶するようにしてもよい。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の全体システム図である。
【図2】第1実施形態の空調自動制御の全体を示すフローチャートである。
【図3】第1実施形態の要部の制御を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態の設定温度の特性図である。
【図5】第1実施形態による設定温度の補正方法の説明図である。
【図6】第1実施形態の送風量の特性図である。
【図7】第1実施形態の内外気吸込モードの特性図である。
【図8】第1実施形態の吹出モードの特性図である。
【図9】第2実施形態の吹出モードの特性図である。
【符号の説明】
31…記憶手段をなすマイクロコンピュータ、
35〜38…操作手段をなすスイッチ。

Claims (5)

  1. 車室内空調状態の希望状態を乗員が設定するための操作手段(35〜38)と、
    前記希望状態の情報を日射量を含む環境条件と関連づけて記憶すると共に、前記操作手段(35〜38)の操作に基づいて前記希望状態の記憶情報を補正する記憶手段(31)とを備え、
    前記環境条件に対応する前記記憶情報を前記記憶手段(31)から読み込み、読み込んだ前記記憶情報に基づいて前記車室内空調状態を自動制御する車両用空調装置において、
    前記記憶手段(31)は、前記希望状態の情報を、日射量を含む環境条件と関連づけて記憶し、
    前記環境条件の変化前に読み込んだ前記記憶情報の内容と前記環境条件の変化後に読み込んだ前記記憶情報の内容とが異なるときは、前記記憶情報の内容を徐々に変化させ、この徐々に変化する記憶情報に基づいて前記車室内空調状態を自動制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記記憶手段(31)は、前記希望状態の情報を、日射量、内気温度、および外気温度と関連づけて記憶することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記記憶手段(31)は、前記希望状態の情報を、日射量、前記乗員の表面温度、および外気温度と関連づけて記憶することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記車室内空調状態は、車室内の温度、空調風の吹出モード、および、吹出口からの空調風の吹出方向のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記記憶手段(31)は、日射量、内気温度、および外気温度をそれぞれ所定の範囲に区切って領域を設定すると共に、前記希望状態の情報を対応する前記領域に記憶することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
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