JP4457922B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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本発明は、車室内の空気調和を行う車両用空調装置に関する。
従来、この種の車両用空調装置においては、走行用エンジンの駆動力を利用して稼働する蒸気圧縮機式冷凍サイクル装置が適用されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−89340号公報
ところで、上述の車両用空調装置は、そもそも、車両の全てのウインドウが閉まっていることが前提で駆動されるものである。このため、日本の春、秋等の中間期で車室外が快適な温度条件であるにも関わらず、ウインドウの防曇制御のため、車両用空調装置が稼働させていた。これに伴い、走行用エンジンの駆動力が無駄に用いられ、経済性(燃費)の悪化を招いていた。
また、走行用電動モータが搭載される電気自動車やハイブリット自動車においても、日本の春、秋等の中間期では、ウインドウの防曇制御のため、車両用空調装置が稼働させると、車両用空調装置の駆動に際して電気エネルギーが無駄に消費され、経済性の悪化を招いていた。
本発明は、上記点に鑑み、車室外の空気を利用して乗員の快適性を維持しつつ、経済性を向上させるようにする車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
ウインドウを駆動して開閉する駆動手段(41、400a〜403a)を備える車両に適用されて、車室内の空調状態を調整する室内空調ユニット(100)と、
前記室内空調ユニットを制御する制御手段(25)と、を備える車両用空調装置であって、
外気を利用して車両走行に対する経済性を向上させるナチュラルモードを乗員の操作により設定するためのナチュラルモードスイッチ(32a)と、
車両外部の環境条件を検出する外部環境検出手段(28)とを備えており、
前記ナチュラルモードスイッチ(32a)がオフしている場合には、前記制御手段は、前記室内空調ユニットを作動させて、かつ、当該車両のウインドウを前記駆動手段により閉じる制御を実施し、
前記ナチュラルモードスイッチ(32a)がオンしており、かつ前記車両外部の環境条件が一定条件を満たしている場合には、前記制御手段は、前記室内空調ユニットの作動を停止し、かつ、前記ウインドウを前記駆動手段により開放させる制御を前記ナチュラルモードとして実施することを特徴とする。
ここで、「環境条件の一定条件」とは、車室内に外気を取り入られた際に乗員が快適温感を得られるか否かを判定するのに用いられる基準である。
なお、外部環境検出手段としては、請求項2に記載の発明の如く、外気温度を検出する外気温度検出手段(28)を有している。
ここで、請求項1に記載の発明によれば、車両外部の環境条件が一定条件を満たしているときにはウインドウを開放させるため、車両走行動圧により外気が車室内に取り入られる。このため、室内空調ユニットが動作していなくても、乗員に対しても外気により快適感を与えることができる。
ここで、室内空調ユニットの作動が停止されているため、室内空調ユニットの作動に際してエネルギーが消費されない。したがって、乗員の快適性を維持しつつ、経済性を向上させることができる。
また、車両が臭気発生源付近を走行すると、臭気発生源からの臭気が車室内に侵入して乗員に不快感を与える恐れがある。
そこで、請求項3に記載の発明では、前記制御手段は、臭気発生源の位置情報を含む道路地図情報と、当該車両の現在地情報とに基づいて、臭気発生源からの臭気が車室内に侵入する恐れがあると判定した場合には、ウインドウを閉鎖させるように駆動手段を制御する。
したがって、臭気発生源からの臭気が車室内に侵入する恐れがある場合にはウインドウが自動的に閉鎖させるため、臭気発生源からの臭気が車室内に侵入して乗員に不快感を与えることを未然に防ぐことができる。
ここで、具体的には、車両が臭気発生源から一定距離以内の範囲内に進入したときに、臭気発生源からの臭気が車室内に侵入する恐れが有ると判定する。
また、請求項4に記載の発明によれば、車両外部の空気に含まれる排気ガス成分を検出するガス検出手段(33)を備えており、
前記検出される排気ガス成分の濃度が一定濃度以上であるときには、前記制御手段は、前記ウインドウを閉鎖させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする。
したがって、外気に含まれる排気ガス成分の濃度が一定濃度以上である場合でも、その外気が車室内に進入されることを未然に防ぐことができるので、排気ガス成分により不快感を乗員に与えることを未然に防ぐことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、
降雨量を検出する降雨量検出手段(35)を備えており、
前記検出される降雨量が一定量以上であるときには、前記制御手段は、前記ウインドウを閉鎖させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする。
したがって、ウインドウが自動的に閉鎖することにより雨滴が車室内に侵入することを未然に防ぐことができる。
また、請求項3ないし5に記載の発明において、ウインドウの付近に障害物が存在する場合には、ウインドウを閉鎖することにより障害物を挟み込む可能性がある。
そこで、請求項6に記載の発明によれば、前記ウインドウの付近に障害物を検出するための障害物検出手段(34)を備えており、
前記障害物検出手段により前記ウインドウの付近にて障害物が検出された場合には、前記制御手段は、前記ウインドウの閉鎖を停止させるように前記駆動手段を制御すること特徴とする。
したがって、ウインドウの閉鎖により障害物を挟み込むことを未然に防ぐことができる。
請求項7に記載の発明によれば、ウインドウにおける乗員の好みの開度を示す開度情報を記憶する記憶手段(25b)を備えており、
車両外部の環境条件が一定条件を満たしていると前記判定手段が判定した場合には、前記制御手段は、前記記憶される開度情報に応じて前記ウインドウを乗員の好みの開度に設定するように前記駆動手段を制御することを特徴とする。
したがって、乗員の好みの開度にウインドウの開度を自動的に設定することが可能になる。
ここで、「ウインドウにおける乗員の好みの開度」は、請求項8に記載の発明の如く、制御手段が前記室内空調ユニットの作動を停止し、かつ、前記ウインドウを開放させるように前記駆動手段を制御した後に、乗員が前記ウインドウを操作してウインドウの開度を調整した場合において、前記制御手段は、前記調整後のウインドウの開度を前記乗員の好みの開度として前記記憶手段に記憶するようになっている。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る車両用空調装置の全体構成の概要図であり、車両用空調装置の室内空調ユニット100は、大別して送風ユニット1と、空調ユニット2とにより構成される。
送風ユニット1は内外気切替箱3と送風機4とから構成され、内外気切替箱3内の内外気切替ドア5により外気導入口6と内気導入口7を開閉する。これにより、内外気切替箱3内に外気(車室外空気)または内気(車室内空気)が切替導入される。内外気切替ドア5はサーボモータからなる電気駆動装置8によって駆動される。送風機4には遠心式送風ファン9と駆動用モータ10が備えられている。
空調ユニット2には、空気通路2bを形成する空調ケース2aが備えられ、この空調ケース2aの上流側には蒸発器(冷房用熱交換手段)11が配置されている。蒸発器11は、走行用エンジン(或いは電動モータ)により駆動されて稼働する圧縮機、凝縮器、および減圧器とともに蒸気圧縮式冷凍サイクル装置を構成する。
この蒸発器11の下流側にはエアミックスドア12が配置されている。このエアミックスドア12の下流側には車両エンジンの温水(冷却水)を熱源として空気を加熱する温水式ヒータコア(暖房用熱交換手段)13が設置されている。この温水式ヒータコア13の側方(上方部)には、温水式ヒータコア13をバイパスして空気を流すバイパス通路14が形成されている。
エアミックスドア12は回動可能な板状ドアであり、サーボモータからなる電気駆動装置15により駆動される。エアミックスドア12は、温水式ヒータコア13を通過する温風とバイパス通路14を通過する冷風との風量割合を調節するものであって、この冷温風の風量割合の調節により車室内への吹出空気温度を調節する。従って、本例においては、エアミックスドア12により車室内への吹出空気の温度調節手段が構成される。
温水式ヒータコア13の下流側には下側から上方へ延びる温風通路16が形成され、この温風通路16からの温風とバイパス通路14からの冷風が空気混合部17で混合して、所望温度の空気を作り出すことができる。
さらに、空調ケース2a内で、空気混合部17の下流側に吹出モード切替部が構成されている。すなわち、空調ケース2aの上面部にはデフロスタ開口部18が形成され、このデフロスタ開口部18は図示しないデフロスタダクトを介して車両フロントガラス内面に空気を吹き出すものである。デフロスタ開口部18は、回動自在な板状のデフロスタドア19により開閉される。
また、空調ケース2aの上面部で、デフロスタ開口部18より車両後方側の部位にフェイス開口部20が形成され、このフェイス開口部20は図示しないフェイスダクトを介して車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すものである。フェイス開口部20は回動自在な板状のフェイスドア21により開閉される。
また、空調ケース2aにおいて、フェイス開口部20の下側部位にフット開口部22が形成され、このフット開口部22から車室内乗員の足元に向けて空気を吹き出す。フット開口部22は回動自在な板状のフットドア23により開閉される。
上記した吹出モードドア19、21、23は共通のリンク機構(図示せず)に連結され、このリンク機構を介してサーボモータからなる電気駆動装置24により駆動される。
次に、本実施形態における電気制御部の概要を説明すると、エアコン用電子制御装置25はCPU等からなる周知のマイクロコンピュータ25aと、電力供給を停止されても記憶データを記憶保持するフラッシュメモリ25bと、電力供給を停止されると記憶データが消去されるRAM25cと、後述する各種センサとマイクロコンピュータ25aとの間のインターフェイス回路を構成する入力I/F回路25eと、駆動用モータ10、電気駆動装置8、15、24およびマイクロコンピュータ25aとの間のインターフェイス回路を構成する出力I/F回路25dとから構成されるものである。
ここで、マイクロコンピュータ25aは、後述するように、空調制御用コンピュータプログラムを実行して、室内空調ユニット100(車載空調機器)の各アクチュエータ(すなわち、電気駆動装置8、15、24、駆動用モータ10)を制御する。また、フラッシュメモリ25bには、空調制御用コンピュータプログラムなどが記憶されている。
一方、蒸発器11の温度センサとして、サーミスタからなる温度センサ26を有しており、この温度センサ26は空調ケース2a内で蒸発器11の空気吹出直後の部位に配置され、蒸発器吹出温度Teを検出する。
また、エアコン用電子制御装置25には、上記の温度センサ26の他に、空調制御のために、内気温Tr(車室内温度)、外気温Tam(車室外温度)、日射量Ts、温水温度Tw等を検出する周知のサーミスタ等の温度センサ27〜30から検出信号が入力される。なお、内気温Trを検出する内気センサ27は、例えば、車室内計器盤の左右方向中央部の下側寄りの部位(センタクラスタ付近)に配置されて、車室内の代表的温度を内気温Trとして検出する。
また、温水温度Twは、エンジンの冷却水の温度を示すものであり、この温水温度Twを検出する温度センサ30は、エンジンのウォータジャケット側に設けられている。
さらに、エアコン用電子制御装置25には、車室外空気(具体的には外気)に含まれる排気ガス成分(例えば、NOxなど)を検出する排気ガスセンサ33から出力される排ガス信号、および雨滴センサ35から出力されるセンサ出力が入力される。ここで、雨滴センサ35は、公知の如く、例えば、フロントウインドウなどに付着する雨滴量を降雨量として検出する光学式センサである。
また、車室内計器盤近傍に設置される操作パネル32には乗員により手動操作される操作スイッチおよび空調制御状態を表示するための表示パネルなどが備えられている。
ここで、操作スイッチとしては、例えば、車室内の希望温度が設定されて、かつこの希望温度を示す温度設定信号Tsetを発生する温度設定スイッチなど以外に、ナチュラルモードを設定するためのナチュラルモードスイッチ(NMスイッチ)32aが採用される。ナチュラルモードは、後述する如く、外気を利用して車両走行に対する経済性(燃費)を向上させるモードである。
さらに、エアコン用電子制御装置25は、図2に示すように、CAN、LIN、BEANなどのローカルエリアネットワークによりエンジンECU40、ドアECU41、およびナビECU42に繋がっている。このため、エアコン用電子制御装置25、エンジンECU40、ドアECU41、およびナビECU42の間で多重通信が可能になっている。
ここで、ナビECU(ナビゲーション用電子制御装置)42には、複数の人工衛星(GPS衛生)から送信される信号を基に車両の現在地情報を取得するGPS、および各種のデータが記憶されるハードディスク(Hard Disk)が備えられている。
ここで、ハードディスクには、目的地を案内するための道路地図情報が記憶されており、道路地図情報は、養豚場、養鶏場など異臭を発生する異臭発生源の位置情報を含む。
また、ドアECU(ウインドウ開閉用電子制御装置)41は、マイクロコンピュータなどから構成されており、ドアECU41には、ウインドウ開閉用の操作部400〜403から出力される操作信号が入力される。ウインドウ開閉用の操作部400〜403は、乗員から操作されて、サイドウインドウ400b〜403bの開閉を指令するためのものである。
また、ドアECU41には、サイドウインドウ400b〜403bのそれぞれ開度を検知するための各ポテンショメータからの検出出力が入力され、ドアECU41は、各ポテンショメータからの検出出力に基づいてウインドウ開閉用の電動モータ400a〜403aを制御してサイドウインドウ400b〜403bの実際の開度を目標開度に一致させる。
ここで、開度(%)は、サイドウインドウ毎に設定されて、全閉状態を0%とし、全開状態を100%とする百分率で示される比率である。なお、サイドウインドウ400bは前部右側サイドウインドウであり、サイドウインドウ401bは前部左側サイドウインドウであり、サイドウインドウ402bは後部右側サイドウインドウであり、サイドウインドウ403bは後部左側サイドウインドウである。
次に、本実施形態の作動について図3を参照して説明する。図3は、エアコン用電子制御装置25の制御処理を示すフローチャートである。
先ず、イグニッションスイッチIGがオンされると、エアコン用電子制御装置25が図3のフローチャートにしたがって、コンピュータプログラムの実行を開始する。
先ず、ナチュラルモードスイッチ32aがONされているか否かを判定して(ステップS100)、ナチュラルモードスイッチ32aがONされているときには、外気センサ28、日射センサ29、排気ガスセンサ33、雨滴センサ35から出力されるセンサ信号に基づき、外気温、日射量(日射強度)、排気ガス成分、降雨量(雨滴量)などをセンシングする(ステップS110〜ステップS140)。
そして、このセンシングされた外気温、日射量、排気ガス成分、降雨量に基づいて、ナチュラルモードを実施するか否かを判定する(ステップS150)。
具体的には、次の(1)〜(4)の環境条件の全てを満たしているか否かを判定する。(1)外気温が一定範囲内であるか否かを判定する(春、秋、中間期であるか否かを判定する)。(2)日射量が一定範囲内であるか否かを判定する。(3)排気ガス成分が一定濃度未満であるか否かを判定する。(4)降雨量が一定値未満であるか否かを判定する。
ここで、外気温が一定範囲内であり、かつ、日射量が一定範囲内であり、かつ排気ガス成分が一定濃度未満であり、かつ降雨量が一定値未満であるときには、(1)〜(4)の環境条件の全てを満たしているとして、ナチュラルモードを実施することを決定する(ステップS160:Yes)。この場合、フラッシュメモリ25bから後述する開閉操作履歴を読み出す。
この開閉操作履歴は、後述する如く乗員の好みのサイドウインドウ400b〜403bの開度(%)を示す情報である。そして、この読み出した開閉操作履歴に応じて実際のサイドウインドウ400b〜403bの開度を決定する。
その後、アクチュエータ8、10、15、24などの動作を停止して室内空調ユニット100の空調作動を停止(OFF)する(ステップS170)。
続いて、開閉操作履歴を実際のサイドウインドウ400b〜403bの開度に反映させるようにドアECU41に指令する。これに伴い、ドアECU41が電動モータ400a〜403aを制御してサイドウインドウ400b〜403bを開閉させる。このことにより、実際のサイドウインドウ400b〜403bの開度を開閉操作履歴(乗員の好み開度)に一致させることになる。ここで、車両が走行中である場合には、車両走行動圧(ラム圧)により外気が車室内に入るため、乗員が快適な温感を得られる。
一方、(1)〜(4)の環境条件のうち1つの環境条件が満たされていないとき(例えば、外気温が一定範囲よりも低いときには)、ナチュラルモードの不実施を決定して(ステップS160:No)、ステップS200に移行する。また、上述のステップS100で、ナチュラルモードスイッチ32aがOFFされている場合にも、ステップS200に移行する。
このステップS200においては、サイドウインドウ400b〜403bを全閉させるようにドアECU41に指令する(ステップS200)。これに伴い、ドアECU41が電動モータ400a〜403aを制御してサイドウインドウ400b〜403bを全閉させる。その後、通常エアコン制御処理を実施する(ステップS210)。以下、通常エアコン制御処理の概略を説明する。
(通常エアコン制御処理)
すなわ、操作パネル32の操作スイッチ群から出力される操作信号およびセンサ26〜30から出力されるセンサ信号を取得し、この取得される操作信号およびセンサ信号を数式1に代入して目標吹出温度TAOを演算する。目標吹出温度TAOは車室内を温度設定スイッチ32の設定温度Tset(すなわち、希望温度)に維持するために必要な吹出温度である。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr
−Kam×Tam−Ks×Ts+C ……(数式1)
但し、Tsは日射量、Tamは外気温、Trは内気温度(室温)であり、Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用定数である。
続いて、送風機4により送風される空気の目標送風量、具体的には送風機駆動用モータ10の印加電圧であるブロワ電圧レベルを上記TAOに基づいて決定する。
このブロワ電圧レベルは、上記TAOの高温側(最大暖房側)および低温側(最大冷房側)でブロワ電圧レベルを増大させて最大風量(Hi)とし、そして、上記TAOの中間温度域でブロワ電圧レベルを減少させて最小風量(Lo)とする。
ここで、ブロワ電圧レベルは最大風量(HI)と最小風量(LO)との間で風量を多段階に制御するために、TAOに応じて多段階(例えば、31段階)に変化するようになっている。
さらに、上記TAOに応じて内外気切替ドア5による内外気モードを決定する。この内外気モードは例えば設定温度Tsetに対して内気温Trが所定温度以上、大幅に高いとき(冷房高負荷時)に内気モードとし、その他の時は外気モードとする。あるいは、上記TAOが低温側から高温側へ上昇するにつれて、全内気モード→内外気混入モード→全外気モードと切替設定してもよい。
そして、上記TAOに応じてドア21、22による吹出モードを決定する。この吹出モードはTAOが低温側から高温側へ上昇するにつれてフェイスモード→バイレベルモード→フットモードと切替設定される。
次に、エアミックスドア12の目標開度SWを上記TAO、蒸発器吹出温度Te、及び温水温度Twに基づいて次の数式2により算出する。
SW=〔(TAO−Te)/(Tw−Te)〕×100(%)……(数式2)
その後、上述の如く決定された制御状態(目標送風量、内外気モード、吹出モード)が得られるように、各種アクチュエータ(8、10、15、24等)に制御信号が出力する。このことにより、車室内が自動的に空調制御されることになる。
また、上述のステップS180またはステップS210の処理後、ステップS190に移行して、イグニッションスイッチがOFFされたか否かを判定する。そして、イグニッションスイッチがON状態である場合には、ステップS100に戻り、イグニッションスイッチがOFFされる迄、ステップS100〜S170、S210の処理を繰り返す。
また、上述のステップS180の処理後、一定期間の間に、ウインドウ開閉用の操作部400〜403が乗員により操作されてドアECU41が操作部400〜403からの操作信号に基づいてサイドウインドウ400b〜403bの開度を調整した場合には、その調整後のサイドウインドウ400b〜403bの開度が開閉操作履歴としてドアECU41からエアコン用電子制御装置25に送られる。
ここで、開閉操作履歴は、マイクロコンピュータ25aによりフラッシュメモリ25bに記憶される。そして、開閉操作履歴は、サイドウインドウ400b〜403bにおいて乗員の好みの開度として上述の如くサイドウインドウ400b〜403bの開度制御に際して用いられる
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
すなわち、本実施形態では、ドアECU41、およびウインドウ開閉用の電動モータ400a〜403aを備える車両に適用されて、車室内の空調状態を調整する室内空調ユニット100と、室内空調ユニット100を制御するエアコン用電子制御装置25と、を備える車両用空調装置であって、
外気温などの車両外部の環境条件を検出するセンサ28を備えており、
エアコン用電子制御装置25は、センサ28により検出される車両外部の環境条件が一定条件を満たしていると判定した場合には、室内空調ユニット100の作動を停止し、かつ、当該車両のサイドウインドウ400b〜403bを開放させるように電動モータ400a〜403aを制御することを特徴とする。
ここで、「環境条件の一定条件」とは、車室内に外気を取り入られた際に春秋などの中間期の如く、乗員が快適温感を得られるか否かを判定するのに用いられる基準である。
本実施形態によれば、外気温などの車両外部の環境条件が一定条件を満たしているときにはサイドウインドウ400b〜403bを開放させるため、車両走行動圧により外気が車室内に取り入られる。このため、室内空調ユニット100が動作していなくても、乗員に対しても外気により快適感を与えることができる。
ここで、室内空調ユニット100の作動が停止されているため、室内空調ユニット100の作動に際して走行用エンジンの駆動力(運動エネルギー)が消費されない。したがって、乗員の快適性を維持しつつ、経済性を向上させることができる。
本実施形態では、排気ガスセンサ33を用いて外気に含まれる排気ガス成分を検出して、外気中の排気ガス成分の濃度が一定濃度以上であるときには、エアコン用電子制御装置25は、サイドウインドウ400b〜403bを閉鎖させるようにドアECU41を制御する。
したがって、外気が車室内に進入してその外気に含まれる排気ガス成分により乗員に不快感を与えることを未然に防ぐことができる。
また、降雨量を検出する雨滴センサ35が採用されており、この雨滴センサ35により検出される降雨量が一定量以上であるときには、エアコン用電子制御装置25は、サイドウインドウ400b〜403bを閉鎖させるようにドアECU41を制御する。
したがって、サイドウインドウ400b〜403bが自動的に閉鎖することにより雨滴が車室内に侵入することを未然に防ぐことができる。
(第2実施形態)
ところで、降雨、排気ガス成分などの要因で、サイドウインドウ400b〜403bを閉じる際に、それらサイドウインドウ400b〜403bの付近に乗員、物などの障害物が位置すると、サイドウインドウ400b〜403bの閉鎖動作に伴いその障害物を挟み込む可能性がある。
そこで、本実施形態では、サイドウインドウ400b〜403bの付近の温度状態を非接触で検出するマトリックスIRセンサ34(図4参照)をサイドウインドウ毎にそれぞれ採用する。マトリックスIRセンサ34は、被検温対象から入射される赤外線に基づいて被検温対象の表面温度を非接触で検出する複数個の赤外線検出素子をマトリックス状に並べて構成されるセンサである。
そして、マトリックスIRセンサ34の各検出温度の平均値が一定温度以上のときには、該当するサイドウインドウ付近に障害物が位置すると判定する。この場合には、外気中の排気ガス成分の濃度が一定濃度以上であっても、或いは、降雨量が一定量以上であってもサイドウインドウの閉鎖を停止させる。したがって、サイドウインドウ400b〜403bの閉鎖によって障害物を挟み込むことを防止することができる。
上述の第2実施形態では、ウインドウの付近に障害物を検出するための障害物検出手段として、マトリックスIRセンサ34を用いた例について説明したが、これに限らず、サイドウインドウ400b〜403bの付近の画像を検出するカメラを用いるようにしてもよい。
(その他の実施形態)
上述の第1実施形態では、外気温、日射量、降雨量、排気ガス成分の濃度などを用いてサイドウインドウ400b〜403bを開放するか否か(すなわち、ナチュラルモードを実施するか否か)を判定するようにしたが、これに加えて、外気に含まれる臭気を考慮してサイドウインドウ400b〜403bを開放するか否かを判定するようにしてもよい。
具体的には、エアコン用電子制御装置25は、養豚場、養鶏場など異臭を発生する異臭発生源の位置情報を含む道路地図情報をナビECU42から取得し、更に、GPSにより取得される車両の現在地情報を一定期間毎にナビECU42から取得する。
そして、車両が異臭発生源から一定距離以内の範囲内に位置するか否かを一定期間毎に判定する。そして、車両が異臭発生源から一定距離以内の範囲内に位置すると判定したときには、サイドウインドウ400b〜403bを開放すると、異臭発生源から臭気が車室内に侵入する恐れがあるとして、サイドウインドウ400b〜403bを全閉する。したがって、異臭発生源から臭気が車室内に侵入して乗員に臭気により不快感を与えることを未然に防止できる。
以下、上記実施形態と特許請求項の範囲の構成との対応関係について説明すると、「電動モータ400a〜402aおよびドアECU41」が「ウインドウを駆動して開閉する駆動手段」に相当し、エアコン用電子制御装置25が制御手段に相当し、外気温センサ28が「車両外部の環境条件を検出する外部環境検出手段」に相当し、「ナビECU42から取得される異臭発生源の位置情報を含む道路地図情報」が、「臭気発生源の位置情報を含む道路地図情報」に相当する。
また、排気ガスセンサ33が「車両外部の空気に含まれる排気ガス成分を検出するガス検出手段」に相当し、雨滴センサ35が「降雨量を検出する降雨量検出手段」に相当する。
本発明に係る車両用空調装置の第1の実施形態の構成を示す模式図である。 図1のエアコン用電子制御装置および他のECUとの接続関係を示すブロック図である。 図1のエアコン用電子制御装置の制御処理を示すフローチャートである。 本発明に係る車両用空調装置の第2の実施形態の構成を示す模式図である。
符号の説明
25…エアコン用電子制御装置、400b〜403b…サイドウインドウ、
100…室内空調ユニット。

Claims (8)

  1. ウインドウを駆動して開閉する駆動手段(41、400a〜403a)を備える車両に適用されて、車室内の空調状態を調整する室内空調ユニット(100)と、
    前記室内空調ユニットを制御する制御手段(25)と、を備える車両用空調装置であって、
    外気を利用して車両走行に対する経済性を向上させるナチュラルモードを乗員の操作により設定するためのナチュラルモードスイッチ(32a)と、
    車両外部の環境条件を検出する外部環境検出手段(28)とを備えており、
    前記ナチュラルモードスイッチ(32a)がオフしている場合には、前記制御手段は、前記室内空調ユニットを作動させて、かつ、当該車両のウインドウを前記駆動手段により閉じる制御を実施し、
    前記ナチュラルモードスイッチ(32a)がオンしており、かつ前記車両外部の環境条件が一定条件を満たしている場合には、前記制御手段は、前記室内空調ユニットの作動を停止し、かつ、前記ウインドウを前記駆動手段により開放させる制御を前記ナチュラルモードとして実施することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記外部環境検出手段は、外気温度を検出する外気温度検出手段(28)を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記制御手段は、臭気発生源の位置情報を含む道路地図情報と、当該車両の現在地情報とに基づいて、前記臭気発生源からの臭気が車室内に侵入する恐れがあると判定した場合には、前記ウインドウを閉鎖させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 車両外部の空気に含まれる排気ガス成分を検出するガス検出手段(33)を備えており、
    前記検出される排気ガス成分の濃度が一定濃度以上であるときには、前記制御手段は、前記ウインドウを閉鎖させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  5. 降雨量を検出する降雨量検出手段(35)を備えており、
    前記検出される降雨量が一定量以上であるときには、前記制御手段は、前記ウインドウを閉鎖させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  6. 前記ウインドウの付近に障害物を検出するための障害物検出手段(34)を備えており、
    前記障害物検出手段により前記ウインドウの付近にて障害物が検出された場合には、前記制御手段は、前記ウインドウの閉鎖を停止させるように前記駆動手段を制御すること特徴とする請求項3ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記ウインドウにおける乗員の好みの開度を示す開度情報を記憶する記憶手段(25b)を備えており、
    前記車両外部の環境条件が一定条件を満たしていると前記判定手段が判定した場合には、前記制御手段は、前記記憶される開度情報に応じて前記ウインドウを乗員の好みの開度に設定するように前記駆動手段を制御することを特徴とすることを請求項3ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 前記制御手段が前記室内空調ユニットの作動を停止し、かつ、前記ウインドウを開放させるように前記駆動手段を制御した後に、乗員が前記ウインドウを操作してウインドウの開度を調整した場合において、
    前記制御手段は、前記調整後のウインドウの開度を前記乗員の好みの開度として前記記憶手段に記憶するようになっていることを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置。
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