JP4682930B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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本発明は、車室内の空気調和を行う車両用空調装置に関する。
従来、車両用空調装置では、空調ユニット内の蒸発器の吹出空気温度Teの目標値として、温度制御用目標値TE1、快適湿度用目標値TE2、防曇制御用目標値TE3といった3つの目標値を算出し、3つの目標値のうち最低温度となる目標値TEOを選び、この目標値TEOに実際の吹出空気温度Teを近づけるように圧縮機を制御するものがある(例えば、特許文献1参照)。
このものにおいては、目標値TEOを適宜選択して圧縮機を制御することにより、不必要に圧縮機を稼働させないようにして省力化を図り、かつ窓ガラスの防曇を実現するようにしている。
特許第3309528号明細書
上述の車両用空調装置では、外気温、湿度、車速などの環境変化により目標値TEOを変更するため、目標値TEOの変更に伴って圧縮機のON、OFFが繰り返し行われる。このため、蒸発器に対する冷媒流入、および冷媒の流入停止が
繰り返し行われるので、蒸発器表面において、凝縮水の発生、および凝縮水の蒸発が繰り返し行われる。
ここで、蒸発器表面の凝縮水の蒸発に伴い、凝縮水に溶解していた臭い成分が蒸発器から離脱して送風空気とともに車室内へ吹出されるので、乗員に不快感を与える。
本発明は、上記点に鑑み、窓ガラスの防曇を実施する際に、省力化を図りつつ、臭いの発生を抑えることを可能にする車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、車両用空調装置において、車室内の窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であるか否かを判定する判定手段と、
曇り易さ度合いが一定値以上であると判定手段が判定したときには、圧縮機を稼働させて、蒸発器の除湿に基づいて窓ガラスの防曇を行う防曇制御手段と、
窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であると判定手段が判定したときには、圧縮機の停止状態で、内外気切替ドアによる内気の導入比率の制御だけで、窓ガラスの防曇を行う内外切替防曇手段と、を備え、
内気の導入率を上昇させる第1の制御モード、内気の導入率を持続させる第2の制御モード、および内気の導入率を低下させる第3の制御モードのうちいずれか1つの制御モードを窓ガラスの曇り易さ度合いに基づいて選択するともに、この選択された制御モードによって内外気切替ドアによる内気の導入比率の制御を行うことを第1の特徴とする。
これによると、窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であると判定手段が判定したときには、圧縮機の停止状態で、窓ガラスの防曇を実施するので、省力化を図りことができる。また、圧縮機の停止状態にしているので、蒸発器表面において、凝縮水の発生、および凝縮水の蒸発が繰り返し行われることはない。したがって、臭いの発生を抑えることが可能になる。
ここで、窓ガラスの曇り易さ度合いとは、窓ガラスに曇りが生じ易さを表すものである。
本発明では、防曇制御手段は、圧縮機の稼働時に、内外気切替ドアを制御して内気導入口を閉鎖して、外気だけを空調ケーシング内に導入するようになっていることを第2の特徴とする。
ここで、一般的に、外気は内気に比べて湿度が低くなっているので、圧縮機の稼働時に窓ガラスの防曇を行うに際して、外気だけを用いるので、防曇の効率を上げることが可能になる。
本発明では、圧縮機が一旦稼働されると、車両電源スイッチがオフされるまで、圧縮機の稼働を継続させる圧縮機継続制御手段を備えることを第3の特徴とする。
したがって、圧縮機が一旦稼働されると、その後、蒸発器表面において凝縮水の発生、および凝縮水の蒸発が繰り返し行われることはない。したがって、より効率的に臭いの発生を抑えることが可能になる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1に、本発明に係る車両用空調装置の第1実施形態の概略構成を示す。
車両用空調装置は、室内空調ユニット30は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)内側部等に配設される。この室内空調ユニット30はケース31(空調ケーシング)を有し、このケース31内に車室内へ向かって空気が送風される空気通路を構成する。
このケース31の空気通路の最上流部に内外気切替箱32を配置し、内気導入口33および外気導入口34を内外気切替ドア35により切替開閉するようになっている。この内外気切替ドア35はサーボモータ36によって駆動される。
内外気切替箱32の下流側には車室内に向かって空気を送風する電動式の送風機37を配置している。この送風機37は、遠心式の送風ファン37aをモータ37bにより駆動するようになっている。送風機37の下流側には送風空気を冷却する冷房用熱交換器をなす蒸発器38を配置している。
この蒸発器38は、冷凍サイクル装置39を構成する要素の一つであり、低温低圧の冷媒が送風空気から吸熱して蒸発することにより送風空気を冷却する。なお、冷凍サイクル装置39は周知のものであり、圧縮機40の吐出側から、凝縮器41、受液器42および減圧手段をなす膨張弁43を介して蒸発器38に冷媒が循環するように構成されている。凝縮器41には電動式の冷却ファン41aによって室外空気(冷却空気)が送風される。この冷却ファン41aはモータ41bによって駆動される。
冷凍サイクル装置39において、圧縮機40としては、例えば、冷媒吐出容量を変更可能である可変容量型圧縮機が用いられる。圧縮機40は、電磁クラッチ40aを介して車両エンジン(図示せず)により駆動される。従って、電磁クラッチ40aの通電の断続により圧縮機40の作動を断続制御できる。
一方、室内空調ユニット30において、蒸発器38の下流側にはケース31内を流れる空気を加熱するヒータユニット44を配置している。このヒータユニット44は車両エンジンの温水(すなわち、エンジン冷却水)を熱源として、蒸発器38通過後の空気(冷風)を加熱する加熱用熱交換器である。ヒータユニット44の側方にはバイパス通路45が形成され、このバイパス通路45をヒータユニット44のバイパス空気が流れる。
蒸発器38とヒータユニット44との間に温度調整手段をなすエアミックスドア46を回転自在に配置してある。このエアミックスドア46はサーボモータ47により駆動されて、その回転位置(開度)が連続的に調整可能になっている。
このエアミックスドア46の開度によりヒータユニット44を通る空気量(温風量)と、バイパス通路45を通過してヒータユニット44をバイパスする空気量(冷風量)との割合を調節し、これにより、車室内に吹き出す空気の温度を調整するようになっている。
ケース31の空気通路の最下流部には、車両の前面窓ガラス12に向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ吹出口48、乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すためのフェイス吹出口49、および乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのフット吹出口50の計3種類の吹出口が設けられている。
これら吹出口48〜50の上流部にはデフロスタドア51、フェイスドア52およびフットドア53が回転自在に配置されている。これらのドア51〜53は、図示しないリンク機構を介して共通のサーボモータ54によって開閉操作される。
空調用電子制御装置26は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この空調用電子制御装置26は、そのROM内に空調制御のためのコンピュータプログラムを記憶しており、そのコンピュータプログラムに基づいて各種演算、処理を行う。
空調用電子制御装置26には、後述する検出装置10の検出値が入力される他に、周知の空調用センサ群61〜65からの検出信号、および空調操作パネル70からの各種操作信号が入力される。
空調用センサ群としては、具体的には、外気温(車室外温度)Tamを検出する外気センサ61、内気温(車室内温度)Trを検出する内気センサ62、車室内に入射する日射量Tsを検出する日射センサ63、蒸発器38の空気吹出部に配置されて蒸発器吹出空気温度Teを検出する蒸発器温度センサ64、ヒータユニット44に流入する温水(エンジン冷却水)温度Twを検出する水温センサ65等が設けられる。
また、空調操作パネル70には各種空調操作部材として、車室内温度を設定する温度設定手段をなす温度設定スイッチ71、吹出モードドア51〜53により切り替わる吹出モードをマニュアル設定する吹出モードスイッチ72、内外気切替ドア35による内外気吸込モードをマニュアル設定する内外気切替スイッチ73、圧縮機40の作動指令信号(電磁クラッチ40aのON信号)を出すエアコンスイッチ74、送風機37の風量をマニュアル設定する送風機作動スイッチ75、空調自動制御状態の指令信号を出すオートスイッチ76等が設けられる。
空調用電子制御装置26の出力側には、圧縮機40の電磁クラッチ40a、各機器の電気駆動手段をなすサーボモータ36、47、54、送風機37のモータ37b、凝縮器冷却ファン41aのモータ41b等が接続され、これらの機器の作動が空調用電子制御装置26の出力信号により制御される。
次に、検出装置10の構成について図2〜図4を用いて説明する。図2は検出装置10を車両の窓ガラス(具体的には、フロント側窓ガラス)の内面に装着した状態を示す概略断面図で、図3は検出装置10の概略斜視図であり、図4は検出装置10の電気的構成図である。
検出装置10は、樹脂等により成形されたケース11を有している。このケース11は高さの低い薄型の直方体状であって、底面部は全面的に開口した形状になっている。
ケース11の前面および背面の壁面には凸形状の開口部11aを形成している。この前面および背面の開口部11aによりケース11の内部空間が周辺の空間、すなわち、車室内空間に常時連通するようになっている。ケース11の前面および背面の壁面のうち、開口部11aの左右両側部分は窓ガラス12の内面12aへの取付ステー部11bを構成する。
窓ガラス12は本例では車両の前面(フロント)ガラスであり、図1の上面側が車室内に面する内面12aであり、図1の下面側が車室外に面する外面12bである。従って、図2は窓ガラス12の内面12aを図示している。取付ステー部11bの下端面には遮光フィルム13が貼り付けられ、さらに、遮光フィルム13が窓ガラス12の内面12aに貼り付けられる。なお、遮光フィルム13は取付ステー部11bの下端面および窓ガラス12の内面に対して接着等の手段で貼り付ければよい。
ケース11の内部空間において開口部11aの上端部と上側壁面11cとの間に回路基板14が窓ガラス12の面と平行に配置され、図示しない取付手段にて回路基板14はケース11の内壁面に固定される。回路基板14は絶縁基板上に導体回路部を構成する一般にプリント基板と称される部材であり、以下に述べるセンサ類および回路部が実装される。
回路基板14のうち、窓ガラス12側の表面(図1の下側面)には、湿度センサ17、空気温度検出用温度センサ18、増幅器19、演算回路20、および通信回路21が実装されている。
なお、湿度センサ17と温度センサ18は回路基板14の長手方向(図2の左右方向)の中央部に配置され、開口部11aの上端部付近、すなわち、車室内空間への連通部位に配置されている。このため、湿度センサ17と温度センサ18は車室内の窓ガラス内面付近の空気の代表的な湿度と温度を検出できる。
遮光フィルム13のうちセンサ側の表面の1箇所にガラス温度検出用の温度センサ23が一体化して配置される。遮光フィルム13は上述のように熱伝導率の高い薄膜状部材であるから、窓ガラス12の車室内側表面温度(内面温度)とほぼ同一の温度になっている。
なお、本例では、湿度センサ17として、感湿膜の誘電率が空気の相対湿度に応じて変化し、それにより、静電容量が空気の相対湿度に応じて変化する容量変化型のものを用いている。また、温度センサ18、23としては温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタを用いている。
リード線25はケース11の内部空間からケース11の外部へ取り出される電源線および通信線であり、回路基板14の電気回路部(増幅器19、演算回路20、および通信回路21)と、外部回路(後述の図4の空調用電子制御装置26、車両電源等)との間を電気的に接続するものである。
なお、前述したケース11の取付ステー部11bは、回路基板14および回路基板14上に実装される各種センサ類と窓ガラス12の内面12aとの間隔を規定する位置決め手段としての役割を果たす。
次に、図4により検出装置10電気的構成を説明すると、各センサ17、18、23の出力信号をそれぞれ増幅器19a〜19dで増幅して演算回路20a〜20cに加える。
そして、演算回路20aが、湿度センサ17(具体的には増幅回路20aの出力値)の出力値Vに基づいて、窓ガラス付近の車室内空気の相対湿度RHを演算する。すなわち、湿度センサ17の出力値Vを相対湿度RHに変換するための所定の演算式が予め設定されており、この演算式に出力値Vを適用することにより、相対湿度RHを演算する。下記(1)式は、この湿度演算式の具体例である。
RH=αV+β ……(1)
但し、αは制御係数で、βは定数である。
次に、演算回路20bが空気温度センサ18の出力値(具体的には増幅回路20bの出力値)を予め設定された所定の演算式に適用することにより、窓ガラス付近の車室内空気温度を演算する。
さらに、演算回路20cが、ガラス温度センサ23の出力値(具体的には増幅回路20cの出力値)を予め設定された所定の演算式に適用することにより、窓ガラス温度(ガラス室内側表面温度)を演算する。
さらに、演算回路20dが、相対湿度RH、空気温度および窓ガラス温度に基づいて、窓ガラス表面相対湿度(窓ガラス室内側表面の相対湿度)RHWを演算する。すなわち、湿り空気線図を用いることにより、相対湿度RHと空気温度と窓ガラス温度とから窓ガラス表面相対湿度RHWを演算できる。そして、その窓ガラス表面相対湿度RHWが通信回路21を通して空調用電子制御装置26に出力するようになっている。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。最初に、室内空調ユニット30の作動の概要を説明すると、送風機37を作動させることにより、内気導入口33または外気導入口34より導入された空気がケース31内を車室内に向かって送風される。また、電磁クラッチ40aに通電して電磁クラッチ40aを接続状態とし、圧縮機40を車両エンジンにて駆動することにより、冷凍サイクル装置39内を冷媒が循環する。
送風機37の送風空気は、先ず蒸発器38を通過して冷却、除湿され、この冷風は次にエアミックスドア46の回転位置(開度)に応じてヒータユニット44を通過する流れ(温風)とバイパス通路45を通過する流れ(冷風)とに分けられる。
従って、エアミックスドア46の開度によりヒータユニット44を通る空気量(温風量)と、バイパス通路45を通過する空気量(冷風量)との割合を調整することにより、車室内に吹き出す空気の温度を調整できる。
そして、この温度調整された空調風が、ケース31の空気通路の最下流部に位置するデフロスタ吹出口48、フェイス吹出口49およびフット吹出口50のうち、いずれか1つまたは複数の吹出口から車室内へ吹き出して、車室内の空調および車両の前面窓ガラス12の曇り止めを行う。
次に、窓ガラス表面相対湿度RHWに基づく空調制御を説明する。図5は空調用電子制御装置26により実行される制御ルーチンである。まず、電磁クラッチ40aを制御して圧縮機40を停止させる(ステップ100)。次に、検出回路10で演算された窓ガラス表面相対湿度RHWを読み込む(ステップ110)。
次のステップ120において、外気センサ61で検出される外気温Tamが一定温度(例えば10℃)以上であるか否かを判定する。外気温Tamが一定温度(例えば10℃)以上であるときには、YESと判定してステップ180に移行して、通常オートモード(この処理については後述する)を実施する。
一方、外気温Tamが一定温度未満であるときにはステップ120でNOと判定して、ステップ130に移行して、内外気制御指令値Sを算出する。
ここで、内外気制御指令値Sは、図6に示すように、車室内への内気の導入比率(すなわち、導入口33、34からの導入空気のうち内気の占める割合を示す比率)を決めるための数値であり、図6の例では、S=0のとき内気比率=0%(すなわち、外気:100%の外気モード)とし、S=7のとき内気比率=100%(すなわち、内気モード)とし、S=1からS=7に向かって内気比率が順次増大する。
図7は上記の内外気制御指令値Sの算出処理(ステップ130)の具体例を示すフローチャートであり、図7を参照して内外気制御指令値Sの算出処理(図5中のS130)について具体的に説明する。
まず、車速SPDが低速域Aにあるか高速域Bにあるかを図8のマップに基づいて判定する(ステップ200)。そして、車速SPDが高速域Bにあるときは、図9のマップに示すように窓ガラス表面相対湿度RHWに基づいて内外気制御指令値Sを決定する(ステップ210)。
すなわち、窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWよりも上昇すると、窓ガラスに曇りが生じ易いとして、S=0(外気モード)とし、また窓ガラス表面相対湿度RHWが第2の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW−a)よりも低下すると、窓ガラスに曇りが生じ難いとして、S=7(内気モード)にする。
ここで、第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWとしては、窓ガラスに曇りが生じない上限湿度付近のレベルとして、例えば、80%が用いられ、第2の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW−a)としては、例えば、65%が用いられる(a=15%)。
一方、車速SPDが低速域Aにあるときは、窓ガラス表面相対湿度RHWに基づいて、図10のマップに示す制御モード1、2、3、4のうち1つの制御モードを決定する(ステップ220)。
すなわち、窓ガラス表面相対湿度RHWが第3の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c2)よりも上昇すると、制御モード4を決定し、また窓ガラス表面相対湿度RHWが第3の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c2)と第1の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW)との間にあるときは制御モード3を決定する。
さらに、窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW)と第4の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW−b)との間にあるときは制御モード2を決定し、窓ガラス表面相対湿度RHWが第4の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW−b)よりも低下すると制御モード1を決定する。
なお、制御モード1が特許請求範囲に記載の第1の制御モードに相当し、制御モード2が特許請求範囲に記載の第2の制御モードに相当し、制御モード3が特許請求範囲に記載の第3の制御モードに相当し、制御モード4が特許請求範囲に記載の第4の制御モードに相当する。
ここで、第4の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW−b)→第1の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW)→第3の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c2)の順に湿度が高くなり、これらの順で徐々に窓ガラスに曇りが生じ易くなる傾向になっている。すなわち、窓ガラスに曇り易さ度合いが高くする。
なお、第4の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW−b)としては、例えば、70%が用いられ(b=10%)、第3の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c2)としては、例えば、95%が用いられる(c2=15%)。
また、制御モード1を決定したときは所定時間経過ごとにS=S+1の制御処理を行う(S330)。すなわち、所定時間ごとに内外気制御指令値Sの値を「1」ずつ増加して、内気比率を所定割合ずつ順次増加する制御処理を行う。
また、制御モード2を決定したときは窓ガラス表面相対湿度RHWが目標窓ガラス表面相対湿度TRHW付近にあるため、S=Sの制御処理、すなわち、内外気制御指令値Sの値として、前回算出のSの値を持続する制御処理を行う(ステップ240)。
また、制御モード3を決定したときは所定時間経過ごとにS=S−1の制御処理を行う(ステップ250)。すなわち、所定時間ごとに内外気制御指令値Sの値を「1」ずつ減少して、内気比率を所定割合ずつ減少する制御処理を行う。このため、制御モード3を決定したときは最初、内外気制御指令値S≠0であっても、時間経過に伴って、S=S−1を繰り返すと内外気制御指令値S=0になる。さらに、制御モード4を決定したときはS=0の制御処理、具体的には外気モードを実施する制御を行う(ステップ260)。
再び、図5に戻って、ステップS140では、上記の内外気制御指令値Sの値が外気モードの値(内外気制御指令値S=0)であるか否かを判定する。ここで、(1)上述のステップ220で制御モード4を決定したとき、(2)上述のステップ220で制御モード3を決定後に時間の経過に伴いS=S−1を繰り返したときのうち、いずれか一方のときには、内外気制御指令値S=0になるので、YESと判定する。このとき、ステップ170に進んで、窓ガラスの防曇制御を行う。
また、ステップ140で内外気制御指令値S≠0のときにはNOと判定してステップ150に進んで、圧縮機40が稼働しているか否かを判定する。ここで、圧縮機40が稼働している場合には、ステップ150でYESと判定して防曇制御を実施する。一方、圧縮機40が稼働しない場合には、ステップ150でNOと判定して内外気モード制御を実施する(ステップ160)。すなわち、圧縮機40が一旦稼働すると、内外気モード制御が実施されなくなる。そして、外気温Tamが一定温度未満であるときには、内外気制御指令値S、および圧縮機40の稼働/停止に応じて、内外気モード制御および防曇制御のいずれかを稼働するかを決めるようになっている。
以上のように、通常オートモード、内外気モード制御、および防曇制御のうちいずれかを実施し、ステップ110、ステップ120、ステップ130、…ステップ180の各処理を繰り返す。
次に、内外気モード制御、防曇制御、および通常オートモードについて、個別に説明する。
(通常オートモード)
この制御処理では、目標吹出温度TAOおよび蒸発器38の蒸発器目標吹出温度TEOを算出する。目標吹出温度TAOは、周知のもので、外気温Tam、内気温Tr、日射量Ts等に基づいて算出される。目標吹出温度TAOは、車室内環境変化にかかわらず、車室内空気温度を設定温度(すなわち、温度設定スイッチ71により設定される温度)に維持するのに必要である車室内への吹出空気温度である。蒸発器目標吹出温度TEOは、周知のものであって、目標吹出温度TAOおよび外気温Tamに基づいて算出される。
ここで、(1)蒸発器吹出空気温度Teが蒸発器目標吹出温度TEOよりも低いとき、圧縮機40を停止し、また蒸発器吹出空気温度Teが蒸発器目標吹出温度TEOよりも高いとき、圧縮機40を稼働させることにより、蒸発器吹出空気温度Teを蒸発器目標吹出温度TEOに近づける(圧縮機制御手段)。(2)送風機37の送風量を、目標吹出温度TAOに基づく自動風量制御で設定する。自動風量制御では、目標吹出温度TAOが中間温度域のときにはブロアレベルが最低量になり、目標吹出温度TAOが中間温度域から上がるほどブロアレベルを上げ、目標吹出温度TAOが中間温度域から下がるほどブロアレベルが上げる周知の風量制御である。(3)目標吹出温度TAOに基づいて内外気切替ドア35による内気の導入比率を制御するもので、目標吹出温度TAOが下がるほど、内気の導入比率を上げるようになっている(内外気ドア制御手段)。また、(4)エアミックスドア46の開度を制御して吹出口48〜50から吹出空気温度を目標吹出温度TAOに維持するようにする(温度調整手段)。さらに、(5)吹出モードを目標吹出温度TAOに基づく自動吹出制御で設定する。自動吹出制御では、目標吹出温度TAOが上がるほどフェイスモード→バイレベルモード→フットモードの順に切り替える。なお、フェイスモードは、フェイス吹出口49を開け、かつフット吹出口50を閉じるモード、フットモードは、フェイス吹出口49を閉じて、かつフット吹出口50を開けるモード、バイレベルモードは、フェイス吹出口49およびフット吹出口50をそれぞれ開けるモードである。
(内外気モード制御)
この制御処理では、図7の制御処理によって決定された内外気制御指令値S(但し、S≠0)に対応する内気比率に対応するように内外気切替ドア35の開度を制御する。このことにより、窓ガラス表面相対湿度RHWが高くあるほど、内気比率を下げる(すなわち、外気導入率を上げる)ように内外気切替ドア35の開度を制御して、窓ガラスの防曇を行う。
(防曇制御)
図11は、防曇制御の具体例を示すフローチャート、図12は防曇制御において制御モードを選択するための制御マップである。
まず、図11のステップステップ300、310、320、330において、窓ガラス表面相対湿度RHWに基づいて制御モード10〜制御モード50のいずれかを選択する。
具体的には、窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWよりも低いときには、ステップ300においてYESと判定してステップ301において制御モード10を実行する。また、制御モード10の制御処理については、後述する。
窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWよりよりも高く、かつ第5の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c1)より低いときには、ステップ310においてYESと判定してステップ311において制御モード20を実行する。また、制御モード20の制御処理については、後述する。
窓ガラス表面相対湿度RHWが第3の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c2)より低く、第5の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c1)よりも高いときには、ステップ320においてYESと判定してステップ321において制御モード30を実行する。また、制御モード30の制御処理については、後述する。
なお、図12中のc1はc2よりも低い値(例えば、10%)が用いられ、図12中のc2は、図10中のc2と同一値である。また、制御モード30の制御処理については、後述する。
窓ガラス表面相対湿度RHWが第6の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c3)より低く、第3の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c2)よりも高いときには、ステップ330においてYESと判定してステップ331において制御モード40を実行する。なお、図12中のc3はc2よりも高い値(例えば、20%)が用いられる。 また、制御モード40の制御処理については、後述する。
窓ガラス表面相対湿度RHWが第6の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c3)よりも高いときには、ステップ330においてNOと判定してステップ335において制御モード50を実行する。また、制御モード50の制御処理については、後述する。
以上のように、窓ガラス表面相対湿度RHWが低くなるほど、制御モード50→制御モード40→制御モード30→制御モード20→制御モード10の順に段階的に切り替わる。制御モード10→20→…50→60の順で、防曇効果が段階的に高くなるようになっている。
ここで、制御モード20〜50は、窓ガラスの曇り易さ度合いが一定レベル以上であるときに実施されるものである。例えば、制御モード40、50は、窓ガラス表面相対湿度RHWが第3の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c2)よりも高く、窓ガラスに曇りが最も生じやすい状態である場合において上述のステップ220で制御モード4(すなわち、S=0)が決定された際に行われる防曇制御である。
制御モード20、30は、制御モード40、50の実施後に窓ガラス表面相対湿度RHWが第3の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c2)よりも低く、かつ第1の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW)よりも高くなると、行われるもので、上述のステップ220で制御モード3を決定後に時間の経過に伴いS=S−1を繰り返してS=0と判定されたときに行われる防曇制御である。
制御モード10は、制御モード20〜50が繰り返し実施されて窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW)よりも低下して、上述のステップ220でS=S=0が続いた状態で行われる防曇制御である。以下に、制御モード10〜50の具体的な制御処置について説明する。
(制御モード10)
制御モード10では、内外気吸込モードとして外気モード(図11中外気と記す)を実施する。外気モードとは、内外気切替ドア35によって内気導入口33を閉じて外気導入口34を開けるモードである。送風機37の送風量(以下、ブロアレベルともいう)を、上述のように目標吹出温度TAOに応じた自動風量制御(図11中AUTOブロアレベルと記す)で設定する。なお、以下、当該風量制御において目標吹出温度TAOに基づいて定める風量をオートブロアレベルという。さらに、吹出モードを上述のように目標吹出温度TAOに基づく自動吹出制御(図11中AUTOと記す)で設定する。
また、制御モード10では、圧縮機40を停止状態にする。但し、圧縮機40を起動後において、後述するように、上述の図5のステップ150で「圧縮機40が稼働している」としてYESと判定した後にステップ170の制御モード10を実施する場合には、圧縮機40の稼働を維持する。
(制御モード20)
この制御モード20においては、より多くの風量の外気を車室内に導入するために、ブロアレベルとして、上述のオートブロアレベルに3レベル加算した風量を設定する。なお、1レベルとは、予め決められた風量のことである。圧縮機40は、例えば、内気温Trと室内設定温度Test(温度設定スイッチ71の設定温度)との温度差Δt(=Tr−Test)に応じて吐出流量を変えるように制御される。圧縮機40からの冷媒吐出流量は、温度差Δtが大きくなるほど、増えるようになっている。なお、圧縮機40を温度差Δtに基づいて制御することを図11中AUTOと記載する。
また、内外気吸込モードとしては、制御モード10と同様に、外気モードを実施し、ブロアレベルも、制御モード10と同様に、オートブロアレベルとし、吹出モードを、制御モード10と同様に、自動吹出制御(図11中AUTOと記す)で設定する。
(制御モード30)
この制御モード30においては、窓ガラスに直接的に送風して強制的に窓ガラスの曇りを消す。このため、吹出モードを、制御モード30に移行する以前の制御モードで設定された吹出モード(以下、前回の吹出モードという)によって変える。
例えば、前回の吹出モードがフェイスモード「図11中FACEと記す」のときには、今回にはフットデフモード「図11中F/Dと記す」に設定する。フットデフモードとは、デフロスタ吹出口48およびフット吹出口50をそれぞれ開放するモードである。前回の吹出モードがバイレベルモード「図11中B/Lと記す」のときには、今回にはフットデフモード「図11中F/Dと記す」に設定する。前回の吹出モードがフットモード「図11中Footと記す」のときには、今回にはフットデフモード「図11中F/Dと記す」に設定する。前回の吹出モードがフットデフモード「図11中F/Dと記す」のときには、今回にはデフモード「図11中DEFと記す」に設定する。デフモードとは、デフロスタ吹出口48を開放し、フェイス吹出口49およびフット吹出口50をそれぞれ閉鎖するモードである。
また、内外気吸込モードとしては、制御モード20と同様に、外気モードを設定し、ブロアレベルも、制御モード20と同様に、オートブロアレベル+3レベルとし、圧縮機40を制御モード20と同様、温度差Δtに基づいて制御する。
(制御モード40)
この制御モード40においては、窓ガラスの曇りをより強力に消すためにデフロスタ吹出口48からの送風量を増やすために、ブロアレベルとして、上述のオートブロアレベルに6レベル加算した風量を設定する。
この場合、内外気吸込モードとしては、制御モード40と同様に外気モードに設定する。吹出モードとしては、制御モード30と同様に、前回の制御モードの吹出モードによって変え、フットデフモード、あるいはデフモードに設定する。なお、吹出モードの遷移処理については、制御モード40と同様であるため省略する。圧縮機40を制御モード30と同様、温度差Δtに基づいて制御する。
(制御モード50)
この制御モード50においては、強制的に窓ガラスの曇りを消すために、吹出モードとしては、デフモードに設定して、窓ガラスだけに外気を吹き付ける。
この場合、内外気吸込モードとしては、制御モード40と同様に外気モードに設定する。ブロアレベルとして、制御モード40と同様に、上述のオートブロアレベルに6レベル加算した風量を設定する。圧縮機40を制御モード40と同様に温度差Δtに基づいて制御する。
以上説明したように内外気制御指令値Sを算出して、S≠0のときには、内外気モード制御を実施する。この制御では、圧縮機40の停止状態で、内外気切替ドア35による内気導入比率を調整して、窓ガラスの防曇を行う。
また、S=0、かつ窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWよりも高いときには、圧縮機40を稼働して蒸発器38に冷媒を循環させるようにして、外気を蒸発器38で除湿した後、車室内に吹き付ける。
一方、S=0のときでも、窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWよりも低いときには(図11中の制御モード10)、圧縮機40の停止状態で、外気だけを導入してその導入外気を車室内に吹き付けることになる。
ここで、制御モード20〜50が実施されると、圧縮機40が稼働されて防曇制御が行われる。その後、制御モード20〜50の実施により窓ガラス表面相対湿度RHWが低下して、制御モード10(図11)が選択された場合には、圧縮機40の稼働が維持される。すなわち、圧縮機40が一旦、稼働されると、窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWよりも低くなって制御モード10が選択されても、イグニッションスイッチ(車両電源スイッチ)がオフされるまで、圧縮機40の稼働が維持されることになる。
なお、「圧縮機40が一旦、稼働されると、その後、イグニッションスイッチ(車両電源スイッチ)がオフされるまで、圧縮機40の稼働が維持されること」が特許請求範囲に記載の圧縮機継続制御手段に相当する。
以上説明した本実施形態によれば、内外気制御指令値S=0、かつ窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWよりも高いときには(圧縮機40の起動後に制御モード10を実施する場合も含む)、蒸発器38によって外気を除湿して車室内に吹き付けて防曇する。
一方、内外気制御指令値S≠0のときには、窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であると判定され、圧縮機40の停止状態で、内外気切替ドア35による内気導入比率を調整して、窓ガラスに曇りが生じない範囲内で車室内湿度を調整する。
これによると、窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であると判定されるときには、圧縮機40の停止状態で、窓ガラスの防曇を実施するので、省力化を図りことができる。このとき、圧縮機40を停止しているので、蒸発器表面温度の低下、上昇が繰り返されることはない、このため、凝縮水の発生、および凝縮水の蒸発が繰り返し行われることはない。したがって、臭いの発生を抑えることが可能になる。
また、上述のように、圧縮機40が一旦、稼働されると、イグニッションスイッチがオフされるまで圧縮機40の稼働が維持される。このため、蒸発器表面温度の低下、上昇が繰り返されることはない、したがって、臭いの発生を抑えることが可能になる。
本実施形態では、圧縮機40の稼働時には、内外気切替ドア35の切替によって外気だけをケース31内に導入している。
ここで、一般的に、外気は内気に比べて湿度が低くなっているので、圧縮機40の稼働時に窓ガラスの防曇を行うに際して、外気だけを用いるので、防曇の効率を上げることが可能になる。
また、本実施形態では、圧縮機40が一旦稼働されると、イグニッションスイッチがオフされるまで、圧縮機40の稼働を継続させるので、その後、蒸発器表面において凝縮水の発生、および凝縮水の蒸発が繰り返し行われることはない。したがって、より効率的に臭いの発生を抑えることが可能になる。
(第2実施形態)
本第2実施形態において、冬などの外気温が低いときには外気に含まれる湿度が十分に低いため、暖房初期には、圧縮機40を停止状態にして、外気モードに設定して窓ガラスの防曇を行う。
本実施形態においては、外気温Tamが一定温度(例えば、20℃)未満のとき(すなわち、暖房が行われる場合には)、図11に代えて図13の防曇処理の制御処理が実施される。図13において、ステップ311の制御モード20の処理以外の処理は、図11と同様である。
本実施形態において、制御処理の開始直後において、窓ガラス表面相対湿度RHWが第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHWよりよりも高く、かつ第5の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c1)より低く、ステップ311の制御モード20が実施される。この場合には、圧縮機40が停止されたまま、外気モードが設定される。このとき、十分に低湿度の外気が車室内に取り入れられるので、圧縮機40を稼働することなく、防曇を行うことができる。
ここで、窓ガラス表面相対湿度RHWが第5の目標窓ガラス表面相対湿度(TRHW+c1)より高く、制御モード30〜50が実施される場合には、上述の第1実施形態と同様、圧縮機40が稼働されて、蒸発器38により外気が除湿されて車室内に吹き出される。
また、一旦、圧縮機40が起動されると、その後、ステップ311の制御モード20が実施される場合には、圧縮機40の稼働が維持され、蒸発器38により外気が除湿されて車室内に吹き出される。
上述の第1実施形態では、圧縮機40が一旦起動するとイグニッションスイッチ(車両電源スイッチ)がオフされるまで圧縮機40の稼働を継続させる例について説明したが、これに限らず、窓ガラス表面相対湿度RHWが一定湿度(例えば、第1の目標窓ガラス表面相対湿度TRHW)未満になると、圧縮機40を停止するようにしてもよい。
以下、上記実施形態と特許請求項の範囲の構成との対応関係について説明すると、ステップ311、321、331、335の制御モード20〜50が特許請求範囲に記載の「防曇制御手段」に相当する。ここで、圧縮機40の起動後にはステップ301の制御モード10(20)が実施されても圧縮機40の稼働が継続されるので、圧縮機40の起動後の制御モード10(20)も、「防曇制御手段」に相当することになる。
また、ステップ160の内外気モード制御の処理が特許請求範囲に記載の内外切替防曇手段に相当する。ステップ130、300、310、320、330が特許請求範囲に記載の判定手段に相当する。演算回路20aおよび湿度センサ17が特許請求範囲に記載の相対湿度検出手段に相当する。ステップ130が特許請求範囲に記載の指令値算出手段に相当する。蒸発器温度センサ64が特許請求範囲に記載の蒸発器温度検出手段に相当する。水温センサ65が特許請求範囲に記載の冷却水温度検出手段に相当する。
本発明の第1実施形態の車両用空調装置の全体システム構成図である。 図1の検出装置の概略断面図である。 図1の検出装置の概略斜視図である。 図1の検出装置の電気的ブロック図である。 第1実施形態による空調装置側制御の基本ロジックを示すフローチャ−トである。 内外気制御指令値と内気比率との関係を示す特性図である。 第1実施形態による内外気制御ロジックを示すフローチャ−トである。 内外気制御における車速判定の特性図である。 窓ガラス表面相対湿度と内外気制御指令値(内外気吸い込みモード)との関係を示す特性図である。 窓ガラス表面相対湿度と制御モードの関係を示す特性図である。 第1実施形態による防曇制御ロジックを示すフローチャ−トである。 窓ガラス表面相対湿度と制御モードとの関係を示す特性図である。 本発明の第2実施形態による防曇制御ロジックを示すフローチャ−トである。
符号の説明
20d…演算回路、26…空調用電子制御装置、
30…室内空調ユニット、32…内外気切替箱、37a…送風ファン、
38…蒸発器、39…冷凍サイクル装置、40…圧縮機。

Claims (9)

  1. 内気導入口および外気導入口を有する空調ケーシングと、
    前記内気導入口および前記外気導入口のうち少なくとも一方から空気を前記空調ケーシング内に導入して車室内に向けて送風する送風機と、
    前記内気導入口および前記外気導入口を選択的に開閉する内外気切替ドアと、
    前記空調ケーシング内に配置され、前記送風機からの送風空気を冷媒の蒸発により除湿冷却する蒸発器と、
    前記冷媒を圧縮して前記蒸発器に循環させる圧縮機と、を備える車両用空調装置であって、
    前記車室内の窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であるか否かを判定する判定手段と、
    前記曇り易さ度合いが一定値以上であると前記判定手段が判定したときには、前記圧縮機を稼働させて、前記蒸発器の除湿に基づいて前記窓ガラスの防曇を行う防曇制御手段と、
    前記窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であると前記判定手段が判定したときには、前記圧縮機の停止状態で、前記内外気切替ドアによる内気の導入比率の制御だけで、前記窓ガラスの防曇を行う内外切替防曇手段と、を備え、
    前記内気の導入率を上昇させる第1の制御モード、前記内気の導入率を持続させる第2の制御モード、および前記内気の導入率を低下させる第3の制御モードのうちいずれか1つの制御モードを前記窓ガラスの曇り易さ度合いに基づいて選択するともに、この選択された制御モードによって前記内外気切替ドアによる内気の導入比率の制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記防曇制御手段は、前記圧縮機の稼働時に、前記内外気切替ドアを制御して前記内気導入口を閉鎖して、前記外気だけを前記空調ケーシング内に導入するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記圧縮機が一旦稼働されると、車両電源スイッチがオフされるまで、前記圧縮機の稼働を継続させる圧縮機継続制御手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記窓ガラス表面の相対湿度を検出する相対湿度検出手段を備えており、
    前記判定手段は、前記相対湿度検出手段の検出湿度に基づいて、前記車室内の窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であるか否かを判定すること特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記相対湿度検出手段の検出湿度に基づいて、前記内気の導入比率を決めるための内外気制御指令値(S)を算出する指令値算出手段を備えており、
    前記外気だけを導入する場合の前記導入比率を示す前記内外気制御指令値(S=0)を前記指令値算出手段が算出し、かつ前記相対湿度検出手段の検出湿度が一定湿度(TRHW)以上であるときに、前記判定手段は、前記車室内の窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値以上であると判定し、
    少なくとも前記内気を導入する場合の前記導入比率を示す前記内外気制御指令値(S>0)を前記指令値算出手段が算出したとき、および前記相対湿度検出手段の検出湿度が一定湿度(TRHW)未満であるときのうち、いずれか一方であるとき、前記判定手段は、前記車室内の窓ガラスの曇り易さ度合いが一定値未満であると判定することを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記第1の制御モードは、前記内気の導入率を上昇させるように前記内外気制御指令値を変化させるものであり、前記第2の制御モードは、前記内気の導入率を持続させるように前記内外気制御指令値を設定するものであり、前記第3の制御モードは、前記内気の導入率を低下させるように前記内外気制御指令値を変化させるものであり、
    前記外気だけを導入させるように前記内外気制御指令値を設定する第4の制御モードを有しており、
    前記指令値算出手段は、前記相対湿度検出手段の検出湿度に基づいて前記第1〜第4の制御モードのうちいずれか1つの制御モードを選択するともに、この選択された制御モードを実施して前記内外気制御指令値を算出するようになっていることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 車室外の気温を検出する外気温検出手段を備えており、
    前記外気温検出手段の検出温度が一定温度未満のときに限り、前記内外切替防曇手段、および前記防曇制御手段のうちいずれか一方による制御を実施することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 前記蒸発器の温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    前記蒸発器温度検出手段の検出温度を目標温度(TEO)に近づけるように前記圧縮機を制御する圧縮機制御手段と、
    前記蒸発器の通過空気を温度調整して吹出口から車室内に吹き出す空気温度を目標吹出温度(TAO)に近づける温度調整手段と、
    前記目標吹出温度に基づいて、前記内外気切替ドアを制御して前記内気の導入比率を調整する内外気ドア制御手段と、
    前記外気温検出手段の検出温度が一定温度以上のときには、前記内外気ドア制御手段の制御、および前記圧縮機制御手段の制御を実施することを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置。
  9. 前記温度調整手段は、前記蒸発器の通過空気をエンジン冷却水により加熱するヒータユニットを備えており、
    前記エンジン冷却水を検出する冷却水温度検出手段を備えており、
    前記冷却水温度検出手段の検出温度が一定温度未満であるときに前記温度調整手段を制御して暖房を実施する場合には、前記防曇制御手段は、前記暖房の初期に、前記圧縮機の停止状態で、前記内外気切替ドアによって前記内気導入口を閉鎖して、前記外気導入口からの導入外気だけで前記窓ガラスの防曇を行うことを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
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