JP4491976B2 - 被制御対象の制御方法、制御システム及びプログラム - Google Patents

被制御対象の制御方法、制御システム及びプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、乗用車等の車両に装備するに適した空気調和制御システムやオートクルーズ制御システム等の制御システム、制御方法及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、空気調和制御システムにおいては、使用者によるスイッチ操作入力を記憶データとして記憶し、この記憶データに基づき当該使用者の嗜好、好みや性向などを学習し、この学習に応じて空調制御特性を変更するようにしたいわゆる学習制御が採用されたものがある。その一例としては、使用者である乗員の好みに応じて空調制御特性を変更する乗用車用空気調和制御システムがある。
【0003】
この乗用車用空気調和制御システムのうちには、乗員の設定による設定温度及び各種センサの検出による内気温、外気温や日射量等の熱負荷情報に基づき、最適な目標吹き出し温度や目標送風量を自動的に算出して制御する自動空気調和制御システムがある。そして、この自動空気調和制御システムによる制御特性は、乗用車の車種や日本、米国、欧州等の仕向地により一義的に決定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗員の温感には個人差が大きいことから、上記自動空気調和制御システムのような一義的な制御特定に依っては、すべての乗員の温感を満足するのは困難であるという問題が生ずる。
【0005】
この問題を解決するため、乗員のスイッチ操作を教師データとして蓄積して学習し、制御特性を変更するいわゆる学習型空調装置が提案されている(例えば、特許第2921290号公報参照)。この空調装置では、その工場出荷時の特性(以後、標準特性と呼ぶ)を変更して使用者の好みに応じた制御特性(以後、好み制御特性と呼ぶ)を学習により自動的に作り出すようになっている。
【0006】
しかし、この空調装置による学習制御は、制御特性を変更するものにすぎず、当該空調装置では、標準特性と学習内容の差異を使用者に知らせることはできない。
【0007】
換言すれば、当該空調装置では、標準特性と好み制御特性が大幅に異ならない限り、その違いに相当する学習効果は、使用者によって明瞭には体感され得ないという不具合が生ずる。
【0008】
ちなみに、本願の発明者らが実際に上記学習型空調装置を試作し、多くの被験者に使用感を尋ねてみたところ、これら被験者には、学習に応じた自分の好み制御特性が標準制御特性とどのように異なっているのかにつき、リアルタイムで知りたいという欲求をもっている者が非常に多かった。
【0009】
そこで、本発明は、以上述べたことに対処するため、被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性を、使用者の好み制御特性からどのように異なっているかにつき明確に認識できるようにした被制御対象の制御方法及び制御システムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、マイクロコンピュータが、その機能により、被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性を、使用者の好み制御特性から同様に異なっているかにつき明確に認識できるようにしたプログラムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決にあたり、請求項1に記載の発明に係る被制御対象の制御方法では、被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性を、使用者の操作に応じた制御データを蓄積し学習することで、標準制御特性から使用者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき被制御対象を熱負荷の変動に応じて制御する。当該制御方法において、上記制御を、上記標準制御特性及び上記好み制御特性の双方を同時に表示しつつ、行うことを特徴とする。さらに、請求項1に記載の発明では、標準制御特性及び好み制御特性の双方を、被制御対象と熱負荷とをそれぞれ軸とする2次元の特性図として表示し、熱負荷の現在の状態における制御の動作点を、好み制御特性上にて表示し、使用者の操作時に、その操作に応じて動作点の表示位置を移動させ、この後、その操作の完了により好み制御特性を変更するとともに、好み制御特性の表示を変化させてその変化後の好み制御特性上に動作点が表示されるようにすることを特徴とする。
【0012】
このように、上記標準制御特性及び上記好み制御特性の双方を同時に表示することで、被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性を、使用者の好み制御特性からどのように異なっているかにつきリアルタイムにて明確に認識できる。
【0015】
また、請求項に記載の発明によれば、請求項に記載の発明において、使用者の操作時に、好み制御特性に基づく出力値に、上記操作により与えられる補正量を加算して加算出力値とし、好み制御特性上の加算出力値に相当する位置に動作点を移動させて表示することを特徴とする。
【0023】
また、請求項に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明において、標準制御特性を好み制御特性に変更する際に、学習中である旨、音声により報知することを特徴とする。
【0024】
これにより、請求項1または2に記載の発明の作用効果と同一の作用効果を達成できるのは勿論のこと、標準制御特性を好み制御特性に変更する際に、学習中である旨、音声により報知することで、標準制御特性を好み制御特性に変更のための学習過程にあることを音声により確実に認識できる。
【0025】
また、請求項に記載の発明によれば、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の発明において、標準制御特性を好み制御特性に変更する際に、学習完了である旨、音声により報知することを特徴とする。
【0026】
これにより、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の発明の作用効果を達成できるのは勿論のこと、標準制御特性を好み制御特性に変更する際に、学習完了である旨、音声により報知することで、標準制御特性を好み制御特性に変更のための学習が完了したことを音声によ確実に認識できる。
【0029】
また、請求項に記載の発明に係る制御システムでは、室内の現実の温度と設定温度との差に応じて室内の目標吹き出し温度を決定する目標吹き出し温度決定手段(330)と、目標吹き出し温度と目標ブロワ電圧との関係を表す制御特性に基づき目標吹き出し温度に応じて目標ブロワ電圧を設定する目標ブロワ電圧設定手段と、目標ブロワ電圧に応じた量にて室内に吹き出すように空気流を送風するブロワ(10b)と、室内への吹き出し空気流の温度を目標吹き出し温度に向けて調整する吹き出し温度調整手段(350、10c、10d、10e)とを備える。
【0030】
当該制御システムでは、使用者の操作によりその好みに応じて吹き出し空気流の量を補正するとき目標ブロワ電圧の補正量を制御量を表す操作入力として設定する操作入力設定手段(120)と、上記操作入力を学習しこの学習に応じて制御特性を使用者の好みの制御特性(以下、好み制御特性という)に変更する制御特性変更手段(342)と、上記操作入力設定前の制御特性と好み制御特性との双方を同時に表示する表示手段(230、400)とを備えて、目標ブロワ電圧設定手段は、目標ブロワ電圧の設定を、制御特性に代えて好み制御特性に基づき目標吹き出し温度に応じて行うことを特徴とする。さらに、当該制御システムでは、表示手段は、操作入力設定前の制御特性と好み制御特性との双方を、目標ブロワ電圧と目標吹き出し温度とをそれぞれ軸とする2次元の特性図として表示するとともに、目標吹き出し温度の現在の状態における目標ブロワ電圧の動作点を好み制御特性上にて表示し、操作入力設定手段にて操作入力が設定されると、その操作入力に応じて動作点の表示位置を移動させ、制御特性変更手段により好み制御特性が変更されると、好み制御特性の表示を変化させてその変化後の好み制御特性上に動作点が表示されるようにすることを特徴とする。
【0031】
これにより、室内の空調制御にあたっても、上記操作入力設定前の制御特性と好み制御特性との双方を同時に表示することで、室内をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性を、使用者の好み制御特性からどのように異なっているかにつきリアルタイムにて明確に認識できる。
【0032】
また、請求項に記載の発明に係るプログラムは、被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性を、使用者の操作に応じた制御データを蓄積し学習することで、標準制御特性から使用者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき被制御対象を熱負荷の変動に応じて制御することをマイクロコンピュータに実行させるためのものである。当該プログラムにおいて、上記制御を、標準制御特性及び好み制御特性の双方を同時に表示しつつ、行うことをマイクロコンピュータに実行させることを特徴とする。さらに、請求項6に記載の発明では、標準制御特性及び好み制御特性の双方を、被制御対象と熱負荷とをそれぞれ軸とする2次元の特性図として表示し、熱負荷の現在の状態における制御の動作点を、好み制御特性上にて表示し、使用者の操作時に、その操作に応じて動作点の表示位置を移動させ、この後、その操作の完了により好み制御特性を変更するとともに、好み制御特性の表示を変化させてその変化後の好み制御特性上に動作点が表示されるようにすることをマイクロコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0033】
これにより、請求項1に記載の発明の作用効果を達成できるようにマイクロコンピュータを機能させるプログラムの提供が可能となる。
【0034】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
【0036】
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る乗用車用空気調和制御システムの一例を示しており、この空気調和制御システムは、空調ユニットUと、電気制御装置Eとにより構成されている。空調ユニットUは、エアダクト10を備えており、このエアダクト10内には、その上流から下流にかけて、内外気切り替えドア10a、ブロワ10b、エバポレータ10c、エアミックスドア10d、ヒータコア10e、フットドア10f、フェイスドア10g及びデフロスタドア10hが配設されている。
【0037】
内外気切り替えドア10aは、エアダクト10の上流に設けた外気導入口11及び内気導入口12の境界部に切り替え可能に支持されている。この内外気切り替えドア10aは、サーボモータ20により、切り替え駆動されて、その第1切り替え位置にて、外気導入口11を開き、その第2切り替え位置にて、内気導入口12を開く。
【0038】
ここで、内外気切り替えドア10aの第1切り替え位置において、当該乗用車の外気がエアダクト10内にその外気導入口11から空気流として導入される。また、内外気切り替えドア10aの第2切り替え位置において、当該乗用車の車室の空気(以下、内気という)がエアダクト10内にその内気導入口12から空気流として導入される。なお、内外気切り替えドア10aを第1及び第2の切り替え位置の間のどこかの位置(以下、中間位置という))にサーボモータ20により駆動することで、エアダクト10内に導入される空気流における内気と外気との混合割合を調整するようにしてもよい。
【0039】
ブロワ10bは、そのブロワファン13にて、エアダクト10内にて内外気切り替えドア10aの下流に配設されており、このブロワ10bは、ブロワモータ14によりブロワファン13を駆動することで内外気切り替えドア10aからの空気流をエバポレータ10cに向けて送風する。
【0040】
エバポレータ10cは、当該乗用車に搭載のエンジンにより駆動されるコンプレッサ等と共に冷凍サイクルを構成し、ブロワ10bからの送風空気流を冷却し冷却空気流としてエアミックスドア10d及びヒータコア10eに向けて流出する。
【0041】
エアミックスドア10dは、ヒータコア10eの一部に回動可能に支持されており、このエアミックスドア10dは、サーボモータ30により駆動されて、回動し、その開度に応じて、冷却空気流のヒータコア10e及びこのヒータコア10eに対するバイパス15への流入割合を調整する。ヒータコア10eは、その流入空気流を、上記エンジン内の循環冷却水の温度に応じて加熱する。
【0042】
フットドア10fは、エアダクト10のフットモード用吹き出し口16に支持されており、当該フットドア10fは、サーボモータ40により駆動されて、吹き出し口16を開閉する。フェイスドア10gは、エアダクト10のフェイスモード用吹き出し口17に支持されており、このフェイスドア10gは、サーボモータ50により駆動されて、吹き出し口17を開閉する。また、デフロスタドア10hは、エアダクト10のデフロスタモード用吹き出し口18に支持されており、このデフロスタドア10hは、サーボモータ60により駆動されて吹き出し口18を開閉する。なお、各フットドア10f、フェイスドア10g及びデフロスタドア10hは、吹出しモード切り替え手段を構成し、各サーボモータ40乃至70により駆動されて、空調ユニットUを、各種の吹出しモード(フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、デフロスタモードなど)におく。
【0043】
電気制御装置Eは、温度設定器80を備えており、この温度設定器80は、その操作により、当該乗用車の車室内の所望の温度を設定する。オートスイッチ90は、当該空気調和制御システムを自動制御下におくとき操作される。内外気スイッチ100は、当該空気調和制御システムを内気導入モード或いは外気導入モードにおくとき切り替え操作される。吹き出しモードスイッチ110は、当該空気調和制御システムの吹き出しモードを所望の吹き出しモードに切り替えるとき操作される。送風量設定器120は、その増量スイッチ121或いは減量スイッチ122の操作により、ブロワ10bの送風量をブロワ電圧でもって設定する。具体的には、送風量設定器120は、増量スイッチ121の一回の押動操作毎に、ブロワ電圧を1レベル(0.25Vに相当する)だけ高くするように設定し、また、減量スイッチ122の1回の押動操作毎に、ブロワ電圧を上記1レベルだけ低くするように設定する。本実施形態では、ブロワ電圧が上記1レベル高くなることが、ブロワ10bの設定送風量が所定量だけ増大することに対応し、ブロワ電圧が上記1レベルだけ低くなることが、ブロワ10bの設定送風量が上記所定量だけ減少することに対応する。
【0044】
内気温センサ130は、当該乗用車の車室内の温度を内気温として検出する。外気温センサ140は、当該乗用車の外気の温度を外気温として検出する。日射センサ150は、当該乗用車の車室内へ入射する日射の量を日射量として検出する。エバポレータ温度センサ160は、エバポレータ10cの冷却空気流の出口の温度をエバポレータ温度として検出する。水温センサ170は、上記エンジンの冷却系統における冷却水の温度を水温TWとして検出する。
【0045】
A−D変換器180は、温度設定器80の設定温度、内気温センサ130の検出内気温、外気温センサ140の検出外気温、日射センサ150の検出日射量、エバポレータ温度センサ160の検出エバポレータ温度及び水温センサ170の検出水温を設定温度TSET、内気温TR、外気温TAM、日射量TS、エバポレータ温度TE及び水温TWにそれぞれデジタル変換する。
【0046】
マイクロコンピュータ190は、図2にて示すフローチャートに従い、コンピュータプログラムを実行し、この実行中において、オートスイッチ90、内外気スイッチ100、吹き出しモードスイッチ110、送風量スイッチ120の各操作及びA−D変換器180からの各出力に応じて、各駆動回路200、220の制御処理及び不揮発性RAM210への書き込みや当該不揮発性RAM210からの読み出しの処理を行う。なお、上記コンピュータプログラムはマイクロコンピュータ190のROMに予め記憶されている。また、マイクロコンピュータ190は、当該乗用車に搭載のバッテリBからイグニッションスイッチIGを介し給電されて作動する。
【0047】
駆動回路200は、マイクロコンピュータ190による制御を受けて、ブロワモータ14及び各サーボモータ20乃至60を駆動する。駆動回路220は、マイクロコンピュータ190による制御を受けて、表示器230の表示駆動を行う。表示器230は、駆動回路220により駆動されて、表示画面231(図10参照)にて空調制御状態を表示する。この表示器230の表示内容は、設定温度、内気温、外気温だけでなく、標準制御特性と好み制御特性とを同時表示することで、後述のように標準制御特性と好み制御特性の違いを視覚的に把握できるようにする。なお、表示器230は、液晶パネルやCRT等の各種表示器でよい。
【0048】
以上のように構成した本第1実施形態において、イグニッションスイッチIGのオンに伴い、当該乗用車を走行状態におくものとする。また、マイクロコンピュータ190は、イグニッションスイッチIGのオンに伴い作動して、図2のフローチャートに従い、コンピュータプログラムの実行を開始する。
【0049】
まず、ステップ300において、マイクロコンピュータ190の内部の初期化の処理がなされる。ついで、ステップ310において、オートスイッチ90、内外気スイッチ100、吹き出しモードスイッチ110及び送風量スイッチ120の各操作出力がデータとして読み込まれる。その後、ステップ320において、A−D変換器180の各デジタル出力がデータとして読み込まれる。
【0050】
次のステップ330では、各ステップ310、320で読み込んだデータに基づいて、当該乗用車の車室内に吹出す空気流の目標吹き出し温度TAOが次の数1の式に基づき算出される。ここで、目標吹き出し温度TAOは、当該乗用車の熱負荷の変化に応じて車室内の温度を設定温度TSETに維持するために必要な吹出し温度である。
【0051】
【数1】
TAO=KSET×TSET−KR×TR−KAM×TAM−KS×TS+C但し、KSET、KR、KAM、KSはゲイン定数であり、Cは補正定数である。
【0052】
次に、ブロワ10bによる好みの送風量を設定するための好み風量設定ルーチン340の処理がなされる(図2及び図3参照)。ここで、好みの送風量は、乗員の好みの送風量に対応するブロワ電圧によって決まることから、好み風量設定ルーチン340はブロワ電圧設定ルーチンであるともいえる。
【0053】
このルーチンでは、ブロワ10bの送風量を決めるブロア電圧が上述した目標吹き出し温度TAOに基づいて決定される。ここで、当該乗用車の乗員が好む送風量には個人差があるので、予め一律に適切な送風量を決めることは難しい。そこで、本第1実施形態では、当該乗用車における乗員個々の好み風量を当該乗員による送風量スイッチ120の手動操作に伴い学習し、この学習結果に基づいて送風量制御特性を補正していくことで、乗員個々の好みを的確に反映した制御特性となるようにしている。詳細にには、図3の好み風量設定ルーチン340に基づき次のような処理がなされている。
【0054】
まず、ステップ341において、ステップ310で読込んだデータに送風量スイッチ120の操作出力が含まれているか否かが判定される。現段階にて、乗員が送風量スイッチ120の操作により操作出力がステップ310において読み込まれていれば、ステップ341での判定がYESとなる。ここで、送風量スイッチ120の操作(増量スイッチ121或いは減量スイッチ122の操作)は、当該乗員の好みに応じてなされているものとする。
【0055】
上述のようにステップ341での判定がYESになると、ステップ342において、学習制御による風量制御特性(ブロア電圧制御特性)の変更補正が行われる。
【0056】
ところで、標準風量制御特性は、ファン13の送風量を変化させるブロワモータ14への目標ブロア電圧を、目標吹き出し温度TAOの高低に応じて、図4にて示すように変化させるように設定されている。これによれば、当該標準風量制御特性は、目標吹き出し温度TAOの高温側(暖房開始時)及び低温側(冷房開始時)の双方で送風量を増大するように目標ブロワ電圧をHIにし、目標吹き出し温度TAOの中間温度域(暖房、冷房の定常運転域)で送風量を減量するように目標ブロワ電圧をLOにする特性となっている。本第1実施形態では、図4の標準風量制御特性は、空気調和制御システムの工場出荷時の特性である。この標準風量制御特性は、予め実験などにより最も一般的な乗員の好み(温熱感覚)に適合するように設定されて、マイクロコンピュータ190のROMに予め記憶されている。
【0057】
上記ステップ342においては、当該乗用車の熱負荷と乗員による送風量スイッチ120の手動操作で指定された送風量とを組み合わせた操作情報としてマイクロコンピュータ190による制御のもと不揮発性RAM210に書き込み更新することで、乗員の好みの風量制御特性に補正変更する。
【0058】
ここで、ステップ342での風量制御特性の補正変更について図5を参考にして具体的に説明する。乗員の好み風量制御特性は、上述のごとく、不揮発性RAM210に書き込まれている。当該好み風量制御特性の初期特性は、図5にて符号aにて示される目標ブロワ電圧と目標吹き出し温度TAOとの関係で表される。この初期特性aは、図4の標準風量制御特性と同一である。
【0059】
このような状態において、乗員により1回目の送風量設定の操作が行なわれたときについて述べる。図5の初期特性aにおいて目標ブロワ電圧がレベルα(最大風量に対応するブロワ電圧Hi)であるとき、乗員による送風量スイッチ120の減量スイッチ122の操作により、目標ブロワ電圧が、現段階でのステップ330における目標吹き出し温度TAOとの関連にて、操作点P1のレベルまで引き下げられると、この乗員による減量スイッチ122の操作を学習して、この操作点P1を通るように初期特性aの傾斜部分を図5にて横軸に沿い左側(目標吹き出し温度TAOの低温側)に向け平行移動させる。図5の実線bは上記1回目の乗員による送風量スイッチ120の操作を学習した後の好み風量制御特性を示す。
【0060】
以上のように1回目の送風量スイッチ120の操作の学習により初期特性aを好み風量制御特性bに補正変更した後には、ステップ343において、当該学習後の好み風量制御特性bを用いて、目標ブロア電圧が、ステップ330での目標吹き出し温度TAOに基づいて決定される。これにより、1回目の送風量スイッチ120の操作に基づくブロワ10bによる目標送風量が決定される。
【0061】
一方、ステップ341でNOとの判定がなされる場合には、コンピュータプログラムは直ちにステップ343に進み、目標ブロア電圧が初期特性aに基づき目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。これにより、上記1回目の送風量スイッチ120の操作なしの場合のブロワ10aの目標送風量が決定される。
【0062】
以上のように好み風量設定ルーチン340の処理が終了すると、次のステップ350(図2参照)において、目標吹き出し温度TAOに対応するエアミックスドア10dの目標開度SWが、次の数2の式に基づいて算出される。
【0063】
【数2】
SW=(TAO−TE)/(TW−TE)×100 %
すると、ステップ360において、内外気切り替えドア10aによる空気流導入モードが、空気流導入モードと目標吹き出し温度TAOとの関係を表す制御特性(図8参照)に基づき目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。この決定後、ステップ370にて、目標吹き出しモードが、目標吹き出しモードと目標吹き出し温度TAOとの関係を表す制御特性(図9参照)に基づき目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。
【0064】
然る後、ステップ380において、上述のように好み風量設定ルーチン340及び各ステップ350乃至370における決定に基づき各制御信号が駆動回路200に出力される。
【0065】
ここで、好み風量設定ルーチン340において決定された目標ブロワ電圧は、ブロワ10bの目標送風量を表す制御信号として出力される。このため、ブロワ10bは、ブロワモータ14にて、目標送風量を表す制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、ファン13から当該目標送風量を送風する。なお、乗員が上述の送風量設定の手動操作を行っていない場合、好み風量制御特性は上述のように初期特性aのままで標準風量制御特性と等しいので、乗員には標準制御特性と等価の風量制御が行なわれる。
【0066】
また、ステップ350において決定された目標開度SWは、エアミックスドア10dの目標開度を表す制御信号として出力される。このため、サーボモータ30は、当該目標開度を表す制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、エアミックスドア10dを上記目標開度に向けて回動する。
【0067】
また、ステップ360において決定された空気流導入モードは、外気導入モード或いは内気導入モードを表す制御信号として出力される。このため、サーボモータ20は、当該制御信号に応じて内外気切り替えドア10aを外気導入モード或いは内気導入モードにするように回動する。
【0068】
また、ステップ370において決定された目標吹き出しモードは、フットモード、バイレベルモード或いはフェイスモードを表す制御信号として出力される。このため、各サーボモータ30、40及び50は、当該制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、フットドア10f、フェイスドア10gをフットモード、バイレベルモード或いはフェイスモードにするように駆動する。
【0069】
以上により好み風量制御特性bに基づく空調制御がなされる。ステップ380における処理後、ステップ390において、マイクロコンピュータ190のROMから標準制御特性が読み込まれるとともに不揮発性RAM210から好み制御特性bが読み込まれる。ついで、表示制御ルーチン400において、ステップ320における設定温度TSET、内気温TR及び外気温TAM、ブロワ電圧設定ルーチンにおける目標ブロワ電圧に対応する目標送風量並びにステップ390における標準制御特性及び好み制御特性bが表示データとして駆動回路220に出力される。このため、表示器230は、駆動回路220により駆動されて、当該表示データを表示する。
【0070】
表示制御ルーチン400での処理後、ステップ410では、所定の表示期間t秒の経過の有無が判定される。換言すれば、表示制御ルーチン400での表示データに基づく表示器230による表示は、上記所定の表示期間の間維持される。そして、当該表示期間が経過すると、ステップ410での判定がYESとなり、コンピュータプログラムはステップ310に戻る。
【0071】
上述と同様に両ステップ310、320の処理後、ステップ330にて、好み風量制御特性bのもとにおける空調制御状態において、現段階での目標吹き出し温度TAOが数1の式に基づき上述と実質的に同様に算出され、その後、好み風量設定ルーチン340の処理がなされる。
【0072】
まず、ステップ310で読み込んだ最新のデータに上記1回目の操作後の送風量スイッチ120の操作出力が含まれていれば、ステップ341での判定はYESとなる。これに伴い、ステップ342において、学習制御による風量制御特性(ブロア電圧制御特性)の変更補正が行われる。即ち、ステップ342においては、当該乗用車の熱負荷と乗員による上記1回めの操作後の送風量スイッチ120の手動操作で指定された送風量とを組み合わせた操作情報としてマイクロコンピュータ190による制御のもと不揮発性RAM210に書き込み更新することで、乗員の好みの風量制御特性に補正変更する。ここで、現段階におけるステップ342での風量制御特性の補正変更について図6を参考にして具体的に説明する。
【0073】
上述した1回目の送風量スイッチ120の操作に対する学習後の好み風量制御特性bにおいて、目標ブロワ電圧がレベルβ(最少風量に対応するブロワ電圧Loに近いブロワ電圧)であるとき、乗員による送風量スイッチ120の増量スイッチ121の操作により、目標ブロワ電圧が、現段階における目標吹き出し温度TAOとの関連で、操作点P2のレベルまで引き上げられると、今度は、操作点P1及び操作点P2の両方を通るように、好み風量制御特性bの左側傾斜部分の傾きθが変更される。この例では、好み風量制御特性bが、その左側傾斜部分の傾きθを小さくする方向に変更される。図6にて示す実線cは当該2回目の乗員による送風量スイッチ120の操作を学習した後の好み風量制御特性を示す。
【0074】
以上のように2回目の送風量スイッチ120の操作の学習により好み風量制御特性bを好み風量特性cに補正変更した後には、ステップ343において、当該学習後の好み風量制御特性cを用いて、目標ブロア電圧が、ステップ330での最新の目標吹き出し温度TAOに基づいて決定される。これにより、2回目の送風量スイッチ120の操作に基づくブロワ10bによる目標送風量が決定される。
【0075】
一方、ステップ341でNOとの判定がなされる場合には、コンピュータプログラムは直ちにステップ343に進み、目標ブロア電圧が好み風量特性bに基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。これにより、上記2回目の送風量スイッチ120の操作なしの場合のブロワ10aの目標送風量が決定される。
【0076】
以上のように好み風量設定ルーチン340の処理が終了すると、ステップ350において、最新の目標吹き出し温度TAOに対応するエアミックスドア10dの最新の目標開度SWが数2の式に基づいて上述と実質的に同様に算出される。
【0077】
すると、ステップ360において、内外気切り替えドア10aによる空気流導入モードが、図8の制御特性に基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。この決定後、ステップ370にて、目標吹き出しモードが、図9の制御特性に基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。
【0078】
然る後、ステップ380において、上述のように2回目の送風量スイッチ120の操作に伴う好み風量設定ルーチン340及び各ステップ350乃至370における決定に基づき各制御信号が駆動回路200に出力される。
【0079】
ここで、2回目の送風量スイッチ120の操作に伴い好み風量設定ルーチン340において決定された目標ブロワ電圧は、ブロワ10bの目標送風量を表す制御信号として出力される。このため、ブロワ10bは、ブロワモータ14にて、2回目の送風量スイッチ120の操作に基づく目標送風量を表す制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、ファン13から当該目標送風量を送風する。なお、乗員が上述の2回目の送風量設定の手動操作を行っていない場合、好み風量制御特性は上述のように好み風量制御特性bのまま故、乗員には好み風量制御特性bと等価の風量制御が行なわれる。
【0080】
また、2回目の送風量スイッチ120の操作後にステップ350において決定された目標開度SWは、エアミックスドア10dの目標開度を表す制御信号として出力される。このため、サーボモータ30は、当該目標開度を表す制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、エアミックスドア10dを上記目標開度に向けて回動する。
【0081】
また、2回目の送風量スイッチ120の操作後にステップ360において決定された空気流導入モードは、外気導入モード或いは内気導入モードを表す制御信号として出力される。このため、サーボモータ20は、当該制御信号に応じて内外気切り替えドア10aを外気導入モード或いは内気導入モードにするように回動する。
【0082】
また、2回目の送風量スイッチ120の操作後にステップ370において決定された目標吹き出しモードは、フットモード、バイレベルモード或いはフェイスモードを表す制御信号として出力される。このため、各サーボモータ30、40及び50は、当該制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、フットドア10f、フェイスドア10gをフットモード、バイレベルモード或いはフェイスモードにするように駆動する。
【0083】
以上により好み風量制御特性cに基づく空調制御がなされる。ステップ380における処理後、ステップ390において、マイクロコンピュータ190のROMから標準制御特性が読み込まれるとともに不揮発性RAM210から好み制御特性cが読み込まれる。ついで、表示制御ルーチン400において、ステップ320における設定温度TSET、内気温TR及び外気温TAM、ブロワ電圧設定ルーチンにおける目標ブロワ電圧に対応する目標送風量並びにステップ390における標準制御特性及び好み制御特性cが表示データとして駆動回路220に出力される。このため、表示器230は、駆動回路220により駆動されて、当該表示データを表示する。
【0084】
表示制御ルーチン400での処理後、ステップ410では、所定の表示期間t秒の経過の有無が判定される。換言すれば、表示制御ルーチン400での表示データ(標準制御特性及び好み風量制御特性cを含む)に基づく表示器230による表示は、上記所定の表示期間の間維持される。そして、当該表示期間が経過すると、ステップ410での判定がYESとなり、コンピュータプログラムはステップ310に戻る。
【0085】
上述と同様に両ステップ310、320の処理後、ステップ330にて、好み風量制御特性cのもとにおける空調制御状態において、現段階での目標吹き出し温度TAOが数1の式に基づき上述と実質的に同様に算出され、その後、好み風量設定ルーチン340の処理がなされる。
【0086】
まず、ステップ310で読み込んだ最新のデータに上記2回目の操作後の送風量スイッチ120の操作出力が含まれていれば、ステップ341での判定はYESとなる。これに伴い、ステップ342において、学習制御による風量制御特性(ブロア電圧制御特性)の変更補正が行われる。即ち、ステップ342においては、当該乗用車の熱負荷と乗員による上記2回めの操作後の送風量スイッチ120の手動操作で指定された送風量とを組み合わせた操作情報としてマイクロコンピュータ190による制御のもと不揮発性RAM210に書き込み更新することで、乗員の好みの風量制御特性に補正変更する。ここで、現段階におけるステップ342での風量制御特性の補正変更について図7を参考にして具体的に説明する。
【0087】
上述した2回目の送風量スイッチ120の操作に対する学習後の好み風量制御特性cにおいて、目標ブロワ電圧がレベルγ(操作点P2のブロワ電圧と最低ブロワ電圧Loとの間のブロワ電圧)であるとき、上記2回目の操作後の乗員による送風量スイッチ120の減量スイッチ122の操作によりブロワ電圧が操作点P3の最低ブロワ電圧Loまで引き下げられると、今度は、上記2回目の学習後の好み風量制御特性cにおける左側傾斜部分の傾きθが、操作点P1、操作点P2、操作点P3を直線近似する傾き(具体的には各操作点を最小2乗近似する傾き)にするように変更される。図7にて示す実線dは当該3回目の乗員による送風量スイッチ120の操作を学習した後の好み風量制御特性を示す。なお、4回以後の乗員による送風量スイッチ120の操作に対しても好み風量制御特性d或いはその後の好み風量制御特性における傾斜部分の傾きθを、各操作点を直線近似する傾きにするように変更すればよい。
【0088】
以上のように3回目の送風量スイッチ120の操作の学習により好み風量制御特性cを好み風量特性dに補正変更した後には、ステップ343において、当該学習後の好み風量制御特性dを用いて、目標ブロア電圧が、ステップ330での最新の目標吹き出し温度TAOに基づいて決定される。これにより、3回目の送風量スイッチ120の操作に基づくブロワ10bによる目標送風量が決定される。
【0089】
一方、ステップ341でNOとの判定がなされる場合には、コンピュータプログラムは直ちにステップ343に進み、目標ブロア電圧が好み風量特性cに基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。これにより、上記3回目の送風量スイッチ120の操作なしの場合のブロワ10aの目標送風量が決定される。
【0090】
以上のように3回目の操作に伴う好み風量設定ルーチン340の処理が終了すると、ステップ350において、最新の目標吹き出し温度TAOに対応するエアミックスドア10dの最新の目標開度SWが数2の式に基づいて上述と実質的に同様に算出される。
【0091】
すると、ステップ360において、内外気切り替えドア10aによる空気流導入モードが、図8の制御特性に基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。この決定後、ステップ370にて、目標吹き出しモードが、図9の制御特性に基づき最新の目標吹き出し温度TAOに応じて決定される。
【0092】
然る後、ステップ380において、上述のように3回目の送風量スイッチ120の操作に伴う好み風量設定ルーチン340及び各ステップ350乃至370における決定に基づき各制御信号が駆動回路200に出力される。
【0093】
こで、3回目の送風量スイッチ120の操作に伴い好み風量設定ルーチン340において決定された目標ブロワ電圧は、ブロワ10bの目標送風量を表す制御信号として出力される。このため、ブロワ10bは、ブロワモータ14にて、3回目の送風量スイッチ120の操作に基づく目標送風量を表す制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、ファン13から当該目標送風量を送風する。なお、乗員が上述の3回目の送風量設定の手動操作を行っていない場合、好み風量制御特性は上述のように好み風量制御特性cのまま故、乗員には好み風量制御特性cと等価の風量制御が行なわれる。
【0094】
また、3回目の送風量スイッチ120の操作後にステップ350において決定された目標開度SWは、エアミックスドア10dの目標開度を表す制御信号として出力される。このため、サーボモータ30は、当該目標開度を表す制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、エアミックスドア10dを上記目標開度に向けて回動する。
【0095】
また、3回目の送風量スイッチ120の操作後にステップ360において決定された空気流導入モードは、外気導入モード或いは内気導入モードを表す制御信号として出力される。このため、サーボモータ20は、当該制御信号に応じて内外気切り替えドア10aを外気導入モード或いは内気導入モードにするように回動する。
【0096】
また、3回目の送風量スイッチ120の操作後にステップ370において決定された目標吹き出しモードは、フットモード、バイレベルモード或いはフェイスモードを表す制御信号として出力される。このため、各サーボモータ30、40及び50は、当該制御信号に応じて駆動回路200により駆動されて、フットドア10f、フェイスドア10gをフットモード、バイレベルモード或いはフェイスモードにするように駆動する。
【0097】
以上により好み風量制御特性dに基づく空調制御がなされる。ステップ380における処理後、ステップ390において、マイクロコンピュータ190のROMから標準制御特性が読み込まれるとともに不揮発性RAM210から好み制御特性dが読み込まれる。ついで、表示制御ルーチン400において、ステップ320における設定温度TSET、内気温TR及び外気温TAM、ブロワ電圧設定ルーチンにおける目標ブロワ電圧に対応する目標送風量並びにステップ390における標準制御特性及び好み制御特性cが表示データとして駆動回路220に出力される。このため、表示器230は、駆動回路220により駆動されて、当該表示データを表示する。
【0098】
表示制御ルーチン400での処理後、ステップ410では、所定の表示期間t秒の経過の有無が判定される。換言すれば、表示制御ルーチン400での表示データ(標準制御特性及び好み風量制御特性dを含む)に基づく表示器230による表示は、上記所定の表示期間の間維持される。そして、当該表示期間が経過すると、ステップ410での判定がYESとなり、コンピュータプログラムはステップ310に戻る。
【0099】
ここで、上述した表示制御ルーチン400での処理について詳細に説明する。ステップ320における設定温度TSET、内気温TR及び外気温TAM、好み風量設定ルーチンにおける目標ブロワ電圧に対応する目標送風量並びにステップ390における標準制御特性及び好み制御特性は、表示器230によりその表示画面231にて同時に表示される。
【0100】
この表示例は図10にて示される。これによれば、表示画面231には、風量表示部232及び外気温・設定温度表示部233が表示される。風量表示部232は、標準風量制御特性232a、好み風量制御特性232b及び動作点232cを含む。外気温・設定温度表示部233は、外気温及び設定温度を含む。動作点232cは当該乗用車の現在の熱負荷から算出される目標吹き出し温度TAOに対応する好み風量であり、通常、好み風量制御特性232bと一致している。図10は図6の2回目の乗員による送風量スイッチ120の操作を行った直後の動作状態を表示する。
【0101】
図10にて示すように、本第1実施形態では、標準風量制御特性と好み風量制御特性とを上述のように同時に表示器230の表示画面231に表示するようにしたので、乗員は両者の差を視覚的に認知できる。このため、乗員の好みに応じた風量制御特性に対する学習効果が、標準風量制御特性との比較において、視覚により、当該乗員によって、確実に認知され得る。また、この表示内容を参考にして、当該乗員は自分の好み風量制御特性の全体の傾向を把握できる。例えば、風量が多い領域では少な目の風量を好み、風量が少ない領域では標準特性とほぼ同様の風量を好むといった傾向を把握できる。このように、乗員は、自分の好みの傾向を知ることで、これを考慮して送風量スイッチ120の手動操作を行うので、無駄な手動操作を減らしつつ、効率的な学習が可能になる。その結果、短期間で好み制御特性を獲得できるという効果も得られる。
【0102】
次に、動作点232cの表示方法及びこの動作点232cを表示することにより得られる利点について図11乃至図13に基づいて説明する。図11は、図7にて示した3回目の乗員による送風量スイッチ120の操作をする直前の表示内容を示す。動作点232cは好み風量制御特性232bの上に載っている。乗員が送風量スイッチ120の操作により風量を図7の操作点P3まで風量を下げると、動作点232cもそれに伴い操作点P3の位置まで下がっていく。そして、図12の動作点232dの位置に表示される。なお、この時点では好み風量制御特性232bはそのまま維持される。この様子を図12にて示す。
【0103】
乗員による送風量スイッチ120のの手動操作が完了し好み風量設定ルーチン340にて好み風量制御特性が変更されると、これに伴い表示される好み風量制御特性は、図12の好み風量制御特性232bから図13にて示す好み風量制御特性232eに変化する。ここで、動作点232dは好み風量制御特性232eの上の位置に表示される。
【0104】
この表示方法によれば、乗員による送風量スイッチ120の手動操作前の風量に対し、当該乗員がどの程度修正をかけようとしているかが動作点の移動により視覚的に把握できる。また、送風量スイッチ120の手動操作とそれに伴う好み制御特性の変化を確認できるので、学習制御が上記手動操作に応じてどのように好み風量制御特性を変化させるのかを乗員が感覚的に理解できるようになる。そして、乗員は所望の好み制御特性を実現するための送風量スイッチ120の効率的な手動操作方法を推定できるようになる。これは送風量スイッチ120の無駄な手動操作を省き、より快適な空調を実現するのに有効である。
【0105】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図14を参照して説明する。この第2実施形態においては、上記第1実施形態における表示器230は、その表示画面231にて、図14にて例示すような表示を行うようになっている。ここで、図14において、表示器230の表示画面231上の表示には、外気温表示部233、風量表示部234、設定温度表示部235が含まれる。風量表示部234は好み制御風量表示部234a及び風量差分表示部234bを含む。これに伴い、上記第1実施形態にて述べたマイクロコンピュータ190は、図2の表示制御ルーチン400において、上記第1実施形態とは異なり、図14にて例示するような表示の処理を行うようになっている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
【0106】
以上のように構成した本第2実施形態において、マイクロコンピュータ190は、表示制御ルーチン400において、上記第1実施形態とは異なり、次のような処理を行う。即ち、A−D変換器180の出力データのうち外気温TAM及び設定温度TSETが表示データとして駆動回路220に出力される。また、当該乗用車の現在の熱負荷から算出した好み制御風量が棒グラフ状の表示データとして駆動回路220に出力される。また、好み制御風量と標準制御風量との風量差分(好み制御風量−標準制御風量)が符号付き数値でもって表示データとして駆動回路220に出力される。
【0107】
このように各表示データが出力されると、表示器230は、駆動回路220による駆動のもと、表示画面231において、外気温を外気温表示部233にて表示し、好み制御風量表示部234aにて、好み制御風量を棒グラフを用いてアナログ表示し、風量差分表示部234bにて、好み制御風量と標準制御風量との風量差分を符号付き数値でもって表示する。この表示例では、風量差は、−3レベルであって、標準制御風量より3レベル低いことを示す。設定温度表示部235は、設定温度25℃を数値表示する。
【0108】
以上説明したように、本第2実施形態によれば、好み制御風量を表示するとともに、好み制御風量と標準制御風量との差分を符号付数値で表示するようにしたので、好み風量制御特性が標準風量制御特性とどの程度異なっているかを乗員が視覚により容易に把握できる。また、本第2実施形態によれば、表示器230が液晶パネルのような表示面積の広い表示器であっても、このような表示器を搭載する車両にも適用可能である。
【0109】
(第3実施形態)
図15は本発明の第3実施形態を示している。この第3実施形態は、上記第2実施形態にて述べた差分は、必ずしも数値表示する必要はなく、アナログ量や色で表示することも可能であることから提案されている。本第3実施形態での表示器230による表示例が図15にて示すものである。これに伴い、本第3実施形態では、上記第2実施形態とは異なり、当該第2実施形態にて述べたマイクロコンピュータ190は、図2の表示制御ルーチン400において、図15にて例示するような表示の処理を行うようになっている。その他の構成は上記第2実施形態と同様である。
【0110】
このように構成した本第3実施形態では、マイクロコンピュータ190は、上記第2実施形態とは異なり、表示制御ルーチン400において以下のような表示処理を行う。即ち、表示器230が駆動回路220により以下のような表示を行うように、駆動回路220がマイクロコンピュータ190により制御される。
【0111】
具体的には、表示器230は、表示画面231において、風量差分表示部234cでもって、上向き、下向きの三角形をそれぞれ3個ずつ表示するようになっている。上向き三角形は、好み制御風量が標準制御風量より多いことを示し、下向き三角形は、好み制御風量が標準制御風量より少ないことを示す。風量差分をdとする時、例えば、次の場合分けにより表示される。
【0112】
風量差分dは三角形の点灯で表示される。ここで、d≧5レベルのとき、上向き三角形が3個点灯する。3≦d<5レベルのとき上向き三角形が2個点灯する。1≦d<3のとき上向き三角形が1個点灯する。−1<d<1のときどの三角形も点灯しない。−3<d≦1のとき下向き三角形が1個点灯する。−5<d≦−3のとき下向き三角形が2個点灯する。また、d≦―5レベルのとき下向き三角形が3個点灯する。図11では、風量差分が−3レベルのときを例示する。
【0113】
このように、本第3実施形態によれば、好み制御風量と標準制御風量との風量差分をアナログ量で表示するようにしたので、上記第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0114】
(第4実施形態)
図16は、本発明の第4実施形態を示す。この第4実施形態では、上記第3実施形態とは異なり、当該第3実施形態にて述べたマイクロコンピュータ190は、図2の表示制御ルーチン400において、図16にて例示するような表示の処理を行うようになっている。本第4実施形態での表示器230による表示例が図16にて示すものである。その他の構成は上記第3実施形態と同様である。
【0115】
このように構成した本第4実施形態では、マイクロコンピュータ190は、上記第3実施形態とは異なり、表示制御ルーチン400において以下のような表示処理を行う。即ち、表示器230が以下のような表示を行うように、駆動回路220がマイクロコンピュータ190により制御される。
【0116】
具体的には、表示器230は、表示画面231において、風量差分表示部234dでもって、人間の形を模擬した図形を表示する。風量差分表示部234dは色付きで表示され、冷房で動作している場合は青色、暖房で動作しているときは赤色で表示される。そして、好み制御風量と標準制御風量との風量差分が大きいほどその色が濃くなるように制御される。
【0117】
このように、本第4実施形態によれば、好み制御風量と標準制御風量との風量差分を色で表示するようにしたので、上記第2或いは第3の実施形態と同様の効果が得られる。
【0118】
(第5実施形態)
図17は、本発明の第5実施形態を示している。この第5実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、当該第1実施形態にて述べたマイクロコンピュータ190は、図2の表示制御ルーチン400において、図17にて示すような表示の処理を行うようになっている。即ち、マイクロコンピュータ190は、乗員による送風量スイッチ120の操作確定後、その操作を学習して好み制御特性を更新したとき、乗員による送風量スイッチ120の操作に応じて、表示装置に「学習中」または「学習完了」と表示すること、或いは音声により「学習しました」と応答することで、学習が確実に行なわれたことを乗員に知らせるための表示処理を行う。
【0119】
ここで、風量制御を例に、上記操作確定の意味について最初に説明する。乗員が、風量に不満を感じ、風量を送風量スイッチ120の手動操作により補正する場合、現在の風量と好み風量の差が大きい場合は何回かの連続した上記手動操作を必要とする。従って、送風量スイッチ120の最後の手動操作から例えば5秒経過した時点で操作確定とみなす。これにより、当該操作確定の時点の風量を学習し、好み制御特性を変更することとなる。
【0120】
ところで、一般に、乗員は送風量スイッチ120の手動操作を行った際、この操作が学習に確実に反映されたことを確認したいと考えるのが普通である。本第5実施形態では、学習確定の時点で「学習中」のメッセージを表示することで、送風量スイッチ120の操作が学習に反映されたことを乗員に知らせる。図17はその表示例を示す。具体的には、表示器230は、その表示画面231において、図17にて学習通知メッセージ表示部236を追加した表示を行う。
【0121】
なお、図17は送風量スイッチ120の操作の確定時の画面表示を示すが、この操作確定の前及び学習後の各画面表示は、上述した図11及び図13の各表示に相当する。図12は、乗員による送風量スイッチ120の操作後、この操作の確定時の画面を示すが、ここでは、送風量スイッチ120の手動操作により風量が下げられて動作点232eが好み制御特性232bより低くなった様子を示す。好み制御特性232bはこの時点ではまだ変化していない。また、学習通知メッセージ表示部236は「学習中」というメッセージを表示し、送風量スイッチ120の操作が学習対象になったことを示す。当該学習が完了すると、表示器230の表示は図13の表示に変化する。学習後の好み制御特性232fが表示され、動作点は好み制御特性232f上の動作点232eを通るように変化する。
【0122】
以上述べたように、本第5実施形態では、送風量スイッチ120の操作が確定し好み制御特性を更新する際、学習通知メッセージを表示するようにしたので、送風量スイッチ120の操作が学習に反映されたことを乗員に確実に知らせることができる。
【0123】
なお、乗員は必ずしも表示画面を見ていない場合もあるので、画面表示の変わりに音声応答で乗員に報知してもよい。その応答音声としては「学習しました」というただ単に学習を報知するものの他、「風量を弱めに設定します」といった形で、標準制御特性に対して好み制御特性がどのように変えられたかを報知するもの等、好適なものが使用できる。また、メッセージの表示と音声応答を同時に使用してもよい。
【0124】
さらに、音声応答の代わりに、適当な機械音やメロディーを用いることも可能である。いずれの形態でも、乗員の操作に機械が反応し、学習が行なわれたことが乗員に分かるため、乗員に安心感を与えるだけでなく、機械に対する愛着をもたせることができる。実際、本発明者らの実験においても、学習完了時に「学習しました」という音声メッセージを出力するようにしたところ、被験者からは「安心感がある。」「機械に対して愛着が湧く。」といった意見が得られた。
【0125】
以上説明したように、上記各実施形態によれば、乗員の送風量スイッチ120の操作を学習して、標準風量制御特性を乗員の好みに適応させるにあたり、標準風量制御特性と好み風量制御特性を表示装置に同時に表示するか、或いは両者の差分を表示することで、標準風量制御特性と好み風量制御特性の違いを乗員が容易に認識できる。また、乗員による送風量スイッチ120の操作の確定後、当該操作を学習して好み風量制御特性を更新したとき表示器に「学習中」と表示すること、或いは音声により「学習しました」と応答することで、学習が確実に行なわれたことを乗員に知らせるため、乗員に安心感を与えることができる。
【0126】
また、本発明の実施にあたり、車両用空気調和制御システムの風量制御を例に説明をしたが、これに限ることなく、空気調和制御システムの設定温度制御等にも同様に本発明を適用してもよい。また、空気調和制御システムによる空調制御に限らず、学習により制御特性を変更する制御システム(例えば、乗用車用オートクルーズ)による表示等にも本発明を適用してもよい。
【0127】
また、上記各実施形態では、標準風量制御特性と学習により得られた好み風量制御特性を同時に表示器に表示する例について説明したが、これに限ることなく、学習機構や教師データを保存する方法について何ら限定するものではない。
【0128】
また、本発明の実施にあたり、不揮発性RAM210は、マイクロコンピュータ190に内蔵のものであってもよい。
【0129】
また、本発明の実施にあたり、乗用車用空気調和制御システムに限ることなく、バスやトラック等の各種車両や一般建築物用の空気調和制御システムに本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートである。
【図3】図2の好み風量設定ルーチンを示す詳細フローチャートである。
【図4】目標ブロワ電圧と目標吹き出し温度との関係を表す標準風量制御特性を示す図である。
【図5】上記標準風量制御特性を送風量スイッチの1回目の操作で好み風量制御特性に変更する場合の説明図である。
【図6】送風量スイッチの1回目の操作による好み風量制御特性を送風量スイッチの2回目の操作に伴う好み風量制御特性に変更する場合の説明図である。
【図7】送風量スイッチの2回目の操作による好み風量制御特性を送風量スイッチの3回目の操作に伴う好み風量制御特性に変更する場合の説明図である。
【図8】空気流導入モードと目標吹き出し温度との関係を表す制御特性を示す図である。
【図9】目標吹き出しモードと目標吹き出し温度との関係を表す制御特性を示す図である。
【図10】上記標準風量制御特性を好み風量制御特性に変更する場合の表示例示図である。
【図11】上記標準風量制御特性を好み風量制御特性に変更する場合の動作点を伴う表示例示図である。
【図12】図11にて動作点を移動させた場合の表示例示図である。
【図13】図12にて標準風量特性を好み風量制御特性に変更した場合の表示例示図である。
【図14】本発明の第2実施形態を示す表示例示図である。
【図15】本発明の第3実施形態を示す表示例示図である。
【図16】本発明の第4実施形態を示す表示例示図である。
【図17】本発明の第5実施形態を示す表示例示図である。
【符号の説明】
10b…ブロワ、10c…エバポレータ、10d…エアミックスドア、
10e…ヒータコア、120…送風量スイッチ、
190…マイクロコンピュータ。

Claims (6)

  1. 被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性を、使用者の操作に応じた制御データを蓄積し学習することで、標準制御特性から使用者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき前記被制御対象を前記熱負荷の変動に応じて制御するようにした制御方法において、前記制御を、前記標準制御特性及び前記好み制御特性の双方を同時に表示しつつ、行う被制御対象の制御方法であって、
    前記標準制御特性及び前記好み制御特性の双方を、前記被制御対象と前記熱負荷とをそれぞれ軸とする2次元の特性図として表示し、
    前記熱負荷の現在の状態における前記制御の動作点を、前記好み制御特性上にて表示し、
    使用者の前記操作時に、その操作に応じて前記動作点の表示位置を移動させ、この後、その操作の完了により前記好み制御特性を変更するとともに、前記好み制御特性の表示を変化させてその変化後の好み制御特性上に前記動作点が表示されるようにすることを特徴とする被制御対象の制御方法。
  2. 使用者の前記操作時に、前記好み制御特性に基づく出力値に、前記操作により与えられる補正量を加算して加算出力値とし、前記好み制御特性上の前記加算出力値に相当する位置に前記動作点を移動させて表示することを特徴とする請求項に記載の被制御対象の制御方法。
  3. 前記標準制御特性を前記好み制御特性に変更する際に、学習中である旨、音声により報知することを特徴とする請求項1または2に記載の被制御対象の制御方法。
  4. 前記標準制御特性を前記好み制御特性に変更する際に、学習完了である旨、音声により報知することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の被制御対象の制御方法。
  5. 室内の現実の温度と設定温度との差に応じて室内の目標吹き出し温度を決定する目標吹き出し温度決定手段(330)と、
    前記目標吹き出し温度と目標ブロワ電圧との関係を表す制御特性に基づき前記目標吹き出し温度に応じて目標ブロワ電圧を設定する目標ブロワ電圧設定手段と、
    前記目標ブロワ電圧に応じた量にて前記室内に吹き出すように空気流を送風するブロワ(10b)と、
    前記室内への吹き出し空気流の温度を前記目標吹き出し温度に向けて調整する吹き出し温度調整手段(350、10c、10d、10e)とを備える制御システムであって、
    使用者の操作によりその好みに応じて前記吹き出し空気流の量を補正するとき前記目標ブロワ電圧の補正量を制御量を表す操作入力として設定する操作入力設定手段(120)と、
    前記操作入力を学習しこの学習に応じて前記制御特性を使用者の好みの制御特性(以下、好み制御特性という)に変更する制御特性変更手段(342)と、
    前記操作入力設定前の制御特性と前記好み制御特性との双方を同時に表示する表示手段(230、400)とを備えて、
    前記目標ブロワ電圧設定手段は、前記目標ブロワ電圧の設定を、前記制御特性に代えて前記好み制御特性に基づき前記目標吹き出し温度に応じて行う制御システムであって、
    前記表示手段は、前記操作入力設定前の制御特性と前記好み制御特性との双方を、前記目標ブロワ電圧と前記目標吹き出し温度とをそれぞれ軸とする2次元の特性図として表示するとともに、前記目標吹き出し温度の現在の状態における前記目標ブロワ電圧の動作点を前記好み制御特性上にて表示し、前記操作入力設定手段にて操作入力が設定されると、その操作入力に応じて前記動作点の表示位置を移動させ、前記制御特性変更手段により前記好み制御特性が変更されると、前記好み制御特性の表示を変化させてその変化後の好み制御特性上に前記動作点が表示されるようにすることを特徴とする制御システム。
  6. 被制御対象をその熱負荷の変動に応じて制御するための制御特性を、使用者の操作に応じた制御データを蓄積し学習することで、標準制御特性から使用者の好み制御特性に変更し、この好み制御特性に基づき前記被制御対象を前記熱負荷の変動に応じて制御することをマイクロコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、前記制御を、前記標準制御特性及び前記好み制御特性の双方を同時に表示しつつ、行うことを前記マイクロコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記標準制御特性及び前記好み制御特性の双方を、前記被制御対象と前記熱負荷とをそれぞれ軸とする2次元の特性図として表示し、
    前記熱負荷の現在の状態における前記制御の動作点を、前記好み制御特性上にて表示し、
    使用者の前記操作時に、その操作に応じて前記動作点の表示位置を移動させ、この後、その操作の完了により前記好み制御特性を変更するとともに、前記好み制御特性の表示を変化させてその変化後の好み制御特性上に前記動作点が表示されるようにすることを前記マイクロコンピュータに実行させるためのプログラム。
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