JP2002201290A - 吸水性樹脂およびその製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水性樹脂に液状物を混合して加熱すること
により改質された吸水性樹脂を製造する方法において、
工業的に有利に吸水性樹脂を均一且つ効率的に処理する
方法を提供し、結果として、水性液体に接した時の吸水
倍率、加圧下吸収倍率、単層加圧下吸収倍率などの諸物
性に優れた、バランスの良い吸水性樹脂を提供する。 【解決手段】 吸水性樹脂(A)と液状物(B)をスプ
レーノズル(C)を備えた混合装置を用いて噴霧混合す
る工程を含み、液状物(B)は、スプレーパターンが環
状を示す空円錐形状あるいは両凸レンズ状を示す楕円錐
形状で該スプレーノズル(C)より噴霧する。また、乾
燥後、粉砕して得られた吸水性樹脂を、露点が60℃以
下で温度が90℃以上の雰囲気下で、加熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸水性樹脂およびそ
の製造方法に関する。さらに詳しくは、特定の工程を行
うことにより改質された吸水性樹脂を製造する方法、お
よび多価アルコールで表面架橋された新規な吸水性樹脂
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大量の水を吸収させることを目的
として、紙おむつや生理用ナプキン、失禁パット等の衛
生材料を構成する材料の一つに吸水性樹脂が幅広く利用
されている。また衛生材料以外にも、土壌保水剤ならび
に食品等のドリップシート等、吸水、保水を目的として
吸水性樹脂が広範囲に利用されている。このような吸水
性樹脂としては、例えばデンプン−アクリロニトリルグ
ラフト重合体の加水分解物(特公昭49−43395
号)、デンプン−アクリル酸グラフト重合体の中和物
(特開昭51−125468号)、酢酸ビニル−アクリ
ル酸エステル共重合体のケン化物(特開昭52−146
89号)、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリル
アミド共重合体の加水分解物(特公昭53−15959
号)、またはこれらの架橋体やポリアクリル酸部分中和
物架橋体(特開昭55−84304号)等が知られてい
る。
【0003】これら吸水性樹脂は、一般に、重合し、乾
燥し、必要により粉砕・分級することで得られるが、か
かる吸水性樹脂には、重合・乾燥後も更に付加機能を持
たせるために、通常、更に得られた吸水性樹脂に種々の
化合物を添加して改質される。上記吸水性樹脂が備える
べき特性としては、体液等の水性液体に接した際の高い
吸収量や吸収速度、通液性、膨潤ゲルのゲル強度、水性
液体を含んだ基材から水を吸い上げる吸引力等が挙げら
れる。しかしながら、これらの諸特性間の関係は必ずし
も正の相関関係を示さず、例えば、吸収倍率の高いもの
ほど通液性、ゲル強度等の物性は低下してしまう。ま
た、吸水倍率の高いものの中には水性液体と接した場合
にいわゆる“ママコ”を形成してしまい、吸水性樹脂粒
子全体に水が拡散せず、加圧下吸収倍率の極端に低いも
のもある。
【0004】吸水性樹脂を製造する上で、そのような吸
水性樹脂の吸水諸特性をバランス良く改良する方法、す
なわち吸水性樹脂の改質方法として、吸水性樹脂粒子の
表面近傍を架橋剤で架橋する、いわゆる表面架橋技術が
知られている。このような架橋剤としては、多価アルコ
ール類、多価グリシジルエーテル類、ハロエポキシ化合
物類、多価アルデヒド類、多価アミン類、多価金属塩類
等が用いられている。この表面架橋工程において最も重
要であると考えられているのは、吸水性樹脂粒子の表面
を均一に表面架橋することであり、そのためには表面架
橋される前の吸水性樹脂と表面架橋剤の均一な混合が重
要となっている。この表面架橋される前の吸水性樹脂と
表面架橋剤の均一混合技術としては、これまでに様々な
方法が開示されており、例えば、溶解度パラメーターの
異なる架橋剤を併用する方法(特開平6−184320
号公報)、混合機内壁面を特定の材質とし、高速攪拌下
で水性架橋剤液を添加混合する方法(特開平9−235
378号公報、特開平11−349625号公報)や、
表面架橋剤を微細液滴状に噴霧して吸水性樹脂粉末と並
流状態で接触させる方法(特開平4−246403号公
報)が知られている。
【0005】これらの架橋剤を用いて吸水性樹脂の表面
を架橋させる方法としては、吸水性樹脂粉末と架橋剤又
は架橋剤を少量の水及び親水性有機溶剤に溶解してなる
組成物とを直接混合し、必要により加熱処理を行う方法
(特開昭58−180233号、特開昭59−1891
03号、特開昭61−16903号)、吸水性樹脂を水
と親水性有機溶剤の混合溶剤中に分散させ架橋剤を加え
て反応させる方法(特公昭61−48521号)、樹脂
を水の存在下、不活性溶剤中で架橋剤と反応させる方法
(特公昭60−18690)等が知られている。そし
て、吸水性樹脂の表面を処理して架橋する場合、架橋剤
の吸水性樹脂粉体表面近傍への適度な浸透が重要な因子
であり、且つそのプロセスが工業的に有利であることが
必要である。
【0006】また、吸水性樹脂の形態は粉体である場合
が多く、吸水性樹脂に目開き150μmのふるいを通過
するような微粉末が多く含まれている場合には、発塵に
より作業環境に悪影響を及ぼしたり、他の物質と混合す
る場合の混合性低下を招いたり、ホッパー内のブリッジ
形成の原因となったりすることがある。従来、微粉末の
少ない吸水性樹脂の製造方法としては、重合や粉砕の度
合いを調節することにより粒度を調節したり、発生した
微粉末を分級除去する方法が知られている。しかしなが
ら、上記の方法でも製造工程中に数%から数十%の多量
の微粉末が発生する。従って、分級除去し、さらに廃棄
することは収率を大きく低下させることになると共に、
廃棄コストの面からも不利となる。
【0007】そこで、吸水性樹脂の製造工程で必然的に
発生してしまう微粉末を、水性液等をバインダとして用
いて顆粒状に造粒ないし再生する(特開昭61−101
536号公報、特表平3−817200号公報)こと
で、上記の問題を解決しようとする吸水性樹脂の改質方
法の提案が種々なされている。一般的に吸水性樹脂のバ
インダとしては、効率や安全性、製造コスト等の面から
水ないし水性液が好適である。このように吸水性樹脂を
製造する工程には、重合し乾燥して得られた吸水性樹脂
に表面架橋剤を添加したり、発塵低減のために微粉を含
む吸水性樹脂にバインダを混合するといった、液状物の
添加・混合により改質を行なう工程がある。また近年増
加傾向にある、抗菌や消臭、その他吸水性樹脂に付加機
能を持たせる改質の際にも、抗菌剤や消臭剤、その他添
加剤を液状物として吸水性樹脂と混合することが多い。
【0008】さらに、吸水性樹脂の表面架橋や改質にお
いて、液状物を添加、好ましくは噴霧添加して更に加熱
処理されるが、添加剤の種類などによっては、同じ温度
(吸水性樹脂温度または熱媒温度)で吸水性樹脂を加熱
しても、物性の向上が不十分であったり、連続生産時に
物性が安定しない場合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】吸水性樹脂を製造する
にあたり、その諸特性をバランス良く改良(改質)し、
さらには付加機能を付与するためには、吸水性樹脂に液
状物を混合する工程は必要不可欠となってきている。し
かしながら、吸水性樹脂は液状物と接触すると急速に液
状物を吸収するという特性をもつため、液状物の吸水性
樹脂への均一混合は困難である。また、吸水性樹脂は吸
液すると粘着性が増すという特徴もあるため、過剰に吸
液した吸水性樹脂は混合装置内に付着・堆積物を形成す
ることもある。このような堆積物の形成は、吸水性樹脂
を大量生産する時の混合装置運転において、攪拌翼等の
駆動部モーターに過負荷がかかる原因となり、装置の安
全運転上大きな問題となる。
【0010】また、吸水性樹脂の諸特性をバランス良く
改良するために吸水性樹脂に表面架橋層を形成させるな
どの表面処理が試みられているが、いずれも前記した如
き課題を有しており物性的・工業的にも充分満足できる
方法はこれまでのところなかった。従って、本発明の課
題は、吸水性樹脂に液状物を混合して加熱することによ
り改質された吸水性樹脂を製造する方法において、工業
的に有利に吸水性樹脂を均一且つ効率的に処理する方法
を提供し、結果として、水性液体に接した時の吸水倍
率、加圧下吸収倍率、単層加圧下吸収倍率などの諸物性
に優れた、バランスの良い吸水性樹脂を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するべく鋭意検討を行った。その結果、特定の混合装
置を用いて噴霧混合する形態を採用すること、および/
または、加熱処理工程において特定の加熱処理形態を採
用すること、により上記課題が解決できることを見出し
た。すなわち、本発明にかかる吸水性樹脂の製造方法
は、吸水性樹脂に液状物を混合して加熱することにより
改質された吸水性樹脂を製造する方法において、吸水性
樹脂(A)と液状物(B)をスプレーノズル(C)を備
えた混合装置を用いて噴霧混合する工程を含み、液状物
(B)は、スプレーパターンが環状を示す空円錐形状で
該スプレーノズル(C)より噴霧されることを特徴とす
る。
【0012】また、本発明にかかる別の吸水性樹脂の製
造方法は、吸水性樹脂に液状物を混合して加熱すること
により改質された吸水性樹脂を製造する方法において、
吸水性樹脂(A)と液状物(B)をスプレーノズル
(C)を備えた混合装置を用いて噴霧混合する工程を含
み、液状物(B)は、スプレーパターンが両凸レンズ状
を示す楕円錐形状で該スプレーノズル(C)より噴霧さ
れることを特徴とする。また、本発明にかかる別の吸水
性樹脂の製造方法は、吸水性樹脂(A)に液状物(B)
を混合して加熱することにより改質された吸水性樹脂を
製造する方法において、乾燥後、粉砕して得られた吸水
性樹脂を、露点が60℃以下で温度が90℃以上の雰囲
気下で、加熱処理する工程を含むことを特徴とする。
【0013】また、本発明にかかる別の吸水性樹脂の製
造方法は、吸水性樹脂に液状物を混合して加熱すること
により改質された吸水性樹脂を製造する方法において、
吸水性樹脂(A)と液状物(B)をスプレーノズル
(C)を備えた混合装置を用いて噴霧混合する工程と加
熱処理工程を含み、前記混合工程においては、液状物
(B)は、スプレーパターンが環状を示す空円錐形状で
該スプレーノズル(C)より噴霧されることを特徴と
し、前記加熱処理工程においては、露点が60℃以下で
温度が90℃以上の雰囲気下で加熱処理することを特徴
とする。
【0014】また、本発明にかかる別の吸水性樹脂の製
造方法は、吸水性樹脂に液状物を混合して加熱すること
により改質された吸水性樹脂を製造する方法において、
吸水性樹脂(A)と液状物(B)をスプレーノズル
(C)を備えた混合装置を用いて噴霧混合する工程と加
熱処理工程を含み、前記混合工程においては、液状物
(B)は、スプレーパターンが両凸レンズ状を示す楕円
錐形状で該スプレーノズル(C)より噴霧されることを
特徴とし、前記加熱処理工程においては、露点が60℃
以下で温度が90℃以上の雰囲気下で加熱処理すること
を特徴とする。
【0015】また、本発明にかかる吸水性樹脂は、少な
くとも多価アルコールを含む表面架橋剤を用いて表面架
橋され、150μm未満の粒子の割合が5重量%以下の
粒度分布を有し、無加圧下吸収倍率が30g/g以上で
ある吸水性樹脂において、粒度600〜300μmでの
単層加圧下吸収倍率(10min値)が30g/g以
上、粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍率
(60min値)が30g/g以上、粒度300〜15
0μmでの単層加圧下吸収倍率(10min値)が30
g/g以上、粒度300〜150μmでの単層加圧下吸
収倍率(60min値)が30g/g以上であることを
特徴とする。
【0016】また、本発明にかかる別の吸水性樹脂は、
少なくとも多価アルコールを含む表面架橋剤を用いて表
面架橋され、150μm未満の粒子の割合が5重量%以
下の粒度分布を有し、無加圧下吸収倍率が30g/g以
上である吸水性樹脂において、均一表面処理指数が0.
70以上であることを特徴とする。また、本発明にかか
る衛生材料は、本発明の吸水性樹脂を含んでなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。 (改質前の吸水性樹脂)本願発明で液状物を添加される
吸水性樹脂は、特に限定されるものではなく、用途に応
じて適宜設定可能であるが、カルボキシル基を含有する
親水性架橋重合体が好ましい。該親水性架橋重合体は、
例えば、アクリル酸および/又はその塩(中和物)を主
成分とする親水性不飽和単量体を(共)重合(以下、単
に重合と記す)させることによって得られ、イオン交換
水中において50倍から1000倍という多量の水を吸
収し、水膨潤性かつ水不溶性のヒドロゲルを形成する従
来公知の樹脂である。
【0018】親水性架橋重合体は該架橋重合体中の酸基
のうち、例えば、30モル%〜100モル%、さらには
50モル%〜90モル%、特には60モル%〜80モル
%が、例えば、アルカリ金属塩やアンモニウム塩、アミ
ン塩等によって中和されていることがより好ましい。こ
の酸基の中和は該架橋重合体を得る前の親水性不飽和単
量体を調製する段階で予め中和しておいてから重合反応
を開始してもよく、また、重合中あるいは重合反応終了
後に得られた該架橋重合体の酸基を中和してもよいし、
それらを併用してもよい。上記の親水性不飽和単量体
は、必要に応じて、アクリル酸またはその塩以外の不飽
和単量体(以下、他の単量体と記す)を含有していても
よい。他の単量体としては、具体的には、例えば、メタ
クリル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンス
ルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンス
ルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン
酸等の、アニオン性不飽和単量体およびその塩;アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N−エチル(メタ)アク
リルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピ
ロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロ
イルピロリジン等の、ノニオン性の親水基含有不飽和単
量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド、および、これらの四級塩等の、カチオン性
不飽和単量体;等が挙げられるが、特に限定されるもの
ではない。これら他の単量体を併用する場合の使用量
は、親水性不飽和単量体全体の30モル%以下が好まし
く、10モル%以下がより好ましい。
【0019】親水性不飽和単量体を重合させて得られる
吸水性樹脂は、好ましくはカルボキシル基を有してい
る。吸水性樹脂の有するカルボキシル基の量については
特に制限はないが、吸水性樹脂100gにつきカルボキ
シル基が0.01当量以上存在することが好ましい。該
吸水性樹脂を得る際には、内部架橋剤を用いて架橋構造
を内部に導入することが望ましい。上記の内部架橋剤
は、重合性不飽和基および/またはカルボキシル基と反
応し得る反応性基を一分子中に複数有する化合物であれ
ばよく、特に限定されるものではない。つまり、内部架
橋剤は、親水性不飽和単量体と共重合および/またはカ
ルボキシル基と反応する置換基を一分子中に複数有する
化合物であればよい。尚、親水性不飽和単量体は、内部
架橋剤を用いなくとも架橋構造が形成される自己架橋型
の化合物からなっていてもよい。
【0020】内部架橋剤としては、具体的には、例え
ば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、
(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、
グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアク
リレートメタクリレート、エチレンオキシド変性トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリル
シアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリ
ルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリ
ロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エ
チレンジアミン、ポリエチレンイミン、グリシジル(メ
タ)アクリレート等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。これらの内部架橋剤は、一種類のみを用い
てもよく、また、二種類以上を併用してもよい。そし
て、上記例示の内部架橋剤のうち、重合性不飽和基を一
分子中に複数有する内部架橋剤を用いることにより、得
られる吸水性樹脂の吸収特性等をより一層向上させるこ
とができる。
【0021】内部架橋剤の使用量は、親水性不飽和単量
体に対して、0.005モル%〜3モル%の範囲内が好
ましく、0.01モル%〜1.5モル%の範囲内がより
好ましい。内部架橋剤の使用量が0.005モル%より
も少ない場合、並びに、3モル%よりも多い場合には、
所望の吸水特性を備えた吸水性樹脂が得られない恐れが
ある。尚、親水性不飽和単量体を重合させて吸水性樹脂
を得る際には、反応系に、デンプン、デンプンの誘導
体、セルロース、セルロースの誘導体、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)
架橋体等の親水性高分子;次亜リン酸(塩)等の連鎖移
動剤;水溶性もしくは水分散性の界面活性剤等を添加し
てもよい。
【0022】親水性不飽和単量体の重合方法は、特に限
定されるものではなく、例えば、水溶液重合、逆相懸濁
重合、バルク重合、沈殿重合等の公知の方法を採用する
ことができる。このうち、重合反応の制御の容易さ、お
よび、得られる吸水性樹脂の性能面から、親水性不飽和
単量体を水溶液にして重合させる方法、即ち、水溶液重
合および逆相懸濁重合が好ましい。上記重合方法におけ
る単量体成分の水溶液の濃度、即ち、水溶液中における
単量体成分の割合は、特に限定されるものではないが、
10重量%以上であることが好ましく、10重量%〜6
5重量%の範囲内であることがより好ましく、10重量
%〜50重量%の範囲内であることがさらに好ましく、
15重量%〜40重量%の範囲内であることが最も好ま
しい。また、反応温度や反応時間等の反応条件は、用い
る単量体成分の組成等に応じて適宜設定すればよく、特
に限定されるものではない。
【0023】親水性不飽和単量体を重合させる際には、
例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸ア
ンモニウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸
化水素、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)
二塩酸塩等のラジカル重合開始剤;2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン等のラジ
カル系光重合開始剤;紫外線や電子線等の活性エネルギ
ー線;等を用いることができる。また、酸化性ラジカル
重合開始剤を用いる場合には、例えば、亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸第一鉄、L−アスコル
ビン酸等の還元剤を併用して、レドックス重合を行って
もよい。これら重合開始剤の使用量は、0.001モル
%〜2モル%の範囲内が好ましく、0.01モル%〜
0.5モル%の範囲内がより好ましい。
【0024】上記の重合方法で得られた含水ゲル状重合
体は乾燥により固形分が調整される。該含水ゲル状重合
体の乾燥には、通常の乾燥機や加熱炉を用いることがで
きる。例えば、薄型攪拌乾燥機、回転乾燥機、円盤乾燥
機、流動層乾燥機、気流乾燥機、赤外線乾燥機等であ
る。その場合、乾燥温度は、好ましくは40℃〜250
℃、より好ましくは90℃〜200℃、さらに好ましく
は120℃〜180℃である。このようにして得られる
乾燥物は、固形分が、通常70重量%〜100重量%
(含水率30重量%〜0重量%)であり、好ましくは8
0重量%〜98重量%(含水率20重量%〜2重量
%)、最も好ましくは90重量%〜98重量%(含水率
10重量%〜2重量%)である。(なお、固形分は通常
180℃×3時間での乾燥減量より求める。) 上記乾燥によって得られた乾燥物は、そのまま吸水性樹
脂として用いることもできるが、必要に応じて、さらに
粉砕、分級して所定のサイズの粒子状吸水性樹脂として
用いることもできる。その場合、粒子サイズは2mm以
下であり、好ましくは10μm〜1mmである。重量平
均粒径は、用いる用途によっても異なるが、通常100
μm〜1000μm、好ましくは150μm〜800μ
m、さらに好ましくは300μm〜600μmである。
また、目開き150μmのふるいを通過する粒子の割合
は、15重量%以下であることが好ましく、10重量%
以下であることがより好ましく、5重量%以下であるこ
とがさらに好ましい。
【0025】上記のようにして得られた吸水性樹脂は、
球状、鱗片状、不定形破砕状、繊維状、顆粒状、棒状、
略球状、偏平状等の種々の形状であってもよい。また、
吸水性樹脂中に存在する未架橋ポリマー、すなわち可溶
性成分は30重量%以下であることが好ましく、20重
量%以下であることがより好ましく、10重量%以下で
あることがさらに好ましい。さらに、本発明の方法は、
従来、液状物の均一な混合が困難であった高吸収倍率の
吸水性樹脂に好適に使用され、好ましくは無加圧下吸収
倍率が30g/g以上、より好ましくは35g/g〜1
00g/g、さらに好ましくは40g/g〜90g/
g、特に好ましくは45g/g〜85g/gの吸水性樹
脂に使用される。
【0026】本発明においては、このようにして得られ
た吸水性樹脂に対して、特定の混合装置を用いて液状物
を噴霧混合、および/または、特定の加熱処理を行う。
以下、これらを順に説明する。 (液状物の噴霧混合工程)本発明では、上記のようにし
て得られた吸水性樹脂に対して液状物をスプレーノズル
より添加して、さらに改質される。本発明における液状
物の添加による改質とは、以下後述の表面架橋、造粒、
添加剤の混合などの1種または2種以上が挙げられる。
なお、本発明において、液状物(B)を添加される前の
吸水性樹脂を単に吸水性樹脂(A)と呼び、また、液状
物(B)添加後の吸水性樹脂(A)を改質された吸水性
樹脂ないし表面架橋(表面処理)された吸水性樹脂と呼
ぶ。
【0027】上記のようにして得られた液状物(B)を
添加される前の吸水性樹脂(A)の粉温は、好ましくは
80℃〜35℃、より好ましくは70℃〜35℃、さら
に好ましくは50℃〜35℃の範囲に調整された後、液
状物(B)と混合される。液状物(B)添加前の吸水性
樹脂(A)の温度が高いと、液状物(B)の混合が不均
一になり、また、35℃未満にまで調整するには強制冷
却や放冷に時間がかかるのみならず、放冷した粉末の凝
集が見られたり、再加熱の際のエネルギーロスが大きく
なり好ましくない。表面架橋される前の吸水性樹脂
(A)の表面近傍をさらに架橋処理する場合、本発明で
は液状物(B)は表面架橋剤を含み、後述する特定のス
プレーパターンを示すスプレーノズル(C)より噴霧し
混合される。さらに、得られた該混合物は加熱処理され
て、吸水性樹脂(A)に表面架橋がなされる。
【0028】液状物(B)を構成する表面架橋剤は、吸
水性樹脂(A)が有する2つ以上のカルボキシル基と反
応可能な官能基を1分子中に複数有し、架橋反応によっ
て共有結合が形成される化合物であれば、特に限定され
るものではない。上記の表面架橋剤としては、具体的に
は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、
1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、2,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、2,5−ヘキサンジオール、トリメチロールプロ
パン等の多価アルコール、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン等の多価アミン化合物、
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリ
グリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエ
ーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、プ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピ
レングリコールジグリシジルエーテル等の多価グリシジ
ル化合物、2,4−トリレンジイソシアネート、エチレ
ンカーボネート(1,3−ジオキソラン−2−オン)、
プロピレンカーボネート(4−メチル−1,3−ジオキ
ソラン−2−オン)、4,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン−2−オン、(ポリ、ジ、ないしモノ)2−オ
キサゾリジノン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒド
リン、ジグリコールシリケート、2,2−ビスヒドロキ
シメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニ
ル)プロピオネート]等の多価アジリジン化合物等が挙
げられるが、これら化合物に限定されるものではない。
またこれらの表面架橋剤は、一種類のみを用いても良
く、二種類以上を併用してもよい。中でも、少なくとも
一種類は多価アルコール、多価グリシジル化合物、1,
3−ジオキソラン−2−オン、ポリ2−オキサゾリジノ
ン、ビス2−オキサゾリジノン、モノ2−オキサゾリジ
ノンの中から選ばれる表面架橋剤であることが好まし
く、少なくとも一種類は多価アルコールを含む表面架橋
剤であることがより好ましい。
【0029】本発明では、安全性が高く、高物性を示す
表面架橋剤であるが、その高粘性や親水性のために吸水
性樹脂への均一な混合が困難であった多価アルコールを
表面架橋剤とする水溶液の場合に好適に使用することが
できる。表面架橋剤の使用量は、用いる化合物やそれら
の組み合わせ等にもよるが、吸水性樹脂(A)の固形分
100重量部に対して、表面架橋剤の使用量が0.00
1重量部〜5重量部の範囲内が好ましく、表面架橋剤の
使用量が0.005重量部〜2重量部の範囲内がより好
ましい。表面架橋剤の使用量が上記範囲を超える場合に
は、不経済となるばかりか、吸水性樹脂(A)における
最適な架橋構造を形成する上で、表面架橋剤の量が過剰
となる為、好ましくない。また、表面架橋剤の使用量が
上記範囲よりも少ない場合には、加圧下吸収倍率が高い
表面架橋された吸水性樹脂を得ることが困難になる恐れ
がある。
【0030】吸水性樹脂(A)と表面架橋剤とを混合す
る際には、溶媒として水を用いることが好ましく、液状
物(B)は表面架橋剤水溶液であることが好ましい。水
の使用量は、吸水性樹脂(A)の種類や粒径等にもよる
が、吸水性樹脂(A)の固形分100重量部に対して、
0を超え、20重量部以下が好ましく、0.5重量部〜
10重量部の範囲内がより好ましい。また、吸水性樹脂
(A)と表面架橋剤とを混合する際には、必要に応じ
て、溶媒として親水性有機溶媒を用いてもよい。上記の
親水性有機溶媒としては、具体的には、例えば、メチル
アルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等の低級
アルコール類;アセトン等のケトン類;ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、アルコキシポリエチレングリコール
等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のア
ミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が
挙げられる。親水性有機溶媒の使用量は、吸水性樹脂
(A)の種類や粒径等にもよるが、吸水性樹脂(A)の
固形分100重量部に対して20重量部以下が好まし
く、より好ましくは0重量部〜10重量部、さらに好ま
しくは0重量部〜5重量部、特に好ましくは0重量部〜
1重量部である。しかし、本発明では、混合性に優れる
ため、特に親水性溶媒を用いなくても均一な混合が達成
可能である。
【0031】さらに、液状物(B)の液温は、吸水性樹
脂(A)の粉温より低いことが好ましく、吸水性樹脂
(A)の粉温より10℃以上低いことがより好ましく、
吸水性樹脂(A)の粉温より20℃以上低いことがさら
に好ましく、吸水性樹脂(A)の粉温より30℃以上低
いことが最も好ましい。なお、液状物(B)はスプレー
ノズル(C)から噴霧されるため、その液温は凝固点以
上であるべきである。また、液状物(B)の液温があま
りに高いと、吸水性樹脂(A)への吸液スピードが速く
なり、液状物(B)の吸水性樹脂(A)への均一混合を
阻害するため好ましくない。
【0032】本発明において吸水性樹脂(A)と表面架
橋剤水溶液とを混合する際、その混合方法は表面架橋剤
水溶液すなわち液状物(B)を、特定のスプレーノズル
(C)を備えた混合機を用いて吸水性樹脂(A)に噴霧
して混合される。本発明において用いられる液状物
(B)を吸水性樹脂(A)と混合する際の液滴として
は、その平均粒径が吸水性樹脂(A)の平均粒径より小
さいことが好ましく、300μm以下であることが好ま
しく、さらに好ましくは250μm以下のものである。
通常は平均径50μm〜200μmである。この平均径
が300μmを超えると液状物(B)の均一な拡散ない
し分散が困難になり、高密度の塊が生じたり、混合装置
内で液状物(B)すなわち表面架橋剤水溶液と接触しな
い吸水性樹脂(A)量が多くなることがあり、好ましく
ない。
【0033】本発明においては、液状物(B)のスプレ
ーノズル(C)からの噴霧角度が、非常に重要であり、
該液状物(B)のスプレーノズル(C)からの最大噴霧
角度が50°以上であることが好ましい。本発明の製造
方法は、液状物(B)が、スプレーパターンが環状を示
す空円錐形状で該スプレーノズル(C)より噴霧される
こと、または、スプレーパターンが両凸レンズ状を示す
楕円錐形状で該スプレーノズル(C)より噴霧されるこ
とを特徴とする。これらの方法において、好ましい最大
噴霧角度は50°以上である。
【0034】噴霧角度、および該スプレーノズル(C)
の噴霧パターンの概略図は図1(環状を示す空円錐形
状;ホローコーン状噴霧;空円錐スプレー)および図2
(両凸レンズ状を示す楕円錐形状;扇形噴霧;フラット
スプレー)に示すが、噴霧角度はスプレーノズル(C)
から噴霧される液状物(B)の粘度、温度により変化す
る。さらに該スプレーノズル(C)が1流体ノズルであ
る場合には、液状物(B)の噴霧量とそれにかかる噴霧
圧力によって噴霧角度は変わり、該スプレーノズル
(C)が2流体ノズルである場合には、液状物(B)の
噴霧量と空気圧、空気消費量によって噴霧角度は変わ
る。
【0035】図1に示すように、環状を示す空円錐形状
でスプレーノズル(C)より噴霧すると、例えば、吸水
性樹脂(A)が図1の矢印方向(a、b、c)に移送さ
れている場合に、端部a、cにおいて移送中に噴霧され
る量と中央部bにおいて移送中に噴霧される量とのばら
つきが少なくなり、結果として均一な噴霧が実現でき
る。同様に、図2に示すように、両凸レンズ状を示す楕
円錐形状でスプレーノズル(C)より噴霧すると、例え
ば、吸水性樹脂(A)が図2の矢印方向(a、b、c)
に移送されている場合に、端部a、cにおいて移送中に
噴霧される量と中央部bにおいて移送中に噴霧される量
とのばらつきが少なくなり、結果として均一な噴霧が実
現できる。
【0036】スプレーノズル(C)は、所定の噴霧角度
となるように、使用条件に応じて適宜選択される必要が
あるが、液状物(B)の該スプレーノズル(C)からの
噴霧角度が50°以上となるように選択されることが好
ましく、70°以上であることがより好ましく、90°
以上であることがさらに好ましい。前記噴霧角度が50
°より小さいと、混合装置内に噴霧された液状物(B)
の拡散状態において、過剰に液状物(B)が拡散してい
る部分と、低密度で拡散している部分が発生し、吸水性
樹脂(A)と液状物(B)の混合状態に偏りが生じる。
過剰に液状物(B)すなわち表面架橋剤水溶液と接触し
た吸水性樹脂(A)は、高密度の塊(堅い凝集物)を生
じやすく、また過剰な表面架橋の原因となるため好まし
くない。この高密度の塊は後述する加熱処理後に、堅く
粉砕し難い塊になる。そのため製品粒度(例えばすべて
の粒子が1mm未満となる粒度)に調整するためには粉
砕することが必要となる。しかしながら粉砕するとせっ
かく形成した表面架橋層が破壊されてしまうため好まし
くない。
【0037】また、過剰に液状物(B)と接触した吸水
性樹脂(A)は、混合装置内に付着・堆積し易くなるた
め装置の安定運転の観点からも好ましくない。さらに、
過剰に液状物(B)が拡散している部分が混合装置の一
部と接触すると、装置内に液滴を生じ易くなり、装置内
の堆積物発生の原因となるため好ましくない。一方、低
密度で液状物(B)すなわち表面架橋剤水溶液と接触し
た吸水性樹脂(A)は、所望の表面架橋効果が得られな
くなる恐れがあるため好ましくない。また、本発明の、
該液状物(B)のスプレーノズル(C)からの最大噴霧
角度が50°以上である方法、液状物(B)が、スプレ
ーパターンが環状を示す空円錐形状で該スプレーノズル
(C)より噴霧される方法、または、液状物(B)がス
プレーパターンが両凸レンズ状を示す楕円錐形状で該ス
プレーノズル(C)より噴霧される方法は、連続製法に
おいて用いるのがより好ましい。なお、スプレーノズル
の構造上、最大噴霧角度は180°以下となる。
【0038】さらに、スプレーノズル(C)から液状物
(B)が上記の所定噴霧角度となるように噴霧された際
に、混合装置の軸方向に垂直かつ該スプレーノズル
(C)の噴射点を含む断面積に、該液状物(B)の噴霧
拡散状態を投影した面積が、混合装置の軸方向に垂直な
断面積の70%以上100%以下であることが好まし
く、80%以上100%以下であることがより好まし
く、90%以上100%以下であることがさらに好まし
い。混合装置の軸方向に垂直かつ該スプレーノズル
(C)の噴射点を含む断面積に、該液状物(B)の噴霧
拡散状態を投影した面積が、混合装置の軸方向に垂直な
断面積の70%未満である場合には、混合装置内に噴霧
された液状物(B)の拡散状態において、過剰に液状物
(B)が拡散している部分と、低密度で拡散している部
分が発生し、吸水性樹脂(A)と液状物(B)の混合状
態に偏りが生じるため好ましくない。
【0039】混合装置に備え付けられているスプレーノ
ズル(C)は、1つのみであっても良く、また、2つ以
上であっても良いが、前記の該スプレーノズル(C)の
噴射点を含む混合装置の断面積に噴霧拡散状態を投影し
た面積を大きくするためには、2つ以上であることが好
ましい。吸水性樹脂(A)と液状物(B)を混合する際
に用いられる混合装置は、両者を均一且つ確実に混合す
る為に、大きな混合力を備えていることが望ましく、吸
水性樹脂は攪拌ないし気流で流動していることが好まし
い。上記の混合装置としては、例えば、円筒型混合機、
二重壁円錐型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、
スクリュー型混合機、流動型炉ロータリーディスク型混
合機、気流型混合機、双椀型ニーダー、内部混合機、粉
砕型ニーダー、回転式混合機、スクリュー型押出機等が
挙げられるが、複数のパドルを備えた攪拌軸を有する高
速攪拌型混合機が好適である。ここで言う高速攪拌混合
機とは、複数のパドルを備えた攪拌軸が通常100rp
m〜5000rpm、好ましくは200rpm〜400
0rpm、より好ましくは500rpm〜3000rp
mの回転数で回転することで、混合力を発生する混合機
を指す。
【0040】また該混合装置の内壁は、吸水性樹脂
(A)と液状物(B)の混合物が付着・堆積するのを防
止するために、テフロン(登録商標)等の付着性の低い
材質であることが好ましい。さらに、該混合装置内壁温
度は室温を超える温度を有していることが好ましく、混
合装置内壁温度が40℃以上、さらには50℃〜100
℃以上に保たれていることが好ましい。また、混合装置
内壁温度が吸水性樹脂(A)より高温であることが好ま
しく、好ましくは40℃以下の温度差、さらに好ましく
は20℃以下温度差であることが好ましい。混合装置内
壁温度が室温以下である場合、液状物(B)と吸水性樹
脂(A)を混合する際に該吸水性樹脂混合物の内壁付着
・堆積が起こる恐れがある。
【0041】本発明の液状物(B)の添加による改質と
は、吸水性樹脂の表面架橋の際の表面架橋剤添加をはじ
めとして広く適用が可能であり、例えば、吸水性樹脂の
造粒、吸水性樹脂への添加剤の混合などにも適用でき
る。造粒や、添加剤を液状物(B)として混合させる吸
水性樹脂(A)は、表面架橋されていても良いし、表面
架橋される前の吸水性樹脂(通常、重合乾燥のみの吸水
性樹脂)でも良いし、本発明の方法で表面架橋された吸
水性樹脂でも良いし、その他の表面架橋(例えば、逆相
懸濁など分散系での表面架橋)された吸水性樹脂でも良
いが、好ましくは本発明の方法で表面架橋された吸水性
樹脂に対して、さらに、液状物(B)添加されて造粒な
いしその他添加剤が混合される。
【0042】以下、吸水性樹脂(A)と液状物(B)を
スプレーノズル(C)を備えた混合装置を用いて噴霧混
合する方法において、液状物(B)は、スプレーパター
ンが環状を示す空円錐形状で該スプレーノズル(C)よ
り噴霧されることを特徴とする、あるいは、液状物
(B)は、スプレーパターンが両凸レンズ状を示す楕円
錐形状で該スプレーノズル(C)より噴霧されることを
特徴とする本発明の吸水性樹脂の製造方法において、吸
水性樹脂の造粒ないし添加剤の混合を行い、改質する場
合について更に説明する。吸水性樹脂(A)は必要に応
じて、液状物(B)をバインダとして用いて顆粒状に造
粒され、目開き150μmのふるいを通過する粒子の割
合を低減することもできる。
【0043】上記の吸水性樹脂(A)の粉温は、好まし
くは80℃〜35℃、より好ましくは70℃〜35℃、
さらに好ましくは50℃〜35℃の範囲で液状物(B)
と混合される。液状物(B)添加前の吸水性樹脂(A)
の温度が高いと、液状物(B)の混合が不均一になり、
また、35℃未満にまで調整するには強制冷却や放冷に
時間がかかるのみならず、放冷した粉末の凝集が見られ
たり、再加熱の際のエネルギーロスが大きくなり好まし
くない。バインダとしては、効率や安全性、製造コスト
等の面から水単独ないし水性液が好適である。
【0044】バインダとして水性液体を用いる場合に
は、水に上記例示の親水性有機溶媒および/またはポリ
アクリル酸(塩)、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等の
水溶性高分子を溶解せしめたものが挙げられる。また、
吸水性樹脂に抗菌や消臭、その他付加機能を持たせ改質
するため、添加剤として抗菌剤や消臭剤、香料、食品添
加物、酸化剤、還元剤、キレート剤、酸化防止剤、ラジ
カル禁止剤、色素等を、必要により溶媒に溶かして、あ
るいは分散して液状物(B)として添加しても良い。上
記の抗菌剤や消臭剤、香料、食品添加物、酸化剤、還元
剤、キレート剤、酸化防止剤、ラジカル禁止剤、色素等
は、表面処理や造粒をする際に表面処理剤水溶液やバイ
ンダと同時に添加しても良いし、別途添加しても良い。
【0045】上記抗菌剤は、抗菌性を有するこれまで公
知の抗菌剤であり、特に限定されないが、例えば特開平
11−267500号公報記載の抗菌剤が挙げられる。
また、上記消臭剤は、メルカプタン、硫化水素、アンモ
ニアといった人尿の不快臭成分を消臭するこれまで公知
の消臭剤であり、特に限定されないが、例えばフラバノ
ール類やフラボノール類を消臭成分とする椿科植物抽出
物等が挙げられる。バインダないし吸水性樹脂に付加機
能を持たせる添加剤の添加量は、添加の目的、添加剤の
種類に応じて適宜変更可能であるが、通常、吸水性樹脂
(A)100重量部に対して、好ましくは0.001重
量部〜10重量部、より好ましくは0.01重量部〜5
重量部、さらに好ましくは0.05重量部〜1重量部の
範囲で添加される。
【0046】バインダおよび/または吸水性樹脂に付加
機能を持たせる添加剤の溶媒(好ましくは水)の使用量
は、吸水性樹脂(A)100重量部に対して1〜30重
量部、好ましくは1〜10重量部の比率の範囲であるこ
とが好ましい。使用量が1重量部より少ない比率では造
粒が不十分であったり、添加剤が不均一に混合されるこ
とがあり、逆に30重量部を超える比率では高密度の塊
を生じやすくなり、堅く粉砕し難い塊になる。そのため
製品粒度(例えば、すべての粒子が1mm未満となる粒
度)に調整するためには粉砕することが必要となる。し
かしながら粉砕すると、前述の工程で表面架橋をした場
合、せっかく形成した表面架橋層が破壊されてしまうこ
ともあるため好ましくない。
【0047】さらに、液状物(B)の液温は、吸水性樹
脂(A)の粉温より低いことが好ましく、吸水性樹脂
(A)の粉温より10℃以上低いことがより好ましく、
吸水性樹脂(A)の粉温より20℃以上低いことがさら
に好ましく、吸水性樹脂(A)の粉温より30℃以上低
いことが最も好ましい。なお、液状物(B)はスプレー
ノズル(C)から噴霧されるため、その液温は凝固点以
上であるべきである。また、液状物(B)の液温があま
りに高いと、吸水性樹脂(A)への吸液スピードが速
く、液状物(B)の吸水性樹脂(A)への均一混合を阻
害するため好ましくない。
【0048】本発明においてバインダないし吸水性樹脂
に付加機能を持たせる添加剤として液状物(B)を吸水
性樹脂(A)と混合する際の液滴としては、その平均粒
径が吸水性樹脂(A)の平均粒径より小さいことが好ま
しく、300μm以下であることが好ましく、さらに好
ましくは250μm以下のものである。通常は平均径5
0〜250μmである。この平均径が300μmを超え
ると液状物(B)の均一な拡散ないし分散が困難にな
り、高密度の塊が生じたり、混合装置内で液状物(B)
と接触しない吸水性樹脂(A)量が多くなることがあ
り、好ましくない。また、混合装置に備え付けられたス
プレーノズル(C)は、前記のような理由で、使用条件
に応じて適宜選択される必要があるが、液状物(B)の
該スプレーノズルからの噴霧角度が50°以上となるよ
うに選択されることが好ましく、70°以上であること
がより好ましく、90°以上であることがさらに好まし
い。噴霧角度が50°より小さいと、混合装置内に噴霧
された液状物(B)の拡散状態において、過剰に該液状
物(B)が拡散している部分と、低密度で拡散している
部分が発生し、吸水性樹脂(A)と該液状物(B)の混
合状態に偏りが生じる。過剰に液状物(B)と接触した
吸水性樹脂(A)は、高密度の塊を生じやすくなり、堅
く粉砕し難い塊になる。そのため製品粒度(例えば、す
べての粒子が1mm未満となる粒度)に調整するために
は粉砕することが必要となる。しかしながら粉砕する
と、前述の工程で表面架橋をした場合、せっかく形成し
た表面架橋層が破壊されてしまうこともあるため好まし
くない。なお、スプレーノズルの構造上、最大噴霧角度
は180°以下となる。
【0049】また、過剰に液状物(B)と接触した吸水
性樹脂(A)は、混合装置内に付着・堆積し易くなるた
め装置の安定運転の観点からも好ましくない。さらに、
過剰に液状物(B)が拡散している部分が混合装置の一
部と接触すると、装置内に液滴を生じ易くなり、装置内
の堆積物発生の原因となるため好ましくない。一方、低
密度で液状物(B)と接触した吸水性樹脂(A)は、所
望の造粒効果や付加機能の効果が得られなくなる恐れが
あるため好ましくない。さらに、スプレーノズル(C)
から液状物(B)が上記の所定噴霧角度となるように噴
霧された際に、該スプレーノズル(C)の噴射点を含む
混合装置の断面積に噴霧拡散状態を投影した面積が、混
合装置断面積の70%以上100%以下であることが好
ましく、80%以上100%以下であることがより好ま
しく、90%以上100%以下であることがさらに好ま
しい。該スプレーノズル(C)の噴射点を含む混合装置
の断面積に噴霧拡散状態を投影した面積が、混合装置断
面積の70%未満である場合には、混合装置内に噴霧さ
れた液状物(B)の拡散状態において、過剰に液状物
(B)が拡散している部分と、低密度で拡散している部
分が発生し、吸水性樹脂(A)と液状物(B)の混合状
態に偏りが生じるため好ましくない。
【0050】混合装置に備え付けられているスプレーノ
ズル(C)は、1つのみであっても良く、また、2つ以
上であっても良いが、前記の該スプレーノズル(C)の
噴射点を含む混合装置の断面積に噴霧拡散状態を投影し
た面積を大きくするためには、2つ以上であることが好
ましい。吸水性樹脂(A)と液状物(B)を混合する際
に用いられる混合装置は、前記の液状物(B)として表
面架橋剤水溶液を吸水性樹脂(A)と混合する際に用い
られる、前記例示の混合装置と同様の混合装置を用いる
ことが出来る。上記の方法によって得られた該混合物
は、必要により、乾燥ないし加熱処理されることも可能
である。
【0051】上記のようにして得られた表面架橋された
吸水性樹脂や改質された吸水性樹脂は、衛生材料等に用
いると優れた保水力、特に加圧下状態においても高い吸
収力を示すため、好適に用いられる。 (加熱処理工程)本発明では、前述の吸水性樹脂(A)
と液状物(B)、好ましくは表面架橋剤水溶液とを混合
した後、加熱処理を行い、吸水性樹脂(A)の改質、好
ましくは表面近傍を架橋させる。なお、吸水性樹脂の改
質とは、吸水性樹脂の造粒や添加剤の添加を指し、さら
に、その形態として、表面架橋剤の添加による表面架橋
が挙げられる。上記加熱処理は用いる表面架橋剤にもよ
るが、吸水性樹脂温度(材料温度)あるいは熱媒温度
が、好ましくは60℃〜250℃、より好ましくは80
℃〜250℃、さらに好ましくは100℃〜230℃、
特に好ましくは150℃〜200℃の範囲で処理され
る。処理温度が60℃未満の場合には均一な架橋構造が
形成されず、従って、加圧下吸収倍率が高い表面架橋さ
れた吸水性樹脂を得ることができない為、好ましくな
い。また、加熱処理に時間がかかるので、生産性の低下
を引き起こす。処理温度が250℃を超える場合には、
吸水性樹脂(A)の劣化を引き起こし、従って、表面架
橋された吸水性樹脂の性能が低下する為、好ましくな
い。なお、上記処理温度は表面架橋反応を正確に制御す
るためには、吸水性樹脂温度(材料温度)であることが
好ましい。
【0052】さらに、表面架橋剤を用いない場合も、液
状物(B)の均一な拡散や吸水性樹脂の造粒強度の向上
のためにも、前記温度で加熱処理されることが好まし
い。また、加熱機能を持った混合機でスプレーしてもよ
いし、あるいは、加熱と噴霧を同時に行っても良い。本
発明では、上記液状物(B)の噴霧および上記加熱処理
が行われるが、さらに、加熱処理時の処理装置上部空間
の雰囲気も特定範囲に調整されることが好ましい。従
来、吸水性樹脂に液状物を添加して加熱処理する方法
は、その吸水性樹脂温度(材料温度)や熱媒温度で反応
や改質が制御されていたが、ただ、その吸水性樹脂温度
(材料温度)や熱媒温度だけでは物性の向上が不十分で
あったり、連続生産時に物性が安定しない場合があっ
た。かかる問題を解決するために鋭意検討した結果、加
熱処理による物性の向上や安定には、本発明者は、従
来、なんら注目されていなかった加熱処理時の上部空間
を特定雰囲気に制御することでかかる問題を解決した。
【0053】本発明は、例えば上記のようにして得られ
た吸水性樹脂粉体を露点60℃以下で温度が90℃以上
の雰囲気下で、好ましくは、前記架橋剤又は該架橋剤水
溶液を含む親水性溶液存在下で、該粉体の表面を加熱処
理し、好ましくは架橋反応させることによって達成され
る。なお、本発明の雰囲気とは吸水性樹脂粉体を含む加
熱装置の上部空間の温度と露点であり、加熱装置の温度
は雰囲気と同じでも良いし、異なっても良い。含水率1
0重量%以上有する吸水性樹脂粉体を使用した場合、目
的とする物性が得られないのみならず加熱処理時、露点
60℃以下で温度が90℃以上の雰囲気下にするには多
くのエネルギーがかかり好ましくない。
【0054】露点が60℃以下で温度が90℃以下の場
合は、吸水性樹脂温度(材料温度)や熱媒温度が十分で
あっても、該樹脂粉体の表面のカルボキシル基と架橋剤
との架橋反応が充分進行せず、未反応の架橋剤が多くな
る場合がある。又、温度が90℃以上であっても露点が
60℃以上の場合は、吸水性樹脂温度(材料温度)や熱
媒温度が十分であっても、吸水性樹脂粉体からの水分の
蒸発が遅くなり、かつ、架橋剤が吸水性樹脂粉体の内部
に浸透し該樹脂粉体の表面のカルボキシル基と架橋剤と
の架橋反応が進みにくくなる場合がある。従って、架橋
剤の該樹脂粉体表面近傍への浸透を最適な状態に保ち該
樹脂粉体表面を必要にして且つ充分な架橋状態とするた
めに、図4に示す様に露点は60℃以下温度が90℃以
上にするのが良い。特に、雰囲気の温度、露点の影響
は、表面架橋での加熱処理、特に、前述の特定架橋剤、
さらには多価アルコールでの加熱処理に大きな影響を与
えることが見出された。
【0055】吸水性樹脂粉体を、このような条件下に処
理するための加熱装置としては、公知の乾燥機又は加熱
炉に前記規定の雰囲気とするための気体供給装置ないし
気体排気装置を具備せしめたものが用いられる。用いら
れる気体としては、蒸気、空気、窒素などであり、その
供給量は適宜決められる。温度や露点を調整するための
気体は、適宜減圧されても加圧されてもよく、適宜加熱
されても冷却されてもよいが、通常は、室温付近(例え
ば、0〜50℃)の空気が実質常圧(1.013×10
5Pa(1気圧)±10%、好ましくは±5%、より好
ましくは±1%)で供給されればよい。例えば、気体供
給装置ないし気体排気装置を具備する伝導伝熱型、輻射
伝熱型、熱風伝熱型、誘電加熱型の乾燥機又は加熱炉等
が好適である。具体的には、空気及び/又は不活性気体
との混合気体の供給装置を具備するベルト式、溝型攪拌
式、スクリュー型、回転型、円盤型、捏和型、流動層
式、気流式、赤外線型、電子線型の乾燥機又は加熱炉が
挙げられる。これら加熱装置の温度は、雰囲気と同一で
もよく、異なっても良いが、通常、110〜250℃、
さらには、150〜210℃の範囲に設定され、また、
雰囲気温度0〜120℃、好ましくは30〜100℃高
く調整され加熱される。これら加熱処理の中でも、好ま
しくは伝導伝熱ないし熱風伝熱、さらには伝導伝熱で吸
水性樹脂を攪拌ないし流動させながら加熱すると共に、
従来注目されていなかった処理装置の上部空間の雰囲気
をも制御すればよい。伝導伝熱で吸水性樹脂を加熱する
場合、熱媒で加熱された伝熱面(例えば、パドル型乾燥
機の壁面や攪拌翼)により吸水性樹脂を加熱すると共
に、伝熱面に接していない吸水性樹脂の上部空間は特定
温度・特定露点に制御すればよい。なお、かかる特定の
露点で加熱処理する本発明は、液状物は好ましくはスプ
レーで添加され、さらには前記のスプレーパターンで添
加され、さらに加熱処理される。処理量は、10kg/
hr、さらには100kg/hr、さらには1000k
g/hr、さらには2000kg/hr、さらには30
00kg/hrの連続的な加熱処理においても、装置の
大きさ(スケールファクター)に影響されることなく、
好適に使用される。
【0056】なお、本発明においては、以上に述べた液
状物の噴霧混合工程と加熱処理工程との両方を含む形態
でもよいし、いずれか一方を含む形態でもよい。液状物
の噴霧混合工程と加熱処理工程との少なくとも一方を含
んでいれば本発明の効果が発揮できる。 (本発明の吸水性樹脂)本発明にかかる吸水性樹脂は、
好ましくは本発明にかかる吸水性樹脂の製造方法によっ
て得られるが、とくにこれに限定されない。本発明にか
かる吸水性樹脂は、少なくとも多価アルコールを含む表
面架橋剤を用いて表面架橋され、150μm未満の粒子
の割合が5重量%以下の粒度分布を有し、無加圧下吸収
倍率が30g/g以上である吸水性樹脂において、粒度
600〜300μmでの単層加圧下吸収倍率(10mi
n値)が30g/g以上、粒度600〜300μmでの
単層加圧下吸収倍率(60min値)が30g/g以
上、粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率
(10min値)が30g/g以上、粒度300〜15
0μmでの単層加圧下吸収倍率(60min値)が30
g/g以上であることを特徴とする。
【0057】本発明にかかる吸水性樹脂は、少なくとも
多価アルコールを含む表面架橋剤を用いて表面架橋され
ていることが必要である。かかる表面架橋がされていな
いと、衛生材料に用いた場合、繊維材料との混合性や保
型性に劣り、後述する均一表面処理指数を示す吸水性樹
脂が得られなくなる恐れがあり、紙おむつ等の衛生材料
に用いた際、吸水能力の低下を招く。本発明にかかる吸
水性樹脂は、150μm未満の粒子の割合が5重量%以
下の粒度分布を有していることが必要である。150μ
m未満の粒子の割合が5重量%を超えた粒度分布を示す
場合には、紙おむつ等の衛生材料に用いた際に、150
μm未満の粒子が吸収体内の隙間をふさぐことで、液の
拡散を阻害し、製品性能の低下を招く。
【0058】本発明にかかる吸水性樹脂は、無加圧下吸
収倍率が30g/g以上であることが必要である。無加
圧下吸収倍率が30g/g未満の場合には、紙おむつ等
の衛生材料に用いた際に、所望の吸収量を得るのに多量
の吸水性樹脂が必要となり、不経済である。吸水性樹脂
がオムツ等の実使用において優れた能力を実現するため
には、その粒子一粒一粒が優れた能力を発現することが
必要である。しかし、従来の測定方法には、その粒子一
粒の能力を評価する方法に乏しかった。例えば、従来の
測定方法のうち、本願明細書にも記載している加圧下吸
収倍率では、粒度分布を持った吸水性樹脂の粒子全体で
の評価であったため、粒子一粒一粒の能力評価が困難で
あった。また、粒度調整(例えば、600〜300μ
m)を行ってからの加圧下吸収倍率を測定していても、
単一粒度のみの評価(米国特許5147343B1号公
報、特開平5−200068号公報、特開平6−254
118号公報)であったために、他の粒度との表面架橋
状態の比較ができなかった。
【0059】更には、これまでの加圧下吸収倍率の測定
では、吸水性樹脂の撒布量が多いため、膨潤後にゲルが
積層状態になり、吸水性樹脂の加圧下膨潤能力以外にゲ
ルの膨潤時の再配列性という因子を含むことになる。ま
た、膨潤したゲルの粒子間に存在する隙間水が、吸水性
樹脂本来の性能を評価することを妨げる。この因子を排
除するために、膨潤後でもゲル層が一層になるような撒
布量にし、隙間水をとる評価が、単層加圧下吸収倍率で
ある。具体的な測定方法は実施例において後述する。本
発明の吸水性樹脂は、好ましくは本発明にかかる吸水性
樹脂の製造方法によって得られるものであり、吸水性樹
脂の個々の粒子の処理、好ましくは表面架橋処理が、高
度な均一性をもって行われていることを特徴とするの
で、単層加圧下吸収倍率を用いた評価は本発明の吸水性
樹脂の能力を的確に反映することができる。
【0060】本発明にかかる吸水性樹脂は、粒度600
〜300μmでの単層加圧下吸収倍率(10min値)
が30g/g以上、粒度600〜300μmでの単層加
圧下吸収倍率(60min値)が30g/g以上、粒度
300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率(10mi
n値)が30g/g以上、粒度300〜150μmでの
単層加圧下吸収倍率(60min値)が30g/g以上
であることを特徴とする。上記各単層加圧下吸収倍率
は、好ましくは31g/g以上、より好ましくは32g
/g以上である。上記各単層加圧下吸収倍率が30g/
g未満の場合には、十分に均一な処理がなされていない
恐れがあり、好ましくない。
【0061】本発明にかかる吸水性樹脂は、粒度分布と
して、粒度600〜300μmの粒子の割合が65〜8
5重量%、かつ、粒度300〜150μmの粒子の割合
が10〜30重量%であることが好ましい。より好まし
くは、粒度600〜300μmの粒子の割合が70〜8
0重量%、かつ、粒度300〜150μmの粒子の割合
が15〜25重量%である。本発明にかかる吸水性樹脂
は、粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍率の
時間変化率が0.80以上であることが好ましい。ここ
で、粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍率の
時間変化率は以下の式で算出される値であり、加圧下の
膨潤能力を表す値である。この時間変化率は、より好ま
しくは0.85以上、さらに好ましくは0.90以上で
ある。すなわち、1に近い方が、短時間で飽和膨潤に近
づくことになり好ましい。 粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍率の時間
変化率=粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍
率(10min値)/粒度600〜300μmでの単層
加圧下吸収倍率(60min値) 本発明にかかる吸水性樹脂は、粒度300〜150μm
での単層加圧下吸収倍率の時間変化率が0.90以上で
あることが好ましい。
【0062】ここで、粒度300〜150μmでの単層
加圧下吸収倍率の時間変化率は以下の式で算出される値
であり、加圧下の膨潤能力を表す値である。この時間変
化率は、より好ましくは0.92以上、さらに好ましく
は0.95以上である。1に近い方が、短時間で飽和膨
潤に近づくことになり好ましい。 粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率の時間
変化率=粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍
率(10min値)/粒度300〜150μmでの単層
加圧下吸収倍率(60min値) 本発明にかかる吸水性樹脂は、単層加圧下吸収倍率(1
0min値)の粒度間変化率が0.90〜1.10であ
ることが好ましい。
【0063】ここで、単層加圧下吸収倍率(10min
値)の粒度間変化率は以下の式で算出される値であり、
混合状態の均一性を表す値である。この粒度間変化率
は、より好ましくは0.95〜1.05、さらに好まし
くは0.97〜1.03である。 単層加圧下吸収倍率(10min値)の粒度間変化率=
粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率(10
min値)/粒度600〜300μmでの単層加圧下吸
収倍率(10min値) 本発明にかかる吸水性樹脂は、単層加圧下吸収倍率(6
0min値)の粒度間変化率が0.90以上であること
が好ましい。
【0064】ここで、単層加圧下吸収倍率(60min
値)の粒度間変化率は以下の式で算出される値であり、
混合状態の均一性を表す値である。この粒度間変化率
は、より好ましくは0.92以上、さらに好ましくは
0.95以上である。 単層加圧下吸収倍率(60min値)の粒度間変化率=
粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率(60
min値)/粒度600〜300μmでの単層加圧下吸
収倍率(60min値) 発明にかかる吸水性樹脂は、少なくとも多価アルコール
を含む表面架橋剤を用いて表面架橋され、150μm未
満の粒子の割合が5重量%以下の粒度分布を有し、無加
圧下吸収倍率が30g/g以上である吸水性樹脂におい
て、均一表面処理指数が0.70以上であることを特徴
とする。
【0065】ここで、均一表面処理指数は以下の式で算
出される値であり、表面処理の均一性を的確に表すこと
が出来る値である。均一表面処理指数は、好ましくは
0.72以上であり、より好ましくは0.75以上、さ
らに好ましくは0.80以上である。1に近いほうが均
一性が高いので好ましい。 均一表面処理指数=粒度600〜300μmでの単層加
圧下吸収倍率の時間変化率×粒度300〜150μmで
の単層加圧下吸収倍率の時間変化率×単層加圧下吸収倍
率(10min値)の粒度間変化率×単層加圧下吸収倍
率(60min値)の粒度間変化率 本発明にかかる吸水性樹脂は、分光式色差計等を用いて
測定した明度指数L値が85以上、クロマチックネス指
数を示すa値が−2〜2、b値が0〜9であることが好
ましい。L値、a値、b値がこれら範囲に入らないとき
は、本発明の吸水性樹脂の特徴である均一処理がなされ
ていないおそれがあるので好ましくない。
【0066】本発明にかかる吸水性樹脂は、その優れた
性能により、紙おむつや生理用ナプキン、失禁パット等
の衛生材料に好適に用いることができ、本発明の衛生材
料を供する。吸水性樹脂は一般に粉末として製造および
使用されるため、粉末の粒度の偏り(偏析)によって得
られる衛生材料の物性が変化する問題があったし、吸収
時間によって物性値も大きく変化した。しかし、本発明
の吸水性樹脂は、多価アルコールを含み、高物性(高吸
収倍率)であり、さらに粒度別や吸収時間別にも物性の
差がほとんどないため、衛生材料とした場合に好適であ
る。本発明の物性値(特定粒度、特定吸収時間での単層
加圧下吸収倍率)は衛生材料として使用する場合、臨界
的に重要な数値であることが見出された。本発明の吸水
性樹脂は高物性であり、高樹脂濃度で使用でき、繊維材
料と吸水性樹脂で規定されるコア濃度(以下の式で算出
される)は、好ましくは30%〜100%、より好まし
くは40%〜100%、さらに好ましくは50%〜10
0%で使用できる。 コア濃度(%)=[吸水性樹脂(g)/(繊維材料
(g)+吸水性樹脂(g))]×100
【0067】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の範囲がこれらの実施例にのみ限定されるの
もではない。なお、無加圧下吸収倍率および加圧下吸収
倍率は下記の通り測定した。 (a)無加圧下吸収倍率(単に吸収倍率ということもあ
る) 吸水性樹脂0.20gを不織布製の袋(60mm×60
mm)に均一に入れ、0.9重量%塩化ナトリウム水溶
液(生理食塩水)中に室温(25±2℃)で浸漬した。
30分後に袋を引き上げ、遠心分離機を用いて250×
9.81m/sec2(250G)で3分間水切りを行
った後、袋の重量W1(g)を測定した。また、同様の
操作を吸水性樹脂を用いないで行い、そのときの重量W
2(g)を測定した。そして、これら重量W1,W2
ら、次式 無加圧下吸収倍率(g/g)=(重量W1(g)−重量
2(g))/吸水性樹脂の重量(g) に従って無加圧下吸収倍率(g/g)を算出した。
【0068】(b)加圧下吸収倍率(被吸収液:生理食
塩水) 被吸収液として生理食塩水を用いた場合の加圧下吸収倍
率の測定に用いる測定装置について、図3を参照にしな
がら以下に簡単に説明する。図3に示すように、測定装
置は天秤1と、この天秤1上に載置された所定量の容器
2と、外気吸入パイプ3と、導管4と、ガラスフィルタ
6と、このガラスフィルタ6上に載置された測定部5と
からなっている。上記の容器2は、その頂部に開口部2
aを、その側面部に開口部2bをそれぞれ有しており、
開口部2aに外気吸入パイプ3が篏入される一方、開口
部2bに導管4が取り付けられている。尚、容器2に
は、所定量の0.9重量%塩化ナトリウム水溶液(生理
食塩水、液温25±2℃)11が入っている。
【0069】また、上記外気吸入パイプ3の下端部は、
生理食塩水11中に没している。上記外気吸入パイプ3
は、容器2内の圧力をほぼ常圧(大気圧)に保つために
設けられている。上記のガラスフィルタ6は、直径70
mmに形成されている。そして、容器2およびガラスフ
ィルタ6は、シリコン樹脂からなる導管4によって互い
に連通している。また、ガラスフィルタ6の容器2に対
する位置および高さは一定に保たれている。さらにガラ
スフィルタ6は、その上面が外気吸入パイプ3の下端に
対してごく僅かに高い位置になるように固定されてい
る。
【0070】上記測定部5は、濾紙7と、支持円筒8
と、この支持円筒8の底部に貼着された金網9と、おも
り10とを有している。上記測定部5は、ガラスフィル
タ6上に、濾紙7、支持円筒8(つまり、金網9)がこ
の順に載置されるとともに、支持円筒8内部、即ち、金
網9上におもり10が載置されてなっている。上記支持
円筒8は、内径60mmに形成され、金網9は、ステン
レスからなり、目開き38μm(400メッシュ)に形
成されている。そして、金網9上に、所定量の吸水性樹
脂が均一に散布されるようになっている。また、おもり
10は、金網9、即ち、吸水性樹脂に対して、20g/
cm2(約1.96kPa)の荷重を均一に加えること
ができるようになっている。
【0071】上記構成の測定装置を用いて加圧下吸収倍
率を測定した。測定方法について以下に説明する。ま
ず、容器2に所定量の生理食塩水11を入れる、容器2
に外気吸入パイプ3を篏入する、等の所定の準備動作を
行った。次に、ガラスフィルタ6上に濾紙7を載置し
た。一方、この載置動作に並行して、支持円筒8内部、
即ち、金網9上に、0.900gの吸水性樹脂を均一に
散布し、この吸水性樹脂上におもり10を載置した。そ
して、濾紙7上に、測定部5、つまり、金網9上に吸水
性樹脂およびおもり10を載置した上記支持円筒8を、
その中心部がガラスフィルタ6の中心部に一致するよう
にして載置した。
【0072】そして、濾紙7上に支持円筒8を載置した
時点から、60分間にわたって経時的に、該吸水性樹脂
が吸水した生理食塩水11の重量W3(g)を、天秤1
の測定値から求めた。そして、上記の重量W3(g)
と、吸水性樹脂の重量(0.900g)から、次式 加圧下吸収倍率(g/g) = 重量W3(g)/吸水性
樹脂の重量(g) に従って、吸水開始から60分後の加圧下吸収倍率を算
出した。
【0073】(c)加圧下吸収倍率(被吸収液:人工
尿) 被吸収液として人工尿を用いた場合の加圧下吸収倍率の
測定に用いる測定装置について、図3を参照しながら、
以下に簡単に説明する。図3に示すように、測定装置は
天秤1と、この天秤1上に載置された所定容量の容器2
と、外気吸入パイプ3と、導管4と、ガラスフィルター
6と、このガラスフィルター6上に載置された測定部5
とからなっている。上記の容器2は、その頂部に開口部
2aを、その側面部に開口部2bをそれぞれ有してお
り、開口部2aに外気吸入パイプ3が嵌入される一方、
開口部2bに導管4が取り付けられている。また、容器
2には、所定量の人工尿11が入っている。
【0074】外気吸入パイプ3の下端部は、人工尿11
中に没している。上記のガラスフィルター6は、直径7
0mmに形成されている。そして、容器2およびガラス
フィルター6は、導管4によって互いに連通している。
また、ガラスフィルター6の上部は、外気吸入パイプ3
の下端に対してごく僅かに高い位置になるようにして固
定されている。上記の測定部5は、濾紙7と、支持円筒
8と、この支持円筒8の底部に粘着された金網9と、重
り10とを有している。そして、測定部5は、ガラスフ
ィルター6上に、濾紙7、支持円筒8(つまり、金網
9)がこの順に載置されると共に、支持円筒8内部、即
ち、金網9上に重り10が載置されてなっている。支持
円筒8は、内径60mmに形成されている。金網9は、
ステンレスからなり、400メッシュ(目の大きさ38
μm)に形成されている。そして、金網9上に所定量の
吸水性樹脂が均一に撒布されるようになっている。重り
10は、金網9、即ち、吸水性樹脂に対して、50g/
cm2(約4.83kPa)の荷重を均一に加えること
ができるように、その重量が調整されている。
【0075】上記構成の測定装置を用いて、加圧下吸収
倍率を測定した。測定方法について以下に説明する。先
ず、容器2に所定量の人工尿11を入れる、容器2に外
気吸入パイプ3を嵌入する、等の所定の準備動作を行っ
た。次に、ガラスフィルター6上に濾紙7を載置した。
一方、これらの載置動作に並行して、支持円筒内部、即
ち、金網9上に吸水性樹脂0.900gを均一に撒布、
この吸水性樹脂上に重り10を載置した。次いで、濾紙
7上に、金網9、つまり、吸水性樹脂および重り10を
載置した上記支持円筒8を載置した。
【0076】そして、濾紙7上に支持円筒8を載置した
時点から、60分間にわたって吸水性樹脂が吸収した人
工尿11の重量W4(g)を、天秤1を用いて測定し
た。そして、上記の重量W4(g)から、次式 加圧下吸収倍率(g/g) = 重量W4(g)/吸水性
樹脂の重量(g) に従って、吸収開始から60分後の加圧下吸収倍率(g
/g)を算出した。人工尿の組成を以下に示す。
【0077】(硫酸ナトリウム0.2重量%、塩化カリ
ウム0.2重量%、塩化マグネシウム6水和物0.05
重量%、塩化カルシウム2水和物0.025重量%、リ
ン酸2水素アンモニウム0.085重量%、リン酸水素
2アンモニウム0.015重量%、脱イオン水99.4
25重量%) (d)均一表面処理度評価 均一表面処理度評価に用いる測定装置は、図3に示す加
圧下吸収倍率の測定に用いる測定装置と同じである。
【0078】この装置を用いて均一表面処理度評価を行
った。測定方法について以下に示す。まず、容器2に所
定量の人工尿11(組成:硫酸ナトリウム0.2重量
%、塩化カリウム0.2重量%、塩化マグネシウム6水
和物0.05重量%、塩化カルシウム2水和物0.02
5重量%、リン酸2水素アンモニウム0.085重量
%、リン酸水素2アンモニウム0.015重量%、脱イ
オン水99.425重量%、液温25±2℃)を入れ
る、容器2に外気吸入パイプ3を嵌入する、等の所定の
準備動作を行った。次に、ガラスフィルター6上に濾紙
7を載置した。一方、これらの載置動作に並行して、支
持円筒8内部、即ち、金網9上に吸水性樹脂0.055
±0.005gを均一に撒布し、この吸水性樹脂上に重
り10を載置してから、金網9が固定された支持円筒
8、吸水性樹脂および重り10の測定前総重量W
5(g)を測定した。なお、均一表面処理度評価に用い
る吸水性樹脂は、測定前に予め600〜300μmおよ
び300〜150μmに分級した吸水性樹脂をそれぞれ
測定試料として用いた。
【0079】次いで、濾紙7上に、測定部5、つまり、
金網9上に吸水性樹脂および重り10を載置した上記支
持円筒8を、その中心部がガラスフィルタ6の中心部に
一致するようにして載置した。そして、濾紙7上に支持
円筒8を載置した時点から、10分間または60分間に
わたって経時的に、該吸水性樹脂に人工尿を吸水させ
た。所定時間経過後、支持円筒8を、重り10を取り除
かず吸水性樹脂に荷重を与えたまま、予め準備した濾紙
(アドバンテック東洋社製、No.2、直径90mm)
5枚の上に静かに移し置いて、吸水後のゲル化した吸水
性樹脂粒子間に存在する隙間水を2分間水切りした。こ
こで重り10を取り除かず、吸水性樹脂に荷重を与えた
まま水切りしたのは、吸水性樹脂が、荷重が軽くなるこ
とによってその粒子間に存在する隙間水を吸水すること
を防ぐためである。
【0080】その後、金網9が固定された支持円筒8、
膨潤した吸水性樹脂およびおもり10の測定後総重量W
6(g)を測定した。そして、上記の重量W5(g)およ
びW 6(g)と、吸水性樹脂の重量から、次式 単層加圧下吸収倍率(g/g)=(測定後総重量W
6(g)−測定前総重量W5(g))/吸水性樹脂の重量
(g) に従って、吸収開始から10分後または60分後の単層
加圧下吸収倍率(g/g)を算出した。従って、単層加
圧下吸収倍率は、粒度600〜300μmでの単層加圧
下吸収倍率(10min値)、粒度600〜300μm
での単層加圧下吸収倍率(60min値)、粒度300
〜150μmでの単層加圧下吸収倍率(10min
値)、粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率
(60min値)の、4つの値が算出された。
【0081】均一表面処理度評価においては、さらに、
単層加圧下吸収倍率の時間による変化率と、単層加圧下
吸収倍率の粒度間での変化率を求めた。粒度600〜3
00μmでの単層加圧下吸収倍率の時間変化率は以下の
式で算出した。 粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍率の時間
変化率=粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍
率(10min値)/粒度600〜300μmでの単層
加圧下吸収倍率(60min値) 粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率の時間
変化率は以下の式で算出した。
【0082】粒度300〜150μmでの単層加圧下吸
収倍率の時間変化率=粒度300〜150μmでの単層
加圧下吸収倍率(10min値)/粒度300〜150
μmでの単層加圧下吸収倍率(60min値) 単層加圧下吸収倍率(10min値)の粒度間変化率は
以下の式で算出した。 単層加圧下吸収倍率(10min値)の粒度間変化率=
粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率(10
min値)/粒度600〜300μmでの単層加圧下吸
収倍率(10min値) 単層加圧下吸収倍率(60min値)の粒度間変化率は
以下の式で算出した。
【0083】単層加圧下吸収倍率(60min値)の粒
度間変化率=粒度300〜150μmでの単層加圧下吸
収倍率(60min値)/粒度600〜300μmでの
単層加圧下吸収倍率(60min値) さらに、均一表面処理度を表す均一表面処理指数は、上
記で求めた4つの変化率の値を用いて、以下の式で算出
した。 均一表面処理指数=粒度600〜300μmでの単層加
圧下吸収倍率の時間変化率×粒度300〜150μmで
の単層加圧下吸収倍率の時間変化率×単層加圧下吸収倍
率(10min値)の粒度間変化率×単層加圧下吸収倍
率(60min値)の粒度間変化率 (実施例1)2本のシグマ型ブレードを備えたニーダー
にアクリル酸ナトリウム水溶液、アクリル酸および水か
らなるモノマー濃度38wt%、中和率75mol%の
アクリル酸塩系単量体水溶液を調製し、内部架橋剤とし
てのトリメチロールプロパントリアクリレートを該モノ
マーに対して0.02mol%となるように溶解せしめ
た。次いで、該水溶液に窒素ガスを吹き込むことで、該
単量体水溶液の溶存酸素を低減するとともに、反応容器
内全体を窒素置換した。次いで、2本のシグマ型ブレー
ドを回転させながら、重合開始剤として過硫酸ナトリウ
ム0.05mol%およびL−アスコルビン酸0.00
03mol%となるように添加して、該ニーダー内で攪
拌重合を行ない、約40分後に平均粒径約2mmの含水
ゲル状重合体を得た。
【0084】得られた含水ゲル状重合体は、170℃に
設定した熱風乾燥機中で60分間乾燥された。乾燥物は
ロールミル粉砕機で粉砕し、目開き850μmのふるい
で分級して850μmより大きい粒子を除去することに
より吸水性樹脂(A1)を得た。上記吸水性樹脂(A
1)を約60℃に保ち、いけうち社製の1流体空円錐ノ
ズル1/4M−K−040(C1、スプレーパターンは
環状を示す空円錐形状)を2本備えた連続式高速攪拌混
合機(ホソカワミクロン社製タービュライザー)に10
0kg/hrで供給し、混合比がグリセリン:水:イソ
プロピルアルコール=1:4:1からなる表面架橋剤水
溶液を液状物(B1)として、該水溶液添加量が吸水性
樹脂(A1)重量に対して3重量%となるように噴霧混
合した。得られた混合物を吸水性樹脂温度(材料温度)
190℃で1時間加熱処理したのち、全てを目開き85
0μmのふるいを通過させて表面処理(改質)された吸
水性樹脂(1)を得た。
【0085】1流体空円錐ノズル1/4M−K−040
(C1)の使用によって、表面処理剤水溶液の該空円錐
ノズルからの噴霧角度は70°となっており、混合装置
の攪拌軸に垂直な断面積に噴霧拡散状態を投影したとき
の拡散面積は2本で約89%を占めた。上記の操作終了
後、混合機内を観察した所、大きな堆積物はほとんど見
当たらなかった。得られた表面処理(改質)された吸水
性樹脂(1)の物性は表1に示す。 (実施例2)実施例1において、混合機をいけうち社製
の1流体扇状ノズル1/4M−V−115−05(C
2、スプレーパターンは両凸レンズ状を示す楕円錐形
状)を2本備えた連続式高速攪拌混合機とした以外は同
様の操作を行ない、表面処理(改質)された吸水性樹脂
(2)を得た。なお、1流体扇状ノズル1/4M−V−
115−05(C2)の混合機への取り付けは、連続式
高速攪拌混合装置の攪拌軸に垂直な断面積に噴霧拡散状
態を投影したときの噴霧角度が最大となるように、細心
の注意を払って取り付けた。
【0086】1流体扇状ノズル1/4M−V−115−
05(C2)の使用によって、混合装置の攪拌軸に垂直
な断面積に噴霧拡散状態を投影したときの噴霧角度は1
10°となっており、混合装置の攪拌軸に垂直な断面積
に噴霧拡散状態を投影したときの拡散面積は2本で約9
7%を占めた。上記の操作終了後、混合機内を観察した
所、大きな堆積物はほとんど見当たらなかった。得られ
た表面処理(改質)された吸水性樹脂(2)の物性は表
1に示す。 (実施例3)実施例1において、混合機をいけうち社製
の1流体空円錐ノズル1/4M−K−100(C3、ス
プレーパターンは環状を示す空円錐形状)を1本備えた
連続式高速攪拌混合機とした以外は同様の操作を行な
い、表面処理(改質)された吸水性樹脂(3)を得た。
【0087】1流体空円錐ノズル1/4M−K−100
(C3)の使用によって、表面処理剤水溶液の該空円錐
ノズルからの噴霧角度は70°となっており、混合装置
の攪拌軸に垂直な断面積に噴霧拡散状態を投影したとき
の拡散面積は約77%を占めた。上記の操作終了後、混
合機内を観察した所、大きな堆積物はほとんど見当たら
なかった。得られた表面架橋(改質)された吸水性樹脂
(3)の物性は表1に示す。 (比較例1)実施例1において混合機をいけうち製の1
流体空円錐ノズルの代わりに、内径6mmの直管ノズル
(C1´)を2本備えた連続式高速攪拌混合機を用いた
以外は実施例1と同様の操作を行ない、表面処理(改
質)された比較用吸水性樹脂(1)を得た。
【0088】使用した直管ノズル(C1´)からは、表
面架橋剤水溶液(B1)は液滴で供給されたため、混合
装置の断面積に噴霧拡散状態を投影したときの噴霧角度
および拡散面積は測定できなかった。上記の操作終了
後、混合機内を観察した所、攪拌翼の一部に堆積物の成
長が観察された。得られた表面処理(改質)された比較
用吸水性樹脂(1)には、堅くてつぶすことが出来ず、
目開き850μmのふるいを通過しない粒子が存在し
た。従って、得られた表面処理(改質)された比較用吸
水性樹脂(1)の物性は表1に示すが、粒度分布には上
記の目開き850μmを通過しなかった粒子を含めて値
を求めた。無加圧下吸収倍率および加圧下吸収倍率は、
目開き850μmを通過しなかった粒子を除去して測定
した。
【0089】(比較例2)実施例1において、混合機を
スプレーイング システムズ ジャパン社製のエアーア
トマイジングノズル スプレーセットアップ番号SU1
(C2´、スプレーパターンは円状を示す充円錐形状)
を1本備えた連続式高速攪拌形混合機とした以外は同様
の操作を行ない、表面処理(改質)された比較用吸水性
樹脂(2)を得た。エアーアトマイジングノズル スプ
レーセットアップ番号SU1(C2´)の使用によっ
て、表面処理剤水溶液の該エアーアトマイジングノズル
からの噴霧角度は18°となっており、混合装置の攪拌
軸に垂直な断面積に噴霧拡散状態を投影したときの拡散
面積はで約20%を占めた。
【0090】上記の操作終了後混合機内を観察した所、
攪拌翼およびその軸に堆積物が確認された。得られた表
面処理(改質)された比較用吸水性樹脂(2)には、堅
くてつぶすことが出来ず、目開き850μmのふるいを
通過しない粒子が存在した。従って、得られた表面処理
(改質)された比較用吸水性樹脂(2)の物性は表1に
示すが、粒度分布には上記の目開き850μmのふるい
を通過しなかった粒子を含めて値を求めた。無加圧下吸
収倍率および加圧下吸収倍率は、目開き850μmの通
過しなかった粒子を除去して測定した。
【0091】(実施例4)実施例1で得られた表面処理
(改質)された吸水性樹脂(1)の150μm篩通過量
を低減するために、造粒した。すなわち該吸水性樹脂
(1)を改質される前の吸水性樹脂(A2)として、い
けうち社製の1流体空円錐ノズル1/4M−K−040
(C1、スプレーパターンは環状を示す空円錐形状)を
2本備えた連続式高速攪拌混合機(ホソカワミクロン社
製タービュライザー)に100kg/hrで供給し、水
(B4)を液状物として添加量が吸水性樹脂(A2)重
量に対して5重量%となるように添加・混合した。そし
て、得られた混合物を80℃で1時間静置状態に置いて
硬化し、全てを850μmの篩を通過させて、改質(造
粒)された吸水性樹脂(4)を得た。
【0092】1流体空円錐ノズル1/4M−K−040
(C1)の使用によって、水(B4)の噴霧角度は70
°となり、混合装置の断面積に噴霧拡散状態を投影した
ときの拡散面積は2本で約89%を占めた。上記の操作
終了後、混合機内を観察した所、大きな堆積物はほとん
ど見当たらなかった。得られた改質(造粒)された吸水
性樹脂(4)の粒度分布を表2に示す。 (実施例5)上記実施例4において、混合機をいけうち
社製の1流体扇状ノズル1/4M−V−115−05
(C2、スプレーパターンは両凸レンズ状を示す楕円錐
形状)を2本備えた連続式高速攪拌混合機とした以外は
同様の操作を行ない、改質(造粒)された吸水性樹脂
(5)を得た。なお、1流体扇状ノズル1/4M−V−
115−05(C2)の混合機への取り付けは、混合装
置の攪拌軸に垂直な断面積に噴霧拡散状態を投影したと
きの噴霧角度が最大となるように、細心の注意を払って
取り付けた。
【0093】1流体扇状ノズル1/4M−V−115−
05(C2)の使用によって、噴霧角度は110°とな
り、混合装置の攪拌軸に垂直な断面積に噴霧拡散状態を
投影したときの拡散面積は2本で約97%を占めた。上
記の操作終了後、混合機内を観察した所、大きな堆積物
はほとんど見当たらなかった。得られた改質(造粒)さ
れた吸水性樹脂(5)の粒度分布を表2に示す。 (実施例6)上記実施例4において、混合機をいけうち
社製の1流体空円錐ノズル1/4M−K−100(C
3、スプレーパターンは環状を示す空円錐形状)を1本
備えた連続式高速攪拌混合機とした以外は同様の操作を
行ない、改質(造粒)された吸水性樹脂(6)を得た。
【0094】1流体空円錐ノズル1/4M−K−100
(C3)の使用によって、水(B4)の噴霧角度は70
°となり、混合装置の断面積に噴霧拡散状態を投影した
ときの拡散面積は約77%を占めた。上記の操作終了
後、混合機内を観察した所、大きな堆積物はほとんど見
当たらなかった。得られた改質(造粒)された吸水性樹
脂(6)の粒度分布を表2に示す。 (比較例3)上記実施例4において、混合機をいけうち
社製の1流体扇状ノズル1/4M−V−040−05
(C3´、スプレーパターンは両凸レンズ状を示す楕円
錐形状)を2本備えた連続式高速攪拌混合機とした以外
は同様の操作を行ない、比較用吸水性樹脂(3)を得
た。なお、1流体扇状ノズル1/4M−V−040−0
5(C3´)の混合機への取り付けは、混合装置の攪拌
軸に垂直な断面積に噴霧拡散状態を投影したときの噴霧
角度が最大となるように、細心の注意を払って取り付け
た。
【0095】1流体空円錐ノズル1/4M−V−040
−05(C3´)の使用によって、混合装置の攪拌軸に
垂直な断面積に噴霧拡散状態を投影したときの噴霧角度
は40°となり、混合装置の断面積に噴霧拡散状態を投
影したときの拡散面積は2本で約67%を占めた。上記
の操作終了後、混合機内を観察した所、攪拌翼およびそ
の軸に堆積物が観察された。得られた改質(造粒)され
た比較用吸水性樹脂(3)には、堅くてつぶすことが出
来ず、目開き850μmの篩を通過しない粒子が存在し
た。得られた改質(造粒)された比較用吸水性樹脂
(3)の粒度分布は表2に示すが、粒度分布には上記の
目開き850μmを通過しなかった粒子を含めて値を求
めた。
【0096】(比較例4)上記実施例4において、混合
機をいけうち社製の1流体扇状ノズル1/4M−V−1
15−05(C2、スプレーパターンは両凸レンズ状を
示す楕円錐形状)を2本備えた連続式高速攪拌混合機と
した以外は同様の操作を行ない、改質(造粒)された比
較用吸水性樹脂(4)を得た。なお、1流体扇状ノズル
1/4M−V−115−05(C2)の混合機への取り
付けは、混合装置の攪拌軸に垂直な断面積に噴霧拡散状
態を投影したときの噴霧角度が最小となるように取り付
けた。
【0097】1流体扇状ノズル1/4M−V−115−
05(C2)の使用にあたって、上記のように噴霧角度
が最小となるように取り付けたため、混合装置の攪拌軸
に垂直な断面積に噴霧拡散状態を投影したときの噴霧角
度が10°となり、混合装置の断面積に噴霧拡散状態を
投影したときの拡散面積は約23%を占めた。上記の操
作終了後、混合機内を観察した所、攪拌翼およびその軸
に堆積物が観察された。得られた改質(造粒)された比
較用吸水性樹脂(4)には、堅くてつぶすことが出来
ず、目開き850μmの篩を通過しない粒子が存在し
た。得られた改質(造粒)された比較用吸水性樹脂
(4)の粒度分布は表2に示すが、粒度分布には上記の
目開き850μmを通過しなかった粒子を含めて値を求
めた。
【0098】
【表1】
【0099】
【表2】
【0100】表1では、直管ノズルを用いた混合方法に
対して、本発明の方法で混合して得た表面架橋された吸
水性樹脂は、高い加圧下吸収倍率を示し、また850μ
mの篩を通過させることが出来ないほどの堅い凝集物の
生成も見られなかった。しかも混合装置内には、液状物
が過剰に入ることによって生成する堆積物の成長も観察
されず、吸水性樹脂と液状物としての表面架橋剤水溶液
は偏りなく均一に混合されたことが判る。表2からも、
本発明の混合方法を用いると、150μm未満の粒子の
割合が少なくなっており、また、850μmの篩を通過
させることが出来ないほどの堅い凝集物の生成も見られ
なかった。吸水性樹脂の発塵低減を目的とした多量の水
溶液の混合にも有効な方法であることが判る。
【0101】以上の結果から、本発明の混合方法は、液
状物と混合すると凝集しやすい吸水性樹脂に対して、均
一混合状態を求める際に非常に有効な方法であると言え
る。 (参考例1)37重量%アクリル酸ナトリウム3683
部、アクリル酸562部、ポリエチレングリコールジア
クリレート(平均エチレンオキサイドユニット数8)
4.26部、及びイオン交換水1244部を混合し単量
体水溶液を調整した。単量体脱気槽において、この単量
体水溶液1Lに対し窒素を毎分0.8Lの割合で30分
間吹き込み、水溶液中の溶存酸素を除去した。次に重合
開始剤槽から、それぞれ5重量%過硫酸ナトリウム水溶
液4.5部、0.5重量%L−アスコルビン酸水溶液
4.0部、5重量%2,2‘−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)ジハイドロクロライド水溶液4.4部を、単
量体水溶液と混合した。.3.5重量%過酸化水素水溶
液3.2部を供給しながら、重合開始剤を混合した単量
体水溶液をベルト上に供給し、連続的に静置重合を行っ
た。
【0102】ベルトの全長は3.5mであり、単量体水
溶液供給部分から駆動方向に対し1mまでの間はベルト
表面を冷却する冷却装置を備え、残りの部分には、ベル
ト表面を加熱させる加熱装置を備えている。ベルト上に
供給した単量体水溶液は、約1分後粘稠なゲル状物を形
成し、7分後最高温度に達した。その温度は80℃であ
った。引き続き重合ゲルを60℃の加熱ゾーンで熟成し
透明な含水ゲルを得た。このゲルをミートチョッパーで
砕き、160℃で65分間熱風乾燥機で乾燥した。得ら
れた乾燥物を粉砕し、平均粒径350μmで、150μm
未満が5%の吸水性樹脂(A3)を得た。このものの吸
収倍率は52倍(52g/g)、可溶分は12%であっ
た。
【0103】(実施例7)参考例1で得られた吸水性樹
脂(A3)100部に、1,3−プロパンジオール0.
5部、プロピレングリコール0.5部、水3.0部、エ
タノ内壁(熱媒)温度ール0.5部の混合組成物を、タ
ービュライザーで混合した。混合物を、185℃のパド
ル型乾燥機の空間部の雰囲気を露点40℃、温度97℃
に調整し1時間加熱処理し、表面処理(改質)された吸
水性樹脂(吸収剤)(7)を得た。結果を表3に示し
た。 (実施例8)実施例7のパドル型乾燥機の空間部の雰囲
気を露点50℃、温度119℃に調整した以外は同様の
操作を行い、表面処理(改質)された吸水性樹脂(吸収
剤)(8)を得た。結果を表3に示した。
【0104】(実施例9)参考例1で得られた吸水性樹
脂(A3)100部に、1,3−プロパンジオール0.
5部、プロピレングリコール0.5部、水3.0部、エ
タノール0.5部の混合組成物を、タービュライザーで
混合した。混合物を、内壁(熱媒)温度185℃の双腕
型捏和機の空間部の雰囲気を露点60℃、温度145℃
に調整し1露点60℃の雰囲気に調整し1時間加熱処理
し、表面処理(改質)された吸水性樹脂(吸収剤)
(9)を得た。結果を表3に示した。 (比較例5)実施例7のパドル型乾燥機の空間部の雰囲
気を露点25℃、温度88℃にした以外は同様の操作を
行い、表面処理(改質)された比較用吸水性樹脂(比較
吸収剤)(5)を得た。結果を表3に示した。
【0105】(比較例6)実施例7のパドル型乾燥機の
空間部の雰囲気を露点100℃、温度142℃にした以
外は同様の操作を行い、表面処理(改質)された比較用
吸水性樹脂(比較吸収剤)(6)を得た。結果を表3に
示した。
【0106】
【表3】
【0107】(実施例10)2本のシグマ型ブレードを
備えたニーダーにアクリル酸ナトリウム水溶液、アクリ
ル酸および水からなるモノマー濃度38wt%、中和率
75mol%のアクリル酸塩系単量体水溶液を調製し、
内部架橋剤としてのポリエチレングリコールジアクリレ
ート(平均エチレンオキサイドユニット数8)を該モノ
マーに対して0.035mol%となるように溶解せし
めた。次いで、該水溶液に窒素ガスを吹き込むことで、
該単量体水溶液の溶存酸素を低減するとともに、反応容
器内全体を窒素置換した。次いで、2本のシグマ型ブレ
ードを回転させながら、重合開始剤として過硫酸ナトリ
ウム0.05mol%およびL−アスコルビン酸0.0
003mol%となるように添加して、該ニーダー内で
攪拌重合を行ない、約40分後に平均粒径約2mmの含
水ゲル状重合体を得た。
【0108】得られた含水ゲル状重合体は、170℃に
設定した熱風乾燥機中で60分間乾燥された。乾燥物は
ロールミル粉砕機で粉砕し、目開き850μmのふるい
で分級して850μmより大きい粒子を除去することに
より吸水性樹脂(A4)を得た。得られた吸水性樹脂
(A4)は、平均粒径350μmで、150μm未満の
量が7重量%、吸収倍率は45倍(45g/g)であっ
た。上記吸水性樹脂(A4)を、いけうち社製の1流体
空円錐ノズル1/4M−K−040(C1、スプレーパ
ターンは環状を示す空円錐形状)を1本備えた連続式高
速攪拌混合機(ホソカワミクロン社製タービュライザ
ー)に100kg/hrで供給し、混合比が1,4−ブ
タンジオール:プロピレングリコール:水=1:1:6
からなる表面架橋剤水溶液を液状物(B10)として、
該水溶液添加量が吸水性樹脂(A4)重量に対して4重
量%となるように混合した。得られた混合物を吸水性樹
脂温度(材料温度)190℃のパドル型乾燥機の空間部
分の雰囲気を露点50℃、温度160℃として50分間
加熱処理したのち、全てを目開き850μmのふるいを
通過させて表面処理(改質)された吸水性樹脂(10)
を得た。
【0109】1流体空円錐ノズル1/4M−K−040
(C1)の使用によって、表面処理剤水溶液の該空円錐
ノズルからの噴霧角度は70°となっており、混合装置
の攪拌軸に垂直な断面積に噴霧拡散状態を投影したとき
の拡散面積は1本で約77%を占めた。上記の操作終了
後、混合機内を観察した所、大きな堆積物はほとんど見
当たらなかった。得られた表面処理(改質)された吸水
性樹脂(10)の物性を表4に示す。 (実施例11)実施例10において、液状物を混合比
1,3−ジオキソラン−2−オン:水:エタノール=
1:1:1からなる表面架橋剤水溶液(B11)とし
て、該水溶液の添加量が吸水性樹脂(A4)の重量に対
して7.5重量%となるように混合した以外は、全て同
様の操作を行った。
【0110】得られた表面処理(改質)された吸水性樹
脂(11)の物性を表4に示す。表4に示すように、多
価アルコールを用いない場合、実施例10に比べて物性
が悪くなった。なお、本実施例11は製造方法の実施例
であり、吸水性樹脂の実施例ではない。 (実施例12)実施例10において、吸水性樹脂(A
4)と液状物(B10)から得られた混合物を、吸水性
樹脂温度(材料温度)190℃のパドル型乾燥機の空間
部分の雰囲気を露点40℃、温度80℃で50分間加熱
処理した以外は、全て同様の操作を行った。
【0111】得られた表面処理(改質)された吸水性樹
脂(12)の物性を表4に示す。表4に示すように、実
施例10に比べて物性が悪くなった。なお、本実施例1
2は製造方法の実施例であり、吸水性樹脂の実施例では
ない。
【0112】
【表4】
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、吸水性樹脂の液状物と
接触すると急速に液状物を吸収するという特性故に従来
困難であると考えられていた、吸水性樹脂と液状物の均
一混合が極めて容易に、かつ、長時間安定して行うこと
が出来る。本発明の方法によれば、該吸水性樹脂粉体と
架橋剤とが効率よく効果的に反応するので、工業的、経
済的に有利である。こうして吸水性樹脂粉体の表面処理
(改質)された後の吸水性樹脂は、吸水倍率や加圧下吸
収倍率に優れている。本発明の吸水性樹脂は、紙おむ
つ、生理綿等衛生材料用の吸水性樹脂をはじめとして、
建材の結露防止剤、農園芸用保水剤あるいは乾燥剤等の
用途に好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における吸水性樹脂の製造に用いられ
る、スプレーパターンが環状を示す空円錐形状噴霧の概
略図である。
【図2】 本発明における吸水性樹脂の製造に用いられ
る、スプレーパターンが環状を示す空円錐形状噴霧の概
略図である。
【図3】 本発明における吸水性樹脂の性能の1つを示
す吸水性樹脂の加圧下吸収倍率の測定に用いる測定装置
の概略図である。
【図4】 蒸気の露点曲線について関係湿度と温度(℃)
の関係を示した図である。また、斜線範囲が本発明のク
レーム範囲を図示したものである。 Tdは露点温度
を、黒プロットは、本発明の実施例、白プロットは比較
例を示す。
【符号の説明】
1 天秤 2 容器 3 外気吸入パイプ 4 導管 5 測定部 6 ガラスフィルタ 7 濾紙 8 支持円筒 9 金網 10 おもり 11 生理食塩水または人工尿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/053 C08K 5/053 5/1565 5/1565 5/353 5/353 C08L 101/14 C08L 101/14 (72)発明者 中村 将敏 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 和田 克之 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 藤野 眞一 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 木村 一樹 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 石▲崎▼ 邦彦 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4F033 BA03 CA01 DA01 EA01 NA01 4F070 AA29 AA71 AB13 AC35 AC36 AC45 AC66 AE08 FA02 FB05 FB06 FC09 4J002 AA011 BG011 EC046 EC056 EL106 EU226 FD146

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性樹脂に液状物を混合して加熱するこ
    とにより改質された吸水性樹脂を製造する方法におい
    て、 吸水性樹脂(A)と液状物(B)をスプレーノズル
    (C)を備えた混合装置を用いて噴霧混合する工程を含
    み、液状物(B)は、スプレーパターンが環状を示す空
    円錐形状で該スプレーノズル(C)より噴霧されること
    を特徴とする、 吸水性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】吸水性樹脂に液状物を混合して加熱するこ
    とにより改質された吸水性樹脂を製造する方法におい
    て、 吸水性樹脂(A)と液状物(B)をスプレーノズル
    (C)を備えた混合装置を用いて噴霧混合する工程を含
    み、液状物(B)は、スプレーパターンが両凸レンズ状
    を示す楕円錐形状で該スプレーノズル(C)より噴霧さ
    れることを特徴とする、 吸水性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】吸水性樹脂に液状物を混合して加熱するこ
    とにより改質された吸水性樹脂を製造する方法におい
    て、 吸水性樹脂(A)と液状物(B)をスプレーノズル
    (C)を備えた混合装置を用いて噴霧混合する工程と加
    熱処理工程を含み、 前記混合工程においては、液状物(B)は、スプレーパ
    ターンが環状を示す空円錐形状で該スプレーノズル
    (C)より噴霧されることを特徴とし、 前記加熱処理工程においては、露点が60℃以下で温度
    が90℃以上の雰囲気下で加熱処理することを特徴とす
    る、 吸水性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】吸水性樹脂に液状物を混合して加熱するこ
    とにより改質された吸水性樹脂を製造する方法におい
    て、 吸水性樹脂(A)と液状物(B)をスプレーノズル
    (C)を備えた混合装置を用いて噴霧混合する工程と加
    熱処理工程を含み、 前記混合工程においては、液状物(B)は、スプレーパ
    ターンが両凸レンズ状を示す楕円錐形状で該スプレーノ
    ズル(C)より噴霧されることを特徴とし、 前記加熱処理工程においては、露点が60℃以下で温度
    が90℃以上の雰囲気下で加熱処理することを特徴とす
    る、 吸水性樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】吸水性樹脂(A)に液状物(B)を混合し
    て加熱することにより改質された吸水性樹脂を製造する
    方法において、 乾燥後、粉砕して得られた吸水性樹脂を、露点が60℃
    以下で温度が90℃以上の雰囲気下で、加熱処理する工
    程を含むことを特徴とする、 吸水性樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】液状物(B)がスプレーノズル(C)を備
    えた混合装置で噴霧混合される、請求項5に記載の吸水
    性樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】前記液状物(B)のスプレーノズル(C)
    からの最大噴霧角度が50°以上である、請求項6に記
    載の吸水性樹脂の製造方法。
  8. 【請求項8】スプレーノズル(C)を備えた混合装置
    が、複数のパドルを備えた攪拌軸を有する連続混合装置
    である、請求項6または7に記載の吸水性樹脂の製造方
    法。
  9. 【請求項9】混合装置の軸方向に垂直かつ該スプレーノ
    ズル(C)の噴射点を含む断面積に、該液状物(B)の
    噴霧拡散状態を投影した面積が、混合装置の軸方向に垂
    直な断面積の70%以上を占める、請求項8に記載の吸
    水性樹脂の製造方法。
  10. 【請求項10】液状物(B)が吸水性樹脂(A)が含有
    する官能基と反応して共有結合を形成する表面架橋剤水
    溶液であって、混合後の該混合物をさらに吸水性樹脂温
    度が80〜250℃となるように加熱処理する、請求項
    1から9までのいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方
    法。
  11. 【請求項11】液状物(B)が多価アルコール、多価グ
    リシジル化合物、1,3−ジオキソラン−2−オン、ポ
    リ2−オキサゾリジノン、ビス2−オキサゾリジノン、
    モノ2−オキサゾリジノンの中の少なくとも1つから選
    ばれる表面架橋剤を含有する水溶液である、請求項10
    に記載の吸水性樹脂の製造方法。
  12. 【請求項12】液状物(B)が多価アルコールを含有す
    る表面架橋剤水溶液である、請求項11に記載の吸水性
    樹脂の製造方法。
  13. 【請求項13】少なくとも多価アルコールを含む表面架
    橋剤を用いて表面架橋され、150μm未満の粒子の割
    合が5重量%以下の粒度分布を有し、無加圧下吸収倍率
    が30g/g以上である吸水性樹脂において、 粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍率(10
    min値)が30g/g以上、粒度600〜300μm
    での単層加圧下吸収倍率(60min値)が30g/g
    以上、粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率
    (10min値)が30g/g以上、粒度300〜15
    0μmでの単層加圧下吸収倍率(60min値)が30
    g/g以上であることを特徴とする、 吸水性樹脂。
  14. 【請求項14】少なくとも多価アルコールを含む表面架
    橋剤を用いて表面架橋され、150μm未満の粒子の割
    合が5重量%以下の粒度分布を有し、無加圧下吸収倍率
    が30g/g以上である吸水性樹脂において、 均一表面処理指数が0.70以上であることを特徴とす
    る、 吸水性樹脂。ただし、 均一表面処理指数=粒度600〜300μmでの単層加
    圧下吸収倍率の時間変化率×粒度300〜150μmで
    の単層加圧下吸収倍率の時間変化率×単層加圧下吸収倍
    率(10min値)の粒度間変化率×単層加圧下吸収倍
    率(60min値)の粒度間変化率 ここで、 粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍率の時間
    変化率=粒度600〜300μmでの単層加圧下吸収倍
    率(10min値)/粒度600〜300μmでの単層
    加圧下吸収倍率(60min値) 粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率の時間
    変化率=粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍
    率(10min値)/粒度300〜150μmでの単層
    加圧下吸収倍率(60min値) 単層加圧下吸収倍率(10min値)の粒度間変化率=
    粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率(10
    min値)/粒度600〜300μmでの単層加圧下吸
    収倍率(10min値) 単層加圧下吸収倍率(60min値)の粒度間変化率=
    粒度300〜150μmでの単層加圧下吸収倍率(60
    min値)/粒度600〜300μmでの単層加圧下吸
    収倍率(60min値)
  15. 【請求項15】請求項13または14に記載の吸水性樹
    脂を含んでなる衛生材料。
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