JP2002169505A - 電子放出素子、電子源及び画像形成装置の駆動方法、電子源及び画像形成装置の駆動回路、該駆動回路を有する電子源及び画像形成装置並びに画像形成装置の製造方法 - Google Patents

電子放出素子、電子源及び画像形成装置の駆動方法、電子源及び画像形成装置の駆動回路、該駆動回路を有する電子源及び画像形成装置並びに画像形成装置の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出の停止を良好に行える電子放出素
子、電子源および画像形成装置の駆動方法、電子源およ
び画像形成装置の駆動回路、並びに電子源および画像形
成装置を提供する。 【解決手段】 電子放出素子に対して、電子放出させる
駆動状態では、(Vg−Vc)>0に設定して電子放出
させ、電子放出させない停止状態では、(Vg−Vc)
<0に設定して電子放出を停止させる制御を行い、カソ
ード電極とゲート電極間に形成される停止状態での電界
が駆動状態での電界と反転し、アノード電極に向かう電
界強度を容易に下げ、電子放出を効果的に抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子、電
子源ならびに画像形成装置の駆動方法に関する。
【従来の技術】
【0002】従来、電子放出素子として熱電子源と冷陰
極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には電
界放出型(以下、FE型と称する)、金属/絶縁層/金
属型(以下、MIM型と称する)や、表面伝導型電子放
出素子等がある。
【0003】FE型電子放出素子の例としてはW.P.Dyke
& W.W.Dolan,"Field Emission",Advance in Electron
Physics,8,89 (1956) あるいはC.A.Spindt,"PHYSICAL
Properties ofthin-film field emission cathodes wit
h molybdenium cones",J.Appl.Phys.,47,5248(1976)等
に開示されたものが知られている。
【0004】MIM型電子放出素子の例としてはC.A.Me
ad,"Operation of Tunnel-EmissionDevices",J.Apply.P
hys.,32,646(1961)等に開示されたものが知られてい
る。
【0005】また、最近の例では、Toshiaki.Kusunok
i,"Fluctuation-free electron emission from non-for
med metal-insulator-metal(MIM)cathodes Fabricated
by lowcurrent Anodic oxidation",Jpn.J.Appl.Phys.vo
l.32(1993)pp.L1695,Mutsumisuzuki etal"An MIM-Catho
de Array for Cathode luminescent Displays",IDW'96,
(1996)pp.529等が研究されている。
【0006】表面伝導型電子放出素子の例としては、エ
リンソンの報告(M.I.Elinson Radio Eng.Electron Phy
s.,10(1965))に記載のもの等があり、この表面伝導型電
子放出素子は、基板上に形成された小面積の薄膜に、膜
面に平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現
象を利用するものである。
【0007】表面伝導型電子放出素子では、前記のエリ
ンソンの報告に記載のSnO2薄膜を用いたもの、Au
薄膜を用いたもの、(G.Dittmer.Thin Solid Films,9,31
7(1972))、In2O3/SnO2薄膜によるもの(M.Hartwell and
C.G.Fonstad,IEEE Trans.ED Conf.,519(1983))等が報告
されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】以上のような電子放出素子をディスプレイ
装置等の画像形成装置に応用するには、蛍光体を十分な
輝度で発光させる放出電流が必要である。また、画像形
成装置の高精細化のためには蛍光体に照射される放出電
子の電子ビーム径が小さいことが要求される。そして、
製造し易いということが重要である。
【0009】従来のFE型電子放出素子の例としてSp
indt型の電子放出素子がある。Spindt型電子
放出素子では、放出点としてマイクロチップが形成さ
れ、その先端から電子が放出される構成が一般的であ
る。
【0010】この構成では、蛍光体を発光させるために
放出電流密度を大きくすると、マイクロチップの電子放
出部の熱的な破壊を誘起し、電子放出素子の寿命を制限
することになる。また、マイクロチップ先端から放出さ
れた電子は、ゲート電極で形成された電場によって広が
る傾向があり、電子ビーム径を小さくできないという欠
点がある。
【0011】このようなFE型電子放出素子の欠点を克
服するために、個別の解決策として様々な例が提案され
ている。
【0012】電子ビーム径の広がりを防ぐ例としては、
電子放出部上方に収束電極を配置した例がある。これは
放出された電子の軌道を収束電極の負電位により絞るも
のであり、一般的であるが、製造工程が複雑となり、製
造コストの増大を招く。
【0013】電子ビーム径を小さくする別の例として
は、Spindt型電子放出素子のようなマイクロチッ
プを形成しない方法がある。例えば、特開平8−096
703号公報、特開平8−096704号公報に記載さ
れたものがある。
【0014】これは孔内に配置した薄膜から電子放出を
行なわせるものであり、薄膜表面の電子放出面上に平坦
な等電位面が形成されるので、電子ビーム径の広がりが
小さくなるという利点がある。
【0015】また、電子放出物質として低仕事関数の構
成材料を使用することで、マイクロチップを形成しなく
ても電子放出が可能であり、駆動電圧の低減が図れる。
また製造方法が比較的に簡易であるという利点もある。
【0016】さらに、電子放出が面領域で行われるため
に、電界の集中がおきず、薄膜の破壊がおこらず、長寿
命である。
【0017】これらFE型電子放出素子は、通常、カソ
ード電極と接続された電子放出物質に対し、電子放出物
質に近接したゲート電極により電子放出に必要な電界
(通常、Spindt型では1×108V/m〜1×1
10V/m)が電子放出物質に与えられることで、電子
放出が可能となる。
【0018】また通常、電子放出素子の上方に配置され
たアノード電極に与えられたアノード電圧と電子放出素
子間に形成される電界により、電子放出素子から放出さ
れた電子を加速し、放出電子に十分なエネルギーを与え
る構成となっている。アノード電極に達した電子は、ア
ノード電極に補足されて放出電流となる。
【0019】このとき、通常、ゲート電極に与える変調
電圧は、数10Vから数100Vであり、一方、アノー
ド電極に与えられる電圧は数100Vから数10kVで
ある。即ち、アノード電圧はゲート電極の変調電圧より
数10倍から数100倍、高電圧となっている。
【0020】したがって、電子放出素子からの電子放出
のON−OFFの制御には、変調電圧の小さなカソード
電極とゲート電極間の電圧を変調することが一般的に行
われている。
【0021】これらの電子放出素子を制御する方法の一
例としては、特開平8−096703号公報で示されて
いる。その方式を図17に示す。
【0022】図17の制御方法では、カラー画像表示の
ために、RGBのアノード電圧Vaを時分割で変調させ
ているが、基本的には、アノード電極は一定値(500
V)で保持し、画像表示のための信号は、カソード電極
のカソード電圧Vcとゲート電極のゲート電圧Vgを変
調(20V)することで実現されている。また、素子か
らの電子放出を停止させるOFF時には、カソード電極
の電圧とゲート電極の電圧を同電位の両者とも0Vに設
定されている。また、このときのカソード電極とアノー
ド電極間の距離は300μmである。
【0023】ここで、特に、アノード電極に画像形成部
材である蛍光体が形成される画像形成装置では、アノー
ド電圧Vaが高いほど、発光効率が高く、明るい画像形
成装置が可能であることが期待される。このため、より
好ましくは、アノード電圧Vaとして数kVから数10
kVが選択されるのが望ましい。
【0024】また、アノード電圧Vaを一定に維持した
場合、カソード電極とアノード電極間の距離は、電子ビ
ーム径の縮小化のためには狭い方が望まれるが、装置の
真空形成の容易さや放電の回避等から、むやみに狭くす
ることは好ましくない。
【0025】したがって、高精細な画像形成装置を構成
する際には、アノード電圧Vaの設定及びカソード電極
とアノード電極間の距離は共に重要となる。
【0026】また、近年、特開平8−096703号公
報の例だけでなく、電子放出部に用いられる電子放出材
料の低仕事関数化によって、駆動電圧の低電圧化が行わ
れ、画像形成装置として低消費電力化が図られている。
【0027】これにより、電子放出に必要な電界は、〜
5×107V/mに低減している。
【0028】一方、アノード電圧を高電圧にすると、ア
ノード電極と電子放出素子にかかる電界が強まり、電子
放出特性に悪影響を及ぼす場合が考えられる。
【0029】前述の特開平8−096703号公報の場
合でも、アノード電極と素子間にかかる平均的な電界強
度Eaは、(アノード電圧)/(カソード電極とアノー
ド電極間の距離)で概算で見積もると、2×106V/
mであり、電子放出に必要な電界(〜5×107V/
m)と1桁強程の差まで近くなっている。
【0030】したがって、さらにアノード電圧に高電圧
を印加した場合やカソード電極とアノード電極間の距離
を縮めた場合、素子とアノード電極で形成された電界が
強まり、この電界が電子放出に影響し始める。
【0031】素子とアノード電極で形成された電界が強
まった場合、電子放出させないOFF時にカソード電極
とゲート電極を同電位にして電子放出を停止しようとし
ても、完全に電子放出を抑制することができず、電子が
放出してしまうことが問題となる場合が考えられる。
【0032】また、この問題は、電子放出素子の構造及
び製造方法によって、さらに深刻になる場合も考えられ
る。
【0033】このようなOFF時に電子放出される素子
で、画像形成装置を構成すると、OFF時にOFF状態
(暗)にならなればいけない画素がON状態(発光)と
なり、装置のコントラストの低下が起こってしまい問題
となる。
【0034】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、電子
放出の停止を良好に行える電子放出素子、電子源および
画像形成装置の駆動方法、そのような駆動を実現する電
子源及び画像形成装置の駆動回路、並びにこの駆動回路
を有する電子源および画像形成装置を提供することにあ
る。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明は、アノード電極に対向して配置され
る電子源の駆動方法であって、前記電子源は、カソード
電極およびゲート電極と、前記カソード電極上に配置さ
れた電子放出膜と、を有する電子放出素子を複数有して
おり、前記カソード電極に印加されるカソード電圧をV
cとし、前記ゲート電極に印加されるゲート電圧をVg
とした際に、前記複数の電子放出素子の中で、電子を放
出させる電子放出素子には、(Vg−Vc)>0を満た
す電圧を印加し、前記複数の電子放出素子の中で、前記
電子を放出させる電子放出素子以外の電子放出素子に
は、(Vg−Vc)<0を満たす電圧を印加することを
特徴とする。
【0036】また、本発明は、アノード電極に対向して
配置される電子放出素子の駆動方法であって、前記電子
放出素子は、カソード電極上に絶縁層を介して配置され
たゲート電極と、前記絶縁層および前記ゲート電極に配
置された開口内の前記カソード電極上に配置された電子
放出膜と、を有しており、前記カソード電極に印加され
るカソード電圧をVcとし、前記ゲート電極に印加され
るゲート電圧をVgとした際に、前記電子放出素子から
電子を放出させる際には、(Vg−Vc)>0を満たす
電圧を印加し、前記電子放出素子から電子を放出させな
い際には、、(Vg−Vc)<0を満たす電圧を印加す
ることを特徴とする。
【0037】また、本発明は、アノード電極に対向して
配置される電子放出素子の駆動方法であって、前記電子
放出素子は、カソード電極およびゲート電極と、前記カ
ソード電極上に配置された電子放出膜と、を有してお
り、前記カソード電極に印加されるカソード電圧をVc
とし、前記ゲート電極に印加されるゲート電圧をVgと
し、前記アノード電極に印加されるアノード電圧をVa
とし、前記ゲート電極と前記カソード電極との間隔をh
とし、前記アノード電極と前記電子放出素子との間隔を
Hとした際に、[(Vg−Vc)/h]/(Va/H)≦
100を満たし、前記電子放出素子から電子を放出させ
る際には、(Vg−Vc)>0を満たす電圧を印加し、
前記電子放出素子から電子を放出させない際には、、
(Vg−Vc)<0を満たす電圧を印加することを特徴
とする。
【0038】また、本発明は、アノード電極に対向して
配置される電子放出素子の駆動方法であって、前記電子
放出素子は、ゲート電極上に絶縁層を介して配置された
カソード電極と、前記カソード電極上に配置された電子
放出膜と、を有しており、前記カソード電極に印加され
るカソード電圧をVcとし、前記ゲート電極に印加され
るゲート電圧をVgとした際に、前記電子放出素子から
電子を放出させる際には、(Vg−Vc)>0を満たす
電圧を印加し、前記電子放出素子から電子を放出させな
い際には、、(Vg−Vc)<0を満たす電圧を印加す
ることを特徴とする。
【0039】また、本発明は、アノード電極に対向して
配置される電子源を駆動するための駆動回路であって、
前記電子源は、カソード電極およびゲート電極と、前記
カソード電極上に配置された電子放出膜と、を有する電
子放出素子を複数有しており、前記カソード電極に電圧
Vcと前記ゲート電極に電圧Vgを印加する手段を有
し、前記複数の電子放出素子の中で、電子を放出させる
電子放出素子には、(Vg−Vc)>0を満たす電圧を
印加し、前記複数の電子放出素子の中で、前記電子を放
出させる電子放出素子以外の電子放出素子には、(Vg
−Vc)<0を満たす電圧を印加することを特徴とす
る。
【0040】また、本発明は、アノード電極に対向して
配置される電子源であって、上記電子源の駆動回路を有
することを特徴とする。
【0041】また、本発明は、アノード電極と、該アノ
ード電極に対向して配置された電子源とを有する画像形
成装置を駆動するための駆動回路であって、前記電子源
は、カソード電極およびゲート電極と、前記カソード電
極上に配置された電子放出膜と、を有する電子放出素子
を複数有しており、前記カソード電極に電圧Vcと前記
ゲート電極に電圧Vgを印加する手段と、前記アノード
電極に電圧Vaを印加する手段とを有し、前記複数の電
子放出素子の中で、電子を放出させる電子放出素子に
は、(Vg−Vc)>0を満たす電圧を印加し、前記複
数の電子放出素子の中で、前記電子を放出させる電子放
出素子以外の電子放出素子には、(Vg−Vc)<0を
満たす電圧を印加することを特徴とする。
【0042】また、本発明は、アノード電極と、該アノ
ード電極に対向して配置された電子源とを有する画像形
成装置であって、上記画像形成装置の駆動回路を有する
ことを特徴とする。
【0043】
【0044】本発明の駆動方法では、カソード電極とゲ
ート電極間に形成される停止状態での電界が駆動状態で
の電界と反転し、アノード電極に向かう電界強度を容易
に下げることができ、電子放出が効果的に抑制される。
【0045】このため、本発明の電子放出素子では、ア
ノード電圧を高く、また、カソード電極とアノード電極
間の距離を狭く、即ち、アノード電極が電子放出素子に
付与する平均的な電界強度Eaがカソード電極とゲート
電極間の平均的な電界強度Egに近づいた場合にも良好
な制御ができる。
【0046】本発明の電子源では、全ての停止状態の電
子放出素子から電子放出が抑制され、高性能化が図れ
る。
【0047】本発明の画像形成装置では、停止状態の電
子放出素子から電子放出が抑制され、OFF状態(暗)
の画素がON状態(発光)となることが防止でき、コン
トラストの低下が起こらない高性能化が図れる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではなく、また、カソード電極、ゲート電極、
及びアノード電極に印加される電圧(ここでは基準点電
位0Vとの電位差として、電圧と称す)、駆動波形等の
条件も、特に記載がない限り、それらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0049】図1は本実施の形態に係る電子放出素子の
制御方法が適用される最も基本的な構成の電子放出素子
を示す模式図であり、図1(a)は断面図、図1(b)
は上から見た平面図である。
【0050】図1において、1は基板、2は基板1上の
カソード電極、3はカソード電極2とゲート電極4間に
介在する絶縁層、4はゲート電極である。5はゲート電
極4及び絶縁層3を貫通した円形の開口形状を有する孔
の底面に設けられた電子放出部としての電子放出層であ
る。
【0051】電子放出層(電子放出膜)5が底面に設け
られる孔は、w1の開口幅、h1のゲート電極4の表面
から電子放出層5の表面までの深さを有している。以上
によって、電子放出素子を構成している。
【0052】そして、カソード電極2にカソード電圧V
cが、ゲート電極4にゲート電圧Vgが、それぞれ電源
6により変調されて印加され、カソード電極2とゲート
電極4間に電圧(Vg−Vc)が駆動電圧として与えら
れる。
【0053】本実施の形態に係る電子放出素子上には、
アノード電極7が配置されており、アノード電圧Vaが
高圧電源8により与えられる。アノード電極7では電子
放出素子から放出された電子が捕捉され、電子放出電流
Ieが検出される。
【0054】アノード電極7は、電子放出素子上方に距
離Hだけ離れて配置される。アノード電極7と素子間の
距離Hにおける素子の位置とは、通常はカソード電極2
の位置を基準とすればいい。そのため、駆動時に、電子
放出素子とアノード電極間に印加される平均的な電界強
度をEaと定義すると、Ea=Va/Hとなる。
【0055】電子放出素子の駆動状態では、カソード電
圧Vc、ゲート電圧Vg、及びアノード電圧Vaが与え
られて、それに応じた電界が形成される。電子放出素子
からの電子放出に必要な電界は、主としてカソード電極
2とゲート電極4間の電圧(Vg−Vc)であり、ま
た、そのカソード電極2とゲート電極4間の距離は距離
hであるから、電子を放出させる際に電子放出素子に印
加される平均的な電界強度をEgと定義すると、Eg=
(Vg−Vc)/hとなる。
【0056】もちろん、電子放出素子の形態によって実
際に電子放出層5にかかる電界は、電子放出素子の形態
に大きく依存しており平均的な電界強度Egとは異なる
が、本実施の形態に係る電子放出素子では、カソード電
極2、電子放出層5、ゲート電極4、及びアノード電極
7が、それぞれ略平行に並列配置されていることから、
平均的な電界の定義が有効な目安となり得る。
【0057】図2は本実施の形態に係る電子放出素子を
制御した場合(ON状態(電子放出する駆動状態)−O
FF状態(電子放出しない停止状態))の駆動電圧波形
を示す図である。図2(a)はゲート電圧Vgのみで駆
動電圧を変調する場合の例であり、図2(b)はゲート
電圧Vg及びカソード電圧Vcの両方で駆動電圧を変調
する場合の例である。
【0058】図2(a)と図2(b)のいずれにおいて
も、電子放出を停止するOFF時には、カソード電極2
とゲート電極4間の電圧(Vg−Vc)<0と設定され
る。これが本発明の特徴である。即ち、電子放出させる
駆動状態では、(Vg−Vc)>0に設定して電子放出
させ、電子放出させない停止状態では、(Vg−Vc)
<0に設定して電子放出を停止させる制御を行う。
【0059】図3は図2で示す本実施の形態に係る電子
放出素子を制御するための駆動条件及び停止条件を説明
する図である。
【0060】図3はカソード電圧Vc=0Vとした場合
のゲート電圧Vgの変化による放出電流Ieの変化を示
す図である。この図3に従来の制御の場合でのVg−I
e特性を破線で示した。
【0061】この図3に破線で示される従来の制御の場
合、ゲート電圧Vgの増加に伴って放出電流Ieが著し
く増加する曲線となっている。したがって、必要な放出
電流Ie量を選択して、素子から電子放出させるON時
のゲート電圧Vg=V1を決定すればよい。
【0062】また、従来の破線で示されるVg−Ie特
性では、ゲート電圧Vg=0Vでは、電子放出はほとん
どゼロになり、放出電流Ieも0となる。したがって、
素子の電子放出を停止させるOFF時はゲート電圧Vg
=0V(=カソード電圧Vc)とすれば、良好な変調が
可能となる。
【0063】一方、図3には、電子放出素子とアノード
電極7間の距離Hは一定として、アノード電圧Vaを上
昇させた場合のVg−Ie特性が実線で示されている。
【0064】この図3に実線と破線でそれぞれ示される
Vg−Ie特性を比較すればわかるように、アノード電
圧Vaを大きくする程、ゲート電圧Vgはより低電圧で
も電子放出可能となる。
【0065】そして、図3に実線で示されるVg−Ie
特性では、ゲート電圧Vg=0V付近で、放出電流Ie
が0とならず、一定量の放出電流が観測されるようにな
る。これは、ゲート電圧Vg=0Vの設定では電子放出
素子とアノード電極7間の作る強い電界をキャンセルで
きずに、電子放出層5の一部に電子放出可能な電界が与
えられていることによる。
【0066】ここで、図1で示す本実施の形態に係る電
子放出素子では、電子ビーム径を広げないために、アノ
ード電極7、ゲート電極4、及びカソード電極2(電子
放出層5)は、略平行に並列配置され、その電場が平行
に形成されるように配置されていることにより、アノー
ド電極7の形成する電界は、直接、電子放出素子に影響
を及ぼし易い。
【0067】このような図1に示す電子放出素子に対し
て、上記図3の実線のVg−Ie特性を示す設定のもと
で、ゲート電圧Vg=0Vとすると、孔の底にある電子
放出層5の中心部にアノード電極7に向かう方向の電界
が残留して、その領域より電子放出が起こる。
【0068】一方、図1に示す電子放出素子に対して、
同様に図3の実線のVg−Ie特性を示す設定のもと
で、ゲート電圧Vgをマイナス電位に設定すると、放出
電流Ie量は著しく減少する。これは、カソード電極2
とゲート電極4の電圧の関係を反転させる、即ち、カソ
ード電極2の方がゲート電極4よりも高電位とすること
で、電子放出層5にかかる電界の方向が変化するためで
ある。
【0069】前述のように、本実施の形態に係る電子放
出素子では、アノード電極7、ゲート電極4、カソード
電極2(電子放出層5)は、略平行に並列配置されてお
り、互いに影響を受けやすいことを反映して、ゲート電
極4とカソード電極2間の電圧の反転によって電子放出
層5にかかる電界が反転するので、アノード電極7方向
に向う電界強度を容易に下げることができ、電子放出が
効果的に抑制される。
【0070】このことから、図3の実線に示すVg−I
e特性に従う本実施の形態に係る電子放出素子を良好に
制御するためには、図3からも分かるように、電子放出
素子のOFF時の停止条件を、破線で示す従来のVg−
Ie特性に従う電子放出素子の場合のVg=0から、実
線で示すVg−Ie特性上で放出電流Ie=0となる位
置にずらすことが考えられる。即ち、OFF時の停止条
件は矢印でずらして示したゲート電圧Vg=−V2に設
定すればよい。このようにすることで、OFF状態で
は、放出電流Ie量をほとんどゼロとすることができ
る。
【0071】したがって、本実施の形態に係る電子放出
素子のOFF状態での新たなセットポイントは、図3の
実線で示されるVg−Ie特性でIe=0となる位置、
すなわち、カソード電圧Vc=0、ゲート電圧Vg=−
V2となる位置である。ここで、カソード電圧Vc及び
ゲート電圧Vgの両者の相対的な電位条件は変えなけれ
ば、カソード電極2とゲート電極4との間に生じる電界
強度は変わらないので、OFF状態でのセットポイント
はVc=V2、Vg=0でもかまわない。即ち、OFF
状態における電子放出素子の放出電流Ieを抑えるに
は、Vc>Vg((Vg−Vc)<0)であればよいこ
とになる。
【0072】一方、このような図3に実線で示されるV
g−Ie特性を有する電子放出素子のON状態におい
て、アノード電圧Vaが低い従来の場合におけるVg=
V1(Vc=0)のときと同様の放出電流Ie量が必要
であれば、図3の実線に示したようにゲート電圧Vg=
V1−V2に設定すればよい。ここで、前述したよう
に、カソード電位Vc=V2、ゲート電圧Vg=V1と
しても、カソード電圧Vc及びゲート電圧Vgの両者の
相対的な電位条件を変わらないので、同様の放出電流I
e量が得られる。
【0073】図2(a)は、上記の条件で素子を制御し
た場合の例である。すなわち、カソード電圧Vcは0V
からV2に変更して一定に維持し、それに合わせてゲー
ト電圧VgをON時をV1に、OFF時を0Vにセット
ポイントを変更し変調する電圧として制御を行う。
【0074】さらに、図2(b)は、別の条件での制御
を示すものである。図2(b)の制御方法では、ゲート
電圧Vgは図2(a)と同様に変調させ、カソード電圧
VcをON時に0V、OFF時にV2となるようにセッ
トポイントを変更し、変調する電圧として制御を行うも
のである。
【0075】即ち、素子のON時にカソード電圧Vc=
0V、ゲート電圧Vg=V1として、ON時のセットポ
イントを、図3の破線上に示した白抜き丸の位置から縦
軸に沿って実線上まで移動した位置に設定している。こ
れにより、ON時のカソード電極2とゲート電極4間の
電圧(Vg−Vc)が、(Vg−Vc)=V1となっ
て、図2(a)に示す制御条件におけるON時のカソー
ド電極2とゲート電極4間の電圧(Vg−Vc)=V1
−V2よりも大きくなるので、放出電流Ie量を大きく
することができる。また、この場合でも、OFF時のカ
ソード電圧Vcとゲート電圧Vgの相対関係は、(Vg
−Vc)<0となっている。
【0076】なお、Eaを大きくしたことで問題が顕著
になるが、その影響は、EaとEgの比で説明される。
【0077】図4(a)に、Eg/EaとIeの関係を示す。
【0078】図4(a)の破線のグラフから明らかなよ
うに、Eg/Ea>100であれば、OFF時にVg―Vc=0であ
る従来の駆動方式でもOFF時の(残留)放出電流Ieはほ
とんどゼロとなる。しかし、Eg/Eaが小さくなるに従っ
て、OFF時のIeが増え始める。
【0079】一方、本発明の方式ではVg−Vc<0にする
ことで、OFF時のIeは抑えられ、実線のグラフとなる。
【0080】図4(b)にON−OFFのコントラストを示
す。電子放出素子では、ON時に対するOFF時の放出電流I
eの比(Ie(OFF)/Ie(ON))は、望ましくは1/10
00程度、また、最低でも1/100程度に抑えること
が必要である。本発明の方式では、Eg/Eaが小さくなっ
ても、コントラスト(Ie(OFF)/Ie(ON))を低く抑
えることができる。
【0081】従って、本発明の駆動によるコントラスト
低減の防止の効果は、Eg/Ea≦100でより有効な方式
となる。
【0082】また、カソード電圧Vc=V2の設定は、電子
放出構造に依存している。図5(a)に素子の孔の形状
によるOFF時の(残留)電界および(残留)放出電流Ie
を示した。一番大きな残留電界が発生するのは、孔中央
部であり、その位置での電界を示した。
【0083】素子形状としては、孔の開口幅w1と孔の
深さh1の比で示したが、この比で孔形状をほぼ正規化
して考えることができる。
【0084】w1/h1が大きくなるにつれ、、OFF時
にVg−Vc=0である従来の駆動方式では、OFF時のIeが大
きくなる。一方、w1/h1<1では、通常の駆動条件
でも、Ieがそれほど大きくなることはない。
【0085】図5(b)にON−OFFのコントラストを示
す。通常の駆動条件であるOFF時にVg−Vc=0では、w1
/h1が大きくなりコントラストが低減する形状におい
ても、本発明の方式を採用することで、コントラストの
低減を防ぐことができる。
【0086】また、本発明の駆動によるコントラスト低
減の防止の効果は、w1/h1≧1でより有効な方式と
なる。
【0087】ここでは、アノード電圧Vaを大きくした
が、素子とアノード電極7間の電界を強めるには、素子
とアノード電極7間距離Hを縮めても同様である。した
がって、その場合にも、本実施の形態に係る電子放出素
子の制御方法は有効である。
【0088】以上で用いられた本実施の形態に係る電子
放出素子では、電子放出層5とアノード電極7の間に歪
みが少なく平坦な電界が形成されるので、電子ビーム径
の広がりが小さい。即ち、電子ビーム径を小さくするこ
とができる。また、電子放出層5の材料として、低仕事
関数の材料を選択することで、素子の駆動電圧を低く設
定できる。
【0089】また、本実施の形態に係る電子放出素子
は、積層を繰り返して製造される非常に単純な構成であ
り、製造プロセスが容易であり、歩留まり良く製造でき
る。
【0090】図6は本実施の形態に係る電子放出素子の
一般的な製造方法を示す。以下、図6を参照して、本実
施の形態に係る電子放出素子の製造方法の一例を説明す
る。
【0091】図6(a)に示すように、予め、その表面
を十分に洗浄した、石英ガラス、Na等の不純物含有量
を減少させたガラス、青板ガラス、シリコン基板等にス
パッタ法等によりSiO2を積層した積層体、アルミナ
等セラミックスの絶縁性基板のうち、いずれか一つを基
板1として用い、基板1上にカソード電極2を積層す
る。
【0092】カソード電極2は一般的に導電性を有して
おり、蒸着法、スパッタ法等の一般的真空成膜技術、フ
ォトリソグラフィー技術により形成される。カソード電
極2の材料は、例えば、Be,Mg,Ti,Zr,H
f,V,Nb,Ta,Mo,W,Al,Cu,Ni,C
r,Au,Pt,Pd等の金属または合金材料、Ti
C,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化
物、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB4,G
dB4等の硼化物、TiN,ZrN,HfN等の窒化
物、Si,Ge等の半導体、ダイヤモンドを分散した炭
素及び炭素化合物、有機高分子材料、アモルファスカー
ボン,グラファイト,ダイヤモンドライクカーボン,炭
素を主成分とするファイバー(カーボンナノチューブや
グラファイトナノファイバー)等から適宜選択される。
カソード電極2の厚さとしては、数十nmから数mmの
範囲で設定され、好ましくは数百nmから数μmの範囲
で選択される。
【0093】次に、図6(b)に示すように、カソード
電極2に続いて絶縁層3を堆積する。絶縁層3は、スパ
ッタ法等の一般的な真空成膜法、CVD法、真空蒸着法
で形成され、その厚さとしては、数nmから数μmの範
囲で設定され、好ましくは数十nmから数百nmの範囲
から選択される。望ましい材料としてはSiO2,Si
N,Al23,CaF等の高電界に絶えられる耐圧の高
い材料が望ましい。
【0094】更に、絶縁層3に続きゲート電極4を堆積
する。ゲート電極4は、カソード電極2と同様に導電性
を有しており、蒸着法、スパッタ法等の一般的真空成膜
技術、フォトリソグラフィー技術により形成される。ゲ
ート電極4の材料は、例えば、Be,Mg,Ti,Z
r,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Al,Cu,N
i,Cr,Au,Pt,Pd等の金属または合金材料、
TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭
化物、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB4
GdB4等の硼化物、TiN,ZrN,HfN等の窒化
物、Si,Ge等の半導体、有機高分子材料等から適宜
選択される。ゲート電極4の厚さとしては、数nmから
数十μmの範囲で設定され、好ましくは数nmから数百
nmの範囲で選択される。
【0095】なお、カソード電極2及びゲート電極4
は、同一材料でも異種材料でも良く、また、同一形成方
法でも異種方法でも良い。
【0096】次に、図6(c)に示すように、フォトリ
ソグラフィー技術によりマスクパターン41を形成す
る。
【0097】そして、図6(d)に示すように、各層
3,4の一部がカソード電極2から取り除かれて孔が形
成された積層構造が形成される。ただし、本エッチング
工程は、カソード電極2上で停止しても良いし、カソー
ド電極2の一部がエッチングされても良い。
【0098】エッチング工程はそれぞれの各層3,4,
及び41の材料に応じて、エッチング方法を選択すれば
良い。
【0099】次に、図6(e)に示すように、全面に電
子放出層5の材料を堆積し、孔の底面に電子放出層5を
形成する。5'はマスクパターン41上に堆積された電
子放出層5の材料である。
【0100】電子放出層5は蒸着法、スパッタ法、プラ
ズマCVD法等の一般的成膜技術などで形成される。電
子放出層5の材料は、低仕事関数の材料を選択するのが
好ましい。例えば、アモルファスカーボン,グラファイ
ト,ダイヤモンドライクカーボン,ダイヤモンドを分散
した炭素及び炭素化合物等から適宜選択される。好まし
くはより仕事関数の低いダイヤモンド薄膜、ダイヤモン
ドライクカーボン等が良い。電子放出層5の膜厚として
は、数nmから数百nmの範囲で設定され、好ましくは
数nmから数十nmの範囲で選択される。
【0101】これらの電子放出層5から電子を放出させ
るのに必要な電界をできるだけ低くできれば、駆動電圧
を下げられる。電子放出層5から電子を放出させるのに
必要な電界が5×107V/m以下であれば、駆動電圧
は十数V程度に低減でき、好ましい。
【0102】次に、図6(f)のようにマスクパターン
41を剥離して、図1に示すような電子放出素子が完成
する。
【0103】素子に形成された孔の開口幅w1は、素子
の電子放出特性に大きく依存する因子であり、素子を構
成する材料の特性、特に電子放出層5の仕事関数や膜
厚、素子の駆動電圧、その時に必要とする電子ビーム径
の形状により適宜設定される。通常、w1は数百nmか
ら数十μmの範囲から選択される。なお、孔の形状は特
に定められるものではなく、矩形形状であってもよい。
【0104】また、孔の高さh1は、素子の電子放出特
性に依存するもうひとつの因子であり、電子放出に必要
な電界を与えるためには絶縁層3、電子放出層5の膜厚
によって適宜設定される。また、電子ビーム径の形状に
も関連している。
【0105】そして、孔の開口幅w1と孔の高さh1
は、その絶対値と共にその比w1/h1が重要であり、
w1/h1によって、本実施の形態に係る電子放出素子
の制御方法の効果がより有効な範囲を定めることができ
る。特に、w1/h1≧1を満たすことが好適である。
【0106】さらに、本実施の形態に係る電子放出素子
の製造方法として、カソード電極2のパターンニング
後、電子放出層5を全面に形成し、エッチング工程で、
電子放出層5の上面でエッチングを停止させる場合もあ
る。また、ダイヤモンド薄膜、又はダイヤモンドライク
カーボン等を所望の場所に選択的に堆積する場合もあ
る。
【0107】また、素子構造を孔構造ではなく、それを
反転した凸構造とする場合もある。ここで言う凸構造
は、図15に示した形態を指し、即ち、基板1上にゲー
ト電極4が配置され、このゲート電極4上に絶縁層3が
配置され、さらに、この絶縁層上にカソード電極2が配
置され、カソード電極2上に電子放出層5が配置される
形態を指す。図15の例では、カソード電極2上に電子
放出層5を配置しているが、電子放出層5が十分に低抵
抗であれば、カソード電極を電子放出層が兼ねる形態に
することもできる。この凸構造の場合、w1は、基板1
表面と実質的に平行な方向における、絶縁層3の幅であ
り、また、h1はゲート電極4表面から電子放出層の表
面までの距離に相当する。この形態に係る電子放出素子
においても、OFF時のゲートとカソード間の電圧Vg
−Vcを0V未満とすることで、w1/h1の比がいず
れの場合においても、従来のOFF時の電圧(Vg−V
c)が0Vである場合に比べて、OFF時に放出される
電流を抑制できる。そして特に、本発明の制御方法の効
果がより有効な範囲としては、w1/h1≦10を満た
すことが好ましく、さらには、w1/h1≦1を満たす
ことがより好ましい。
【0108】本実施の形態に係る電子放出素子の応用例
について以下に述べる。本実施の形態に係る電子放出素
子の複数個を基板上に配列し、例えば電子源あるいは画
像形成装置が構成できる。
【0109】また、電子源における電子放出素子の配列
については、種々のものが採用される。一例として、電
子放出素子をX方向及びY方向に行列状に複数個配し、
同じ行に配された複数の電子放出素子の電極の一方を、
X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配された複数の
電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線に共通に接
続した単純マトリクス配置がある。以下、単純マトリク
ス配置について詳述する。
【0110】図7、図8において、71,81は電子源
基板、72,82はX方向配線、73,83はY方向配
線である。また、図8において84は本実施の形態に係
る電子放出素子である。
【0111】X方向配線82は、Dx1,Dx2,…D
xmのm本の配線からなり、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等を用いて形成された導電性金属等で構成するこ
とができる。配線の材料、膜厚、幅は、適宜設計され
る。Y方向配線83は、Dy1,Dy2,…Dynのn
本の配線からなり、X方向配線82と同様に形成され
る。これらm本のX方向配線82とn本のY方向配線8
3との間には、層間絶縁層(不図示)が設けられてお
り、両者を電気的に分離している(m,nは、共に正の
整数)。
【0112】層間絶縁層(不図示)は、真空蒸着法、印
刷法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2等で構
成される。例えば、X方向配線82を形成した基板81
の全面或いは一部に所望の形状で形成され、特に、X方
向配線82とY方向配線83の交差部の電位差に耐え得
るように、膜厚、材料、製法が適宜設定される。X方向
配線82とY方向配線83は、それぞれ端子として外部
に引き出されている。
【0113】電子放出素子84を構成するm本のX方向
配線82は、カソード電極2をかねる場合もあり、n本
のY方向配線83は、ゲート電極4をかねる場合があ
り、層間絶縁層は絶縁層3をかねる場合がある。
【0114】X方向配線82には、X方向に配列した電
子放出素子84の行を、選択するための走査信号を印加
する不図示の走査信号印加手段が接続される。一方、Y
方向配線83には、Y方向に配列した電子放出素子84
の各列を入力信号に応じて、変調するための不図示の変
調信号発生手段が接続される。各電子放出素子に印加さ
れる駆動電圧は、当該素子に印加される走査信号と変調
信号の差の電圧として供給される。
【0115】なお、以上で説明した図8では電子放出素
子84はX方向配線82及びY方向配線83から延びる
結線に接続されて設けられている。しかし、図7のよう
にX方向配線82はカソード電極2をかね、Y方向配線
83はゲート電極4をかねて、X方向配線72及びY方
向配線73の交点に孔を形成し、孔の底に電子放出層5
を形成した電子放出素子を構成してもよい。
【0116】上記構成の電子源においては、単純なマト
リクス配線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動
可能とすることができる。このような単純マトリクス配
置の電子源を用いて構成した画像形成装置について、図
9を用いて説明する。図9は、画像形成装置の一例を示
す模式図である。
【0117】図9において、84は電子放出素子、71
は電子放出素子を複数配した電子源基板、91は電子源
基板81を固定したリアプレート、96はガラス基板9
3の内面に蛍光膜94とメタルバック95等が形成され
たフェースプレートである。92は支持枠であり、該支
持枠92には、リアプレート91、フェースプレート9
6がフリットガラス等を用いて接続される。
【0118】外囲器(パネル)98は、上述の如く、フ
ェースプレート96、支持枠92、リアプレート91で
構成される。リアプレート91は主に基板81の強度を
補強する目的で設けられるため、基板81自体で十分な
強度を持つ場合は別体のリアプレート91は不要とする
ことができ、基板81とリアプレート91が一体構成の
部材であっても構わない。
【0119】支持枠92の蛍光膜94とメタルバック9
5とをその内側表面に配置したフェースプレート96と
リアプレート91と支持枠92とが接合する接着面にフ
リットガラスを塗布し、フェースプレート96と支持枠
92とリアプレート91とを、所定の位置で合わせ、固
定し、加熱して焼成し封着する。
【0120】焼成し封着する加熱手段は、赤外線ランプ
等を用いたランプ加熱、ホットプレート等、種々のもの
が採用でき、これらに限定されるものではない。
【0121】外囲器98を構成する複数の部材を加熱接
着する接着材料は、フリットガラスに限るものではな
く、封着工程後、充分な真空雰囲気を形成できる材料で
あれば、種々の接着材料を採用することができる。
【0122】上述した外囲器98は、本発明の一実施態
様であり、限定されるものではなく、種々のものが採用
できる。
【0123】他の例として、基板81に直接支持枠92
を封着し、フェースプレート96、支持枠92及び基板
81で外囲器98を構成しても良い。また、フェースプ
レート96、リアプレート91間に、スペーサとよばれ
る不図示の支持体を設置することにより、大気圧に対し
て十分な強度をもつ外囲器78を構成することもでき
る。
【0124】図10はフェースプレート96に形成され
た蛍光膜94を示す模式図である。蛍光膜94は、モノ
クロームの場合は蛍光体105のみから構成することが
できる。カラーの蛍光膜94の場合は、ブラックストラ
イプ,ブラックマトリクス等と呼ばれる黒色導電材10
6と蛍光体105とから構成することができる。
【0125】ブラックストライプ、ブラックマトリクス
を設ける目的は、カラー表示の場合、必要となる三原色
蛍光体の各蛍光体105間の塗り分け部を黒くすること
で混色等を目立たなくすることと、蛍光膜94における
外光反射によるコントラストの低下を抑制することにあ
る。ブラックストライプの材料としては、通常用いられ
ている黒鉛を主成分とする材料の他、導電性があり、光
の透過及び反射が少ない材料を用いることができる。
【0126】ガラス基板93に蛍光体を塗布する方法
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷法等
が採用できる。蛍光膜94の内面側には、通常メタルバ
ック95が設けられる。
【0127】メタルバック95を設ける目的は、蛍光体
105の発光の内面側への光をフェースプレート96側
へ鏡面反射させることにより輝度を向上させること、電
子ビーム加速電圧を印加するための電極として作用させ
ること、外囲器78内で発生した負イオンの衝突による
ダメージから蛍光体105を保護すること等である。
【0128】メタルバック95は、蛍光膜94作製後、
蛍光膜94の内面側表面の平滑化処理(通常、「フィル
ミング」と呼ばれる。)を行い、その後Alを真空蒸着
等を用いて堆積させることで作製できる。
【0129】フェースプレート96には、更に蛍光膜9
4の導電性を高めるため、蛍光膜94の外面側に透明電
極(不図示)を設けてもよい。
【0130】本実施の形態においては、電子放出素子8
4の直上に電子ビームが到達するため、電子放出素子8
4の直上に蛍光膜94が配置されるように、位置合わせ
されて構成される。
【0131】次に、封着工程を施した外囲器(パネル)
98を封止する真空封止工程について説明する。
【0132】真空封止工程は、外囲器(パネル)98を
加熱して、80〜250℃に保持しながら、イオンポン
プ,ソープションポンプ等の排気装置によりの排気管
(不図示)を通じて排気し、有機物質の十分少ない雰囲
気にした後、排気管をバーナーで熱して溶解させて封じ
きる。
【0133】外囲器98の封止後の圧力を維持するため
に、ゲッター処理を行なうこともできる。これは、外囲
器98の封止を行う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あ
るいは高周波加熱等を用いた加熱により、外囲器98内
の所定の位置(不図示)に配置されたゲッターを加熱
し、蒸着膜を形成する処理である。ゲッターは通常Ba
等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用により、外囲器
98内の雰囲気を維持するものである。
【0134】以上の工程によって製造された単純マトリ
クス配置の電子源を用いて構成した画像形成装置は、各
電子放出素子84に、X方向配線82及びY方向配線8
3がそれぞれ引き出された容器外端子Dox1〜Dox
m、Doy1〜Doyn(それぞれ、Dx1〜Dxm、
Dy1〜Dynの各配線に対応)を介して電圧を印加す
ることにより、電子放出が生ずる。
【0135】高圧端子97を介してメタルバック95あ
るいは透明電極(不図示)に高圧を印加し、電子ビーム
を加速する。
【0136】加速された電子は、蛍光膜94に衝突し、
発光が生じて画像が形成される。
【0137】図11は画像形成装置でNTSC方式のテ
レビ信号に応じて表示を行うための駆動回路の一例を示
すブロック図である。
【0138】走査回路1102について説明する。走査
回路1102は、内部にm個のスイッチング素子を備え
たもので(図中、S1乃至Smで模式的に示している)
ある。各スイッチング素子は、直流電圧源Vx1の出力
電圧もしくは直流電圧源Vx2のいずれか一方を選択
し、画像形成装置としての表示パネル1101の端子D
ox1乃至Doxmと電気的に接続される。
【0139】S1乃至Smの各スイッチング素子は、制
御回路1103が出力する制御信号Tscanに基づい
て動作するものであり、例えばFETのようなスイッチ
ング素子を組み合わせることにより構成することができ
る。
【0140】直流電圧源Vx1,Vx2は、本実施の形
態の場合には前述の本実施の形態に係る電子放出素子の
特性に基づき設定されている。
【0141】制御回路1103は、外部より入力する画
像信号に基づいて適切な表示が行なわれるように各部の
動作を整合させる機能を有する。制御回路1103は、
同期信号分離回路1106より送られる同期信号Tsy
ncに基づいて、各部に対してTscan、Tsft、
及びTmryの各制御信号を発生させる。
【0142】同期信号分離回路1106は、外部から入
力されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と
輝度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波
数分離回路(フィルタ)等を用いて構成できる。
【0143】同期信号分離回路1106により分離され
た同期信号は、垂直同期信号と水平同期信号より成る
が、ここでは説明の便宜上Tsync信号として図示し
た。また、テレビ信号から分離された画像の輝度信号成
分は便宜上DATA信号と表した。DATA信号はシフ
トレジスタ1104に入力される。
【0144】シフトレジスタ1104は、時系列的にシ
リアルに入力されるDATA信号を、画像の1ライン毎
にシリアル/パラレル変換するためのもので、制御回路
1103より送られる制御信号Tsftに基づいて動作
する(即ち、制御信号Tsftはシフトレジスタ110
4のシフトクロックであるということもできる。)。
【0145】シリアル/パラレル変換された画像1ライ
ン分(電子放出素子n素子分の駆動データに相当)のデ
ータは、Id1乃至Idnのn個の並列信号としてシフ
トレジスタ1104から出力される。
【0146】ラインメモリ1105は、画像1ライン分
のデータを必要時間の間だけ記憶するための記憶装置で
あり、制御回路1103より送られる制御信号Tmry
に従って適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶
された内容は、Id'1乃至Id'nとして出力され、変
調信号発生器1107に入力される。
【0147】変調信号発生器1107は、画像データI
d'1乃至Id'nの各々に応じて本実施の形態に係る電
子放出素子の各々を適切に駆動変調するための信号源で
あり、その出力信号は、端子Doy1乃至Doynを通
じて表示パネル1101内の本実施の形態に係る電子放
出素子に印加される。
【0148】本素子にパルス状の電圧を印加する場合、
例えば電子放出閾値以下の電圧を印加しても電子放出は
生じないが、電子放出閾値以上の電圧を印加する場合に
は電子ビームが出力される。その際、パルスの波高値V
mを変化させる事により出力電子ビームの強度を制御す
ることが可能である。また、パルスの幅Pwを変化させ
ることにより出力される電子ビームの電荷の総量を制御
する事が可能である。
【0149】したがって、入力信号に応じて、電子放出
素子を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅
変調方式等が採用できる。
【0150】電圧変調方式を実施するに際しては、変調
信号発生器1107として、一定長さの電圧パルスを発
生し、入力されるデータに応じて適宜パルスの波高値を
変調するような電圧変調方式の回路を用いることができ
る。
【0151】パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器1107として、一定の波高値の電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パル
スの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用い
ることができる。
【0152】シフトレジスタ1104やラインメモリ1
105は、デジタル信号式あるいはアナログ信号式のも
のを採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や
記憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
【0153】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路1106の出力信号DATAをデジタル信号
化する必要があるが、これには同期信号分離回路110
6の出力部にA/D変換器を設ければ良い。これに関連
してラインメモリ1105の出力信号がデジタル信号か
アナログ信号かにより、変調信号発生器1107に用い
られる回路が若干異なったものとなる。
【0154】即ち、デジタル信号を用いた電圧変調方式
の場合、変調信号発生器1107には、例えばD/A変
換回路を用い、必要に応じて増幅回路等を付加する。パ
ルス幅変調方式の場合、変調信号発生器1107には、
例えば高速の発振器および発振器の出力する波数を計数
する計数器(カウンタ)及び計数器の出力値と前記メモ
リの出力値を比較する比較器(コンパレータ)を組み合
せた回路を用いる。必要に応じて、比較器の出力するパ
ルス幅変調された変調信号を本実施の形態に係る電子電
子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅器
を付加することもできる。
【0155】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場合
には、変調信号発生器1107には、例えばオペアンプ
等を用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシ
フト回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式
の場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)を
採用でき、必要に応じて本実施の形態に係る電子電子放
出素子の駆動電圧まで電圧増幅するための増幅器を付加
することもできる。
【0156】図12(a)にパルス幅変調で制御する場
合のタイミングチャートの一例を示す。
【0157】駆動状態(ON状態)においては、アノー
ド電圧Vaは一定に保たれる。端子Dox1乃至Dox
mは、カソード電極に接続され、走査信号として、順次
信号が与えられ、直流電圧源Vx1,Vx2のいずれか
の電圧が選択される。また、Doy1乃至Doynは、
ゲート電極に接続され、順次変調信号が与えられ、0V
又はVy1の電圧が選択される。
【0158】図12(b)に単純マトリクス制御の電圧
の印加による各電子放出素子の駆動電圧の一例を示し
た。
【0159】図12(b)に示すように、選択的にON
される素子以外のOFFされる全ての素子で、(Vg−
Vc)<0となり、本実施の形態に係る電子放出素子の
制御方法で制御されている。
【0160】ここで述べた画像形成装置の構成は、本実
施の形態に係る画像形成装置の一例であり、本発明の技
術思想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号に
ついては、NTSC方式を挙げたが入力信号はこれに限
られるものではなく、PAL,SECAM方式等の他、
これよりも、多数の走査線からなるTV信号(例えば、
MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用
できる。
【0161】また、表示装置の他、感光性ドラム等を用
いて構成された光プリンタとしての画像形成装置等とし
ても用いることができる。
【0162】
【実施例】以下、本実施の形態についての実施例を詳細
に説明する。
【0163】[第1の実施例]図1に本実施例により作
製した電子放出素子の平面図、断面図の一例を、図6に
本実施例の電子放出素子の製造方法の一例を示す。以下
に、本実施例の電子放出素子の製造工程を詳細に説明す
る。
【0164】(工程1)まず、図6(a)に示すよう
に、基板1に石英を用い、十分洗浄を行った後、スパッ
タ法によりカソード電極2として厚さ300nmのTa
を形成した。
【0165】(工程2)次に、図6(b)に示すよう
に、絶縁層3として厚さ600nmのSiO2、ゲート
電極4として厚さ100nmのTaをこの順で堆積し
た。
【0166】(工程3)次に、図6(c)に示すよう
に、フォトリソグラフィーで、ポジ型フォトレジスト
(AZ1500/クラリアント社製)のスピンコーティ
ング、フォトマスクパターンを露光し、現像し、マスク
パターン41を形成した。
【0167】(工程4)図6(d)に示すように、マス
クパターン41をマスクとして、Taのゲート電極4及
びSiO2の絶縁層3をCF4ガスを用いてそれぞれドラ
イエッチングし、カソード電極2で停止させ、開口幅w
1が3μmの円形の孔を形成した。
【0168】(工程5)続いて図6(e)に示すよう
に、プラズマCVD法でダイヤモンドライクカーボンを
全面に100nm程度堆積した。これにより、孔の底に
ダイヤモンドライクカーボンの電子放出層5が形成され
た。反応ガスはCH4ガスを用いた。5'はマスクパター
ン41上に堆積した電子放出層5の材料としてのダイヤ
モンドライクカーボンである。
【0169】(工程6)図6(f)に示すように、マス
クパターン41を完全に除去し、本実施例の電子放出素
子を完成させた。この素子では、孔の深さh1は500
nmとなった。
【0170】以上のようにして作製した電子放出素子
を、図1(a)のように、アノード電極7をH=2mm
として配置して、図2(a)で示す制御を行った。素子
の駆動に伴って付与される電圧は、Va=10kV、V
1=20V、V2=2Vとした。また、比較例1とし
て、V1=20V、V2=0Vとした場合を考える。
【0171】ここで、アノード電極7として蛍光体を塗
布した電極を用い、電子ビームのサイズを観察した。こ
こで言う電子ビームサイズとは、発光した蛍光体のピー
ク輝度の10%の領域までのサイズとした。
【0172】その結果、電子放出素子のON時の電子ビ
ーム径は、本実施例及び比較例1の両者とも変わらず、
φ150μmとなった。
【0173】しかし、比較例1では、OFF時の放出電
流IeはON時の1/6が残留し、OFF時にも蛍光体
での発光が確認された。それに対し、本実施例では、O
FF時の電子放出電流IeはON時の1/100以下と
なり、蛍光体での発光も確認されなかった。
【0174】本発明におけるEg=18V/0.5μm
=3.6×107V/mであり、Ea=10kV/2m
m=5×106V/mであり、Eg/Ea=7.2であ
る。
【0175】したがって、本実施例は、電子放出素子を
有効に制御できる電界の条件である。
【0176】[第2の実施例]第2の実施例を示し、本
実施の形態に係る他の制御方法を説明する。
【0177】電子放出素子は第1の実施例と同様の図1
に示す素子を使用した。さらに、素子とアノード電極7
間距離Hは1mmに、アノード電圧Va=15kVに変
更した。
【0178】本実施例では、図2(b)で示す制御を行
った。また、比較例2として、第1の実施例での比較例
1と同様に、V1=15V、V2=0Vとした。
【0179】本実施例の構成では、素子とアノード電極
7間の電界は、第1の実施例の3倍になっている。
【0180】第1の実施例と同様にV2=2Vとする
と、OFF時の電子放出電流Ieが残留したためにV2
=4Vと設定した。一方、ON時のV1=16Vとして
も十分なIeが確保でき、OFF時の電子放出電流Ie
はON時の1/100以下になったまた、比較例2とし
て、V1=16V、V2=0Vとしたところ、比較例2
のOFF時の放出電流IeはON時の1/4が残留し、
第1の実施例の比較例1と比べてもさらに悪くなった。
【0181】これにより、ON時の駆動電圧Vg−Vc
=12Vとなり、実効的な駆動電圧が第1の実施例に比
べて低減することができた。
【0182】また、本実施例の電子ビーム径はφ130
μmと、第1の実施例に比べ小さくなった。
【0183】本実施例では、Eg=12V/0.5μm
=2.4×107V/mであり、Ea=15kV/2m
m=7.5×106V/mであり、Eg/Ea=3.2
である。
【0184】[第3の実施例]第2の実施例の電子放出
素子を図7で示すマトリクス配線の電子源とし、図9で
示す画像形成装置とした。そして、図11に示す駆動回
路を構成し、図12で示す制御を行った。即ち、Vx1
=4V、Vx2=20V、Vy1=16Vと設定して行
った。また、第2の実施例と同様に、比較例3として、
V1=16V、V2=0Vとし、OFF時の電圧がVg
=Vc=0Vとして単純マトリクス配線された装置を制
御して、比較を行った。
【0185】電子放出素子の画素サイズは、X=150
μm、Y=150μmのピッチで配置した。素子上方に
は蛍光膜74を配置した。この結果、比較例3ではコン
トラストの低下し、全体があかるくボケた画像形成装置
となったが、本実施例に係る画像形成装置では、OFF
状態の画素は発光せずコントラストが十分な画像形成装
置が形成できた。
【0186】図12(b)に示したように、マトリクス
駆動では、ONとなる素子のラインに半選択と呼ばれる
条件が設定される。このマトリクス駆動の場合、半選択
においても、素子がOFF状態であれば、これまでの素
子の制御方法が適用できる。本実施例で示した条件で
は、OFF状態の素子では、(Vg−Vc)<0となっ
ている。
【0187】[第4の実施例]次に、第4の実施例を示
す。本実施例では、図1の素子を電子放出層5をダイヤ
モンド膜として作製した。素子の作製方法については、
第1の実施例に準じ、適宜、電極材料、及び製造方法を
変更した。
【0188】第1の実施例と同様にアノード電極7をH
=2mmとして配置して、図2(a)で示した制御を、
Va=10kV、V1=15V、V2=2Vで行ったと
ころ、第1の実施例と同様の放出電流Ieの制御が可能
となり、駆動電圧を第1の実施例に比べ低減することが
可能となった。
【0189】[第5の実施例]次に、第5の実施例を示
す。本実施例では、図1に示す電子放出素子の孔の構造
を変えた。作製方法は第1の実施例と同じである。
【0190】電子放出素子の孔の開口幅w1=5μmと
変更し、孔の深さh1=500nmは第1の実施例と同
じとした。
【0191】さらに第1の実施例と同様にアノード電極
7をH=2mmとして配置して、Va=10kVとし、
図2(a)で示す制御を行った。第1の実施例と同様の
ON−OFFコントラストの得られる条件を探索したと
ころ、V1=19V、V2=4Vであった。
【0192】これは、本実施例では、第1の実施例に比
べw1/h1が大きいために、アノード電極7からの電
界が残留しやすい。したがって、V2を第2の実施例の
アノード電圧Vaを高くした場合と同様に、V1は低く
できるが、V2は幾分大きく設定するのがよい。
【0193】図5はw1/h1の違いによる残留電界強
度Eaである。w1/h1<1であれば、素子のOFF
状態でVc=Vg=0Vとしても、残留電界がほとんど
0になり、本実施の形態に係る電子放出素子の制御方法
による残留電界の抑制の効果は少なくなる。
【0194】ただし、その場合でも、本実施の形態に係
る電子放出素子の制御方法が悪影響を及ぼすことはなく
適用可能である。
【0195】[第6の実施例]第6の実施例を図13に
示す。本実施例では、電子放出素子の電子放出構造を変
更した一例を示した。
【0196】図13(a)は、電子放出層5が絶縁層3
の下部に積層されているものである。本構成では、図1
の構成と全く同様の制御が可能となる。
【0197】図13(b),図13(c)は、2層のカ
ソード電極2a,2bが形成され、電子放出層5の表面
がカソード電極2bより基板1側に凹んだ凹部となって
形成されている。本構成では、孔内の電位分布が変わ
り、電子ビーム径の縮小に効果がある。また、本実施例
でも、本実施の形態に係る電子放出素子の制御方法を適
用することで、同様の効果がある。
【0198】[第7の実施例]第7の実施例を図14に
示す。本実施例は、電子放出素子の他の構成例を示して
いる。
【0199】図14(a)には、孔構造が複数あるもの
であり、図14(b)は、孔構造の開口形状が、矩形形
状をしたものである。
【0200】図14(a),(b)のいずれも、第1の
実施例に比べて電子放出面積を増やす効果がある。
【0201】本実施例の形態では、構造によってはこれ
までの実施例と電界が異なってしまうが、本実施の形態
に係る電子放出素子の制御方法で駆動電圧の条件を適宜
変えることで、これまでの実施例と同様の効果がある。
【0202】[第8の実施例]第8の実施例を図15に
示す。図15(a)は断面図、図15(b)は上から見
た平面図である。
【0203】本実施例は孔構造ではなく、基板1上のゲ
ート電極4に絶縁層3を介してカソード電極2を積層し
た凸構造を有しており、そのカソード電極2上の最上部
に電子放出層5が形成されている。
【0204】電子放出素子を構成する材質は、第1の実
施例に準じ、カソード電極2の幅w1=3μmとした。
ただし、膜厚は、カソード電極2は100nm、絶縁層
3は500nm、ゲート電極4は2μmとした。また、
電子放出層5は、カソード電極2上部の全面に配置する
のではなくw2なる幅、本実施例では2μmとした。
【0205】本実施例では、ゲート電極4は、絶縁層3
を介して下部に存在するが、ゲート電極とカソード電極
間に印加する電位を実施例1と同様にすれば、実施例1
と同様の効果が得られる。
【0206】したがって、第1の実施例と同様の条件に
おいて、V1=18V、V2=4Vで良好な制御が行わ
れることが確認できた。
【0207】また、図16(a)に、本実施例の凸構造
の電子放出素子でのVg−Vc=0Vでの残留電界を示
した。図4で示した孔構造の場合と違い、凸構造では、
w1/h1を小さくすればするほど、残留する電界が強
くなる。また、図16(b)に示す様に、OFF時のコ
ントラストについて考察すると、本発明の駆動方法(図
16(b)中の実線)を用いた場合には、従来の駆動方
法(図16(b)中の破線)に比べて、w1/h1がい
ずれの場合においても、顕著な効果が見られた。
【0208】このため、本実施例の凸構造の電子放出素
子では、w1/h1がいずれの場合においても、従来の
駆動方法に比べて効果を有するが、特にはw1/h1≦
10を満たすことが好適であり、さらにはw1/h1≦
1を満たすことが好ましい。
【0209】さらに、本実施例では、w1/h1=0.
5(w1=0.25μm、h1=0.5μm)では、V
g=5Vでも、電子放出する条件となった。
【0210】以上説明したように、本発明では、電子放
出素子の停止状態での電子放出が効果的に抑制できる。
このため、電子ビーム径が小さく、電子放出面積が大き
く、製造プロセスが容易で、低電圧で駆動でき、高効率
な電子放出が可能な電子放出素子を良好に制御すること
ができる。
【0211】また、このような電子放出素子を電子源や
画像形成装置に適用すると、性能に優れた電子源及びコ
ントラストの低下が起こらない画像形成装置を実現でき
る。
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カソード電極とゲート電極間に形成される停止状態での
電界が駆動状態での電界と反転し、アノード電極に向か
う電界強度を容易に下げることができ、電子放出が効果
的に抑制されるので、電子放出の停止を良好に行える電
子放出素子、電子源および画像形成装置の駆動方法、そ
のような駆動を実現する電子源及び画像形成装置の駆動
回路、並びにこの駆動回路を有する電子源および画像形
成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a),(b)は実施の形態に係る電子
放出素子の構成を示す図である。
【図2】 図2(a),(b)は実施の形態に係る電子
放出素子の制御方法を示す図である。
【図3】 図3は実施の形態に係る電子放出素子の駆動
条件を説明する図である。
【図4】 図4(a),(b)は実施の形態に係る電子
放出素子の駆動条件を説明する図である。
【図5】 図5(a),(b)は実施の形態に係る電子
放出素子の駆動条件を説明する図である。
【図6】 図6は実施の形態に係る電子放出素子の製造
方法の一例を示す図である。
【図7】 図7は実施の形態に係る電子源の一例を示す
図である。
【図8】 図8は実施の形態に係る単純マトリクス配置
の電子源を示す概略構成図である。
【図9】 図9は実施の形態に係る単純マトリクス配置
の電子源を用いた画像形成装置を示す概略構成図であ
る。
【図10】 図10(a),(b)は実施の形態に係る
画像形成装置における蛍光膜を示す図である。
【図11】 図11は実施の形態に係る画像形成装置の
駆動回路の一例を示すブロック図である。
【図12】 図12は実施の形態に係る制御におけるタ
イミングチャートの一例及び駆動電圧の一例を示す図で
ある。
【図13】 図13は第6の実施例に係る電子放出素子
を示す図である。
【図14】 図14は第7の実施例に係る電子放出素子
を示す図である。
【図15】 図15は第8の実施例に係る電子放出素子
を示す図である。
【図16】 図16(a),(b)は第8の実施例に係
る電子放出素子の特性を説明する図である。
【図17】 図17は従来の画像形成装置の制御方法の
一例を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 基板 2,2a,2b カソード電極 4 ゲート電極 5 電子放出層 6 電極 7 アノード電極 8 高圧電源 71,81 電子源基板 72,82 X方向配線 73,83 Y方向配線 84 電子放出素子 91 リアプレート 92 支持枠 93 ガラス基板 94 蛍光膜 95 メタルバック 96 フェースプレート 97 高圧端子 98 外囲器 105 蛍光体 106 黒色導電体 1101 表示パネル 1102 走査回路 1103 制御回路 1104 シフトレジスタ 1105 ラインメモリ 1106 同期信号分離回路 1107 変調信号発生器
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 29/04 H01J 31/12 C 31/12 1/30 F (72)発明者 野村 和司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5C031 DD17 DD19 5C036 EE05 EF01 EF06 EF09 EG48 5C080 AA18 BB05 DD03 EE28 JJ04 JJ05 JJ06

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アノード電極に対向して配置される電子
    源の駆動方法であって、 前記電子源は、カソード電極およびゲート電極と、前記
    カソード電極上に配置された電子放出膜と、を有する電
    子放出素子を複数有しており、 前記カソード電極に印加されるカソード電圧をVcと
    し、前記ゲート電極に印加されるゲート電圧をVgとし
    た際に、 前記複数の電子放出素子の中で、電子を放出させる電子
    放出素子には、(Vg−Vc)>0を満たす電圧を印加
    し、 前記複数の電子放出素子の中で、前記電子を放出させる
    電子放出素子以外の電子放出素子には、(Vg−Vc)
    <0を満たす電圧を印加する電子源の駆動方法。
  2. 【請求項2】 アノード電極に対向して配置される電子
    放出素子の駆動方法であって、 前記電子放出素子は、カソード電極上に絶縁層を介して
    配置されたゲート電極と、前記絶縁層および前記ゲート
    電極に配置された開口内の前記カソード電極上に配置さ
    れた電子放出膜と、を有しており、 前記カソード電極に印加されるカソード電圧をVcと
    し、前記ゲート電極に印加されるゲート電圧をVgとし
    た際に、 前記電子放出素子から電子を放出させる際には、(Vg
    −Vc)>0を満たす電圧を印加し、 前記電子放出素子から電子を放出させない際には、、
    (Vg−Vc)<0を満たす電圧を印加する電子放出素
    子の駆動方法。
  3. 【請求項3】 アノード電極に対向して配置される電子
    放出素子の駆動方法であって、 前記電子放出素子は、カソード電極およびゲート電極
    と、前記カソード電極上に配置された電子放出膜と、を
    有しており、 前記カソード電極に印加されるカソード電圧をVcと
    し、前記ゲート電極に印加されるゲート電圧をVgと
    し、前記アノード電極に印加されるアノード電圧をVa
    とし、前記ゲート電極と前記カソード電極との間隔をh
    とし、前記アノード電極と前記電子放出素子との間隔を
    Hとした際に、[(Vg−Vc)/h]/(Va/H)≦
    100を満たし、 前記電子放出素子から電子を放出させる際には、(Vg
    −Vc)>0を満たす電圧を印加し、 前記電子放出素子から電子を放出させない際には、、
    (Vg−Vc)<0を満たす電圧を印加する電子放出素
    子の駆動方法。
  4. 【請求項4】 アノード電極に対向して配置される電子
    放出素子の駆動方法であって、 前記電子放出素子は、ゲート電極上に絶縁層を介して配
    置されたカソード電極と、前記カソード電極上に配置さ
    れた電子放出膜と、を有しており、 前記カソード電極に印加されるカソード電圧をVcと
    し、前記ゲート電極に印加されるゲート電圧をVgとし
    た際に、 前記電子放出素子から電子を放出させる際には、(Vg
    −Vc)>0を満たす電圧を印加し、 前記電子放出素子から電子を放出させない際には、、
    (Vg−Vc)<0を満たす電圧を印加する電子放出素
    子の駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記アノード電極に印加されるアノード
    電圧をVaとし、前記カソード電極と前記アノード電極
    間の距離をHとし、前記カソード電極と前記ゲート電極
    間の距離をhとして、 前記電子放出素子から電子を放出させる際の、前記カソ
    ード電極と前記ゲート電極間の平均的な電界強度をEg
    =(Vg−Vc)/hとし、 電子放出素子と前記アノード電極間の平均的な電界強度
    をEa=Va/Hとしたとき、 Eg/Ea≦100を満たす請求項1に記載の電子源の
    駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記アノード電極に印加されるアノード
    電圧をVaとし、前記カソード電極と前記アノード電極
    間の距離をHとし、前記カソード電極と前記ゲート電極
    間の距離をhとして、 前記電子放出素子から電子を放出させる際の、前記カソ
    ード電極と前記ゲート電極間の平均的な電界強度をEg
    =(Vg−Vc)/hとし、 電子放出素子と前記アノード電極間の平均的な電界強度
    をEa=Va/Hとしたとき、Eg/Ea≦10を満た
    す請求項1に記載の電子源の駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記カソード電極と前記ゲート電極が絶
    縁層を介して積層されており、 前記電子放出膜は略平坦であり、 そして、前記電子放出膜は前記アノード電極に略平行に
    配されている請求項1、5〜6のいずれかに記載の電子
    源の駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記ゲート電極および前記絶縁層に、幅
    がw1の開口が配置されており、 前記開口内に前記電子放出膜が配されており、 前記開口の深さをh1とした時、 w1/h1≧1である請求項7記載の電子源の駆動方
    法。
  9. 【請求項9】 前記電子放出膜の電子放出に必要な電界
    が5×107V/m以下であって、 前記アノード電極に印加されるアノード電圧をVaと
    し、前記カソード電極と前記アノード電極間の距離をH
    とした際に、Ea=Va/Hが、5×106V/m以上
    である請求項1、5〜8のいずれかに記載の電子源の駆
    動方法。
  10. 【請求項10】 前記電子放出膜が、ダイヤモンドある
    いはダイヤモンドライクカーボンからなる膜である請求
    項1、5〜9のいずれかに記載の電子源の駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記電子放出膜が、炭素を主成分とす
    るファイバ―を含む膜である請求項1、5〜9のいずれ
    かに記載の電子源の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記複数の電子放出素子がマトリクス
    状に配線されてなる請求項1、5〜11のいずれかにに
    記載の電子源の駆動方法。
  13. 【請求項13】 カソード電極およびゲート電極と、前
    記カソード電極上に配置された電子放出膜と、を有する
    電子放出素子を複数有する電子源と、前記電子源に対向
    して配置されるアノード電極と、 前記アノード電極上に、前記電子源から放出された電子
    によって画像を形成する画像形成部材と、を有する画像
    形成装置であって、 前記電子源が請求項1、5〜12のいずれかに記載の電
    子源の駆動方法によって駆動される画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記画像成部材は、電子の衝突によっ
    て発光する蛍光体である請求項13に記載の画像形成装
    置。
  15. 【請求項15】 前記アノード電極に印加されるアノー
    ド電圧をVaとし、前記カソード電極と前記アノード電
    極間の距離をHとし、前記カソード電極と前記ゲート電
    極間の距離をhとして、 前記電子放出素子から電子を放出させる際の、前記カソ
    ード電極と前記ゲート電極間の平均的な電界強度をEg
    =(Vg−Vc)/hとし、電子放出素子と前記アノー
    ド電極間の平均的な電界強度をEa=Va/Hとしたと
    き、Eg/Ea≦100を満たす請求項2,3,4のい
    ずれかに記載の電子放出素子の駆動方法。
  16. 【請求項16】 前記アノード電極に印加されるアノー
    ド電圧をVaとし、前記カソード電極と前記アノード電
    極間の距離をHとし、前記カソード電極と前記ゲート電
    極間の距離をhとして、 前記電子放出素子から電子を放出させる際の、前記カソ
    ード電極と前記ゲート電極間の平均的な電界強度をEg
    =(Vg−Vc)/hとし、電子放出素子と前記アノー
    ド電極間の平均的な電界強度をEa=Va/Hとしたと
    き、Eg/Ea≦10を満たす請求項2,3,4のいず
    れかに記載の電子放出素子の駆動方法。
  17. 【請求項17】 前記カソード電極と前記ゲート電極が
    絶縁層を介して積層されており、 前記電子放出膜は略平坦であり、 そして、前記電子放出膜は前記アノード電極に略平行に
    配されている請求項2〜4、15〜16のいずれかに記
    載の電子放出素子の駆動方法。
  18. 【請求項18】 前記電子放出膜の電子放出に必要な電
    界が5×107V/mが以下であって、 前記アノード電極に印加されるアノード電圧をVaと
    し、前記カソード電極と前記アノード電極間の距離をH
    とした際に、Ea=Va/Hが、5×106V/m以上
    である請求項2〜4、15〜17のいずれかに記載の電
    子放出素子の駆動方法。
  19. 【請求項19】 前記電子放出膜が、ダイヤモンドある
    いはダイヤモンドライクカーボンからなる膜である請求
    項2〜4、15〜18のいずれかに記載の電子放出素子
    の駆動方法。
  20. 【請求項20】 前記電子放出膜が、炭素を主成分とす
    るファイバ―を含む膜である請求項2〜4、15〜18
    のいずれかに記載の電子放出素子の駆動方法。
  21. 【請求項21】 前記ゲート電極および前記絶縁層に、
    幅がw1の開口が配置されており、 前記開口内に前記電子放出膜が配されており、 前記開口の深さをh1とした時、w1/h1≧1である
    請求項2、15〜20のいずれかに記載の電子放出素子
    の駆動方法。
  22. 【請求項22】 前記カソード電極の幅をw1、前記ゲ
    ート電極の表面から前記電子放出膜の表面までの間隔を
    h1とした時に、w1/h1≦10である請求項4、1
    5〜20に記載の電子放出素子の駆動方法。
  23. 【請求項23】 前記カソード電極の幅をw1、前記ゲ
    ート電極の表面から前記電子放出膜の表面までの間隔を
    h1とした時に、w1/h1≦1である請求項4、15
    〜20に記載の電子放出素子の駆動方法。
  24. 【請求項24】 電子放出素子が複数配置された電子源
    の駆動方法であって、前記電子放出素子が請求項2〜
    4、15〜23のいずれかに記載の電子放出素子の駆動
    方法によって駆動される電子源の駆動方法。
  25. 【請求項25】 前記複数の電子放出素子がマトリクス
    状に配線されてなる請求項24に記載の電子源の駆動方
    法。
  26. 【請求項26】 電子放出素子が複数配置された電子源
    と、 前記電子放出素子に対向して配置されるアノード電極
    と、 前記アノード電極上に、前記電子源から放出された電子
    によって画像を形成する画像形成部材と、を有する画像
    形成装置であって、 前記電子源が請求項24または25に記載の電子源の駆
    動方法によって駆動される画像形成装置。
  27. 【請求項27】 前記画像成部材は、電子の衝突によっ
    て発光する蛍光体である請求項26に記載の画像形成装
    置。
  28. 【請求項28】 アノード電極に対向して配置される電
    子源を駆動するための駆動回路であって、 前記電子源は、カソード電極およびゲート電極と、前記
    カソード電極上に配置された電子放出膜と、を有する電
    子放出素子を複数有しており、 前記カソード電極に電圧Vcと前記ゲート電極に電圧V
    gを印加する手段を有し、 前記複数の電子放出素子の中で、電子を放出させる電子
    放出素子には、(Vg−Vc)>0を満たす電圧を印加
    し、 前記複数の電子放出素子の中で、前記電子を放出させる
    電子放出素子以外の電子放出素子には、(Vg−Vc)
    <0を満たす電圧を印加する電子源の駆動回路。
  29. 【請求項29】 アノード電極に対向して配置される電
    子源であって、請求項28に記載の電子源の駆動回路を
    有する電子源。
  30. 【請求項30】 アノード電極と、該アノード電極に対
    向して配置された電子源とを有する画像形成装置を駆動
    するための駆動回路であって、 前記電子源は、カソード電極およびゲート電極と、前記
    カソード電極上に配置された電子放出膜と、を有する電
    子放出素子を複数有しており、 前記カソード電極に電圧Vcと前記ゲート電極に電圧V
    gを印加する手段と、 前記アノード電極に電圧Vaを印加する手段とを有し、 前記複数の電子放出素子の中で、電子を放出させる電子
    放出素子には、(Vg−Vc)>0を満たす電圧を印加
    し、 前記複数の電子放出素子の中で、前記電子を放出させる
    電子放出素子以外の電子放出素子には、(Vg−Vc)
    <0を満たす電圧を印加する画像形成装置の駆動回路。
  31. 【請求項31】 アノード電極と、該アノード電極に対
    向して配置された電子源とを有する画像形成装置であっ
    て、請求項30に記載の画像形成装置の駆動回路を有す
    る画像形成装置。
  32. 【請求項32】アノード電極と、該アノード電極に対向
    して配置された電子源とを有する画像形成装置の製造方
    法であって、 カソード電極およびゲート電極と、前記カソード電極上
    に配置された電子放出膜と、を有する電子放出素子を複
    数配置したリアプレートを用意する工程と、 アノード電極と発光部材とを有するフェースプレートを
    用意する工程と、 前記フェースプレートとリアプレートとの間に空間が形
    成される様に前記フェースプレートとリアプレートとを
    接合すると共に、前記フェースプレートとリアプレート
    間の空間を真空に保持する工程と、 前記カソード電極に印加される電圧をVc、前記ゲート
    電極に印加される電圧をVgとした時に、 前記複数の電子放出素子の中で、電子を放出させる電子
    放出素子には、(Vg−Vc)>0を満たす電圧を印加
    し、前記複数の電子放出素子の中で、前記電子を放出さ
    せる電子放出素子以外の電子放出素子には、(Vg−V
    c)<0を満たす電圧を印加する駆動回路を前記複数の
    電子放出素子に電気的に接続する工程と、 を有することを特徴とする画像形成装置の製造方法。
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