JP2002167923A - 竪樋の免震構造 - Google Patents

竪樋の免震構造

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JP2002167923A
JP2002167923A JP2000369618A JP2000369618A JP2002167923A JP 2002167923 A JP2002167923 A JP 2002167923A JP 2000369618 A JP2000369618 A JP 2000369618A JP 2000369618 A JP2000369618 A JP 2000369618A JP 2002167923 A JP2002167923 A JP 2002167923A
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downspout
isolation structure
joint
vertical gutter
seismic isolation
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JP2000369618A
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Naoki Yabuta
直己 藪田
Tsunemi Hiromori
恒美 廣森
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Takiron Co Ltd
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Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震の際に竪樋等の破損を防止できる竪樋の
免震構造を提供する。 【解決手段】 家屋外壁に取付けた竪樋2の下端を、可
撓性を有する湾曲変形自在な竪樋継手6を介して、地中
に埋設された排水管7の地面から露出する上端に接続
し、竪樋継手6の周囲を覆うカバー体8を竪樋2の下端
に取付けた竪樋の免震構造とする。地震の際に竪樋2と
排水管7との接続部分に生じる剪断応力や歪み応力を湾
曲変形自在な竪樋継手6で吸収し、竪樋2等の破損を防
止する。竪樋2の上端を竪樋継手6を介して上方の雨水
落し口に接続してカバー体8を雨水落し口に取付けた免
震構造としてもよく、竪樋2の中間に竪樋継手6を設け
てカバー体8を竪樋2に取付けた免震構造としてもよ
く、竪樋2の途中の切断箇所を球体継手を介して屈曲可
能に接続した免震構造としてもよく、家屋外壁に形成し
た竪樋収納用の凹部に可撓性を有する湾曲自在な竪樋を
収納して該凹部を被覆部材で被覆した免震構造としても
よい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震の際に竪樋の
破損を防止できる竪樋の免震構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の竪樋は控え金具を用いて家屋外壁
に取付けられ、該竪樋の下端は、地中に埋設された排水
管の地面から露出する上端に接続されることが多い。ま
た、竪樋の上端は、軒樋からの呼び樋に接続されるのが
一般的であるが、軒樋に設けられるドレンや集水器等の
雨水落し口に接続されることもある。更に、竪樋の途中
に寄せ桝が設けられ、この寄せ桝にもう一つの竪樋が接
続されることもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように家屋外壁に取付固定された竪樋の下端が排水管の
上端に接続されていると、地震の揺れによって竪樋と排
水管との接続部分に生じる剪断応力や歪み応力が限界を
越え、竪樋の破損や排水管の破損を招くという問題があ
った。また、地震の際に横揺れを許容して倒壊を防止す
る免震家屋もあり、この免震家屋に取付固定される竪樋
を免震構造にする必要もあった。
【0004】同様に、竪樋の上端が軒樋に設けられる雨
水落し口に接続されている場合も、地震の揺れによって
該接続部分に剪断応力や歪み応力が集中するため、竪樋
や雨水落し口の破損を招くという問題があった。
【0005】また、家屋が大きく横揺れすると、家屋外
壁の歪みに伴って竪樋に生じる歪み応力が限界を越えて
竪樋が中間部で破損したり、竪樋中間部の寄せ桝を接続
した部分で破損するという問題もあった。
【0006】本発明は上記の問題に対処すべくなされた
もので、その目的とするところは、地震の際に竪樋等の
破損を防止できる竪樋の免震構造を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係る竪樋の免震構造は、家屋外
壁に取付けた竪樋の下端を、可撓性を有する湾曲変形自
在な竪樋継手を介して、地中に埋設された排水管の地面
から露出する上端に接続し、竪樋継手の周囲を覆うカバ
ー体を竪樋の下端に取付けたことを特徴とする。
【0008】そして、請求項2に係る竪樋の免震構造は
上記請求項1の免震構造において、そのカバー体を地震
の際に離脱可能に竪樋の下端に取付けたことを特徴とす
る。
【0009】請求項1の如き竪樋の免震構造とすれば、
地震の際に、竪樋継手がカバー体の内部で湾曲変形しな
がら竪樋と排水管とが相対的に横揺れし、竪樋と排水管
との接続部分に生じる剪断応力や歪み応力が竪樋継手に
よって吸収されるため、竪樋や排水管の破損を防止する
ことが可能となる。しかも、この竪樋継手はカバー体で
覆われているため体裁が良好であり、また、竪樋継手が
耐候性に劣る材質であってもカバー体で保護されるため
早期に劣化することはない。
【0010】請求項1の如き竪樋の免震構造は、竪樋と
排水管との相対的な横揺れの振幅が数cm程度と小さい
地震の場合には充分対応できるが、数十cmとなる大き
い地震の場合には、竪樋に取付けられたカバー体と排水
管が衝突して、竪樋やカバー体や排水管の破損を生じる
ため、上記請求項1の竪樋の免震構造では不充分であ
る。
【0011】けれども、上記請求項2の竪樋の免震構造
のように、カバー体を離脱可能に竪樋の下端に取付けて
あると、地震の際に家屋の大きな横揺れに伴ってカバー
体が排水管に衝突しても、その衝突によってカバー体が
竪樋から簡単に離脱するため、竪樋や排水管やカバー体
の破損が生じ難い。従って、上記請求項2の竪樋の免震
構造は、小さな地震には勿論、大きい地震にも充分対応
でき好ましく採用することができる。
【0012】次に、本発明の請求項3に係る竪樋の免震
構造は、家屋外壁に取付けた竪樋の上端を、可撓性を有
する湾曲変形自在な竪樋継手を介して、上方の雨水落し
口に接続し、竪樋継手の周囲を覆うカバー体を雨水落し
口に取付けたことを特徴とする。
【0013】このような竪樋の免震構造とすれば、地震
の際に、竪樋継手がカバー体の内部で湾曲変形しながら
竪樋と雨水落し口とが相対的に横揺れし、剪断応力や歪
み応力が竪樋継手によって吸収されるため、竪樋や雨水
落し口の破損を防止することが可能となる。しかも、竪
樋継手はカバー体で覆われているため体裁が良く、ま
た、竪樋継手が耐候性に劣る材質であってもカバー体で
保護されるため早期に劣化することはない。
【0014】次に、本発明の請求項4に係る竪樋の免震
構造は、家屋外壁に取付けた竪樋の中間に、可撓性を有
する湾曲変形自在な竪樋継手を設け、竪樋継手の周囲を
覆うカバー体を竪樋に取付けたことを特徴とする。
【0015】このような竪樋の免震構造とすれば、地震
の際に、竪樋継手が竪樋に生じる歪み応力を吸収するよ
うに自在に湾曲変形しながら、竪樋継手の上下の竪樋が
相対的に横揺れするため、竪樋の破損を防止することが
可能となる。しかも、竪樋継手はカバー体で覆われてい
るため体裁が良く、また、竪樋継手が耐候性に劣る材質
であってもカバー体で保護されるため早期に劣化するこ
とはない。
【0016】上記請求項1〜4に係る竪樋の免震構造に
おいては、その竪樋継手として請求項5に記載された竪
樋継手、即ち、可撓性を有する湾曲変形自在な筒体もし
くはコルゲート管の両端に接続口を形成した竪樋継手が
好ましく使用される。
【0017】次に、本発明の請求項6に係る竪樋の免震
構造は、家屋外壁に取付けた竪樋の途中の切断箇所を、
球体継手を介して屈曲可能に接続したことを特徴とす
る。
【0018】このような竪樋の免震構造とすれば、地震
の際に、竪樋が球体継手による接続部分で自在に屈曲し
て竪樋の歪み応力が吸収されるため、竪樋の破損、特に
竪樋中間部の破損を防止することが可能となる。
【0019】次に、本発明の請求項7に係る竪樋の免震
構造は、家屋外壁に形成した竪樋収納用の凹部に、可撓
性を有する湾曲変形自在な竪樋を収納して取付け、該凹
部を被覆部材で被覆したことを特徴とする。
【0020】このような竪樋の免震構造とすれば、地震
の際に、可撓性を有する竪樋が波形等に湾曲変形して歪
み応力が吸収されるため、竪樋の破損を防止することが
可能となる。しかも、竪樋を収納した凹部は被覆部材で
覆われて竪樋が見えないため体裁が良好であり、また、
竪樋が耐候性に劣る材質であっても被覆部材で保護され
るため早期に劣化することはない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の具
体的な実施形態を説明する。
【0022】図1は本発明の一実施形態に係る竪樋の免
震構造を示す全体図、図2は同免震構造の要部断面図、
図3は地震で揺れたときの状態を示す同免震構造の要部
断面図である。
【0023】この竪樋の免震構造にあっては、図1に示
すように、家屋外壁1に合成樹脂製の竪樋2が控え金具
(不図示)等で取付けられ、この竪樋2の上端は、軒樋
3の集水器4に接続された呼び樋5の下端に接続されて
いる。そして、図2に示すように、この竪樋2の下端
は、可撓性を有する湾曲変形自在な竪樋継手6を介し
て、地中に埋設された排水管7の地面から露出する上端
に接続され、この竪樋継手6の周囲を覆うカバー体8が
竪樋2の下端に取付けられている。
【0024】上記の竪樋継手6は、図2に示すように、
可撓性を有する湾曲変形自在なコルゲート管6aの両端
に接続口6b,6bが一体形成されたもので、軟質の合
成樹脂や合成ゴム等で製造されている。そして、この竪
樋継手6の接続口6b,6bに竪樋2の下端及び排水管
7の上端をそれぞれ差し込んで接着することにより、竪
樋2と排水管7とが水密的に接続されている。尚、竪樋
継手は、可撓性を有する湾曲変形自在な筒体の両端に接
続口を一体形成したものを使用してもよい。
【0025】上記のカバー体8は、竪樋2と同色又は調
和のとれた色に着色された合成樹脂で略釣鐘状に成形さ
れた成形品であって、その上端中央の取付口8aが竪樋
2の下端に外嵌され、接着剤により脱落しないように接
着されて取付けられている。そして、このカバー体8と
地面との間には隙間が形成され、地震の際にカバー体8
が横揺れしても地面に当たらないようになっている。
【0026】このカバー体8の下端開口部の内径は、竪
樋継手6の外径よりも7cm以上、好ましくは7.5〜
9cm程度大きく設定されており、そのため地震の際に
カバー体8が竪樋2と一緒に横揺れしても、竪樋継手6
や排水管7がカバー体8の内面に当たらないようになっ
ている。即ち、免震家屋を除く一般的な家屋の場合、通
常の規模の地震によって生じる竪樋2と排水管7との相
対的な横揺れの振幅はおよそ3cm程度までと想定され
るので、上記のようにカバー体8の下端開口部の内径が
竪樋継手6の外径よりも7cm以上大きく設定されてい
ると、竪樋継手6や排水管7がカバー体8の内面に当た
る心配は実質的になくなるのである。なお、カバー体8
の下端開口部の内径は竪樋継手6の外径より9cm以上
大きく設定してもよいが、あまり大きく設定するとカバ
ー体8がずんぐりとした釣鐘形状になって体裁を損なう
ことになるので、上記のように7.5〜9cm程度大き
く設定することが好ましい。
【0027】上記の如き竪樋の免震構造では、地震の
際、家屋の揺れに伴って、図3に示すように竪樋継手6
がカバー体8の内部で湾曲変形しながら竪樋2と排水管
7とが相対的に横揺れし、竪樋2と排水管7との接続部
分に生じる剪断応力や歪み応力が竪樋継手6によって吸
収されるため、竪樋2や排水管7の破損を防止すること
ができ、また、カバー体8も排水管7や竪樋継手6に当
たらないので破損する心配がない。しかも、竪樋継手6
はカバー体8で覆われているため体裁が良好であり、竪
樋継手6の材質が耐候性に劣る軟質合成樹脂や合成ゴム
であっても、カバー体8で被覆保護されるため早期に劣
化することはない。
【0028】図4は本発明の他の実施形態に係る竪樋の
免震構造を示す全体図、図5は同免震構造の要部断面
図、図6は地震で揺れたときの状態を示す同免震構造の
要部断面図である。
【0029】この竪樋の免震構造では、図4に示すよう
に、家屋外壁1に沿って合成樹脂製の竪樋2が控え金具
(不図示)等で取付けられ、この竪樋2の下端が地中に
埋設された排水管7の上端に接続されている。そして、
竪樋2の上端は、図5に示すように、軒樋3に設けた雨
水落し口17に、可撓性を有する湾曲変形自在な竪樋継
手6を介して接続されており、この竪樋継手6の周囲を
覆うカバー体8が雨水落し口17に取付けられている。
【0030】この雨水落し口17は、ドレンと一般に呼
ばれているもので、外周面にネジが形成された上側の雄
筒17aを、軒樋3の底面3aの開口を通して、内周面
にネジが形成された下側の雌筒17bにねじ込み、雄筒
17aの上端フランジ部17cと雌筒17bの上端フラ
ンジ部17dとで軒樋底面3aの開口縁を上下から挟着
固定すると共に、通水自在なドーム状のゴミ除け部材1
7eを雄筒17aに嵌着して雨水のみが流落するように
構成したものである。
【0031】竪樋継手6は前記実施形態に用いたものと
同じもので、その両端の接続口6b,6bを雨水落し口
17の雌筒17bの下端と竪樋2の上端とにそれぞれ差
し込んで接着することにより、雨水落し口17と竪樋2
を水密的に接続している。また、カバー体8も前記実施
形態に用いたものと同じもので、その上端中央の取付口
8aを雨水落し口17の雌筒17bの下端に外嵌して接
着することにより、脱落しないように取付けられてい
る。
【0032】このような竪樋の免震構造では、地震の
際、家屋の揺れに伴って、図6に示すように竪樋継手6
がカバー体8の内部で湾曲変形しながら竪樋2と雨水落
し口17とが相対的に横揺れし、雨水落し口17と竪樋
2との接続部分に生じる剪断応力や歪み応力が竪樋継手
6によって吸収されるため、竪樋2や雨水落し口17の
破損を防止することが可能となる。しかも、竪樋継手6
はカバー体8で被覆、保護されているため、体裁が良好
で竪樋継手6の早期劣化を生じることもない。
【0033】尚、この図4〜図6に示す実施形態におい
て、その竪樋2の下端と排水管7の上端との接続部分
に、前述した図1〜図3に示す竪樋の免震構造を併せて
採用するようにしてもよい。その場合は、地震の際に竪
樋2の上下両端の接続部分において剪断応力や歪み応力
を竪樋継手6,6により吸収できるため、竪樋2,落し
口17,排水管7などの破損を一層確実に防止できるよ
うになる。
【0034】また、図4〜図6に示す実施形態では、雨
樋3に設けた雨水落し口17としてドレンを用い、該ド
レンの雌筒17bに竪樋2の上端を竪樋継手6を介して
接続しているが、雨樋3に取付けた雨水落し口17とし
て集水器等の他部材を用い、該集水器等の竪樋接続口に
竪樋2の上端を竪樋継手6を介して接続し、該集水器の
雨水落し口にカバー体8を取付けるようにしてもよい。
【0035】図7は本発明の他の実施形態に係る竪樋の
免震構造を示す全体図、図8は同免震構造の要部断面
図、図9は地震で揺れたときの状態を示す同免震構造の
要部断面図である。
【0036】この竪樋の免震構造では、図7に示すよう
に、家屋外壁1に沿って合成樹脂製の竪樋2が控え金具
(不図示)等で取付けられ、この竪樋2の下端が地中に
埋設された排水管7の上端に接続されている。そして、
この竪樋2の中間には寄せ桝9が設けられ、この寄せ桝
9には、呼び樋5に接続された竪樋2の他にもう一つの
呼び樋5aに接続された竪樋2aが挿入されている。こ
の寄せ桝9を取付けた竪樋2の中間には、図8に示すよ
うに、可撓性を有する湾曲変形自在な竪樋継手6が設け
られ、この竪樋継手6の周囲を覆うカバー体8が取付け
られている。
【0037】竪樋継手6は前記実施形態に用いたものと
同じものであり、その両端の接続口6b,6bを寄せ桝
9の排水口9aと竪樋2の上端に差し込んで接着するこ
とにより、寄せ桝9と竪樋2とが水密的に接続されてい
る。また、カバー体8も前記実施形態に用いたものと同
じものであり、その上端中央の取付口8aを寄せ桝9の
排水口9aに外嵌して接着することにより、脱落しない
ように取付けられている。
【0038】このような竪樋の免震構造では、地震の
際、家屋の揺れに伴って、図9に示すように竪樋継手6
がカバー体8の内部で湾曲変形しながら竪樋2と寄せ桝
9とが相対的に横揺れし、剪断応力や歪み応力が竪樋継
手6によって吸収されるため、竪樋2や寄せ桝9の破損
を防止することが可能となり、また、カバー体8も竪樋
2に当たらないので破損する心配はない。そして、竪樋
継手6はカバー体8で被覆、保護されているため、体裁
が良く、竪樋継手6の早期劣化を生じることもない。
【0039】尚、この図7〜図9に示す実施形態におい
ても、その竪樋2の下端と排水管7の上端との接続部分
に、前述した図1〜図3に示す竪樋の免震構造を併せて
採用するようにしてもよい。その場合は、竪樋2の下端
の接続部分でも剪断応力や歪み応力を吸収できるため、
破損を一層確実に防止できるようになる。
【0040】上記の図7〜図9に示す実施形態は、寄せ
桝9を取付けた竪樋2の中間に湾曲変形自在な竪樋継手
6を設ける場合を例示したものであるが、寄せ桝9を取
付けない竪樋2の中間に湾曲変形自在な竪樋継手6を設
け、該継手の周囲を覆うカバー体8を竪樋2に取付ける
ようにしてもよいことは言うまでもない。
【0041】図10は本発明の更に他の実施形態に係る
竪樋の免震構造を示す全体図、図11は同免震構造の要
部断面図、図12は地震で揺れたときの状態を示す同免
震構造の要部断面図である。
【0042】この竪樋の免震構造によれば、家屋外壁1
に取付けられた竪樋2が途中の二箇所で切断され、それ
ぞれの切断箇所が球体継手10,10を介して屈曲可能
に接続されている。そして、竪樋2の上端は、軒樋3の
集水器4に接続された呼び樋5の下端に接続され、竪樋
2の下端は、地中に埋設された排水管7の地面から露出
する上端に接続されている。
【0043】上記の球体継手10は、図11,図12に
示すように、接続口10aを有する外側の半球殻体10
bの内部に、接続口10cを有する内側の半球殻体10
dを任意の方向に回動自在に嵌合した継手であって、竪
樋2と同色又は調和のとれた色に着色された合成樹脂で
成形されたものである。そして、この球体継手10の接
続口10a,10cに竪樋2の切断端部を差し込んで接
着することにより、竪樋2の切断部分が屈曲可能に接続
されている。
【0044】このような竪樋の免震構造では、地震の
際、家屋の揺れに伴って竪樋2に歪みが発生すると、図
12に示すように竪樋2が球体継手10,10のところ
で自在に屈曲して竪樋2の歪み応力を吸収するため、竪
樋2の破損、特に竪樋2の中間部における破損を防止す
ることが可能となる。
【0045】尚、この実施形態では、竪樋2の歪み応力
を充分吸収できるように、竪樋2を二箇所で切断して切
断箇所を二つの球体継手10,10で屈曲可能に接続し
ているが、竪樋2を一箇所で切断して該切断箇所を一つ
の球体継手10で屈曲可能に接続してもよく、また、竪
樋2を三箇所以上で切断して三つ以上の球体継手10で
屈曲可能に接続してもよい。また、球体継手10,10
を竪樋2aを介せずに直接接続して屈曲可能にしてもよ
い。
【0046】図13は本発明の更に他の実施形態に係る
竪樋の免震構造をその被覆部材を一部破断して示す全体
図、図14は図10のA−A線拡大横断面図である。
【0047】この竪樋の免震構造は、家屋外壁1のコー
ナー部に沿って竪樋収納用の凹部11を形成し、該凹部
11に竪樋20を収納して控え金具(不図示)等で取付
けると共に、該凹部11を被覆部材12で被覆したもの
である。
【0048】上記の竪樋20は、合成樹脂や合成ゴム等
で製造されたコルゲート管からなるもので、可撓性を有
し、湾曲変形自在なものである。なお、竪樋20とし
て、可撓性を有する湾曲変形自在なホース、パイプその
他の筒体を使用してもよい。
【0049】上記の被覆部材12は、図14に示すよう
に、丸みをもって直角に折れ曲がる断面略L字状の合成
樹脂製の部材であり、その両側端には爪状の係合部12
a,12aが形成されている。そして、この係合部12
a,12aが、凹部11の両側端内面の被係合部11
a,11aに係合して外れないように凹部11の開口に
取付けられている。
【0050】このような竪樋の免震構造では、地震の
際、家屋の揺れに伴って、可撓性を有する竪樋20が歪
み応力を吸収するように波形に自在に湾曲変形するた
め、竪樋20の破損が防止される。しかも、竪樋20を
収納した凹部11は被覆部材12で覆われて竪樋20が
見えないため体裁が良好であり、また、竪樋20が耐候
性に劣る軟質合成樹脂や合成ゴムであっても被覆部材1
2で保護されるため早期に劣化することはない。
【0051】ところで、前述した図1〜図3に示す実施
形態の竪樋の免震構造は、竪樋2と排水管7との相対的
な横揺れの振幅が小さな地震に対しては有効であるが、
横揺れが数十cmと大きい地震の際にはカバー体8が排
水管7に当たり、竪樋2を破壊させる恐れがある。その
ような大きい揺れに対応するために、カバー体を脱落可
能に取付けた図15〜図18に示す実施形態の竪樋の免
震構造が好適に採用される。
【0052】この図15〜図18に示す竪樋の免震構造
は、竪樋2が免震家屋の家屋外壁1に控え金具15で取
付けられている。尚、14は家屋の免震構造部を示す。
【0053】そして、図16、図18に示すように、竪
樋2の下端には、断面爪形の被係止部13aを下端外周
に形成したカバー取付用リング13が外嵌されて接着さ
れており、このリング13と排水管7の上端に、可撓性
を有する湾曲変形自在な竪樋継手6の接続口6b,6b
を差し込むことによって、竪樋2の下端と排水管7の上
端が竪樋継手6を介して接続されている。
【0054】また、カバー体8は、その上端取付口8a
の内周に形成された断面爪形の係止部8bを上記リング
13の被係止部13aに係止させることによって、横方
向の外力が作用するとカバー体8が簡単に離脱できるよ
うに取付けられており、このカバー体8によって竪樋継
手6や排水管7の上端が取り囲まれている。
【0055】上記の竪樋の免震構造のようにカバー体8
が離脱可能に取付けられていると、地震の際に図17に
示すように大きく横揺れしたとき、カバー体8の内面が
排水管7の上端と横方向に相対的に衝突し、図17,図
18に示すようにカバー体8が竪樋2下端の取付用リン
グ13から簡単に離脱して衝撃力を吸収するため、竪樋
2や排水管7やカバー体8が破損する心配は殆どない。
また、可撓性を有する竪樋継手6も、可撓性を許容する
以上の横揺れがあると、その横揺れに伴って排水管7の
上端や竪樋2下端の取付用リング13から外れるので、
破損することは殆どない。従って、この竪樋の免震構造
は、通常の家屋は勿論、免震家屋に対しても好ましく採
用することができる。尚、竪樋継手6の上側の接続口6
bを直接竪樋2に接続してもよい。
【0056】図19は免震家屋に適したもう一つの実施
形態の要部断面図である。
【0057】この竪樋の免震構造では、竪樋2の下端に
取付けられた前記リング13の外周下端に形成された被
係止部13aに、中間カバー筒80の上端内周に形成さ
れた断面爪形の係止部80aを係止させると共に、この
中間カバー筒80の下端外周に形成された断面爪形の被
係止部80bに、前記カバー体8の取付口8a内周の係
止部8bを係止させることによって、竪樋2下端のリン
グ13に中間カバー筒80を介してカバー体8を二箇所
で離脱できるように取付けている。そして、リング13
と排水管7の上端に、可撓性を有する湾曲変形自在な竪
樋継手6の接続口6b,6bを差し込むことによって、
竪樋2の下端と排水管7の上端を竪樋継手6を介して接
続している。
【0058】その他の全体的な構成は、前述した図15
〜図18に示す竪樋の免震構造と同様であるので、説明
を省略する。
【0059】このような竪樋の免震構造では、地震の際
に家屋が大きく横揺れしてカバー体8と排水管7の上端
とが横方向に相対的に衝突したとき、中間カバー筒80
が取付用リング13から離脱するか、或は、カバー体8
が中間カバート筒80から離脱するか、或は、両方とも
離脱することになるため、より確実に衝撃力が吸収され
て竪樋2、排水管7、カバー体8、中間カバー筒80等
の破損を防止することができ、また、可撓性を有する竪
樋継手6も排水管7の上端や竪樋2下端のリング13か
ら外れ易いので、破損の心配は殆どない。
【0060】尚、図15〜図18に示す竪樋の免震構造
においても、図19に示す竪樋の免震構造においても、
係止部8b,80aを被係止部13a,80bに係止さ
せることによって、カバー体8や中間カバー体80を離
脱可能に取付けているが、それ以外の離脱可能な取付手
段、例えば、リブ状の係合部を溝状の被係合部に係合さ
せるなどの手段によって、カバー体8や中間カバー体8
0を離脱可能に取付けるようにしてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の竪樋の免震構造は、地震の際に竪樋等の破損を防止で
きるといった顕著な効果を奏し、特に、カバー体を離脱
可能に取付けたものは、一般家屋は勿論、免震家屋にも
好適に採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る竪樋の免震構造を示
す全体図である。
【図2】同免震構造の要部断面図である。
【図3】地震で揺れたときの状態を示す同免震住構造の
要部断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る竪樋の免震構造を
示す全体図である。
【図5】同免震構造の要部断面図である。
【図6】地震で揺れたときの状態を示す同免震構造の要
部断面図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態に係る竪樋の免震構
造を示す全体図である。
【図8】同免震構造の要部断面図である。
【図9】地震で揺れたときの状態を示す同免震構造の要
部断面図である。
【図10】本発明の更に他の実施形態に係る竪樋の免震
構造を示す全体図である。
【図11】同免震構造の要部断面図である。
【図12】地震で揺れたときの状態を示す同免震構造の
要部断面図である。
【図13】本発明の更に他の実施形態に係る竪樋の免震
構造をその被覆部材を一部破断して示す全体図である。
【図14】図13のA−A線拡大横断面図である。
【図15】本発明の更に他の実施形態に係る竪樋の免震
構造を示す全体図である。
【図16】同免震構造の要部断面図である。
【図17】地震で揺れたときの状態を示す同免震構造の
全体図である。
【図18】地震で揺れたときの状態を示す同免震構造の
要部断面図である。
【図19】本発明の更に他の実施形態に係る竪樋の免震
構造の要部断面図である。
【符号の説明】
1 家屋外壁 2 竪樋 20 可撓性を有する湾曲自在な竪樋 3 軒樋 4 集水器 5 呼び樋 6 竪樋継手 6a 湾曲変形自在なコルゲート管 6b 接続口 7 排水管 8 カバー体 80 中間カバー筒 8a カバー体の上端取付口 8b,80a 係止部 13a,80b 被係止部 9 寄せ桝 9a 寄せ桝の排水口 10 球体継手 11 竪樋収納用の凹部 12 被覆部材 13 カバー体取付用リング 17 雨水落し口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】家屋外壁に取付けた竪樋の下端を、可撓性
    を有する湾曲変形自在な竪樋継手を介して、地中に埋設
    された排水管の地面から露出する上端に接続し、竪樋継
    手の周囲を覆うカバー体を竪樋の下端に取付けたことを
    特徴とする竪樋の免震構造。
  2. 【請求項2】カバー体を、地震の際に離脱可能に竪樋の
    下端に取付けたことを特徴とする請求項1に記載の竪樋
    の免震構造。
  3. 【請求項3】家屋外壁に取付けた竪樋の上端を、可撓性
    を有する湾曲変形自在な竪樋継手を介して、上方の雨水
    落し口に接続し、竪樋継手の周囲を覆うカバー体を雨水
    落し口に取付けたことを特徴とする竪樋の免震構造。
  4. 【請求項4】家屋外壁に取付けた竪樋の中間に、可撓性
    を有する湾曲変形自在な竪樋継手を設け、竪樋継手の周
    囲を覆うカバー体を竪樋に取付けたことを特徴とする竪
    樋の免震構造。
  5. 【請求項5】竪樋継手が、可撓性を有する湾曲変形自在
    な筒体もしくはコルゲート管の両端に接続口を形成した
    ものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3の
    いずれかに記載の竪樋の免震構造。
  6. 【請求項6】家屋外壁に取付けた竪樋の途中の切断箇所
    を、球体継手を介して屈曲可能に接続したことを特徴と
    する竪樋の免震構造。
  7. 【請求項7】家屋外壁に形成した竪樋収納用の凹部に、
    可撓性を有する湾曲自在な竪樋を収納して取付け、該凹
    部を被覆部材で被覆したことを特徴とする竪樋の免震構
    造。
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