JP2016089395A - 免震建物の雨樋構造とそれに用いる竪樋支持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】免震建物の基礎が高い場合でも、排水管が不安定になることはなく、基礎と建物本体との間にズレが生じたとしても、地震収束後に、竪樋の位置を容易に鉛直方向に修正することのできる免震建物の雨樋構造を提供する。
【解決手段】地面に設けられた基礎10に免震装置2を介して建物本体11を載設した免震建物1と、免震建物1の外壁に沿って鉛直方向に配設される竪樋3と、竪樋3の下端部近傍に設置されて竪樋3からの雨水を受ける排水管4と、を備える免震建物の雨樋構造において、上記免震建物1に、竪樋3の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具5を設け、該竪樋支持具5に竪樋3を支持させた構成とする。免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じたとしても、竪樋支持具5により竪樋3の位置調整をすることで、竪樋3を容易に鉛直方向へ修正することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、免震建物の雨樋構造とそれに用いる竪樋支持具に関し、更に詳しくは、地震が発生して免震建物の基礎と建物本体にズレが生じても、地震収束後に、竪樋を容易に元の位置に修正することのできる免震建物の雨樋構造とそれに用いる竪樋支持具に関するものである。
周知のように、日本国は、太平洋プレート、北米プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレートの4つのプレート境界付近に存在するため、大小様々な規模の地震が頻繁に発生する。このような事情から、昨今の日本では、地面に設けられた基礎と、その上に載設される建物本体の間に、建物の揺れを吸収する免震装置を設けた免震住宅が普及してきている。この免震住宅は、地震が発生して地面と共に免震住宅の基礎部分が揺れたとしても、その揺れを免震装置が吸収することから、建物本体には地震の揺れが伝わり難いようになっている。
上記のような免震住宅においては、地震が発生した際、建物本体は余り揺れずに、基礎の部分が揺れることから、基礎と建物本体との間にズレが生じることがあった。このように基礎と建物本体との間にズレが生じると、免震住宅の外壁に沿って設けられた竪樋が、建物の基礎部分に接触して、破損してしまうことがあった。
かかる事情に鑑みて、地面に形成した基礎に免震装置を介して建物本体の主構造体を載設し、建物本体の主構造体に設けた外壁に沿って竪樋を固定し、該竪樋の下端部に竪樋に連通する筒状体を設け、該筒状体の下端部に形成した筒状の遊嵌部を地面に埋設した排水管の上端部に遊嵌して、竪樋を筒状体を介して排水管に連通させ、遊嵌部を基礎の上端よりも上方で、且つ、建物本体の下端よりも下方に配置した免震住宅の竪樋の排水構造が提案されている(特許文献1)。
上記特許文献1の免震住宅の竪樋の排水構造は、竪樋の下端部に形成した筒状の遊嵌部と、地面に埋設した排水管の連通部分を、基礎の上端よりも上方に位置させることにより、基礎と建物本体との間にズレが生じたとしても、竪樋が基礎に接触することはなく、これによって竪樋の破損を防止するようにしたものである。
特開2007−056632号公報
しかしながら、上記特許文献1の免震住宅の竪樋の排水構造は、竪樋の下端部を基礎の上端よりも上方に位置させるという構造上、建物の基礎が高いと、それに伴い排水管の位置(上端)も高くなり、排水管が不安定になるという問題があった。また、地震収束後には、建物の基礎と建物本体がズレた状態になるため、竪樋の外観が悪くなるという問題もあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、免震建物の基礎が高い場合でも、排水管が不安定になることはなく、また、免震建物の基礎と建物本体との間にズレが生じたとしても、地震収束後に、竪樋の位置を容易に鉛直方向に修正することのできる免震建物の雨樋構造とそれに用いる竪樋支持具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る免震建物の雨樋構造は、
地面に設けられた基礎に免震装置を介して建物本体を載設した免震建物と、
免震建物の外壁に沿って鉛直方向に配設される竪樋と、
竪樋の下端部近傍に設置されて竪樋からの雨水を受ける排水管と、を備える免震建物の雨樋構造において、
上記免震建物に、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具を設け、該竪樋支持具に竪樋を支持させたことを特徴とするものである。
本発明の免震建物の雨樋構造においては、上記免震建物の基礎及び建物本体に少なくとも1つの竪樋支持具を設け、該竪樋支持具のうち、少なくとも基礎又は建物本体に設けた竪樋支持具が、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具であることが好ましい。また、上記免震建物の基礎に設けた竪樋支持具が、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具であることが好ましく、特に、上記竪樋の下端が、免震建物の基礎の上端よりも低いことが好ましい。更に、上記竪樋が、免震建物の建物本体側と基礎側で分割されており、その竪樋の上部分と下部分が、蛇腹継手又は非接着による竪樋継手により連結されていることがより好ましい。
次に、上記のような免震建物の雨樋構造に用いられる竪樋支持具は、竪樋を抱持する抱持部と、免震建物に取付固定される取付部と、該抱持部と取付部を連結する連結片とを備えることを特徴とする。
本発明の竪樋支持具においては、上記抱持部が方形状をしていることが好ましく、上記抱持部と取付部が、複数の連結片により連結されていることがより好ましい。
本発明の免震建物の雨樋構造は、地面に設けられた基礎に免震装置を介して建物本体を載設した免震建物に、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具を設けることにより、地震が発生して、免震建物の基礎と建物本体との間にズレが生じたとしても、地震の収束後に、竪樋支持具によって、竪樋の位置を容易に鉛直方向に修正することができるため、地震収束後も外観が良好で、且つ、竪樋の破損を防止することができる。
また、上記免震建物の基礎及び建物本体に少なくとも1つの竪樋支持具を設け、該竪樋支持具のうち、少なくとも基礎又は建物本体に設けた竪樋支持具が、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具である免震建物の雨樋構造は、免震建物の基礎及び建物本体に設けた竪樋支持具のうち、少なくともどちらか一方を、竪樋の位置調整が可能な竪樋支持具とすることにより、免震建物の基礎と建物本体との間にズレが生じたとしても、竪樋の位置を、容易に鉛直方向に戻すことができるようになる。
特に、上記免震建物の基礎に設けた竪樋支持具が、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具である免震建物の雨樋構造は、竪樋と排水管との距離が近いため、容易に竪樋を鉛直方向に修正することができる。
そして、上記竪樋の下端が、免震建物の基礎の上端よりも低い免震建物の雨樋構造は、地面に設置する排水管の高さを低くすることができるため、排水管がぐらついて不安定になることがなく、地震の際に排水管の揺れを抑えることもできる。
また、上記竪樋が、免震建物の建物本体側と基礎側で分割されており、その竪樋の上部分と下部分が、蛇腹継手又は非接着による竪樋継手により連結されている免震建物の雨樋構造は、地震が発生した際、竪樋の最も破損し易い箇所を、蛇腹継手又は非接着による竪樋継手により連結することで、竪樋の破損を未然に防止することができる。
次に、上記免震建物の雨樋構造に用いられる本発明の竪樋支持具は、竪樋を抱持する抱持部と、免震建物に取付固定される取付部と、該抱持部と取付部を連結する連結片とを備えることを特徴とし、抱持部と取付部とを連結片により連結することによって、竪樋の位置を調整することができ、容易に竪樋を鉛直方向に戻すことができる。
また、上記抱持部が方形状をしている竪樋支持具は、昨今の住宅において、主流になりつつある竪樋が角樋の場合にも対応することができる。
更に、上記抱持部と取付部が、複数の連結片により連結されている竪樋支持具は、1つの連結片では調整幅が少なく、直線方向(1次元)の調整のみが可能であるが、連結片を複数にすることにより、平面(2次元)での調整が可能となり、調整幅がより大きくなるため、大きな地震のズレに対しても位置調整ができる。
本発明の一実施形態に係る免震建物の雨樋構造を示す概略正面図である。 同免震建物の雨樋構造において、免震建物の基礎と建物本体がズレた状態を示す概略正面図である。 同免震建物の雨樋構造において、免震建物の基礎と建物本体がズレた状態から、竪樋の位置を、排水管の排水可能領域に修正した状態を示す概略正面図である。 同免震建物の雨樋構造に用いる竪樋支持具を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。 同竪樋支持具の伸ばした状態を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。 同竪樋支持具の縮めた状態を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1に示す本発明の免震建物の雨樋構造は、地面に設けられたコンクリート製の基礎10の上に、免震装置2を介して、建物本体11を載設した免震建物1と、免震建物1の外壁に沿って鉛直方向に配設される竪樋3と、竪樋3の下端部近傍に設置されて竪樋3からの雨水を受ける排水管4と、を備えるものであり、図2に示すように、地震が発生して免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じて、竪樋3の位置が鉛直方向から外れたとしても、図3に示すように、地震収束後に竪樋3を容易に元の位置に修正することができるように発案されたものである。
上記免震建物1の基礎10と建物本体11の間に介在される免震装置2は、図1に示すように、基礎10の上に設置される基礎側免震部20と、この基礎側免震部20の上に吸振手段(不図示)を介して、水平方向の移動(横移動)が許容可能な状態に設けられた建物本体側免震部21からなる。上記吸振手段は、本実施形態の態様に限定されるものではなく、例えば、基礎側免震部20と建物本体側免震部21とを摩擦接触させる構成としたり、或いは、上下に対向する凹球面座間に鋼球を介在させた構成とするなど、各種公知の免震装置2を用いることができる。このような免震装置2が基礎10と建物本体11の間に介在された免震建物1においては、地震が発生して地面(基礎10)が揺れても、免震装置2がその揺れを吸収して、建物本体11には揺れが伝わり難い(揺れ難い)ようになっている。
図1に示すように、上記免震建物1の基礎10及び建物本体11には、複数(少なくとも各々1つ以上)の竪樋支持具5,6が設けられており、この竪樋支持具5,6により竪樋3が支持されている。竪樋支持具5,6のうち、建物本体11に設けられた固定竪樋支持具6は、住宅業界において好適に用いられる、竪樋3を抱持する抱持部と取付金具を有する通常の支持具であって、この固定竪樋支持具6による竪樋3の位置調整はできないようになっている。これに対して、基礎10に設けられた竪樋支持具5は、後に詳述するが、図4に示すように、竪樋3を抱持する抱持部5aと、免震建物1(基礎10)に取付固定される取付部5bと、抱持部5aと取付部5bを連結する複数(本実施形態では2つ)の連結片5cを備えるものであり、この竪樋支持具5により、竪樋3の水平方向(前後左右方向)の位置調整が可能となっている。
上記竪樋支持具5,6により支持される竪樋3は、略正方形の断面形状を有する塩化ビニル樹脂製の角樋であって、図1に示すように、免震建物1の建物本体11側と基礎10側、即ち、免震装置2が介されている位置で上下に2分割されている。上下に2分割された竪樋3の上部分30と下部分31とは、竪樋継手7により連結されている。この竪樋3の上部分30と竪樋継手7、及び、竪樋3の下部分31と竪樋継手7とは、接着剤を用いずに、単に竪樋継手7の内部に挿入接続されただけであり、このように非接着により竪樋3の上部分30、下部分31とを竪樋継手7によって連結することにより、地震が発生しても、竪樋3の破損を防止することができるようになっている。
即ち、地震の揺れを抑えるように設計された免震建物1においては、地震が発生すると、地面と共に基礎10も揺れるが、その揺れは免震装置2により吸収されることから、建物本体11には揺れが伝わり難いようになっている。これを換言すると、基礎10の移動量(ここでは特に横の移動量)に対して、建物本体11の移動量が少ないということであり、このように、基礎10の移動量に対して建物本体11の移動量が少ないと、図2に示すように、免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じ、そのズレた部分(基礎10と建物本体11の間)の近傍に位置する竪樋3に力が集中することから、その部分において竪樋3が破損してしまうことがある。このような基礎10と建物本体11のズレに伴う竪樋3の破損を防止するために、可撓性を有する竪樋3を用いる方法もあるが、いくら可撓性を有すると言えども、竪樋3の機能を維持する必要があり、竪樋3の機能を維持したまま可撓性のみで吸収できる揺れには限界がある。従って、本発明の免震建物の雨樋構造においては、竪樋3を上部分30と下部分31の2分割とし、且つ、上部分30と下部分31とを、非接着による竪樋継手7で連結することにより竪樋3の破損を防止している。
上記のような、竪樋3の上部分30と下部分31とを非接着による竪樋継手7で連結した免震建物の雨樋構造においては、地震が発生して免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じた際には、竪樋3と竪樋継手7とは接着剤により接着されていないことから、竪樋継手7は竪樋3の連結部より脱落することになる。このように、免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じる際に、竪樋継手7が竪樋3の連結部より意図的に脱落するようにすることで、地震の応力が逃がされて、竪樋3の破損を未然に防止することができる。
尚、竪樋3の上部分30と下部分31を連結する継手として、蛇腹継手(不図示)も好適に用いられる。この蛇腹継手により竪樋3の上部分30と下部分31を連結すると、地震が発生して免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じたとしても、蛇腹継手の蛇腹部分が免震建物1のズレに追従して折れ曲がることから、竪樋3の破損を防止することができるようになる。このような蛇腹継手は、免震建物1のズレに追従して折れ曲がるため、上記の竪樋継手7のように、竪樋3の連結部より脱落させる必要がなく、接着剤により竪樋3と連結することができるようになる。
上記のように、上部分30と下部分31とに2分割された竪樋3の下端位置は、図1に示すように、免震建物1の基礎10の上端よりも低くなっている。竪樋3の下端の位置を基礎10の上端よりも低くすると、排水管4の高さが低く抑えられることから、排水管4がぐらついて不安定になることがなく、地震の際の排水管4の揺れを抑えることもできる。
また、上記竪樋3の下部分31の下端部外周面には、竪樋カバー32が嵌合されている。この竪樋カバー32は、下側部分の外径が上側部分の外径よりも大きくなっており、竪樋3から流下してきた雨水の跳ね返りによる飛散を減少させて、免震建物1への雨水の付着を防止している。
次に、上記竪樋3の下端部近傍に設置される排水管4は、竪樋3を流下してきた雨水を受けて、地中に埋設された配管設備(不図示)に排出するためのものであり、その上端の内径は、竪樋3の下端部に外嵌合された竪樋カバー32の外径よりも更に大径に設定されている。従って、地震が発生して免震建物1の基礎10と建物本体11とが少々ズレたとしても、竪樋3の位置が排水管4の排水可能領域から外れ難くなっている。
また、上記排水管4の上部開口には、網体(不図示)が取付けられており、雨水に混入した枯れ葉等の異物が地中に埋設された配管設備に流入しないような配慮もなされている。
次に、以上のような構成の免震建物の雨樋構造において、実際に地震が発生して、免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じ、竪樋3が鉛直方向から外れた状態から、竪樋3の位置を鉛直方向に戻す手順を、図面の図2〜図4に基づいて説明する。
地震が発生すると、地面が左右に揺れる(ここでは特に横揺れを想定)。地面が左右に揺れると、地面に設けられた免震建物1の基礎10、及び、基礎10の上に設置された基礎側免震部20も、それに追従して同じ様に左右に揺れる。ここで、基礎側免震部20と、建物本体11の下に設置された建物本体側免震部21との間には、吸振手段(不図示)が介されていることから、基礎側免震部20の左右の揺れは、該吸振手段により吸収されて、建物本体側免震部21には伝わり難いようになっている。従って、建物本体11の水平方向(横方向)の移動量は、基礎10の移動量と比較すると小さいものとなり、このように、建物本体11の水平方向の移動量が基礎10の移動量よりも小さいと、図2に示すように、免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じることになる。基礎10と建物本体11との間にズレが生じると、基礎10側に設けられた竪樋3の下部分31と、建物本体11側に設けられた竪樋3の上部分30にも同じだけのズレが生じる。上記のように、竪樋3の上部分30と下部分31とは、非接着による竪樋継手7により連結していることから、竪樋3の上部分30と下部分31との間にズレが生じたとしても、竪樋継手7は上部分30と下部分31の連結部より脱落し、竪樋3が破損してしまうことはない。
上記のように、地震が発生して竪樋3の上部分30と下部分31との間にズレが生じると、図2に示すように、竪樋3が鉛直方向から外れてしまうことがある。このように竪樋3が鉛直方向から外れてしまうと、外観不良や、上部分30から排水された雨水が免震建物1を汚すなどの不具合が生じるため、竪樋3を元の位置に修正する必要がある。この竪樋3の位置を修正するために、基礎10に取付けられた、竪樋3の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具5(以下、特に説明がない限り、水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具5のことを、単に竪樋支持具5といい、建物本体11に取付けられた竪樋支持具6を固定竪樋支持具6という。)を用いる。
上記竪樋支持具5は、図4の(a)に示すように、竪樋3を抱持する抱持部5aと、基礎10に取付固定される取付部5bと、抱持部5aと取付部5bを連結する2つの連結片5c,5cとを備えるもので、上記抱持部5aは、角樋である竪樋3を抱持するのに好適な方形状をしている。
上記抱持部5aには、図4の(a)に示すように、略C型のフック50aと、爪部51aと、該爪部51aが係合する係合孔52aが形成されており、爪部51aと係合孔52aの係合状態を解除し、フック50aを支点にして時計回りに枠体を回転させることにより抱持部5aが開かれて、その内部に竪樋3を配置するようになっている。そして、竪樋3を内部に配置した後は、抱持部5aの枠体を反時計回りに回転させて、爪部51aと係合孔52aを係合させることにより、竪樋3は抱持部5aによって抱持されるようになっている。このように竪樋支持具5の抱持部5aを開閉自在とすることにより、簡単な作業で竪樋3を抱持することができる。
上記抱持部5aの反対側には、免震建物1に取付固定される取付部5bが設けられている。この取付部5bは、図4の(b)に示すように、略L字型の金具であって、取付孔50bにビス等(不図示)をねじ込むことにより、免震建物1に取付けられるようになっている。
上記抱持部5aと取付部5bは、2つの連結片5c,5cにより連結されている。この連結片5cは、長方形状の金属板であって、図4の(a)に示すように、その長さ方向に亘って長孔5eが穿孔されている。この連結片5cと連結片5cは蝶ネジ5dにより螺合接続されており、また、連結片5cと上記抱持部5a、及び、連結片5cと上記取付部5bも、この蝶ネジ5dにより螺合接続されている。
上記のような竪樋支持具5を用いて竪樋3の位置調整をする際は、まず、蝶ネジ5dを緩める。そして、抱持部5aと取付部5bを前後に引っ張ったり縮めたりすると、蝶ネジ5dが連結片5c,5cの長孔5eの内部をスライドして、図5、図6に示すように、竪樋支持具5は伸びたり縮んだりするようになっている。この竪樋支持具5による調整幅は、連結片5cや長孔5eの長さ、及び、連結片5cの個数により変わってくるが、本実施形態では、50mm〜300mmの間で竪樋支持具5が伸縮するようになっている。
尚、連結片5cを3つ以上にすると、竪樋3の調整幅は更に広がるが、竪樋支持具5の重量が増し、また、基礎10と建物本体11とが、上記の調整幅以上にズレることも殆どないため、連結片5cは、本実施形態のように、2つ程度とすることが好ましい。
また、竪樋支持具5の抱持部5aと取付部5bに長孔5eを穿孔し、蝶ネジ5dにより抱持部5aと取付部5bを直接螺合接続しても、竪樋支持具5が伸縮するようにはなる。しかしながら、そのように連結片5cを介さずに、抱持部5aと取付部5bを連結すると、竪樋支持具5による竪樋3の調整幅が小さくなり、また、本実施形態のように、竪樋3が角樋の場合には、抱持部5aを一定の位置に固定しておかなければ、竪樋3を抱持することができないため、竪樋支持具5の抱持部5aと取付部5bとを直接螺合接続したものでは対応することができない。そのような場合でも、抱持部5aと取付部5bを連結片5cにより連結することによって、図5の(a)に示すように、抱持部5aを一定の位置に固定したまま、水平方向の前後左右の2次元で位置調整ができるため、抱持部5aと取付部5bは、本実施形態のように、複数の連結片5cを介して連結することが好ましい。
上記のように、竪樋支持具5を伸ばしたり縮めたりすることにより、図3に示すように、建物本体11側に設けられた竪樋3の上部分30の真下に、基礎10側に設けられた竪樋3の下部分31を位置させることができ、その状態において、竪樋3の上部分30と下部分31とを竪樋継手7により連結することにより、竪樋3を元の鉛直方向に戻すことができる。
以上の説明から明らかなように、本発明は、免震建物1の基礎10と建物本体11との間にズレが生じたとしても、地震収束後に、竪樋支持具5によって、竪樋3の位置を容易に鉛直方向に修正することができるため、不測の事態にも迅速に対応することができる。
1 免震建物
10 基礎
11 建物本体
2 免震装置
20 基礎側免震部
21 建物本体側免震部
3 竪樋
30 上部分
31 下部分
32 竪樋ソケット
4 排水管
5 竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具
5a 抱持部
50a フック
51a 爪部
52a 係合孔
5b 取付部
5c 連結片
5d 蝶ネジ
5e 長孔
6 固定竪樋支持具
7 竪樋継手

Claims (8)

  1. 地面に設けられた基礎に免震装置を介して建物本体を載設した免震建物と、
    免震建物の外壁に沿って鉛直方向に配設される竪樋と、
    竪樋の下端部近傍に設置されて竪樋からの雨水を受ける排水管と、を備える免震建物の雨樋構造において、
    上記免震建物に、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具を設け、該竪樋支持具に竪樋を支持させたことを特徴とする免震建物の雨樋構造。
  2. 上記免震建物の基礎及び建物本体に少なくとも1つの竪樋支持具を設け、該竪樋支持具のうち、少なくとも基礎又は建物本体に設けた竪樋支持具が、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具であることを特徴とする請求項1に記載の免震建物の雨樋構造。
  3. 上記免震建物の基礎に設けた竪樋支持具が、竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の免震建物の雨樋構造。
  4. 上記竪樋の下端が、免震建物の基礎の上端よりも低いことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の免震建物の雨樋構造。
  5. 上記竪樋が、免震建物の建物本体側と基礎側で分割されており、その竪樋の上部分と下部分が、蛇腹継手又は非接着による竪樋継手により連結されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の免震建物の雨樋構造。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の免震建物の雨樋構造に用いられる竪樋の水平方向の位置調整が可能な竪樋支持具であって、竪樋を抱持する抱持部と、免震建物に取付固定される取付部と、該抱持部と取付部を連結する連結片とを備えることを特徴とする竪樋支持具。
  7. 上記抱持部が方形状をしていることを特徴とする請求項6に記載の竪樋支持具。
  8. 上記抱持部と取付部が、複数の連結片により連結されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の竪樋支持具。
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