JP2020033743A - 地すべり検知器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、山中等への運搬の容易化のために軽量化が可能である共に、地面等の打ち込み対象に打ち込む際に杭本体が鉛直方向に対して傾いしまっても、杭本体の上方端側に配置した水準器を水平にすることを可能とした地すべり検知器具を提供することを課題とする。【解決手段】地すべり検知器具1は、筒状の杭本体2と、杭本体2の一方端側に配置された水準器6と、杭本体2の他方端側に配置された先端が尖った楔部4と、杭本体2の一方端側と他方端側との間に配置された被打叩部3とを備え、水準器6と杭本体2の一方端との間に、杭本体2の鉛直方向に対する傾きの影響を受けずに水準器6の基準体65の位置を調整することができる調整部7を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、地すべりが生ずる可能性がある現地に設置される地すべり検知器具に関する。
近年において、大地震や豪雨などにより山や崖の斜面に地すべりが生じ、山の麓や崖の下の建造物が地すべりで押し流されてきた土砂により破損する被害が生じている。このため、地すべりを事前に検知するために地すべりが生じやすい現地に、例えば特許文献1の斜面崩壊検知装置を設置することが考えられている。
また、地震等で地面或いは岩盤等が水平に移動した場合であっても、これを検出することを可能することを目的として、例えば特許文献2に示されるように、地面等の打ち込み対象に打ち込み可能な杭と、該杭に取り付け可能な検出部とからなる地滑り等の検出装置が既に考えられている。この地滑り等の検出装置は、杭を上半杭部と下半杭部とで構成し、上半杭部と下半杭部とを弾性体で連結することにより、上半杭部を下半杭部に対し任意の方向に傾動可能にしている。
そして、地すべりの検出用の器具ではないが、特許文献3に示されるように、棒状の杭本体の上端に水準器が固定されると共に杭本体の中間部に径方向外側に突出した被打叩部を設けた土木建築用杭も、既に公知になっている。
特開2002−250037号公報 特開2006−184278号公報 特開2007−077659号公報
特許文献1に示される斜面崩壊検知装置は、複数個所に支持杭を設置して、支持杭間にセンサーケーブルを内蔵し且つ弱点部を備えた保護管を架設する必要がある。このため、斜面崩壊検知装置の構造が複雑化し、これに伴い、製造コストも高額化し、更には、構成部品の点数が多いので現地への運搬や現地での設置にも時間を要するという不都合がある。
また、特許文献2に示される地滑り等の検出装置は、検知した地すべりを、上半杭部に設けた検出部から無線で受信部に送信するための電源が必要であるので、電源を用意できない山中では設置が困難である。また、電源から電気が供給されなくなった場合には、特許文献2に示される地滑り等の検出装置は実質的に機能しなくなる。
更に、特許文献3の土木建築用杭は、杭本体に上側被打叩部と下側被打叩部とが配置され、上側被打叩部と下側被打叩部との間に配置されたハンマー部が杭本体の軸方向に移動し、下側被打叩部を打叩することで、杭本体の下部を地面等の打ち込み対象への打ち込みが行われる。このため、特許文献3の土木建築用杭は、杭本体に一体化されたハンマー部を必須とするため軽量化が難しく、現場への持ち運びや設置作業が容易ではない。
上記不具合を是正するために、特許文献3の土木建築用杭からハンマー部をなくした場合には、被打叩部をハンマー等の打叩器具で打叩することになるが、被打叩部の全周を均一に打叩器具で打叩することは容易ではないので、杭本体を地面等の打ち込み対象に打ち込む際に杭本体が鉛直方向に対し傾いてしまうという不都合が新たに生ずる。
そこで、本発明は、山中等への運搬の容易化のために軽量化が可能である共に、地面等の打ち込み対象に打ち込む際に杭本体が鉛直方向に対して傾いてしまっても、杭本体の上方端側に配置した水準器を水平にすることを可能とした地すべり検知器具を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る地すべり検知器具は、筒状の杭本体と、前記杭本体の一方端側に配置されると共に基準体の位置の変位により前記杭本体の傾きを検知する水準器と、前記杭本体の他方端側に配置されると共に先端が尖った楔部と、前記杭本体の一方端側と他方端側との間にて、前記杭本体の外周側に配置されて、打叩器具で打叩される被打叩部とを備え、前記水準器と前記杭本体の一方端との間に調整部を有し、前記調整部により、前記杭本体の傾きの影響を受けずに前記水準器の基準体の位置を調整することを特徴としている。水準器の基準体は、例えば封入された液体に浮かぶ単体の気泡である。打叩器具としては、例えば打叩面に樹脂が施されたハンマーや金槌、木槌等が挙げられる。
これにより、杭本体の軸方向に動く環状のハンマー部を杭本体に外装する必要がなく、ハンマー部の上限を定めるための上側被打叩部を杭本体に設ける必要もない。主要な構成要素をなす杭本体を筒状とし、更には、その材質をアルミニウム等にするか、鋼等であっても肉厚を薄くすることで軽量化を図ることが可能である。よって、地すべり検知器具全体として軽量化を図ることができる。
そして、被打叩部を打叩器具で打叩して杭本体の一部を地中に埋めるときに、被打叩部に対し杭本体の全周にて均一に打叩することができず、杭本体が所定の方向に傾いてしまった場合でも、調整部により、水準器の基準体を杭本体が鉛直方向に打ち込まれたときと同じ位置に調整するかたちで、水準器を水平にすることができるので、水準器を用いた地すべり検知器具として使用することが可能である。
請求項2に係る地すべり検知器具にあっては、前記被打叩部を前記杭本体の一方端側から下方端側に向けて窄まる円錐状に形成して、前記杭本体の前記被打叩部を外周側に配置する部位までが地中に埋まることを特徴としている。これにより、被打叩部も地中に埋まるので、杭本体が安定して、地すべり以外の要因で杭本体が傾くのを防止することが可能である。
これに対し、請求項3に係る地すべり検知器具にあっては、前記被打叩部は、前記杭本体の一方端側から他方端側に向けて延び且つ前記杭本体の径方向に突出した複数の板状部を有して構成され、前記板状部の前記杭本体の他方端側の面が打ち込み対象の表面に当接することで前記杭本体を支持する支持部を兼ねることを特徴としている。板状部の数は例えば3つ又は4つである。これにより、杭本体は、例えば地面等の打ち込み対象の表面において、被打叩部の複数の板状部により支持されるので、杭本体が安定して、地すべり以外の要因で杭本体が傾くのを防止することが可能である。
また、請求項4に係る地すべり検知器具にあっては、前記調整部は、前記水準器側に配置した上側台部と、前記杭本体側に配置した下側台部と、前記上側台部と前記下側台部とを連結する3つのねじ棒とを有し、前記ねじ棒を所望の方向に回転させて、前記3つのねじ棒の前記上側台部と前記下側台部との間の寸法をそれぞれ変えることにより、前記水準器の基準体の位置を調整することを特徴としている。これにより、地すべり検知器具を設置したときに、杭本体が鉛直方向に対して傾いて、水準器が水平になく、その基準体が中心位置になくても、3つのねじ棒を回転させる操作をし、基準体を中心位置に変位させるかたちで、簡易に、上側台部ひいては水準器を水平にすることができる。
そして、請求項5に係る地すべり検知器具にあっては、円形水準器であることを特徴としている。これにより、地すべり検知器具の杭本体が鉛直方向に対して360°のいずれの向きに傾いても、その傾きを検出することが可能である。
以上に述べたように、本発明によれば、被打叩部を打叩するための環状のハンマー部等の打叩用の部材を杭本体に外装しなくても良いので、比較的重量のある打叩用の部材、並びに、水準器側の被打叩部を不要とする分、地すべり検知器具の軽量化を図ることができる。また、本発明によれば、主要な構成要素をなす杭本体を筒状とすると共に、その材質をアルミニウム等にし、或いは鋼等であっても筒の肉厚を薄くして軽量化することが可能であるので、地すべり検知器具全体として軽量化をより一層図ることができる。
そして、被打叩部を打叩器具で打叩して杭本体の一部を地中に埋めるときに、被打叩部に対し杭本体の全周にて均一に打叩することができず、杭本体が鉛直方向に対し所定の方向に傾いてしまった場合でも、調整部により、水準器の基準体を杭本体が鉛直方向に打ち込まれたときと同じ位置に調整するかたちで、水準器を水平にすることができるので、水準器を用いた地すべり検知器具として使用することが可能である。
特に請求項2に記載の発明によれば、地すべり検知器具の杭本体のみならず、その外周側に配置された被打叩部も地中に埋まるので、杭本体が安定して、地すべり以外の要因で杭本体が傾くのを防止することが可能である。
特に請求項3に記載の発明によれば、杭本体の直径が大きくなくても、杭本体が、例えば地面等の打ち込み対象の表面において、被打叩部により支持されるので、杭本体が安定して、地すべり以外の要因で杭本体が傾くのを防止することが可能である。
特に請求項4に記載の発明によれば、地すべり検知器具を設置したときに、杭本体が鉛直方向に対して傾いて、水準器が水平になく、その基準体が中心位置になくても、3つのねじ棒を回転させる操作をし、基準体を中心位置に変位させるかたちで、簡易に、上側台部ひいては水準器を水平にすることができる。よって、杭本体が鉛直方向に対して傾いてしまった、水準器を用いた地すべり検知器具でも、水準器の基準体による地すべりの検知を図ることが可能である。
特に請求項5に記載の発明によれば、地すべり検知器具の水準器が円形水準器であるので、地すべり検知器具の杭本体が鉛直方向に対して360°のいずれの向きに傾いても、その傾きを検出することが可能である。
この発明の地すべり検知器具の実施例1を示す説明図であり、図1(a)は、実施例1に係る地すべり検知器具の側面図、図1(b)は、実施例1に係る地すべり検知器具の平面図である。 実施例1に係る地すべり検知器具を構成する杭本体及び楔部の構成を示した説明図であり、図2(a)は、楔部を、弾性環状体を介して杭本体に組み付けた状態を示す半断面図であり、図2(b)は、杭本体の他端側部位、弾性環状体及び楔部の組み立て工程図である。 実施例1に係る地すべり検知器具を構成する水準器の一例を示す断面図である。 実施例1に係る地すべり検知器具を構成する調整部の一例を示す断面図である。 実施例1に係る地すべり検知器具について、被打叩部まで地中に埋まった状態を示す説明図である。 傾斜面の一部を切り欠いて実施例1に係る地すべり検知器具を設置した状態を示す地すべり検知器具の使用例図である。 調整部を用いて水準器の基準体(気泡)が水準器の中心に移動するように調整する手順を示した説明図であり、図4(a)はX軸と平行に延びる基準線に沿って基準体を移動させる手順を示した図、図4(b)はY軸に沿って基準体を移動させる手順を示した図である。 この発明の地すべり検知器具の実施例2を示す説明図であり、図8(a)は、実施例2に係る地すべり検知器具の側面図、図8(b)は、実施例2に係る地すべり検知器具の平面図である。 実施例2に係る地すべり検知器具について、被打叩部のうち杭本体の下端側の面が地表に接するまで杭本体が地中に埋まった状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1から図7において、この発明が適用される地すべり検知器具1の実施例1が示されている。この地すべり検知器具1は、杭本体2と、被打叩部3と、楔部4と、水準器6と、調整部7とを有して基本的に構成されている。水準器6の上面から楔部4の先端までにわたる地すべり検知器具1の全長L1は、例えば500mmから800mmである。
杭本体2は、図1及び図2(a)に示されるように、直線状に延び、内部が中空であり且つ軸方向の両側が開放された、円筒状(パイプ状)のものである。杭本体2の材質には、軽量化のために、例えばアルミニウム等が用いられる。もっとも、杭本体2としての強度を保つ範囲で肉厚を薄くすることにより軽量化を図ることができれば、鋼等であってもその材質とすることは可能である。杭本体2の外径は、例えば30mmから50mmである。一方で、杭本体2の軸方向の一方端(上端)から他方端(下端)までの長さは、地すべり検知器具1の前記全長L1に収まる範囲であれば、設置場所により変更可能なものとなっている。
被打叩部3は、杭本体2の径方向外側に設けられているもので、実施例1では、図1及び図2に示されるように、杭本体2の一方端側から下方端側にかけて、杭本体2の外周面に向けて窄まる円錐状に形成されている。被打叩部3の杭本体2の外周面から当該杭本体2の径方向への突出幅寸法は、例えば30mmから50mmである。これにより、被打叩部3のうち杭本体2の一方端側は、平面となって、打叩器具(図示せず。)で叩きやすくなっている。また、被打叩部3のうち杭本体2の他方端側は、地中に埋まりやすくなっている。被打叩部3は、図2(a)では杭本体2と一体形成されているが、杭本体2と別体とし、接着剤や溶接により杭本体2に取り付けられるものとしても良い。
なお、被打叩部3を杭本体2に設ける位置は、図5に示されるように、被打叩部3のうち杭本体2の一方端側までが地中に埋まった状態で、地面等の打ち込み対象Gから地上に突出している部位の寸法L2が例えば100mmとなるように設定されている。そして、杭本体2の一部及び下記する楔部4からなる地中に埋まる部位の寸法L3は、例えば400mmの寸法が確保されている。これにより、設置場所の地質によって打ち込み対象Gの表面から突出した寸法が大きくなることがなく、長期にわたって設置しても風雨の影響で地すべり検知器具1が設置した後に不用意に傾くのを防止することが可能である。また、地面等の打ち込み対象Gの地表近くでの変位を検出しやすくなる。
杭本体2の他方端側の開口は、楔部4により閉塞されている。すなわち、実施例1では、楔部4は、杭本体2とは別体となっている。楔部4は、地面等の打ち込み対象Gの地中に打ち込むときに、変形、破損し難い強度を保つために、例えば鋼等の材料で形成されているもので、図2に示されるように、円錐部41と、この円錐部41の底面から延びる円柱状の装着部42とで構成されている。楔部4の装着部42の外径は、装着部42の側周面と杭本体2の他方端側の開口内周面との間に環状弾性体(パッキン等とも称する。)43を介在させることができるように、杭本体2の他方端側の開口内周面の内径よりも若干小さくなっている。
これにより、例えば環状弾性体43を装着部42に外装した状態で、装着部42を杭本体2の他方端側の開口に挿入させ、或いは、杭本体2の他方端側の開口端に環状弾性体43を装着した状態で、装着部42を杭本体2の他方端側の開口に挿入させることにより、楔部4が杭本体2に確実に装着され、楔部4が杭本体2から外れることが防止される。
杭本体2の一方端側の開口は、杭本体2内への雨水やホコリ等の異物の侵入を防止することができるように、薄肉の円形の平板状のプレート5により閉塞されている。プレート5で杭本体2の一方端側の開口を閉塞することにより、下記する調整部7の下側台部72と接着させるときに接着面積を大きくすることが可能である。プレート5は、接着剤又は溶接等により杭本体2の一方端側の開口周縁面に接着されている。
水準器6は、この実施例1では円形水準器が用いられており、図1(b)及び図3に示されるように、例えば、円板状の底部61aとこの底部61aの周縁から立設した円環状の側部61bとでなる、上方に開口した断面が略コ字状の容器61と、容器61の上方の開口を閉塞する透明な円板状の蓋体62とを有している。水準器6の外径は、例えば50mmから80mmである。容器61の材質には、軽量化等から、例えばプラスチック等が用いられている。蓋体62の材質には、この蓋体62を通して下記する気泡65を目視する必要があるので、透明なガラス又は透明なプラスチックが用いられている。蓋体62の上面には、気泡65の変位量や移動方向を検出可能とするめために、図1(b)に示されるように、例えば十字状に標線63が表示されている。標線63の交差する位置が水準器6を上面及び側方から見た場合の中心P1となる。
そして、これら容器61と蓋体62とで形成された水準器6の内部空間S1には、所定量の気泡65を残すかたちで、水やアルコール等の液体64が封入されている。気泡65は、水準器6を水平な面に置いたときに、中心P1に位置するように設定されている。これにより、気泡65の変位で水準器6を載せた部材の傾きを検出することが可能となる。すなわち、気泡65は水平に対する傾きを検知するための基準体として機能する。
調整部7は、図1(a)に示されるように、水準器6と杭本体2及びその一方端側開口を塞ぐプレート5との間に配置されている。調整部7は、実施例1では、水準器6側に配置した上側台部71と、杭本体2側(プレート5側)に配置した下側台部72と、上側台部71と下側台部72とを連結する3つのねじ棒75とを有して構成されている。これら上側台部71、下側台部72、ねじ棒75は、対候性を備えるために、例えばプラスチックや、鋼、特にステンレス鋼等で形成されている。上側台部71は、水準器6と別体としつつ溶接又は接着剤により接着されたものとして図示されているが、水準器6と一体構造としても良い。下側台部72は、プレート5と溶接又は接着剤により接着されている。
上側台部71は、円板状のもので、図4に示されるように、杭本体2側に開口したねじ孔71aが形成されている。図4では2つのねじ孔71aが図示されているが、ねじ棒75の数に対応して3つのねじ孔71aが形成されている。3つのねじ孔71aは、例えば上側台部の底面(杭本体2側の面)に所定の辺の長さの正三角形を描いたときに、この正三角形の3つの頂点となる位置にそれぞれ配置されている。ねじ孔71aの深度は、例えばねじ棒75のねじ切部76(回転ノブ77よりも上側部分)の長手寸法と略同じ寸法になっている。
下側台部72は、図4に示されるように、円板部72a、円板部72b及び円板部72aと72bとの間を連接する円筒部72cから成り、内部に空間S2を有する円形の箱状になっている。円板部72aは、下側台部72を上側台部71に対し杭本体2の軸方向にて一致するように配置した場合に、上側台部71の3つのねじ孔71aと杭本体2の軸方向において一致する位置に、3つの通孔73を有している。これらの通孔73はねじ切りされていない。円板部72bは、内部空間S2側となる内面において、各通孔73の軸線上の位置に、円錐状の有底孔が形成された台座74を有する。すなわち、台座74は、円板部72bの内面に正三角形状の配置にて3つ形成されている。
ねじ棒75は、実施例1では、ねじ切部76と、回転ノブ77と、非ねじ切部78と、先端部79とで基本的に構成されている。ねじ切部76は、棒状を成すと共に上側台部71のねじ孔71aに螺合することができるようにねじ切りされている。回転ノブ77は、ねじ切部76に回転を伝達するためのもので、当該回転ノブ77の中心となる位置に、ねじ切部76の長手方向の一端が連接されている。回転ノブ77は、図1(b)で示されるように、指で持って回転させやすいように、その一部が上側台部71、下側台部72よりも径方向外側に出ている。非ねじ切部78は、ねじ切りされておらず、下側台部72の通孔73の内径よりも若干小さな外径を有する円柱状となっている。非ねじ切部78は、ねじ切部76とは反対側にて、回転ノブ77の中心となる位置に、その長手方向の一端が連接されている。先端部79は、下側台部72の空間S2内に収容されており、外径が下側台部72の内径よりも大きな略円錐形状をなし、非ねじ切部78の通孔73を挿通した一端と連接している。先端部79は、その尖った先端が下側台部72の台座74の円錐状の有底孔の最深部に当たりつつ、先端部79が回転しても揺れないように、上下左右にガタツキなく装着可能な形状となっている。実施例1では、ねじ切部76と、回転ノブ77と、非ねじ切部78と、先端部79とは、一体形成されている。
このような調整部7の構成とすることにより、ねじ棒75は、回転ノブ77を持って所望方向に回転させると、ねじ切部76が上側台部71のねじ71a内に回転しつつ進入してゆき、或いは、ねじ切部76が上側台部71のねじ71a内から回転しつつ後退してゆくことにより、回転ノブ77から上側台部71の杭本体2側面(底面)までの寸法が短くなったり、長くなったりするので、各ねじ棒75は、上側台部71と下側台部72との間の寸法をそれぞれ変えることが可能である。よって、調整部7の上側台部71ひいてはこの上側台部71の上方に配置された水準器6の鉛直方向に対する傾きの角度や方向を、3つのねじ棒75の回転ノブ77を適宜に回転させることで調整し、水準器6を水平にすることが可能である。
なお、図4で示した調整部7の構成は、一例であり、水準器6の鉛直方向に対する傾きの角度や方向を、3つのねじ棒75の回転ノブ77を適宜に回転させることで調整することが可能であれば、他の構成の調整部7も用いることができる。
次に、図5から図7を用いて、水準器5を使用可能な状態で、地すべり検知器具1を傾斜面に設置する手順の一例について説明する。
まず、図6に示されるように、傾斜面を切り欠いて、平坦な面の打ち込み対象Gを形成し、打叩面に樹脂が施されたハンマーや金槌、木槌等の打叩具(図示せず)で被打叩部3を叩くことにより、図5に示されるように、被打叩部3の杭本体2の一方端側まで地中に埋まった状態とする。これにより、被打叩部3全体が地中に埋まるので、杭本体2が安定して、地すべり以外の要因で杭本体2が傾くのを防止することが可能となる。
そして、調整部7及び水準器6について未調整の場合には、通常では、図6に示されるように、水準器6の中心P1が、杭本体2の軸線CL上にあるところ、杭本体2の軸線CLが、鉛直方向に対し傾いている場合には、図7(a)に示されるように、水準器6も水平になく、気泡65は水準器6の中心P1(標線63の交差する点)からずれた位置にある。これに伴い、調整部7について、図7(a)に示されるように、2つのねじ棒75、75の接線XであるX軸が標線63の一方と平行になるように設定する。次に、水準器の中心P1に対し図7(a)上で左側に位置する一方のねじ棒75を、当該図7(a)の矢印に示されるように、反時計回りに回転させると共に、水準器の中心P1に対し図7(a)上で右側に位置する他方のねじ棒75を、当該図7(a)の矢印に示されるように、時計回りに回転させる。これにより、気泡65は、図7(a)の白抜き矢印に示されるように、その中心P2が、接線X及び標線63の一方に対し平行となる方向に変位する。気泡65が、図7(b)に示されるように、標線63の他方の線と重なるY軸上にまで変位したら、前記2つのねじ棒75、75に対し水準器の中心P1を超えて反対側に位置する1のねじ棒75を、図7(b)の矢印に示されるように、反時計回りに回転させる。これにより、図7(b)の白抜き矢印に示されるように、気泡65は、標線63の他方の線と重なるY軸に沿って変位し、水準器6との関係では、気泡65の中心P2は、水準器の中心P1(標線63の中心)上に設定される。よって、杭本体2の軸線CLが鉛直方向に対し傾いた状態であっても、水準器6の気泡65の中心P2は、水準器の中心P1(標線63の中心)にあり、これに伴い、水準器6自体は水平となるので、水準器6を利用して地すべり検知器具1の移動を検知することが可能となる。
図8及び図9において、この発明が適用される地すべり検知器具1の実施例2が示されている。以下、この実施例2の地すべり検知器具1について、図8及び図9を用いて説明する。但し、これまで説明してきた実施例1の地すべり検知器具1と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。そして、実施例2の地すべり検知器具1の傾斜面への設置や調整部7による水準器6の気泡65の調整についても、そのほとんどが上記した実施例1の地すべり検知器具1と同様であるので、基本的に異なる点についてのみ説明する。
地すべり検知器具1は、図8に示されるように、被打叩部3が杭本体2の側面から当該杭本体2の径方向外側に向けて放射状に突出した3つ以上の(この実施例2では4つの)板状部31により形成されている。各板状部31は、杭本体2の軸方向に沿って(杭本体2の一方端から他方端に向けて)延びる薄肉の板状のものであり、この実施例2では、杭本体2に一体形成されている。もっとも、板状部31を杭本体2とは別体として、杭本体2に組み付けるものとしても良い。そして、各板状部31には、地すべり検知器具1の運搬を容易にするために、四角形状の貫通孔32が形成され、板状部31の貫通孔32よりも上側部位が把手となっている。
被打叩部3は、図9に示されるように、実施例1の被打叩部3とは異なり、打ち込み対象Gの地中には埋められず、板状部31のうち杭本体2の他方端側(下端側)の面が打ち込み対象Gに当接するかたちで、地すべり検知器具1が設置される。すなわち、図9に示されるように、板状部31のうち杭本体2の下端側よりも上側が、打ち込み対象Gから地上に突出している部位となり、その寸法L2は例えば100mmとなるように設定されている。また、図9に示されるように、板状部31のうち杭本体2の下端側よりも下側が、打ち込み対象Gの地中に埋まる部位となり、その寸法L3は例えば400mmの寸法となるように設定されている。
そして、このように、被打叩部3について、杭本体2の径方向外側に放射状に突出した4つの板状部31により構成することで、板状部31のうち杭本体2の下端側の面が打ち込み対象Gの表面に当接したときに、板状部31が杭本体2を支持する支持部を兼ねるので、杭本体2が安定して、地すべり以外の要因で杭本体2が傾くのを防止することが可能となる。
1 地すべり検知器具
2 杭本体
3 被打叩部
4 楔部
6 水準器
65 気泡(基準体)
7 調整部
71 上側台部
72 下側台部
75 ねじ棒

Claims (5)

  1. 筒状の杭本体と、
    前記杭本体の一方端側に配置されると共に基準体の位置の変位により前記杭本体の傾きを検知する水準器と、
    前記杭本体の他方端側に配置されると共に先端が尖った楔部と、
    前記杭本体の一方端側と他方端側との間にて、前記杭本体の外周側に配置されて、打叩器具で打叩される被打叩部とを備え、
    前記水準器と前記杭本体の一方端との間に調整部を有し、前記調整部により、前記杭本体の傾きの影響を受けずに前記水準器の基準体の位置を調整することを特徴とする地すべり検知器具。
  2. 前記被打叩部を前記杭本体の一方端側から下方端側に向けて窄まる円錐状に形成して、前記杭本体の前記被打叩部を外周側に配置する部位までが地中に埋まることを特徴とする請求項1に記載の地すべり検知器具。
  3. 前記被打叩部は、前記杭本体の一方端側から他方端側に向けて延び且つ前記杭本体の径方向に突出した複数の板状部を有して構成され、前記板状部の前記杭本体の他方端側の面が打ち込み対象の表面に当接することで前記杭本体を支持する支持部を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の地すべり検知器具。
  4. 前記調整部は、前記水準器側に配置した上側台部と、前記杭本体側に配置した下側台部と、前記上側台部と前記下側台部とを連結する3つのねじ棒とを有し、前記ねじ棒を所望の方向に回転させて、前記3つのねじ棒の前記上側台部と前記下側台部との間の寸法をそれぞれ変えることにより、前記水準器の基準体の位置を調整することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の地すべり検知器具。
  5. 前記水準器は、円形水準器であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の地すべり検知器具。
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