JP2002161855A - 密閉型圧縮機,及び冷凍空調装置 - Google Patents
密閉型圧縮機,及び冷凍空調装置Info
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Abstract
調装置における密閉型圧縮機において、圧縮室内で生じ
た圧力脈動を吸入マフラーによって効果的に減衰するこ
とで騒音の静かな密閉型圧縮機の提供を図る。 【解決手段】 マフラーカバー20は平板状の簡素な形
状を有しているので成形時の変形が少なくなり、マフラ
ー本体19と十分に密着することができる。よって、マ
フラー本体19とマフラーカバー20との結合部から圧
力脈動がほとんど漏れることがなく、吸入マフラー18
が有する消音効果を十分に発揮することとなり、より効
果的に騒音を低減することができる。
Description
ース等の冷凍空調装置における密閉型圧縮機に関するも
のである。
蔵装置や空調装置における密閉型圧縮機には、効率向
上,低騒音化、高い信頼性の技術が求められると共に、
これを安価に提供していくということも重要な要素であ
る。
T.5971720号に示されているものがある。
型圧縮機を説明する。
る。図15は従来の密閉型圧縮機のシリンダヘッドに取
り付けられる吸入マフラーの分解斜視図である。
は圧縮要素であり、密閉容器1内に収容されている。3
は電動要素であり、圧縮要素2に結合されている。4は
シリンダであり、圧縮要素2の圧縮室5を構成する。6
はピストンであり、シリンダ4内を往復運動する。7は
バルブプレートであり、シリンダ4の一端を封止する。
8はシリンダヘッドであり、バルブプレート7をシリン
ダ4に固着すると共に吸入マフラー(図13には図示せ
ず)をバルブプレート7に固着する。10は吸入管であ
る。11は冷凍機油であり、密閉容器1の底部に溜まっ
ている。
ルブ(図示せず)で発生した騒音を減衰する消音手段と
しての吸入マフラーである。密閉型圧縮機の性能向上の
観点から熱伝導率の低い材料、たとえば合成樹脂材で構
成されることが望ましい。合成樹脂材としては、冷媒ガ
ス雰囲気,高温下という使用環境を考慮するとPBTや
PPSの材料であるとよい。
フラーカバー9とからなっている。マフラー本体13と
マフラーカバー9は溶着や嵌め込みなどにより結合し、
マフラー空間14を形成する。15は入口管で、一端は
密閉容器1内に開口し、他端はマフラー空間14に開口
している。16は出口管で、一端はバルブプレート7側
に開口し、他端はマフラー空間14に開口している。
いて、以下その動作を説明する。
機に戻った冷媒ガスは吸入管10を通って密閉容器1内
に一旦開放される。その後、冷媒ガスは吸入マフラー1
2,バルブプレート7を通過して圧縮室5へと流入す
る。ここで、電動要素3の回転運動により往復運動する
ピストン6によって圧縮された後、冷凍サイクルへと送
られる。
ルブの開閉運動によって圧縮室5内で冷媒ガスの圧力脈
動が生じる。この圧縮室5内で生じた圧力脈動は冷媒ガ
スの流れとは逆向きに伝播し、出口管16を通じてマフ
ラー空間14に一旦開放され、その後、入口管15を通
して密閉容器1に開放されることによって減衰し、低い
騒音として放射されることとなる。
S.PAT.5496156号に示されているものがあ
る。
である。
19は圧縮要素であり、密閉容器18内に収容されてい
る。20は電動要素であり、圧縮要素19に結合されて
いる。21はシリンダであり、圧縮要素19の圧縮室2
2を構成する。23はピストンであり、シリンダ21内
を往復運動する。24はバルブプレートであり、シリン
ダ21の一端を封止する。25は吸入バルブであり、バ
ルブプレート24とシリンダ21の間に介在する。26
はシリンダヘッドであり、バルブプレート24をシリン
ダ21に固着すると共に吸入マフラー27をバルブプレ
ート24に固着する。28は吸入管である。29は冷凍
機油であり、密閉容器18の底部に溜まっている。吸入
マフラー27は吸入マフラー本体30と吸入マフラーカ
バー31とからなっている。吸入マフラー本体30と吸
入マフラーカバー31は溶着や嵌め込みなどにより結合
し、マフラー空間32を形成する。33は入口部で、密
閉容器18とマフラー空間32を流体的に結合してい
る。34は出口管で、一端はバルブプレート24側に開
口し、他端はマフラー空間32に開口している。
いて、以下その動作を説明する。
機に戻った冷媒ガスは密閉容器18内に一旦開放され
る。その後、冷媒ガスは吸入マフラー27,バルブプレ
ート24を通過して圧縮室22へと流入する。ここで、
電動要素20の回転運動により往復運動するピストン2
3によって圧縮された後、冷凍サイクルへと送られる。
は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管34を通
じてマフラー空間32に一旦開放され、その後入口部3
3を通して密閉容器18に開放されることにより減衰
し、低い騒音として放射されることとなる。
来の構成は、吸入マフラー12の側壁面をマフラー本体
13及びマフラーカバー9の各々が形成していることに
より複雑な形状を有するので、製作に要するコストの増
大を招いてしまうと共に、成形時の変形が大きくなって
しまうので、マフラー本体13及びマフラーカバー9の
結合が不十分で漏れを生じるため十分な消音効果を得ら
れないという欠点を有していた。
の簡素な形状とすることによって、製作に要するコスト
を小さくすると共に、変形を少なくすることができるの
で、マフラー本体及びマフラーカバーの結合を十分に密
着することができ、安価で騒音の静かな密閉型圧縮機を
提供するものである。
フラー空間14側開口部と出口管16のマフラー空間1
4側開口部,もしくは入口部33のマフラー空間32側
開口部と出口管34のマフラー空間32側開口部を近接
して流体的な抵抗を小さくすることは高効率化を図るた
めに有効な手段であるが、圧縮室5及び圧縮室22内で
生じた圧力脈動に対しても流体的な抵抗は同様に小さく
なるため十分な消音効果を得られないという欠点を有し
ていた。
間側開口部と出口管のマフラー空間側開口部との間に流
体的な抵抗手段を付加することによって、圧縮室内で生
じた圧力脈動を減衰することができ、騒音の静かな密閉
型圧縮機を提供するものである。
縮室22内で生じた圧力脈動は音源として入口管15も
しくは入口部33の密閉容器1及び18側開口部から開
放されるだけではなく、吸入マフラー12及び吸入マフ
ラー27の壁面を加振し新たな騒音源をつくるという欠
点を有していた。
と入口管及び出口管を一体にすることによって、吸入マ
フラーの壁面の剛性を向上させることができるので壁面
振動を抑制することができ、騒音の静かな密閉型圧縮機
を提供するものである。
閉容器1側開口部に容積を有することは高効率化を図る
ために有効な手段であるが、吸入マフラー12を形成す
る壁面と全く異なる壁面にて入口管15の密閉容器1側
開口部の容積を成形することは吸入マフラー12の形状
を複雑にしてしまい、製作に要するコストの増大を招い
てしまう。一方、吸入マフラー27を形成する壁面上に
ある入口部33の密閉容器18側開口部に十分な容積を
設けるにはスペース的な限りがあり、高効率化を図るた
めに入口部33の密閉容器18側開口部の容積を大きく
するとマフラー空間32は小さくなってしまい、十分な
消音効果が得られないという欠点を有していた。
と異なる壁面にて密閉容器側開口部の容積を形成するこ
とによって、吸入マフラーの容積を減じることがなく、
密閉容器側開口部の容積を大きくすることができ、吸入
マフラーの形状を簡素化することができるので、騒音が
静かで効率の高い安価な密閉型圧縮機を提供するもので
ある。
の流速を大きくすることによって、毛細管からの冷凍機
油供給量を十分に確保することができることとなり、信
頼性の高い密閉型圧縮機を提供するものである。
ーを組み込んだ密閉型圧縮機を塩素を含まない冷媒に適
用することによって、環境面においても安全な密閉型圧
縮機を提供するものである。
ーを組み込んだ密閉型圧縮機を炭化水素系冷媒に適用す
ることによって、環境面においても安全な密閉型圧縮機
を提供するものである。
機を冷蔵庫,ショーケース等の冷凍冷蔵装置や空調装置
に適用することによって、密閉型圧縮機に起因する騒音
を減じ、高い信頼性や環境面においても安全な冷凍冷蔵
装置や空調装置を提供するものである。
の発明は、密閉容器と、電動要素と、前記電動要素によ
り回転駆動する圧縮要素と、前記密閉容器に配設された
吸入管と、マフラー本体とマフラーカバーとからなる吸
入マフラーを備え、前記マフラー本体は、一端が密閉容
器内に開口し他端は前記吸入マフラー内に開口した入口
管と、一端が前記吸入マフラー内に開口し他端は前記圧
縮要素に開口した出口管と、マフラー空間を形成する壁
面のうち上側壁面を除く壁面を備え、前記マフラーカバ
ーは、前記マフラー空間を形成する壁面のうち上側壁面
のみを形成したものであり、前記マフラーカバーを単一
壁面のみの簡素な形状とすることで、製作に要するコス
トを小さくすると共に、変形を少なくすることができる
ので、前記マフラー本体及び前記マフラーカバーの結合
を十分に密着することができ、前記吸入マフラーの消音
効果をより一層大きくすることができるという作用を有
する。
間を形成する壁面をマフラーカバーに一体に形成したも
のであり、マフラー本体を何ら変更することなく、容易
に共鳴空間を付加することができるので、製作に要する
コストを小さくすると共に、共鳴空間に相応する周波数
の騒音を低減するという作用を有する。
間を形成する壁面のうち少なくとも1つの壁面は吸入マ
フラーの内壁面に沿うこととしたものであり、共鳴空間
の容積を大きくすることができ、共鳴空間に相応する周
波数の圧力脈動成分低減効果を大きくすることができる
という作用を有する。
器と、電動要素と、前記電動要素により回転駆動する圧
縮要素と、前記密閉容器に配設された吸入管と、吸入マ
フラーとを備え、前記吸入マフラーは、一端が密閉容器
内に開口し他端は前記吸入マフラー内に開口した入口管
と、一端が前記吸入マフラー内に開口し他端は圧縮要素
に開口した出口管と、前記入口管の前記吸入マフラー側
開口部と前記出口管の前記吸入マフラー側開口部との間
に遮蔽壁とを備えたものであり、圧縮室内で生じた圧力
脈動を前記出口管から前記入口管へ直接伝播させること
なく、前記遮蔽壁による反射を経ることにより伝播経路
を長くすることができるので、大きな減衰を得ることが
できるという作用を有する。
は吸入マフラーのいずれか1つの壁面に一体に形成する
ものであり、前記遮蔽壁と吸入マフラーとの結合手段を
別途設けることなく容易に製作できると共に、圧縮室内
で生じた圧力脈動の伝播経路を長くすることができるの
で、大きな減衰を得ることができるという作用を有す
る。
はマフラーカバーに一体に形成されたものであり、マフ
ラー本体を何ら変更することなく、容易に前記遮蔽壁を
付加することができるので、製作に要するコストを小さ
くすると共に、圧縮室内で生じた圧力脈動の伝播経路を
長くすることができるので、大きな減衰を得ることがで
きるという作用を有する。
の下端部は入口管の吸入マフラー側開口部の中心と出口
管の吸入マフラー側開口部の中心とを結ぶ直線上もしく
はより前記遮蔽壁の上端部側の位置にあるものであり、
前記入口管から前記出口管へ流れる冷媒ガスの経路は前
記入口管の前記吸入マフラー側開口部の中心と前記出口
管の前記吸入マフラー側開口部の中心とを結ぶ直線に近
いものであることに対して、圧縮室内で生じた圧力脈動
を伴う前記出口管から前記入口管へ流れる冷媒ガスの経
路は前記出口管の前記吸入マフラー側開口部を中心とす
る放射状であり、前記圧縮室内で生じた圧力脈動に対し
てのみに流体的な抵抗となることにより、効率を阻害す
ることなく、前記圧縮室内で生じた圧力脈動に対して大
きな減衰を得ることができるという作用を有する。
器と、電動要素と、前記電動要素により回転駆動する圧
縮要素と、前記密閉容器に配設された吸入管と、マフラ
ー本体とマフラーカバーとからなる吸入マフラーを備
え、前記マフラー本体は、一端が前記密閉容器内に開口
し他端は前記吸入マフラー内に開口した入口管と、一端
が前記吸入マフラー内に開口し他端は前記圧縮要素に開
口した出口管と、マフラー空間を形成する壁面のうち上
側壁面を除く壁面を備え、前記入口管と前記出口管は前
記壁面にそれぞれ一体に形成したものであり、前記吸入
マフラーの壁面の剛性を向上させることによって壁面振
動を抑制することができるという作用を有する。
の吸入マフラー側開口部は、吸入マフラー内空間の略中
央に位置することとしたものであり、マフラー空間が単
独で有する低次の共鳴振動を抑制することができるとい
う作用を有する。
管は吸入マフラーの密閉容器側壁面に一体に形成されて
いるものであり、前記吸入マフラーの密閉容器側壁面の
剛性を向上させることによって騒音として現れやすい密
閉容器側の壁面振動を抑制することができるという作用
を有する。
容器と、電動要素と、前記電動要素により回転駆動する
圧縮要素と、前記密閉容器に配設された吸入管と、吸入
マフラーとを備え、前記吸入マフラーは、一端が前記密
閉容器内に開口し他端は入口管に開口した導入部と、一
端が前記導入部に開口し他端は前記吸入マフラー内に開
口した前記入口管と、一端が前記吸入マフラー内に開口
し他端は前記圧縮要素に開口した出口管と、マフラー空
間を形成する壁面とからなり、前記導入部は、前記吸入
マフラーの壁面と異なる壁面により形成されると共に、
前記導入部の前記吸入マフラー側開口部は前記導入部壁
面により前記吸入管に相対する向きを有するものであ
り、前記マフラー空間を減じることなく、前記導入部の
容積を大きくすることができるので、前記吸入管より流
入する冷媒ガスを低温で前記吸入マフラーへ導くことが
できる、併せて前記吸入マフラーの形状を簡素化するこ
とができるという作用を有する。
部は略矩形の密閉容器側開口部と、略直方体のうち空間
を有するものであり、マフラー空間を減じることなく、
前記導入部の容積をより大きくすることができるので、
前記吸入管より流入する冷媒ガスをより多くかつ低温で
吸入マフラーへ導くことができる、併せて前記吸入マフ
ラーの形状を簡素化することができるという作用を有す
る。
容器と、電動要素と、前記電動要素により回転駆動する
圧縮要素と、前記密閉容器の下部に貯留した冷凍機油
と、前記密閉容器に配設された吸入管と、吸入マフラー
と、一端が前記冷凍機油に開口し他端は前記吸入マフラ
ーの出口管内に開口した毛細管とを備え、前記吸入マフ
ラーは、一端が前記密閉容器内に開口し他端は前記吸入
マフラー内に開口した入口管と、一端が前記吸入マフラ
ー内に開口し他端は前記圧縮要素に開口した少なくとも
2つの異なる内径を有する管の連続体からなる出口管と
したものであり、前記出口管内の冷媒ガスの流速を大き
くすることができるので、前記毛細管からの冷凍機油供
給量を十分に確保することができるという作用を有す
る。
管の圧縮要素側管の内径を前記出口管の吸入マフラー側
管の内径より小さくしたものであり、前記出口管の前記
吸入マフラー側開口部から圧縮要素側開口部へ向かう冷
媒ガスの流れを阻害しないように前記出口管の前記吸入
マフラー側管内の冷媒ガスの流速より前記出口管の圧縮
要素側管の冷媒ガスの流速を大きくすることができるの
で、前記毛細管からの冷凍機油供給量を十分に確保する
ことができるという作用を有する。
管の圧縮要素側管と前記出口管の吸入マフラー側管の接
続位置を毛細管の前記出口管開口位置とほぼ同じもしく
は前記出口管の前記吸入マフラー側開口部に寄った位置
としたものであり、前記毛細管の前記出口管開口位置付
近の冷媒ガスの流速を大きくすることができるので、前
記毛細管からの冷凍機油供給量を十分に確保することが
できるという作用を有する。
を含まない冷媒に用いられる請求項1から15記載の密
閉型圧縮機としたものであり、塩素を含まない冷媒環境
下においても上述した全ての作用を発揮することができ
る。
水素系冷媒に用いられる請求項1から15記載の密閉型
圧縮機としたものであり、炭化水素系冷媒冷媒環境下に
おいても上述した全ての作用を発揮することができる。
項1から17記載の密閉型圧縮機を組み込んだ冷蔵庫,
ショーケース等の冷凍冷蔵装置や空調装置であり、前記
冷凍冷蔵装置や空調装置としてのいずれの運転状況下に
おいても上述した全ての作用を発揮することができる。
の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
態1による密閉型圧縮機の要部正面図である。図2は本
発明の実施の形態1による密閉型圧縮機の要部断面図で
ある。図3は本発明の実施の形態1による密閉型圧縮機
に用いられる吸入マフラーの要部断面図である。
ある。36は圧縮要素であり、密閉容器35内に収容さ
れている。37は電動要素であり、圧縮要素36に結合
されている。38はシリンダであり、圧縮要素36の圧
縮室39を構成する。40はピストンであり、シリンダ
38内を往復運動する。41はバルブプレートであり、
シリンダ38の一端を封止する。42は吸入バルブであ
り、バルブプレート41とシリンダ38の間に介在す
る。43はシリンダヘッドであり、バルブプレート41
をシリンダ38に固着すると共に吸入マフラー44をバ
ルブプレート41に固着する。45は吸入管である。4
6は冷凍機油であり、密閉容器35の底部に溜まってい
る。
ルブ42で発生した騒音を減衰する手段としての消音器
である。密閉型圧縮機の性能向上の観点から熱伝導率の
低い材料、たとえば合成樹脂材で構成されることが望ま
しい。合成樹脂材としては、冷媒ガス雰囲気,高温下と
いう使用環境を考慮するとPBTやPPSの材料である
とよい。
ーであり、通常、超音波溶着法等の方法により互いに溶
着結合させることで、吸入マフラー44を形成する。マ
フラーカバー48は、平板状で簡素な形状をしており、
マフラー空間49を形成する上側壁面としての機能を備
えている。
開口し他端は吸入マフラー44内に開口しており、マフ
ラー本体47に一体に形成されている。
内に開口し他端は圧縮要素36側に開口しており、マフ
ラー本体47に一体に形成されている。
いて、以下その動作を説明する。
機に戻った冷媒ガスは吸入管45を通って密閉容器35
内に一旦開放される。その後、冷媒ガスは吸入マフラー
44,バルブプレート41を通過して圧縮室39へと流
入する。ここで、電動要素37の回転運動により往復運
動するピストン40によって圧縮された後、冷凍サイク
ルへと送られる。
バルブ42の開閉運動によって圧縮室39内で冷媒ガス
の圧力脈動が生じる。圧縮室39内で生じた圧力脈動は
冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管51を通じ
てマフラー空間49に一旦開放される。ここで、マフラ
ーカバー48は平板状の簡素な形状を有しているので均
肉化しており成形時のひけや歪による変形が少なくな
る。よって、マフラー本体47との結合を成形時の変形
が大きい場合と比べて溶着性がよくなり、良好なシール
が得られるため、マフラー本体47とマフラーカバー4
8との結合部から圧力脈動がほとんど漏れることがな
く、吸入マフラー44が有する消音効果を十分に発揮す
ることとなる。従って、出口管51を通じてマフラー空
間49に開放された圧力脈動を十分に減衰してから後、
入口管50を通して密閉容器35に開放することができ
るので、より効果的に騒音を低減することとなる。
な形状とすることにより、金型費を小さくできると共に
材料重量を小さくできるので、マフラーカバー48の製
作に要する費用を小さくできることとなる。更に、超音
波溶着に要する受け治具の形状もマフラーカバー48の
簡素な形状と同じ形をとるため、治具金型費用を小さく
することができる。
態2による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要
部断面図,図5はそのマフラーカバーの上面図である。
なお、図4に示した吸入マフラーを用いた密閉型圧縮機
は、図1に示した密閉型圧縮機とは吸入マフラーが異な
るのみであるので、図示しない。
あり、マフラー本体53とマフラーカバー54からな
り、溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間
55を形成する。
内壁面に沿うようにマフラーカバー54に一体に形成さ
れており、共鳴空間57を形成する。
開口し他端は吸入マフラー52内に開口しており、マフ
ラー本体53に一体に形成されている。
内に開口し他端は圧縮要素36側に開口しており、マフ
ラー本体53に一体に形成されている。
いて、以下その動作を説明する。
の流れとは逆向きに伝播し、出口管59を通じてマフラ
ー空間55に一旦開放され、共鳴空間57に相応した周
波数の圧力脈動成分を集中的に低減した後、入口管58
を通して密閉容器35に開放されることによって、より
効果的に騒音を低減することとなる。より具体的には、
密閉容器35内の空間はR134aの冷媒環境下におい
ては約500Hzの共鳴周波数を、R600a冷媒環境
下においては約500から630Hzの共鳴周波数を有
しているので、これらの周波数での消音が十分でない
と、密閉型圧縮機として非常に高い騒音となってしま
う。そこで、共鳴空間57の共鳴周波数をこれらの周波
数に合致させることによって、圧力脈動中に含まれるこ
れらの周波数成分を共鳴空間57に吸収することができ
るので、密閉容器35内の空間への加振を低減し、密閉
型圧縮機としての騒音を低くすることができる。更に、
共鳴空間57の容積に応じて圧力脈動の吸収量が定まる
ことから、マフラー本体53の内壁面に沿うように共鳴
空間壁56を形成することで有効な騒音低減手段であ
る。
態3による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要
部断面図である。なお、図6に示した吸入マフラーを用
いた密閉型圧縮機は、図1に示した密閉型圧縮機とは吸
入マフラーが異なるのみであるので、図示しない。
り、マフラー本体61とマフラーカバー62からなり、
溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間63
を形成する。
マフラーカバー62に一体に形成されており、入口管6
5の吸入マフラー60側開口部中心と出口管66の吸入
マフラー60側開口部中心とを結ぶ直線より遮蔽板64
の上端部側に遮蔽板64の下端部がある。
口し他端は吸入マフラー60内に開口しており、マフラ
ー本体61に一体に形成されている。
に開口し他端は圧縮要素36側に開口しており、マフラ
ー本体61に一体に形成されている。
いて、以下その動作を説明する。
り生じた吸引力によって入口管65の吸入マフラー60
側開口部から出口管66の吸入マフラー60側開口部へ
向かって略直線的に流れるので、遮蔽板64と関係せず
スムーズに圧縮室39へ流入することができ、効率の維
持が図れることとなる。一方、圧縮室39内で生じた圧
力脈動は冷媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管6
6を通じてマフラー空間63へ放射状に開放される。こ
のとき、圧力脈動としてはマフラー空間63からの出口
となる入口管65へ向かう圧力脈動を遮蔽板64によっ
て直接放射することなく反射することで、圧力脈動の伝
播経路を長くすることができるので大きな減衰を得うこ
とができ、より効果的に騒音を低減することとなる。よ
り具体的には、圧縮室39で生じる圧力脈動は運転周波
数のような低周波の成分から5kHz以上の高周波の成
分まで幅広く含んでおり、特に2k〜4kHzの高周波
成分はその脈動レベルが大きい。脈動レベルを低減する
方法としては入口管65や出口管66の内径を小さくす
るなどの方法が周知であるが、密閉型圧縮機として重要
な特性の1つである効率を減じてしまうという負の効果
を有している。そこで高周波の成分は伝播経路の長さに
応じてよく減衰する性質であるので、圧縮室39で生じ
た圧力脈動に対してのみ伝播経路を長くすることのでき
る遮蔽板64は、効率を維持しながら騒音を低減するに
有効な手段であるといえる。
一体に形成することによって、騒音について同様の効果
を得るために遮蔽板64をマフラー本体61他に別途結
合手段を設ける場合と比べて製作が容易になり、結合手
段を設けるに要するコストを省略することができること
となる。
態4による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要
部断面図である。なお、図7に示した吸入マフラーを用
いた密閉型圧縮機は、図1に示した密閉型圧縮機とは吸
入マフラーが異なるのみであるので、図示しない。
り、マフラー本体68とマフラーカバー69からなり、
溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間70
を形成している。
開口し他端は吸入マフラー67内に開口しており、マフ
ラー本体68の壁面と一体に形成されている。
のマフラー空間70の略中央に開口し他端は圧縮要素3
6側に開口しており、マフラー本体68の密閉容器35
側壁面に一体に形成されている。
いて、以下その動作を説明する。
の流れとは逆向きに伝播し、出口管72を通じてマフラ
ー空間70に一旦開放される。このとき、圧力脈動によ
る加振に対してマフラー本体68の壁面は入口管71、
出口管72を一体に形成することにより剛性が向上され
ているので、マフラー本体68の壁面の振動は十分に抑
制される。従って、壁面振動に伴う騒音を低減すること
ができることとなる。特に、マフラー本体68の電動要
素37側の壁面に対して密閉容器35側の壁面の振動
は、密閉型圧縮機としての騒音の放射面である密閉容器
35により近いことから騒音として現れやすいので、マ
フラー本体68の密閉容器35側壁面の剛性を高くする
ことは騒音低減を行なう上で有効である。
72の一端を開口することにより、マフラー空間70が
単独で有する低次の共鳴振動、即ちマフラー空間70の
略中央を振動の腹とする振動を抑制することができるの
で、圧力振動のこの振動に相応する周波数成分を減衰す
ることとなり、より効果的に騒音を低減することとな
る。
態5による密閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの要
部断面図である。図9は本発明の実施の形態5による密
閉型圧縮機に用いられる吸入マフラーの背面図である。
なお、図8,9に示した吸入マフラーを用いた密閉型圧
縮機は、図1に示した密閉型圧縮機とは吸入マフラーが
異なるのみであるので、図示しない。
あり、マフラー本体74とマフラーカバー75からな
り、溶着などの方法により互いに結合し、マフラー空間
76を形成する。
に形成すると共に、一端が密閉容器35内に開口し他端
は入口管78に開口し、導入部77を形成する壁面とマ
フラー本体74を形成する壁面とは背面79でのみ一致
し残る他の壁面は異なり、導入部77の密閉容器35側
開口部80は略矩形の開口形状を有すると共に略直方体
のうち空間を有し吸入管45に相対する向きを有してい
る。
他端は吸入マフラー73内に開口していると共に、マフ
ラー本体74に一体に形成されている。
内に開口し他端は圧縮要素36に開口していると共に、
マフラー本体74に一体に形成されている。
いて、以下その動作を説明する。
77を通って入口管78よりマフラー空間76へ流入
し、出口管81を通して圧縮室39へ送られる。このと
き、重要なことは冷媒ガスをより低い温度のまま圧縮室
39へ送ることで、より高い効率を得ることができる。
略矩形の開口形状を有すると共に略直方体のうち空間を
有した導入部77は、その内空間に多くの冷媒ガスを保
持することができると共に温度の高い密閉容器35内雰
囲気より一時的に隔絶することができるので、冷媒ガス
をより低い温度のまま圧縮室39へ送ることが可能とな
る。
媒ガスの流れとは逆向きに伝播し、出口管81を通じて
マフラー空間76に一旦開放される。このとき、マフラ
ー空間76の容積に応じて圧力脈動の減衰量が定まるこ
とからマフラー空間76を大きくすることが望ましい。
導入部77のうち空間を略直方体とすると共に背面79
でのみ吸入マフラー73と導入部77の壁面を一致させ
ることにより導入部77のうち空間の容積を大きいまま
にマフラー空間76の容積を大きくすることができるの
で、より効果的に騒音を低減することとなる。
本体74と同じくしているので、別途導入部を設ける場
合と比して金型費を低くすることができると共に、材料
を少なくすることができるので、製作に要するコストを
小さくできることとなる。
形態6による密閉型圧縮機の要部断面図である。図11
は本発明の実施の形態6による密閉型圧縮機に用いられ
る吸入マフラーの要部断面図である。
り、一端が冷凍機油46に開口し他端は吸入マフラー8
3の出口管84に開口している。
マフラーカバー86からなり、溶着などの方法により互
いに結合し、マフラー空間87を形成する。
内に開口し他端が吸入マフラー空間87内に開口した入
口管88と、一端が吸入マフラー空間87内に開口し他
端が圧縮要素36側に開口した出口管84を備えてい
る。
開口位置とほぼ同じもしくは出口管84の吸入マフラー
83側開口部に寄った位置を境として出口管84の圧縮
要素36側の内径が出口管84の吸入マフラー空間87
側の内径より小さいものとなっている。
形成されている。
いて、以下その動作を説明する。
87へ流入し、出口管84を通して圧縮室39へ送られ
る。このとき、出口管84内の冷媒ガスの流速は出口管
84の内径に反比例して出口管84の吸入マフラー空間
87側より圧縮要素36側に向かって大きくなるので、
毛細管82の出口管84側開口部において十分大きな流
速が得られることとなる。これにより密閉容器35内の
圧力に対して毛細管82の出口管84側開口部付近の圧
力が小さくなるので圧力差が発生し、密閉容器35内の
下部に貯留する冷凍機油46を、毛細管82から出口管
84を通じて圧縮室39へ送出できることとなる。
4における冷媒ガスの大きな流速を得る方法としては出
口管84の内径をより小さくすることが周知である。し
かしながら、この方法によれば、出口管84における圧
力損失が大きく、密閉型圧縮機の効率を減じることとな
る。従って、出口管84の吸入マフラー83側開口部に
寄った位置を境として出口管84の圧縮要素36側の内
径が出口管84の吸入マフラー83側の内径より小さい
ものとすることは、出口管84内における冷媒ガスの流
れを次第に速めることができ、冷媒ガスの流れを阻害す
ることないので、密閉型圧縮機の効率を維持しながら、
良好な潤滑を得るに十分な量の冷凍機油46を毛細管8
2を通じて圧縮室39へ供給することができる有効な手
段である。
は、本発明の実施の形態1から6による密閉型圧縮機を
組み込み、塩素を含まない冷媒もしくは、炭化水素系冷
媒を冷媒として用いた冷蔵庫,ショーケース等の冷凍冷
蔵装置や空調装置(図示せず)である。
装置について、その運転時の騒音を確認した結果を図1
2,13に示す。図12は、塩素を含まない冷媒として
R134a冷媒を用いた冷凍冷蔵装置に本発明の実施の
形態1から6を含んだ吸入マフラーを組み込んだ密閉型
圧縮機の騒音で、図13は、炭化水素系冷媒としてR6
00a冷媒を用いた冷凍冷蔵装置に本発明の実施の形態
1から6を含んだ吸入マフラーを組み込んだ密閉型圧縮
機の騒音である。図12,13共、横軸は3分の1オク
ターブ周波数を表し、その右端は全体音を表す。縦軸は
騒音レベルである。図中、白抜きのプロットは従来の密
閉型圧縮機の騒音を示したもので、本発明の実施の形態
7による騒音は黒丸で示している。この結果からいずれ
の冷媒においても従来の密閉型圧縮機に対して高い騒音
低減効果を得た。
としてR134a冷媒を用いた場合においては、500
Hzの騒音が、図13の炭化水素系冷媒としてR600
a冷媒を用いた場合においては500〜630Hzの騒
音が、共鳴空間を配したことによりそれぞれ2〜3[d
B]低減したことを確認した。また、1.6kHz〜4
kHzの騒音についても各周波数帯で効果幅に差異はあ
るものの遮蔽板を設置したこと、及び壁面剛性を向上し
たことにより騒音を低減できたことを確認した。
明は、マフラーカバーを単一壁面のみの簡素な形状とす
ることにより変形を少なくすることができるので、マフ
ラー本体及びマフラーカバーの結合を十分に密着するこ
とができ、マフラー本体とマフラーカバーとの結合部か
らほとんど圧力脈動が漏れることないので、吸入マフラ
ーが有する消音効果を十分に発揮することとなり、より
騒音の減衰が可能となる。また、マフラーカバーを簡素
な形状とすることにより、金型費を小さくできると共に
材料重量を小さくできるので、マフラーカバーの製作に
要する費用を小さくできることとなり、安価な密閉型圧
縮機を実現できる。
の発明において、共鳴空間を形成する壁面をマフラーカ
バーに一体に形成したものであり、共鳴空間に相応した
周波数の圧力脈動成分を集中的に低減できるため、より
騒音の減衰が可能となる。また、マフラー本体を何ら変
更することなく、容易に共鳴空間を付加することができ
るので、製作に要するコストを小さくできるので、安価
な密閉型圧縮機を実現できる。
の発明において、共鳴空間を形成する壁面のうち少なく
とも1つ以上の壁面は吸入マフラーの内壁面に沿うこと
としたものであり、共鳴空間の容積を大きくすることが
でき、共鳴空間に相応する周波数の低減効果を大きくす
ることができるので、より一層の騒音の減衰が可能とな
る。
フラー側開口部と出口管の吸入マフラー側開口部との間
に遮蔽壁とを備えたものであり、遮蔽壁による反射を経
ることにより圧縮室内で生じた圧力脈動の伝播経路を長
くすることができるので、大きな減衰を得ることがで
き、効果的に騒音の低減が図れることとなる。
の発明において、遮蔽壁を吸入マフラーのいずれか1つ
の壁面に一体に形成したものであり、遮蔽壁と吸入マフ
ラーとの結合手段を別途設けることなく容易に製作でき
るので製作に要するコストを小さくできると共に、遮蔽
壁による反射を経ることにより圧縮室内で生じた圧力脈
動の伝播経路を長くすることができるので、大きな減衰
を得ることができ、効果的に騒音の低減が図れることと
なる。
求項5に記載の発明において、遮蔽壁をマフラーカバー
に一体に形成したものであり、マフラー本体を何ら変更
することなく、容易に遮蔽壁を付加することができるの
で、製作に要するコストを小さくできると共に、遮蔽壁
による反射を経ることにより圧縮室内で生じた圧力脈動
の伝播経路を長くすることができるので、大きな減衰を
得ることができ、効果的に騒音の低減が図れることとな
る。
発明において、遮蔽壁の下端部が入口管の吸入マフラー
側開口部の中心と出口管の吸入マフラー側開口部の中心
とを結ぶ直線上もしくはより遮蔽壁の上端部側の位置に
あるものであり、圧縮室内で生じた圧力脈動に対しての
みに流体的な抵抗となることにより、効率を阻害するこ
となく、遮蔽壁による反射を経ることにより圧縮室内で
生じた圧力脈動の伝播経路を長くすることができるの
で、大きな減衰を得ることができ、効率を維持したま
ま、効果的に騒音の低減が図れることとなる。
壁面と入口管と出口管を一体に形成したものであり、吸
入マフラーの壁面の剛性を向上させることにより圧力脈
動による加振によっても壁面振動を抑制することができ
るので、効果的に騒音の低減が図れることとなる。
の発明において、出口管の吸入マフラー側開口部を吸入
マフラー内空間の略中央に位置することとしたものであ
り、マフラー空間が単独で有する低次の共鳴振動を抑制
することができるので、より効果的に騒音の低減が図れ
ることとなる。
載の発明において、出口管は吸入マフラーの密閉容器側
壁面に一体に形成されているものであり、吸入マフラー
の密閉容器側壁面の剛性を向上させることによって騒音
として現れやすい密閉容器側の壁面振動を抑制すること
ができるので、より効果的に騒音の低減が図れることと
なる。
マフラーの壁面と異なる壁面により形成すると共に、導
入部の吸入マフラー側開口部を導入部壁面により吸入管
に相対する向きとしたものであり、マフラー空間を減じ
ることなく、導入部の容積を大きくすることができる。
従って、マフラー空間の容積を減じることがないので、
より効果的に騒音を低減することとなる。また、冷媒ガ
スを温度の高い密閉容器1内雰囲気より一時的に隔絶し
保持することができるので、冷媒ガスを低温のまま吸入
マフラーへ導くことができるので、高い効率を得ること
ができる。併せて別途導入部を設ける場合と比して金型
費を低くすることができると共に、材料を少なくするこ
とができるので、コストの低減が図れることとなる。
載の発明において、導入部を略矩形の密閉容器側開口部
と略直方体のうち空間を有するものとしたものであり、
マフラー空間を減じることなく、導入部の容積をより大
きくすることができるので、より多くの冷媒ガスを低温
で吸入マフラーへ導くことができるので、より高い効率
を得ることができる。
の出口管を少なくとも2つの異なる内径を有する管の連
続体からなるものとしたものであり、出口管内の冷媒ガ
スの流速を大きくすることができるので、毛細管からの
冷凍機油供給量を十分に確保することができるので、良
好な潤滑を得ることができる。
記載の発明において、出口管の圧縮要素側管の内径を前
記出口管の吸入マフラー側管の内径より小さくしたもの
であり、出口管の吸入マフラー側開口部から圧縮要素側
開口部へ向かう冷媒ガスの流れを阻害しないように出口
管の吸入マフラー側管内の冷媒ガスの流速より出口管の
圧縮要素側管の冷媒ガスの流速を大きくすることができ
るので、毛細管からの冷凍機油供給量を十分に確保する
ことができ、より良好な潤滑を得ることができる。
記載の発明において、出口管の圧縮要素側管と出口管の
吸入マフラー側管の接続位置を毛細管の出口管開口位置
とほぼ同じもしくは出口管の吸入マフラー側開口部に寄
った位置としたものであり、密閉容器内の圧力に対して
毛細管の出口管開口位置付近の圧力が小さくなるので圧
力差が発生し、良好な潤滑を得るに十分な量の冷凍機油
を毛細管を通じて圧縮へ送出することができるので、よ
り一層良好な潤滑を得ることができる。
請求項15に記載の発明において、塩素を含まない冷媒
に用いられる密閉型圧縮機としたものであり、塩素を含
まない冷媒環境下においても上述した全ての効果を得る
ことができる。
請求項15に記載の発明において、炭化水素系冷媒に用
いられる密閉型圧縮機としたものであり、炭化水素系冷
媒環境下においても上述した全ての効果を得ることがで
きる。
請求項17に記載の発明における密閉型圧縮機を冷蔵
庫,ショーケース等の冷凍冷蔵装置や空調装置に適用し
たものであり、上述した全ての効果を得ることができる
ので、密閉型圧縮機に起因する騒音を減じ、高い信頼性
や環境面においても安全な冷凍冷蔵装置や空調装置が可
能となる。
吸入マフラーの要部断面図
吸入マフラーの要部断面図
マフラーカバーの上面図
吸入マフラーの要部断面図
吸入マフラーの要部断面図
吸入マフラーの要部断面図
吸入マフラーの背面図
図
る吸入マフラーの要部断面図
用いた冷凍冷蔵装置に本発明の実施の形態1から6を含
んだ吸入マフラーを組み込んだ密閉型圧縮機の騒音を示
す図
た冷凍冷蔵装置に本発明の実施の形態1から6を含んだ
吸入マフラーを組み込んだ密閉型圧縮機の騒音を示す図
マフラーの分解斜視図
Claims (18)
- 【請求項1】 密閉容器と、前記密閉容器内に配設した
電動要素と、前記電動要素により回転駆動する圧縮要素
と、前記密閉容器に配設された吸入管と、マフラー本体
とマフラーカバーとからなる吸入マフラーを備え、前記
マフラー本体は、一端が前記密閉容器内に開口した他端
は前記吸入マフラー内に開口した入口管と、一端が前記
吸入マフラー内に開口し他端は前記圧縮要素に開口した
出口管と、マフラー空間に形成する壁面のうち上側壁面
を除く壁面を備え、前記マフラーカバーは、前記マフラ
ー空間を形成する壁面のうち前記上側壁面のみを形成す
ることを特徴とする密閉型圧縮機。 - 【請求項2】 共鳴空間を形成する壁面をマフラーカバ
ーに一体に形成したことを特徴とする請求項1記載の密
閉型圧縮機。 - 【請求項3】 共鳴空間を形成する壁面のうち少なくと
も1つ以上の壁面は吸入マフラーの内壁面に沿うことを
特徴とする請求項2記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項4】 密閉容器と、前記密閉容器内に配設した
電動要素と、前記電動要素により回転駆動する圧縮要素
と、前記密閉容器に配設された吸入管と、吸入マフラー
とを備え、前記吸入マフラーは、一端が前記密閉容器内
に開口し他端は前記吸入マフラー内に開口した入口管
と、一端が前記吸入マフラー内に開口し他端は前記圧縮
要素に開口した出口管と、前記入口管の前記吸入マフラ
ー側開口部と前記出口管の前記吸入マフラー側開口部と
の間に遮蔽壁とを備えたことを特徴とする密閉型圧縮
機。 - 【請求項5】 遮蔽壁は、吸入マフラーのいずれか1つ
の壁面に一体に形成されたことを特徴とする請求項4記
載の密閉型圧縮機。 - 【請求項6】 遮蔽壁は、マフラーカバーに一体に形成
されたことを特徴とする請求項1又は5のいずれか一項
に記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項7】 遮蔽壁の下端部は入口管の吸入マフラー
側開口部の中心と出口管の吸入マフラー側開口部の中心
とを結ぶ直線上もしくはより遮蔽壁の上端部側の位置に
あることを特徴とする請求項4記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項8】 密閉容器と、前記密閉容器内に配設した
電動要素と、前記電動要素により回転駆動する圧縮要素
と、前記密閉容器に配設された吸入管と、マフラー本体
とマフラーカバーとからなる吸入マフラーを備え、前記
マフラー本体は、一端が前記密閉容器内に開口し他端は
前記吸入マフラー内に開口した入口管と、一端が前記吸
入マフラー内に開口し他端は前記圧縮要素に開口した出
口管と、マフラー空間を形成する壁面のうち上側壁面を
除く壁面を備え、前記入口管と前記出口管は前記壁面に
それぞれ一体に形成されていることを特徴とする密閉型
圧縮機。 - 【請求項9】 出口管の吸入マフラー側開口部は、前記
吸入マフラー内空間の略中央に位置することを特徴とす
る請求項8記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項10】 出口管は、吸入マフラーの密閉容器側
壁面に一体に形成されていることを特徴とする請求項8
記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項11】 密閉容器と、前記密閉容器内に配設し
た電動要素と、前記電動要素により回転駆動する圧縮要
素と、前記密閉容器に配設された吸入管と、吸入マフラ
ーとを備え、前記吸入マフラーは、一端が前記密閉容器
内に開口し他端は入口管に開口した導入部と、一端が前
記導入部に開口し他端は前記吸入マフラー内に開口した
前記入口管と、一端が前記吸入マフラー内に開口し他端
は前記圧縮要素に開口した出口管と、マフラー空間を形
成する壁面とからなり、前記導入部は、前記吸入マフラ
ーの壁面と異なる壁面により形成されると共に、前記導
入部の前記吸入マフラー側開口部は前記導入部壁面によ
り前記吸入管に相対することを特徴とする密閉型圧縮
機。 - 【請求項12】 導入部は、略矩形の密閉容器側開口部
と、略直方体のうち空間を有することを特徴とする請求
項11記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項13】 密閉容器と、電動要素と、前記電動要
素により回転駆動する圧縮要素と、前記密閉容器の下部
に貯留した冷凍機油と、前記密閉容器に配設された吸入
管と、吸入マフラーと、一端が前記冷凍機油に開口し他
端は前記吸入マフラーの出口管内に開口した毛細管とを
備え、前記吸入マフラーは、一端が前記密閉容器内に開
口し他端は前記吸入マフラー内に開口した入口管と、一
端が前記吸入マフラー内に開口し他端は前記圧縮要素に
開口した少なくとも2つの異なる内径を有する管の連続
体からなる出口管とを有することを特徴とする密閉型圧
縮機。 - 【請求項14】 出口管の圧縮要素側管の内径は、前記
出口管の吸入マフラー側管の内径より小さいことを特徴
とする請求項13記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項15】 出口管の圧縮要素側管と前記出口管の
吸入マフラー側管の接続位置は、毛細管の前記出口管開
口位置とほぼ同じもしくは前記出口管の前記吸入マフラ
ー側開口部に寄った位置であることを特徴とする請求項
13記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項16】 塩素を含まない冷媒に用いられる請求
項1から15のいずれか一項記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項17】 炭化水素系冷媒に用いられる請求項1
から15のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項18】 請求項1から17のいずれか一項に記
載の密閉型圧縮機を組み込んだ冷蔵庫,ショーケース等
の冷凍空調装置。
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