JP2002067616A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP2002067616A
JP2002067616A JP2001214107A JP2001214107A JP2002067616A JP 2002067616 A JP2002067616 A JP 2002067616A JP 2001214107 A JP2001214107 A JP 2001214107A JP 2001214107 A JP2001214107 A JP 2001214107A JP 2002067616 A JP2002067616 A JP 2002067616A
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    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/02Carcasses
    • B60C9/14Carcasses built-up with sheets, webs, or films of homogeneous material, e.g. synthetics, sheet metal, rubber

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤ重量を軽減しかつ操縦性能を向上でき
特に乗用車用として好適に採用しうる空気入りラジアル
タイヤを提供する。 【解決手段】 カーカス層、ベルト層、ビードエーペッ
クスを有する空気入りラジアルタイヤであって、前記カ
ーカス層が、前記本体部と、この本体部に連なりかつビ
ードコアの回りをタイヤの内側から外側にかけて巻上げ
る巻上げ部とを有する1枚のカーカスコードプライ、及
びこのカーカスコードプライの外側でビードコアを折り
返すことなく終端し前記本体部のみの1枚のカーカスコ
ードプライとからなり、前記ベルト層の軸方向外端部か
らタイヤがタイヤが最大巾となる最大巾位置までの間の
前記2枚のカーカスコードプライの本体部が隣り合う隣
り合い部分に、スペーサゴムを介在させることにより、
隣り合う本体部のコード間距離をコード径の0.55〜
5.5倍としたプライ離間部分を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ重量を軽減
しかつ操縦性能を向上でき特に乗用車用として好適に採
用しうる空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りラジアルタイヤ、特に乗用車用
ラジアルタイヤは、そのカーカス層が、1又は2枚のカ
ーカスコードプライから形成される。通常このカーカス
コードプライが1枚のものは、ビードコアの回りを内側
から外側に巻き上げることによって係止されている。又
カーカスコードプライが2枚のものでは、2枚とも巻き
上げるものと、1枚のみを巻き上げ他の1枚をタイヤ軸
方向外側で巻き下ろすことも行われている。そしていず
れの場合も、高剛性のゴムで形成されたビードエーペッ
クスと、カーカスコードプライの巻上げ部の高さによっ
て、サイドウォール部の剛性を確保し、タイヤ横剛性を
高めて必要な操縦性能を維持してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年の車両の
高性能化、省燃費化に伴い、タイヤの軽量化が強く望ま
れているが、このタイヤ軽量化と操縦性能とは、二律背
反する性能となり、従来、双方を十分満足するタイヤを
得るに至っていない。すなわち従来のように、操縦性能
を高めるために、カーカスコードプライ数を2枚に増加
しかつこれらの巻上げ高さを高める手法、またはビード
エーペックスの高さを増加させる手法等では、タイヤ重
量の増加を招来する。逆に、カーカスコードプライの巻
上げ高さ、ビードエーペックスの高さを減少させてタイ
ヤ重量を軽減させれば、操縦性能の低下を引き起こすこ
ととなる。
【0004】本発明は、ベルト層外端部とタイヤ最大巾
位置との間の領域においてカーカスコードプライが互い
に隣り合う部分に、プライ離間部分を形成することを基
本として、操縦性能を向上させつつタイヤ重量を軽減す
る空気入りラジアルタイヤの提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部か
らサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る
本体部を有する複数枚のカーカスコードプライからなる
カーカス層、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配さ
れた高弾性コードからなるベルト層、及び前記ビードコ
アのタイヤ半径方向外側からのびるビードエーペックス
を有する空気入りラジアルタイヤであって、前記カーカ
ス層が、前記本体部と、この本体部に連なりかつビード
コアの回りをタイヤの内側から外側にかけて巻上げる巻
上げ部とを有する1枚のカーカスコードプライ、及びこ
のカーカスコードプライの外側でビードコアを折り返す
ことなく終端し前記本体部のみの1枚のカーカスコード
プライとからなり、前記ベルト層の軸方向外端部からタ
イヤがタイヤが最大巾となる最大巾位置までの間の前記
2枚のカーカスコードプライの本体部が隣り合う隣り合
い部分に、スペーサゴムを介在させることにより、隣り
合う本体部のコード間距離をコード径の0.55〜5.
5倍としたプライ離間部分を形成してなる空気入りラジ
アルタイヤである。
【0006】ベルト層のタイヤ軸方向外端部からタイヤ
最大巾位置に至る領域Yは、タイヤ転動時最も曲げ変形
の大きい部分であり、この領域Yにおける剛性を高め曲
げ変形を抑制することが操縦性の向上に最も効果を発揮
する。
【0007】一般に、タイヤが荷重を受けて屈曲すると
き、前記領域Yは、図4に模式的に示すように、曲げモ
ーメントMにより曲げ変形を受け、その変形時の曲げ中
心線Xは、ほぼカーカスコードプライA、Bの中間にあ
る。従って各プライが隣接し、前記中心線Xからカーカ
スコードまでの距離が小な従来タイヤにおいては、前記
曲げモーメントMは、カーカスコード自体の曲げ剛性の
みに負担されることとなり、その補強効果は極めて低い
ものである。
【0008】図5に模式的に示すように、前記プライ6
A、6Bが隣接する部分にスペーサゴム9を介在させて
プライ離間部分10を形成した本発明のタイヤにあって
は、曲げ中心線Xからカーカスコードまでの距離が大と
なる。その結果、曲げ変形の際内のプライ6Aには圧縮
応力が又外のプライ6Bには引張応力が夫々作用するこ
ととなる。すなわち、前記曲げモーメントMは、カーカ
スコードの曲げ剛性に加え、さらに高い値のコード引張
弾性率によっても支承されることとなり、従来と同じコ
ードプライを使用した場合にも、極めて高い曲げ剛性を
発揮でき、タイヤ重量を増加させることなく、操縦性能
を向上できる。
【0009】また、このため、操縦性能を犠牲にするこ
となしに、タイヤ重量に占める割合の大きなビードエー
ペックスを減少させてタイヤ軽量化を図ることも可能と
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳述する。
【0011】図1は、正規リムにリム組みされかつ正規
内圧を充填した状態のタイヤの子午断面の右の一部を示
している。なお以下、タイヤの基本構成を図3に基づき
説明するが、この図3は、カーカス層6の構造、スペー
サゴム9の配置が本発明と異なるため、カーカス層6,
スペーサゴム9に関しては図1による。
【0012】図3において、空気入りラジアルタイヤ1
(以下タイヤ1という)は、トレッド部2と、このトレ
ッド部2の両端からタイヤ半径方向内方にのびる一対の
サイドウォール部3と、各サイドウォール部3の内方端
に位置しかつ環状のビードコア5に補強されるビード部
4とを具え、本例では、タイヤ最大巾Wに対するタイヤ
断面高さHの比である偏平率H/Wを0.60以下とし
た、乗用車用偏平ラジアルタイヤとして形成される。
【0013】又タイヤ1には、前記ビード部4、4間
に、カーカス層6が架け渡されるとともに、該カーカス
層6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2内方には、
強靱なベルト層7がタガ効果を有して配置され、前記高
偏平率を有してタイヤを拘束する。
【0014】なお前記ビード部4には、前記ビードコア
5からタイヤ半径方向外側に向かって先細状にのびる断
面略三角形状の高剛性のゴムからなるビードエーペック
ス8が設けられ、ビード部4からサイドウォール部3に
至り補強する。ビードエーペックス8は、ビードベース
ラインBLからのエーペックス高さHBを、従来タイヤ
より小とすることができ、本例では、タイヤ断面高さH
の0.50倍以下、例えば0.48倍程度としている。
なおビードエーペックス8のゴムのJISA硬度は80
〜95度、複素弾性率E*は300〜600kg/cm2 で
あることが好ましい。
【0015】又前記ベルト層のタイヤ半径方向外側に
は、タイヤ円周方向にほぼ平行な有機繊維コードよりな
るバンド層25を設けている。このバンド層25は、本
実施例では、ナイロンコードを用いるとともに、前記ベ
ルト層7の略全巾を覆うフルバンド23と、前記ベルト
層7の両ショルダ部を覆う一対のエッジバンド24から
なるものを例示している。
【0016】前記ベルト層7は、例えばスチール繊維、
芳香族ポリアミド繊維等を用いた高弾性のベルトコード
をタイヤ赤道Cに対して30度以下の小角度で配列した
複数枚、本例では、2枚のベルトプライ7A、7Bから
形成される。
【0017】又前記カーカス層6は、図1に示すごと
く、トレッド部からサイドウォール部3をへてビードコ
ア5に至る本体部20Dの両端に、ビードコア5の回り
をタイヤ内側から外側にかけて巻上げられる巻上げ部2
1Dを形成した1枚のカーカスプライ6Dと、このカー
カスプライ6Dのタイヤ軸方向外側で、トレッド部から
サイドウォール部3をへてビードエーペックス8のタイ
ヤ軸方向外側かつ巻上げ部21Dの内側を通ってビード
コア5に至る本体部20Eのみからなる1枚のカーカス
プライ6Eからなるカーカス層6を設けている。
【0018】カーカスプライ6Dの巻上げ部21Dは、
前記ビードエーペックス8の上端及びタイヤ最大巾位置
P1をこえてタイヤ半径方向外側に延在し、その端部6
Deは、ベルト層7の外端部7eと離間したものを例示
するが、重複する態様をも含めうる。又カーカスプライ
6Eは、ビードベースラインBLから距離Sを隔てて終
端する一方で、前記カーカスプライ6Dの巻上げ部21
Dのタイヤ軸方向外側に、又はカーカスプライ6Dの本
体部20Dとビードエーペックス8の間に位置させるこ
ともできる。
【0019】又前記カーカス6は、2枚のカーカスプラ
イ6D、6Eの本体部20D、20Eが前記領域Y内に
おいて、互いに隣り合う隣り合い部分K3を形成する。
そしてこの隣り合い部分K3にスペーサゴム9を配設す
ることによって、一方のカーカスプライ6Dの本体部2
0D内のカーカスコードを他方のカーカスプライ6Eの
本体部20E内のカーカスコードとの間のコード間距離
Dをコードの直径dの0.55〜5.5倍とするプライ
離間部分10を、隣り合い部分K3内に形成している。
【0020】各カーカスプライ6D、6Eは、図3に示
すように、ポリエステル繊維等の有機繊維を用いたカー
カスコード22をタイヤ赤道Cに対して70〜90度の
角度で配列したコード配列体を有し、このコード配列体
をトッピングゴム12で被覆することによってカーカス
プライ6D、6Eを形成する。
【0021】前記スペーサゴム9は均一厚さのシート
状、又は中央部を厚肉とし、かつこの中央部からタイヤ
半径方向内外に向けた両端部を先細状とした形状が好ま
しく、本実施例では前記両端部を除いて均一厚さとした
シート状の挿入ゴムを用いている。なお、ここでスペー
サゴム9の両端部とは、タイヤ半径方向内外の両端から
中央部に向けて後述するカーカスコードのコード間距離
Dの3倍に至る部分をいう。
【0022】かかるスペーサゴム9を前記本体部20
D、20E間に介在させることによって、図1に示すよ
うに、本体部20D内のカーカスコード22と本体部2
0E内のカーカスコード22との間のコード間距離Dが
カーカスコード22のコードの直径dの0.55倍以上
かつ5.5倍以下となるプライ離間部分10を、前記隣
り合い部分K2に形成している。そしてこのプライ離間
部分10の形成によって、最も曲げ変形の大きい前記領
域Yでの曲げ剛性を高め、操縦性能の向上とタイヤの軽
量化との両立を達成する。
【0023】ここで前記コードの直径dを一定とし、コ
ード間距離Dを種々変化させたタイヤを試作し操縦性能
・乗り心地性能をテストした。テスト評価の方法や、タ
イヤの詳細は、後述する表1及び実施例1に従ってい
る。テストの結果、図6に示すように操縦性能はコード
間距離Dを大とすることにより向上する一方で、乗り心
地性能は逆に低下することが判明した。この両性能を同
時に満足しつつタイヤ重量の増加を防止しうる範囲とし
て、前記のごとくコード間距離Dは、コード径dの0.
55〜5.5倍としている。
【0024】前記コード間距離Dがコードの直径dの
0.55倍未満では、曲げ剛性の向上効果が得られない
ため操縦性能が向上せず、又5.5倍をこえても、操縦
性能は殆ど向上せず、逆に乗り心地性能が急激に悪化す
る他、タイヤ重量の不必要な増加及びカーカス層6のプ
ロファイルが歪となるタイヤユニフォミティーの悪化を
招く。この範囲中、特に好ましくは、1.5〜2.5倍
の範囲である。なお乗用車用ラジアルタイヤにおいて
は、一般に前記コード間距離Dは0.3〜3.0mm程
度、より好ましくは0.8〜1.5mm程度である。
【0025】又前記コード間距離Dは、スペーサゴム9
の上端から下端にわたる全領域のうち、スペーサーゴム
9がベルト層7及びビードエーペックス8に夫々重なら
ない部分の平均値を意味するが、好ましくは前記全領域
に亘ってコード径の0.55〜5.5倍、より好ましく
は1.5〜2.5倍が良い。但し、スペーサゴム9の両
端部が前述の如く先細状をなす場合には、該両端部にお
いては、前記範囲外であっても良い。
【0026】次に、前記スペーサゴム9の上端9aは、
前記領域Yに位置することによりベルト層の外端部7e
との間に隙間を設けても良く、又前記領域Yを半径方向
外側に越えてベルト層の外端部7eと重ね合わせて終端
させても良い。ここで前記タイヤ断面高さHを一定と
し、スペーサゴム9の上端9aの位置を変えて前記隙間
の距離Z、又は重複部の距離Z′を種々変化させたタイ
ヤを試作し、操縦性能、乗り心地性能をテストを行っ
た。テスト評価の方法や、タイヤの詳細は、後述する表
1及び実施例1に従っており、その結果は図7に示すと
おりである。図から明らかなように、スペーサゴム9の
上端9aを、ベルト層の外端部7eと重ね合わせること
なく隙間を設けて位置させた場合には、乗り心地性能の
向上を図りうる点で好ましい。特に前記隙間の距離Z
を、タイヤ断面高さHの0.05〜0.3倍、より好ま
しくは0.05〜0.2倍とすることが望ましい。前記
値が0.05倍未満では、スペーサゴム9とベルト層の
外端部7eとの間に歪が集中し易くタイヤ損傷を招く傾
向にある一方で、0.3倍、より明確には0.2倍を越
えても乗り心地性能の大きな向上を期待し得ない傾向に
ある。
【0027】又スペーサゴム9の上端9aを、図9に示
すようにベルト層の外端部7eと重ね合わせると、操縦
性能を向上しうる点で好ましい。特に、重ね合わせた重
複部の距離Z′を、タイヤ断面高さHの0.05〜0.
4倍、より好ましくは0.05〜0.2倍とすることが
望ましい。前記値が0.05倍未満ではスペーサゴム9
とベルト層の外端部7eとの間に歪が集中し易くタイヤ
損傷を招く傾向にある一方で、0.4倍、より明確には
0.2倍を越えても操縦性能の向上が期待できず、タイ
ヤ重量のみが増加する傾向にあるためである。
【0028】又前記試作タイヤについて、ドラム耐久テ
スト(荷重:700kg、内圧:2.0kg/cm2 、リムサ
イズ:16×7JJ、ドラム径:0.9m、速度:80
km/h、走行距離:50000km)を併せて実施した
所、Z=0(Z′=0)のタイヤのみ距離42000km
時に、ベルト端部でエッジルースが発生し、走行不能に
なったが、他のタイヤには損傷発生は無く完走したこと
が判明している。
【0029】同様にスペーサゴム9の下端9bは、図1
に示すようにビードエーペックス8の上端をタイヤ半径
方向内側に越えて位置することにより互いに重なり合う
重複部Jを設けている。
【0030】以上の点に関し、タイヤ断面高さHを一定
とし、スペーサゴム9の下端9bの位置を種々変化させ
たタイヤを試作し、操縦性能、乗り心地性能をテストし
た。テスト評価の方法やタイヤの詳細は後述する表1及
び実施例1に従っている。テストの結果は図8に示す通
りである。なお、図中Lは、スペーサゴム9とビードエ
ーペックスの重複部の距離、L′は同隙間の距離であ
る。
【0031】図8から明らかなように、スペーサゴム9
の下端9bとビードエーペックス8を重複させると、タ
イヤの横剛性がより高められる結果、操縦性能を向上さ
せることができる。このタイヤの横剛性の向上は、重複
部の距離Lに略比例するが、前記距離Lがタイヤ断面高
さHの0.2倍を越えると、操縦性能の向上が殆ど見ら
れず、逆に乗心地の低下を大とし、しかもタイヤ重量が
増加する傾向にある。又前記距離Lがタイヤ断面高さH
の0.05倍を下回ると、この重複部に歪が集中しがち
となりタイヤ損傷を誘発する傾向にある。従って、前記
重複部の距離Lは、タイヤ断面高さHの0.05〜0.
2倍が好ましい範囲として実施しうる。
【0032】他方、スペーサゴム9と、ビードエーペッ
クスとを重複させることなく、隙間を設けた場合には、
図11から明らかなように乗り心地性能を向上させるこ
とができる。この際、隙間の距離L′が、タイヤ断面高
さHの0.05倍未満では、隙間が小となり、この隙間
部分に歪が集中し易くタイヤ損傷を招く恐れがあるた
め、隙間を設ける場合には、L′/Hの値は0.05以
上が好ましい範囲として採用しうる。
【0033】加うるに、これらの試作タイヤについて、
前述のドラム耐久テストを行った後、解体調査を行った
結果、L=0(L′=0)のタイヤについてのみ、ビー
ドエーペックス8の上端部でプライルースが発生してい
ることが判明した。
【0034】又前記スペーサゴム9は、少なくともカー
カスプライの前記トッピングゴム12と同等もしくはそ
れ以上の複素弾性率E*を有するゴム組成物を用いるこ
とが好ましく、さらにはそのJISA硬度及び複素弾性
率Eを前記ビードエーペックス8のJISA硬度及び複
素弾性率E*よりも低く設定することが好ましい。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】実車テストは、2.2kg/cm2 の内圧を充
填した各タイヤを4本ずつ用意し、これらを排気量30
00ccの国産乗用車に装着した後、2名乗車状態(タ
イヤ1本当たり約360kg)にてテストコースを走行さ
せ、運転者の官能評価によって各操縦性能を5点法で評
価した。数値が大きいほうが良い結果であることを示
す。
【0038】本発明のタイヤはいずれも従来品である比
較例に比べ、実車テストにおいて、どの評価にあって
も、同等以上の性能を示した。
【0039】
【発明の効果】叙上のごとく本発明の空気入りラジアル
タイヤは、これまで、困難であったタイヤ重量の軽減、
操縦性能の向上という二律背反の二性能を同時に向上さ
せることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤの子午断面図で
ある。
【図2】スペーサゴムを拡大して例示する断面図であ
る。
【図3】カーカス層、スペーサゴム配置以外の他の構成
を説明する断面図である。
【図4】従来タイヤの作用を説明するための略線図であ
る。
【図5】本発明の作用を説明するための略線図である。
【図6】操縦性能、乗り心地性能とD/dの関係を示す
グラフである。
【図7】操縦性能、乗り心地性能とZ/H、Z′/Hの
関係を示すグラフである。
【図8】操縦性能、乗り心地性能とL/H、L′/Hの
関係を示すグラフである。
【図9】本発明の他の実施例を示すタイヤ断面の略図で
ある。
【符号の説明】
1 空気入りラジアルタイヤ 2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス層 6A、6B、6C、6D、6E カーカスプライ 6Ae、6Be、6Ce 端部 7 ベルト層 8 ビードエーペックス 9 スペーサゴム 10 プライ離間部分 20、20A、20B、20C、20D、20E 本体
部 21、21A、21B、21C、21D 巻上げ部 K1、K2 隣り合い部分 P タイヤ最大巾位置 Y 領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を経てビ
    ード部のビードコアに至る本体部を有する複数枚のカー
    カスコードプライからなるカーカス層、該カーカス層の
    タイヤ半径方向外側に配された高弾性コードからなるベ
    ルト層、及び前記ビードコアのタイヤ半径方向外側から
    のびるビードエーペックスを有する空気入りラジアルタ
    イヤであって、 前記カーカス層が、前記本体部と、この本体部に連なり
    かつビードコアの回りをタイヤの内側から外側にかけて
    巻上げる巻上げ部とを有する1枚のカーカスコードプラ
    イ、及びこのカーカスコードプライの外側でビードコア
    を折り返すことなく終端し前記本体部のみの1枚のカー
    カスコードプライとからなり、 前記ベルト層の軸方向外端部からタイヤがタイヤが最大
    巾となる最大巾位置までの間の前記2枚のカーカスコー
    ドプライの本体部が隣り合う隣り合い部分に、スペーサ
    ゴムを介在させることにより、隣り合う本体部のコード
    間距離をコード径の0.55〜5.5倍としたプライ離
    間部分を形成してなる空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】前記ビードエーペックスは、前記カーカス
    コードプライの本体部の軸方向外側にはいされるととも
    に、前記スペーサゴムは、そのタイヤ半径方向の内端が
    前記ビードエーペックスの外端をタイヤ半径方向内側に
    越えていちすることにより、前記ビードエーペックスと
    前記スペーサゴムとが互いに重なり合う重複部を具える
    ことを特徴とする請求項1記載の空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】前記スペーサゴムは、少なくともカーカス
    プライのトッピングゴムと同等もしくはそれ以上の複素
    弾性率E*を有するとおもに、前記ビードエーペックス
    のゴムのJISA硬度は80〜95度、複素弾性率E*
    は300〜600kg/cm2 、しかもスペーサゴムは該ビ
    ードエーペックスのJISA硬度及び複素弾性率E*よ
    りも低いゴム組成物からなることを特徴とする請求項1
    又は2記載の空気入りラジアルタイヤ。
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