JP2002060599A - 照明部品用ポリエステル樹脂成形体 - Google Patents

照明部品用ポリエステル樹脂成形体

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JP2002060599A
JP2002060599A JP2000252744A JP2000252744A JP2002060599A JP 2002060599 A JP2002060599 A JP 2002060599A JP 2000252744 A JP2000252744 A JP 2000252744A JP 2000252744 A JP2000252744 A JP 2000252744A JP 2002060599 A JP2002060599 A JP 2002060599A
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Japan
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polyester resin
resin molded
group
molded article
layered compound
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JP2000252744A
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English (en)
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Noriyuki Suzuki
紀之 鈴木
Kazuhiro Hara
和宏 原
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性および光沢に優れる照明部品用ポリエ
ステル樹脂成形体を提供する。 【解決手段】 熱可塑性ポリエステル樹脂および層状化
合物を含有するポリエステル樹脂組成物で全体または一
部が形成されている照明部品用樹脂成形体であって、層
状化合物が下記(a)〜(c)のうち少なくとも一の条
件を満たす、照明部品用ポリエステル樹脂成形体。 (a)ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物のうち、
等価面積円直径[D]が3000Å以下である層状化合
物の比率が20%以上であること (b)ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物の等価面
積円直径[D]の平均値が、5000Å以下であること (c)[N]値が30以上であり、ここで[N]値が、
樹脂成形体の面積100μm2中に存在する、層状化合
物の単位比率当たりの粒子数であると定義されること

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ポリエス
テル樹脂および層状化合物を含有するポリエステル樹脂
組成物で、全体または一部が形成されている照明部品用
樹脂成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】照明部品、例えば、自動車のヘッドラン
プエクステンションや施設照明の反射体などは、光源の
方向性、反射性、意匠性の為の高い輝度感、鮮鋭性、均
一な反射率、平滑性および光源の熱に耐える高い耐熱性
が必要になる。そのような用途には従来、ポリエチレン
テレフタレートやポリブチレンテレフタレート等の熱可
塑性ポリエステル樹脂とタルクなどの種々の充填剤との
樹脂組成物で構成される成形体の表面にアルミニウム蒸
着膜などの光反射金属膜を施したものが使用されてい
る。ただし、従来の樹脂組成物の成形体表面は、充填剤
に起因する凹凸のために光反射金属膜を形成する前に、
アンダーコート等の下塗りをして表面を平滑にする事が
必須であった。しかしながら、樹脂組成物の種類毎にア
ンダーコート材料を設計しなければいけないこと、アン
ダーコート材料を構成する有機溶剤が環境保護上問題が
あること、アンダーコート工程によってコストの大幅ア
ップを余儀なくされること等の数々の問題があった。一
方、凹凸を低減するために充填剤の量を減らすと耐熱性
が不足する。すなわち、従来の樹脂組成物で構成される
成形体では、高い平滑性と耐熱性を両立する部品が提供
されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はこのよ
うな従来の問題を改善することにあり、高い平滑性を有
するのでアンダーコートなどの下塗りが不必要であり、
かつ高い耐熱性を両立できる、熱可塑性ポリエステル樹
脂および層状化合物を含有するポリエステル樹脂組成物
で全体または一部が形成されている照明部品用樹脂成形
体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成する為に鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。
【0005】即ち、本発明の第一は、熱可塑性ポリエス
テル樹脂および層状化合物を含有するポリエステル樹脂
組成物で全体または一部が形成されている照明部品用樹
脂成形体であって、層状化合物が下記(a)〜(c)の
うち少なくとも一の条件を満たす、照明部品用ポリエス
テル樹脂成形体。 (a)ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物のうち、
等価面積円直径[D]が3000Å以下である層状化合
物の比率が20%以上であること (b)ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物の等価面
積円直径[D]の平均値が、5000Å以下であること (c)[N]値が30以上であり、ここで[N]値が、
樹脂成形体の面積100μm2中に存在する、層状化合
物の単位比率当たりの粒子数であると定義されること 好ましい実施態様としては、ポリエステル樹脂成形体中
の層状化合物が下記(d)〜(f)のうち少なくとも一
方の条件を満たす照明部品用ポリエステル樹脂成形体。 (d)平均アスペクト比(層長さ/層厚の比)が10〜
300であること (e)最大層厚が2000Å以下であること (f)平均層厚が500Å以下であること、前記に記載
のポリエステル樹脂成形体に関する。
【0006】さらに好ましい実施態様としては、層状化
合物がポリエーテル化合物で処理されている、前記いず
れかに記載のポリエステル樹脂成形体に関する。
【0007】さらに好ましい実施態様としては、ポリエ
ーテル化合物が下記一般式(1):
【0008】
【化2】 (式中、−A−は、−O−、−S−、−SO−、−SO
2-、−CO−、炭素数1〜20のアルキレン基、または
炭素数6〜20のアルキリデン基であり、R1、R2、R
3、R4、R5、R6、R7およびR8は、いずれも水素原
子、ハロゲン原子、または炭素数1〜5の1価の炭化水
素基、R9、R10は、いずれも炭素数1〜5の2価の炭
化水素基であり、R11、R12はいずれも水素原子、炭素
数1〜20の1価の炭化水素基であり、それらはそれぞ
れ同一であっても異なっていても良い。mおよびnはオ
キシアルキレン単位の繰り返し単位数を示し、2≦m+
n≦50である。)で表される、前記いずれかに記載の
ポリエステル樹脂成形体に関する。
【0009】さらに好ましい実施態様としては、層状化
合物が下記一般式(2) YnSiX4-n (2) (式中、nは0〜3の整数であり、Yは置換基を有して
いてもよい炭素数1〜25の炭化水素基であり、Xは加
水分解性基または水酸基であり、n個のYおよび4−n
個のXは、それぞれ同種でも異種でもよい)で表される
シラン系化合物で処理されている、前記いずれかに記載
のポリエステル樹脂成形体に関する。
【0010】さらに好ましい実施態様としては、層状化
合物が層状ケイ酸塩であることを特徴とする、前記いず
れかに記載のポリエステル樹脂成形体に関する。
【0011】本発明の第二は、下記(g)および(h)
の条件を満たす照明部品用ポリエステル樹脂成形体であ
る。 (g)下塗り無しで光反射金属膜を施した面の60度鏡
面光沢度が900以上であること、(h)0.45MP
a荷重時の荷重たわみ温度が150℃以上であること
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる熱可塑性ポリ
エステル樹脂とは、ジカルボン酸化合物および/または
ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を主成分とする酸
成分と、ジオール化合物および/またはジオール化合物
のエステル形成性誘導体を主成分とするジオール成分と
の反応により得られる従来公知の任意の熱可塑性ポリエ
ステル樹脂である。
【0013】前記主成分とするとは、酸成分又はジオー
ル成分中に占めるそれぞれの割合が80%以上、さらに
は90%以上であることを意図し、上限は100%であ
る。
【0014】上記の芳香族ジカルボン酸としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニ
ルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,
4’−ジフェニルイソプロピリデンジカルボン酸等が挙
げられ、これらの置換体(例えば、メチルイソフタル酸
等のアルキル基置換体など)や誘導体(テレフタル酸ジ
メチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル等の
ようなアルキルエステル化合物など)も使用し得る。ま
た、p−オキシ安息香酸及びp−ヒドロキシエトキシ安
息香酸のようなオキシ酸及びこれらのエステル形成性誘
導体も使用し得る。これらのモノマーの内の2種以上を
混合して用いても良い。得られるポリエステル樹脂成形
体の特性を損なわない程度の少量であれば、これらの芳
香族ジカルボン酸と共にアジピン酸、アゼライン酸、ド
デカン二酸、セバシン酸等のような脂肪族ジカルボン酸
を1種以上混合して使用し得る。
【0015】上記酸成分の中では、得られるポリエステ
ル樹脂の結晶性や強度、弾性率の点から、テレフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフ
ェニルジカルボン酸、およびそれらのエステル形成性誘
導体が好ましい。
【0016】また、上記のグリコール化合物としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリ
コール等のような脂肪族グリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール等のような脂環式グリコール等が挙
げられ、これらの置換体や誘導体もまた使用し得る。ま
た、ε−カプロラクトンのような環状エステルも使用し
得る。これらの内の2種以上を混合して用いても良い。
更に、ポリエステル樹脂の弾性率を著しく低下させない
程度の少量であるならば、長鎖型のジオール化合物(例
えば、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール)、及びビスフェノール類のアルキレンオキサ
イド付加重合体等(例えば、ビスフェノールAのエチレ
ンオキサイド付加重合体等)などを組み合わせて使用し
ても良い。
【0017】前記ジオール成分の中では、取り扱い性お
よび得られるポリエステル樹脂の強度、弾性率等の点か
ら、エチレングリコール、ブチレングリコール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
【0018】熱可塑性ポリエステル樹脂の具体例として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサ
メチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサン−1,4
−ジメチルテレフタレート、ネオペンチルテレフタレー
ト、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリブチレンナフタレート、ポリヘキサメチレ
ンナフタレート等、またはこれらの共重合ポリエステル
を挙げることができる。それらは単独、または2種以上
組み合わせて使用しても良い。
【0019】上記の熱可塑性ポリエステル樹脂の分子量
は、成形工程における成形流動性および最終製品の諸物
性を考慮して選択され、低すぎても高すぎても好ましく
なく適した分子量を設定する必要がある。すなわち、熱
可塑性ポリエステル樹脂の分子量は、フェノール/テト
ラクロロエタン(5/5重量比)混合溶媒を用いて、2
5℃で測定した対数粘度が0.3〜2.0(dl/g)
であり、好ましくは0.35〜1.9(dl/g)であ
り、更に好ましくは0.4〜1.8(dl/g)であ
る。対数粘度が0.3(dl/g)未満である場合、得
られるポリエステル樹脂成形体の強度が低く、また2.
0(dl/g)より大きい場合は成形時の流動加工性に
問題が生じる場合がある。
【0020】本発明で用いられる層状化合物とは、ケイ
酸塩、リン酸ジルコニウム等のリン酸塩、チタン酸カリ
ウム等のチタン酸塩、タングステン酸ナトリウム等のタ
ングステン酸塩、ウラン酸ナトリウム等のウラン酸塩、
バナジン酸カリウム等のバナジン酸塩、モリブデン酸マ
グネシウム等のモリブデン酸塩、ニオブ酸カリウム等の
ニオブ酸塩、黒鉛から成る群より選択される1種以上で
ある。入手の容易性、取扱い性等の点から層状ケイ酸塩
が好ましく用いられる。
【0021】上記の層状ケイ酸塩とは、主として酸化ケ
イ素の四面体シートと、主として金属水酸化物の八面体
シートから形成され、例えば、スメクタイト族粘土およ
び膨潤性雲母などが挙げられる。
【0022】前記のスメクタイト族粘土は下記一般式
(3) X10.20.6Y123Z1410(OH)2・nH2O ( 3) (ただし、X1はK、Na、1/2Ca、及び1/2M
gから成る群より選ばれる1種以上であり、Y1はM
g、Fe、Mn、Ni、Zn、Li、Al、及びCrか
ら成る群より選ばれる1種以上であり、Z1はSi、及
びAlから成る群より選ばれる1種以上である。尚、H
2Oは層間イオンと結合している水分子を表すが、nは
層間イオンおよび相対湿度に応じて変動する)で表され
る、天然または合成されたものである。該スメクタイト
族粘土の具体例としては、例えば、モンモリロナイト、
バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、鉄サポナ
イト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイト及
びベントナイト等、またはこれらの置換体、誘導体、あ
るいはこれらの混合物が挙げられる。前記スメクタイト
族粘土の初期の凝集状態における底面間隔は約10〜1
7Åであり、凝集状態でのスメクタイト族粘土の平均粒
径はおおよそ1,000Å〜1,000,000Åであ
る。
【0023】また、前記の膨潤性雲母は下記一般式
(4) X20.51.0Y223(Z2410)(F,OH)2 (4) (ただし、X2はLi、Na、K、Rb、Ca、Ba、
及びSrから成る群より選ばれる1種以上であり、Y2
はMg、Fe、Ni、Mn、Al、及びLiから成る群
より選ばれる1種以上であり、Z2はSi、Ge、A
l、Fe、及びBから成る群より選ばれる1種以上であ
る。)で表される、天然または合成されたものである。
これらは、水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、及
び水と該極性溶媒の混合溶媒中で膨潤する性質を有する
物であり、例えば、リチウム型テニオライト、ナトリウ
ム型テニオライト、リチウム型四ケイ素雲母、及びナト
リウム型四ケイ素雲母等、またはこれらの置換体、誘導
体、あるいはこれらの混合物が挙げられる。前記膨潤性
雲母の初期の凝集状態における底面間隔はおおよそ10
〜17Åであり、凝集状態での膨潤性雲母の平均粒径は
約1,000〜1,000,000Åである。
【0024】上記の膨潤性雲母の中にはバーミキュライ
ト類と似通った構造を有するものもあり、この様なバー
ミキュライト類相当品等も使用し得る。該バーミキュラ
イト類相当品には3八面体型と2八面体型があり、下記
一般式(5) (Mg,Fe,Al)23(Si4-xAlx)O10(OH)2・(M+,M2+ 1/2x ・nH2O (5) (ただし、MはNa及びMg等のアルカリまたはアルカ
リ土類金属の交換性陽イオン、x=0.6〜0.9、n
=3.5〜5である)で表されるものが挙げられる。前
記バーミキュライト相当品の初期の凝集状態における底
面間隔はおおよそ10〜17Åであり、凝集状態での平
均粒径は約1,000〜5,000,000Åである。
【0025】層状ケイ酸塩の結晶構造は、c軸方向に規
則正しく積み重なった純粋度が高いものが望ましいが、
結晶周期が乱れ、複数種の結晶構造が混じり合った、い
わゆる混合層鉱物も使用され得る。
【0026】層状ケイ酸塩は単独で用いても良く、2種
以上組み合わせて使用しても良い。これらの内では、モ
ンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライトおよび層
間にナトリウムイオンを有する膨潤性雲母が、得られる
ポリエステル樹脂成形体中での分散性および耐熱性およ
び表面光沢の点から好ましい。
【0027】上記の層状化合物は必要に応じて表面処理
を施していてもよい。表面処理剤は特に限定されない
が、分散性への効果および入手の容易さの点から、ポリ
エーテル化合物やシラン系化合物が好ましく用いられ
る。
【0028】上記のポリエーテル化合物とは、主鎖がポ
リオキシエチレンやポリオキシエチレン−ポリオキシプ
ロピレン共重合体などのようなポリオキシアルキレンで
ある化合物を意図し、繰り返し単位数が2から100程
度のものを意図する。上記のポリエーテル化合物は側鎖
および/または主鎖中に、熱可塑性ポリエステル樹脂や
層状化合物に悪影響を与えない限りにおいて任意の置換
基を有していても良い。該置換基の例としては、炭化水
素基、エステル結合で結合している基、エポキシ基、ア
ミノ基、カルボキシル基、末端にカルボニル基を有する
基、アミド基、メルカプト基、スルホニル結合で結合し
ている基、スルフィニル結合で結合している基、ニトロ
基、ニトロソ基、ニトリル基、アルコキシシリル基やシ
ラノール基など、Si−O−結合を形成し得る含Si原
子官能基、ハロゲン原子および水酸基などが挙げられ
る。これらの内の1種で置換されていても良く、2種以
上で置換されていても良い。
【0029】上記の炭化水素基とは、直鎖または分岐鎖
(すなわち側鎖を有する)の飽和または不飽和の一価ま
たは多価の脂肪族炭化水素基および芳香族炭化水素基、
脂環式炭化水素基を意味し、例えば、アルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、フェニル基、ナフチル基、シ
クロアルキル基等が挙げられる。本明細書において、
「アルキル基」という場合は、特に指示がない限り「ア
ルキレン基」等の多価の炭化水素基を包含することを意
図する。同様にアルケニル基、アルキニル基、フェニル
基、ナフチル基、及びシクロアルキル基は、それぞれア
ルケニレン基、アルキニレン基、フェニレン基、ナフチ
レン基、及びシクロアルキレン基等を包含する。
【0030】ポリエーテル化合物中の置換基の組成比は
特に制限されるものではないが、ポリエーテル化合物が
水または水を含有する極性溶媒に可溶である事が望まし
い。具体的には、例えば、室温の水100gに対する溶
解度が1g以上であり、好ましくは2g以上であり、よ
りに好ましくは5g以上であり、更に好ましくは10g
以上であり、特に好ましくは20g以上である。上記の
極性溶媒とは、例えば、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール等のアルコール類、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等のグ
リコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等のアミド化合物、その他の溶媒として
ピリジン、ジメチルスルホキシドやN−メチルピロリド
ン等が挙げられる。また、炭酸ジメチルや炭酸ジエチル
ような炭酸ジエステルも使用できる。これらの極性溶媒
は単独で用いても良く2種類以上組み合わせて用いても
良い。
【0031】本発明で用いられるポリエーテル化合物の
具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ
エチレングリコール−ポリプロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール−ポリテトラメチレングリコール、
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチ
レングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールジエ
チルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエー
テル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、ポリ
エチレングリコールモノフェニルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジフェニルエーテル、ポリエチレングリコ
ールオクチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコー
ルメチルエチルエーテル、ポリエチレングリコールメチ
ルアリルエーテル、ポリエチレングリコールグリセリル
エーテル、ポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプ
ロピレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコー
ル−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポ
リエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ
アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリテトラメ
チレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレング
リコール−ポリテトラメチレングリコールモノアクリレ
ート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレ
ート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレー
ト、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレ
ングリコールモノメタクリレート、オクトキシポリエチ
レングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリ
レート、ラウロキシポリエチレングリコールモノメタク
リレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノアク
リレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノメ
タクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモ
ノアクリレート、アリロキシポリエチレングリコールモ
ノメタクリレート、アリロキシポリエチレングリコール
モノアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリ
コールモノメタクリレート、ノニルフェノキシポリエチ
レングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコール−ポリテトラメチレ
ングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコー
ル−ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ビ
ス(ポリエチレングリコール)ブチルアミン、ビス(ポ
リエチレングリコール)オクチルアミン、ポリエチレン
グリコールビスフェノールAエーテル、ポリエチレング
リコール−ポリプロピレングリコールビスフェノールA
エーテル、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ
メタクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノー
ルAジアクリレート、エチレンオキサイド−プロピレン
オキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート、ポ
リエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチ
レングリコールユレイドプロピルエーテル、ポリエチレ
ングリコールメルカプトプロピルエーテル、ポリエチレ
ングリコールフェニルスルホニルプロピルエーテル、ポ
リエチレングリコールフェニルスルフィニルプロピルエ
ーテル、ポリエチレングリコールニトロプロピルエーテ
ル、ポリエチレングリコールニトロソプロピルエーテ
ル、ポリエチレングリコールシアノエチルエーテル、ポ
リエチレングリコールシアノエチルエーテルなどが挙げ
られる。これらのポリエーテル化合物は、単独、又は2
種以上組み合わせて使用され得る。本発明のポリエーテ
ル化合物の中では、芳香族炭化水素基や脂環式炭化水素
基などの環状炭化水素基を有するものが好ましく、中で
も下記一般式(1)
【0032】
【化3】 (式中、−A−は、−O−、−S−、−SO−、−SO
2-、−CO−、炭素数1〜20のアルキレン基、または
炭素数6〜20のアルキリデン基であり、R1、R2、R
3、R4、R5、R6、R7およびR8は、いずれも水素原
子、ハロゲン原子、または炭素数1〜5の1価の炭化水
素基であり、R9、R10はいずれも炭素数1〜5の2価
の炭化水素基であり、R11、R12はいずれも水素原子、
炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、それらはそ
れぞれ同一であっても異なっていても良い。mおよびn
はオキシアルキレン単位の繰り返し単位数を示し、2≦
m+n≦50である。)で表されるものが層状化合物の
分散性の点から好ましい。
【0033】ポリエーテル化合物の使用量は、層状化合
物と熱可塑性ポリエステル樹脂との親和性、ポリエステ
ル樹脂成形体中での層状化合物の分散性が十分に高まる
ように調製し得る。必要であるならば、異種の官能基を
有する複数種のポリエーテル化合物を併用し得る。従っ
て、ポリエーテル化合物の使用量は一概に数値で限定さ
れるものではないが、層状化合物100重量部に対する
ポリエーテル化合物の配合量の下限値は、0.1重量部
であり、好ましくは0.2重量部であり、より好ましく
は0.3重量部であり、更に好ましくは0.4重量部で
あり、特に好ましくは0.5重量部である。層状化合物
100重量部に対する層状化合物の配合量の上限値は、
200重量部であり、好ましくは180重量部であり、
より好ましくは160重量部であり、更に好ましくは1
40重量部であり、特に好ましくは120重量部であ
る。ポリエーテル化合物量の下限値が0.1重量部未満
であると層状化合物の微分散化効果が充分で無くなる傾
向がある。また、ポリエーテル化合物量の200重量部
以上では効果が変わらないので、200重量部より多く
使用する必要はない。
【0034】上記シラン系化合物とは、通常一般に用い
られる任意のものが使用され、下記一般式(2): YnSiX4-n (2) で表されるものである。一般式(2)中のnは0〜3の
整数であり、Yは、置換基を有していても良い炭素数1
〜25の炭化水素基である。炭素数1〜25の炭化水素
基が置換基を有する場合の置換基の例としては、例えば
エステル結合で結合している基、エーテル結合で結合し
ている基、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、末
端にカルボニル基を有する基、アミド基、メルカプト
基、スルホニル結合で結合している基、スルフィニル結
合で結合している基、ニトロ基、ニトロソ基、ニトリル
基、ハロゲン原子および水酸基などが挙げられる。これ
らの内の1種で置換されていても良く、2種以上で置換
されていても良い。Xは加水分解性基および(または)
水酸基であり、該加水分解性基の例としては、アルコキ
シ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基、アシルオ
キシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基、ハロゲン
原子よりなる群から選択される1種以上である。一般式
(2)中、nまたは4−nが2以上の場合、n個のYま
たは4−n個のXはそれぞれ同種でも異種でも良い。
【0035】本明細書において炭化水素基とは、直鎖ま
たは分岐鎖(すなわち側鎖を有する)の飽和または不飽
和の一価または多価の脂肪族炭化水素基、および芳香族
炭化水素基、脂環式炭化水素基を意味し、例えば、アル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基、ナ
フチル基、シクロアルキル基等が挙げられる。本明細書
において、「アルキル基」という場合は、特に指示が無
い限り「アルキレン基」等の多価の炭化水素基を包含す
ることを意図する。同様にアルケニル基、アルキニル
基、フェニル基、ナフチル基、及びシクロアルキル基
は、それぞれアルケニレン基、アルキニレン基、フェニ
レン基、ナフチレン基、及びシクロアルキレン基等を包
含する。
【0036】上記一般式(2)において、Yが炭素数1
〜25の炭化水素基である場合の例としては、デシルト
リメトキシシランの様に直鎖長鎖アルキル基を有するも
の、メチルトリメトキシシランの様に低級アルキル基を
有するもの、2−ヘキセニルトリメトキシシランの様に
不飽和炭化水素基を有するもの、2−エチルヘキシルト
リメトキシシランの様に側鎖を有するアルキル基を有す
るもの、フェニルトリエトキシシランの様にフェニル基
を有するもの、3−β−ナフチルプロピルトリメトキシ
シランの様にナフチル基を有するもの、及びp−ビニル
ベンジルトリメトキシシランの様にアラルキル基を有す
るものが挙げられる。Yが炭素数1〜25の炭化水素基
の中でも特にビニル基を有する基である場合の例として
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、及びビニルトリアセトキシシランが挙げられる。Y
がエステル基で結合している基で置換されている基を有
する基である場合の例としては、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがエーテル
基で結合している基で置換されている基を有する基であ
る場合の例としては、γ−ポリオキシエチレンプロピル
トリメトキシシラン、及び2−エトキシエチルトリメト
キシシランが挙げられる。Yがエポキシ基で置換されて
いる基である場合の例としては、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがアミノ基で
置換されている基である場合の例としては、γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン、及びγ−アニ
リノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。Yが末
端にカルボニル基を有する基で置換されている基である
場合の例としては、γ−ユレイドプロピルトリエトキシ
シランが挙げられる。Yがメルカプト基で置換されてい
る基である場合の例としては、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシランが挙げられる。Yがハロゲン原子で
置換されている基である場合の例としては、γ−クロロ
プロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yがスルホ
ニル基で結合している基で置換されている基を有する基
である場合の例としては、γ−フェニルスルホニルプロ
ピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがスルフィニ
ル基で結合している基で置換されている基を有する基で
ある場合の例としては、γ−フェニルスルフィニルプロ
ピルトリメトキシシランが挙げられる。Yがニトロ基で
置換されている基である場合の例としては、γ−ニトロ
プロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yがニトロ
ソ基で置換されている基である場合の例としては、γ−
ニトロソプロピルトリエトキシシランが挙げられる。Y
がニトリル基で置換されている基である場合の例として
は、γ−シアノエチルトリエトキシシランおよびγ−シ
アノプロピルトリエトキシシランが挙げられる。Yがカ
ルボキシル基で置換されている基である場合の例として
は、γ−(4−カルボキシフェニル)プロピルトリメト
キシシランが挙げられる。前記以外にYが水酸基を有す
る基であるシラン系化合物もまた使用し得る。その様な
例としては、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ−3−プロピルトリエトキシシランが挙げられる。水
酸基は、またシラノール基(SiOH)の形であり得
る。
【0037】上記のシラン系化合物の置換体、または誘
導体もまた使用し得る。これらのシラン系化合物は、単
独、又は2種以上組み合わせて使用され得る。
【0038】シラン系化合物の使用量は、ポリエステル
樹脂成形体中の層状化合物の分散性が十分に高まるよう
に調製し得る。必要であるならば、異種の官能基を有す
る複数種のシラン系化合物を併用し得る。従って、シラ
ン系化合物の添加量は一概に数値で限定されるものでは
ないが、層状化合物100重量部に対するシラン系化合
物の配合量の下限値は、0.1重量部であり、好ましく
は0.2重量部であり、より好ましくは0.3重量部で
あり、更に好ましくは0.4重量部であり、特に好まし
くは0.5重量部である。層状化合物100重量部に対
する層状化合物の配合量の上限値は、200重量部であ
り、好ましくは180重量部であり、より好ましくは1
60重量部であり、更に好ましくは140重量部であ
り、特に好ましくは120重量部である。シラン系化合
物量の下限値が0.1重量部未満であると層状化合物の
微分散化効果が充分で無くなる傾向がある。また、シラ
ン系化合物量の200重量部以上では効果が変わらない
ので、200重量部より多く使用する必要はない。
【0039】本発明のポリエステル樹脂成形体中で分散
している層状化合物の構造は、使用前の層状化合物が有
していたような層が多数積層したμmサイズの凝集構造
とは全く異なる。すなわち、ポリエーテル化合物で処理
されることによって、層同士が劈開し、互いに独立して
細分化する。その結果、層状化合物はポリエステル樹脂
成形体中で非常に細かく互いに独立した薄板状で分散
し、その数は、使用前の層状化合物に比べて著しく増大
する。この様な薄板状の層状化合物の分散状態は以下に
述べる等価面積円直径[D]、アスペクト比(層長さ/
層厚の比率)、分散粒子数、最大層厚及び平均層厚で表
現され得る。
【0040】まず、等価面積円直径[D]を、顕微鏡な
どで得られる像内で様々な形状で分散している個々の層
状化合物の該顕微鏡像上での面積と等しい面積を有する
円の直径であると定義する。その場合、ポリエステル樹
脂成形体中に分散した層状化合物のうち、等価面積円直
径[D]が3000Å以下である層状化合物の数の比率
は20%以上であり、好ましくは35%以上であり、さ
らに好ましくは50%以上であり、特に好ましくは65
%以上である。等価面積円直径[D]が3000Å以下
である比率が20%未満であるとポリエステル樹脂成形
体の表面光沢を損なう場合があったり、耐熱性が不十分
である場合がある。また、本発明のポリエステル樹脂成
形体中の層状化合物の等価面積円直径[D]の平均値は
5000Å以下であり、好ましくは4500Å以下であ
り、さらに好ましくは4000Å以下であり、特に好ま
しくは3500Å以下である。等価面積円直径[D]の
平均値が5000Åより大きいとポリエステル樹脂成形
体の表面光沢を損なう場合があったり、耐熱性が不十分
である場合がある。下限値は特にないが、おおよそ10
0Å未満では効果はほとんど変わらなくなるので、10
0Å未満にする必要はない。
【0041】等価面積円直径[D]の測定は、顕微鏡な
どを用いて撮影した像上で、100個以上の層状化合物
の層を含む任意の領域を選択し、画像処理装置などを用
いて画像化して計算機処理することによって定量化でき
る。
【0042】平均アスペクト比を、樹脂中に分散した層
状化合物の層長さ/層厚の比の数平均値であると定義す
ると、本発明のポリエステル樹脂成形体中の層状化合物
の平均アスペクト比は10〜300であり、好ましくは
15〜300であり。更に好ましくは20〜300であ
る。層状化合物の平均アスペクト比が10未満である
と、本発明のポリエステル樹脂成形体の耐熱性が十分で
ない場合がある。また、300より大きくても効果はそ
れ以上変わらないため、平均アスペクト比を300より
大きくする必要はない。
【0043】また、[N]値を、ポリエステル樹脂成形
体の面積100μm2における層状化合物の単位重量比
率当たりの分散粒子数であると定義すると、本発明のポ
リエステル樹脂成形体における層状化合物の[N]値
は、30以上であり、好ましくは45以上であり、より
好ましくは60以上である。上限値は特にないが、
[N]値が1000程度を越えると、それ以上効果は変
わらなくなるので、1000より大きくする必要はな
い。[N]値が30未満であるとポリエステル樹脂成形
体の耐熱性が充分でなくなる場合がある。[N]値は、
例えば、次のようにして求められ得る。すなわち、ポリ
エステル樹脂成形体を約50μm〜100μm厚の超薄
切片に切り出し、該切片をTEM等で撮影した像上で、
面積が100μm 2の任意の領域に存在する層状化合物
の粒子数を、用いた層状化合物の重量比率で除すことに
よって求められ得る。あるいは、TEM像上で、100
個以上の粒子が存在する任意の領域(面積は測定してお
く)を選んで該領域に存在する粒子数を、用いた層状化
合物の重量比率で除し、面積100μm2に換算した値
を[N]値としてもよい。従って、[N]値はポリエス
テル樹脂成形体のTEM写真等を用いることにより定量
化できる。
【0044】また、平均層厚を、薄板状で分散した層状
化合物の層厚みの数平均値であると定義すると、本発明
のポリエステル樹脂成形体中の層状化合物の平均層厚の
上限値は500Å以下であり、好ましくは450Å以下
であり、より好ましくは400Å以下である。平均層厚
が500Åより大きいと、本発明のポリエステル樹脂成
形体の表面光沢を損なう場合があったり、耐熱性が不十
分である場合がある。平均層厚の下限値は特に限定され
ないが、好ましくは50Åより大きく、より好ましくは
60Å以上であり、更に好ましくは70Å以上である。
【0045】また、最大層厚を、本発明のポリエステル
樹脂成形体中に薄板状に分散した層状化合物の層厚みの
最大値であると定義すると、層状化合物の最大層厚の上
限値は、2000Å以下であり、好ましくは1800Å
以下であり、より好ましくは1500Å以下である。最
大層厚が2000Åより大きいと、本発明のポリエステ
ル樹脂成形体の耐熱性および表面光沢のバランスが損な
われる場合がある。層状化合物の最大層厚の下限値は特
に限定されないが、好ましくは100Åより大きく、よ
り好ましくは150Å以上であり、更に好ましくは20
0Å以上である。
【0046】層厚および層長さは、本発明のポリエステ
ル樹脂成形体を加熱溶融した後に、熱プレス成形あるい
は延伸成形して得られるフィルム、および溶融樹脂を射
出成形して得られる薄肉の成形品等を、顕微鏡等を用い
て撮影される像から求めることができる。
【0047】すなわち、いま仮に、X−Y面上に上記の
方法で調製したフィルムの、あるいは肉厚が約0.5〜
2mm程度の薄い平板状の射出成形した試験片を置いた
と仮定する。上記のフィルムあるいは試験片をX−Z面
あるいはY−Z面と平行な面で約50μm〜100μm
厚の超薄切片を切り出し、該切片を透過型電子顕微鏡な
どを用い、約4〜10万倍以上の高倍率で観察して求め
られ得る。測定は、上記の方法で得られた透過型電子顕
微鏡の象上に置いて、100個以上の層状化合物を含む
任意の領域を選択し、画像処理装置などで画像化し、計
算機処理する事等により定量化できる。あるいは、定規
などを用いて計測しても求めることもできる。
【0048】層状化合物をポリエーテル化合物やシラン
系化合物等の処理剤で処理する方法は特に限定されず、
層状化合物と上記処理剤を直接混合する方法や、水ある
いは水を含有する極性溶媒中で層状化合物と処理剤を混
合する方法が挙げられる。混合の効率の点から、後者が
望ましい。処理剤で層状化合物を処理する方法は特に限
定されず、例えば、以下に示した方法で行い得る。
【0049】まず、層状化合物と分散媒を撹拌混合す
る。前記分散媒とは水または水を含有する極性溶媒を意
図する。具体的には既に上述しているのでここでは省略
する。
【0050】層状化合物と分散媒との攪拌の方法は特に
限定されず、例えば、従来公知の湿式撹拌機を用いて行
われる。該湿式撹拌機としては、撹拌翼が高速回転して
撹拌する高速撹拌機、高剪断速度がかかっているロータ
ーとステーター間の間隙で試料を湿式粉砕する湿式ミル
類、硬質媒体を利用した機械的湿式粉砕機類、ジェット
ノズルなどで試料を高速度で衝突させる湿式衝突粉砕機
類、超音波を用いる湿式超音波粉砕機などを挙げること
ができる。より効率的に混合したい場合は、撹拌の回転
数を1000rpm以上、好ましくは1500rpm以
上、より好ましくは2000rpm以上にするか、ある
いは500(1/s)以上、好ましくは1000(1/
s)以上、より好ましくは1500(1/s)以上の剪
断速度を加える。回転数の上限値は約25,000rp
mであり、剪断速度の上限値は約500,000(1/
s)である。上限値よりも大きい値で撹拌を行ったり、
剪断を加えてもそれ以上変わらない傾向があるため、上
限値よりも大きい値で撹拌を行う必要はない。また、混
合に要する時間は1〜10分以上である。次いで、処理
剤を加えてから同様の条件で更に撹拌を続け、十分に混
合する。混合時の温度は室温で充分だが、必要に応じて
加温しても良い。加温時の最高温度は用いる処理剤の分
解温度未満であり、かつ分散媒の沸点未満で有れば任意
に設定されうる。その後、乾燥して必要に応じて粉体化
する。
【0051】本発明のポリエステル樹脂成形体におい
て、層状化合物に由来するポリエステル樹脂成形体の灰
分率の下限値は、代表的には0.1重量%であり、好ま
しくは0.3重量%であり、より好ましくは0.5重量
%であり、さらに好ましくは1.0重量%であり、特に
好ましくは1.5重量%と成るように調製され、灰分率
の上限値は、60重量%であり、好ましくは50重量%
であり、より好ましくは40重量%であり、更に好まし
くは30重量%と成るように調製される。灰分率の下限
値が0.1重量%未満であると耐熱性が不充分となる場
合があり、上限値が60重量%を超えると表面光沢が損
なわれる場合がある。
【0052】特に自動車ヘッドランプエクステンション
部品など、成形体の形状が、薄肉、大型、複雑化してき
ているので、射出成型時に溶融状態の樹脂にかかる剪断
力が増してきている。従って、溶融状態での熱安定性が
高いことも必要な特徴の一つとなり得る。本発明のポリ
エステル樹脂成形体の熱安定性を改良する目的として、
リン系安定剤やエポキシ化合物をくわえることが好まし
い。
【0053】上記エポキシ化合物は特に限定されること
はなく、ビスフェノールAとエピクロルヒドリン等の反
応により合成されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、
同様の反応により合成されるビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、ノボラック樹脂とエピクロルヒドリン等の反応
により合成されるノボラック型エポキシ樹脂、多価の脂
肪族、脂環式、芳香族アルコールとエピクロルヒドリン
との反応により合成されるグリシジルエーテル化合物、
不飽和基を複数個有する脂肪族もしくは脂環式化合物を
酢酸と過酢酸とでエポキシ化して得られるエポキシ化合
物、多価の脂肪族、脂環式、芳香族アミンとエピクロル
ヒドリンとの反応により合成されるグリシジルアミン化
合物、含窒素ヘテロ環を複数個有する化合物とエピクロ
ルヒドリンとの反応により合成して得られるエポキシ化
合物などが挙げられる。耐熱性の効果の点から、上記エ
ポキシ化合物の分子中に含まれるエポキシ基は2個以上
が好ましく、また、分子中にエステル結合を有しないほ
うが好ましい。
【0054】その様なエポキシ化合物の具体例として
は、例えばエピコート828、エピコート1001、エ
ピコート152(共に登録商標、油化シェルエポキシ株
式会社)等のエポキシ樹脂、デナコールEM−125、
デナコールEX−1101、デナコールEX−110
2、デナコールEX−1103(共に登録商標、長瀬化
成工業株式会社)等のエポキシエマルジョン、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジ
グリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシ
ジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジル
エーテル、等のアルキレングリコールジグリシジルエー
テル化合物、ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ポリブタンジオールジグリシジルエーテル、ポリネ
オペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリテト
ラメチレングリコールジグリシジルエーテル、等のポリ
アルキレングリコールジグリシジルエーテル化合物、レ
ゾルシンジグリシジルエーテル、エリスリットポリグリ
シジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジ
ルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエー
テル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、ジグリセロ
ールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグ
リシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノ
ールSジグリシジルエーテル、ジグリシジルアミン、テ
トラグリシジル4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
ジグリシジルアニリン、トリグリシジルトリス(2−ヒ
ドロキシエチル)イソシアヌレート、等が挙げられる。
これらは単独あるいは2種以上組み合わせて用いられ得
る。
【0055】上記エポキシ化合物のエポキシ当量は、好
ましくは700以下、より好ましくは500以下、更に
好ましくは300以下である。エポキシ当量が700を
超えると、耐湿熱性が劣る場合がある。
【0056】本発明のポリエステル樹脂成形体におい
て、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、
上記エポキシ化合物の使用量の下限値は、0.01重量
部であり、好ましくは0.05重量部であり、より好ま
しくは0.1重量部であり、更に好ましくは0.3重量
部である。上限値は30重量部であり、好ましくは20
重量部であり、より好ましくは10重量部であり、更に
好ましくは5重量部である。添加量の下限値が0.01
重量部より少ないと熱安定性の効果が得られ難くなり、
上限値が30重量部より多いと、表面光沢や成型流動性
が損なわれる場合がある。
【0057】上記のリン系安定剤は特に限定されること
はなく、通常一般に用いられるリン系安定剤であり、代
表的には、ホスファイト系化合物が挙げられる。
【0058】上記のホスファイト系化合物の具体例とし
ては、トリス(フェニル)ホスファイト、ジブチルハイ
ドロジエンホスファイト、トリス(オクチルフェニル)
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(デシル)ホスファイト、トリス(ドデシ
ル)ホスファイト、トリス(テトラデシル)ホスファイ
ト、トリス(ステアリル)ホスファイト、ビス(フェニ
ル)オクチルホスファイト、ビス(フェニル)デシルホ
スファイト、ビス(フェニル)ドデシルホスファイト、
ビス(フェニル)テトラデシルホスファイト、ビス(オ
クチル)フェニルホスファイト、ビス(デシル)フェニ
ルホスファイト、ビス(ドデシル)フェニルホスファイ
ト、ビス(テトラデシル)フェニルホスファイト、ビス
(ステアリル)フェニルホスファイト、テトラ(オクチ
ル)ビスフェノールAジホスファイト、テトラ(デシ
ル)ビスフェノールAジホスファイト、テトラ(ドデシ
ル)ビスフェノールAジホスファイト、テトラ(ステア
リル)ビスフェノールAジホスファイト、トリス(モ
ノ、ジオクチルフェニルホスファイト)、トリス(モ
ノ、ジノニルフェニルホスファイト)、トリス(モノ、
ジドデシルフェニルホスファイト)、トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチ
レンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチル
ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)デシルホスファイト、2,2−メチ
レンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ドデシル
ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)テトラデシルホスファイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−
ジ−t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリ
トール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブ
チル−4−オクチルフェニル)ペンタエリスリトール−
ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4
−デシルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスフ
ァイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−ドデシル
フェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、
ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタ
エリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホ
スファイト、ビス(ステアリル)ペンタエリスリトール
−ジ−ホスファイト、ビス(オクチルフェニル)ペンタ
エリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(ノニルフェ
ニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス
(デシルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスフ
ァイト、ビス(ドデシルフェニル)ペンタエリスリトー
ル−ジ−ホスファイト、ビス(テトラデシルフェニル)
ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトなどが挙げら
れる。熱安定性への効果、入手の容易さから、トリス
(フェニル)ホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(ステア
リル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−
ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(モ
ノ、ジノニルフェニルホスファイト)、テトラ(ドデシ
ル)ビスフェノールAジホスファイト、ビス(フェニ
ル)オクチルホスファイト、ビス(フェニル)デシルホ
スファイト、ビス(デシル)フェニルホスファイト、ト
リス(デシル)ホスファイトが挙げられる。
【0059】本発明のポリエステル樹脂成形体におい
て、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、
上記リン系安定剤の使用量の下限値は、0.001重量
部であり、好ましくは0.01重量部であり、より好ま
しくは0.05重量部であり、更に好ましくは0.1重
量部である。上限値は10重量部であり、好ましくは5
重量部であり、より好ましくは2重量部であり更に好ま
しくは1重量部である。添加量の下限値が0.001重
量部より少ないと熱安定性の効果が得られ難くなり、上
限値が10重量部より多いと、表面光沢が損なわれる場
合がある。
【0060】以上のようにして得られるポリエステル樹
脂組成物で構成される樹脂成形体のアンダーコート等の
下塗り無しで光反射金属膜を施した成形品の表面光沢は
非常に優れたものである。例えば、JISK7105に
従って測定した60度鏡面光沢度が、黒色標準板が8
9.0に対して、900以上であり、好ましくは910
以上であり、さらに好ましくは920以上である。90
0未満であると、光源の方向性、反射性、意匠性、輝度
感、鮮鋭性の点で好ましくない。上限値は特にないが、
990程度である。また、0.45MPa荷重時の荷重
たわみ温度は150℃以上であり、好ましくは155℃
以上であり、更に好ましくは160℃以上である。15
0℃より低いと、光源の熱により成形品が変形する場合
がある。上限は特に無いが180℃程度である。
【0061】本発明の樹脂成形品は、通常の成形加工法
で目的の成形品とすることができ、例えば、射出成形、
押出成形、吹き込み成形などの熱溶融成型法によって得
られるが、中でも射出成型法が好ましい。
【0062】光反射金属膜を施す方法は特に限定され
ず、従来公知の方法が用いられ得る。そのような方法と
しては、例えば、ドライメッキ法(PVD法)によって
鏡面光沢を有する金属膜を形成することにより行われる
方法がある。ドライメッキ法野中でも真空蒸着法である
ことが望ましく、蒸着時の初期真空度を1×10-2Pa
以下、好ましくは1×10-3Pa以下にまで減圧した
後、0.5〜100Å/秒で金属を蒸着する事が好まし
い。用いる金属としてはアルミニウムが好ましい。更に
高輝度を有し、良好な光反射表面を得る方法として、予
めアルゴンガスを直流電流または高周波によってプラズ
マ化し、得られたアルゴンプラズマに樹脂成形品表面を
曝すことによって表面活性化処理をした後、光反射金属
膜を形成する方法も用いられる。更に、表面活性化処理
後、酸素、窒素またはそれらの混合気体に曝すことによ
って成形品表面に官能基を導入した後、あるいは反応性
モノマーに曝すことによって表面に活性分子膜あるいは
親水性ポリマー膜を施した後に光反射膜を形成する方法
があり、この方法に寄れば輝度感が高く良好な光反射表
面を有する成形品が得られる。
【0063】本発明の樹脂成形品は上述したように、表
面光沢や耐熱性に優れるので、ヘッドランプエクステン
ション、ヘッドランプリフレクター、リアランプハンジ
ングなどの自動車ランプ部品、施設照明のリフレクター
などの種々の照明部品に好適に使用できる。
【0064】本発明の照明部品用ポリエステル樹脂成形
体を構成するポリエステル樹脂組成物の製造方法は特に
制限されるものではなく、重合あるいは溶融混練により
得られる。
【0065】重合法では、層状化合物と水を含有する分
散体を調製し、熱可塑性ポリエステル樹脂の重合性プレ
ポリマーと前記分散体を混合し、重合性プレポリマーを
重合する工程を包含する方法によって得られる。
【0066】溶融混練法は種々の一般的な混練機を用い
て熱可塑性ポリエステル樹脂と層状化合物を溶融混練す
る方法を挙げることができる。混練機の例としては、一
軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、
ニーダーなどが挙げられ、特に、剪断効率の高い混練機
が好ましい。混練する順番は特に限定されず、熱可塑性
ポリエステル樹脂と層状化合物は上記の混練機に一括投
入して溶融混練してもよく、あるいは予め溶融状態にし
た熱可塑性ポリエステル樹脂に層状化合物を添加混練し
ても良い。
【0067】本発明のポリエステル樹脂成形体には、表
面光沢及び耐熱性を損なわない範囲で、ポリブタジエ
ン、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリルゴム、ア
イオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体、天然ゴム、塩素化ブチ
ルゴム、α−オレフィンの単独重合体、2種以上のα−
オレフィンの共重合体(ランダム、ブロック、グラフト
など、いずれの共重合体も含み、これらの混合物であっ
ても良い、またこれらは無水マレイン酸等の酸化合物で
変性されていても良い)、またはオレフィン系エラスト
マーなどの耐衝撃性改良剤の他、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリエステルカーボネート樹脂、液晶ポリエステル
樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム質重
合体強化スチレン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリサルフォン樹脂、及びポリアリレート樹脂等を
単独または2種以上組み合わせて使用し得る。
【0068】更に、本発明のポリエステル樹脂成形体に
は、目的に応じて、顔料や染料、紫外線吸収剤、光安定
剤、滑剤、可塑剤、難燃剤および帯電防止剤等の添加剤
を添加することができる。
【0069】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるも
のではない。
【0070】実施例、及び比較例で使用する主要原料を
以下にまとめて示す。尚、特に断らない場合は、原料の
精製は行っていない。 (原料) ・熱可塑性ポリエステル樹脂:ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂(鐘紡(株)のベルペットEFG70、対数粘
度(ηinh)=0.70(dl/g)、以降PETと称
す)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(KOLON社
製のKP210、以降PBTと称す)を用いた。 ・ビスヒドロキシエチルテレフタレート:日曹丸善ケミ
カル(株)のNISSO−BHETを用いた(以降、B
HETと称す)。 ・層状化合物:モンモリロナイト(クニミネ工業(株)
のクニピアF、以降層状化合物A1と称す)および膨潤
性雲母(コープケミカル(株)のソマシフME100、
以降層状化合物A2と称す)を用いた。 ・ポリエーテル化合物:主鎖にビスフェノールA単位を
含有するポリエチレングリコール(東邦化学(株)のビ
スオール18EN、処理剤B1と称す)を用いた。 ・シラン系化合物:γ−(ポリオキシエチレン)プロピ
ルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)のA−12
30、処理剤B2と称す)、γ-(2-アミノエチル)アミ
ノプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)の
A−1120、処理剤B3と称す)を用いた。 ・エポキシ化合物:ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ(株)のエピコート828)(エ
ポキシ化合物C1と称す)を用いた。 ・ホスファイト系安定剤:ビス(2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−
ホスファイト(旭電化(株)のアデカスタブPEP36
(安定剤C2と称す))を用いた。
【0071】また、実施例および比較例における評価方
法を以下にまとめて示す。 (分散状態の測定)厚み50〜100μmの超薄切片を
用いた。透過型電子顕微鏡(日本電子JEM−1200
EX)を用い、加速電圧80kVで倍率4万〜100万
倍で層状化合物の分散状態を観察撮影した。TEM写真
において、100個以上の分散粒子が存在する任意の領
域を選択し、層厚、層長、粒子数([N]値)、等価面
積円直径[D]を、目盛り付きの定規を用いた手計測ま
たはインタークエスト社の画像解析装置PIASIII
を用いて処理する事により測定した。
【0072】等価面積円直径[D]はインタークエスト
社の画像解析装置PIASIIIを用いて処理する事に
より測定した。[N]値の測定は以下のようにして行っ
た。まず、TEM像上で、選択した領域に存在する層状
化合物の粒子数を求める。これとは別に、層状化合物に
由来する樹脂組成物の灰分率を測定する。上記粒子数を
灰分率で除し、面積100μm2に換算した値を[N]
値とした。平均層厚は個々の層状化合物の層厚の数平均
値、最大層厚は個々の層状化合物の層厚の中で最大の値
とした。分散粒子が大きく、TEMでの観察が不適当で
ある場合は、光学顕微鏡(オリンパス光学(株)製の光
学顕微鏡BH−2)を用いて上記と同様の方法で[N]
値を求めた。ただし、必要に応じて、サンプルはLIN
KAM製のホットステージTHM600を用いて250
〜270℃で溶融させ、溶融状態のままで分散粒子の状
態を測定した。板状に分散しない分散粒子のアスペクト
比は、長径/短径の値とした。ここで、長径とは、顕微
鏡像等において、対象となる粒子の外接する長方形のう
ち面積が最小となる長方形を仮定すれば、その長方形の
長辺を意図する。また、短径とは、上記最小となる長方
形の短辺を意図する。平均アスペクト比は個々の層状化
合物の層長と層厚の比の数平均値とした。 (耐熱性)ポリエステル樹脂組成物を乾燥(140℃、
5時間)した。型締圧80tの射出成形機を用い、シリ
ンダー温度250〜280℃にて、厚み約6.4mm、
幅約12.7mm、長さ約127mmの試験片を作製し
た。得られた試験片の0.45MPa荷重時の荷重たわ
み温度を、ASTM D−648に従って測定した。 (光反射金属膜の形成)光反射金属膜は真空蒸着法によ
って形成した。真空蒸着は、真空機工社の真空蒸着装置
EBH−6を用い、蒸着速度10〜15Å/秒、膜厚約
1000Åで、アルミニウムを真空蒸着した。 (表面光沢)ポリエステル樹脂組成物を乾燥(140
℃、5時間)した後、型締圧80tの射出成形機を用
い、金型温度120℃、シリンダー温度250〜280
℃にて、寸法約50×80×2mm厚の平板状試験片を
作製した。反りと同条件で成形した平板状試験片の表面
光沢を測定した。日本電色工業(株)のグロスメーター
を用い、反射角60°で60度鏡面光沢度を測定した。
標準板89.0に対する相対値とした。鏡面光沢度は大
きいほど優れている。 (製造例1)イオン交換水と層状化合物を混合した。つ
いで処理剤を添加して15〜60分間混合を続ける事に
よって処理した。ついで、粉体化して処理粘土(処理粘
土D1〜D4)を得た。製造例で用いた原料の重量比は
表1に示す。
【0073】
【表1】 (実施例1)イオン交換水3000gと160gの層状
化合物A1を湿式ミル(日本精機(株))を用いて50
00rpm、3分間撹拌して混合し水分散体を得た。
【0074】反応器に3000gのBHETを投入し、
乾燥窒素気流下、140℃で撹拌しながら溶融させた。
次いで系を140〜150℃に保ち、180rpmで撹
拌しながら上記水分散体を徐々に添加し混合した。蒸発
する水は系外に流出させた。
【0075】水分散体添加終了後、系の温度を徐々に上
げた。系内の温度が約220〜240℃になり、添加し
た水分散体中の水の約70〜80%が系外に流出したこ
とを確認した後、7.0gのヒンダードフェノール系安
定剤(旭電化(株)アデカスタブAO60、以降AO6
0と称す)および0.6gの三酸化アンチモン(Sb 2
3)を投入し、系を更に280℃に昇温した。昇温
後、系を減圧(0.5〜5.0torr(0.067〜
0.665MPa))して溶融重縮合を行いポリエステ
ル樹脂組成物を得た。
【0076】得られたポリエステル樹脂組成物を乾燥し
て試験片に成形し、荷重たわみ温度を測定した。また、
平板状の試験片の表面にアルミニウムを真空蒸着し、6
0度鏡面光沢度を測定した。 (実施例2)層状化合物A2を用いた以外は実施例1と
同様に行い樹脂組成物を得、試験片を成形して評価し
た。 (実施例3)イオン交換水3000gと160gの層状
化合物A1および処理剤B3を湿式ミル(日本精機
(株))を用いて5000rpm、40分間混合し水分
散体を得た。上記水分散体を用いた以外は実施例1と同
様に重合を行い、ポリエステル樹脂組成物を得、評価し
た。結果を表2に示す。 (実施例4)層状化合物A2および処理剤B2を用いた
以外は実施例3と同様の方法でポリエステル樹脂組成物
を得、試験片を成形し評価した。結果は表2に示した。
【0077】
【表2】 (実施例5〜8)表3に示す重量比のPET、製造例1
で得た処理粘土(D1〜D4)、エポキシ化合物(C
1)、ホスファイト系安定剤(C2)を二軸押出機(日
本製鋼(株)製、TEX44)を用いて設定温度230
〜260℃で溶融混練することによりポリエステル樹脂
組成物を得、実施例1と同様に評価した。結果を表3に
示す。 (比較例1〜3)表2に示す重量比のPETおよび層状
化合物を実施例5と同様に溶融混練し樹脂組成物を得、
実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
【0078】
【表3】 表3より、比較例で得られる組成物の成形体では層状化
合物は細かく分散していないが、そのような成形体では
耐熱性と光沢が両立できない事が判る。 (実施例9〜10)表4に示す重量比のPBT、製造例
1で得た処理粘土(D1)を用い、設定温度220〜2
40℃とした以外は実施例5と同様に溶融混練すること
によりポリエステル樹脂組成物を得、実施例1と同様に
評価した。結果を表4に示す。 (比較例4)表4に示す重量比のPBTおよび層状化合
物を実施例9と同様に溶融混練し、実施例1と同様に評
価した。結果を表4に示す。
【0079】
【表4】 表4より、比較例で得られる組成物の成形体では層状化
合物は細かく分散していないが、そのような成形体では
耐熱性と光沢が両立できない事が判る。
【0080】
【発明の効果】以上、詳述したように、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂および層状化合物を含有するポリエステル樹
脂組成物で全体または一部が形成されている照明部品用
樹脂成形体であって、層状化合物が下記(a)〜(c)
のうち少なくとも一の条件を満たせば、耐熱性と光沢に
優れる照明部品用ポリエステル樹脂成形体を提供するこ
とができる。 (a)ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物のうち、
等価面積円直径[D]が3000Å以下である層状化合
物の比率が20%以上であること (b)ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物の等価面
積円直径[D]の平均値が、5000Å以下であること (c)[N]値が30以上であり、ここで[N]値が、
樹脂組成物の面積100μm2中に存在する、層状化合
物の単位比率当たりの粒子数であると定義されること。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 9/06 C08K 9/06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル樹脂および層状化
    合物を含有するポリエステル樹脂組成物で全体または一
    部が形成されている照明部品用樹脂成形体であって、層
    状化合物が下記(a)〜(c)のうち少なくとも一の条
    件を満たす、照明部品用ポリエステル樹脂成形体。 (a)ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物のうち、
    等価面積円直径[D]が3000Å以下である層状化合
    物の比率が20%以上であること (b)ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物の等価面
    積円直径[D]の平均値が、5000Å以下であること (c)[N]値が30以上であり、ここで[N]値が、
    樹脂成形体の面積100μm2中に存在する、層状化合
    物の単位比率当たりの粒子数であると定義されること
  2. 【請求項2】 ポリエステル樹脂成形体中の層状化合物
    が下記(d)〜(f)のうち少なくとも一方の条件を満
    たす、請求項1に記載の照明部品用ポリエステル樹脂成
    形体。 (d)平均アスペクト比(層長さ/層厚の比)が10〜
    300であること (e)最大層厚が2000Å以下であること (f)平均層厚が500Å以下であること
  3. 【請求項3】 層状化合物が、ポリエーテル化合物で処
    理されていることを特徴とする、請求項1または2に記
    載の照明部品用ポリエステル樹脂成形体。
  4. 【請求項4】 ポリエーテル化合物が下記一般式
    (1): 【化1】 (式中、−A−は、−O−、−S−、−SO−、−SO
    2-、−CO−、炭素数1〜20のアルキレン基、または
    炭素数6〜20のアルキリデン基であり、R1、R2、R
    3、R4、R5、R6、R7およびR8は、いずれも水素原
    子、ハロゲン原子、または炭素数1〜5の1価の炭化水
    素基、R9、R10は、いずれも炭素数1〜5の2価の炭
    化水素基であり、R11、R12はいずれも水素原子、炭素
    数1〜20の1価の炭化水素基であり、それらはそれぞ
    れ同一であっても異なっていても良い。mおよびnはオ
    キシアルキレン単位の繰り返し単位数を示し、2≦m+
    n≦50である。)で表されることを特徴とする、請求
    項3に記載の照明部品用ポリエステル樹脂成形体。
  5. 【請求項5】 層状化合物が下記一般式(2) YnSiX4-n (2) (式中、nは0〜3の整数であり、Yは置換基を有して
    いてもよい炭素数1〜25の炭化水素基であり、Xは加
    水分解性基または水酸基であり、n個のYおよび4−n
    個のXは、それぞれ同種でも異種でもよい)で表される
    シラン系化合物で処理されていることを特徴とする、請
    求項1または2に記載の照明部品用ポリエステル樹脂成
    形体。
  6. 【請求項6】 層状化合物が層状ケイ酸塩であることを
    特徴とする、請求項1、2、3、4または5に記載の照
    明部品用ポリエステル樹脂成形体。
  7. 【請求項7】 下記(g)および(h)の条件を満たす
    照明部品用ポリエステル樹脂成形体。(g)下塗り無し
    で光反射金属膜を施した面の60度鏡面光沢度が900
    以上であること、(h)0.45MPa荷重時の荷重た
    わみ温度が150℃以上であること
  8. 【請求項8】 下記(g)および(h)の条件を満たす
    請求項1、2、3、4、5または6に記載の照明部品用
    ポリエステル樹脂成形体。(g)下塗り無しで光反射金
    属膜を施した面の60度鏡面光沢度が900以上である
    こと、(h)0.45MPa荷重時の荷重たわみ温度が
    150℃以上であること
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JP2006117736A (ja) * 2004-10-19 2006-05-11 Kaneka Corp ポリエステル樹脂組成物およびそれから得られる成形体
JP2006117737A (ja) * 2004-10-19 2006-05-11 Kaneka Corp ポリエステル樹脂組成物およびそれから得られる成形体

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