JP2000212421A - 強化ポリエステル樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

強化ポリエステル樹脂組成物およびその成形品

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JP2000212421A
JP2000212421A JP32753799A JP32753799A JP2000212421A JP 2000212421 A JP2000212421 A JP 2000212421A JP 32753799 A JP32753799 A JP 32753799A JP 32753799 A JP32753799 A JP 32753799A JP 2000212421 A JP2000212421 A JP 2000212421A
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Hirokazu Oome
裕千 大目
Kenichi Utazaki
憲一 歌崎
Jiro Kumaki
治郎 熊木
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、機械特性が良好でかつ成形品の寸
法精度、成形性に優れる強化ポリエステル樹脂組成物を
得ることを課題とする。 【解決手段】 (A)熱可塑性ポリエステル樹脂100
重量部に対して、(B)層間に存在する交換性陽イオン
が有機オニウムイオンで交換された層状珪酸塩0.1〜
40重量部、(C)繊維状無機充填剤2〜100重量部
を配合してなる強化ポリエステル樹脂組成物。または、
さらに(D)平均粒子径3〜3000μmの板状無機物
0〜100重量部を配合してなる強化ポリエステル樹脂
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械特性が良好で
かつ成形品の寸法精度、成形性に優れる強化ポリエステ
ル樹脂組成物およびそれからなる成形品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリエステル樹脂は機械的性
質、耐熱性および耐薬品性に優れることから最近、電気
・電子機器部品、自動車部品および機械・機構部品など
の用途に展開されている。さらに、これらの用途に対す
る要求特性として、例えば、電子コネクターなどの分野
においては、異方性が小さく寸法精度の良好な成形品が
要求されている。
【0003】特公昭62−29450号公報および特公
昭61−59347号公報に示されるポリエステル樹脂
にガラス繊維およびガラスパウダーを併用使用する方
法、特公昭62−3869号公報に示されるポリブチレ
ンテレフタレートにポリエーテルエステルまたはアクリ
ロニトリル−スチレン共重合体などにガラス繊維と特定
粒子径の無機充填剤を用いる方法、特公昭55−416
99や特公昭55−41700号公報に示されるガラス
フレークや無機固体とエポキシ化合物を用いる方法など
が開示されている。
【0004】しかしながら、これらの方法においては、
異方性の改善のためには、多量の無機充填剤を使用する
必要があり、そのため機械的特性が不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、機械
特性が良好でかつ寸法精度、成形性に優れた強化ポリエ
ステル樹脂組成物であって、寸法精度に優れた成形品を
得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは上記
課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、(A)熱可塑性ポリエステル
樹脂100重量部に対して、(B)層間に存在する交換
性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状珪酸
塩0.1〜40重量部、(C)繊維状無機充填剤2〜1
00重量部を配合してなる強化ポリエステル樹脂組成
物、(A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対
して、さらに(D)平均粒子径3〜3000μmの板状
無機物0〜100重量部を配合してなる、上記記載の強
化ポリエステル樹脂組成物、(A)熱可塑性ポリエステ
ル樹脂100重量部に対して、さらに(E)熱可塑性ポ
リエステルと反応性を有する官能基を分子内に1個以上
有する有機化合物0.05〜10重量部を配合してな
る、上記いずれかに記載の強化ポリエステル樹脂組成
物、(B)層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウ
ムイオンで交換された層状珪酸塩が、(A)熱可塑性ポ
リエステル樹脂中に均一に分散している上記いずれかに
記載の強化ポリエステル樹脂組成物、および上記いずれ
かに記載の強化ポリエステル樹脂組成物を成形してなる
強化ポリエステル成形品である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる(A)熱可塑性ポ
リエステル樹脂としてはジカルボン酸あるいは、そのエ
ステル形成性誘導体とジオールあるいはそのエステル形
成性誘導体とを主成分とする重縮合反応により得られる
非液晶性または液晶性重合体ないしは共重合体が挙げら
れる。
【0008】上記ジカルボン酸としてはテレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カ
ルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン
酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸などの脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル
形成性誘導体などが挙げられる。
【0009】また、ジオール成分としては炭素数2〜2
0の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シク
ロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールな
ど、あるいは分子量400〜6000の長鎖グリコー
ル、すなわちポリエチレングリコール、ポリ−1,3−
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
などおよびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げら
れる。これらの重合体ないしは共重合体の例としては、
ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリブチレン(テレフタ
レート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレ
ート/アジペ−ト)、ポリプロピレンテレフタレート、
ポリプロピレン(テレフタレート/イソフタレート)、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン(テレフタ
レート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレ
ート/アジペート)、ビスフェノールA(テレフタレー
ト/イソフタレート)、ポリブチレンナフタレート、ポ
リブチレン(テレフタレート/ナフタレ−ト)、ポリプ
ロピレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリシク
ロヘキサンジメチレン(テレフタレート/イソフタレー
ト)、ポリ(シクロヘキサンジメチレン/エチレン)テ
レフタレート、ポリ(シクロヘキサンジメチレン/エチ
レン)(テレフタレート/イソフタレート)などが挙げ
られる。
【0010】また、ポリエーテル成分あるいは脂肪族ポ
リエステル成分をさらに共重合した共重合体が挙げられ
る。例えば、ポリブチレンテレフタレート・ポリ(テト
ラメチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポ
リブチレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テ
トラメチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、
ポリブチレンテレフタレート・ポリ(プロピレンオキシ
ド/エチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、
ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ
(プロピレンオキシド/エチレンオキシド)グリコール
ブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ
ブチレンアジペートブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート・ポリ−ε−カプロラクトンブロック共重
合体などが挙げられる。
【0011】また、液晶性のポリエステルとしては、芳
香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香
族ジカルボニル単位、エチレンジオキシ単位などから選
ばれた構造単位からなる異方性溶融相を形成するポリエ
ステルを挙げることができる。
【0012】芳香族オキシカルボニル単位としては、例
えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸から生成した構造単位、芳香族ジオキシ単位
としては、例えば、4,4´−ジヒドロキシビフェニ
ル、ハイドロキノンあるいはt−ブチルハイドロキノン
などから生成した構造単位、芳香族ジカルボニル単位と
しては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸から生成した構造単位、芳香
族イミノオキシ単位としては、例えば、4−アミノフェ
ノールから生成した構造単位が挙げられる。具体的に
は、p−オキシ安息香酸/ポリエチレンテレフタレー
ト、p−オキシ安息香酸/6−オキシ−2−ナフトエ酸
などの共重合ポリエステルなどの液晶性ポリエステルが
挙げられる。
【0013】これらの中で、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレ
ート、ポリ(シクロヘキサンジメチレン/エチレン)テ
レフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グ
リコールのポリエーテルエステル共重合体およびポリブ
チレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テトラ
メチレンオキシド)グリコールのポリエーテルエステル
共重合体が好ましく用いられ、特にポリブチレンテレフ
タレートが好ましい。
【0014】これらは、単独で用いても2種以上混合し
て用いても良い。また、単独で、分子量や分子量分布の
異なるもの同士を組み合わせて用いても良い。
【0015】本発明における(B)層間に存在する交換
性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状珪酸
塩とは、(B−1)交換性の陽イオンを層間に有する層
状珪酸塩の交換性の陽イオンを、(B−2)有機オニウ
ムイオンで置き換えた包接化合物である。
【0016】(B−1)交換性の陽イオンを層間に有す
る層状珪酸塩は、幅0.05〜0.5μm、厚さ6〜1
5オングストロームの板状物が積層した構造を持ち、そ
の板状物の層間に交換性の陽イオンを有している。その
カチオン交換容量は0.2〜3meq/gのものが挙げ
られ、好ましくはカチオン交換容量が0.8〜1.5m
eq/gのものである。
【0017】層状珪酸塩の具体例としてはモンモリロナ
イト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘ
クトライト、ソーコナイトなどのスメクタイト系粘土鉱
物、バーミキュライト、ハロイサイト、カネマイト、ケ
ニヤイト、燐酸ジルコニウム、燐酸チタニウムなどの各
種粘土鉱物、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素
テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素
フッ素雲母等の膨潤性雲母等が挙げられ、天然のもので
あっても合成されたものであっても良い。これらのなか
でもモンモリロナイト、ヘクトライトなどのスメクタイ
ト系粘土鉱物やNa型四珪素フッ素雲母、Li型フッ素
テニオライトなどの膨潤性合成雲母が好ましい。
【0018】(B−2)有機オニウムイオンとしてはア
ンモニウムイオンやホスホニウムイオン、スルホニウム
イオンなどが挙げられる。これらのなかではアンモニウ
ムイオンとホスホニウムイオンが好ましく、特にアンモ
ニウムイオンが好んで用いられる。アンモニウムイオン
としては、1級アンモニウム、2級アンモニウム、3級
アンモニウム、4級アンモニウムのいずれでも良い。
【0019】1級アンモニウムイオンとしてはデシルア
ンモニウム、ドデシルアンモニウム、オクタデシルアン
モニウム、オレイルアンモニウム、ベンジルアンモニウ
ムなどが挙げられる。
【0020】2級アンモニウムイオンとしてはメチルド
デシルアンモニウム、メチルオクタデシルアンモニウム
などが挙げられる。
【0021】3級アンモニウムイオンとしてはジメチル
ドデシルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニ
ウムなどが挙げられる。
【0022】4級アンモニウムイオンとしてはベンジル
トリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニ
ウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジメ
チルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデ
シルアンモニウム、ベンザルコニウムなどのベンジルト
リアルキルアンモニウムイオン、トリメチルオクチルア
ンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメ
チルオクタデシルアンモニウムなどのアルキルトリメチ
ルアンモニウムイオン、ジメチルジオクチルアンモニウ
ム、ジメチルジドデシルアンモニウム、ジメチルジオク
タデシルアンモニウムなどのジメチルジアルキルアンモ
ニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウム、トリ
ドデシルメチルアンモニウムなどのトリアルキルメチル
アンモニウムイオン、ベンゼン環を2個有するベンゼト
ニウムイオンなどが挙げられる。
【0023】また、これらの他にもアニリン、p−フェ
ニレンジアミン、α−ナフチルアミン、p−アミノジメ
チルアニリン、ベンジジン、ピリジン、ピペリジン、6
−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12
−アミノドデカン酸、末端にアミノ基を有するポリアル
キレングリコールなどから誘導されるアンモニウムイオ
ンなども挙げられる。
【0024】これらのアンモニウムイオンの中でも、好
ましい化合物としては、トリオクチルメチルアンモニウ
ム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、ベンジル
ジメチルオクタデシルアンモニウム、ベンザルコニウム
などが挙げられる。これらのアンモニウムイオンは、一
般的には、混合物として入手可能であり、前記の化合物
名称は少量の類縁体を含む代表化合物の名称である。こ
れらは、1種類で使用しても良いし、2種類以上を混合
して使用しても良い。
【0025】また、熱可塑性ポリエステルと反応できる
官能基を持つものや親和性の高いものが好ましく、12
−アミノドデカン酸、末端にアミノ基を有するポリアル
キレングリコールなどから誘導されるアンモニウムイオ
ンなども好ましい。
【0026】本発明で用いられる(B)層間に存在する
交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状
珪酸塩は(B−1)交換性の陽イオンを層間に有する層
状珪酸塩と(B−2)有機オニウムイオンを公知の方法
で反応させることにより製造することができる。具体的
には、水、メタノール、エタノールなどの極性溶媒中で
のイオン交換反応による方法か、層状珪酸塩に液状ある
いは溶融させたアンモニウム塩を直接反応させることに
よる方法などが挙げられる。
【0027】本発明において、層状珪酸塩に対する有機
オニウムイオンの量は、層状珪酸塩の分散性、溶融時の
熱安定性、成形時のガス、臭気の発生抑制などの点か
ら、層状珪酸塩の陽イオン交換容量に対し通常、0.4
〜2.0当量の範囲であるが、0.8〜1.2当量であ
ることが好ましい。
【0028】また、これら層状珪酸塩は上記の有機オニ
ウム塩に加え、反応性官能基を有するカップリング剤で
予備処理して使用することは、より優れた機械的強度を
得るために好ましい。かかる反応性官能基を有するカッ
プリング剤としては、イソシアネート系化合物、有機シ
ラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系
化合物、エポキシ化合物などが挙げられる。
【0029】特に好ましいのは、有機シラン系化合物で
あり、その具体例としては、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有ア
ルコキシシラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシ
ランなどのメルカプト基含有アルコキシシラン化合物、
γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイ
ドプロピルトリメトキシシシラン、γ−(2−ウレイド
エチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのウレ
イド基含有アルコキシシラン化合物、γ−イソシアナト
プロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジ
メトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエ
トキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシ
ランなどのイソシアナト基含有アルコキシシラン化合
物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシランなどのアミノ基含有アルコキシシラン化合
物、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
ヒドロキシプロピルトリエトキシシランなどの水酸基含
有アルコキシシラン化合物、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N
−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩等の炭素炭素不
飽和基含有アルコキシシラン化合物などが挙げられる。
特に、炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物が
好ましく用いられる。これらシランカップリング剤での
層状珪酸塩の処理は、水、メタノール、エタノールなど
の極性溶媒中、あるいはこれらの混合溶媒中でシランカ
ップリング剤を層状珪酸塩に吸着させる方法か、ヘンシ
ェルミキサー等の高速攪拌混合機の中に層状珪酸塩を添
加し、攪拌しながらシランカップリング剤あるいは有機
溶媒を含む水溶液の形で滴下して吸着させる方法、さら
には層状珪酸塩に直接シランカップリング剤を添加し
て、乳鉢等で混合して吸着させることによる方法のどれ
を用いても良い。層状珪酸塩をシランカップリング剤で
処理する場合には、シランカップリング剤のアルコキシ
基の加水分解を促進するために水、酸性水、アルカリ性
水等を同時に混合するのが好ましい。また、シランカッ
プリング剤の反応効率を高めるため、水のほかにメタノ
ールやエタノール等の水、シランカップリング剤両方を
溶解する有機溶媒を混合してもかまわない。このような
シランカップリング剤で処理した層状珪酸塩を熱処理す
ることによってさらに反応を促進させることも可能であ
る。なお、予め層状珪酸塩のカップリング剤での処理を
行わずに、層状珪酸塩と熱可塑性ポリエステル樹脂を溶
融混練する際に、これらカップリング剤を添加するいわ
ゆるインテグラルブレンド法を用いてもよい。
【0030】本発明において(B)層間に存在する交換
性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状珪酸
塩の量は(A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部
に対して、0.1〜40重量部、好ましくは1〜30重
量部、特に好ましくは2〜10重量部となる範囲であ
る。量が少なすぎると改良効果が小さく、多すぎると靱
性が低下する場合がある。
【0031】(B)層間に存在する交換性陽イオンが有
機オニウムイオンで交換された層状珪酸塩は、(A)熱
可塑性ポリエステル樹脂中に均一に分散していることが
好ましい。ここでいう均一な分散とは、層状珪酸塩が5
層以下の積層状態で局所的な固まりを持たずに分散して
いることをいい、分散状態は電子顕微鏡で観察できる。
【0032】本発明で使用する(C)繊維状無機充填剤
としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、グ
ラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカ
−、ホウ酸アルミニウムウイスカ−、マグネシウム系ウ
イスカ−、珪素系ウイスカ−、ウォラストナイト、セピ
オライト、アスベスト、スラグ繊維、ゾノライト、エレ
スタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ
繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、
硼素繊維などが挙げられる。これらの繊維状強化剤の中
では、ガラス繊維、炭素繊維および金属繊維が好まし
く、ガラス繊維がさらに好ましい。
【0033】上記の繊維状無機充填剤はエチレン/酢酸
ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂など
の熱硬化性樹脂で被覆または集束されていてもよい。繊
維状無機充填剤は平均繊維径が2〜50μmのものが好
ましく使用でき、通常アミノシランやエポキシシランで
表面処理したものがより効果を発現する。
【0034】また、繊維状無機充填剤の配合量は、
(A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対し
て、2〜100重量部が好ましい。少なすぎると、機械
特性の改良効果が十分発現しない傾向にあり、多すぎる
と成形性を損なう傾向にある。
【0035】本発明で使用する(D)板状無機充填剤と
は、ガラスフレーク、非膨潤性雲母、グラファイト、金
属箔から選ばれる1種以上のものが好ましく挙げられ、
一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はない
が、非膨潤性雲母やガラスフレークが特に好ましく用い
られる。上記の非膨潤性雲母やガラスフレークは、一般
に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、エチ
レン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキ
シ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆または集束されていて
もよく、平均粒径が3〜3000μmのものが好ましく
使用でき、通常アミノシランやエポキシシランで表面処
理したものがより効果を発現する。ここでいう平均粒径
とはレーザー散乱法で測定したものをいう。
【0036】また、平均粒径3〜3000μmの板状無
機充填剤の配合量は、成形性の点から(A)熱可塑性ポ
リエステル樹脂100重量部に対して、0〜100重量
部が好ましく、3〜80重量部がさらに好ましい。
【0037】本発明における(E)熱可塑性ポリエステ
ルと反応性を有する官能基を分子内に1個以上有する有
機化合物とは、熱可塑性ポリエステルの末端基と化学的
に反応することが可能な官能基を分子内に1個以上有す
る有機化合物のことである。その官能基としては、熱可
塑性ポリエステルの末端基であるカルボキシル基やヒド
ロキシル基と反応性のものであれば特に制限がないが、
好ましい例としてカルボン酸無水物基、エポキシ基、イ
ソシアネート基、カルボジイミド基、オキサゾリン基な
どが挙げられる。これらの官能基を分子内に1個以上有
する化合物についても好ましい化合物として、カルボン
酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物、または
これらオレフィン化合物の重合体、モノエポキシ化合
物、ジエポキシ化合物、ポリエポキシ化合物、イソシア
ネート化合物、ジイソシアネート化合物、カルボジイミ
ド化合物、ポリカルボジイミド化合物、オキサゾリン化
合物、ビスオキサゾリン化合物などが挙げられる。
【0038】これらの中でも好ましい化合物として、カ
ルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物ま
たはこれらオレフィン化合物の重合体が挙げられる。そ
の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、
無水グルタコン酸、無水シトラコン酸、無水アコニット
酸、またはこれら置換オレフィン化合物の重合体などが
挙げられる。なお、オレフィン化合物の重合体にはスチ
レン、イソブチレン、メタクリル酸エステル、アクリル
酸エステルなど、カルボン酸無水物基を分子内に有する
オレフィン化合物以外のオレフィンが本発明の効果を損
なわない範囲で共重合されていても差し支えないが、実
質的にカルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン
化合物の重合体からなることが好ましい。オレフィン化
合物の重合体の重合度は2〜100が好ましく、2〜5
0がより好ましく、さらに2〜20が最も好ましい。こ
れらの中で、無水マレイン酸、ポリ無水マレイン酸が最
も好ましく用いられる。ポリ無水マレイン酸としては、
例えばJ. Macromol. Sci.-Revs. Macromol. Chem., C13
(2), 235(1975)等に記載のものを用いることができる。
【0039】なお、ここで用いるカルボン酸無水物基を
分子内に有するオレフィン化合物またはこれらオレフィ
ン化合物の重合体は実質的に熱可塑性ポリエステル樹脂
と溶融混練する際に無水物の構造を取ればよく、これら
オレフィン化合物またはオレフィン化合物の重合体を加
水分解してカルボン酸あるいはその水溶液の様な形態で
溶融混練に供し、溶融混練の際の加熱により脱水反応さ
せ、実質的に無水酸の形で熱可塑性ポリエステル樹脂と
溶融混練してもかまわない。
【0040】また、(E)成分として別の好ましい化合
物として、エポキシ化合物が挙げられる。その具体例と
しては、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシ
ルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、
安息香酸グリシジルエステル、グリシジルメタクリレー
ト、などのモノエポキシ化合物、エチレングリコールジ
グリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジルエステ
ル、シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステ
ル、オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル、など
のジグリシジル化合物、グリセロールポリグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテ
ル、ソルビトールジグリシジルエーテル、グリシジルメ
タクリレート/エチレン共重合体などのポリエポキシ化
合物などが挙げられる。
【0041】これらのなかでも、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステルなど
が好ましい。これらは、1種類で用いても、2種類以上
を併用して用いても良い。
【0042】本発明で用いられる(E)熱可塑性ポリエ
ステルと反応性を有する官能基を分子内に1個以上有す
る有機化合物の添加量は、靭性の改良効果、成形性の点
から、(A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に
対して0.05〜10重量部が好ましく、さらに0.1
〜5重量部の範囲であることが好ましく、特に好ましく
は0.1〜3重量部である。
【0043】本発明に対して、公知の難燃化剤を1種以
上含有することができる。難燃化剤の具体例としては、
臭素化ポリカーボネートや臭素化エポキシなどの臭素ま
たは塩素を含有するハロゲン系化合物、三酸化アンチモ
ンなどのアンチモン化合物、無機水和物および赤燐など
のリン化合物などである。
【0044】また、ヒンダードフェノール系、燐系およ
びイオウ系などの熱安定剤を含有することが好ましい。
【0045】本発明に対して、本発明の目的を損なわな
い範囲で充填剤(セラミックスファイバー、セラミック
ビーズ、アスベスト、ワラステナイト、タルク、クレ
ー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、
ドロマイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸
カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ
素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイトおよび白土な
ど)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、離形剤、染料
および顔料を含む着色剤、核化剤などを添加することが
できる。
【0046】本発明に対して、本発明の目的を損なわな
い範囲で、他の熱可塑性樹脂(例えばポリエチレン、ア
クリル樹脂、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド
樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアセター
ル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイドなど)お
よび熱硬化性樹脂(例えばフェノール樹脂、メラミン樹
脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂
など)および軟質熱可塑性樹脂(例えばエチレン/グリ
シジルメタクリレート共重合体、ポリエステルエラスト
マー、ポリアミドエラストマー、エチレン/プロピレン
ターポリマー、エチレン/ブテン−1共重合体など)な
どの少なくとも1種以上をさらに含有することができ
る。
【0047】本発明組成物の製造方法は特に限定される
ものではないが、例えば熱可塑性ポリエステル樹脂、層
間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交
換された層状珪酸塩および必要に応じてその他の添加剤
を予めブレンドした後、熱可塑性ポリエステル樹脂の融
点以上において、ニーディングブロックを1ゾーン以上
有する2軸押出機のホッパーに供給し、サイドフィーダ
から繊維状無機充填剤と場合によっては、平均粒径が3
〜3000μmの板状無機充填剤を押出機に供給して均
一に溶融混練する方法などが好ましく用いられる。ま
た、溶融混練時に発生する水分や、低分子量の揮発成分
を除去する目的で、ベント口を設けることも好んで用い
られる。
【0048】また、熱可塑性ポリエステル樹脂の製造時
に、層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオ
ンで交換された層状珪酸塩を添加し、予めポリエステル
と層状珪酸塩の複合体を作り、それを用いても良い。
【0049】得られた強化ポリエステル樹脂組成物は、
通常公知の射出成形、押出成形などの任意の方法で成形
できる。
【0050】本発明の組成物は、機械特性が良好でかつ
成形品の寸法精度、成形性に優れ、成形品として電気・
電子部品、自動車部品、機械部品などの精密機器部品等
種々の用途に使用することができる。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳述す
る。なお、実施例中の部数は、全て重量基準である。実
施例に使用した配合組成物の内容を以下に示す。
【0052】(A)熱可塑性ポリエステル樹脂 ポリブチレンテレフタレート(固有粘度0.92) ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.65) (B)層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイ
オンで交換された層状珪酸塩 12−アミノドデカン酸塩酸塩化モンモリロナイト(参
考例1) ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム化モンモリ
ロナイト(参考例2) ジメチルジオクタデシルアンモニウム化合成雲母(参考
例3) タルク(比較材、核剤) (竹原化学 ハイトロン) (C)繊維状無機充填剤 ガラス繊維(日東紡製 3J941) 炭素繊維(東レ製 トレカT900) (D)板状無機物 ガラスフレーク(平均粒子径90μm) 雲母(平均粒子径80μm) (E)熱可塑性ポリエステルと反応性を有する官能基を
分子内に1個以上有する有機化合物 無水マレイン酸 ポリ無水マレイン酸。
【0053】参考例1 Na型モンモリロナイト(クニミネ工業:クニピアF、
陽イオン交換容量120m当量/100g)100gを
温水10リットルに攪拌分散し、ここに12−アミノド
デカン酸塩酸塩30.2g(陽イオン交換容量と等量)
を溶解させた温水2Lを添加して1時間攪拌した。生じ
た沈殿を濾別した後、温水で洗浄した。この洗浄と濾別
の操作を3回行い、得られた固体を80℃で真空乾燥し
12−アミノドデカン酸塩酸塩化モンモリロナイトを得
た。
【0054】参考例2 Na型モンモリロナイト(クニミネ工業:クニピアF、
陽イオン交換容量120m当量/100g)100gを
温水10リットルに攪拌分散し、ここにベンジルジメチ
ルオクタデシルアンモニウムクロリド50.5g(陽イ
オン交換容量と等量)を溶解させた温水2Lを添加して
1時間攪拌した。その後参考例1と同様に回収・洗浄・
乾燥して、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム
化モンモリロナイトを得た。
【0055】参考例3 Na型合成雲母(コープケミカル:ME−100、陽イ
オン交換容量80m当量/100g)100gを温水1
0リットルに攪拌分散し、ここにジメチルジオクタデシ
ルアンモニウムクロライド47g(陽イオン交換容量と
等量)を溶解させた温水2Lを添加して1時間攪拌し
た。その後参考例1と同様に回収・洗浄・乾燥して、有
機化層状珪酸塩を得た。
【0056】ポリエステル樹脂組成物の製造方法 2軸押出機の元込め部とサイドフィーダの間にニーディ
ングブロックを2ゾーン、サイドフィーダと吐出口であ
るダイスの間にニーディングブロックを1ゾーンを組み
込み、加工温度を260℃に設定後、元込め部のホッパ
ーに、熱可塑性ポリエステル樹脂、層間に存在する交換
性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状珪酸
塩、平均粒子径3〜3000μmの板状無機物、有機化
合物を配合したブレンド物を供給し、溶融混練を行い、
ダイスから吐出されたストランドを冷却バスを通し、ス
トランドカッターでペレット化した。繊維状無機充填剤
を添加する場合には、サイドフィーダから供給した。た
だし、熱可塑性ポリエステル樹脂にポリエチレンテレフ
タレートを用いる時には、加工温度を280℃とした。
【0057】ポリエステル樹脂組成物の成形品の評価方
法 上記の2軸押出機で得られたペレットを用いて、加工温
度250℃、金型温度80℃で試験片を成形した。ただ
し、熱可塑性ポリエステル樹脂にPETを用いた場合に
は加工温度を280℃、金型温度を140℃とした。こ
の時、金型のキャビティ−が完全に充填されるのに必要
な最低のゲージ圧(ショートショットゲージ圧)を測定
した。
【0058】上記で得た成形品を用い、以下の評価を行
った。
【0059】引張試験 ASTM D638に
準拠して行った。
【0060】曲げ試験 ASTM D790に
準拠して行った。
【0061】アイソ゛ット゛衝撃試験 ASTM D256に
準拠して行った。
【0062】変形(ソリ)量 成形品の変形量は角板
成形品を用いて測定した。図1は成形品の変形量測定用
具の平面図であり、図2は同用具の断面図である。角板
成形品1は基準面3の上に静置されており、その四隅の
うち1点を固定具2により固定されている。成形品の変
形量は固定された点の対角線上の点Aと基準面の差クリ
アランスaを測定しそれを変形量とした。 実施例1〜10、比較例1〜6 上記のポリエステル樹脂組成物の製造方法に従い、表1
と表2に示す配合組成の実施例1〜10、比較例1〜6
のポリエステル樹脂組成物を得た。また、ポリエステル
樹脂組成物の成形品の評価方法に従い、実施例1〜1
0、比較例1〜6のポリエステル樹脂組成物の成形品の
評価を行い、得られた評価結果を配合組成と同じく表1
と表2に示す。(比較例で熱可塑性ポリエステル樹脂に
PETを用いた時には、結晶核剤としてタルクを用い
た。)また、実施例で得られた組成物の電子顕微鏡観察
を行ったところ、層状珪酸塩は均一に分散していた。
【0063】
【表1】
【0064】実施例11 参考例1で製造した12−アミノドデカン酸塩酸塩化モ
ンモリロナイトを、ポリブチレンテレフタレートの重合
時に添加し、層状珪酸塩がポリブチレンテレフタレート
中に分散した組成物を得た。これを用い、上記製造方法
に従いポリエステル樹脂組成物、成形品を得、評価を行
った。評価結果を表1に示す。
【0065】表1と表2の実施例と比較例の結果から、
本発明のポリエステル樹脂組成物の成形品は、比較例に
比べ良好な機械特性、寸法精度、成形性が付与されてい
ることが明白であり、成形品と幅広く使用可能である。
【0066】
【発明の効果】本発明の強化ポリエステル樹脂組成物
は、良好な機械特性と寸法精度、成形性に優れることか
ら、電気・電子部品、自動車部品、機械部品などの精密
機器部品等種々の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形品の変形量測定用具の平面図
【図2】成形品の変形量測定用具の断面図
【符号の説明】
1:角板成形品 2:固定具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/04 C08K 7/04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重
    量部に対して、(B)層間に存在する交換性陽イオンが
    有機オニウムイオンで交換された層状珪酸塩0.1〜4
    0重量部、(C)繊維状無機充填剤2〜100重量部を
    配合してなる強化ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重
    量部に対して、さらに(D)平均粒子径3〜3000μ
    mの板状無機物0〜100重量部を配合してなる、請求
    項1記載の強化ポリエステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重
    量部に対して、さらに(E)熱可塑性ポリエステルと反
    応性を有する官能基を分子内に1個以上有する有機化合
    物0.05〜10重量部を配合してなる、請求項1又は
    2記載の強化ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(B)層間に存在する交換性陽イオンが有
    機オニウムイオンで交換された層状珪酸塩が、(A)熱
    可塑性ポリエステル樹脂中に均一に分散している請求項
    1〜3のいずれか記載の強化ポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載の強化ポリエ
    ステル樹脂組成物を成形してなる強化ポリエステル成形
    品。
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