JP2002029212A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、こ
のカーカス6のタイヤ内腔i側に配されかつゴム材から
なるインナーライナ7とを具えた空気入りタイヤであ
る。前記インナーライナ7は、タイヤ内腔i側に突出し
かつタイヤ周方向に連続する複数本のリブ9を具える。
Description
上しうる空気入りタイヤに関する。
例えばモトクロス、ラリーといった悪路走行に使用され
る空気入りタイヤにあっては、タイヤ内腔に貫通するカ
ット傷やタイヤの大きな変形に伴う摩擦熱等により、一
般の整備された舗装路走行に比してパンクが生じやすい
ことが知られている。
究を重ねた結果、タイヤの骨格をなすカーカスのタイヤ
内腔側に配されたインナーライナに、タイヤ内腔側に突
出しかつタイヤ周方向に連続する複数本のリブを形成す
ることを基本として、上述のようなパンクを抑制し耐パ
ンク性能を向上しうることを見出し本発明を完成させる
に至った。
向上しうる空気入りタイヤを提供することを目的として
いる。
載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビ
ード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスの
タイヤ内腔側に配されかつゴム材からなるインナーライ
ナとを具えた空気入りタイヤであって、前記インナーラ
イナは、タイヤ内腔側に突出しかつタイヤ周方向にのび
る複数本のリブを具えることを特徴としている。
ブ巾が2〜5mm、しかも前記リブ巾方向の配設間隔が3
〜6mmであることが望ましい。また前記リブは、タイヤ
周方向と平行にのびる場合の他、タイヤ周方向に対して
傾斜してのびる如く形成することができる。
いて、前記インナーライナの前記リブを形成した部分の
タイヤ内腔に沿う長さLaが、タイヤ内腔に沿う内腔全
長さの80%以上であることが望ましい。
に基づき説明する。図1には、本発明の空気入りタイヤ
の右半分断面図を示しており、左半分もほぼ対称に現れ
る。本実施形態では、例えばモトクロス、ラリーなどで
使用される不整地走行用の自動二輪車用の空気入りタイ
ヤ1を例示している。前記空気入りタイヤ1は、トレッ
ド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビー
ドコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ
内腔i側に配されかつゴム材からなるインナーライナ7
とを具え、前記トレッド部2の端縁E、E間のタイヤ軸
方向の距離であるトレッド巾TWがタイヤ最大幅を形成
している。
示す如く、複数本のカーカスコード6Cを平行に配列し
たコード配列体の両側を薄いトッピングゴム6gで被覆
した1枚以上のカーカスプライにより形成される。本例
のカーカス6は、前記カーカスコード6Cをタイヤ赤道
Cに対して例えば25〜65°の角度で傾けてかつ互い
に前記コードが交差する向きに重ねた2枚のカーカスプ
ライ6A、6Bから構成されたものを例示し、その両端
がビードコア5の周りで折り返されて係止されている。
ただし、カーカスプライの枚数は必要に応じて適宜変更
しうる。
エステル、ナイロン、レーヨン、アラミドといった有機
繊維コードや金属コードなど必要に応じて各種のコード
が採用される。またカーカス6は、カーカスコード6C
をタイヤ赤道Cに対して80〜90゜程度に傾けて配列
したラジアル構造のカーカスプライを用いることもでき
る。
2の内部には、例えばトレッド部2を保護するためのブ
レーカ10が配されたものを例示する。このブレーカ1
0は必要に応じて適宜省略することもできる。またトレ
ッド部2は、本例では比較的深く形成されたトレッド溝
Tと、このトレッド溝Tにより区画される複数のブロッ
クBとを具えている。これにより、軟弱地や砂地等とい
った不整地での駆動力を効果的に発揮しうる。
す如く、本例ではタイヤ内腔i側に配されたカーカスプ
ライ6Aのトッピングゴム6gの内側に沿って配され、
ビード部4の端部の小領域を除いてほぼタイヤ内腔面の
全域にトロイド状に形成されたものを例示している。こ
のインナーライナ7は、各種のゴム材を用いて形成する
ことができる。このインナーライナ7を形成するゴム材
としては、例えばブチルゴム又はその誘導体を含むこと
により空気非透過性に優れたいわゆるブチル系ゴムを用
いることが好ましい。但し、インナーライナ7を形成す
るゴム材には、このようなブチル系ゴム以外にも、例え
ば天然ゴム、ジエン系ゴム、ブチル系発泡ゴムなど種々
のゴム材を採用しうる。特に、タイヤがチューブレスタ
イプの場合には、必要に応じてゴム材を適宜変更しう
る。
記インナーライナ7に、タイヤ内腔i側に突出しかつタ
イヤ周方向にのびる複数本のリブ9、9、…を設けたこ
とを特徴事項の一つとしている。このようなリブ9は、
例えば鋭利な岩石片や瓦礫、棘等がタイヤ内腔iに貫通
して突き刺さるのを効果的に防止し、特に悪路での耐パ
ンク性能を向上しうる。また、本発明を例えば図3に示
すようなチューブ入りタイヤ1Bに適用した場合、チュ
ーブ12とインナーライナ7との接触面積が前記リブ9
を設けたことによって減じられ、その結果、走行中に生
じるチューブ12の摩擦発熱を抑制でき、その熱破壊を
効果的に防止するのに役立つ。また隣り合うリブ9、9
間に形成される空隙13には、チューブ12に蓄えられ
た熱量が効果的に放出され、さらにチューブ12の発熱
による破壊を防止して耐パンク性能を向上しうる。
に示す如く、角部を丸めた略矩形状に形成されたものを
例示している。ただし、リブ9の横断面の形状は、これ
に限定されることなく例えば図4(A)〜(C)に示す
如く、三角形状や半円形状、さらには先端部のみを丸め
たひだ状など種々変形しうるのは言うまでもない。
的に発揮するためには、前記リブ9は、例えば図2に示
す如く、その突出高さHが1〜4mm、かつリブ巾Wが2
〜5mm、しかも前記リブ巾方向の配設間隔Pが3〜6mm
であることが望ましい。
と該リブ7によるインナーライナの剛性を向上する効果
が低下し従来のインナーライナと差がなくなる傾向にあ
り、逆に4mmを超えてもタイヤ重量の大幅な増加を招き
やすくなる他、インナーライナ7の剛性を向上させる効
果も頭打ちとなる。このような観点より、より好ましく
は前記リブ9の突出高さHは1〜4mm、さらに好ましく
は2〜3mmとすることが望ましい。なお、インナーライ
ナ7において、隣り合うリブ9、9間をなす基部16の
厚さtは、例えば0.1〜1.2mm、より好ましくは
0.3〜0.7mmとすることが望ましい。
9の付け根部分の巾が2mm未満であると、インナーライ
ナ7の剛性を高める効果が十分に得られない傾向があ
り、逆に5mmを超えても、タイヤ重量の増加を招くほ
か、走行中のリブ9の動きが活発化し発熱しやすい傾向
になる。このような観点より、より好ましくは前記リブ
のリブ巾Wを2〜5mm、さらに好ましくは3〜4mmとす
ることが望ましい。またリブ巾が付け根部分と先端部分
とで異なる場合には、図6に示すように先端部分の巾W
sを付け根部分の巾Wt以下に設定することがより耐パ
ンク性を高めうる点で望ましい。
あると、リブ9がやや密集して配されるためタイヤ重量
の増加を招く傾向があり、逆に6mmを超えてると、イン
ナーライナ7の剛性を高める効果が十分に得られない傾
向がある。このような観点より、より好ましくは前記リ
ブの配設間隔Pを3〜6mm、さらに好ましくは4〜5mm
とすることが望ましい。なおリブ9の配設間隔Pは、図
2に示す如く、隣り合うリブ9の付け根部分間の表面に
沿った長さとする。
のびて形成される場合の他、タイヤ周方向に対して傾斜
してのびる如く形成することができる。前記リブ9がタ
イヤ周方向と平行にのびる場合、各リブ9は、タイヤ1
周で連続するものが好ましい。これにより、タイヤ周方
向で連続してかつ均一な耐パンク性能が得られる他、タ
イヤ半径方向の荷重に対してリブ9の剛性によるタイヤ
全体の剛性変化への影響を最小限に抑えることができ
る。
斜してのびる場合、図5(A)、(B)のタイヤ内腔展
開図に示すように、一定の向きに傾斜する場合と、互い
に異なる向きに傾斜する場合とがある。このような場
合、特にチューブ入りタイプのタイヤにあっては、雨天
時使用においてタイヤとチューブとの間に浸入した水分
をタイヤの回転によって排出する効果が期待できる。こ
の場合、リブ9は、タイヤ周方向に対して30〜60
゜、より好ましくは40〜50゜とすることが効果的で
ある。
ぎると、耐パンク性能を向上する効果が十分に得られな
い傾向があるため、例えばタイヤ軸を含むタイヤ子午線
断面(空気圧0の状態)において、前記インナーライナ
7の前記リブ9を形成した部分のタイヤ内腔iに沿う長
さLaが、タイヤ内腔に沿う内腔全長さLの80%以上
であるが望ましい。
が、上述のようなインナーライナ7のリブ9は、タイヤ
を加硫する際に、タイヤ内腔i内で膨張し前記インナー
ライナ7を押圧するいわゆるブラダーに前記リブ9を成
形する凹凸面を形成しておくことによって加硫成形する
ことができる。また本発明は例示の自動二輪車用の空気
入りタイヤ以外にも、乗用車用タイヤ、トラックバス用
の重荷重用タイヤなど種々のカテゴリーのタイヤに適用
しうる。
Mであるチューブタイプのモトクロス用タイヤを図1、
表1の仕様により本発明タイヤ(実施例)を6本試作す
るとともに、モトクロス用の自動二輪車(排気量250
cm3 )の前輪に装着し、砂利、岩盤、瓦礫の多いドライ
コンディションのモトクロステストコースを各タイヤで
1時間全開走行した。チューブ内圧は78kPaとし
た。そして、前輪がパンクするまでの時間を測定した。
また、比較のために、インナーライナにリブを設けてい
ない従来タイヤ(従来例)についても同サイズで試作
し、同様のテストを行った。テストの結果を表1に示
す。
例に比べて実走行テストにおいて耐パンク性能を向上し
ていることが確認できる。
ヤでは、インナーライナにタイヤ内腔側に突出しかつタ
イヤ周方向に連続する複数本のリブを設けたことによ
り、インナーライナの剛性を高めタイヤ内腔へ貫通する
異物の突き刺さり、さらにはタイヤがチューブタイプの
場合にはチューブとインナーライナとの接触面積を減じ
ることにより摩擦熱を低減し、熱破壊に基づくパンクを
抑制しうる。耐パンク性能を向上しうる。
右半分断面図である。
ヤの右半分断面図である。
断面図である。
ヤ内腔展開図である。
Claims (5)
- 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を経てビ
ード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスの
タイヤ内腔側に配されかつゴム材からなるインナーライ
ナとを具えた空気入りタイヤであって、 前記インナーライナは、タイヤ内腔側に突出しかつタイ
ヤ周方向にのびる複数本のリブを具えることを特徴とす
る空気入りタイヤ。 - 【請求項2】前記リブは、突出高さが1〜4mm、かつリ
ブ巾が2〜5mm、しかも前記リブ巾方向の配設間隔が3
〜6mmであることを特徴とする請求項1記載の空気入り
タイヤ。 - 【請求項3】前記リブは、タイヤ周方向と平行にのびる
ことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項4】前記リブは、タイヤ周方向に対して傾斜し
てのびることを特徴とする請求項1又は2記載の空気入
りタイヤ。 - 【請求項5】タイヤ軸を含むタイヤ子午線断面におい
て、前記インナーライナの前記リブを形成した部分のタ
イヤ内腔に沿う長さLaが、タイヤ内腔に沿う内腔全長
さの80%以上であることを特徴とする請求項1乃至4
のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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