JP2002019431A - ランフラットタイヤ用可変剛性くさびインサート - Google Patents

ランフラットタイヤ用可変剛性くさびインサート

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ジェンナーロウ コルバース フィロミーノ
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    • B60C17/00Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor
    • B60C17/0009Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor comprising sidewall rubber inserts, e.g. crescent shaped inserts
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    • B60C17/0027Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor comprising sidewall rubber inserts, e.g. crescent shaped inserts comprising portions of different rubbers in a single insert

Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準空気圧動作時には低い剛性を付与し、ラ
ンフラット動作時には高い剛性を付与するランフラット
タイヤを提供する。 【解決手段】 車両用の空気入りラジアルプライランフ
ラットタイヤ1000は、トレッド1012と、少なく
とも1つのラジアルプライ1030、およびそれぞれ
が、周方向に配設された三日月形くさびインサートによ
って補強された、2つのサイドウォール1016を持つ
カーカス1022とを有する。各インサートは、インサ
ート1040の剛性の高い弾性層1044に埋め込まれ
た弾性多孔部1042を有する。タイヤが標準空気圧の
とき、多孔部1042、したがってインサート全体が可
撓性である。ランフラット条件の下では、多孔部104
2の孔がつぶれて剛性になり、したがってインサート全
体が車両の荷重を支持できるほど剛性になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りラジアル
プライランフラットタイヤに関し、特に、サイドウォー
ルくさびインサートにより、標準空気圧動作条件の下で
サイドウォールに可撓性が付与され、しかも無空気圧動
作条件の下で高い剛性がもたらされるランフラットタイ
ヤ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】空気の抜けたタイヤまたは空気圧の低い
(パンクした)タイヤを、それ以上タイヤを損傷するこ
となく、かつ車両のハンドリングを損なうことなしに引
き続き安全に動作できるようにし、同時に、タイヤを交
換できる場所まで運転するための様々な方法が開発され
ている。タイヤ圧の喪失は、タイヤとリムの間の密閉度
の低下や、くぎなど鋭利な物体によるタイヤのパンクな
ど、様々な原因で起こる。
【0003】空気の抜けた状態または空気圧の低下した
状態で引き続き動作できるように構成された空気入りタ
イヤは、「拡張可動技術」タイヤまたは「EMT」タイ
ヤと呼ばれている。このような空気入りタイヤは、パン
ク状態で駆動できるので「ランフラット」タイヤとも呼
ばれる。EMT(ランフラット)タイヤは、空気の抜け
た状態で駆動されるように構成されており、それに対し
て、従来の空気入りタイヤは、空気が抜けた状態で車両
の荷重を受けるとつぶれる。EMTタイヤのサイドウォ
ールおよび内面は、つぶれることも、あるいは座屈する
こともない。一般に、「EMT」および「ランフラッ
ト」の語は、タイヤが空気の抜けた状態で動作させられ
たときに車両の荷重を支持するのに十分な強度をタイヤ
構造が単独で有することを意味する。特に、サイドウォ
ールは、タイヤの内部に配設されしかもタイヤから分離
して配設された他の支持構造または装置の必要なしにタ
イヤの荷重を保持するように補強される。この内部支持
構造の例は、「Run−flat Tire and
Hub Therefor」という名称の米国特許第4
059138号に示されている。
【0004】使用可能なランフラットタイヤ設計を実現
するために他の様々な方法およびタイヤ構造が使用され
ている。たとえば、「Banded Tire」という
名称の米国特許第4111249号に記載されたランフ
ラットタイヤ構造設計は、トレッドの下に配置された、
トレッドとほとんど同じ幅を有するフープまたは環状の
バンドを使用することを示している。このフープをタイ
ヤ構造の残りの部分と共に使用することによって、空気
の抜けた状態で車両の重量を支持することができる。
【0005】一般に、ランフラットタイヤには、つぶれ
ることもあるいは座屈することもないほど剛性の高い補
強されたサイドウォールが組み込まれている。このよう
なサイドウォールは、従来のタイヤよりも厚くかつ剛性
が高く、したがって、タイヤを修理または交換できるよ
うな妥当な時間まで、車両のハンドリングを損なうこと
なく空気の抜けたタイヤによってタイヤの荷重を保持す
ることができる。このサイドウォール補強方法は、イン
サート(「くさびインサート」とも呼ばれる)、すなわ
ち、一般に三日月形の断面を有するフィラーを組み込む
ことを含む。このようなインサートは、カーカス、すな
わち、タイヤ内の、荷重を受けたときに最大のたわみが
生じる領域のサイドウォール部の内周面に位置してい
る。このようなタイヤのサイドウォールは、空気の抜け
た状態での動作時に、サイドウォールの外部に曲げ応力
による張力がかかり、それに対応して、内部が、特に、
サイドウォールの、タイヤのビード領域とトレッドの地
面接触部分との中間の領域で圧縮される、正味圧縮荷重
を受ける。
【0006】ランフラットタイヤのサイドウォールに剛
性を与えかつ補強するには大量のゴムが必要であるた
め、ランフラット動作時(低空気圧での走行時)には、
特に、空気の抜けたタイヤが長時間にわたって高速で動
作させられると、サイドウォールの循環的なたわみによ
る熱の蓄積がタイヤ故障の主要な原因となる。標準空気
圧動作時には、太くなっているランフラットタイヤのサ
イドウォールの材料のヒステリシスがタイヤの転がり抵
抗を高くし、車両の燃料効率を低下させる。インサート
の追加的な重量は、ランフラットタイヤを運び取り付け
る際にも欠点となる。
【0007】本発明と共通の譲受人を有する、Oare
等の米国特許第5368082号(以下、第53680
82号と略称)は、初めて商業的に受け入れられた空気
入りラジアルプライタイヤを開示している。この特許
は、サイドウォールくさびインサート補強構造(「イン
サート」)を使用して剛性を高めることを説明してい
る。第5368082号のランフラットタイヤは、概略
的には、一方のインサートが2つのプライの間に位置
し、それに対して他方のインサートがインナーライナと
最も内側のプライとの間に位置するように配設された、
2つのプライと、インナーライナと、各サイドウォール
内の2つのインサートとを有するように構成された低ア
スペクトタイヤである。この低アスペクト比ランフラッ
トタイヤでは、空気が抜けたときに362kg(約80
0ポンド)を支持するためにタイヤ当たり約6ポンドの
追加重量が必要であった。重量面のこの欠点は、エンジ
ニアがツーリングセダンなど大型重車両用の高アスペク
ト比タイヤを組み立てることを試みるときにさらに深刻
な問題となっている。空気の抜けたラグジュアリカータ
イヤの支持重量は453kg(約1000ポンド)を超
えることがある。このような高さの大きなサイドウォー
ル付きタイヤは、アスペクト比が55%から65%以上
であり、初期の低アスペクト比ランフラットタイヤの数
倍のサイドウォール曲げ応力を有する。このような荷重
に対処できるようにするには、サイドウォールおよびタ
イヤ全体を、乗り心地およびいくつかのハンドリング特
性に悪影響を及ぼす点まで補強する必要があった。現在
のランフラットタイヤ設計では、乗り心地や車両のハン
ドリングが損なわれないようにする必要がある。スポー
ツカーや様々なスポーツ/ユーティリティ車両など非常
に剛性の高いサスペンション性能型車両において、この
ようなランフラットタイヤを実現することは、より柔ら
かい乗り心地を必要とするラグジュアリセダン用の同様
なランフラットタイヤを実現することと比べて簡単であ
った。軽トラックおよびスポーツユーティリティ車両に
ついては、乗り心地性能はそれほど重要ではないが、よ
りごつごつした乗り心地を受け入れる市場からより柔ら
かいラグジュアリ型の乗り心地を要求する市場までのラ
ンフラットタイヤ市場が存在している。
【0008】Oare等が説明した種類のサイドウォー
ルインサートを組み込んだランフラットタイヤ設計は、
タイヤの重量を増し、同時に、特に、サイドウォールの
循環的なたわみが最大になるランフラット動作時に、く
さびインサート材料内にたわみ熱を蓄積させる。前述の
ように、標準空気圧時の乗り心地もサイドウォールの追
加的な剛性によって損なわれ、タイヤの転がり抵抗は、
対応する非ランフラット設計よりも高くなる。したがっ
て、ランフラットタイヤ設計者の設計上の目標は、タイ
ヤの重量を最小限に抑え、ランフラット動作時(特に高
速時)および標準空気圧動作時の熱蓄積を最小限に抑
え、転がり抵抗を最小限に抑えると共に、良好な乗り心
地および許容されるハンドリング特性を実現することで
ある。
【0009】米国特許第5427166号(以下、第5
427166号と略称)および米国特許第551159
9号(以下、第5511599号と略称)は、タイヤの
ランフラット性能をOare等のランフラット性能より
もさらに高くするために追加的な第3のプライおよび第
3のインサートをサイドウォールに組み込んだMich
elinタイヤを示している。第5427166号特許
と第5511599号特許は共に、タイヤの空気が抜け
た状態で起こる荷重関係のいくつかについて論じ、Oa
re等によって示された技術思想を追加的なプライと各
サイドウォール内の追加的なインサートとに適用できる
ことを示している。しかし、複数のプライと各サイドウ
ォール内のインサートとを使用することは、タイヤの重
量が増すこと、たわみによる熱蓄積が増すこと、タイヤ
の設計、製造、および品質管理が複雑になることを含む
欠点を有する。
【0010】タイヤの有効寿命は、標準空気圧動作によ
って決定される。したがって、設計面の主要であり最も
即時的な目標は、乗り心地を良くし転がり抵抗を低くす
ることであり、タイヤの重量は、スポーツタイプ車両の
性能に悪影響を与えないかぎり二次的な重要性を有す
る。熱蓄積は、主としてランフラットタイヤ動作時に問
題となり、無空気圧モードでの動作時にタイヤを必然的
に劣化させる主要な寄与因子となる。
【0011】乗り心地に関する同じ目標を少なくとも部
分的に実現し、しかもタイヤの重量の問題に対処するラ
ンフラットタイヤ設計の他の例が、1998年7月6日
に出願され、本発明と同じ譲受人を有するPCT出願番
号PCT/US98/13929に記載されている。こ
の出願では、金属で補強された第1のプライがランフラ
ット動作時に圧縮荷重の主要な部分を保持し、それによ
って、くさびインサートの厚さを、他の場合に必要とさ
れるよりも小さくすることができる。標準空気圧動作時
には、金属で補強された第1のプライは主として引張荷
重を受け、また、標準空気圧動作時に、改善されたサイ
ドウォール可撓性を示す。しかし、ランフラット動作時
には、第1のプライの金属部材には、特に、トレッドの
地面接触部分のすぐ隣りのサイドウォール部分で、かな
りの圧縮荷重がかかる。前記PCT出願第98/139
29号に記載された発明のタイヤは、完全空気圧時の乗
り心地およびタイヤの重量に関する設計面の目標、なら
びにランフラット有効寿命を延ばす目標に対処している
が、金属で補強された高弾性係数の第1のプライの使用
に関連する製造コスト面の欠点を有する。
【0012】米国特許第4779658号は、各補強層
が、剛性の高い軸線方向外側のゴム層と柔らかな軸線方
向内側の耐亀裂ゴム層とを有する、三日月形の断面を有
する一対の補強層(くさびインサート)を有するタイヤ
を開示している。ランフラット走行時にタイヤに掛かる
荷重は主として、剛性の高いゴム層によって支持され、
それに対して、耐亀裂ゴム層が存在することによって亀
裂の発生を抑制することができる。第1の実施形態で
は、耐亀裂ゴムがより弾性の高いゴム層の内側層全体を
覆う。第2の実施形態では、耐亀裂ゴム層は、より弾性
の高いゴム層の上向きに傾斜した内面のみを覆うように
タイヤのショルダの近傍あるいはより弾性の高いゴム層
の上のみに存在する。
【0013】ヨーロッパ特許第542252号は、各サ
イドウォールにおいて、カーカスの第1のプライと第2
のプライとの間に第1および第2の補強インサートが組
み込まれているタイヤを開示している。カーカスには、
剛性のカウンタコアと弾性係数の低い弾性カバーとを有
する弾性支持インサートが取り付けられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の従来技術の問題を解決することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッドと、
ベルト構造と、2つのビード、2枚のサイドウォール、
少なくとも1つのラジアルプライ、および各サイドウォ
ール内の少なくとも1つのくさびインサートを有するカ
ーカスとを有する空気入りラジアルプライランフラット
タイヤに関する。各インサートは、インサートの軸線方
向内側部分に位置する弾性多孔部であって、インサート
の残りの部分を形成するより剛性の高い弾性層に埋め込
まれた弾性多孔部を有している。
【0016】弾性多孔部の断面は三日月形でも、半円形
でも、あるいは三角形でもよい。弾性多孔部は、独立気
泡多孔性エラストマまたは熱可塑性エラストマである。
この多孔部の多孔度は、エラストマの10%から40%
の間である。弾性多孔部は、多孔度がエラストマの60
%から90%の間である連続気泡フォームでよく、残り
の部分は気体である。この多孔部は、圧縮されたときの
圧縮係数が3MPaから10MPaの間であり、つぶさ
れたときの圧縮係数が15MPaから80MPaの間で
ある。剛性の高い層は、圧縮係数が3MPaから30M
Paの間である非多孔性エラストマまたは熱可塑性エラ
ストマである。
【0017】他の実施態様では、各インサートは、イン
サートの半径方向中央、軸線方向内側部分に埋め込まれ
た伸長不能な可撓性ヒンジ部に取り付けられた、インサ
ートの軸線方向外側部分に埋め込まれた三角形の断面を
有する弾性多孔部と、多孔部よりも剛性が高く、インサ
ートの残りの部分を構成する、2つの剛性のくさびとを
有している。
【0018】タイヤが標準空気圧であるとき、多孔部、
したがってインサート全体が可撓性になり、それによっ
て、快適なドライビング特性がもたらされる。ランフラ
ット(タイヤの空気が抜けた)条件の下では、多孔部の
孔がつぶれ、多孔層が剛性になり、インサート全体が、
車両の荷重を支持できるほど剛性になる。
【0019】詳細は添付の図面に例が示されている本発
明の好ましい実施形態を参照する。各図面は例示的なも
のであり制限的なものではない。図を明確にするため
に、いくつかの図面中のある要素は、縮尺拡大せずに図
示されている。
【0020】図面において、各参照番号の百の桁は通
常、図番に一致しており、同様な要素は通常、同様な参
照番号で参照されている。たとえば、図1の要素19
9、図2の要素299、および図3の要素399は、対
応する同様な要素またはほぼ同様な要素を示している。
様々な図または実施形態中の同様な要素間にこのような
関係がもしあれば、それは、適宜請求の範囲および要約
書を含め、明細書全体において明らかになろう。
【0021】いくつかの場合には、単一の図面におい
て、同様な要素に同じ番号が割り当てられている。たと
えば、同じタイヤの両方のビードに同じ番号136を割
り当てることができる。
【0022】図を明確にするために、本明細書で提示さ
れる断面図は、「スライス」、または真の断面図では見
えるある背景線を省略した「近視眼的」断面図の形にな
っている場合がある。
【0023】本発明の構造、動作、および利点は、以下
の説明を添付の図面と共に検討したときにさらに明らか
になろう。
【0024】
【定義】「エイペックス」は、ビードコアの半径方向上
方、およびプライと折返しプライとの間に位置する弾性
フィラーを意味する。
【0025】「アスペクト比」は、タイヤの断面幅に対
するタイヤの断面高さの比を意味し、タイヤの断面プロ
ファイルも指す。たとえば、低プロファイルタイヤは低
アスペクト比を有する。
【0026】「軸線方向」および「軸線方向に」は、タ
イヤの回転軸に平行なラインおよび方向を意味する。
【0027】「ビード」は、タイヤの、リムへのタイヤ
の保持に関連する半径方向内側のビードの環状の引張部
材を有する部分を一般的には意味し、ビードは、プライ
コードで被覆されるか、あるいはフリッパ、チョッパ、
エイペックスまたはフィラー、トウガード、チェーファ
ーのような他の補強部材と共に形作られるか、あるいは
それらなしで形作られる。
【0028】「ベルト構造」は、トレッドの下に存在
し、ビードに固定されておらず、タイヤの赤道面に対し
て180から300の範囲の左および右のコード角を有す
る、織物または不織布の平行なコードの少なくとも2つ
の環状の層すなわちプライを意味する。
【0029】「カーカス」は、ベルト構造、トレッド、
プライの上にあるアンダートレッドおよびサイドウォー
ルゴム以外のタイヤ構造であり、ビードを含むタイヤ構
造を意味する。
【0030】「周方向」は、軸線方向に垂直な環状トレ
ッドの表面の円周に沿って延びる、円形のラインまたは
方向を意味することが最も多く、断面図で見たときのト
レッドの軸線方向湾曲を円曲線の半径が形成する互いに
隣接する数組の円曲線の方向を指すこともある。
【0031】「赤道平面」は、タイヤの回転軸線に平行
であり、タイヤのトレッドの中央を通過する平面、また
はトレッドの周方向中心線を含む平面を意味する。
【0032】「EMTタイヤ」は、「拡張移動技術」タ
イヤを意味し、すなわち、「ランフラット」タイヤと同
じ意味を有する。
【0033】「インナーライナ」は、チューブレスタイ
ヤの内面を形成し、タイヤ内に膨張流体を閉じ込めるエ
ラストマの層またはその他の材料を意味する。
【0034】「くさびインサート」を意味する「インサ
ート」は、通常はランフラット型タイヤのサイドウォー
ルを補強するために使用される三日月形またはくさび形
の補強構造であり、トレッドの下に存在する弾性の非三
日月形インサートも指す。
【0035】「横方向」は、軸線方向に平行な方向を指
す。
【0036】「子午線方向」はタイヤの子午線方向を指
し、たとえば、断面の平面がタイヤの軸を含む子午線方
向断面図である。
【0037】「弾性係数」は、応力、すなわち、インチ
単位の全長に対する、インチ単位の、圧縮時の長さの無
次元比と、材料のひずみとの関係である。
【0038】「標準空気圧」は、タイヤの使用条件につ
いての然るべき標準化機構によって決められた指定され
た荷重での特定の設計空気圧を意味する。
【0039】「プライ」は、「カーカスプライ」と同じ
意味であり、すなわち、ゴムが被覆されており子午線方
向に展開されるかあるいは他の方法で平行にされたコー
ドのコード補強層である。
【0040】「ラジアル(半径方向の)」および「半径
方向に」は、タイヤの回転軸線に半径方向に向かう方
向、或いはタイヤの回転軸線から半径方向に離れる方向
を意味する。
【0041】「ラジアルプライ構造」は、タイヤの赤道
面に対して650から900の間の角度に向けられた補強
コードを少なくとも1つのプライが有する1つまたは2
つ以上のカーカスプライを意味する。
【0042】「ラジアルプライタイヤ」は、ビードから
ビードへ延びるプライコードがタイヤの赤道面に対して
650から900の間のコード角度で配置された、ベルト
が巻かれ、または周方向に制限された空気入りタイヤを
意味する。
【0043】「ランフラット」または「ランフラットタ
イヤ」は、膨張していないか、あるいは十分に膨張して
いないときに限られた機能を実現するように構成された
タイヤである。
【0044】「断面高さ」は、赤道面における公称リム
直径からタイヤの外径までの半径方向の距離を意味す
る。
【0045】「断面幅」は、標準空気圧で空気を入れら
れて24時間経過後、荷重が掛けられていない状態で
の、サイドウォールのラベル、装飾または保護バンドに
よる隆起部を除いた、タイヤの軸線に平行な、サイドウ
ォールの外側間の最大直線距離を意味する。
【0046】「ショルダ」は、トレッド縁部のすぐ下に
ある、サイドウォールの上部を意味する。
【0047】「サイドウォール」は、タイヤの、トレッ
ドとビードとの間の部分を意味する。
【0048】
【従来技術】図1は、従来技術の典型的な空気入りラジ
アルランフラットタイヤ100の断面を示している。タ
イヤ100は、トレッド112と、第1のあるいは内側
のベルト124および第2のあるいは外側のベルト12
6を有するベルト構造(ベルト)と、一対のサイドウォ
ール116と、カーカス122とを有している。カーカ
ス122は、第1のあるいは内側のプライ130、第2
のあるいは外側のプライ132、非通気性のインナーラ
イナ134、および一対のビード領域120を有してい
る。各ビード領域120は、ビード136およびビード
フィラーエイペックス121を有している。各サイドウ
ォール116は、第1のあるいは軸線方向に最も内側の
くさびインサート140と、第2のあるいは軸線方向に
最も外側のくさびインサート141とを有している。最
も内側のインサート140は、インナーライナ134と
第1のプライ130との間に配設されており、それに対
して、第2のくさびインサート141は第1のプライ1
30と第2のプライ132との間に配設されている。各
サイドウォール部116内の2対のくさびインサート1
40、141はそれぞれ、空気圧が低いか、あるいは零
であるときに、サイドウォール部の、トレッド112の
地面接触部分のすぐ隣りにある部分に加えられる、他の
場合には極端な変形に抵抗するためのより大きな構造弾
性(剛性)構造をサイドウォールに作用させる。したが
って、カーカス122のインサート補強サイドウォール
116は、限られたランフラット機能をタイヤ100に
付与する。
【0049】図1を見るとわかるように、タイヤ100
のサイドウォール部内の構造補強構造はサイドウォール
116の全厚さをかなり大きくする。実際、従来技術の
この一般的なランフラットタイヤ100の図は、ランフ
ラットタイヤ設計を特徴付ける多少とも一様な厚さを有
するサイドウォール116を示している。インサートで
補強されたサイドウォール116は、タイヤの空気が抜
けたときにサイドウォールのたわみを最小限に抑えなが
らタイヤ100の荷重を支持する。このようなランフラ
ット構造は、一般に、完全膨張条件の下で車両の良好な
ハンドリングおよび性能を実現し、タイヤの空気が抜け
たときに許容されるランフラット時車両ハンドリングお
よび許容されるランフラット動作寿命を実現する。
【0050】図2は、図1のタイヤ100の変形形態で
ある、従来技術のランフラットタイヤ200の一方の側
の断面図である。タイヤ断面の他方の側(不図示)の構
成要素は、断面の、図示されている側の構成要素とほと
んど同じである。タイヤ200は、各サイドウォール2
45内に1つの三日月形くさびインサート240を有し
ている。タイヤ200は、図1の従来技術のタイヤ10
0に示されている2つのカーカスプライ130、132
ではなく単一のカーカスプライ230を有している。各
インサート240は、サイドウォール216内の、カー
カスプライ230とインナーライナ234との間に配設
されている。従来技術のタイヤ100および200の従
来技術のインサート140、141、240は広範囲の
弾性材料で構成することができる。
【0051】図3は、図2に示されている従来技術のサ
イドウォール当たり1くさびインサート設計の部分「近
視眼的」断面図であり、他の場合には真の断面図で見え
るある線が省略されている。図3の各要素は、図2の、
同じ参照番号を有する要素と同じである。このような部
分図によって、以下の本発明の説明における、インサー
トの動力学的な作用の簡単な議論が可能になる。
【0052】図2のインサート240の拡大断面図を示
す図3を参照するとわかるように、インサート240
は、その凹側246でインナーライナ234に接し、凸
側248でカーカスプライ230に接している。くさび
インサート240の、地面のすぐ隣りの部分は、標準空
気圧動作時に生じる垂直荷重を受けたときに凹度を増す
ようにたわみ、ランフラット動作時にはさらにそのよう
にたわむ。したがって、くさびインサート230の凹状
の軸線方向最内側246に圧縮応力がかかり、同時に、
凸状の軸線方向最外側248に引張応力がかかる。この
引張応力は主として、隣接するプライ230によって生
じる。このような圧縮応力および引張応力は、インサー
ト240およびプライ230のサイドウォール補強特性
に関連するものであり、タイヤ200(図2)が完全に
膨張しているときでも存在する。
【0053】理想的には、ランフラットタイヤの補強さ
れたサイドウォールは、標準空気圧動作時には、対応す
るサイズの非ランフラットタイヤの補強されたサイドウ
ォールと同程度に可撓性であり、しかもランフラット動
作時には剛性であるべきである。しかし、サイドウォー
ル補強くさびインサートにより、同様なアスペクト比を
有する対応する非ランフラットラジアルプライタイヤの
サイドウォールの場合よりも、通常の路面粗度の吸収度
が低くなるので、図1、2、および3に示されている種
類の従来技術のランフラットタイヤのサイドウォール
は、標準空気圧動作時には比較的剛性である。したがっ
て、従来技術のタイヤ100および200の従来技術の
サイドウォール140、141、240の場合、標準空
気圧で使用されたときに、補強され剛性にされたサイド
ウォールの存在を反映するランフラットタイヤが得られ
る。すなわち、インサートが存在することによってサイ
ドウォール部により高い剛性が付与されるために生じる
より高いサイドウォール剛性によって、乗り心地がより
ごつごつした不快なものになる。
【0054】図8は、標準空気圧のランフラットタイヤ
の空気が徐々に抜けていくときにインサートの剛性がど
のように変化するかをグラフ形式で示している。タイヤ
の空気が徐々に抜けていくときには、インサート剛性は
徐々に高くなるに過ぎない。したがって、インサート剛
性は、標準空気圧動作時には非常に低くなり、ランフラ
ット動作時には非常に高くなることが望ましいが、従来
のインサートでこれを実現することはできず、従来のイ
ンサートの剛性はある種の妥協値として構成されてい
る。したがって、従来技術の設計では、標準空気圧動作
時とランフラット動作時のどちらでも各サイドウォール
に等しい補強剛性を付与し、したがって、標準空気圧動
作時に乗り心地が悪くなりかつハンドリング特性が不十
分になると共に、ランフラット動作時に剛性の構造支持
をもたらすランフラットラジアルタイヤが得られていた
ことを、特にグラフから理解することができる。
【0055】従来技術のランフラットラジアルタイヤ
は、標準空気圧動作時およびランフラット動作時に一般
に高い転がり抵抗も有する。さらに、従来技術のランフ
ラットラジアルタイヤには、標準空気圧高速動作時およ
びランフラット動作時に熱を発生させるインサートが含
まれていた。最後にいうと、従来技術のランフラットタ
イヤは、限られた動作寿命と適度なハンドリング特性の
みを有していた。
【0056】
【好ましい実施形態】本発明では、各サイドウォールに
単一のくさびインサートを設けることも企図されている
ので、図2および3に示されている従来技術のサイドウ
ォール当たり単一くさびインサートランフラット設計は
特に本発明に関連がある。本発明のインサートの一般化
された実施形態は図4(A)および4(B)の概略断面
図に示されている。
【0057】図4(A)は、本発明による周方向に配設
されたインサート440の一実施形態の部分概略断面図
である。標準空気圧タイヤにおけるインサート440の
プロファイルが図4(A)に示されている。インサート
440は、断面が三日月形であり、インサート440の
軸線方向外側部分および残りの部分を形成するより剛性
の高い概ね弓状の弾性層444(すなわち、多孔部44
2よりも剛性)に取り付けられた(内部に埋め込まれ
た)インサート440の軸線方向内側部分に三日月形弾
性多孔部442を有している。多孔部442は、接着剤
や重ね合わせて成形することなど、任意の適切な手段に
よってより剛性の高い層444に取り付けられている。
多孔部442は、インサート440の軸線方向内側部分
に位置し、その凸状縁部が軸線方向外側を向くことが好
ましい。インサート440は、その軸線方向内側でイン
ナーライナ434に接し、軸線方向外側でプライ430
に接している。
【0058】多孔部442は通常、独立気泡多孔性エラ
ストマまたは熱可塑性エラストマである。多孔部442
は、圧縮時に、孔が完全につぶれないうちは約3MPa
(メガパスカル)から10MPaの間の圧縮係数を有
し、孔がつぶれたときには約15MPaから80MPa
の間のずっと高い圧縮係数を有する。多孔部422の多
孔度(総エラストマ体積に対する空隙体積の比)は10
%から40%の間であり、好ましくは20%から30%
の間である。より剛性の高い層444は、通常は非多孔
性エラストマまたは熱可塑性材料エラストマで作られて
いる。より剛性の高い層444は、多孔部442よりも
ずっと剛性が高く、ある程度可撓性であるが主として伸
長不能であり、約3MPaから30MPaの間、好まし
くは約5MPaから20MPaの間の圧縮係数を有す
る。
【0059】図4(B)は、ランフラット動作時(タイ
ヤの空気圧が不十分であるか、あるいはタイヤの空気が
抜けている)の、図4(A)のインサートのプロファイ
ルを示している。構成要素および参照番号は、図4
(A)の構成要素および参照番号と一致している。ラン
フラット動作および標準空気圧のどちらでも、多孔部4
42は圧縮を受け、より剛性の高い部分444は張力と
圧縮の両方を受ける。ランフラット動作時に、多孔部4
42は、その孔がほぼつぶれるほど強く圧縮される(こ
の場合、孔内に捕捉されている空気が強く圧縮され、孔
を完全につぶさない)。(ランフラット動作時に)孔が
つぶれると、名目上の多孔部442はもはや多孔性では
なくなり、むしろ固体エラストマになる。したがって、
多孔部442は、孔がつぶれたとき(ランフラット動作
時)には、孔がつぶれていないとき(タイヤが標準空気
圧であるとき)よりもずっと高い弾性(剛性)係数を有
する。本発明のあらゆる実施形態において、多孔部44
2の軸線方向内側部分は軸線方向外側部分よりも強く圧
縮されるので、多孔部442の軸線方向外側部分よりも
軸線方向内側部分において多孔部442の孔を大きくす
るか、あるいはその数を多くすると有利である。多孔部
442を独立気泡として説明しているが、多孔度がエラ
ストマの60%から90%の間であり、残りの部分が気
体、たとえば空気である連続気泡を組み込むことも本発
明の範囲内である。
【0060】図9は、標準空気圧タイヤの空気が徐々に
抜けて行くときに多孔層442の多孔度(総エラストマ
体積に対する空隙体積の比)(曲線902で示されてい
る)および剛性(本明細書では、インサート440の弾
性係数と同様に、たわみの増分変化当たり荷重の増分変
化として定義されている(曲線904で示されてい
る))が、どのように変化するかをグラフ形式で示して
いる。孔が、ゾーン901で徐々に閉じていくにつれ
て、多孔度(曲線912の区間912)がタイヤのたわ
みと共に低下していき、インサートの剛性(曲線904
の区間914)がタイヤのたわみと共にわずかに高くな
っていく。孔がゾーン920でほぼつぶれると、多孔度
(曲線912の区間922)が零に近づき、インサート
の剛性(曲線904の区間924)がタイヤのたわみと
共に著しく高くなる。孔がゾーン930でつぶれてお
り、空隙体積がほぼ零であるとき、多孔度(曲線902
の区間932)は約零でほぼ一定のままであり、剛性
(曲線904の区間934)は、タイヤのたわみが増大
するにつれてほんの少しだけ高くなる。
【0061】したがって、インサート440は、ランフ
ラット動作時には、比較的剛性であり、タイヤ荷重を支
持し、標準空気圧時には、は比較的可撓性であり、非ラ
ンフラットタイヤの所望のドライビング特性を実現す
る。これは、サイドウォール補強インサートに望ましい
ことであり、かつ図8に示されているように、従来の固
体インサートが実現できないことである。
【0062】図11(A)は、非ランフラットタイヤ
(曲線1114)、従来技術のランフラットタイヤ(曲
線1110)、および本発明によるタイヤ(曲線111
2)に関する、標準空気圧タイヤの荷重とタイヤたわみ
との関係を示すグラフである。図11(A)は、タイヤ
に対する荷重が増大するにつれてタイヤのたわみが大き
くなることを示している。標準空気圧時の、典型的なタ
イヤ荷重レベル1111では、非ランフラットタイヤお
よび本発明によるランフラットタイヤは、従来技術のラ
ンフラットタイヤよりもずっと大きくたわみ、それによ
って、より柔らかくより快適な乗り心地を与えている。
図11(B)は、非ランフラットタイヤ(曲線112
4)、従来技術のランフラットタイヤ(曲線112
0)、および本発明によるタイヤ(曲線1122)に関
する、空気の抜けたタイヤの荷重とタイヤたわみとの関
係を示すグラフである。図11(B)は、タイヤに対す
る荷重が増大するにつれてタイヤのたわみが大きくなる
ことを示している。空気が抜けた時の、典型的なタイヤ
荷重レベル1111では、非ランフラットタイヤ(曲線
1124)は過度にたわんでタイヤの荷重を保持できな
くなり、従来技術のランフラットタイヤ(曲線112
0)はこれよりもずっとたわみが小さく、タイヤの荷重
を保持することができるが、たわみおよび熱による損傷
をいくらか受け、本発明によるタイヤ(曲線1122)
は、従来技術のランフラットタイヤにほぼ等しい。
【0063】本明細書で説明する本発明の技術思想で
は、このように補強されたサイドウォールに標準空気圧
動作時には低い剛性を付与し、ランフラット動作時には
高い剛性を付与する斬新なくさびインサートサイドウォ
ール補強構造がランフラットラジアルプライタイヤに与
えられる。言い換えれば、本発明を組み込んだランフラ
ットタイヤは、標準空気圧動作時に柔らかく快適な乗り
心地と良好なハンドリング特性を実現し、しかも効果的
で持続するランフラット機能に必要な必須のサイドウォ
ール剛性を確保する。
【0064】図5(A)は、本発明による周方向に配設
されたインサート540の第2の実施形態の概略断面図
である。標準空気圧タイヤにおけるインサート540の
プロファイルが図5(A)に示されている。インサート
540は、断面が三日月形であり、インサート540の
軸線方向内側部分以外の残りの部分を構成するより剛性
の高い弾性層544(すなわち、多孔部542よりも剛
性が高い)に囲まれたインサート540の軸線方向内側
部分に埋め込まれたいくらか半円形の弾性多孔部542
を有している。多孔部542は、接着剤や重ね合わせて
成形することなど、任意の適切な手段によってより剛性
の高い層544に取り付けられている。ほぼ半円形の多
孔層542は、インサート540の垂直方向中央、軸線
方向内側部分に位置し、その丸い縁部が軸線方向外側を
向くことが好ましい。インサート540は、その軸線方
向内側でインナーライナ534に接し、軸線方向外側で
プライ530に接している。
【0065】図5(B)は、ランフラット動作時の、図
5(A)のインサート540のプロファイルを示してい
る。構成要素および参照番号は、図5(A)の構成要素
および参照番号と一致している。この第2の実施形態の
動作原理は、第1の実施形態(図4(A)および4
(B)に示されている)と同じである。ランフラット動
作時に、多孔部542は、その孔がほぼつぶれるほど強
く圧縮される。多孔部542は、孔がつぶれたとき(ラ
ンフラット動作時)には、孔がつぶれていないとき(タ
イヤが標準空気圧であるとき)よりもずっと高い弾性係
数を有する。したがって、インサート540は、ランフ
ラット動作時には、比較的剛性であり、そのタイヤに対
する荷重を支持し、標準空気圧時には、比較的可撓性で
あり、非ランフラットタイヤの所望のドライビング特性
を実現する。
【0066】多孔部542は通常、独立気泡多孔性エラ
ストマまたは熱可塑性エラストマである。多孔部542
は、圧縮時に、孔が完全につぶれないうちは約3MPa
から10MPaの間の圧縮係数を有し、孔がつぶれたと
きには約15MPaから80MPaの間のずっと高い圧
縮係数を有する。より剛性の高い層544は、通常は非
多孔性エラストマまたは熱可塑性材料エラストマで作ら
れている。より剛性の高い層544は、多孔部542よ
りもずっと剛性が高く、約3MPaから30MPaの間
の圧縮係数を有する。より剛性の高い層544は、この
第2の実施形態では多孔層542の近傍の領域のみで湾
曲すればよいので、主として伸長不能であり、第1の実
施形態のより剛性の高い層444(図4(A)、4
(B))に使用される材料よりも高い剛性を有する。
【0067】図6(A)は、本発明による周方向に配設
されたインサート640の第3の実施形態の部分概略断
面図である。標準空気圧タイヤにおけるインサート64
0のプロファイルが図5(A)に示されている。インサ
ート640は、断面が三日月形であり、インサート64
0の軸線方向内側部分以外の残りの部分を構成するより
剛性の高い弾性層644(すなわち、多孔部642より
も剛性が高い)に囲まれたインサート640の軸線方向
内側部分に埋め込まれたほぼ三角形の弾性多孔部642
を有している。多孔部642は、接着剤や重ね合わせて
成形することなど、任意の適切な手段によってより剛性
の高い層544に取り付けられている。三角形の多孔層
642は、インサート640の軸線方向内側部分に位置
し、その頂点の1つが軸線方向外側を指し示すことが好
ましい。インサート640は、その軸線方向内側でイン
ナーライナ634に接し、軸線方向外側でプライ630
に接している。
【0068】図6(B)は、ランフラット動作時の、図
6(A)のインサート640のプロファイルを示してい
る。構成要素および参照番号は、図6(A)の構成要素
および参照番号と一致している。この第3の実施形態の
動作原理は、図5(A)、5(B)の第2の実施形態と
同じである。ランフラット動作時に、多孔部642は、
その孔がほぼつぶれるほど強く圧縮される。多孔部64
2は、孔がつぶれたとき(ランフラット動作時)には、
孔がつぶれていないとき(タイヤが標準空気圧であると
き)よりもずっと高い弾性係数を有する。したがって、
インサート640は、ランフラット動作時には、比較的
剛性であり、そのタイヤに対する荷重を支持し、標準空
気圧時には、比較的可撓性であり、非ランフラットタイ
ヤの所望のドライビング特性を実現する。
【0069】材料および材料仕様の選択については、こ
の第3の実施形態は前述の第2の実施形態と同じであ
る。
【0070】より剛性の高い層644は、インサート6
40が荷重を受けたときに湾曲するためのヒンジとして
よりうまく働くように多孔部642の近傍で可撓性であ
り、しかもランフラット条件の下で最大の剛性をもたら
すようにあらゆる部分で剛性であることが望ましい。残
念なことに、(より可撓性の高い材料を選択するか、あ
るいはより剛性の高い層644をより薄くすることによ
って)より剛性の高い層644の可撓性を高くしてヒン
ジ効果を改善すると、ランフラット動作時の剛性が損な
われ、より剛性の高い層644の剛性を高くしてランフ
ラット動作時の剛性を改善すると、ヒンジ効果が損なわ
れる。したがって、設計者は、より剛性の高い層644
に対してある種の中間剛性を選択しなければならない。
【0071】図7(A)は、本発明による周方向に配設
されたインサート740の第4の実施形態の部分概略断
面図である。標準空気圧タイヤにおけるインサート74
0のプロファイルが図7(A)に示されている。インサ
ート740は、断面が三日月形であり、インサート74
0の軸線方向外側部分に埋め込まれた伸長不能な可撓性
ヒンジ部(「ヒンジ」)746に取り付けられた、イン
サート740の半径方向中央、軸線方向内側部分に埋め
込まれた断面が三角形の弾性多孔部742と、インサー
ト740の残りの部分を構成する剛性の高い2つのくさ
び744A、744B(多孔部742よりずっと剛性が
高い)とを備えている。多孔部742、ヒンジ部74
6、および剛性の高いくさび744A、744Bは、重
ね合わせて成形することなど、任意の適切な手段によっ
て互いに取り付けられている。インサート740は、そ
の軸線方向内側でインナーライナ734に接し、軸線方
向外側でプライ730に接している。
【0072】三角形の多孔層742は、インサート74
0の軸線方向内側部分に位置しており、その頂点の1つ
が軸線方向外側を指し示している。ヒンジ部746は、
多孔部742の周りに垂直方向に対称的に位置してい
る。図7(A)で、ヒンジ部746の上縁部748Aお
よび下縁部748Bは、垂直方向に多孔部742を越え
た位置までは延びないように示されているが、このこと
は必要ではない。ヒンジ部746の上縁部748Aは多
孔部742より上まで延びることができ、ヒンジ部74
6の下縁部748Bは多孔部742より下まで延びるこ
とができる。
【0073】荷重を受けたときに、ヒンジ部746は、
剛性の高いくさび744A、744Bが多孔部742を
圧縮するようにピボット回転するためのヒンジとして働
く。荷重を受けたときに(標準空気圧動時またはランフ
ラット時)、多孔部742は圧縮されて小さくなり、ヒ
ンジ部746は張力を受けるが、伸長不能であるので伸
長しない。ヒンジ部746は、繊維補強エラストマを使
用することなどによって、できるだけ可撓性を高くする
と共にできるだけ伸長不能にすべきである。可撓性が高
いとたわみ劣化が低減され、伸長不能である場合、ヒン
ジ部746は、張力をかけられたときに伸びることなく
ヒンジとして働くことができる。
【0074】図7(B)は、ランフラット動作時の、図
7(A)のインサート740のプロファイルを示してい
る。構成要素および参照番号は、図7(A)の構成要素
および参照番号と一致している。この第4の実施形態の
動作原理は、(図6(A)、6(B))の第3の実施形
態と同じであるが、さらに以下の利点を有する。ランフ
ラット動作時に、多孔部742は、その孔がほぼつぶれ
るほど強く圧縮され、剛性が非常に高くなり、ヒンジ部
746も、張力を受けかつ伸長不能であるので剛性が非
常に高くなり、剛性の高いくさび744A、744Bは
常に剛性が非常に高く、したがって、ランフラット動作
時にはインサート740全体の剛性が非常に高くなる。
標準空気圧時には、インサート740は、可撓性の多孔
部742と、ヒンジとして働く可撓性のヒンジ部746
とによって、高い可撓性を有することができる。したが
って、インサート740は、ランフラット動作時には、
非常に剛性が高く(第3の実施形態のインサート640
よりも剛性が高い)、そのタイヤに対する荷重を剛性に
支持し、標準空気圧時には、非常に可撓性が高く(第3
の実施形態のインサート640よりも可撓性が高い)、
非ランフラットタイヤの所望の可撓性ドライビング特性
を実現する。
【0075】多孔部742は通常、独立気泡多孔性エラ
ストマまたは熱可塑性エラストマである。多孔部742
は、圧縮時に、孔が完全につぶれないうちは約3MPa
(メガパスカル)から10MPaの間の圧縮係数を有
し、孔がつぶれたときには約15MPaから80MPa
の間のずっと高い圧縮係数を有する。ヒンジ部746
は、通常は、繊維補強エラストマや熱可塑性材料エラス
トマなど、伸長不能な非多孔性高可撓性エラストマで作
られている。剛性の高いくさび744A、744Bは、
ポリマーや熱可塑性ポリマーなどの材料で作られてい
る。
【0076】図10は、本発明の第1の実施形態を組み
込んだランフラットタイヤ1000の断面図である。タ
イヤ100は、トレッド1012、ベルト構造(ベル
ト)1014、一対のサイドウォール1016、および
カーカス1022を有している。カーカス1022は、
少なくとも1つのプライ1030、非通気性インナーラ
イナ1034、および一対のビード領域1020を有し
ている。各ビード領域1020は、ビード1036およ
びビードフィラーエイペックス1021を有している。
各サイドウォール1016は、インナーライナ1034
とプライ1030との間に配設されたインサート104
0を含む。
【0077】インサート1040は、図4(A)の実施
形態と同じであり、断面が三日月形であり、インサート
1040の軸線方向外側部分に沿って弓状のより剛性の
高い弾性層1044(すなわち、多孔部1042よりも
剛性が高い)に取り付けられたインサート1040の軸
線方向内側部分に三日月形弾性多孔部1042を有して
いる。多孔層1042は、インサート1040の垂直方
向中央、軸線方向内側部分に位置しており、その凸状縁
部が軸線方向外側を向いている。代替的に、インサート
1040は、図5(A)、6(A)又は7(A)の実施
形態のものと同じものを使用することができる。
【0078】図10に示されている実施形態は、補強さ
れたサイドウォールが、標準空気圧動作時に低い構造慣
性モーメントを有し、ランフラット動作時に高い構造慣
性モーメントを有するランフラットタイヤ設計の実施形
態である。
【0079】本明細書で4つの実施形態に例示されてい
るように、本発明は、従来技術に欠けている機能を実現
する。本発明は、各サイドウォールに、標準空気圧動作
時に最小の補強剛性を付与し、ランフラット動作時に最
大の補強剛性を付与し、それによって、標準空気圧動作
時に改善された乗り心地およびハンドリング特性を実現
すると共に、ランフラット動作時に剛性の構造支持をも
たらす。本発明のインサートの一部は多孔性であるの
で、従来のインサートよりも軽量にすることができる。
標準空気圧時には、本発明のインサートのたわみの大部
分が柔らかい多孔部によって生じるため、転がり抵抗が
低くなり、したがって、発熱が少なくなり、ハンドリン
グ特性が向上する。ランフラット動作時には、インサー
トの剛性が従来のインサートよりも高いため、たわみと
それに伴う発熱が少なくなる。
【0080】本発明をその実施形態と組み合わせて説明
したが、前述の説明および議論を考慮することによって
当業者に代替形態、修正形態、および変形形態が明らか
になることは明白である。本発明は、添付の請求の範囲
の範囲内のすべてのそのような代替形態、修正形態、お
よび変形形態を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】各サイドウォール内に複数のくさびインサート
を有する、従来技術のランフラットタイヤの断面図であ
る。
【図2】各サイドウォール内に単一のくさびインサート
を有する、従来技術のランフラットタイヤの一側面の断
面図である。
【図3】従来技術のくさびインサートの概略部分断面図
である。
【図4】図(A)は標準空気圧タイヤの場合の、本発明
によるインサートの一実施形態の断面図である。図
(B)はランフラット動作の場合の、図(A)のインサ
ートの断面図である。
【図5】図(A)は標準空気圧タイヤの場合の、本発明
によるインサートの第2の実施形態の断面図である。図
(B)はランフラット動作の場合の、図(A)のインサ
ートの断面図である。
【図6】図(A)は標準空気圧タイヤの場合の、本発明
によるインサートの第3の実施形態の断面図である。図
(B)はランフラット動作時の、図(A)のインサート
の断面図である。
【図7】図(A)は標準空気圧タイヤの場合の、本発明
によるインサートの第4の実施形態の断面図である。図
(B)はランフラット動作時の、図(A)のインサート
の断面図である。
【図8】従来技術のインサートの剛性トレッドとタイヤ
空気圧の低下との関係を示すグラフである。
【図9】本発明のインサートの剛性とタイヤ空気圧の低
下との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の第1の実施形態によるランフラット
タイヤの断面図である。
【図11】図(A)は標準空気圧タイヤ、非ランフラッ
トタイヤ1114、従来技術のランフラットタイヤ11
10、本発明によるタイヤ1112のタイヤ空気圧の低
下と荷重の関係を示すグラフである。図(B)は空気の
抜けたタイヤ、非ランフラットタイヤ、従来技術のラン
フラットタイヤ、本発明によるタイヤのタイヤ空気圧の
低下と荷重の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
430、630 プライ 434、634 インナーライナ 440、540、640、740、1040 インサ
ート 442、542、642、742、1042 多孔部 444、544、644、1044 剛性の高い弾性
層 744A、744B くさび 746 ヒンジ部 748A 上縁部 748B 下縁部 1000 ランフラットタイヤ 1012 トレッド 1016 インサート 1020 ビード領域 1022 カーカス 1030 プライ 1034 インナーライナ 1036 ビード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590002976 1144 East Market Stre et,Akron,Ohio 44316− 0001,U.S.A. (72)発明者 フィロミーノ ジェンナーロウ コルバー ス ルクセンブルク国 エル−9170 メルジー グ リュ デ ミシェルブッシュ 2アー (72)発明者 アラン エイミル フランスワ ローゲン ルクセンブルク国 エル−2175 ルクセン ブルク リュ アルフレド デ ミューセ 11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド(1012)と、少なくとも1
    つのラジアルプライ(1030)、2つのビード領域
    (1020)およびそれぞれが少なくとも1つのインサ
    ート(1040)によって補強された2つのサイドウォ
    ール(1016)を有するカーカス(1022)と、前
    記トレッドと前記カーカスとの間のベルト構造(101
    4)とを有する空気入りラジアルプライランフラットタ
    イヤ(1000)において、 各インサート(1040)は、前記インサート(104
    0)の軸線方向内側部分に位置する弾性多孔部(104
    2)を有しており、前記弾性多孔部は、前記インサート
    (1040)の残りの部分を構成するより剛性の高い弾
    性層(1044)に埋め込まれている空気入りラジアル
    プライランフラットタイヤ(1000)。
  2. 【請求項2】 前記弾性多孔部は、独立気泡多孔性エラ
    ストマまたは熱可塑性エラストマである、請求項1に記
    載の空気入りラジアルプライランフラットタイヤ(10
    00)。
  3. 【請求項3】 トレッド(1012)と、少なくとも1
    つのラジアルプライ(1030)および2つのビード領
    域(1020)を有するカーカス(1022)と、それ
    ぞれ少なくとも1つのくさびインサート(1040)に
    よって補強された2つのサイドウォール(1016)
    と、前記トレッドと前記カーカスとの間のベルト構造
    (1014)とを有する空気入りラジアルプライランフ
    ラットタイヤ(1000)において、 各インサート(1040)は、前記インサート(74
    0)の軸線方向外側部分に埋め込まれた伸長不能な可撓
    性ヒンジ部746に取り付けられた、前記インサート
    (740)の軸線方向内側部分に埋め込まれた三角形の
    断面を有する弾性多孔部と、前記多孔部(742)より
    も剛性が高く、前記インサート(740)の残りの部分
    を構成する、剛性の高い2つのくさび(744A、74
    4B)とを有している、空気入りラジアルプライランフ
    ラットタイヤ(1000)。
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