JP4723754B2 - ランフラットタイヤ用可変剛性くさびインサート - Google Patents

ランフラットタイヤ用可変剛性くさびインサート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りラジアルプライランフラットタイヤに関し、特に、サイドウォールくさびインサートにより、標準空気圧動作条件の下でサイドウォールに可撓性が付与され、しかも無空気圧動作条件の下で高い剛性がもたらされるランフラットタイヤ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気の抜けたタイヤまたは空気圧の低い(パンクした)タイヤを、それ以上タイヤを損傷することなく、かつ車両のハンドリングを損なうことなしに引き続き安全に動作できるようにし、同時に、タイヤを交換できる場所まで運転するための様々な方法が開発されている。タイヤ圧の喪失は、タイヤとリムの間の密閉度の低下や、くぎなど鋭利な物体によるタイヤのパンクなど、様々な原因で起こる。
【0003】
空気の抜けた状態または空気圧の低下した状態で引き続き動作できるように構成された空気入りタイヤは、「拡張可動技術」タイヤまたは「EMT」タイヤと呼ばれている。このような空気入りタイヤは、パンク状態で駆動できるので「ランフラット」タイヤとも呼ばれる。EMT(ランフラット)タイヤは、空気の抜けた状態で駆動されるように構成されており、それに対して、従来の空気入りタイヤは、空気が抜けた状態で車両の荷重を受けるとつぶれる。EMTタイヤのサイドウォールおよび内面は、つぶれることも、あるいは座屈することもない。一般に、「EMT」および「ランフラット」の語は、タイヤが空気の抜けた状態で動作させられたときに車両の荷重を支持するのに十分な強度をタイヤ構造が単独で有することを意味する。特に、サイドウォールは、タイヤの内部に配設されしかもタイヤから分離して配設された他の支持構造または装置の必要なしにタイヤの荷重を保持するように補強される。この内部支持構造の例は、「Run−flat Tire and Hub Therefor」という名称の米国特許第4059138号に示されている。
【0004】
使用可能なランフラットタイヤ設計を実現するために他の様々な方法およびタイヤ構造が使用されている。たとえば、「Banded Tire」という名称の米国特許第4111249号に記載されたランフラットタイヤ構造設計は、トレッドの下に配置された、トレッドとほとんど同じ幅を有するフープまたは環状のバンドを使用することを示している。このフープをタイヤ構造の残りの部分と共に使用することによって、空気の抜けた状態で車両の重量を支持することができる。
【0005】
一般に、ランフラットタイヤには、つぶれることもあるいは座屈することもないほど剛性の高い補強されたサイドウォールが組み込まれている。このようなサイドウォールは、従来のタイヤよりも厚くかつ剛性が高く、したがって、タイヤを修理または交換できるような妥当な時間まで、車両のハンドリングを損なうことなく空気の抜けたタイヤによってタイヤの荷重を保持することができる。このサイドウォール補強方法は、インサート(「くさびインサート」とも呼ばれる)、すなわち、一般に三日月形の断面を有するフィラーを組み込むことを含む。このようなインサートは、カーカス、すなわち、タイヤ内の、荷重を受けたときに最大のたわみが生じる領域のサイドウォール部の内周面に位置している。このようなタイヤのサイドウォールは、空気の抜けた状態での動作時に、サイドウォールの外部に曲げ応力による張力がかかり、それに対応して、内部が、特に、サイドウォールの、タイヤのビード領域とトレッドの地面接触部分との中間の領域で圧縮される、正味圧縮荷重を受ける。
【0006】
ランフラットタイヤのサイドウォールに剛性を与えかつ補強するには大量のゴムが必要であるため、ランフラット動作時(低空気圧での走行時)には、特に、空気の抜けたタイヤが長時間にわたって高速で動作させられると、サイドウォールの循環的なたわみによる熱の蓄積がタイヤ故障の主要な原因となる。標準空気圧動作時には、太くなっているランフラットタイヤのサイドウォールの材料のヒステリシスがタイヤの転がり抵抗を高くし、車両の燃料効率を低下させる。インサートの追加的な重量は、ランフラットタイヤを運び取り付ける際にも欠点となる。
【0007】
本発明と共通の譲受人を有する、Oare等の米国特許第5368082号(以下、第5368082号と略称)は、初めて商業的に受け入れられた空気入りラジアルプライタイヤを開示している。この特許は、サイドウォールくさびインサート補強構造(「インサート」)を使用して剛性を高めることを説明している。第5368082号のランフラットタイヤは、概略的には、一方のインサートが2つのプライの間に位置し、それに対して他方のインサートがインナーライナと最も内側のプライとの間に位置するように配設された、2つのプライと、インナーライナと、各サイドウォール内の2つのインサートとを有するように構成された低アスペクトタイヤである。この低アスペクト比ランフラットタイヤでは、空気が抜けたときに362kg(約800ポンド)を支持するためにタイヤ当たり約6ポンドの追加重量が必要であった。重量面のこの欠点は、エンジニアがツーリングセダンなど大型重車両用の高アスペクト比タイヤを組み立てることを試みるときにさらに深刻な問題となっている。空気の抜けたラグジュアリカータイヤの支持重量は453kg(約1000ポンド)を超えることがある。このような高さの大きなサイドウォール付きタイヤは、アスペクト比が55%から65%以上であり、初期の低アスペクト比ランフラットタイヤの数倍のサイドウォール曲げ応力を有する。このような荷重に対処できるようにするには、サイドウォールおよびタイヤ全体を、乗り心地およびいくつかのハンドリング特性に悪影響を及ぼす点まで補強する必要があった。現在のランフラットタイヤ設計では、乗り心地や車両のハンドリングが損なわれないようにする必要がある。スポーツカーや様々なスポーツ/ユーティリティ車両など非常に剛性の高いサスペンション性能型車両において、このようなランフラットタイヤを実現することは、より柔らかい乗り心地を必要とするラグジュアリセダン用の同様なランフラットタイヤを実現することと比べて簡単であった。軽トラックおよびスポーツユーティリティ車両については、乗り心地性能はそれほど重要ではないが、よりごつごつした乗り心地を受け入れる市場からより柔らかいラグジュアリ型の乗り心地を要求する市場までのランフラットタイヤ市場が存在している。
【0008】
Oare等が説明した種類のサイドウォールインサートを組み込んだランフラットタイヤ設計は、タイヤの重量を増し、同時に、特に、サイドウォールの循環的なたわみが最大になるランフラット動作時に、くさびインサート材料内にたわみ熱を蓄積させる。前述のように、標準空気圧時の乗り心地もサイドウォールの追加的な剛性によって損なわれ、タイヤの転がり抵抗は、対応する非ランフラット設計よりも高くなる。したがって、ランフラットタイヤ設計者の設計上の目標は、タイヤの重量を最小限に抑え、ランフラット動作時(特に高速時)および標準空気圧動作時の熱蓄積を最小限に抑え、転がり抵抗を最小限に抑えると共に、良好な乗り心地および許容されるハンドリング特性を実現することである。
【0009】
米国特許第5427166号(以下、第5427166号と略称)および米国特許第5511599号(以下、第5511599号と略称)は、タイヤのランフラット性能をOare等のランフラット性能よりもさらに高くするために追加的な第3のプライおよび第3のインサートをサイドウォールに組み込んだMichelinタイヤを示している。第5427166号特許と第5511599号特許は共に、タイヤの空気が抜けた状態で起こる荷重関係のいくつかについて論じ、Oare等によって示された技術思想を追加的なプライと各サイドウォール内の追加的なインサートとに適用できることを示している。しかし、複数のプライと各サイドウォール内のインサートとを使用することは、タイヤの重量が増すこと、たわみによる熱蓄積が増すこと、タイヤの設計、製造、および品質管理が複雑になることを含む欠点を有する。
【0010】
タイヤの有効寿命は、標準空気圧動作によって決定される。したがって、設計面の主要であり最も即時的な目標は、乗り心地を良くし転がり抵抗を低くすることであり、タイヤの重量は、スポーツタイプ車両の性能に悪影響を与えないかぎり二次的な重要性を有する。熱蓄積は、主としてランフラットタイヤ動作時に問題となり、無空気圧モードでの動作時にタイヤを必然的に劣化させる主要な寄与因子となる。
【0011】
乗り心地に関する同じ目標を少なくとも部分的に実現し、しかもタイヤの重量の問題に対処するランフラットタイヤ設計の他の例が、1998年7月6日に出願され、本発明と同じ譲受人を有するPCT出願番号PCT/US98/13929に記載されている。この出願では、金属で補強された第1のプライがランフラット動作時に圧縮荷重の主要な部分を保持し、それによって、くさびインサートの厚さを、他の場合に必要とされるよりも小さくすることができる。標準空気圧動作時には、金属で補強された第1のプライは主として引張荷重を受け、また、標準空気圧動作時に、改善されたサイドウォール可撓性を示す。しかし、ランフラット動作時には、第1のプライの金属部材には、特に、トレッドの地面接触部分のすぐ隣りのサイドウォール部分で、かなりの圧縮荷重がかかる。前記PCT出願第98/13929号に記載された発明のタイヤは、完全空気圧時の乗り心地およびタイヤの重量に関する設計面の目標、ならびにランフラット有効寿命を延ばす目標に対処しているが、金属で補強された高弾性係数の第1のプライの使用に関連する製造コスト面の欠点を有する。
【0012】
米国特許第4779658号は、各補強層が、剛性の高い軸線方向外側のゴム層と柔らかな軸線方向内側の耐亀裂ゴム層とを有する、三日月形の断面を有する一対の補強層(くさびインサート)を有するタイヤを開示している。ランフラット走行時にタイヤに掛かる荷重は主として、剛性の高いゴム層によって支持され、それに対して、耐亀裂ゴム層が存在することによって亀裂の発生を抑制することができる。第1の実施形態では、耐亀裂ゴムがより弾性の高いゴム層の内側層全体を覆う。第2の実施形態では、耐亀裂ゴム層は、より弾性の高いゴム層の上向きに傾斜した内面のみを覆うようにタイヤのショルダの近傍あるいはより弾性の高いゴム層の上のみに存在する。
【0013】
ヨーロッパ特許第542252号は、各サイドウォールにおいて、カーカスの第1のプライと第2のプライとの間に第1および第2の補強インサートが組み込まれているタイヤを開示している。カーカスには、剛性のカウンタコアと弾性係数の低い弾性カバーとを有する弾性支持インサートが取り付けられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前述の従来技術の問題を解決することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トレッドと、ベルト構造と、2つのビード、2枚のサイドウォール、少なくとも1つのラジアルプライ、および各サイドウォール内の少なくとも1つのくさびインサートを有するカーカスとを有する空気入りラジアルプライランフラットタイヤに関する。各インサートは、インサートの軸線方向内側部分に位置する弾性多孔部であって、インサートの残りの部分を形成するより剛性の高い弾性層に埋め込まれた弾性多孔部を有している。
【0016】
弾性多孔部の断面は三日月形でも、半円形でも、あるいは三角形でもよい。弾性多孔部は、独立気泡多孔性エラストマまたは熱可塑性エラストマである。この多孔部の多孔度は、エラストマの10%から40%の間である。弾性多孔部は、多孔度がエラストマの60%から90%の間である連続気泡フォームでよく、残りの部分は気体である。この多孔部は、圧縮されたときの圧縮係数が3MPaから10MPaの間であり、つぶされたときの圧縮係数が15MPaから80MPaの間である。剛性の高い層は、圧縮係数が3MPaから30MPaの間である非多孔性エラストマまたは熱可塑性エラストマである。
【0017】
他の実施態様では、各インサートは、インサートの半径方向中央、軸線方向内側部分に埋め込まれた伸長不能な可撓性ヒンジ部に取り付けられた、インサートの軸線方向外側部分に埋め込まれた三角形の断面を有する弾性多孔部と、多孔部よりも剛性が高く、インサートの残りの部分を構成する、2つの剛性のくさびとを有している。
【0018】
タイヤが標準空気圧であるとき、多孔部、したがってインサート全体が可撓性になり、それによって、快適なドライビング特性がもたらされる。ランフラット(タイヤの空気が抜けた)条件の下では、多孔部の孔がつぶれ、多孔層が剛性になり、インサート全体が、車両の荷重を支持できるほど剛性になる。
【0019】
詳細は添付の図面に例が示されている本発明の好ましい実施形態を参照する。各図面は例示的なものであり制限的なものではない。図を明確にするために、いくつかの図面中のある要素は、縮尺拡大せずに図示されている。
【0020】
図面において、各参照番号の百の桁は通常、図番に一致しており、同様な要素は通常、同様な参照番号で参照されている。たとえば、図1の要素199、図2の要素299、および図3の要素399は、対応する同様な要素またはほぼ同様な要素を示している。様々な図または実施形態中の同様な要素間にこのような関係がもしあれば、それは、適宜請求の範囲および要約書を含め、明細書全体において明らかになろう。
【0021】
いくつかの場合には、単一の図面において、同様な要素に同じ番号が割り当てられている。たとえば、同じタイヤの両方のビードに同じ番号136を割り当てることができる。
【0022】
図を明確にするために、本明細書で提示される断面図は、「スライス」、または真の断面図では見えるある背景線を省略した「近視眼的」断面図の形になっている場合がある。
【0023】
本発明の構造、動作、および利点は、以下の説明を添付の図面と共に検討したときにさらに明らかになろう。
【0024】
【定義】
「エイペックス」は、ビードコアの半径方向上方、およびプライと折返しプライとの間に位置する弾性フィラーを意味する。
【0025】
「アスペクト比」は、タイヤの断面幅に対するタイヤの断面高さの比を意味し、タイヤの断面プロファイルも指す。たとえば、低プロファイルタイヤは低アスペクト比を有する。
【0026】
「軸線方向」および「軸線方向に」は、タイヤの回転軸に平行なラインおよび方向を意味する。
【0027】
「ビード」は、タイヤの、リムへのタイヤの保持に関連する半径方向内側のビードの環状の引張部材を有する部分を一般的には意味し、ビードは、プライコードで被覆されるか、あるいはフリッパ、チョッパ、エイペックスまたはフィラー、トウガード、チェーファーのような他の補強部材と共に形作られるか、あるいはそれらなしで形作られる。
【0028】
「ベルト構造」は、トレッドの下に存在し、ビードに固定されておらず、タイヤの赤道面に対して180から300の範囲の左および右のコード角を有する、織物または不織布の平行なコードの少なくとも2つの環状の層すなわちプライを意味する。
【0029】
「カーカス」は、ベルト構造、トレッド、プライの上にあるアンダートレッドおよびサイドウォールゴム以外のタイヤ構造であり、ビードを含むタイヤ構造を意味する。
【0030】
「周方向」は、軸線方向に垂直な環状トレッドの表面の円周に沿って延びる、円形のラインまたは方向を意味することが最も多く、断面図で見たときのトレッドの軸線方向湾曲を円曲線の半径が形成する互いに隣接する数組の円曲線の方向を指すこともある。
【0031】
「赤道平面」は、タイヤの回転軸線に平行であり、タイヤのトレッドの中央を通過する平面、またはトレッドの周方向中心線を含む平面を意味する。
【0032】
「EMTタイヤ」は、「拡張移動技術」タイヤを意味し、すなわち、「ランフラット」タイヤと同じ意味を有する。
【0033】
「インナーライナ」は、チューブレスタイヤの内面を形成し、タイヤ内に膨張流体を閉じ込めるエラストマの層またはその他の材料を意味する。
【0034】
「くさびインサート」を意味する「インサート」は、通常はランフラット型タイヤのサイドウォールを補強するために使用される三日月形またはくさび形の補強構造であり、トレッドの下に存在する弾性の非三日月形インサートも指す。
【0035】
「横方向」は、軸線方向に平行な方向を指す。
【0036】
「子午線方向」はタイヤの子午線方向を指し、たとえば、断面の平面がタイヤの軸を含む子午線方向断面図である。
【0037】
「弾性係数」は、応力、すなわち、インチ単位の全長に対する、インチ単位の、圧縮時の長さの無次元比と、材料のひずみとの関係である。
【0038】
「標準空気圧」は、タイヤの使用条件についての然るべき標準化機構によって決められた指定された荷重での特定の設計空気圧を意味する。
【0039】
「プライ」は、「カーカスプライ」と同じ意味であり、すなわち、ゴムが被覆されており子午線方向に展開されるかあるいは他の方法で平行にされたコードのコード補強層である。
【0040】
「ラジアル(半径方向の)」および「半径方向に」は、タイヤの回転軸線に半径方向に向かう方向、或いはタイヤの回転軸線から半径方向に離れる方向を意味する。
【0041】
「ラジアルプライ構造」は、タイヤの赤道面に対して650から900の間の角度に向けられた補強コードを少なくとも1つのプライが有する1つまたは2つ以上のカーカスプライを意味する。
【0042】
「ラジアルプライタイヤ」は、ビードからビードへ延びるプライコードがタイヤの赤道面に対して650から900の間のコード角度で配置された、ベルトが巻かれ、または周方向に制限された空気入りタイヤを意味する。
【0043】
「ランフラット」または「ランフラットタイヤ」は、膨張していないか、あるいは十分に膨張していないときに限られた機能を実現するように構成されたタイヤである。
【0044】
「断面高さ」は、赤道面における公称リム直径からタイヤの外径までの半径方向の距離を意味する。
【0045】
「断面幅」は、標準空気圧で空気を入れられて24時間経過後、荷重が掛けられていない状態での、サイドウォールのラベル、装飾または保護バンドによる隆起部を除いた、タイヤの軸線に平行な、サイドウォールの外側間の最大直線距離を意味する。
【0046】
「ショルダ」は、トレッド縁部のすぐ下にある、サイドウォールの上部を意味する。
【0047】
「サイドウォール」は、タイヤの、トレッドとビードとの間の部分を意味する。
【0048】
【従来技術】
図1は、従来技術の典型的な空気入りラジアルランフラットタイヤ100の断面を示している。タイヤ100は、トレッド112と、第1のあるいは内側のベルト124および第2のあるいは外側のベルト126を有するベルト構造(ベルト)と、一対のサイドウォール116と、カーカス122とを有している。カーカス122は、第1のあるいは内側のプライ130、第2のあるいは外側のプライ132、非通気性のインナーライナ134、および一対のビード領域120を有している。各ビード領域120は、ビード136およびビードフィラーエイペックス121を有している。各サイドウォール116は、第1のあるいは軸線方向に最も内側のくさびインサート140と、第2のあるいは軸線方向に最も外側のくさびインサート141とを有している。最も内側のインサート140は、インナーライナ134と第1のプライ130との間に配設されており、それに対して、第2のくさびインサート141は第1のプライ130と第2のプライ132との間に配設されている。各サイドウォール部116内の2対のくさびインサート140、141はそれぞれ、空気圧が低いか、あるいは零であるときに、サイドウォール部の、トレッド112の地面接触部分のすぐ隣りにある部分に加えられる、他の場合には極端な変形に抵抗するためのより大きな構造弾性(剛性)構造をサイドウォールに作用させる。したがって、カーカス122のインサート補強サイドウォール116は、限られたランフラット機能をタイヤ100に付与する。
【0049】
図1を見るとわかるように、タイヤ100のサイドウォール部内の構造補強構造はサイドウォール116の全厚さをかなり大きくする。実際、従来技術のこの一般的なランフラットタイヤ100の図は、ランフラットタイヤ設計を特徴付ける多少とも一様な厚さを有するサイドウォール116を示している。インサートで補強されたサイドウォール116は、タイヤの空気が抜けたときにサイドウォールのたわみを最小限に抑えながらタイヤ100の荷重を支持する。このようなランフラット構造は、一般に、完全膨張条件の下で車両の良好なハンドリングおよび性能を実現し、タイヤの空気が抜けたときに許容されるランフラット時車両ハンドリングおよび許容されるランフラット動作寿命を実現する。
【0050】
図2は、図1のタイヤ100の変形形態である、従来技術のランフラットタイヤ200の一方の側の断面図である。タイヤ断面の他方の側(不図示)の構成要素は、断面の、図示されている側の構成要素とほとんど同じである。タイヤ200は、各サイドウォール245内に1つの三日月形くさびインサート240を有している。タイヤ200は、図1の従来技術のタイヤ100に示されている2つのカーカスプライ130、132ではなく単一のカーカスプライ230を有している。各インサート240は、サイドウォール216内の、カーカスプライ230とインナーライナ234との間に配設されている。従来技術のタイヤ100および200の従来技術のインサート140、141、240は広範囲の弾性材料で構成することができる。
【0051】
図3は、図2に示されている従来技術のサイドウォール当たり1くさびインサート設計の部分「近視眼的」断面図であり、他の場合には真の断面図で見えるある線が省略されている。図3の各要素は、図2の、同じ参照番号を有する要素と同じである。このような部分図によって、以下の本発明の説明における、インサートの動力学的な作用の簡単な議論が可能になる。
【0052】
図2のインサート240の拡大断面図を示す図3を参照するとわかるように、インサート240は、その凹側246でインナーライナ234に接し、凸側248でカーカスプライ230に接している。くさびインサート240の、地面のすぐ隣りの部分は、標準空気圧動作時に生じる垂直荷重を受けたときに凹度を増すようにたわみ、ランフラット動作時にはさらにそのようにたわむ。したがって、くさびインサート230の凹状の軸線方向最内側246に圧縮応力がかかり、同時に、凸状の軸線方向最外側248に引張応力がかかる。この引張応力は主として、隣接するプライ230によって生じる。このような圧縮応力および引張応力は、インサート240およびプライ230のサイドウォール補強特性に関連するものであり、タイヤ200(図2)が完全に膨張しているときでも存在する。
【0053】
理想的には、ランフラットタイヤの補強されたサイドウォールは、標準空気圧動作時には、対応するサイズの非ランフラットタイヤの補強されたサイドウォールと同程度に可撓性であり、しかもランフラット動作時には剛性であるべきである。しかし、サイドウォール補強くさびインサートにより、同様なアスペクト比を有する対応する非ランフラットラジアルプライタイヤのサイドウォールの場合よりも、通常の路面粗度の吸収度が低くなるので、図1、2、および3に示されている種類の従来技術のランフラットタイヤのサイドウォールは、標準空気圧動作時には比較的剛性である。したがって、従来技術のタイヤ100および200の従来技術のサイドウォール140、141、240の場合、標準空気圧で使用されたときに、補強され剛性にされたサイドウォールの存在を反映するランフラットタイヤが得られる。すなわち、インサートが存在することによってサイドウォール部により高い剛性が付与されるために生じるより高いサイドウォール剛性によって、乗り心地がよりごつごつした不快なものになる。
【0054】
図8は、標準空気圧のランフラットタイヤの空気が徐々に抜けていくときにインサートの剛性がどのように変化するかをグラフ形式で示している。タイヤの空気が徐々に抜けていくときには、インサート剛性は徐々に高くなるに過ぎない。したがって、インサート剛性は、標準空気圧動作時には非常に低くなり、ランフラット動作時には非常に高くなることが望ましいが、従来のインサートでこれを実現することはできず、従来のインサートの剛性はある種の妥協値として構成されている。したがって、従来技術の設計では、標準空気圧動作時とランフラット動作時のどちらでも各サイドウォールに等しい補強剛性を付与し、したがって、標準空気圧動作時に乗り心地が悪くなりかつハンドリング特性が不十分になると共に、ランフラット動作時に剛性の構造支持をもたらすランフラットラジアルタイヤが得られていたことを、特にグラフから理解することができる。
【0055】
従来技術のランフラットラジアルタイヤは、標準空気圧動作時およびランフラット動作時に一般に高い転がり抵抗も有する。さらに、従来技術のランフラットラジアルタイヤには、標準空気圧高速動作時およびランフラット動作時に熱を発生させるインサートが含まれていた。最後にいうと、従来技術のランフラットタイヤは、限られた動作寿命と適度なハンドリング特性のみを有していた。
【0056】
【好ましい実施形態】
本発明では、各サイドウォールに単一のくさびインサートを設けることも企図されているので、図2および3に示されている従来技術のサイドウォール当たり単一くさびインサートランフラット設計は特に本発明に関連がある。本発明のインサートの一般化された実施形態は図4(A)および4(B)の概略断面図に示されている。
【0057】
図4(A)は、本発明による周方向に配設されたインサート440の一実施形態の部分概略断面図である。標準空気圧タイヤにおけるインサート440のプロファイルが図4(A)に示されている。インサート440は、断面が三日月形であり、インサート440の軸線方向外側部分および残りの部分を形成するより剛性の高い概ね弓状の弾性層444(すなわち、多孔部442よりも剛性)に取り付けられた(内部に埋め込まれた)インサート440の軸線方向内側部分に三日月形弾性多孔部442を有している。多孔部442は、接着剤や重ね合わせて成形することなど、任意の適切な手段によってより剛性の高い層444に取り付けられている。多孔部442は、インサート440の軸線方向内側部分に位置し、その凸状縁部が軸線方向外側を向くことが好ましい。インサート440は、その軸線方向内側でインナーライナ434に接し、軸線方向外側でプライ430に接している。
【0058】
多孔部442は通常、独立気泡多孔性エラストマまたは熱可塑性エラストマである。多孔部442は、圧縮時に、孔が完全につぶれないうちは約3MPa(メガパスカル)から10MPaの間の圧縮係数を有し、孔がつぶれたときには約15MPaから80MPaの間のずっと高い圧縮係数を有する。多孔部422の多孔度(総エラストマ体積に対する空隙体積の比)は10%から40%の間であり、好ましくは20%から30%の間である。より剛性の高い層444は、通常は非多孔性エラストマまたは熱可塑性材料エラストマで作られている。より剛性の高い層444は、多孔部442よりもずっと剛性が高く、ある程度可撓性であるが主として伸長不能であり、約3MPaから30MPaの間、好ましくは約5MPaから20MPaの間の圧縮係数を有する。
【0059】
図4(B)は、ランフラット動作時(タイヤの空気圧が不十分であるか、あるいはタイヤの空気が抜けている)の、図4(A)のインサートのプロファイルを示している。構成要素および参照番号は、図4(A)の構成要素および参照番号と一致している。ランフラット動作および標準空気圧のどちらでも、多孔部442は圧縮を受け、より剛性の高い部分444は張力と圧縮の両方を受ける。ランフラット動作時に、多孔部442は、その孔がほぼつぶれるほど強く圧縮される(この場合、孔内に捕捉されている空気が強く圧縮され、孔を完全につぶさない)。(ランフラット動作時に)孔がつぶれると、名目上の多孔部442はもはや多孔性ではなくなり、むしろ固体エラストマになる。したがって、多孔部442は、孔がつぶれたとき(ランフラット動作時)には、孔がつぶれていないとき(タイヤが標準空気圧であるとき)よりもずっと高い弾性(剛性)係数を有する。本発明のあらゆる実施形態において、多孔部442の軸線方向内側部分は軸線方向外側部分よりも強く圧縮されるので、多孔部442の軸線方向外側部分よりも軸線方向内側部分において多孔部442の孔を大きくするか、あるいはその数を多くすると有利である。多孔部442を独立気泡として説明しているが、多孔度がエラストマの60%から90%の間であり、残りの部分が気体、たとえば空気である連続気泡を組み込むことも本発明の範囲内である。
【0060】
図9は、標準空気圧タイヤの空気が徐々に抜けて行くときに多孔層442の多孔度(総エラストマ体積に対する空隙体積の比)(曲線902で示されている)および剛性(本明細書では、インサート440の弾性係数と同様に、たわみの増分変化当たり荷重の増分変化として定義されている(曲線904で示されている))が、どのように変化するかをグラフ形式で示している。孔が、ゾーン901で徐々に閉じていくにつれて、多孔度(曲線912の区間912)がタイヤのたわみと共に低下していき、インサートの剛性(曲線904の区間914)がタイヤのたわみと共にわずかに高くなっていく。孔がゾーン920でほぼつぶれると、多孔度(曲線912の区間922)が零に近づき、インサートの剛性(曲線904の区間924)がタイヤのたわみと共に著しく高くなる。孔がゾーン930でつぶれており、空隙体積がほぼ零であるとき、多孔度(曲線902の区間932)は約零でほぼ一定のままであり、剛性(曲線904の区間934)は、タイヤのたわみが増大するにつれてほんの少しだけ高くなる。
【0061】
したがって、インサート440は、ランフラット動作時には、比較的剛性であり、タイヤ荷重を支持し、標準空気圧時には、は比較的可撓性であり、非ランフラットタイヤの所望のドライビング特性を実現する。これは、サイドウォール補強インサートに望ましいことであり、かつ図8に示されているように、従来の固体インサートが実現できないことである。
【0062】
図11(A)は、非ランフラットタイヤ(曲線1114)、従来技術のランフラットタイヤ(曲線1110)、および本発明によるタイヤ(曲線1112)に関する、標準空気圧タイヤの荷重とタイヤたわみとの関係を示すグラフである。図11(A)は、タイヤに対する荷重が増大するにつれてタイヤのたわみが大きくなることを示している。標準空気圧時の、典型的なタイヤ荷重レベル1111では、非ランフラットタイヤおよび本発明によるランフラットタイヤは、従来技術のランフラットタイヤよりもずっと大きくたわみ、それによって、より柔らかくより快適な乗り心地を与えている。図11(B)は、非ランフラットタイヤ(曲線1124)、従来技術のランフラットタイヤ(曲線1120)、および本発明によるタイヤ(曲線1122)に関する、空気の抜けたタイヤの荷重とタイヤたわみとの関係を示すグラフである。図11(B)は、タイヤに対する荷重が増大するにつれてタイヤのたわみが大きくなることを示している。空気が抜けた時の、典型的なタイヤ荷重レベル1111では、非ランフラットタイヤ(曲線1124)は過度にたわんでタイヤの荷重を保持できなくなり、従来技術のランフラットタイヤ(曲線1120)はこれよりもずっとたわみが小さく、タイヤの荷重を保持することができるが、たわみおよび熱による損傷をいくらか受け、本発明によるタイヤ(曲線1122)は、従来技術のランフラットタイヤにほぼ等しい。
【0063】
本明細書で説明する本発明の技術思想では、このように補強されたサイドウォールに標準空気圧動作時には低い剛性を付与し、ランフラット動作時には高い剛性を付与する斬新なくさびインサートサイドウォール補強構造がランフラットラジアルプライタイヤに与えられる。言い換えれば、本発明を組み込んだランフラットタイヤは、標準空気圧動作時に柔らかく快適な乗り心地と良好なハンドリング特性を実現し、しかも効果的で持続するランフラット機能に必要な必須のサイドウォール剛性を確保する。
【0064】
図5(A)は、本発明による周方向に配設されたインサート540の第2の実施形態の概略断面図である。標準空気圧タイヤにおけるインサート540のプロファイルが図5(A)に示されている。インサート540は、断面が三日月形であり、インサート540の軸線方向内側部分以外の残りの部分を構成するより剛性の高い弾性層544(すなわち、多孔部542よりも剛性が高い)に囲まれたインサート540の軸線方向内側部分に埋め込まれたいくらか半円形の弾性多孔部542を有している。多孔部542は、接着剤や重ね合わせて成形することなど、任意の適切な手段によってより剛性の高い層544に取り付けられている。ほぼ半円形の多孔層542は、インサート540の垂直方向中央、軸線方向内側部分に位置し、その丸い縁部が軸線方向外側を向くことが好ましい。インサート540は、その軸線方向内側でインナーライナ534に接し、軸線方向外側でプライ530に接している。
【0065】
図5(B)は、ランフラット動作時の、図5(A)のインサート540のプロファイルを示している。構成要素および参照番号は、図5(A)の構成要素および参照番号と一致している。この第2の実施形態の動作原理は、第1の実施形態(図4(A)および4(B)に示されている)と同じである。ランフラット動作時に、多孔部542は、その孔がほぼつぶれるほど強く圧縮される。多孔部542は、孔がつぶれたとき(ランフラット動作時)には、孔がつぶれていないとき(タイヤが標準空気圧であるとき)よりもずっと高い弾性係数を有する。したがって、インサート540は、ランフラット動作時には、比較的剛性であり、そのタイヤに対する荷重を支持し、標準空気圧時には、比較的可撓性であり、非ランフラットタイヤの所望のドライビング特性を実現する。
【0066】
多孔部542は通常、独立気泡多孔性エラストマまたは熱可塑性エラストマである。多孔部542は、圧縮時に、孔が完全につぶれないうちは約3MPaから10MPaの間の圧縮係数を有し、孔がつぶれたときには約15MPaから80MPaの間のずっと高い圧縮係数を有する。より剛性の高い層544は、通常は非多孔性エラストマまたは熱可塑性材料エラストマで作られている。より剛性の高い層544は、多孔部542よりもずっと剛性が高く、約3MPaから30MPaの間の圧縮係数を有する。より剛性の高い層544は、この第2の実施形態では多孔層542の近傍の領域のみで湾曲すればよいので、主として伸長不能であり、第1の実施形態のより剛性の高い層444(図4(A)、4(B))に使用される材料よりも高い剛性を有する。
【0067】
図6(A)は、本発明による周方向に配設されたインサート640の第3の実施形態の部分概略断面図である。標準空気圧タイヤにおけるインサート640のプロファイルが図5(A)に示されている。インサート640は、断面が三日月形であり、インサート640の軸線方向内側部分以外の残りの部分を構成するより剛性の高い弾性層644(すなわち、多孔部642よりも剛性が高い)に囲まれたインサート640の軸線方向内側部分に埋め込まれたほぼ三角形の弾性多孔部642を有している。多孔部642は、接着剤や重ね合わせて成形することなど、任意の適切な手段によってより剛性の高い層544に取り付けられている。三角形の多孔層642は、インサート640の軸線方向内側部分に位置し、その頂点の1つが軸線方向外側を指し示すことが好ましい。インサート640は、その軸線方向内側でインナーライナ634に接し、軸線方向外側でプライ630に接している。
【0068】
図6(B)は、ランフラット動作時の、図6(A)のインサート640のプロファイルを示している。構成要素および参照番号は、図6(A)の構成要素および参照番号と一致している。この第3の実施形態の動作原理は、図5(A)、5(B)の第2の実施形態と同じである。ランフラット動作時に、多孔部642は、その孔がほぼつぶれるほど強く圧縮される。多孔部642は、孔がつぶれたとき(ランフラット動作時)には、孔がつぶれていないとき(タイヤが標準空気圧であるとき)よりもずっと高い弾性係数を有する。したがって、インサート640は、ランフラット動作時には、比較的剛性であり、そのタイヤに対する荷重を支持し、標準空気圧時には、比較的可撓性であり、非ランフラットタイヤの所望のドライビング特性を実現する。
【0069】
材料および材料仕様の選択については、この第3の実施形態は前述の第2の実施形態と同じである。
【0070】
より剛性の高い層644は、インサート640が荷重を受けたときに湾曲するためのヒンジとしてよりうまく働くように多孔部642の近傍で可撓性であり、しかもランフラット条件の下で最大の剛性をもたらすようにあらゆる部分で剛性であることが望ましい。残念なことに、(より可撓性の高い材料を選択するか、あるいはより剛性の高い層644をより薄くすることによって)より剛性の高い層644の可撓性を高くしてヒンジ効果を改善すると、ランフラット動作時の剛性が損なわれ、より剛性の高い層644の剛性を高くしてランフラット動作時の剛性を改善すると、ヒンジ効果が損なわれる。したがって、設計者は、より剛性の高い層644に対してある種の中間剛性を選択しなければならない。
【0071】
図7(A)は、本発明による周方向に配設されたインサート740の第4の実施形態の部分概略断面図である。標準空気圧タイヤにおけるインサート740のプロファイルが図7(A)に示されている。インサート740は、断面が三日月形であり、インサート740の軸線方向外側部分に埋め込まれた伸長不能な可撓性ヒンジ部(「ヒンジ」)746に取り付けられた、インサート740の半径方向中央、軸線方向内側部分に埋め込まれた断面が三角形の弾性多孔部742と、インサート740の残りの部分を構成する剛性の高い2つのくさび744A、744B(多孔部742よりずっと剛性が高い)とを備えている。多孔部742、ヒンジ部746、および剛性の高いくさび744A、744Bは、重ね合わせて成形することなど、任意の適切な手段によって互いに取り付けられている。インサート740は、その軸線方向内側でインナーライナ734に接し、軸線方向外側でプライ730に接している。
【0072】
三角形の多孔層742は、インサート740の軸線方向内側部分に位置しており、その頂点の1つが軸線方向外側を指し示している。ヒンジ部746は、多孔部742の周りに垂直方向に対称的に位置している。図7(A)で、ヒンジ部746の上縁部748Aおよび下縁部748Bは、垂直方向に多孔部742を越えた位置までは延びないように示されているが、このことは必要ではない。ヒンジ部746の上縁部748Aは多孔部742より上まで延びることができ、ヒンジ部746の下縁部748Bは多孔部742より下まで延びることができる。
【0073】
荷重を受けたときに、ヒンジ部746は、剛性の高いくさび744A、744Bが多孔部742を圧縮するようにピボット回転するためのヒンジとして働く。荷重を受けたときに(標準空気圧動時またはランフラット時)、多孔部742は圧縮されて小さくなり、ヒンジ部746は張力を受けるが、伸長不能であるので伸長しない。ヒンジ部746は、繊維補強エラストマを使用することなどによって、できるだけ可撓性を高くすると共にできるだけ伸長不能にすべきである。可撓性が高いとたわみ劣化が低減され、伸長不能である場合、ヒンジ部746は、張力をかけられたときに伸びることなくヒンジとして働くことができる。
【0074】
図7(B)は、ランフラット動作時の、図7(A)のインサート740のプロファイルを示している。構成要素および参照番号は、図7(A)の構成要素および参照番号と一致している。この第4の実施形態の動作原理は、(図6(A)、6(B))の第3の実施形態と同じであるが、さらに以下の利点を有する。ランフラット動作時に、多孔部742は、その孔がほぼつぶれるほど強く圧縮され、剛性が非常に高くなり、ヒンジ部746も、張力を受けかつ伸長不能であるので剛性が非常に高くなり、剛性の高いくさび744A、744Bは常に剛性が非常に高く、したがって、ランフラット動作時にはインサート740全体の剛性が非常に高くなる。標準空気圧時には、インサート740は、可撓性の多孔部742と、ヒンジとして働く可撓性のヒンジ部746とによって、高い可撓性を有することができる。したがって、インサート740は、ランフラット動作時には、非常に剛性が高く(第3の実施形態のインサート640よりも剛性が高い)、そのタイヤに対する荷重を剛性に支持し、標準空気圧時には、非常に可撓性が高く(第3の実施形態のインサート640よりも可撓性が高い)、非ランフラットタイヤの所望の可撓性ドライビング特性を実現する。
【0075】
多孔部742は通常、独立気泡多孔性エラストマまたは熱可塑性エラストマである。多孔部742は、圧縮時に、孔が完全につぶれないうちは約3MPa(メガパスカル)から10MPaの間の圧縮係数を有し、孔がつぶれたときには約15MPaから80MPaの間のずっと高い圧縮係数を有する。ヒンジ部746は、通常は、繊維補強エラストマや熱可塑性材料エラストマなど、伸長不能な非多孔性高可撓性エラストマで作られている。剛性の高いくさび744A、744Bは、ポリマーや熱可塑性ポリマーなどの材料で作られている。
【0076】
図10は、本発明の第1の実施形態を組み込んだランフラットタイヤ1000の断面図である。タイヤ100は、トレッド1012、ベルト構造(ベルト)1014、一対のサイドウォール1016、およびカーカス1022を有している。カーカス1022は、少なくとも1つのプライ1030、非通気性インナーライナ1034、および一対のビード領域1020を有している。各ビード領域1020は、ビード1036およびビードフィラーエイペックス1021を有している。各サイドウォール1016は、インナーライナ1034とプライ1030との間に配設されたインサート1040を含む。
【0077】
インサート1040は、図4(A)の実施形態と同じであり、断面が三日月形であり、インサート1040の軸線方向外側部分に沿って弓状のより剛性の高い弾性層1044(すなわち、多孔部1042よりも剛性が高い)に取り付けられたインサート1040の軸線方向内側部分に三日月形弾性多孔部1042を有している。多孔層1042は、インサート1040の垂直方向中央、軸線方向内側部分に位置しており、その凸状縁部が軸線方向外側を向いている。代替的に、インサート1040は、図5(A)、6(A)又は7(A)の実施形態のものと同じものを使用することができる。
【0078】
図10に示されている実施形態は、補強されたサイドウォールが、標準空気圧動作時に低い構造慣性モーメントを有し、ランフラット動作時に高い構造慣性モーメントを有するランフラットタイヤ設計の実施形態である。
【0079】
本明細書で4つの実施形態に例示されているように、本発明は、従来技術に欠けている機能を実現する。本発明は、各サイドウォールに、標準空気圧動作時に最小の補強剛性を付与し、ランフラット動作時に最大の補強剛性を付与し、それによって、標準空気圧動作時に改善された乗り心地およびハンドリング特性を実現すると共に、ランフラット動作時に剛性の構造支持をもたらす。本発明のインサートの一部は多孔性であるので、従来のインサートよりも軽量にすることができる。標準空気圧時には、本発明のインサートのたわみの大部分が柔らかい多孔部によって生じるため、転がり抵抗が低くなり、したがって、発熱が少なくなり、ハンドリング特性が向上する。ランフラット動作時には、インサートの剛性が従来のインサートよりも高いため、たわみとそれに伴う発熱が少なくなる。
【0080】
本発明をその実施形態と組み合わせて説明したが、前述の説明および議論を考慮することによって当業者に代替形態、修正形態、および変形形態が明らかになることは明白である。本発明は、添付の請求の範囲の範囲内のすべてのそのような代替形態、修正形態、および変形形態を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】各サイドウォール内に複数のくさびインサートを有する、従来技術のランフラットタイヤの断面図である。
【図2】各サイドウォール内に単一のくさびインサートを有する、従来技術のランフラットタイヤの一側面の断面図である。
【図3】従来技術のくさびインサートの概略部分断面図である。
【図4】図(A)は標準空気圧タイヤの場合の、本発明によるインサートの一実施形態の断面図である。図(B)はランフラット動作の場合の、図(A)のインサートの断面図である。
【図5】図(A)は標準空気圧タイヤの場合の、本発明によるインサートの第2の実施形態の断面図である。図(B)はランフラット動作の場合の、図(A)のインサートの断面図である。
【図6】図(A)は標準空気圧タイヤの場合の、本発明によるインサートの第3の実施形態の断面図である。図(B)はランフラット動作時の、図(A)のインサートの断面図である。
【図7】図(A)は標準空気圧タイヤの場合の、本発明によるインサートの第4の実施形態の断面図である。図(B)はランフラット動作時の、図(A)のインサートの断面図である。
【図8】従来技術のインサートの剛性トレッドとタイヤ空気圧の低下との関係を示すグラフである。
【図9】本発明のインサートの剛性とタイヤ空気圧の低下との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の第1の実施形態によるランフラットタイヤの断面図である。
【図11】図(A)は標準空気圧タイヤ、非ランフラットタイヤ1114、従来技術のランフラットタイヤ1110、本発明によるタイヤ1112のタイヤ空気圧の低下と荷重の関係を示すグラフである。図(B)は空気の抜けたタイヤ、非ランフラットタイヤ、従来技術のランフラットタイヤ、本発明によるタイヤのタイヤ空気圧の低下と荷重の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
430、630 プライ
434、634 インナーライナ
440、540、640、740、1040 インサート
442、542、642、742、1042 多孔部
444、544、644、1044 剛性の高い弾性層
744A、744B くさび
746 ヒンジ部
748A 上縁部
748B 下縁部
1000 ランフラットタイヤ
1012 トレッド
1016 インサート
1020 ビード領域
1022 カーカス
1030 プライ
1034 インナーライナ
1036 ビード

Claims (3)

  1. トレッド(1012)と、少なくとも1つのラジアルプライ(1030)、2つのビード領域(1020)およびそれぞれが少なくとも1つのインサート(1040)によって補強された2つのサイドウォール(1016)を有するカーカス(1022)と、前記トレッドと前記カーカスとの間のベルト構造(1014)とを有する空気入りラジアルプライランフラットタイヤ(1000)において、
    各インサート(1040)は、前記インサート(1040)の軸線方向内側部分に位置する弾性多孔部(1042)を有しており、前記弾性多孔部は、前記インサート(1040)の残りの部分を構成するより剛性の高い弾性層(1044)に埋め込まれている空気入りラジアルプライランフラットタイヤ(1000)。
  2. 前記弾性多孔部は、独立気泡多孔性エラストマまたは熱可塑性エラストマである、請求項1に記載の空気入りラジアルプライランフラットタイヤ(1000)。
  3. トレッド(1012)と、少なくとも1つのラジアルプライ(1030)および2つのビード領域(1020)を有するカーカス(1022)と、それぞれ少なくとも1つのくさびインサート(1040)によって補強された2つのサイドウォール(1016)と、前記トレッドと前記カーカスとの間のベルト構造(1014)とを有する空気入りラジアルプライランフラットタイヤ(1000)において、
    各インサート(1040)は、前記インサート(1040)の軸線方向外側部分に埋め込まれた伸長不能な可撓性ヒンジ部746に取り付けられた、前記インサート(1040)の軸線方向内側部分に埋め込まれた三角形の断面を有する弾性多孔部と、前記多孔部(742)よりも剛性が高く、前記インサート(1040)の残りの部分を構成する、剛性の高い2つのくさび(744A、744B)とを有している、空気入りラジアルプライランフラットタイヤ(1000)。
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