JP4733293B2 - 拡大された荷重保持能力を有する空気入りタイヤ - Google Patents

拡大された荷重保持能力を有する空気入りタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、全般的には空気入りタイヤに関し、特に、荷重保持能力を高めるように変更されたサイドウォールプライラインおよびビード部を有するタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気入りタイヤのサイドウォールは、このような従来のタイヤに半径方向に望ましい可撓性を付与する。この半径方向の可撓性によって、トレッド表面は路面の凸凹に対処するように半径方向内側に移動することができる。しかし、従来のタイヤのサイドウォールはまた、望ましくない軸線方向および周方向の可撓性によってタイヤの性能を制限する。サイドウォールの軸線方向の可撓性によって、コーナリング時のタイヤの応答性が制限され、周方向の可撓性により、タイヤの、加速および減速時に生じるねじり力に対処する能力が制限される。また、サイドウォールに必要な空間のために、ホイールの最大サイズと、所与の全タイヤ直径の場合にホイールにはめることのできる制動機構のサイズとが制限される。
【0003】
標準空気圧のとき、従来のタイヤのサイドウォールは、路面と起こりうる接触からリムを保護する。また、従来のサイドウォールは、張力を作用させ、標準空気圧のタイヤ内の空気によってもたらされる圧縮力を拘束することによって、乗物の重量および路上の凸凹による衝撃力を分散させる。しかし、タイヤがパンクしたときなど、標準空気圧が失われると、従来のタイヤの比較的薄く可撓性のサイドウォールがつぶれて座屈し、それによって、サイドウォールが半径方向の可撓性、リムフランジの保護や、ホイールから路面への力の分散など、通常の機能を実現しなくなる。
【0004】
荷重保持能力(LCC)は、通常、空気入りタイヤの荷重指数(LI)によって表され、タイヤ充填圧力(P)、およびタイヤ内に含まれる容積(V)と関係している。欧州タイヤリム技術協会(ETRTO)は、次式を用いてこの関係を表している。
【0005】
【数1】
LCC=αVβ(P+P0
上式で、α(アルファ)およびβ(ベータ)係数は、タイヤ耐久性試験の結果を解釈することにより、ETRTOによって固定されている。タイヤ圧(P)はETRTO基本空気圧である。米国では、タイヤリム協会(TRA)が同様な数式を使用して、ETRTOの荷重保持能力に相当する「荷重指数」(LI)を求めている。空気入りタイヤのサイドウォールの変更はLCC(およびLI)によって制限される。たとえば、長さの短いサイドウォール(より小さいアスペクト比)が必要である場合は通常、同じ荷重保持能力LCCを維持するために充填圧Pでほとんど同じ容積Vを維持するようにタイヤ幅および/または外径が大きくされる。あるいは、ETRTO試験においてLCCのαおよび/またはβ係数のより高い値を得て、それによってより少ないタイヤ容積Vで同じLCCを実現するように、タイヤの設計を変更することができる。小さいアスペクト比を有する従来のラジアルプライタイヤは、1つにはサイドウォールの制限に対処するために開発されている。米国特許第4811771号(以下、’771号)によって指摘されたように、現在、道路用パッセンジャータイヤには基本的に2種類の形状がある。すなわち、高アスペクト比タイヤ(アスペクト比>65)および低アスペクト比タイヤ(アスペクト比<65)である。低アスペクト比タイヤは、サイドウォールの半径方向高さがタイヤ幅に対して小さくされたタイヤであり、高アスペクト比タイヤよりも優れたコーナリング特性および低い転がり抵抗を有する。特許’771号は、より大きな直径を有する新規のホイールおよびリム(18インチから20インチ(約45.72cmから約50.8cm))と共に使用される特殊な低アスペクト比タイヤ(アスペクト比40から45)の使用を開示している。
【0006】
サイドウォールの半径方向高さを小さくすることはすでに認識されている。米国特許第1293528号は、重量保持能力に対して最も有利な幅を形成する膨張時断面積、および必要な緩衝作用を実現するのに必要な最小半径方向高さのみを有し、したがって、ホイールリムを走行面にできるだけ近づけることができ、それによって駆動力を最も効率的に伝達することのできる空気入りタイヤを、複数のチェーンリングを「膨張不能な」ボンドとして使用することによって実現することを開示している。
【0007】
米国特許第1456062号(以下、’062号)は、既存の種類の膨張タイヤとは異なり、幅の広いゲーブル状トレッドから独立した直線状のサイドウォールまたはベリー部を有していないタイヤを開示している。この場合、適切な伸長不能ベースビードを除くタイヤカバー全体が、「既存の種類の個体ゴムバンドタイヤと置き換えるために使用できる」衝撃吸収トレッドである。このトレッドは円弧状であり、中心線上に幅の狭い鈍角のエイペックスを有しており、したがって、かけられる荷重によってフットプリントの大きさが変化する。この特許の説明から判定できるのは、タイヤが現代のタイヤと同じ意味でのベルトやビードを有さないことに過ぎない。この特許は、「伸長不能なベースビード」について述べているが、「織物コードから製造することができ、エンドレスでありあらゆる方向において桁外れに強靭な、好ましくは薄く柔軟な土台」の一部としてこのようなビードを説明し図示している。ベルトを有さないこの非ラジアルプライタイヤはまた、空気の抜けた平坦なタイヤが、ホイールリムフランジに荷重をかけることなくホイールのほぼ平坦な壁に押し付けられることによって乗物を支持するのに十分な厚さとなる、’062号特許の図3を見るとわかるリムフランジ保護機能および限られたランフラット機能を実現する。
【0008】
他の特許は、25%程度の低いアスペクト比を有するが依然としてサイドウォールを有する、レーシングタイヤなどのタイヤについて説明している。たとえば、ドイツ特許第2534840号は、タイヤの総幅の少なくとも2分の1であり、好ましくはタイヤの総幅の3分の2より小さい幅を有する走行トレッドを備えた低アスペクト比タイヤを開示している。タイヤ幅の残りの部分は、半径方向にタイヤリムのシート表面の方へ向けられるサイドウォールを有している。
【0009】
ドイツ特許第2127588号は、タイヤが低圧力で膨張させられたときに平坦になるように凹状に成形された幅の広いトレッドを有するレーシングカー用の非常に低いプロファイルを有する空気入りタイヤ(アスペクト比25%未満)を開示している。このリムの最大幅はホイール直径の120%である。このタイヤはラジアル構造またはクロスプライ構造を有することができる。サイドウォールの外面は、膨張させていないタイヤではほぼ平坦で垂直であるが、プライラインはビードからサイドウォールまで標準曲率を有する。
【0010】
米国特許第5785781号は、低圧力または零圧力での走行時にタイヤを支持するように、特別に設計されたリム上のトレッド支持リングと組み合わされた比較的直線状のサイドウォールを備えたタイヤを開示している。このタイヤは、ビードの半径方向内側に余分のリムフランジも備えているリム上の傾斜シートに係合する、外側に傾斜するビードのシートの半径方向近傍に、軸線方向に最も遠く離れた点がある、ラジアルプライケーシングを有している。タイヤがこの特別に設計されたリム上に取り付けられ使用圧力まで膨張させられると、タイヤのカーカス補強構造(プライ)はビード領域から対応するサイドウォールまで一定の湾曲方向を有し、[ビード]補強リングを備えた[プライライン]の接触点の接線は、第5欄40行目から61行目で述べられているように、少なくとも70°で、好ましくは少なくとも80°であり、より好ましくは90°よりも大きい、外側の方へ開放する角度φを、回転軸線と共に形成する。各リムビードシートのベースは、回転軸線と共に形成される角度に傾斜し、この角度は、軸線方向内側および半径方向外側に開放しており、0°よりも大きく、好ましくは10°から40°である。軸線方向外側のリムフランジは、90°よりも小さく、好ましくは40°から50°の間の、半径方向および軸線方向に外側の方へ開放する角度γを、回転軸線と共に形成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
容易には明らかにならないが、従来の空気入りラジアルタイヤと比べて優れた性能をもたらす新規の寸法特性を持つ空気入りラジアルタイヤを開発できる可能性が存在する。したがって、本発明の課題は、改良されたハンドリングおよび性能を、従来の形状の(すなわち、標準的な)ホイールリム構造で使用するのに適した適切な半径方向可撓性、十分なリムフランジ保護、および拡張されたランフラット機能と組み合わせたこのようなタイヤを開発することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来の市販のホイールリム上に取り付けるように設計された空気入りタイヤの荷重保持能力を高める(荷重指数を拡大する)ための、空気入りタイヤのプライラインビード領域構造の変更に関する。
【0013】
本発明によれば、より高い荷重保持能力を有する(拡大された荷重指数)を有するが、従来の市販のホイールリムに適合する空気入りタイヤは、修正されたカーカスプライラインを有している。このタイヤは、トレッド領域と、それぞれがビードを有する2つのビード領域を備えるカーカス構造と、2つのビード領域の間に延びている、コードで補強された少なくとも1つの弾性プライと、トレッド領域と各ビード領域の間に延びている2つのサイドウォールとを有している。タイヤは、回転軸線ARに直交するように、タイヤの赤道面EPから距離A/2だけ離れて配設されたラインL1およびL2によって規定される断面幅(SW)と、それぞれ、ラインL1およびL2に平行であり、かつ、軸線方向内側に赤道面EPの方へ延びてラインL1およびL2から1mmないし4mmの距離d1、d2だけ間隔を置いて配置されたラインM1およびM2と、それぞれ、少なくとも1つの弾性プライからタイヤの回転軸線ARまでの最小半径方向距離dp1、dp2に位置する、ラインM1およびM2上の点P1、P2とを有しており、弾性プライは、点P1およびP2を含むプライラインPLを有しており、プライラインPLは、ラインM1、M2から軸線方向に0mmないし6mmの距離d3、d4以上離れることなく、点P1およびP2から半径方向外側にそれぞれ半径方向距離r1、r2だけ延びてタイヤのクラウン部CPに達している。r1、r2は、距離dp1、dp2を断面高さSHの30%から70%の値だけ超える値を有する距離として定義される。
【0014】
本発明によれば、r1、r2は、距離dp1、dp2をタイヤの断面高さSHの30%から70%、好ましくは40%から60%の値だけ超える値を有する距離として定義される。プライライン(PL、PL’)は、サイドウォール内で各ビードから半径方向外側に、軸線方向(A)に対して角度φで延びており、サイドウォールプライライン角度φは軸線方向および半径方向外側に開放しており、80°から100°の範囲である。各ビード領域は、軸線方向(A)に対して角度αを形成するリムビードシートラインを有するビードベースを横切ってほぼ平坦な断面形状を有しており、角度αは軸線方向および半径方向外側に開放しており、5°から20°の範囲である。各ビード領域は、半径方向(R)に対して角度γを形成するリムフランジラインに沿ってほぼ平坦な断面形状を有しており、角度γは軸線方向および半径方向外側に開放しており、0°から10°の範囲である。
【0015】
プライは、タイヤ断面幅が、タイヤを取り付けるために使用されるリム上のフランジの半径方向のすぐ外側に位置するように、各サイドウォールを通ってトレッドショルダまで概ね連続する曲率を維持しながら延びている。プライは、サイドウォールを通ってビードの周りに延び、ビードの半径方向内側を通過し、ビードの半径方向外側で少なくとも1つのプライの主要部分に隣接して位置する折返し端部を有しており、ビード領域、ならびにビードの半径方向外側のサイドウォール領域およびプライと内部カーカスとの間のサイドウォール領域には少なくとも部分的に弾性補強材が充填される。プライの折返し端部はプライの主要部分の軸線方向外側にある。
【0016】
また、本発明によれば、プライの折返し端部は、少なくとも1つのプライの主要部分の軸線方向内側にあり、内側補強材とプライの主要部分との間に位置している。
【0017】
本発明によれば、弾性補強材は、空気が抜けた状態での拡張可動性走行時に拡張可動性タイヤのサイドウォールを補強するために弾性材料で作られている。
【0018】
本発明によれば、プライは、各サイドウォールから半径方向内側にビードの周りに延び、まずビードの半径方向外側を通過し、次にビードの半径方向内側を通過し、次にビードの軸線方向内側を通過し、最後に半径方向外側に、少なくとも1つのプライの主要部分の軸線方向内側およびビードの半径方向外側に位置する反転されたプライ折返し端部まで延びている。この実施態様の弾性補強材は、少なくとも1つのプライの主要部分と、反転されたプライ折返し端部で終わる少なくとも1つのプライの反転された折返し端部との間にある。この弾性材料は、空気が抜けた状態での拡張可動性走行時に拡張可動性タイヤのサイドウォールを補強するように設計することができる。
【0019】
本発明によれば、空気入りタイヤは、トレッド領域と、2つのビード領域と、トレッド領域と各ビード領域との間に延びている2つのサイドウォールと、内壁、および2つのビード領域の間に延びている、コードで補強された少なくとも1つの弾性プライを備えたカーカス構造とを有している。プライは、各ビードから半径方向外側に、軸線方向に対して角度φで延びているサイドウォールプライラインを有している。サイドウォールプライライン角度φは、軸線方向および半径方向外側に開放しており、80°から100°の範囲である。各ビード領域は、従来のリムに適合するように、軸線方向に対して角度αを形成するリムビードシートラインを持つビードベースを横切ってほぼ平坦な断面形状を有している。角度αは、軸線方向および半径方向外側に開放しており、5°から20°の範囲であり、各ビード領域は、半径方向に対して角度γを形成するリムフランジラインに沿ってほぼ平坦でよい断面形状を有している。角度γは、軸線方向および半径方向外側に開放しており、0°から10°の範囲である。
【0020】
本発明の他の態様では、本発明のプライラインは、外側および内側の(反転された)プライ折返し端部を共に利用する様々な実施態様と、ビード領域補強要素の様々な形態とで実現される。
【0021】
本発明の他の態様では、少なくとも1つのプライは、サイドウォールからビードの周りに延び、ビードの半径方向内側を通過し、ビードの半径方向外側で少なくとも1つのプライの主要部分に隣接して位置する折返し端部を有しており、ビード領域、ならびにビードの半径方向外側のサイドウォール領域および少なくとも1つのプライと内部カーカスとの間のサイドウォール領域の少なくとも一部には少なくとも部分的に弾性補強内部ビード補強材が充填される。
【0022】
他の実施態様では、折返し端部は、少なくとも1つのプライの主要部分の軸線方向外側であっても、あるいは軸線方向内側であってもよい。内側の(反転された)折返し端部を有する実施態様の場合、内部エイペックスは、内壁と反転された折返し端部との間に位置することができ、あるいはエイペックスは、少なくとも1つのプライの主要部分と、反転されたプライ折返し端部で終わる少なくとも1つのプライの反転された折返し部との間に位置する中央エイペックスでもよい。エイペックス要素は、一様に湾曲した内面を形成するような形状にされることが好ましい。
【0023】
本発明の他の態様では、ビード補強要素は、空気が抜けた状態(ラン「フラット」タイヤでの拡張可動性走行時に拡張可動性タイヤのサイドウォールを補強するように設計された弾性材料で作られている。
【0024】
本発明の特徴は、本発明のタイヤが、従来のリム形状を有するが従来よりも大きいリム幅および直径を有するホイールリム上の既存のタイヤに置き換わり、同時に、既存のタイヤと同じ荷重保持能力、タイヤ外径、および断面高さを維持できることである。
【0025】
本発明の他の特徴は、本発明のタイヤが、既存のタイヤを、それよりも小さいタイヤであって、しかも、従来のリム形状を有するが従来よりも大きいリム幅を有するホイールリム上に取り付けられるタイヤで置き換え、同時に、既存のタイヤと同じ荷重保持能力を維持できることである。
【0026】
本発明の他の態様、特徴、および利点は、本発明の以下の説明を考慮すれば明らかになろう。
【0027】
【定義】
「アスペクト比」は、タイヤの断面幅に対する断面高さの比を意味し、本明細書では百分率で表される。
【0028】
「軸線方向」および「軸線方向に」は、タイヤの回転軸線に平行なラインまたは方向を意味する。
【0029】
「軸線方向内側」は、軸線方向において赤道面に向かう方向を意味する。
【0030】
「軸線方向外側」は、軸線方向において赤道面から離れる方向を意味する。
【0031】
「エイペックス」は、ビードの半径方向外側などタイヤ内の空気がないときにそれを閉じ込めることのできる領域で通常使用される弾性フィラーを意味する。
【0032】
「ビード」は、ビード領域のコアを形成し、リムに対するタイヤの保持に関連する、周方向に実質的に伸長不能な金属製ワイヤ組立体を意味する。
【0033】
「ビード領域」は、タイヤの、ビードを囲みかつビードを含み、ホイールリムおよびビードシートにはまるような形状にされた、周方向に延びる領域を意味する。
【0034】
「ビードベース」は、ビードヒールとビードトウとの間にあり、ホイールリムのビードシートに接触する、ビード領域の比較的平坦な部分を意味する。
【0035】
「ビードヒール」は、リムフランジに接触する、軸線方向外側のビード領域縁部を意味する。
【0036】
「ビードシート」は、ビード領域が位置する、リム上の平坦な部分を意味する。
【0037】
「ビードトウ」は、軸線方向内側のビード領域縁部を意味する。
【0038】
「ベルト構造」または「補強ベルト」または「ベルトパッケージ」は、トレッドの下に存在し、ビードに固定されておらず、タイヤの赤道面に対して18°から30°の範囲の左および右のコード角を有する、織物または不織布の平行なコードの少なくとも2つの環状の層またはプライを意味する。
【0039】
「カーカス」は、ベルト構造、トレッド、およびアンダートレッドとは別のタイヤ構造であって、ビード領域およびプライを含むタイヤ構造を意味する。
【0040】
「周方向」は、軸線方向に垂直な環状トレッドの表面の周囲に沿って延びている円形のラインまたは方向を意味することが最も多く、断面で見たときに半径がトレッドの軸線方向湾曲を形成する数組の互いに隣接する円曲線の方向を指すこともできる。
【0041】
「クラウン領域」は、タイヤカーカスの、トレッドの半径方向内側の部分を意味する。
【0042】
「赤道面」は、タイヤの回転軸線に垂直でありトレッドの中心を通る平面、またはトレッドの周方向中心線を含む平面を意味する。
【0043】
「フットプリント」は、標準荷重圧および速度条件の下でタイヤトレッドが平坦な表面と接触する接触部分、すなわち領域を意味する。
【0044】
「プライ」は、ゴムが被覆されているか、あるいは半径方向に広げられるか、あるいはその他の方法で平行にされたコードのコード補強層を意味する。
【0045】
「プライライン」は、膨張応力がかけられる取り付けられたプライによって生成される半径方向断面幾何学的曲線を意味する。
【0046】
「ラジアル(半径方向の)」および「半径方向に」は、回転軸線に垂直な方向、すなわち回転軸線に対する半径方向を意味する。
【0047】
「ラジアルプライタイヤ」は、ビードからビードへ延びており、タイヤの赤道面に対して65°から90°の間のコード角度で配置されたコードを、少なくとも1つのプライが有する、ベルトが巻かれ、または周方向に制限された空気入りタイヤを意味する。
【0048】
「リム直径(公称)」は、フランジの底部(公称またはビードシート)で測定されたリムの近似直径を意味する。
【0049】
「リム幅」は、内側リムフランジ表面同士の間の距離を意味する。
【0050】
「断面高さ」は、タイヤの外径と公称リム直径との差の2分の1を意味する。
【0051】
「断面幅」は、装飾およびサイドウォール保護リブまたはバーを除く、2つのサイドウォールの外面同士の間で測定された、適切に取り付けられ膨張させられたタイヤの最大幅を意味する。
【0052】
「ショルダ」は、トレッド縁部のすぐ下にあるサイドウォールの上部を意味する。
【0053】
「サイドウォール」は、タイヤの、トレッドとビード領域との間の部分を意味する。
【0054】
「トレッド」は、タイヤの接地部分を意味する。
【0055】
「トレッド領域」は、カーカスのクラウン領域、トレッド、クラウン領域とトレッドの間のあらゆる要素(たとえば、ベルト構造、アンダートレッド)を含む、タイヤの環状部分を意味する。
【0056】
「アンダートレッド」は、トレッド溝の底部とカーカスとの間のトレッド材料を意味する。
【0057】
【発明の実施の形態】
(従来技術の形態)
図1は、標準ホイールリム111上の従来技術のタイヤ110の部分断面図である。たとえば、タイヤ110はP205/55R16であり、リム111は従来の形状の6.5J15H2リムであり、この場合、「J」はフランジ113a、113bの形状を示し、「H2」はリムベース127a、127bの形状を示している。従来技術のタイヤ110は、2つのトレッドショルダ116a、116bを持つ接地トレッド114と、トレッドの半径方向内側に位置する周方向のベルト構造118とを有するトレッド領域112を有している。従来技術のタイヤ110は、各ビード領域が、ビードベース122a、122bと、伸長不能な金属ワイヤからなるビード124a、124bと、ビード124a、124bの半径方向外側の中央エイペックス125a、125bとを有する、2つのビード領域120a、120bを有している。弾性サイドウォール126a、126bはそれぞれ、ビード領域120a、120bから半径方向外側にトレッドショルダ116a、116bまで延びている。図1に示されているように、従来のタイヤ110は、内壁131を有するカーカス構造128と、それぞれ各ビード領域120a、120bからサイドウォール126a、126bを通って半径方向外側に延び、ベルト構造118の半径方向内側でトレッド領域112を横切る、少なくとも1つのコード補強弾性プライ130とを有している。プライ130は、サイドウォール126a、126bから、ビード124a、124bおよびエイペックス125a、125bの周りに延び、ビード124a、124bの半径方向内側を通過し、ビード124a、124bの半径方向内側のビード領域120a、120b内のプライ130の主要部分に隣接して位置するプライ折返し端部132a、132bを有している。プライ130はプライライン内に位置している。エイペックス125a、125bは、ビード124a、124bの半径方向外側の空間と、プライ130と折返し端部132a、132bとの間の空間をほぼ満たしている。
【0058】
従来技術のタイヤ110は、たとえば、アスペクト比が約55であり外径が約24.88インチ(632mm)であるP205/55R16タイヤである。通常の低アスペクト比タイヤは、アスペクト比が35から65までの範囲である。例示的なP205/55R16タイヤ110および6.5J15H2リム111の場合、測定値は概ね以下のとおりである。すなわち、リム幅(Wr)は6.5インチ(165mm)、リム直径(Dr)は16インチ(406mm)、断面幅(SW)は8.07インチ(205mm)、断面高さ(SH)は4.44インチ(113mm)である。アスペクト比は100(113/205)=55%である。荷重保持能力LCCは、2.5barで約615kgであり、約91の荷重指数LIに相当する。
【0059】
(本発明の理論の基本)
図1に示されている従来技術のタイヤ110において、サイドウォール126a、126bは半径方向の可撓性をもたらし、トレッド表面が半径方向内側に移動し、路面との接触を維持することを可能にする。上記で詳しく説明したように、軸線方向および周方向の望ましくない可撓性により、サイドウォールからタイヤ性能を制限するマイナスの副作用が生じる。
【0060】
本発明のタイヤ240は、図3に示されているように、図1に示されている種類の従来技術のタイヤの、断面幅SWの軸線方向内側と、断面幅から半径方向内側(回転軸線ARの方へ向かう)の両方の外面を有する部分をほぼなくしている。
【0061】
本発明の重要な態様は、タイヤ240のプライラインPLが従来技術のタイヤ110のプライラインPLに従っていることである。ずっと短いサイドウォールを有するこの新規のタイヤ240は、従来技術の構造と比べて、性能と荷重保持能力(LCC)の両方において顕著な利点を与える。
【0062】
次に、新規のタイヤの形状について詳しく説明する。図6(a)を参照するとわかるように、本発明によるタイヤ440は、Aに等しい断面幅(SW)を有する。ホイール軸ARに直交するラインL1およびL2は、タイヤ440の赤道面EPからA/2の距離に位置している。ラインL1およびL2は、リムフランジプロテクタ形状を除いた場合、タイヤ形状の軸線方向外側限界を規定する。ここではタイヤ440の一方の側についてのみ詳しく説明するが、他方の側も鏡像関係にあり、同じ特徴を有する。図6(a)および6(b)に示されているように、ラインL1およびL2に平行に、かつラインL1およびL2から軸線方向内側にEPの方へ、それぞれ、ラインL1およびL2から1mmないし5mm、好ましくは2mmないし4mmの距離d1およびd2だけ離れて配置された新しいラインM1およびM2が形成されている。これらのラインM1およびM2上に、それぞれ、ビード442a、442bから幾何学的に軸線方向外側に位置するプライ部の、ARからの最小距離に等しい、回転軸線AR軸までの半径方向距離dp1およびdp2をそれぞれ有する点P1およびP2が形成されている。この最小距離は、それ自体が、リム直径と、ビード圧縮値など他の設計要件とによって制限される。本発明によって形成されるプライラインPLは点P1およびP2を含む。
【0063】
本発明の新規のタイヤのプライラインPLは、点P1およびP2からそれぞれ回転軸線ARから離れる方向に半径方向距離r1、r2まで、それぞれ、0mmないし5mm、好ましくは0mmないし3mmの距離d3、d4以上ラインM1およびM2から軸線方向に離れることがないように、回転軸線から半径方向外側に延びている。半径方向距離r1およびr2は、それぞれ、回転軸線ARから点P1、P2までの距離dp1およびdp2を、断面高さSHの約30%から70%の値、好ましくはSHの40%から60%の値だけ超える値を有するように形成されている。プライラインPLは、点rlおよびr2から、屈曲点を有さない経路に従うクラウン領域または部分CP(トレッドとサイドウォールとの間の部分)に繋がる。結果として得られる新規のタイヤ440は、図5(a)に示すように、従来技術のタイヤ構造と比べて非常に短いサイドウォールを有する。
【0064】
本発明の態様では、タイヤの容積または圧力を増大させ、したがって、LCCのETRTO計算におけるα(アルファ)およびβ(ベータ)係数を修正すること以外の手段によって所与の空気入りタイヤの荷重保持能力(LCC)が改善される(LCCを大きくすることは、タイヤリム協会によって決定された荷重指数(LI)を大きくすることに相当する)。本発明の空気入りタイヤ、および以下に提示するその変形形態はこのことを実現し、それによって、既存のタイヤサイズおよびリムサイズについてのLCCを向上させるか、あるいは、より小さなタイヤを車両上で使用できるようにし、その場合に、この新規のより小さいタイヤが最初の車両タイヤと同じLCCまたはそれよりも優れたLCCを有するようにする。本発明の「より小さい」タイヤはいくつかの実施形態を有することができる。図5(a)および5(b)に、従来のタイヤと比較して2つの例が示されているが、本発明はこの2つの例に限らない。
【0065】
a)たとえば、図5(a)に示されているように、新規のより小さいタイヤ340Aは、従来のタイヤ110と同じ外径および同じ断面幅を有することができるが、より小さな断面高さを有し、それに対応してより大きなホイールおよびリム直径を有する。ホイール/リム/タイヤ組立体の全体寸法は、車両のホイールにうまくはめ込み、かつ車両のロードクリアランスを維持するために概ね同じであるが、ホイール/リム直径を大きくすると、より大きくより効率的なブレーキを使用することができ、かつ/またはブレーキ対流冷却を向上させることができる。
【0066】
b)図5(b)に示されている第2の例では、新規のタイヤ340Bは、従来のタイヤ110よりも小さい外径を有し、同時に、従来のタイヤと同じ断面高さならびにホイールおよびリム直径を維持することができる。
【0067】
荷重保持能力LCCの計算は、タイヤの耐久性がタイヤのサイドウォールのたわみの関数であるという仮定に基づく計算である。特に、様々なタイヤのカテゴリについて臨界たわみ率が確立されている。この場合、所与のタイヤのLCCはこのタイヤの臨界たわみ率限界までタイヤをたわませる荷重である。本発明の教示によって作られたタイヤの経験的な試験により、本発明のタイヤは、所与の荷重に対して、本発明のタイヤが置き換わる従来技術のタイヤよりも小さなたわみ率を示すことがわかっている。これは、構造的支持と空気圧支持との両方を改善する、本発明の特徴によるものと考えられる。
【0068】
空気圧支持理論は、図2に示されている以下の数式[1]に基づく理論である。
【0069】
【数2】
t∝(P/2)(1−(Rm/Rt)2) [1]
上式で、tはサイドウォール内の半径方向張力であり、記号「∝」は「比例する」を意味し、Pはタイヤ充填圧(ゲージ)であり、Rtはタイヤ軸線Aからトレッド領域の内面までの半径方向距離であり、Rmは、タイヤ軸線Aから、サイドウォール断面幅が最大になる点までの半径方向距離である。図2には、半径方向張力線tは、一般的なタイヤのサイドビュー190内の半径方向矢印として示されている。タイヤ軸線はラインAとして示されており、荷重支持表面Sは、ビュー190において表面Sに押し付けられるタイヤよりも下に示されている。ビュー191、192、193、および194は、タイヤ軸線Aから、ビード/サイドウォール領域198の、リムフランジの半径方向のすぐ外側にあり、したがってたわむことのできる部分までの半径方向距離であるRbを含め、様々な半径方向距離を示すタイヤの概略部分断面図である。
【0070】
荷重をかけられていない所与の圧力Pのタイヤにおいて、半径方向距離Rtはすべての方向で等しく、半径方向距離Rmはすべての方向で等しく、したがって張力tはあらゆる場所で同じである。ビュー191は、タイヤの、荷重をかけられておらず/圧縮されていない部分の相対的な半径方向距離を示す。ビュー191と同じタイヤのビュー190および192を見るとわかるように、タイヤが重量Wによる荷重を受けると、重量Wはタイヤを荷重支持表面Sに押し付け、主にタイヤの下部をたわませ、トレッド半径Rtを圧縮時トレッド半径Rt(C)まで小さくし、最大サイドウォール半径Rmを圧縮時サイドウォール半径Rm(C)まで小さくする。トレッド半径Rtをある割合だけ小さくする所与のタイヤ圧縮の場合、最大サイドウォール半径Rmの対応する減少率は常に小さくなる。したがって、数式[1]の率(Rm/Rt)2は、タイヤが圧縮されたときに大きくなり、それによってタイヤの下半分のサイドウォール内の張力が小さくなる。(図では矢印197の高さで表されている)タイヤの上半分の張力tの垂直成分の和(積分)が、タイヤの下半分の張力tのそれを超え、それによって、上向きの正味力がタイヤに対する荷重Wの下向きの力と釣り合うことがわかる。
【0071】
本発明は、たとえば、本発明によって作られたタイヤの部分断面図を示す図2のビュー193および194に示されているように、タイヤのビード領域の非常に近くに最大サイドウォール幅を配置するようにタイヤの形状を変更する結果を利用する。ビュー193は、ビュー191に示されている従来のタイヤのトレッド半径Rtとほぼ同等なトレッド半径R’tを有し、かつ、ビード領域半径Rbにほぼ等しく、したがって、ビュー191に示されている従来のタイヤの最大サイドウォール半径Rmよりも小さい最大サイドウォール半径R’mを有する、本発明のタイヤの圧縮されていない部分を示している。ビュー194において、タイヤは、ビュー192に示されている圧縮された従来のタイヤの圧縮時トレッド半径Rt(c)とほぼ同等な圧縮時トレッド半径R’t(c)まで同じ量だけ圧縮されている。ビュー194の圧縮された本発明のタイヤのサイドウォールが圧縮を受けて膨張するとき、最大サイドウォール半径は小さくなることができず、実際には、図のように、圧縮されていない本発明のタイヤの最大サイドウォール半径R’mよりも大きな圧縮時最大サイドウォール半径R’m(c)まで大きくなる。その結果、数式[1]の率(Rm/Rt2は、本発明の場合は値(R’m(c)/R’t(c))2、すなわち、同じトレッド半径圧縮を有する従来のタイヤの値(Rm(c)/Rt(c))2よりも大きな値まで大きくなる。したがって、本発明のタイヤの圧縮されたサイドウォール内の張力tは、同じ量だけ圧縮された従来のタイヤのサイドウォールにおける張力tの対応する低下よりも大きな量だけ低下する。荷重をかけられた本発明のタイヤの下半分で張力がこのようにより大きく低下することは、それに対応して、トレッド半径R’t(c)までの圧縮を生じさせるのに必要な荷重重量Wが、従来のタイヤにおいて等しいトレッド半径Rt(c)までの圧縮を生じさせるのに必要な荷重重量Wよりも大きくなることを意味する。あるいは、本発明のタイヤでは、同じ荷重重量Wによって、従来のタイヤよりも弱い圧縮(またはより小さいたわみ率)がもたらされる。すなわち、本発明のタイヤはより高い荷重保持能力を有する。
【0072】
上記の理論は簡略化されており、サイドウォールおよびトレッド領域の剛性の効果は含まれていない。本発明の効果は、サイドウォールの剛性を高めると、所与の荷重重量Wに対するたわみ率が低下することに関して説明することもできる。この効果は、EMTタイヤがその空気圧の大部分またはすべてを失い、それによって、数式[1]の張力支持が零圧力Pにおける零に低下した後で、限られた車両速度および走行距離に対して許容できるほど適切に機能するように設計された拡張移動性技術(EMT)タイヤで特に重要である。
【0073】
(本発明の好ましい実施形態)
次に、図3を参照すると、本発明の好ましい実施形態が、従来の形状のホイールリム211上に取り付けられたタイヤ240の部分断面図として示されている。リム211(111に対応)は、標準リム111と同じ全体形状を有しており、同じ形状のビードシート221a、221bと、軸線方向に延びている部分234a、234bを備える同じ形状のフランジ213a、213bとを有している。しかし、本発明のタイヤ240のリム211は、標準リム111のリム幅Wrよりも約1インチから3インチ(25.4mmから76.2mm)広いリム幅Wr’を有している。後述のように、本発明の様々な実施形態は、標準リム111の標準リム直径Drとは異なるリム直径Dr’を必要とすることもある。
【0074】
タイヤ240は、2つのトレッドショルダ216a、216bを持つ接地トレッド214と、トレッド214の半径方向内側に位置する周方向のベルト構造218とを有するトレッド領域212を有している。タイヤ240は、2つのビード領域220a、220bを有しており、各ビード領域は、伸長不能な金属ワイヤ製のビード224a、224bと、ビード224a、224bから軸線方向および半径方向内側にあるビードトウ223a、223bで終わるビードベース222a、222bと、ビード224a、224bの半径方向外側の内部補強構造244a、241bとを有する。ビード領域220a、220bには、いくつかの任意選択の要素として、図示されていないが、チェーファー、チッパ、フリッパなど一般的な要素を含めることができる。弾性サイドウォール226a、226bはそれぞれ、ビード領域220a、220bから半径方向外側に、トレッドショルダ216a、216bまで延びている。タイヤ240は、内壁231を有するカーカス構造228と、それぞれ、各ビード領域220a、220bからサイドウォール226a、226bを通って半径方向外側に延び、ベルト構造218の半径方向内側でトレッド領域212を横切る、少なくとも1つのコード補強弾性プライ230とを有している。プライ230は、サイドウォール226a、226bから、半径方向内側にビード224a、224bの周りに延び、まずビード224a、224bの半径方向内側を通過し、次にビード224a、224bの軸線方向外側を通過し、最後に半径方向外側に、プライ230の主要部分の軸線方向外側およびビード224a、224bの半径方向外側に位置する折返し端部232a、232bまで延びている。ビード領域220a、220bは、各リムフランジ213a、213bの軸線方向に延びている部分234a、234bを含め、ホイールリム211の従来の形状のビードシート221a、221bおよびフランジ213a、213b部に適合する形状にされている。タイヤ240のビード領域220a、220bの近傍の一方または両方のサイドウォール226a、226b上に、任意のリムフランジプロテクタ242a、242bを設けることができ、このリムフランジプロテクタ242a、242bは、各ビード/サイドウォール領域220a/226a、220b/226bから軸線方向外側に延び、それによって、リムフランジ213a、213bの半径方向外側に延びると共に、従来の形状のホイールリム211の各リムフランジ213a、213bの軸線方向に延びている部分234a、234bの少なくとも最も外側の縁部まで軸線方向外側に延びる、連続的な周方向弾性突起を有することが好ましい。
【0075】
本発明の最も重要な特徴は、上記で図6(a)および(b)を参照して説明した定義に制限されるビード領域およびサイドウォール領域内のプライラインに関する特徴である。本発明の特徴は、タイヤ240の両側を部分断面図で示す図3と、右側ビード領域220bならびにサイドウォール226bおよびリム211の近傍の部分の断面の詳細を示す図7(a)とにおける第1の実施形態のタイヤ240に示されている。本発明の特徴は、適切に取り付けられ膨張させられたタイヤ240において、図7(a)、(b)、および(c)に示されているように、少なくとも1つのプライ230が、ビード224a、224bから半径方向外側に約80°から約100°の角度φで延びるプライラインPL’を有することである。少なくとも1つのプライ230は、(断面幅SW’が測定される)最大タイヤ幅がビード224a、224bの半径方向近傍に位置し、好ましくはフランジ213a、213bの半径方向のすぐ外側に位置するように、概ね連続する湾曲を維持しながらサイドウォール226a、226bを通ってトレッドショルダ216a、216bまで延びている。図7(a)に示されているように、角度φは、プライライン562と軸線Aとの間で測定され、軸線方向および半径方向外側に開放している。軸線方向外側のプライ折返し端部232a、232bを有するこの本発明のプライラインPL’を実現するために、中央エイペックスは存在しない(図1の中央エイペックス125a、125bと比較されたい)。したがって、プライ230の主要部分は、ビード224a、224bの周りに密着して巻かれ、サイドウォール226a、226bの外側の近傍に配置され、プライ折返し端部232a、232bにほぼ平行でありかつ密に隣接している。プライ230をビード領域220a、220b内の所定の位置に保持するために、ビード領域、ならびにサイドウォール領域の少なくとも、ビード224a、224bの半径方向外側の部分およびプライ230とカーカス内壁231との間の部分には、弾性補強物、すなわち、補強要素241a、241bが少なくとも部分的に充填されている。好ましい実施形態において、本発明のタイヤ240は、従来技術のタイヤ110の断面幅SWとほとんど同じ断面幅SW’を有している。このことは、従来技術のタイヤ110のリム幅Wrよりも十分に大きな新規の寸法Wr’にすることによって実現することができる。補強要素241a、241bは、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマ、熱可塑性樹脂を含む群から選択された高分子材料である。通常のエラストマの場合、材料は約3MPaから300MPaのモジュラスを有する。補強要素には、様々な長さのアラミド、ナイロン、レーヨン、ポリエステルなど、無作為またはその他の方法で整列させた繊維を組み込むことができ、あるいは剛性を調整するように選択されたポリエチレン、セルロースなどのフィラー材料を添加することができる。ビード領域220a、220bの近傍のタイヤサイドウォール226a、226bは(取り付けられ膨張させられたタイヤ上で)ほぼ直線状であるが、内部補強物241a、241bは、一様に湾曲した内面231を形成し、それによってタイヤ硬化プロセス中にエラストマが正常に流れるような形状にされることが好ましい。
【0076】
より広いリム幅Wr’を除いて、本発明のタイヤ240に使用すべきリム211は、従来技術のリム111とほとんど同じ従来の形状のリムであり、現在市販されている。従来の形状のリム211は、約0°から約15°であるが最も一般的には約5°のリムビードシート角「α」を有しており、角度αは、軸線方向および半径方向外側に開放し、リムビードシートライン560と軸線Aとの間に形成される。従来の形状のリム211は、約0°から約15°であるが最も一般的には約0°のリムフランジ角「γ」も有しており、角度γは、軸線方向および半径方向外側に開放し、リムフランジライン564と半径方向線Rとの間に形成される。リムフランジライン564は、リムビードシート221a、221bをフランジ213a、213bに接合する、丸められた「ヒール」コーナーのすぐ後で、フランジ213a、213bの内面の平坦部に接している。リム211とタイヤ240は、完全に平行であり互いにはめ合う表面を有するように示されているが、本明細書の図面が理想的なものであり、実際にはタイヤ表面とリム表面は互いにほぼ整合するだけでよいことを理解されたい。弾性材料と、チェーファー、チッパ、フリッパ、サイドウォールインサート(不図示)など、ビード領域220a、220bまたはサイドウォール226a、226b内の任意選択の要素とは、ビードベース222a、222bが、リム211、ビードシート221a、221b、およびフランジ213a、213bの角度および寸法にほぼ整合し、同時に、上述の本発明のプライライン562を維持するように適切な形状にされている。
【0077】
本発明のタイヤ240は、たとえば本発明の設計のP205/40R18タイヤであり、リム221はたとえば、従来の形状の市販の8.0J18H2リムであり、この場合、「J」はフランジ213a、213bの形状を示し、「H2」はリム211の残りの部分の形状を示す。例示的なタイヤ240およびリム221は、従来技術の例示的なP205/55R16タイヤ110および6.5J15H2リム111の適切な代替要素とみなされる。タイヤ240は、例示的な従来技術のP205/55R16タイヤ110の外径に相当する約24.8インチ(630mm)の外径を有している。例示的な本発明のP205/40R18タイヤ240および対応する例示的な市販の8.0J18H2リム211の測定値は以下のとおりである。すなわち、リム幅(Wr’)は8.0インチ(203mm)、リム直径(Dr’)は18インチ(462mm)、断面幅(SW’)は、例示的なP205/55R16タイヤ110の断面幅(SW)と同じ8.07インチ(205mm)、断面高さ(SH)は3.40インチ(86mm)である。アスペクト比は100(86/205)=42、すなわち約40%と計算される。本発明の構造のために、荷重保持能力LCCは、2.5barバールで約615kg(荷重指数LI=91)であり、すなわち、置き換えられるP205/55R16タイヤ110と同じであり、これは通常の従来技術のP205/40R18のLI約83に対して向上している。
【0078】
(内側のプライ折返しを有する代替実施形態)
図4を参照すると、本発明の代替実施形態が、従来の形状のホイールリム211上に取り付けられたタイヤ240’の部分断面として示されている。代替実施形態のタイヤ240’は、主として少なくとも1つのプライ230’(230に対応)がビード224a、224bの周りに巻かれる方法が、好ましい実施形態のタイヤ240と異なる。
【0079】
リム211は、標準リム111と同じ全体的な形状を有しており、同じ形状のビードシート221a、221bと、軸線方向に延びている部分234a、234bを含む同じ形状のフランジ213a、213bとを備えるが、本発明のタイヤ240’のリムは、標準リム111のリム幅Wrよりも全体的に広いリム幅Wr’を有している。以下に詳しく説明するように、本発明の様々な実施形態は、標準リム111の標準リム直径Drとは異なるリム直径Dr’を必要とすることもある。
【0080】
タイヤ240’は、2つのトレッドショルダ216a、216bを持つ接地トレッド214と、トレッド214の半径方向内側に位置する周方向のベルト構造218とを有するトレッド領域212を有している。タイヤ240’は、2つのビード領域220a’、330b’を有しており、各ビード領域は、ビード224a、224bと、ビード224a、224bから軸線方向および半径方向内側にあるビードトウ223a、223bで終わるビードベース222a、222bと、ビード224a、224bの半径方向外側の内部補強構造241a’、241b’とを有する。ビード領域220a’、220b’のいくつかの任意選択の要素として、図示されていないが、チェーファー、チッパ、フリッパなど一般的な要素を含めることができる。弾性サイドウォール226a、226bはそれぞれ、ビード領域220a’、220b’から半径方向外側に、トレッドショルダ216a、216bまで延びている。タイヤ240’は、内壁231を有するカーカス構造228’と、それぞれ、各ビード領域220a’、220b’からサイドウォール226a、226bを通って半径方向外側に延び、ベルト構造218の半径方向内側でトレッド領域212を横切る、少なくとも1つのコード補強弾性プライ230’とを有している。プライ230’は、サイドウォール226a、226bから、半径方向内側にビード224a、224bの周りに延び、まずビード224a、224bの軸線方向外側を通過し、次に、ビード224a、224bの半径方向内側を通過し、次にビード224a、224bの軸線方向内側を通過し、最後に半径方向外側に、プライ230’の主要部分の軸線方向外側およびビード224a、224bの半径方向外側に位置する折返し端部232a’、232b’まで延びている。ビード領域220a’、220b’は、各リムフランジ213a、213bの軸線方向に延びている部分234a、234bを含め、ホイールリム211の従来の形状のビードシート221a、221bおよびフランジ213a、213b部に適合する形状にされている。タイヤ240’のビード領域220a’、220b’の近傍の一方または両方のサイドウォール226a、226b上に、任意選択のリムフランジプロテクタ242a、242bを設けることができ、このリムフランジプロテクタ242a、242bは、各ビード/サイドウォール領域220a’/226a、220b’/226bから軸線方向外側に延び、それによって、リムフランジ213a、213bの半径方向外側に延びると共に、従来の形状のホイールリム211の各リムフランジ213a、213bの軸線方向に延びている部分234a、234bの少なくとも最も外側の縁部まで軸線方向外側に延びる、連続的な周方向弾性突起を有することが好ましい。
【0081】
本発明の代替実施形態240’の最も重要な特徴は、プライラインと、ビード領域およびサイドウォール領域内の補強弾性材料の相対的な位置決めとに関連しており、また、プライ折返し端部232a’、232b’の相対的な位置決めに関連している。これらの特徴は、タイヤ240’の両側を部分断面図で示す図4と、右側ビード領域220b’ならびにサイドウォール226bおよびリム211の近傍の部分の断面の詳細を示す図7(b)とに示されている。本発明の特徴は、適切に取り付けられ膨張させられたタイヤ240’において、少なくとも1つのプライ230’が、ビード224a、224bから半径方向外側に約80°から約100°の角度φで延びるプライライン562を有することである。少なくとも1つのプライ230’は、(断面幅SW’が測定される)最大タイヤ幅がビード224a、224bの半径方向近傍に位置し、好ましくはフランジ213a、213bの半径方向のすぐ外側に位置するように、概ね連続する湾曲を維持しながらサイドウォール226a、226bを通ってトレッドショルダ216a、216bまで延びている。図7(b)に示されているように、角度φは、プライライン562と軸線Aとの間で測定され、軸線方向および半径方向外側に開放している。好ましい実施形態のタイヤ240と同様に、この本発明のプライラインを実現するために、中央エイペックスは存在しない(図1の中央エイペックス125a、125bと比較されたい)。好ましい実施形態のタイヤ240とは異なり、本発明の代替実施形態のタイヤ240’は、反転されたプライ折返しを使用して、プライ230’およびプライライン562を適切に配置するのを助けている。この場合も、本発明によるプライラインの詳細については、図6(a)および(b)の説明ですでに論じた。したがって、プライ230’の主要部分は、ほぼ直線状のプライライン562と共に、半径方向内側に、各サイドウォール226a、226bの外側の近傍で各サイドウォール226a、226bを通って延び、ビード224a、224bの軸線方向外側を通過し、次にビード224a、224bの周りに密着して巻かれ、プライ230’の主要部分の軸線方向内側にありかつプライ230’の主要部分に平行でありかつ密に隣接している折返し端部232a’、232b’で終わっている。プライ230’をビード領域220a’、220b’内の所定の位置に保持するために、ビード領域、ならびにサイドウォール領域の少なくとも、ビード224a、224bの半径方向外側の部分およびプライ折返し端部232a’、232b’とカーカス内壁231との間の部分には、弾性補強物、すなわち、補強要素241a’、241b’が少なくとも部分的に充填されている。図4に示されているように、内部補強物241a’、241b’が半径方向外側にプライ折返し端部232a’を越えて延びる場合、内部補強物241a’、241b’はプライ230’とカーカス内壁231との間にも位置する。好ましい実施形態において、本発明のタイヤ240’は、従来技術のタイヤ110の断面幅SWとほとんど同じ断面幅SW’を有している。このことは、リム幅を大きくし、従来技術のタイヤ110のリム幅Wrよりも十分に大きな新規の寸法Wr’にすることによって実現することができる。内部補強物241a’、241b’は、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマ、および熱可塑性樹脂を含む群から選択された高分子材料である。通常のエラストマの場合、材料は約3MPaから300MPaのモジュラスを有する。補強要素には、様々な長さのアラミド、ナイロン、レーヨン、ポリエステルなど、無作為またはその他の方法で整列させた繊維を組み込むことができ、あるいは剛性を調整するように選択されたポリエチレン、セルロースなどのフィラー材料を添加することができる。ビード領域220a’、220b’の近傍のタイヤサイドウォール226a、226bは(取り付けられ膨張させられたタイヤ上で)ほぼ直線状であるが、内部補強物241a、241bは、一様に湾曲した内面231を形成し、それによってタイヤ硬化プロセス中にエラストマが正常に流れるような形状にされることが好ましい。
【0082】
より広いリム幅Wr’を除いて、本発明のタイヤ240’に使用すべきリム211は、従来技術のリム111とほとんど同じ従来の形状のリムであり、現在市販されている。従来の形状のリム211は、約0°から約15°であるが最も一般的には約5°のリムビードシート角「α」を有しており、角度αは、軸線方向および半径方向外側に開放し、リムビードシートライン560と軸線Aとの間に形成される。従来の形状のリム211は、約0°から約15°であるが最も一般的には約0°のリムフランジ角「γ」も有しており、角度γは、軸線方向および半径方向外側に開放し、リムフランジライン564と半径方向線Rとの間に形成される。リムフランジライン564は、リムビードシート221a、221bをフランジ213a、213bに接合する、丸められた「ヒール」コーナーのすぐ後で、フランジ213a、213bの内面の平坦部に接している。弾性材料と、チェーファー、チッパ、フリッパ、サイドウォールインサート(不図示)など、ビード領域220a’、220b’またはサイドウォール226a、226b内の任意選択の要素とは、ビードベース222a、222bが、リム211、ビードシート221a、221b、およびフランジ213a、213bの角度および寸法にほぼ整合し、同時に、上述の本発明のプライライン562を維持するように適切な形状にされている。
【0083】
タイヤ240’の反転プライ折返し補強構造の変形形態は、本発明の第2の代替実施形態240”を形成するものであり、図7(c)に示されている。図7(c)に示されている特徴は、ビード領域とサイドウォールおよびリムの近傍の部分とを含むタイヤ240”の右側部分の断面図に見られる特徴である。タイヤ240”の対応する左側部分(不図示)が、図7(c)に示されており上記で説明したタイヤ240”の右側部分の実質的な鏡像であることが理解されるべきである。図7(c)を図1および7(b)と比較すると、第2の代替の実施形態のタイヤ240”の主要な違いが、反転されたプライ折返し端部232b”(232b’に対応)の相対的な位置決めと、周囲の要素525b、344b(125b、241b’に対応)であることがわかる。
【0084】
図7(c)のリム211は、図7(a)および(b)に示すリム211と概ね同じであり同じ形状のビードシート221a、221bと、軸線方向に延びている部分234a、234bを含む同じ形状のフランジ213a、213bとを備えている。
【0085】
タイヤ240”の図示されている部分は、金属ワイヤ製のビード224bと、ビード224bから軸線方向および半径方向内側にあるビードトウ223bで終わるビードベース222bと、ビード224bの半径方向外側の中央補強構造525bとを有するビード領域220b”を有している。ビード領域220b”のいくつかの任意選択の要素として、図示されていないが、チェーファー、チッパ、フリッパなど一般的な要素を含めることができる。弾性サイドウォール226bは、ビード領域220b”から半径方向外側に延びている。タイヤ240”は、内壁231を有するカーカス構造228”と、ビード領域220b”からサイドウォール226bを通って半径方向外側に延びる、少なくとも1つのコード補強弾性プライ230”とを有している。プライ230”は、サイドウォール226bから、半径方向内側にビード224bの周りに延び、まずビード224bの軸線方向外側を通過し、次にビード224bの半径方向内側を通過し、次にビード224bの軸線方向内側を通過し、最後に半径方向外側に、プライ230”の主要部分の軸線方向内側およびビード224bの半径方向外側に位置する折返し端部232b”まで延びている。ビード領域220b”は、各リムフランジ213bの軸線方向に延びている部分234bを含め、ホイールリム211の従来の形状のビードシート221bおよびフランジ213b部に適合する形状にされている。
【0086】
本発明の第2の代替実施形態のタイヤ240”の重要な特徴は、プライラインと、ビード領域およびサイドウォール領域内の補強弾性材料の相対的な位置決めとに関する特徴であり、また、プライ折返し端部の相対的な位置決めに関する特徴である。これらの特徴は、右側のビード領域220b”とサイドウォール226bおよびリム211の近傍の部分との断面の詳細を示す図7(c)に示されている。本発明の特徴は、適切に取り付けられ膨張させられたタイヤ240”において、少なくとも1つのプライ230”が、ビード224bから半径方向外側に約80°から約100°の角度φで延びており、すでに図6(a)および(b)に関して説明したようにクラウン部に対する制限を組み込んでいるプライライン562を有することである。少なくとも1つのプライ230”は、(断面幅SW’が測定される)最大タイヤ幅がビード224bの半径方向近傍に位置し、好ましくはフランジ213bの半径方向のすぐ外側に位置するように、概ね連続する湾曲を維持しながらサイドウォール226bを通って延びている。図7(c)に示されているように、角度φは、プライライン562と軸線Aとの間で測定され、軸線方向および半径方向外側に開放している。本発明の第2の代替実施形態のタイヤ240”は、従来とは異なり、プライ折返し端部232b”をプライ230”の主要部分に対して軸線方向内側に配置するプライ折返しを利用するので、本発明のプライライン562は、反転されたプライ折返し端部232”の位置決めとは無関係に実現することができる。本発明の代替実施形態のタイヤ240’とは異なり、第2の代替実施形態のタイヤ240”は、プライ230”の主要部分と、反転されたプライ折返し端部232b”で終わるプライ230”の反転された折返し部との間に配置された中央補強構造525bを使用する。カーカス内壁231の形状に応じて、プライ折返し端部232b”とカーカス内壁231との間の領域に追加の弾性フィラーまたは補強材料(すなわち、内部エイペックス344b)が必要になることがある。図7(c)に示されているように、内部補強物344bが半径方向外側にプライ折返し端部232b”を越えて延びる場合、内部補強物344bはプライ230”とカーカス内壁231との間にも位置する。中央補強構造525bおよび内部補強物344bは、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマ、および熱可塑性樹脂を含む群から選択された高分子材料などの弾性材料を含む。通常のエラストマの場合、材料は約3MPaから300MPaのモジュラスを有する。補強要素には、様々な長さのアラミド、ナイロン、レーヨン、ポリエステルなど、無作為またはその他の方法で整列させた繊維を組み込むことができ、あるいは剛性を調整するように選択されたポリエチレン、セルロースなどのフィラー材料を添加することができる。ビード領域220b”の近傍のタイヤサイドウォール226bは(取り付けられ膨張させられたタイヤ上で)ほぼ直線状であるが、補強要素344bは、一様に湾曲した内面231を形成し、それによってタイヤ硬化プロセス中にエラストマが正常に流れるような形状にされることが好ましい。
【0087】
より広いリム幅Wr’を除いて、本発明のタイヤ240”に使用すべきリム211は、従来技術のリム111とほとんど同じ従来の形状のリムであり、現在市販されている。従来の形状のリム211は、約0°から約15°であるが最も一般的には約50のリムビードシート角「α」を有しており、角度αは、軸線方向および半径方向外側に開放し、リムビードシートライン560と軸線Aとの間に形成される。従来の形状のリム211は、約0°から約15°であるが最も一般的には約0°のリムフランジ角「γ」も有しており、角度γは、軸線方向および半径方向外側に開放し、リムフランジライン564と半径方向線Rとの間に形成される。リムフランジライン564は、リムビードシート221a、221bをフランジ213a、213bに接合する、丸められた「ヒール」コーナーのすぐ後で、フランジ213a、213bの内面の平坦部に接している。弾性材料と、チェーファー、チッパ、フリッパ、サイドウォールインサート(不図示)など、ビード領域220b”またはサイドウォール226b内の任意選択の要素とは、ビードベース222bが、リム211、ビードシート221a、221b、およびフランジ213a、213bの角度および寸法にほぼ整合し、同時に、上述の本発明のプライライン562を維持するように適切な形状にされている。
【0088】
(拡張可動性技術(EMT)タイヤの代替実施形態)
本発明の他の代替実施形態には、自己支持技術としても知られている拡張可動性技術(EMT)を組み込むこと、すなわち、EMTタイヤがその空気圧の大部分またはすべてのを失った(「パンク」)後で限られた車両速度および走行距離に対して許容できるほど適切に機能するように設計された空気入りタイヤが含まれる。以下では、本発明の好ましいEMT実施形態を例示する手段として特定のサイドウォールトレッドショルダ構造が提示されるが、本発明はこの特定の実施形態に限らない。
【0089】
図8を参照すると、本発明の好ましいEMTの実施形態が、従来の形状のホイールリム611上に取り付けられたタイヤ650の部分断面として示されている。リム611は、標準リム111(211も同様)と同じ全体的な形状を有しており、同じ形状のビードシート621a、621bと、軸線方向に延びている部分634a、634bを含む同じ形状のフランジ613a、613bとを備えるが、本発明のタイヤ650のリム611は、標準リム111のリム幅Wrよりも約1ないし3インチ(25.4〜76.2mm)広いリム幅Wr”を有している。上記で詳しく説明したように、本発明の様々な実施形態は、標準リム111の標準リム直径Drとは異なるリム直径Dr”を必要とすることもある。
【0090】
タイヤ650は、2つのトレッドショルダ616a、616bを持つ接地トレッド614と、トレッド614の半径方向内側に位置する周方向のベルト構造618とを有するトレッド領域612を有している。トレッドショルダ616a、616bは、低空気圧あるいは零空気圧、すなわちランフラット状態で走行する間のEMTタイヤ650の性能を高めるために、随意、図のようにいくらか軸線方向外側に延ばされている。タイヤ650は、2つのビード領域620a、620bを有し、各ビード領域は、ワイヤ製のビード624a、624bと、ビード624a、624bから軸線方向および半径方向内側にあるビードトウ623a、623bで終わるビードベース622a、622bと、ビード624a、624bの半径方向外側の内部補強構造652a、652bとを有している。ビード領域620a、620bのいくつかの任意選択の要素として、図示されていないが、チェーファー、チッパ、フリッパなど一般的な要素を含めることができる。弾性サイドウォール626a、626bはそれぞれ、ビード領域620a、620bから半径方向外側に、トレッドショルダ616a、616bまで延びている。タイヤ650は、内壁631を有するカーカス構造628と、それぞれ、各ビード領域620a、620bからサイドウォール626a、626bを通って半径方向外側に延び、ベルト構造618の半径方向内側でトレッド領域612を横切る、少なくとも1つのコード補強弾性プライ630とを有している。プライ630は、サイドウォール626a、626bから、半径方向内側にビード624a、624bの周りに延び、まずビード624a、624bの軸線方向内側を通過し、次にビード624a、624bの半径方向内側を通過し、次にビード624a、624bの軸線方向外側を通過し、最後に半径方向外側に、プライ630の主要部分の軸線方向外側およびビード624a、624bの半径方向外側に位置する折返し端部632a、632bまで延びている。ビード領域620a、620bは、各リムフランジ613a、613bの軸線方向に延びている部分634a、634bを含め、ホイールリム611の従来の形状のビードシート621a、621bおよびフランジ613a、613b部に適合する形状にされている。タイヤ650のビード領域620a、620bの近傍の一方または両方のサイドウォール626a、626b上に、任意選択のリムフランジプロテクタ642a、642bを設けることができ、このリムフランジプロテクタ642a、642bは、各ビード/サイドウォール領域620a/626a、620b/626bから軸線方向外側に延び、それによって、リムフランジ613a、613bの半径方向外側に延びると共に、従来の形状のホイールリム611の各リムフランジ613a、613bの軸線方向に延びている部分634a、634bの少なくとも最も外側の縁部まで軸線方向外側に延びる、連続的な周方向弾性突起を有することが好ましい。
【0091】
本発明の重要な特徴は、プライラインと、ビード領域およびサイドウォール領域内のエイペックスまたは補強弾性材料の相対的な位置決めとに関する特徴である。これらの特徴は、タイヤ650の両側を部分断面図で示す図8と、右側ビード領域220bならびにサイドウォール226bおよびリム211の近傍の部分の断面の詳細を示す図7(a)とに示されている。本発明の特徴は、適切に取り付けられ膨張させられたタイヤ650において、少なくとも1つのプライ630が、ビード624a、624bから半径方向外側に約80°から約100°の角度φで延びるプライライン662を有することである。前述のように、本発明によるプライライン位置は図6(a)および(b)に説明に関して定義されている。少なくとも1つのプライ630は、(断面幅SW”が測定される)最大タイヤ幅がビード624a、624bの半径方向近傍に位置し、好ましくはフランジ613a、613bの半径方向のすぐ外側に位置するように、概ね連続する湾曲を維持しながらサイドウォール626a、626bを通ってトレッドショルダ616a、616bまで延びている。図7(a)に示されているように、角度φは、プライライン562と軸線Aとの間で測定され、軸線方向および半径方向外側に開放している。この軸線方向外側のプライ折返し端部632a、632bを持つ本発明のプライラインを実現するために、中央エイペックスは存在しない(図1の中央エイペックス125a、125bと比較されたい)。したがって、プライ630の主要部分は、ビード624a、624bの周りに密着して巻かれ、サイドウォール626a、626bの外側の近傍に配置され、プライ折返し端部632a、632bにほぼ平行でありかつ密に隣接している。プライ630をビード領域620a、620b内の所定の位置に保持するために、ビード領域、ならびにサイドウォール領域の少なくとも、ビード624a、624bの半径方向外側の部分およびプライ630とカーカス内壁631との間の部分には、弾性補強物652a、652bが少なくとも部分的に充填されている。
【0092】
EMTタイヤ内の補強要素652a、652bの他の機能は、荷重をかけられたタイヤ650がランフラットタイヤ状態のときにタイヤ650を支持することである。ランフラット用途の場合、内部補強要素652a、652bは、特にランフラット走行時または拡張可動性走行時に、EMTタイヤ650のサイドウォール626a、626bを補強するように設計された弾性材料で作られることが好ましい。内部補強物652a、652bの弾性材料は、標準空気圧動作時に熱の蓄積を抑制すると共に、特に、エイペックス/補強物652a、652bのたわみが最大になるランフラット走行時に熱の蓄積を抑制するために、約70から約90、好ましくは約80から約90の範囲のホットリバウンドを含む低ヒステリシスを有することが好ましい。ホットリバウンドが55よりも低い場合、この材料はランフラット動作時に焼ける傾向を有する。この弾性材料は、ショアA硬さが約70から約80であり、モジュラスが約5MPaから約9MPaであり、ホットリバウンド(100EC)が約70から約90である。しかし、様々な長さのアラミド、ナイロン、レーヨン、ポリエステルなど、無作為またはその他の方法で整列させた繊維を組み込むか、あるいは剛性を調整するように選択されたポリエチレンやセルロースなどのフィラー材料を添加することによって、補強物652a、652bの弾性材料の特性をさらに調整し制御することができることが本発明者によって認識されている。
【0093】
ビード領域620bの近傍のタイヤサイドウォール626a、626bは(取り付けられ膨張させられたタイヤ上で)ほぼ直線状であるが、内部補強物652a、652bは、一様に湾曲した内面631を形成し、それによってタイヤ硬化プロセス中にエラストマが正常に流れるような形状にされることが好ましい。内部支持体652a、652bの他の特徴は、タイヤカーカス構造628の残りの部分と同様に、拡張可動性タイヤの要件に従って任意選択に決定され、本発明の主題ではない。
【0094】
好ましいEMTの実施形態において、本発明のタイヤ650は、従来技術のタイヤ110の断面幅SWとほとんど同じ断面幅SW”を有している。このことは、リム幅を大きくし、従来技術のタイヤ110のリム幅Wrよりも十分に大きな新規の寸法Wr”にすることによって実現することができる。広いリム幅Wr”を除いて、本発明のタイヤ650に使用すべきリム611は、従来技術のリム111とほとんど同じ従来の形状のリムであり、現在市販されている。従来の形状のリム611は、約0°から約15°であるが最も一般的には約5°のリムビードシート角「α」を有しており、角度αは、軸線方向および半径方向外側に開放し、リムビードシートライン560と軸線Aとの間に形成される。従来の形状のリム611は、約0°から約15°であるが最も一般的には約0°のリムフランジ角「γ」も有しており、角度γは、軸線方向および半径方向外側に開放し、リムフランジライン564と半径方向線Rとの間に形成される。リムフランジライン564は、リムビードシート621a、621bをフランジ613a、613bに接合する、丸められた「ヒール」コーナーのすぐ後で、フランジ613a、613bの内面の平坦部に接している。弾性材料と、チェーファー、チッパ、フリッパ、サイドウォールインサート(不図示)など、ビード領域620a、620bまたはサイドウォール626a、626b内の任意選択の要素とは、ビードベース622a、622bが、上記で図6(a)および(b)を参照して説明したように、リム611、ビードシート621a、621b、およびフランジ613a、613bの角度および寸法にほぼ整合し、同時に、上述の本発明のプライライン562を維持するように適切な形状にされている。
【0095】
本発明のタイヤ650は、たとえば本発明の設計のP205/40R18タイヤのEMTバージョンであり、リム611はたとえば、従来の形状の市販の8.0J18H2リムであり、この場合、「J」はフランジ613a、613bの形状を示し、「H2」はリム611の残りの部分の形状を示す。例示的なタイヤ650およびリム611は、従来技術の例示的なP205/55R16タイヤ110および6.5J15H2リム111の適切な代替要素とみなされる。タイヤ650は、例示的な従来技術のP205/55R16タイヤ110の外径に相当する約24.8インチ(630mm)の外径を有している。例示的な本発明のP205/40R18タイヤ650および対応する例示的な市販の8.0J18H2リム611の測定値は以下のとおりである。すなわち、リム幅(Wr”)は8.0インチ(203mm)、リム直径(Dr”)は18インチ(462mm)、断面幅(SW”)は、例示的なP205/55R16タイヤ110の断面幅(SW)と同じ8.07インチ(205mm)、断面高さ(SH)は3.40インチ(86mm)である。アスペクト比は100(86/205)=42、すなわち約40%と計算される。本発明の構造のために、荷重保持能力LCCは、置き換えられるP205/55R16タイヤ110と同じ約615kgであり、これは典型的な従来技術のP205/40R18のLCC約487kg(荷重指数LI=83)と比べて向上した値である。
【図面の簡単な説明】
【図1】明確にするためにゴムおよびプライ領域内の陰影をなくした、従来のタイヤの断面図である。
【図2】本発明による、圧縮および張力効果を示すタイヤの概略側面図および4つの概略部分断面図である。
【図3】明確にするためにゴムおよびプライ領域内の陰影をなくした、本発明による、外側の折返し端部を有するタイヤの実施形態の断面図である。
【図4】明確にするためにゴムおよびプライ領域内の陰影をなくした、本発明による、内側の(反転された)折返し端部を有するタイヤの他の実施形態の断面図である。
【図5】本発明によるタイヤと従来のタイヤとの比較を示す断面図であり、(a)は従来のタイヤと、より大きなリム直径を有する本発明のタイヤとの比較を示し、(b)は従来のタイヤと、より大きなリム幅を有する本発明のタイヤとの比較を示す。
【図6】本発明による特徴を組み込んだタイヤを示し、(a)はその概略断面図、(b)は(a)のビード領域の拡大図である。
【図7】明確にするためにゴムおよびプライ領域内の陰影をなくした、本発明によるタイヤのビード領域ならびにサイドウォール領域およびリムの一部の拡大図であり、(a)は、図3のタイヤの実施形態の場合を示し、(b)は、プライ折り返しがビードの内側に回り込む図4のタイヤの実施形態の場合を示し、(c)は、図4のタイヤの他の実施形態の場合を示す。
【図8】明確にするためにゴムおよびプライ領域内の陰影をなくした、本発明による、拡張可動性タイヤ実施形態の断面図である。
【符号の説明】
240、240’、240”、340A、340B、440、650 タイヤ
211、611 リム
212、612 トレッド領域
213a、213b、613a、613b フランジ
214、614 接地トレッド
216a、216b、616a、616b トレッドショルダ
218、618 ベルト構造
220a、220b、220’a、220’b、220b”、620a、620b ビード領域
222a、222b、622a、622b ビードベース
224a、224b、624a、624b ビード
226a、226b、626a、626b サイドウォール
228、228’228”、628 カーカス構造
230、230’、630 プライ
232a、232b、232’a、232’b、232”b、632a、632b 折返し端部
221a、221b、621a、621b ビードシート
223a、223b、623a、623b ビードトウ
241a’、241b’ 弾性補強物
344b、652a、652b 内部補強物
525b 中央補強構造
562 プライライン
564 リムフランジライン
631 内壁
642a、642b リムフランジプロテクタ

Claims (3)

  1. トレッド領域と、それぞれビードを有する2つのビード領域を含むカーカス構造と、前記2つのビード領域の間を延びる、コードで補強された少なくとも1つのエラストマプライと、1つが前記トレッド領域と前記各ビード領域の間を延びる2つのサイドウォールと、を有する空気入りタイヤにおいて、
    タイヤの回転軸線ARに直交して配置されかつそれぞれの前記サイドウォールの、装飾、およびサイドウォール保護リブまたはバーを除く外面上の一部に配置されたラインL1およびL2によって規定された断面幅と、
    少なくとも1つのプライのうちの半径方向および軸線方向の最も外側のプライの経路に従うプライラインと、
    前記プライラインがビードの1つより軸線方向外側にありかつ前記回転軸線ARからそれぞれ最小半径方向距離dp1、dp2にある場所に配置されている、前記プライライン上の点P1、P2と、
    それぞれが、前記ラインL1およびL2のそれぞれ軸線方向内側で前記ラインL1およびL2にそれぞれ平行であり、前記点P1、P2をそれぞれ通過しているラインM1、M2と、
    前記ラインL1から前記ラインM1まで、かつ前記ラインL2から前記ラインM2までの間隔である1mmないし5mmの第1の距離と、
    前記タイヤの外径と前記タイヤの公称リム直径との差の2分の1として定義される前記タイヤの断面高さSHの30%から70%の値だけ前記距離dp1およびdp2をそれぞれ超える、前記回転軸線ARからの限定的な半径方向距離r1およびr2と、
    を有し、
    前記プライラインは、前記ラインM1M2から軸線方向に0mmないし5mmの第2の離以それぞれ離れることなく、前記限定的な半径方向距離r1、r2までそれぞれの前記サイドウォール内で半径方向外側へ延びていることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記ラインM1およびM2は、前記ラインL1およびL2から2mmないし4mmの第1の距離を隔ててそれぞれ配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記プライラインは、前記ラインM1、M2から軸線方向に0mmないし3mmの第2の距離以上それぞれ離れることなく、前記限定的な半径方向距離r1、r2までそれぞれの前記サイドウォール内で半径方向外側へ延びていることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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