JP2002013273A - 外壁施工構造及びこれに用いるシール金具,外壁板,外壁施工方法 - Google Patents

外壁施工構造及びこれに用いるシール金具,外壁板,外壁施工方法

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JP2002013273A JP2000197997A JP2000197997A JP2002013273A JP 2002013273 A JP2002013273 A JP 2002013273A JP 2000197997 A JP2000197997 A JP 2000197997A JP 2000197997 A JP2000197997 A JP 2000197997A JP 2002013273 A JP2002013273 A JP 2002013273A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁内部への浸水を確実に防止することができ
る外壁施工構造,及びこれに用いるシール金具,外壁
板,外壁施工方法を提供すること。 【解決手段】 外壁板2を,左右合決り接合させると共
に上下に留め付け金具5を配置して,下地材3に取付け
てなる外壁施工構造1。外壁板2の横下実24は,裏面
側端部241と,外壁板2の中央側に切込んだ切込凹部
25を有する。横上実23は,表面側端部231を有す
る。外壁板2の間には,シール金具4が配設されてい
る。シール金具4は,基板部41と立設部42と前板部
43と前方弾性材44とを有する。立設部42は外壁板
2の横下実24の側面に当接し,前板部43は外壁板2
の横下実24の前面を係止している。前方弾性材44
は,切込凹部25の前方内面251と表面側端部231
の裏側面232とに密着している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,左右合決り或いは四方合決りの
外壁板を,留め付け金具を用いて下地材に取付けてなる
外壁施工構造,及びこれに用いるシール金具,外壁板,
外壁施工方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,左右接合部を合決り接合構造と
した外壁板や,四周辺部を全て合決り接合構造とした四
方合決りの外壁板を,下地材に取付けてなる外壁施工構
造がある。例えば,図16に示す四方合決り構造の外壁
板92は,その上辺部に形成された上部下実922と,
下辺部に形成された下部上実921と,右辺部に形成さ
れた横下実924と,左辺部に形成された横上実923
とを有する。そして,上下板の接合に当っては,下側の
外壁板92の上部下実922の上に,上側の外壁板92
の下部上実921を重ね,左右板の接合に当っては,左
側の外壁板92の横下実924の上に右側の外壁板92
の横上実923を重ねて施工される。
【0003】また,図16に示すごとく,通常,上記外
壁板92の上部下実922及び横下実924の前面部に
は,コーキング材929が打設される。そして,このコ
ーキング材929を片方の外壁板92の下部上実921
或いは横上実923の裏面部が押圧することで,各外壁
板92の接合隙間部からの浸水を防いでいる。
【0004】この場合,上記コーキング材929は,下
部上実921或いは横上実923によって覆われて,外
壁の前方には露見しない。それ故,外観意匠性に優れた
外壁施工構造を得ることができる。
【0005】また,上記外壁板92の留め付けに当って
は,その上部下実922の上面形状と下部上実921の
裏面部形状に嵌合化のうに形成された留め付け金具5
(例えば図5のような形状を有する)を4枚の外壁板9
2が突き合わされる接合部に配置して,各外壁板92
を,構造躯体に取付けられた胴縁等の下地材に固定する
よう構成されている。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,現実には,浸
水防止のための上記コーキング材929が打設されてい
るにもかかわらず,外壁施工構造9の内部に雨水等が浸
入するおそれは,完全に回避されていない。即ち,図1
7に示すごとく,左右に隣り合って配される2枚の外壁
板92の接合隙間部927に浸入した雨水6は,上記コ
ーキング材929によって横方向(図17においては右
方)への移動が阻止され,上記接合隙間部927を通水
路として下方に落下することになる。
【0007】ところが,上記外壁板92の横下実924
に施された上記コーキング材929は,上下の外壁板9
2の横下実924が対向している対向隙間部928にお
いて不連続となっている。それ故,上記接合隙間部92
7を伝って落下する雨水6が,その対向隙間部928に
到達すると,その雨水6の一部が外壁施工構造9の内部
に浸入することになる。
【0008】更に具体的には,図18に示すごとく,上
記留め付け金具5を上記外壁板92の角部に配設した施
工状態において,上記接合隙間部927を伝って落下す
る雨水6は,上記留め付け金具5の前方平板部57の前
面を通過して,更に下方に続く接合隙間部927へと移
動することになる。
【0009】しかしながら,上記前方平板部57が上記
外壁板2の下部上実921の裏面に完全に密着している
とは限らないため,この雨水6の一部は,図18に示す
ごとく,上記前方平板部57の前面を伝って左右に流れ
てゆき,その側端部59から下側の外壁板92の上部下
実922上に落下し,更には,外壁板92の裏側へ回り
込んでゆくこととなる。
【0010】また,上記前方平板部57を伝って左右に
移動した雨水6の一部は,上記前方平板部57を乗り越
えて留め付け金具5の支承部52の上を左右に移動し,
同じく上記留め付け金具5の側端部59から上記外壁板
92の裏側へ回り込んでゆく。その結果,窯業系建築板
や木質系下地材など,耐水性に問題がある材質により上
記外壁板92や下地材3が構成されている場合,その腐
食,劣化を招く原因となる。
【0011】なお,上下の外壁板92の接合隙間部92
6から侵入した雨水6については,上部下実922に打
設された横方向のコーキング材929によって上部への
移動が阻止されて,そのまま壁面前方へと排出される。
【0012】このような不具合は,四方合決りの外壁施
工構造に限らず,少なくとも左右合決り構造を有する外
壁板を用いた外壁施工構造においても当然に発生し得る
ものである。
【0013】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,壁内部への浸水を確実に防止することが
できる外壁施工構造及びこれに用いるシール金具,外壁
板,外壁施工方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,横下実と
横上実とを左右に有する外壁板を,左右合決り接合させ
ると共に,該外壁板の上辺部及び下辺部に留め付け金具
を配置して,上記外壁板を下地材に取付けてなる外壁施
工構造において,上記外壁板の上記横下実は,裏面側に
おいて側方に突出した裏面側端部と,その前方において
外壁板の中央側に切込んだ切込凹部を有し,また,上記
横上実は,表面側において側方に突出した表面側端部を
有し,また,隣り合う左右の外壁板の間には,シール金
具が配設されており,該シール金具は,上記下地材に固
定する基板部と,該基板部から前方に屈曲した立設部
と,該立設部の前端から上記基板部とは反対側に屈曲し
た前板部と,該前板部の前面に設けられた前方弾性材と
を有し,上記立設部は上記外壁板の横下実の側面に当接
し,上記前板部は上記外壁板の横下実の前面を係止し,
かつ,上記前方弾性材は,一方の外壁板における切込凹
部の前方内面と,他方の外壁板の横上実における表面側
端部の裏側面とに密着していることを特徴とする外壁施
工構造にある。
【0015】本発明において最も注目すべきことは,上
記外壁板が切込凹部を有し,隣り合う左右の外壁板の間
に配設したシール金具の上記前方弾性材が,一方の外壁
板における切込凹部の前方内面と,他方の外壁板の横上
実における表面側端部の裏側面とに密着していることで
ある(図1参照)。また,上記シール金具の立設部は,
上記横下実の側面,即ち上記裏面側端部の側面に当接
し,上記前板部は,上記横下実の前面,即ち上記裏面側
端部の前面に当接している。
【0016】なお,本明細書においては、建築物の外側
方向を「前方」,建築物の内側方向を「後方」といい,
上記シール金具及び留め付け金具に関しては,下地材に
取付けた状態において,建築物の外側方向となる方向を
「前方」,建築物の内側方向となる方向を「後方」とい
う。
【0017】また,上記留め付け金具は,例えば,以下
に示す形状を有する。即ち,上下に配される外壁板の裏
側面に当接する固定板部と,該固定板部の全幅にわたっ
て前方に立設された支承部と,該支承部の前端部から斜
め上方へ屈曲した上板係止部と,上記支承部の前端部か
ら斜め下方へ屈曲した下板係止部と,上記上板係止部及
び下板係止部の各先端部の間に連設された前方平板部と
を有する(図5参照)。
【0018】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記外壁施工構造は,隣り合う2枚の外壁板の間に配設
したシール金具の前方弾性材が,一方の外壁板の切込凹
部の前方内面と,他方の外壁板の横上実における表面側
端部の裏側面とに密着している。そのため,左右の外壁
板の接合隙間部は,外壁板の裏面側から密閉される。そ
れ故,上記接合隙間部から,外壁板の裏側面や下地材
等,外壁施工構造の内部に雨水が浸入することがない。
【0019】このように,上記外壁施工構造によれば,
上記雨水が外壁施工構造の内部に浸入することを確実に
防ぐことができ,上記外壁板や下地材等の腐食や劣化を
確実に防止することができる。特に,上記シール金具を
上記外壁施工構造の上下方向にわたって連続して配設す
ることにより,雨水が浸入する余地を与えず,一層確実
に雨水の浸入を防止することができる。
【0020】また,上記シール金具は,その基板部を下
地材に固定し,立設部が上記外壁板の横下実の側面に当
接している。そのため,上記外壁板の左右方向の位置ず
れを防止することができる。
【0021】以上のごとく,本発明によれば,壁内部へ
の浸水を確実に防止することができる外壁施工構造を提
供することができる。
【0022】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記シール金具は,上記基板部の前面に後方弾性材を配設
してなり,該後方弾性材は,上記外壁板の裏側面に密着
していることが好ましい。これにより,内部への浸水を
一層確実に防ぐことができる外壁施工構造を得ることが
できる。
【0023】即ち,上記外壁施工構造によれば,上記シ
ール金具の基板部,上記後方弾性材,上記立設部,上記
前方弾性材,及び上記外壁板により通水路が形成される
(図11,図13参照)。そのため,万一,上記前板部
の前方弾性材によって浸水を防ぐことができずに,雨水
が上記外壁板の接合隙間部から浸入しても,上記後方弾
性材によって堰き止められる。そして,雨水は上記通水
路を通って下方へ落下し,外壁施工構造の内部に浸入す
ることがない。
【0024】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記前方弾性材および上記後方弾性材は,発泡体であるこ
とが好ましい。これにより,一層確実に雨水の浸入を防
ぐ外壁施工構造を得ることができる。上記発泡体として
は,例えば,EPDM(エチレン・プロピレンゴム)等
からなるゴム発泡体,或いはポリエチレン等からなる合
成樹脂発泡体等がある。
【0025】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記シール金具は,上記基板部を上記留め付け金具の後方
に重ねて,該留め付け金具と共に上記下地材に固定して
なることが好ましい(図14,図15参照)。これによ
り,施工効率に優れた外壁施工構造を得ることができ
る。また,上記下地材の幅が小さい場合にも,上記シー
ル金具と留め付け金具を,確実に上記下地材に固定する
ことができる。
【0026】次に,請求項5に記載の発明のように,上
記外壁板は,上記横下実及び上記横上実の他に,上部下
実と下部上実とを有する四方合決り構造の外壁板である
ことが好ましい。これにより,外観意匠性に優れると共
に,施工効率に優れた外壁施工構造を得ることができ
る。
【0027】次に,請求項6に記載の発明のように,横
下実と横上実とを左右に有する外壁板を,左右合決り接
合させると共に,該外壁板の上辺部及び下辺部に留め付
け金具を配置して,上記外壁板を下地材に取付けてなる
外壁施工構造に用いられ,隣り合う左右の上記外壁板の
間に配設するシール金具であって,該シール金具は,上
記下地材に固定する基板部と,該基板部から前方に屈曲
した立設部と,該立設部の前端から上記基板部とは反対
側に屈曲した前板部と,該前板部の前面に設けられた前
方弾性材とを有し,一方,上記外壁板の上記横下実は,
裏面側において側方に突出した裏面側端部と,その前方
において外壁板の中央側に切込んだ切込凹部を有し,ま
た,上記横上実は,表面側において側方に突出した表面
側端部を有し,上記シール金具の上記立設部は上記外壁
板の横下実の側面に当接し,上記前板部は上記外壁板の
横下実の前面を係止し,かつ,上記前方弾性材は,一方
の外壁板における切込凹部の前方内面と,他方の外壁板
の横上実における表面側端部の裏側面とに密着するよう
構成してあることを特徴とするシール金具がある。
【0028】本発明において,最も注目すべきことは,
上記シール金具は,上記前方弾性材を有していることで
ある。そして,上記シール金具を用いて,外壁板を下地
材に施工したとき,上記前方弾性材は,隣り合う外壁板
のうち一方の外壁板における切込凹部の前方内面と,他
方の外壁板の横上実における表面側端部の裏側面とに密
着する。
【0029】これにより,上述したごとく,左右の外壁
板の接合隙間部は,外壁板の裏面側から密閉され,上記
雨水が外壁施工構造の内部に浸入することを確実に防ぐ
ことができる。それ故,上記外壁板や下地材等の腐食や
劣化を確実に防止することができる。
【0030】また,上記シール金具は,その基板部を下
地材に固定し,立設部が上記外壁板の横下実の側面に当
接させることができる。そのため,上記外壁板の左右方
向の位置ずれを防止することができる。
【0031】以上のごとく,本発明によれば,外壁施工
構造の内部への浸水を確実に防止することができるシー
ル金具を提供することができる。
【0032】次に,請求項7に記載の発明のように,上
記シール金具は,上記基板部の前面に後方弾性材を配設
してなることが好ましい。これにより,上記シール金具
を用いて外壁板を下地材に施工したとき,上記後方弾性
材が上記外壁板の裏側面に密着する。そのため,上述し
たごとく,万一,上記前板部の前方弾性材によって浸水
を防ぐことができずに,雨水が上記外壁板の接合隙間部
から浸入しても,上記後方弾性材によって堰き止められ
る。それ故,一層確実に,外壁施工構造の内部への浸水
を防ぐシール金具を得ることができる。
【0033】次に,請求項8に記載の発明のように,上
記前方弾性材および上記後方弾性材は,発泡体であるこ
とが好ましい。これにより,一層確実に雨水の浸入を防
ぐ外壁施工構造を得ることができる。上記発泡体として
は,例えば,EPDM(エチレン・プロピレンゴム)等
からなるゴム発泡体,或いはポリエチレン等からなる合
成樹脂発泡体等がある。
【0034】次に,請求項9に記載の発明のように,上
記外壁施工構造に用いられ,横下実と横上実を左右に有
する外壁板であって,該外壁板の上記横下実は,裏面側
において側方に突出した裏面側端部と,その前方におい
て外壁板の中央側に切込んだ切込凹部を有し,また,上
記横上実は,表面側において側方に突出した表面側端部
を有し,該切込凹部は,上記シール金具の前方弾性材お
よび前板部の一部が嵌入するよう構成してあることを特
徴とする外壁板がある。
【0035】本発明において,最も注目すべきことは,
上記外壁板の横下実が上記切込凹部を有することであ
る。上記切込凹部は,上記外壁板の横下実における上記
裏面側端部の前方において,側方から外壁板の中央に向
かって切り込まれている(図1,図3参照)。
【0036】これにより,上記シール金具の前方弾性材
の一部を上記切込凹部に嵌入させることにより,上記外
壁板の接合隙間部を,裏面側から確実に密閉することが
できる。そのため,上記外壁板を用いることにより,外
壁施工構造の内部への浸水を確実に防ぐことができる。
【0037】次に,請求項10に記載の発明のように,
上記切込凹部の前方内面から外壁板の表側面までの厚み
Aは,上記横上実の表面側端部の厚みBと略同じである
ことが好ましい(図3参照)。
【0038】これにより,上記接合隙間部における左右
の外壁板の裏側面に,上記前方弾性材を確実に密着させ
ると共に,外壁施工構造の外観意匠性を確保することが
できる。
【0039】即ち,外観意匠性を確保するためには,左
右の外壁板は,意匠面となる表側面を略同一平面となる
よう下地材に取付ける。このとき,上記外壁板の切込凹
部の前方内面から外壁板の表側面までの厚みAが,上記
横上実の厚みBと略同じであるため,左右の外壁板を,
その切込凹部の前方内面と横上実の裏側面とが略同一平
面となるように配置することができる(図1参照)。
【0040】これにより,上記シール金具の発泡弾性材
を,上記各外壁板の切込凹部の前方内面と上記横上実の
裏側面との双方に確実に密着させることができる。従っ
て,上記外壁板を用いることにより,内部への浸水を確
実に防ぐことができる,外観意匠性に優れた外壁施工構
造を得ることができる。
【0041】次に,請求項11に記載の発明のように,
上記外壁板は,上記横下実及び上記横上実の他に,上部
下実と下部上実とを有する四方合決り構造の外壁板であ
ることが好ましい。これにより,外観意匠性に優れると
共に,施工効率に優れた外壁施工構造を得ることができ
る。
【0042】次に,上記外壁施工構造を施工する方法と
して,請求項12に記載の発明がある。即ち,該外壁施
工方法は,外壁板の上辺部及び下辺部に留め付け金具を
配置して,下地材に第1列の外壁板を配置する第1工程
と,上記第1列の外壁板の横下実に上記シール金具の立
設部を当接させると共に,横下実の前面に上記シール金
具の前板部を係止させるようにして,上記下地材に上記
シール金具を固定する第2工程と,上記第1列の外壁板
と第2列の外壁板との間に,上記シール金具を挟むよう
に,上記第2列の外壁板を,その上辺部及び下辺部に留
め付け金具を配置して上記下地材に取付ける第3工程と
を有し,上記第2工程においては,上記シール金具の前
方弾性材及び前板部を上記第1列の外壁板の切込凹部に
嵌入して,上記前方弾性材を上記切込凹部の前方内面に
密着させ,また,上記第3工程においては,上記前方弾
性材を,上記第2列の外壁板の横上実における前方側端
部の裏側面に密着させることを特徴とする外壁施工方法
がある(図7〜図10参照)。
【0043】本外壁施工方法において,最も注目すべき
ことは,上記第2工程において,上記シール金具の前方
弾性材を上記第1列の外壁板の切込凹部の前方内面に密
着させ,上記第3工程において,上記前方弾性材を,上
記第2列の外壁板の横上実における前方側端部の裏側面
に密着させることである。
【0044】上記第1列の外壁板とは,上記外壁施工構
造における何れかの縦方向の1列を構成する外壁板をい
う。また,上記第2列の外壁板とは,上記第1列の外壁
板に隣接し,左右合決り接合して配置される,縦方向の
1列の外壁板をいう。また,上記第1列及び第2列の外
壁板は,それぞれ1枚であっても複数枚であってもよ
い。
【0045】上記前方弾性材として,周囲面がテーピン
グされ,圧縮された状態で供給されるものを使用する場
合には,施工時に,該テーピングを解除する。これによ
り,上記前方弾性材は膨れ上がり,上記外壁板の横下実
と横上実との間の空間に充分に拡がる。それ故,左右の
外壁板の接合隙間部を裏面側から密閉し,雨水の浸入を
確実に防ぐことができる。従って,本外壁施工方法によ
れば,容易かつ確実に,内部への浸水を防止する外壁施
工構造を得ることができる。また,上記第2工程におい
ては,上述のごとく,上記第1列の外壁板における横下
実の裏面側端部の側面に,上記立設部を当接させて,上
記シール金具を取付ける。そのため,該シール金具の左
右の位置合わせを容易に行うことができる。
【0046】次に,請求項13に記載の発明のように,
上記シール金具は,上記基板部の前面に後方弾性材を配
設してなり,上記第3工程においては,上記シール金具
の後方弾性材に上記外壁板の裏側面を密着させることが
好ましい。これにより,上述したごとく,一層確実に,
外壁施工構造の内部への浸水を防ぐ外壁施工方法を得る
ことができる。
【0047】次に,請求項14に記載の発明のように,
上記第3工程を行う際には,上記留め付け金具を上記シ
ール金具の基板部の前面に重ねて配置し,上記シール金
具と上記留め付け金具とを同時に上記下地材に固定する
ことが好ましい。これにより,施工効率に優れた外壁施
工方法を得ることができる。また,上記下地材の幅が小
さい場合にも,上記シール金具と留め付け金具を,確実
に上記下地材に固定することができる。
【0048】次に,請求項15に記載の発明のように,
上記外壁板は,上記横下実及び上記横上実の他に,上部
下実と下部上実とを有する四方合決り構造の外壁板であ
ることが好ましい。これにより,外観意匠性に優れた外
壁施工構造を,効率よく施工することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる外壁施工構造,及びこれに
用いるシール金具,外壁板,外壁施工方法につき,図1
〜図10を用いて説明する。図1は,左右合決り接合部
を中心とする,本例の外壁施工構造1の横断面説明図で
あり,図2は,その斜視図である。また,図3は,図1
及び図2に示す外壁施工構造1の構成要素である外壁板
2を示す斜視図である。
【0050】本例の外壁施工構造1は,図1,図2に示
すごとく,横下実24と横上実23とを左右側端部に有
する外壁板2(図3)を,左右合決り接合させると共
に,該外壁板2の上辺部及び下辺部,即ち上部下実22
及び下部上実21に留め付け金具5を配置して,上記外
壁板2を下地材3に取付けてなる。
【0051】図1,図3に示すごとく,上記外壁板2の
上記横下実24は,裏面側において側方に突出した裏面
側端部241と,その前方において外壁板2の中央側に
切込んだ切込凹部25を有する。また,上記横上実23
は,表面側において側方に突出した表面側端部231を
有する。
【0052】また,図1,図2に示すごとく,隣り合う
左右の外壁板2の間には,シール金具4が配設されてい
る。図4は,そのシール金具4を示す斜視図である。該
シール金具4は,図1,図2,図4に示すごとく,上記
下地材3に固定する基板部41と,該基板部41から前
方に屈曲した立設部42と,該立設部42の前端から上
記基板部41とは反対側に屈曲した前板部43とを有す
る。そして,該前板部43の前面には,前方弾性材44
を設けてある。
【0053】図1に示すごとく,上記立設部4は上記外
壁板2の横下実24の側面に当接し,上記前板部43は
上記外壁板2の横下実24の前面を係止している。即
ち,上記シール金具の立設部42は,上記裏面側端部2
41の側面242(図3)に当接し,上記前板部43
は,上記裏面側端部241の前面243(図3)に当接
している。
【0054】また,上記前方弾性材44は,一方の外壁
板2における切込凹部25の前方内面251と,他方の
外壁板2における表面側端部231の裏側面232とに
密着している。また,上記シール金具4は,上記外壁施
工構造1の上下方向にわたって連続して配設してある
(図8)。
【0055】図5は,留め付け金具5を示す斜視図であ
り,図6は,該留め付け金具5を使用した上下外壁板2
の接合部の縦断面図である。また,図5,図6に示すご
とく,上記留め付け金具5は,上下に配される外壁板2
の裏側面261に当接される固定板部51と,該固定板
部51の全幅にわたって前方に立設された支承部52と
を有する。また,該支承部52の前端部521からは,
斜め上方へ屈曲した上板係止部53と,斜め下方へ屈曲
した下板係止部54とが形成されている。そして,上記
上板係止部53及び下板係止部54の各先端部の間に
は,前方平板部57が連設されている。
【0056】また,上記固定板部51は,その上端部に
おいて斜め後方に後退した段部55を有すると共に,下
端部において略90°後方に折り曲げた折曲げ部56を
有している。また,上記固定板部51には,下地材3に
固定するビス519を挿通するためのビス穴512が形
成してある。また,上記段部55にも貫通孔552が設
けてあり,ここに釘等を通して上記留め付け金具5を下
地材3に固定することもできる。
【0057】下方の外壁板2に上記留め付け金具5を係
止させるに当っては,図6に示すごとく,上部下実22
における裏面上端部221を,上記留め付け金具5の固
定板部51と支承部52と下板係止部54との間に嵌入
させる。そして,その状態でビス519をねじ込んで上
記下地材3に固定する。
【0058】次いで,上方の外壁板2を上記留め付け金
具5に係止するに当っては,図6に示すごとく,上記留
め付け金具5の固定板部51と支承部52と上板係止部
53との間に上記下部上実21の下方嵌合部211を嵌
入させる。そして,該下方嵌合部211の前方において
該下方嵌合部211よりも下方まで伸びた表面下端部2
16の裏側面を,上記前方平板部57に当接させる。
【0059】また,図5に示すごとく,上記固定板部5
1における下方には,前方に切起された切起し部513
が設けてある。該切起し部513は,図6に示すごと
く,下方に配される外壁板2の裏側面261に食い込ん
で左右への移動を防止し,固定力を高める。
【0060】また,図3に示すごとく,上記外壁板2
は,上記横下実24及び上記横上実23の他に,上部下
実22と下部上実21とを有する四方合決り構造の外壁
板である。また,該外壁板2は,上記切込凹部25の前
方内面251から外壁板2の表側面までの厚みAが,上
記横上実23の表面側端部231の厚みBと略同じであ
る。また,上記外壁板2の上部下実22における裏面上
端部221の前面には,コーキング材29を打設してあ
るが,上記裏面側端部241にはコーキング材が打設さ
れていない。
【0061】また,図4に示すごとく,上記シール金具
4は,ステンレス鋼等の金属板を折り曲げ加工すること
により,上記基板部41,立設部42,前板部43を形
成してなる。また,該前板部43の表面に貼り付けられ
る上記前方弾性材44はEPDM等からなる独立気泡の
発泡体である。
【0062】次に,本例の外壁施工構造1の施工法方法
につき,図7〜図10を用いて説明する。即ち,図7〜
図9は,施工状態の正面図であり,図10は,施工状態
の横断面図である。なお,以下の説明は,外壁施工方法
による施工途中の説明である。該外壁施工方法は,以下
の第1工程〜第3工程を有する。第1工程においては,
図7,図10(A)に示すごとく,外壁板2の上部下実
22及び下部上実21に留め付け金具5を配置して,下
地材3に第1列の外壁板2を配置する。上記留め付け金
具5は,ビス519によって,上記下地材3に固定す
る。
【0063】第2工程においては,図8,図10(B)
に示すごとく,上記下地材3に上記シール金具4を固定
する。このとき,上記第1列の外壁板2の横下実24
(裏面側端部241)の側面242に,上記シール金具
4の立設部42を当接させると共に,横下実24(裏面
側端部241)の前面243に上記シール金具4の前板
部43を係止させる。
【0064】また,上記シール金具4の前方弾性材44
及び前板部43を上記第1列の外壁板2の切込凹部25
に嵌入して,上記前方弾性材44を上記切込凹部25の
前方内面251に密着させる(図10(B))。また,
図8,図10(B)に示すごとく,上記シール金具4
は,上記基板部41を上記下地材3に対して,適当な間
隔をもって複数箇所に釘49を打ちつけることによって
固定する。
【0065】第3工程においては,図9,図10(C)
に示すごとく,上記第1列の外壁板2の右隣に配置され
る上記第2列の外壁板20を,その上部下実22及び下
部上実21に留め付け金具5を配置して上記下地材3に
取付ける。即ち,上記第1列の外壁板2と第2列の外壁
板20との間に,上記シール金具4を挟むように上記外
壁板20を取付ける。また,このとき,上記前方弾性材
44を,上記第2列の外壁板20の横上実23における
表面側端部231の裏側面232に密着させる。
【0066】また,上記前方弾性材44として,周囲面
がテーピングされ,圧縮された状態で供給されるものを
使用する場合には,施工時に,該テーピングを解除す
る。これにより,上記前方弾性材44は膨れ上がり,上
記外壁板2の横下実24と横上実23との間の空間に充
分に広がる。それ故,左右の外壁板2の接合隙間部27
を裏面側から密閉し,雨水の浸入を確実に防ぐことがで
きる。なお,上記留め付け金具5については,後述する
ごとく,上記シール金具4の基板部41に重なるように
固定してもよい。
【0067】次に,本例の作用効果につき説明する。図
1に示すごとく,上記外壁施工構造1は,隣り合う2枚
の外壁板2の間に配設したシール金具4の前方弾性材4
4が,一方の外壁板2の切込凹部25の前方内面251
と,他方の外壁板2の横上実23における表面側端部2
31の裏側面232とに密着している。そのため,左右
の外壁板2の接合隙間部27は,外壁板2の裏面側から
密閉される。それ故,上記接合隙間部27から,外壁板
2の裏側面261に回り込んだり,下地材3等,構造躯
体の内部に雨水が浸入することがない。
【0068】このように,上記外壁施工構造1によれ
ば,雨水が外壁施工構造1の内部に浸入することを確実
に防ぐことができ,上記外壁板2や下地材3等の腐食や
劣化を確実に防止することができる。また,上記シール
金具4を上記外壁施工構造1の下地材3上を上下方向に
わたって連続して配設することにより,接合隙間部27
から雨水が浸入する余地を与えず,一層確実に雨水の浸
入を防止することができる。
【0069】また,上記シール金具4は,その基板部4
1を下地材3に固定し,立設部42が上記外壁板2の横
下実24の側面242に当接して施工されている。その
ため,上記外壁板2の左右方向の位置ずれに対して立設
部42がストッパーの機能を発揮する。また,施工時に
おいても,上述のごとく,上記第1列の外壁板2におけ
る横下実24の側面242に,上記立設部42を当接さ
せて,上記シール金具4を取付けるため,該シール金具
4の左右の位置合わせをも容易に行うことができる(図
10(B)参照)。また,上記前方弾性材44は,EP
DM等からなる独立気泡の発泡体であるため,一層確実
に雨水の浸入を防ぐことができる。
【0070】また,図3に示すごとく,上記外壁板2に
おける上記切込凹部25の前方内面251から外壁板2
の表側面262までの厚みAは,上記横上実23の表面
側端部231の厚みBと略同じである。これにより,上
記接合隙間部27における左右の外壁板2の裏側面26
1に,上記シール金具4の前方弾性材44を確実に密着
させると共に,外壁施工構造1の外観意匠性を確保する
ことができる。
【0071】即ち,外観意匠性を確保するためには,図
1に示すごとく,左右の外壁板2は,意匠面となる表側
面262を略同一平面となるよう下地材3に取付ける。
このとき,上記厚みAが上記厚みBと略同じであるた
め,図1に示すごとく,左右の外壁板2を,その切込凹
部25の前方内面251と,横上実23の裏側面232
とを略同一平面に配置することができる。
【0072】これにより,上記シール金具4の前方弾性
材44を,上記各外壁板2の切込凹部25の前方内面2
51と上記横上実23の裏側面232との双方に確実に
密着させることができる。従って,上記外壁板2を用い
ることにより,壁内部への浸水を確実に防ぐことがで
き,外観意匠性に優れた外壁施工構造1を得ることがで
きる。また,上記外壁板2は,図3に示すごとく,四方
合決り構造の外壁板であるため,外観意匠性に優れると
共に,施工効率に優れた外壁施工構造1を得ることがで
きる。
【0073】以上のごとく,本例によれば,壁内部への
浸水を確実に防止することができる外壁施工構造,及び
これに用いるシール金具,外壁板,外壁施工方法を提供
することができる。
【0074】実施形態例2 本例は,図11〜図13に示すごとく,上記シール金具
4における基板部41の前面に,後方弾性材45を上下
方向にわたって設けたシール金具40(図12),及び
これを用いた外壁施工構造10,外壁施工方法の例であ
る。上記外壁施工構造10においては,図11,図13
に示すごとく,上記後方弾性材45が外壁板2の裏側面
261に密着する。また,上記後方弾性材45は,上記
実施形態例1で示した上記前方弾性材44と同質材料で
ある。
【0075】本例の外壁施工構造10は,上記実施形態
例1で示した外壁施工方法の第3工程(図10(C)参
照)において,上記後方弾性材45が上記外壁板2の裏
側面261に密着するように施工される以外は,実施形
態例1と同様である。
【0076】この場合には,図11,図13に示すごと
く,上記シール金具40の基板部41,後方弾性材4
5,立設部42,前方弾性材44,及び上記外壁板2に
より通水路11が形成される。そのため,万一,上記シ
ール金具40の前方弾性材44によって浸水を防ぐこと
ができずに,雨水が上記外壁板2の接合隙間部27から
浸入したとしても,上記後方弾性材45によって堰き止
められ,雨水は,上記通水路11を通って下方へ落下
し,外壁施工構造10の内部に浸入することがない。こ
れにより,外壁施工構造10の内部への浸水を一層確実
に防ぐことができる。その他,実施形態例1と同様の作
用効果を有する。
【0077】実施形態例3 本例は,図14に示すごとく,留め付け金具5をシール
金具4の基板部41の前面に重ねて配置した外壁施工構
造101の例である。即ち,上記シール金具4の両脇に
配置する留め付け金具5の一方を,上記シール金具4の
基板部41の前面に重ねて下地材3に固定する。上記留
め付け金具5を上記下地材3に対して固定するに当って
は,ビス519によって上記シール金具4と共に固定す
る。その他は,実施形態例1と同様である。
【0078】この場合には,上記留め付け金具5の固定
スペースを,小さくすることができる。それ故,図14
に示すごとく,上記下地材3の横方向の幅が小さい場合
にも,上記留め付け金具5を容易かつ確実に固定するこ
とができる。例えば,上記下地材3が,幅の小さい縦胴
縁である場合にも,上記留め付け金具5を容易かつ確実
に上記下地材3に固定することができる。
【0079】また,上記留め付け金具5と上記シール金
具4を,ビス等により同時に固定することができる。そ
のため,外壁施工方法における工程を少なくすることが
でき,施工効率を向上させることができる。その他,実
施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0080】実施形態例4 本例は,図15に示すごとく,基板部41の前面に,後
方弾性材45を上下方向にわたって設けたシール金具4
0(図12参照)を用いると共に,留め付け金具5を上
記シール金具40の基板部41の前面に重ねて配置した
外壁施工構造102の例である。即ち,本例の外壁施工
構造102は,上記実施形態例2の外壁施工構造10と
実施形態例3の外壁施工構造101を組合せたものであ
る。なお,この後方弾性材45は,留め付け金具5の部
分で該留め付け金具5によって押圧された状態で施工さ
れている。
【0081】この場合には,上記実施形態例2及び実施
形態例3で示した作用効果を共に奏する。即ち,外壁施
工構造102の内部への浸水を一層確実に防ぐことがで
きると共に,留め付け金具5の固定スペースを小さく
し,更には,施工効率の向上を図ることができる。その
他,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0082】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,壁内部
への浸水を確実に防止することができる外壁施工構造,
及びこれに用いるシール金具,外壁板,外壁施工方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,外壁施工構造の横断面
図。
【図2】実施形態例1における,外壁施工構造の斜視
図。
【図3】実施形態例1における,外壁板の斜視図。
【図4】実施形態例1における,シール金具の斜視図。
【図5】実施形態例1における,留め付け金具の斜視
図。
【図6】実施形態例1における,上下合決り接合部の外
壁施工構造の縦断面説明図。
【図7】実施形態例1における,外壁施工方法の第1工
程終了時の状態を示す正面図。
【図8】実施形態例1における,外壁施工方法の第2工
程終了時の状態を示す正面図。
【図9】実施形態例1における,外壁施工方法の第3工
程終了時の状態を示す正面図。
【図10】(A)図7のC−C線矢視断面説明図,
(B)図8のD−D線矢視断面説明図,(C)図9のE
−E線矢視断面説明図。
【図11】実施形態例2における,外壁施工構造の横断
面図。
【図12】実施形態例2における,シール金具の斜視
図。
【図13】実施形態例2における,外壁施工構造の斜視
図。
【図14】実施形態例3における,外壁施工構造の横断
面図。
【図15】実施形態例4における,外壁施工構造の横断
面図。
【図16】従来例における,外壁板の斜視図。
【図17】従来例における,外壁施工構造の問題点を説
明する説明図。
【図18】他の従来例における,外壁施工構造の問題点
を説明する説明図。
【符号の説明】
1,10,101,102...外壁施工構造, 11...通水路, 2...外壁板, 23...横上実, 231...表面側端部, 24...横下実, 241...裏面側端部 25...切込凹部, 251...前方内面, 3...下地材, 4,40...シール金具, 41...基板部, 42...立設部, 43...前板部, 44...前方弾性材, 45...後方弾性材, 5...留め付け金具,

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横下実と横上実とを左右に有する外壁板
    を,左右合決り接合させると共に,該外壁板の上辺部及
    び下辺部に留め付け金具を配置して,上記外壁板を下地
    材に取付けてなる外壁施工構造において,上記外壁板の
    上記横下実は,裏面側において側方に突出した裏面側端
    部と,その前方において外壁板の中央側に切込んだ切込
    凹部を有し,また,上記横上実は,表面側において側方
    に突出した表面側端部を有し,また,隣り合う左右の外
    壁板の間には,シール金具が配設されており,該シール
    金具は,上記下地材に固定する基板部と,該基板部から
    前方に屈曲した立設部と,該立設部の前端から上記基板
    部とは反対側に屈曲した前板部と,該前板部の前面に設
    けられた前方弾性材とを有し,上記立設部は上記外壁板
    の横下実の側面に当接し,上記前板部は上記外壁板の横
    下実の前面を係止し,かつ,上記前方弾性材は,一方の
    外壁板における切込凹部の前方内面と,他方の外壁板の
    横上実における表面側端部の裏側面とに密着しているこ
    とを特徴とする外壁施工構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記シール金具は,
    上記基板部の前面に後方弾性材を配設してなり,該後方
    弾性材は,上記外壁板の裏側面に密着していることを特
    徴とする外壁施工構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記前方弾性
    材および上記後方弾性材は,発泡体であることを特徴と
    する外壁施工構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記シール金具は,上記基板部を上記留め付け金具の後
    方に重ねて,該留め付け金具と共に上記下地材に固定し
    てなることを特徴とする外壁施工構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記外壁板は,上記横下実及び上記横上実の他に,上部
    下実と下部上実とを有する四方合決り構造の外壁板であ
    ることを特徴とする外壁施工構造。
  6. 【請求項6】 横下実と横上実とを左右に有する外壁板
    を,左右合決り接合させると共に,該外壁板の上辺部及
    び下辺部に留め付け金具を配置して,上記外壁板を下地
    材に取付けてなる外壁施工構造に用いられ,隣り合う左
    右の上記外壁板の間に配設するシール金具であって,該
    シール金具は,上記下地材に固定する基板部と,該基板
    部から前方に屈曲した立設部と,該立設部の前端から上
    記基板部とは反対側に屈曲した前板部と,該前板部の前
    面に設けられた前方弾性材とを有し,一方,上記外壁板
    の上記横下実は,裏面側において側方に突出した裏面側
    端部と,その前方において外壁板の中央側に切込んだ切
    込凹部を有し,また,上記横上実は,表面側において側
    方に突出した表面側端部を有し,上記シール金具の上記
    立設部は上記外壁板の横下実の側面に当接し,上記前板
    部は上記外壁板の横下実の前面を係止し,かつ,上記前
    方弾性材は,一方の外壁板における切込凹部の前方内面
    と,他方の外壁板の横上実における表面側端部の裏側面
    とに密着するよう構成してあることを特徴とするシール
    金具。
  7. 【請求項7】 請求項6において,上記シール金具は,
    上記基板部の前面に後方弾性材を配設してなることを特
    徴とするシール金具。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7において,上記前方弾性
    材および上記後方弾性材は,発泡体であることを特徴と
    するシール金具。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の外
    壁施工構造に用いられ,横下実と横上実を左右に有する
    外壁板であって,該外壁板の上記横下実は,裏面側にお
    いて側方に突出した裏面側端部と,その前方において外
    壁板の中央側に切込んだ切込凹部を有し,また,上記横
    上実は,表面側において側方に突出した表面側端部を有
    し,該切込凹部は,上記シール金具の前方弾性材および
    前板部の一部が嵌入するよう構成してあることを特徴と
    する外壁板。
  10. 【請求項10】 請求項9において,上記切込凹部の前
    方内面から外壁板の表側面までの厚みAは,上記横上実
    の表面側端部の厚みBと略同じであることを特徴とする
    外壁板。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において,上記外壁
    板は,上記横下実及び上記横上実の他に,上部下実と下
    部上実とを有する四方合決り構造の外壁板であることを
    特徴とする外壁板。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の外壁施工構造を施工
    する方法であって,該外壁施工方法は,外壁板の上辺部
    及び下辺部に留め付け金具を配置して,下地材に第1列
    の外壁板を配置する第1工程と,上記第1列の外壁板の
    横下実に上記シール金具の立設部を当接させると共に,
    横下実の前面に上記シール金具の前板部を係止させるよ
    うにして,上記下地材に上記シール金具を固定する第2
    工程と,上記第1列の外壁板と第2列の外壁板との間
    に,上記シール金具を挟むように,上記第2列の外壁板
    を,その上辺部及び下辺部に留め付け金具を配置して上
    記下地材に取付ける第3工程とを有し,上記第2工程に
    おいては,上記シール金具の前方弾性材及び前板部を上
    記第1列の外壁板の切込凹部に嵌入して,上記前方弾性
    材を上記切込凹部の前方内面に密着させ,また,上記第
    3工程においては,上記前方弾性材を,上記第2列の外
    壁板の横上実における前方側端部の裏側面に密着させる
    ことを特徴とする外壁施工方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において,上記シール金具
    は,上記基板部の前面に後方弾性材を配設してなり,上
    記第3工程においては,上記シール金具の後方弾性材に
    上記外壁板の裏側面を密着させることを特徴とする外壁
    施工方法。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13において,上記第
    3工程を行う際には,上記留め付け金具を上記シール金
    具の基板部の前面に重ねて配置し,上記シール金具と上
    記留め付け金具とを同時に上記下地材に固定することを
    特徴とする外壁施工方法。
  15. 【請求項15】 請求項12〜14のいずれか一項にお
    いて,上記外壁板は,上記横下実及び上記横上実の他
    に,上部下実と下部上実とを有する四方合決り構造の外
    壁板であることを特徴とする外壁施工方法。
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