JP3516510B2 - セラミック外壁材の乾式施工構造 - Google Patents

セラミック外壁材の乾式施工構造

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JP3516510B2
JP3516510B2 JP07306795A JP7306795A JP3516510B2 JP 3516510 B2 JP3516510 B2 JP 3516510B2 JP 07306795 A JP07306795 A JP 07306795A JP 7306795 A JP7306795 A JP 7306795A JP 3516510 B2 JP3516510 B2 JP 3516510B2
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利幸 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、防水性や施工性に優
れたセラミック外壁材の乾式施工構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、タイル等のセラミック製品は
耐久性や意匠性に優れているので、外壁材として広く用
いられている。しかし、このセラミック製品は焼成時に
収縮し、この焼成収縮によって寸法精度が悪く、モルタ
ルやシーリング材によって目地を取る必要がある。そし
て、この目地を美しく揃えるためには施工職人の技術に
負うところが大きく、安定した仕上がりが得られないと
いう問題がある。
【0003】また、目地を取る湿式施工法となるために
工期が長くなり、さらに、目地部の劣化による目地から
の雨漏り等が避けられないという問題も生じる。
【0004】このような問題点を解決する方法として、
従来、例えば特開平5―209454号公報に示される
ように、所定間隔をあけた複数の突出部を有する帯状部
材を垂直に設置し、この帯状部材に、係合部を有するタ
イル係止部材を帯状部材の突出部に沿って水平に設置
し、裏面に係合部を設けたタイルを上記タイル係止部材
に嵌合固着する乾式施工方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案のも
のでは、縦目地に関しては何ら考えられていないため、
縦目地の目地揃えや防水性の点で問題が残る。
【0006】また、大型のセラミック外壁板材の施工時
には、目地違いがより一層発生し易いという問題がある
が、こうした大型セラミック外壁板材の施工に関する問
題点については全く改善されていない。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、セラミック外壁材を壁面に乾式施工
する場合に、その取付構造を改良することで、縦目地の
目地揃えや防水性を向上させ、しかも大型のセラミック
外壁材であっても、その位置決めが正確で施工を容易に
行い得るようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、従来例の考え方を利用し、その係止
部材の構造を改良するとともに、表面材の連結を雌実部
及び雄実部による合决り構造とし、その雌実部側で表面
材を係止部材に係止支持し、雄実部側では他の係止部材
に接着固定することとした。
【0009】具体的には、請求項1の発明は、壁面に表
面材としてのセラミック外壁材を取り付けて施工するよ
うにした構造であって、以下の構成を有する。
【0010】すなわち、施工対象の壁面に取り付けられ
る少なくとも2つの帯状部材と、この帯状部材に係止し
て固定される少なくとも2つの表面材係止部材とを設け
る。上記帯状部材は、表側に突出する複数の突出部が上
下方向に所定間隔をあけて表面に形成されたものとす
る。
【0011】一方、表面材係止部材は、垂直方向の垂直
取付部と、該垂直取付部の上端部から表側に略直角に突
出し、通気孔が開口された水平部と、該水平部の先端部
から上記垂直取付部と平行になるように上方へ略直角に
突出する接着部と、該接着部の上端部から表側に略直角
に突出する載置部と、該載置部の先端部から上方へ略直
角に突出する係合部とからなり、各部分がそれぞれ水平
左右方向に互いに平行に延びる板状部で構成されてい
る。
【0012】さらに、表面材の上下方向に対向する水平
方向の2辺部のうちの下辺部に、係合溝を有する雌実部
が設けられている一方、上辺部に雄実部が設けられてい
る。
【0013】そして、上記帯状部材は、垂直方向に配置
されて裏面にて壁面に固定されている。また、上記表面
材係止部材は、垂直取付部が上記帯状部材の突出部間に
係止された状態で水平方向に配置されかつ垂直取付部の
裏面にて壁面に固着具により固定されている。さらに、
表面材は雄実部が、上側に隣接する表面材の雌実部に合
决り構造で連結された状態で、上下に隣接する表面材係
止部材間に亘り、雌実部の下端面が下側の表面材係止部
材の載置部上に載置され、かつ雌実部の係合溝が下側表
面材係止部材上端の係合部に係合され、一方、雄実部の
裏面が上側表面材係止部材の接着部表面に接着剤によっ
て接着されている。
【0014】請求項2の発明では、上記請求項1の施工
構造において、表面材の水平方向に対向する左右辺部は
いずれも切放し端面形状とする。
【0015】そして、上記左右辺部の端面に弾力性を有
する防水テープが貼着されている構成とする。
【0016】請求項3の発明では、請求項1の施工構造
において、表面材の水平方向に対向する左右辺部の一方
に雌実部が設けられている一方、他方に、左右に隣接す
る表面材の雌実部に合决り構造で連結される雄実部が設
けられている。
【0017】また、この表面材の上辺部と左右辺部の一
方とにおける雄実部の表面に弾力性を有する防水シール
材が設けられている。
【0018】そして、裏面上端に引掛け片を有する一
方、表面に、弾力性を有する防水テープが貼着された固
定クリップが設けられ、この固定クリップは、左右に隣
接する表面材の雌実部の裏面に防水テープが押圧されか
つクリップ下部が雄実部を係止部材側に押圧した状態
で、引掛け片が表面材係止部材の係合部に係止されてい
る。
【0019】請求項4の発明では、請求項1の施工構造
において、表面材の水平方向に対向する左右辺部の一方
に雌実部が設けられている一方、他方に、左右に隣接す
る表面材の雌実部に合决り構造で連結される雄実部が設
けられている。
【0020】また、表面材の上辺部における雄実部の表
面に弾力性を有する防水シール材が設けられている一
方、左右辺部の一方における雄実部の端面に弾力性を有
する防水テープが貼着されている。
【0021】そして、裏面上端に引掛け片を有する固定
クリップが設けられ、この固定クリップは、左右に隣接
する表面材の雄実部をクリップ下部が押圧した状態で、
引掛け片が表面材係止部材の係合部に係止されている。
【0022】請求項5の発明では、請求項1の施工構造
において、表面材の水平方向に対向する左右辺部の一方
に雌実部が設けられている一方、他方に、左右に隣接す
る表面材の雌実部に合决り構造で連結される雄実部が設
けられている。
【0023】また、表面材の上辺部における雄実部表面
に弾力性を有する防水シール材が設けられている一方、
左右辺部の一方における雌実部の端面に弾力性を有する
防水テープが貼着されている。
【0024】そして、裏面上端に引掛け片を有する一
方、表面に弾力性を有する防水テープが貼着された固定
クリップが設けられ、この固定クリップは、左右に隣接
する表面材の雌実部の裏面に防水テープが押圧されかつ
クリップ下部が雄実部を係止部材側に押圧した状態で、
引掛け片が表面材係止部材の係合部に係止されている。
【0025】請求項6の発明では、請求項1〜5のいず
れかの施工構造において、表面材の裏面側に裏打材が貼
着されていて、該裏打材を介して雄実部の裏面が表面材
係止部材の接着部に接着されている。
【0026】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、壁面
に表面材を取り付けてセラミック外壁材を施工する場
合、まず、複数の帯状部材をそれぞれ垂直方向に配置し
てその裏面にて壁面に取付固定した後、この帯状部材に
対し表面材係止部材を、その垂直取付部が帯状部材の突
出部間に係止された状態で水平左右方向に配置し、か
つ、この表面材係止部材を垂直取付部の裏面にて壁面に
固着具により固定する。
【0027】さらに、この上下に隣接する表面材係止部
材に対し表面材をその下辺部における雌実部の係合溝が
上記下側の表面材係止部材上端の係合部に係合され、か
つ上辺部における雄実部の裏面が上側の表面材係止部材
の接着部表面に接着剤によって接着された状態で係止さ
せ、その雄実部は上側に隣接する表面材下辺部の雌実部
に合决り構造で連結すればよい。
【0028】このような施工構造では、複数の帯状部材
を壁面に位置決めして垂直に固定した後、該帯状部材の
突出部間に表面材係止部材を水平に固定することによっ
て、表面材係止部材の水平方向の位置決めを自動的に正
確に行うことができる。
【0029】また、下側の表面材係止部材上端の係合部
を表面材下辺部の雌実部における係合溝に係止すること
により、表面材の下部を表面材係止部材により係止支持
でき、しかも表面材の水平方向の位置決めを正確に行う
ことができる。
【0030】さらに、表面材の固定状態では、その上辺
部における雄実部の裏面が上側表面材係止部材の接着部
表面に接着されているので、上記の如き表面材下部の係
止支持に加え、その上部をも表面材係止部材に固定でき
ることとなり、完全に表面材を壁面に固定することがで
きる。また、かかる接着の併用により、係合部による係
止支持だけの場合に比較して表面材の固定にがたつきが
少なくなり、さらには特に破損し易い表面材の雄実部を
塗布された接着剤によって補強することができるととも
に、表面材を接着により表面材係止部材と一体的に堅固
に結合でき、表面材における実部以外の一般部の耐衝撃
性も向上させることができる。
【0031】また、セラミック材からなる表面材は製品
の寸法誤差が生じ易く、隣接する表面材同士を突き付け
て施工すると、上記小さな寸法誤差も加算されて大きな
目地ずれが生じる。このため、表面材の固定位置を調整
しながら表面材同士に隙間を開けて施工することが要求
されるが、従来のように表面材を金具に係止しているだ
けのフリーな状態では、長期間に亘る風や振動等によっ
て表面材が移動してしまう。しかし、本発明のように表
面材の上部を接着することによって、表面材が簡単に動
くのを回避でき、施工後にモルタル、コーキング等によ
って目地をうめるような特別な後処理をしなくとも、1
枚ずつの寸法誤差を目地毎に調整しながら施工ができる
ので、目地ずれは生じ難くなる。
【0032】また、請求項2〜5の発明に示される防水
処理との併用によって、上述したような目地うめ処理を
しなくとも、十分な防水性能を持った構造が得られる。
【0033】請求項2の発明では、表面材における対向
する水平方向の上下辺部が合决り構造で、上辺部の雄実
部には弾力性のある防水シール材が設けられている一
方、左右辺部は切放し状態で、その端面に弾力性のある
防水テープが貼着されているので、上記請求項1の発明
の作用効果に加え、表面材の左右端面に貼着した弾力性
のある防水テープが隣の表面材を押し付けることによっ
て両表面材同士が密着し、両者の縦目地間の防水性が高
まる。
【0034】請求項3の発明では、表面材の対向する水
平方向及び垂直方向の2辺部が何れも合决り構造であ
り、縦目地部分も合决り構造になっているので、火事の
場合等で表面材の表面から直接下地へ炎が透過するのを
防止でき、防火性を向上させることができる。
【0035】また、表面材における各雄実部には弾力性
のある防水シール材が設けられており、さらに、固定ク
リップの引掛け片が表面材係止部材の係合部に係止さ
れ、その表面上の防水テープが左右の表面材の雌実部の
裏面に押圧されているので、表面側からの水の浸入を雌
実部の裏面と密着した上記防水テープで防止できるとと
もに、表面材係止部材とのがたつきをなくすことができ
る。
【0036】さらに、固定クリップの下部で表面材の雄
実部を押圧して係止部材への仮止めができるので、雄実
部の裏面と係止部材の接着部表面との間の接着剤が完全
に硬化するまで、表面材を移動不能に固定でき、その接
着固定をより一層確実に行うことができる。
【0037】また、必要に応じて固定クリップにその裏
面中央部から下方に垂下する防水テープを設けることに
よって、防水シール材の設けられていない表面材端部部
分の縦目地からの水の浸入を確実に防止することができ
る。
【0038】請求項4の発明では、表面材の対向する水
平方向及び垂直方向の2辺部が合决り構造で、縦目地部
分も合决り構造になっているので、火事の場合等に表面
から直接下地へ炎が透過することはなく、防火性が向上
する。
【0039】また、表面材の上辺部の雄実部には弾力性
のある防水シール材が設けられ、左右辺部の一方の雄実
部の端面に弾力性のある防水テープが貼着されているの
で、弾力性のある防水テープが他方の表面材と密着して
縦目地部分の防水性が高められる。
【0040】また、上記と同様に、固定クリップの引掛
け片が表面材係止部材の係合部に係止され、固定クリッ
プの下部で雄実部が押圧されるので、表面材の表面材係
止部材への仮止めができ、接着剤が完全に硬化するまで
表面材を仮止め固定して、表面材をより一層確実に接着
することができる。
【0041】さらに、軽量化等のため表面材に中空孔が
設けられている場合でも、その中空孔内への水の浸入を
上記弾力性のある防水テープによって防止することがで
きる。
【0042】また、必要に応じて固定クリップの裏面中
央部より下方に垂下する防水テープを設けることによっ
て、防水シール材の設けられていない表面材端部部分の
縦目地からの水の浸入をさらに確実に防止することがで
きる。
【0043】請求項5の発明では、表面材の対向する水
平方向及び垂直方向の2辺部が合决り構造であり、縦目
地部分も合决り構造になっているので、火事の場合等に
表面から直接下地へ炎が透過することを防いで防火性を
向上できる。
【0044】また、表面材の上辺部の雄実部に弾力性の
ある防水シール材が設けられ、左右辺部の一方における
雌実部端面に弾力性のある防水テープが貼着されている
ので、弾力性のある防水テープが他方の表面材と密着し
て縦目地部分の防水性を高めることができる。特に、こ
の防水テープは雌実部裏面側に貼着されているので、表
面から見えず、外観にも優れるという利点もある。
【0045】さらに、固定クリップの引掛け片が表面材
係止部材の係合部に係止され、その表面上の防水テープ
が表面材の雌実部の裏面に押圧されることで、表面側か
らの水の浸入を雌実部の裏面と密着した防水テープで防
止でき、表面材の係止部材との間のがたつきをなくすこ
とができる。
【0046】また、固定クリップ下部で雄実部を押圧す
ることによって、表面材を接着剤が完全に硬化するまで
表面材係止部材へ仮止めすることができる。
【0047】また、必要に応じて固定クリップの裏面中
央部より下方に垂下する防水テープを設けることによっ
て、防水シール材の設けられていない表面材端部部分の
縦目地からの水の浸入をより確実に防止することができ
る。
【0048】請求項6の発明では、表面材の裏面側に裏
打材が貼着され、該裏打材を介して表面材の雄実部裏面
が表面材係止部材の接着部に接着されているので、地震
等により面内歪が発生したときでも、裏打材が応力を吸
収するようになり、表面材が剥がれ難い。
【0049】また、裏打材の貼着によりセラミック材の
ような脆い材料でも耐衝撃性を増加でき、仮に表面材が
割れたとしても飛散することはない。また、裏打材は表
面材係止部材の接着部に接着されているので、抜け落ち
ることもない。
【0050】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (実施例1)図1及び図2は本発明の実施例1に係る施
工構造を示し、この施工構造では、建築物の外壁面等の
壁面にセラミック製の多数枚の表面材17,17,…を
取り付けてセラミック外壁材を施工するようになされ、
基本的な構造要素として、壁面における下地(柱51や
間柱52)に左右方向に並んだ状態で取り付けられる複
数の帯状部材1,1,…(縦桟)と、この帯状部材1,
1,…間に上下方向に並んだ状態で水平左右方向に掛け
渡されて表面材17を係止固定する複数の表面材係止部
材6,6,…とを備えている。
【0051】上記各帯状部材1は、図3〜図5に示すよ
うに、所定の長さ(例えば2905mm)、幅(例えば
40mm)及び厚さ(例えば0.5mm)を有する上下
方向に延びる着色亜鉛鋼板製の帯板状のもので、その表
面側(前側)には表側に突出する複数の突出部2,2,
…が上下方向に所定間隔をあけて形成され、これら突出
部2は左右の突出部2,2で1対をなし、各対で突出部
2,2の下端からの高さ位置は互いに同じとされてい
る。そして、上下に並んだ突出部2,2間の切欠きは表
面材係止部材6の嵌合部3とされている。この帯状部材
1を形成するとき、例えば帯板の左右端縁部を中央側に
折り返した後に表側に直交方向に折り曲げ、さらにその
左右の折曲げ部を部分的に左右に対応して所定間隔をあ
けて切り欠くことにより、帯状部材1を折曲げ品として
形成することができる。
【0052】そして、この複数の帯状部材1,1,…
は、図1及び図2に示すように、それぞれ左右方向に並
んだ状態で垂直方向に配置されて裏面(後面)にて壁面
の柱51や間柱52,52,…に釘(図示せず)等によ
り固定されており、この固定状態では左右に隣接する帯
状部材1の対応する突出部2,2,…間の高さ位置が同
じとされる。
【0053】一方、表面材係止部材6は、所定の長さ
(例えば2000mm)を有する薄板(例えば厚さ0.
4mm)のSUS304ステンレス鋼等からなる帯板を
幅方向に順に折り曲げた折曲げ品からなる。すなわち、
この係止部材6は、図6に拡大詳示するように、上記帯
状部材1の突出部2,2間の嵌合部3に嵌合可能な高さ
寸法(上下幅寸法)を有する垂直方向の垂直取付部7
と、該垂直取付部7の上端部から下側に折り返された後
に表側に水平につまり垂直取付部7と略直角に上記帯状
部材1の突出部2の突出寸法よりも大きく突出する水平
部8と、該水平部8の先端部から上記垂直取付部7と平
行になるように上方へ略直角に上記垂直取付部7の上端
よりも高い位置まで突出する接着部9と、該接着部9の
上端部から表側に水平に略直角に突出する載置部10
と、該載置部10の先端部から上方へ略直角に突出する
係合部11とからなる。これらの各部分はそれぞれ水平
左右方向に互いに平行に延びる帯板状に形成され、上記
水平部8には貫通孔からなる複数の通気孔13,13,
…(1つのみ図示する)が係止部材6の長さ方向に間隔
をあけて開口されている。
【0054】そして、これら複数の表面材係止部材6,
6,…は、図2に示す如く、上記複数の帯状部材1,
1,…間に係止部材6の垂直取付部7が各帯状部材1の
突出部2,2間の係合部に係止された状態で上下に並ん
で水平左右方向に掛け渡され、上記垂直取付部7は裏面
にて壁面の柱51や間柱52に釘14等により固定され
ている。
【0055】表面材17は上下方向の高さ寸法が上記表
面材係止部材6,6間の上下間隔と略同じ寸法とされた
板材からなり、軽量化等のために左右方向(押出成形時
の押出方向)に貫通する中空孔18,18,…が設けら
れている。
【0056】図7〜図9に詳示するように、表面材17
においてその上下方向に対向する水平方向の2辺部の一
方たる下辺部には、表面材17の裏面下端部を段状に切
り欠いてなる雌実部19が、また他方たる上辺部には、
表面材17の表面上端部を段状に切り欠いてなる雄実部
20がそれぞれ形成されており、図1に示す如く、表面
材17,17を上下に並べたときに雌実部19が、下側
に隣接する表面材17上端の雄実部20を嵌合して両表
面材17,17同士が合决り構造で連結されるようにな
っている。
【0057】また、上記表面材17下辺部の雌実部19
には、その段部の隅角部を上方に切り込んでなる係合溝
21が表面材17の左右方向の全体に亘り形成され、こ
の係合溝21は上記表面材係止部材6上端の係合部11
と係合可能とされている。
【0058】さらに、表面材17の左右方向に対向する
垂直方向の2辺部の一方たる左辺部には、表面材17の
裏面左端部を段状に切り欠いてなる雌実部23が、また
他方たる右辺部には、表面材17の表面右辺部を段状に
切り欠いてなる雄実部24がそれぞれ形成されており、
上記雌実部23は左側に隣接する表面材17右端の雄実
部24と嵌合して該左側表面材17と合决り構造で連結
されるようになっている。
【0059】また、図7及び図8に示す如く、上記表面
材17の上辺部及び右辺部における各雄実部20,24
の段部表面にはそれぞれ弾力性を有する防水シール材と
して例えば幅5mmで厚さ2.5mmのホットメルト2
6,27(具体的には、例えばスチレンブタジエンスチ
レン系のホットメルト接着剤)が貼り付けられている。
【0060】また、表面材17の裏面にはその全体に亘
り裏打材29が貼着されている。この裏打材29は、例
えばポリプロピレン不織布、ポリエステルシートやポリ
エステルフィルム等からなり、水性ビニルウレタンイソ
シアネート接着剤(具体的にはアイカ工業社製の商品名
「アイカアイボン」)で接着されている。
【0061】そして、各表面材17は、上下に隣接する
表面材係止部材6,6間に亘り、表面材17の下辺部を
下側の係止部材6に係合し、かつ上辺部を上側の係止部
材6に接着した状態で固定支持されている。具体的に
は、図1に示すように、表面材17の下辺部における雌
実部19の段部下端面が下側の表面材係止部材6の載置
部10上に載置され、かつ該雌実部19の係合溝21が
下側の表面材係止部材6上端の係合部11に係合され
る。一方、表面材17の上辺部における雄実部20の裏
面が、上側に位置するの表面材係止部材6の接着部9に
対し裏打材29を介して変性ポリウレタン系等の接着剤
(例えばオート化学工業社製の商品名「オートンアドハ
ー」)により接着されており、この状態で、表面材17
は上辺部の雄実部20が、上側に隣接する表面材17の
下辺部における雌実部19に、また右辺部の雄実部24
が、右側に隣接する表面材17の左辺部における雌実部
23にそれぞれ嵌合されて合决り構造で連結されてい
る。
【0062】また、図2に示す如く、上記上下に隣接す
る表面材17の左右角部の裏面側(後面側)には防水用
の固定クリップ30が配置されている。この固定クリッ
プ30は、図10及び図12に拡大詳示するように、
0.3mm程度の厚さのSUS304ステンレス鋼製の
矩形薄板の折曲げ品からなる本体31を有し、その裏面
上端には板材の上端部を裏面側に折り込んでなる引掛け
片32が形成され、この引掛け片32で固定クリップ3
0が表面材係止部材6上端の係合部11に係合可能とさ
れている。
【0063】また、固定クリップ30の表面には、例え
ばエチレンプロピレンゴム発泡体(具体的には日東電工
社製の商品名「エプトンシーラー」)からなる弾力性を
有する防水テープ33が全面に亘って貼着されている。
そして、この固定クリップ30は、その裏面の引掛け片
32にて表面材係止部材6の係合部11に係止され、そ
の状態では、クリップ30表面の防水テープ33が、上
側の左右表面材17,17の下辺部における雌実部1
9,19の裏面に押圧され、かつクリップ30下部がそ
の裏面にて各下側表面材17の上辺部における雄実部2
0を裏面側、つまり係止部材6の接着部9側に押圧して
いる。
【0064】次に、上記実施例の構造における施工手順
について説明する。壁面に表面材17を取り付けて施工
するに当たり、図2に示すように、まず、例えば910
mmモジュールの下地(柱51や間柱52)に対して、
土台水切(図示せず)を水平を確認しながら固定し、こ
の下地に防水シート53を留め付け、柱51及び間柱5
2の位置に18×45mm程度の縦胴縁54を取り付け
る。
【0065】次いで、土台水切より10mm上に水平方
向に墨打ちし、それに下端を合わせて各帯状部材1(縦
桟)を縦胴縁54に固定する。この固定は、各帯状部材
1の左右中間部に釘等を打ち込むことで行われ、この固
定状態では、複数の帯状部材1はそれぞれ柱51や間柱
52に沿って垂直方向に配置される。
【0066】その後、上記のようにして左右方向に並ん
だ帯状部材1,1,…に対し複数の表面材係止部材6,
6,…を、その各々の垂直取付部7が各帯状部材1の突
出部2,2間における所定の嵌合部3に係止された状態
で水平方向に配置し、この表面材係止部材6を垂直取付
部7にて上記柱51や間柱52に帯状部材1と共に釘1
4等により固定する。
【0067】そのとき、予め複数の帯状部材1,1,…
を左右方向に並べて壁面に位置決めして垂直に固定した
後、該帯状部材1の突出部2,2間に表面材係止部材6
を水平に固定するので、表面材係止部材6の位置決めを
自動的にかつ正確に行うことができる。
【0068】上記壁面に固定された上下に隣接する表面
材係止部材6,6間に亘って各表面材17を壁面の左下
の隅角部から取り付ける。すなわち、表面材17の下辺
部における雌実部19の係合溝21を下側の表面材係止
部材6上端の係合部11に係合する。一方、上側の表面
材係止部材6の接着部9表面に変性ポリウレタン系等の
接着剤を幅5mm程度の帯状に塗布し、この接着部9に
表面材17上辺部における雄実部20の裏面を上記接着
剤によって接着固定する。以上で1枚の表面材17を取
り付けることができる。
【0069】そのとき、上記表面材17の上辺部におけ
る雄実部20の裏面を表面材係止部材6の接着部9に接
着剤により接着する際、係止部材6の係合部11に固定
クリップ30が裏面の引掛け片32で係止され、そのク
リップ30の下部で雄実部20の裏面の左右端部が裏面
側(後側)に押圧されて係止部材6に仮止めされる。こ
の仮止めにより表面材17の上辺部の雄実部20を接着
剤が完全に硬化するまで接着部9に固定保持でき、その
接着をより確実に行うことができる。
【0070】次いで、上記上側の表面材係止部材6とそ
れよりもさらに上側に隣接する表面材係止部材6との間
に次の表面材17を上記と同様にして取付固定する。こ
のとき、表面材17の下辺部における雌実部19に、先
に取り付けた下側の表面材17の上辺部における雄実部
20が嵌合されて、両表面材17,17が合决り構造で
結合される。また、この雄実部20及び雌実部19同士
の間は、雄実部20表面に設けられた弾力性のあるホッ
トメルト26により防水シールされる。
【0071】以後、3番目の表面材17を上記と同様に
して上下の表面材係止部材6,6間に亘り取付固定す
る。
【0072】こうして壁面の上端まで複数枚の表面材1
7,17,…が固定されると、その右側の壁面に移り、
その右側の壁面に複数枚の表面材17,17,…を下側
から順に上記と同様にして固定する。このとき、表面材
17の左辺部における雌実部23に、上記先に取り付け
た左側の表面材17の右辺部における雄実部24が嵌合
されて左右の表面材17,17が合决り構造で結合され
る。この雄実部24及び雌実部23同士の間は、雄実部
24表面に設けられたホットメルト27により防水シー
ルされる。
【0073】全ての表面材17,17,…が取付固定さ
れた後は、その目地部に必要に応じてコーキング処理を
行う。
【0074】このように、各表面材17の下辺部におけ
る雌実部19は、その雌実部19における係合溝21に
表面材係止部材6上端の係合部11を係止して固定され
るので、表面材17の下辺部を表面材係止部材6によっ
て確実に係止支持できるとともに、係合溝21の係止部
材6の係合部11への位置付けによって表面材17の水
平方向の位置決めを正確に行うことができる。
【0075】さらに、表面材17の固定状態では、その
下辺部の雄実部20裏面が下側の表面材係止部材6の接
着部9表面に接着剤により接着されているので、上記の
如き表面材17下辺部に対する係止部材6による係止支
持に加え、その上辺部をも上側の表面材係止部材6で固
定でき、表面材17をその上下辺部で固定することがで
きる。
【0076】そして、このように表面材17の上辺部を
接着により係止部材6に接着するので、下辺部に対する
係止部材6の係合部11による係止支持だけの場合に比
較して、接着剤の接着を利用して表面材17をがたつき
なく固定することができる。さらに、表面材17におい
て特に破損し易い雄実部20を接着剤によって補強でき
るとともに、表面材17を接着により表面材係止部材6
と一体的に堅固に結合でき、表面材17における実部以
外の一般部の耐衝撃性をも向上させることができる。
【0077】また、こうして表面材17の上辺部を接着
により係止部材6に接着するので、表面材17が風や振
動等によって簡単に動くのを回避でき、長期間に亘り表
面材17の目地ずれを防止して外観見映えを良好に維持
することができる。
【0078】また、表面材17の対向する水平方向及び
垂直方向の2辺部が何れも隣接する表面材17に対して
合决り構造で連結され、縦目地部分も合决り構造になっ
ているので、火事の場合等で表面材17の表面から直接
下地へ炎が透過するのを防いで、防火性を向上させるこ
とができる。
【0079】また、表面材17の上辺部及び右辺部にお
ける各雄実部20,24と、それを嵌合する雌実部1
9,23との間は弾力性のあるホットメルト26,27
(防水シール材)によりシールされている。また、表面
材係止部材6の係合部11に裏面の引掛け片32にて係
止された各固定クリップ30の防水テープ33が表面材
17の雌実部19の裏面に押圧される。このため、左右
に隣接する表面材17,17の間から水が表面材17の
裏面側に浸入しようとしても、その水の浸入を上記雌実
部19の裏面と密着した防水テープ33で防止すること
ができる。しかも、これらホットメルト26,27及び
固定クリップ30の防水テープ33によって表面材17
の表面材係止部材6との間のがたつきをなくすことがで
きる。
【0080】また、表面材17の裏面全体に裏打材29
が貼着され、該裏打材29を介して表面材17の雄実部
20裏面が表面材係止部材6の接着部9に接着されるの
で、地震等により表面材17に面内歪が発生しても、裏
打材29が応力を吸収するようになり、表面材17が剥
がれ難くなる。この裏打材29は厚さが厚くなるほど、
また弾性が大きくなるほどそれぞれ効果は大きいが、目
付量で約100g/m2 以上あるのが好ましい。
【0081】また、裏打材29の貼着によりセラミック
材のような脆い材料の表面材17でも耐衝撃性を増加で
き、また、表面材17が仮に割れたとしても飛散するこ
とはない。さらに、裏打材29は表面材係止部材6の接
着部9に接着されているので、抜け落ちることもない。
特に、外壁材としての実用強度を満足するには、裏打材
29の引張り強度はJIS−L1085で規定される1
0kg/5cm以上必要である。
【0082】尚、図12及び図13に示すように、固定
クリップ30に対し、さらに、その裏面中央部から下方
に垂下する小さめの防水テープ34を取り付けてもよ
い。こうすることで、防水シール材の設けられていない
表面材17端部部分の縦目地からの水の浸入をより確実
に防止することができる。
【0083】(実施例2)図14及び図15は本発明の
実施例2を示す(尚、図7〜図9と同じ部分については
同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)。
【0084】この実施例では、基本的には上記実施例1
と同様であるが、表面材17の水平方向に対向する左右
辺部の構造が異なる。すなわち、表面材17の左右辺部
は切放しのままの端面形状とされ、この左右辺部の端面
にはその全面に亘り弾力性を有する例えばエチレンプロ
ピレンゴム発泡体からなる防水テープ37が貼着されて
いる。
【0085】したがって、この実施例でも、上記実施例
1と同様の作用効果が得られる。そのことに加え、表面
材17の端面に弾力性のある防水テープ37が貼着され
ているので、左右に隣接する表面材17,17間の目地
部が防水テープ37によって充填され、両表面材17,
17同士が密着し、両者の縦目地間の防水性が高まる。
よって、その目地部へのコーキング処理が不要となる。
【0086】(実施例3)図16〜図19は実施例3を
示し、この実施例では、表面材17は上記実施例1と同
じ構成であり、その上辺部における雄実部20の表面に
はホットメルト26が取り付けられているが、右辺部に
おける雄実部24の段部端面には弾力性を有する防水テ
ープ39が貼り付けられている。
【0087】また、固定クリップ30は、図18及び図
19に示すように、その表面に防水テープ33が貼着さ
れておらず、その代わり、固定クリップ30の裏面中央
部から下方に垂下する防水テープ34が取り付けられて
いる(図12及び図13参照)。
【0088】この実施例では、表面材17の上辺部にお
ける雄実部20表面に弾力性のあるホットメルト26が
設けられ、右辺部における雄実部24の端面に防水テー
プ39が貼着されているので、上記弾力性のある防水テ
ープ39が右隣の表面材17と密着することとなり、両
表面材17,17間の縦目地部分の防水性が高められ
る。
【0089】また、表面材17に左右方向の中空孔1
8,18,…が設けられていても、その中空孔18,1
8,…内への水の浸入を上記弾力性のある防水テープ3
9によって防止することができる。
【0090】さらに、上述の如く、固定クリップ30の
裏面中央部より下方に垂下する防水テープ34が設けら
れているので、防水シール材の設けられていない表面材
17端部部分の縦目地からの水の浸入をさらに確実に防
止することができる。
【0091】(実施例4)図20及び図21は実施例4
を示し、上記実施例1に比べ、表面材17の上辺部にお
ける雄実部20の表面にはホットメルト26が形成され
ているのは同じであるが、右辺部における雄実部24の
表面にはホットメルト27が設けられていない。その代
わり、左辺部における雌実部23の段部端面に弾力性を
有する防水テープ41が貼着されている。
【0092】固定クリップ30は上記実施例1と同じ構
成であり(図10及び図11参照)、表面材17の取付
状態では、クリップ30表面の防水テープ33が表面材
17の雌実部19の裏面に押圧され、かつクリップ30
下部が雄実部20を裏面側に押圧した状態で、引掛け片
32が表面材係止部材6の係合部11に係止される。
【0093】この実施例の場合、表面材17の左辺部に
おける雌実部23の段部端面に弾力性のある防水テープ
41が貼着されているので、この防水テープ41が左側
に隣接する表面材17の右辺部における雄実部24の表
面と密着し、両表面材17,17間の縦目地部分の防水
性を高めることができる。
【0094】また、上記防水テープ41は雌実部23の
端面、つまりその裏面側に貼着されているので、表面材
17の表面からは見えず、外観見映え性も優れる。
【0095】尚、上記実施例では、表面材17の右辺部
に雄実部24を、また左辺部に雌実部23をそれぞれ形
成しているが、雄実部24及び雌実部23の位置を左右
逆にすることもできる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、壁面に水平方向に所定間隔をあけて垂直に固定
した複数の帯状部材と、これら帯状部材の突出部に水平
に係止固定された複数の表面材係止部材とを組み合わ
せ、上下に隣接する表面材係止部材にセラミック材から
なる表面材を、下辺部が下側の係止部材に係合支持され
かつ上辺部が上側の係止部材に接着支持された状態で、
上下に隣接する表面材と合决り構造で連結せしめて取付
施工するようにしたことにより、表面材係止部材及び表
面材を簡単かつ正確に位置決めして施工することができ
る。また、表面材を表面材係止部材で支持するのに加
え、接着剤で固定するので、そのがたつきが防止して確
実な固定ができるとともに、表面材の衝撃強度を高める
ことができる。
【0097】請求項2の発明によると、表面材の上下辺
部を合决り構造とし、垂直方向の左右辺部を切放し形状
として、その端面に弾力性のある防水テープを貼着した
ことにより、表面材同士が密着して縦目地の防水性が高
まる。
【0098】請求項3の発明によると、水平方向及び垂
直方向の各辺部を合决り構造としたことにより、防火性
を向上でき、また、表面に弾力性のある防水テープを貼
着した固定クリップを用いることで、施工性に優れて表
面材をがたつきなく固定でき、しかも防水性を高めるこ
とができる。
【0099】請求項4の発明によると、水平方向及び垂
直方向の各辺部を合决り構造としたことで、防火性が向
上し、垂直方向辺部の雄実部に貼着された弾力性のある
防水テープによって表面材同士を密着させることがで
き、縦目地の防水性が高まる。また、固定クリップを用
いることで、施工性に優れ、表面材をがたつきなく固定
でき、防水性を高めることができる。
【0100】請求項5の発明によると、水平方向及び垂
直方向の各辺部を合决り構造としたことにより、防火性
が向上する。また、垂直方向の辺部の雌実部に弾力性の
ある防水テープを貼着することによって、表面材同士が
密着して縦目地の防水性が高まるとともに、外観の見映
え性にも優れる。また、表面に防水シールテープを設け
た固定クリップを用いることで、施工性に優れ、表面材
をがたつきなく固定でき、防水性を高めることができ
る。
【0101】請求項6の発明によると、表面材の裏面側
に裏打材を貼着したことにより、裏打材を介して表面材
の雄実部裏面を表面材係止部材の接着部に接着でき、地
震等により面内歪が発生しても裏打材により応力を吸収
させて表面材の剥離落下を防止できる。しかも、セラミ
ック材のような脆い表面材でも耐衝撃性を増加させて、
割れたときの飛散を防止できる。また、裏打材は表面材
係止部材の接着部に接着されているので、その抜落ちを
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る施工構造を示す側面断
面図である。
【図2】実施例1の施工構造において表面材と表面材係
止部材及び帯状部材とをそれぞれ部分的に破断して示す
概略正面図である。
【図3】帯状部材の正面図である。
【図4】帯状部材の側面図である。
【図5】帯状部材の平面図である。
【図6】表面材係止部材の側面図である。
【図7】実施例1に係る表面材の正面図である。
【図8】実施例1に係る表面材の右側面図である。
【図9】実施例1に係る表面材の平面図である。
【図10】実施例1に係る固定クリップの正面図であ
る。
【図11】実施例1に係る固定クリップの側面図であ
る。
【図12】固定クリップの変形例を示す正面図である。
【図13】固定クリップの変形例を示す側面図である。
【図14】実施例2に係る表面材の正面図である。
【図15】実施例2に係る表面材の右側面図である。
【図16】実施例3に係る表面材の正面図である。
【図17】実施例3に係る表面材の右側面図である。
【図18】実施例3に係る固定クリップの正面図であ
る。
【図19】実施例3に係る固定クリップの側面図であ
る。
【図20】実施例4に係る表面材の正面図である。
【図21】実施例4に係る表面材の左側面図である。
【符号の説明】
1 帯状部材 2 突出部 6 表面材係止部材 7 垂直取付部 8 水平部 9 接着部 10 載置部 11 係合部 13 通気孔 14 釘(固着具) 17 表面材 19 雌実部 20 雄実部 21 係合溝 23 雌実部 24 雄実部 26,27 ホットメルト(防水シール材) 29 裏打材 30 固定クリップ 32 引掛け片 33,34,37,39,41 防水テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 國屋 宏明 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 利幸 兵庫県高砂市荒井町新浜1丁目3番1号 ハリマセラミック株式会社内 (72)発明者 古川 雅人 兵庫県高砂市荒井町新浜1丁目3番1号 ハリマセラミック株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−107134(JP,A) 実開 平2−5546(JP,U) 実開 昭63−42739(JP,U) 実開 平5−49945(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/08 E04F 13/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面にセラミック製の表面材を取り付け
    てセラミック外壁材を施工するようにした構造であっ
    て、 表面に、表側に突出する複数の突出部が上下方向に所定
    間隔をあけて設けられた少なくとも2つの帯状部材と、 垂直方向の垂直取付部と、該垂直取付部の上端部から表
    側に略直角に突出し、通気孔が開口された水平部と、該
    水平部の先端部から上記垂直取付部と平行になるように
    上方へ略直角に突出する接着部と、該接着部の上端部か
    ら表側に略直角に突出する載置部と、該載置部の先端部
    から上方へ略直角に突出する係合部とからなり、上記各
    部分がそれぞれ水平左右方向に互いに平行に延びる板状
    部で構成された少なくとも2つの表面材係止部材とを備
    え、 上記表面材の上下方向に対向する2辺部のうちの下辺部
    に、係合溝を有する雌実部が設けられている一方、上辺
    部に雄実部が設けられ、 上記各帯状部材は、左右方向に並んで垂直方向に配置さ
    れて裏面にて壁面に固定されており、 上記各表面材係止部材は、垂直取付部が上記帯状部材の
    突出部間に係止された状態で水平左右方向に配置されか
    つ垂直取付部の裏面にて壁面に固着具により固定されて
    おり、 表面材は、その雄実部を上側に隣接する表面材の雌実部
    に合决り構造で連結せしめた状態で、上下に隣接する表
    面材係止部材間に亘り、上記雌実部の下端面が下側の表
    面材係止部材の載置部上に載置され、かつ雌実部の係合
    溝が該下側の表面材係止部材上端の係合部に係合される
    一方、雄実部の裏面が上側の表面材係止部材の接着部表
    面に接着剤によって接着されていることを特徴とするセ
    ラミック外壁材の乾式施工構造。
  2. 【請求項2】 表面材の水平方向に対向する左右辺部が
    切放し端面形状であり、 上記左右辺部の端面に弾力性を有する防水テープが貼着
    されていることを特徴とする請求項1記載のセラミック
    外壁材の乾式施工構造。
  3. 【請求項3】 表面材の水平方向に対向する左右辺部の
    一方に雌実部が設けられている一方、他方に、左右に隣
    接する表面材の雌実部に合决り構造で連結される雄実部
    が設けられ、 上記表面材の上辺部と左右辺部の一方とにおける雄実部
    の表面には弾力性を有する防水シール材が設けられ、 裏面上端に引掛け片を有する一方、表面に、弾力性を有
    する防水テープが貼着された固定クリップが設けられて
    おり、 上記固定クリップは、左右に隣接する表面材の雌実部の
    裏面に防水テープが押圧されかつクリップ下部が雄実部
    を係止部材側に押圧した状態で、引掛け片が表面材係止
    部材の係合部に係止されていることを特徴とする請求項
    1記載のセラミック外壁材の乾式施工構造。
  4. 【請求項4】 表面材の水平方向に対向する左右辺部の
    一方に雌実部が設けられている一方、他方に、左右に隣
    接する表面材の雌実部に合决り構造で連結される雄実部
    が設けられ、 上記表面材の上辺部における雄実部表面には弾力性を有
    する防水シール材が設けられている一方、左右辺部の一
    方における雄実部の端面には弾力性を有する防水テープ
    が貼着されており、 裏面上端に引掛け片を有する固定クリップが設けられて
    おり、 上記固定クリップは、左右に隣接する表面材の雄実部を
    クリップ下部が係止部材側に押圧した状態で、引掛け片
    が表面材係止部材の係合部に係止されていることを特徴
    とする請求項1記載のセラミック外壁材の乾式施工構
    造。
  5. 【請求項5】 表面材の水平方向に対向する左右辺部の
    一方に雌実部が設けられている一方、他方に、左右に隣
    接する表面材の雌実部に合决り構造で連結される雄実部
    が設けられ、 上記表面材の上辺辺部における雄実部表面には弾力性を
    有する防水シール材が設けられている一方、左右辺部の
    一方における雌実部の端面には弾力性を有する防水テー
    プが貼着されており、 裏面上端に引掛け片を有する一方、表面に、弾力性を有
    する防水テープが貼着された固定クリップが設けられて
    おり、 上記固定クリップは、左右に隣接する表面材の雌実部の
    裏面に防水テープが押圧されかつクリップ下部が雄実部
    を係止部材側に押圧した状態で、引掛け片が表面材係止
    部材の係合部に係止されていることを特徴とする請求項
    1記載のセラミック外壁材の乾式施工構造。
  6. 【請求項6】 表面材の裏面側に裏打材が貼着されてい
    て、該裏打材を介して雄実部の裏面が表面材係止部材の
    接着部に接着されていることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載のセラミック外壁材の乾式施工構造。
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