JP2002012123A - エアバッグ - Google Patents
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Abstract
れを抑えることが可能なエアバッグを提供すること。 【解決手段】エアバッグ10は、膨張用ガスを流入させ
て膨らむ膨張部15の領域内に、膨張部15を構成する
周壁14の対向する部位相互を線状に結合させてなる線
状結合部22が、配設されている。線状結合部22は、
本体部23と、本体部23の端末に配置されて、本体部
23より幅広に膨出するように形成される端末部24・
29と、を備えて構成される。端末部は、直線状の外周
縁25・30で囲まれるように、端末部の本体部側を除
いた外周縁が、少なくとも三つの直線状の直線部26a
・26b・26c・31a・31b・31cを備えて、
構成されている。
Description
イドレール部やシート等に搭載される頭部保護エアバッ
グ装置や側突用エアバッグ装置等に使用されるエアバッ
グに関する。
バッグ装置用のエアバッグでは、車内側のドアや窓部の
開口周縁に折り畳まれて収納されており、膨張用ガスの
流入時、開口を覆うように、展開膨張されていた。この
エアバッグは、膨張用ガスを流入させて車内側壁部と車
外側壁部とを離すように膨らむ膨張部を備えて構成され
ていた。
成する周壁の対向する部位相互を線状に結合させてなる
線状結合部が、複数、配設されていた(特開平11−3
21535号公報等参照)。このような線状結合部は、
膨張部の周縁や中央部位での厚さを略均等にするため
に、配設され、さらに、頭部保護エアバッグ装置にあっ
ては、前後方向に張力を発揮させて、車外側への押圧力
を受けても、エアバッグが、車外側に移動しないように
するために、配設されていた。
いと、膨張部の膨張時、線状結合部の端末部に応力集中
が生じ易くなって、端末部近傍の膨張部を構成する周壁
が破損してしまう場合があることから、端末部を幅広に
膨らませて対処することが考えられる(英国公開特許公
報 GB 2324068 等参照)。
ても、膨張部の膨張時、膨張部を構成する周壁が強く引
っ張られて、周壁を織製していた糸の網目が広がり(目
ずれが生じ)、広がった網目から膨張用ガスを漏らして
しまう場合があり、改善の余地があった。
り、線状結合部の端末部近傍からの膨張用ガスの漏れを
抑えることが可能なエアバッグを提供することを目的と
する。
は、膨張用ガスを流入させて膨らむ膨張部の領域内に、
前記膨張部を構成する周壁の対向する部位相互を線状に
結合させてなる線状結合部が、配設されているエアバッ
グであって、前記線状結合部が、本体部と、該本体部の
端末に配置されて、前記本体部より幅広に膨出するよう
に形成される端末部と、を備えて構成され、前記端末部
が直線状の外周縁で囲まれるように、前記端末部の前記
本体部側を除いた外周縁が、少なくとも三つの直線状の
直線部を備えて、構成されていることを特徴とする。
を織製する糸と平行に、配置させることが望ましい。
線状結合部の端末部が、端末部周囲で対向する周壁相互
を離隔させた膨張部分で、囲まれる。そして、端末部
が、直線状の外周縁で囲まれているため、膨張部分は、
広い直線状に線当りするように、端末部の外周縁におけ
る各直線部に隣接して、配置される。すなわち、各膨張
部分が、端末部に対して、各直線部に沿って、線当りす
るように、配置されることとなって、部分的に直線部に
接触するように、配置されないことから、応力集中が生
じ難く、エアバッグを織製した糸の網目の広がりを抑え
ることが可能となることから、端末部と膨張部分との境
界部位からの膨張用ガスの漏れを防ぐことができる。
が、少なくとも三つ配設されれば、本体部側を除く端末
部の外周縁の略全域を、直線部で形成可能となる。
線状結合部の端末部近傍からの膨張用ガスの漏れを抑え
ることができる。
る糸と平行に、配置されていれば、隣接して膨張する膨
張部分の周壁が、強く引っ張られても、その引っ張り方
向が、糸に略沿う方向若しくは糸と略直交方向となるた
め、バイアス方向と相違して、一層、目ずれを防止する
ことができる。
に基づいて説明する。
示す頭部保護エアバッグ装置Mに使用されるものであ
り、車内側のドアや窓部の開口Wの上縁側周縁における
フロントピラー部FP、ルーフサイドレール部RR、及
び、リヤピラー部RPにわたって、折り畳まれて収納さ
れている。
10、インフレーター38、取付ブラケット39・42
・45、及び、エアバッグカバー5、を備えて構成され
ている。
に、折り畳まれたエアバッグ10に膨張用ガスを供給す
るシリンダタイプとしており、エアバッグ10の後述す
るガス流入部12が外装されることとなる。
アバッグ10のガス流入部12を外装させたインフレー
ター38を、ガス流入部12ごと外周側から挟持し、2
本の取付ボルト40を利用して、リヤピラー部RPの車
内側におけるボディ1側の板金製のインナパネル2に取
り付けることとなる。
うに、板金製として、エアバッグ10における後述する
前部側の二つの取付部11とベルト部36の先端とを挟
持するもので、それぞれ、車内側Iの内プレート42a
と車外側Oの外プレート42bとを備えて構成され、内
・外プレート42a・42bには、各取付部11やベル
ト部36の取付孔11a・36a(図3参照)に対応す
る取付孔42cが貫通されている。そして、取付ボルト
43を、取付孔42c・11a・36aに挿通させて、
インナパネル2の取付孔2a周縁に固着されたナット2
bに螺合させることにより、各取付部11やベルト部3
6がインナパネル2に取り付けられることとなる。
うに、板金製として、エアバッグ10における後部側の
二つの取付部11を挟持するもので、取付ブラケット4
2の内プレート42aと同様な車内側Iに配置される2
つずつの内プレート45aを備えるとともに、取付ブラ
ケット42の外プレート42bが二つ分一体化された車
外側の一つの外プレート45bを備えて構成されてい
る。外プレート45bは、折り畳まれたエアバッグ10
の車外側と下面側とを支持して、エアバッグ10の展開
膨張時にリヤピラー部RPのガーニッシュ8における車
外側に侵入しないように、断面を略L字状としている。
また、内プレート45aと外プレート45bとには、取
付部11の取付孔11aに対応する位置に、取付孔(図
示せず)が貫通されている。
FPに配置されるピラーガーニッシュ6とルーフサイド
レール部RRに配置されるルーフヘッドライニング7と
のそれぞれの下縁側に配置されるリッド6a・7aから
構成されている。
脂製として、フロントピラー部FPの車内側におけるボ
ディ1のインナパネル2に取付固定され、下縁側に、エ
アバッグ10の展開膨張時、エアバッグ10を突出可能
に、車内側Iに開くリッド6aを備えている。
示すように、合成樹脂製として、ルーフサイドレール部
RRの車内側Iにおけるボディ1のインナパネル2に取
付固定され、下縁側に、展開膨張時のエアバッグ10を
突出可能に、車内側に開くリッド7aを備えている。
に、インフレーター38からの膨張用ガスを流入させ
て、折り畳み状態から展開して、開口Wを覆うエアバッ
グ本体13と、インフレーター38からの膨張用ガスを
エアバッグ本体13に導くガス流入部12と、エアバッ
グ本体13の上縁10a側に設けられる取付部11と、
エアバッグ本体13の前端に設けられるベルト部36
と、を備えて構成されている。
5Cの上縁側の周縁結合部21と、線状結合部22D及
び線状結合部22Dから後方へ延びるような下縁側の周
縁結合部21と、で囲まれて、筒状に形成されている。
このガス流入部12は、インフレーター38に外装され
ることとなる。
10a側の周縁結合部21から上方へ突出するように、
複数配置されて、インナパネル2に取り付けるための取
付ブラケット42・45が固着されることとなる。各取
付部11には、取付ボルト43を挿通させる取付孔11
aが開口されている。
述する板状結合部35から前方へ突出するように、帯状
に形成され、先端に、取付ボルト43を挿通させる取付
孔36aを備えている。
連通して、膨張用ガスを流入させて膨張する膨張部15
と、膨張用ガスを流入させない非膨張部20と、を備え
て構成されている。
・ガス流入部12とともに、ポリアミド糸やポリエステ
ル糸等を使用して、一体的に袋織りされて形成されてい
る。また、膨張部15の後述する周壁14の車内側壁部
14aと車外側壁部14bとは、それぞれ、1インチ平
方当たりの糸の打ち込み本数を、経糸49〜58本、緯
糸49〜58本(実施形態では、経糸56本、緯糸51
本)として、平織りにより織成されている。なお、取付
部11や後述する周縁結合部21・線状結合部22(2
2A・22B・22C・22D)は、1インチ平方当た
り、車内側壁部14aの二倍の打ち込み本数となる。ま
た、袋織りして織成した後には、適宜、耐熱性を高める
とともに膨張用ガスの漏れを防止するように、シリコー
ン等を塗布したコーティング層を設けて、エアバッグ1
0を製造する。ちなみに、コーティング層は、織成後に
は、内周面側にコーティング剤を塗布できないことか
ら、外周面側に形成する。
置に配置可能な前席用膨張部15Fと、後席側の位置に
配置可能な後席用膨張部15Bと、ガス流入部12に連
通して前・後席用膨張部15F・15Bの上部相互を連
通する連通膨張部15Cと、から構成されている。そし
て、各膨張部15F・15B・15Cは、それぞれ、車
内側壁部14aと車外側壁部14bとを備えた周壁14
で囲まれて、構成されている。
側壁部14bとを結合させて構成されており、実施形態
の場合、周縁結合部21、線状結合部22(22A・2
2B・22C・22D)、及び、板状結合部34・3
5、から構成されている。周縁結合部21は、膨張部1
5の周縁を囲むように配設されている。
F・15Bとの間における連通膨張部15Cの下方にお
いて、略長方形板状に形成され、板状結合部35は、エ
アバッグ本体13の前端側において、略三角板状に形成
されている。これらの板状結合部34・35は、ガス流
入部12からエアバッグ本体13の前部にかけてのエア
バッグ本体13の全体形状を確保するとともに、膨張部
15の容積を小さくして、膨張完了までの時間を短くす
るために設定されている。 そして、周縁結合部21・
線状結合部22(22A・22B・22C・22D)
は、板状結合部34・35に比べて、密に織成され、板
状結合部34・35は、膨張部15との境界部位でな
く、膨張用ガスの漏れ対策を考慮しなくとも良いことか
ら、粗く織成されている。
席用膨張部15Fの領域内で、周縁結合部21から離れ
て設けられている。さらに、線状結合部22A・22C
は、図3・5に示すように、前席用膨張部15Fの前・
後部側で、それぞれ、略T字形状の本体部23(23A
・23C)と、本体部23(23A・23C)の三つの
端末側に配置される略長方形形状の端末部24(24A
・24C)・29(29A・29C)と、を備えて構成
されている。線状結合部22Bは、線状結合部22A・
22C間で、略逆J字形状の本体部23(23B)と、
本体部23(23B)の二つの端末側に配置される略長
方形形状の端末部24(24B)・29(29B)と、
を備えて構成されている。
の後縁上端側における周縁結合部21から前方側に延び
るように配置されて、ガス流入部12と後席用膨張部1
5Bとを区画するとともに、後席用膨張部15Bの領域
内に侵入するような略逆F時形状の本体部23(23
D)と、本体部23(23D)の三つの端末側に配置さ
れる端末部24(24D)・29(29D)と、を備え
て構成されている。
ガスGは、主流GMが、連通膨張部15C内を前方に流
れ、さらに、前席用膨張部15Fの上部を前方側に流れ
ることとなり、そして、主流GMから分岐する分岐流G
1・G2・G3・G4・G5が、周縁結合部21・線状
結合部22(22A・22B・22C・22D)のそれ
ぞれの間から、下方に流れて、前席用膨張部15Fと後
席用膨張部15Bとを膨張させることとなる。
B・22C・22D)の下端側の端末部24は、図6に
示すように、本体部23の細幅の一般部23aからテー
パ状に幅広となる連結部23bになだらかに連なって、
一般部23aより幅広に膨出するように配設されてい
る。これらの端末部24の外周縁25は、直線部26を
基本に構成されている。
3aから端末部24側方向の下方先端側で、前後方向に
配置される先端側直線部26aと、先端側直線部26a
と略直交方向の上下方向に配置されて、相互に平行とな
る隣接直線部26b・26cと、から構成されている。
そして、先端側直線部26aと各隣接直線部26b・2
6cとの間には、1/4円弧状の曲線部27が配設され
ている。また、先端側直線部26aは、エアバッグ本体
13を織製する際の緯糸Hと平行とし、各隣接直線部2
6b・26cは、エアバッグ本体13を織製する際の経
糸Vと平行となるように、設定されている。
C・22D)の上端側の端末部29は、図7・8に示す
ように、本体部23の細幅の一般部23aからなだらか
に下方に向かうように連なって、一般部23aより幅広
に膨出するように配設されている。これらの端末部29
の外周縁30も、直線部31を基本に構成されている。
ら端末部29が延びる下方先端側で、前後方向に配置さ
れる先端側直線部31aと、先端側直線部31aと略直
交方向の上下方向に配置されて、相互に平行となる隣接
直線部31b・31cと、から構成されている。そし
て、先端側直線部31aと各隣接直線部31b・31c
との間には、1/4円弧状の曲線部32が配設されてい
る。また、先端側直線部31aは、エアバッグ本体13
を織製する際の緯糸Hと平行とし、各隣接直線部31b
・31cは、エアバッグ本体13を織製する際の経糸V
と平行となるように、設定されている。
の一般部23aの幅寸法B0は7mm、端末部24・29
の幅寸法B1は25mmとしている。また、一般部23a
と連結部23bとの連結部位における外周縁の曲率半径
R0は100mm、連結部23bと隣接直線部26b・2
6cとの連結部位における外周縁の曲率半径R1は10
mm、一般部23aと隣接直線部31bとの連結部位の曲
率半径R2は15mm、一般部23aと隣接直線部31c
との連結部位の曲率半径R3は8mmとしている。さら
に、先端側直線部26a・31aの長さ寸法L1は6m
m、各隣接直線部26b・26cの長さ寸法L2は6m
m、各隣接直線部31b・31cの長さ寸法L3は11
〜13mm、曲線部27・32の曲率半径R4は8mmとし
ている。
・22B・22C・22D)は、膨張部15が膨張用ガ
スを流入させて膨張した際、前・後席用膨張部15F・
14Bの肉厚を略均等にするように区画するとともに、
ガス流入部12の先端付近からエアバッグ本体13の前
部にかけて、張力を発揮させて、エアバッグ本体13
が、車外側への押圧力を受けても、車外側へ移動しない
ようにするために、設けられている。
て説明すると、袋織りして織成し、さらに、所定形状に
裁断して取付孔11a等を設け、さらに、適宜、コーテ
ィング層を設けた後、まず、所定の折り機で折り畳む。
この折り畳み状態は、実施形態の場合、図3の二点鎖線
に示すように、順次、山折りと谷折りとの折目Cを入れ
て、エアバッグ下縁10b側をエアバッグ上縁10aに
接近させるような蛇腹折りとしている。
可能なテープ(図符号省略)によって、エアバッグ10
をくるむとともに、インフレーター38・取付ブラケッ
ト39・42・45を取り付けて、エアバッグ組立体を
形成する。なお、取付ブラケット45の部位には、エア
バッグ10と取付ブラケット45とが分離しないよう
に、破断可能なテープ(図符号省略)をさらに巻いてお
く。
5をインナパネル2の所定位置に配置させ、各取付孔1
1a等を挿通させてボルト40・43止めし、各取付ブ
ラケット39・42・45をインナパネル2に固定し
て、エアバッグ組立体をボディ1に取り付ける。つい
で、フロントピラーガーニッシュ6やルーフヘッドライ
ニング7をボディ1に取り付け、さらに、リヤピラーガ
ーニッシュ8やセンタピラー部CPのセンターピラーガ
ーニッシュ9をボディ1に取り付ければ、エアバッグ1
0が頭部保護エアバッグ装置Mとともに車両に搭載され
ることとなる。
フレーター38が作動されれば、インフレーター38か
らの膨張用ガスGが、ガス流入部12から膨張部15の
連通膨張部15C内に流れ、さらに、膨張用ガスGの主
流GMが、分岐流G1・G2・G3・G4・G5に分岐
され、各分岐流G1・G2・G3・G4・G5が前席用
膨張部15Fと後席用膨張部15Bとに流れて、エアバ
ッグ10の膨張部15が、折りを解消させつつ、膨張し
始める。そして、エアバッグ10は、くるんでおいたテ
ープを破断させ、さらに、フロントピラーガーニッシュ
6やルーフヘッドライニング7のリッド6a・7aを押
し開いて、図1・2の二点鎖線で示すように、開口Wを
覆うように、大きく膨張することとなる。
膨張時、各線状結合部22の端末部24・29が、図9
〜11に示すように、端末部24・29周囲で対向する
周壁14の車内側・車外側壁部14a・14b相互を離
隔させた膨張部分16・17・18で、囲まれる。そし
て、端末部24・29が、直線状の外周縁25・30で
囲まれているため、膨張部分16・17・18は、広い
直線状に線当りするように、端末部24・29の外周縁
25・29における各直線部26a・26b・26c・
31a・31b・31cに隣接して、配置される。
が、端末部24・29に対して、各直線部26a・26
b・26c・31a・31b・31cに沿って、線当り
するように、配置されることとなって、部分的に直線部
26a・26b・26c・31a・31b・31cに接
触するように、配置されないことから、応力集中が生じ
難く、エアバッグ本体13を織製した糸V・Hの網目の
広がりを抑えることが可能となることから、端末部24
・29と膨張部分16・17・18との境界部位からの
膨張用ガスGの漏れを防ぐことができる。
は、線状結合部22の端末部24・25近傍からの膨張
用ガスGの漏れを抑えることができる。そして勿論、線
状結合部22を全長にわたって幅広に形成しているわけ
ではないことから、膨張部15の容積や膨張エリアの減
少を極力抑えて、線状結合部22を配設させることがで
きる。
26b・26c・31a・31b・31cが、エアバッ
グ本体13を織製する経糸V若しくは緯糸Hと平行に、
配置されており、直線部26a・26b・26c・31
a・31b・31cに隣接して膨張する膨張部分16・
17・18の周壁14である車内側・車外側壁部14a
・14bが、強く引っ張られても、その引張力T(図9
参照)の引っ張り方向が、直線部26a・26b・26
c・31a・31b・31cの全域において、バイアス
方向と相違して、糸V・Hに略沿う方向若しくは糸H・
Vと略直交方向となることから、一層、目ずれを防止す
ることができて、端末部24・29と膨張部分16・1
7・18との境界部位からの膨張用ガスGの漏れを防ぐ
ことができる。
全ての端末部24・29における外周縁25・30を、
所定の直線部26・31で構成した場合を示したが、各
線状結合部22において、少なくとも一つの端末部の外
周縁を、所定の直線部で囲むように構成しても良い。
図12に示す実施形態の変形例のエアバッグ60と、図
13・14に示す比較例のエアバッグ70と、のインフ
レーション開始から三秒後の内圧値を測定した。比較例
のエアバッグ70は、各線状結合部22の端末部24・
29における外周縁25・30が、曲率半径R5を1
2.5mmとした円弧状としている。変形例のエアバッグ
60は、各線状結合部22の上端側の端末部29の外周
縁30が、比較例と同様に、曲率半径R5を12.5mm
とした円弧状とし、下端側の端末部24を、実施形態と
同様に構成している。また、エアバッグ10・60・7
0では、膨張部15の周壁14の車内側壁部14aと車
外側壁部14bとが、それぞれ、1インチ平方当たりの
糸の打ち込み本数を、経糸56本、緯糸51本(取付部
11・周縁結合部21・線状結合部22は、車内側壁部
14aの二倍の打ち込み本数となる)として、平織りに
より織製し、車内側壁部14aと車外側壁部14bと
に、片面当り、120 g/m2のシリコーン等のコーティ
ング剤を塗布して、端末部24・29の構成を除いて、
三者同様に構成している。
70が7kPa、実施形態の変形例のエアバッグ60が3
0kPa、実施形態のエアバッグ10が70kPaとしてお
り、本発明のエアバッグ10・70が膨張用ガスの漏れ
を抑えていることが解る。比較例のエアバッグ70は、
図14に示すように、各膨張部分16・17・18が、
端末部24・25に対して、点16a・17a・18a
の一点で点当りするように、配置されることとなって、
部分的に端末部24・29に接触するように、配置され
ることから、応力集中が生じ易く、エアバッグ本体13
を織製した糸V・Hの網目を広げて目ずれを生じさせて
いると推定される。
部26・31で構成した端末部24・29に関して、直
線部26a・26b・26c・31a・31b・31c
相互を連結している曲線部27・32の曲率半径R4
を、実施形態のように、8mmでなく、5mmとしても、同
様の測定結果となった。ちなみに、この曲率半径R4
は、3〜10mmの範囲が望ましい。3mm未満では、エア
バッグ10の膨張時に、曲線部27・34若しくはその
近傍からガス漏れを生じさせる虞れが生じ、10mmを超
えれば、端末部24・29の幅寸法B1が大きくなり過
ぎて、膨張部15の容積を狭めてしまい、好ましくない
からである。
0を構成する直線部26a・26b・26c・31a・
31b・31cの長さ寸法L1・L2・L3は、応力集
中が生じないように、本体部23からなだらかに幅広と
なるように連結され、かつ、直線部26a・26b・2
6c・31a・31b・31c相互も円弧状の曲線部で
連結されること等を条件として、3mm程度以上確保でき
れば、膨張用ガスの漏れを抑えることができる。
は、20mm以上あればよい。
5・30を構成する直線部の数は、少なくとも三つ配設
されれば、本体部23側を除く端末部24・29の外周
縁25・30の略全域を、直線部で形成可能となること
から、3mm以上の長さ寸法を確保して、四本以上で構成
しても良い。また、図15に示すように、三本の直線部
56a・56b・56cを備えた外周縁から構成される
二等辺三角形状の端末部54としても良い。
織りによって製造したものを示したが、縫製、接着剤を
使用する接着、高周波ウェルダ等を使用する溶着等を利
用して、エアバッグを製造しても良く、その場合に設け
る線状結合部に本発明を応用しても良い。
装置Mに使用されるエアバッグ10について説明した
が、本発明は、例えば、膨張した際の膨張部の厚さを全
域にわたって略均等にしたり、膨張部位を区画したりす
るため等に、線状結合部が配設されるエアバッグであれ
ば、本発明を適用することができ、頭部保護エアバッグ
装置の他、シートに搭載される側突用エアバッグ装置の
エアバッグ等に、本発明を応用することができる。
れる頭部保護エアバッグ装置の使用態様を示す概略図で
ある。
を示す正面図である。
の拡大正面図である。
端末部を示す拡大図である。
部の端末部を示す拡大図である。
状結合部の端末部を示す拡大図である。
である。
図である。
図である。
席用膨張部の拡大正面図である。
拡大正面図である。
図である。
6a・56b・56c…直線部。
Claims (2)
- 【請求項1】 膨張用ガスを流入させて膨らむ膨張部の
領域内に、前記膨張部を構成する周壁の対向する部位相
互を線状に結合させてなる線状結合部が、配設されてい
るエアバッグであって、 前記線状結合部が、本体部と、該本体部の端末に配置さ
れて、前記本体部より幅広に膨出するように形成される
端末部と、を備えて構成され、 前記端末部が直線状の外周縁で囲まれるように、前記端
末部の前記本体部側を除いた外周縁が、少なくとも三つ
の直線状の直線部を備えて、構成されていることを特徴
とするエアバッグ。 - 【請求項2】 前記各直線部が、前記エアバッグを織製
する糸と平行に、配置されていることを特徴とする請求
項1に記載のエアバッグ。
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