JP3554719B2 - 自動車用エアーバッグ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自動車用エアーバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なエアーバッグは少なくとも一つの膨張可能領域を含んでいる。この膨張可能領域はガス発生器によって膨張可能であり、膨張した状態においては、自動車内に搭乗者の頭及び肩を保護するための側部カーテンを形成する。このようなエアーバッグは車両の長手方向に沿って相互に所定の距離をおいて離間されている車体上の二つの点の間に膨張した状態でクランプされる。
【0003】
このようなエアーバッグは「カーテン」と呼ばれることもある。このカーテンは、衝突による破壊時に、自動車の側面窓ガラスの前方に突出し、車両の搭乗者が窓ガラス又は自動車の側部車体部品に衝突するのを防止したり、搭乗者が窓ガラスを突き抜けて車外に放り出されるのを防止する。この目的のためには、エアーバッグは、膨張の際、その下端部の領域において確実に緊張されなくてはならない。これは、エアーバッグの下端部が十分に緊張した状態になるだけで、特に、車両の横転時において、車両の搭乗者が確実に保護され、搭乗者が窓から放り出されることが防止されるからである。
【0004】
国際公開第WO96/26087号パンフレット及びヨーロッパ特許出願公開第EP 0 814001 A1号明細書には、エアーバッグの膨張可能領域にその下端部のみに沿って延びる収縮部を設け、それらの領域が膨張したときに、下端部の有効長さが短くなるようにし、結果的に、エアーバッグがその下端部の領域において緊張されるようにすることが開示されている。
【0005】
ドイツ国特許公開第DE 198 16 061 A1号には、衝突による破壊時に膨張して側部カーテンを形成するように設計されたエアーバッグから成る自動車用エアーバッグが開示されている。このエアーバッグはカーテンと車体上の係止点との間に締め付けストリップを有している。この締め付けストリップは、膨張の際に、その有効長さを縮めるための膨張手段を含んでいて、それによって、エアーバッグが緊張されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は上記のタイプの自動車用エアーバッグの改良に関し、膨張の際に、簡単な手段によってエアーバッグを緊張状態にすることができるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による改良された自動車用エアーバッグは、膨張可能に形成された膨張可能領域と、膨張可能領域といっしょに膨張可能な緊張部材が差し渡されている開口部とを有している。膨張可能領域は膨張することによって搭乗者を保護するための側部カーテンを形成し、また、開口部は緊張部材が膨張することによって変形され、それによって、車両の長手方向に沿って開口部の長さが縮小される。さらに、エアーバッグは車両の長手方向に沿って相互に離間されている車体上の二つの点の間にクランプされている。
【0008】
上記及び以下の記載は例示及び説明のためだけのものであり、発明を制限するものではない。
この発明の別の目的及び利点は以下の実施の形態及び特許請求の範囲の記載及び添付の図面の参照によって明らかになるであろう。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この発明によるエアーバッグは、少なくとも一つの部分において、分離領域すなわち開口部を有している。この分離領域にはエアーバッグの膨張可能領域といっしょに膨張可能な緊張部材が差し渡されており、分離領域が設けられている部分が変形されることによって、この部分の有効長さが車両の長手方向に縮小されるようになっている。
【0010】
この発明は、膨張可能な緊張部材がエアーバッグの一部分の分離領域すなわち開口部に設けられていると、その緊張部材の動作によってエアーバッグの緊張性が著しく改善されるという認識に基づいている。この分離領域の周囲においては、緊張部材の膨張の際、エアーバッグが特に顕著に変形され、それに伴って、エアーバッグのこの部分の有効長さが著しく縮小され、その結果、それに応じたエアーバッグの緊張状態がもたらされる。
【0011】
この発明の実施の形態においては、開口部すなわち分離領域はエアーバッグの一部分を二つの小部分に分割する分離を含み、二つの小部分が相対移動可能(たとえば、相互に離間する方向に移動可能)になっている。特に、これら二つの部分は破損することなく大きい範囲にわたって相対移動可能であり、また、そのような分離部分が設けられていないエアーバッグの対応部分に比べて容易に相対移動可能である。このため、この開口部すなわち分離領域によって、緊張部材が膨張する際、エアーバッグの変形が許容又は容易化されている。
【0012】
開口部すなわち分離領域は、エアーバッグの二つの小領域の間の自由空間、たとえば、スリット又はギャップの形態の空間(二つの小領域が重なり合っている場合)によって、あるいは、エアーバッグの膨張不能領域によって限定されている。膨張不能領域が利用される場合には、膨張不能領域は緊張部材の膨張の際にこの領域の変形を許容するための適宜の形状を有していなくてはならない。このために、緊張部材が膨張する際に裂断される目打ち孔等の弱化部を開口部に設けたり、あるいは、緊張部材を横切って延びる少なくとも一つの皺襞部を開口部に設け、緊張部材が膨張する際にその緊張部材が緊張されることによってその皺襞部が消滅するようにしたりすることができる。
【0013】
開口部及びそこに設けられている緊張部材はエアーバッグの緊張状態がその下端部で発生するように配置される必要がある。逆に、エアーバッグのその上端部における緊張は概して重要性が低い。その理由は、エアーバッグはその上端部に沿って車体のルーフ縁に固定されるからである。
【0014】
原則的に、開口部はエアーバッグ上の所望の部位に設けることができる。開口部はエアーバッグそれ自身に設けられる必要はなく、たとえば、エアーバッグを車体に固定している二つのバンドの間に形成することもできる。このことは、また、開口部がエアーバッグの一部分に一体化されている必要がないことをも意味している。代わりに、開口部はエアーバッグの二つの異なる部材の間、たとえば、図8に示されているような上記二つのバンドの間に設けることもできる。
【0015】
開口部は、好ましくは、その開口部の延びる方向が車両の長手方向に少なくとも一つの部分を有するように、エアーバッグの一部分内を延びる。また、緊張部材は開口部の延びる方向を横切るようにその開口部を跨いでいる。すなわち、緊張部材は車両の長手方向を横切って延びている。
【0016】
緊張部材は開口部が設けられているエアーバッグの部分に、別部材として、簡単な方法で固定することができる。この緊張部材は、非膨張状態においては、開口部上に弛緩状態で横たえられており、膨張によって緊張され、その結果、開口部の幅(すなわち、開口部が延びる方向を横切る方向への開口部の拡張)は増大する。緊張部材の膨張に際してもたらされた開口部の幅の変化によって、開口部が設けられている部分の領域において、エアーバッグの変形も同時に起こる。結果的に、開口部が設けられている部分の下端部が湾曲し、車両の長手方向におけるこの部分の有効長さが縮小される。
【0017】
したがって、緊張部材が膨張状態にないとき、開口部の両側の結合部分間における緊張部材の長さは弛緩状態で広げられた非膨張状態のエアーバッグの結合部分間の距離よりも長く、緊張部材が膨張したときには、開口部の両側のその結合部分間の距離は増大し、開口部の幅に所望の増大がもたらされる。
開口部の両側における緊張部材の結合は、好ましくは、縫合によって行われる。
【0018】
開口部はエアーバッグの膨張不能領域に設けられることが望ましい。したがって、開口部はエアーバッグの固定部分に設けることができる。固定部分はエアーバッグの膨張可能領域から車体の一部分へと延びて、そこで固定される。一方、開口部はエアーバッグの一部分、すなわち、エアーバッグの二つの膨張可能領域の間を延びる部分に設けることもできる。開口部がこのようにエアーバッグの膨張可能領域以外の部分に配置されていることによって、膨張可能領域の形状を自在に最適化して最も可能性の高い衝突に対する防護を確実にすることが可能であり、その場合において、膨張可能領域の形状の決定において考慮されるべきエアーバッグを緊張させるための手段を一体化させなくてもよい。
【0019】
開口部はそれが設けられているエアーバッグの関連部分が延びている面を横切って、好ましくは、連続的に延びており、この部分がその開口部によって二つの小部分に分割されるように設計されている。
【0020】
緊張部材はエアーバッグの少なくとも一つの膨張可能領域を膨張させるためのガス発生器と同一のガス発生器からのガスによって簡単な方法で膨張させることができる。緊張部材とガス発生器との間は直接接続して、たとえば、ガスがエアーバッグを膨張させるためのガス注入針から直接的に緊張部材へ供給されるようにしたり、ガスがエアーバッグの膨張可能領域から緊張部材へ転送されるようにすることが可能である。エアーバッグの膨張可能領域及び緊張部材は直接的又はガス注入針を通じて流体接続することができる。また、当然のことながら、緊張部材を膨張させるために圧力発生器を別途設けることも可能である。
【0021】
緊張部材は使用されるガスを透過させない材料で形成されることが好ましく、そうすることによって、緊張部材の膨張状態、したがって、エアーバッグ全体としての緊張状態ができるだけ長期間にわたって維持される。
この目的のために、逆流防止手段(たとえば、緊張部材のガス流入部の領域内に配置された膜状の手段)を設け、緊張部材が膨張された後に、ガスが緊張部材から漏出するのを防止することもできる。
【0022】
この発明によるエアーバッグは相互に縫合された単純構造の二つの層、好ましくは、二つのファブリック層から構成することが可能であり、エアーバッグの膨張可能領域及び膨張不能領域が縫い目の方向によって限定されるようにすることができる。このようなエアーバッグはAピラーからCピラーへ向けて車体の側部全域に沿って延ばすことができる。その際、エアーバッグはAピラーの領域における少なくとも一つの点及びCピラーの少なくとも一つの点において固定される。しかしながら、エアーバッグは車体側部の一部のみ、たとえば、Aピラー及びBピラーの部分、又は、BピラーとCピラーとの間の部分のみを覆うように配置することも可能である。
【0023】
以下、この発明の第1の実施形態を図1から図7に基づいて説明する。
図1は平面状に広げられたエアーバッグ100を示している。エアーバッグ100は自動車の側部のルーフ縁領域に収容可能であり、自動車の衝突による破壊時に側部カーテンを形成するように配置される。エアーバッグ100はエアーバッグ装置の基本的な一体部材を構成している。ちなみに、エアーバッグ装置はエアーバッグ100の外に、ガス発生器、ガス注入針などの別の部材を構成要素として有している。
【0024】
エアーバッグ100は二つのファブリック層101,102から形成され、エアーバッグが自動車のキャビン内へカーテン状に突出したときに、一方のファブリック層101は車体の側部に面し、他方のファブリック層102はキャビンに面する。二つのファブリック層101,102は縫い目110によって相互に縫合されており、エアーバッグ100に前後二つの膨張可能領域2,4が形成されるとともに、膨張不能な前方固定領域1、膨張不能な後方固定能領域5、及び二つの膨張可能領域2,4を相互に連結する膨張不能な中央領域3が形成されている。
【0025】
エアーバッグ100の上端縁104はそのエアーバッグ100が配置される車両のルーフ縁領域の方向の形状に適合されている。逆に、エアーバッグ100の下端縁103はエアーバッグ100の前方固定領域1の前端とエアーバッグ100の後方固定領域5の後端との間をほぼまっすぐに延びている。固定点10,50が前方及び後方固定領域1,5にそれぞれ設けられている。固定点10は前方固定領域1を車両のAピラーの領域に固定するための役割を果たし、固定点50は後方固定領域5を車両のBピラーの領域に固定するための役割を果たす。
【0026】
エアーバッグ100の二つの膨張可能領域2,4はダクト24を通じて相互に連結されている。ガス注入針がこのダクト24を通じて周知の方法で引き出されており、オリフィス42を通じてエアーバッグ100内へ導入されている。また、ガス注入針は二つの膨張可能領域2,4のルーフ縁領域の全域に沿って延びている。自動車の衝突によってガス発生器が作動したときに、このガス注入針によって、エアーバッグ100を膨張させるためのガスがガス発生器から流出して、二つの膨張可能領域2,4内へと流入する。
【0027】
図1及びその断面図である図2に明示されているように、開口部すなわちスリット15がエアーバッグ100の前方固定領域1において車両の長手方向Lに平行な方向Eに沿って形成されている。このスリット15は前方固定領域1が拡がっている面上を横方向に連続状に延びている。このスリット15は前方固定領域1の二つのファブリック層101,102を貫通し、前方固定領域1を下部分11と上部分12とに分割している。
【0028】
分離領域すなわちスリット15は所定の幅(そのスリット15が延びる方向と交差する方向への拡がり)bを有する。そして、スリット15には緊張部材6が差し渡されている。緊張部材6は所定の寸法に切断されたファブリック片60から構成されており、ファブリック片60はスリット15の両側に位置する結合部分すなわち縫合部分65においてエアーバッグ100のファブリック層101,102に縫い付けられている。エアーバッグ100が図1及び図2に示されているような状態にあるとき、すなわち、エアーバッグ100が平板状に広げられているときには、緊張部材6はスリット15上に弛緩状態で配置されており、折れ曲がり部68を有している。
【0029】
スリット15上を弛緩状態で延びている緊張部材6の突出部分の長さ2*Uは任意に設定可能である。長さUを設定することによって、緊張部材6の緊張動作が設定される。これについては、以下に説明する。
換言すれば、空のエアーバッグ100が図1及び図2に示されているような広げられた状態にあるときには、スリット15の両側に位置する縫合部分65間の距離aは二つの縫合部分65の間における緊張部材6の長さ(a+2*U)よりも著しく小さい。
【0030】
さらに、図1に示されるように、エアーバッグ100の前方膨張可能領域2と緊張部材6との間にはガス供給ライン26が延びていて、膨張可能領域2へ供給されたガスがこの供給ライン26を通じてさらに緊張部材6へと供給されるようになっている。
【0031】
図1及び図2に示されているエアーバッグ100は、細長いパッケージへと折り畳まれ、車両のルーフ縁領域内に収容される。車両が衝突したときには、このエアーバッグ100はセンサー制御によって突出し、車両の側面窓の前方又はそれ以外の車体側部部品に沿って側部カーテンを形成し、同時に、膨張する。エアーバッグ100の二つの膨張可能領域2,4は車両搭乗者に対する側面衝突防護機能を発揮する。前方膨張可能領域2は前席搭乗者用であり、後部膨張可能領域4は後席搭乗者用である。この場合、前方膨張可能領域2は車両の前席側面窓の前方に延び、後方膨張可能領域4は車両の後席側面窓の前方に延びる。また、車体側部部品が二つの膨張可能領域2,4によってキャビン側から被覆され、搭乗者がBピラーなどに衝突することが防止される。
【0032】
エアーバッグ100の膨張可能領域2,4の膨張の際には、ガスは前方膨張可能領域2からガス供給ライン26を通じて緊張部材6へと供給される。図4に示されているように、ガス供給ライン26はエアーバッグ100のファブリック層101,102に縫い込まれたファブリック部分によって形成されている。このため、エアーバッグ100の二つの領域2,4が膨張するとき、エアーバッグ100のガス発生器から流出するガスによって、緊張部材6も同時に膨張する。
【0033】
膨張時には、緊張部材6は緊張され、その長さ(スリット15が延びる方向Eを横切る方向に対応する長さ)Qは増大する。その結果、その緊張部材6が差し渡されているスリット15の幅bも増大する。(スリット15の両側の縫合部分65間の距離は縫合部分65間の膨張した緊張部材6の長さに対応する。)スリット15の幅bの変化はスリット15の領域における固定領域1の変形をもたらす。その結果、スリット15の両側に位置する固定領域1の下部分11及び上部分12が変形される。これによって、エアーバッグ100の下端縁103の領域において固定領域1が変形されることによって湾曲部14が形成され、また、エアーバッグ100の下端縁103の領域における固定領域1に湾曲部14が形成される結果として、車両の長手方向Lにおける固定領域1の有効長さが減少する。それによって、エアーバッグ100がその下端縁103に沿って緊張状態となる。
【0034】
緊張部材6のガス流入部63の後方には膜部材(図示せず)が配置されている。この膜部材はガスの逆流を防止するためのものであり、膨張時にガス流入部63を通じて緊張部材6内へ流入したガスがエアーバッグ100の収縮に伴って流出しないようにする機能を発揮する。その結果、エアーバッグ100の下端縁103の緊張状態がそれに応じて長期間維持される。
【0035】
スリット15の幅bはエアーバッグ100の膨張に伴って増大するが、その増加量は、非膨張状態でスリット15上に弛緩状態で配置されている緊張部材6、すなわち、折れ曲がり部68を有している緊張部材6の部分の長さ2*Uによって制限される。これは、この長さ2*Uは、同時に、膨張後におけるスリット15の延びる方向Eと交差する方向Qへの緊張部材6の長さを決定するからである。このため、この長さによって緊張部材6の膨張後におけるスリット15の幅bが限定される。
【0036】
緊張部材6の膨張時にスリット15の幅bの増加量が大きいほど、前方固定領域1はその下端縁において大きく湾曲され、それに伴って、エアーバッグ100の下端縁103は長手方向Lへ向かって大きく緊張され、この下端縁103には大きい張力が加えられる。
【0037】
分離領域すなわちスリット15及びそこに設けられる緊張部材6はエアーバッグ100上の任意の部分に配置できるが、膨張不能な前方固定領域1、後方固定能領域5及び中央領域3のいずれかに配置されることが好ましい。なお、中央領域3は二つの膨張可能領域2,4の間に配置されており、エアーバッグ100の前後端の間のほぼ中央に位置するため、この領域にスリット15及び緊張部材6を配置することは有用である。
【0038】
さらに、当然のことながら、緊張性を向上させるために複数の分離領域すなわちスリット15を設けることも可能である。たとえば、スリット15は前後の固定領域1,5の両方に設けることもできるし、前後の固定領域1,5及び中央領域3の全てに設けることもできる。
【0039】
図1から図4に示されている緊張部材6は、その平面図において、ほぼ長方形の形状を有している。しかしながら、緊張部材としての機能を発揮し得る形状であれば、それ以外の種々の形状が可能である。図5から図7は種々の形状を有する別の緊張部材を例示している。明らかなように、図5は細長い楕円形の緊張部材6aであり、図6は十字形の緊張部材6bであり、また、図7は楕円形の緊張部材6cである。なお、これらの形状は単なる例示であり、一般的には、エアーバッグ100の開口部すなわちスリット15上に差し渡すことができるものであれば、どのような形状のものでも緊張部材6として使用可能である。緊張部材6は膨張によって緊張可能であるとともにスリット15が延びる方向を横切る方向の有効長さが変化可能でなくてはならない。
【0040】
この発明の第2の実施形態を図8から図11に基づいて説明する。
この実施の形態におけるエアーバッグ100は、分離領域すなわちスリットの設計及びガス供給ラインの配置において、図1から図7の第1の実施の形態のエアーバッグ100と異なっているが、それ以外は相互に同一の構成を有する。したがって、この実施の形態では、第1の実施の形態と同一の部材には同一の符号を付して説明されている。また、図8から図11に係る説明は第1の実施の形態と異なる部分のみに限定され、第1の実施の形態と共通の説明は省略されている。
【0041】
第1の相違点について説明すると、図8から図11に示されるように、開口部すなわちスリット15’がエアーバッグ100二つの離間部材、すなわち、二つのバンド11’,12’の間に形成されている。これらのバンド11’,12’はエアーバッグ100を自動車のAピラーに固定するためのものであり、それらの端部は固定点10において相互に重ね合わされ、結合されている。一方のバンドは下方バンド11’であり、エアーバッグ100の固定点10と下端縁103との間を延びており、他方のバンドは上方バンド12’であり、エアーバッグ100の固定点10と上端縁104との間を延びている。これら二つのバンド11’,12’はそれぞれエアーバッグ100に縫い付けられており、それらの間の空間によってスリット15’が形成されている。そして、このスリット15’には 緊張部材6が差し渡されている。バンド11’,12’はいっしょになってエアーバッグ100の前方固定領域1を形成している。
【0042】
第2の相違点について説明すると、図8に示されるように、ガス供給ライン26は固定領域1のバンド12’(第1の実施形態における上部分12に相当)に沿って緊張部材6ヘと延びている。したがって、ガスはエアーバッグ100の上端縁104に沿って延びている(取り付け状態では、車両のルーフ縁領域内に配置される)ガス注入針からガス供給ライン26へ直接供給される。
【0043】
図8から図11に示されている実施の形態は、その機能においては、先に詳細に説明された第1の実施の形態のエアーバッグ100と同一である。エアーバッグ100が膨張すると、緊張部材6も同時に膨張し(ガス供給ライン26を通じて供給されるガスによって)、それに伴って、二つのバンド11’,12’間のスリット15’が拡開される。その結果、これらのバンド11’,12’が湾曲され、それらの有効長さが車両の長手方向Lに沿って縮小され、エアーバッグ100の下端縁103が緊張される。
【0044】
この発明の第3の実施形態を図12及び図13に基づいて説明する。
この実施の形態におけるエアーバッグ100は、図8から図11の第2の実施の形態のエアーバッグ100の変形である。したがって、ここでは基本的に第2の実施の形態と異なる部分のみについて説明され、第1の実施の形態と共通の説明は省略されている。
開口部すなわちスリット35及びそれに対応する緊張部材6がエアーバッグ100の中央領域3に配置されている。中央領域3は二つの膨張可能領域2,4を相互に連結している領域である。
【0045】
エアーバッグ100の膨張不能な中央領域3は、図1から図4の第1の実施の形態におけるエアーバッグ100の前方固定領域1の場合と同様に、スリット35によって二つの部分すなわち下部分31及び上部分32に分割されている。したがって、図12に示されているエアーバッグ100の膨張時においては、中央領域3の下部分31が湾曲され、その結果、エアーバッグ100の下端縁103の有効長さが縮小され、エアーバッグ100がその下端縁103の領域において緊張される。
【0046】
上記の各実施の形態においては、上記の開口部(スリット)とは異なるタイプの開口部を使用することができる。たとえば、スリットに代えて、目打ち孔(図示せず)を使用することも可能である。
緊張部材の膨張によって、エアーバッグの下端縁が緊張されることに加えて、衝突時に、エアーバッグが一層均一に展開される。
【0047】
このようなエアーバッグにおいては、問題が発生する可能性があった。たとえば、折り畳まれたエアーバッグのための(車両のルーフ縁領域における)収容空間が折り畳まれたエアーバッグの自然な形状と異なる形状を有していることに起因する問題である。衝突時にエアーバッグを膨張させるために供給されるガスが上方からエアーバッグ内へと供給(図1から図13の全ての実施の形態の場合がそうである)されると、エアーバッグの上側部分が最初に膨張する。そのため、折り畳まれたエアーバッグの形状(もちろん、この形状は収容空間の形状に適合する形状以外の境界条件を必要とする)が収容空間の形状に正確に対応していないと、エアーバッグの下側部分がそれらの正規の位置からずれた状態で押し付けられ、上側部分よりさらに遅れて展開される。
【0048】
しかしながら、この点はこの発明のエアーバッグでは問題にならない。その理由は、図1から図13の実施の形態において使用されている緊張部材の膨張時において、エアーバッグの下部分が車両の縦軸方向(車両の長手軸に直交する方向)に沿って初期段階で展開され、自動車のルーフ縁領域及び側面窓の前方における収容空間から突出するからである。
【0049】
上記実施の形態は当業者が発明を容易に実施できるようにその内容を開示した最も好ましい形態であり、発明の範囲を制限するものではない。したがって、この実施の形態は発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいて種々変更可能である。発明の範囲は特許請求の範囲の記載によってのみ制限される。
【0050】
本願の優先権の基礎となっているドイツ出願第100 44 049.5号及び第100 56 081.4、及びヨーロッパ特許出願第0125027.2号はそれらの全体が、本願において文献援用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車のAピラーとCピラーとの間を延びる第1の実施の形態におけるエアーバッグの側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図であり、弛緩状態の緊張部材の断面を示す図である。
【図3】エアーバッグが膨張した状態を示す図1と同様な図である。
【図4】図3のB−B線断面図であり、緊張状態の緊張部材の断面を示す図である。
【図5】緊張部材の例を示す図である。
【図6】緊張部材の別の例を示す図である。
【図7】緊張部材のさらに別の例を示す図である。
【図8】自動車のAピラーとCピラーとの間を延びる第2の実施の形態におけるエアーバッグの側面図である。
【図9】図8のA−A線断面図であり、弛緩状態の緊張部材の断面を示す図である。
【図10】エアーバッグが膨張した状態を示す図8と同様な図である。
【図11】図10のB−B線断面図であり、緊張状態の緊張部材の断面を示す図である。
【図12】自動車のAピラーとCピラーとの間を延びる第3の実施の形態におけるエアーバッグの側面図である。
【図13】エアーバッグが膨張した状態を示す図12と同様な図である。
【符号の説明】
1 前方固定領域
2,4 膨張可能領域
3 中央領域
5 後方固定領域
6 緊張部材
11’,12’ バンド
15,15’,35 スリット
65 縫合部分
68 折れ曲がり部
【発明の属する技術分野】
この発明は自動車用エアーバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なエアーバッグは少なくとも一つの膨張可能領域を含んでいる。この膨張可能領域はガス発生器によって膨張可能であり、膨張した状態においては、自動車内に搭乗者の頭及び肩を保護するための側部カーテンを形成する。このようなエアーバッグは車両の長手方向に沿って相互に所定の距離をおいて離間されている車体上の二つの点の間に膨張した状態でクランプされる。
【0003】
このようなエアーバッグは「カーテン」と呼ばれることもある。このカーテンは、衝突による破壊時に、自動車の側面窓ガラスの前方に突出し、車両の搭乗者が窓ガラス又は自動車の側部車体部品に衝突するのを防止したり、搭乗者が窓ガラスを突き抜けて車外に放り出されるのを防止する。この目的のためには、エアーバッグは、膨張の際、その下端部の領域において確実に緊張されなくてはならない。これは、エアーバッグの下端部が十分に緊張した状態になるだけで、特に、車両の横転時において、車両の搭乗者が確実に保護され、搭乗者が窓から放り出されることが防止されるからである。
【0004】
国際公開第WO96/26087号パンフレット及びヨーロッパ特許出願公開第EP 0 814001 A1号明細書には、エアーバッグの膨張可能領域にその下端部のみに沿って延びる収縮部を設け、それらの領域が膨張したときに、下端部の有効長さが短くなるようにし、結果的に、エアーバッグがその下端部の領域において緊張されるようにすることが開示されている。
【0005】
ドイツ国特許公開第DE 198 16 061 A1号には、衝突による破壊時に膨張して側部カーテンを形成するように設計されたエアーバッグから成る自動車用エアーバッグが開示されている。このエアーバッグはカーテンと車体上の係止点との間に締め付けストリップを有している。この締め付けストリップは、膨張の際に、その有効長さを縮めるための膨張手段を含んでいて、それによって、エアーバッグが緊張されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は上記のタイプの自動車用エアーバッグの改良に関し、膨張の際に、簡単な手段によってエアーバッグを緊張状態にすることができるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による改良された自動車用エアーバッグは、膨張可能に形成された膨張可能領域と、膨張可能領域といっしょに膨張可能な緊張部材が差し渡されている開口部とを有している。膨張可能領域は膨張することによって搭乗者を保護するための側部カーテンを形成し、また、開口部は緊張部材が膨張することによって変形され、それによって、車両の長手方向に沿って開口部の長さが縮小される。さらに、エアーバッグは車両の長手方向に沿って相互に離間されている車体上の二つの点の間にクランプされている。
【0008】
上記及び以下の記載は例示及び説明のためだけのものであり、発明を制限するものではない。
この発明の別の目的及び利点は以下の実施の形態及び特許請求の範囲の記載及び添付の図面の参照によって明らかになるであろう。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この発明によるエアーバッグは、少なくとも一つの部分において、分離領域すなわち開口部を有している。この分離領域にはエアーバッグの膨張可能領域といっしょに膨張可能な緊張部材が差し渡されており、分離領域が設けられている部分が変形されることによって、この部分の有効長さが車両の長手方向に縮小されるようになっている。
【0010】
この発明は、膨張可能な緊張部材がエアーバッグの一部分の分離領域すなわち開口部に設けられていると、その緊張部材の動作によってエアーバッグの緊張性が著しく改善されるという認識に基づいている。この分離領域の周囲においては、緊張部材の膨張の際、エアーバッグが特に顕著に変形され、それに伴って、エアーバッグのこの部分の有効長さが著しく縮小され、その結果、それに応じたエアーバッグの緊張状態がもたらされる。
【0011】
この発明の実施の形態においては、開口部すなわち分離領域はエアーバッグの一部分を二つの小部分に分割する分離を含み、二つの小部分が相対移動可能(たとえば、相互に離間する方向に移動可能)になっている。特に、これら二つの部分は破損することなく大きい範囲にわたって相対移動可能であり、また、そのような分離部分が設けられていないエアーバッグの対応部分に比べて容易に相対移動可能である。このため、この開口部すなわち分離領域によって、緊張部材が膨張する際、エアーバッグの変形が許容又は容易化されている。
【0012】
開口部すなわち分離領域は、エアーバッグの二つの小領域の間の自由空間、たとえば、スリット又はギャップの形態の空間(二つの小領域が重なり合っている場合)によって、あるいは、エアーバッグの膨張不能領域によって限定されている。膨張不能領域が利用される場合には、膨張不能領域は緊張部材の膨張の際にこの領域の変形を許容するための適宜の形状を有していなくてはならない。このために、緊張部材が膨張する際に裂断される目打ち孔等の弱化部を開口部に設けたり、あるいは、緊張部材を横切って延びる少なくとも一つの皺襞部を開口部に設け、緊張部材が膨張する際にその緊張部材が緊張されることによってその皺襞部が消滅するようにしたりすることができる。
【0013】
開口部及びそこに設けられている緊張部材はエアーバッグの緊張状態がその下端部で発生するように配置される必要がある。逆に、エアーバッグのその上端部における緊張は概して重要性が低い。その理由は、エアーバッグはその上端部に沿って車体のルーフ縁に固定されるからである。
【0014】
原則的に、開口部はエアーバッグ上の所望の部位に設けることができる。開口部はエアーバッグそれ自身に設けられる必要はなく、たとえば、エアーバッグを車体に固定している二つのバンドの間に形成することもできる。このことは、また、開口部がエアーバッグの一部分に一体化されている必要がないことをも意味している。代わりに、開口部はエアーバッグの二つの異なる部材の間、たとえば、図8に示されているような上記二つのバンドの間に設けることもできる。
【0015】
開口部は、好ましくは、その開口部の延びる方向が車両の長手方向に少なくとも一つの部分を有するように、エアーバッグの一部分内を延びる。また、緊張部材は開口部の延びる方向を横切るようにその開口部を跨いでいる。すなわち、緊張部材は車両の長手方向を横切って延びている。
【0016】
緊張部材は開口部が設けられているエアーバッグの部分に、別部材として、簡単な方法で固定することができる。この緊張部材は、非膨張状態においては、開口部上に弛緩状態で横たえられており、膨張によって緊張され、その結果、開口部の幅(すなわち、開口部が延びる方向を横切る方向への開口部の拡張)は増大する。緊張部材の膨張に際してもたらされた開口部の幅の変化によって、開口部が設けられている部分の領域において、エアーバッグの変形も同時に起こる。結果的に、開口部が設けられている部分の下端部が湾曲し、車両の長手方向におけるこの部分の有効長さが縮小される。
【0017】
したがって、緊張部材が膨張状態にないとき、開口部の両側の結合部分間における緊張部材の長さは弛緩状態で広げられた非膨張状態のエアーバッグの結合部分間の距離よりも長く、緊張部材が膨張したときには、開口部の両側のその結合部分間の距離は増大し、開口部の幅に所望の増大がもたらされる。
開口部の両側における緊張部材の結合は、好ましくは、縫合によって行われる。
【0018】
開口部はエアーバッグの膨張不能領域に設けられることが望ましい。したがって、開口部はエアーバッグの固定部分に設けることができる。固定部分はエアーバッグの膨張可能領域から車体の一部分へと延びて、そこで固定される。一方、開口部はエアーバッグの一部分、すなわち、エアーバッグの二つの膨張可能領域の間を延びる部分に設けることもできる。開口部がこのようにエアーバッグの膨張可能領域以外の部分に配置されていることによって、膨張可能領域の形状を自在に最適化して最も可能性の高い衝突に対する防護を確実にすることが可能であり、その場合において、膨張可能領域の形状の決定において考慮されるべきエアーバッグを緊張させるための手段を一体化させなくてもよい。
【0019】
開口部はそれが設けられているエアーバッグの関連部分が延びている面を横切って、好ましくは、連続的に延びており、この部分がその開口部によって二つの小部分に分割されるように設計されている。
【0020】
緊張部材はエアーバッグの少なくとも一つの膨張可能領域を膨張させるためのガス発生器と同一のガス発生器からのガスによって簡単な方法で膨張させることができる。緊張部材とガス発生器との間は直接接続して、たとえば、ガスがエアーバッグを膨張させるためのガス注入針から直接的に緊張部材へ供給されるようにしたり、ガスがエアーバッグの膨張可能領域から緊張部材へ転送されるようにすることが可能である。エアーバッグの膨張可能領域及び緊張部材は直接的又はガス注入針を通じて流体接続することができる。また、当然のことながら、緊張部材を膨張させるために圧力発生器を別途設けることも可能である。
【0021】
緊張部材は使用されるガスを透過させない材料で形成されることが好ましく、そうすることによって、緊張部材の膨張状態、したがって、エアーバッグ全体としての緊張状態ができるだけ長期間にわたって維持される。
この目的のために、逆流防止手段(たとえば、緊張部材のガス流入部の領域内に配置された膜状の手段)を設け、緊張部材が膨張された後に、ガスが緊張部材から漏出するのを防止することもできる。
【0022】
この発明によるエアーバッグは相互に縫合された単純構造の二つの層、好ましくは、二つのファブリック層から構成することが可能であり、エアーバッグの膨張可能領域及び膨張不能領域が縫い目の方向によって限定されるようにすることができる。このようなエアーバッグはAピラーからCピラーへ向けて車体の側部全域に沿って延ばすことができる。その際、エアーバッグはAピラーの領域における少なくとも一つの点及びCピラーの少なくとも一つの点において固定される。しかしながら、エアーバッグは車体側部の一部のみ、たとえば、Aピラー及びBピラーの部分、又は、BピラーとCピラーとの間の部分のみを覆うように配置することも可能である。
【0023】
以下、この発明の第1の実施形態を図1から図7に基づいて説明する。
図1は平面状に広げられたエアーバッグ100を示している。エアーバッグ100は自動車の側部のルーフ縁領域に収容可能であり、自動車の衝突による破壊時に側部カーテンを形成するように配置される。エアーバッグ100はエアーバッグ装置の基本的な一体部材を構成している。ちなみに、エアーバッグ装置はエアーバッグ100の外に、ガス発生器、ガス注入針などの別の部材を構成要素として有している。
【0024】
エアーバッグ100は二つのファブリック層101,102から形成され、エアーバッグが自動車のキャビン内へカーテン状に突出したときに、一方のファブリック層101は車体の側部に面し、他方のファブリック層102はキャビンに面する。二つのファブリック層101,102は縫い目110によって相互に縫合されており、エアーバッグ100に前後二つの膨張可能領域2,4が形成されるとともに、膨張不能な前方固定領域1、膨張不能な後方固定能領域5、及び二つの膨張可能領域2,4を相互に連結する膨張不能な中央領域3が形成されている。
【0025】
エアーバッグ100の上端縁104はそのエアーバッグ100が配置される車両のルーフ縁領域の方向の形状に適合されている。逆に、エアーバッグ100の下端縁103はエアーバッグ100の前方固定領域1の前端とエアーバッグ100の後方固定領域5の後端との間をほぼまっすぐに延びている。固定点10,50が前方及び後方固定領域1,5にそれぞれ設けられている。固定点10は前方固定領域1を車両のAピラーの領域に固定するための役割を果たし、固定点50は後方固定領域5を車両のBピラーの領域に固定するための役割を果たす。
【0026】
エアーバッグ100の二つの膨張可能領域2,4はダクト24を通じて相互に連結されている。ガス注入針がこのダクト24を通じて周知の方法で引き出されており、オリフィス42を通じてエアーバッグ100内へ導入されている。また、ガス注入針は二つの膨張可能領域2,4のルーフ縁領域の全域に沿って延びている。自動車の衝突によってガス発生器が作動したときに、このガス注入針によって、エアーバッグ100を膨張させるためのガスがガス発生器から流出して、二つの膨張可能領域2,4内へと流入する。
【0027】
図1及びその断面図である図2に明示されているように、開口部すなわちスリット15がエアーバッグ100の前方固定領域1において車両の長手方向Lに平行な方向Eに沿って形成されている。このスリット15は前方固定領域1が拡がっている面上を横方向に連続状に延びている。このスリット15は前方固定領域1の二つのファブリック層101,102を貫通し、前方固定領域1を下部分11と上部分12とに分割している。
【0028】
分離領域すなわちスリット15は所定の幅(そのスリット15が延びる方向と交差する方向への拡がり)bを有する。そして、スリット15には緊張部材6が差し渡されている。緊張部材6は所定の寸法に切断されたファブリック片60から構成されており、ファブリック片60はスリット15の両側に位置する結合部分すなわち縫合部分65においてエアーバッグ100のファブリック層101,102に縫い付けられている。エアーバッグ100が図1及び図2に示されているような状態にあるとき、すなわち、エアーバッグ100が平板状に広げられているときには、緊張部材6はスリット15上に弛緩状態で配置されており、折れ曲がり部68を有している。
【0029】
スリット15上を弛緩状態で延びている緊張部材6の突出部分の長さ2*Uは任意に設定可能である。長さUを設定することによって、緊張部材6の緊張動作が設定される。これについては、以下に説明する。
換言すれば、空のエアーバッグ100が図1及び図2に示されているような広げられた状態にあるときには、スリット15の両側に位置する縫合部分65間の距離aは二つの縫合部分65の間における緊張部材6の長さ(a+2*U)よりも著しく小さい。
【0030】
さらに、図1に示されるように、エアーバッグ100の前方膨張可能領域2と緊張部材6との間にはガス供給ライン26が延びていて、膨張可能領域2へ供給されたガスがこの供給ライン26を通じてさらに緊張部材6へと供給されるようになっている。
【0031】
図1及び図2に示されているエアーバッグ100は、細長いパッケージへと折り畳まれ、車両のルーフ縁領域内に収容される。車両が衝突したときには、このエアーバッグ100はセンサー制御によって突出し、車両の側面窓の前方又はそれ以外の車体側部部品に沿って側部カーテンを形成し、同時に、膨張する。エアーバッグ100の二つの膨張可能領域2,4は車両搭乗者に対する側面衝突防護機能を発揮する。前方膨張可能領域2は前席搭乗者用であり、後部膨張可能領域4は後席搭乗者用である。この場合、前方膨張可能領域2は車両の前席側面窓の前方に延び、後方膨張可能領域4は車両の後席側面窓の前方に延びる。また、車体側部部品が二つの膨張可能領域2,4によってキャビン側から被覆され、搭乗者がBピラーなどに衝突することが防止される。
【0032】
エアーバッグ100の膨張可能領域2,4の膨張の際には、ガスは前方膨張可能領域2からガス供給ライン26を通じて緊張部材6へと供給される。図4に示されているように、ガス供給ライン26はエアーバッグ100のファブリック層101,102に縫い込まれたファブリック部分によって形成されている。このため、エアーバッグ100の二つの領域2,4が膨張するとき、エアーバッグ100のガス発生器から流出するガスによって、緊張部材6も同時に膨張する。
【0033】
膨張時には、緊張部材6は緊張され、その長さ(スリット15が延びる方向Eを横切る方向に対応する長さ)Qは増大する。その結果、その緊張部材6が差し渡されているスリット15の幅bも増大する。(スリット15の両側の縫合部分65間の距離は縫合部分65間の膨張した緊張部材6の長さに対応する。)スリット15の幅bの変化はスリット15の領域における固定領域1の変形をもたらす。その結果、スリット15の両側に位置する固定領域1の下部分11及び上部分12が変形される。これによって、エアーバッグ100の下端縁103の領域において固定領域1が変形されることによって湾曲部14が形成され、また、エアーバッグ100の下端縁103の領域における固定領域1に湾曲部14が形成される結果として、車両の長手方向Lにおける固定領域1の有効長さが減少する。それによって、エアーバッグ100がその下端縁103に沿って緊張状態となる。
【0034】
緊張部材6のガス流入部63の後方には膜部材(図示せず)が配置されている。この膜部材はガスの逆流を防止するためのものであり、膨張時にガス流入部63を通じて緊張部材6内へ流入したガスがエアーバッグ100の収縮に伴って流出しないようにする機能を発揮する。その結果、エアーバッグ100の下端縁103の緊張状態がそれに応じて長期間維持される。
【0035】
スリット15の幅bはエアーバッグ100の膨張に伴って増大するが、その増加量は、非膨張状態でスリット15上に弛緩状態で配置されている緊張部材6、すなわち、折れ曲がり部68を有している緊張部材6の部分の長さ2*Uによって制限される。これは、この長さ2*Uは、同時に、膨張後におけるスリット15の延びる方向Eと交差する方向Qへの緊張部材6の長さを決定するからである。このため、この長さによって緊張部材6の膨張後におけるスリット15の幅bが限定される。
【0036】
緊張部材6の膨張時にスリット15の幅bの増加量が大きいほど、前方固定領域1はその下端縁において大きく湾曲され、それに伴って、エアーバッグ100の下端縁103は長手方向Lへ向かって大きく緊張され、この下端縁103には大きい張力が加えられる。
【0037】
分離領域すなわちスリット15及びそこに設けられる緊張部材6はエアーバッグ100上の任意の部分に配置できるが、膨張不能な前方固定領域1、後方固定能領域5及び中央領域3のいずれかに配置されることが好ましい。なお、中央領域3は二つの膨張可能領域2,4の間に配置されており、エアーバッグ100の前後端の間のほぼ中央に位置するため、この領域にスリット15及び緊張部材6を配置することは有用である。
【0038】
さらに、当然のことながら、緊張性を向上させるために複数の分離領域すなわちスリット15を設けることも可能である。たとえば、スリット15は前後の固定領域1,5の両方に設けることもできるし、前後の固定領域1,5及び中央領域3の全てに設けることもできる。
【0039】
図1から図4に示されている緊張部材6は、その平面図において、ほぼ長方形の形状を有している。しかしながら、緊張部材としての機能を発揮し得る形状であれば、それ以外の種々の形状が可能である。図5から図7は種々の形状を有する別の緊張部材を例示している。明らかなように、図5は細長い楕円形の緊張部材6aであり、図6は十字形の緊張部材6bであり、また、図7は楕円形の緊張部材6cである。なお、これらの形状は単なる例示であり、一般的には、エアーバッグ100の開口部すなわちスリット15上に差し渡すことができるものであれば、どのような形状のものでも緊張部材6として使用可能である。緊張部材6は膨張によって緊張可能であるとともにスリット15が延びる方向を横切る方向の有効長さが変化可能でなくてはならない。
【0040】
この発明の第2の実施形態を図8から図11に基づいて説明する。
この実施の形態におけるエアーバッグ100は、分離領域すなわちスリットの設計及びガス供給ラインの配置において、図1から図7の第1の実施の形態のエアーバッグ100と異なっているが、それ以外は相互に同一の構成を有する。したがって、この実施の形態では、第1の実施の形態と同一の部材には同一の符号を付して説明されている。また、図8から図11に係る説明は第1の実施の形態と異なる部分のみに限定され、第1の実施の形態と共通の説明は省略されている。
【0041】
第1の相違点について説明すると、図8から図11に示されるように、開口部すなわちスリット15’がエアーバッグ100二つの離間部材、すなわち、二つのバンド11’,12’の間に形成されている。これらのバンド11’,12’はエアーバッグ100を自動車のAピラーに固定するためのものであり、それらの端部は固定点10において相互に重ね合わされ、結合されている。一方のバンドは下方バンド11’であり、エアーバッグ100の固定点10と下端縁103との間を延びており、他方のバンドは上方バンド12’であり、エアーバッグ100の固定点10と上端縁104との間を延びている。これら二つのバンド11’,12’はそれぞれエアーバッグ100に縫い付けられており、それらの間の空間によってスリット15’が形成されている。そして、このスリット15’には 緊張部材6が差し渡されている。バンド11’,12’はいっしょになってエアーバッグ100の前方固定領域1を形成している。
【0042】
第2の相違点について説明すると、図8に示されるように、ガス供給ライン26は固定領域1のバンド12’(第1の実施形態における上部分12に相当)に沿って緊張部材6ヘと延びている。したがって、ガスはエアーバッグ100の上端縁104に沿って延びている(取り付け状態では、車両のルーフ縁領域内に配置される)ガス注入針からガス供給ライン26へ直接供給される。
【0043】
図8から図11に示されている実施の形態は、その機能においては、先に詳細に説明された第1の実施の形態のエアーバッグ100と同一である。エアーバッグ100が膨張すると、緊張部材6も同時に膨張し(ガス供給ライン26を通じて供給されるガスによって)、それに伴って、二つのバンド11’,12’間のスリット15’が拡開される。その結果、これらのバンド11’,12’が湾曲され、それらの有効長さが車両の長手方向Lに沿って縮小され、エアーバッグ100の下端縁103が緊張される。
【0044】
この発明の第3の実施形態を図12及び図13に基づいて説明する。
この実施の形態におけるエアーバッグ100は、図8から図11の第2の実施の形態のエアーバッグ100の変形である。したがって、ここでは基本的に第2の実施の形態と異なる部分のみについて説明され、第1の実施の形態と共通の説明は省略されている。
開口部すなわちスリット35及びそれに対応する緊張部材6がエアーバッグ100の中央領域3に配置されている。中央領域3は二つの膨張可能領域2,4を相互に連結している領域である。
【0045】
エアーバッグ100の膨張不能な中央領域3は、図1から図4の第1の実施の形態におけるエアーバッグ100の前方固定領域1の場合と同様に、スリット35によって二つの部分すなわち下部分31及び上部分32に分割されている。したがって、図12に示されているエアーバッグ100の膨張時においては、中央領域3の下部分31が湾曲され、その結果、エアーバッグ100の下端縁103の有効長さが縮小され、エアーバッグ100がその下端縁103の領域において緊張される。
【0046】
上記の各実施の形態においては、上記の開口部(スリット)とは異なるタイプの開口部を使用することができる。たとえば、スリットに代えて、目打ち孔(図示せず)を使用することも可能である。
緊張部材の膨張によって、エアーバッグの下端縁が緊張されることに加えて、衝突時に、エアーバッグが一層均一に展開される。
【0047】
このようなエアーバッグにおいては、問題が発生する可能性があった。たとえば、折り畳まれたエアーバッグのための(車両のルーフ縁領域における)収容空間が折り畳まれたエアーバッグの自然な形状と異なる形状を有していることに起因する問題である。衝突時にエアーバッグを膨張させるために供給されるガスが上方からエアーバッグ内へと供給(図1から図13の全ての実施の形態の場合がそうである)されると、エアーバッグの上側部分が最初に膨張する。そのため、折り畳まれたエアーバッグの形状(もちろん、この形状は収容空間の形状に適合する形状以外の境界条件を必要とする)が収容空間の形状に正確に対応していないと、エアーバッグの下側部分がそれらの正規の位置からずれた状態で押し付けられ、上側部分よりさらに遅れて展開される。
【0048】
しかしながら、この点はこの発明のエアーバッグでは問題にならない。その理由は、図1から図13の実施の形態において使用されている緊張部材の膨張時において、エアーバッグの下部分が車両の縦軸方向(車両の長手軸に直交する方向)に沿って初期段階で展開され、自動車のルーフ縁領域及び側面窓の前方における収容空間から突出するからである。
【0049】
上記実施の形態は当業者が発明を容易に実施できるようにその内容を開示した最も好ましい形態であり、発明の範囲を制限するものではない。したがって、この実施の形態は発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいて種々変更可能である。発明の範囲は特許請求の範囲の記載によってのみ制限される。
【0050】
本願の優先権の基礎となっているドイツ出願第100 44 049.5号及び第100 56 081.4、及びヨーロッパ特許出願第0125027.2号はそれらの全体が、本願において文献援用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車のAピラーとCピラーとの間を延びる第1の実施の形態におけるエアーバッグの側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図であり、弛緩状態の緊張部材の断面を示す図である。
【図3】エアーバッグが膨張した状態を示す図1と同様な図である。
【図4】図3のB−B線断面図であり、緊張状態の緊張部材の断面を示す図である。
【図5】緊張部材の例を示す図である。
【図6】緊張部材の別の例を示す図である。
【図7】緊張部材のさらに別の例を示す図である。
【図8】自動車のAピラーとCピラーとの間を延びる第2の実施の形態におけるエアーバッグの側面図である。
【図9】図8のA−A線断面図であり、弛緩状態の緊張部材の断面を示す図である。
【図10】エアーバッグが膨張した状態を示す図8と同様な図である。
【図11】図10のB−B線断面図であり、緊張状態の緊張部材の断面を示す図である。
【図12】自動車のAピラーとCピラーとの間を延びる第3の実施の形態におけるエアーバッグの側面図である。
【図13】エアーバッグが膨張した状態を示す図12と同様な図である。
【符号の説明】
1 前方固定領域
2,4 膨張可能領域
3 中央領域
5 後方固定領域
6 緊張部材
11’,12’ バンド
15,15’,35 スリット
65 縫合部分
68 折れ曲がり部
Claims (25)
- 自動車用エアーバッグであって、
膨張可能に形成された膨張可能領域と、
膨張可能領域といっしょに膨張可能な緊張部材が差し渡されている分離領域と、
を有し、膨張可能領域は膨張することによって搭乗者を保護するための側部カーテンを形成し、分離領域は緊張部材が膨張することによって変形され、それによって、車両の長手方向に沿って分離領域の長さが縮小され、
さらに、エアーバッグは車両の長手方向に沿って相互に離間されている車体上の二つの点の間にクランプされ、緊張部材は分離領域の両側においてエアーバッグに結合され、また、緊張部材は非膨張状態で分離領域上に弛緩状態で配置され、膨張によって緊張され、それによって、分離領域の長手方向に直交する方向の幅が増大するようになっているエアーバッグ。 - 分離領域が開口部を含む請求項1に記載のエアーバッグ。
- 開口部は車両の長手方向に延びる部分を含んでいる請求項2に記載のエアーバッグ。
- 開口部はほぼ車両の長手方向に沿って延びている請求項2に記載のエアーバッグ。
- 緊張部材は開口部が延びる方向を横切る方向に沿って開口部に差し渡されている請求項2に記載のエアーバッグ。
- 緊張部材は別体としてエアーバッグの一部分に結合されている請求項2に記載のエアーバッグ。
- 緊張部材は、その非膨張状態において、分離領域の両側の結合部分間における長さがその結合部分間の直線距離よりも大きくなるように形成され、緊張部材の膨張によって結合部分間の距離が増大する請求項1に記載のエアーバッグ。
- 開口部は所定の長さ及び幅を有し、その幅は緊張部材が膨張するときに増大する請求項6に記載のエアーバッグ。
- 緊張部材は開口部の両側においてその開口部を含むエアーバッグの一部分に結合されている請求項6に記載のエアーバッグ。
- 緊張部材は開口部を含むエアーバッグの一部分に縫い付けられている請求項6に記載のエアーバッグ。
- 開口部はエアーバッグの膨張不能領域に設けられている請求項2に記載のエアーバッグ。
- 開口部は固定領域に設けられ、エアーバッグはその固定領域によって車体に固定されるように適合されている請求項2に記載のエアーバッグ。
- 開口部はエアーバッグの二つの膨張可能領域の間を延びるエアーバッグの一部分に設けられている請求項2に記載のエアーバッグ。
- 開口部はエアーバッグを車体に固定するように適合されている一対のバンドの間を延びている請求項2に記載のエアーバッグ。
- 開口部はエアーバッグを貫通して延びている請求項6に記載のエアーバッグ。
- 開口部はエアーバッグの離間部分によって囲まれた自由空間を含んでいる請求項2に記載のエアーバッグ。
- 開口部はエアーバッグの膨張不能領域に配置されている請求項2に記載のエアーバッグ。
- 開口部はエアーバッグに形成された目打ち孔によって形成されている請求項2に記載のエアーバッグ。
- エアーバッグが非膨張状態で広げられているときには、開口部はエアーバッグの皺襞部に隣接し、緊張部材が緊張すると、皺襞部が引き延ばされる請求項2に記載のエアーバッグ。
- 緊張部材は膨張可能領域に対して流体接続されている請求項1に記載のエアーバッグ。
- 緊張部材はガスがエアーバッグの膨張可能領域からその緊張部材へ供給されるように位置設定されている請求項20に記載のエアーバッグ。
- 緊張部材はガスを透過させない材料で形成されている請求項1に記載のエアーバッグ。
- ガスが膨張した緊張部材から漏出するのを防止するための漏出防止手段をさらに有している請求項1に記載のエアーバッグ。
- 漏出防止手段は緊張部材のガス流入部の領域内に配置された膜部材であり、その膜部材によってガスがガス流入部を通じて緊張部材から流出することが防止される請求項23に記載のエアーバッグ。
- 膨張可能領域は自動車の側部のルーフ縁領域に沿って延びるように適合されている請求項1に記載のエアーバッグ。
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