JP3413592B2 - 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ

Info

Publication number
JP3413592B2
JP3413592B2 JP15042899A JP15042899A JP3413592B2 JP 3413592 B2 JP3413592 B2 JP 3413592B2 JP 15042899 A JP15042899 A JP 15042899A JP 15042899 A JP15042899 A JP 15042899A JP 3413592 B2 JP3413592 B2 JP 3413592B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
belt
vehicle
expansion
vertical bar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15042899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000335352A (ja
Inventor
利則 棚瀬
光由 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP15042899A priority Critical patent/JP3413592B2/ja
Priority to DE69916185T priority patent/DE69916185T2/de
Priority to EP99115396A priority patent/EP0978421B1/en
Priority to US09/366,674 priority patent/US6367836B1/en
Publication of JP2000335352A publication Critical patent/JP2000335352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3413592B2 publication Critical patent/JP3413592B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に装着され
る頭部保護エアバッグ装置のエアバッグに関し、詳しく
は、車内側の開口周縁に折り畳まれて収納され、膨張用
ガスの流入時、開口を覆うように膨張する頭部保護エア
バッグ装置のエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、この種の頭部保護エア
バッグ装置のエアバッグでは、国際公開特許W096/
26087や英国特許出願公開第2314300号等に
記載されているように、車内側の開口を覆うように膨張
する袋状の膨張部を備えて構成されていた。この膨張部
は、膨張時、前後方向の張力を発揮するように、上下方
向の非膨張部を水平方向に複数個並設し、上下方向に延
びる膨張室を水平方向に並設する構成としていた。
【0003】このような構成では、膨張時、各膨張室が
膨張すれば、非膨張部間の距離が狭まって、膨張部に前
後方向の張力が作用され、乗員拘束時、膨張部の車外側
への移動を抑えることができた。
【0004】しかし、従来のエアバッグでは、下縁側に
生ずる張力を強くする点に、改善の余地があった。
【0005】本発明は、エアバッグの膨張時、エアバッ
グ本体の下縁側に特に張力を発揮させることができる頭
部保護エアバッグ装置のエアバッグを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエアバッグ
は、車内側の開口周縁に折り畳まれて収納されるととも
に、可撓性を有したエアバッグ本体とベルト部とを備え
て構成され、前記エアバッグ本体が、展開膨張時に車内
側の前記開口を塞ぐように膨張して、膨張用ガスを流入
させる膨張部と、膨張用ガスを流入させない非膨張部
と、を備えるとともに、前記ベルト部によって、下縁側
に張力が加えられる構成の頭部保護エアバッグ装置のエ
アバッグであって、前記膨張部が、前後方向の端部側に
略上下方向へ柱状に膨張する縦棒部を配置させた膨張本
体部を備えて構成され、前記ベルト部が、元部側を前記
縦棒部周縁の非膨張部に連結させ、先端部側を前記開口
周縁に固着させて、前記エアバッグ本体の展開膨張時、
前記縦棒部の上端側を中心として下端側を前記膨張本体
部から前後方向に沿って離れる方向へ回転させるよう
に、前記縦棒部を引張可能に、配設され、前記非膨張部
が、前記ベルト部の先端部付近を移動可能に保持して、
前記縦棒部周縁から前記ベルト部の先端部付近までの三
角形状のエリアに配置されるカバー部を、備えているこ
とを特徴とする。そして、前記ベルト部は、前記カバー
部の車外側の面に配設させることが望ましい。
【0007】
【発明の効果】本発明に係る頭部保護エアバッグ装置の
エアバッグでは、膨張時、エアバッグ本体の膨張部が展
開膨張して、縦棒部が略上下方向に配設されると、ベル
ト部が、上端側を中心として下端側を膨張本体部から前
後方向に沿って離れる方向へ回転させるように、縦棒部
を引っ張ることとなる。
【0008】この時、縦棒部は、内部に膨張用ガスを流
入させて、略上下方向に棒状に膨張して、剛性を有した
棒材のような状態となっており、その棒状の縦棒部が、
上端側を中心として下端側を膨張本体部から前後方向に
沿って離れる方向へ回転されるような、回転トルクを受
けることから、エアバッグ本体の下縁に、ベルト部によ
る引張力が作用することとなる。
【0009】さらに、エアバッグ本体の非膨張部が、縦
棒部周縁から開口周縁に固着されるベルト部の先端部付
近までの、三角形状のエリアに配置されるカバー部を備
えており、エアバッグ本体とベルト部との間の隙間の発
生を抑えることができる。
【0010】したがって、本発明に係る頭部保護エアバ
ッグ装置のエアバッグでは、エアバッグの膨張時、エア
バッグ本体の下縁側に特に張力を発揮させることができ
て、乗員を的確に拘束できるエリアを広く確保すること
ができ、さらに、カバー部によってエアバッグ本体とベ
ルト部との間に隙間を生じさせず、一層、広い範囲で、
乗員を的確に拘束できる。
【0011】なお、このカバー部は、膨張用ガスを流入
させない非膨張部としていることから、エアバッグ本体
の膨張部の容積を増加させず、膨張用ガスを膨張部に充
填させる時間を遅延させないことから、膨張完了時間を
長くすることもない。
【0012】また、カバー部は、ベルト部の先端部付近
を移動可能に保持しているため、ベルト部が張力を発揮
する際に、ベルト部を自由に移動させることができ、エ
アバッグ本体の展開膨張する形状を、変形させる虞れも
生じない。
【0013】さらに、ベルト部は、張力を発揮できるよ
うに、その長さが、車両への取り付け状態で、かつ、非
膨張の展開状態での元部側から開口周縁における先端部
の固着部位までの長さに比べて、短くなるものの、ベル
ト部やエアバッグ本体が可撓性を有しているため、折り
畳んで車両に取り付ける場合には、容易に、引っ張り出
すことが可能となり、さらに、そのベルト部の先端部を
簡単に開口周縁に取り付けることができる。
【0014】そして、ベルト部が、カバー部の車外側の
面に配設されていれば、カバー部で乗員を拘束する際、
乗員が、直接、張力を発揮しているベルト部に接触せ
ず、乗員の感触が良好となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明すると、図1〜4に示す実施形態のエア
バッグ20は、車内側のドアや窓部の開口Wの上縁にお
けるフロントピラー部PFから、フロントピラー部PF
の上部からセンターピラー部PCを越えて後方へ延びる
ルーフサイドレール部Rにわたって配設される頭部保護
エアバッグ装置Mに、使用されるものである。
【0016】頭部保護エアバッグ装置Mは、エアバッグ
20と、インフレーター18と、取付ブラケット15
と、エアバッグカバー11と、を備えて構成されてい
る。
【0017】インフレーター18は、折り畳まれたエア
バッグ20に膨張用ガスを供給するシリンダタイプとし
ており、エアバッグ20の後述するガス流入部23が外
装されることとなる。
【0018】取付ブラケット15は、板金製として、エ
アバッグ20のガス流入部23を外装させたインフレー
ター18を、ガス流入部23ごと外周側から挟持し、2
本のボルト16を利用して、サイドパネル2に取り付け
ることとなる。
【0019】エアバッグカバー11は、フロントピラー
部PFに配置されるピラーガーニッシュ12と、ルーフ
サイドレール部Rに配置されるルーフ内装材13と、か
ら構成されている。ピラーガーニッシュ12は、合成樹
脂製として、図1・2に示すように、図示しない取付手
段によって、フロントピラー本体4のインナパネル7に
取付固定され、エアバッグ20の膨張時に、エアバッグ
20を突出可能にドア部12aが押されて開くように構
成されている。ルーフ内装材13も、合成樹脂製とし
て、図1・3に示すように、図示しない取付手段によっ
て、板金製のルーフサイドレール本体9に取付固定され
ている。そして、このルーフ内装材13も、エアバッグ
20の膨張時に、エアバッグ20を突出可能にドア部1
3aが押されて開くように構成されている。なお、フロ
ントピラー本体4は、それぞれ板金製のリーンフォース
パネル5、アウタパネル6、及び、インナパネル7から
構成され、ルーフサイドレール本体9やサイドパネル2
とともに、ボディ1を構成することとなる。
【0020】エアバッグ20は、図4〜7に示すよう
に、可撓性を有した袋状として、ポリアミド糸等を使用
した袋織りによって形成されるエアバッグ本体21と、
エアバッグ本体21の後端側に連結される可撓性を有し
たベルト部35と、を備えて構成されている。
【0021】エアバッグ本体21は、インフレーター1
8からの膨張用ガスを流入させて、折り畳み状態から展
開して、厚さを増すように膨張する膨張部22と、膨張
用ガスを流入させない非膨張部29と、を備えて構成さ
れている。なお、エアバッグ本体21では、袋織りして
各部22・29を形成した後、耐熱性とシール性とを高
めるために、表面側にシリコン等を塗布しても良い。
【0022】膨張部22は、ガス流入部23と膨張本体
部24とから構成されている。膨張本体部24は、エア
バッグ20の展開膨張時、センターピラー部PCを覆っ
て、車内側の開口Wを覆うように膨張する形状としてい
る。
【0023】ガス流入部23は、前端を開口させた円筒
形状として、膨張本体部24の前端側に配置されてい
る。ガス流入部23は、インフレーター18を挿入さ
せ、取付ブラケット15によって、インフレーター18
側に締め付けられることにより、インフレーター18と
連結されることとなる。なお、ガス流入部23の内周面
側には、耐熱性を確保するために、別途、エアバッグ本
体21自体と同じ材料等から形成したインナチューブを
固着させても良い。
【0024】膨張本体部24は、ガス流入部23から直
線状の後方へ延びる主膨張室25と、主膨張室25の後
端25aで連通して、主膨張室25の上下に配置される
上・下副膨張室26・27と、を備えて構成されてい
る。そして、実施形態の場合には、主膨張室25の後端
25aと、上・下副膨張室26・27の後端26b・2
7bとが、膨張用ガスの流入時に、略上下方向の円柱状
に膨張する縦棒部28としている。なお、縦棒部28の
エリアは、非膨張部29の後述する後縁30a(カバー
部31)の前方側に配置され、図4には、そのエリアが
解り易いように、斜線を付した。
【0025】非膨張部29は、ガス流入部23・膨張本
体部24の外周縁で気密性を確保できるように密に織成
される周縁部30と、周縁部30の前部側から膨張本体
部24の領域内に後方に延びる規制部32と、から構成
されている。規制部32は、主膨張室25と上・下副膨
張室26・27とを区画する上・下規制部32a・32
bと、上副膨張室26の厚さを一定にするための上副規
制部32cと、を備えて構成されている。なお、上・下
規制部32a・32bの後端と周縁部30の後縁30a
との間にはそれぞれ隙間が設けられ、それらの隙間が、
膨張用ガスを上・下副膨張室26・27へ流入させる流
入口26a・27aを構成することとなる。
【0026】また、周縁部30の上縁30b側には、複
数の取付部33が形成されている。各取付部33には、
それぞれ、中央に、取付ボルト41(図1〜3参照)を
挿通させる取付孔33aが袋織り後の孔明け加工により
形成されている。また、各取付部33には、図1〜3に
示すように、折り畳まれたエアバッグ20をボディ1の
インナパネル7やルーフサイドレール本体9に取り付け
るための板金製の取付ブラケット40が固定されること
となる。
【0027】各取付ブラケット40は、取付部33を間
にした車内側の内プレート40aと車外側の外プレート
40bとから構成され、内・外プレート40a・40b
の間に各取付部33を介在させて、内・外プレート40
a・40b相互を部分的にかしめて各取付部33に取り
付けている。内・外プレート40a・40bには、各取
付部33の取付孔33aに対応する取付孔40cが貫通
されている。そして、図2・3に示すように、取付ボル
ト41を、取付孔40c・33aに挿通させて、インナ
パネル7やルーフサイドレール本体9の取付孔7a・9
a周縁に固着されたナット7b・9bに螺合させること
により、折り畳まれたエアバッグ本体21がボディ1に
取り付けられることとなる。
【0028】そして、周縁部30のガス流入部23から
離れた後縁30aが、カバー部31を構成しており、こ
のカバー部31は、縦棒部28の後周縁からベルト部3
5の後述する先端部35d付近までの三角形状のエリア
に配置可能に、三角板形状に形成されている。カバー部
31の後部付近には、ベルト部35の先端部35dを挿
通させるためのスリット状の挿通孔31aが形成されて
いる。この挿通孔31aの開口形状は、先端部35d
動可能に保持できるように、先端部35dの幅寸法よ
り僅かに大きく設定されている。
【0029】ベルト部35は、可撓性を有したポリアミ
ド糸等の織布から形成されて、三本の連結片部36・3
7・38を交差部35aで連結させたような三つ又状と
している。このベルト部35は、二本の連結片部36・
37の交差部35aから離れた端部側を、元部35b・
35c側として、縦棒部28の後周縁近傍におけるカバ
ー部31の上下の車外側の面31Eに、縫合して連結さ
せている。また、ベルト部35は、残りの連結片部38
の交差部35aから離れた端部側を先端部35d側とし
て、カバー部31の挿通孔31aを挿通させて、開口W
の周縁であるルーフサイドレール本体9にボルト41止
めされることとなる。
【0030】なお、この先端部35d側には、ボルト4
1を挿通させる取付孔38aが形成されるとともに、ボ
ルト41を挿通可能な取付ブラケット40が取り付けら
れることとなる。また、各連結片部36・37・38の
長さは、連結片部36・37が相互に等しく設定され、
連結片部38が連結片部36・37より長く設定されて
いる。
【0031】そして、連結片部36・37を重ねるよう
に接近させて、元部35b・35c側から先端部35d
側まで真直に伸ばした状態のベルト部35の長さX0
(X0=A+B)(図5参照)は、エアバッグ本体21
を車両へ取り付けた状態における非膨張時の展開状態で
の、下方側の元部35c側から先端部35dの開口Wの
周縁への固着部位Pまでの長さYより、小さく設定され
ている。実施形態の場合、X0は、410mm、Yは、4
70mmとしている。
【0032】なお、この長さX0は、折り畳んだ後のエ
アバッグ20を車両に確実にボルト41止めできるよう
に、X0+Hの長さZが、エアバエアバッグ本体21の
後端側の取付部33(B)と連結片部38の先端部35
dの固着部位Pとの間の取付スパンS(図1・5参照)
と、略等しいか、あるいは、取付スパンSより、大きく
なるように(S≦Z=X0+H)、設定されている。ち
なみに、長さHは、エアバッグ本体21の後端側の取付
孔33a(B)と連結片部36・37のカバー部31へ
の縫着部位35b・35cとの間の前後方向の長さであ
る。
【0033】つぎに、エアバッグ20を車両に装着する
作業について説明すると、まず、エアバッグ20を折り
畳む。エアバッグ20を折り畳む際には、図4に示す非
膨張の展開状態から、図5に示すように、主膨張室25
に沿う前後方向の折目Cを付けて、エアバッグ20の下
縁21a側から上縁30b側へ蛇腹折りする。
【0034】そして、折り畳んだ後には、折り崩れしな
いように、所定間隔で破断可能なテープ材を巻き付けて
おく。
【0035】また、折り畳んだ後には、各取付部33と
連結片部38の先端部35dとを引っ張り出して取付ブ
ラケット40を取り付けるとともに、ガス流入部23を
引っ張り出して、インフレーター18をガス流入部23
に挿入し、ガス流入部23の外周に取付ブラケット15
を取り付けて、エアバッグ組立体を形成しておき、車両
への取付待機状態としておく。
【0036】その後、取付ブラケット15をサイドパネ
ル2の所定位置に配置させて、ボルト16止めし、各取
付ブラケット40をインナパネル7やルーフサイドレー
ル本体9の所定位置に配置させてボルト41止めして、
さらに、ピラーガーニッシュ12とルーフ内装材13と
をボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置M
を車両に装着することができる。
【0037】ちなみに、ベルト部35の先端部35dの
ボルト41止め時、ベルト部35の長さX0が、エアバ
ッグ本体21の後端側の取付部33(B)と連結片部3
8の先端部35dとの固着部位間の取付スパンSとの関
係において、S≦Z=X0+Hの関係を有しており、確
実に行なうことができる。
【0038】そして、車両への装着後、インフレーター
18が作動されれば、インフレーター18からの膨張用
ガスGが、図6に示すように、ガス流入部23を経て膨
張本体部24の主膨張室25に流れ、さらに、主膨張室
25の後端25aの流入口26a・27aから上・下副
膨張室26・27に流れて、縦棒部28を含めて膨張本
体部24が膨張することとなる。その際、エアバッグ本
体21は、巻き付けていた図示しないテープ材を破断さ
せるとともに、ピラーガーニッシュ12やルーフ内装材
13を押して、それぞれのドア部12a・13aを開か
せ、図1〜3の二点鎖線で示すように、開口Wを覆うよ
うに、大きく膨張することとなる。
【0039】実施形態のエアバッグ20では、この膨張
用ガスGの流入時、膨張部22が展開膨張して、縦棒部
28が略上下方向に配設されると、ベルト部35が、上
端28a側を中心として下端28b側を膨張本体部24
から前後方向に沿って離れる方向、すなわち、実施形態
では後方側へ、回転させるように、縦棒部28を引っ張
ることとなる。
【0040】この時、縦棒部28は、内部に膨張用ガス
Gを流入させて、略上下方向に棒状に膨張して、剛性を
有した棒材のような状態となっており、その棒状の縦棒
部28が、上端28a側を中心として下端28c側を膨
張本体部24から前後方向に沿って離れる方向へ回転さ
れるような、回転トルクを受けることから、図6に示す
ように、エアバッグ本体21の下縁21aに、ベルト部
35による引張力Fが作用することとなる。そして、エ
アバッグ本体21は、図1の二点鎖線で示すように、セ
ンターピラー部PCの車内側に膨張することから、乗員
を拘束しても、センターピラー部PCに支持されて、車
外側に移動する虞れは生じない。
【0041】さらに、エアバッグ本体21の非膨張部2
9が、縦棒部28周縁から開口W周縁に固着されるベル
ト部35の先端部35d付近までの、三角形状のエリア
に配置されるカバー部31を備えており、エアバッグ本
体21とベルト部35との間の隙間の発生を抑えること
ができる。
【0042】したがって、実施形態のエアバッグ20で
は、エアバッグ20の膨張時、エアバッグ本体21の下
縁21a側に特に張力を発揮させることができて、乗員
を的確に拘束できるエリアを広く確保することができ、
さらに、カバー部31によってエアバッグ本体21とベ
ルト部35との間に隙間を生じさせず、一層、広い範囲
で、乗員を的確に拘束できる。
【0043】そして、このカバー部31は、膨張用ガス
Gを流入させない非膨張部29としていることから、エ
アバッグ本体21の膨張部22の容積を増加させず、膨
張用ガスGを膨張部22に充填させる時間を遅延させな
いことから、膨張完了時間を長くすることもない。
【0044】また、カバー部31は、ベルト部先端部3
5d付近を移動可能に保持しているため、ベルト部35
が張力を発揮する際に、ベルト部35を自由に移動させ
ることができ、エアバッグ本体21の展開膨張する形状
を、変形させる虞れも生じない。
【0045】さらに、実施形態のエアバッグ20では、
ベルト部35が、カバー部31の車外側面31Eに配設
されており、カバー部31で乗員を拘束する際、乗員
が、直接、張力を発揮しているベルト部35に接触せ
ず、乗員の感触が良好となる。
【0046】また、実施形態では、元部35c側から先
端部35d側まで真直に伸ばした状態のベルト部35の
長さX0が、車両へ取り付けられた状態における非膨張
時の展開状態での、元部35c側から先端部35dの開
口Wの周縁への固着部位Pまでの距離Yより、小さく設
定されている。すなわち、ベルト部35を配設させない
状態でエアバッグ20を展開膨張させた状態のベルト部
元部側の連結位置35bからベルト部先端部35dを固
着させる開口W周縁の位置Pまでの長さYより、ベルト
部35の長さX0が、短いことから、膨張時、確実に、
エアバッグ本体21の下縁21a側に強い張力を作用さ
せるように、縦棒部28に回転トルクを与えることがで
きる。
【0047】そしてまた、第1実施形態のベルト部35
では、三つ又状としており、エアバッグ本体21ととも
に折り畳んで開口Wの周縁に収納する場合には、ベルト
部35の縦棒部28側の二又状の元部35b・35c側
が、相互に接近して、先端部35dを含めたベルト部3
5の長さX0が直線状に長くなるため、ベルト部35の
先端部35d側を開口Wの周縁の固着部位Pにボルト4
1止めし易くなる。一方、エアバッグ20の展開膨張時
には、二又状の元部35b・35c側が、縦棒部28の
形成によって、上下に分離し、連結片部36は、他の連
結片部37・38が直線状になることを防止するので、
ベルト部35の実質的な長さX1(図6参照)をX0よ
り短くすることから、縦棒部28に一層強い回転トルク
を賦与できる。したがって、車両への取付作業性を低下
させずに、展開膨張時のエアバッグ本体21の下縁21
aに大きな張力を発揮させることができる。
【0048】なお、実施形態のエアバッグ20では、カ
バー部31に挿通孔31aを設けて、ベルト部35の先
端部35dを、車外側面31Eから挿通孔31aを経て
車内側に配置させた場合を示したが、ベルト部35の先
端部35dを移動可能に保持できれば、図8・9に示す
エアバッグ50のように、カバー部31の車外側面31
Eに、帯片51の上下両端を縫合・接着等によって取り
付けて、先端部35dを挿通可能なループ部52を設け
ても良い。この場合には、先端部35d付近もカバー部
31の車外側に配置させることが可能となる。
【0049】そしてまた、ループ部52の代わりに、図
10に示すエアバッグ60のように、挿通孔31a付近
のカバー部31の後縁側に、さらに、先端部35dを挿
通可能な第2のスリット状の挿通孔31bを設けて、交
差部35aから延びる先端部35dを、第1の挿通孔3
1aから一旦車内側に出し、さらに、第2の挿通孔31
bを挿通させて、先端部35dを車外側に出しても良
い。
【0050】さらに、三つ又状のベルト部35を使用す
る場合には、実施形態のようにT字形状でなく、図10
・11に示すエアバッグ60・70のように、Y字形状
にしても良い。
【0051】さらにまた、ベルト部35は、三つ又状で
なくとも、エアバッグ本体21の下縁21a側に張力を
発揮できれば、図12に示すエアバッグ80のように、
エアバッグ本体21の下縁21a側に張力を発揮できれ
ば、一本のベルト部85としても良い。ちなみに、一本
のベルト部85を使用する場合の縦棒部28の周縁への
連結位置は、縦棒部28周縁の上下方向の中間付近でも
良いが、エアバッグ80の展開膨張時、上端28a側を
中心として下端28b側を膨張部22の膨張本体部24
から前後方向に沿って離れる方向(すなわち、後方側)
へ回転させる回転トルクが、縦棒部28に大きく作用す
るようにするためには、ベルト部85の元部85aを縦
棒部28の周縁における下端28b側に、連結すること
が望ましい。
【0052】さらに、図13に示すエアバッグ90のよ
うに、一本のベルト部95を使用する場合、元部95a
を縦棒部28の上端28a側周縁のカバー部96に連結
させるとともに、先端部95bを、縦棒部28における
下端28b側周縁のカバー部101に設けたスリット状
の挿通孔101bに挿通させて、折り返し、さらに、カ
バー部101の後縁側に設けたスリット状の挿通孔10
1aを挿通させて、車両の開口周縁の固着部位Pに固着
させても良い。
【0053】このエアバッグ90では、エアバッグ90
の下縁21a側から上縁側へ蛇腹折して開口周縁に収納
する場合、ベルト部95を、挿通孔101a・101b
を挿通させて、先端部95b側に繰り出すことが可能と
なるため、ベルト部95自体の全長の長さX0を、車両
取付状態における非膨張時の展開状態での元部95aか
ら挿通孔101bを経た固着部位Pまでの長さYより、
短くしても、容易にベルト部95の先端部95b側を開
口周縁の固着部位Pに連結させることができる。そし
て、ベルト部95の長さX0を長さYより短くできるた
め、エアバッグ90の展開膨張時、縦棒部28に強い回
転トルクを賦与できる。
【0054】したがって、このエアバッグ90でも、車
両への取付作業性を低下させずに、展開膨張時のエアバ
ッグ本体21の下縁21aに大きな張力を発揮させるこ
とができる。
【0055】なお、ベルト部95を挿通させる縦棒部2
8の周縁の挿通孔101bの配置位置は、エアバッグ9
0の展開膨張時、上端28a側を中心として下端28b
側を膨張部22の膨張本体部24から前後方向に沿って
離れる方向(すなわち、後方側)へ回転させる回転トル
クが、縦棒部28に大きく作用するように、縦棒部28
の周縁における下端28b側に連結することが望まし
い。
【0056】また、各実施形態のエアバッグ20・50
・60・70・80・90では、エアバッグ本体を袋織
りして製造した場合を示したが、エアバッグ本体は、2
枚の布材の外周縁相互を縫合したり接着剤で接合させて
形成したり、あるいは、一枚の布材を2つ折りして、周
縁相互を縫合したり接着剤で接合させて形成しても良
い。
【0057】そして、カバー部31・101も、エアバ
ッグ本体21の周縁部30と一体的に織成しなくとも、
非膨張部29の周縁部30と別体として、その周縁部3
0の後縁30aに縫合・接着等で、配設しても良い。
【0058】さらに、実施形態では、フロントピラー部
PFとフロントピラー部PFの上部から後方へ延びるル
ーフサイドレール部Rとにかけて配設されるエアバッグ
20・50・60・70・80・90について例示した
が、車両後部のリアピラー部とリアピラー部の上部から
前方へ延びるルーフサイドレール部Rとにかけて配設さ
れるエアバッグに本発明を応用しても良い。この場合、
例えば、図示した各エアバッグ20・40・50・60
・70・80の前後方向を逆にすれば良い。そして、こ
の場合、膨張本体部24を、前席と後席との側方を覆え
るように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のエアバッグが収納された
状態を、車内側から見た正面図である。
【図2】図1のII−II部位の概略拡大断面図である。
【図3】図1の III− III部位の概略拡大断面図であ
る。
【図4】同実施形態のエアバッグにおける非膨張時の展
開状態を示す正面図である。
【図5】同実施形態のエアバッグを折り畳む際の折目を
示す図である。
【図6】同実施形態のエアバッグ単体の膨張時の状態を
示す正面図である。
【図7】同実施形態のエアバッグの膨張時を示す縦断面
図であり、図6の VII− VII部位の拡大断面図である。
【図8】他の実施形態を示すベルト部付近の部分正面図
である。
【図9】図8のIX−IX部位の拡大断面図である。
【図10】さらに他の実施形態のエアバッグにおける非
膨張時の展開状態を示す正面図である。
【図11】さらに他の実施形態のエアバッグにおける非
膨張時の展開状態を示す正面図である。
【図12】さらに他の実施形態のエアバッグにおける非
膨張時の展開状態を示す正面図である。
【図13】さらに他の実施形態のエアバッグにおける非
膨張時の展開状態を示す正面図である。
【符号の説明】
20・50・60・70・80・90…エアバッグ、 21…エアバッグ本体、 21a…下縁、 22…膨張部、 24…膨張本体部、 28…縦棒部、 28a…上端、 28b…下端、 29…非膨張部、 31…カバー部、 31E…(カバー部の)車外側の面、 35・85・95…ベルト部、 35b・35c・85a・95a…元部、 35d・85b・95b…先端部、 W…開口、 M…頭部保護エアバッグ装置。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−129857(JP,A) 特開 平11−48901(JP,A) 特開 平10−258696(JP,A) 特開 平6−227340(JP,A) 特開2000−6750(JP,A) 国際公開96/026087(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車内側の開口周縁に折り畳まれて収納さ
    れるとともに、可撓性を有したエアバッグ本体とベルト
    部とを備えて構成され、 前記エアバッグ本体が、展開膨張時に車内側の前記開口
    を塞ぐように膨張して、膨張用ガスを流入させる膨張部
    と、膨張用ガスを流入させない非膨張部と、を備えると
    ともに、前記ベルト部によって、下縁側に張力が加えら
    れる構成の頭部保護エアバッグ装置のエアバッグであっ
    て、 前記膨張部が、前後方向の端部側に略上下方向へ柱状に
    膨張する縦棒部を配置させた膨張本体部を備えて構成さ
    れ、 前記ベルト部が、元部側を前記縦棒部周縁の非膨張部に
    連結させ、先端部側を前記開口周縁に固着させて、前記
    エアバッグ本体の展開膨張時、前記縦棒部の上端側を中
    心として下端側を前記膨張本体部から前後方向に沿って
    離れる方向へ回転させるように、前記縦棒部を引張可能
    に、配設され、 前記非膨張部が、前記ベルト部の先端部付近を移動可能
    に保持して、前記縦棒部周縁から前記ベルト部の先端部
    付近までの三角形状のエリアに配置されるカバー部を、
    備えていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置の
    エアバッグ。
  2. 【請求項2】 前記ベルト部が、前記カバー部の車外側
    の面に配設されていることを特徴とする請求項1に記載
    の頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ。
JP15042899A 1998-08-05 1999-05-28 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ Expired - Fee Related JP3413592B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15042899A JP3413592B2 (ja) 1999-05-28 1999-05-28 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ
DE69916185T DE69916185T2 (de) 1998-08-05 1999-08-04 Airbag für Kopfschutzairbagsystem
EP99115396A EP0978421B1 (en) 1998-08-05 1999-08-04 Airbag for head protecting airbag system
US09/366,674 US6367836B1 (en) 1998-08-05 1999-08-04 Airbag for head protecting airbag system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15042899A JP3413592B2 (ja) 1999-05-28 1999-05-28 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000335352A JP2000335352A (ja) 2000-12-05
JP3413592B2 true JP3413592B2 (ja) 2003-06-03

Family

ID=15496722

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15042899A Expired - Fee Related JP3413592B2 (ja) 1998-08-05 1999-05-28 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3413592B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5623355B2 (ja) * 2010-07-30 2014-11-12 オートリブ ディベロップメント エービー カーテンエアバッグ
US8360469B2 (en) * 2010-08-27 2013-01-29 Tk Holdings Inc. Airbag system
JP6485279B2 (ja) * 2014-10-23 2019-03-20 豊田合成株式会社 頭部保護エアバッグ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000335352A (ja) 2000-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6734880B2 (ja) カーテンエアバッグ用一体成形織り布地の費用効果的使用
JP3554719B2 (ja) 自動車用エアーバッグ
JP3397041B2 (ja) 側突用エアバッグ
US6422593B1 (en) Supplemental restraint assembly for an automobile
KR20070036800A (ko) 커튼 에어백 모듈
US7695005B2 (en) Side airbag and method of folding
JP2001328503A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
US7163233B2 (en) Head-protecting airbag
JP2004058848A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP4336072B2 (ja) エアバッグ
JP3487266B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP3757326B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ
JP2003212077A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP3520507B2 (ja) 頭部保護エアバッグ
JP3413592B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ
JPH11208410A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2021070352A (ja) エアバッグ
JP3455840B2 (ja) サイドエアバッグ装置のエアバッグ
JP2003034209A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2002316609A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP7368210B2 (ja) エアバッグ及びその折畳方法
JP7209924B2 (ja) カーテンシールドエアバッグ装置
JP3309217B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ
JP3444789B2 (ja) 頭部保護エアバッグ袋体の固定構造
JP2000052908A (ja) サイドエアバッグ装置のエアバッグ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100404

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees