JP3487266B2 - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置

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JP3487266B2
JP3487266B2 JP2000210517A JP2000210517A JP3487266B2 JP 3487266 B2 JP3487266 B2 JP 3487266B2 JP 2000210517 A JP2000210517 A JP 2000210517A JP 2000210517 A JP2000210517 A JP 2000210517A JP 3487266 B2 JP3487266 B2 JP 3487266B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に装備される
頭部保護エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の頭部保護エアバッグ装置の一つ
として、ルーフサイドレールに沿って格納したエアバッ
グがインフレータから供給されるガスにより車室側壁に
沿ってカーテン状に膨張展開して乗員の頭部を保護する
ようにしたものがあり、例えば特許第3052085号
公報に示されている。同公報に示されている頭部保護エ
アバッグ装置においては、エアバッグが、後部にガス供
給口を有する前席用膨張部と、前部にガス供給口を有す
る後席用膨張部と、これら両膨張部間に設けられて両膨
張部を一体的に連結する中間非膨張部と、前席用膨張部
の前方に設けられた前方非膨張部を備える構成とされて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
示されている頭部保護エアバッグ装置においては、エア
バッグを構成する布(気密性を確保するためにシール用
のコーティングが施されていて、布厚が厚く素材単価が
高い布)を多量に使用しているため、エアバッグのコス
ト低減が難しいばかりか、エアバッグを折り畳んで格納
する際の収納性が悪い。また、前席用膨張部と後席用膨
張部間に中間非膨張部が一体的に設けられているため、
両膨張部を車種(小型車から大型車まで種々な車種があ
る)に応じた最適な大きさで最適な位置に設けるために
は、車種に応じたエアバッグをそれぞれ製作しなければ
ならない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
に対処すべく、ルーフサイドレールに沿って格納したエ
アバッグがインフレータから供給されるガスにより車室
側壁に沿ってカーテン状に膨張展開して乗員の頭部を保
護するようにした頭部保護エアバッグ装置であって、前
記エアバッグが後部にガス供給口を有しバッグ構成布
で構成された前席用エアバッグと、これとは別体で前部
にガス供給口を有しバッグ構成布で構成されて同バッグ
構成布とは別でバッグ構成布より薄くて安い連結布を介
して前記前席用エアバッグに連結された後席用エアバッ
グで構成され、前記前席用エアバッグの前記ガス供給口
と前記後席用エアバッグの前記ガス供給口とが前記ルー
フサイドレールに沿って組付けた接続管によって接続さ
れ、この接続管にインフレータが連結されるようにした
こと(請求項1に係る発明)に特徴がある。
【0005】また、請求項1に記載の頭部保護エアバッ
グ装置において、前記前席用エアバッグの前端部を第1
の連結布を介してAピラーに連結するとともに、前記後
席用エアバッグの後端部を第2の連結布を介してCピラ
ーに連結したこと(請求項2に係る発明)に特徴があ
る。また、請求項1または2に記載の頭部保護エアバッ
グ装置において、前記前席用エアバッグと前記後席用エ
アバッグを連結する連結布が前後方向に延びる複数の連
結布であること(請求項3に係る発明)に特徴がある。
【0006】また、請求項1に記載の頭部保護エアバッ
グ装置において、前記接続管のガス流出口をピラーガー
ニッシュの上端部に対応して臨ませるとともに、同ピラ
ーガーニッシュの上端部または同部位に取付けられる
装品に前記エアバッグの膨張展開補助部を一体的に形成
したこと(請求項4に係る発明)に特徴がある。
【0007】また、請求項1に記載の頭部保護エアバッ
グ装置において、前記前席用エアバッグと前記後席用エ
アバッグに形成される最長セルを前記各ガス供給口に向
けて傾斜させるとともに、同最長セルを先細形状とした
こと(請求項5に係る発明)に特徴がある。
【0008】また、本発明は、ルーフサイドレールに沿
って格納したエアバッグがインフレータから供給される
ガスにより車室側壁に沿ってカーテン状に膨張展開して
乗員の頭部を保護する ようにした頭部保護エアバッグ装
置であって、前記エアバッグが後部にガス供給口を有す
る前席用エアバッグと前部にガス供給口を有する後席用
エアバッグで構成され、前記前席用エアバッグの前記ガ
ス供給口と前記後席用エアバッグの前記ガス供給口とが
前記ルーフサイドレールに沿って組付けた接続管によっ
て接続され、この接続管にインフレータが連結されるよ
うにし、前記前席用エアバッグと前記後席用エアバッグ
に形成される最長セルを前記各ガス供給口に向けて傾斜
させるとともに、同最長セルを先細形状としたこと(請
求項6に係る発明)に特徴がある。
【0009】また、本発明は、ルーフサイドレールに沿
って格納したエアバッグがインフレータから供給される
ガスにより車室側壁に沿ってカーテン状に膨張展開して
乗員の頭部を保護するようにした頭部保護エアバッグ装
置であって、前記エアバッグが、後部にガス供給口を有
しバッグ構成布で構成されて同バッグ構成布とは別でバ
ッグ構成布より薄くて安い連結布を介してAピラーに連
結固定された前席用エアバッグと、前部にガス供給口を
有しバッグ構成布で構成されて同バッグ構成布とは別で
バッグ構成布より薄くて安い連結布を介してCピラーに
連結固定された後席用エアバッグで構成され、前記前席
用エアバッグの前記ガス供給口と前記後席用エアバッグ
の前記ガス供給口とが前記ルーフサイドレールに沿って
組付けた接続管によって接続され、この接続管にインフ
レータが連結されるようにしたこと(請求項7に係る発
明)に特徴がある。
【0010】また、請求項7に記載の頭部保護エアバッ
グ装置において、前記前席用エアバッグの後部と前記接
続管が連結布により連結され、前記後席用エアバッグの
前部と前記接続管が連結布により連結されていること
(請求項8に係る発明)に特徴がある。
【0011】
【発明の作用・効果】本発明による頭部保護エアバッグ
装置においては、通常時、エアバッグが折り畳まれた状
態でルーフサイドレールに沿って格納されており、車両
の側突時またはロールオーバー時等においてエアバッグ
内にインフレータからガスが供給されて、エアバッグが
車室側壁に沿ってカーテン状に膨張展開する。この際、
エアバッグは、インフレータから供給されるガスによ
り、乗員の頭部側方に位置する頭部保護膨張エリアに向
けて膨張展開する。
【0012】ところで、本発明(請求項1に係る発明)
においては、上記した構成によって、バッグ構成布(気
密性を確保するためにシール用のコーティングが施され
ていて、布厚が厚く素材単価が高い布)の使用量を少量
として、前席用エアバッグとこれに別の連結布を介して
連結された後席用エアバッグで構成されるエアバッグ
(エアバッグ組立体)を安価かつコンパクトに構成する
ことができるとともに、エアバッグを折り畳んで格納す
る際の収納性を向上させることができる。
【0013】また、前席用エアバッグと後席用エアバッ
の接続管に対する組付位置を適宜に変更して、前席用
エアバッグと後席用エアバッグ間の距離を適宜に変更す
ることにより、同一形状の前席用エアバッグと後席用エ
アバッグを使用して、車種に応じたエアバッグ装置を構
成することができ、前席用エアバッグと後席用エアバッ
の共用化に伴うコスト低減を図ることができる。
【0014】また、前席用エアバッグと後席用エアバッ
グを連結する連結布(バッグ構成布より薄くて安い布)
により前席用エアバッグと後席用エアバッグの膨張展開
時における位置を所期の位置に近似させることができ
て、乗員の頭部を的確に保護することができる。
【0015】また、本発明(請求項2に係る発明)にお
いては、上記した構成によって、上記した請求項1に係
る発明の作用効果に加えて、第1の連結布と第2の連結
により前席用エアバッグと後席用エアバッグの膨張展
開時に前席用エアバッグと後席用エアバッグに所望のテ
ンションを付与することができて、乗員の頭部を更に的
確に保護することができる。
【0016】また、本発明(請求項3に係る発明)にお
いては、前席用エアバッグと後席用エアバッグを連結す
る連結布を前後方向に延びる複数の連結布としたもので
あるため、前席用エアバッグと後席用エアバッグを連結
する各連結布の形態(形状、織り目方向、織り密度な
ど)を適宜に設定することにより、前席用エアバッグと
後席用エアバッグの膨張展開後の形状を適正に保持する
ことができる。
【0017】また、本発明(請求項4に係る発明)にお
いては、上記した構成によって、上記した請求項1に係
る発明の作用効果に加えて、安価な構成にてエアバッグ
を膨張展開初期に所期の方向に導いて的確に膨張展開さ
せることができる。また、本発明(請求項5または6に
係る発明)においては、上記した構成によって、前席用
エアバッグと後席用エアバッグに形成される最長セルに
ガスを的確に導くことができるとともに、同ガスを最長
セルの先細部に集中させることができて、前席用エアバ
ッグと後席用エアバッグを素早く膨張展開させることが
できる。
【0018】また、本発明(請求項7に係る発明)にお
いては、上記した構成によって、バッグ構成布(気密性
を確保するためにシール用のコーティングが施されてい
て、布厚が厚く素材単価が高い布)の使用量を少量とし
て、前席用エアバッグと後席用エアバッグで構成される
エアバッグ(接続管にて連結されるエアバッグ組立体)
を安価かつコンパクトに構成することができるととも
に、エアバッグを折り畳んで格納する際の収納性を向上
させることができる。
【0019】また、前席用エアバッグと後席用エアバッ
グの接続管に対する組付位置を適宜に変更して、前席用
エアバッグと後席用エアバッグ間の距離を適宜に変更す
ることにより、同一形状の前席用エアバッグと後席用エ
アバッグを使用して、車種に応じたエアバッグ装置を構
成することができ、前席用エアバッグと後席用エアバッ
グの共用化に伴うコスト低減を図ることができる。
【0020】また、本発明(請求項8に係る発明)にお
いては、上記した構成によって、上記した請求項7に係
る発明の作用効果に加えて、各エアバッグと接続管を連
結する各連結布により、上記した請求項7に係る発明に
比して、各エアバッグの保持強度を高めることができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の各実施形態を図
面に基づいて説明する。図1〜図5は本発明による頭部
保護エアバッグ装置10の第1実施形態を示している。
この第1実施形態において頭部保護エアバッグ装置10
は、車室側壁に沿ってカーテン状に膨張展開して、前席
(Bピラー23に対応して配設されている図示省略のシ
ート)に着座する乗員の頭部を保護する前席用エアバッ
グ11と、後席(図示省略)に着座する乗員の頭部を保護
する後席用エアバッグ12と、これらエアバッグ11,
12間に設けた接続管13と、この接続管13に連結さ
れて両エアバッグ11,12にガスを供給する単一のイ
ンフレータ14を備えるとともに、前席用エアバッグ1
1をAピラー22に連結する連結布(別布)15と、両
エアバッグ11,12を連結する連結布(別布)16,
17を備えている。なお、図1に示した各連結布15,
16,17の格子状線は、各連結布15,16,17を
構成する織布の縦糸と横糸(織り目)を示している。本
実施形態においては、各連結布15,16,17の織り
目が前後方向にバイアス方向とされている。
【0022】前席用エアバッグ11は、織目方向が前後
上下となるように袋織によって形成されていて、表面に
気密保持用のコーティングを施されており、後方上部に
ガス供給口11aを有するとともに、このガス供給口1
1aに連通する膨張室11b(図1において破線によっ
て囲んだ部分)を有している。また、前席用エアバッグ
11は、中央に設けた3個のT字状区画部(非膨張部)
11c,11d,11eによって中央内部を複数個の膨
張室(セル)に区画されていて、これら各膨張室はガス
供給口11aに向けて傾斜している。また、前席用エア
バッグ11の上縁部には、前後2個の取付部11fが一
体的に形成されている。なお、後方の取付部11fは、
T字状区画部11dの略延長線上に設けられている。ま
た、前席用エアバッグ11において膨張室11bを示す
破線から外形を示す実線までの間は非膨張部である。
【0023】後席用エアバッグ12は、織目方向が前後
上下となるように袋織によって形成されていて、表面に
気密保持用のコーティングを施されており、前方上部に
ガス供給口12aを有するとともに、このガス供給口1
2aに連通する膨張室12b(図1において破線によっ
て囲んだ部分)を有している。また、後席用エアバッグ
12は、中央に設けたT字状区画部(非膨張部)12c
によって中央内部を複数個の膨張室に区画されていて、
これら各膨張室はガス供給口12aに向けて傾斜してい
る。また、後席用エアバッグ12の上縁部には、前後2
個の取付部12fが一体的に形成されている。なお、前
方の取付部12fは、T字状区画部12cの略延長線上
に設けられている。また、後席用エアバッグ12におい
て膨張室12bを示す破線から外形を示す実線までの間
は非膨張部である。
【0024】接続管(ガスガイド管)13は、薄肉で形
成されていて、ブラケット(図示省略)を用いてルーフサ
イドレール21に組付けられ、ルーフサイドレール21
に沿って前後方向に延びている。また、接続管13の前
端部(前方ガス流出口)には、前席用エアバッグ11の
ガス供給口11aが気密的に連結固定され、後端部(後
方ガス流出口)には、後席用エアバッグ12のガス供給
口12aが気密的に連結固定されている。万一、接続管
13に乗員の頭部が当接した際の衝撃を緩和する目的か
ら、接続管13をアルミ合金のような容易に塑性変形可
能な材質で作るのが好ましい。
【0025】インフレータ14は、車両の側突時または
ロールオーバー時等にガスをエアバッグ11,12に向
けて噴出供給するものであり、図3にて概略的に示した
ように、接続管13の中間部位に略直交して設けられて
おり、ルーフ部(図示省略)にブラケット、ボルト、ゴ
ムブッシュ等(図示省略)を用いて組付けられている。
また、インフレータ14の接続管13への連結部は、前
席用エアバッグ11のガス供給口11aからの距離L1
が後席用エアバッグ12のガス供給口12aからの距離
L2よりも短い位置(図1及び図3参照)に設定されて
いる。なお、インフレータ14は、ルーフヘッドライニ
ング31によって覆われるようになっている。
【0026】前方の連結布15は、バッグ構成布より薄
くて安いノンコート織布によって三角形状に形成されて
いて、後端にて前席用エアバッグ11の前端下部(非膨
張部)に縫合され、前端にてボルト等の連結具(図示省
略)を用いてAピラー22に連結固定されている。な
お、連結布15は、前席用エアバッグ11が蛇腹折りに
て折り畳まれてルーフサイドレール21に沿って格納さ
れるとき、前席用エアバッグ11とともに折り畳まれて
主としてAピラーガーニッシュ32によって覆われるよ
うになっている。
【0027】中央の各連結布16,17は、バッグ構成
布より薄くて安いノンコート織布によって長方形状に形
成されていて、両エアバッグ11,12が蛇腹折りにて
折り畳まれてルーフサイドレール21に沿って格納され
るとき、両エアバッグ11,12とともに折り畳まれて
ルーフヘッドライニング31によって覆われるようにな
っている。上方の連結布16は、前端にて前席用エアバ
ッグ11の後端中央部(非膨張部)に縫合され、後端に
て後席用エアバッグ12の前端中央部(非膨張部)に縫
合されている。下方の連結布17は、前端にて前席用エ
アバッグ11の後端下部(非膨張部)に縫合され、後端
にて後席用エアバッグ12の前端下部(非膨張部)に縫
合されている。
【0028】また、この第1実施形態においては、図1
及び図4に示したように、接続管13の前方ガス流出口
をBピラーガーニッシュ33の上端部に対応して臨ませ
るとともに、Bピラーガーニッシュ33の上端部に前席
用エアバッグ11を円滑に膨張展開させるための膨張展
開補助部(ジャンプ台)33aが一体的に形成されてい
る。また、図1及び図5に示したように、接続管13の
後方ガス流出口をCピラーガーニッシュ34の上端部に
対応して臨ませるとともに、Cピラーガーニッシュ34
の上端部に後席用エアバッグ12を円滑に膨張展開させ
るための膨張展開補助部(ジャンプ台)34aが一体的
に形成されている。なお、膨張展開補助部(ジャンプ
台)33aまたは34aの配設部位に内装品(例えば、
エネルギー吸収ブラケットを用いてルーフサイドレール
に組付けられるアシストグリップ)が取付けられるよう
な場合には、同内装品(具体的には、エネルギー吸収ブ
ラケット)に膨張展開補助部(ジャンプ台)を一体的に
形成して実施することも可能である。
【0029】上記のように構成した第1実施形態の頭部
保護エアバッグ装置10においては、通常時、図2にて
示したように、前方の連結布15が折り畳まれた状態で
Aピラー22に沿って格納されていて、Aピラーガーニ
ッシュ32により覆われている。また、両エアバッグ1
1,12が中央の両連結布16,17とともに折り畳ま
れた状態でルーフサイドレール21に沿って格納されて
いて、ルーフヘッドライニング31の周縁部により覆わ
れている。
【0030】また、車両の側突時またはロールオーバー
時等において、インフレータ14からガスが噴出し、こ
のガスが接続管13を通して各エアバッグ11,12の
ガス供給口11a,12aに供給されると、各エアバッ
グ11,12がルーフヘッドライニング31の該当部位
をそれぞれ車室内に向けて変形させて下方に展開し、図
1にて示したように車室内の側壁に沿ってカーテン状に
膨張展開する。この際、各エアバッグ11,12の各膨
張室11b,12bが各乗員の頭部側方に位置する頭部
保護膨張エリアに向けて膨張展開する。インフレータ1
4が前席用エアバッグ11と後席用エアバッグ12の中
間位置に配設されているため、前席用エアバッグ11と
後席用エアバッグ12の膨張展開完了時間を短縮するこ
とができる。
【0031】ところで、この第1実施形態においては、
各乗員の頭部を保護するエアバッグが、バッグ構成布で
構成された前席用エアバッグ11と、これとは別体にて
バッグ構成布で構成されて同バッグ構成布とは別でバッ
グ構成布より薄くて安い連結布16,17を介して前席
用エアバッグ11に連結された後席用エアバッグ12で
構成され、これらエアバッグ11,12のガス供給口1
1a,12aがルーフサイドレール21に沿って組付け
た接続管13によって接続され、この接続管13にイン
フレータ14が連結されている。
【0032】このため、両エアバッグ11,12に使用
されるバッグ構成布(気密性を確保するためにシール用
のコーティングが施されていて、布厚が厚く素材単価が
高い布)の使用量を少量として安価かつコンパクトに構
成することができるとともに、両エアバッグ11,12
を折り畳んで格納する際の収納性を向上させることがで
きる。また、各エアバッグ11,12の接続管13に対
する前後方向の組付位置を適宜に変更して、両エアバッ
グ11,12間の距離を適宜に変更することにより、同
一形状の両エアバッグ11,12を使用して、車種に応
じたエアバッグ装置を構成することができ、各エアバッ
グ11,12の共用化に伴うコスト低減を図ることがで
きる。
【0033】また、この第1実施形態のエアバッグ装置
においては、前席用エアバッグ11をAピラー22に連
結する前方の連結布15と、両エアバッグ11,12を
連結する中央の連結布16,17を備えている。このた
め、各連結布15,16,17(バッグ構成布より薄く
て安い布)により各エアバッグ11,12の膨張展開時
における位置を所期の位置に近似させることができて、
各乗員の頭部を的確に保護することができる。
【0034】また、この第1実施形態のエアバッグ装置
においては、Bピラーガーニッシュ33の上端部に膨張
展開補助部(ジャンプ台)33aが一体的に形成される
とともに、Cピラーガーニッシュ34の上端部に膨張展
開補助部(ジャンプ台)34aが一体的に形成されてい
る。このため、安価な構成にて各エアバッグ11,12
を膨張展開初期に所期の方向に導いて的確に膨張展開さ
せることができる。
【0035】また、この第1実施形態のエアバッグ装置
においては、インフレータ14の接続管13への連結部
が、前席用エアバッグ11のガス供給口11aからの距
離L1が後席用エアバッグ12のガス供給口12aから
の距離L2よりも短い位置に設定されていて、インフレ
ータ14が容量の大きい前席用エアバッグ11側に変位
して配設されている。このため、インフレータ14から
前席用エアバッグ11のガス供給口11aへのガス供給
量をインフレータ14から後席用エアバッグ12のガス
供給口12aへのガス供給量より多くして、前席用エア
バッグ11と後席用エアバッグ12の膨張展開タイミン
グを揃えることができる。
【0036】また、この第1実施形態のエアバッグ装置
においては、インフレータ14が接続管13の中間部位
に略直交して設けられていて、ルーフ部(図示省略)に
ブラケットとボルトとゴムブッシュ(図示省略)を用い
て組付けられている。このため、インフレータ14をマ
スダンパーとしても有効に機能させることができて、ル
ーフの振動を減衰させることができる。
【0037】図6は、本発明による頭部保護エアバッグ
装置の第2実施形態を示している。この第2実施形態に
おいては、各エアバッグ11,12が縫製によって形成
されていて、各エアバッグ11,12の膨張室11b,
12bが螺旋状に形成されている。また、両エアバッグ
11,12が単一の連結布16によって連結されてい
る。その他の構成は、図1〜図5に示した上記第1実施
形態の構成と実質的に同じであるため、同一符号を付し
て説明は省略する。また、この第2実施形態のエアバッ
グ装置において得られる作用効果は、上記第1実施形態
のエアバッグ装置において得られる作用効果と実質的に
同じであるため、その説明は省略する。
【0038】図7は、本発明による頭部保護エアバッグ
装置の第3実施形態を示している。この第3実施形態に
おいては、各エアバッグ11,12が縫製によって形成
されていて、各エアバッグ11,12の膨張室11b,
12bが放射状に区画形成されている。具体的には、前
席用エアバッグ11における膨張室11bの中間部には
3本のI字状区画部11c,11d,11eが設けられ
ている。そして、中央の区画部11dがガス供給口11
aとそのガス供給口11aから最も遠い膨張室周壁部位
とを結ぶ延長線上に設けられている。後席用エアバッグ
12における膨張室12bにおいても、前席用エアバッ
グ11と同様に、3本のI字状区画部12c,12d,
12eが設けられている。
【0039】また、各膨張室11b,12bにおける最
長セル11b1,11b2・12b1,12b2がガス
供給口11a,12aに向けて傾斜して形成されるとと
もに、同最長セル11b1,11b2・12b1,12
b2が先細形状とされている。なお、エアバッグ11に
おける後方の取付部11fがI字状区画部11cの略延
長線上に設けられ、エアバッグ12における前方の取付
部12fがI字状区画部12eの略延長線上に設けられ
ている。その他の構成は、図1〜図5に示した上記第1
実施形態の構成と実質的に同じであるため、同一符号を
付して説明は省略する。
【0040】上記のように構成した第3実施形態におい
ては、各エアバッグ11,12に形成される最長セル1
1b1,11b2・12b1,12b2にガスを的確に
導くことができるとともに、同ガスを最長セル11b
1,11b2・12b1,12b2の先細部に集中させ
ることができて、各エアバッグ11,12を素早く膨張
展開させることができる。また、この第3実施形態のエ
アバッグ装置において得られる他の作用効果は、上記第
1実施形態のエアバッグ装置において得られる作用効果
と実質的に同じであるため、その説明は省略する。
【0041】図8は、本発明による頭部保護エアバッグ
装置の第4実施形態を示している。この第4実施形態に
おいては、各エアバッグ11,12の膨張室11b,1
2bが単一セルで構成されている。また、後席用エアバ
ッグ12が連結布(別布)18を介してCピラー24に
連結固定されている。連結布18は、バッグ構成布より
薄くて安いノンコート織布によって三角形状に形成され
ていて、前端にて後席用エアバッグ12の後端(非膨張
部)に縫合され、後端にてボルト等の連結具(図示省
略)を用いてCピラーガーニッシュ34の見切りSより
上方のCピラー24に連結固定されている。なお、エア
バッグ12の取付部12fは、エアバッグ12の上端中
央に1個設けられている。その他の構成は、図1〜図5
に示した上記第1実施形態の構成と実質的に同じである
ため、同一符号を付して説明は省略する。
【0042】上記のように構成した第4実施形態におい
ては、各連結布15,16,17,18により各エアバ
ッグ11,12の膨張展開時に各エアバッグ11,12
に所望のテンションを付与することができて、各乗員の
頭部を更に的確に保護することができる。また、この第
4実施形態のエアバッグ装置において得られる他の作用
効果は、上記第1実施形態のエアバッグ装置において得
られる作用効果と実質的に同じであるため、その説明は
省略する。
【0043】図9は、本発明による頭部保護エアバッグ
装置の第5実施形態を示している。この第5実施形態に
おいては、各エアバッグ11,12の膨張室11b,1
2bが単一セルで構成され、第4実施形態の膨張室11
b,12bに比して、小型・小容量とされている。具体
的には、前席用エアバッグ11において、膨張室11b
の前方斜め上方領域11gが非膨張部とされている。一
方、後席用エアバッグ12において、膨張室12bの後
方斜め上方領域12gが非膨張部とされている。また、
前席用エアバッグ11において、ガス供給口11aから
最も遠い前方下端部11hが非膨張部とされていて、膨
張展開時間の短縮が図られている(ガス供給口11aか
らの距離が短いほど膨張展開時間が早くなる)。その他
の構成は、図8に示した上記第4実施形態の構成と実質
的に同じであるため、同一符号を付して説明は省略す
る。
【0044】上記のように構成した第5実施形態におい
ては、各エアバッグ11,12の膨張室11b,12b
を小型・小容量としたことにより、各エアバッグ11,
12を第4実施形態の各エアバッグ11,12に比して
素早く膨張展開させることができる。また、この第5実
施形態のエアバッグ装置において得られる他の作用効果
は、上記第4実施形態のエアバッグ装置において得られ
る作用効果と実質的に同じであるため、その説明は省略
する。
【0045】図10は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第6実施形態を示している。この第6実施形態
においては、各エアバッグ11,12のルーフサイドレ
ール21への取付部11f,12fが各エアバッグ1
1,12の上端非膨張部に縫合された別布に形成されて
いる。また、両エアバッグ11,12が単一の幅広連結
布16によって連結されている。その他の構成は、図9
に示した上記第5実施形態の構成と実質的に同じである
ため、同一符号を付して説明は省略する。
【0046】上記のように構成した第6実施形態におい
ては、各エアバッグ11,12の取付部11f,12f
を別布に形成したため、上記各実施形態に比して、エア
バッグ構成布をさらに少量とすることができる。また、
別布に取付部11f,12fを形成する構成であるた
め、取付部11f,12f(別布)のエアバッグ11,
12への縫合位置を変更する、または別布に形成する取
付部11f,12fの位置を変更することにより、ルー
フサイドレール21への取付寸法の異なるエアバッグ装
置を容易に製作することができる。また、この第6実施
形態のエアバッグ装置において得られる他の作用効果
は、上記第5実施形態のエアバッグ装置において得られ
る作用効果と実質的に同じであるため、その説明は省略
する。
【0047】図11は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第7実施形態を示している。この第7実施形態
においては、前席用エアバッグ11においてルーフサイ
ドレール21への取付部11fとエアバッグ11の上方
前角非膨張部11gがエアバッグ11の上方非膨張部に
縫合された別布19に形成されている。また、後席用エ
アバッグ12においてルーフサイドレール21への取付
部12fとエアバッグ12の上方後角非膨張部12gが
エアバッグ12の上方非膨張部に縫合された連結布18
に形成されている。その他の構成は、図9に示した上記
第5実施形態の構成と実質的に同じであるため、同一符
号を付して説明は省略する。
【0048】上記のように構成した第7実施形態におい
ては、各エアバッグ11,12の取付部11f,12f
と非膨張部11g,12gを別布(19,18)に形成
したため、上記第6実施形態に比して、エアバッグ構成
布をさらに少量とすることができる。また、5枚の別布
15〜19の形態(形状、織目方向、織り密度等)を適
宜選定することにより、各エアバッグ11,12の膨張
展開後の形状をより適正に保持することができる。ま
た、この第7実施形態のエアバッグ装置において得られ
る他の作用効果は、上記第6実施形態のエアバッグ装置
において得られる作用効果と実質的に同じであるため、
その説明は省略する。
【0049】図12は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第8実施形態を示している。この第8実施形態
においては、前席用エアバッグ11の前後端が傾斜した
形状に形成され、後席用エアバッグ12の前端が傾斜し
た形状に形成されている。また、後席用エアバッグ12
とCピラー24を連結する連結布が省略されている。そ
の他の構成は、図9に示した上記第5実施形態の構成と
実質的に同じであるため、同一符号を付して説明は省略
する。この実施形態において、前席用エアバッグ11の
膨張室11b、後席用エアバッグ12の膨張室12bの
厚さ寸法が大きい場合には、各膨張室11b,12bの
中央部に円形の非膨張部11i,12iを形成してもよ
い。
【0050】上記のように構成した第8実施形態におい
ては、前席用エアバッグ11の前後端と後席用エアバッ
グ12の前端を傾斜した形状に形成したことにより、各
連結布15,16,17とエアバッグ11,12の縫合
部がエアバッグ11,12の折り畳み時に重なることが
なく、エアバッグ11,12を容易かつコンパクトに折
り畳むことができる。また、この第8実施形態のエアバ
ッグ装置において得られる他の作用効果は、上記第1実
施形態と第5実施形態のエアバッグ装置において得られ
る作用効果と実質的に同じであるため、その説明は省略
する。
【0051】図13は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第9実施形態を示している。この第9実施形態
においては、前席用エアバッグ11と後席用エアバッグ
12を連結する連結布が省略されている。その他の構成
は、図9に示した上記第5実施形態の構成と実質的に同
じであるため、同一符号を付して説明は省略する。
【0052】上記のように構成した第9実施形態におい
ては、前席用エアバッグ11が連結布15により位置決
め保持され、後席用エアバッグ12が連結布18により
位置決め保持される。また、この第9実施形態のエアバ
ッグ装置において得られる他の作用効果は、上記第1実
施形態と第5実施形態のエアバッグ装置において得られ
る作用効果と実質的に同じであるため、その説明は省略
する。
【0053】図14は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第10実施形態を示している。この第10実施
形態においては、前席用エアバッグ11の後部と接続管
13を連結する連結布16Aが設けられるとともに、後
席用エアバッグ12の前部と接続管13を連結する連結
布17Aが設けられている。その他の構成は、図13に
示した上記第9実施形態の構成と実質的に同じであるた
め、同一符号を付して説明は省略する。
【0054】上記のように構成した第10実施形態にお
いては、前席用エアバッグ11が連結布15と16Aに
より位置決め保持され、後席用エアバッグ12が連結布
17Aと18により位置決め保持されるため、上記第9
実施形態に比して、各エアバッグ11,12の保持強度
を高めることができる。また、この第10実施形態のエ
アバッグ装置において得られる他の作用効果は、上記第
9実施形態のエアバッグ装置において得られる作用効果
と実質的に同じであるため、その説明は省略する。
【0055】図15は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第11実施形態を示している。この第11実施
形態においては、前席用エアバッグ11と後席用エアバ
ッグ12が袋織によって形成された後に、図示のように
織目方向が上下方向に対して斜めとなるように裁断され
ている。また、各エアバッグ11,12の膨張室11
b,12bが各I字状区画部11c,11d,11eと
12c,12dによって複数のセルに区画されている。
【0056】具体的には、前席用エアバッグ11におけ
る膨張室11bの中間部には3本のI字状区画部11
c,11d,11eが設けられている。中央の区画部1
1dは、ガス供給口11aとそのガス供給口11aから
最も遠い膨張室周壁部位とを結ぶ延長線上に設けられて
おり、残り2本の区画部11c,11eは中央の区画部
11dと略平行に設けられている。そして、袋織の前席
用エアバッグ11の織目方向がこれら区画部11c,1
1d,11eと略平行(直交)な方向に設定されてい
る。
【0057】一方、後席用エアバッグ12における膨張
室12bにおいても、中間部に2本のI字状区画部12
c,12dが設けられている。区画部12c,12dに
おいても、ガス供給口12aとそのガス供給口12aか
ら最も遠い膨張室周壁部位とを結ぶ延長線上と、その延
長線に略平行に設けられている。そして、袋織の後席用
エアバッグ12の織目方向がこれら区画部12c,12
dと略平行(直交)な方向に設定されている。その他の
構成は、図9に示した上記第5実施形態の構成と実質的
に同じであるため、同一符号を付して説明は省略する。
なお、図15に示した各エアバッグ11,12において
は、織り目を示した部位が非膨張部とされている。
【0058】上記のように構成した第11実施形態にお
いては、前席用エアバッグ11と後席用エアバッグ12
が、その織目方向を各I字状区画部と略平行(直交)な
方向として袋織によって形成された後に、図示のように
織目方向を上下方向に対して斜めとなるように裁断され
ているため、各エアバッグ11,12の膨張展開時に目
ずれが起き難くて、内圧保持時間を十分に確保すること
ができる。また、この第11実施形態のエアバッグ装置
において得られる他の作用効果は、上記第5実施形態の
エアバッグ装置において得られる作用効果と実質的に同
じであるため、その説明は省略する。
【0059】図16は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第12実施形態を示している。この第12実施
形態においては、前席用エアバッグ11とAピラー22
を連結する前方の連結布15が図示のように織目方向が
前後上下となるようにして裁断(前後方向に伸び難いよ
うに裁断)されている。また、後席用エアバッグ12と
Cピラー24を連結する後方の連結布18が図示のよう
に織目方向が前後上下となるようにして裁断されてい
る。そして、後方の連結布18の方が前方の連結布15
よりも織り密度が高く(前後方向に伸び難く)されてい
る。一方、中央の連結布16,17の織目方向は斜め方
向(バイアス方向)とされている。その他の構成は、図
8に示した上記第4実施形態の構成と実質的に同じであ
るため、同一符号を付して説明は省略する。
【0060】上記のように構成した第12実施形態にお
いては、前席用エアバッグ11が前後方向に伸び難い連
結布15によりAピラー22に対して位置決め保持さ
れ、後席用エアバッグ12が前後方向に伸び難い連結布
18によりCピラー24に対して位置決め保持されるた
め、上記第4実施形態に比して、各エアバッグ11,1
2を各ピラー22,24に対して正確に位置決め保持す
ることができる。また、この第12実施形態のエアバッ
グ装置において得られる他の作用効果は、上記第4実施
形態のエアバッグ装置において得られる作用効果と実質
的に同じであるため、その説明は省略する。
【0061】図17は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第13実施形態を示している。この第13実施
形態においては、前席用エアバッグ11においてルーフ
サイドレール21への取付部11fとエアバッグ11の
上方前角非膨張部11gがエアバッグ11の上方非膨張
部に縫合された別布19に形成されている。また、後席
用エアバッグ12においてルーフサイドレール21への
取付部12fとエアバッグ12の上方後角非膨張部12
gがエアバッグ12の上方及び後方非膨張部に縫合され
た後方の連結布18に形成されている。そして、上方前
角非膨張部11gを形成した別布19及び上方後角非膨
張部12gを形成した後方の連結布18の織目方向が前
後上下とされ、かつ織り密度が前方の連結布15よりも
高く(前後方向に伸び難く)されている。その他の構成
は、図16に示した上記第12実施形態の構成と実質的
に同じであるため、同一符号を付して説明は省略する。
【0062】上記のように構成した第13実施形態にお
いては、各エアバッグ11,12の取付部11f,12
fと非膨張部11g,12gを別布(19,18)に形
成したため、上記第12実施形態に比して、エアバッグ
構成布を少量とすることができる。また、この第13実
施形態のエアバッグ装置において得られる他の作用効果
は、上記第12実施形態のエアバッグ装置において得ら
れる作用効果と実質的に同じであるため、その説明は省
略する。
【0063】図18は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第14実施形態を示している。この第14実施
形態においては、両エアバッグ11,12を連結する上
方の連結布16が図示のように織目方向が前後上下とな
るようにして裁断(前後方向に伸び難いように裁断)さ
れている。その他の構成は、図16に示した上記第12
実施形態の構成と実質的に同じであるため、同一符号を
付して説明は省略する。
【0064】上記のように構成した第14実施形態にお
いては、両エアバッグ11,12が前後方向に伸び難い
連結布16とこれに比して前後方向に伸び易い連結布1
7により位置決め保持されるため、上記第12実施形態
に比して、各エアバッグ11,12間での連結強度を高
めることができる。また、この第14実施形態のエアバ
ッグ装置において得られる他の作用効果は、上記第12
実施形態のエアバッグ装置において得られる作用効果と
実質的に同じであるため、その説明は省略する。
【0065】図19は、本発明による頭部保護エアバッ
グ装置の第15実施形態を示している。この第15実施
形態においては、両エアバッグ11,12を連結する上
方の連結布16が図示のように織り密度を高く(前後方
向に伸び難く)されている。その他の構成は、図16に
示した上記第12実施形態の構成と実質的に同じである
ため、同一符号を付して説明は省略する。
【0066】上記のように構成した第15実施形態にお
いては、両エアバッグ11,12が前後方向に伸び難い
連結布16とこれに比して前後方向に伸び易い連結布1
7により位置決め保持されるため、上記第14実施形態
と同様に、上記第12実施形態に比して、各エアバッグ
11,12間での連結強度を高めることができる。ま
た、この第15実施形態のエアバッグ装置において得ら
れる他の作用効果は、上記第12実施形態のエアバッグ
装置において得られる作用効果と実質的に同じであるた
め、その説明は省略する。
【0067】上述した第12〜第15実施形態におい
て、エアバッグ11,12を車体側壁に取付ける別布1
5,18,19(特に、18及び19)を前後方向に伸
び難くしたのは、次の理由による。車体側壁に対して膨
張展開したエアバッグ11,12の相対位置ずれを抑制
し、エアバッグ11,12を所望の位置に保持するため
である。
【0068】また、両エアバッグ11,12間の連結布
16,17に関して、上方の連結布16を前後方向に伸
び難く、下方の連結布17を前後方向に伸び易くしたの
は、次の理由による。エアバッグ11,12の上縁部は
取付部にて車体側壁に固定されるため、膨張展開時に前
後方向に大きく収縮しない。これに対して、自由端側と
なるエアバッグ11,12の下端部は、膨張展開時に前
後方向に大きく収縮する傾向がある。そのため、下方の
連結布17を前後方向に伸び難くすると、エアバッグ1
1,12の膨張展開時に前席用エアバッグ11の前端部
が後方へ、後席用エアバッグ12の後端部が前方へ変位
して、所望の頭部保護エリアからずれてしまう。そこ
で、本実施形態では、上方の連結布16に比して下方の
連結布17を前後方向に伸び易くすることにより、膨張
展開時における前後のエアバッグ11,12の変位を吸
収して、確実に乗員の頭部を保護するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第1
実施形態を示した側面図である。
【図2】 図1に示した各エアバッグと各連結布を折り
畳んで格納した状態の側面図である。
【図3】 図1に示した各エアバッグと接続管とインフ
レータの関係を概略的に示した斜視図である。
【図4】 図2の4−4線に沿った拡大断面図である。
【図5】 図2の5−5線に沿った拡大断面図である。
【図6】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第2
実施形態を示した側面図である。
【図7】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第3
実施形態を示した側面図である。
【図8】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第4
実施形態を示した側面図である。
【図9】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第5
実施形態を示した側面図である。
【図10】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
6実施形態を示した側面図である。
【図11】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
7実施形態を示した側面図である。
【図12】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
8実施形態を示した側面図である。
【図13】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
9実施形態を示した側面図である。
【図14】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
10実施形態を示した側面図である。
【図15】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
11実施形態を示した側面図である。
【図16】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
12実施形態を示した側面図である。
【図17】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
13実施形態を示した側面図である。
【図18】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
14実施形態を示した側面図である。
【図19】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第
15実施形態を示した側面図である。
【符号の説明】
10…頭部保護エアバッグ装置、11…前席用エアバッ
グ、11a…ガス供給口、11b…膨張室、11f…取
付部、12…後席用エアバッグ、12a…ガス供給口、
12b…膨張室、12f…取付部、13…接続管、14
…インフレータ、15,16,17,18…連結布、2
1…ルーフサイドレール、22…Aピラー、23…Bピ
ラー、24…Cピラー、31…ルーフヘッドライニン
グ、32…Aピラーガーニッシュ、33…Bピラーガー
ニッシュ、33a…膨張展開補助部、34…Cピラーガ
ーニッシュ、34a…膨張展開補助部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−236255(JP,A) 特開 平10−278723(JP,A) 特開 平9−183355(JP,A) 特開 平10−119703(JP,A) 特開 平10−291457(JP,A) 特開2000−168482(JP,A) 特開2001−328505(JP,A) 特開2000−6749(JP,A) 特開2001−277987(JP,A) 特表2002−503581(JP,A) 特許3052085(JP,B1) 欧州特許出願公開814001(EP,A 1) 国際公開99/042333(WO,A1) 国際公開99/030932(WO,A1) 独国特許出願公開19542436(DE,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルーフサイドレールに沿って格納したエ
    アバッグがインフレータから供給されるガスにより車室
    側壁に沿ってカーテン状に膨張展開して乗員の頭部を保
    護するようにした頭部保護エアバッグ装置であって、前
    記エアバッグが後部にガス供給口を有しバッグ構成布
    で構成された前席用エアバッグと、これとは別体で前部
    にガス供給口を有しバッグ構成布で構成されて同バッグ
    構成布とは別でバッグ構成布より薄くて安い連結布を介
    して前記前席用エアバッグに連結された後席用エアバッ
    グで構成され、前記前席用エアバッグの前記ガス供給口
    と前記後席用エアバッグの前記ガス供給口とが前記ルー
    フサイドレールに沿って組付けた接続管によって接続さ
    れ、この接続管にインフレータが連結されるようにした
    ことを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装
    置において、前記前席用エアバッグの前端部を第1の連
    結布を介してAピラーに連結するとともに、前記後席用
    エアバッグの後端部を第2の連結布を介してCピラーに
    連結したことを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の頭部保護エア
    バッグ装置において、前記前席用エアバッグと前記後席
    用エアバッグを連結する連結布が前後方向に延びる複数
    の連結布であることを特徴とする頭部保護エアバッグ装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装
    置において、前記接続管のガス流出口をピラーガーニッ
    シュの上端部に対応して臨ませるとともに、同ピラーガ
    ーニッシュの上端部または同部位に取付けられる内装品
    に前記エアバッグの膨張展開補助部を一体的に形成した
    ことを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装
    置において、前記前席用エアバッグと前記後席用エアバ
    ッグに形成される最長セルを前記各ガス供給口に向けて
    傾斜させるとともに、同最長セルを先細形状としたこと
    を特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  6. 【請求項6】 ルーフサイドレールに沿って格納したエ
    アバッグがインフレータから供給されるガスにより車室
    側壁に沿ってカーテン状に膨張展開して乗員の頭部を保
    護するようにした頭部保護エアバッグ装置であって、前
    記エアバッグが後部にガス供給口を有する前席用エアバ
    ッグと前部にガス供給口を有する後席用エアバッグで構
    成され、前記前席用エアバッグの前記ガス供給口と前記
    後席用エアバッグの前記ガス供給口とが前記ルーフサイ
    ドレールに沿って組付けた接続管によって接続され、こ
    の接続管にインフレータが連結されるようにし、前記前
    席用エアバッグと前記後席用エアバッグに形成される最
    長セルを前記各ガス供給口に向けて傾斜させるととも
    に、同最長セルを先細形状としたことを特徴とする頭部
    保護エアバッグ装置。
  7. 【請求項7】 ルーフサイドレールに沿って格納したエ
    アバッグがインフレータから供給されるガスにより車室
    側壁に沿ってカーテン状に膨張展開して乗員の頭部を保
    護するようにした頭部保護エアバッグ装置であって、前
    記エアバッグが、後部にガス供給口を有しバッグ構成布
    で構成されて同バッグ構成布とは別でバッグ構成布より
    薄くて安い連結布を介してAピラーに連結固定された前
    席用エアバッグと、前部にガス供給口を有しバッグ構成
    布で構成されて同バッグ構成布とは別でバッグ構成布よ
    り薄くて安い連結布を介してCピラーに連結固定された
    後席用エアバッグで構成され、前記前席用エアバッグの
    前記ガス供給口と前記後席用エアバッグの前記ガス供給
    口とが前記ルーフサイドレールに沿って組付けた接続管
    によって接続され、この接続管にインフレータが連結さ
    れるようにしたことを特徴とする頭部保護エアバッグ装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の頭部保護エアバッグ装
    置において、前記前席用エアバッグの後部と前記接続管
    が連結布により連結され、前記後席用エアバッグの前部
    と前記接続管が連結布により連結されていることを特徴
    とする頭部保護エアバッグ装置。
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