JP2008056119A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピラーガーニッシュの上端に引っ掛かることなく、エアバッグの膨張部が乗員頭部と車体側部との間に展開する。
【解決手段】インフレータに連結されているガス導入パイプ70の上端部70Bが、エアバッグ16の上端側膨張部46の一部を構成する前側押出部80、後側押出部86とに連結されている。エアバッグ16の前側押出部80、後側押出部86と、エアバッグ16の下方側部16Dとの間にはスリット84、90が形成されており、前側押出部80、後側押出部86とエアバッグ16の下方側部16Dとが分離されている。また、エアバッグ16の格納状態では、ロール状に折り畳まれたエアバッグ16の下方側部16Dの車室外側に、前側押出部80と後側押出部86とが非ロール折り(二つ折り)に折り畳まれている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の側面衝突時またはロールオーバー時に車室内側の側部に車両下方側へ向けてエアバッグを展開させる頭部保護エアバッグ装置に係り、特に乗員の頭部と車体側部との間に展開する膨張部を備えた頭部保護エアバッグ装置に関する。
近年、乗員保護補助装置として、側面衝突時またはロールオーバー時に、ルーフサイドレール部の下方へカーテン状にエアバッグを展開させる頭部保護エアバッグ装置が搭載されるようになってきた。また、座席に着座した乗員の頭部と車体側部との間に展開して乗員の頭部を保護できる頭部保護エアバッグ装置が既に公知技術となっている。
ここで、下記特許文献1には、この種の頭部保護エアバッグ装置が開示されている。簡単に説明すると、この頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグにおけるピラー部側膨張部のガス供給路側を非流入部によって閉塞し、ピラー部側膨張部の展開を遅らせることで、ピラー部とヘッドレストとの間の隙間が狭くとも、その隙間にエアバッグを確実に展開するようになっている。
特許第3656156号公報
しかしながら、車両側面視におけるピラーと重なる部位に展開するエアバッグにおいては、ピラーガーニッシュの上端を乗り越え車室内側に展開させる必要がある。このため、エアバッグの展開方向をコントロールする必要がある。
本発明は上記事実を考慮し、ピラーガーニッシュの上端に引っ掛かることなく、エアバッグの膨張部が乗員頭部と車体側部との間に展開する頭部保護エアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明の頭部保護エアバッグ装置は、車両の所定位置に配置され、センサーからの信号を受けてガスを噴出するインフレータと、前記インフレータと接続されるガス供給通路と、前記ガス供給通路と接続され乗員の頭部を保護する膨張部を備えた下方側部と、を含んで構成され、車両上下方向に折り畳まれた状態で車両のルーフサイドレール部に沿って格納されると共に前記インフレータからのガスの供給により膨張して前記車室内側の側部に車両下方側へ向けて展開するエアバッグと、を備え、前記エアバッグは、前記ガス供給通路の一部であって車両側面視においてピラーと重なる部位を構成し、展開状態において前記下方側部とガス遮断部によって分離され、迂回通路を介して前記下方側部の膨張部と連通されると共に、前記下方側部の車室外側に折り畳まれ、展開することで前記下方側部を車室内側へ押し出す押出部を有することを特徴とする。
センサーからの信号を受けてインフレータが作動し、車両のルーフサイドレール部に沿って車両上下方向に折り畳まれた状態で格納されたエアバッグ内へガスが供給される。このため、エアバッグが車室内側の側部に車両下方側へ向けて展開される。エアバッグは、インフレータと接続されるガス供給通路と、ガス供給通路と接続され乗員の頭部を保護する膨張部を備えた下方側部と、を含んで構成されているため、乗員の頭部は膨張部によって保護される。
ここで、本発明では、エアバッグのガス供給通路の一部であって車両側面視においてピラーと重なる部位を構成し、展開状態においてエアバッグの下方側部とガス遮断部によって分離され、迂回通路を介してエアバッグの下方側部の膨張部と連通された押出部が、エアバッグの下方側部の車室外側に折り畳まれている。
従って、展開初期に、エアバッグの押出部が展開することで、エアバッグの押出部がエアバッグの下方側部を車室内側へ押し出す。このため、エアバッグがピラーガーニッシュの上端を乗り越え車室内側へ展開する。
このように本発明によれば、エアバッグに設けた押出部によって、エアバッグがピラーガーニッシュの上端に引っ掛かることなく展開し、エアバッグの膨張部が乗員頭部と車体側部との間に展開する。
請求項2記載の本発明は請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置において、展開時に前記下方側部の垂れ下がりを抑制する連結手段を有することを特徴とする。
本発明では、展開時にエアバッグの下方側部の垂れ下がりを抑制する連結手段を有するため、展開時のエアバッグの下方側部が垂れ下がるのを連結手段によって抑制できる。この結果、エアバッグの膨張部の位置が車両下方側へ移動するのを抑制でき、エアバッグの膨張部が乗員頭部と車体側部との間に確実に展開する。
請求項1記載の本発明の頭部保護エアバッグ装置は、ピラーガーニッシュの上端に引っ掛かることなく、エアバッグの膨張部が乗員頭部と車体側部との間に展開する。
請求項2記載の本発明の頭部保護エアバッグ装置は、エアバッグの膨張部が乗員頭部と車体側部との間により確実に展開する。
本発明の一実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置について、図1〜図6に基づいて説明する。
なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車幅内側方向を示している。
図1には、本実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置10が作動してエアバッグ16が展開した状態が側面視で示されている。
図1に示される如く、頭部保護エアバッグ装置10は、作動することによりガスを噴出する円柱形状のインフレータ12と、このインフレータ12のガス噴出部と接続されると共に通常は車両上下方向に折り畳まれて車両前後方向に長い長尺状とされてルーフサイドレール部14に沿って格納されたエアバッグ16と、を備えている。
なお、インフレータ12は、車体のCピラー17の上部に長手方向を車両上下方向に向けた状態で一対の取付ブラケット49によって固定されている。つまり、本実施形態の頭部保護エアバッグ装置10では、インフレータ12がエアバッグ16の上縁側中央部付近に連結されるインフレータ中央配置タイプを採用している。
また、インフレータ12は、車体側部の所定位置に配置された図示しない側面衝突センサによって側面衝突状態が検知された場合、または車体中央部付近に配置された図示しないロールオーバーセンサによって車両のロールオーバー状態が検知された場合に、図示しないエアバッグ制御装置によって作動されるようになっている。
エアバッグ16の外周上縁部には所定の間隔で固定点18が設定されており、これらの固定点18にてエアバッグ16はフロントピラー(Aピラー)20、ルーフサイドレール部14、Dピラー22といったボディー側構成要素に支持されている。
また、エアバッグ16は、フロントシート26に着座する乗員27の頭部27Aを保護する前方側膨張部(前席用膨張部)28と、2列目シート30に着座する乗員31の頭部31Aを保護する中央膨張部(2列目席用膨張部)32と、乗員着座用シートとしての3列目シート34に着座する乗員35の頭部35Aを保護する後方側膨張部(3列目席用膨張部)36と、前方側膨張部28と中央膨張部32との間に配置された矩形平面状の非膨張部40と、中央膨張部32と後方側膨張部36との間に配置された矩形平面状の非膨張部42と、エアバッグ16の上部に沿って車両前後方向に延在し前方側膨張部28、中央膨張部32及び後方側膨張部36とを上端側にて連通するガス供給通路としての上端側膨張部46と、によって構成されている。
なお、エアバッグ16の下端16Aはサイドウインド開口部88の下端88A(ドアパネルの上端)を通る車両のベルトラインBより車両上方の位置となっている。
Cピラー17の上部に設けられたインフレータ12にはガス導入パイプ70の下端70Aが連結されている。
図2には、図1におけるエアバッグの一部が拡大図によって示されている。
図2に示される如く、ガス導入パイプ70の上端部70Bはルーフサイドレール部14に達している。また、ガス導入パイプ70の上端部70Bは、ルーフサイドレール部14に車両前後方向に沿って設けられた車両前方に延びる前側ガス供給部70Cと車両後方に延びる後側ガス供給部70Dとに分岐されている。
ガス導入パイプ70の前側ガス供給部70Cは、エアバッグ16の上端側膨張部46の一部を構成する前側押出し部80の後端部80Aに結束バンド82によって結合されている。より具体的に説明すると、エアバッグ16の上端側膨張部46の一部を構成する前側押出部80と、エアバッグ16の下方側部16Dとの間には、車両前後方向に延びる上下幅L1のガス遮断部としてのスリット84が車両後方側から車両前方側へ向かって形成されており、このスリット84によって前側押出部80と、エアバッグ16の下方側部16Dとが分離されている。
なお、エアバッグ16の下方側部16Dとは、エアバッグ16における上端側膨張部46より車両下方側の各膨張部を備えた部位である。
一方、ガス導入パイプ70の後側ガス供給部70Dは、エアバッグ16の上端側膨張部46の一部を構成する後側押出部86の前端部86Aに結束バンド87によって結合されている。より具体的に説明すると、エアバッグ16の上端側膨張部46の一部を構成する後側押出部86と、エアバッグ16の下方側部16Dとの間には、車両前後方向に延びる上下幅L1のガス遮断部としてのスリット90が車両前方側から車両後方側へ向かって形成されており、このスリット90によって後側押出部86と、エアバッグ16の下方側部16Dとが分離されている。
従って、インフレータ12から噴出したガス(図2の矢印W1)は、ガス導入パイプ70の前側ガス供給部70Cから前側押出部80に流れ込み、エアバッグ16の上端側膨張部46内を車両前方へ向かって流れると共に、ガス導入パイプ70の後側ガス供給部70Dから後側押出部86に流れ込み、エアバッグ16の上端側膨張部46内を車両後方へ向かって流れるようになっている。
また、前側ガス供給部70Cの根元部70Eの近傍には、連結手段としてのストラップ92の上部92Aが取り付けられており、ストラップ92の下端部92Bは、中央膨張部32の上端縁部32Aに縫合等によって固定されている。
図6には、エアバッグ16の格納状態を示す図1の6−6断面線に沿った拡大断面図が示されている。
図6に示される如く、ストラップ92の上部92Aはループ状とされており、前側ガス供給部70Cに巻き付けられている。
従って、ガス導入パイプ70の前側ガス供給部70Cと、展開状態において前側押出部80と後側押出部86との車両下方側となるエアバッグ16の下方側部16Dとがストラップ92によって連結されており、展開状態において、エアバッグ16の下方側部16Dが自重とガス圧によって車両下方(図1の矢印A方向)へ垂れ下がるのを抑制するようになっている。
図3には図1の3−3断面線に沿ったエアバッグ(スリット84、90が形成されていない部位)の格納状態を示す拡大断面図が示されている。
図3に示される如く、ルーフサイドレール部14の骨格部材を構成するルーフサイドレール71は、車室内側(車室69側)に配置されるルーフサイドレールインナパネル72と、車室外側に配置されるルーフサイドレールアウタパネル74とによって閉断面構造に構成されており、両者の下側フランジ部にはオープニングトリム75が嵌着されている。
エアバッグ16は展開した状態での下端16Aから車室外側へ巻くようにロール折りしてロール折り部16Bを形成したのち、車幅方向外側の折目P1と車幅方向内側の折目P2とで折り返し非ロール折り部16Cとしている。
折り畳まれたエアバッグ16は、図示を省略したボルト等の締結手段によってルーフサイドレールインナパネル72に固定されている。また、ルーフヘッドライニング78の縁部78Aがオープニングトリム75に係合されており、折り畳まれたエアバッグ16はルーフヘッドライニング78の端末部78Bによって覆われている。
なお、図3の符号73はルーフパネルを示している。
図4には図1の4−4断面線に沿ったエアバッグ(スリット84、90が形成されている部位)の格納状態を示す拡大断面図が示されており、図5には図4におけるエアバッグの展開途中が示されている。
図4に示される如く、Cピラーガーニッシュ60の上端60Aの上方には、車両正面視でL字状に形成された金属製のジャンプ台94の縦壁部94Aがルーフサイドレールインナパネル72に図示を省略したボルト等の締結部材によって固定されている。なお、ジャンプ台94の縦壁部94Aの下端からは車室内側方向に向かって横壁部(ガイド壁部)94Bが形成されている。
また、ルーフヘッドライニング78の縁部78AがCピラーガーニッシュ60の上端60Aに係合されており、折り畳まれたエアバッグ16はルーフヘッドライニング78の端末部78Bによって覆われている。
図2に示される如く、エアバッグ16の展開状態での車両側面視において、Cピラーガーニッシュ60の上端60Aと重なるエアバッグ16の前側押出部80と後側押出部86とには、エアバッグ16の下方側部16Dとの間にスリット84とスリット90とが形成されている。このため、図4に示される如く、ロール状に折り畳まれたエアバッグ16の下方側部16Dの車室外側に、エアバッグ16の下方側部16Dと分離された前側押出部80と後側押出部86とが非ロール折り(二つ折り)に折り畳まれている。
従って、図5に示される如く、エアバッグ16の展開初期に前側押出部80と後側押出部86とが、ジャンプ台94の縦壁部94Aと折り畳んだエアバッグ16の下方側部16との間で断面筒形状に展開膨張するようになっている。
このため、前側押出部80と後側押出部86とによってエアバッグ16の下方側部16Dを、ジャンプ台94の横壁部94Bに沿って車室内側方向(図5の矢印B方向)へ大きな力で押し出すことができるようになっている。この結果、ルーフヘッドライニング78の端末部78Bが大きく開くと共に、エアバッグ16がCピラーガーニッシュ60の上端60Aに引っ掛かることなく、円滑に車室内側の側部に下方展開されるようになっている。
なお、図4〜図6の符号81はCピラーのインナパネルを示しており、符号83はCピラーのアウタパネルを示している。
図1に示される如く、エアバッグ16の前方側膨張部28には、車両上下方向に延びる円筒状の3本のセル50、52、54が車両前後方向に隣接して配置されている。
なお、セルとはインフレータからのガスによって膨張する膨張部分であって、膨張部分の外周縁部を構成する非膨張部は含まない。
前方側膨張部28における前後の2本のセル50、54はそれぞれ上端部が開口されている。また、前側のセル50の後側上下方向中央部は前後方向中間部のセル52の前側上下方向中央部に連結部56によって連結されており、後側のセル54の前側上下方向中央部は、セル52の後側上下方向中央部に連結部58によって連結されている。
従って、インフレータ12から噴出したガス(図1の矢印W2)は、上端側膨張部46を通り、前方側の2本のセル50、54に車両上方側から流れ込むと共に、連結部56と連結部58とからセル52内に流れ込むようになっている。このため、セル52の膨張が前後のセル50、54の膨張に遅れることで、セル52がBピラー21と乗員27の頭部27Aとの間にスムーズに展開するようになっている。
中央膨張部32には、車両上下方向に延びる円筒状の3本のセル60、62、64が車両前後方向に隣接して配置されている。
中央膨張部32における前後の2本のセル60、64はそれぞれ上端部が開口されている。また、前側のセル60の後側上下方向中央部は前後方向中間部のセル62の前側上下方向中央部に連結部66によって連結されており、後側のセル64の前側上下方向中央部は、セル62の後側上下方向中央部に連結部68によって連結されている。
従って、インフレータ12から噴出したガス(図1の矢印W3)は、上端側膨張部46を通り、前方側のセル60と後方側のセル64とに車両上方側から流れ込むと共に、迂回通路としてのセル60と連結部66及びセル64と連結部68とを介してセル62内に流れ込むようになっている。
後方側膨張部36は、車両上下方向に延びる円筒状の2本のセル76、77を車両前後方向に隣接して配置することにより構成されている。また、前方側のセル76は上端部が開口され、上端側膨張部46の後部に連結されており、前側のセル76の後側上下方向中央部は後側のセル77の前側上下方向中央部に連結部79によって連結されている。
従って、インフレータ12から噴出したガス(図1の矢印W4)は、上端側膨張部46を通り、セル76に車両上方側から流れ込み、連結部79からセル77に流れ込むようになっている。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
車両の側面衝突時またはロールオーバー時になると、側面衝突センサまたはロールオーバーセンサによってその状態が検知され、エアバッグ制御装置に入力される。エアバッグ制御装置によって側面衝突またはロールオーバーと判断されると、インフレータ12が作動して、車両のルーフサイドレール部14に沿って折り畳み状態で格納されたエアバッグ16内へガスが供給される。
具体的には、インフレータ12からガス導入パイプ70を介して、エアバッグ16の前側押出部80と後側押出部86からガスがエアバッグ16に供給されて、上端側膨張部46、前方側膨張部28、中央膨張部32、及び後方側膨張部36を膨張させながら、エアバッグ16を車室内側の側部に車両下方側へ向けてカーテン状に展開させる。これにより、フロントシート26に着座する乗員27の頭部27Aが前方側膨張部28によって保護され、2列目シート30に着座する乗員31の頭部31Aが中央膨張部32によって保護され、3列目シート34に着座する乗員35の頭部35Aが後方側膨張部36によって保護される。
ここで、本実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置10では、Cピラー17の上部に設けられたインフレータ12に下端70Aが連結されているガス導入パイプ70の上端部70Bが、図2に示される如く、ルーフサイドレール部14に達しており、車両前方に延びる前側ガス供給部70Cと車両後方に延びる後側ガス供給部70Dとに分岐されている。
また、エアバッグ16の上端側膨張部46の一部を構成する前側押出部80と、エアバッグ16の下方側部16Dとの間には、車両前後方向に延びる上下幅L1のスリット84が車両後方側から車両前方側へ向かって形成されており、このスリット84によって前側押出部80とエアバッグ16の下方側部16Dとが分離されている。一方、エアバッグ16の上端側膨張部46の一部を構成する後側押出部86と、エアバッグ16の下方側部16Dとの間には、車両前後方向に延びる上下幅L1のスリット90が車両前方側から車両後方側へ向かって形成されており、このスリット90によって後側押出部86とエアバッグ16の下方側部16Dとが分離されている。
従って、インフレータ12から噴出したガス(図2の矢印W1)は、ガス導入パイプ70の前側ガス供給部70Cから前側押出部80に流れ込み、エアバッグ16の上端側膨張部46内を車両前方へ向かって流れると共に、ガス導入パイプ70の後側ガス供給部70Dから後側押出部86に流れ込み、エアバッグ16の上端側膨張部46内を車両後方へ向かって流れる。
また、図4に示される如く、エアバッグ16の格納状態では、ロール状に折り畳まれたエアバッグ16の下方側部16Dの車室外側に、エアバッグ16の下方側部16Dと分離された前側押出部80と後側押出部86とが非ロール折り(二つ折り)に折り畳まれている。
従って、図5に示される如く、エアバッグ16の展開初期に前側押出部80と後側押出部86とが、ジャンプ台94の縦壁部94Aと折り畳んだエアバッグ16の下方側部16Dとの間で断面筒形状に展開膨張する。このため、前側押出部80と後側押出部86とによってエアバッグ16の下方側部16Dが、ジャンプ台94の横壁部94Bに沿って車室内側方向(図5の矢印B方向)へ大きな力で押し出される。この結果、ルーフヘッドライニング78の端末部78Bが大きく開くと共に、エアバッグ16がCピラーガーニッシュ60の上端60Aに引っ掛かることなく、円滑に車室内側の側部に下方展開される。
このように本実施形態では、エアバッグ16の上端側膨張部46に設けた前側押出部80と後側押出部86とをスリット84、90によってエアバッグ16の下方側部16Dと分離すると共に、エアバッグ16の格納状態において、折り畳み状態のエアバッグ16の下方側部16Dの車室外側に、前側押出部80と後側押出部86とを折り畳んで配置したため、展開途中のエアバッグ16がCピラーガーニッシュ60の上端60Aに引っ掛かることがなく、エアバッグ16の中央膨張部32が乗員31の頭部31Aと車体側部(Cピラー17または閉止状態にあるサイドウインドガラス)との間に確実に展開する。
さらに、本実施形態では、前側ガス供給部70Cの根元部70Eの近傍に、連結手段としてのストラップ92の上部92Aが巻き付けられており、ストラップ92の下端部92Bは、中央膨張部32の上端縁部32Aに縫合等によって固定されている。
従って、ガス導入パイプ70の前側ガス供給部70Cと、エアバッグ16の前側押出部80と後側押出部86とからスリット84、90によって分離されたエアバッグ16の下方側部16Dとがストラップ92によって連結されている。このため、エアバッグ16の展開状態において、エアバッグ16の下方側部16Dが自重とガス圧によって車両下方(図1の矢印A方向)へ垂れ下がるのを抑制できる。この結果、エアバッグ16の中央膨張部32が乗員31の頭部31Aと車体側部(Cピラー17または閉止状態にあるサイドウインドガラス)との間により確実に展開する。
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、ガス導入パイプ70の上端部70Bを車両前方に延びる前側ガス供給部70Cと車両後方に延びる後側ガス供給部70Dとに分岐した構成としたが、ガス導入パイプ70の上端部70Bに前側ガス供給部70Cと後側ガス供給部70Dとの一方のみを形成した構成としてもよい。さらに、ガス導入パイプ70の上端部70Bを3方向以上に分岐した構成としてもよい。
また、上記実施形態では、インフレータ12とエアバッグ16とをガス導入パイプ70によって連結した構成としたが、これに代えて、エアバッグ16の前側押出部80と後側押出部86とにインフレータ12のガス噴出部を直接挿入して固定する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、インフレータ12をCピラー17に配置した構成としたが、これに代えて、インフレータ12をルーフサイドレール部14に配置した構成としてもよい。
また、上記実施形態では、連結手段をエアバッグ16と別部材のストラップ92で構成したが、これに代えて、連結手段をエアバッグ16から延ばした(エアバッグ16の一部とした)帯状部等によって構成としてもよい。
また、上記実施形態では、連結手段としてのストラップ92の上部92Aをガス導入パイプ70の前側ガス供給部70Cに連結したが、これに代えて、連結手段としてのストラップ92の上部92Aをルーフサイドレール部14等の車体側に固定した構成としてもよい。
また、上記実施形態では、ガス遮断部としてのスリット84、90によって前側押出部80、後側押出部86とエアバッグ16の下方側部16Dとを分離したが、スリット84、90に代えて、非膨張部等の他のガス遮断部によって前側押出部80、後側押出部86とエアバッグ16の下方側部16Dとを分離した構成としてもよい。
また、上記実施形態では、Cピラー17に対して本発明を適用したが、これに限らず、Bピラー21等の他のピラーに対して本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、フロントシート26、2列目シート30、3列目シート34の3列シートの車両に対して本発明を適用したが、これに限らず、2列シート等の他のシート列の車両に対して本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、インフレータ12がエアバッグ16の上縁側の前後方向中間部付近に配置されるインフレータ中央配置タイプを採用しているが、インフレータ12がDピラー22のガーニッシュの配設位置等の他の位置に配置される構成としてもよい。
また、上記実施形態では、エアバッグ16に1本のインフレータ12からガスを噴出する構成としたが、これに限らず、エアバッグ16に2本以上のインフレータ12からガスを噴出する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、エアバッグ16を一体構造にしたが、これに限らず、エアバッグ16を車両前後に分割した構成としてもよい。
また、上記実施形態における前方側膨張部28、中央膨張部32および後方側膨張部36を構成するセルの数や形状は、図1に示す数や位置に限定されない。
また、上記実施形態では、図1に示される如く、エアバッグ16の下端16Aをウインド開口部88の下端88Aの上方とする構成を採ったが、これに限らず、エアバッグ16の下端16Aをウインド開口部88の下端88Aの下方とする構成としてもよい。
本発明の一実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置が作動してエアバッグが展開した状態を示す側面図である。 図1におけるエアバッグの一部を示す拡大側面図である。 本発明の一実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置のエアバッグの格納状態を示す図1の3−3断面線に沿った拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置のエアバッグの格納状態を示す図1の4−4断面線に沿った拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置のエアバッグの展開途中を示す図4に対応する拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置のエアバッグの格納状態を示す図1の6−6断面線に沿った拡大断面図である。
符号の説明
10 頭部保護エアバッグ装置
12 インフレータ
14 ルーフサイドレール部
16 エアバッグ
21 Bピラー
28 エアバッグの前方側膨張部
32 エアバッグの中央膨張部
36 エアバッグの後方側膨張部
46 エアバッグの上端側膨張部(ガス供給通路)
60 セル(迂回通路)
64 セル(迂回通路)
66 連結部(迂回通路)
68 連結部(迂回通路)
70 ガス導入パイプ
70A ガス導入パイプの下端
70B ガス導入パイプの上端部
70C ガス導入パイプの前側ガス供給部
70D ガス導入パイプの後側ガス供給部
70E ガス導入パイプの前側ガス供給部の根元部
80 エアバッグの前側押出部
84 エアバッグのスリット(ガス遮断部)
86 エアバッグの後側押出部
90 エアバッグのスリット(ガス遮断部)
92 ストラップ(連結手段)

Claims (2)

  1. 車両の所定位置に配置され、センサーからの信号を受けてガスを噴出するインフレータと、
    前記インフレータと接続されるガス供給通路と、前記ガス供給通路と接続され乗員の頭部を保護する膨張部を備えた下方側部と、を含んで構成され、車両上下方向に折り畳まれた状態で車両のルーフサイドレール部に沿って格納されると共に前記インフレータからのガスの供給により膨張して前記車室内側の側部に車両下方側へ向けて展開するエアバッグと、
    を備え、前記エアバッグは、前記ガス供給通路の一部であって車両側面視においてピラーと重なる部位を構成し、展開状態において前記下方側部とガス遮断部によって分離され、迂回通路を介して前記下方側部の膨張部と連通されると共に、前記下方側部の車室外側に折り畳まれ、展開することで前記下方側部を車室内側へ押し出す押出部を有することを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 展開時に前記下方側部の垂れ下がりを抑制する連結手段を有することを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置。
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