JP3915656B2 - 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上縁側において車両の前後方向に沿って配設されるガス供給路部と、ガス供給路部の下方に配設されて展開膨張時に窓の車内側を覆う膨張遮蔽部と、を備える構成の頭部保護エアバッグ装置のエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来では、頭部保護エアバッグ装置のエアバッグとして、上縁側に配設されるガス供給路部と、ガス供給路部の下方に配設されて展開膨張時に窓の車内側を覆う膨張遮蔽部と、を備える構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−6747公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報には、頭部保護エアバッグ装置のエアバッグとして、膨張遮蔽部が、保護膨張部と、保護膨張部の後方側に配設される縦流路部とを備え、縦流路部を介して、保護膨張部内の下端側から膨張用ガスを流入させる構成のものが開示されていた。
【0005】
しかし、上記公報には、1つの保護膨張部を備える構成のエアバッグしか開示されておらず、その構成は、保護膨張部を複数備える構成のエアバッグには適応し難かった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、乗員の数に対応した複数の保護膨張部を備えていても、窓と各乗員の頭部との間の隙間に、それぞれ、保護膨張部を円滑に展開させることが可能な頭部保護エアバッグ装置のエアバッグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る頭部保護エアバッグ装置のエアバッグは、車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、窓の車内側を覆い可能に展開膨張する構成とされて、
膨張用ガスを流入させて車内側壁部と車外側壁部とを離すように膨張可能なガス流入部と、膨張用ガスを流入させない非流入部と、を備え、
ガス流入部が、
上縁側において、車両の前後方向に沿って配設されるガス供給路部と、
膨張用ガス供給用のインフレーターと接続されて、ガス供給路部に連通されるガス流入口部と、
ガス供給路部の下方に配設されて、展開膨張時に窓の車内側を覆う膨張遮蔽部と、
から構成される頭部保護エアバッグ装置のエアバッグにおいて、
膨張遮蔽部が、
エアバッグの膨張完了時において、複数の乗員の各頭部を保護可能に、車両の前後方向に沿って複数並設される保護膨張部と、
保護膨張部の前後両端側において、上端側をガス供給路部に連通されて、下方へ延びるように配設される縦流路部と、
各保護膨張部の下方側となるエアバッグの下縁側に、縦流路部と連通するとともに、車両の前後方向に沿って配設される連通路部と、
から構成され、
各保護膨張部間において、前方の保護膨張部の後端側に配設される縦流路部と、後方の保護膨張部の前端側に配置される縦流路部と、が、1つとして、共用される構成とされて、
連通路部が、エアバッグの略全長にわたって配設され、
各保護膨張部が、縦流路部を経て、さらに、連通路部を経て、膨張用ガスを流入させる構成であることを特徴とする。
【0008】
上記構成の頭部保護エアバッグ装置のエアバッグでは、ガス供給路部からの膨張用ガスを保護膨張部内に流入させる縦流路部が、各保護膨張部の前後に、それぞれ、配設されている。そして、この縦流路部は、上端側をガス供給路部に連通させて下方へ延びるように、配設されている。そのため、エアバッグの膨張初期に、縦流路部が、ガス供給路部からの膨張用ガスを流入させて、折りを解消するように、上方から下方に向かって、延びることとなる。そして、縦流路部の間に配設される保護膨張部が、縦流路部の折りの解消に伴って、極力、膨張用ガスを流入させない薄い状態で、折りを解消させて、展開することとなる。そのため、窓と乗員の頭部との間が狭くとも、各保護膨張部を、迅速に展開させることができ、その後の膨張によって、的確に各乗員の頭部を保護することができる。
【0009】
従って、本発明の頭部保護エアバッグ装置のエアバッグでは、複数の保護膨張部を備えていても、窓と各乗員の頭部との間の隙間に、各保護膨張部を円滑に展開させることができ、さらに、その後の膨張によって、的確に各乗員の頭部を保護することができる。
【0011】
また、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、各保護膨張部が、縦流路部を経て、さらに、連通路部を経て、膨張用ガスを流入させる構成であることから、各保護膨張部が、縦流路部の折りの解消に伴って折りを解消するように展開する際に、一層、膨張用ガスを流入させない状態で、展開を完了させることとなる。また、連通路部は、保護膨張部の下縁側において車両の前後方向に沿った略全長にわたって配設されていることから、縦流路部間に配設される保護膨張部の下縁を、全域にわたって確実に展開させることができる。そのため、乗員の頭部が、一層、窓に接近している場合でも、各保護膨張部を、窓と乗員の頭部との間に、確実に、展開させることができる。
【0012】
さらに、上記構成の頭部保護エアバッグ装置のエアバッグにおいて、各保護膨張部において、少なくとも、エアバッグの膨張完了時に、車両における前席の側方の窓を覆う前席用保護膨張部が、上下方向に沿って配設されるとともに、車両の前後方向に沿って並設される複数の縦膨張部を配設させて、構成されており、各縦膨張部が、下端側を、前記連通路部に連通させている構成とすることが好ましい。
【0013】
エアバッグをこのような構成とすれば、前席用保護膨張部を構成する各縦膨張部が、それぞれ、下端側から膨張用ガスを流入させて膨張することから、縦流路部の折りの解消に伴って折りを解消するように展開する際に、前席用保護膨張部が、略全域にわたって膨張用ガスを流入させないで、より一層薄い状態で、展開を完了させることとなる。また、上記構成のエアバッグでは、エアバッグが膨張を完了させた際に、前席用保護膨張部を構成する各縦膨張部が、前後方向の幅寸法を縮めるように膨張することから、前席用保護膨張部における下縁側に、車両前後方向に沿ったテンションを発生させることができる。すなわち、前席用保護膨張部の部位の下縁側にテンションを発生させるようにエアバッグを膨張させることにより、前席に着座した乗員の車外側への移動を抑えることができて、的確に乗員を保護することができる。そのため、このような構成のエアバッグの前席用保護膨張部では、前席側方に配設されるピラー部に対してフロントピラー部が傾斜して配設され、側方に配設される窓の開口面積の大きな前席においても、好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
本発明の一実施形態であるエアバッグ12は、図1に示すように、車両Vに搭載される頭部保護エアバッグ装置Mに使用されるものであり、車内側のドアや窓W(W1・W2・W3)の上縁側周縁におけるフロントピラー部FPの下縁側、ルーフサイドレール部RRの下縁側にわたって、折り畳んで収納させている。
【0016】
エアバッグ装置Mは、エアバッグ12、インフレーター43、取付ブラケット40・47、及び、エアバッグカバー10を、備えて構成されている。
【0017】
エアバッグカバー10は、図1に示すように、フロントピラー部FPに配置されるピラーガーニッシュ4と、ルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5と、のそれぞれの下縁側から構成されている。そして、エアバッグカバー10は、折り畳まれて収納されたエアバッグ12の車内側を覆うように配設されるとともに、展開膨張時のエアバッグ12を車内側へ突出可能とするために、エアバッグ12に押されて車内側へ開き可能な構成とされている。
【0018】
エアバッグ12は、図3に示すように、可撓性を有したエアバッグ本体13と整流布38と、を備えて構成されている。
【0019】
エアバッグ本体13は、ポリアミド糸等を使用した袋織りにより製造されている。このエアバッグ本体13は、図1・3に示すように、インフレーターからの膨張用ガスGを流入させて、折り畳み状態から展開して、第1中間ピラー部P1の前後の窓W1・W2、第2中間ピラー部P2とリヤピラー部RPとの間の窓W3、さらには、第1・第2中間ピラー部P1・P2のそれぞれの車内側を覆うように、展開膨張する構成である。また、エアバッグ本体13は、車内側壁部15aと車外側壁部15bとを離すようにして、膨張用ガスGを内部に流入可能なガス流入部15と、膨張用ガスGを流入させない非流入部27と、から構成されている。
【0020】
ガス流入部15は、実施形態の場合、ガス供給路部16、ガス流入口部17、及び、膨張遮蔽部19、から構成されている。
【0021】
ガス供給路部16は、エアバッグ本体13の上縁13a側で、車両Vの前後方向に沿うように、エアバッグ本体13の略全長にわたって配設されている。また、ガス供給路部16は、インフレーター43から吐出される膨張用ガスGを、ガス供給路部16の下方側に配置される膨張遮蔽部19に案内する構成である。そして、ガス供給路部16の前後方向における略中間位置には、インフレーター43と接続されるガス流入口部17が、ガス供給路部16と連通されて、エアバッグ本体13から上方に突出するように、配設されている。実施形態の場合、ガス流入口部17は、後端17a側を開口させて構成されている。このガス流入口部17は、整流布38を介在させた状態で、インフレーター43の後述するディフューザー45に外装されて、インフレーター43に接続されることとなる。そして、ガス流入口部17は、後述するクランプ50を利用して、ディフューザー45に連結されている。
【0022】
膨張遮蔽部19は、車両の前後方向に沿って並設される前席用・後席用保護膨張部20・21と、各前席用・後席用保護膨張部20・21の前後両端側に配設される複数の縦流路部24と、エアバッグ本体13の下縁13b側に配設される連通路部25と、を備えて構成されている。
【0023】
前席用・後席用保護膨張部20・21は、実施形態の場合、その領域内に、それぞれ、後述する縦区画部32により区画されて、上下方向に沿って配設されるとともに、車両Vの前後方向に沿って並設される複数の縦膨張部22を並設させて、構成されている。実施形態の場合、前席用保護膨張部20は、4つの縦膨張部22A・22B・22C・22Dから構成されている。そして、後席用保護膨張部21は、実施形態の場合、2つの縦膨張部22E・22Fから構成されている。なお、実施形態の場合、縦膨張部22C・22Dは、他の縦膨張部22より前後方向の幅寸法を小さくして、形成されている。この縦膨張部22C・22Dは、エアバッグ12の膨張完了時に、第1中間ピラー部P1の車内側に配置される部位である。すなわち、縦膨張部22C・22Dは、膨張完了時の形状を他の縦膨張部22の部位より薄くして、第1中間ピラー部P1の車内側に配設されるピラーガーニッシュ6との干渉を抑えて、迅速に展開可能なように、前後方向の幅寸法を小さく設定されている。
【0024】
各縦膨張部22は、上端側を、後述する横区画部33により、閉塞されている。そして、各縦膨張部22は、下端22a側を、連通路部25に、連通されており、連通路部25から膨張用ガスGを流入させる構成とされている。
【0025】
縦流路部24は、前席用保護膨張部20と後席用保護膨張部21との前後両端側に、それぞれ、配設されるもので、実施形態の場合、前席用保護膨張部20の前方側と、前席用保護膨張部20と後席用保護膨張部21との間と、後席用保護膨張部21の後方側と、の3箇所に、配設されている。すなわち、実施形態の場合、前席用保護膨張部20の後端側に配設される縦流路部24と、後席用保護膨張部21の前端側に配設される縦流路部24と、を1つとして、共用させている構成である。各縦流路部24は、上端24a側をガス供給路部16に連通されて、下方に延びるように、形成されている。実施形態の場合、各縦流路部24は、上下方向に沿うように配設されており、下端24b側を連通路部25に連通させている。すなわち、ガス流入部15の部位として、各縦流路部24のみがガス供給路部16と連通路部25とを上下で連通する部位であり、ガス供給路部16からの膨張用ガスGを、連通路部25に流出させることとなる。
【0026】
連通路部25は、エアバッグ本体13の下縁13b側で、車両Vの前後方向に沿うように、エアバッグ本体13の略全長にわたって配設されている。この連通路部25は、各縦流路部24の下端24b、及び、前席用・後席用保護膨張部20・21における各縦膨張部22の下端22a、と連通されており、ガス供給路部16から、縦流路部24を経て流入する膨張用ガスGを、前席用・後席用保護膨張部20・21内に流入させる構成である。
【0027】
非流入部27は、車内側壁部15aと車外側壁部15bとを結合させたように構成されており、実施形態の場合、取付部28、周縁結合部29、区画結合部31、及び、板状部35、から構成されている。
【0028】
周縁結合部29は、ガス流入部15の周囲で、ガス流入部15と接する部位に配設されて、ガス漏れが生じないように密に織成されている。
【0029】
取付部28は、エアバッグ本体13の上縁13a側における周縁結合部29の上縁側部29aや板状部32における後述する三角板状部32a・32bの上縁側から上方へ突出するように、複数(実施形態では6個)配設されている。各取付部28には、エアバッグ本体13をインナパネル2に取り付けるための取付ブラケット40が固着されることとなり、取付ボルト41を挿通させるための取付孔28aが形成されている。そして、各取付部28は、取付ボルト41を使用して、取付ブラケット40ごと、ボディ1側の板金製のインナパネル2に固定されている。
【0030】
板状部35は、エアバッグ本体13の前端側と後端側とに配設される三角板状部35a・35bを備えている。三角板状部35aは、周縁結合部29の前縁側から前方に突出するように配設されており、前端側に、取付部28を備えている。三角板状部35bは、周縁結合部29の後縁側から後方に突出するように配設されており、後端側となる上縁側に、取付部28を備えて構成されている。実施形態の場合、各三角板状部35a・35bは、エアバッグ本体13と別体に、ポリアミド糸・ポリエステル糸等を使用した織布で形成されて、周縁結合部29の前縁側と後縁側とに、縫着されている。
【0031】
区画結合部31は、膨張遮蔽部19の領域内に配設されており、縦区画部32と横区画部33とを備えて構成されている。縦区画部32は、前席用・後席用保護膨張部20・21の領域内において各縦膨張部22を区画するように、前後方向に沿って、複数配設されている。縦膨張部22Aの前方側に配設される縦区画部32A、縦膨張部22Dの後方側に配設される縦区画部32Bは、前席用保護膨張部20と、前後に配設される各縦流路部24と、の間を区画している。また、縦膨張部22Eの前方側に配設される縦区画部32C、縦膨張部22Fの後方側に配設される縦区画部32Dは、後席用保護膨張部21と、前後に配設される各縦流路部24と、の間を区画することとなる。実施形態の場合、縦区画部32B・32Cは、略矩形状とされている。そして、縦区画部32B・32Cを除いた他の縦区画部32は、上下方向に沿った棒状とされている。また、縦膨張部22A・22Bの前端側に配設される縦区画部32A・32Eは、下端側に、縦膨張部22A・22Bの下端22a付近の開口幅寸法を狭めるような前後方向に突出した突出部32aを備えている。実施形態の場合、縦区画部32Aは、後方側に突出する1つの突出部32aを備えており、縦区画部32Eは、前後両側に突出する2つの突出部32a・32aを備えている。この突出部32aは、縦膨張部22A・22Bの下端22a付近の開口幅寸法を小さくし、縦区画部32Aの前端側に配設される縦流路部24からの膨張用ガスGを、縦膨張部22A・22B内への流入を抑えて、連通路部25内に流入し易くするように、配設されている。
【0032】
横区画部33A・33Bは、ガス流入口部17と前席用・後席用保護膨張部20・21とを区画するように、前後方向に沿って配設されるものである。実施形態の場合、横区画部33Aは、縦区画部32A・32Bの上端付近を連結して、前席用保護膨張部20を構成する各縦膨張部22A・22B・22C・22Dの上端22b側を閉塞するように、配設されている。また、横区画部33Bは、縦区画部32C・32Dの上端付近を連結して、後席用保護膨張部21を構成する各縦膨張部22E・22Fの上端22b側を閉塞するように、配設されている。
【0033】
整流布38は、実施形態の場合、エアバッグ本体13と同様に、袋織りで構成されており、図3に示すように、流入口部17内に配置されてインフレーター43のディフューザーに外装される構成である。また、整流布38は、図3・6に示すように、先端38a側を、ガス供給路部16内に配設させるように、屈曲されて構成されている。そして、整流布38の先端38aには、斜め前下と斜め後下とに、膨張用ガスを流出可能なガス流出口38b・38cが、開口されている。
【0034】
インフレーター43は、図1・2に示すように、折り畳まれたエアバッグ12に膨張用ガスGを供給する本体部44と、本体部44から吐出された膨張用ガスGを案内するディフューザー45と、を備えて構成されている。
【0035】
本体部44は、略円柱状とされて、先端側に、頭部44aを備える構成である。そして、頭部44aには、膨張用ガスを吐出される図示しないガス吐出口が、配設されている。
【0036】
ディフューザー45は、先端を塞いだ略円筒状の金属製のパイプ材から形成され、頭部44aを覆うように、元部側をかしめて本体部44の先端に結合されている。ディフューザー45には、先端側の下面に、車両Vの前後方向に並設させた二つのガス吐出口45aが、開口されている。このディフューザー45は、整流布38と、エアバッグ本体13のガス流入口部17と、を外装させており、ガス流入口部17の後端17a付近に外装されるクランプ50を利用して、エアバッグ12に対して連結されている。
【0037】
インフレーター43は、本体部44の先端にディフューザー45をかしめて結合させた状態で、車両Vの前後方向に沿って、取付ブラケット47と取付ボルト48とを利用して、ボディ1のインナパネル2に取り付けられている。
【0038】
次に、このエアバッグ12の車両Vへの搭載について説明する。まず、エアバッグ本体13におけるガス流入口部17内に、整流布38を挿入して、エアバッグ12を製造し、その後、エアバッグ12を折り畳む。具体的には、平らに展開したエアバッグ本体13を、図3の一点鎖線に示すように、順次、山折りと谷折りとの折目Cを入れて、エアバッグ本体13の下縁13b側を上縁13a側に接近させるように、蛇腹折りする。そして、折り畳んだ後には、折り崩れ防止用の図示しないラッピング材によりエアバッグ本体13の所定箇所をくるむとともに、各取付部28に取付ブラケット40を取り付けておく。また、ガス流入口部17に、予め、クランプ50を取り付けておくとともに、インフレーター43にも、予め、取付ブラケット47を取り付けておく。
【0039】
そして、クランプ50を外装させておいたエアバッグ本体13のガス流入口部17を、整流布38を介在させた状態で、インフレーター43のディフューザー45に外装させ、クランプ50を締め付けて、ディフューザー45とエアバッグ12とを連結し、エアバッグ組付体を形成する。
【0040】
その後、各取付ブラケット40・47をインナパネル2の所定位置に配置させてボルト41・48止めし、エアバッグ組付体をボディ1に取り付ける。次いで、インフレーター43に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、ピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5をボディ1に取り付け、さらに、ピラーガーニッシュ6・7・8をボディ1に取り付ければ、エアバッグ12が、エアバッグ装置Mとともに車両Vに搭載されることとなる。
【0041】
エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後、インフレーター43が作動されれば、インフレーター43からの膨張用ガスGが、図3の二点鎖線に示すように、ガス流入口部17から、ガス供給路部16内を流れる。さらに、膨張用ガスGが、ガス供給路部16から各縦流路部24に沿って下方に流れ、膨張遮蔽部19が、折りを解消させつつ、膨張し始める。そして、エアバッグ本体13が、図示しないラッピング材を破断させ、さらに、ピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5の下縁側のエアバッグカバー10を押し開いて下方へ突出しつつ、図1の二点鎖線で示すように、窓W1・W2・W3・中間ピラー部P1・P2の車内側を覆うように、大きく展開膨張することとなる。
【0042】
そして、実施形態のエアバッグ12では、ガス供給路部16からの膨張用ガスGを各前席用・後席用保護膨張部20・21内に流入させる縦流路部24が、前席用・後席用保護膨張部20・21の前後に、それぞれ、配設されている。そして、この縦流路部24は、上端24a側をガス供給路部16に連通させて下方へ延びるように、配設されている。そのため、エアバッグ12の膨張初期に、まず、縦流路部24が、ガス供給路部16からの膨張用ガスGを流入させて、折りを解消するように、上方から下方に向かって、延びることとなる。そして、縦流路部24の間に配設される前席用・後席用保護膨張部20・21が、縦流路部24の折りの解消に伴って、極力、膨張用ガスGを流入させない薄い状態で、折りを解消させて、展開することとなる。そのため、窓W1・W2と乗員の頭部との間が狭くとも、各前席用・後席用保護膨張部20・21を、それぞれ、迅速に展開させることができ、その後の膨張によって、的確に各乗員の頭部を保護することができる。
【0043】
従って、実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1のエアバッグ12では、複数の保護膨張部20・21を備えていても、窓W1・W2と乗員の頭部との間の隙間に、各保護膨張部20・21を円滑に展開させることができ、さらに、その後の膨張によって、的確に各乗員の頭部を保護することができる。
【0044】
また、実施形態のエアバッグ12では、エアバッグ本体13の下縁13b側に、前後方向に沿って配設される連通路部25が配設されており、ガス供給路部16内に流入する膨張用ガスGは、縦流路部24を経た後に、さらに、連通路部25を経て、各前席用・後席用保護膨張部20・21内に、流入することとなる。
【0045】
エアバッグ12をこのような構成とすれば、図7のA・Bに示すように、前席用・後席用保護膨張部20・21が、各縦流路部24の折りの解消に伴って折りを解消するように展開する際に、一層、膨張用ガスを流入させない状態で、展開を完了させることとなる。そして、図7のCにおける二点鎖線に示すように、前席用・後席用保護膨張部20・21は、連通路部25を経て下端側から膨らむように膨張することとなる。また、実施形態のエアバッグ12では、連通路部25は、各保護膨張部20・21の下縁側において前後方向に沿って配設されているから、縦流路部24間に配設される各保護膨張部20・21の下縁を、全域にわたって確実に展開させることができる。そのため、図7の二点鎖線に示すごとく、乗員MPの頭部Hが窓Wや中間ピラー部P1・P2等に接近している場合でも、前席用・後席用保護膨張部20・21を、窓W(中間ピラー部P1・P2)と乗員MPの頭部Hとの間に、確実に、展開させることができる。勿論、このような点を考慮しなければ、縦流路部における上下方向の中間部位で、保護膨張部が、縦流路部と連通される構成としてもよい。
【0046】
さらに、実施形態のエアバッグ12では、前席用・後席用保護膨張部20・21は、それぞれ、複数の縦膨張部22を並設させて構成されている。そのため、各保護膨張部20・21を構成する各縦膨張部22が、それぞれ、下端22a側から膨張用ガスGを流入させて膨張することから、縦流路部24の折りの解消に伴って折りを解消する展開する際に、各保護膨張部20・21が、略全域にわたって膨張用ガスを流入させないで、より一層薄い状態で、展開を完了させることとなる。また、実施形態のエアバッグ12では、膨張用ガスGを流入させて各縦膨張部22が前後方向の幅寸法を縮めるように膨張することから、エアバッグ12が膨張を完了させた際に、前席用・後席用保護膨張部20・21における下縁側に、車両前後方向に沿ったテンションを発生させることができる。特に、前席用保護膨張部20が覆う部位となる前席側方の部位は、第1中間ピラー部P1に対してフロントピラー部FPが傾斜して配設されることから、窓W1の開口面積が、後席側方に配設される窓W2の開口面積より大きくなる。しかしながら、上記構成のごとく、前席用保護膨張部20を縦膨張部22を並設した構成とすれば、エアバッグ12の膨張完了時において、前席用保護膨張部20の下縁側に、車両前後方向に沿ったテンションが発生することから、膨張を完了させた前席用保護膨張部20により、前席に着座した乗員の車外側への移動を抑えることができて、前席に着座した乗員を、好適に保護することができる。勿論、上記点を考慮しなければ、例えば、保護膨張部の領域内に、前後方向に沿って配設されるとともに、上下方向に複数個並設される横膨張部を、配設させてもよい。
【0047】
なお、実施形態のエアバッグ12は、保護膨張部として、前席用・後席用保護膨張部20・21の2つの保護膨張部を備える構成である。保護膨張部の数は、これに限られるものではなく、搭載させる車両の形状に合わせて、エアバッグとして、3個以上の保護膨張部を備える構成としてもよい。また、実施形態のエアバッグ12では、前席用保護膨張部20と後席用保護膨張部21との間に配設される縦流路部24を1つとして、共用させている構成である。勿論、前席用保護膨張部の後端側に配設される縦流路部とは別に、後席用保護膨張部の前端側に、縦流路部を配設させる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるエアバッグが使用される頭部保護エアバッグ装置の車内側から見た概略正面図である。
【図2】同実施形態のエアバッグ装置におけるインフレーター配設部位の部分拡大断面図である。
【図3】同実施形態のエアバッグを平らに展開した状態を示す正面図である
【図4】図3のIV−IV部位の拡大断面図である。
【図5】図3のV−V部位の拡大断面図である。
【図6】同実施形態のエアバッグで使用する整流布の正面図である。
【図7】同実施形態のエアバッグの展開状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
12…エアバッグ、
13…エアバッグ本体、
13b…下縁、
15…ガス流入部、
16…ガス供給路部、
17…ガス流入口部、
19…膨張遮蔽部、
20…前席用保護膨張部、
21…後席用保護膨張部、
22…縦膨張部、
22a…下端、
22b…上端、
24…縦流路部、
24a…上端、
24b…下端、
25…連通路部、
27…非流入部、
43…インフレーター、
FP…フロントピラー部、
P1・P2…中間ピラー部、
RP…リヤピラー部、
MP…乗員、
H…頭部、
W(W1・W2・W3)…窓、
M…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、前記窓の車内側を覆い可能に展開膨張する構成とされて、
    前記膨張用ガスを流入させて車内側壁部と車外側壁部とを離すように膨張可能なガス流入部と、膨張用ガスを流入させない非流入部と、を備え、
    前記ガス流入部が、
    上縁側において、車両の前後方向に沿って配設されるガス供給路部と、
    膨張用ガス供給用のインフレーターと接続されて、前記ガス供給路部に連通されるガス流入口部と、
    該ガス供給路部の下方に配設されて、展開膨張時に前記窓の車内側を覆う膨張遮蔽部と、
    から構成される頭部保護エアバッグ装置のエアバッグにおいて、
    前記膨張遮蔽部が、
    前記エアバッグの膨張完了時において、複数の乗員の各頭部を保護可能に、車両の前後方向に沿って複数並設される保護膨張部と、
    該保護膨張部の前後両端側において、上端側を前記ガス供給路部に連通されて、下方へ延びるように配設される縦流路部と、
    前記各保護膨張部の下方側となる前記エアバッグの下縁側に、前記縦流路部と連通するとともに、車両の前後方向に沿って配設される連通路部と、
    から構成され、
    前記各保護膨張部間において、前方の前記保護膨張部の後端側に配設される前記縦流路部と、後方の前記保護膨張部の前端側に配置される前記縦流路部と、が、1つとして、共用される構成とされて、
    前記連通路部が、前記エアバッグの略全長にわたって配設され、
    前記各保護膨張部が、前記縦流路部を経て、さらに、前記連通路部を経て、前記膨張用ガスを流入させる構成であることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ。
  2. 前記各保護膨張部において、少なくとも、前記エアバッグの膨張完了時に、車両における前席の側方の窓を覆う前席用保護膨張部が、上下方向に沿って配設されるとともに、車両の前後方向に沿って並設される複数の縦膨張部を配設させて、構成されており、
    前記各縦膨張部が、下端側を、前記連通路部に連通させていることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ。
  3. 前記保護膨張部が、前記エアバッグの膨張完了時に、車両の前後方向に沿って並設される前席用保護膨張部と後席用保護膨張部とから、構成され、
    前記ガス流入部の部位として、前記ガス供給路部と前記連通路部とを上下で連通する部位が、前記前席用保護膨張部の前端側と、前記後席用保護膨張部の後端側と、前記前席用保護膨張部と前記後席用保護膨張部との間と、の3箇所のみに、配設される縦流路部から、構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ。
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