JP4776814B2 - 自動車の側突用エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の側突用エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車体における乗員頭部に対応する部分には、サイドルーフレールが配され、このサイドルーフレールに沿って、側面衝突時における乗員保護用のサイドエアバッグ装置を設けたものがある(類似技術として、特開平11−235965号公報参照)。
【0003】
この種のサイドエアバッグ装置は、前席から後席に至る前後長さを有するエアバッグ本体を上下方向に折りたたんで収納している。このエアバッグ本体は、上端部に前後方向に連続した上部連通部が形成され、上部連通部の前後から、それぞれ前席膨張部と後席膨張部とを下向きに形成した構造をしている。前席膨張部と後席膨張部とは、前後方向で離間しており、その間は、上部連通部だけになっている。前席膨張部は、後席膨張部よりも前後サイズが大きく設定され、前席と一緒に前後に移動する乗員頭部に対応できるようになっている。そのため、前席膨張部の後端部は、センタピラーにかかっている。
【0004】
そして、エアバッグ本体の上部連通部の後端に形成されたガス導入口から、インフレータのガスをエアバッグ本体内に噴出し、そのガスを上部連通部から後席膨張部及び前席膨張部内へ流入させることにより、エアバッグ本体全体を下側へ向けてカーテン状に膨張展開させ、展開したエアバッグ本体を車体側壁と乗員との間に介在させることにより、前後の乗員頭部を保護することができる。エアバッグ本体における前席膨張部と後席膨張部以外の部分を、上部連通部だけの小容量にして、エアバッグ本体全体の容量を小さくしたことにより、エアバッグ本体の展開速度を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、エアバッグ本体における前席膨張部の後端部がセンタピラーにかかっているため、エアバッグ本体の展開のさせ方が難しい。すなわち、センタピラーに対応する部分は、その他の部分(サイドウインドパネル等)よりも車室内側に突出しているため、センタピラーに対応する前席との隙間が小さく、その隙間内でエアバッグ本体を確実に展開させることが難しい。センタピラーにシートベルトアジャスタが取付けられている場合は、特に前席との隙間が小さく、エアバッグ本体の展開が更に困難になる。エアバッグ本体の後端部が、センタピラー部分において、前席の上部(ヘッドレスト等)に引っ掛かると、前席膨張部全体が十分に下方へ展開せず、前席膨張部の中心部で、センタピラーよりも前側に位置する乗員頭部を確実に保護することができなくなる。
【0006】
そのため、従来は、このようなセンタピラーと前席との狭い隙間内でも、エアバッグ本体を確実に展開させるために、エアバッグ本体の取付位置が制限を受けていた。つまり、狭い隙間に向けて確実に展開させることだけを考慮して、エアバッグ本体の取付位置が決定されていたため、エアバッグ本体の取付位置の自由度がなく、その取付位置によっては、車室内側に突出して、乗員頭部付近の車室内スペースを圧迫する場合もあった。また、エアバッグ本体の折りたたみ方も制限を受けたり、或いはエアバッグ本体周辺の車体構造も制限を受ける場合があり、エアバッグ本体の存在自体が、エアバッグ本体自体或いはその周辺の車体構造を複雑にしていた。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、それ自体或いはその周辺の車体構造の自由度を高めることができる自動車の側突用エアバッグ装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上端部に前後方向に連続形成した上部連通部の前後端部に、上方に開口した前席膨張部及び後席膨張部が離間して形成されたエアバッグ本体の前記前席膨張部の後部がセンタピラーに対応した状態で、乗員頭部付近に位置すると共に、該エアバッグ本体を上下方向で折りたたんで収納してなり、該エアバッグ本体の上部に形成されたガス導入口から前記後席膨張部及び前記上部連通部を介して前記前席膨張部にインフレータのガスをエアバッグ本体内に流入させることにより、エアバッグ本体全体を下側へ向けてカーテン状に膨張展開させることが可能なる自動車の側突用エアバッグ装置であって、少なくとも前記前席膨張部を略上下方向に沿うライン状の内側シール部により前後方向で複数の膨張室に分割形成すると共に、前記前席膨張部の下部に前後方向に連続した下部連通部を設け、前記前席膨張部のセンタピラーに対応する最後部の膨張室の上端に、前記上部連通部に対する上部閉塞部を設け、乗員頭部に対応する膨張室の下端に、下部連通部に対する下部閉塞部を設けてなり、前記前席膨張部を、乗員頭部よりも前方の位置で膨張する第1膨張室と、乗員頭部に対応する位置で膨張する第2膨張室と、センタピラーに対応する位置で膨張する第3膨張室との3つに分割したことを特徴とする。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、少なくとも前記前席膨張部を略上下方向に沿うライン状の内側シール部により前後方向で複数の膨張室に分割形成すると共に、前記前席膨張部の下部に前後方向に連続した下部連通部を設け、前記前席膨張部のセンタピラーに対応する最後部の膨張室の上端に、前記上部連通部に対する上部閉塞部を設け、乗員頭部に対応する膨張室の下端に、下部連通部に対する下部閉塞部を設けたことを特徴とするため、前記前席膨張部の最後部の膨張室の膨張が、エアバッグ本体のうちで一番最後になる。すなわち、前記前席膨張部の膨張室が、完全に膨張しない前の薄い状態で、インフレータによるガス圧でセンタピラーと前席との狭い隙間を下方に展開通過するため、エアバッグ本体がセンタピラーに対応する部分で、前席の上部に引っ掛かったりすることはなく、エアバッグ本体が十分に下方まで展開するので、その後膨張すれば、障害物がない分、乗員頭部を確実に保護することができる。そのため、エアバッグ本体の取付位置や折りたたみ方、或いは周辺の車体構造が制限を受けることがない。また、乗員頭部に対応する膨張室の下端を下部閉塞部にて塞いだため、乗員頭部に対応する膨張室を早期に膨張させることができる。
【0011】
また、前記エアバッグ本体が前記前席膨張部と前記後席膨張部とに分割されていて、インフレータによる噴出されたガスが前記前席膨張部及び前記後席膨張部を膨張して、側部衝突における乗員保護を確実にしている。
【0015】
更に、第1膨張室で第3膨張室へのガス流路を確保し、第2膨張室で乗員頭部を保護し、第3膨張室でセンタピラーに対応する狭い隙間を通り抜けることができる。
【0016】
請求項2記載の発明は、第2膨張室の上部入口のサイズ(L1)を、第1膨張室の上部入口(L2)のサイズよりも大きく(L1>L2)したことを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、第2膨張室の上部入口のサイズ(L1)を、第1膨張室の上部入口(L2)のサイズよりも大きく(L1>L2)したため、(L1)が相対的に大きいことにより、乗員頭部に対応する第2膨張室内へガスを流れ易くすることができ、(L2)が相対的に小さいことにより、膨張を遅らせたい第3膨張室に至る第1膨張室へのガスの流れを制限することができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、第1膨張室の中間部のサイズ(L3)を、下部連通部のサイズ(L4)よりも大きく(L3>L4)したことを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、第1膨張室の中間部のサイズ(L3)を、下部連通部のサイズ(L4)よりも大きく(L3>L4)したため、(L4)が小さいことにより、膨張を遅らせたい第3膨張室に至る下部連通部へのガスの流れを制限でき、その状態で(L3)を大きくしたことにより、乗員頭部に対応する第2膨張室の前側に隣接する第1膨張室を限られたガス量で早期に膨張させることができる。
【0020】
請求項4記載の発明は、第1膨張室の上部入口のサイズ(L2)を、下部連通部のサイズ(L4)よりも大きく(L2>L4)したことを特徴とする。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、第1膨張室の上部入口のサイズ(L2)を、下部連通部のサイズ(L4)よりも大きく(L2>L4)したため、下部連通部のサイズ(L4)が小さいことにより、膨張を遅らせたい第3膨張室に至る下部連通部へのガスの流れを制限でき、その状態で上部入口のサイズ(L2)を大きくしたことにより、乗員頭部に対応する第2膨張室の前側に隣接する第1膨張室を限られたガス量で早期に膨張させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0023】
図1は、自動車の上部を車室内側から見た図で、エアバッグ本体1が展開した状態を示している。符号2はフロントピラー、同3はセンタピラー、同4はリヤピラーを示している。各ピラー2、3、4は、「車体」であり、該ピラー2,3,4の上部には、前後方向に沿って閉断面構造のサイドルーフレール5が形成されている。このサイドルーフレール5からリヤピラー4にかけて、図2に示すように、前述の袋状のエアバッグ本体1が上下方向で折りたたまれた状態で取付けられ、車室内側からはルーフライニング6により覆われている。
【0024】
エアバッグ本体1の上端部の数カ所がブラケット7を介してサイドルーフレール5に固定されている。このエアバッグ本体1の上端部には、前後方向に連続した上部連通部8が形成されている。上部連通部8の後端には、ガス導入口9が形成され、そこからインフレータ10のガスをエアバッグ本体1内に噴出できるようになっている。
【0025】
そして、この上部連通部8の前後から、それぞれ前席膨張部11と後席膨張部12とが下向きに形成されている。前席膨張部11と後席膨張部12とは、前後方向で離間しており、その間は、上部連通部8だけになっている。前席膨張部11の方が、後席膨張部12よりも前後サイズが大きく設定され、前席13と一緒に前後に移動する乗員頭部Hに対応できるようになっている。
【0026】
このようなエアバッグ本体1の構造は、表裏2枚の基布同士を、外周シール部S1と、その他の内側シール部S2、S3・・・等で接合することにより形成されている。これらの外周シール部S1や内側シール部S2、S3・・・等は、図示せぬ接着剤と縫製により、2枚の基布同士をライン状に接合したものである。2枚の基布は、車外側の基布の方が大きいため、エアバッグ本体1における前席膨張部11と後席膨張部12との間には、車外側の基布1枚だけから構成される非膨張部1aが形成されている。
【0027】
前席膨張部11の内部には、若干後傾した状態の上下方向に沿う2本の内側シール部S2、S3が形成され、その下側には前席膨張部11の前後方向に延びる下部連通部14が形成されている。この2本の内側シール部S2、S3により、前席膨張部11は、前後方向で第1膨張室A、第2膨張室B、第3膨張室Cの3つに分割される。
【0028】
第3膨張室Cは、センタピラー3及び前席13に対応しており、上端には、上部連通部8に対する湾曲状の上部閉塞部S4が形成されている。センタピラー3には、シートベルト16のアジャスタ17も車室内側に突出した状態で設けられている。第2膨張室Bは、乗員頭部Hに対応しており、下端には下部連通部14に対する下部閉塞部S5が形成されている。第1膨張室Aは、乗員頭部Hの前側に位置しており、前側の内側シール部S2の上端には、内側シール部S2と同じ構造をした小径のループS6が破断防止のために形成されている。
【0029】
前席膨張部11の内部における相対的な寸法関係としては、第2膨張室Bの上部入口のサイズを(L1)、第1膨張室Aの上部入口のサイズを(L2)、第1膨張室Aの中間部のサイズを(L3)、下部連通部14のサイズを(L4)とした場合に、L1>L3>L2>L4の関係になっている。
【0030】
後席膨張部12にも、1本の内側シール部S7が形成され、後席膨張部12を第4膨張室Dと第5膨張室Eに分割している。内側シール部S7の上下端部には、内側シール部S7と同じ構造をした小径のループS6が破断防止のために形成されている。
【0031】
エアバッグ本体1の前席膨張部11よりも前側の余剰基布部分には、一端がエアバッグ本体1に縫製され、他端がフロントピラー2に取けられたストラップ18が設けられている。ストラップ18は、エアバッグ本体1の前端の孔19を貫通しており、エアバッグ本体1が下向きに展開する際に、エアバッグ本体1を前側へ引っ張って、前後方向への展開を助けるためのものである。
【0032】
自動車の側突時など急激且つ過大な荷重が加わった場合には、インフレータ10からガス導入口9よりエアバッグ本体1の内部へガスが噴出される。エアバッグ本体1内に噴出されたガスの圧力により、折りたたまれたエアバッグ本体1は膨張し、ルーフライニング6を押し退けて下方へ膨張する。ガスは、上部連通部8を通り、まず後席膨張部12を膨張させて、次に前席膨張部11を膨張させる。
【0033】
前席膨張部11では、乗員頭部Hに対応する第2膨張室Bの下端が下部閉塞部S5により塞がれていることにより、この第2膨張室Bが早期に膨張し、乗員頭部Hを保護する。また、第1膨張室Aに入り込んだガスは、下部連通部14を通って第3膨張室Cに流入し、その上端が上部閉塞部S4にて塞がれていることにより、そこで膨張する。
【0034】
このように、第3膨張室Cへはガスの流入経路が長いため、膨張するのが前席膨張部11のうちで一番最後になる。つまり、第3膨張室Cは、完全に膨張しない前の薄い状態で、センタピラー3と前席13との間の狭い隙間を通過するため、エアバッグ本体1がセンタピラー3に対応する部分で、前席13の上部に引っ掛かったりすることはなく、エアバッグ本体1が十分に下方まで展開して、第2膨張室Bによる乗員頭部Hの保護機能を確実に引き出すことができる。
【0035】
更に、前席膨張部11における前述の相対的な寸法関係により、以下のような機能を得ることもできる。
【0036】
第2膨張室Bの上部入口のサイズ(L1)を、第1膨張室Aの上部入口のサイズ(L2)よりも大きく(L1>L2)したため、第2膨張室Bの上部入口のサイズ(L1)が相対的に大きいことにより、乗員頭部Hに対応する第2膨張室B内へガスを流れ易くすることができ、第1膨張室Aの上部入口のサイズ(L2)が相対的に小さいことにより、膨張を遅らせたい第3膨張室Cに至る第1膨張室Aへのガスの流れを制限することができる。
【0037】
第1膨張室Aの中間部のサイズ(L3)を、下部連通部14のサイズ(L4)よりも大きく(L3>L4)したため、下部連通部14のサイズ(L4)が小さいことにより、膨張を遅らせたい第3膨張室Cに至る下部連通部14へのガスの流れを制限でき、その状態で第1膨張室Aの中間部のサイズ(L3)を大きくしたことにより、乗員頭部Hに対応する第2膨張室Bの前側に隣接する第1膨張室Aを限られたガス量で早期に膨張させることができる。
【0038】
第1膨張室Aの上部入口(L2)のサイズを、下部連通部14のサイズ(L4)よりも大きく(L2>L4)したため、下部連通部14のサイズ(L4)が小さいことにより、膨張を遅らせたい第3膨張室Cに至る下部連通部14へのガスの流れを制限でき、その状態で第1膨張室Aの上部入口(L2)を大きくしたことにより、乗員頭部に対応する第2膨張室Bの前側に隣接する第1膨張室Aを限られたガス量で早期に膨張させることができる。
【0039】
前記実施形態は、図1に示すように、エアバッグ本体1が、前席膨張部11と後席膨張部12とよりなり、インフレータ10のガス導入口9は、後席膨張部12に配されてなるものとして説明した。このように前席膨張部11と後席膨張部12とがあると乗員が側部衝突による衝撃に耐え得ることになるが、これに限定されるものではなく、エアバッグ本体1が、前席膨張部11のみ、又は後席膨張部12のみであっても良いし、インフレータ10がエアバッグ本体1の後部のみでなく、前部に設けられているものでも良い。
【0040】
【発明の効果】
この発明によれば、少なくとも前記前席膨張部を略上下方向に沿うライン状の内側シール部により前後方向で複数の膨張室に分割形成すると共に、前記前席膨張部の下部に前後方向に連続した下部連通部を設け、前記前席膨張部のセンタピラーに対応する最後部の膨張室の上端に、前記上部連通部に対する上部閉塞部を設け、乗員頭部に対応する膨張室の下端に、下部連通部に対する下部閉塞部を設けたことを特徴とするため、前記前席膨張部の最後部の膨張室の膨張が、エアバッグ本体のうちで一番最後になる。すなわち、前記前席膨張部の膨張室が、完全に膨張しない前の薄い状態で、インフレータによるガス圧でセンタピラーと前席との狭い隙間を下方に展開通過するため、エアバッグ本体がセンタピラーに対応する部分で、前席の上部に引っ掛かったりすることはなく、エアバッグ本体が十分に下方まで展開するので、その後膨張すれば、障害物がない分、乗員頭部を確実に保護することができる。そのため、エアバッグ本体の取付位置や折りたたみ方、或いは周辺の車体構造が制限を受けることがない。また、乗員頭部に対応する膨張室の下端を下部閉塞部にて塞いだため、乗員頭部に対応する膨張室を早期に膨張させることができる。また、前記エアバッグ本体が前記前席膨張部と前記後席膨張部とに分割されていて、インフレータによる噴出されたガスが前記前席膨張部及び前記後席膨張部を膨張して、側部衝突における乗員保護を確実にしている。更に、第1膨張室で第3膨張室へのガス流路を確保し、第2膨張室で乗員頭部を保護し、第3膨張室でセンタピラーに対応する狭い隙間を通り抜けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るエアバッグ本体を下向きに展開した状態を示す車室内斜視図。
【図2】エアバッグ本体を折りたたんでコンパクトに収納した状態を示す図1中の矢示SA−SA線に相当する部分断面図。
【図3】図1の前席膨張部を示す拡大図。
【符号の説明】
1 エアバッグ本体
3 センターピラー
8 上部連通部
9 ガス導入口
10 インフレータ
11 前席膨張部
12 後席膨張部
13 前席
14 下部連通部
A,B,C 膨張室
S2,S3 内側シール部
S4 上部閉塞部
S5 下部閉塞部
Claims (4)
- 上端部に前後方向に連続形成した上部連通部の前後端部に、上方に開口した前席膨張部及び後席膨張部が離間して形成されたエアバッグ本体の前記前席膨張部の後部がセンタピラーに対応した状態で、乗員頭部付近に位置すると共に、該エアバッグ本体を上下方向で折りたたんで収納してなり、該エアバッグ本体の上部に形成されたガス導入口から前記後席膨張部及び前記上部連通部を介して前記前席膨張部にインフレータのガスをエアバッグ本体内に流入させることにより、エアバッグ本体全体を下側へ向けてカーテン状に膨張展開させることが可能なる自動車の側突用エアバッグ装置であって、
少なくとも前記前席膨張部を略上下方向に沿うライン状の内側シール部により前後方向で複数の膨張室に分割形成すると共に、前記前席膨張部の下部に前後方向に連続した下部連通部を設け、前記前席膨張部のセンタピラーに対応する最後部の膨張室の上端に、前記上部連通部に対する上部閉塞部を設け、乗員頭部に対応する膨張室の下端に、下部連通部に対する下部閉塞部を設けてなり、
前記前席膨張部を、乗員頭部よりも前方の位置で膨張する第1膨張室と、乗員頭部に対応する位置で膨張する第2膨張室と、センタピラーに対応する位置で膨張する第3膨張室との3つに分割したことを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。 - 請求項1に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、
前記第2膨張室の上部入口のサイズ(L1)を、前記第1膨張室の上部入口(L2)のサイズよりも大きく(L1>L2)したことを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。 - 請求項1記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、
前記第1膨張室の中間部のサイズ(L3)を、前記下部連通部のサイズ(L4)よりも大きく(L3>L4)したことを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。 - 請求項1記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、
前記第1膨張室の上部入口のサイズ(L2)を、前記下部連通部のサイズ(L4)よりも大きく(L2>L4)したことを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。
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