JP3309217B2 - 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ

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JP3309217B2
JP3309217B2 JP15036099A JP15036099A JP3309217B2 JP 3309217 B2 JP3309217 B2 JP 3309217B2 JP 15036099 A JP15036099 A JP 15036099A JP 15036099 A JP15036099 A JP 15036099A JP 3309217 B2 JP3309217 B2 JP 3309217B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に装着され
る頭部保護エアバッグ装置のエアバッグに関し、詳しく
は、車内側の開口周縁に折り畳まれて収納され、膨張用
ガスの流入時、前席と後席とのそれぞれ側方付近の開口
を覆うように膨張する頭部保護エアバッグ装置のエアバ
ッグに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、この種の頭部保護エア
バッグ装置のエアバッグでは、国際公開特許W096/
26087や英国特許出願公開第2314300号等に
記載されているように、膨張用ガスの流入用のガス流入
部と、ガス流入部に連通して、車内側の開口を覆うよう
に膨張する袋状の膨張本体部と、を備えて構成されてい
た。
【0003】そして、袋状の膨張本体部は、膨張時、上
下方向の非膨張部を水平方向に複数個並設し、上下方向
に延びる膨張室を水平方向に並設する構成としていた。
さらに、ガス流入部は、前端側から膨張本体部の上縁側
に配設されて、各膨張室と連通するように前後方向に長
く延びて形成されていた。
【0004】このような構成では、膨張用ガスは、ガス
流入部を経て下向きに各膨張室に流入することとなり、
ガス流入部が開口周縁に配置されていることから、各膨
張室がある程度膨張するまでには、時間がかかり、膨張
完了前に乗員を拘束可能なエリアを素早く広く設ける点
に、改善の余地があった。
【0005】そして特に、膨張本体部が、前席と後席と
の側方付近にそれぞれ配置させる前・後席用膨張部を備
えて、前後方向に長くなり、また、ガス流入部の長さを
短くできるように、ガス流入部を膨張本体部の後部側に
配置する場合には、ガス流入部から離れた前席用膨張部
に素早く膨張用ガスを供給し難く、一層、上記課題が助
長されてしまう。
【0006】なお、ガス流入部を膨張本体部の後部側に
配置させれば、膨張用ガスを供給するインフレーターを
リヤピラー部自体に配設させることができ、ガス流入部
を短くできる。これに対し、ガス流入部を膨張本体部の
前部側に配置させれば、インフレーターを、狭いフロン
トピラー部に配置できず、その下方部位に配置させるこ
ととなって、ガス流入部が長くなり、エアバッグの膨張
完了までの時間が長くなって、好ましくない。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するものであ
り、前・後席用膨張部を備えて前後方向に長くなって
も、膨張完了前に、乗員を拘束可能なエリアを、素早く
広く配設させることができる頭部保護エアバッグ装置の
エアバッグを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエアバッグ
は、車内側の開口周縁に折り畳まれて収納され、展開膨
張時、車内側の前記開口を覆うように膨張する袋状の膨
張本体部と、該膨張本体部の後部側に配置されて前記膨
張本体部へ膨張用ガスを流入させるためのガス流入部
と、を備えるとともに、前記膨張本体部が、展開膨張時
に、前席と後席との側方付近にそれぞれ配置させる前・
後席用膨張部を備えて構成される頭部保護エアバッグ装
置のエアバッグであって、前記膨張本体部が、前記ガス
流入部から略直線状に前方へ延びるように配設される主
膨張室を備え、前記前席用膨張部が、前記主膨張室の前
部側の前側室と、該前側室の前端側と連通されて前記前
側室の上下にそれぞれ配置される上・下副膨張室と、を
備えて構成され、前記後席用膨張部が、前記主膨張室の
後部側の後側室と、該後側室と連通する後副膨張室と、
を備えて構成されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】本発明に係る頭部保護エアバッグ装置の
エアバッグでは、膨張用ガスの流入時、ガス流入部を経
て膨張本体部の主膨張室に膨張用ガスが流入され、さら
に、主膨張室の前側室から上・下副膨張室に膨張用ガス
が流入されるとともに、主膨張室の後側室から後副膨張
室に膨張用ガスが流入されて、膨張本体部の前・後席用
膨張部が、膨張することとなる。
【0010】この膨張当初、主膨張室は、ガス流入部か
ら略直線状に前方へ延びるように配設されていることか
ら、素早く膨張する。そして、主膨張室がエアバッグの
前後方向に長く配置されるとともに、前席用膨張部で
は、主膨張室の前側室が、上・下副膨張室の間である上
下方向の中間付近に配置されており、その結果、主膨張
室が、エアバッグの上下方向の中間部位付近で前後方向
に長く配置されることとなって、広い面積で膨張するこ
ととなる。
【0011】また、前席用膨張部は、主膨張室の前側室
と、前側室の前端側と連通される上・下副膨張室と、を
備えて構成され、前側室に膨張用ガスが充填されれば、
膨張用ガスは、ガス流入部から主膨張室内を流れた前方
へ進む慣性力によって、直ちに、上・下副膨張室内に流
れて、これらの上・下副膨張室に充填される。そのた
め、前席用膨張部自体も、折り畳まれた状態から素早く
展開膨張することとなる。
【0012】したがって、本発明に係る頭部保護エアバ
ッグ装置のエアバッグは、前・後席用膨張部を備えて前
後方向に長くなっても、膨張完了前に、前後方向に長く
配置される主膨張室により、乗員を素早くかつ広い面積
で拘束可能となる。また、ガス流入部から離れた前席用
膨張部を、主膨張室によって、素早く展開膨張させるこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明すると、図1〜5に示す実施形態のエア
バッグ20は、車内側のドアや窓部の開口Wの上縁側に
おけるフロントピラー部PF、ルーフサイドレール部
R、及び、リヤピラー部PRにわたって、配設される頭
部保護エアバッグ装置Mに、使用されるものである。
【0014】頭部保護エアバッグ装置Mは、エアバッグ
20と、インフレーター18と、取付ブラケット15
と、エアバッグカバー11と、を備えて構成されてい
る。
【0015】インフレーター18は、折り畳まれたエア
バッグ20に膨張用ガスを供給するシリンダタイプとし
ており、エアバッグ20の後述するガス流入部23が外
装されることとなる。
【0016】取付ブラケット15は、板金製として、エ
アバッグ20のガス流入部23を外装させたインフレー
ター18を、ガス流入部23ごと外周側から挟持し、2
本のボルト16を利用して、リヤピラー部PRのリヤピ
ラー本体10に取り付けることとなる。
【0017】エアバッグカバー11は、フロントピラー
部PFに配置されるフロントピラーガーニッシュ12
と、ルーフサイドレール部Rに配置されるルーフ内装材
13と、リヤピラー部PRに配置されるリヤピラーガー
ニッシュ14と、から構成されている。フロントピラー
ガーニッシュ12は、合成樹脂製として、図1・2に示
すように、図示しない取付手段によって、フロントピラ
ー本体4のインナパネル7に取付固定され、エアバッグ
20の膨張時に、エアバッグ20を突出可能にドア部1
2aが押されて開くように構成されている。ルーフ内装
材13も、合成樹脂製として、図1・3に示すように、
図示しない取付手段によって、板金製のルーフサイドレ
ール本体9に取付固定されている。そして、このルーフ
内装材13も、エアバッグ20の膨張時に、エアバッグ
20を突出可能にドア部13aが押されて開くように構
成されている。リヤピラーガーニッシュ14は、合成樹
脂製として、図1・4に示すように、前部側に配置され
る前パネル部14aと、後部側に配置される後パネル部
14bと、を備えて構成されている。これらのパネル部
14a・14bは、図示しない取付手段によって、板金
製のリヤピラー本体10に取付固定されている。そし
て、このリヤピラーガーニッシュ14では、エアバッグ
20の膨張時、折り畳まれて収納されたエアバッグ20
を覆っている後パネル部14bが、その前縁側のドア部
14cを、エアバッグ20によって押されて開かせるよ
うに、構成されている。なお、フロントピラー本体4
は、それぞれ板金製のリーンフォースパネル5、アウタ
パネル6、及び、インナパネル7から構成され、ルーフ
サイドレール本体9・リヤピラー本体10や後述するサ
イドパネル2とともに、ボディ1を構成することとな
る。
【0018】エアバッグ20は、図5〜8に示すよう
に、可撓性を有した袋状として、ポリアミド糸等を使用
した袋織りによって形成されるエアバッグ本体21と、
エアバッグ本体21の前縁30bに縫着されてポリアミ
ド糸等を使用した織布からなるベルト部35と、を備え
て構成されている。
【0019】エアバッグ本体21は、インフレーター1
8からの膨張用ガスGを流入させて、折り畳み状態から
展開し、車内側・車外側壁部21a・21b相互を離し
て(図8参照)、厚さを増すように膨張する膨張部22
と、厚さを増さない非膨張部29と、から構成されてい
る。なお、エアバッグ本体21では、袋織りして各部2
2・29を形成した後、耐熱性とシール性とを高めるた
めに、表面側にシリコン等を塗布しても良い。
【0020】膨張部22は、車内側の開口Wを覆うよう
に膨張する袋状の膨張本体部24と、膨張本体部24の
後端上部側に配置されて、膨張用ガスGを膨張本体部2
4内へ流入させるガス流入部23と、を備えて構成され
ている。
【0021】ガス流入部23は、円筒状に開口されて、
インフレーター18を挿入させ、取付ブラケット15に
よって、インフレーター18側に締め付けられることに
より、インフレーター18と連結されることとなる。な
お、ガス流入部23の内周面側には、耐熱性を確保する
ために、別途、エアバッグ本体21自体と同じ材料等か
ら形成したインナチューブを固着させても良い。
【0022】膨張本体部24は、展開膨張時に、車両の
前席と後席との側方付近にそれぞれ配置させる前・後席
用膨張部24a・24bを備えて構成されている。そし
てさらに、膨張本体部24は、ガス流入部23から略直
線状に斜め前下方向へ延びるように配設される主膨張室
25を備えて、構成されている。
【0023】そして、前席用膨張部24aは、主膨張室
25の前部側の前側室25aと、前側室25aの前端側
と連通されて前側室25aの上下にそれぞれ配置される
上・下副膨張室26・27と、から構成されている。ま
た、後席用膨張部24bは、主膨張室25の後部側の後
側室25bと、後側室25bと上部を連通させる後副膨
張室28と、から構成されている。主膨張室25におけ
る前側室25aと後側室25bとの間には、前側室25
aと後側室25bとを直線状に連通させる連通室25c
が配設されている。
【0024】非膨張部29は、エアバッグ本体21の車
内側壁部21aと車外側壁部21bとが接合されたよう
に織成されて形成され、ガス流入部23・膨張本体部2
4の外周縁で気密性を確保できるように密に織成される
周縁部30と、周縁部30から、膨張本体部24の領域
内に延びる延設部31と、周縁部30から離れて前席用
膨張部24aの領域内に配置される中央結合部32と、
前・後席膨張部24a・24bとの間における連通室2
5cの下方に配置される板状部34と、を備えて構成さ
れている。
【0025】延設部31は、周縁部30の上縁30aに
おける前後方向の中間部位から、周縁部30の前縁30
bにおける下部側の縦縁30cの上部へ向うように、斜
め前下方向に延びる前延設部31aと、周縁部30の後
縁30eの上部から斜め前下方向に延びる後延設部31
bと、後延設部31bの下方で、後延設部31bと平行
に周縁部30の後縁30eから延びる後下延設部31c
と、周縁部30における後席用膨張部24bの前縁側上
部から後方へ延びる後前延設部31dと、を備えて構成
されている。
【0026】中央結合部32は、周縁部30における連
通室25cの下縁側の前方から、前延設部31aと平行
に、前方に延びるように構成されている。
【0027】前延設部31aと中央結合部32とは、主
膨張室25の前側室25aにおける上下の縁を形成し
て、前側室25aと上・下副膨張室26・27とを区画
する役目の他に、前席用膨張部24aの膨張時の厚さを
規制する役目を果たす。
【0028】これらの前延設部31aと中央結合部32
とは、図5に示すように、周縁部30の前縁30bにお
ける後面側を上下方向に配設させた縦縁30cと交差す
る方向で、それぞれ、縦縁30cとの間に間隙を空けて
配設されている。これらの間隙が、上・下副膨張室26
・27への膨張用ガスGの流入口26a・27aとな
る。なお、下副膨張室27には、中央結合部32の後端
と、周縁部30における連通室25cの下縁と、の間に
間隙が設けられて、膨張用ガスGを流入可能な補助流入
口27bが、配設されている。この補助流入口27b
は、下副膨張室27を上副膨張室26より素早く膨張さ
せるために、設けられており、流入口27aより開口面
積を小さく設定されている。
【0029】さらに、後延設部31bと周縁部30の上
縁30aの後部側とは、主膨張室25の後側室25bに
おける上下の縁を形成することとなる。そして、後延設
部31bの前端と後前延設部31dとの間が、後副膨張
室28への膨張用ガスGの流入口28aとなる。実施形
態の場合、この流入口28aは、後前延設部31dが後
延設部31bの前端の下方へ侵入するように後方へ延び
ており、主膨張室25の後側室25bを前方へ流れる膨
張用ガスGが、反転して、後副膨張室28内に流入する
ように、配設されている。また、後下延設部31cは、
後副膨張室28の膨張時の厚さを規制する役目を果た
す。
【0030】また、周縁部30の上縁30aには、複数
の取付部33が形成されている。各取付部33には、そ
れぞれ、中央に、取付ボルト38を挿通させる取付孔3
3aが袋織り後の孔明け加工により形成されている。さ
らに、各取付部33には、図1〜3に示すように、折り
畳まれたエアバッグ20をボディ1のインナパネル7や
ルーフサイドレール本体9に取り付けるための板金製の
取付ブラケット37が固定されることとなる。
【0031】各取付ブラケット37は、取付部33を間
にした車内側の内プレート37aと車外側の外プレート
37bとから構成され、内・外プレート37a・37b
の間に各取付部33を介在させて、内・外プレート37
a・37bを部分的にかしめて各取付部33に取り付け
ている。内・外プレート37a・37bには、各取付部
33の取付孔33aに対応する取付孔37cが貫通され
ている。そして、図2・3に示すように、取付ボルト3
8を、取付孔37c・33aに挿通させて、インナパネ
ル7やルーフサイドレール本体9の取付孔7a・9a周
縁に固着されたナット7b・9bに螺合させることによ
り、折り畳まれたエアバッグ20がボディ1に取り付け
られることとなる。
【0032】ベルト部35は、実施形態の場合、上端側
が、エアバッグ20の周縁部30の車外側における縦縁
30cの上部付近に縫合され、下端側が、周縁部30に
おける縦縁30cの下部付近に設けたスリット30dを
経て車内側へ出されるように、配設されている。下端側
には、その下端側をボディ1のサイドパネル2にボルト
36(図1参照)止めさせる取付孔35aが設けられて
いる。このベルト部35は、エアバッグ20の車両への
装着後における膨張時、エアバッグ本体21の下縁21
c側に、前後方向への張力が作用するように、所定長さ
に設定されている。
【0033】そして、エアバッグ20を折り畳む際に
は、図6に示すように、非膨張部29における周縁部3
0の上縁30aと平行な折目Cを付けて、展開状態のエ
アバッグ20の下縁側から上縁側へ蛇腹折りする。さら
に、折り畳んだ後には、折り崩れしないように、所定間
隔で破断可能なテープ材を巻き付けておく。
【0034】また、折り畳んだ後には、各取付部33に
取付ブラケット37を取り付けるとともに、ガス流入部
23の折りを解消して、インフレーター18をガス流入
部23に挿入し、ガス流入部23の外周に取付ブラケッ
ト15を取り付けて、エアバッグ組立体を形成してお
き、車両への取付待機状態としておく。
【0035】その後、取付ブラケット15をリヤピラー
本体10の所定位置に配置させて、ボルト16止めし、
各取付ブラケット37をインナパネル7やルーフサイド
レール本体9の所定位置に配置させてボルト38止めす
るとともに、ベルト部35を引っ張り出してサイドパネ
ル2にボルト36止めし、さらに、フロントピラーガー
ニッシュ12・ルーフ内装材13・リヤピラーガーニッ
シュ14をボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッ
グ装置Mを車両に装着することができる。
【0036】そして、車両への装着後、インフレーター
18が作動されれば、インフレーター18からの膨張用
ガスGが、ガス流入部23を経て膨張本体部24の主膨
張室25に流入され、さらに、主膨張室25の前側室2
5aから上・下副膨張室26・27に膨張用ガスGが流
入されるとともに、主膨張室25の後側室25bから後
副膨張室28に膨張用ガスGが流入されて、膨張本体部
24の前・後席用膨張部24a・24bが、膨張するこ
ととなる。その際、エアバッグ20に巻き付けていた図
示しないテープ材が破断し、さらに、フロントピラーガ
ーニッシュ12・ルーフ内装材13・リヤピラーガーニ
ッシュ14における後パネル部14bの各ドア部12a
・13a・14cが押されて開き、エアバッグ20が、
図1〜4の二点鎖線で示すように、開口Wを覆うよう
に、大きく膨張することとなる。
【0037】この膨張当初、実施形態のエアバッグ20
では、主膨張室25が、ガス流入部23から略直線状に
前方へ延びるように配設されていることから、素早く膨
張する。そして、主膨張室25がエアバッグ20の前後
方向に長く配置されるとともに、前席用膨張部24aで
は、主膨張室前側室25aが、上・下副膨張室26・2
7の間である上下方向の中間付近に配置されており、そ
の結果、主膨張室25が、エアバッグ20の上下方向の
中間部位付近で前後方向に長く配置されることとなっ
て、広い面積で膨張することとなる。
【0038】また、前席用膨張部24aは、主膨張室前
側室25aと、前側室25aの前端側と連通される上・
下副膨張室26・27と、を備えて構成され、前側室2
5aに膨張用ガスGが充填されれば、膨張用ガスGは、
ガス流入部23から主膨張室25内を流れた前方へ進む
慣性力によって、直ちに上・下副膨張室26・27内に
流れて、これらの上・下副膨張室26・28に充填され
る。そのため、前席用膨張部24a自体も、折り畳まれ
た状態から素早く展開膨張することとなる。
【0039】したがって、実施形態のエアバッグ20で
は、前・後席用膨張部24a・24bを備えて前後方向
に長くなっても、膨張完了前に、前後方向に長く配置さ
れる主膨張室25により、乗員を素早くかつ広い面積で
拘束可能となる。また、ガス流入部23から離れた前席
用膨張部24aを、主膨張室25によって、素早く展開
膨張させることができる。
【0040】さらに、実施形態のエアバッグ20では、
図5に示すように、略前後方向に延びる主膨張室25の
前側室25aの前端が、周縁部30の前縁30bにおけ
る後面側を上下方向に配置させた縦縁30cと、略直交
交差する方向に配置され、主膨張室前側室25aの前端
側の上下に、上・下副膨張室26・27の流入口26a
・27aが上下に対向して配設されている。そのため、
膨張用ガスGの流入当初、主膨張室25を経た膨張用ガ
スGが、上下方向に延びた縦縁30cに案内されて上下
に円滑に分離し、各流入口26a・27aを経て上・下
副膨張室26・27内へ直ちに流れることとなり、上・
下副膨張室26・27を円滑に膨張させることができ
る。
【0041】さらにまた、実施形態のエアバッグ20で
は、下副膨張室27には、後部側に、主膨張室25の前
側室25aから膨張用ガスGを流入可能な補助流入口2
7bが形成されており、上副膨張室26に比べて下副膨
張室27が素早く膨張する。そして、下膨張室27は、
開口Wの周縁の上縁から離れた部位であって、上副膨張
室26より乗員を円滑に拘束できるエリアであることか
ら、一層、膨張完了前の乗員拘束性能を向上させること
ができることとなる。
【0042】さらに、実施形態のエアバッグ20では、
後副膨張室28への膨張用ガスGの流入口28aが、後
前延設部31dを後延設部31bの前端の下方へ侵入す
るように後方へ延ばして形成されており、主膨張室25
の後側室25bを前方へ流れる膨張用ガスGが、反転し
て、後副膨張室28内に流入するように、構成されてい
る。そのため、膨張当初、ガス流入部23から前方へ進
む膨張用ガスGは、反転せずに流入口28aを通過し、
前方の前席用膨張部24a側へ多く流れることとなっ
て、ガス流入部23から離れた前席用膨張部24aを、
一層、素早く膨張させることができる。
【0043】さらにまた、実施形態のエアバッグ20で
は、上・下副膨張室26・27をそれぞれ一室ずつとし
た場合を示したが、適宜、分割しても良い。同様に、非
膨張部29の延設部31や中央結合部32等を適宜設け
て、後副膨張室28も三室以上に分割しても良い。
【0044】さらに、実施形態のエアバッグ20では、
エアバッグ本体21を袋織りして製造した場合を示した
が、エアバッグは、2枚の布材の外周縁相互を縫合した
り接着剤で接合させて形成したり、あるいは、一枚の布
材を2つ折りして、周縁相互を縫合したり接着剤で接合
させて形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のエアバッグが収納さ
れた状態を、車内側から見た正面図である。
【図2】図1のII−II部位の概略拡大断面図である。
【図3】図1の III− III部位の概略拡大断面図であ
る。
【図4】図1のIV−IV部位の概略拡大断面図である。
【図5】同実施形態のエアバッグにおける非膨張時の展
開状態を示す正面図である。
【図6】同実施形態のエアバッグを折り畳む際の折目C
を示す図である。
【図7】同実施形態のエアバッグ単体の膨張完了時の状
態を示す正面図である。
【図8】同実施形態のエアバッグの膨張完了時を示す縦
断面図であり、図7のVIII−VIII部位の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
20…エアバッグ、 23…ガス流入部、 24…膨張本体部、 24a…前席用膨張部、 24b…後席用膨張部、 25…主膨張室、 25a…前側室、 25b…後側室、 26…上副膨張室、 27…下副膨張室、 28…後副膨張室、 W…開口、 G…膨張用ガス、 M…頭部保護エアバッグ装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−70848(JP,A) 特開 平10−119703(JP,A) 特開 平11−48901(JP,A) 特開 平10−109607(JP,A) 特開 平11−91492(JP,A) 特開2000−127885(JP,A) 特開 平11−208410(JP,A) 特開2000−190807(JP,A) 国際公開96/26087(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車内側の開口周縁に折り畳まれて収納さ
    れ、 展開膨張時、車内側の前記開口を覆うように膨張する袋
    状の膨張本体部と、該膨張本体部の後部側に配置されて
    前記膨張本体部へ膨張用ガスを流入させるためのガス流
    入部と、を備えるとともに、 前記膨張本体部が、展開膨張時に、前席と後席との側方
    付近にそれぞれ配置させる前・後席用膨張部を備えて構
    成される頭部保護エアバッグ装置のエアバッグであっ
    て、 前記膨張本体部が、前記ガス流入部から略直線状に前方
    へ延びるように配設される主膨張室を備え、 前記前席用膨張部が、前記主膨張室の前部側の前側室
    と、該前側室の前端側と連通されて前記前側室の上下に
    それぞれ配置される上・下副膨張室と、を備えて構成さ
    れ、 前記後席用膨張部が、前記主膨張室の後部側の後側室
    と、該後側室と連通する後副膨張室と、を備えて構成さ
    れていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置のエ
    アバッグ。
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