JP2001329136A - アクリル樹脂組成物、これを用いた塗装フィルム成形樹脂板及び太陽電池パネル用表面被覆材 - Google Patents

アクリル樹脂組成物、これを用いた塗装フィルム成形樹脂板及び太陽電池パネル用表面被覆材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装フィルムのクリアー層や太陽電池パネル
用表面被覆材の耐傷付き性を向上させ、かつ、長期間の
使用による傷や汚れによって光線透過率を低減すること
なく、摩擦性、擦傷性、表面硬度、防汚性や外観の美観
を向上することができるアクリル樹脂組成物、これを用
いた塗装フィルム成形樹脂板及び太陽電池パネル用表面
被覆材を提供すること。 【解決手段】 アクリル樹脂に有機シリコーン系化合物
を含有させてなる。該シリコーン系化合物は、アクリル
モノマー又はメタクリルモノマーと共重合又は混合可能
であり、シリカ表面に水酸基又はメチル基の結合したシ
リカ微粒子を更に混合して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル樹脂組成
物、これを用いた塗装フィルム成形樹脂板及び太陽電池
パネル用表面被覆材に係り、更に詳細には、有機シリコ
ーン系化合物配合のアクリル樹脂組成物、塗装フィルム
成形樹脂板及び太陽電池パネル用表面被覆材に関する。
かかるアクリル樹脂組成物は、自動車外板用の塗装フィ
ルム用クリアーや、ウインカー、テールランプ、フィニ
ッシャー等の外装部品、クラスターフィニッシャー、メ
ーターフード等の内装部品、またガラス部品全般の表面
被覆等に利用されることが期待される。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車の外形の大部分を占め
る外板は、外観上重要な部品であり、成形性良好な樹脂
製にすると鋼板よりも形状自由度が大きくなることや、
近年の省エネルギー、軽量化と安全性向上等の社会的要
請に応えるため、樹脂製外板を採用する例が増加してい
る。
【0003】また、太陽電池の表面被覆材は、透明性、
耐候性、防湿性、剛性等、多くの機能が要求される。こ
のような要求に応えるため、従来はガラスやフッ素樹脂
に代表される透明樹脂材が多く用いられてきた。特に透
明樹脂材は、ガラスに比べ、可撓性、耐衝撃性に優れ、
また大幅な軽量化が可能であり、近年ますます利用され
る傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
用外板は外観品質の要求が極めて高いため、塗装は、鋼
板と同時に高温焼き付けを行うのが主流であり、このた
め塗装工場が必要となり、多額の投資が必要となるとい
う課題があった。また、樹脂製外板をリサイクルする場
合に、加熱硬化した塗装膜を剥離する工程が必要とな
り、この工程にも多額の投資が必要となる。
【0005】最近になり、上記の課題を解決するため
に、焼き付け塗装に代わる、塗装代替え用の着色フィル
ム、即ち塗装フィルムが使用されるようになり、一部の
自動車のサイドモール等にも採用されている。
【0006】しかし、このような従来の塗装フィルムで
は、ガソリンスタンドなどに設置されている自動洗車装
置を使用すると、塗装フィルムの表面に洗車時のブラシ
や車体外板上のダスト等による傷が付き、洗車装置の使
用頻度の増加によって目視による傷の判別が可能とな
り、外観に不満が生じる場合が起こりうるという課題が
あった。
【0007】また、従来の塗装フィルムの材料構成は、
着色層の上層にクリアー層があり、このクリアー層は、
熱可塑性アクリル樹脂が一般に用いられており、このア
クリル樹脂の耐傷付き性の改良のため、アクリル樹脂の
ガラス転移温度を上げる改良、あるいは、フッ素樹脂を
混合する方法などが試みられてきた。例えば、特開昭6
3−123469号公報及び特開昭63−120640
号公報には、ポリフッ化ビニリデン/アクリルのアロイ
が開示され、また特表平02−503077号公報で
は、フッ素化ポリマー(ポリフッ化ビニリデン)70%
以下とアクリル樹脂約50%以下のアロイでできている
クリアー層が開示されている。これらはいずれも、洗車
時の耐傷付き性の不足により、上述のように、洗車装置
の使用頻度の増加によって目視による傷の判別が可能と
なり、外観に不満が生じる場合が起こりうるという問題
があり、フェンダーなどの外板に採用される性能を満足
するところには到達していないという課題があった。
【0008】また、透明無機化合物の微粒子をアクリル
樹脂に混合して、塗装フィルムの摩擦性、硬度、耐擦傷
性を向上させる試みがなされているが、単純に分散混合
させるだけでは、これらの十分な向上を図ることができ
ないという課題があった。
【0009】更に、従来の太陽電池の表面被覆材に使用
されていた透明樹脂材は、耐傷つき性が不十分なため、
長期間の使用や清掃による傷付きの問題、つまり、表面
の傷の増加に伴い光の透過率が減少し、更に傷によって
汚れの付着頻度も増加するため、変換効率が著しく低下
してしまうという課題があった。また、外観上も美観に
劣るという課題があった。更に、上記透明樹脂材に傷が
付くことにより、空気中の粉塵や油分といった汚れが付
着しやすくなり、また付着した汚れを除去しにくいとい
う課題があった。
【0010】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、塗装フィルムのクリアー層や太陽電池パネル用表面
被覆材の耐傷付き性を向上させ、かつ、長期間の使用に
よる傷や汚れによって光線透過率を低減することなく、
摩擦性、擦傷性、表面硬度、防汚性や外観の美観を向上
することができるアクリル樹脂組成物、これを用いた塗
装フィルム成形樹脂板及び太陽電池パネル用表面被覆材
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、鋭意検討を行った結果、特定の有機シリ
コーン系化合物を添加して、更には末端アクリレート基
をつけたシリカ微粒子を添加してアクリル樹脂を合成す
ることにより、上記課題を解決できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明のアクリル樹脂組成物は、ア
クリル樹脂に、高分子化合物の片方の末端に水酸基を有
する有機シリコーン系化合物か、又は片方の末端あるい
は両末端に二重結合を有する有機シリコーン系化合物を
含有させて成るアクリル樹脂組成物であって、上記有機
シリコーン系化合物が、アクリルモノマー又はメタクリ
ルモノマーと共重合又は混合可能であることを特徴とす
る。
【0013】更に、本発明のアクリル樹脂組成物の好適
形態は、上記有機シリコーン系化合物は、次の一般式
(1)
【0014】
【化4】
【0015】(式中のRはアルキル基、Meはメチル基
を示す)で表され、片方の末端に二重結合を有すること
を特徴とする。
【0016】また、本発明のアクリル樹脂組成物の他の
好適形態は、上記有機シリコーン系化合物は、次の一般
式(2)
【0017】
【化5】
【0018】(式中のRはアルキル基、R’はアルキレ
ン基、Meはメチル基を示す)で表され、両末端に二重
結合を有することを特徴とする。
【0019】更にまた、本発明のアクリル樹脂組成物の
他の好適形態は、上記有機シリコーン系化合物は、次の
一般式(3)
【0020】
【化6】
【0021】(式中のRはアルキル基、R’はアルキレ
ン基、Meはメチル基を示す)で表され、片方の末端に
水酸基を有することを特徴とする。
【0022】また、本発明のアクリル樹脂組成物の更に
他の好適形態は、シリカ表面に水酸基又はメチル基の結
合したシリカ微粒子を更に混合して成ることを特徴とす
る。
【0023】次に、本発明のアクリル樹脂組成物を用い
た塗装フィルム成形樹脂板は、アクリル樹脂組成物をク
リアー層として有する塗装フィルムと樹脂基材とをイン
サート成形により一体成形して成ることを特徴とする。
【0024】更に、本発明のアクリル樹脂組成物を用い
た太陽電池パネル用表面被覆材は、太陽電池の受光面側
に被覆して用いられる太陽電池パネル用表面被覆材であ
って、アクリル樹脂組成物を用いて成るクリアー層であ
ることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアクリル樹脂組成
物について詳細に説明する。なお、「%」は特記しない
限り、質量百分率を示す。上述の如く、本発明のアクリ
ル樹脂組成物は、アクリル樹脂に有機シリコーン系化合
物を含有して成る。
【0026】この有機シリコーン系化合物は、アクリル
モノマーやメタクリルモノマーと共重合又は混合可能で
あり、アクリル樹脂合成時にアクリルに含有させること
により、アクリル樹脂の摩擦特性を改良できる。
【0027】アクリルモノマー又はメタクリルモノマー
と共重合可能な上記有機シリコーン系化合物としては、
次の一般式(1)
【0028】
【化7】
【0029】(式中のRはアルキル基、Meはメチル基
を示す)で表され、片方の末端に二重結合を有するもの
が好ましい。
【0030】上記一般式(1)で表される上記有機シリ
コーン系化合物は、反応性を有する片末端二重結合タイ
プであって、具体的には、例えば上記アルキル基がメチ
ル基の場合には、3−メタクリロキシプロピルトリス
(トリメチルシロキシ)シランとなる。
【0031】また、他の片末端二重結合タイプの具体例
としては、次の一般式(4)
【0032】
【化8】
【0033】(式中のRはアルキル基、Meはメチル基
を示す)で表されるものであってもよく、例えばアルキ
ル基がn−ブチルの場合には、α−ブチル−ω−(3−
メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサンとな
る。
【0034】また、他のアクリルモノマー又はメタクリ
ルモノマーと共重合可能な上記有機シリコーン系化合物
としては、次の一般式(2)
【0035】
【化9】
【0036】(式中のRはアルキル基、R’はアルキレ
ン基、Meはメチル基を示す)で表され、両末端に二重
結合を有するものでもよい。
【0037】上記一般式(2)で表される上記有機シリ
コーン系化合物は、反応性を有する両末端二重結合タイ
プであって、例えば上記アルキル基がメチル基の場合に
は、α,ω−(3−メタクリロキシプロピル)ポリジメ
チルシロキサンとなる。この分子構造は、次式(5)
【0038】
【化10】
【0039】(式中のMeはメチル基を示す)で表され
る。これらをアクリル樹脂の重合過程中に混合すれば、
アクリル樹脂と共重合をして、アクリル樹脂の摩擦特性
が改良でき、擦傷性を向上させることができる。
【0040】更に、上記一般式(2)で表される有機シ
リコーン系化合物は、n=8〜130であって、数平均
分子量が1000〜10000であることが好ましい。
nが8未満であると、フィルムが硬くなりすぎ、脆くな
り、130を超えると、フィルムが軟らかくなりすぎ、
傷付きやすくなる。また、数平均分子数が1000未満
になると、上記同様、フィルムが硬くなりすぎ脆くな
り、10000を超えてもフィルムが軟らかくなりす
ぎ、傷付きやすくなるからである。
【0041】また、アクリルモノマー又はメタクリルモ
ノマーと混合可能な上記有機シリコーン系化合物として
は、次の一般式(3)
【0042】
【化11】
【0043】(式中のRはアルキル基、R’はアルキレ
ン基、Meはメチル基を示す)で表され、片方の末端に
水酸基を有するものが挙げられる。
【0044】上記一般式(3)で表される上記有機シリ
コーン系化合物は、反応性を有する片末端水酸基タイプ
であって、例えば上記アルキル基がメチル基の場合に
は、α−(3−(2’−ヒドロキシエトキシ)プロピ
ル)ポリジメチルシロキサンとなる。 この分子構造
は、次式(6)
【0045】
【化12】
【0046】(式中のRはアルキル基、Meはメチル基
を示す)で表される。これをアクリル合成時に混合すれ
ば、アクリル樹脂の摩擦特性を改良し、擦傷性を向上す
ることができる。
【0047】また、上記一般式(3)で表される有機シ
リコーン系化合物は、n=10〜130であって、数平
均分子量が1000〜10000であることが好まし
い。nが10未満であると、フィルムの表面から溶出し
てしまい、130を超えると、フィルムが軟らかくなり
すぎ傷付きやすくなる。また、数平均分子数が1000
未満になると、上記同様、フィルムの表面から溶出して
しまい、10000を超えるてもフィルムが軟らかくな
りすぎ、傷付きやすくなるからである。
【0048】更に、上記一般式(1)、(2)及び
(3)で表される有機シリコーン系化合物の共重合又は
混合比率は、アクリルモノマーに対して1〜30%であ
ることが好ましいが、1〜10%であることが更に好ま
しい。1%未満では効果が小さく、30%を超えるとフ
ィルムが軟らかくなりすぎ、傷付きやすくなり、好まし
くない。また10%を超えないことがより一層好ましい
のは、フィルムの硬度が良好で耐傷付き性もよいからで
ある。
【0049】また、アクリル樹脂組成物の表面硬度を更
に改良するには、透明性を確保することも考慮し、直径
が可視光線波長380nm以下の微粒子を、アクリル樹
脂の重合過程中に分散混合することが有効であり、具体
的には、透明無機混合物であるチタニアやジルコニアが
挙げられる。これらのシリカ微粒子は可視光線波長以下
とし、形状は球形、板状、針状のいずれでもよいが、特
に5nm〜20nmが分散性良好で、ナノオーダーでの
複合が可能であるが、これら微粒子をアクリル樹脂合成
中に単に分散混合しただけでは、十分に満足できる表面
硬度を得ることは困難である。
【0050】本発明のアクリル樹脂組成物の摩擦性、硬
度及び耐擦傷性をより一層向上させるためには、上記シ
リカ微粒子とアクリル樹脂との界面の結合力を更に増加
することが好ましい。アクリル樹脂との界面の結合力を
増加させたシリカ微粒子としては、例えば、シリカ表面
に水酸基又はメチル基が結合したシリカ微粒子が挙げら
れ、他のものと比べてアクリルとの相互作用があり、表
面硬度を向上させるのに有効である。
【0051】上記アクリル樹脂との界面の結合力を増加
させたシリカ微粒子の具体例としては、シリカの表面に
水酸基のついた、シラノール基(=Si−OH)のタイ
プ(AEROSIL 300、粒径7nm:日本アエロ
ジル)が挙げられる。このシリカ微粒子と、次式(7)
【0052】
【化13】
【0053】で表される、末端アクリレートのチタン系
カップリング剤(チタントリアクリレートイソプロポキ
サイド:ATK877チッソ(株))とを加水分解を伴
わずに一段階で反応させると、上記シリカ微粒子の表面
にアクリレート基が化学結合する。この反応は、次式
(8)
【0054】
【化14】
【0055】で表される。また、このシリカ微粒子の表
面に末端アクリレート基をつけた化合物は、次式(9)
【0056】
【化15】
【0057】で表される。
【0058】上記シリカ微粒子の表面についた上記アク
リレート基は、アクリルモノマー又はメタクリルモノマ
ーと反応するので、シリカの表面にアクリル重合体を結
合させることができる。この反応は、次式(10)
【0059】
【化16】
【0060】で表すことができる。なお、該反応につい
ては、室井、石村共著の入門エポキシ樹脂(高分子刊行
会)p129及びKenrich Co.,Bulle
tin No.KR−0975−2に記載されている。
上記式(10)の反応で得られた重合物を、アクリル樹
脂合成時に溶融混合又は溶液混合すれば、表面硬度が向
上したアクリル樹脂組成物が得られる。
【0061】更に、上記表面に末端アクリレート基を付
けたシリカ微粒子に、反応性を有する上記有機シリコー
ン系化合物を結合させて、アクリル樹脂に混合すれば、
該アクリル樹脂の破壊強度、強靱性を向上することがで
きる。
【0062】即ち、アクリル樹脂の重合過程において、
反応性の上記有機シリコーン系化合物の具体例として上
述した、上記片末端二重結合タイプである3−メタクリ
ロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、
または、α−ブチル−ω−(3−メタクリロキシプロピ
ル)ポリジメチルシロキサンを、上記表面に末端アクリ
レート基を付けたシリカ微粒子と反応させると、それぞ
れ次式(11)又は(12)
【0063】
【化17】
【0064】(式中のRはアルキル基、Meはメチル基
を示す)、
【0065】
【化18】
【0066】(式中のMeはメチル基を示す)で表され
る化合物が得られる。上記式(11)又は(12)で得
られたこれらの化合物をアクリルと共重合させれば、ア
クリル樹脂の破壊強度、強靱性がより一層向上し、摩擦
特性の改良によって、擦傷性を向上させることができ
る。
【0067】更にまた、アクリル樹脂の重合過程におい
て、上記有機シリコーン系化合物の具体例として挙げ
た、次式(13)
【0068】
【化19】
【0069】(式中のRはアルキル基、Meはメチル基
を示す)で表される、片末端水酸基タイプ(α−(3−
(2’−ヒドロキシエトキシ)プロピル)ポリジメチル
シロキサン)と、上記表面に末端アクリレート基をつけ
たシリカ微粒子とを混合し、アクリルと更に混合するこ
とによっても、同様にアクリル樹脂の破壊強度、強靱性
が向上し、摩擦特性の改良により、擦傷性を向上させる
ことができる。図1に、本発明のアクリル樹脂組成物の
一実施例である上記有機シリコーン系化合物と上記シリ
カ微粒子とを重合したアクリル樹脂の模式図を示した。
【0070】なお、上記アクリル樹脂と有機シリコーン
系化合物の重合反応は、懸濁重合、溶液融合、乳化重
合、塊状重合のいずれでもよい。
【0071】次に、本発明のアクリル樹脂組成物を用い
た塗装フィルム成形樹脂板を詳細に説明する。上述の如
く、本発明のアクリル樹脂組成物を用いた塗装フィルム
成形樹脂板は、上記アクリル樹脂組成物をクリアー層と
して有する塗装フィルムと樹脂基材とを積層して成り、
これらをインサート成形により一体成形して成る。上記
アクリル樹脂組成物は透明であるので、例えば自動車外
板用の塗装フィルム用クリアーとして利用でき、着色層
に被覆しても透明樹脂の光線透過率を低減することがな
く、これを被覆した樹脂外板の光沢、摩擦性、擦傷性や
表面硬度を向上することができる。
【0072】また、上記塗装フィルムは、上記クリアー
層と着色層とバッキング材層とから成り、一体成形され
ていることが好ましい。図2に、本発明の塗装フィルム
成形樹脂板の一実施例である樹脂外板の断面図を示す。
また、上記塗装フィルムは、上記クリアー層、アクリル
着色層、バッキング材の順に積層し、溶融多層押出フィ
ルム成形又は熱ラミネート成形してもよいし、また上記
クリアー層、着色フィルム、バッキング材の順に積層し
て熱ラミネート成形によって製膜してもよい。
【0073】次に、本発明のアクリル樹脂組成物を用い
た太陽電池パネル用表面被覆材について詳細に説明す
る。本発明の太陽電池パネル用表面被覆材は、上記アク
リル樹脂組成物をクリアー層として、太陽電池の受光面
側に被覆して用いられる。これにより、表面の耐傷つき
性を向上させ、また上記アクリル樹脂組成物は撥水性、
撥油性にも優れるので、長期間の使用による傷付きや汚
れの付着が減少し、光線透過率の低下を防止でき、初期
の発電効率を維持することができる。
【0074】また、上記太陽電池パネル用表面被覆材
は、上記太陽電池の受光面のみを被覆して用いれば十分
に上記の効果を得ることができるが、該太陽電池の裏面
にも用いてもかまわない。つまり、該太陽電池が上記ア
クリル樹脂組成物中に埋設されていても、上記の効果を
発揮することができる。なお、上記太陽電池は、素子が
むき出しの、いわゆるセルの形態でもよいし、PETフ
ィルムやEVAシート等に代表される樹脂材に被覆され
た、いわゆるモジュールの形態でもよく、太陽電池の形
態については特に限定されることはない。
【0075】また、上記太陽電池の受光面に、接着層及
び/又は軟質層を積層し、上記アクリル樹脂組成物を更
に積層してもよい。上記アクリル樹脂組成物単独では太
陽電池の表面の材質との接着性が低い場合に、上記接着
層を介することにより、十分な剥離強度を確保すること
ができる。また、上記軟質層を介することにより、上記
アクリル樹脂組成物と太陽電池の線膨張係数の差異に起
因する熱変形応力による太陽電池素子の破壊を防止する
ことができる。
【0076】上記接着層としては、例えばポリウレタン
系、エポキシ系、シリコーン系やアクリル系などの接着
剤が挙げられ、被接着面の材質に合わせて適宜選択でき
る。上記軟質層としては、例えばアクリルゴム、シリコ
ーンゴム、ウレタンゴム、エチレンビニルアセテート、
ポリビニルブチラールや各種熱可塑性エラストマーなど
が挙げられ、上記アクリル樹脂組成物よりも弾力性の低
い材料の中から適宜選択できる。更に、接着層と軟質層
とを、例えばアクリル樹脂組成物/接着層/軟質層/接
着層/太陽電池受光面の順のように、複数かつ重複して
積層することも可能である。
【0077】上記太陽電池の受光面に上記アクリル樹脂
組成物をクリアー層として被覆するには、該アクリル樹
脂組成物をフィルム状又はシート状に成形しておき、こ
れを上記太陽電池の受光面に直接被覆するか、又は上記
接着層及び/若しくは軟質層を介して積層することが好
ましい。具体的な方法としては、上記アクリル樹脂組成
物のフィルム又はシートを、上記太陽電池の受光面に直
接に被覆し、又は上記接着層及び/若しくは軟質層を介
して被覆した後、熱をかけながらプレスやロールで圧着
するいわゆる熱ラミネート方式が挙げられる。上記太陽
電池の受光面側にのみ上記フィルム又はシートを被覆し
てもよいし、2枚の上記フィルム又はシートに上記太陽
電池を挟み込んでもよい。
【0078】また、他の被覆方法としては、上記太陽電
池を型内に配置した後、上記アクリル樹脂組成物を型内
に充填することにより、上記太陽電池の受光面側を被覆
してもよい。更に、上記太陽電池の受光面側に上記接着
層及び/若しくは軟質層を積層してから型内に配置し、
上記アクリル樹脂組成物を充填してもよい。具体的な方
法としては、成形型のコア面に太陽電池の裏面が接触す
るように配置し、型締めした後、型内に溶融させた上記
アクリル樹脂組成物を射出充填するいわゆるインサート
成形方式が挙げられる。溶融させた上記アクリル樹脂組
成物の代わりに、略球状で平均粒径1〜100μmのア
クリル樹脂組成物の粉末を充填して型全体を溶融温度ま
で加熱した後、冷却してもよい。この場合、該太陽電池
を型に接触しないように宙吊り状態で固定すれば、上記
アクリル樹脂組成物中に該太陽電池を埋設することがで
きる。
【0079】上述のように、本発明のアクリル樹脂組成
物を、塗装フィルム成形樹脂板のクリアー層として、又
は太陽電池パネル用表面被覆材として用いれば、光沢、
摩擦性、擦傷性や表面硬度が向上するのみならず、耐傷
付き性も向上し、傷への汚れの付着頻度が低下し、汚れ
が付着しても除去しやすく、特に、上記有機シリコーン
系化合物配合のアクリル樹脂組成物が有する撥水性、撥
油性によって、傷の有無に関わらず、防汚性を向上させ
ることができる。
【0080】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
【0081】[アクリル樹脂組成物の評価方法]摩擦
性、即ち滑り易さの優劣は、表面性測定機(新東科学
(株)製HEIDON 14DR)を使用し、試験片の
上に、底面積の綿布にダスト(JIS8号)23%水溶
液を1cc付け、定荷重をのせ、水平移動開始力を測定
し、移動開始力の大小で、現用アクリル樹脂と相対比較
し、相対値により評価した。
【0082】擦傷性、即ち摩擦による傷付き難さの優劣
は、表面性測定機(新東科学(株HEIDON 14D
R)を使用し、試験片の上に、定面積にダスト(JIS
8号)23%水溶液を1cc付け、これに定加重をの
せ、定速度で、一定回数繰り返し反復し、摩擦後の試験
片をヘイズ計(HM−65 村上色彩研究所製)でヘイ
ズを測定し、ヘイズ値の大小で、現用アクリル樹脂と相
対比較し、相対値により評価した。
【0083】硬度は、ロックウエル硬度計(Mスケー
ル)を使用して、現用アクリル樹脂と相対比較し、相対
値により評価した。
【0084】透明性はヘイズ計(HM−65 村上色彩
研究所製)を使用して、全光線透過率を求め、現用アク
リル樹脂と相対比較し、相対値により評価した。
【0085】(実施例1)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端2重結合有機シリコーン(サイラプレーン
TM−0701(チッソ))を滴下しながら重合反応さ
せて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、
アクリル樹脂/片末端二重結合有機シリコーンの組成比
率99/1を得た。次に95/5を得て、つづいて90
/10の組成物を得た。得られたこれらの樹脂組成物を
乾燥して、加熱プレス成形して組成比の異なる3種類の
試験片を得た。これらの試験片について、摩擦性、硬
度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂との比較結果を
表1に示す。
【0086】
【表1】
【0087】(実施例2)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に両末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ンFM−7711(チッソ))を滴下しながら重合反応
させて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降さ
せ、アクリル樹脂/両末端二重結合有機シリコーンの組
成比率99/1を得た。次に95/5を得て、つづいて
90/10の組成物を得た。得られたこれらの樹脂組成
物を乾燥して、加熱プレス成形して組成比の異なる3種
類の試験片を得た。これらの試験片について、摩擦性、
硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂との比較結果
を表2に示す。
【0088】
【表2】
【0089】(実施例3)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端水酸基の有機シリコーン(サイラプレーン
FM−0411(チッソ))を滴下しながら重合反応さ
せて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、
アクリル樹脂/片末端水酸基の有機シリコーンの組成比
率99/1を得た。次に95/5を得て、つづいて90
/10の組成物を得た。得られたこれらの樹脂組成物を
乾燥して、加熱プレス成形して組成比の異なる3種類の
試験片を得た。これらの試験片について、摩擦性、硬
度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂との比較結果を
表3に示す。
【0090】
【表3】
【0091】(実施例4)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ンTM−0701(チッソ))を滴下しながら重合反応
させ、徐々にメチルエチルケトン溶剤分散の粒径10〜
20nmのシリカ微粒子(スノーテックス MEK−S
T(日産化学))を滴下しながら重合反応させて、約1
時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹
脂/片末端二重結合有機シリコーン/シリカ微粒子の組
成比率90/5/5を得た。次に85/5/10を得
て、つづいて80/5/15の組成物を得た。更に、ア
クリル樹脂/片末端二重結合有機シリコーン/シリカ微
粒子の組成比率85/10/5を得た。次に、80/1
0/10を得て、つづいて75/10/15の組成物を
得た。得られたこれらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プ
レス成形して組成比の異なる6種類の試験片を得た。こ
れらの試験片について、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性
の現用アクリル樹脂との比較結果を表4に示す。
【0092】
【表4】
【0093】(実施例5)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に両末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ンFM−7711(チッソ))を滴下しながら重合反応
させ、徐々にメチルエチルケトン溶剤分散の粒径10〜
20nmのシリカ微粒子(スノーテックス MEK−S
T(日産化学))を滴下しながら重合反応させて、約1
時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹
脂/両末端二重結合有機シリコーン/シリカ微粒子の組
成比率90/5/5を得た。次に85/5/10を得
て、80/5/15の組成物を得た。更に、アクリル樹
脂/両末端二重結合の有機シリコーン/シリカ微粒子の
組成比率85/10/5を得た。次に80/10/10
を得て、75/10/15の組成物を得た。得られたこ
れらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成形して組成
比の異なる6種類の試験片を得た。これらの試験片につ
いて、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹
脂との比較結果を表5に示す。
【0094】
【表5】
【0095】(実施例6)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端水酸基の有機シリコーン(サイラプレーン
FM−0411(チッソ))を滴下しながら重合反応さ
せ、徐々にメチルエチルケトン溶剤分散の粒径10〜2
0nmのシリカ微粒子(スノーテックス MEK−ST
(日産化学))を滴下しながら重合反応させて、約1時
間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹脂
/片末端水酸基の有機雪シリコーン/シリカ微粒子の組
成比率90/5/5を得た。次に85/5/10を得
て、つづいて80/5/15の組成物を得た。つづい
て、アクリル樹脂/片末端水酸基の有機シリコーン/シ
リカ微粒子の組成比率85/10/5を得た。次に80
/10/10を得て、つづいて75/10/15の組成
物を得た。得られたこれらの樹脂組成物を乾燥して、加
熱プレス成形して組成比の異なる6種類の試験片を得
た。これらの試験片について、摩擦性、硬度、擦傷性、
透明性の現用アクリル樹脂との比較結果を表6に示す。
【0096】
【表6】
【0097】(実施例7)シリカの表面に水酸基のつい
た、シラノール基(=Si−OH)のタイプ(AERO
SIL 300、粒径7nm:日本アエロジル)に末端
アクリレートのチタン系カップリング剤(チタントリア
クリレートイソプロポキサイド(上記式(7))AKT
877(チッソ(株)製)を通常方法で化学反応(上記
式(8))させ、シリカ表面にアクリレート基をつけ
た。次に、メタクリル酸メチル100部に過酸化ベンゾ
イル0.5部を混合、90℃に加熱し、徐々にメチルエ
チルケトン溶剤分散の粒径7nmの上記末端アクリレー
ト基のついたシリカ微粒子を添加しながら重合反応させ
て、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、ア
クリル樹脂/シリカ微粒子の組成比率99/1を得た。
つぎに95/5、続いて90/10の組成物を得た。得
られたこれらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成形
して組成比の異なる3種類の試験片を得た。これらの試
験片について、硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹
脂との比較結果を表7に示す。
【0098】
【表7】
【0099】(実施例8)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々にエチルケトン溶剤分散の粒径7nmのメチル基を
つけたシリカ微粒子(AEROSIL R812)添加
しながら重合反応させて、約1時間後に凝固用溶剤エタ
ノールで沈降させ、アクリル樹脂/シリカ微粒子の組成
比率99/1を得た。次に95/5を得て、90/10
の組成物を得た。得られたこれらの樹脂組成物を乾燥し
て、加熱プレス成形して組成比の異なる3種類の試験片
を得た。これらの試験片について、硬度、擦傷性、透明
性の現用アクリル樹脂との比較結果を表8に示す。
【0100】
【表8】
【0101】(実施例9)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ンTM−0701(チッソ(株)製))を滴下しながら
重合反応させ、同時に徐々にメチルエチルケトン溶剤分
散の粒径7nmの上記末端アクリレート基のついたシリ
カ微粒子を添加しながら重合反応させて、約1時間後に
凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹脂/片末
端二重結合有機シリコーン/シリカ微粒子の組成比率9
0/5/5を得た。次に85/5/10を得て、つづい
て80/5/15の組成物を得た。更に、アクリル樹脂
/片末端二重結合有機シリコーン/シリカ微粒子の組成
比率85/10/5を得た。次に80/10/10を得
て、つづいて75/10/15の組成物を得た。得られ
たこれらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成形して
組成比異なる6種類の試験片を得た。これらの試験片に
ついて、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル
樹脂との比較結果を表9に示す。
【0102】
【表9】
【0103】(実施例10)メタクリル酸メチル100
部に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱
し、徐々に両末端二重結合の有機シリコーン(サイラプ
レーンFM−7711(チッソ(株)製))を滴下しな
がら重合反応させ、同時に徐々にメチルエチルケトン溶
剤分散の粒径7nmの上記末端アクリレート基をつけた
シリカ微粒子を添加しながら重合反応させて、約1時間
後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹脂/
両末端二重結合有機シリコーン/シリカ微粒子の組成比
率90/5/5を得た。次に85/5/10を得て、8
0/5/15の組成物を得た。続いて、アクリル樹脂/
両末端二重結合の有機シリコーン/シリカ微粒子の組成
比率85/10/5を得た。次に80/10/10を得
て、75/10/15の組成物を得た。得られたこれら
の樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成形して組成比の
異なる6種類の試験片を得た。これらの試験片につい
て、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂
との比較結果を表10に示す。
【0104】
【表10】
【0105】(実施例11)メタクリル酸メチル100
部に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱
し、徐々に片末端水酸基の有機シリコーン(サイラプレ
ーンFM−0411(チッソ(株)製))を滴下しなが
ら重合反応させ、同時に徐々にメチルエチルケトン溶剤
分散の粒径7nmの上記末端アクリレート基をつけたシ
リカ微粒子を添加しながら重合反応させて、約1時間後
に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹脂/片
末端水酸基の有機シリコーン/シリカ微粒子の組成比率
90/5/5を得た。次に85/5/10を得て、80
/5/15の組成物を得た。続いて、アクリル樹脂/片
末端水酸基の有機シリコーン/シリカ微粒子の組成比率
85/10/5を得た。次に80/10/10を得て、
75/10/15の組成物を得た。得られたこれらの樹
脂組成物を乾燥して、加熱プレス成形して組成比の異な
る6種類の試験片を得た。これらの試験片について、摩
擦性、硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂との比
較結果を表11に示す。
【0106】
【表11】
【0107】以上、いずれの実施例についても、透明性
良好で、アクリル樹脂単独のものに比べ、摩擦性及び擦
傷性の向上が見られた。
【0108】(比較例1)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ン TM−0701(チッソ))を滴下しながら重合反
応させて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降さ
せ、アクリル樹脂/片末端二重結合の有機シリコーンの
組成比率70/30を得た。次に60/40の組成物を
得た。得られたこれらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プ
レス成形して組成の異なる2種類の試験片を得た。これ
らの試験片について、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の
現用アクリル樹脂との比較結果を表1に示す。
【0109】(比較例2)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に両末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ン FM−7711(チッソ))を滴下しながら重合反
応させて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降さ
せ、アクリル樹脂/両末端二重結合の有機シリコーンの
組成比率70/30を得た。次に60/40の組成物を
得た。得られたこれらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プ
レス成形して組成の異なる2種類の試験片を得た。これ
らの試験片について、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の
現用アクリル樹脂との比較結果を表2に示す。
【0110】(比較例3)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端水酸基の有機シリコーン(サイラプレーン
FM−0411(チッソ))を滴下しながら重合反応
させて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降さ
せ、アクリル樹脂/片末端水酸基の有機シリコーンの組
成比率70/30を得た。次に60/40の組成物を得
た。得られたこれらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プレ
ス成形して組成の異なる2種類の試験片を得た。これら
の試験片について、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の現
用アクリル樹脂との比較結果を表3に示す。
【0111】(比較例4)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ン TM−0701(チッソ))を滴下しながら重合反
応させ、徐々にメチルエチルケトン溶剤分散の粒径10
〜20nmのシリカ微粒子(スノーテックスMEK−S
T(日産化学))を滴下しながら重合反応させて、約1
時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹
脂/片末端二重結合の有機シリコーン/シリカ微粒子の
組成比率65/30/5を得た。次に60/30/10
を得て、55/30/15の組成物を得た。得られたこ
れらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成形して組成
の異なる3種類の試験片を得た。これらの試験片につい
て、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂
との比較結果を表4に示す。
【0112】(比較例5)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ン FM−7711(チッソ))を滴下しながら重合反
応させ、徐々にメチルエチルケトン溶剤分散の粒径10
〜20nmのシリカ微粒子(スノーテックス MEK−
ST(日産化学))を滴下しながら重合反応させて、約
1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル
樹脂/両末端二重結合の有機シリコーン/シリカ微粒子
の組成比率65/30/5を得た。次に60/30/1
0を得て、つづいて55/30/15の組成物を得た。
これらの得られた樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成
形して組成の異なる3種類の試験片を得た。これらの試
験片について、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の現用ア
クリル樹脂との比較結果を表5に示す。
【0113】(比較例6)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ン FM−0411(チッソ))を滴下しながら重合反
応させ、徐々にメチルエチルケトン溶剤分散の粒径10
〜20nmのシリカ微粒子(スノーテックス MEK−
ST(日産化学))を滴下しながら重合反応させて、約
1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル
樹脂/両末端二重結合の有機シリコーン/シリカ微粒子
の組成比率65/30/5を得た。次に60/30/1
0を得て、つづいて55/30/15の組成物を得た。
これらの得られた樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成
形して組成の異なる3種類の試験片を得た。これらの試
験片について、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の現用ア
クリル樹脂との比較結果を表6に示す。
【0114】(比較例7)シリカの表面に水酸基のつい
た、シラノール基(=Si−OH)のタイプ(AERO
SIL 300、粒径7nm:日本アエロジル)に末端
アクリレートのチタン系カップリング剤(チタントリア
クリレートイソプロポキサイド(上記分子式(7))A
KT877(チッソ(株)製)を通常方法で化学反応
(上記反応式(8))させ、シリカ表面にアクリレート
基をつけた。次に、メタクリル酸メチル100部に過酸
化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、徐々に
メチルエチルケトン溶剤分散の粒径7nmの上記末端ア
クリレート基のついたシリカ微粒子を添加しながら重合
反応させて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降
させ、アクリル樹脂/シリカ微粒子の組成比率70/3
0と60/40の組成物を得た。得られたこれらの樹脂
組成物を乾燥して、加熱プレス成形して組成比の異なる
2種類の試験片を得た。これらの試験片について、硬
度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂との比較結果を
表7に示す。
【0115】(比較例8)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々にエチルケトン溶剤分散の粒径7nmのメチル基を
つけたシリカ微粒子(AEROSIL R812)添加
しながら重合反応させて、約1時間後に凝固用溶剤エタ
ノールで沈降させ、アクリル樹脂/シリカ微粒子の組成
比率70/30と60/40の組成物を得た。得られた
これらの樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成形して組
成比の異なる2種類の試験片を得た。これらの試験片に
ついて、硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂との
比較結果を表8に示す。
【0116】(比較例9)メタクリル酸メチル100部
に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱し、
徐々に片末端二重結合の有機シリコーン(サイラプレー
ン TM−0701(チッソ(株)製))を滴下しなが
ら重合反応させ、同時に徐々にメチルエチルケトン溶剤
分散の粒径7nmの末端アクリレート基をつけたシリカ
微粒子を添加しながら重合反応させて、約1時間後に凝
固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹脂/片末端
二重結合の有機シリコーン/シリカ微粒子の組成比率6
5/30/5を得た。次に60/30/10を得て、5
5/30/15の組成物を得た。得られたこれらの樹脂
組成物を乾燥して、加熱プレス成形して組成比の異なる
3種類の試験片を得た。これらの試験片について、摩擦
性、硬度擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂との比較結
果を表9に示す。
【0117】(比較例10)メタクリル酸メチル100
部に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱
し、徐々に両末端二重結合の有機シリコーン(サイラプ
レーン FM−7711(チッソ(株)製))を滴下し
ながら重合反応させ、同時に徐々にメチルエチルケトン
溶剤分散の粒径7nmの末端アクリレート基をつけたシ
リカ微粒子を添加しながら重合反応させて、約1時間後
に凝固用溶剤エタノールで沈降させ、アクリル樹脂/両
末端二重結合の有機シリコーン/シリカ微粒子の組成比
率65/30/5を得た。次に60/30/10を得
て、55/30/15の組成物を得た。得られたこれら
の樹脂組成物を乾燥して、加熱プレス成形して組成比の
異なる3種類の試験片を得た。これらの試験片につい
て、摩擦性、硬度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂
との比較結果を表10に示す。
【0118】(比較例11)メタクリル酸メチル100
部に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱
し、徐々に片末端水酸基の有機シリコーン(サイラプレ
ーン FM−0411(チッソ))を滴下しながら重合
反応させ、同時に徐々にメチルエチルケトン溶剤分散の
粒径7nmの末端アクリレート基をつけたシリカ微粒子
を添加しながら重合反応させて、約1時間後に凝固用溶
剤エタノールで沈降させ、アクリル樹脂/片末端水酸基
の有機シリコーン/シリカ微粒子の組成比率65/30
/5を得た。次に60/30/10を得て、55/30
/15の組成物を得た。得られたこれらの樹脂組成物を
乾燥して、加熱プレス成形して組成比の異なる3種類の
試験片を得た。これらの試験片について、摩擦性、硬
度、擦傷性、透明性の現用アクリル樹脂との比較結果を
表11に示す。
【0119】以上、比較例1〜11については、いずれ
もアクリル樹脂単独のものに比べ、硬度及び透明性が不
十分であり、擦傷性の向上は見られなかった。また、比
較例7については、透明性は良好で擦傷性についても向
上が見られたが、アクリル樹脂単独のものに比べ、硬度
向上の効果は小さかった。
【0120】[太陽電池パネル用表面被覆材の評価方
法]耐傷付き性/防汚性の評価を以下の手順で行った。
まず、ソーラーシュミレーターにより光強度AM1.5
相当の光を太陽電池パネル試験片に照射して短絡電流を
測定し、各試験片の初期値とした。次に、JIS試験用
粉体12種50%、JIS試験用粉体8種50%を十分
混合した粉体と、水を1:1の割合で混合した汚染溶液
を一定面積の綿布に1cc付け、これを表面性測定機
(新東科学(株)製HEIDON 14DR)に取り付
け、試験片上で一定荷重、一定速度で摺動させた。一定
回数繰り返し反復させた後、汚染溶液を付けた綿布を替
え、同様に摺動させ、これを合計3サイクル行った。評
価後、短絡電流を測定し、初期値との比較から変換効率
の低減率を算出した。
【0121】(実施例12)メタクリル酸メチル100
部に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱
し、徐々に片末端2重結合有機シリコーン(サイラプレ
ーンTM−0701(チッソ))を滴下しながら重合反
応させて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降さ
せ、アクリル樹脂/片末端2重結合有機シリコーンの組
成比率95/5の組成物を得た。これを乾燥し、加熱プ
レス成形して厚み約100μmのアクリル樹脂組成物の
フィルム状成形品を得た。次に、このフィルム状成形品
をポリイミド上に製造されたアモルファスシリコン太陽
電池モジュールの受光面に重ね、この積層体を加熱プレ
ス成形して太陽電池パネル試験片を得た。得られた太陽
電池パネル試験片について耐傷付き性/防汚性の評価を
行った結果を表12に示す。
【0122】
【表12】
【0123】(実施例13)メタクリル酸メチル100
部に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱
し、徐々に片末端2重結合有機シリコーン(サイラプレ
ーンTM−0701(チッソ))を滴下しながら重合反
応させて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降さ
せ、アクリル樹脂/片末端2重結合有機シリコーンの組
成比率95/5の組成物を得た。これを乾燥し、加熱プ
レス成形して厚み約100μmのアクリル樹脂組成物の
フィルム状成形品を得た。未架橋状態のアクリルゴム
(Nipol AR32(日本ゼオン))をメチルエチ
ルケトンに溶解した溶液を、ポリイミド上に製造された
アモルファスシリコン太陽電池モジュールの受光面にバ
ーコーターを用いて塗布した後乾燥し、太陽電池受光面
に軟質層を形成した。次に、この軟質層面にアクリル樹
脂組成物のフィルム状成形品を重ね、この積層体を加熱
プレス成形して、本例の太陽電池パネル試験片を得た。
得られた太陽電池パネル試験片について耐傷付き性/防
汚性の評価を行った結果を表12に示す。
【0124】(実施例14)メタクリル酸メチル100
部に過酸化ベンゾイル0.5部を混合、90℃に加熱
し、徐々に片末端2重結合有機シリコーン(サイラプレ
ーンTM−0701(チッソ))を滴下しながら重合反
応させて、約1時間後に凝固用溶剤エタノールで沈降さ
せ、アクリル樹脂/片末端2重結合有機シリコーンの組
成比率95/5の組成物を得た。これを粉砕、乾燥した
後、押出し機とペレタイザーを用いて造粒した。次に、
ポリイミド上に製造されたアモルファスシリコン太陽電
池モジュールを射出成形型のコア面にポリイミド側が接
触するように固定し、型締めした後、型内に上述のアク
リル樹脂組成物を射出し、太陽電池パネル試験片を得
た。得られた太陽電池パネル試験片について耐傷付き性
/防汚性の評価を行った結果を表12に示す。
【0125】(比較例12)現用アクリル樹脂を加熱プ
レス成形して厚み約100μmのフィルム状成形品を得
た。次に、このフィルム状成形品をポリイミド上に製造
されたアモルファスシリコン太陽電池モジュールの受光
面に重ね、この積層体を加熱プレス成形して太陽電池パ
ネル試験片を得た。得られた太陽電池パネル試験片につ
いて耐傷付き性/防汚性の評価を行った結果を表12に
示す。
【0126】表12から明らかなように、実施例12〜
14は、現用アクリル樹脂を用いた比較例12に比べ、
変換効率の低減率が改善され、本発明のアクリル樹脂組
成物を用いた被覆材の効果が認めれられた。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特定の有機シリコーン系化合物を添加し、更には末端ア
クリレート基をつけたシリカ微粒子を添加してアクリル
樹脂を合成することとしたため、塗装フィルムのクリア
ー層や太陽電池パネル用表面被覆材の耐傷付き性を向上
させ、かつ、長期間の使用による傷や汚れによって光線
透過率を低減することなく、摩擦性、擦傷性、表面硬
度、防汚性や外観の美観を向上することができるアクリ
ル樹脂組成物、これを用いた塗装フィルム成形樹脂板及
び太陽電池パネル用表面被覆材を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクリル樹脂組成物の一実施例である
アクリル樹脂の模式図である。
【図2】本発明の塗装フィルム成形樹脂板の一実施例で
ある樹脂外板の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 9/00 C08K 9/00 C08L 83/04 C08L 83/04 H01L 31/04 H01L 31/04 F (72)発明者 清野 俊 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 半田 浩一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BG041 BG051 CP171 DJ016 GH00 GH01 GN00 4J026 AB44 BA19 DA15 GA01 GA09 4J027 AF05 BA07 CB03 CD08 4J100 AL01P AL08Q AL66Q BA80Q BA81Q CA04 JA01 5F051 AA05 BA18 GA05 JA04 JA05

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル樹脂に、高分子化合物の片方の
    末端に水酸基を有する有機シリコーン系化合物か、又は
    片方の末端あるいは両末端に二重結合を有する有機シリ
    コーン系化合物を含有させて成るアクリル樹脂組成物で
    あって、 上記有機シリコーン系化合物が、アクリルモノマー又は
    メタクリルモノマーと共重合又は混合可能であることを
    特徴とするアクリル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記有機シリコーン系化合物は、次の一
    般式(1) 【化1】 (式中のRはアルキル基、Meはメチル基を示す)で表
    され、片方の末端に二重結合を有することを特徴とする
    請求項1記載のアクリル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 上記有機シリコーン系化合物は、次の一
    般式(2) 【化2】 (式中のRはアルキル基、R’はアルキレン基、Meは
    メチル基を示す)で表され、両末端に二重結合を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のアクリル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記有機シリコーン系化合物が、n=8
    〜130で、数平均分子量が1000〜10000であ
    ることを特徴とする請求項3記載のアクリル樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 上記有機シリコーン系化合物は、次の一
    般式(3) 【化3】 (式中のRはアルキル基、R’はアルキレン基、Meは
    メチル基を示す)で表され、片方の末端に水酸基を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のアクリル樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 上記有機シリコーン系化合物及び有機シ
    ラン系化合物が、n=10〜130で、数平均分子量が
    1000〜10000であることを特徴とする請求項5
    記載のアクリル樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 上記アクリルモノマーに対する有機シリ
    コーン系モノマーの共重合又は混合比率が、1〜30%
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの
    項に記載のアクリル樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 シリカ表面に水酸基又はメチル基の結合
    したシリカ微粒子を更に混合して成ることを特徴とする
    請求項1〜7のいずれか1つの項に記載のアクリル樹脂
    組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1つの項に記載
    のアクリル樹脂組成物をクリアー層として有する塗装フ
    ィルムと樹脂基材とをインサート成形により一体成形し
    て成ることを特徴とする塗装フィルム成形樹脂板。
  10. 【請求項10】 上記塗装フィルムは、上記クリアー層
    と着色層とバッキング材層とが積層し、一体成形して成
    ることを特徴とする請求項9記載の塗装フィルム成形樹
    脂板。
  11. 【請求項11】 上記塗装フィルムが、溶融押出フィル
    ム成形又は熱ラミネート成形により製膜されて成ること
    を特徴とする請求項10記載の塗装フィルム成形樹脂
    板。
  12. 【請求項12】 太陽電池の受光面側に被覆して用いら
    れる太陽電池パネル用表面被覆材であって、請求項1〜
    8のいずれか1つの項に記載のアクリル樹脂組成物を用
    いて成るクリアー層であることを特徴とする太陽電池パ
    ネル用表面被覆材。
  13. 【請求項13】 上記クリアー層が、フィルム状又はシ
    ート状であって、直接に又は接着層及び/若しくは軟質
    層を介して上記太陽電池に被覆されることを特徴とする
    請求項12記載の太陽電池パネル用表面被覆材。
  14. 【請求項14】 太陽電池又は接着層及び/若しくは軟
    質層を積層した太陽電池を型内に配置し、請求項1〜8
    のいずれか1つの項に記載のアクリル樹脂組成物を充填
    して該太陽電池を被覆したことを特徴とする太陽電池パ
    ネル。
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