JP2002121467A - 撥水性塗膜形成用樹脂組成物 - Google Patents

撥水性塗膜形成用樹脂組成物

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JP2002121467A JP2000316247A JP2000316247A JP2002121467A JP 2002121467 A JP2002121467 A JP 2002121467A JP 2000316247 A JP2000316247 A JP 2000316247A JP 2000316247 A JP2000316247 A JP 2000316247A JP 2002121467 A JP2002121467 A JP 2002121467A
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water
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Mitsuo Minamishima
光男 南島
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Fujikura Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品表面に撥水性に優れた塗膜を形成するこ
とのできる樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル1
00重量部に対し、(メタ)アクリレート基を有するシ
ロキサンオリゴマー0.1〜10重量部を共重合してな
る共重合体であることを特徴とする撥水性塗膜形成用樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品表面に撥水性
に優れた塗膜を形成することのできる樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】物品表面を撥水性にする必要性は、例え
ば、自動車のフロントガラスないしバックミラー、道路
標識またはロードミラー、ラジエーター用フィン、種々
のプラスチック成型品等多くの分野で望まれている。物
品表面を撥水性にする方法としては、シリコーンオイ
ル、フッ素化合物等の撥水剤を塗布する方法が古くから
知られているが、この場合の撥水剤は油状物質であるた
め、物品表面から簡単に除去され易く、長期間にわたっ
て撥水性を持続させることが難しいという問題がある。
【0003】上記撥水剤における問題を解決するため、
最近では撥水性を有する塗膜で物品表面を被覆する方法
が提案されており、またそのための撥水性塗膜形成用の
組成物も数多く提供されている。例えば、「−O−Si
(CH−」の繰り返し単位を有し、かつその分子
両末端に(メタ)アクリロイル基を有するシロキサンマ
クロモノマーを、水酸基含有ビニルモノマーおよび必要
によりこれらと共重合可能な他の不飽和モノマーと共重
合せしめて水酸基含有シロキサンポリマーとし、これを
架橋剤で硬化せしめることからなる撥水性塗膜形成用の
ポリマー組成物が提案されている(特開平11−293
184号公報)。
【0004】また、同様に「−O−Si(CH
−」の繰り返し単位を有しかつその分子片末端に(メ
タ)アクリロイル基を有するシロキサンマクロモノマー
を、水酸基含有ビニルモノマーおよび必要によりこれら
と共重合可能な他の不飽和モノマーと共重合せしめて水
酸基含有シロキサンポリマーとし、これを架橋剤で硬化
せしめることからなる撥水性塗膜形成用のポリマー組成
物が提案されている(特開平11−293199号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載のポリ
マー組成物は、いずれもそのポリマー骨格中にシロキサ
ン単位を含有しており、このシロキサン単位によって形
成される塗膜に撥水性が付与される。しかし、該ポリマ
ー組成物は、塗膜形成に際して架橋剤を必要とする二液
硬化型であるため、使用直前に架橋剤成分を混合しなけ
ればならないという煩雑さがある他、架橋剤の混合直後
から硬化反応が進行し、塗料粘度が上昇する傾向がある
ので、二液混合後はできるだけ短時間内に使い切らなけ
ればならないという問題がある。
【0006】また、上記ポリマー組成物は、撥水性に寄
与するシロキサン単位を含有していると同時に、撥水性
にマイナスに作用する親水性の水酸基も含有しており、
このため、塗膜に含有するシロキサン単位に見合っただ
けの撥水効果が充分に発揮されないという問題がある。
その上、この水酸基が塗膜表面に存在すると該水酸基部
分に水滴が凝集し、同時にその水滴が大気中の浮遊物質
ないし汚染物質を取り込み、雨じみといった塗膜欠陥を
生じさせるという問題もある。もっともポリマー中の水
酸基は、最終的には架橋剤によって消費され塗膜中に残
留する可能性としては小さいが、しかし水酸基を完全に
消費させるためには、過不足の生じないような架橋剤の
添加が必要となり、二液混合型塗料における架橋剤の混
合作業の煩雑さを増大させるという問題がある。
【0007】さらに、上記ポリマー組成物の構成成分で
ある水酸基含有シロキサンポリマーは、親水性の水酸基
含有ビニルモノマーと疎水性のポリシロキサンモノマー
を有機溶媒中で共重合せしめて製造されているが、この
ような極性の異なるモノマー混合物を有機溶媒中で共重
合すると、重合系が増粘したり、ゲル化したり、あるい
は分離したりする傾向があるので、有機溶媒の選択、重
合条件の厳密なコントロールなど重合操作がより複雑に
なるという問題がある。特に重合時の増粘、ゲル化、分
離等の傾向は、水酸基含有シロキサンポリマーを高分子
量化しようとした場合に顕著となるので、上記ポリマー
組成物においては高分子量ポリマーを製造するのが難し
いという問題がある。
【0008】従って、本発明は、上記撥水性ポリマー組
成物の有する問題の解消を目的とするもので、撥水性塗
膜の形成に際して架橋剤の混合といった操作を必要とせ
ず、撥水性にマイナスに作用する成分を排除することに
よって高い撥水効果の得られる塗膜が形成でき、かつ煩
雑な重合工程を経ることなく容易に製造することのでき
る撥水性塗膜形成用樹脂組成物の提供を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の撥水性塗膜形成用樹脂組成物(以下、本発明
樹脂組成物という)は、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル100重量部に対し、(メタ)アクリレート基を
有するシロキサンオリゴマー0.1〜10重量部を共重
合してなる共重合体を主成分としてなることを特徴とし
ており、本発明樹脂組成物においては、(メタ)アクリ
レート基を有するシロキサンオリゴマーとして、下記式
(1)で表される化合物(以下、シロキサンオリゴマー
Aという)、
【0010】
【化4】 〔式中、R1およびR4は同一または異なって水素原子ま
たはメチル基を表し、R 2およびR3は同一または異なっ
て炭素数1〜6の2価の炭化水素基を表し、 R は炭
素数1〜10のアルキル基を表し、nは6〜300の整
数を表す〕 下記式(2)で表される化合物(以下、シロキサンオリ
ゴマーBという)、
【0011】
【化5】 〔式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭
素数1〜6の2価の炭化水素基を表し、Rは炭素数1
〜10のアルキル基を表し、nは6〜300の整数を表
す〕および、下記式(3)で表される化合物(以下、シ
ロキサンオリゴマーCという)、
【0012】
【化6】 〔式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭
素数1〜6の2価の炭化水素基を表す〕から選ばれた少
なくとも1種であるのが好ましい。
【0013】本発明樹脂組成物は、上記のように(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルおよび(メタ)アクリ
レート基を有するシロキサンオリゴマーを必須成分とす
る共重合体であり、両成分はいずれも疎水性であるの
で、例えば、有機溶媒中で溶液重合して製造する場合で
あっても、重合系が増粘し、あるいは分離するといった
不都合を生じることがなく、高分子量の重合体も容易に
製造できるという特徴を有している。また、該共重合体
には、撥水性を阻害する親水性成分を全く含有していな
いので、撥水性に寄与するシロキサンオリゴマーの使用
量を比較的少量としているにもかかわらず、撥水効果の
高い塗膜が形成できるという特徴をも有している。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において用いることのでき
る(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アクリル酸
またはメタクリル酸のアルキルエステルまたはシクロア
ルキルエステルである。該(メタ)アクリル酸のアルキ
ルエステルまたはシクロアルキルエステルにおいて、ア
ルキル基の炭素数は特に限定するものではないが、アル
キル基の炭素数が多くなるにともなって最終的に得られ
る共重合体のガラス転移点が低下し、形成される塗膜に
タック(粘着性)が生じ、ごみ、砂埃などが付着し易く
なるという欠点が生じるようになるので、本発明におい
てはアルキル基の炭素数が18以下であるのが好まし
く、特に10以下であるのが好ましい。
【0015】本発明において好ましく用いることのでき
る(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例として
は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸−(nまたはiso)−プロ
ピル、(メタ)アクリル酸−(n、isoまたはter
t)−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)
アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
−n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどであり、これら
はそれぞれ単独であるいは2種以上の組み合わせで用い
ることができる。
【0016】また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルは、これらと共重合可能なその他のビニルモノマ
ーを併用することもできる。用いることのできるその他
のビニルモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル、アクリ
ロニトリルなどが挙げられ、これらビニルモノマーは形
成される塗膜の特性を損なわない範囲、好ましくは(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して
5重量部を越えない範囲で用いることができる。
【0017】本発明樹脂組成物を構成する他の成分であ
る(メタ)アクリレート基を有するシロキサンオリゴマ
ーは、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル100
重量部に対し0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜
8重量部、特に好ましくは1〜5重量部の範囲の共重合
比で用いられる。該共重合比において、シロキサンオリ
ゴマーが0.1重量部より少ないと形成される塗膜に充
分な撥水性が得られず、これとは反対に10重量部より
多くなっても共重合比に比例した程の撥水効果が望め
ず、むしろコスト上昇を招くので好ましくない。
【0018】なお、本発明樹脂組成物に用いられる(メ
タ)アクリレート基を有するシロキサンオリゴマーは、
上記シロキサンオリゴマーA、シロキサンオリゴマーB
およびシロキサンオリゴマーCから選ばれた少なくとも
1種であるのが好ましいが、これらシロキサンオリゴマ
ーの中でも、分子片末端に(メタ)アクリレート基を有
するシロキサンオリゴマーBまたはシロキサンオリゴマ
ーCは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重
合において、例えば、有機溶媒中で溶液重合をおこなっ
た場合でも重合系の粘度上昇といった重合操作上のトラ
ブルが少く、特に高分子量の共重合体が得られやすい利
点があるので、本発明においては、分子片末端に(メ
タ)アクリレート基を有するシロキサンオリゴマーBお
よび/またはCを用いるのが好ましい。
【0019】また、上記式(1)で表される分子両末端
に(メタ)アクリレート基を有するシロキサンオリゴマ
ーAは、シロキサンオリゴマーBまたはCと混合して用
いると、上記片末端に(メタ)アクリレート基を有する
シロキサンオリゴマーによって得られる効果に加え、塗
料化した際の塗料の流動性が良好となり、表面平滑性に
優れた塗膜が形成できるようになる利点があるので、本
発明においてはシロキサンオリゴマーAに、シロキサン
オリゴマーBまたはCを混合して用いるのが好ましい。
該混合する場合の混合割合について特に限定するもので
はないが、シロキサンオリゴマーA/シロキサンオリゴ
マーBまたはC=10〜90重量%/90〜10重量%
の範囲が好ましく、30〜70重量%/70〜30重量
%の範囲が特に好ましい。
【0020】本発明において用いることのできる上記シ
ロキサンオリゴマーAの具体例としては、東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン(株)社製「商品名、BY16−
152」、同「商品名、BX16−152B」、同「商
品名、BX16−152C」、信越化学工業(株)社製
「商品名、X−22−164B」、同「商品名、X−2
2−164C」などであり、シロキサンオリゴマーBの
具体例としては、信越化学工業(株)社製「商品名、X
−22−174DX」などであり、シロキサンオリゴマ
ーCの具体例としては、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン(株)社製「商品名、BX16−122A」、同
「商品名、BY16−122A」、信越化学工業(株)
社製「商品名、X−22−2404」、チッソ(株)社
製「商品名、PS406」などである。
【0021】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
とシロキサンオリゴマーの共重合体の分子量について特
に限定するものではないが、塗料化の際の作業性、塗膜
形成に際しての塗布作業性などを考慮して、数平均分子
量が50,000〜250,000の範囲で適宜とする
ことができる。例えば、スプレー塗装によって塗膜形成
しようとした場合、該共重合体の数平均分子量が50,
000〜l50,000であると、糸引き現象を生ずる
ことなく塗膜形成が可能であり、ロールコータートもし
くはバーコーター等で塗膜形成する場合には、該共重合
体の数平均分子量はl50,000〜250,000と
するのが好ましい。該共重合体の数平均分子量が50,
000より小さいと、形成される塗膜の強度が小さくな
り耐久性に劣るようになる。また該共重合体の数平均分
子量が250,000より大きいと、液状塗料とした際
の塗料粘度が高くなって塗装作業性に劣るようになる。
【0022】本発明樹脂組成物は、上記(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルと(メタ)アクリレート基を有す
るシロキサンオリゴマーを、一般に公知の種々の重合
法、例えば、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸
濁重合法、分散重合法等により共重合せしめることによ
って製造することができる。なお、これら各重合法に従
えば、本発明樹脂組成物は固形状で得られたり、あるい
は種々の溶媒ないし分散媒に溶解ないし分散した状態の
液状で得られたりするのが一般的であるが、これらいず
れの場合も本発明樹脂組成物とすることができる。
【0023】例えば、溶液重合等によって本発明樹脂組
成物が液状で得られた場合は、そのままの状態でクリヤ
ー塗料として用いても良く、必要ならばこれに、着色顔
料、体質顔料、染料、界面活性剤、紫外線吸収剤、およ
びその他通常塗料に用いられているそれ自体既知の各種
添加剤等を任意に配合し、常法に従って塗料化すること
によって撥水性塗膜形成用塗料とすることができる。ま
た、塊状重合によって本発明樹脂組成物が固体状で得ら
れた場合は、必要ならばこれを粗粉砕し、塗料用各種添
加剤を配合し、溶融混練後、微粉砕して粉体塗料として
用いることができ、あるいは、固体状樹脂を適宜な有機
溶媒に溶解して樹脂ワニスとし、前記液状樹脂の場合と
同様に液状塗料としても良い。
【0024】特に、上記重合法の中でも有機溶媒中で重
合反応を進める溶液重合法は、重合操作が比較的容易で
あること、および、得られる共重合体が有機溶媒溶液で
あるため、塗料化の際の各種塗料用添加剤の配合処方が
容易であり、また、塗膜形成の際の塗装作業が容易であ
るなどの利点があることから、本発明樹脂組成物は溶液
重合法で製造するのが好ましい。
【0025】上記溶液重合法自体特殊なものではなく、
例えば、有機溶媒中で必要ならば適宜の重合開始剤の存
在下、約50〜150℃の温度で、1〜15時間反応さ
せることによって共重合体を得ることができる。その際
の有機溶媒としては、トルエン、キシレン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコールなど
が使用可能であり、重合開始剤としては、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキサイド系化合物、クミルパーオキシネオデカノ
レートなどの有機過酸化物系開始剤、および、アゾビス
イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−
ジメチル)バレロニトリル、1,1’−アゾビス−(シ
クロヘキサン)カルボニトリルなどのアゾ系開始剤など
が使用できる。
【0026】上記本発明樹脂組成物は、撥水性表面とす
ることが望まれている種々の物品の表面塗装に好適に用
いることができる。具体例としては、ガラス(自動車用
ガラス、建築物用窓ガラス、鏡など)、金属(ラジエー
ター金属フィン、車両、各種道路標識など)、プラスチ
ック(成型品、板、シート、園芸ハウス展張用フィルム
など)、無機材料(瓦、石材、コンクリート、陶器な
ど)、有機材料(木材、紙、皮革、塗膜面など)等の物
品が挙げられる。
【0027】これら物品表面への塗装は、一般に公知の
種々の塗装方法でおこなうことができる。具体的には、
エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、刷毛塗り、
浸漬塗り、ロールコート塗装、カーテンフローコーター
塗装、静電塗装などである。また、形成される塗膜の厚
さは、被塗物の用途に応じて広い範囲で変えることがで
きるが、一般的には1〜200μm、特に10〜100
μm程度とするのが好ましい。
【0028】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
なお、以下の実施例の配合処方において、各成分の配合
量は特に断りのない限り重量部で示した。
【0029】実施例1 温度計、還流冷却器、攪拌機および滴下装置を備えた4
つ口フラスコに、酢酸エチルおよびイソプロピルアルコ
ールの等量混合用媒を仕込み、撹拌下に下記組成で(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、シロキサンオリゴマ
ー(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名B
X16−122A)および重合触媒(過酸化ベンゾイ
ル)を仕込み、80℃で6時間溶液重合をおこない、こ
れにさらに過酸化ベンゾイル0.2部を追加し、80℃
で4時間熱処理をおこない、共重合体溶液を得た(溶液
中の共重合体濃度=約15重量%、共重合体の数平均分
子量=約220,000)。 メチルメタクリレート 51部 エチルメタクリレート 20部 n−ブチルメタクリレート 24部 ブチルアクリレート 4.8部 メタクリル酸 0.2部 シロキサンオリゴマー 5部 過酸化ベンゾイル 0.2部
【0030】上記で得た重合体溶液を、ガラス板上に、
ドクターブレードを用い、乾燥塗膜厚が約80μmとな
るように塗布し、乾燥した。このようにして形成された
塗膜表面に、0.03gの水滴を垂らした後、ガラス板
を傾斜させ、水滴が流下し始める角度を測定しところ1
8度であった。なお、この試験において傾斜角が小さい
程撥水性良好とした。
【0031】実施例2、3、および比較例1 上記実施例1の組成において、シロキサンオリゴマーの
配合量をそれぞれ1部(実施例2)、10部(実施例
3)、0部(比較例1)とした以外は全く同様に操作し
て共重合体溶液を得た(それぞれの共重合体の数平均分
子量=200,000〜230,000)。次いで、同
様にして撥水性を評価した。評価結果は下記の通りであ
った。 実施例2 20度 実施例3 30度 比較例1 35度
【0032】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係わる
撥水性塗膜形成用樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルに、上記特定のシロキサンマクロモノマ
ーを共重合せしめた構成としており、該共重合体には撥
水性にマイナスに作用する成分を全く含有しないので、
比較的小割合のシロキサンマクロモノマーの配合におい
ても撥水性に優れた塗膜を形成することができる。ま
た、本発明樹脂組成物を得るための重合操作も容易で、
特に高分子量の共重合体でも容易に製造できるという利
点もあり、撥水性を必要とする物品の表面被覆のために
極めて有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル1
    00重量部に対し、(メタ)アクリレート基を有するシ
    ロキサンオリゴマー0.1〜10重量部を共重合してな
    る共重合体を主成分としてなることを特徴とする撥水性
    塗膜形成用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記(メタ)アクリレート基を有するシ
    ロキサンオリゴマーが、下記式(1)、(2)および
    (3)で表される化合物から選ばれた少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項1記載の撥水性塗膜形成用
    樹脂組成物。 【化1】 〔式中、R1およびR4は同一または異なって水素原子ま
    たはメチル基を表し、R 2およびR3は同一または異なっ
    て炭素数1〜6の2価の炭化水素基を表し、nは6〜3
    00の整数を表す〕 【化2】 〔式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭
    素数1〜6の2価の炭化水素基を表し、Rは炭素数1
    〜10のアルキル基を表し、nは6〜300の整数を表
    す〕 【化3】 〔式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭
    素数1〜6の2価の炭化水素基を表す〕
  3. 【請求項3】 前記共重合体が、数平均分子量50,0
    00〜250,000である請求項1記載の撥水性塗膜
    形成用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記共重合体が、溶液重合法によって製
    造されたものである請求項1または3項のいずれかに記
    載の撥水性塗膜形成用樹脂組成物。
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