JP2001328204A - 容器用フィルムラミネート金属板及びその製造方法 - Google Patents

容器用フィルムラミネート金属板及びその製造方法

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JP2001328204A
JP2001328204A JP2001071457A JP2001071457A JP2001328204A JP 2001328204 A JP2001328204 A JP 2001328204A JP 2001071457 A JP2001071457 A JP 2001071457A JP 2001071457 A JP2001071457 A JP 2001071457A JP 2001328204 A JP2001328204 A JP 2001328204A
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浩樹 岩佐
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啓 久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内容物取り出し性(内容物の取り出し易さ)
を確保するとともに、容器加工に要求される成形性、密
着性、耐衝撃性を兼ね備えた容器用フィルムラミネート
金属板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリエステルを主成分とする樹脂フィル
ムを樹脂フィルムA、前記ポリエステルを主成分とする
樹脂フィルムであって、更に、質量比で樹脂に対して
0.10〜2.0%のワックス成分を含有する樹脂フィ
ルムを樹脂フィルムBとしたとき、容器成形後に容器内
面側になる金属板の表面に樹脂フィルムB、容器成形後
に容器外面側になる金属板の表面に樹脂フィルムAをラ
ミネートする。前記ワックス成分としてカルナウバろう
若しくはステアリン酸エステルを含有する。前記フィル
ムラミネート金属板を製造するにあたり、該フィルムを
金属板にラミネートする際にフィルムの金属板に接する
界面の温度がそのフィルムの融点以上になる時間を1〜
20msecとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、食品缶
詰の缶胴及び蓋に用いられるフィルムラミネート金属板
とその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、
製缶工程での成形性及び密着性が良好であり、内容物充
填後の内容物取り出し性及び耐衝撃性に優れる容器用フ
ィルムラミネート金属板とその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、食缶に用いられる金属缶用素材で
あるティンフリースチール(TFS)およびアルミニウ
ム等の金属板には塗装が施されていた。この塗装を施す
技術は、焼き付け工程が複雑であるばかりでなく、多大
な処理時間を必要とし、さらに多量の溶剤を排出すると
いう問題を抱えていた。そこで、これらの問題を解決す
るため、熱可塑性樹脂フィルムを加熱した金属板に積層
する方法が数多く提案されている。
【0003】これらの提案の多くは、フィルムと基材で
ある金属板の密着性及び成形性の改善に関するものであ
り、その技術的思想は、概ね極性基を有するフィルム
(ポリエステル樹脂等)の適用(例えば、特開昭63−
236640号公報等)、フィルム表面へのコロナ放
電等の処理による活性化等に代表される表面自由エネル
ギーの増大(例えば、特開平5−200961号公報
等)に関するものである。
【0004】前記で提案されているラミネート金属板を
食品缶詰用途に使用すると、容器から内容物を取り出す
際に、内容物が容器内面に強固に付着してしまい、内容
物を取り出しにくいという問題がある。この問題は、消
費者の購買意欲と密接に関係するため、内容物の取り出
しやすさを改善することは、消費者の購買意欲を確保す
る上で極めて重要である。それにもかかわらず、これま
で内容物の取り出し易さの改善に対する考慮は全くなさ
れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって本発明は、上記
事情を考慮し、内容物取り出し性(内容物の取り出し易
さ)を確保するとともに、容器加工に要求される成形
性、密着性、耐衝撃性を兼ね備えた容器用フィルムラミ
ネート金属板とその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、ポリエステルを主
成分としワックス成分が適量添加されたフィルムを用い
たラミネート金属板によって、この目的が達成されるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明の要旨は以下のとおりであ
る。 (1)ポリエステルを主成分とする樹脂フィルムを樹脂
フィルムA、また前記ポリエステルを主成分とする樹脂
フィルムであって、更に、質量比で樹脂に対して0.1
0〜2.0%のワックス成分を含有する樹脂フィルムを
樹脂フィルムBとしたとき、容器成形後に容器内面側に
なる金属板の表面に樹脂フィルムB、容器成形後に容器
外面側になる金属板の表面に樹脂フィルムAをラミネー
トしたことを特徴とする容器用フィルムラミネート金属
板。
【0008】(2)ワックス成分としてカルナウバろう
若しくはステアリン酸エステルを含有することを特徴と
する前記(1)に記載の容器用フィルムラミネート金属
板。 (3)ポリエステルフィルムが、固体高分解能NMRに
よる構造解析における1,4配位のベンゼン環炭素の緩
和時間T1ρが150msec以上である二軸延伸ポリ
エステルフィルムであることを特徴とする前記(1)ま
たは(2)に記載の容器用フィルムラミネート金属板。
【0009】(4)ラミネート後の樹脂フィルムA、樹
脂フィルムBの複屈折率が0.02以下である領域が金
属板との接触界面からフィルム厚み方向に5μm未満で
あることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに
記載の容器用フィルムラミネート金属板。 (5)樹脂フィルムA、樹脂フィルムBを構成するポリ
エステル単位の90モル%以上がエチレンテレフタレー
ト単位であることを特徴とする前記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の容器用フィルムラミネート金属板。
【0010】(6)樹脂フィルムA、樹脂フィルムBが
少なくとも2層以上から構成され、金属板に接するラミ
ネート層と、この層を除く他の各層との固有粘度差がい
ずれも0.01〜0.5であることを特徴とする前記
(1)〜(5)のいずれかに記載の容器用フィルムラミ
ネート金属板。 (7)樹脂フィルムBが少なくとも2層以上から構成さ
れ、該樹脂フィルムBは、内容物と接する最上層にの
み、質量比で樹脂に対して0.10〜2.0%のワック
ス成分を含有することを特徴とする前記(1)〜(6)
のいずれかに記載の容器用フィルムラミネート金属板。
【0011】(8)前記(1)〜(7)のいずれかの項
に記載の容器用フィルムラミネート金属板を製造するに
あたって、フィルムを金属板にラミネートする際に、フ
ィルムの金属板に接する界面の温度が、そのフィルムの
融点以上になる時間を1〜20msecとすることを特
徴とする容器用フィルムラミネート金属板の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のラミネート金属板は、樹脂フィルム(樹
脂フィルムA、樹脂フィルムB)としてポリエステルを
主成分とする樹脂フィルムを使用する。樹脂フィルムの
主成分であるポリエステルとは、ジカルボン酸成分とグ
リコール成分からなるポリマであり、ジカルボン酸成分
としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカル
ボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等
を挙げることができる。なかでもこれらのジカルボン酸
成分のうち、テレフタル酸が耐熱性、味特性の点から好
ましい。
【0013】一方、グリコール成分としては、例えばエ
チレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジ
メタノール等の指環族グリコール、ビスフェノールA、
ビスフェノールS等の芳香族グリコール等が挙げられ
る。なかでもこれらのグリコール成分のうちエチレング
リコールが好ましい。なお、これらのジカルボン酸成
分、グリコール成分は2種以上を併用してもよい。
【0014】また、本発明の効果を阻害しない限りにお
いて、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロール
プロパン等の多官能化合物を共重合してもよい。
【0015】本発明において、使用するポリエステル中
に含有されるアンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、
チタン化合物から任意に選択される金属化合物の金属元
素量は耐熱性、味特性の点で、質量比で、ポリエステル
樹脂に対して0.01ppm以上1000ppm未満と
することが好ましく、さらに好ましくは0.05ppm
以上800ppm未満、特に好ましくは0.1ppm以
上500ppm未満である。
【0016】主としてゲルマニウム化合物が含有されて
いると、製缶工程で乾燥、レトルト処理などの高温熱履
歴を受けた後の味特性が良好となるので好ましい。ま
た、主としてアンチモン化合物を含有すると、副生成す
るジエチレングリコール量が低減でき耐熱性が良好とな
るので好ましい。また熱安定剤として、質量比で、ポリ
エステル樹脂に対してリン化合物を10〜200pp
m、好ましくは15〜100ppm加えてもよい。リン
化合物としては、リン酸や亜リン酸化合物などがあげら
れるが、特に限定するものではない。
【0017】また、ポリエステルには、必要に応じて、
酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料、
帯電防止剤、結晶核剤等を配合できる。
【0018】以上より成るポリエステルは、引張強度・
弾性率・衝撃強度等の機械特性に優れるとともに極性を
有するため、これを主成分とすることでフィルムの密着
性・成形性を容器加工に耐えうるレベルまで向上させる
とともに容器加工後の耐衝撃性を付与させることも可能
となる。
【0019】また本発明では、容器成形後に容器内面側
になる樹脂フィルム(樹脂フィルムB)が、質量比で、
樹脂に対して0.10〜2.0%のワックス成分を含有
するポリエステルフィルムであることを規定する。添加
物としてワックス成分を含有させる理由は、フィルム
の表面エネルギーを低下させることと、フィルム表面
への潤滑性付与である。の効果によってフィルムに内
容物が密着し難くなり、の効果によってフィルム表面
の摩擦係数を低下させることでもって内容物の取り出し
性を飛躍的に向上させることが可能となる。
【0020】0.10%以上に限定した理由は、0.1
0%未満となると、上記の、の効果が乏しくなり、
内容物の取り出し性が劣るためである。また、2.0%
以下に限定した理由は、2.0%を超えると内容物取り
出し性がほぼ飽和してしまい特段の効果が得られないと
ともに、フィルム成膜技術的にも困難な領域であり生産
性に乏しくコスト高を招いてしまうためである。
【0021】また、添加するワックス成分としては、有
機・無機滑剤が使用可能であるが、脂肪酸エステル等の
有機滑剤が望ましく、中でも植物ろうの一つであって天
然ワックスであるカルナウバろう(主成分:CH3(CH
2)24COO(CH2)29CH3であり、この他種々の脂肪族
とアルコールからなる成分も含有する。)あるいは、ス
テアリン酸エステルは上記の、効果が大きく、かつ
分子構造上当該フィルムへの添加が容易であるため好適
である。なお、前記したワックスを含有するポリエステ
ルフィルムは、ポリエステルに所定量のワックスを配合
した後、通常の製膜法により製造できる。
【0022】なお、以上の効果は、ワックス成分をフィ
ルム表面に塗布することによっては得られない。食品缶
詰等は、内容物充填後に殺菌のためレトルト処理を施す
が、その際表面に予め塗布されたワックスが内容物に吸
収されてしまうからである。本発明のようにフィルム内
に添加した場合は、レトルト処理の間に徐々にワックス
が表面に濃化するため全てが内容物に吸収されることな
く、もって前記した効果を確実に発現することが可能と
なる。
【0023】更に、DTR缶等のようなより高度な加工
容器への適用を目的とする場合は、当該ポリエステルフ
ィルムが、固体高分解能NMRによる構造解析における
1,4配位のベンゼン環炭素の緩和時間T1ρが150
msec以上である二軸延伸ポリエステルフィルムであ
ることが好ましい。二軸延伸フィルムは未延伸フィルム
に比べて優れた特徴をもち、引張強度、引裂強さ、衝撃
強さ、水蒸気透過性、ガス透過性などの性質が著しく向
上するためである。
【0024】緩和時間T1ρは分子運動性を表すもので
あり、緩和時間T1ρを増加すると、フィルム内の非晶
部の拘束力が高まる。二軸延伸フィルムの状態におい
て、1、4位のベンゼン環炭素の緩和時間T1ρを増加
すると、前記部位の分子整列性を制御し結晶構造にも似
た安定構造を形成し、これによって、成形時における非
晶部分の結晶化を抑制できるようになる、即ち非晶部の
運動性が低下し、結晶化のための再配向挙動が抑制され
るようになる。緩和時間T1ρを150msec以上と
することで、上記の優れた効果を十分に発揮できるよう
になり、ラミネート後に高度の加工が行われる場合であ
っても、優れた成形性・耐衝撃性が得られるようにな
る。前記観点から、緩和時間T1ρは、180msec
以上であることが好ましく、200msec以上である
ことがさらに好ましい。
【0025】緩和時間T1ρを150msec以上にす
る方法としては、フィルム製造時に縦延伸工程で高温予
熱法、高温延伸法を組み合わせて採用することにより可
能であるが、特に限定されるものではなく、例えば原料
の固有粘度、触媒、ジエチレングリコール量や延伸条
件、熱処理条件などの適正化によっても可能である。フ
ィルム製造時の縦延伸の予熱温度としては、90℃以上
が好ましく、より好ましくは100℃以上、更に好まし
くは110℃以上である。また延伸温度は105℃以上
が好ましく、より好ましくは110℃以上、さらに好ま
しくは115℃以上である。
【0026】また、金属板上にラミネートされた後の該
フィルムの構造としては、複屈折率が0.02以下であ
る領域を、金属板との接触界面からフィルム厚み方向に
5μm未満とすることが望ましい。ラミネート金属板の
製造は、フィルムを熱せられた金属板に接触させ圧着す
ることで金属板界面のフィルム樹脂を溶融させ金属板に
濡れさせることでフィルムとの接着を行うのが通常であ
る。従って、フィルムと金属板との密着性を確保するた
めにはフィルムが溶融していることが必要であり、必然
的にラミネート後の金属板と接する部分のフィルム複屈
折率は低下することとなる。本発明に規定するように、
この部分のフィルム複屈折率が0.02以下であれば、
ラミネート時のフィルム溶融濡れが十分であることを示
し、従って優れた密着性を確保することが可能となる。
【0027】このようなポリエステル樹脂の複屈折率
は、以下の測定手法にて求められる値を採用する。偏光
顕微鏡を用いてラミネート金属板の金属板を除去した後
のフィルムの断面方向のレタデーションを測定し、樹脂
フィルムの断面方向の複屈折率を求める。フィルムに入
射した直線偏光は、二つの主屈折率方向の直線偏光に分
解される。この時、高屈折率方向の光の振動が低屈折率
方向よりも遅くなり、そのためフィルム層を抜けた時点
で位相差を生じる。この位相差をレタデーションRと呼
び、複屈折率△nとの関係は、式(1)で定義される。
【0028】△n=R/d…(1) 但し、d:フィルム層の厚み 次に、レタデーションの測定方法について説明する。単
色光を偏光板を通過させることで、直線偏光とし、この
光をサンプル(フィルム)に入射する。入射された光は
上記のように、レタデーションを生じるため、フィルム
層を透過後、楕円偏光となる。この楕円偏光はセナルモ
ン型コンペンセーターを通過させることにより、最初の
直線偏光の振動方向に対してθの角度をもった直線偏光
となる。このθを偏光板を回転させて測定する。レタデ
ーションRとθの関係は式(2)で定義される。 R=λ・θ/180 …(2) 但し、λ:単色光の波長 よって複屈折率△nは、式(1)、(2)から導き出さ
れる式(3)で定義される。 △n=(θ・λ/180)/d…(3) また、上記に示す複屈折率が0.02以下の部分の厚み
は、金属板との接触界面からフィルム厚み方向へ5μm
未満の領域に限定することが望ましい。この理由は以下
のとおりである。
【0029】本発明で規定する緩和時間T1ρで表現さ
れる抑制された分子運動性は、フィルムが完全溶融する
とその効果が乏しくなり、以後の加工・加熱処理におい
て容易に結晶化が生じ、フィルムの成形性が劣化してし
まう欠点を有する。一方前記したように、フィルム密着
性を確保するためには、フィルムの溶融濡れが必須とな
る。本発明者らが鋭意検討した結果によると、フィルム
が溶融した部分すなわちフィルムの複屈折率が0.02
以下である部分の厚みを5μm未満に規制することで、
密着性を確保しつつ、成形性・耐衝撃性を高いレベルで
両立することが可能となる。
【0030】さらに前記ポリエステルとしては、ポリエ
チレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエス
テルが好ましく、ポリエステル単位の90モル%以上が
エチレンテレフタレート単位であることが耐衝撃性の点
から望ましい。また95モル%以上とすれば、より一層
の特性向上が可能なため更に望ましい。
【0031】本発明で用いる樹脂フィルムの構成として
は、単層、複層の如何を問わない。ただし、少なくとも
2層以上から構成される樹脂フィルムの場合、金属板に
接するラミネート層と、この層を除く他の各層との固有
粘度差が0.01〜0.5であることが、優れた成形
性、耐衝撃性を発現させる点からも望ましい。また、当
然のことながら、複層構造とした場合は、内容物と接す
るフィルム(樹脂フィルムB)の最上層にワックスが添
加されていることが必要であり、経済性等の面より最上
層のフィルムにのみワックスが添加されていることが望
ましい。
【0032】フィルム全体の厚みとしては、特に規定す
るものではないが、5〜60μmであることが望まし
く、さらに好ましくは10〜40μmである。
【0033】また、ラミネート前のフィルムは、面配向
係数が0.15以下であることが、優れた成形性を発現
させるため望ましい。面配向係数が0.15を超えると
フィルム全体の配向が高度となり、ラミネート後の成形
性が低下する。
【0034】フィルム自体(積層フィルムを含む)の製
造方法としては、特に限定されないが、例えば各ポリエ
ステルを必要に応じて乾燥した後、単独及び/または各
々を公知の溶融積層押出機に供給し、スリット状のダイ
からシート状に押出し、静電印加等の方式によりキャス
ティングドラムに密着させ冷却固化し未延伸シート(樹
脂フィルム)を得る。
【0035】二軸延伸フィルムは、この未延伸シートを
フィルムの長手方向及び幅方向に延伸することにより得
る。延伸倍率は目的とするフィルムの配向度、強度、弾
性率等に応じて任意に設定することができるが、好まし
くはフィルムの品質の点でテンター方式によるものが好
ましく、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する逐次
二軸延伸方式、長手方向、幅方向をほぼ同じに延伸して
いく同時二軸延伸方式が望ましい。
【0036】次に、これらのフィルムを金属板にラミネ
ートするときの製造法について述べる。本発明では、金
属板をフィルムの融点を超える温度で加熱し、その両面
に該樹脂フィルムを圧着ロール(以後ラミネートロール
と称す)を用いて接触させラミネート(熱融着)させる
方法を用いる。
【0037】ラミネート条件については、本発明に規定
するフィルム構造が得られるものであれば特に制限され
るものではない。例えば、ラミネート開始時の金属板の
温度を280℃以上とし、ラミネート時にフィルムの受
ける温度履歴として、フィルムの融点以上の温度になる
時間を1〜20msecの範囲とすることが好適であ
る。1msec未満ではフィルムが金属板に接着するの
に充分でなく、また20msecを超えると金属板との
密着面近傍の分子運動性抑制効果が失われてしまうた
め、高度な成形性が要求される用途では十分な成形性が
得られないおそれがあることによる。
【0038】このようなラミネート条件を達成するため
には、高速でのラミネートに加え接着中の冷却も必要で
ある。ラミネート時の加圧は特に規定するものではない
が、面圧として1〜30kgf/cm2が好ましい。こ
の値が低すぎると、融点以上であっても時間が短時間で
あるため十分な密着性を得難い。また加圧が大きいとラ
ミネート金属板の性能上は不都合無いものの、ラミネー
トロールにかかる力が大きく、設備的な強度が必要とな
り装置の大型化を招くため不経済である。
【0039】金属板としては、缶用材料として広く使用
されているアルミニウム板や軟鋼板等を用いることがで
き、特に下層が金属クロム、上層がクロム水酸化物から
なる二層皮膜を形成させた表面処理鋼板(所謂TFS)
等が最適である。
【0040】TFSの金属クロム層、クロム水酸化物層
の付着量についても、特に限定されないが、加工後密着
性・耐食性の観点から、何れもCr換算で、金属クロム
層は70〜200mg/m2、クロム水酸化物層は10
〜30mg/m2の範囲とすることが望ましい。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)厚さ0.18mm・幅977mmの冷間圧
延、焼鈍、調質圧延を施した鋼板を、脱脂、酸洗後、ク
ロムめっきを行い、クロムめっき鋼板を製造した。クロ
ムめっきは、CrO3、F-、SO4 2-を含むクロムめっ
き浴でクロムめっき、中間リンス後、CrO3、F-を含
む化成処理液で電解した。その際、電解条件(電流密度
・電気量等)を調整して金属クロム付着量とクロム水酸
化物付着量を、それぞれ120mg/m2、15mg/
2に調整した。
【0042】次いで、図1に示す金属帯のラミネート装
置を用い、前記で得たクロムめっき鋼板1を金属帯加熱
装置2で加熱し、ラミネートロール3で前記クロムめっ
き鋼帯1の一方の面に、容器成形後に容器内面側になる
樹脂フィルム(樹脂フィルムB)4a、他方の面に、容
器成形後に容器外面側となる樹脂フィルム(樹脂フィル
ムA)4bをラミネート(熱融着)し、ラミネート金属
帯を製造した。容器成形後に容器内面側になる樹脂フィ
ルム4aは、容器外面側になる樹脂フィルム4bにワッ
クスを添加したものを使用した。ラミネートした樹脂フ
ィルムの内容及びラミネート温度条件を表1に記載す
る。ラミネートロール3は内部水冷式とし、ラミネート
中に冷却水を強制循環し、フィルム接着中の冷却を行っ
た。
【0043】なお、使用したフィルムの特性は、下記の
(1)および(2)、また、以上の方法で製造したラミ
ネート金属板の特性は、下記の(3)〜(6)の方法に
より、測定、評価した。(1)および(2)はラミネー
ト前の原板フィルムの特性であるが、これらの特性はラ
ミネート後も変わらない。
【0044】(1)緩和時間T1ρ 固体NMRの測定装置は、日本電子製スペクトロメータ
JNM−GX270、日本電子製固体アンプ、MASコ
ントローラNM−GSH27MU、日本電子製プローブ
NM−GSH27Tを用いた。測定は、13C核のT1ρ
(回転座標における縦緩和)測定を実施した。測定は、
温度24.5℃、湿度50%RH、静磁場強度6.34
T(テスラ)下で、1H、13Cの共鳴周波数はそれぞれ
270.2MHz、67.9MHzである。ケミカルシ
フトの異方性の影響を消すためにMAS(マジック角度
回転)法を採用した。回転数は、3.5〜3.7kHz
で行った。パルス系列の条件は、1Hに対して90°、
パルス幅4μsec、ロッキング磁場強度62.5kH
zとした。1Hの分極を13Cに移すCP(クロスポーラ
リゼーション)の接触時間は1.5msecである。ま
た保持時間τとしては、0.001、0.5、0.7、
1、3、7、10、20、30、40、50msecを
用いた。保持時間τ後の13C磁化ベクトルの自由誘導減
衰(FID)を測定した(FID測定中1Hによる双極
子相互作用の影響を除去するために高出力カップリング
を行った。なお、S/Nを向上させるため、512回の
積算を行った)。また、パルス繰り返し時間としては、
5〜15secの間で行った。
【0045】T1ρ値は、通常下記の式で記述すること
ができ、各保持時間に対して観測されたピーク強度を片
対数プロットすることにより、その傾きから求めること
ができる。 I(t)=Σ(Ai)exp(-t/T1ρi) 但し、 Ai:T1ρiに対する成分の割合 ここでは2成分系(T1ρ1:非晶成分、T1ρ2:結
晶成分)で解析し、下記の式を用い最小2乗法フィッテ
ィングによりその値を求めた。 I(t)=fa1・exp(-t/T1ρ1)+fa2・exp(-t/T1ρ2) fa1:T1ρ1に対する成分の割合 fa2:T1ρ2に対する成分の割合 fa1+fa2=1 ここでT1ρとしてはT1ρ2を用いる。
【0046】(2)ポリエステルの融点 ポリエステルを結晶化させ、示差走査熱量計(パーキン
・エルマー社製DSC−2型)により、10℃/min
の昇温速度で測定した。
【0047】(3)内容物取り出し性 絞り成形機を用いて、ラミネート金属板を、絞り工程
で、ブランク径:100mm、絞り比(成形前径/成形
後径):1.88でカップ成形した。続いて、このカッ
プ内に、卵・肉・オートミールを均一混合させた内容物
を充填し、蓋を巻締め後、レトルト処理(130℃×9
0分間)を行った。その後、蓋を取り外し、カップを逆
さまにして2、3回手で振って内容物を取り出した後に
カップ内側に残存する内容物の程度を観察することによ
り、内容物の取り出し易さの程度を評価した。 (評点について) ◎:内容物の取り出しが容易であり、取り出し後のカッ
プ内面に付着物が無い状態。 ○:手で振るだけでは内容物の取り出しが困難である
が、スプーン等により容易に取り出すことができ、取り
出し後のカップ内面に付着物がほとんど無い状態。 ×:手で振るだけでは内容物の取り出しが困難であり、
スプーン等で掻き出さないと内容物が取り出せず、取り
出し後のカップ内面に多くの付着物が認められる状態。
【0048】(4)成形性 ラミネート金属板にワックス塗布後、直径179mmの
円板を打ち抜き、絞り比1.60で浅絞り缶を得た。次
いで、この絞りカップに対し、絞り比2.10及び2.
80で再絞り加工を行った。このようにして得た深絞り
缶のフィルムの損傷程度を目視観察した。 (評点について) ◎:成形後フィルムに損傷なく、白化も認められない。 ○:成形可能であるが、フィルム白化が認められる。 ×:缶が破胴し、成形不可能。
【0049】(5)密着性 上記(4)で成形可能であった缶に対し、缶胴部よりピ
ール試験用のサンプル(幅15mm×長さ120mm)
を切り出した。切り出したサンプルの缶内面側の長辺側
端部からフィルムを一部剥離し、引張試験機で剥離した
部分のフィルムを、フィルムが剥離されたクロムめっき
鋼板とは反対方向(角度:180°)に開き、引張速度
30mm/minでピール試験を行い、密着力を評価し
た。なお、密着力測定対象面は、缶内面側とした。 (評点について) ◎:0.15kgf/15mm以上。 ○:0.10kgf/15mm以上、0.15kgf/
15mm未満。 ×:0.10kgf/15mm未満。
【0050】(6)耐衝撃性 上記(4)で成形可能であった缶に対し、水を満注し、
各試験について10個ずつを高さ1.25mから塩ビタ
イル床面へ落とした後、電極と金属缶に6Vの電圧をか
けて3秒後の電流値を読み取り、10缶測定後の平均値
を求めた。 (評点について) ◎:0.01mA未満。 ○:0.01mA以上、0.1mA未満。 ×:0.1mA以上。 評価結果を表1に記載した。
【0051】
【表1】
【0052】表1に示すように、本発明範囲内の発明例
の鋼板は、いずれも内容物取り出し性、成形性、密着
性、耐衝撃性に優れている。また、緩和時間T1ρが1
50msec以上の発明例の鋼板は、成形性、密着性、
耐衝撃性がより優れている。
【0053】また、本発明に規定する樹脂フィルムを金
属板にラミネートするにあたって、金属板に接する界面
のフィルム温度がフィルムの融点以上になる時間を1〜
20msecとした発明例の鋼板は、前記温度を外れる
発明例の鋼板に比べて、成形性、密着性、耐衝撃性がよ
り優れている。
【0054】これに対し、樹脂フィルムが本発明範囲を
外れる比較例1〜3の鋼板は、内容物取り出し性が劣っ
ており、比較例4,5の鋼板は成形性が劣っている。
【0055】(実施例2)実施例1に示すように、本発
明に係るフィルムラミネート金属板は、優れた性能を有
するため、現在市場に存在するほぼすべての食品缶詰用
容器に適用可能である。しかし、今後コストパフォーマ
ンスの追求から、缶詰の加工度は更に厳しくなることが
予想され、より成形性に優れるの高いラミネート金属板
が要求されることとなるのは必須である。そこで、本実
施例では、加工度を更にアップさせた条件で成形性等の
性能を評価し、将来技術としての観点からも本発明に係
るフィルムラミネート金属板の有効性を調査した。
【0056】実施例1と同様の条件で製造して得たクロ
ムめっき鋼板に、図1に示す金属帯のラミネート装置を
用い、前記クロムめっき鋼帯1の一方の面に、容器成形
後に容器内面側になる樹脂フィルム(樹脂フィルムB)
4a、他方の面に、容器成形後に容器外面側となる樹脂
フィルム(樹脂フィルムA)4bをラミネート(熱融
着)し、ラミネート金属帯を製造した。容器成形後に容
器内面側になる樹脂フィルム4aは、容器外面側になる
樹脂フィルム4bにワックスを添加したもの(いずれも
本発明範囲内の二軸延伸フィルム)を使用し、実施例1
と同様、フィルム接着中の冷却を行った。樹脂フィルム
を金属板にラミネートする際に、金属板に接する界面の
フィルム温度がフィルムの融点以上になる時間を1〜2
0msecの範囲内にした。ラミネートした樹脂フィル
ムの内容を表2に記載する。
【0057】なお、フィルムの特性は、下記の(1)〜
(4)、また以上の方法で製造したラミネート金属板の
特性は、下記の(5)〜(8)の方法により、測定、評
価した。(1)〜(4)の特性はラミネート前後で変わ
らない。
【0058】(1)緩和時間T1ρ 実施例1の(1)と同様の方法で評価した。 (2)ポリエステルの融点 実施例1の(2)と同様の方法で評価した。
【0059】(3)ポリエステルフィルムの複屈折率 実施の形態に記載した方法で、偏光顕微鏡を用いてラミ
ネート金属板の金属板を除去した後のフィルムの断面方
向のレタデーションを測定し、フィルムの断面方向の複
屈折率を求めた。
【0060】(4)固有粘度 二層PETの各々の層に使用したポリエステルをオルソク
ロロフェノールに溶解して、25℃において固有粘度を
測定し、さらに両者の固有粘度差を求めた。 (5)内容物取出し性 実施例1の(3)と同様の方法で評価した。
【0061】(6)成形性 ラミネート金属板にワックス塗布後、直径179mmの
円板を打抜き、絞り比1.80で浅絞り缶を得た。次い
で、この絞りカップに対し、絞り比2.20及び2.9
0で再絞り加工を行なった。このようにして得た深絞り
缶のフィルム損傷程度を目視観察し、実施例1の(4)
と同様に評価した。
【0062】(7)密着性 上記(6)で成形可能であった缶に対し、実施例1に示
した(5)と同様の方法にて評価した。評点を以下に示
す。 (評点) ◎:0.25kgf/15mm以上。 ○:0.10kgf/15mm以上、0.25kgf/
15mm未満。 ×:0.10kgf/15mm未満。
【0063】(8)耐衝撃性 上記(6)で成形可能であった缶に対し、水を満注し、
各試験について10個ずつを高さ1.50mから塩ビタ
イル床面へ落とした後、電極と金属缶に6Vの電圧をか
けて3秒後の電流値を読み取り、10缶測定後の平均値
を求めた。 ◎:0.01mA未満 ○:0.01mA以上〜0.1mA未満 ×:0.1mA以上 評価結果を表3に示した。
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】表2および表3に示すように、本発明範囲
内の発明例は、加工度をアップした条件下でも、いずれ
も内容物取り出し性、成形性、密着性、耐衝撃性に優れ
ている。
【0067】フィルムの複屈折率の値が0.02以下で
ある領域が金属板との接触界面から厚さが5μm未満で
あると成形性がより優れる。フィルムを構成するポリエ
ステル単位の90モル%以上がエチレンテレフタレート
単位であると、耐衝撃性がより優れている。
【0068】
【発明の効果】本発明に係るラミネート金属板は、内容
物取り出し性、成形性、密着性及び耐衝撃性が良好であ
り、絞り加工等を行う容器用素材、特に食缶容器用素材
として好適である。また、DTR缶等のより高度な加工
を行う容器用素材として使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属板のラミネート装置の要部を示す図。
【符号の説明】
1 金属板(クロムめっき鋼板) 2 金属帯加熱装置 3 ラミネートロール 4a,4b フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 91:00) C08L 91:00) (72)発明者 久保 啓 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 余村 吉則 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 渡辺 真介 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルを主成分とする樹脂フィル
    ムを樹脂フィルムA、また前記ポリエステルを主成分と
    する樹脂フィルムであって、更に、質量比で樹脂に対し
    て0.10〜2.0%のワックス成分を含有する樹脂フ
    ィルムを樹脂フィルムBとしたとき、容器成形後に容器
    内面側になる金属板の表面に樹脂フィルムB、容器成形
    後に容器外面側になる金属板の表面に樹脂フィルムAを
    ラミネートしたことを特徴とする容器用フィルムラミネ
    ート金属板。
  2. 【請求項2】 ワックス成分としてカルナウバろう若し
    くはステアリン酸エステルを含有することを特徴とする
    請求項1に記載の容器用フィルムラミネート金属板。
  3. 【請求項3】 ポリエステルを主成分とする樹脂フィル
    ムが、固体高分解能NMRによる構造解析における1,
    4配位のベンゼン環炭素の緩和時間T1ρが150ms
    ec以上である二軸延伸ポリエステルフィルムであるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の容器用フィル
    ムラミネート金属板。
  4. 【請求項4】 ラミネート後の樹脂フィルムA、樹脂フ
    ィルムBの複屈折率が0.02以下である領域が金属板
    との接触界面からフィルム厚み方向に5μm未満である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器
    用フィルムラミネート金属板。
  5. 【請求項5】 樹脂フィルムA、樹脂フィルムBを構成
    するポリエステル単位の90モル%以上がエチレンテレ
    フタレート単位であることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の容器用フィルムラミネート金属板。
  6. 【請求項6】 樹脂フィルムA、樹脂フィルムBが少な
    くとも2層以上から構成され、金属板に接するラミネー
    ト層と、この層を除く他の各層との固有粘度差がいずれ
    も0.01〜0.5であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の容器用フィルムラミネート金属
    板。
  7. 【請求項7】 樹脂フィルムBが少なくとも2層以上か
    ら構成され、該樹脂フィルムBは、内容物と接する最上
    層にのみ、質量比で樹脂に対して0.10〜2.0%の
    ワックス成分を含有することを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の容器用フィルムラミネート金属板。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の容
    器用フィルムラミネート金属板を製造するにあたって、
    フィルムを金属板にラミネートする際に、フィルムの金
    属板に接する界面の温度が、そのフィルムの融点以上に
    なる時間を1〜20msecとすることを特徴とする容
    器用フィルムラミネート金属板の製造方法。
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