JP7238236B2 - 金属貼合せ成形加工用フィルム - Google Patents
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Description
1.ポリエステル層A(A層)とポリエステル層B(B層)とが積層された配向積層フィルムであって、かつ下記(P1)~(P4)のすべての要件を満たす、配向積層フィルム:
(P1)A層は、樹脂成分が、エチレン-2,6-ナフタレートユニット(a)を90mol%以上含むポリエステルを用いてなること、
(P2)B層は、樹脂成分が、エチレンテレフタレートユニット(b1)とブチレンテレフタレートユニット(b2)とを主たる繰り返し単位とし、b1とb2のモル比が、97:3~50:50の範囲であること、
(P3)A層の厚みが0.5μm以上であり、A層とB層の厚み比(A層/B層)が0.8未満であること、
(P4)幅方向の中央部分100mm×100mmの領域における計100点の厚みについて、下記式(1)で定義される厚み斑が10%以下であること:
厚み斑(%)=(最大厚み-最小厚み)/平均厚み×100 ・・・式(1)。
2.上記B層の樹脂成分に、アルキレンナフタレンジカルボキシレートユニットまたはアルキレンイソフタレートユニットからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、上記1記載の配向積層フィルム。
3.上記1または2に記載の配向積層フィルムのB層側を、金属と接するように貼り合わせて用いられることを特徴とする、ラミネート金属板。
4.上記3に記載のラミネート金属板を成形加工してなる金属成形加工体。
[ポリエステル層A(A層)]
(樹脂成分)
ポリエステル層A(A層)は、樹脂成分が、エチレン-2,6-ナフタレートユニット(a)を90mol%以上含むポリエステルを用いてなるものとする。エチレン-2,6-ナフタレートユニットは、好ましくは92~98mol%、より好ましくは94~96mol%である。下限以上では、酸性の内容物をレトルト処理した際などにおいても高度の耐食性が得られるため好ましい。含有率は、高いほど耐食性の向上に寄与するものの、一方で成形性を向上させるには一定度合いのブレンドまたは共重合成分があることが好ましい。このため、最も好ましい含有率の範囲が存在する。
上記A層に用いる樹脂組成物の固有粘度は、好ましくは0.45~0.70であり、より好ましくは、0.50~0.60である。固有粘度が、下限以上でフィルムの機械的強度に優れるため好ましい。また、上限以下では成形加工性に優れるため好ましい。
上記A層に用いるポリエチレン-2,6-ナフタレート樹脂の製造方法は、例えば芳香族ジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体とアルキレングリコールとをエステル化反応もしくはエステル交換反応させてポリエステルの前駆体を合成する第一反応と、該前駆体を重縮合反応させる第二反応とからなり、それ自体公知の方法を採用できる。
(樹脂成分)
ポリエステル層B(B層)は、樹脂成分が、エチレンテレフタラートユニット(b1)とブチレンテレフタレートユニット(b2)とを主たる繰り返し単位とし、b1とb2のモル比が97:3~50:50の範囲にあるポリエステル層である。
上記B層で用いられるポリブチレンテレフタレートユニット(b1)およびポリエチレンテレフタレートユニット(b2)を主たる繰り返し単位とする共重合ポリエステルは、従来公知の方法で製造することができる。例えば、テレフタル酸、エチレングリコールおよび共重合成分をエステル化反応させ、次いで得られる反応生成物を重縮合反応させて共重合ポリエステルとする方法、或いはジメチルテレフタレート、エチレングリコールおよび共重合成分をエステル交換反応させ、次いで得られる反応生成物を重縮合反応させて共重合ポリエステルとする方法で製造することができる。
(A層とB層の厚み比(A層/B層))
上記A層と上記B層の厚み比(A層/B層)は、0.8未満である。厚み比(A層/B層)は、好ましくは、1/20~1/2であり、さらに好ましくは1/10~1/3である。上限以下では、同時延伸する際の高温領域でも優れた製膜性を有し、厚み斑が少ない配向積層フィルムが得られるため好ましい。また、下限以上であると成形加工後も上記A層の特性を高度に発現させることができるため好ましい。
上記A層の厚みは0.5μm以上であり、1.0μm以上であることがさらに好ましく、2.0μm以上であることがさらに好ましい。下限以上は、成形加工等でフィルムが更に引き延ばされても、耐食性等の特性を高度に発現させることができるため好ましい。なお、上記A層の成形加工後の厚みは、耐食性等の特性を高度に発現させる点において0.4μm以上であることが好ましい。
上記B層の厚みは、5.0μm以上であることが好ましく、10.0μm以上であることがさらに好ましく、20.0μm以上であることがさらに好ましい。下限以上は、成形加工等でフィルムが破断せず引き延ばせるため好ましい。
本発明の配向積層フィルムは、フィルム全層の厚みが5~50μmであることが好ましい。厚みが下限以上の場合は金属板との良好な密着性が得られ、成形加工時にフィルムが破れづらく良好な耐食性が得られるため好ましい。また、上限以下では、しごき加工等の成形加工後の残留応力の増加を抑制でき金属板との優れた密着性により良好な耐食性が得られるため好ましい。また、ラミネート時にフィルムを溶融接着させた際に溶け残りが生じづらく、成形加工時にフィルム割れが起こりづらくなるため好ましい。なお、フィルムの厚みは打点厚み計で計測した。
上記A層と上記B層とが積層された配向積層フィルムのA層側に更に上記B層を積層する三層構成も好ましい形態として挙げられる。三層構成とすることで、A層とB層のガラス転移温度の違いに起因する残留応力により発生する製膜後のカールが起こりづらくフィルムの取り扱いの観点で好ましい。
本発明の配向積層フィルムは、幅方向の中央部分100mm×100mmの領域における計100点の厚みについて、下記式(1)で定義される厚み斑が 10.0%以下である。
厚み斑(%)=(最大厚み-最小厚み)/平均厚み×100 ・・・式(1)
厚み斑の上限は、好ましくは6.0%以下、より好ましくは5.0%以下である。上限以下では、フィルムを金属板などにラミネートした際などに気泡を巻き込み外観欠点になりづらいまた、、成形加工時に厚み斑が助長されても優れた表面外観を維持することができ、エチレンナフタレートを繰り返し単位とするポリエステルを表層に用いた場合の特性を高度に発現させるるため好ましい。ここで、配向積層フィルム厚みの測定は打点式厚み測定器(アンリツ(株)製)を用いて行った。
配向積層フィルムの製造方法は、従来公知の共押出製膜法に準拠して製造することができる。例えば次のようにすればよい。先ず、前述の各ポリエステル原料を必要に応じて乾燥した後、複数台の押出し機、複数層のマルチマニホールドダイまたはフィードブロックを使用し、それぞれのポリエステルを積層してスリット状のダイから溶融シートを押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高める必要があり、静電印加密着法または液体塗布密着法が好ましく採用される。本発明においては必要に応じ両者を併用してもよい。つづいて、延伸については、上記層Aのガラス転移温度を「Tg(A)」とした際に、未延伸ポリエステルフィルムを、一軸方向(縦方向または横方向)に、(Tg(A)-10)℃~(Tg(A)+60)℃の温度で好ましくは、2.5倍以上、より好ましくは2.8倍以上の倍率で延伸する。さらに、上記延伸方向と直交する方向にTg(A)~(Tg(A)+60)℃の温度で好ましくは2.5倍以上、より好ましくは3倍以上の倍率で延伸する。
上記A層およびB層は必要に応じて添加剤、例えば蛍光増白剤、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤を配合してもよい。
ワックスとしては、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、パームワックス、ロジン変性ワックス、オウリキュリーワックス、サトウキビワックス、エスパルトワックス、バークワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ、イボタロウ、セラックワックス等の動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンワックス等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス、フィッシャートロプッシュワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックスを好ましく挙げることができる。中でも、軟化点が120℃以上のワックスを用いると高温レトルト処理においてもワックス成分が食品中に溶出することが少ないためより好ましい。
上記A層およびB層には、フィルム製造工程における取扱い性、特に巻取り性を改良するため、微粒子を配合することが好ましい。該微粒子は、ポリエステル樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01~1重量部、より好ましくは0.01~0.5重量部である。
他方、平均粒子径が上限以下では成形加工の際にピンホールの発生や破断が起こりづらくなるため好ましい。
本発明の配向積層フィルムは、金属板にラミネートすることができる。ラミネート金属板を製造する際に、上記A層は金属板に接しない側の層となり、上記B層は金属板に接する側の層となる構成が好ましい。
上記ラミネート金属板を成形加工して金属成形加工体とすることができる。本発明の配向積層フィルムは、厚み斑が少ないため、絞り成形やしごき成形等が好の厳しい高次加工においても優れた表面外観を有し、耐レトルトブラッシング性や蓋巻き締め加工性および加工後の耐食性に優れる。
示差走査熱量計TA Instruments製 DSC Q100を用いてサンプル量20mgにて測定した。昇温速度20℃/分で300℃まで昇温し、融解ピーク温度を求めた。なお、各層のa、b1、b2ともに融点は各々を単層で製膜した未延伸フィルムの値である。融点の読み取り位置は、融解ピークの吸熱値が最大値のところとした。
上記(1)と同様の手順を行い、更に300℃で3分間溶融保持した後に急冷し、再度20℃/分で昇温して、ガラス転移温度を求めた。Tgの読み取り位置は、示差走査熱量測定チャートのガラス転移の階段状の変化部分において、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と,階段部分曲線の勾配が最大になるような点から引いた接線との交点の温度とする。
フィルムをo-クロロフェノールに溶解後、一旦冷却させ、その溶液をオストワルド式粘度管を用いて35℃の温度条件で測定した溶液粘度から算出した。なお、固有粘度はA層およびB層のそれぞれの層を単層で製膜した未延伸フィルムの値である。
表1に示すポリエステル層Aとポリエステル層Bのポリエステル組成物を常法により乾燥し、ポリエステル層Aを成すポリエステル組成物を300℃、ポリエステル層Bを成すポリエステル組成物を280℃で別々に溶融した後、フィードブロックを使用して二層に積層し、ダイから押出して冷却固化し、未延伸フィルムを作成した。この未延伸フィルムの製膜性を次の基準に従って評価した。
〇:1日以上破断することなく二軸配向積層フィルムを製膜できる
△:二軸配向フィルムは得られたが、1日の製膜で1~2回の破断が生じる
×:縦延伸または横延伸時にフィルムの破断が頻発し二軸配向フィルムを製膜できない
得られた配向積層フィルムの幅方向の中央部分100mm×100mmの領域における計100点の厚みを打点式厚み測定器(アンリツ(株)製)を用いて行い、下記式(1)で定義される厚み斑を算出した。
厚み斑(%)=(最大厚み-最小厚み)/平均厚み×100 ・・・式(1)
本発明のフィルムを、260℃に予熱した板厚0.25mmのティンフリースチールの外面となる面に、ニップロールで圧着しラミネートした後、直後に水槽中で急冷し、ラミネート鋼鈑を得た。このラミネート金属板から幅15mmの短冊状試験片を切り出し、10mm/minの速度で180°剥離試験を行い、次の基準に従って評価した。
〇:14N/15mm以上
△:10N/15mm以上、14/N15mm未満
×:10N/15mm未満
上記(6)の評価で得られたラミネート金属板を150mm径の円板状に切り取り、ラミネート側を内面として絞りダイスとポンチを用いて4段階で深絞り加工し、55mm径の側面無継目容器(以下、缶と略す)を作成した。この缶の加工状況について観察した結果を、以下の基準で目視評価した。
○:フィルムに異常なく加工され、フィルムに白化や破断が認められない
△:フィルムの缶上部に白化や剥離が認められる
×:フィルムの一部にフィルム破断が認められる
フィルムラミネートした金属板を公知のプレス成形工程で円板状に打ち抜くとともに所望の蓋形状に成形した後、巻き締め機を用いて上記(7)の評価で作製した缶の上部に巻き締めを行った。この蓋材の加工状況について巻き締め部を観察し、以下の基準で目視評価した。
○:フィルムに異常(ひび、破れ、板からの剥離)が認められない
×:フィルムの一部に異常(ひび、破れ、金属板からの剥離)が発生した
上記(8)の評価にて得られた缶に水を満注し、蒸気滅菌器で、120℃、1時間レトルト処理を行い、しかる後、50cmで30日間保存した。得られた缶を各テストにつき10個ずつ高さ50cmからポリ塩化ビニル製タイル床面に落とした後、缶内のERV試験を行った。
○:全10個について0.1mA以下であった
△:1~5個について0.1mAを超えていた
×:6個以上について0.1mAを超えていたかあるいは、落下後既にフィルムのひび割れが認められた
上記(8)にて得られた缶をレトルト釜に入れ、スチームが直接サンプルに当らないようにして125℃の加圧水蒸気で30分間レトルト処理を施し、フィルムの外観について目視評価を行った。
○:変化なし
△:やや白濁した
×:著しく斑点状に乳白色に変化した
上記(8)にて得られた缶に3%酢酸+2%食塩水を満注し、上記滅菌器で、125℃の加圧水蒸気で90分間レトルト処理を施した。缶を取り出して、缶内の状態を目視確認した。
◎:全10個について鋼板の腐食およびフィルムの剥離なし
○:全10個のうち、いずれかについて鋼板の腐食はないが、微小なフィルム膨れが発生
△:全10個のうち、いずれかについて鋼板の部分的な腐食またはフィルムの剥離が発生
×:全10個のうち、いずれかについて鋼板に全面の腐食とフィルムの剥離が発生
表1に示すA層とB層のポリエステル組成物を常法により乾燥し、A層を成すポリエステル組成物を300℃、B層を成すポリエステル組成物を280℃で別々に溶融した後、フィードブロックを使用して二層に積層し、ダイから押出して冷却固化し、未延伸フィルムを作成した。ここで、B層には、ポリエステルのジカルボン酸成分100モル%に対してリンの量として0.03モル%となるように正リン酸を添加した。次いで、この未延伸フィルムを135℃で3.0倍に縦延伸した後、140℃で3.8倍に横延伸し、185℃で熱固定して二軸配向積層フィルムを得た。得られた二軸配向積層フィルムの厚みは20μmであった。また、二軸配向積層フィルムにおける各層の厚みは、溶融押し出し機の吐出量を調整することで、A層の厚みが2.5μm、B層の厚みが17.5μmとなるようにした。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。得られた配向積層フィルムは、表2に示す通り、優れた性能を有するものであった。なお、表1中のIAはイソフタル酸、TAはテレフタル酸、NDCはナフタレンジカルボン酸を意味する。
実施例1に対して、A層はそのままで、B層のb1の共重合成分をイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸とし、その他の製膜条件は同様にして二軸配向積層フィルムを製膜した。二軸配向積層フィルムの厚みおよび各層の厚みは、吐出量により調整し、表1に示すとおりの厚みとなるようにした。
得られた二軸配向積層フィルムは、表2に示す通り、優れた性能を有するものであった。
実施例1,2,3に対してA層のポリエチレンナフタレート(a)の共重合成分をテレフタル酸(TA)とし、その他の製膜条件は同様にして二軸配向積層フィルムを製膜した。得られた二軸配向積層フィルムは、表2に示す通り、優れた性能を有するものであった。
実施例1,2,3に対してA層のポリエチレンナフタレート(a)の共重合成分をテレフタル酸(TA)とし、B層は、b1とb2からなる共重合体とし、その他の製膜条件は同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを製膜した。得られた二軸配向積層フィルムは、表2に示す通り、優れた性能を有するものであった。
実施例1に対して、A層はそのままで、B層のブチレンテレフタレートユニット(b2)の含有量を45mol%まで増やし、その他の製膜条件は同様にして二軸配向積層フィルムを製膜を試みた。得られた二軸配向積層フィルムは、表2に示す通り、優れた性能を有するものであった。
実施例5に対してA層側に更にB層を積層し、その他の製膜条件は同様にして二軸配向積層フィルムを製膜した。得られた二軸配向積層フィルムは、表2に示す通り、優れた性能を有するものであった。
実施例1に対して、A層の厚みのみを溶融押し出し機の吐出量を調整することで、0.4μmまで薄くし、その他の製膜条件は同様にして二軸配向積層フィルムを製膜した。得られた二軸配向積層フィルムは、表2に示す通り、耐食性が悪化した。
実施例1に対して、A層のポリエチレンナフタレートユニット(a)を70mol%、共重合成分のテレフタル酸(TA)を30mol%とし、その他の製膜条件は同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを製膜した。得られた二軸配向積層フィルムは、表2に示す通り、耐食性が悪化した。
実施例1に対して、A層はそのままで、B層のブチレンテレフタレートユニット(b2)の含有量を60mol%まで増やし、その他の製膜条件は同様にして二軸配向積層フィルムを製膜を試みた。しかし、製膜時に結晶化が著しく、横延伸時にフィルムが破断して製膜ができなかったため、その他の評価を行えなかった。
実施例1に対して、A層の固有粘度を特許文献7の実施例6相当の0.65まで上げて、B層のブチレンテレフタレートユニット(b2)を添加せず、エチレンテレフタレートユニット(b1)のイソフタル酸共重合量をである17mol%まで増やし、A層およびB層の厚みをそれぞれ5μm、20μmとし、その他の製膜条件は同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを製膜を試みた。しかし、表2に示す通り製膜時にポリエステルB層の延伸応力が低すぎて厚み斑の大きい不均一な二軸フィルムが得られたため、成形加工時にその厚み斑が助長され外観を損ない、好ましくない。
Claims (4)
- ポリエステル層A(A層)とポリエステル層B(B層)とが積層された配向積層フィルムであって、かつ下記(P1)~(P4)のすべての要件を満たす、配向積層フィルム:
(P1)A層は、樹脂成分が、エチレン-2,6-ナフタレートユニット(a)を90mol%以上含むポリエステルを用いてなること、
(P2)B層は、樹脂成分が、エチレンテレフタレートユニット(b1)とブチレンテレフタレートユニット(b2)とを主たる繰り返し単位とし、b1とb2のモル比が、97:3~50:50の範囲であること、
(P3)A層の厚みが0.5μm以上であり、A層とB層の厚み比(A層/B層)が0.8未満であること、
(P4)幅方向の中央部分100mm×100mmの領域における計100点の厚みについて、下記式(1)で定義される厚み斑が10%以下であること:
厚み斑(%)=(最大厚み-最小厚み)/平均厚み×100 ・・・式(1)。 - 上記B層の樹脂成分に、アルキレンナフタレンジカルボキシレートユニットまたはアルキレンイソフタレートユニットからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1記載の配向積層フィルム。
- 請求項1または2に記載の配向積層フィルムのB層側を、金属と接するように貼り合わせて用いられることを特徴とする、ラミネート金属板。
- 請求項3に記載のラミネート金属板を成形加工してなる金属成形加工体。
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