JP2001307738A - リチウム二次電池用正極材料、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用正極材料、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温サイクル特性をはじめとする高温特
性の改善されたリチウム二次電池用正極材料を提供す
る。 【解決手段】 リチウム遷移金属酸化物及び、環の構成
原子として硫黄原子を含む複素環式化合物を含有するこ
とを特徴とするリチウム二次電池用正極材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池用
正極材料に関し、更にはそれを使用した正極及びリチウ
ム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池の正極活物質として、
LiCoO2やLiNiO2、LiMn 24などのリチウ
ム遷移金属複合酸化物が実用段階に入った。しかし一方
で、高温環境下になると、サイクル特性や保存特性とい
った実用に際して重要な特性が、支障をきたすレベルに
低下してしまうという問題点がある。特に、LiMn2
4などのリチウムマンガン酸化物からなるマンガン系
正極活物質は、成分となるマンガンがコバルトやニッケ
ルに比較して埋蔵量が多く、安価であり、加えて過充電
での安全性も高いというメリットを有している一方で、
LiCoO2等のリチウムコバルト酸化物やLiNiO2
等のリチウムニッケル酸化物の場合よりも、高温環境下
におけるサイクル特性の低下が顕著であり、一層問題で
ある。
【0003】上記問題を克服するため、高温環境下での
特性改良を目的とした検討が精力的に行われ、報告され
ている。例えば、J.Electrochem.soc.,Vol.145,No.8(19
98)2726-2732ではリチウムマンガン酸化物のMnの一部
をGaやCrのような他元素で置換したものが開示さ
れ、Electrochemical Society Proceedings Volume97-1
8.494 ではMnの一部をCoで置換したり、酸素の一部
をFで置換して結晶構造の安定性向上を図ったものが開
示されている。しかし、これらは負極として金属リチウ
ムを使用した時の結果であって、炭素材料のような実用
的な負極材料との組み合わせにおいては、さらなる性能
の向上が求められているのが実情である。
【0004】また、マンガン系リチウム二次電池におい
ては高温環境下でマンガンが溶出しやすいことが高温保
存劣化や高温サイクル劣化の問題点として指摘されてお
り、例えば正極活物質表面を処理したり、正極材中にM
n溶出抑制効果のある物質を添加するといった検討も鋭
意行われている。しかしながら、近年のリチウム二次電
池の高性能化の要求レベルは高く、高温環境下でのサイ
クル特性は更なる性能向上が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】リチウム遷移金属酸化
物を正極活物質として使用したリチウム二次電池は、高
温環境下において該活物質が活性な状態となり、それ自
体の変質のみならず、電解液の分解、負極表面に形成さ
れた被膜の破壊等々、様々な悪影響を及ぼすものと考え
られる。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、その目的は、高温環境下での活
性化状態の緩和・低減を図り、以て高温サイクル特性を
はじめとする高温特性の改善されたリチウム二次電池用
正極材料を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる課
題を解決するためには、高温環境下、電池内部で安定に
存在できるような添加剤を用いて触媒活性の低減を図る
ことが重要と考え、そのような添加剤を見出すべく鋭意
検討を重ねた結果、ある種の有機化合物を存在させるこ
とによって、高温での特性が改善されることを見出し、
本発明に至った。前述のある種の有機化合物とは、環形
成原子として炭素原子以外に少なくとも硫黄原子を含む
複素環式化合物である。
【0008】即ち、本発明の要旨は、下記(1)〜(1
5)に存する。 (1)リチウム遷移金属酸化物及び、環の構成原子とし
て硫黄原子を含む複素環式化合物を含有することを特徴
とするリチウム二次電池用正極材料。 (2)前記複素環式化合物が、サッカリン、サッカリン
誘導体、チオサッカリン、チオサッカリン誘導体及び/
又は擬サッカリン誘導体であることを特徴とする(1)
に記載のリチウム二次電池用正極材料。
【0009】(3)前記複素環式化合物が、チアントレ
ン及び/又はチアントレン誘導体であることを特徴とす
る(1)に記載のリチウム二次電池用正極材料。 (4)前記複素環式化合物が、下記一般式(I)
【0010】
【化4】
【0011】(上記一般式(I)中、R1は酸素原子又は
硫黄原子を表し、R2は水素原子、炭素数1〜3の低級ア
ルキル基、フェニル基、アシル基、ビニル基、ニトロ
基、アミノ基、アルカリ金属元素、ヒドロキシル基又は
メルカプト基を表す。)で表される化合物、又は下記一
般式(II)
【0012】
【化5】
【0013】(上記一般式(II)中、Zはアルコキシ基、
アリルオキシ基、アルキルチオ基、アミノ基、ジアルキ
ルアミノ基又はハロゲン原子を表す。)で表される化合
物である請求項1に記載のリチウム二次電池用正極材
料。
【0014】(5)前記複素環式化合物が、下記一般式
(III)
【0015】
【化6】
【0016】(上記一般式(III)中、a1及びa2はそれぞれ
独立して0〜4の整数を表す。R3及びR 4はそれぞれ独立
して、またa1が2〜4の整数を表す場合は複数のR3もそ
れぞれ独立して、a2が2〜4の整数を表す場合は複数の
R4もそれぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、
アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキ
ル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ホルミル基、アリ
ールオキシ基、アルキルチオ基、アシルオキシ基、スル
ホニルオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリー
ルアミノ基、カルボンアミノ基、スルホンアミド基、オ
キシカルボニルアミノ基、オキシスルホニルアミノ基、
ウレイド基、アシル基、オキシカルボニル基、カルバモ
イル基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシスルフ
ィニル基、スルファモイル基、カルボン酸基若しくはそ
の塩、スルホン酸基若しくはその塩、ホスホン酸基若し
くはその塩、又は複素環基を表す。)で表される化合物
である(1)に記載のリチウム二次電池用正極材料。
【0017】(6)リチウム遷移金属酸化物と前記複素
環式化合物とが、物理混合してなる(1)乃至(5)の
いずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。 (7)前記複素環式化合物のリチウム遷移金属酸化物に
対する割合が、0.0001〜20モル%である(1)
乃至(6)のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用
正極材料。
【0018】(8)リチウム遷移金属酸化物が、遷移金
属サイトの一部が他元素で置換されたリチウム遷移金属
酸化物である(1)乃至(7)のいずれか1つに記載の
リチウム二次電池用正極材料。 (9)遷移金属サイトを置換する他元素が、Al、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、
Zn、Mg、Ga及びZrからなる群から選ばれる少な
くとも一種の金属元素である(8)に記載のリチウム二
次電池用正極材料。
【0019】(10)リチウム遷移金属酸化物が、リチ
ウムマンガン酸化物である(1)乃至(9)のいずれか
1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。 (11)(1)乃至(10)のいずれか1つのリチウム
二次電池用正極材料とバインダーとを含有するリチウム
二次電池用正極。 (12)リチウム遷移金属酸化物と前記複素環式化合物
とが、分散して存在してなる(11)に記載のリチウム
二次電池用正極。
【0020】(13)(11)又は(12)に記載のリ
チウム二次電池用正極材料を含有する正極、負極及び電
解質を有することを特徴とするリチウム二次電池。 (14)リチウム遷移金属酸化物を含有する正極と、負
極と、電解質層とを有するリチウム二次電池において、
正極及び負極の少なくとも1つに、(1)乃至(5)の
いずれかに記載の複素環式化合物が含まれていることを
特徴とするリチウム二次電池。
【0021】(15)負極が炭素材料からなる(13)
又は(14)に記載のリチウム二次電池。 環の構成原子として硫黄原子を含む複素環式化合物が改
善効果を発揮した理由についての詳細は明らかではなく
現在解明中であるが、前記化合物によって高温環境下で
主として正極活物質の活性化状態が緩和・低減されたも
のと考えられ、更に副次的に電解液や負極表面に対して
も、安定化剤として作用しているものと考えられる。
【0022】
【発明の実施の形態】従来、電解液にある種の有機系添
加剤を加えることにより電池の特性を改良する試みが種
々行われており、同様に本発明で用いる複素環式化合物
を電解液に加えることにより高温サイクル特性の改善を
行うことが考えられなくはない。しかし、正極活物質と
電解液界面で起こる劣化反応の進行を効果的に抑制でき
ない可能性が高い。加えてこれら本発明で用いる複素環
式化合物は電解液に難溶なものもあり、添加量を制御す
るのが困難と思われる。例え可能だとしても、電解液の
種類に拘束されてしまう恐れがある。本発明は、本発明
で用いる複素環式化合物をリチウム二次電池用正極材料
中に含有させることにより、効果的かつ電解液の種類に
無関係に高温サイクル特性の改善を可能にしたものであ
る。
【0023】本発明において用いられる環の構成原子と
して硫黄原子を含む複素環式化合物は、単環式、多環式
(縮合多環式を含む)のいずれでもよく、好ましくは縮
合多環式である。また、芳香族、非芳香族のいずれでも
構わない。さらに異性体が存在する場合、特定の異性体
に限定されない。本発明において用いられる複素環式化
合物が多環式の場合、環数は好ましくは2〜5個、特に
好ましくは2〜3個である。発明において用いられる複
素環式化合物の環の構成原子である硫黄原子の数は1以
上であればよく、好ましくは1〜10個、より好ましく
は1〜5個、更に好ましくは1〜3個である。なお、
本発明において用いられる複素環式化合物の分子量とし
ては、好ましくは58以上、より好ましくは100以上
であり、好ましくは1000以下、より好ましくは50
0以下である。
【0024】具体的な化合物としては、例えば、チアジ
アジン、チアジアゾリジン、チアジアゾール、チアジ
ン、チアゾリジン、チアゾリン、チアゾール、イソブチ
ルチアゾール、チアザフルロン、チアゾスルフォン、チ
エチルペラジン、ベンゾチアゾール、アミノチアゾー
ル、アミノチオフェン、ベンゾチアゾリン、ベンゾチア
ゾロン、チオフェン、ベンゾチオフェン、チアン、ジチ
アゾリジン、ジチアン、ジチイン、ジチオラン、ジチオ
ール、チアントレン、2,7−ジメチル−チアントレ
ン、チイラン、チイレン、チエタン、チエニル、チオフ
テン、チエピン、チオキサン、チオキサンテン、チオク
ト酸アミド、チオシクラム、チオキサントン、チオクロ
マノン、チオクロム、チオニン、チオピラン、チオモル
ホリン、チオラン、チオチキセン、チオプロペラジン、
チオリダジン、チジアズロン、トリチアン、ベンゾイソ
チアゾール、サッカリン、サッカリンナトリウム、チオ
サッカリン、アセタゾラミド、アゾセミド、アリメマジ
ン、ウロチオン、エチジムロン、エチゾラム、エチレン
トリチオ炭酸、オキシカルボキシン、ンーオキシジエチ
レンー2ーベンゾチアゾールスルフェンアミド、3−カ
ルボキシメチル−5−[2−(3−エチル−2−チアゾ
リジニリデン)エチリデン]ローダニンカルボキシン、
N−N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド、ンーシクロヘキシル−N−(イソプロピル
チオ)−2−ベンゾチアゾールスルホンアミド、N−シ
クロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミ
ド、ジベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェンスルフォ
ン、2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィド、スル
チアム、スルファメチゾール、スルホラン、3−スルホ
レン、セファゾリンナトリウム、セファトリアキソン、
セファトリジンプロピレングリコール、セファドロキシ
ル、セファピリンナトリウム、セファマンドールナトリ
ウム、セファレキシン、セファログリシン、セファロス
ポロンC、セファロチンナトリウム、セファロリジン、
セフォキシチンナトリウム、セフォキシムナトリウム、
セフォペラゾンナトリウム、セフズロジンナトリウム、
セフタジジム、セフチゾキシムナトリウム、セフテゾー
ルナトリウム、セフトリアクソンナトリウム、セフメタ
ゾールナトリウム、セフラジン、セフロキサジン、セフ
ロキシムナトリウム、セホニシド、ゾテピン、ダゾメッ
ト、テトラチアフルバレン、テトラヒドロチオフェン、
N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−2−ベ
ンゾチアゾールスルフェンアミド、テトラメチレンスル
ホキシド、テノキシカム、テモシリン、トリシクラゾー
ル、トリフルプロマジン、トリフロペラジン、ネライス
トキシン、2,8−ジフェニルアントラ[2,1−d:
6,5−d’]ビスチアゾール−6,12−ジオン、チ
オインジゴ、ピランテル、ファモチジン、フェノキサチ
イン、フェノチアジン、フェノールスルホンフタレイ
ン、1,4−ブタンスルトン、ブチダゾール、4ーブチ
ロチオラクトン、フルフェナジン、プロチジン酸、プロ
フェナミン、プロベナゾール、プロメタジン、ペラジ
ン、ペルフェナジン、ペンタメチレンスルフィド、ホス
ホラン、ホタルルシフェリン、メタベンズチアズロン、
メチアジン酸、メチクラン、3−メチル−チアゾリンチ
オン、メトジラジン、2−(4−モルホリニルジチオ)
ベンゾチアゾール等を挙げることができる。
【0025】これら化合物のうち、サッカリン、サッカ
リン誘導体、チオサッカリン、チオサッカリン誘導体、
擬サッカリン誘導体、チアントレン及びチアントレン誘
導体が好ましく、サッカリン、サッカリン誘導体として
は下記一般式(I)で表される化合物が挙げられ、チオサ
ッカリン、チオサッカリン誘導体、擬サッカリン誘導体
としては下記一般式(II)で表される化合物が挙げられ、
チアントレン及びチアントレン誘導体としては下記一般
式(III)で表される化合物が挙げられる。
【0026】
【化7】
【0027】(上記一般式(I)中、R1は酸素原子又は
硫黄原子を表し、R2は水素原子、炭素数1〜3の低級ア
ルキル基、フェニル基、アシル基、ビニル基、ニトロ
基、アミノ基、アルカリ金属元素、ヒドロキシル基又は
メルカプト基を表す。)
【0028】
【化8】
【0029】(上記一般式(II)中、Zはアルコキシ基、
アリルオキシ基、アルキルチオ基、アミノ基、ジアルキ
ルアミノ基又はハロゲン原子を表す。)
【0030】
【化9】
【0031】(上記一般式(III)中、a1及びa2はそれぞれ
独立して0〜4の整数を表す。R3及びR 4はそれぞれ独立
して、またa1が2〜4の整数を表す場合は複数のR3もそ
れぞれ独立して、a2が2〜4の整数を表す場合は複数の
R4もそれぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、
アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキ
ル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ホルミル基、アリ
ールオキシ基、アルキルチオ基、アシルオキシ基、スル
ホニルオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリー
ルアミノ基、カルボンアミノ基、スルホンアミド基、オ
キシカルボニルアミノ基、オキシスルホニルアミノ基、
ウレイド基、アシル基、オキシカルボニル基、カルバモ
イル基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシスルフ
ィニル基、スルファモイル基、カルボン酸基若しくはそ
の塩、スルホン酸基若しくはその塩、ホスホン酸基若し
くはその塩、又は複素環基を表す。) これらの化合物のうち、安全性、汎用性、コストの点で
サッカリン、及びサッカリンナトリウムといったサッカ
リン誘導体が特に好ましい。なお、本発明でもちいる複
素環式化合物は、無論複数種を併用してよい。
【0032】本発明で用いる複素環式化合物の好ましい
構造としては、該化合物中の硫黄原子の作用のし易さを
勘案すると、硫黄原子の周囲に立体障害性の高い官能基
を持たないものが望ましい。前記複素環式化合物の使用
量は、リチウム遷移金属酸化物に対して、通常0.00
01モル%以上、好ましくは0.001モル%以上、よ
り好ましくは0.01モル%以上、最も好ましくは0.
1モル%以上であり、また、通常20モル%以下、好ま
しくは10モル%以下、さらに好ましくは5モル%以
下、最も好ましくは2モル%以下である。使用量が多く
なると放電容量や高温サイクル特性が低下する可能性が
あり、逆に少なくなると高温サイクル向上効果を得難く
なる可能性がある。
【0033】リチウム遷移金属酸化物を含む正極材料中
に本発明で使用する複素環式化合物を存在させるには、
例えば物理混合の外、表面処理により活物質粒子表面に
該複素環式化合物の被膜を形成させる方法を採用するこ
とができる。ただし、熱処理等による被覆は複素環式化
合物が損失したり、変質する可能性が高く、目的とする
効果を失ってしまう恐れがある。一方、物理混合は、簡
便な添加法であり、かつ変質の影響がなく、本来の効果
を十分に発揮しうる点で好ましい。なお、本発明におけ
る物理混合とは、複数の物質を単に混ぜ合わせることを
意味し、混合物が化学変化してしまう程の高温での熱処
理などを伴わない混合を意味する。複数の物質をかき混
ぜて正極材料中に本発明で使用する複素環式化合物を分
散させたものが好ましく、均一に分散されていることが
好ましい。物理混合は、乾式混合でも湿式混合でもよ
い。物理混合には、乳鉢、ボールミル、ジェットミル、
レディゲミキサー等を使用することができる。また正極
材料中に有効に留まらせるために、電解液に溶解しにく
いものが好ましい。
【0034】本発明において、リチウム遷移金属酸化物
は活物質として用いられている。なお、本発明において
活物質とは該電池の起電反応のもとになる主要物質であ
り、Liイオンを吸蔵・放出できる物質を意味する。リ
チウム遷移金属酸化物は、活物質としてLiを可逆的に
吸蔵・放出できるものであればよく、リチウム遷移金属
酸化物中に使用される遷移金属としては、マンガン、ニ
ッケル、コバルト、鉄、クロム、バナジウム、チタン、
銅等を挙げることができる。好ましくは、マンガン、ニ
ッケル、コバルトであり、特に好ましくはマンガン、ニ
ッケルである。無論、これらを複数使用することもでき
る。好ましいリチウム遷移金属としては、リチウムマン
ガン酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムコバル
ト酸化物、リチウム鉄酸化物、リチウムクロム酸化物、
リチウムバナジウム酸化物、リチウムチタン酸化物、リ
チウム銅酸化物等を挙げることができる。具体的な組成
式としては、例えば一般式LiMn24、LiMn
2、LiNiO2、LiCoO 2、LiFeO2、LiC
rO2、Li1+x38、LiV24、LiTi24、L
2CuO2、LiCuO2で表されるような化合物等を
挙げることができる。本発明の効果が顕著である点で、
好ましくはリチウムマンガン酸化物、特に一般式LiM
24で表されるようなスピネル構造を有するリチウム
マンガン酸化物である。なお、上記の組成において、少
量の酸素欠損、不定比性を持っていてもよい。また、酸
素サイトの一部が硫黄やハロゲン元素で置換されていて
もよい。更に、リチウム遷移金属酸化物の遷移金属が占
めるサイトの一部を遷移金属以外の元素で置換してもよ
い。
【0035】本発明で使用するリチウム遷移金属酸化物
としては、特定の遷移金属をベースとして、該遷移金属
サイトの一部が他の元素で置換されているのが好まし
い。その結果、結晶構造の安定性を向上させることがで
き、これと前記複素環式化合物とを組み合わせることで
相乗的に高温特性の向上を図ることができる。この効果
は、特にリチウムマンガン複合酸化物を使用した際に顕
著である。
【0036】この際の置換する他元素(以下、置換元素
と表記する)としては、Al、Ti、V、Cr、Mn、
Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Z
r等が挙げられ、好ましくはAl、Cr、Fe、Co、
Li、Ni、Mg、Ga、更に好ましくはAlである。
なお、遷移金属サイトは2種以上の他元素で置換されて
いてもよい。
【0037】置換元素による置換割合は通常ベースとな
る遷移金属元素の2.5モル%以上、好ましくはベース
となる遷移金属元素の5モル%以上であり、通常ベース
となる遷移金属元素の30モル%以下、好ましくはベー
スとなる遷移金属元素の20モル%以下である。置換割
合が少なすぎるとその高温サイクルの改善効果が充分で
はない場合があり、多すぎると電池にした場合の容量が
低下してしまう場合がある。
【0038】本発明で用いるリチウム遷移金属酸化物の
比表面積は、通常0.01m2/g以上、好ましくは0.
3m2/g以上、より好ましくは0.5m2/g以上であ
り、また通常10m2/g以下、好ましくは1.5m2
g以下、より好ましくは1.0m2/g以下である。比
表面積が小さすぎるとレート特性の低下、容量の低下を
招き、大きすぎると電解液等と好ましくない反応を引き
起こし、サイクル特性を低下させることがある。比表面
積の測定はBET法に従う。
【0039】本願発明で用いるリチウム遷移金属酸化物
の平均粒径は、通常0.1μm以上、好ましくは0.2
μm以上、さらに好ましくは0.3μm以上、最も好ま
しくは0.5μm以上であり、通常300μm以下、好
ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以
下、最も好ましくは20μm以下である。平均粒径が小
さすぎると電池のサイクル劣化が大きくなったり、安全
性に問題が生じたりする場合があり、大きすぎると電池
の内部抵抗が大きくなり、出力が出にくくなる場合があ
る。
【0040】本発明の正極材料は、リチウム二次電池の
正極に使用することができる。本発明の正極は、上記正
極材料とバインダーとを有する。好ましくは、正極は、
正極集電体と、正極材料とバインダーとを含有する正極
層とからなる。正極層中のリチウム遷移金属酸化物と前
記複素環式化合物とは、相互に分散して存在させるの
が、本発明の効果を十分に発揮しうる点で好ましい。こ
のような正極層は、リチウム遷移金属酸化物、前記複素
環式化合物、後述の結着剤( バインダー)及び必要に応
じて導電剤を溶媒でスラリー化したものを正極集電体に
塗布し、乾燥することにより製造することができる。ス
ラリー調製前に、事前にリチウム遷移金属酸化物と前記
複素環式化合物とを物理混合しておくこともできる。
【0041】正極中には、LiFePO4等のように、
リチウム遷移金属酸化物以外のリチウムイオンを吸蔵・
放出しうる活物質をさらに含有していてもよい。正極中
の活物質の割合は、通常10重量%以上、好ましくは3
0重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上であ
り、通常99.9重量%以下、好ましくは99重量%以
下である。多すぎると電極の機械的強度が劣る傾向にあ
り、少なすぎると容量等電池性能が劣る傾向にある。
【0042】また、正極に使用されるバインダーとして
は、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、EPDM
(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、SB
R(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロ
セルロース等が挙げられる。正極層中のバインダーの割
合は、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以
上、さらに好ましくは5重量%以上であり、通常80重
量%以下、好ましくは60重量%以下、さらに好ましく
は40重量%以下、最も好ましくは10重量%以下であ
る。バインダーの割合が低すぎると、活物質を十分に保
持できずに正極の機械的強度が不足し、サイクル特性等
の電池性能を悪化させることがあり、一方高すぎると電
池容量や導電性を下げることがある。
【0043】正極層は、通常導電性を高めるため導電剤
を含有する。導電剤としては、天然黒鉛、人造黒鉛等の
黒鉛や、アセチレンブラック等のカーボンブラック、ニ
ードルコークス等の無定形炭素等の炭素材料を挙げるこ
とができる。正極中の導電剤の割合は、通常0.01重
量%以上、好ましくは0.1重量%以上、さらに好まし
くは1重量%以上であり、通常50重量%以下、好まし
くは30重量%以下、さらに好ましくは15重量%以下
である。導電剤の割合が低すぎると導電性が不十分にな
ることがあり、逆に高すぎると電池容量が低下すること
がある。
【0044】また、スラリー溶媒としては、通常はバイ
ンダーを溶解あるいは分散する有機溶剤が使用される。
例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチ
ルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミ
ン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等を挙げる
ことができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加えてS
BR等のラテックスで活物質をスラリー化することもで
きる。
【0045】正極層の厚さは、通常1〜1000μm、
好ましくは10〜200μm程度である。厚すぎると導
電性が低下する傾向にあり、薄すぎると容量が低下する
傾向にある。正極に使用する集電体の材質としては、ア
ルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が用い
られ、好ましくはアルミニウムである。集電体の厚さ
は、通常1〜1000μm、好ましくは5〜500μm
程度である。厚すぎるとリチウム二次電池全体としての
容量が低下し、薄すぎると機械的強度が不足することが
ある。
【0046】なお、塗布・乾燥によって得られた正極層
は、活物質の充填密度を上げるためローラープレス等に
より圧密されるのが好ましい。本発明のリチウム二次電
池は、リチウム遷移金属酸化物を活物質として用いた正
極と、負極と、電解質層とを有する。そして、正極、負
極及び電解質層の少なくとも1つに前記複素環式化合物
が含まれてなる。その結果、高温環境下でも優れた特性
を有するリチウム二次電池とすることができる。使用す
る複素環式化合物や正極活物質、正極については、前記
同様である。
【0047】前記複素環式化合物は、正極活物質の活性
化状態の緩和・低減と共に、負極表面に対する安定化剤
としても作用すると考えられるため、正極及び負極のど
こに存在していてもよいが、正極に含まれるのが本発明
の効果を十分に発揮する上で好ましい。この好ましい態
様は、前記本発明の正極材料を含む正極を使用したリチ
ウム二次電池と捉えることができる。従って、該好まし
い態様における前記複素環式化合物とリチウム遷移金属
との量比は前記同様である。
【0048】本発明の二次電池の負極に使用される負極
の活物質としては、リチウムやリチウムアルミニウム合
金合金などのリチウム合金であっても良いが、より安全
性の高いリチウムを吸蔵、放出できる炭素材料が好まし
い。前記炭素材料は特に限定されないが、黒鉛及び、石
炭系コークス、石油系コークス、石炭系ピッチの炭化
物、石油系ピッチの炭化物、あるいはこれらピッチを酸
化処理したものの炭化物、ニードルコークス、ピッチコ
ークス、フェノール樹脂、結晶セルロース等の炭化物等
及びこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネスブラッ
ク、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等が挙げら
れる。
【0049】さらに、SnO、SnO2、Sn1-xx
(M=Hg、P、B、Si、GeまたはSb、ただし0
≦x<1)、Sn32(OH)2 、Sn3-xx2(O
H)2(M=Mg、P、B、Si、Ge、Sb又はM
n、ただし0≦x<3)、LiSiO2、SiO2又はL
iSnO2等を挙げることができる。なお、これらの中
から選ばれる2種以上の混合物として用いてもよい。
【0050】負極は通常、正極の場合と同様、負極層を
集電体上に形成されてなる。この際使用するバインダー
や、必要に応じて使用される導電剤やスラリー溶媒とし
ては、正極で使用するものと同様のものを使用すること
ができる。また、負極の集電体としては、銅、ニッケ
ル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が使用され、好
ましくは銅が用いられる。
【0051】正極と負極との間にセパレーターを使用す
る場合は、微多孔性の高分子フィルムが用いられ、ナイ
ロン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリ
スルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等のポ
リオレフィン高分子よりなるものが用いられる。セパレ
ータの化学的及び電気化学的安定性は重要な因子であ
る。この点からポリオレフィン系高分子が好ましく、電
池セパレータの目的の一つである自己閉塞温度の点から
ポリエチレン製であることが望ましい。
【0052】ポリエチレンセパレーターの場合、高温形
状維持性の点から超高分子量ポリエチレンであることが
好ましく、その分子量の下限は好ましくは50万、さら
に好ましくは100万、最も好ましくは150万であ
る。他方分子量の上限は、好ましくは500万、更に好
ましくは400万、最も好ましくは300万である。分
子量が大きすぎると、流動性が低すぎて加熱された時セ
パレーターの孔が閉塞しない場合があるからである。
【0053】また、本発明のリチウム二次電池における
電解質層を構成する電解質には、例えば公知の有機電解
液、高分子固体電解質、ゲル状電解質、無機固体電解質
等を用いることができるが、中でも有機電解液が好まし
い。有機電解液は、有機溶媒と溶質から構成される。有
機溶媒としては特に限定されるものではないが、例えば
カーボネート類、エーテル類、ケトン類、スルホラン系
化合物、ラクトン類、ニトリル類、塩素化炭化水素類、
エーテル類、アミン類、エステル類、アミド類、リン酸
エステル化合物等を使用することができる。これらの代
表的なものを列挙すると、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレン
カーボネート、ビニレンカーボネート、テトラヒドロフ
ラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、4−メチル−2−ペンタノン、1,2−ジメトキ
シエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラク
トン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジ
オキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルス
ルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾ
ニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、1,2−
ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等の単
独もしくは二種類以上の混合溶媒が使用できる。
【0054】上述の有機溶媒には、電解質を解離させる
ために高誘電率溶媒が含まれることが好ましい。ここ
で、高誘電率溶媒とは、25℃における比誘電率が20
以上の化合物を意味する。高誘電率溶媒の中で、エチレ
ンカーボネート、プロピレンカーボネート及びそれらの
水素原子をハロゲン等の他の元素又はアルキル基等で置
換した化合物が電解液中に含まれることが好ましい。高
誘電率化合物の、電解液に占める割合は、好ましくは2
0重量%以上、更に好ましくは30重量%以上、最も好
ましくは40重量%以上である。該化合物の含有量が少
ないと、所望の電池特性が得られない場合があるからで
ある。
【0055】またこの溶媒に溶解させる溶質として特に
限定されるものではないが、従来公知のいずれもが使用
でき、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiB
4、LiB(C654 、LiCl、LiBr、CH3
SO3Li、CF3SO3Li、LiN(SO2CF32
LiN(SO2252、LiC(SO2CF33、L
iN(SO3CF32等が挙げられ、これらのうち少な
くとも1種以上のものを用いることができる。また、C
2 、 N2O、CO、SO2 等のガスやポリサルファイ
ドSx 2-など負極表面にリチウムイオンの効率よい充放
電を可能にする良好な皮膜を生成する添加剤を任意の割
合で上記単独又は混合溶媒に添加してもよい。
【0056】高分子固体電解質を使用する場合にも、こ
の高分子に公知のものを用いることができ、特にリチウ
ムイオンに対するイオン導電性の高い高分子を使用する
ことが好ましく、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポ
リプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミン等が好ま
しく使用され、またこの高分子に対して上記の溶質と共
に、上記の溶媒を加えてゲル状電解質として使用するこ
とも可能である。
【0057】無機固体電解質を使用する場合にも、この
無機物に公知の結晶質、非晶質固体電解質を用いること
ができる。結晶質の固体電解質としては例えば、Li
I、Li3N、Li1+xxTi2-x(PO43(M=A
l,Sc,Y,La)、Li0.5- 3xRE0.5+xTiO
3(RE=La,Pr,Nd,Sm)等が挙げられ、非
晶質の固体電解質としては例えば、4.9 LiI−34.1L
2O−61B25,33.3Li2O−66.7SiO2 等の酸
化物ガラスや0.45LiI−0.37Li2S−0.26B23
0.30LiI−0.42Li2S−0.28SiS2等の硫化物ガラ
ス等が挙げられる。これらのうち少なくとも1種以上の
ものを用いることができる。
【0058】
【実施例】以下実施例によって本発明の方法をさらに具
体的に説明する。 実施例1 リチウム遷移金属酸化物としてLi1.04Mn1.85Al
0.114なる、Mnサイトの一部がLiとAlで置換さ
れた立方晶スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化
物を使用し、これにサッカリンを、リチウムマンガン酸
化物に対して1モル%の割合で添加混合したものを正極
材料として用いた。なお、ここで用いたリチウムマンガ
ン酸化物のBET比表面積は0.9m2/g、5分間の
超音波分散後のSEM写真による粒度分布から求めたメ
ジアン径は7.4μmであった。
【0059】実施例2 実施例1と同様のリチウムマンガン酸化物を使用し、こ
れにチアントレンをリチウムマンガン酸化物に対して1
モル%の割合で添加混合したものを正極材料として用い
た。 実施例3 実施例1と同様のリチウムマンガン酸化物を使用し、こ
れに1,3,5−トリチアンをリチウムマンガン酸化物
に対して1モル%の割合で添加混合したものを正極材料
として用いた。
【0060】比較例1 実施例1と同様のリチウムマンガン酸化物を、そのまま
正極材料としたこと、即ち、複素環式化合物を使用しな
かったこと以外実施例1と同様にして正極材料を得た。 試験例(電池評価) 以下の方法で本発明の実施例、比較例の電池評価を行っ
た。
【0061】1. 正極の作成と容量確認 正極材料を75重量% 、アセチレンブラックを20重
量%、ポリテトラフロロエチレンパウダーを5重量%の
割合で秤量したものを乳鉢で十分混合し、薄くシート状
にし、9mmφ、12mmφのポンチで打ち抜いた。こ
の際全体重量は各々約8mmg、約18mgになるよう
に調整した。これをAlのエキスパンドメタルに圧着し
て正極とした。
【0062】次に、正極の容量を確認した。即ち、9m
mφに打ち抜いた前記正極を試験極、Li金属を対極と
して電池セルを組んだ。この電池セルに0.5mA/c
2の定電流充電すなわち、正極からリチウムイオンを
放出させる反応を上限4.35Vで行い、ついで0.5
mA/cm2の定電流放電すなわち正極にリチウムイオ
ンを吸蔵させる試験を下限3.2Vで行った。この際の
正極活物質単位重量当たりの初期充電容量をQs(C)(m
Ah/g) 、初期放電容量をQs(D)(mAh/g)と
した。
【0063】2. 負極の作成と容量確認 負極活物質としての平均粒径約8〜10μm の黒鉛粉
末(d002=3.35Å)と、バインダーとしてのポリ
フッ化ビニリデンとを重量比で92.5:7.5の割合
で秤量し、これをN−メチルピロリドン溶液中で混合
し、負極合剤スラリーとした。このスラリーを20μm
厚さの銅箔の片面に塗布し、乾燥して溶媒を蒸発させた
後、12mmφに打ち抜き、0.5ton/cm2でプ
レス処理をしたものを負極とした。
【0064】なお、この負極を試験極、Li金属を対極
として電池セルを組み、0.2mA/cm2の定電流で
負極にLiイオンを吸蔵させる試験を下限0Vで行った
際の負極活物質単位重量当たりの初期吸蔵容量をQf
(mAh/g)とした。 3. 電池セルの組立 コイン型セルを使用して、電池性能を評価した。即ち、
正極缶の上に12mmφに打ち抜いた前記正極を置き、
その上にセパレータとして25μmの多孔性ポリエチレ
ンフィルムを置き、ポリプロピレン製ガスケットで押さ
えた後、前記負極を置き、厚み調整用のスペーサーを置
いた後、非水電解液溶液として、1モル/リットルの六
フッ化リン酸リチウム( LiPF6)を溶解させたエチレ
ンカーボネート( EC) とジエチルカーボネート( DE
C) との体積分率3:7の混合溶媒を用い、これを電池
内に加えて充分しみ込ませた後、負極缶を載せ電池を封
口した。
【0065】なお、この時、正極活物質の重量と負極活
物質重量のバランスは、ほぼ
【0066】
【数1】正極活物質量〔g〕/負極活物質量〔g〕=
(Qf/1.2)/Qs(C) となるよう設定した。 4. 試験方法 この様に得られた電池の高温特性を比較するため、電池
の1時間率電流値、即ち1Cを
【0067】
【数2】1C[mA]=Qs(D)×正極活物質量〔g〕 と設定し、以下の試験を行った。まず室温で定電流0.
2C充放電2サイクルおよび定電流1C充放電1サイク
ルを行い、次に50℃の高温で定電流0.2C充放電1
サイクル、ついで定電流1C充放電100サイクルの試
験を行った。なお充電上限は4.2V下限電圧は3.0
Vとした。
【0068】この時50℃での1C充放電100サイク
ル試験における1サイクル目放電容量Qh(1)に対する、
100サイクル目の放電容量Qh(100)の割合を高温サイ
クル容量維持率P、即ち、
【0069】
【数3】P〔%〕={Qh(100)/Qh(1)}×100 とし、この値で電池の高温特性を比較した。実施例及び
比較例における、50℃での1C充放電100サイクル
試験での初期放電容量、及び高温サイクル容量維持率P
を表−1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】また、実施例1〜3、及び比較例1におけ
る、50℃サイクル試験でのサイクル−放電容量相関図
を図1に示す。実施例と比較例とを比較すると、本発明
の規定するS含有複素環式化合物を添加することによっ
て高温でのサイクル特性が向上することが分かる。
【0072】
【発明の効果】本発明により、高温サイクル特性をはじ
めとする高温特性の改善されたリチウム二次電池用正極
材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 50℃サイクル試験でのサイクル−放電容量
相関図である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム遷移金属酸化物及び、環の構成
    原子として硫黄原子を含む複素環式化合物を含有するこ
    とを特徴とするリチウム二次電池用正極材料。
  2. 【請求項2】 前記複素環式化合物が、サッカリン、サ
    ッカリン誘導体、チオサッカリン、チオサッカリン誘導
    体及び/又は擬サッカリン誘導体であることを特徴とす
    る請求項1に記載のリチウム二次電池用正極材料。
  3. 【請求項3】 前記複素環式化合物が、チアントレン及
    び/又はチアントレン誘導体であることを特徴とする請
    求項1に記載のリチウム二次電池用正極材料。
  4. 【請求項4】 前記複素環式化合物が、下記一般式(I) 【化1】 (上記一般式(I)中、R1は酸素原子又は硫黄原子を表
    し、R2は水素原子、炭素数1〜3の低級アルキル基、フ
    ェニル基、アシル基、ビニル基、ニトロ基、アミノ基、
    アルカリ金属元素、ヒドロキシル基又はメルカプト基を
    表す。)で表される化合物、又は下記一般式(II) 【化2】 (上記一般式(II)中、Zはアルコキシ基、アリルオキシ
    基、アルキルチオ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基又
    はハロゲン原子を表す。)で表される化合物である請求
    項1に記載のリチウム二次電池用正極材料。
  5. 【請求項5】 前記複素環式化合物が、下記一般式(II
    I) 【化3】 (上記一般式(III)中、a1及びa2はそれぞれ独立して0〜
    4の整数を表す。R3及びR 4はそれぞれ独立して、またa1
    が2〜4の整数を表す場合は複数のR3もそれぞれ独立し
    て、a2が2〜4の整数を表す場合は複数のR4もそれぞれ
    独立してアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ
    基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリ
    ール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキ
    シル基、メルカプト基、ホルミル基、アリールオキシ
    基、アルキルチオ基、アシルオキシ基、スルホニルオキ
    シ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ
    基、カルボンアミノ基、スルホンアミド基、オキシカル
    ボニルアミノ基、オキシスルホニルアミノ基、ウレイド
    基、アシル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、
    スルホニル基、スルフィニル基、オキシスルフィニル
    基、スルファモイル基、カルボン酸基若しくはその塩、
    スルホン酸基若しくはその塩、ホスホン酸基若しくはそ
    の塩、又は複素環基を表す。)で表される化合物である
    請求項1に記載のリチウム二次電池用正極材料。
  6. 【請求項6】 リチウム遷移金属酸化物と前記複素環式
    化合物とが、物理混合してなる請求項1乃至5のいずれ
    か1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。
  7. 【請求項7】 前記複素環式化合物のリチウム遷移金属
    酸化物に対する割合が、0.0001〜20モル%であ
    る請求項1乃至6のいずれか1つに記載のリチウム二次
    電池用正極材料。
  8. 【請求項8】 リチウム遷移金属酸化物が、遷移金属サ
    イトの一部が他元素で置換されたリチウム遷移金属酸化
    物である請求項1乃至7のいずれか1つに記載のリチウ
    ム二次電池用正極材料。
  9. 【請求項9】 遷移金属サイトを置換する他元素が、A
    l、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、
    Cu、Zn、Mg、Ga及びZrからなる群から選ばれ
    る少なくとも一種の金属元素である請求項8に記載のリ
    チウム二次電池用正極材料。
  10. 【請求項10】 リチウム遷移金属酸化物が、リチウム
    マンガン酸化物である請求項1乃至9のいずれか1つに
    記載のリチウム二次電池用正極材料。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1つのリ
    チウム二次電池用正極材料とバインダーとを含有するリ
    チウム二次電池用正極。
  12. 【請求項12】 リチウム遷移金属酸化物と前記複素環
    式化合物とが、分散して存在してなる請求項11に記載
    のリチウム二次電池用正極。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12に記載のリチウム
    二次電池用正極材料を含有する正極、負極及び電解質を
    有することを特徴とするリチウム二次電池。
  14. 【請求項14】 リチウム遷移金属酸化物を含有する正
    極と、負極と、電解質層とを有するリチウム二次電池に
    おいて、正極及び負極の少なくとも1つに、請求項1乃
    至5のいずれかに記載の複素環式化合物が含まれている
    ことを特徴とするリチウム二次電池。
  15. 【請求項15】 負極が炭素材料からなる請求項13又
    は14に記載のリチウム二次電池。
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