JP2001287657A - 可変舵角比操舵装置及び電動パワーステアリング装置を有する車両 - Google Patents

可変舵角比操舵装置及び電動パワーステアリング装置を有する車両

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JP2001287657A
JP2001287657A JP2000103291A JP2000103291A JP2001287657A JP 2001287657 A JP2001287657 A JP 2001287657A JP 2000103291 A JP2000103291 A JP 2000103291A JP 2000103291 A JP2000103291 A JP 2000103291A JP 2001287657 A JP2001287657 A JP 2001287657A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源の延命措置を図ることができ、かつ電動
パワーステアリング装置が停止しても操舵可能とするこ
と。 【解決手段】 ステアリングホイールの舵角に対する操
舵輪の転舵角を車速に応じて電動機27を駆動すること
で変更可能な可変舵角比操舵装置装置と手動操舵トルク
42aに応じて電動機8を駆動することで補助操舵トル
クを付与する電動パワーステアリング装置を有すると共
に、電動機8,27を駆動する電源BATの電圧を検知
する電圧センサ43と、検知した電圧43aに応じて可
変舵角比操舵装置の電動機27を制御する制御手段70
を少なくとも備え、電圧43aが所定電圧以下になった
場合は、制御手段70が可変舵角比操舵装置をスロー状
態に移行して停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可変舵角比操舵装
置及び電動パワーステアリング装置を有する車両に関す
る。
【0002】可変舵角比操舵装置及び電動パワーステア
リング装置を有する車両が知られている。可変舵角比操
舵装置は、車両のステアリング系に作用して、ステアリ
ングホイールの舵角に対する操舵輪の転舵角の比である
舵角比(伝達比・減速比ということもある)を、連続的
に変化させることができる。この可変舵角比操舵装置
は、大きな舵角の変化を伴うステアリング操作を行う必
要がある低車速時には、舵角比を大きくして、相対的に
小さいステアリング操作で相対的に大きく操舵輪が転舵
するようにしている(クイック状態)。逆に、大きな舵
角の変化を伴うステアリング操作を行う必要がない高車
速時には、舵角比を小さくして、相対的に大きなステア
リング操作を行っても大きく操舵輪が転舵することが無
いようにしている(スロー状態)。一方、電動パワース
テアリング装置は、電動機の駆動力を直接利用してドラ
イバの操舵トルクをアシストするものであり、この電動
パワーステアリング装置によってステアリングホイール
の動きが軽快になり、ドライバは強い力でステアリング
操作を行う必要がなくなる。
【0003】可変舵角比操舵装置及び電動パワーステア
リング装置は、それぞれバッテリから電源の供給を受け
て駆動する電動機を備え、この電動機の駆動をそれぞれ
制御することにより、可変舵角比操舵装置の舵角比を車
速に応じて増減させたり、電動パワーステアリング装置
の補助操舵トルクをドライバの手動操舵トルクに応じて
増減させたりしている。
【0004】ところで、かかる車両においては、バッテ
リの電圧が低下した場合にもエンジンが停止しないよう
に、電動パワーステアリング装置によるアシストを停止
すると共に、可変舵角比操舵装置による舵角比(舵角比
特性)の可変制御を停止することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、可変舵
角比操舵装置は、前記したように低車速時におけるクイ
ック状態では、小さなステアリング操作で大きく操舵輪
が転舵するようにしているため、電動パワーステアリン
グ装置によるアシストがあって始めて軽快にステアリン
グ操作を行うことができるものである。仮に、可変舵角
比操舵装置がクイック状態のときにバッテリの電圧が低
下し、電動パワーステアリング装置によるアシストの低
下(停止)及び可変舵角比操舵装置による舵角比の可変
制御が停止すると、ステアリングホイールの動きが重く
なってしまい好ましくない。一方、エンジンの停止を防
止するためには、バッテリの電圧低下を抑制する必要が
ある。また、これらフェイルアンドセーフ行為は、ドラ
イバに違和感を与えないで行うのが好ましい。
【0006】そこで、本発明は、上記課題を解決するこ
とを主たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した請求
項1に記載の発明は、車両のステアリング系に作用して
ステアリングホイールの舵角に対する操舵輪の転舵角を
車速に応じて電動機を駆動することで変更可能な可変舵
角比操舵装置と車両のステアリング系に作用して手動操
舵トルクに応じて電動機を駆動することで補助操舵トル
クを付与する電動パワーステアリング装置を備えると共
に、前記電動機を駆動する電源の電圧を検知する電源電
圧検知手段と、前記検知した電圧に応じて前記可変舵角
比操舵装置の電動機を制御する制御手段を少なくとも備
える。そして、前記電圧が所定電圧以下になった場合
は、前記制御手段が前記可変舵角比操舵装置をスロー状
態に移行して停止する。
【0008】この構成によれば、電源の電圧が所定電圧
以下になった場合には、可変舵角比操舵装置が停止され
るので、電源の延命措置(復帰措置)が図られる。これ
により、エンジンが停止してしまうような好ましくない
状況の発生を、防止あるいは抑制する。なお、電源の電
圧が下がって電動パワーステアリング装置の補助操舵ト
ルクによるアシストが低減されると、可変舵角比操舵装
置の状態によっては、ステアリング操作がしづらくな
る。このため、補助操舵トルクによるアシストが低減し
てもステアリング操作を行えるように、可変舵角比操舵
装置の状態を舵角比が小さな状態であるスロー状態(ダ
ル)にする。なお、所定電圧は、車両が搭載する機器を
制御する各制御手段(コンピュータ)の動作に支障がな
い電圧以上、かつ、通常ではありえない低い電圧に設定
される。この所定電圧は、これよりも電圧が低下する
と、可変舵角比操舵装置及び/又は電動パワーステアリ
ング装置を正常に動作させることができなくなるおそれ
がある電圧、ないし、これよりも電圧が低下した状態で
可変舵角比操舵装置及び/又は電動パワーステアリング
装置を動作させようとすると、エンジンが停止するおそ
れがある電圧でもある(ex.9.5V)。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、前記電圧
が所定電圧以下になった場合には、前記電動パワーステ
アリング装置の電動機が付与する前記補助操舵トルクに
よるアシストを低減すると共に、前記電圧が前記所定電
圧よりもさらに低い下限電圧以下になった場合には、前
記補助操舵トルクによるアシストを停止する。
【0010】この構成によれば、電源電圧が所定電圧以
下になるとパワーステアリング装置の補助操舵力(補助
操舵トルク)によるアシストが低減され、下限電圧以下
になるとアシストが停止され、電源の延命措置(復帰措
置)が図られる。これにより電源電圧の低下をより確実
に防止することができる。なお、ここでの所定電圧は前
記した所定電圧と同じ値でよい。また、下限電圧は、例
えば電装用品などが起動できないおそれが生じるがエン
ジンはまだ駆動できるような低い電圧である(ex.8
V)。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、前記所定
電圧から前記下限電圧に至る間は、電圧の値に応じて前
記補助操舵トルクを減少してアシストを行う。
【0012】この構成によれば、電圧の値に応じてアシ
ストを減少するので、電源に大きな負担をかけることが
ない。また、瞬時に電圧が低下する場合を除いて、電圧
が低下している際にステアリング操作を行っても、ドラ
イバに違和感を与えることがない。逆に、電圧が復帰し
て上昇する場合は、瞬時に電圧が復帰する場合を除い
て、操舵中のドライバに違和感を与えることがない。
【0013】なお、前記各構成においては、エンジンを
動かすのに必要ではない機器類や車両の安全に影響しな
い機器類、例えば空調装置やカーオーディオ装置などが
消費する電力を抑制するように、検知した電圧により当
該機器類の動作を制御する制御手段を設け、前記所定電
圧以下になると該機器類の動作量を低減ないし動作を停
止するのが好ましい。このように可変舵角比操舵装置及
び電動パワーステアリング装置と他機器を協調制御する
ことで、円滑な操舵性を確保すると共に一層電源の延命
措置(復帰措置)を図ることができる。
【0014】また、前記各構成においては、前記電源の
電圧が所定電圧以下になる時間が所定時間以上継続した
場合に、前記制御手段が電圧低下と判断して前記補助操
舵トルクによるアシストを低減すると共に前記舵角比操
舵装置をスロー状態に移行して停止するなどのフェイル
アンドセーフ行為を行うのが好ましい。同様に所定時間
以上電圧が所定電圧以下になった場合に、他機器との協
調制御を行うのが好ましい。つまり、電圧の低下がすべ
てフェイルアンドセーフ行為を行うべき異常なものであ
るとは限らない。ノイズや電圧変動など通常起こり得る
電圧の低下は、比較的短時間、例えば0.2秒や0.5
秒以内で元に戻る。よって、所定時間を適宜設定するこ
とにより、フェイルアンドセーフ行為を行うべき異常な
電圧低下かそうではない電圧低下であるかを判別するこ
とができる。このようにすることで異常ではない電圧低
下の際にフェイルアンドセーフ行為を行うという不必要
な行為を回避することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の可変舵角比操舵装
置及び電動パワーステアリング装置を有する車両の実施
の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発
明における車両は特定のものに限定されることはなく、
通常の乗用車、工事車両、特殊車両など原動機(エンジ
ン及び/又はモータ)を搭載すると共に、操舵装置を備
える車両に適用される。
【0016】本実施の形態の可変舵角比操舵装置及び電
動パワーステアリング装置を有する車両は、電源の電圧
を検知する電源電圧検知手段と、可変舵角比操舵装置の
電動機及び電動パワーステアリング装置の電動機を制御
する制御手段を備える。そして、この制御手段は、電源
の電圧が所定電圧まで低下すると電動パワーステアリン
グ装置(補助操舵トルク)によるアシストを低減すると
共に、可変舵角比操舵装置をスロー状態に移行する。ま
た、制御手段は、電源の電圧が所定電圧から下限電圧の
間は、電圧に応じたアシストを行う。なお、電源(バッ
テリ)の電圧が低下するのは、経年劣化やバッテリ液の
レベルの低下など種々の理由がある。
【0017】まず、可変舵角比操舵装置(VGS;Vari
able Gear-ratio steering)及び電動パワーステアリン
グ装置(EPS;Electric power steering)の構成を
説明する。図1は、本実施の形態で使用される可変舵角
比操舵装置及び電動パワーステアリング装置の全体構成
図である。可変舵角比操舵装置及び電動パワーステアリ
ング装置1は、ハンドルであるステアリングホイール2
から操舵輪W,Wに至るステアリング系Sに設けられた
可変舵角比装置10と、車速に基づいて可変舵角比装置
10、つまり可変舵角比操舵装置用の電動機(以下「V
GS電動機」という)27を制御する制御装置60(図
7参照)を備えている。
【0018】ステアリング系Sにおいて、ステアリング
ホイール2に一体的に設けられたステアリング軸3は、
自在継ぎ手4A,4Bを有する連結軸4を介して可変舵
角比装置10の入力軸へ連結されている。可変舵角比装
置10は、入力軸の回転角度αに対する出力軸の回転角
度βの比β/αを連続的に可変できるものを用いてい
る。可変舵角比装置10の出力軸にはピニオン5が設け
られており、このピニオン5とラック軸6のラック歯と
を噛み合わせることによって、出力軸の回転運動をラッ
ク軸6の直線運動(L)へ変換し、ラック軸6の直線運
動をタイロッド7,7およびナックルアームを介して操
舵輪W,Wの転舵運動(T)へ変換する。
【0019】また、可変舵角比操舵装置及び電動パワー
ステアリング装置1は、ラック軸6の側方に、補助操舵
トルクを発生させるための電動パワーステアリング装置
用の電動機(以下「EPS電動機」という)8が、ラッ
ク軸6と同軸上に配設されている。そして、EPS電動
機8の回転がラック軸6と同軸に設けられたボールネジ
機構9を介して推力に変換され、この推力をラックボー
ルネジ軸9A(ラック軸6)に作用させている。このE
PS電動機8は、VGS電動機27と同様に制御装置6
0(図7参照)により制御される。
【0020】次に、可変舵角比装置の一具体例の構造に
ついて説明する。図2は可変舵角比装置の正断面図、図
3は可変舵角比装置の軸部の分解斜視図、図4は図2の
A−A線断面図である。
【0021】図2に示すように、入力軸11は、玉軸受
け12を介して上部ケーシング13aに回動自在に支持
された支持部材14の偏心位置に、玉軸受け15を介し
て回転自在に支持されている。入力軸11の下部ケーシ
ング13b内に突入した端部には、出力軸17に回転力
を伝達するカップリング16が入力軸11に一体形成さ
れている。また、入力軸11は、図1に示す連結軸4に
接続されており、ステアリングホイール2を回転させる
ことによって、連結軸4を介して入力軸11が回転する
ようになっている。
【0022】また、出力軸17は、一対の玉軸受け18
a,18bを介して下部ケーシング13bに回動自在に
支持されている。この出力軸17には、ラック軸6に噛
み合ったピニオン5が一体形成されている。下部ケーシ
ング13b内には、出力軸17の端部が突入しており、
出力軸17の端部における出力軸17の中心から偏心し
た位置には中間軸19が突設されている。この中間軸1
9と入力軸11に一体形成されたカップリング16との
間が、平型ニードル軸受け20を介在させたスライダ2
1と円錐ころ軸受け22とを介して互いに連結されてい
る。さらに、入力軸11と上部ケーシング13aとの間
には、可撓性の筒状部を有するシール部材35が設けら
れている。このシール部材35によって可変舵角比装置
10内の気密が保持されている。
【0023】図3に示すように、カップリング16の下
面には、下方が拡開し、かつ開放した台形断面の溝23
が形成されている。この溝23に対して、一対の平型ニ
ードル軸受け20を介在させたスライダ21が、この溝
23の互いに対向する斜面を摺動するように係合してい
る。また、スライダ21の下面の中心部には、円錐ころ
軸受け22を介して相対回動可能となるように、中間軸
19が係合している。
【0024】図2に示すように、下部ケーシング13b
には、出力軸17の下端を支持する玉軸受け18bのア
ウタレースに当接するアジャストねじ24が螺着されて
いる。このアジャストねじ24を適宜に締め込むことに
より、ピニオン5が軸線方向に押圧され、カップリング
16を介した入力軸11と出力軸17との間に適度なプ
リロードが与えられる。このようにしてカップリング1
6のがたを除去して連結剛性を向上させることができ
る。
【0025】図4に示すように、支持部材14の外周部
の一部には、扇型の部分的ウォームホイル25が設けら
れている。この部分的ウォームホイル25には、ウォー
ム減速機構26を介して可変舵角比操舵装置用の電動機
(以下「VGS電動機」という)27によって駆動され
るウォーム28が噛み合っている。そして、VGS電動
機27を回転させることによって、支持部材14に対し
て所定の角度範囲にわたって回転運動を与えることがで
きるようになっている。なお、ウォーム28は、偏心カ
ムを応用したバックラッシュ除去部材29を介して上部
ケーシング13aに支持されている。このバックラッシ
ュ除去部材29の端部に形成された六角孔30に六角棒
レンチを係合させて、この六角棒レンチを上部ケーシン
グ13aに対して回動させることにより、その軸芯が移
動して部分的ウォームホイル25との噛み合いが変化す
るようになっている。また、ウォーム28の軸芯の移動
を許容するために、ウォーム28とウォーム減速機構2
6との間は、オルダム継ぎ手31を介して連結されてい
る。
【0026】上部ケーシング13aには、支持部材14
の上面に突設されたピン32に係合する差動トランスな
どからなる変位センサ33が取り付けられており、この
変位センサ33は、支持部材14の回動角度を検知して
いる。変位センサ33によって検知された支持部材14
の回動量、即ち、支持部材14に支持された入力軸11
の偏心量信号(実偏心量)33aは、制御装置60内の
VGA制御手段70Aにデジタル信号として出力され
る。
【0027】VGA制御手段(図7参照)は、車速に基
づいて設定した舵角比(目標舵角比)に対応する目標偏
心量71aと、変位センサ33によって検知した実偏心
量(実舵角比に相当)33aとを一致させるように、フ
ィードバック制御によってVGS電動機27の運転を行
っている。
【0028】続いて、可変舵角比装置の作動原理につい
て説明する。図5は可変舵角比装置の作動原理を示す説
明図、図6は可変舵角比装置の舵角比特性を示す入出力
角特性図である。
【0029】図5に示すように、入力軸11の回転中心
をA、出力軸17の回転中心をB、中間軸19の作用点
をCとする。また、BC間寸法をb、入力軸11と出力
軸17との間の偏位量(AB間寸法)をaとし、入力軸
11の回転角度(ハンドル操舵角)をα、出力軸17の
回転角度(ピニオン回転角)をβとする。このとき、 b・sinβ=(b・cosβ−a)tanα であるから、 α=tan-1(b・sinβ/(b・cosβ−a)) で表わされる。
【0030】ドライバがステアリングホイール2を操作
することによって入力軸11を回転させると、中間軸1
9は、入力軸11のカップリング16のスライダ21と
の係合により、出力軸17の軸心回りでクランク回転す
る。例えば、図5に示すように、入力軸11の回転角度
α1を90度とした場合には、出力軸17の回転角度β
1は、図5に示すようになる。
【0031】ここで、支持部材14を回動させると、支
持部材14の偏心カム作用により、図3および図4で符
号A0〜A2で示した範囲で入力軸11の軸心が変化す
る。入力軸11の軸心の変化によって、入出力軸間の偏
位量aを適宜に定めて入力軸11と出力軸17との軸心
同士を互いに偏心させると、入力軸11と出力軸17と
の回転角が不一致となる。しかも、入力軸11を等角度
ずつ回転させた際の出力軸17の角度変化が漸進的に増
大することになる(図6の実線a1,a2参照)。
【0032】そして、入力軸11と出力軸17との軸心
の偏位量aを、a2〜a0(a2>a1>a0=0)の
範囲で連続的に変化させると、入力軸11の回転角度に
対する出力軸17の回転角度の割合β/α、すなわち実
用上の舵角比を連続的に変化させることができる。い
ま、入出力軸間の偏位量aを大きくすると、入力角αに
対する出力角βの変化率漸進性が高まり、入出力軸間の
偏位量aを0にすれば、図6に一点鎖線(a0)で示す
ように、入力角αと出力角βとは等しくなる。
【0033】この舵角比の変化を、例えば低速走行域で
はa0側に、高速走行域ではa2側になるように制御す
ると、低速走行域ではハンドルの操舵角度αに対するラ
ックストロークを在来の操舵装置に比して大きく設定し
て、より一層敏感(クイック)な特性を実現できる。ま
た、高速走行域ではハンドルの操舵角度αに対するラッ
クストロークを在来の操舵装置に比して小さく設定し
て、より一層鈍感(ダル、スロー)な特性を実現でき
る。したがって、実用上のハンドル操舵角と走行速度と
の関係を、フラットな特性とすることができる。
【0034】続いて、可変舵角比操舵装置及び電動パワ
ーステアリング装置を有する車両における制御装置につ
いて説明する。図7は、本実施の形態で使用される可変
舵角比操舵装置における制御装置のブロック構成図であ
る。図8は、図7における電動機駆動手段の構成を示す
図である。
【0035】図7に示すように、制御装置60は、制御
手段70、電動機駆動手段80を備える。また、可変舵
角比操舵装置及び電動パワーステアリング装置1は、車
速を検知する車速センサ41、手動操舵トルクを検知す
る操舵トルクセンサ42、電源電圧検知手段たる電圧セ
ンサ43、電動機に流れる電流を検知する電動機電流セ
ンサ44、そして、前記した変位センサ33を備える。
ここで、車速センサ41は、図示しない変速機の出力軸
の回転数に応じた車速信号41aを出力するものであ
る。操舵トルクセンサ42は、ドライバが発生する手動
操舵トルクの大きさに応じた操舵トルク信号42aを出
力するものである。電圧センサ43は、イグニッション
電圧(以下「IG電圧」という)を検知し、これを電圧
信号43aとして出力するものである。なお、IG電圧
は、バッテリー電圧よりも低い値を示す。また、電動機
電流センサ44は、EPS電動機8に流れる電流を検知
し、これを電流信号44aとして出力するものである。
これらセンサは、いずれも図示しないAD変換手段によ
りデジタル信号に変換される。ちなみに、これら制御装
置60や電動機8,27などの各機器は、電源BATを
電源(12V)として作動する(制御手段70などは5
V作動)。
【0036】図7に示すように、制御手段70は、VG
S制御手段70A及びEPS制御手段70Bを備える。
この制御手段70は、変位センサ33、車速センサ4
1、操舵トルクセンサ42、電圧センサ43及び電動機
電流センサ44やVGS電動機駆動手段81及びEPS
電動機駆動手段82などとの間の入出力インターフェイ
ス、各種のデータやプログラムを記憶しているROM、
各種のデータなどを一時記憶するRAM、各種の演算処
理を行う論理回路などをハードウェア構成として備えて
いる。一方、電動機駆動手段80のVGS電動機駆動手
段81及びEPS電動機駆動手段82は、それぞれゲー
ト駆動回路GC及びブリッジ回路BCを備える(図8参
照)。
【0037】〔VGS制御手段・VGS電動機駆動手
段〕次に、可変舵角比操舵装置を制御するVGS制御手
段を説明する。図7に示すように、可変舵角比操舵装置
を制御するVGS制御手段70Aは、目標偏心量設定手
段71、偏差演算手段72、PID制御手段73、及び
PWM信号生成手段74を含んで構成される。
【0038】目標偏心量設定手段71は、ROMなどを
備え、車速に応じて所定の操舵特性(舵角比特性)を得
るため、可変舵角比装置10の目標偏心量71aを設定
する。このため、目標偏心量設定手段71は、デジタル
信号化して入力された車速信号41aをアドレスとし
て、データエリアから目標偏心量71a(71Aa)を
マップ検索し、偏差演算手段72に出力する。車速信号
41aと目標偏心量71a(71Aa)のマップは、実
験結果又は論理演算などに基づいて設定され、車速が早
くなるほど目標偏心量が大きくなるようにしてある。な
お、この目標偏心量設定手段71は、デジタル信号化し
て入力された電圧信号43aが所定電圧以下(ここでは
9.5V以下)になると、目標偏心量71aとして最大
の偏心量が設定されるようになっている。この点の詳細
は後述する。
【0039】偏差演算手段72は、減算器又はソフト制
御の減算機能を備え、目標偏心量設定手段71からの目
標偏心量71aと変位センサ33からのデジタル化され
た実偏心量33aが入力され、偏差信号72aをPID
制御手段73に出力するようになっている。
【0040】PID制御手段73は、論理回路などを備
え、偏差演算手段72からの偏差信号72aに対して、
P(比例)、I(積分)及びD(微分)などの処理を施
すことにより、その偏差をゼロに近づけるために電動機
27に供給する電流の向きと電流値とを示す駆動制御信
号73aを生成して出力する。
【0041】PWM信号生成手段74は、論理回路など
を備え、駆動制御信号73aの電流値の大きさ及び極性
に対応したPWM(パルス幅変調)信号74aを生成
し、電動機駆動手段80(VGS電動機駆動手段81)
に出力する。
【0042】なお、図8に示すように、VGS電動機駆
動手段81は、ゲート駆動回路GC及びブリッジ回路B
Cを備える。ブリッジ回路BCは電界効果トランジスタ
FETを4つ備えるが、この電界効果トランジスタFE
Tの各ゲートGeはゲート駆動回路GCにより駆動され
る。これによりVGS電動機27が、PWM信号のデュ
ーティ比、ON信号及びOFF信号に対応してPWM駆
動される。
【0043】前記した通常時は車速(車速信号41a)
に応じて目標偏心量71aを設定すると共に、電圧が所
定電圧K1以下になると目標偏心量71aを最大値に設
定する目標偏心量設定手段71の詳細を、図9を参照し
て説明する。図9は、目標偏心量設定手段の詳細を示す
ブロック構成図である。
【0044】図9に示すように、本実施の形態の目標偏
心量設定手段71は、少なくとも目標偏心量設定部71
A、電圧基準値記憶部71B、比較選択部71C、及び
目標偏心量切替部71Dを有する。
【0045】目標偏心量設定部71Aは、ROMなどを
備え、デジタル化した車速信号41aをアドレスとして
データエリアから目標偏心量71Aaをマップ検索し出
力する。マップは、前記説明したように、車速信号41
aが大きくなると目標偏心量71Aaを大きくするもの
である。
【0046】電圧基準値記憶部71Bは、ROMなどを
備え、所定電圧K1を記憶している。ここでの所定電圧
K1の値は、IG電圧で9.5Vであり、所定電圧K1
は後段の比較選択部71Cに出力される。
【0047】比較選択部71Cは、論理回路、ROMや
コンパレータなどを備える。比較選択部71Cは、デジ
タル化した電圧信号43aと所定電圧K1とを比較し
て、電圧信号43aが所定電圧K1以下か否か、つまり
低電圧状態であるか否かを判断する。そして、比較結果
に基づいて低電圧信号LV1を目標偏心量切替部71D
などに出力する。ここで、低電圧信号LV1は、低電圧
状態の場合はHレベルの信号であり、通常状態の場合は
Lレベルの信号である。なお、低電圧状態と判断される
のは、電圧信号43aが所定電圧K1よりも小さくなる
状況が連続して0.5秒間継続した場合である。また、
比較選択部71Cは、データエリアに記憶している低電
圧状態のときに選択される目標偏心量71Caを、目標
偏心量切替部71Dに出力する。ここで、低電圧状態の
目標偏心量71Caは、可変舵角比装置10における偏
心量を最大(最大近傍)にするもの、つまり舵角比特性
を最もスロー状態にするものである。
【0048】目標偏心量切替部71Dは、スイッチング
素子などを備え、比較選択部71Cからの低電圧LV1
のレベル(H・L)に基づいて、入力される目標偏心量
71Aa及び71Caの切り替えを行う。具体的には、
低電圧信号LV1がLレベルの場合は低電圧状態ではな
いので、目標偏心量設定部71Aからの目標偏心量71
Aaを目標偏心量71aとして、後段の偏差演算手段7
2(図7参照)に出力する。一方、低電圧信号LV1が
Hレベルの場合は低電圧状態であるので、低電圧状態の
目標偏心量71Caを目標偏心量71aとして、後段の
偏差演算手段72に出力する。これにより、低電圧状態
になると速やかに舵角比特性がスロー状態に移行し(フ
ェイルアンドセーフ行為)、ドライバによるステアリン
グ操作を容易にする。偏心量を大きくしている最中に電
源BATの電圧が8V(後に説明する下限電圧K2)以
下に低減しても、偏心量が最大になるまでフェイルアン
ドセーフ行為を継続する。
【0049】なお、VGS制御手段70Aは、低電圧状
態になった場合には、可変舵角比操舵装置がスロー状態
になっていること(動作を停止していること)をドライ
バに知らせるため、VGS警告灯WL1を点灯する。こ
のため、比較選択部71Cは、低電圧状態か否かの判断
結果に基づく低電圧信号LV1をVGS警告灯WL1に
出力する。VGS警告灯WL1は、Hレベルの低電圧信
号LV1が入力されることにより点灯する。
【0050】但し、一旦出力されたHレベルの低電圧信
号LV1は、一度イグニッションスイッチをOFFに
し、次にイグニッションスイッチをONにして、このO
Nにした際に電源BATの電圧が9.5V以上あるとき
にはじめて解除されLレベルになる。あるいは、一度シ
ステムリセットを行い、リセット後に電源BATの電圧
が9.5V以上あるときにはじめて解除されLレベルに
なる。したがって、一旦低電圧状態と判断された場合
は、電圧が9.5V以上(9.68V以上)に復帰して
も、イグニッションスイッチをON−OFFするなどの
行為を行わない限り、Hレベルの低電圧信号LV1がL
レベルの低電圧信号LV1になることはなく、可変舵角
比操舵装置は最もスロー状態のまま固定されている。同
時にVGS警告灯WL1も点灯したままになっている。
このようにすることで、システム(装置)の不安定さを
解消することができる。
【0051】ちなみに、この構成においては、例えば、
電源BATとVGS電動機駆動手段81との間の電源ラ
インに、該電源ラインをON・OFFするスイッチ手段
を設け、低電圧状態かつ変位センサ33の実偏心量33
aが最大値近傍になったときにスイッチ手段がOFFし
て、VGS電動機駆動手段81への電源BATの供給を
停止するようにしておくのが好ましい。確実に電源BA
Tの電圧の低下を防止することができるからである。な
お、このスイッチ手段がONになるのは、前記のように
一旦イグニッションスイッチをOFFにし、次にイグニ
ッションスイッチをONにした際に、電圧が9.5V以
上である場合などとするのが好ましい。VGS警告灯W
L1の表示(点灯)などとの整合性を図るためである。
【0052】〔EPS制御手段・EPS電動機駆動手
段〕続いて、電動パワーステアリング装置を制御するE
PS制御手段を説明する。図7に示すように、電動パワ
ーステアリング装置を制御するEPS制御手段70B
は、目標電流値設定手段76、偏差演算手段77、PI
D制御手段78、及びPWM信号生成手段79を含んで
構成される。
【0053】目標電流値設定手段76は、手動操舵トル
クに応じて所定の補助操舵トルクを得るため、EPS電
動機8の目標電流76aを設定する。このため、目標電
流値設定手段76は、ROMなどを備え、デジタル信号
化して入力された操舵トルク信号42aをアドレスとし
て、データエリアから目標電流76a(76Aa)をマ
ップ検索し、偏差演算手段77に出力する。操舵トルク
信号42aと目標電流76a(76Aa)のマップは、
実験結果又は論理演算などに基づいて設定され、操舵ト
ルク信号42aが大きくなるほど目標電流が大きくなる
ようにしてある。なお、この目標電流値設定手段76
は、デジタル信号化して入力された電圧信号43aが所
定電圧K1以下(ここではK1=9.5V)になると目
標電流値76aを低減し、電圧信号43aが下限電圧K
2以下(ここではK2=8V)になると目標電流値76
aをゼロにする。この間(K1・K2間)は、電圧信号
43aの値に応じて目標電流値76aを減少補正して補
助操舵トルクを発生する。この点については後述する。
【0054】偏差演算手段77は、減算器又はソフト制
御の減算機能を備え、目標電流値設定手段76からの目
標電流値76aと電動機電流センサ44からのデジタル
化された電流信号(電流値)44aが入力され、偏差信
号77aをPID制御手段78に出力するようになって
いる。
【0055】PID制御手段78は、論理回路などを備
え、偏差演算手段77からの偏差信号77aに対して、
P(比例)、I(積分)及びD(微分)などの処理を施
すことにより、その偏差をゼロに近づけるためにEPS
電動機8に供給する電流の向きと電流値とを示す駆動制
御信号78aを生成して出力する。
【0056】PWM信号生成手段79は、論理回路など
を備え、駆動制御信号78aの電流値の大きさ及び極性
に対応したPWM信号79aを生成し、電動機駆動手段
80(EPS電動機駆動手段82)に出力する。
【0057】なお、図8に示すように、EPS電動機駆
動手段82はVGS電動機駆動手段81と同様、ゲート
駆動回路GC及びブリッジ回路BCを備える。ブリッジ
回路BCは電界効果トランジスタFETを4つ備える
が、この電界効果トランジスタFETの各ゲートGeは
ゲート駆動回路GCにより駆動される。これによりEP
S電動機8が、PWM信号のデューティ比、ON信号及
びOFF信号に対応してPWM駆動される。
【0058】前記した通常時は手動操舵トルク(操舵ト
ルク信号42a)に応じて目標電流値76aを設定する
と共に、電圧が所定電圧K1と下限電圧K2の間は電圧
信号43aの値に応じて目標電流値76aを減少補正す
る目標電流値設定手段76の詳細を、図10を参照して
説明する。
【0059】本実施の形態の目標電流値設定手段76
は、図10(a)に示すように、少なくとも目標電流値
設定部76A、電圧基準値記憶部76B、比較選択部7
6C、乗算手段76D、及び目標電流値切替部71Eを
有する。図10(a)は、目標電流値設定手段の詳細を
示すブロック構成図である。
【0060】目標電流値設定部76Aは、ROMなどを
備え、デジタル化した操舵トルク信号42aをアドレス
としてデータエリアから目標電流値76Aaをマップ検
索して出力する。マップは、前記説明したように、操舵
トルク信号42aが大きくなると目標電流値76Aaも
大きくなるものである。
【0061】電圧基準値記憶部76Bは、ROMなどを
備え、所定電圧K1を記憶している。この所定電圧K1
の値は、IG電圧で9.5Vであり、前記した目標偏心
量設定手段71の基準電圧記憶部71Bにおける所定電
圧K1と同じ値である。
【0062】比較選択部76Cは、論理回路、ROMや
コンパレータなどを備える。比較選択部76Cは、デジ
タル化した電圧信号43aと所定電圧K1とを比較し
て、電圧信号43aが所定電圧K1以下か否か、つまり
低電圧状態であるか否かを判断する。判断基準は、前記
した目標偏心量設定手段71の比較選択部71Cと同じ
であるので説明を省略する。また、比較選択部76C
は、電圧信号43aをアドレスとしてデータエリアに記
憶しているマップを検索し、該当する補正係数Cを後段
の乗算手段76Dに出力する。マップは図10(b)に
示すものである。このマップは、電圧(電圧信号43
a)が所定電圧K1以上の場合は、補正係数Cが「1」
になっている。また、電圧が下限電圧K2以下の場合
は、補正係数Cが「0」になっている。そして、電圧が
所定電圧K1から下限電圧K2の間は、電圧が低くなる
ほど補正係数Cが小さくなるようにしてある。このよう
にマップを設定することで、比較部76Cは、電圧信号
43aと下限電圧K2を比較(判断)する必要がなくな
る。また、電圧基準値76Bも下限電圧K2を記憶して
おく必要がなくなる。したがって、装置構成を簡略化す
ることができる。
【0063】なお、比較選択部76Cは、電圧の比較結
果に基づいて低電圧信号LV2を目標電流値切替部76
Eなどに出力する。ここで、低電圧信号LV2は低電圧
信号LV1と同様、低電圧状態ではHレベルの信号であ
り、通常状態ではLレベルの信号である。
【0064】乗算手段76Dは、乗算器又はソフト制御
の乗算機能を備え、目標電流値設定部76Aが出力する
目標電流値76Aaに比較選択部76Cが出力する補正
係数Cを乗じて、補正した目標電流値76Da(=C×
76Aa)を目標電流値切替部76Eに出力する。
【0065】目標電流値切替部76Eは、スイッチング
素子などを備え、比較選択部71Cからの低電圧信号L
V2のレベル(H・L)に基づいて、入力される目標電
流値76Aa及び76Daの切り替えを行う。具体的に
は、低電圧信号LV2がLレベルの場合は低電圧状態で
はないので(通常状態)、目標電流値設定部76Aから
の目標電流値76Aaを目標電流値76aとして、後段
の偏差演算手段77(図7参照)に出力する。一方、低
電圧信号LV2がHレベルの場合は低電圧状態であるの
で、低電圧状態の補正した目標電流値76Daを目標電
流値76aとして、後段の偏差演算手段77に出力す
る。これにより、低電圧状態になると電源BATの電圧
に応じて補助操舵トルクが減少補正され、ドライバは違
和感を受けることがない。ちなみに、時間に応じてアシ
スト量を低減する場合に比較して、電圧に応じてアシス
ト量を低減する場合の方が、電源BATに大きな負担を
かけることがない。つまり、時間に応じてアシスト量を
低下する場合は、急に電圧が低下したときでも高いアシ
スト量が要求されることがあり、かかる際には電源BA
Tの電圧の低減を早めるおそれがある。
【0066】なお、EPS制御手段70Bは、低電圧状
態になった場合には、電動パワーステアリング装置のア
シスト量が低減されていることをドライバに知らせるた
め、EPS警告灯WL2を点灯する。このため、比較選
択部76Cは、低電圧状態か否かの判断結果に基づく低
電圧信号LV2をEPS警告灯WL2に出力する。EP
S警告灯WL2は、Hレベルの低電圧信号LV2が入力
されることにより点灯する。
【0067】ところで、EPS制御手段70Bは、電源
BATの電圧が復帰した場合には、低電圧信号LV2を
Lレベルにして、通常どおりの補助操舵トルクでアシス
トする。電源BATの電圧が復帰したか否かは、電圧
(IG電圧)9.68V以上が0.5秒以上継続したか
否かで判断する。ちなみに、この条件は、ノイズやヒス
テリシスなどを考慮して定められる。
【0068】このため、前記したEPS制御手段70B
(目標電流値設定手段76)の電圧基準値記憶部76B
は、所定電圧K1に加えて復帰電圧K0を記憶してい
る。復帰電圧K0の値は、IG電圧で前記した9.68
Vである。そして、比較選択部76Cは、前記したコン
パレータなどの比較機能とは別にコンパレータなどの比
較機能を備え、電圧信号43aと復帰電圧K0とを比較
して、電圧信号43aが復帰電圧K0以上かつその状態
が0.5秒以上継続したか否かを判断する。
【0069】比較選択部76Cは、電圧信号43aが復
帰電圧K0以上かつその状態が0.5秒以上継続したと
きは、電源BATの電圧が復帰したと判定する。電圧が
復帰した場合には、比較選択部76Cは、低電圧信号L
V2のレベルをHレベルからLレベルにする。したがっ
て、EPS警告灯WL2が消灯する。同時に、目標電流
値切替部76Eが選択する目標電流値76aも、目標電
流値設定部76Aが出力する目標電流76Aaに切り替
わり、通常通りの補助操舵トルクでアシストされる。も
っとも、電圧が9.5V以上のときは補正係数Cが
「1」であるので、低電圧信号LV2のレベルにかかわ
らず、通常どおりの補助操舵トルクでアシストされてい
る。このように、可変舵角比操舵装置と電動パワーステ
アリング装置とで、電源BATの電圧復帰による復帰条
件を異なることとしているのは、電動パワーステアリン
グ装置の方がドライバのステアリング操作に与える影響
が大きいからなどの理由による。また、不安定な電源B
ATの状態で可変舵角比操舵装置を作動するのは好まし
くないとの理由による。つまり、不安定な電源BATの
状態で作動を継続させ、再度電圧が低下したときに可変
舵角比操舵装置がクイック状態で停止する不都合を防止
するためである。
【0070】〔エアコンECU〕車両が冷暖房装置(以
下「エアコン」という)を搭載する場合は、制御手段7
0は、エアコンを統括的に制御するエアコンECUに低
電圧信号LV2を送信する(図7参照)。そして、この
エアコンECUは、Hレベルの低電圧信号LV2を受信
したときは、エアコンの出力を低下ないし停止する。出
力の低下は、エアコンの送風機の出力を低下すること、
あるいは、コンプレッサの出力を低下(停止)すること
により実現される。一方、このエアコンECUは、Lレ
ベルの低電圧信号LV2を受信したときは、エアコンの
出力を通常通りの出力に戻したり、作動を開始する。
【0071】次に、前記説明した可変舵角比操舵装置及
び電動パワーステアリング装置1を有する車両の動作
を、図11及び図12を参照して説明する(適宜図1〜
図10を参照)。図11は、電圧低下時の制御タイムチ
ャートである。図12は、電圧復帰時の制御タイムチャ
ートである。
【0072】〔電圧低下時〕先ず、電圧低下時の制御タ
イムチャートを説明する。図11において、区間ab
(a点b点間)は、電源BATは9.5V以上の一定電
圧(IG電圧)である。したがって、可変舵角比操舵装
置は、車速に応じてVGS電動機を駆動させて偏心量変
化させ、その車速に最適な舵角比特性にする。一方、電
動パワーステアリング装置は、ドライバの操舵トルクに
応じて通常通りの補助操舵トルクを発生し、ドライバの
ステアリング操作をアシストする。
【0073】b点で電圧低下が始まる。区間bcでは、
電圧が低下しているが所定電圧(9.5V)以上である
ので、制御手段70(比較選択部71C,76C)にお
いて低電圧状態とは判定されない。したがって、区間a
bと同様、車速に応じた舵角比特性及び操舵トルクに応
じたアシストが得られる。
【0074】c点で電圧が9.5Vになるが、この時点
ではまだ低電圧状態とは判定されない。d点になると電
圧9.5V以下が0.5秒間継続する(フェイルアンド
セーフF/S確定)。すると、目標偏心量設定手段71
の比較選択部71Cは低電圧状態と判断し、Hレベルの
低電圧信号LV1を出力する。これにより、目標偏心量
71aが最大の値になり、可変舵角比操舵装置は速やか
にスロー状態に移行開始する。同時にVGS警告灯WL
1が点灯する。また、目標電流値設定手段76の比較選
択部76Cも低電圧状態と判断し、Hレベルの低電圧信
号LV2を出力する。これにより、目標電流値設定部7
6Aが出力する目標電流値76Aaに補正係数Cが乗じ
られるので、目標電流値76aが減少補正される。よっ
て、補助操舵トルクによるアシストが低減する。加え
て、Hレベルの低電圧信号LV2は、エアコンECUに
も送信されるので、エアコンが停止する(A/C制
限)。これら行為により、電源BATの延命措置(復帰
措置)が図られる。
【0075】区間deは、電源BATの電圧が9.5V
以下ではあるが8V以上であるので、可変舵角比操舵装
置はスロー状態に移行している。スロー状態に移行した
後は、VGS電動機27は電力を消費しなくなるので、
電源BATの延命措置(復帰措置)が図られる。また、
電動パワーステアリング装置は、電圧9.5Vから8V
の間は、電圧に応じて減少する補正係数Cにより電圧に
応じた補助操舵トルクを発生させ、これによりドライバ
のステアリング操作をアシストする。この区間deで
は、電圧に応じて滑らかに補助操舵トルクが減少してい
るので、例えステアリング操作中にこのように電源BA
Tの電圧が低下しても、ドライバは違和感を受けること
がない。加えて、電圧に応じて補助操舵トルクを変化さ
せるので、電源BATにかける負担が少ない。なお、電
源BATの電圧低下(9.5Vから8Vへの低下)は、
早くて10秒程度であり、通常はそれ以上の時間で起こ
ることが多い。ちなみに、VGS警告灯WL1及びEP
S警告灯WL2は点灯したままである。また、エアコン
も停止したままである。これにより、ドライバに注意を
促すと共に、電源の延命措置(復帰措置)が図られる。
【0076】そして、e点になると、電源BATの電圧
が8V(下限電圧K2)になるので、補正係数Cは図1
0(b)に示すように「0」になる。したがって、電動
パワーステアリング装置による補助操舵トルクが発生し
なくなる(アシスト完全停止)。アシストが完全に停止
されることにより、一層の電源BATの延命措置(復帰
措置)が図られる。なお、アシストが完全に停止されて
も可変舵角比操舵装置はスロー状態であるので、ドライ
バは手動操舵トルクによりステアリング操作を行うこと
ができる。ところで、e点でも可変舵角比操舵装置がス
ロー状態になっていないときは、継続してスロー状態に
移行すべくVGS電動機27が駆動する。これにより、
可変舵角比操舵装置がスロー状態ではない状態で停止す
るのを防止する。
【0077】このようにして電圧低下時に電源BATの
延命措置ないし復帰措置が図られるので、急激な電圧低
下が回避される。また、電動パワーステアリング装置
は、電圧に応じて補助操舵トルクが減少補正されるの
で、ドライバは違和感を受けることがない。また、可変
舵角比操舵装置は、スロー状態に移行されるので、ドラ
イバのステアリング操作に支障を生じることがない。
【0078】〔電圧復帰時〕次に、電圧復帰時の制御タ
イムチャートを説明する。図12において、g点では、
電源BATは9.5V以下で8V以上の電圧(IG電
圧)である。したがって、可変舵角比操舵装置はスロー
状態で停止している。また、電動パワーステアリング装
置の補助操舵トルクは前記したとおり、電源BATの電
圧に応じたものになっている。そして、VGS警告灯W
L1及びEPS警告灯WL2は点灯した状態であり、エ
アコンは停止した状態である。つまり、電源BATの延
命措置(復帰措置)が図られている。
【0079】延命措置の結果、h点で電圧の低下が停止
すると共に、電圧の復帰(上昇)がはじまる。区間hi
では、電圧が9.68V(復帰電圧K0)以下であるの
で、前記した延命措置が図られたままである。但し、電
動パワーステアリング装置が発生する補助操舵トルク
は、電圧の上昇に応じて大きな値になる。
【0080】i点になると電圧が復帰電圧K0(9.6
8V)に達するが、この時点ではまだ通常状態とは判断
されない。j点になると電圧9.68V以上が0.5秒
間継続する(復帰確定)。すると、目標電流値設定手段
76の比較選択部76Cは通常状態と判断し、Lレベル
の低電圧信号LV2を出力する。これにより、電動パワ
ーステアリング装置は通常通りの補助操舵トルクを発生
すると共に、EPS警告灯WL2が消灯し、さらにエア
コンが作動開始する。これにより、ドライバは、通常通
りの補助操舵トルクによりアシストされ、エアコンによ
り空調される(A/C復帰)。なお、補助操舵トルク
は、電圧が9.5V(所定電圧K1)以上になることに
より、実質的に通常通りの値になっている(図10(b)
の補正係数Cを参照)。
【0081】一方、可変舵角比操舵装置は、電源BAT
の電圧が9.68V以上を0.5秒継続しても、スロー
状態のままである。VGS警告灯WL1も点灯したまま
である。可変舵角比操舵装置が通常通りに動作し、かつ
VGS警告灯WL1が消灯するのは、一旦イグニッショ
ンスイッチをOFFにして、再度イグニッションスイッ
チをONにしたときに、電源BATの電圧が9.5V以
上あった場合などである。この場合に、目標偏心量設定
手段71の比較選択部71Cは、通常状態におけるLレ
ベルの低電圧信号LV1を出力する。
【0082】このようにして電圧復帰時に電動パワース
テアリング装置の補助操舵トルクを増加することによ
り、ドライバは違和感を受けることがない。また、電源
BATの電圧が復帰しても不安定な状況があるので、可
変舵角比操舵装置をスロー状態に維持することで、例え
ば、再度電圧が低下してスロー状態ではない状態で可変
舵角比操舵装置が停止するのを防止することができる。
さらに、電圧復帰を促進することができる。
【0083】以上説明した本発明は、前記した実施の形
態に限定されることなく広く変更実施することができ
る。例えば、電圧が低下した際の電動パワーステアリン
グ装置における補助操舵トルクの減少補正は、本出願人
による特願平10−377614号(未公開)の「電動
パワーステアリング装置」に開示されているフェードア
ウト制御手段により行ってもよい。また、補助操舵トル
クの減少補正を必ずしも行う必要はない。さらに、可変
舵角比操舵装置をスロー状態にする手段も、前記した実
施の形態に限定されることはない。また、下限電圧以下
になると電動パワーステアリング装置への電源の供給を
強制的に停止してもよい。
【0084】
【発明の効果】以上説明した本発明のうち、請求項1に
かかる発明によれば、電源の延命措置・復帰措置を図る
ことができると共に、電動パワーステアリング装置の補
助操舵トルクによるアシストがなくなってもステアリン
グ操作を行うことができる。
【0085】また、請求項2にかかる発明によれば、電
動パワーステアリング装置の動作が低減・停止するの
で、電源電圧の低下をより確実に防止することができ
る。
【0086】そして、請求項3にかかる発明によれば、
電圧の値に応じてアシストするので、電源に大きな負担
をかけることがない。また、瞬時に電圧が低下・復帰す
る場合を除いて、ドライバに違和感を与えることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態で使用される可変舵角比操舵
装置及びパワーステアリング装置の全体構成を示す模式
構造図である。
【図2】 図1における可変舵角比装置の断面図であ
る。
【図3】 図1における可変舵角比装置の軸部の分解
斜視図である。
【図4】 図2のA−A線に沿う断面図である。
【図5】 本実施の形態で使用される可変舵角比装置
の作動原理を示す説明図である。
【図6】 本実施の形態で使用される可変舵角比装置
の舵角比特性を示すグラフである。
【図7】 本実施の形態で使用される可変舵角比操舵
装置における制御装置のブロック構成図である。
【図8】 図7における電動機駆動手段の構成を示す
図である。
【図9】 図7における目標偏心量設定手段の詳細を
示すブロック構成図である。
【図10】 (a)は図7における目標電流値設定手段
の詳細を示すブロック構成図であり、(b)は(a)に
おける目標電流値設定部が検索する電圧信号と補正係数
のマップを示すグラフである。
【図11】 本実施の形態の可変舵角比操舵装置及び電
動パワーステアリング装置を有する車両の電圧低下時の
制御タイムチャートである。
【図12】 本実施の形態の可変舵角比操舵装置及び電
動パワーステアリング装置を有する車両の電圧復帰時の
制御タイムチャートである。
【符号の説明】
1 … 可変舵角比操舵装置及び電動パワーステアリン
グ装置 2 … ステアリングホイール 8 … EPS電動機(電動機) 10… 可変舵角比装置 27… VGS電動機(電動機) 33… 変位センサ 41… 車速センサ 42… 操舵トルクセンサ 43… 電圧センサ(電源電圧検知手段) 44… 電動機電流センサ 60… 制御装置 70… 制御手段 70A…VGS制御手段 70B…EPS制御手段 80… 電動機駆動手段 BAT…電源 K1… 所定電圧(9.5V) K2… 下限電圧(8V) K0… 復帰電圧(9.68V)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹嶋 晃治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D032 CC49 DA04 DA15 DA16 DA23 DA64 DA65 DC01 DC02 DC03 DD10 DD17 EA01 EC23 EC24 EC31 3D033 CA03 CA13 CA16 CA20 CA21 CA28 CA31 JB19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のステアリング系に作用してステ
    アリングホイールの舵角に対する操舵輪の転舵角を車速
    に応じて電動機を駆動することで変更可能な可変舵角比
    操舵装置と車両のステアリング系に作用して手動操舵ト
    ルクに応じて電動機を駆動することで補助操舵トルクを
    付与する電動パワーステアリング装置を有すると共に、 電源の電圧を検知する電源電圧検知手段と、 前記検知した電圧に応じて前記可変舵角比操舵装置の電
    動機を制御する制御手段を少なくとも備え、 前記電圧が所定電圧以下になった場合は、前記制御手段
    が前記可変舵角比操舵装置をスロー状態に移行して停止
    することを特徴とする可変舵角比操舵装置及び電動パワ
    ーステアリング装置を有する車両。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記電圧が所定電圧
    以下になった場合には、前記電動パワーステアリング装
    置の電動機が付与する前記補助操舵トルクによるアシス
    トを低減すると共に、前記電圧が前記所定電圧よりもさ
    らに低い下限電圧以下になった場合には、前記補助操舵
    トルクによるアシストを停止することを特徴とする請求
    項1に記載の可変舵角比操舵装置及び電動パワーステア
    リング装置を有する車両。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記所定電圧から前
    記下限電圧に至る間は、電圧の値に応じて前記補助操舵
    トルクを減少してアシストを行うことを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の可変舵角比操舵装置及び電動
    パワーステアリング装置を有する車両。
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