JP5358172B2 - 車両用ステアリングシステム - Google Patents

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Description

本発明は、2本のシャフトの間でそれらの回転位相差を変化させつつ回転を伝達する機構を有する操舵力伝達装置と、駆動源が発生させる力に依拠して車輪の転舵を助勢する転舵助勢装置とを備えた車両用ステアリングシステムに関し、詳しくは、その転舵助勢装置の制御に関する。
近年では、運転者によって操作されるステアリング操作部材と車輪を転舵する転舵装置との一方に連結されるシャフト(以下、「第1シャフト」という場合がある)の回転位相と、他方に連結されるシャフト(以下、「第2シャフト」という場合がある)の回転位相との差である回転位相差を変化させつつ、第1シャフトと第2シャフトとの一方の回転を他方に伝達する回転伝達機構を有する操舵力伝達装置の開発が進められている。下記特許文献1には、その回転伝達機構を有する操舵力伝達装置の一例が記載されている。一方、車両用ステアリングシステムとして、下記特許文献2ないし4に記載されたシステムのように、駆動源の発生させる力に依拠して車輪の転舵を助勢する転舵助勢装置を備えたシステム、いわゆるパワーステアリングシステムが存在する。それら特許文献2ないし4に記載されたシステムは、ステアリング操作部材から転舵装置までの間に設けられたギヤにバックラッシュが存在することによって生じる種々の問題に、転舵助勢装置の制御によって、対処するように構成されている。
特開平3−227772号公報 特開平8−175406号公報 特開2002−331947号公報 特開2000−159134号公報
上記特許文献1に記載された操舵力伝達装置は、回転伝達機構が、第1シャフトの他端部に設けられた係合部と、第2シャフトの他端部に設けられた案内通路とを有している。その係合部が案内通路を区画する1対の側壁面によって挟まれた状態で案内通路に係合することで、2本のシャフトが連結されており、係合部と側壁面とを介して2本のシャフトの一方の回転が他方に伝達されている。係合部は案内通路に沿って移動可能とされており、係合部の円滑な移動を担保すべく、係合部と1対の側壁面との間にはクリアランス(隙間)が設けられている。しかし、そのクリアランスによってバックラッシュが存在するために、係合部が1対の側壁面の間でガタついて、走行時に異音,振動等が生じる虞がある。さらに、ステアリング操作部材の切り始め等には、そのクリアランスの存在によって、係合部と1対の側壁面の一方とが当接するまでは、2本のシャフトの一方の回転が他方に伝達されない。このため、運転者がステアリング操作部材の操作フィーリングに違和感を感じる虞がある。
以上のことから、上記操舵力伝達装置が有する回転伝達機構に存在するバックラッシュの存在により生じる上述したような問題に、転舵助勢装置の制御によって対処することにより、操舵力伝達装置を備えたステアリングシステムの実用性が向上すると考えられる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い車両用ステアリングシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用ステアリングシステムは、操舵力伝達装置が伝達する操舵力に応じた大きさの力を助勢力として転舵助勢装置が発生させるようにその転舵助勢装置を制御する転舵助勢制御に代えて、あるいは、その転舵助勢制御とともに、ステアリング操作部材の操作量が設定操作量より小さい場合に、その操作量に基づく大きさの力を、転舵助勢装置が発生させるようにその転舵助勢装置を制御する操作量依拠制御を実行可能に構成される。そして、第1の発明の車両用ステアリングシステムは、操作量依拠制御が、車輪の転舵量がステアリング操作部材の操作量に基づいて決定された目標転舵量となるように転舵助勢装置を制御するように構成される。また、第2の発明の車両用ステアリングシステムは、操作量依拠制御が、ステアリング操作部材をそれの操作中立位置に復帰させる向きでそれの操作量に応じた大きさの復帰力を発生させるように転舵助勢装置を制御するように構成される。
本発明の車両用ステアリングシステムでは、ステアリング操作部材を操作中立位置付近で操作する場合において、操作量依拠制御が実行される。その制御により、車輪を転舵するための力、あるいは、操作部材を操作中立位置に復帰させる向きの力を発生させることが可能である。そのことにより、本発明のシステムによれば、車両走行中に操作中立位置付近で操作する場合において、係合部と案内通路との間にクリアランスが存在することにより生じる操作フィーリングの悪化を抑えることが可能である。そのような利点を有することで、本発明の車両用ステアリングシステムは実用性の高いものとなる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項および(5)項を合わせたものが請求項1に相当し、請求項1に(7)項の技術的特徴を付加したものが請求項2に、相当する。また、(1)項および(8)項を合わせたものが請求項3に相当し、請求項1ないし請求項3のいずれか1つに(10)項の技術的特徴を付加したものが請求項4に、請求項4に(11)項の技術的特徴を付加したものが請求項5に、請求項1ないし請求項5のいずれか1つに(3)項および(4)項の技術的特徴を付加したものが請求項6に、それぞれ相当する。
(1)運転者によって操作されるステアリング操作部材と、
そのステアリング操作部材の操作に応じて車輪を転舵する転舵装置と、
(A)前記ステアリング操作部材と前記転舵装置との一方に一端部が連結され、回転可能に配設された第1シャフトと、(B)前記ステアリング操作部材と前記転舵装置との他方に一端部が連結され、前記第1シャフトの回転軸線と自身の回転軸線とが平行でありかつそれら回転軸線が所定距離だけズレた状態で回転可能に配設された第2シャフトと、(C)(c-1) 前記第1シャフトの他端部において、その第1シャフトの回転軸線からその第1シャフトの径方向に前記所定距離より離れた位置に設けられた係合部と、(c-2) 前記第2シャフトの他端部において、その第2シャフトの径方向に平行に延びるようにして設けられ、前記係合部を前記第2シャフトの周方向においてクリアランスを有する状態で係合させるとともに前記第2シャフトの径方向における移動を許容する案内通路とを含んで構成され、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの一方の回転によって、その第1シャフトおよび第2シャフトのそれぞれの回転位相の差である回転位相差を変化させつつ、他方が回転するように構成された回転伝達機構とを有し、前記ステアリング操作部材に加わる操舵力を前記転舵装置に伝達する操舵力伝達装置と、
その操舵力伝達装置の前記回転伝達機構より車輪側に設けられ、駆動源を有してその駆動源が発生させる力に依拠して車輪の転舵を助勢するための助勢力を発生させる転舵助勢装置と、
その転舵助勢装置を制御する制御装置と
を備えた車両用ステアリングシステムであって、
前記制御装置が、
(i)前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力に応じた大きさの力を、前記助勢力として前記転舵助勢装置が発生させるように、その転舵助勢装置を制御する転舵助勢制御と、(ii)その転舵助勢制御に代えて、あるいは、その転舵助勢制御とともに、前記ステアリング操作部材の操作量が設定操作量より小さい場合に、その操作量に基づく大きさの力を、前記転舵助勢装置が発生させるように、その転舵助勢装置を制御する操作量依拠制御とを実行することを特徴とする車両用ステアリングシステム。
本項に記載のステアリングシステムは、上記回転伝達機構を有する操舵力伝達装置、平たく言えば、ステアリング操作部材(以下、単に「操作部材」という場合がある)の操作量の変化量と車輪の転舵量の変化量との比であるステアリングギヤ比が、操作部材の操作量に応じて機械的に変化する構造の操舵力伝達装置を備えていることを前提としている。その操舵力伝達装置が有する「回転伝達機構」は、第1シャフトの回転角と第2シャフトの回転角との差を変化させるものである。ここで、2本のシャフトの回転角差(回転位相差)の無い状態の2本のシャフトのうちのステアリング操作部材に連結されるシャフト(以下、「操作部材側シャフト」という場合がある)の回転角を、基準回転角と定義し、その回転伝達機構について、具体的に説明する。例えば、操作部材側シャフトが上記基準回転角から回転すると、操作部材側シャフトが180°回転するまでは、2本のシャフトのうちの転舵装置に連結されるシャフト(以下、「転舵装置側シャフト」という場合がある)は、操作部材側シャフトの回転角より小さい回転角となる。あるいは、転舵装置側シャフトは、操作部材側シャフトの回転角より大きい回転角となる。そして、操作部材側シャフトが180°回転すると、転舵装置側シャフトも180°回転し、2本のシャフトの回転角の差がなくなる。
つまり、操作部材側シャフトが基準回転角から180°まで回転する際に、回転角差が0から増加し、途中から減少して0に到るのである。この場合、操作部材側シャフトの回転速度に対する転舵装置側シャフトの回転速度の比をステアリングギヤ比と呼べば、そのギヤ比は、操作部材側シャフトが基準回転角から180°まで回転するにつれて大きく、あるいは、小さくなる。そして、例えば、ギヤ比が、操作部材側シャフトが回転するにつれて大きくなるように構成するとともに、基準回転角が、ステアリング操作部材が操作中立位置にあるときの状態での操作部材側シャフトの回転角とすれば、操作部材の操作量が小さい場合においては、穏やかで安定感のあるハンドリングを実現し、操作部材の操作量が大きくなるにつれて、レスポンスの良いハンドリングを実現することが可能である。
したがって、本項に記載された「操舵力伝達装置」を搭載した車両においては、電磁モータ等のアクチュエータに依拠してステアリングギヤ比を変更するステアリングシステム、いわゆる操舵転舵比可変ステアリングシステム(VGRS(Variable Gear Ratio Steering)システム)等を搭載することなく、ステアリング操作部材の操作フィーリングを上述したように変化させることができるのである。ちなみに、転舵装置側シャフトの一端部と転舵装置との連結、もしくは、操作部材側シャフトの一端部と操作部材との連結は、それらが直接的に連結されるものであってもよく、それらの間にイタミディエイトシャフト,ユニバーサルジョイント等を介して連結されるものであってもよい。
上述した操舵力伝達装置の回転伝達機構においては、係合部の案内通路内の円滑な移動を許容すべく、係合部と案内通路との間には、クリアランス(隙間)が設けられている。しかし、そのクリアランスによってバックラッシュが存在するために、係合部と案内通路の一部とが接触した際、異音,振動等が生じる虞がある。さらに、ステアリング操作部材の切り始め等には、そのクリアランスによって係合部と案内通路とが接触していないため、2本のシャフトの一方の回転が他方に伝達されない状態となる。つまり、ステアリングの操作に遊びが存在し、運転者がスアリング操作部材の操作フィーリングに違和感を感じる虞がある。
なお、通常の車両走行中においては、セルフアライニングトルク等の車輪側からの入力があるため、転舵装置側シャフトには、車輪の転舵中立位置に対応する中立位置付近に戻るまで、中立位置に復帰させる向きの力が作用することになる。つまり、走行中において、係合部と案内通路との間にクリアランスが存在する状態となるのは、2本のシャフトが操作中立位置,転舵中立位置に対応する中立位置付近に位置する場合が多い。また、据え切り時における切り返しや緊急回避時の切り返し等の際にも、係合部と案内通路との間にクリアランスが存在する状態となる場合もあり得る。しかし、特に、運転者が操作フィーリングに違和感を感じる虞があるのは、通常の車両走行中において操作中立位置付近で操作する場合であると考えられる。
本項に記載の車両用ステアリングシステムにおいては、操作部材側シャフトが操作中立位置付近に対応する位置にある場合に、上述の「操作量依拠制御」が実行されるように構成される。その「操作量依拠制御」は、通常、車輪の転舵をアシストする力を発生させるために制御される転舵助勢装置が、操作部材の操作量に基づいて決定された大きさの力を発生させる制御である。なお、その操作量依拠制御において発生させる力の向きは、操作部材が操作されている向きと同じ向きに対応していてもよく、逆向きに対応していてもよい。ちなみに、本項に記載の「操作量」は、操作中立位置からの操作量を意味している。
前者のように、操作部材が中立位置から操作された際に、操作されている向きと同じ向きの力を操作量依拠制御において発生させる場合には、回転伝達機構における係合部と案内通路の一部とが接触していない状態、換言すれば、操舵力が伝達されない状態にあっても、操作部材の操作に応じて車輪を転舵することが可能である。したがって、この場合には、操作部材の操作に対して転舵しないことによる操作フィーリングの悪化を抑制することが可能である。
また、後者のように、操作部材が中立位置から操作された際に、操作されている向きと逆向きの力を操作量依拠制御において発生させる場合には、転舵装置側シャフトを、ステアリング操作によって操作部材側シャフトが回転する向きと反対向きに回転させることになる。つまり、係合部と案内通路との間にクリアランスが存在する状態からそれら係合部と案内通路の一部とを早期に接触させること、換言すれば、操舵力が伝達されない状態から早期に伝達可能な状態とすることが可能である。そして、その操作されている向きと逆向きの力は、係合部と案内通路の一部とを接触させた後、ステアリング操作に対する反力となる。したがって、この場合には、操作部材の操作に対して反力が付与されないことによる操作フィーリングの悪化を抑制することが可能である。
以上のように、本項に記載の車両用ステアリングシステムによれば、車両走行中の操作中立位置付近での操作において、係合部と案内通路との間にクリアランスが存在することにより生じる操作フィーリングの悪化を抑えることが可能とされているのである。
(2)前記転舵装置に連結される前記第1シャフトと前記第2シャフトとの他方が、
それの回転軸線に沿って延びる空間が形成されて中空状のものとされ、相対回転可能に分割された2つの部分を有するシャフト本体部と、
そのシャフト本体部に形成された空間に配設され、両端部がそれぞれ前記シャフト本体部の2つの部分の各々に回転可能に保持され、前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力によって捩られるトーションバーと
を含んで構成され、
前記転舵助勢制御が、
前記トーションバーの捩れ量に基づいて前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力を推定し、その推定された操舵力に応じた大きさの力を前記転舵助勢装置が発生させるように前記転舵助勢装置を制御するものである(1)項に記載の車両用ステアリングシステム。
転舵助勢装置を備えるステアリングシステム、いわゆるパワーステアリングシステムには、転舵助勢装置が発生させる助勢力の大きさを決定するために、操作部部材に加わる操舵力を検出するセンサが設けられる。そのセンサとしては、トーションバーの捩れ量に基づいて操舵力を推定するものが存在する。本項に記載の態様は、転舵装置側シャフトが、操舵力を検出するために必要な構造とされた態様である。
(3)前記第2シャフトが、
それぞれが前記係合部の移動が許容される方向に平行に延びるとともに互いに向かい合うように設けられ、それらの間隔が前記係合部の第1シャフトの周方向における寸法より大きくされた1対の側壁面を有し、
前記回転伝達機構が、
それら1対の側壁面が前記案内通路を区画して前記係合部を挟むように構成された(1)項または(2)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、回転伝達機構の構造、詳しくは、その機構を構成する案内通路の構造を具体的に限定した態様である。本項に記載の操舵力伝達装置によれば、第1係合部を第2シャフトの回転に伴ってそのシャフトの径方向へ確実に案内することができる。ところが、突出部の円滑な移動を担保すべく、係合部と1対の側壁面との間にクリアランスが設けられているため、本項に記載の操舵力伝達装置を備えたシステムには、操作量依拠制御が特に有効である。
(4)前記設定操作量が、
前記転舵装置が転舵中立位置にある状態で、前記係合部と前記1対の側壁面の一方とが互いに当接する場合における前記ステアリング操作部材の操作量より大きな操作量に設定された(3)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、操作量依拠制御を実行する範囲に限定を加えた態様である。本項の態様では、少なくとも、操舵量依拠制御が実行されない従来のシステムにおいて操舵力が伝達されない状態となる範囲で、操舵量依拠制御が実行されるようになっている。
(5)前記操作量依拠制御が、
前記ステアリング操作部材の操作量に基づいて車輪の目標となる転舵量である目標転舵量を決定し、車輪の転舵量がその目標転舵量となるように当該制御において前記転舵助勢装置が発生させる力を決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御するものである(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、簡単に言えば、操作量依拠制御として転舵量制御を実行する態様である。具体的に言えば、操作部材に遊びがある状態、換言すれば、操作部材に入力された操舵力が伝達されない状態において、転舵助勢装置が転舵力を発生させてその転舵力によって車輪を積極的に転舵する態様である。つまり、本項の態様は、例えば、操作部材に入力された操舵力が伝達されない状態において、いわゆるステアバイワイヤ型のステアリングシステムと同様の制御によって車輪を転舵する態様とすることができる。なお、本項の態様は、基本的には、操作部材が中立位置から操作された場合に、その操作されている向きと同じ向きの力を操作量依拠制御において発生させる態様となる。本項の態様によれば、ステアリング操作を行っても車輪が全く転舵されない状態となることを回避して、車両の操作フィーリングの悪化を抑えることが可能である。
(6)前記目標転舵量が、前記ステアリング操作部材の操作量に応じて大きくなるように決定される(5)項に記載の車両用ステアリングシステム。
一般的に、操作量に応じて転舵量も大きくなることが望ましい。本項の態様は、上述した転舵量制御として操作量依拠制御を実行する場合において、操作量に応じた適切な転舵量とすることが可能である。
(7)前記転舵助勢装置が、前記駆動源の動作量が車輪の転舵量に応じた量となる構造とされ、
前記操作量依拠制御が、
前記転舵助勢装置の駆動源の動作量に基づいて実際の転舵量である実転舵量を推定し、その推定された実転舵量と前記目標転舵量とに基づいて、当該制御において前記転舵助勢装置が発生させる力を決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御するものである(5)項または(6)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、上述した操作量依拠制御として転舵量制御が実行される対応において、その操作量依拠制御がフィードバック制御とされた態様である。本項の態様では、操作部材側シャフトの回転に合わせて転舵装置側シャフトを同じ方向に回転させるため、操作量の増加に対する係合部と案内通路とのクリアランスの減少量は、操作量依拠制御が実行されない場合に比較して小さくなる。つまり、本項の態様によれば、係合部と案内通路の一部とが接触する際の衝撃を緩和することが可能であり、その際に生じる異音,振動等を、操作量依拠制御が実行されない場合に比較して軽減することが可能である。ちなみに、ステアリングシステムは、転舵助勢装置の駆動源を制御するために、その駆動源の動作量を検出するセンサを備える場合がある。本項の態様は、そのようなシステムである場合、余計にセンサ等を設ける必要がないため、特に有効な態様となる。
(8)前記操作量依拠制御が、
前記転舵助勢装置が発生させる力が、前記ステアリング操作部材をそれの操作中立位置に復帰させる向きでそのステアリング操作部材の操作量に応じた大きさの力である復帰力となるように、その転舵助勢装置が発生させる力を、前記ステアリング操作部材の操作量に基づいて決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御する(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、転舵助勢装置に復帰力となる力を発生させること、つまり、操作部材が中立位置から操作された場合に、その操作されている向きと逆向きの力を操作量依拠制御において発生させることとなる。したがって、本項の態様によれば、係合部と案内通路との間にクリアランスがある状態から、早期に係合部が案内通路の一部に接触した状態とすることが可能である。つまり、操作力依拠制御が行われない場合に係合部と案内通路との間にクリアランスがある状態にある位置にステアリング操作部材が位置していても、ステアリング操作に対する反力を付与することが可能であり、操作に対して反力が付与されないことによる運転者の操作フィーリングの悪化を抑えることが可能である。
なお、本項における操作力依拠制御は、フィードフォワード制御であってもよく、フィードバック制御であってももよい。後者について詳しく説明すれば、例えば、操舵力伝達装置が伝達する操舵力に基づいて操作部材に実際に作用する復帰力を推定し、その実復帰力が、操作量に応じて設定された目標復帰力となるように、転舵助勢装置が発生させる力を決定する態様とすることが可能である。
(9)前記操作量依拠制御が、
当該制御において前記転舵助勢装置が発生させる力が、前記ステアリング操作部材の操作量が大きくなるにつれて、漸増し、その後に漸減するように決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御するものである(8)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様によれば、転舵助勢装置が発生させる力の急変を防止することが可能である。つまり、本項の態様は、先に述べ態様である復帰力を発生させる操作量依拠制御がフィードフォワード制御とされた態様に望ましい態様となる。
(10)前記制御装置が、
前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力が設定値を超える場合に、前記操作量依拠制御の実行を禁止するように構成された(1)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、操作量依拠制御に禁止条件が設定された態様である。操舵力伝達装置が操舵力を伝達する状態においては、転舵助勢装置は、転舵助勢制御によって助勢力を発生させる。つまり、本項の態様は、操舵力伝達装置が操舵力を伝達する状態となった場合に、操作量依拠制御の実行を禁止することで、その操作量依拠制御が転舵助勢制御に支障をきたさないようにすることが可能である。
(11)前記操作量依拠制御が、
当該制御において前記転舵助勢装置が発生させる力が、前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力が前記設定値に近づくにつれて漸減するように決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御するものである(10)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、操舵力伝達装置が伝達する操舵力が、徐々に大きくなるにつれて、転舵助勢装置が操作量依拠制御において発生させる力を、徐々に小さくする態様である。つまり、本項の態様は、操作量依拠制御から転舵助勢制御に徐々に移行させることとなる。したがって、本項の態様によれば、操作量依拠制御の実行が禁止される場合において、転舵助勢装置が発生させる力を急変させないようにすることが可能である。
以下、請求可能発明のいくつかの実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。また、〔発明の態様〕の各項の説明に記載されている技術的事項を利用して、下記の実施例の変形例を構成することも可能である。
≪第1実施例≫
<車両用ステアリングシステムの全体構成>
図1に、請求可能発明の第1実施例である車両用ステアリングシステムの全体構成を示す。本ステアリングシステムは、運転者によって操作されるステアリング操作部材としてのステアリングホイール10と、一端部においてステアリングホイール10を保持するステアリングコラム12と、車輪を転舵する転舵装置14と、ステアリングコラム12と転舵装置14との間に位置するインタミディエイトシャフト(以下、「I/Mシャフト」と略す場合がある)16とを含んで構成されている。さらに、I/Mシャフト16の一端部とステアリングコラム12の備える出力シャフト18とは、ユニバーサルジョイント20によって連結され、I/Mシャフト16の他端部と転舵装置14の備える入力シャフト22の一端部とは、もう1つのユニバーサルジョイント24によって連結されている。
本システムは、図1において右側、つまり、ステアリングホイール10側が車両後方を、左側、つまり、転舵装置14側が車両前方を向くように配設されており、I/Mシャフト16は、車室とエンジン室とを区画するダッシュパネル26に設けられた穴を通るようにして配設されており、I/Mシャフト16のその穴を通る部分はブーツ28に被われている。
転舵装置14は、入力シャフト22と、外殻部材としてのハウジング30と、車輪を転舵するための転舵ロッド32とを備えており、その転舵ロッド32は、それの軸線方向に移動可能にそのハウジング30に保持されるとともに、車幅方向に延びるように配設されている。転舵ロッド32は、それの両端部が、左右の前輪の各々を保持するステアリングナックル(図示省略)に連結されている。また、入力シャフト22は、ハウジング30に回転可能に保持され、そのハウジング30内において、転舵ロッド32と係合している。入力シャフト22の車両前方側の端部にはピニオン(図示省略)が形成されており、転舵ロッド32の軸線方向における中間部に形成されたラック(図示省略)がそのピニオンと噛合することで、転舵ロッド32と入力シャフト22とが係合しているのである。
ステアリングコラム12は、インパネリインフォースメント34に設けられたステアリングサポート36において、車体の一部に固定支持される。ステアリングコラム12は、支持された状態では、図に示すように、車両前方側が下方に位置するように傾斜した姿勢で配置されることになる。ステアリングコラム12には、それの前方部に前方ブラケット38が設けられるとともに、その前方ブラケット38より車両後方側にブレークアウェイブラケット(以下、「B.A.BKT」と略す場合がある)40が設けられており、それら前方ブラケット38とB.A.BKT40との各々が、ステアリングサポート36に取り付けられることで、ステアリングコラム12は、2箇所において支持される。支持されたステアリングコラム12は、後方に位置する部分がインパネ42から車両後方側に突出する状態とされ、その突出する後端部に、ステアリングホイール10が取り付けられている。ステアリングコラム12のインパネ42から突出する部分は、コラムカバー44によって覆われ、また、下部は、インパネロアカバー46によってカバーされる。
図2に、ステアリングコラム12の側面断面図を示す。ステアリングコラム12は、大きくは、ステアリングホイール10を保持するとともに軸線方向に伸縮可能とされたコラムセクション50と、電動式パワーステアリング機能を実現する主体となるEPSセクション52とに区分することができ、それら2つのセクション50,52が一体化されたものとなっている。以下、それら各セクションについて、順に説明する。
コラムセクション50は、ステアリングホイール10を車両後方側の端部において保持するメインシャフト54と、そのメインシャフト54を挿通させた状態で回転可能に保持するハウジングとしてのコラムチューブ56とを含んで構成されている。メインシャフト54は、車両後方側つまり上方側に位置させられるアッパシャフト58と、車両前方側つまり下方側に位置させられるロアシャフト60とを含んで構成されている。アッパシャフト58はパイプ状に、ロアシャフト60はロッド状に形成され、アッパシャフト58の前方部にロアシャフト60の後方部が挿入されている。アッパシャフト58とロアシャフト60とはスプライン嵌合されており、アッパシャフト58とロアシャフト60とは、回転軸線方向に相対移動可能かつ相対回転不能な状態で接続されている。つまり、メインシャフト54は、回転軸線方向に伸縮可能な構造とされている。なお、ロアシャフト60は、それの後方側のシャフト本体部62と、そのシャフト本体部62の前方側のそのシャフト本体部62の外径より大きな外径の円形フランジ部64とから構成されており、その円形フランジ部64において、後に説明するEPSセクション52に連結されている。なお、ステアリングコラム12では、ロアシャフト60のシャフト本体部62とアッパシャフト58とによって、メインシャフト54のシャフト本体部が構成されている。
コラムチューブ56は、車両後方側(上方)に位置させられるアッパチューブ66と、車両前方側(下方)に位置させられるロアチューブ68とを含んで構成されている。アッパアチューブ66およびロアチューブ68は、ともに筒状のものであり、第1筒部材としてのアッパチューブ66の前方部に第2筒部材としてのロアチューブ68の後方部が嵌入されている。ロアチューブ68は、段付形状とされており、それの後方の部分においてアッパチューブ66の内径より小さな外径の小径部70と、前方の部分においてアッパチューブ66の内径より大きな外形の大径部72と、小径部70と大径部72とをつなぐ段差部74とを有している。ロアチューブ68の小径部70とアッパチューブ66との間には、図示を省略するライナが設けられており、このライナを介することによって、ロアチューブ68がアッパチューブ66にがたつきなく嵌入されるとともに、アッパチューブ66とロアチューブ68との回転軸線方向の相対移動を容易ならしめている。つまり、コラムチューブ56は、回転軸線方向に伸縮可能な構造とされている。
また、アッパチューブ66の後端部には、ラジアルベアリング76が配設され、ロアチューブ68の大径部72には、後述するEPSセクション52の一部を介してラジアルベアリング78が配設されている。それらベアリング76,78によって、メインシャフト54は回転可能に保持されている。このような構造とされていることで、コラムセクション50は、メインシャフト54の回転を担保しつつ、伸縮可能とされているのである。
図3に、EPSセクション52の側面断面図を示す。EPSセクション52は、ステアリングホイール10に加えられた操舵力を転舵装置に対して出力するための出力シャフト18と、駆動源としての電磁モータ80を有してそのモータ80によって出力シャフト18の回転出力を助勢する転舵助勢装置82(以下、単に「助勢装置82」という場合がある)と、出力シャフト18を回転可能に保持するとともに助勢装置82を収容するEPSハウジング84とを含んで構成されている。出力シャフト18は、出力側シャフト86,入力側シャフト88,トーションバー90の3つが一体化されたものとして構成されている。出力側シャフト86は、EPSハウジング84の車両前方側から延出しており、その延出する部分において、ユニバーサルジョイント20を介して、I/Mシャフト16に接続され、転舵装置14へ回転を出力する。
出力側シャフト86は、中空構造とされており、その出力側シャフト86の車両後方側の部分に入力側シャフト88が挿入している。出力側シャフト86の内周面と入力側シャフト88の外周面との間には、軸受92が介在させられており、出力側シャフト86と入力側シャフト88とは相対回転可能とされている。入力側シャフト88は、車両前方側の端面に開口して回転軸線方向に延びる有底穴を有している。トーションバー90の一端部は、その有底穴の底部にピン94によって固定されており、また、トーションバー90のもう一方の端部は、出力側シャフト86を回転軸線方向に貫通する貫通穴の前方側の端部にピン96によって固定されている。このような構成により、出力シャフト18は、トーションバー90の捩りを許容し、その分だけ自身も捩じられるものとされているのである。また、出力側シャフト86は、その外周において2つのラジアルベアリング98,100を介してEPSハウジング84に回転可能に保持され、入力側シャフト88は、その外周においてニードルベアリング102を介してEPSハウジング84に回転可能に保持されている。
助勢装置82は、上記電磁モータ80と、その電磁モータ80のモータ軸に連結されたウォーム104と、そのウォーム104に噛合させられるウォームホイール106とを含んで構成されている。そのウォームホイール106は、出力シャフト18の出力側シャフト86に固定されており、出力側シャフト86に対して相対回転不能とされている。このような構造により、電磁モータ80によってウォーム104に回転力が付与され、ウォームホイール106に回転力が付与される。つまり、助勢装置82は、電磁モータ80によって出力シャフト18の回転出力が助勢されて、車輪の転舵を助勢するための助勢力を発生させる構造とされている。
また、EPSセクション52は、操舵力(操舵トルク)を検出するための、詳しく言えば、メインシャフト54から出力シャフト18に伝達される力の大きさを検出するための相対変位量センサ108を備えている。その相対変位量センサ108は、トーションバー90の車両前方部が固定される出力側シャフト86と、トーションバー90の車両後方部が固定される入力側シャフト88との間に設けられており、それら出力側シャフト86と入力側シャフト88との相対回転変位量を検出するものである。そして、その相対回転変位量に基づいて操舵力を推定することが可能であり、その操舵力の大きさに応じた助勢力を発生させるように電磁モータ80の作動が制御される。
また、出力シャフト18は、メインシャフト54の回転軸線と自身の軸線とが平行であり、かつ、それら回転軸線が所定量ズレた状態で配設されており、メインシャフト54の車両前方側の端部に連結されている。詳しく言えば、まず、メインシャフト54を構成するロアシャフト60は、それの円形フランジ部64の前方側の端面に、図3のA−A’断面図である図4に示すように、円形フランジ部64の径方向に延びる溝114が形成されている。一方、入力側シャフト88には、それの後方側の端部に、円環状の円環プレート116が固定的に嵌合されている。その円環プレート116の後方側の端面とロアシャフト60の円形フランジ部64の前方側の端面とは、小さな間隔をあけて向かい合っている。そして、円環プレート116には、ピン118が車両後方側に突出する状態で固定されている。そのピン118の突出する部分には、ニードルベアリング120を介して、円筒形状のローラ122が設けられている。そのローラ122の外径は、溝114の幅より僅かに小さくされている。そのローラ122が溝114に係合することで、入力側シャフト88、つまり、出力シャフト18が、メインシャフト54を構成するロアシャフト60に連結されている。
つまり、ステアリングコラム12においては、ピン118,ニードルベアリング120,ローラ122とによって、円環プレート116から入力側シャフト88の回転軸線の延びる方向に突出する突出部が構成されており、その突出部と出力シャフト18と円環プレート116とによって、第1シャフトとしての転舵装置側シャフトが構成されているのである。その転舵装置側シャフトのシャフト本体部は、入力側シャフト88と出力側シャフト86とによって構成されている。ちなみに、操作部材側シャフトとしてのメインシャフト54は、第2シャフトとして機能している。
運転者によってステアリングホイール10が回転操作されると、メインシャフト54が自身の回転軸線回りに回転する。その際、ロアシャフト60の円形フランジ部64に形成された溝114に係合するローラ122は、溝114の有する1対の側壁面126によってそのロアシャフト60の周方向への変位が制限されるとともに、その溝114によってそのシャフト60の径方向への移動が許容される。つまり、溝114が案内通路として機能するのである。ロアシャフト60の回転に伴って、ローラ122が溝114内を移動させられる際に、そのロアシャフト60の回転力が、ローラ122,ピン118,円環プレート116等を介して、入力側シャフト88に伝達されて、その入力側シャフト88が自身の回転軸線回りに回転するのである。つまり、ステアリングコラム12は、ロアシャフト60の回転軸線回りの回転を、自身の回転軸線がロアシャフト60の回転軸線からずれて配設された入力側シャフト88に伝達する回転伝達機構を備えるものとされてる。なお、その回転伝達機構は、溝114,ローラ122,ピン118,ニードルベアリング120等を含んで構成されている。上述のような構造によって、ステアリングコラム12は、ステアリングホイール10に入力された操舵力を、I/Mシャフト16等を介して転舵装置18に伝達するのである。つまり、ステアリングコラム12とI/Mシャフト16とを含んで、ステアリングホイール10の操舵力を転舵装置18に伝達する操舵力伝達装置が構成されている。
ステアリングコラム12は、EPSセクション52の前方端部と、コラムセクション50のアッパチューブ66とにおいて、車体の一部に取り付けられている。EPSセクション52のEPSハウジング84には、先に説明した前方ブラケット38が固定的に設けられており、この前方ブラケット38には、軸挿通穴130が設けられている。ステアリングサポート36には、軸穴132が穿設された軸受部材134が固定されており、前方ブラケット38の軸挿通穴130と軸受部材134の軸穴132とに、支持軸136が挿通されることで、ステアリングコラム12は、その支持軸136を中心に揺動可能に支持される。
一方、コラムセクション50は、B.A.BKT40に保持され、そのB.A.BKT40がステアリングサポート36に取り付けられている。詳しく説明すれば、図5に示すように、B.A.BKT40は、アッパチューブ66に固定された被保持部材140を保持する保持部材142と、その保持部材142に固定されてステアリングサポート36に取り付けられる取付プレート144とを有しており、その取付プレート144に設けられたスロット146を利用してステアリングサポート36に締結されている。被保持部材140,保持部材142には、それぞれ長穴148,150が穿設され、それらにはロッド152が貫通しており、図では省略するが、そのロッド152を利用して保持部材142が被保持部材140を挟持するようにされている。この挟持力によって、アッパチューブ66の変位が禁止される構造とされている。操作レバー154を操作することによって、その挟持力を弱めることが可能とされており、挟持力が弱められた状態では、ロッド152の長穴148に沿った移動が許容されることで、アッパチューブ66のロアチューブ68に対する軸線方向の移動が、アッパシャフト58のロアシャフト60に対する軸線方向の移動とともに許容され、コラムセクション50の伸縮が許容される。また、ロッド152の長穴150に沿った移動が許容されることで、前方ブラケット38に挿通された支持軸136を中心としたステアリングコラム12の揺動が許容されることになる。つまり、ステアリングコラム12は、そのような構造のチルト・テレスコピック機構156を備えているのである。
車両の衝突に起因して運転者がステアリングホイール10に二次衝突した場合には、B.A.BKT40がステアリングサポート36から離脱するとともに、コラムセクション50が収縮させられる。ステアリングコラム12には、二次衝突の衝撃を吸収する衝撃吸収機構157が設けられており、ステアリングコラム56の収縮に伴ってEAプレート158が変形させられることによって、二次衝突の衝撃が効果的に吸収される。
先に述べた転舵助勢装置82は、図1に示すステアリング電子制御ユニット180(以下、「ECU180」という場合がある)によって、助勢力の制御が行われる。ECU180は、転舵助勢装置82のモータ80の駆動回路であるインバータ182が接続されており、そのインバータ182を制御することでモータ80の制御を行うものとされている。なお、そのインバータ182は、図示を省略する電源に接続されており、モータ80には、電源から電力(電流)が供給される。そして、供給電流は、インバータ182がPWM(Pulse Width Modulation)によるパルスオン時間とパルスオフ時間との比(デューティ比)を変更することによって行われる。
また、ECU180は、先に述べた操舵トルクを推定するための相対変位量センサ[δ]108や、操作部材の操作量としてのステアリングホイール10の操作中立位置を基準とした操作角を検出する操作角センサ[φ]184,転舵助勢装置82のモータ80の回転角を検出するモータ回転角センサ[θ]186等の各種センサが接続されている。ECU180は、それらのセンサからの信号に基づいて、転舵助勢装置82の作動の制御を行うものとされている。また、ECU180のコンピュータが備えるROMには、転舵助勢装置82の制御に関するプログラム,各種のデータ等が記憶されている。
<回転伝達機構の機能>
ステアリングコラム12においては、互いの軸線が平行にズレた状態で配設された第1シャフトとしての出力シャフト18と第2シャフトとしてのメインシャフト54とが、詳しく言えば、出力シャフト18の入力側シャフト88とメインシャフト54のロアシャフト60とが、上記回転伝達機構によって連結されている。そのことから、ロアシャフト60の回転位相と入力側シャフト88の回転位相とがズレて、それら2本のシャフト60,88の回転位相の差である回転位相差が変化するものとされている。以下に、具体的に図を用いて説明する。
図6に、ロアシャフト60の円形フランジ部64とその円形フランジ部64に連結される入力側シャフト88とその円形フランジ部64に形成された溝114に係合するローラ122との断面図(図3のA−A’断面図に相当する)を示す。図6(a)は、ステアリングホイール10が操作中立位置にあるとともに車輪が転舵中立位置にあるときの状態を、図6(b)は、ステアリングホイール10が操作中立位置から左旋回方向に90゜回転操作された位置にあるときの状態を、図6(c)は、ステアリングホイール10が操作中立位置から右旋回方向に90゜回転操作された位置にあるときの状態を、図6(d)は、ステアリングホイール10が操作中立位置から右、若しくは左旋回方向に180゜回転操作された位置にあるときの状態を、それぞれ示している。
図から解るように、ステアリングホイール10が操作中立位置から右、若しくは左旋回方向に90゜回転操作された場合には、ロアシャフト60は自身の回転軸線を中心に90°回転するが、入力側シャフト88は自身の回転軸線を中心に90°までは回転せずに、入力側シャフト88の回転角は90°未満となる。そして、ステアリングホイール10が、さらに回転操作されて、操作中立位置から右、若しくは左旋回方向に180゜回転操作された場合に、ロアシャフト60および入力側シャフト88は共に180°回転する。ロアシャフト60の回転角αと入力側シャフト88の回転角βとの関係は、図7に示すように、ステアリングホイール10が操作中立位置から180°未満回転操作される場合には、入力側シャフト88の回転角βはロアシャフト60の回転角αより小さく、ステアリングホイール10が操作中立位置から180°回転操作されると、入力側シャフト88の回転角βがロアシャフト60の回転角αと同じとなる。つまり、ロアシャフト60の回転位相が、ロアシャフト60の回転位相と入力側シャフト88の回転位相とが一致する特定回転位相となる場合、具体的にいえば、ロアシャフト60の回転角αが0°若しくは180°となる場合には、各回転角α,βがともに同じとなり、回転位相差は0となる。一方、ロアシャフト60の回転角αが0°から180°に変化する間に、回転位相差は徐々に増加し、ある回転角からは逆に、徐々に減少し、0となるのである。この場合の2本のシャフト60,88のギヤ比(dβ/dα)、つまり、ロアシャフト60の回転速度(dα/dt)に対する入力側シャフト88の回転速度(dβ/dt)の比(dβ/dα)は、図8に示すように、ロアシャフト60の回転角αに応じて変化する。なお、後に詳しく説明するが、溝114を形成する1対の側壁面126とローラ122との間にクリアランスが存在するため、実際には、ロアシャフト60の回転角αと入力側シャフト88の回転角βとの間には、そのクリアランスに応じた角度差が存在することになる。
図から解るように、ロアシャフト60の回転角αが0°の場合には、ギヤ比(dβ/dα)は最も小さく、ロアシャフト60の回転角αが大きくなるにつれてギヤ比(dβ/dα)は大きくなる。つまり、ステアリングコラム12においては、ステアリングホイール10の操作角が小さい場合においては、穏やかで安定感のあるハンドリングが実現され、ステアリングホイール10の操作角が大きくなるにつれて、レスポンスの良いハンドリングが実現されるのである。ちなみに、本システムにおいては、転舵装置12が車輪の転舵範囲を制限する転舵範囲制限機構を有しており、その転舵範囲制限機構によって、ステアリングホイール10の操作範囲は、操作中立位置から左右約180゜に制限されることになる。
なお、図8の縦軸に示されているeは、ローラ122が溝114に係合する位置の入力側シャフト88の回転軸線からのオフセット量L(図4)に対する入力側シャフト88の回転軸線とロアシャフト60の回転軸線とのズレ量d(図4)の比率であり、ステアリングホイール10の操作フィーリングを左右するものとなっている。
<ステアリングシステムの制御>
i)転舵助勢制御
本ステアリングシステムでは、前述した転舵助勢装置82、詳しくは、それが有するモータ80が、ECU180によって制御される。通常、ECU180は、車輪の転舵を助勢するための助勢力を発生させる転舵助勢制御を実行する。この転舵助勢制御では、まず、相対変位量センサ108によって検出されるトーションバー90の端部の各々の相対回転変位量δに基づいて、ステアリングホイール10に加えられた操舵力、詳しく言えば、操舵力伝達装置の回転伝達機構によって出力シャフト18に伝達された操舵トルクTSが推定される。そして、その推定された操舵トルクTSに基づいて、助勢装置82が発生させる力の一成分であり、目標となる助勢力である助勢トルク成分TAが決定される。ECU180のコントローラ内には、図9に示すような、操舵トルクTSをパラメータとする助勢トルク成分TAのマップデータが格納されており、助勢トルク成分TAの決定にあたっては、そのマップデータが参照される。
ii)転舵量制御(操作量依拠制御)
また、ECU180は、上述した転舵助勢制御とともに、ステアリングホイール10に連結されたメインシャフト54が、そのステアリングホイール10の操作中立位置に対応する回転角度位置が含まれる設定角度範囲内にある場合に、ステアリングホイール10の操作角φに基づく大きさの力を、転舵助勢装置82に発生させる操作量依拠制御を実行する。その操作量依拠制御について詳しく言えば、操作角φに応じた転舵量となるように、車輪を積極的に転舵させるための転舵力を発生させる制御(以下、「転舵量制御」という場合がある)である。
上記操作量依拠制御としての転舵量制御は、操作角センサ184によって検出された操作角φが設定された操作角φ1より小さい場合に実行される。そして、操作角φが設定値φ1より小さい場合には、その操作角φに基づいて目標となる車輪の転舵量が決定される。車輪の転舵量は、助勢装置82のモータ80の回転角に対応するため、実際には、転舵量制御では、目標モータ回転角θ*が決定されるようになっている。ECU180のコントローラ内には、図10に示すような、操作角φをパラメータとする目標モータ回転角θ*のマップデータが格納されており、目標モータ回転角θ*の決定にあたっては、そのマップデータが参照される。次いで、モータ回転角センサ186の検出信号に基づいて実際のモータ回転角θが取得され、目標モータ回転角θ*と実モータ回転角θとのモータ回転角偏差Δθ(=θ*−θ)が認定され、そのモータ回転角偏差Δθが0となるように、助勢装置82に発生させる力の一成分であり、目標となる転舵力である転舵トルク成分TDが決定される。つまり、転舵量制御においては、フィードバック制御によって、転舵トルク成分TDが決定されるのである。
なお、上記転舵トルク成分TDは、モータ回転角偏差Δθに基づき、次式のPID制御則に従って決定される。
D=Kp・Δθ+Ki・Int(Δθ)+Kd・Δθ’
ここで、Int(Δθ)は、モータ回転角偏差Δθの積分値に相当し、第1項,第2項,第3項は、それぞれ、転舵トルク成分TDにおける比例項成分,積分項成分,微分項成分を、Kp,Ki,Kdは、それぞれ、比例ゲイン,積分ゲイン,微分ゲインを意味する。
iii)目標出力トルクの決定とモータの作動制御
助勢装置82の制御は、それが発生させるべきトルクである目標出力トルクに基づいて行われる。詳しく言えば、上述のようにして、助勢装置82に発生させる力の助勢トルク成分TA,転舵トルク成分TDが決定されると、それらに基づき、次式に従って目標出力トルクT*が決定される。
*=TA+TD
そして、このように決定された目標出力トルクT*を発生させるためのモータ80の作動制御が、インバータ182によって行われる。詳しく言えば、上述のように決定された目標出力トルクT*に基づいて、モータ80への目標となる供給電流i*=KT・T*(KT:ゲイン)が決定される。そして、その目標供給電流i*に基づいて、目標となるデューティ比が決定され、そのデューティ比に基づいた指令がインバータ182に送信される。インバータ182は、その適切なデューティ比の下、インバータ182の備えるスイッチング素子の開閉が制御されて、目標出力トルクT*を発生させるようにモータ80を作動させる。つまり、助勢装置82が発生させる力は、モータ80の作動が制御されることによって制御されるのである。
iv)転舵量制御による効果
図11に、ロアシャフト60と入力側シャフト88とが、それぞれ、操作中立位置,転舵中立位置に対応する位置付近に位置する場合の、ロアシャフト60の回転角αと入力側シャフト88の回転角βとの関係を示す。この図は、ステアリングホイール10が操作中立位置から操作された場合のものであり、転舵量制御が実行される本ステアリングシステムにおける関係を、実線で示し、転舵量制御が実行されない従来のステアリングシステムにおける関係を、一点鎖線で示している。
従来のシステムにおいては、図11の一点鎖線にも示すように、溝114を形成する1対の側壁面126とローラ122との間にクリアランスが存在するために、ロアシャフト60が回転して、1対の側壁面126の一方がローラ122に当接するまでは、入力側シャフト88は回転しない。それに対して、本実施例のシステムにおいては、回転伝達機構による回転伝達ができない状態にあっても、転舵量制御によって、ステアリングホイール10の操作に応じて車輪が転舵されることになる。したがって、本ステアリングシステムによれば、従来のシステムのようにステアリング操作を行っても車輪が全く転舵しない状態となることを回避して、車両の操作フィーリングの悪化を抑えることが可能である。
また、本ステアリングシステムにおいては、ロアシャフト60の回転に合わせて入力側シャフト88を同じ方向に回転させることになるため、操作角の増加に対するローラ122と1対の側壁面126の一方とのクリアランスの減少量は、従来のシステムに比較して小さくなる。つまり、本ステアリングシステムによれば、ローラ122と1対の側壁面126の一方とが互いに当接する際の衝撃を緩和することが可能であり、その際に生じる異音,振動等を、従来のシステムに比較して軽減することが可能である。
v)転舵量制御の実行禁止
なお、上述した転舵量制御は、回転伝達機構によって出力シャフト18に伝達された操舵トルクTSが設定値TS0を超える場合に、実行が禁止されるようになっている。相対変位量センサ108の検出値から推定された操舵トルクTSが設定値TS0を超える場合には、すでに回転伝達機構による回転伝達が可能な状態となっており、先に述べた転舵助勢制御における助勢トルク成分TAが、比較的大きくなってきていると考えられる。そこで、本ステアリングシステムにおいては、操舵トルクTSが設定値TS0を超える場合、操舵トルクTSが0とされ、転舵量制御の実行が禁止されるようになっている。具体的には、補正係数kが、図12に示すように、操舵トルクTSが設定値TS0に向かって大きくなるにつれて、1.0から0に向かって小さくなるように設定されている。そして、その操舵トルクTSの大きさに応じた補正係数kを転舵トルク成分TDに乗じて、目標出力トルクT*が決定されるようになっている。これにより、本ステアリングシステムにおいては、転舵量制御から転舵助勢制御に徐々に移行することになり、操作角φが設定値φ1以上となり転舵量制御の実行が禁止される場合に、舵助勢装置82が発生させる力を急変させないようにすることが可能である。
<制御プログラム>
上述した転舵助勢装置82の制御は、図13にフローチャートを示す助勢装置制御プログラムが、イグニッションスイッチがON状態とされている間、短い時間間隔をおいて、ECU180により繰り返し実行されることによって行われる。以下に、その制御のフローを、図に示すフローチャートを参照しつつ、簡単に説明する。
助勢装置制御プログラムによる処理では、まず、ステップ1(以下、「S1」と略す、他のステップも同様である)において、相対変位量センサ108により検出された出力側シャフト86と入力側シャフト88との相対回転変位量δに基づいて、操舵トルクTSが推定される。そして、S2において、図9に示した操舵トルクTSに対する助勢トルク成分TAのマップデータに基づいて、助勢トルク成分TAが決定される。
次いで、S3において、操作角センサ184により検出されたステアリングホイール10の操作角φが取得され、S4において、その操作角φに基づいて、操作量依拠制御としての転舵量制御を実行するか否かの判定が行われる。操作角φが設定値φ1より小さい場合には、S5以下の転舵量制御が実行される。具体的には、S5において、図10に示した操作角φに対する目標モータ回転角θ*のマップデータに基づいて、目標モータ回転角θ*が決定される。次いで、S6からS8において、決定された目標モータ回転角θ*に基づき、前述のPID制御則に従う式に従って、転舵トルク成分TDが決定される。また、S9において、転舵量制御において助勢装置82が発生させる力を減少させる、あるいは、発生させないようにするための、補正係数kが、図9に示した操舵トルクTSに対する補正係数kのマップデータに基づいて決定される。一方、操作角φが設定値φ1以上である場合には、S10において、転舵トルク成分TDは0とされる。
上述のように決定された助勢トルク成分TA,転舵トルク成分TD,補正係数kに基づいて、S11において、転舵装置82のモータ80に発生させるべき目標出力トルクT*が決定される。次いで、S12以下において、その決定された目標出力トルクT*に基づいて目標供給電流i*が決定され、その目標供給電流i*に基づく制御信号がインバータ182に送信された後、本プログラムの1回の実行が終了する。このような処理により、助勢装置82のモータ80の作動が制御されることで、助勢装置82は、必要とされる力を発生させることになる。
≪第2実施例≫
第1実施例の車両用ステアリングシステムは、操作量依拠制御として、ステアリングホイール10の操作角に応じた車輪の転舵量となるように助勢装置82が発生させる力を制御する転舵量制御が行われるように構成されていた。それに対して、第2実施例のステアリングシステムにおいては、助勢装置82が発生させる力が、ステアリングホイール10を操作中立位置に復帰させる向きで操作角に応じた大きさの力である復帰力となるように、助勢装置82が発生させる力を制御する復帰力制御が実行されるように構成される。なお、第2実施例の車両用ステアリングシステムは、第1実施例のシステムと同様、あるいは類似の構成要素を含んで構成されているため、それらについては、同じ符号を用いるものとし、それらについての説明は、省略するあるいは簡略に行うものとする。
<ステアリングシステムの制御>
上記転舵量制御としての復帰力制御は、操作角センサ184によって検出された操作角φが設定された操作角φ2より小さい場合に実行される。そして、操作角φが設定値φ2より小さい場合には、その操作角φに基づいて、助勢装置82に発生させる力の一成分であり、目標となる復帰力である復帰トルク成分TRが決定される。ECU180のコントローラ内には、図14(b)に示すような、操作角φをパラメータとする復帰トルク成分TRのマップデータが格納されており、復帰トルク成分TRの決定にあたっては、そのマップデータが参照される。
そして、上述のように決定された復帰トルク成分TRと、第1実施例のシステムと同様に決定された助勢トルク成分TAとに基づき、次式に従って目標出力トルクT*が決定される。
*=TA+TR (φ<φ2
そして、このように決定された目標出力トルクT*を発生させるためのモータ80の作動制御が、インバータ182によって行われる。
図14(a)に、ステアリングホイール10と車輪とが、それぞれ、操作中立位置,転舵中立位置に位置する場合の、ステアリングホイール10の操作角φと復帰力との関係を示す。この図は、ステアリングホイール10が操作中立位置から操作された場合のものであり、復帰力制御が実行される本ステアリングシステムにおける関係を、実線で示し、復帰力制御が実行されない従来のステアリングシステムにおける関係を、一点鎖線で示している。
従来のシステムにおいては、溝114を形成する1対の側壁面126とローラ122との間にクリアランスが存在するため、図14(a)の一点鎖線に示すように、ロアシャフト60が回転して、1対の側壁面126の一方がローラ122に当接するまでは、入力側シャフト88は回転しない。つまり、ステアリング操作に対して反力が付与されない範囲が存在することになるのである。それに対して、本実施例のシステムにおいては、復帰力制御によって、ロアシャフト60の回転に対して入力側シャフト88をそれと逆向きに回転させることになる。したがって、本ステアリングシステムによれば、ローラ122と1対の側壁面126との間にクリアランスがある状態から、早期にそれらが互いに当接した状態とするとともに、早期からステアリング操作に対する反力を付与することが可能である。つまり、本ステアリングシステムは、操作に対して反力が付与されないことによる運転者の操作フィーリングの悪化を抑えることができるのである。
なお、本実施例のシステムにおいては、図14(b)に示すように、復帰トルク成分TRが、操作角φが大きくなるにつれて、漸増し、その後、漸減するように設定されている。そのため、操作角φが設定値φ2以上となり復帰力制御の実行が禁止される場合に、舵助勢装置82が発生させる力を急変させないようにすることが可能である。
<制御プログラム>
本実施例のステアリングシステムにおける転舵助勢装置82の制御は、図15にフローチャートを示す助勢装置制御プログラムが、イグニッションスイッチがON状態とされている間、短い時間間隔をおいて、ECU180により繰り返し実行されることによって行われる。この助勢装置制御プログラムは、第1実施例のシステムにおけるプログラムと同様の処理があるため、それらについての説明は、省略するあるいは簡略に行うものとする。
本実施例における助勢装置制御プログラムによる処理では、まず、S21,22において、助勢トルク成分TAが決定される。次いで、S23において、操作角センサ184により検出されたステアリングホイール10の操作角φが取得され、S24において、その操作角φに基づいて、操作量依拠制御としての復帰力制御を実行するか否かの判定が行われる。操作角φが設定値φ2より小さい場合には、S25において、図14(b)に示したマップデータに基づいて、操作角φに応じた復帰トルク成分TRが決定される。一方、操作角φが設定値φ2以上である場合には、S26において、復帰トルク成分TRは0とされる。
続いて、S27において、上述のように決定された助勢トルク成分TA,復帰トルク成分TRを足し合わせて転舵装置82のモータ80に発生させるべき目標出力トルクT*が決定される。そして、S28以下において、その決定された目標出力トルクT*に基づいて目標供給電流i*が決定され、その目標供給電流i*に基づく制御信号がインバータ182に送信された後、本プログラムの1回の実行が終了する。
請求可能発明の第1実施例である車両用ステアリングシステムを示す模式図である。 図1の車両用ステアリングシステムの備えるステアリングコラムを示す断面図である。 ステアリングコラムの備えるEPSセクションを示す断面図である。 図3に示すAA’線における断面図である。 ステアリングコラムの備えるコラムセクションを保持するブレークアウェイブラケットを示す斜視図である。 ステアリングホイールが回転操作される際の図3に示すAA’線における断面図である。 操作部材側シャフトの回転角と転舵装置側シャフトの回転角との関係を示すグラフである。 操作部材側シャフトの回転角に応じて変化する操作部材側シャフトと転舵装置側シャフトとのギヤ比を示すグラフである。 操舵トルクと転舵助勢制御において転舵助勢装置に発生させるべき力の成分である助勢トルク成分との関係を示すグラフである。 操作量依拠制御における目標転舵量に対応する目標モータ回転角と操作角との関係を示すグラフである。 操作量依拠制御が実行される第1実施例のシステムと操作量依拠制御が実行されない従来のシステムとにおける、操作中立位置付近での操作部材側シャフトの回転角と転舵装置側シャフトの回転角との関係を示すグラフである。 操舵トルクと、それに対して操作量依拠制御における転舵助勢装置に発生させるべき力の成分である転舵トルク成分を補正するための係数との関係を示すグラフである。 図1に示すステアリング電子制御ユニットによって実行される助勢装置制御プログラムを表すフローチャートである。 操作量依拠制御が実行される第2実施例のシステムと操作量依拠制御が実行されない従来のシステムとにおける、操作中立位置付近での操作角に対する復帰力の関係を示すグラフである。 第2実施例の車両ステアリングシステムにのステアリング電子制御ユニットによって実行される助勢装置制御プログラムを表すフローチャートである。
符号の説明
10:ステアリングホイール(ステアリング操作部材) 12:ステアリングコラム(操舵力伝達装置) 14:転舵装置 16:インタミディエイトシャフト(操舵力伝達機構) 18:出力シャフト(第1シャフト) 50:コラムセクション 52:EPSセクション 54:メインシャフト(第2シャフト) 80:電磁モータ(駆動源) 82:転舵助勢装置 86:出力側シャフト 88:入力側シャフト
90:トーションバー 108:相対変位量センサ[δ] 114:溝(案内通路)
116:円環プレート 118:ピン 120:ニードルベアリング 122:ローラ 126:1対の側壁面 180:ステアリング電子制御ユニット(ECU) 182:インバータ 184:操作角センサ[φ] 186:モータ回転角センサ[θ]
α:ロアシャフトの回転角 β:入力側シャフトの回転角 dβ/dα:ギヤ比 L:係合位置のオフセット量 d:2本のシャフトのズレ量 e:比率 TS:操舵トルク(操舵力) TA:助勢トルク成分(助勢力) φ:操作角(操作量) φ1,φ2:設定操作角(設定操作量) θ*:目標モータ回転角(目標転舵量) TD:転舵トルク成分 T*:目標出力トルク TR:復帰トルク成分(復帰力)

Claims (6)

  1. 運転者によって操作されるステアリング操作部材と、
    そのステアリング操作部材の操作に応じて車輪を転舵する転舵装置と、
    (A)前記ステアリング操作部材と前記転舵装置との一方に一端部が連結され、回転可能
    に配設された第1シャフトと、(B)前記ステアリング操作部材と前記転舵装置との他方に
    一端部が連結され、前記第1シャフトの回転軸線と自身の回転軸線とが平行でありかつそれら回転軸線が所定距離だけズレた状態で回転可能に配設された第2シャフトと、(C)(c-1) 前記第1シャフトの他端部において、その第1シャフトの回転軸線からその第1シャ
    フトの径方向に前記所定距離より離れた位置に設けられた係合部と、(c-2) 前記第2シャフトの他端部において、その第2シャフトの径方向に平行に延びるようにして設けられ、前記係合部を前記第2シャフトの周方向においてクリアランスを有する状態で係合させるとともに前記第2シャフトの径方向における移動を許容する案内通路とを含んで構成され、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの一方の回転によって、その第1シャフトおよび第2シャフトのそれぞれの回転位相の差である回転位相差を変化させつつ、他方が回転するように構成された回転伝達機構とを有し、前記ステアリング操作部材に加わる操舵力を前記転舵装置に伝達する操舵力伝達装置と、
    その操舵力伝達装置の前記回転伝達機構より車輪側に設けられ、駆動源を有してその駆動源が発生させる力に依拠して車輪の転舵を助勢するための助勢力を発生させる転舵助勢装置と、
    その転舵助勢装置を制御する制御装置と
    を備えた車両用ステアリングシステムであって、
    前記制御装置が、
    (i)前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力に応じた大きさの力を、前記助勢力として前
    記転舵助勢装置が発生させるように、その転舵助勢装置を制御する転舵助勢制御と、(ii)その転舵助勢制御に代えて、あるいは、その転舵助勢制御とともに、前記ステアリング操作部材の操作量が設定操作量より小さい場合に、その操作量に基づく大きさの力を、前記転舵助勢装置が発生させるように、その転舵助勢装置を制御する操作量依拠制御とを実行するように構成され、
    前記操作量依拠制御が、
    前記ステアリング操作部材の操作量に基づいて車輪の目標となる転舵量である目標転舵量を決定し、車輪の転舵量がその目標転舵量となるように当該制御において前記転舵助勢装置が発生させる力を決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御するものである車両用ステアリングシステム。
  2. 前記転舵助勢装置が、前記駆動源の動作量が車輪の転舵量に応じた量となる構造とされ、
    前記操作量依拠制御が、
    前記転舵助勢装置の駆動源の動作量に基づいて実際の転舵量である実転舵量を推定し、その推定された実転舵量と前記目標転舵量とに基づいて、当該制御において前記転舵助勢装置が発生させる力を決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御するものである請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
  3. 運転者によって操作されるステアリング操作部材と、
    そのステアリング操作部材の操作に応じて車輪を転舵する転舵装置と、
    (A)前記ステアリング操作部材と前記転舵装置との一方に一端部が連結され、回転可能に配設された第1シャフトと、(B)前記ステアリング操作部材と前記転舵装置との他方に一端部が連結され、前記第1シャフトの回転軸線と自身の回転軸線とが平行でありかつそれら回転軸線が所定距離だけズレた状態で回転可能に配設された第2シャフトと、(C)(c-1) 前記第1シャフトの他端部において、その第1シャフトの回転軸線からその第1シャフトの径方向に前記所定距離より離れた位置に設けられた係合部と、(c-2) 前記第2シャフトの他端部において、その第2シャフトの径方向に平行に延びるようにして設けられ、前記係合部を前記第2シャフトの周方向においてクリアランスを有する状態で係合させるとともに前記第2シャフトの径方向における移動を許容する案内通路とを含んで構成され、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの一方の回転によって、その第1シャフトおよび第2シャフトのそれぞれの回転位相の差である回転位相差を変化させつつ、他方が回転するように構成された回転伝達機構とを有し、前記ステアリング操作部材に加わる操舵力を前記転舵装置に伝達する操舵力伝達装置と、
    その操舵力伝達装置の前記回転伝達機構より車輪側に設けられ、駆動源を有してその駆動源が発生させる力に依拠して車輪の転舵を助勢するための助勢力を発生させる転舵助勢装置と、
    その転舵助勢装置を制御する制御装置と
    を備えた車両用ステアリングシステムであって、
    前記制御装置が、
    (i)前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力に応じた大きさの力を、前記助勢力として前記転舵助勢装置が発生させるように、その転舵助勢装置を制御する転舵助勢制御と、(ii)その転舵助勢制御に代えて、あるいは、その転舵助勢制御とともに、前記ステアリング操作部材の操作量が設定操作量より小さい場合に、その操作量に基づく大きさの力を、前記転舵助勢装置が発生させるように、その転舵助勢装置を制御する操作量依拠制御とを実行するように構成され、
    前記操作量依拠制御が、
    前記転舵助勢装置が発生させる力が、前記ステアリング操作部材をそれの操作中立位置に復帰させる向きでそのステアリング操作部材の操作量に応じた大きさの力である復帰力となるように、その転舵助勢装置が発生させる力を、前記ステアリング操作部材の操作量に基づいて決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御する車両用ステアリングシステム。
  4. 前記制御装置が、
    前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力が設定値を超える場合に、前記操作量依拠制御の実行を禁止するように構成された請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
  5. 前記操作量依拠制御が、
    当該制御において前記転舵助勢装置が発生させる力が、前記操舵力伝達装置が伝達する操舵力が前記設定値に近づくにつれて漸減するように決定し、その決定された大きさの力を発生させるように前記転舵助勢装置を制御するものである請求項4に記載の車両用ステアリングシステム。
  6. 前記第2シャフトが、
    それぞれが前記係合部の移動が許容される方向に平行に延びるとともに互いに向かい合うように設けられ、それらの間隔が前記係合部の第1シャフトの周方向における寸法より大きくされた1対の側壁面を有し、
    前記回転伝達機構が、
    それら1対の側壁面が前記案内通路を区画して前記係合部を挟むように構成され、
    前記設定操作量が、
    前記転舵装置が転舵中立位置にある状態で、前記係合部と前記1対の側壁面の一方とが互いに当接する場合における前記ステアリング操作部材の操作量より大きな操作量に設定された請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
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