JP4626375B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents
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Description
ハンドルの操舵角速度に応じた操舵反力を付与する車両用操舵制御装置において、
前記操舵角速度に応じた前記操舵反力を、前記操舵角速度が所定値を超える領域では、前記操舵角速度にかかわらず一定値とし、この一定値を、前記ハンドルの操舵角が大きいほど大きな値に設定することを特徴とする。
図1は実施例1の車両用操舵制御装置を示す全体システム図であり、実施例1の車両用操舵制御装置は、(1)操舵部、(2)バックアップ装置、(3)転舵部、(4)制御コントローラにより構成されている。
操舵部は、舵角センサー(操舵角検出手段)1、エンコーダ2、トルクセンサー3,3、反力モータ5を有して構成される。
バックアップ装置は、ケーブルコラム7とクラッチ9により構成されている。
クラッチ9は、コラムシャフト8aとプーリシャフト8bとの間に介装され、実施例1では電磁クラッチを用いている。このクラッチ9は、締結されたとき、入力軸であるコラムシャフト8aと出力軸であるプーリシャフト8bとが連結され、ハンドル6に加えられた運転者の操舵力は、ステアリング機構15に機械的に伝達される。
転舵部は、エンコーダ10、舵角センサー11、トルクセンサー(路面反力検出手段)12,12、転舵モータ14,14、ステアリング機構15、操向輪16,16とを有して構成される。
制御コントローラ(操舵制御手段)は、2つの電源18,18により処理演算等を行う2つの制御コントローラ19,19により二重系が構成され、通信線20,20により双方向通信を行っている。
制御コントローラ19は、操舵部の舵角センサー1、エンコーダ2、トルクセンサー3,3、ホールICと、転舵部のエンコーダ10、舵角センサー11、トルクセンサー12,12、ホールIC、車速センサー21、ヨーレートセンサー22、横Gセンサー23からのセンサー信号が入力される。
[反力モータの制御量設定方法]
制御コントローラ19において、反力モータ5の制御量Thは、下記の式(1)に基づいて設定される。
Th=Kp×θ+Kd+Kdd×d2θ/dt2+Ky×y+Gf×F …(1)
ここで、θは操舵角、Kpは操舵角ゲイン、Kdは操舵角速度ゲイン、Kddは操舵角加速度ゲイン、Kyはヨーレートゲイン、Gfは路面反力ゲインである。
図2は実施例1の操舵角速度ゲインKdの設定マップであり、操舵角速度ゲインKdは、立ち上がり操舵力が得られるように、操舵角速度dθ/dtがゼロから大きくなるほど大きくなるようにKdの傾きが設定されている。操舵角速度dθ/dtがKdの傾きで決まる所定の微小値を超える領域では、操舵角速度dθ/dtにかかわらず一定値Kgとなるように設定されている。
図3は、実施例1の操舵角θに応じた一定値Kgの設定マップであり、一定値Kgは、操舵角θが大きいほど大きくなるように設定されている。
特開2000−108914号公報に記載の車両用操舵制御装置では、操舵角θおよびヨーレートyに基づき、反力モータの制御量Thを下記の式(2)を用いて設定している。
Th=Kp×θ+Kd×dθ/dt+Kdd×d2θ/dt2+Ky×y …(2)
式(2)において、右辺第1項(Kp×θ)、第2項(Kd×dθ/dt)および第3項(Kdd×d2θ/dt2)にかかる演算により、操舵角θに基づく操舵反力の制御量が設定される。第1項は操舵角θに応じた操舵反力を付与する項として作用し、第2項はハンドルの振動を抑制する粘性項として作用し、第3項は反力モータの慣性モーメントの影響を抑制し、ハンドルの切り始めの操舵感を調節する慣性項として作用する。
a. 操舵の方法(操舵角速度の違い)により操舵角ヒステリシスに変動が生じるため、ハンドル中立位置がわかりづらい。
b. 切り増し時と切り戻し時とで操舵力が変化するため、切り戻し時に違和感を与える。
c. 操舵角を切り増ししているにもかかわらず、途中で操舵力が軽くなり、運転者に違和感を与える。
という問題点を有している。
実施例1の車両用操舵制御装置では、操舵角速度ゲインKdを、操舵角速度dθ/dtがKdの傾きで決まる所定の微小値を超える領域で、操舵角速度dθ/dtにかかわらず常に一定値Kgとするため、操舵角速度dθ/dtの変化による操舵反力の変動を抑制できる。よって、切り増し途中で操舵反力が軽くなるのを防止でき、急な操舵を行った場合に操舵力の抜けが発生するのを防止できる。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
図10は、実施例2の操舵角θに応じた一定値Kgの設定マップである。図10において、曲線αはハンドル6の切り増し時の一定値Kgの特性、曲線βはハンドル6の切り戻し時の一定値Kgの特性であり、操舵角θに対し、切り増しα≦切り戻しβとなるように設定されている。
実施例1では、図8に示したように、操舵力が全般的に重くなる傾向であったが、実施例2のように、ハンドル6の切り増し時の一定値Kgを、ハンドル6の切り戻し時の一定値Kgよりも小さな値に設定することで、実施例1の効果、すなわちハンドル6の復元性とハンドル中立位置のわかりやすさととの両立を確保しつつ、切り増し時の操舵力の重さを抑えることができる。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(2)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
図12は、実施例3の操舵角θに応じた一定値Kgの設定マップであり、実施例3では、図10に示した実施例2に対し、曲線α,βは、操舵角θに対する値が中立付近(ハンドル中立位置付近)で同一の値となるような特性に設定されている点で異なる。
実施例3の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(2)、実施例2の効果(3)に加え、以下の効果が得られる。
図14は、実施例4の路面反力Fに応じた一定値Kgの設定マップであり、一定値Kgは、路面反力Fが大きいほど大きくなるように設定されている。また、実施例3と同様、一定値Kgは、ハンドル6の切り増し時(曲線α)では、ハンドル6の切り戻し時(曲線β)よりも小さな値となるように設定されている。
雪道など路面μの変化により、式(1)に示した制御量Thの路面反力項(Gf×F)により、路面からタイヤに作用する力が変化するが、これに伴い同一車速、操舵角において路面μの変化によってハンドル復元時の振動が変化する。例えば、乾燥路にて図2,3の特性を適正化すると、雪路では過減衰となる。すなわち、雪路では、路面反力項(Gf×F)が減少するので、粘性項Kdによる阻止力が過剰となり、ハンドル復元速度が遅くなってしまう。
実施例4の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)に加え、以下の効果が得られる。
図15は、実施例5の横Gに応じた一定値Kgの設定マップであり、一定値Kgは、横Gが大きいほど大きくなるように設定されている。また、実施例3と同様、一定値Kgは、ハンドル6の切り増し時(曲線α)では、ハンドル6の切り戻し時(曲線β)よりも小さな値となるように設定されている。
路面反力Fに応じた一定値Kgを可変する場合、操向輪16,16の微分転舵制御を行うと、路面反力Fの変動により一定値Kgも変動するため、その結果、操舵力も変動し、運転者に違和感を与える。操向輪16,16の補助舵角δfの演算については、基本的にハンドル6の操舵状態、または車速Vに応じて行うことができるが、操舵角θに加えて、例えば操舵角速度dθ/dtを操舵状態のパラメータとして使用する場合、それぞれの算出は下記の式(3)を用いた方法で行うことができる。
δf=Kf(V)×θ+Tf(V)×dθ/dt …(3)
ここで、Kf(V)は、それぞれ車速Vに応じて変化する比例定数、Tf(V)は、それぞれ車速Vに応じて変化する微分定数である。
実施例5の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)に加え、以下の効果が得られる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜5に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
また、実施例1では、一定値Kgを操舵角θに応じて設定したが、実施例4,5の路面反力F、横Gにも応じて設定できるように各配分を決め、一定値Kgを設定しても良い。
2 エンコーダ
3 トルクセンサー
5 反力モータ
6 ハンドル
7 ケーブルコラム
8a コラムシャフト
8b プーリシャフト
9 クラッチ
10 エンコーダ
11 舵角センサー
12 トルクセンサー
14 転舵モータ
15 ステアリング機構
16 操向輪
17 ピニオンシャフト
18 電源
19 制御コントローラ
21 車速センサー
22 ヨーレートセンサー
23 横Gセンサー
Claims (6)
- ハンドルの操舵角速度に応じた操舵反力を付与する車両用操舵制御装置において、
前記ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段と、
前記操舵角速度に応じた前記操舵反力を、前記操舵角速度が所定値を超える領域では、前記操舵角速度にかかわらず一定値とし、この一定値を、前記操舵角が大きいほど大きな値に設定する操舵制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1に記載の車両用操舵制御装置において、
前記操舵制御手段は、前記ハンドルの切り増し時では、前記ハンドルの切り戻し時よりも前記一定値を小さな値に設定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項2に記載の車両用操舵制御装置において、
前記操舵制御手段は、前記操舵角が小さいほど、切り増し時と切り戻し時の一定値の差を小さく設定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
路面反力を検出する路面反力検出手段を備え、
前記操舵制御手段は、前記路面反力が大きいほど、前記一定値を大きな値に設定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
車両の横加速度を検出する横加速度検出手段を備え、
前記操舵制御装置は、前記横加速度が大きいほど、前記一定値を大きな値に設定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - ハンドルの操舵角速度に応じた操舵反力を付与する車両用操舵制御装置において、
前記操舵角速度に応じた前記操舵反力を、前記操舵角速度が所定値を超える領域では、前記操舵角速度にかかわらず一定値とし、この一定値を、前記ハンドルの操舵角が大きいほど大きな値に設定することを特徴とする車両用操舵制御装置。
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