JP4506475B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵部の操舵状態に応じて操向輪を転舵する転舵アクチュエータと、操向輪の転舵状態に応じて操舵部に操舵反力を付与する操舵反力アクチュエーアとを備えた車両用操舵制御装置の技術分野に属する。
従来の車両用操舵制御装置では、操向輪の目標転舵角と実際の転舵角との偏差が所定値を超えたとき、ハンドルに操舵反力を付与することで、操舵反力アクチュエータの追従性をハンドルの操作相応のものとしている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−324261号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、転舵アクチュエータの通常の応答遅れと、入力負荷による遅れとが混在した状態で操舵反力を付与するため、本来の転舵状態に相応した操舵反力を与えることができないという問題があった。例えば、前記偏差が増大している場合、入力負荷が増えたときには入力負荷に相応した操舵反力が与えられず、逆に入力負荷が減少したときには必要以上に操舵反力を与えてしまう虞があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、入力負荷による転舵アクチュエータの遅れを操舵反力に反映させることができ、本来の転舵状態に相応した操舵反力の付与を実現できる車両用操舵制御装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
操向輪を転舵する転舵アクチュエータと、運転者が操作する操舵部の操舵状態に応じた目標転舵角を設定し、この目標転舵角と一致するように前記転舵アクチュエータを駆動制御する転舵制御手段と、前記操舵部に操舵反力を付与する操舵反力アクチュエータと、前記操向輪の転舵状態に応じた操舵反力指令値を設定し、この操舵反力指令値に基づいて前記操舵反力アクチュエータを駆動制御する操舵反力制御手段と、を有する車両用操舵制御装置において、
前記目標転舵角と前記転舵アクチュエータの応答特性とに基づいて、前記操向輪の転舵角を推定する転舵角推定手段と、
前記操向輪の実際の転舵角を検出する実転舵角検出手段と、
前記推定転舵角と前記実転舵角との偏差が大きいほど、前記操舵反力指令値を大きく補正する操舵反力補正手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、転舵アクチュエータの応答特性に基づく推定転舵角と実転舵角との偏差に応じて操舵反力を付与するため、入力負荷による転舵アクチュエータの遅れを操舵反力に反映させ、本来の転舵状態に相応した操舵反力の付与を実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の車両用操舵制御装置を示す全体システム図であり、実施例1の車両用操舵制御装置は、(1)操舵部、(2)バックアップ装置、(3)転舵部、(4)制御コントローラにより構成されている。
(1)操舵部
操舵部は、舵角センサ1、エンコーダ2、トルクセンサ3,3および操舵反力アクチュエータ5を有して構成される。
舵角センサ1は、ハンドル6の操作角を検出する手段で、後述するクラッチ9とハンドル6とを結合するコラムシャフト8aに設けられている。つまり、舵角センサ1は、ハンドル6とトルクセンサ3,3との間に設置されており、トルクセンサ3,3の捩れによる角度変化の影響を受けることなく、操舵角を検出できるようになっている。この舵角センサ1には、アブソリュート型レゾルバ等を用いる。トルクセンサ3,3は二重系を成し、舵角センサ1と操舵反力アクチュエータ5との間に設置されている。
操舵反力アクチュエータ5は、ハンドル6に反力を与える反力アクチュエータであり、コラムシャフト8aを回転軸とする1ロータ・1ステータの電動モータで構成されており、そのケーシングが車体の適所に固定されている。この操舵反力アクチュエータ5としては、ブラシレスモータが使用され、ブラシレスモータの使用に伴ってエンコーダ2とホールIC(不図示)とを追加する。その場合は、ホールICのみでもモータトルクを発生するモータ駆動は可能であるが、微細なトルク変動が発生し、操舵反力感が悪い。そこで、より繊細で滑らかな反力制御を行うため、コラムシャフト8aの軸上にエンコーダ2を装着し、モータ制御を行うことで、微細なトルク変動を低減し、操舵反力感の向上させている。なお、エンコーダ2の代わりにレゾルバを用いても良い。
(2)バックアップ装置
バックアップ装置は、ケーブルコラム7とクラッチ9により構成されている。
クラッチ9は、コラムシャフト8aとプーリシャフト8bとの間に介装され、実施例1では電磁クラッチを用いている。このクラッチ9は、締結されたとき、入力軸であるコラムシャフト8aと出力軸であるプーリシャフト8bとが連結され、ハンドル6に加えられた操舵トルクは、ステアリング機構15に機械的に伝達される。
ケーブルコラム7は、クラッチ9が締結されるバックアップモード時、操舵部(1)と転舵部(3)との間に介在する部材との干渉を避けて迂回しながらも、トルクを伝達するコラムシャフト機能を発揮する機械式バックアップ機構である。ケーブルコラム7は、2つのリールに端部がリールに固定された2本のインナーケーブルを互いに逆方向へ巻き付け、2つのリールケースに2本のインナーケーブルを内挿したアウターチューブの両端を固定することにより構成されている。
(3)転舵部
転舵部は、エンコーダ10、舵角センサ(実転舵角検出手段)11、トルクセンサ12,12、前輪転舵アクチュエータ14,14、ステアリング機構15および操向輪16,16を有して構成される。
舵角センサ11とトルクセンサ12,12とは、ケーブルコラム7のプーリが一端に取り付けられ、他端部にピニオンギヤが形成されたピニオンシャフト17の軸上に設けられている。舵角センサ11としては、シャフトの回転数を検出するアブソリュート式レゾルバ等が用いられる。また、トルクセンサ12,12としては、上記トルクセンサ3,3と同様に二重系を成し、インダクタンスの変化によりトルクを検出するものが用いられる。そして、ケーブルコラム7側に舵角センサ11を配置し、ステアリング機構15側にトルクセンサ12,12を配置することで、舵角センサ11による転舵角検出に際してトルクセンサ12,12の捩りによる角度変化の影響を受けないようにしている。
前輪転舵アクチュエータ14,14は、ピニオンシャフト17の舵角センサ11とトルクセンサ12,12との中間位置に設けたウォームギヤに噛み合うピニオンギヤをそれぞれのモータ軸に設けることで、モータ駆動時にピニオンシャフト17に転舵トルクを付与するように構成されている。これら前輪転舵アクチュエータ14,14は、上記操舵反力アクチュエータ5と同様に、ブラシレスモータの使用に伴ってエンコーダ10とホールIC(図外)とを追加する。
ステアリング機構15は、ピニオンシャフト17の回転により左右の前輪(操向輪)16,16を転舵させる舵取り機構であって、ラックチューブ15a内に内挿され、ピニオンシャフト17のピニオンギヤに噛み合うラックギヤが形成されたラックシャフト15bと、この車両左右方向に延びるラックシャフト15bの両端部に結合されたタイロッド15c,15cと、一端がタイロッド15c,15cに結合され、他端が前輪16,16に結合されたナックルアーム15d,15dと、を有して構成されている。
(4)制御コントローラ
制御コントローラは、処理演算等を行う2つの制御コントローラ19,19により二重系が構成されている。制御コントローラ19には、操舵部の舵角センサ1、エンコーダ2、トルクセンサ3,3、ホールICと、転舵部のエンコーダ10、舵角センサ11、トルクセンサ12,12、ホールIC、車速センサ20からの検出値が入力される。
図2は制御コントローラ19のシステムブロック図であり、制御コントローラ19は、前輪転舵制御部(転舵制御手段)19aと、操舵反力制御部(操舵反力制御手段)19bとを備えている。
前輪転舵制御部19aは、舵角センサ11により検出された前輪16,16の実転舵角θpと、操舵反力制御部19bにより算出された目標転舵角θhとを入力し、前輪転舵アクチュエータ10の指令電流Isと推定転舵角θtとを出力する。
操舵反力制御部19bは、舵角センサ1により検出されたハンドル6の操舵角θHと、舵角センサ11により検出された前輪16,16の実転舵角θpと、前輪転舵制御部19aにより算出された推定転舵角θtと、車速とを入力し、操舵反力アクチュエータ5の指令電流Irと、目標転舵角θhとを出力する。
次に、作用を説明する。
[前輪転舵および操舵反力制御方法]
実施例1の前輪転舵制御および操舵反力制御方法を、図3の制御ブロック図を用いて説明する。
(前輪転舵制御)
舵角センサ1によりハンドル6の操舵角θHが検知されると、操舵反力制御部10bでは、操舵角θHと車速に応じて設定される可変ギヤ比G0とから、目標転舵角θh(=G0*θH)を求める(可変ギヤ比ブロック100)。
操舵反力制御部19bは、この目標転舵角θhを前輪転舵制御部19aへ送信し、前輪転舵制御部19aにて相応なモータ駆動のための指令電流Isに変換(電流変換ブロック101)の上、指令電流Isを前輪転舵アクチュエータのモータへ与えることで、前輪16,16を転舵する(前輪転舵アクチュエータブロック102)。可変ギヤ比G0は、車速が高くなるほど小さくなるように設定され、低速域での取り回しの良さと、高速域での直進走行の安定性とを両立している。
(操舵反力制御)
操舵反力制御部19bでは、算出した目標転舵角θhにより、ステアリング系の転舵角の反力特性に応じた操舵反力Kphを算出する(ゲインブロック103)。また、目標転舵角θhを微分(微分ブロック104)した目標転舵角速度dθh/dtにより、ステアリング系の転舵角速度の反力特性に応じた操舵反力Kd*dθh/dtを算出する(ゲインブロック105)。これらKph,Kd*dθh/dtは加算され(加算ブロック106)、操舵入力分の操舵反力Fsが算出される。
前輪16,16の実転舵角θpは、目標転舵角θhに応じた指令電流Isを入力として前輪転舵アクチュエータより実転舵角θpを出力とする制御対象となることから、「指令電流Is−実転舵角θp」の伝達関数G(s)としてモデル化することで、前輪転舵角を推定する(前輪転舵角推定モデルブロック107;転舵角推定手段)。
前輪転舵角推定モデルG(s)は、2次遅れで近似できることから、
G(s)=B/(s2+As)
にて指令電流Isに対する実転舵角θpを求める。
ここで、AおよびBは、前輪転舵アクチュエータ応答特性に応じて設定される値であり、AおよびBの値の設定は、車両から前輪転舵アクチュエータに入力される全ての負荷を検出する為に、すなわち、アクチュエータの応答を抑える側とアシストする側の極性を持たせる為のゼロ基準とする為に、無負荷状態における伝達ゲインとする。
この前輪舵角推定モデルG(s)より算出した推定転舵角θtと、目標転舵角θhとの偏差を求め(加減算ブロック108)、この偏差に対し、図4に示す特性を有する反力ゲインαgを用い、転舵角偏差に基づくアクチュエータ応答遅れ分の操舵反力(アクチュエータ応答分の操舵反力)Faを求め(ゲインブロック109)、操舵入力に応じた操舵反力Fsに加算する(加算ブロック110)。
Fa=αg*(θh−θt
ここで、反力ゲインαgは、運転者に前輪転舵アクチュエータ応答遅れを伝えるための操舵反力の大きさで設定する。ゲインブロック109と加算ブロック110とにより、目標転舵角θhと推定転舵角θtとの偏差が大きいほど、アクチュエータ応答分の操舵反力Faを大きくし、目標操舵反力Fを大きく補正する操舵反力補正手段が構成される。
図5に、定常的な操舵入力分の操舵反力Kphに対し、アクチュエータ応答分の操舵反力Faの定常分を加えた操舵反力特性を示す。これにより、前輪転舵アクチュエータの定常的な応答遅れに相応する操舵反力をハンドル6に付与することができる。なお、図5では、目標転舵角θhが大きくなるほど、操舵反力を付加する量が大きくなっているが、これは一例であり、目標転舵角θhに対する操舵反力の付加量は変化する。
一方、前輪舵角推定モデルG(s)より算出した推定転舵角θtと実転舵角θpとの偏差(加減算ブロック111)に対し、図6に示す特性を有する反力ゲインα'gを用い、前輪転舵アクチュエータへの定常的な入力負荷に相応する操舵反力を算出する(ゲインブロック112)。ここで、反力ゲインα'gは、推定転舵角θtと実転舵角θpとの偏差に比例して大きくなるように設定されている。
Fb=α'g*(θh−θt
この定常的な負荷入力分の操舵反力FbをFs+Faに加える(加算ブロック114)ことで、図7に示すように、前輪転舵アクチュエータへの定常的な入力負荷を操舵反力に反映させることができる。ゲインブロック112により、推定転舵角θtと実転舵角θpとの偏差が大きいほど、負荷入力分の操舵反力Fbを大きくし、目標操舵反力Fを大きく補正する操舵反力補正手段が構成される。
上記の処理により算出された目標操舵反力(操舵反力指令値)F(=Fs+Fa+Fb)は、操舵反力制御部19bにて相応なモータ駆動のための指令電流Irに変換(電流変換ブロック119)の上、指令電流Irを操舵反力アクチュエータのモータへ与えることで、ハンドル6に操舵反力を付加する(操舵反力アクチュエータブロック120)。
[前輪転舵および操舵反力制御処理]
図8は、実施例1の制御コントローラ19で実行される前輪転舵および操舵反力制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、舵角センサ1の信号からハンドル1の操舵角θHを算出し、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、車速センサ20の信号から車速Vを算出し、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、ステップS1で算出した操舵角θHとステップS2で算出した車速Vとから、あらかじめ設定された可変ギヤ比マップMAP(v)を参照して可変ギヤ比G0を設定し、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、ステップS1で算出した操舵角θHとステップS3で設定した可変ギヤ比G0とから、下記の式に基づいて前輪16,16の目標転舵角θhを算出し、ステップS5へ移行する。
θh=G0*θH
ステップS5では、ステップS4で算出した目標転舵角θhから、下記の式を用いて目標転舵角速度VHを算出し、ステップS6へ移行する。
H=(θh(t)−θh(t-1))/dt
ステップS6では、操舵入力分の操舵反力Fsを下記の式から算出し、ステップS6へ移行する。
Fs=Kph(t)+Kd*(θh(t)−θh(t-1))/dt
ステップS7では、下記の式に基づいて前輪転舵アクチュエータ10の指令電流Is(t)を算出し、ステップS8へ移行する。
s(t)=P*θh(t)+I*((θh(t)+θh(t-1))/2)+D*(θh(t)−θh(t-1))
ここで、P,I,Dは、所定の比例換算値,積分換算値,微分換算値である。
ステップS8では、ステップS7で算出した指令電流Is(t)と伝達関数G(s)とから、下記の式を用いて目標転舵角θhを推定し、ステップS9へ移行する。
θt=G(s)*Is(t)
ステップS9では、ステップS8で算出した目標転舵角θhから、下記の式を用いて目標転舵角速度Vtを算出し、ステップS10へ移行する。
t=(θh(t)−θh(t-1))/dt
ステップS10では、アクチュエータ応答分の操舵反力Faを下記の式から算出し、ステップS11へ移行する。
Fa=αg*(θh−θt
ステップS11では、前記転舵アクチュエータ10の実電流値がステップS7で算出した指令電流Is(t)と一致するような駆動電流を前輪転舵アクチュエータ10に出力し、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、舵角センサ11の信号から前輪16,16の実転舵角θpを検知し、ステップS13へ移行する。
ステップS13では、ステップS12で算出した実転舵角θpから、下記の式を用いて実転舵角速度Vpを算出し、ステップS14へ移行する。
p=(θp(t)−θp(t-1))/dt
ステップS14では、負荷入力分の操舵反力Fbを下記の式を用いて算出し、ステップS15へ移行する。
Fb=α'g*(θp−θt
ステップS15では、ステップS6で算出した操舵入力分の操舵反力Fsと、ステップS11で算出したアクチュエータ応答分の操舵反力Faと、ステップS14で算出した負荷入力分の反力Fbとを加算して目標操舵反力Fを算出し、ステップS15へ移行する。
ステップS16では、ステップS15で算出した目標操舵反力Fから、下記の式に基づいて操舵反力アクチュエータ5の指令電流Ir(t)を算出し、ステップS17へ移行する。
ステップS17では、操舵反力アクチュエータ5の実電流値がステップS16で算出した指令電流Ir(t)と一致するような駆動電流を操舵反力アクチュエータ5に出力し、本制御を終了する。
[技術背景]
特開平10−324261号公報には、前輪の転舵角に対するハンドルの操舵角の比であるギヤ比(オーバーオール・ステアリングギヤ比)を可変し、このギヤ比に基づき設定された目標転舵角に応じて前輪を転舵する技術が開示されている。この従来技術では、転舵角速度の絶対値が大きい場合には、目標転舵角と実転舵角との差、および目標転舵角速度と実転舵角速度との差を操舵反力に付与することで、転舵アクチュエータの動作をハンドルの操作相応のものとしている。
(問題点1)
通常の転舵アクチュエータの遅れと転舵アクチュエータへの入力負荷による遅れとが混在した状態で操舵反力を付与するため、必要以上に操舵反力を与える、または入力負荷に相応した操舵反力が与えられないという問題があった。例えば、図9(a)のように、偏差が増大している場合、入力負荷が増えたときには入力負荷に相応した操舵反力が与えられない(図9(b))。また、図10(a)のように入力負荷が減少したときには必要以上に操舵反力を与えてしまう(図10(b))。
すなわち、偏差θdiffが増大している間に入力負荷が増える方向になると、偏差に対する反力を途中から下げる必要がある。一方、偏差θdiffが増大している間に入力負荷が減る方向になると、偏差に対するゲインを途中から下げる必要がある。
さらに、偏差θdiffに応じて反力を設定する場合には、負荷はランダムに入力されることから、図9(b)の理想特性と図10(b)の理想特性を両立させ、かつ変化点も任意に設定しなければならないため、従来のような偏差に基づく操舵反力マップを用いた制御では、操舵反力が重くなりすぎたり、逆に軽くなりすぎたりする。
(問題点2)
目標転舵角速度と実転舵角速度との差の絶対値で操舵反力を付与するという構成になっていたため、転舵アクチュエータの位相が進む場合にも、その変化を操舵反力に与えられないという問題があった(負荷が軽くなることと同様の問題)。
[入力負荷に応じた操舵反力制御作用]
これに対し、実施例1の車両用操舵制御装置では、前輪転舵角推定モデルG(s)により前輪転舵アクチュエータ10の応答性に基づき、目標転舵角θhに対する推定転舵角θtを求め(ステップS8)、その差分をアクチュエータ応答分の操舵反力Faとして操舵入力分の操舵反力Fsに付加すると共に、推定転舵角θtに対する実転舵角θpとの差分を付加入力分の操舵反力Fbとして操舵入力分の操舵反力Fsに付加する(ステップS15)。
すなわち、操舵入力に応じた操舵反力Fsに対し、通常の応答による反力Faと通常以外の前輪転舵アクチュエータ10の位置ズレや応答に対応した操舵反力Fbを付与することで、前輪転舵アクチュエータ10の負荷因子である車両の積載条件や、車両姿勢および走行状態等による車両荷重変化、また、縁石引掛りや路面μなどの路面環境変化、さらには前輪転舵アクチュエータ10の劣化による応答性低下等に相応な操舵反力を付与することができる。言い換えると、適正化された通常の応答でのゲインの上に、負荷・外乱はその入力にあった反力ゲインを設定することで、本来の転舵状態に相応した操舵反力を静的および動的にも実現できる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) 前輪16,16を転舵する前輪転舵アクチュエータ10と、運転者が操作するハンドル6の操舵状態(操舵角θH)に応じた目標転舵角θhを設定し、この目標転舵角θhと一致するように前輪転舵アクチュエータ10を駆動制御する前輪転舵制御部19aと、ハンドル6に操舵反力を付与する操舵反力アクチュエータ5と、前輪16,16の転舵状態(実転舵角θp)に応じた目標操舵反力Fを設定し、この目標操舵反力Fに基づいて操舵反力アクチュエータ5を駆動制御する操舵反力制御部19bと、を有する車両用操舵制御装置において、目標転舵角θhと前輪転舵アクチュエータ10の応答特性とに基づいて、前輪16,16の転舵角を推定する前輪転舵角推定モデルブロック107と、前輪16,16の実転舵角θpを検出する舵角センサ11と、推定転舵角θtと実転舵角θpとの偏差が大きいほど、目標操舵反力Fを大きく補正する操舵反力補正手段(ゲインブロック112)と、を備える。よって、前輪転舵アクチュエータ10への定常的な入力負荷を操舵反力に反映させることができ、本来の転舵状態に相応した操舵反力の付与を実現できる。
(2) 操舵反力補正手段(ゲインブロック109,加算ブロック110)は、目標転舵角θhと推定転舵角θtとの偏差が大きいほど、目標操舵反力Fを大きく補正するため、前輪転舵アクチュエータ10の遅れ特性を操舵反力に反映させることができる。
実施例2は、目標転舵角速度と推定転舵角速度との偏差、および推定転舵角速度と実転舵角速度との偏差に応じて操舵反力を補正する例である。
まず、構成を説明する。
図11は実施例2の車両用操舵制御装置を示す全体システム図であり、実施例2では、実施例1の構成に対し、車両挙動状態量を検出する車両挙動状態量検出手段として、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ21と、車両の横方向加速度を検出する横Gセンサ22と、車両の前後方向加速度を検出する前後Gセンサ23と、とを加えた点で異なる。
制御コントローラ19,19には、操舵部の舵角センサ1、エンコーダ2、トルクセンサ3,3、ホールICと、転舵部のエンコーダ10、舵角センサ11、トルクセンサ(路面反力検出手段に相当)12,12、ホールIC、車速センサ20、ヨーレイトセンサ21、横Gセンサ22、前後Gセンサ23、からの検出値が入力される。
次に、作用を説明する。
[前輪転舵および操舵反力制御方法]
実施例2の前輪転舵制御および操舵反力制御方法を、図12の制御ブロック図を用いて説明する。なお、実施例1と異なる部分のみ説明する。
実施例2では、目標転舵角θhを微分(微分ブロック104)した目標転舵角速度Vhと、推定転舵角θtを微分(微分ブロック115;転舵角速度推定手段)した推定転舵角速度Vtとの偏差を求め(加減算ブロック121)、この偏差に対し、図13に示す特性を有する反力ゲインβpを用い、転舵角速度偏差に基づくアクチュエータ応答分の操舵反力を求める(ゲインブロック122)。この操舵反力と、転舵角偏差に基づくアクチュエータ応答分の操舵反力αg*(θh−θt)とを加算し(加算ブロック123)、アクチュエータ応答分の操舵反力Faとする。加減算ブロック121とゲインブロック122とで、目標転舵角速度Vhと推定転舵角速度Vtとの偏差が大きいほど、アクチュエータ応答分の操舵反力Faを大きくし、目標操舵反力Fを大きく補正する操舵反力補正手段が構成される。
Fa=αg*(θh−θt)+βp*(Vh−Vt
ここで、反力ゲインβpは、運転者に前輪転舵アクチュエータ応答遅れを伝えるための操舵反力の大きさで設定する。ゲインブロック122と加算ブロック123とにより、目標転舵角速度Vhと推定転舵角速度Vtとの偏差が大きいほど、アクチュエータ応答分の操舵反力Faを大きくし、目標操舵反力Fを大きく補正する操舵反力補正手段が構成される。
図14に、過渡的な操舵入力分の操舵反力Kd*dθh/dtに対し、アクチュエータ応答分の操舵反力Faの過渡分を加えた操舵反力特性を示す。これにより、図14に示すように、前輪転舵アクチュエータの過渡的な応答遅れに相応する操舵反力をハンドル6に付与することができる。なお、図14では、目標転舵角速度Vhが低い領域と高い領域とに、操舵反力を付加するようにしているが、これは、前輪転舵アクチュエータの低周波、高周波の応答性が悪い場合の一例であり、アクチュエータの応答特性に応じて、目標転舵角速度Vhに対する反力の付加量は変化する。
また、実施例2では、推定転舵角θtを微分(微分ブロック115;転舵角速度推定手段)した推定転舵角速度Vtと、実転舵角θpを微分(微分ブロック116;実転舵角速度検出手段)した実転舵角速度Vpとの偏差(加減算ブロック117)に対し、図15に示す特性を有する反力ゲインβ'pを用い、前輪転舵アクチュエータが受ける過渡的な負荷変動に相応する操舵反力を算出する(ゲインブロック118)。ここで、反力ゲインβ'pは、推定転舵角速度Vtと実転舵角速度Vpとの偏差に比例して大きくなるように設定されている。
Fb=α'g*(θh−θt)+β'p(Vh−Vt
この負荷入力分の操舵反力FbをFs+Faに加える(加算ブロック114)ことで、図16に示すように、前輪転舵アクチュエータの過渡的に変化する負荷変動を、操舵反力に反映させることができる。なお、低周波、高周波の転舵角速度では、前輪転舵アクチュエータ10の応答性が悪いため、過渡的な負荷変動に対する応答性も悪く、操舵反力が大きくなっている。ゲインブロック118,加算ブロック114により、推定転舵角速度Vtと実転舵角速度Vpとの偏差が大きいほど、負荷入力分の操舵反力Fbを大きくし、目標操舵反力Fの補正量を大きくする補正する操舵反力補正手段が構成される。
また、実施例2では、負荷入力分の操舵反力Fbを決める反力ゲインα'g,β'pを、車両挙動や路面入力に応じて変化させる。
反力ゲインα'gは、ヨーレイトY、横加速度L、前後加速度D、路面反力fにより変化させる(ゲイン設定ブロック123)。
α'g=α0Y+α1L+α2D+α3f
反力ゲインβ'pは、ヨーレイトYを微分(微分ブロック125)したヨー角加速度Y'、横加速度Lを微分(微分ブロック126)した横加加速度L'、前後加速度Dを微分(微分ブロック127)した前後加加速度D'、路面反力fを微分(微分ブロック127)した路面反力変化量f'により変化させる(ゲイン設定ブロック124)。
β'p=β0Y'+β1L'+β2D'+β3f'
なお、α0,α1,α2,β0,β1,β2は、入力負荷に応じたゲインであり、これらを各要因の入力特性や車両感度に応じて適宜設定することにより、操舵反力の入力負荷別に重みを変え、運転者へ車両挙動を操舵反力として伝えることができる。
[前輪転舵および操舵反力制御処理]
図17は、実施例2の制御コントローラ19で実行される前輪転舵および操舵反力制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、実施例1と同一の処理を行うステップには、同一のステップ番号を付与し、異なるステップのみ説明する。
ステップS21では、車両挙動状態量として、ヨーレイトセンサ21、横Gセンサ22、前後Gセンサ23の信号からヨーレイトY、横加速度L、前後加速度Dを検出すると共に、トルクセンサ12,12の信号から路面反力fを検出し、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、ステップS21で検出したヨーレイトY、横加速度L、前後加速度Dおよび路面反力fの微分値Y'、L'、D'、f'を算出し、ステップS23へ移行する。
ステップS23では、ステップS21で検出したヨーレイトY、横加速度L、前後加速度Dおよび路面反力fから、下記の式を用いて反力ゲインα'gを算出し、ステップS24へ移行する。
α'g=α0Y+α1L+α2D+α3f
ステップS24では、ステップS22で算出したヨーレイトY、横加速度L、前後加速度Dおよび路面反力fの微分値Y'、L'、D'、f'から、下記の式を用いて反力ゲインβ'pを算出し、ステップS25へ移行する。
β'p=β0Y'+β1L'+β2D'+β3f'
ステップS25では、ステップS23で算出した反力ゲインα'gと、ステップS24で算出した反力ゲインβ'pとから、下記の式を用いて負荷入力分の操舵反力Fbを算出し、ステップS15へ移行する。
Fb=α'g*(θp−θt)+β'p(Vp−Vt
[負荷入力の要因に応じた操舵反力制御作用]
実施例2では、負荷入力を要因毎に切り分け、車両挙動状態の代用特性である車両ヨーレイトY、横G、前後Gや、路面状況、前輪16,16の荷重状態の代用特性である路面反力などの入力特性や、車両感度に応じて負荷入力分の操舵反力Fbを可変する(ステップS23,S24)ため、各入力負荷に応じた操舵反力を運転者へ伝えることができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(2)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
(3) 推定転舵角速度Vtを算出する微分ブロック115と、実転舵角速度Vpを検出する微分ブロック116と、を備え、操舵反力補正手段(ゲインブロック118,加算ブロック114)は、推定転舵角速度Vtと実転舵角速度Vpとの偏差が大きいほど、目標操舵反力Fの補正量を大きくする。よって、前輪転舵アクチュエータ10の過渡的に変化する負荷変動を、操舵反力に反映させることができる。
(4) 車両のヨーレイトY、横加速度L、前後加速度Dを検出するヨーレイトセンサ21、横Gセンサ22、前後Gセンサ23を備え、操舵反力補正手段(ゲインブロック112,ゲインブロック113)は、ヨーレイトY、横加速度L、前後加速度Dが大きいほど、負荷入力分の操舵反力Fbを大きくする。よって、車両挙動変化による負荷変動に対応した操舵反力を発生させ、車両挙動に相応な操舵反力を付与することができる。
(5) 前輪16,16に入力された路面反力fを検出するトルクセンサ12,12を備え、操舵反力補正手段(ゲインブロック112,ゲインブロック113)は、路面反力fが大きいほど、負荷入力分の操舵反力Fbを大きくする。よって、路面反力fに応じた操舵反力を運転者に伝えることができる。
(6) 推定転舵角速度Vtを算出する微分ブロック115を備え、微分ブロック104は、目標転舵角θhに応じて目標転舵角速度Vhを設定し、操舵反力補正手段(加減算ブロック121,ゲインブロック122)は、目標転舵角速度Vhと推定転舵角速度Vtとの偏差が大きいほど、目標操舵反力Fを大きく補正する。よって、前輪転舵アクチュエータ10の過渡的な入力負荷を操舵反力に反映させることができ、本来の転舵状態に相応した操舵反力の付与を実現できる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1,2に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1,2では、ハンドルとタイヤとが機械的に切り離されたステア・バイ・ワイヤシステムについて説明したが、本発明は、舵角比可変制御機構とパワーステアリング制御機構とを備えた車両にも適用可能である。この場合、舵角比可変制御による転舵角制御の応答遅れに応じて、パワーステアリング制御機構によるパワーアシスト力を変更することで、運転者に与える操舵反力を変更することができる。
実施例1,2では、転舵制御手段(前輪転舵制御部19a)と操舵反力制御手段(操舵反力制御部19b)とを制御コントローラ19内に別々に設けた例を示したが、一体にしても良い。
実施例1の車両用操舵制御装置を示す全体システム図である。 制御コントローラ19のシステムブロック図である。 実施例1の制御ブロック図である。 目標転舵角と推定転舵角との偏差に対する反力ゲインαgの特性図である。 操舵入力分Fsにアクチュエータ応答分Faを付加した操舵反力の定常特性図である。 推定転舵角と実転舵角との偏差に対する反力ゲインα'gの特性図である。 操舵入力分Fsにアクチュエータ応答分Faと負荷入力分Fbとを付加した操舵反力の定常特性図である。 実施例1の制御コントローラ19で実行される前輪転舵および操舵反力制御処理の流れを示すフローチャートである。 従来技術の問題点を示す図である。 従来技術の問題点を示す図である。 実施例2の車両用操舵制御装置を示す全体システム図である。 実施例2の制御ブロック図である。 目標転舵角速度と推定転舵角速度との偏差に対する反力ゲインβgの特性図である。 操舵入力分Fsにアクチュエータ応答分Faを付加した操舵反力の過渡特性図である。 推定転舵角速度と実転舵角速度との偏差に対する反力ゲインβ'pの特性図である。 操舵入力分Fsにアクチュエータ応答分Faと負荷入力分Fbとを付加した操舵反力の過渡特性図である。 実施例2の制御コントローラ19で実行される前輪転舵および操舵反力制御処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 舵角センサ
2 エンコーダ
3 トルクセンサ
5 操舵反力アクチュエータ
6 ハンドル
7 ケーブルコラム
8a コラムシャフト
8b プーリシャフト
9 クラッチ
10 エンコーダ
11 舵角センサ
12 トルクセンサ
14 前輪転舵アクチュエータ
15 ステアリング機構
16 前輪
17 ピニオンシャフト
19 制御コントローラ
20 車速センサ

Claims (7)

  1. 操向輪を転舵する転舵アクチュエータと、
    運転者が操作する操舵部の操舵状態に応じた目標転舵角を設定し、この目標転舵角と一致するように前記転舵アクチュエータを駆動制御する転舵制御手段と、
    前記操舵部に操舵反力を付与する操舵反力アクチュエータと、
    前記操向輪の転舵状態に応じた操舵反力指令値を設定し、この操舵反力指令値に基づいて前記操舵反力アクチュエータを駆動制御する操舵反力制御手段と、
    を有する車両用操舵制御装置において、
    前記目標転舵角と前記転舵アクチュエータの応答特性とに基づいて、前記操向輪の転舵角を推定する転舵角推定手段と、
    前記操向輪の実際の転舵角を検出する実転舵角検出手段と、
    前記推定転舵角と前記実転舵角との偏差が大きいほど、前記操舵反力指令値を大きく補正する操舵反力補正手段と、
    を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記操向輪の転舵角速度を推定する転舵角速度推定手段と、
    前記操向輪の実際の転舵角速度を検出する実転舵角速度検出手段と、
    を備え、
    前記操舵反力補正手段は、前記推定転舵角速度と前記実転舵角速度との偏差が大きいほど、前記操舵反力指令値の補正量を大きくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用操舵制御装置において、
    車両の挙動状態量を検出する車両挙動状態量検出手段を備え、
    前記操舵反力補正手段は、前記車両挙動状態量が大きいほど、前記補正量を大きくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記操向輪に入力された路面反力を検出する路面反力検出手段を備え、
    前記操舵反力補正手段は、前記路面反力が大きいほど、前記補正量を大きくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記操舵反力補正手段は、前記目標転舵角と前記推定転舵角との偏差が大きいほど、前記操舵反力指令値を大きく補正することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記操向輪の転舵角速度を推定する転舵角速度推定手段を備え、
    前記転舵制御手段は、前記操舵部の操舵状態に応じた目標転舵角速度を設定し、
    前記操舵反力補正手段は、前記目標転舵角速度と前記推定転舵角速度との偏差が大きいほど、前記操舵反力指令値を大きく補正することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  7. 操向輪を転舵する転舵アクチュエータと、
    運転者が操作する操舵部の操舵状態に応じた目標転舵角を設定し、この目標転舵角と一致するように前記転舵アクチュエータを駆動制御する転舵制御手段と、
    前記操舵部に操舵反力を付与する操舵反力アクチュエータと、
    前記操向輪の転舵状態に応じた操舵反力指令値を設定し、この操舵反力指令値に基づいて前記操舵反力アクチュエータを駆動制御する操舵反力制御手段と、
    を有する車両用操舵制御装置において、
    前記目標転舵角と前記転舵アクチュエータの応答特性とに基づいて、前記操向輪の転舵角を推定し、
    前記操向輪の実際の転舵角を検出し、
    前記推定転舵角と前記実転舵角との偏差が大きいほど、前記操舵反力指令値を大きく補正することを特徴とする車両用操舵制御装置。
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