JP4940709B2 - 操舵制御装置、自動車及び操舵制御方法 - Google Patents

操舵制御装置、自動車及び操舵制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、操舵トルクを調整可能な操舵制御装置、それを備えた自動車及び操舵制御方法に関するものである。
従来、電動パワーステアリング機構を設けた操舵制御装置として、操舵トルクセンサで検出した操舵トルク値にヒステリシスを与え、このヒステリシスを操舵トルクの大きさに応じて可変とすることで、操舵状態に応じてパワーアシスト制御のヒステリシスを可変とするというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来例では、車速に応じて操舵トルクのヒステリシスを増大することで、低速時の応答性と高速時の操舵フィーリングとを共に向上している。
特開平9−156526号公報
しかしながら、上記従来の操舵制御装置にあっては、アシストモータを備えた電動パワーステアリング機構を用いているため、油圧パワーステアリングと比較してモータの慣性が運転者へ伝達しやすい。これにより、例えば保舵時やハンドル切り返し時に操舵トルクが増大し、運転者の操舵負荷が増大するため、運転者に違和感を与えるおそれがある。
そこで、本発明は、操舵方向が変化したときの操舵フィーリングを向上することができる操舵制御装置それを備えた自動車及び操舵制御方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る操舵制御装置は、
操舵トルクを調整可能なアクチュエータを備える操舵制御装置であって、
操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて、目標操舵角を算出する目標操舵角算出手段と、前記操舵角検出手段で検出した操舵角が前記目標操舵角算出手段で算出した目標操舵角と一致するように、前記アクチュエータの出力トルクを制御する制御手段とを備える。
そして、前記目標操舵角算出手段は、運転者の操舵変化により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定又は略一定に保つように設定された、操舵トルクと目標操舵角との静的な特性を示す静特性に基づいて、静的目標操舵角を算出する静的目標操舵角算出手段と、前記静的目標操舵角に1次遅れ系あるいは2次遅れ系の周波数特性を持たせて動的目標操舵角を算出する動的目標操舵角算出手段とを備える。
さらに、前記静特性は、操舵トルクと目標操舵角との静的な基本特性を示す第1特性と、操舵トルクの変化方向に応じて変化する当該操舵トルクと目標操舵角との特性を示す第2特性とから構成され、前記静的目標操舵角算出手段は、前記第1特性に基づいて第1静的目標操舵角を算出する第1静的目標操舵角算出手段と、前記第2特性に基づいて第2静的目標操舵角を算出する第2静的目標操舵角算出手段とを有し、前記動的目標操舵角算出手段は、前記第1静的目標操舵角に第1の周波数特性を持たせて第1動的目標操舵角を算出する第1動的目標操舵角算出手段と、前記第2静的目標操舵角に第2の周波数特性を持たせて第2動的目標操舵角を算出する第2動的目標操舵角算出手段とを有し、前記第1の周波数特性と前記第2の周波数特性とを異なる特性とすることを特徴としている。
また、本発明に係る自動車は、
運転席前部位置に設置されたステアリングホイールと、該ステアリングホイールの操舵トルクを調整可能なアクチュエータとを備える自動車であって、
前記ステアリングホイールの操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて、目標操舵角を算出する目標操舵角算出手段と、前記操舵角検出手段で検出した操舵角が前記目標操舵角算出手段で算出した目標操舵角と一致するように、前記アクチュエータの出力トルクを制御する制御手段とを備える。
そして、前記目標操舵角算出手段は、運転者の操舵変化により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定又は略一定に保つように設定された、操舵トルクと目標操舵角との静的な特性を示す静特性に基づいて、静的目標操舵角を算出する静的目標操舵角算出手段と、前記静的目標操舵角に1次遅れ系あるいは2次遅れ系の周波数特性を持たせて動的目標操舵角を算出する動的目標操舵角算出手段とを備える。
さらに、前記静特性は、操舵トルクと目標操舵角との静的な基本特性を示す第1特性と、操舵トルクの変化方向に応じて変化する当該操舵トルクと目標操舵角との特性を示す第2特性とから構成され、前記静的目標操舵角算出手段は、前記第1特性に基づいて第1静的目標操舵角を算出する第1静的目標操舵角算出手段と、前記第2特性に基づいて第2静的目標操舵角を算出する第2静的目標操舵角算出手段とを有し、前記動的目標操舵角算出手段は、前記第1静的目標操舵角に第1の周波数特性を持たせて第1動的目標操舵角を算出する第1動的目標操舵角算出手段と、前記第2静的目標操舵角に第2の周波数特性を持たせて第2動的目標操舵角を算出する第2動的目標操舵角算出手段とを有し、前記第1の周波数特性と前記第2の周波数特性とを異なる特性とすることを特徴としている。
また、本発明の係る操舵制御方法は、
操舵トルクを調整可能なアクチュエータを備える操舵制御方法であって、
操舵トルクに基づいて目標操舵角を算出するステップと、実操舵角が前記目標操舵角と一致するように前記アクチュエータの出力トルクを制御するステップとを備える。
そして、前記目標操舵角を算出するステップは、運転者の操舵変化により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定又は略一定に保つように設定された、操舵トルクと目標操舵角との静的な特性を示す静特性に基づいて、静的目標操舵角を算出するステップと、前記静的目標操舵角に1次遅れ系あるいは2次遅れ系の周波数特性を持たせて動的目標操舵角を算出するステップとを備える。
さらに、前記静特性は、操舵トルクと目標操舵角との静的な基本特性を示す第1特性と、操舵トルクの変化方向に応じて変化する当該操舵トルクと目標操舵角との特性を示す第2特性とから構成され、前記静的目標操舵角を算出するステップは、前記第1特性に基づいて第1静的目標操舵角を算出するステップと、前記第2特性に基づいて第2静的目標操舵角を算出するステップとを有し、前記動的目標操舵角を算出するステップは、前記第1静的目標操舵角に第1の周波数特性を持たせて第1動的目標操舵角を算出するステップと、前記第2静的目標操舵角に第2の周波数特性を持たせて第2動的目標操舵角を算出するステップとを有し、前記第1の周波数特性と前記第2の周波数特性とを異なる特性とすることを特徴としている。
本発明に係る操舵制御装置によれば、目標操舵角算出手段で、操舵トルクに基づいて目標操舵角を算出し、制御手段で、実操舵角が目標操舵角と一致するようにアクチュエータの出力トルクを制御する。このとき、前記目標操舵角算出手段は、運転者の操舵により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定値又は略一定値に算出する。したがって、保舵時やハンドル切り返し時等、操舵方向が変化した場合に、操舵角に対する操舵トルクの増大を抑制することができるので、運転者の操舵負荷を軽減して操舵フィーリングを向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
(構成)
図1は、本発明の操舵制御装置を、電動パワーステアリングシステムを搭載した車両に適用した場合の実施形態を示す構成図である。
図中符号1は、運転者の舵取り操作用のステアリングホイール、2はステアリングシャフト、3はラックアンドピニオン式ギア機構である。ラックアンドピニオン式ギア機構3は、ステアリングシャフト2の下端に一体形成されたピニオン3aと、このピニオン3aに噛合するラック軸3bとから構成されている。ラック軸3bは車両前部にて車幅方向に延在すると共に、車幅方向左右に摺動可能となっており、その両端はタイロッド4,5を介して操向用の操舵輪6,7に連結されている。
また、ステアリングシャフト2には、運転者による操舵入力である操舵トルクTsを検出するトルクセンサ11と、運転者の操舵力をアシストする電動パワーステアリング機構12とが設けられている。
電動パワーステアリング機構12は、モータ13の発生トルクを、減速機14を介してステアリングシャフト2の回転トルクに変換することで、運転者の操舵力をアシストするようになっている。このモータ13に供給されるモータ電流は、後述するEPSコントローラ20により制御される。
モータ13の回転角はエンコーダ15によって測定され、そのエンコーダ信号はEPSコントローラ20に出力される。本実施形態では、上記エンコーダ信号を操舵角θとして採用するが、操舵角センサ等により操舵角を直接検出することもできる。
また、この車両には、車速Vを検出する車速センサ16と、車両挙動(周波数f)を検出する車両挙動センサ17とが設けられ、これらの検出信号もEPSコントローラ20に出力される。
EPSコントローラ20は、前述した各種センサからの検出信号が入力されて、これらの検出信号に基づいて、操舵アシスト制御を行うためのモータ13の駆動電流を算出する。そして、図示しないモータ電流センサにより検出したモータ電流と、エンコーダ15により検出したモータ回転角とを参照しつつ、算出した駆動電流に基づいてモータ13を制御駆動する。ここで、モータ13へ供給される電力はバッテリ18により与えられる。
図2は、EPSコントローラ20の構成を示す制御ブロック図である。
この制御ブロックは、目標操舵角算出部101と、モータ制御部102とから構成されている。
目標操舵角算出部101では、EPSコントローラ20は、操舵トルクTs、車速V及び周波数fに基づいて、操舵トルクを入力とした動特性を含めた目標操舵角θ*を算出する目標操舵角算出処理を行う。この目標操舵角算出処理については後述する。
モータ制御部102では、EPSコントローラ20は、実操舵角θが目標操舵角θ*と一致するようにモータ13の駆動電流を制御する。具体的には、先ず、目標操舵角θ*に基づいて、操舵系と車両系とを考慮した規範モデル102aを用いて理想状態におけるモデル操舵角θMを算出する。そして、そのモデル操舵角θMと実操舵角θとの偏差(角偏差)をフィードバック制御部102bに入力し、フィードバック制御部102bでフィードバック制御を行ってフィードバック制御量を出力する。このフィードバック制御部102bでは、制御系全体の安定性を確保するために所定の遅れが発生することになる。そこで、フィードフォワード制御部102cで、目標操舵角θ*に対してフィードフォワード制御を行い、系の応答性を確保するためのフィードフォワード制御量を出力する。
そして、フィードバック制御部102bから出力されるフォードバック制御量と、フィードフォワード制御部102cから出力されるフィードフォワード制御量とを加算してアクチュエータ制御量を算出し、アクチュエータ駆動部102dで上記アクチュエータ制御量に基づいてモータ13を駆動する。
図3は、目標操舵角算出部101で実行される目標操舵角算出処理の詳細を示す図である。
この目標操舵角算出処理では、先ず、静的目標操舵角算出部101aで、操舵トルクTsと車速Vとに基づいて静的な目標操舵角θ0を算出する。具体的には、操舵トルクTsと車速Vとに基づいて、静的な周波数域での操舵トルクTsと目標操舵角θ0との関係(静特性)を示す目標操舵角算出マップを参照し、静的な目標操舵角θ0を算出する。
目標操舵角算出マップは、操舵トルクTsと目標操舵角θ0との基本目標操舵角算出マップ(以下、基本マップともいう)にヒステリシスを設けたものである。この基本マップは、操舵トルクTsが大きいほど目標操舵角θ0が大きくなるように設定されていると共に、車速Vが大きいほど操舵トルクTsに対する目標操舵角θ0のゲインが低くなる(操舵トルクTsに対する目標操舵角θ0の傾きが小さくなる)ように設定されている。すなわち、高速になるにつれて、同じ操舵トルクTsでの目標操舵角θ0は小さく算出されることになる。
また、基本マップに設けるヒステリシスは、車速Vに応じて変化させるものとし、車速Vが0km/hであるときは、破線に示すように一定のヒステリシス(例えば、1Nm)を設ける。
また、極低速から中速にかけての基本マップに設けるヒステリシスは、実線に示すように、車速0でのヒステリシスより小さく設定する。このとき、操舵トルクTsが大きくなるにつれてヒステリシスも大きくなるように設定し、目標操舵角算出マップはバタフライ状の特性となるようにする。
さらに、中速から高速にかけての基本マップに設けるヒステリシスは、一点鎖線に示すように車速0でのヒステリシスより大きく設定する。このとき、中立付近のヒステリシスは比較的大きく設定し、操舵トルクTsが大きくなるにつれてヒステリシスが緩やかに増加するように設定する。
また、この目標操舵角算出マップは、運転者の操舵変化により操舵トルクTsの方向が変化した場合に、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角θ0が略一定値となるように設定する。より具体的には、操舵方向が変化した場合に、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角θ0の変化量を略0とすると共に、操舵トルクTsの変化方向と目標操舵角θ0の変化方向とが一致するように設定するものとする。
すなわち、図3の目標操舵角算出マップのA部を、図中左下がりの直線とする。これにより、操舵方向が変化した場合、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角θ0が緩やかに低下することになる。
次に、目標操舵角算出処理では、動的目標操舵角算出部101bで、静的目標操舵角θ0に動特性、具体的には周波数が高くなるにつれてゲインが低下する第1の周波数特性を持たせて、動的目標操舵角(目標操舵角θ*)を算出する。
本実施形態では、前記周波数特性として1次あるいは2次のローパスフィルタ特性を用い、静的目標操舵角θ0をローパスフィルタに通すことにより目標操舵角θ*を算出する。ここで、ローパスフィルタのカットオフ周波数fcは、車両の共振周波数である1Hzより大きい周波数に設定する。
(動作)
次に、本発明における第1の実施形態の動作について説明する。
今、車両が駐車しようとして極低速状態にあるものとする。この場合には、EPSコントローラ20で、図3の目標操舵角算出部101における目標操舵角算出マップが、実線で示すように操舵トルクTsに対する目標操舵角θ0のゲインが高く、且つヒステリシスが小さい特性となるように設定される。そして、EPSコントローラ20は、操舵トルクTsとこの目標操舵角算出マップとに基づいて、静的な目標操舵角θ0を算出し、目標操舵角θ0をローパスフィルタに通した値を目標操舵角θ*としてモータ制御部102に出力する。そして、モータ制御部102では、実操舵角θが目標操舵角θ*に一致するようにモータ13の駆動電流が制御され、操舵アシスト制御が実行される。
図4は、各走行状態における操舵角に対する操舵力(操舵トルク)の特性(操舵力特性)を示す図である。この図4において、図4(a)は基本マップに設けるヒステリシス特性、図4(b)は操舵力特性であり、破線は停車時、実線は極低速時、一点鎖線は高速時の特性を示している。この図に示すように、極低速時のヒステリシスは、停車時のヒステリシスより小さく設定されている。
ちなみに、停車時では、一定のヒステリシスを設けることで、図4(b)に示すように、操舵角にかかわらず所定のフリクションを確保することができるので、ハンドルから手を離すとその位置にハンドルが留まらせるなど、理想的なステアリング動作を実現することができる。
一方、極低速状態では、上述したようにヒステリシスを小さくすることでフリクションを小さく設定するので、駐車時等で素早い操舵操作を行うことができ、運転者の操舵フィーリングを向上することができる。
また、このヒステリシスは、図4(a)に示すように、ハンドル中立付近(操舵トルクが小さい領域)で小さく、操舵トルクが大きくなるにつれて大きくなるように設定されている。これにより、中立付近でのハンドルの戻りを良好とすることができる。また、操舵トルクに比例してヒステリシスを大きくしているので、操舵トルクが大きいとき、操舵時と保舵時とで操舵力差を大きくすることができる。
ここで、極低速状態のようにフリクションが小さく設定されている場合、操舵時と保舵時とで操舵力差は比較的小さくなるが、前述したように、操舵トルクに対する操舵角のゲインを高く設定しているため、操舵トルクを軽くすることができ、扱い易い特性とすることができる。
ところで、電動パワーステアリング機構を備えた操舵制御装置において、操舵方向が変化した場合の操舵角の変化方向を設定しない場合の動作は以下のようになる。
ここでは、車速を反映したヒステリシス幅を設けた操舵トルクセンサ値に基づいて、アシスト制御量を算出し、このアシスト制御量に基づいて操舵アシスト制御を行うものとする。
電動パワーステアリング機構は、モータにより操舵アシスト力を付加するものであるため、油圧パワーステアリング機構と比較して、モータの慣性力が運転者に伝達しやすい。運転者が最も顕著にモータの慣性力を感じるのは、保舵時やハンドル切り返し時等、操舵方向が変化するときである。つまり、操舵方向が変化したときには、モータの慣性力により、操舵角の変化方向と操舵トルクの変化方向(操舵アシスト力の付加方向)とが一致しないという事態が生じる。
図5は、モータ慣性力の操舵力特性への影響を示す図である。図5のB部に示すように、操舵方向が変化したときには、モータ慣性力により操舵方向とは逆方向(保舵の場合は保舵前の操舵方向)に操舵角θが増大するため、運転者の運転負荷が増大することになり、運転者に違和感を与える可能性がある。
そこで、本実施形態では、操舵方向が変化した場合に、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角θ0を略一定値となるように算出している。
図6は、本実施形態における効果を説明する図である。操舵方向が変化した場合に、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角θ0を略一定値に算出することで、操舵方向変化時の操舵力特性は図6のC部に示すようになる。このように、操舵方向変化時の運転者へのモータ慣性力の伝達を抑制することができ、運転負荷を軽減することができる。
さらに、本実施形態では、操舵方向が変化した場合の操舵トルクの変化方向と操舵角の変化方向とが同一方向となるようにしている。
図7は、各走行状態における操舵力特性を示す図である。図7(a)は基本マップに設けるヒステリシス、図7(b)は操舵力特性であり、破線は停車時、実線は極低速時、一点鎖線は高速時の特性を示している。
操舵トルクTsが負から正の方向へ変化している状態から、図7(a)の点αで正から負の方向へ変化すると、所定の操舵トルク変化があるまでの間、目標操舵角θ*は負から正の方向へ変化するように算出される。つまり、このときの操舵力特性は、図7(b)のD部に示すように、操舵角の変化方向と操舵トルクの変化方向とが一致する。
また、操舵トルクTsが正から負の方向へ変化している状態から、図7(a)の点βで負から正の方向へ変化すると、所定の操舵トルク変化があるまでの間、目標操舵角θ*は正から負の方向へ変化するように算出される。つまり、このときの操舵力特性は、図7(b)のE部に示すように、操舵角の変化方向と操舵トルクの変化方向とが一致する。
このように、操舵方向が変化した場合の操舵トルクの変化方向と操舵角の変化方向とが同一方向となるようにすることで、操舵方向変化時の運転者へのモータ慣性力の伝達を確実に防止することができる。
また、本実施形態では、操舵トルク入力による動特性を含めた目標操舵角に基づいて操舵アシスト制御を行っている。
図8は、上記動特性を加味しないで操舵アシスト制御を行った場合の操舵トルク入力に対する車両挙動の周波数特性を示す図である。この図8からも明らかなように、操舵系と車両系との共振により、1Hz前後でダンピングが悪化する。人間にとって扱い易い周波数特性は、1次または2次の遅れ系であるといわれていることから、図8に示すようにダンピングが悪い特性は、扱い易い特性であるとはいえない。
これに対して本実施形態では、1次または2次のローパスフィルタのように、周波数が高くなるにつれてゲインが低下する周波数特性を目標操舵角に含めることで、上記ダンピングが改善されやすい特性とすることができる。
さらに、上記ローパスフィルタのカットオフ周波数fcを車両の共振周波数より高い周波数に設定しているため、図9に示すように、共振周波数(1Hz)付近の操舵を行った場合のダンピングを改善されやすくすることができる。
また、運転者の入力する操舵周期は、早めのレーンチェンジが1Hz程度であることが知られていることから、当該ローパスフィルタのカットオフ周波数を車両の共振周波数より高い周波数に設定することで、通常使う領域でのダンピングを効果的に改善することができる。
本実施形態において、モータ13がアクチュエータを構成し、トルクセンサ11が操舵トルク検出手段を構成し、エンコーダ15が操舵角検出手段を構成し、車速センサ16が車速検出手段を構成している。また、目標操舵角算出部101が目標操舵角算出手段を構成し、静的目標操舵角算出部101aが静的目標操舵角算出手段を構成し、動的目標操舵角算出部101bが、動的目標操舵角算出手段を構成し、モータ制御部102が制御手段を構成している。
(第1の実施形態の効果)
(1)操舵トルク検出手段で操舵トルクを検出し、操舵角検出手段で操舵角を検出し、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて、目標操舵角算出手段で目標操舵角を算出し、制御手段で、操舵角が目標操舵角と一致するように前記アクチュエータの出力トルクを制御する。このとき、前記目標操舵角算出手段は、運転者の操舵により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定値又は略一定値に算出する。
したがって、保舵時やハンドル切り返し時等、操舵方向が変化する場合に、操舵角に対する操舵トルクが増大することを抑制することができるので、例えば、スラロームや高速道路での大Rの旋回において、保舵時の操舵トルクが増大されることが抑制されて、運転者の操舵負荷を軽減することができる。
(2)目標操舵角算出手段は、運転者の操舵により操舵トルクの方向が変化したとき、操舵トルクの変化方向と目標操舵角の変化方向とが一致するように、当該目標操舵角を算出する。したがって、保舵時やハンドル切り返し時等、操舵方向が変化する場合に、操舵角に対する操舵トルクを低減することができるので、保舵時の操舵トルクを低減することができ、運転者の操舵負荷を軽減することができる。
(3)目標操舵角算出手段は、静特性に基づいて静的目標操舵角を算出する静的目標操舵角算出手段と、静的目標操舵角に1次遅れ系あるいは2次遅れ系の周波数特性を持たせて動的目標操舵角を算出する動的目標操舵角算出手段とを備えるので、動特性を含めた目標操舵角に基づいてアクチュエータを駆動することができる。
したがって、車両の共振周波数付近の操舵を行った場合であっても、ダンピングを改善しやすい特性とすることができるので、レーンチェンジや早めのスラロームで発生する車両挙動を改善しやすくすることができる。
(4)前記周波数特性は1次あるいは2次のローパスフィルタ特性であり、ローパスフィルタのカットオフ周波数を、車両の共振周波数より高い周波数に設定するので、共振周波数付近の操舵を行った場合のダンピングを改善しやすくすることができると共に、通常使う領域でのダンピングを改善することができる。
(5)操舵制御手段で、運転者による操舵操作の方向が変化したときのアクチュエータの駆動切換に伴う慣性感を反映した目標制御量に基づいて、前記アクチュエータの出力トルクを制御する。したがって、運転者による操舵操作の方向が変化したときのアクチュエータの慣性感を抑制するように目標制御量を設定すれば、操舵操作の方向が変化したとき、操舵角に対する操舵トルクが増大することを抑制することができ、運転者の操舵負荷を軽減することができる。
(6)操舵トルク検出手段でステアリングホイールの操舵トルクを検出し、操舵角検出手段で操舵角を検出し、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて、目標操舵角算出手段で目標操舵角を算出し、制御手段で、操舵角が目標操舵角と一致するように前記アクチュエータの出力トルクを制御する。このとき、目標操舵角算出手段は、運転者の操舵により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定値又は略一定値に算出する。
したがって、保舵時やハンドル切り返し時等、操舵方向が変化する場合に、操舵角に対する操舵トルクが増大することを抑制することができるので、例えば、スラロームや高速道路での大Rの旋回において、保舵時の操舵トルクが増大されることが抑制されて、運転者の操舵負荷を軽減することができる自動車とすることができる。
(7)操舵トルクに基づいて目標操舵角を算出するステップと、実操舵角が前記目標操舵角と一致するように前記アクチュエータの出力トルクを制御するステップとを備え、運転者の操舵により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで前記目標操舵角を一定値又は略一定値に算出する。
したがって、保舵時やハンドル切り返し時等、操舵方向が変化する場合に、操舵角に対する操舵トルクが増大することを抑制することができるので、例えば、スラロームや高速道路での大Rの旋回において、保舵時の操舵トルクが増大されることが抑制されて、運転者の操舵負荷を軽減することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
(構成)
この第2の実施形態は、前述した第1の実施形態において、目標操舵角算出マップを基本目標操舵角算出マップとヒステリシス算出マップとに分離して、目標操舵角を算出するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、目標操舵角算出部101で実行する目標操舵角算出処理手順が第1の実施形態の目標操舵角算出処理手順と異なることを除いては、第1の実施形態と同様の構成を有する。そこで、処理の異なる目標操舵角算出処理手順を中心に説明する。
図10は、第2の実施形態における目標操舵角算出部101で実行される目標操舵角算出処理の詳細を示す図である。
この目標操舵角算出部101では、図3に示す第1の実施形態の目標操舵角算出部101において、静的目標操舵角算出部101aを、基本目標操舵角算出マップに基づいて第1静的目標操舵角θ10を算出する第1静的目標操舵角算出部101cと、ヒステリシス算出マップに基づいて第2静的目標操舵角θ20を算出する第2静的目標操舵角算出部101dとに分け、動的目標操舵角算出部101bを、第1静的目標操舵角θ10に第1の周波数特性を持たせて目標操舵角θ1*を算出する第1動的目標操舵角算出部101eと、第2静的目標操舵角θ20に第2の周波数特性を持たせて目標操舵角θ2*を算出する第2動的目標操舵角算出部101fとに分けている。
ここで、基本目標操舵角算出マップは、静的な周波数域における操舵トルクTsと第1静的目標操舵角θ10との基本関係(第1特性)を示すマップであり、静的な周波数域における操舵角と操舵アシスト力との基本関係に相当する。
そして、この基本目標操舵角算出マップは、操舵トルクTsが大きいほど第1静的目標操舵角θ10が大きく算出されるように設定されている。また、この基本目標操舵角算出マップは、車速Vに応じて異なる特性となるように設定されており、車速Vが大きいほど、操舵トルクTsに対する第1静的目標操舵角θ10のゲインが低く設定されている。
なお、図10の第1静的目標操舵角算出部101cにおける基本目標操舵角算出マップにおいて、破線は極低速状態、実線は中速状態、一点鎖線は高速状態での特性を示している。
また、ヒステリシス算出マップは、静的な周波数域において、操舵トルクTsの変化方向に応じて変化する操舵トルクTsと第2静的目標操舵角θ20との関係(第2特性)を示すマップであり、静的な周波数域において、操舵トルクTsの変化方向に応じて変化する操舵角とヒステリシスとの関係に相当する。
そして、このヒステリシス算出マップは、車速Vに応じて異なる特性となるように設定されている。ここで、図10の第2静的目標操舵角算出部101dにおけるヒステリシス算出マップにおいて、破線は極低速状態、実線は中速状態、一点鎖線は高速状態での特性を示している。
このヒステリシス算出マップは、極低速状態では、操舵トルクTsにかかわらず一定のヒステリシスが設定されている。また、極低速から中速にかけては、極低速状態でのヒステリシスと比較して当該ヒステリシスが小さく設定されると共に、操舵トルクTsが大きくなるにつれてヒステリシスも大きくなるように設定されている。さらに、高速状態では、極低速状態でのヒステリシスと比較して当該ヒステリシスが大きく設定されると共に、操舵トルクTsが大きくなるにつれてヒステリシスも大きくなるように設定されている。ただし、操舵トルクTsが小さい領域においては、ヒステリシスは比較的大きく設定されている。
また、第1の周波数特性及び第2の周波数特性として、1次あるいは2次のローパスフィルタ特性を用いる。そして、第1の周波数特性のローパスフィルタ(第1ローパスフィルタ)のカットオフ周波数fc1は、車両の共振周波数より高い周波数に設定する。また、第2の周波数特性のローパスフィルタ(第2ローパスフィルタ)のカットオフ周波数fc2は、第1ローパスフィルタのカットオフ周波数fc1より高い周波数に設定する。
そして、第1静的目標操舵角θ10を第1ローパスフィルタに通した値θ1*と、第2静的目標操舵角θ20を第2ローパスフィルタに通した値θ2*とを加算することにより、最終的な目標操舵角θ*を算出する。
つまり、静的な周波数域での操舵トルクTsと目標操舵角θ0との関係(静特性)が第1特性と第2特性とから構成されていることを利用し、各特性に基づいて算出された静的目標操舵角に、それぞれ異なる周波数特性を持たせた動的目標操舵角をもとに、最終的な目標操舵角θ*を算出するようにする。
(動作)
次に、本発明における第2の実施形態の動作について説明する。
図11は、本実施形態の動作を説明するための図である。図11(a)は基本マップとその周波数特性、図11(b)はヒステリシス算出マップとその周波数特性である。また、図12は、各周波数での操舵力特性を示す図である。
今、車両が極低速状態で走行しているものとする。この場合には、基本目標操舵角算出マップ及びヒステリシス算出マップは、図10の破線の特性に設定され、これらのマップに基づいて、第1静的目標操舵角θ10及び第2静的目標操舵角θ20が算出される。このとき、非常にゆっくりとした操舵を行っているものとすると、図11に示すように、操舵周波数が低周波数域であるA領域内となる。したがって、第1の周波数特性のゲインと第2の周波数特性のゲインとは大きい値に設定され、操舵力特性は図12(a)に示すようになる。
このように、操舵周波数が低周波数であるときには、第1の周波数特性のゲインが大きく設定されるため、適切に操舵アシスト力を付加することができる。また、第2の周波数特性のゲインが大きく設定されるため、ヒステリシスが低減されることがなく、保舵時の操舵トルクが低減されて運転負荷を低減することができる。
この状態から、運転者が早めのレーンチェンジを行い、図11に示すように、操舵周波数が中周波数域であるB領域内となったものとする。第2ローパスフィルタのカットオフ周波数fc2は、第1ローパスフィルタのカットオフ周波数fc1より高い周波数に設定されているため、この中周波数域では、第2の周波数特性のゲインは大きいまま低減されないが、第1の周波数特性のゲインはやや小さい値に設定される。
このように、第1の周波数特性のゲインが低下することで操舵アシスト力が低下するので、操舵力が重くなり、しっかりとした操舵感を運転者へ伝達することができる。また、第2の周波数特性のゲインは大きく設定されるため、前述した低周波数での場合と同様に、保舵時の運転負荷を低減することができる。
また、運転者が前方の障害物等を緊急回避するために非常に早い操舵を行い、図11に示すように、操舵周波数が高周波数域であるC領域内となったものとする。この場合には、第1の周波数特性のゲインに加えて、第2の周波数特性のゲインも小さく設定される。
このように、第2の周波数特性のゲインが低下することで、保舵時の操舵トルクの低減量は少なくなるが、その分、操舵方向が変化させた場合に素早くハンドルを逆方向に操舵させることが可能となる。
本実施形態において、第1静的目標操舵角算出部101cが第1静的目標操舵角算出手段を構成し、第2静的目標操舵角算出部101dが第2静的目標操舵角算出手段を構成し、第1動的目標操舵角算出部101eが第1動的目標操舵角算出手段を構成し、第2動的目標操舵角算出部101fが第2動的目標操舵角算出手段を構成している。
(第2の実施形態の効果)
(1)静的目標操舵角算出手段は、第1特性に基づいて第1静的目標操舵角を算出する第1静的目標操舵角算出手段と、第2特性に基づいて第2静的目標操舵角を算出する第2静的目標操舵角算出手段とを有し、動的目標操舵角算出手段は、第1静的目標操舵角に1次遅れ系あるいは2次遅れ系の第1の周波数特性を持たせて第1動的目標操舵角を算出する第1動的目標操舵角算出手段と、第2静的目標操舵角に第2の周波数特性を持たせて第2動的目標操舵角を算出する第2動的目標操舵角算出手段とを有し、前記第1の周波数特性と前記第2の周波数特性とを異なる特性とする。
したがって、操舵周波数に応じて操舵力特性を変更することができるので、操舵状態に応じた適切な操舵アシスト制御を行うことができる。
(2)第2の周波数特性は、第1の周波数特性より高い周波数帯域の信号を通過する特性とするので、操舵周波数に応じて操舵力特性を変更することができる。
例えば、操舵周波数が低周波数であるときには、しっかりと操舵アシスト力を付加することができると共に、ヒステリシスが低減されることがなく、保舵時の操舵トルクが低減されて運転負荷を低減することができる。
また、操舵周波数が中周波数であるときには、操舵力が重くなり、しっかりとした操舵感を運転者へ伝達することができると共に、低周波数での場合と同様に、保舵時の運転負荷を低減することができる。
さらに、操舵周波数が高周波数であるときには、操舵方向が変化した場合に素早くハンドルを逆方向に操舵させることが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
(構成)
この第3の実施形態は、前述した第2の実施形態において、基本目標操舵角算出マップ及びヒステリシス算出マップを車速にかかわらず一定とし、周波数特性を車速に応じて変化させるようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態では、目標操舵角算出部101で実行する目標操舵角算出処理手順が第2の実施形態の目標操舵角算出処理手順と異なることを除いては、第2の実施形態と同様の構成を有する。そこで、処理の異なる目標操舵角算出処理手順を中心に説明する。
図13は、第3の実施形態における目標操舵角算出部101で実行される目標操舵角算出処理の詳細を示す図である。
この目標操舵角算出部101では、図10に示す第2の実施形態の目標操舵角算出部101において、第1静的目標操舵角算出部101cを、車速Vにかかわらず一定の特性とした基本目標操舵角算出マップを参照して、第1静的目標操舵角θ10を算出する第1静的目標操舵角算出部101gに置換し、第2静的目標操舵角算出部101dを、車速Vにかかわらず一定の特性としたヒステリシス算出マップを参照して、第2静的目標操舵角θ20を算出する第2静的目標操舵角算出部101hに置換する。
また、第1動的目標操舵角算出部101eを、車速Vに応じて第1ローパスフィルタの定常ゲインが変更する第1の周波数特性をもとに第1動的目標操舵角θ1*を算出する第1動的目標操舵角算出部101iに置換し、第2動的目標操舵角算出部101fを、車速Vに応じて第2ローパスフィルタの定常ゲインが変更する第2の周波数特性をもとに第2動的目標操舵角θ2*を算出する第2動的目標操舵角算出部101jに置換する。
本実施形態における第1の周波数特性は、車速Vが大きくなるにつれて第1ローパスフィルタの定常ゲインが小さくなるように設定されている。また、第2の周波数特性は、車速0から中速にかけては、車速Vが大きくなるにつれて第2ローパスフィルタの定常ゲインが小さくなり、中速から高速にかけては、車速Vが大きくなるにつれて第2ローパスフィルタの定常ゲインが大きくなるように設定されている。なお、高速での定常ゲインは、車速0での定常ゲインより大きい値となっている。
(動作)
次に、本発明における第3の実施形態の動作について説明する。
今、車両が低速走行しているものとする。この場合には、図13の第1動的目標操舵角算出部101i及び第2動的目標操舵角算出部101jで、各ローパスフィルタの定常ゲインが比較的大きく設定される。したがって、しっかりとした操舵アシスト力が付加されることになるので、操舵トルクは軽くなり操舵応答性を向上することができる。
また、車両が高速走行しているものとすると、図13の第1動的目標操舵角算出部101iで第1ローパスフィルタの定常ゲインが小さく設定されると共に、第2動的目標操舵角算出部101jで第2ローパスフィルタの定常ゲインが大きく設定される。これにより、操舵トルクTsに対して第1目標操舵角θ10が小さく算出されると共に、ヒステリシスは大きく算出されることになる。
したがって、高速走行時には、操舵アシスト力が低減されて操舵トルクが重くなるので、しっかりとした操舵感を運転者に伝えることができると共に、運転者の過剰な操舵操作を抑制することができる。また、高速道路の大Rでの旋回において、保舵時の操舵トルクが低減されるため、運転負荷を低減することができる。
(第3の実施形態の効果)
(1)第1の周波数特性を車速に応じて変更するので、例えば、車速が大きくなるにつれてローパスフィルタの定常ゲインを低下させることで、低速走行時には操舵トルクを軽くして操舵応答性を向上することができると共に、高速走行時には操舵トルクを重くして運転者の過剰な操舵操作を抑制することができる。
(2)第2の周波数特性を車速に応じて変更するので、例えば、低速走行時にはローパスフィルタの定常ゲインを停止時より小さく、高速走行時にはローパスフィルタの定常ゲインを停止時より大きくすることで、低速走行時にはフリクションを小さくして素早い操舵が可能となると共に、高速走行時には操舵時と保舵時とで操舵力差を大きくして、保舵時の運転負荷をより低減することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
(構成)
この第4の実施形態は、前述した第3の実施形態において、車速に応じて、第1の周波数特性のローパスフィルタのゲインとカットオフ周波数とを変化させるようにしたものである。
図14は、第4の実施形態における目標操舵角算出部101で実行される目標操舵角算出処理の詳細を示す図である。
この目標操舵角算出部101では、図13に示す第3の実施形態の目標操舵角算出部101において、第1動的目標操舵角算出部101eを、車速Vに応じて第1ローパスフィルタの定常ゲイン及びカットオフ周波数fc1を変更する第1の周波数特性をもとに第1動的目標操舵角θ1*を算出する第1動的目標操舵角算出部101kに置換したことを除いては、第3の実施形態と同様の構成を有する。そこで、処理の異なる目標操舵角算出処理手順を中心に説明する。
第1動的目標操舵角算出部101kでは、前述した第3の実施形態と同様に、車速Vが大きくなるにつれて第1ローパスフィルタの定常ゲインを小さく設定すると共に、車速Vが大きくなるにつれて第1ローパスフィルタのカットオフ周波数も小さく設定する。
(動作)
次に、本発明における第4の実施形態の動作について説明する。
今、車両が低速走行しているものとする。この場合には、図14の第1動的目標操舵角算出部101kで、第1ローパスフィルタのカットオフ周波数fc1が比較的大きく設定される。これにより、車両の共振周波数付近の非常に早い操舵が行われた場合であっても、ダンピングが改善されやすく安定した車両挙動を実現することができる。
ところで、車両特性は、車速に応じて変化する。特に車両単体の周波数特性は、車速が上がるにつれて共振周波数が低下するという特徴がある。したがって、通常は運転者が高速走行時に低速走行時と同じ操舵をすると車両挙動は大きくなってしまう。
これに対して本実施形態では、車速Vに応じて周波数特性を変更しているため、車両が高速走行している場合には、図14の第1動的目標操舵角算出部101kで、第1ローパスフィルタのカットオフ周波数fc1が小さく設定される。
したがって、高速走行時には、車両の共振周波数付近のやや早い操舵が行われた場合であっても、ダンピングが改善されやすく安定した車両挙動を実現することができる。
(第4の実施形態の効果)
(1)周波数特性を車速に応じて変更するので、例えば、車速が大きくなるにつれてローパスフィルタのカットオフ周波数を低下させることで、車速にかかわらず車両の共振周波数付近の操舵が行われたときのダンピングを改善しやすい特性とすることができるなど、車速の変化に応じて変化する車両特性の変化に対応して、安定した車両挙動を実現することができる。
(応用例)
なお、上記各実施形態においては、操舵トルクTsの方向が変化した場合に、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角θ0を一定に保つ(目標操舵角θ0の変化量を零に設定する)ようにすることもできる。この場合にも、上記各実施形態と同様に、操舵方向が変化する場合に、操舵角に対する操舵トルクが増大することを抑制することができるので、運転者の操舵負荷を軽減することができる。
また、上記各実施形態においては、電動パワーステアリングシステムを搭載した車両に本発明を適用する場合について説明したが、ステアバイワイヤシステムを搭載した車両や、モータポンプ式パワーステアリングシステムを搭載した車両に適用することもできる。この場合にも、電動パワーステアリングシステムを搭載した車両に本発明を適用した上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施形態における操舵制御装置を示す構成図である。 EPSコントローラの構成を示す制御ブロック図である。 第1の実施形態における目標操舵角算出部の処理を示すブロック図である。 各走行状態における操舵力特性を示す図である。 モータ慣性力の操舵力特性への影響を示す図である。 第1の実施形態の効果を説明する図である。 各走行状態における操舵力特性を示す図である。 操舵トルク入力に対する車両挙動の周波数特性を示す図である。 第1の実施形態の効果を説明する図である。 第2の実施形態における目標操舵角算出部の処理を示すブロック図である。 第2の実施形態の動作を説明するための図である。 第2の実施形態の効果を説明する図である。 第3の実施形態における目標操舵角算出部の処理を示すブロック図である。 第4の実施形態における目標操舵角算出部の処理を示すブロック図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ラックアンドピニオン式ギア機構
6,7 操舵輪
11 トルクセンサ
13 モータ
15 エンコーダ
16 車速センサ
20 EPSコントローラ
101 目標操舵角算出部
101a 静的目標操舵角算出部
101b 動的目標操舵角算出部
101c,101g 第1静的目標操舵角算出部
101d,101h 第2静的目標操舵角算出部
101e,101i,101k 第1動的目標操舵角算出部
101f,101j 第2動的目標操舵角算出部
102 モータ制御部

Claims (8)

  1. 操舵トルクを調整可能なアクチュエータを備える操舵制御装置であって、
    操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて目標操舵角を算出する目標操舵角算出手段と、前記操舵角検出手段で検出した操舵角が前記目標操舵角算出手段で算出した目標操舵角と一致するように、前記アクチュエータの出力トルクを制御する制御手段とを備え、
    前記目標操舵角算出手段は、運転者の操舵変化により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定又は略一定に保つように設定された、操舵トルクと目標操舵角との静的な特性を示す静特性に基づいて、静的目標操舵角を算出する静的目標操舵角算出手段と、前記静的目標操舵角に1次遅れ系あるいは2次遅れ系の周波数特性を持たせて動的目標操舵角を算出する動的目標操舵角算出手段とを備え、
    前記静特性は、操舵トルクと目標操舵角との静的な基本特性を示す第1特性と、操舵トルクの変化方向に応じて変化する当該操舵トルクと目標操舵角との特性を示す第2特性とから構成され、前記静的目標操舵角算出手段は、前記第1特性に基づいて第1静的目標操舵角を算出する第1静的目標操舵角算出手段と、前記第2特性に基づいて第2静的目標操舵角を算出する第2静的目標操舵角算出手段とを有し、前記動的目標操舵角算出手段は、前記第1静的目標操舵角に第1の周波数特性を持たせて第1動的目標操舵角を算出する第1動的目標操舵角算出手段と、前記第2静的目標操舵角に第2の周波数特性を持たせて第2動的目標操舵角を算出する第2動的目標操舵角算出手段とを有し、前記第1の周波数特性と前記第2の周波数特性とを異なる特性とすることを特徴とする操舵制御装置。
  2. 前記目標操舵角算出手段は、運転者の操舵変化により操舵トルクの方向が変化したとき、操舵トルクの変化方向と目標操舵角の変化方向とが一致するように、当該目標操舵角を算出することを特徴とする請求項1に記載の操舵制御装置。
  3. 前記第1の周波数特性は、1次あるいは2次のローパスフィルタ特性であり、ローパスフィルタのカットオフ周波数を、車両の共振周波数より高い周波数に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の操舵制御装置。
  4. 前記第2の周波数特性は、1次あるいは2次のローパスフィルタ特性であり、当該ローパスフィルタのカットオフ周波数を、前記第1の周波数特性のローパスフィルタのカットオフ周波数よりも高く設定することを特徴とする請求項に記載の操舵制御装置。
  5. 車速を検出する車速検出手段を有し、前記第1の周波数特性を前記車速検出手段で検出した車速に応じて変更することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の操舵制御装置。
  6. 車速を検出する車速検出手段を有し、前記第2の周波数特性を前記車速検出手段で検出した車速に応じて変更することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の操舵制御装置。
  7. 運転席前部位置に設置されたステアリングホイールと、該ステアリングホイールの操舵トルクを調整可能なアクチュエータとを備える自動車であって、
    前記ステアリングホイールの操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて、目標操舵角を算出する目標操舵角算出手段と、前記操舵角検出手段で検出した操舵角が前記目標操舵角算出手段で算出した目標操舵角と一致するように、前記アクチュエータの出力トルクを制御する制御手段とを備え、
    前記目標操舵角算出手段は、運転者の操舵変化により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定又は略一定に保つように設定された、操舵トルクと目標操舵角との静的な特性を示す静特性に基づいて、静的目標操舵角を算出する静的目標操舵角算出手段と、前記静的目標操舵角に1次遅れ系あるいは2次遅れ系の周波数特性を持たせて動的目標操舵角を算出する動的目標操舵角算出手段とを備え、
    前記静特性は、操舵トルクと目標操舵角との静的な基本特性を示す第1特性と、操舵トルクの変化方向に応じて変化する当該操舵トルクと目標操舵角との特性を示す第2特性とから構成され、前記静的目標操舵角算出手段は、前記第1特性に基づいて第1静的目標操舵角を算出する第1静的目標操舵角算出手段と、前記第2特性に基づいて第2静的目標操舵角を算出する第2静的目標操舵角算出手段とを有し、前記動的目標操舵角算出手段は、前記第1静的目標操舵角に第1の周波数特性を持たせて第1動的目標操舵角を算出する第1動的目標操舵角算出手段と、前記第2静的目標操舵角に第2の周波数特性を持たせて第2動的目標操舵角を算出する第2動的目標操舵角算出手段とを有し、前記第1の周波数特性と前記第2の周波数特性とを異なる特性とすることを特徴とする自動車。
  8. 操舵トルクを調整可能なアクチュエータを備える操舵制御方法であって、
    操舵トルクに基づいて目標操舵角を算出するステップと、実操舵角が前記目標操舵角と一致するように前記アクチュエータの出力トルクを制御するステップとを備え、
    前記目標操舵角を算出するステップは、運転者の操舵変化により操舵トルクの方向が変化したとき、所定の操舵トルク変化があるまで目標操舵角を一定又は略一定に保つように設定された、操舵トルクと目標操舵角との静的な特性を示す静特性に基づいて、静的目標操舵角を算出するステップと、前記静的目標操舵角に1次遅れ系あるいは2次遅れ系の周波数特性を持たせて動的目標操舵角を算出するステップとを備え、
    前記静特性は、操舵トルクと目標操舵角との静的な基本特性を示す第1特性と、操舵トルクの変化方向に応じて変化する当該操舵トルクと目標操舵角との特性を示す第2特性とから構成され、前記静的目標操舵角を算出するステップは、前記第1特性に基づいて第1静的目標操舵角を算出するステップと、前記第2特性に基づいて第2静的目標操舵角を算出するステップとを有し、前記動的目標操舵角を算出するステップは、前記第1静的目標操舵角に第1の周波数特性を持たせて第1動的目標操舵角を算出するステップと、前記第2静的目標操舵角に第2の周波数特性を持たせて第2動的目標操舵角を算出するステップとを有し、前記第1の周波数特性と前記第2の周波数特性とを異なる特性とすることを特徴とする操舵制御方法。
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