JP4876433B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents
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Description
ハンドルの操舵角速度にゲインを乗算した値を操舵反力として付与する車両用操舵制御装置において、
操舵角速度が高いほどゲインを大きな値に設定し、かつ、旋回走行時と判定された場合には直進走行時と判定された場合よりも同じ操舵角速度におけるゲインを大きくする。
図1は実施例1の車両用操舵制御装置を示す全体システム図であり、実施例1の車両用操舵制御装置は、(1)操舵部、(2)バックアップ装置、(3)転舵部、(4)制御コントローラにより構成されている。
操舵部は、舵角センサー(操舵角検出手段)1、エンコーダ2、トルクセンサー3,3、反力モータ5とを有して構成される。
バックアップ装置は、ケーブルコラム7とクラッチ9により構成されている。
クラッチ9は、コラムシャフト8aとプーリシャフト8bとの間に介装され、実施例1では電磁クラッチを用いている。このクラッチ9は、締結されたとき、入力軸であるコラムシャフト8aと出力軸であるプーリシャフト8bとが連結され、ハンドル6に加えられた操舵トルクは、ステアリング機構15に機械的に伝達される。
転舵部は、エンコーダ10、舵角センサー11、トルクセンサー(路面反力検出手段)12,12、転舵モータ14,14、ステアリング機構15、操向輪16,16とを有して構成される。
制御コントローラは、2つの電源18,18により処理演算等を行う2つの制御コントローラ19,19により二重系が構成され、通信線20,20により双方向通信を行っている。
制御コントローラ19は、操舵部の舵角センサー1、エンコーダ2、トルクセンサー3,3、ホールICと、転舵部のエンコーダ10、舵角センサー11、トルクセンサー12,12、ホールIC、車速センサー21、ヨーレートセンサー(ヨーレート検出手段)22からのセンサー信号が入力される。
[転舵制御処理]
図2は、実施例1のコントローラ19で実行される転舵制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
図3は、実施例1のコントローラ19で実行される操舵反力制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
制御コントローラ19において、反力モータ5の制御量Thは、下記の式(1)に基づいて設定される。
Th=Kp×θ+Kd×dθ/dt+Kdd×d2θ/dt2+Ky×y+Gf×F …(1)
ここで、θは操舵角(旋回状態量)、Kpは操舵角ゲイン、Kdは操舵角速度ゲイン、Kddは操舵角加速度ゲイン、Kyはヨーレートゲイン、Gfは路面反力ゲインである。
[操舵角速度に応じた操舵角速度ゲインKdの設定]
図4は実施例1の操舵角速度dθ/dtに応じた操舵角速度ゲインKdの設定マップであり、図4に示すように、操舵角速度ゲインKdは、操舵角速度dθ/dtが高いほど大きな値となるように設定されている。また、操舵角速度ゲインKdは、微小舵角(例えば、±0.5°以下)で最小値、旋回判定しきい値(例えば、±1.0°)以上で最大値となり、操舵角θが微小舵角と旋回判定しきい値との間の値のときには、操舵角θが大きいほど大きな値となるように設定されている。ここで、旋回判定しきい値は、車両の旋回状態になると判定できる最小操舵角をいう。
(操舵角ゲインKp)
図6は、実施例1の車速に応じた操舵角ゲインKpの設定マップであり、操舵角ゲインKpは、車速ゼロから所定の速度域までは車速が高くなるほど小さな値となり、所定の速度域では一定値、所定の速度域を超えると徐々に大きな値になるように設定されている。このように操舵角ゲインKpを設定することで、低速でセルフアライニングトルクが大きくなり、中速で小さくなり、高速になるほど大きくなるという車両の操舵特性を操舵反力に反映させることができる。
図7は、実施例1の車速に応じた操舵角加速度ゲインKddの設定マップであり、操舵角加速度ゲインKddは、車速ゼロのとき所定値、車速が高くなるほど値が大きくなる線形特性となるように設定されている。このように操舵角加速度ゲインKddを設定することで、車速が高いほど大きくなる操舵角加速度変化の影響を、操舵反力に反映させることができる。
図8は、実施例1の車速に応じたヨーレートゲインKyの設定マップであり、ヨーレートゲインKyは、車速ゼロのとき所定値、車速が高いほど値が大きくなる下に凸の二次曲線特性となるように設定されている。このようにヨーレートゲインKyを設定することで、車速が高いほど大きくなる車両のヨーレート変化の影響を、操舵反力に反映させることができる。
図9は、実施例1の車速に応じた路面反力ゲインGfの設定マップであり、路面反力ゲインGfは、車速ゼロのとき所定値、車速の増加に連れて所定値に収束する二次曲線特性となるように設定されている。このように路面反力ゲインGfを設定することで、車速が高いほど大きくなる路面反力の影響を、操舵反力に反映させることができる。
特開2000−108914号公報に記載の車両用操舵制御装置では、操舵角θおよびヨーレートyに基づき、反力モータの制御量Thを下記の式(2)を用いて設定している。
Th=Kp×θ+Kd×dθ/dt+Kdd×d2θ/dt2+Ky×y …(2)
式(2)において、右辺第1項(Kp×θ)、第2項(Kd×dθ/dt)および第3項(Kdd×d2θ/dt2)にかかる演算により、操舵角θに基づく操舵反力の制御量が設定される。第1項は操舵角θに応じた操舵反力を付与する項として作用し、第2項はハンドルの振動を抑制する粘性項として作用し、第3項は反力モータの慣性モーメントの影響を抑制し、ハンドルの切り始めの操舵感を調節する慣性項として作用する。
これに対し、実施例1の車両用操舵制御装置では、反力モータ5の制御量Thを設定する式(1)において、操舵角θが旋回判定しきい値以上のとき、粘性項(Kd×dθ/dt)を決定する操舵角速度ゲインKdを急激に増加させ、操舵角θが旋回判定しきい値を下回るとき、操舵角速度ゲインKdを低下させる。
また、操舵角ゼロから操舵角速度ゲインKdを大きくすると、ハンドル6が振動的な挙動となるが、微小舵角時の操舵角速度ゲインKdを小さくすることで、直進走行時のハンドル6の振動を抑制できる。
また、実施例1では、上述のように、制御量Thに占める操舵角速度ゲインKdの成分を大きくし、操舵角ゲインKp成分を小さくできるため、保舵中の操舵力を切り増し時の操舵力よりも小さく設定でき、旋回保舵時における運転者の操舵負担が軽減される(図12のB1、図13)。
さらに、切り増し時の操舵力と保舵中の操舵力との差をより大きく設定できるため、旋回保舵時における運転者の操舵負担が軽減される(図13)。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
[ヨーレートに応じた操舵角速度ゲインKdの設定]
図14は、実施例2のヨーレートyに応じた操舵角速度ゲインKdの設定マップであり、図14に示すように、操舵角速度ゲインKdは、ヨーレート(旋回状態量)yが高いほど大きな値になるように設定されている。また、操舵角速度ゲインKdは、微小ヨーレート(例えば、±0.1°/s)以下で最小値、旋回判定しきい値(例えば、±0.25°/s)以上で最大値となり、ヨーレートyが微小ヨーレートと旋回判定しきい値との間の値のときには、ヨーレートyが大きいほど、または車速が高いほど大きな値となるように設定されている。ここで、旋回判定しきい値は、車両の旋回状態と判定できる最小ヨーレートをいう。
車両が直進走行しているとき、車両アライメントの左右差や路面カント等で必ずしも操舵角θは微小舵角(±0.5°以下)では無い。このような場合、操舵角θに応じて操舵角速度ゲインKdを大きな値に設定すると、直進時の操舵角速度ゲインKdが高くなり、ハンドル6が振動的な挙動を示すことがある。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)、(2)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
[操舵角速度に応じた操舵角速度ゲインKdの設定]
図15は実施例3の操舵角速度dθ/dtに応じた操舵角速度ゲインKdの設定マップであり、図15に示すように、実施例3の設定マップは、操舵角速度ゲインKdに上限値Kgが設定されている点と、車速が高いほど大きな値となるように設定されている点が、図4に示した実施例1の設定マップと異なる。
反力モータ5の制御量Thを設定する式(1)において、粘性項(Kd×dθ/dt)を決める操舵角速度ゲインKdを大きな値に設定すると、操舵角θを切り増ししているにもかかわらず、操舵角速度dθ/dtの変化により途中で操舵力が軽くなることが生じるが、操舵角速度ゲインKdに上限値を設けることで、操舵角速度dθ/dtの変化により粘性項が大小変化しないため、操舵途中で操舵力が軽くなるのを防止できる。
実施例3の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(3)に加え、以下の効果が得られる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
2 エンコーダ
3 トルクセンサー
5 反力モータ
6 ハンドル
7 ケーブルコラム
8a コラムシャフト
8b プーリシャフト
9 クラッチ
10 エンコーダ
11 舵角センサー
12 トルクセンサー
14 転舵モータ
15 ステアリング機構
16 操向輪
17 ピニオンシャフト
18 電源
19 制御コントローラ
21 車速センサー
22 ヨーレートセンサー
Claims (4)
- ハンドルの操舵角速度にゲインを乗算した値を操舵反力として付与する車両用操舵制御装置において、
前記ハンドルの操舵角を旋回状態量として検出する旋回状態量検出手段と、
前記旋回状態量が旋回判定しきい値以上である場合には旋回走行時と判定し、前記しきい値を下回る場合には直進走行時と判定する走行状態判定手段と、
前記操舵角速度が高いほど前記ゲインを大きな値に設定し、かつ、旋回走行時と判定された場合には直進走行時と判定された場合よりも同じ操舵角速度における前記ゲインを大きくするゲイン設定手段と、
を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。 - ハンドルの操舵角速度にゲインを乗算した値を操舵反力として付与する車両用操舵制御装置において、
車両のヨーレートを旋回状態量として検出する旋回状態量検出手段と、
前記旋回状態量が旋回判定しきい値以上である場合には旋回走行時と判定し、前記しきい値を下回る場合には直進走行時と判定する走行状態判定手段と、
前記操舵角速度が高いほど前記ゲインを大きな値に設定し、かつ、旋回走行時と判定された場合には直進走行時と判定された場合よりも同じ操舵角速度における前記ゲインを大きくするゲイン設定手段と、
を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用操舵制御装置において、
前記ゲイン設定手段は、直進走行時と判定された場合、前記旋回状態量が小さいほど、同じ操舵角速度における前記ゲインを小さくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
前記ゲイン設定手段は、前記ゲインを上限値で制限することを特徴とする車両用操舵制御装置。
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2005
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