JPH11321685A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置

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Publication number
JPH11321685A
JPH11321685A JP12762398A JP12762398A JPH11321685A JP H11321685 A JPH11321685 A JP H11321685A JP 12762398 A JP12762398 A JP 12762398A JP 12762398 A JP12762398 A JP 12762398A JP H11321685 A JPH11321685 A JP H11321685A
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JP
Japan
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steering
vehicle
axial force
steering wheel
force
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Application number
JP12762398A
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English (en)
Inventor
Masaaki Chiga
雅明 千賀
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH11321685A publication Critical patent/JPH11321685A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0466Controlling the motor for returning the steering wheel to neutral position

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、パワーステアリング装置として機
能する車両用操舵制御装置に関し、旋回保舵時および切
り戻し時に運転者の操舵感の向上を図ることを目的とす
る。 【解決手段】 ラックバー20に作用する軸力を検出す
る軸力センサ32, 34を設ける。検出された軸力Fを
微分処理することによりラックバー20の変位速度を知
得する。この変位速度に基づいて、ステアリングホイー
ル14が切り込まれているか、保舵されているか、ある
いは切り戻されているか否かを判定する。ステアリング
ホイール14が保舵されていると判定された場合に、ラ
ックバー20に付与するアシスト力を増大させる。ま
た、ステアリングホイール14が切り戻されていると判
定された場合に、切り込まれていると判定される場合に
比して大きなアシスト力をラックバー20に付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用操舵制御装
置に係り、特に、パワーステアリング装置として機能
し、ステアリング機構に付与するアシスト力を発生させ
る装置として好適な車両用操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開平3−104778号に
開示される如く、運転者がステアリングホイールを操作
するために必要な操舵トルクの一部を、モータ等の電動
手段を用いて補助するパワーステアリング装置が知られ
ている。上記従来の装置は、電動手段を作動させるため
の制御装置を備えている。電動手段は、上記の制御装置
から供給される制御信号に基づいてアシスト力を発生さ
せる。従って、上記従来の装置によれば、適当な制御信
号を電動手段に供給することで、運転者の操舵トルクを
補助するアシスト力を適切に発生させることができる。
このため、上記従来の装置によれば、運転者がステアリ
ングホイールを操作するために必要な操舵トルクを軽減
させることができる。
【0003】モータ等の電動手段を用いたパワーステア
リング装置においては、油圧式のパワーステアリング装
置の如く、油圧を発生させるポンプ等の部品が不要であ
る。このため、上記従来の装置によれば、油圧式のパワ
ーステアリング装置に比して制御装置を簡素化すること
ができる。また、モータ等の電動手段を用いたパワース
テアリング装置においては、油圧式のパワーステアリン
グ装置の如く、ポンプを常時駆動させる必要がない。こ
のため、上記従来の装置によれば、油圧式のパワーステ
アリング装置に比して、車両の燃費の向上を図ることが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ステアリン
グホイールが切り込まれる場合には、運転者に対して適
度な手応え感を与えることが望ましい。一方、ステアリ
ングホイールが切り込まれた後に保舵される場合、およ
び、ステアリングホイールが保舵された後に切り戻され
る場合、切り込まれる場合と同等のアシスト力がステア
リング機構に付与されると、運転者は良好な操舵感を得
ることができない。このため、この場合には、運転者に
対してほとんど手応え感を与えないことが望ましい。
【0005】ステアリングホイールの切り込み時に運転
者に手応え感を適度に与え、かつ、ステアリングホイー
ルの保舵時および切り戻し時に運転者の手応え感を軽減
させるためには、切り込み時にステアリングホイールに
作用させる操舵トルクを補助するアシスト力を適度に発
生させ、保舵時および切り戻し時に大きなアシスト力を
発生させることが有効である。しかし、上記従来の装置
においては、上記の点について何ら考慮されていない。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、ステアリング機構に適切なアシスト力を付与す
ることで、運転者がステアリングホイールを操作する際
の操舵性を向上させる車両用操舵制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、車両のステアリング機構にアシスト力
を付与するパワーアシスト手段と、前記ステアリング機
構の構成要素であるラック軸に作用する軸力を検出する
軸力検出手段と、前記軸力検出手段の検出結果に基づい
て車両の操舵状態を判定する操舵状態判定手段と、前記
車両の操舵状態が切り戻し状態であると判定された場合
に、切り込み状態であると判定される場合に比して大き
なアシスト力が前記ステアリング機構に付与されるよう
に、前記パワーアシスト手段を制御するアシスト制御手
段と、を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置に
より達成される。
【0008】本発明において、ラック軸に作用する軸力
に基づいて、車両の操舵状態が切り込み状態であるか,
切り戻し状態であるか,保舵状態であるか否かが判定さ
れる。車両の操舵状態が切り戻し状態であると判定され
ると、車両の操舵状態が切り込み状態であると判定され
る場合に比して大きなアシスト力がステアリング機構に
付与される。ステアリング機構に付与されるアシスト力
が大きいと、運転者がステアリングホイールを回転させ
るために必要な操舵トルクの軽減が可能となる。従っ
て、本発明によれば、車両の操舵状態が切り戻し状態で
ある場合にアシスト力を大きい値に変更することで、切
り込み時に手応え感を確保しつつ、切り戻し時に操舵感
を向上させることができる。
【0009】上記の目的は、請求項2に記載する如く、
前記アシスト制御手段は、前記車両の操舵状態が保舵状
態であると判定された場合に前記アシスト力が増大され
るように、前記パワーアシスト手段を制御することを特
徴とする請求項1記載の車両用操舵制御装置により達成
される。本発明において、車両の操舵状態が保舵状態で
あると判定されると、ステアリング機構に付与されるア
シスト力は増大される。従って、本発明によれば、保舵
時において運転者がステアリングホイールに作用させる
操舵トルクを軽減させることができる。このため、本発
明によれば、保舵時に運転者の操舵感を向上させること
ができる。
【0010】上記の目的は、請求項3に記載する如く、
前記アシスト制御手段は、前記軸力検出手段により検出
された軸力が“0”である場合に前記アシスト力が
“0”近傍の値になるように、前記パワーアシスト手段
を制御することを特徴とする請求項1および2記載の車
両用操舵制御装置により達成される。本発明において、
ラック軸に軸力が作用しない場合、ステアリング機構に
は、アシスト力がほとんど付与されない。従って、本発
明によれば、ラック軸に軸力が作用するまではアシスト
力を付与することなく運転者にステアリングホイールを
操作させ、ラック軸に軸力が作用した後にアシスト力を
付与することができる。アシスト力が付与されていない
状況では、ステアリング機構が有する摩擦が、運転者が
ステアリングホイールの操舵を開始する際の抵抗として
作用する。このため、運転者がステアリングホイールを
操舵する際の手応え感が確実に確保される。このため、
本発明によれば、ステアリングホイールに中立位置での
剛性を与える機構を別途に設けることが不要になる。
【0011】上記の目的は、請求項4に記載する如く、
前記車両の車速を検出する車速検出手段を備え、前記ア
シスト制御手段は、前記車速検出手段により検出された
車速が大きいほど前記アシスト力が小さくなるように、
前記パワーアシスト手段を制御することを特徴とする請
求項1乃至3記載の車両用操舵制御装置により達成され
る。
【0012】本発明において、車両の車速が大きいほ
ど、ステアリング機構に付与されるアシスト力は小さく
なる。アシスト力が小さいと、運転者はステアリングホ
イールに確実に操舵トルクを作用させる必要がある。こ
のため、本発明によれば、高速走行時において運転者が
操作するステアリングホイールの手応え感を確実に確保
することができると共に、急ハンドルの発生を防止して
車両の安全性の向上を図ることができる。
【0013】また、上記の目的は、請求項5に記載する
如く、前記ラック軸に連結し前記車輪を支持する支持機
構に作用する垂直荷重を検出する荷重検出手段と、前記
車両に作用する横加速度を検出する横加速度検出手段
と、を備え、前記軸力検出手段は、前記荷重検出手段の
検出結果および前記横加速度検出手段の検出結果に基づ
いて、前記軸力を検出することを特徴とする請求項1乃
至4記載の車両用操舵制御装置により達成される。
【0014】本発明において、ラック軸に作用する軸力
は、直接に検出する手段を用いることなく、ラック軸に
連結し車輪を支持する支持機構に作用する垂直荷重およ
び車両の横加速度に基づいて検出される。ラック軸に作
用する軸力が検出されると、その値に応じてステアリン
グ機構にアシスト力が付与される。このため、本発明に
よれば、ステアリングホイールを操舵させるために必要
な操舵トルクを軽減させることで、運転者の操舵感を向
上させることができる。また、本発明によれば、例えば
サスペンション制御装置等の他の車両制御装置で用いら
れる荷重検出手段および横加速度検出手段を使用するこ
とで、部品の共通化を図り、制御装置全体として簡素な
構成を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施例であ
る車両用操舵制御装置10の全体構成図を示す。車両用
操舵制御装置10は、操舵装置12を備えている。操舵
装置12は、ラックアンドピニオン方式のステアリング
装置である。操舵装置12は、ステアリングホイール1
4を備えている。ステアリングホイール14は、運転者
が操作できるように車両室内に配設されている。ステア
リングホイール14には、ステアリングシャフト16の
一端が固定されている。ステアリングシャフト16は、
ステアリングホイール14が回転することに伴って回転
するように設計されている。
【0016】ステアリングシャフト16の他端には、ス
テアリングギヤボックス18が取付けられている。ステ
アリングギヤボックス18には、ステアリングシャフト
16に固定されるピニオン(図示せず)とラックバー2
0に形成されたラックギヤ(図示せず)とが構成されて
いる。ステアリングギヤボックス18は、ステアリング
シャフト16の回転運動をラックバー20の直線運動に
変換する役割を有している。
【0017】ラックバー20の両端には、それぞれステ
アリングラックエンドボールジョイント22を介してタ
イロッド24が連結されている。タイロッド24には、
タイロッドエンド26を介してナックルアーム28が連
結されている。ナックルアーム28には、車輪30,3
1が取付けられているホイール(図示せず)が固定され
ている。車輪30,31は、ラックバー20が車両の車
幅方向に変位することにより転舵されるように構成され
ている。
【0018】次に、操舵装置12の動作について説明す
る。ステアリングホイール14が回転されると、ステア
リングシャフト16が回転する。ステアリングシャフト
16が回転すると、ステアリングギヤボックス18のピ
ニオンが回転する。ステアリングギヤボックス18を構
成するピニオンとラックギヤとの間には、摩擦力が作用
している。車輪の中立位置においてステアリングホイー
ル14が上記の摩擦力を越える操舵トルクで回転される
と、ピニオンの回転に伴ってラックバー20がステアリ
ングギヤボックス18に対して相対的に車両の右方向ま
たは左方向に変位する。
【0019】ラックバー20がステアリングギヤボック
ス18に対して相対的に車幅方向に変位すると、タイロ
ッドエンド26とナックルアーム28との連結部が回転
する。これにより、車輪30,31が転舵される。ステ
アリングホイール14が上記の操舵方向と逆方向に操舵
される場合には、車輪30,31は上記と逆方向に転舵
される。従って、上記の構成によれば、運転者がステア
リングホイール14に適当な操舵トルクを与えること
で、車両を左方向または左方向に適切に旋回させること
ができる。
【0020】本実施例の車両用操舵制御装置10におい
て、ステアリングギヤボックス18には、軸力センサ3
2,34が配設されている。軸力センサ32,34は、
ラックバー20がステアリングギヤボックス18に対し
て相対的に車幅方向に変位する際にラックバー20の軸
方向に作用する軸力に応じた信号を発生する。ステアリ
ングホイール14の中立位置では、ラックバー20に軸
力が作用しない。ステアリングホイール14が中立位置
から右側に操舵される場合、図1における左側の軸力セ
ンサ32は、圧縮方向の軸力に応じた信号を発生し、右
側の軸力センサ34は、引張方向の軸力に応じた信号を
発生する。一方、ステアリングホイール14が中立位置
から左側に転舵される場合、軸力センサ32は、引張方
向の軸力に応じた信号を発生し、軸力センサ34は、圧
縮方向の軸力に応じた信号を発生する。
【0021】本実施例の車両用操舵制御装置10は、電
子制御ユニット(以下、ECUと称す)38を備えてい
る。軸力センサ32,34は、ローパスフィルタ36を
介してECU38に接続している。軸力センサ32,3
4の出力信号の中には、路面等から車輪30,31を介
してラックバー20に伝達される高周波の信号が含まれ
ている場合がある。ローパスフィルタ36は、この高周
波の信号を除去する役割を有している。従って、ECU
38には、軸力センサ32, 34が発した信号の中で路
面等から伝達される高周波の信号以外の信号が入力され
る。ECU38は、軸力センサ32の出力信号と軸力セ
ンサ34の出力信号とに基づいて、ステアリングホイー
ル14の操舵によって車幅方向に変位したラックバー2
0に作用する軸力を正確に検出することができる。
【0022】ECU38には、車速センサ40が接続さ
れている。車速センサ40は、車速に応じた電気信号を
発生する。ECU38は、車速センサ40の出力信号に
基づいて、車速を検出する。また、ECU38には、モ
ータドライバ42が接続されている。ECU38は、マ
イクロコンピューターにより構成されており、ラックバ
ー20に作用する軸力および車両の車速に基づいて、モ
ータドライバ42を駆動するための制御信号を出力す
る。
【0023】モータドライバ42には、電気モータ44
が接続されている。電気モータ44は、ステアリングギ
ヤボックス18に配設されている。モータドライバ42
は、ECU38から駆動されることにより、電気モータ
44に対してモータ電流を供給する。電気モータ44
は、そのモータ電流に応じた駆動力をラックバー20に
伝達する。電気モータ44は、ラックバー20の直線運
動を補助する役割を有している。
【0024】従って、上記の構成によれば、ECU38
が電気モータ44に適当なモータ電流を供給すること
で、車両の車幅方向へラックバー20を変位させるアシ
スト力を発生させることができる。ラックバー20は、
ステアリングホイール14が回転されることによっても
車幅方向に変位する。従って、本実施例の車両用操舵制
御装置10によれば、運転者がステアリングホイール1
4を操作するために必要な操舵トルクを軽減することが
できる。
【0025】ステアリングホイール14が切り込まれる
場合には、運転者に対して適度な手応え感を与えること
が望ましい。ステアリングホイール14が切り込まれた
後に保舵される場合、および、ステアリングホイール1
4が保舵された後に切り戻される場合に、ステアリング
ホイール14が切り込まれる場合と同等のアシスト力が
ステアリング機構に付与されると、運転者は良好な操舵
感を得ることができない。このため、この場合には、運
転者に対してほとんど手応え感を与えないことが望まし
い。
【0026】ステアリングホイール14の切り込み時に
運転者に手応え感を適度に与え、かつ、ステアリングホ
イール14の保舵時および切り戻し時に運転者の手応え
感を軽減させるためには、切り込み時にステアリングホ
イール14に作用させる操舵トルクを補助するアシスト
力を適度に発生させ、保舵時および切り戻し時に大きな
アシスト力を発生させることが有効である。
【0027】本実施例の車両用操舵制御装置10は、E
CU38がモータドライバ42を介して電気モータ44
に供給されるモータ電流を適当に制御して、上記の機能
を実現する点に特徴を有している。以下、図2乃至図4
を参照して、ECU38が、電気モータ44を駆動する
モータドライバ42に出力する制御信号を演算する場合
の処理について説明する。モータドライバ42に適切な
制御信号が供給されれば、電気モータ44は、適当に作
動し、ラックバー20の変位を補助(アシスト)するこ
とができる。
【0028】図2は、ECU38が実行するメインルー
チンの一例のフローチャートを示す。図2に示すルーチ
ンは、その処理が終了する毎に繰り返し起動される。図
2に示すルーチンが起動されると、まずステップ50の
処理が実行される。ステップ50では、車速センサ40
の出力信号に基づいて、現在の車両の車速Vが検出され
る。
【0029】ステップ52では、上記ステップ50にお
いて検出された車速Vに基づいて、軸力Fとアシスト力
Xとの関係を定めたマップが選定される。アシスト力X
は、電気モータ44がモータドライバ42から供給され
るモータ電流に基づいてラックバー20に付与する力で
ある。図3は、ラックバー20に作用する軸力Fと、電
気モータ44がラックバー20に付与するアシスト力X
との関係を定めたマップを示す。図3に示すマップは、
予めECU38内のROMに格納されている。尚、説明
の都合上、図3には、車速がパラメータとして含まれて
いない。
【0030】図3に示す如く、軸力Fが同一である(軸
力F1 )状況下では、ステアリングホイール14の切り
込み時におけるアシスト力X1 に比して、切り戻し時に
おけるアシスト力X2 が大きい。すなわち、軸力Fとア
シスト力Xとの関係において、いわゆるヒステリシス特
性が形成される。従って、本実施例においては、ステア
リングホイール14が切り戻される場合には、切り込ま
れる場合に比して大きなアシスト力Xが付与される。ま
た、図3に示す如く、軸力Fが“0”である場合に、ス
テアリングホイール14の操舵方向と逆方向に微小なア
シスト力ΔXが付与される。この構成によれば、運転者
がステアリングホイール14の操舵を開始する場合に適
当な手応え感が与えられ、運転者の操舵感を向上させる
ことができると共に、いわゆる中立剛性を高めることが
できる。
【0031】図4は、ラックバー20に作用する軸力F
と、電気モータ44がラックバー20に付与するアシス
ト力Xとの関係を、車速をパラメータとして定めたマッ
プを示す。図4に示す如く、上記のアシスト力Xは、軸
力Fが同じ値である状況下では、車両の車速が高いほど
小さくなる。上記の構成によれば、車両が高速で走行す
る場合に運転者が感じる手応え感の減少を抑制すること
ができると共に、急ハンドルの発生を防止することがで
きる。このため、上記の構成によれば、高速走行時にお
ける車両の直進安定性および安全性の向上を図ることが
できる。
【0032】ステップ54では、軸力センサ32,34
の出力信号に基づいて、ラックバー20に作用する左右
の軸力F1 , F2 が検出される。ステップ56では、上
記ステップ54において検出された左右の軸力F1 , F
2 を合成することによって、ラックバー20に作用する
軸力Fが演算される(F=F1 +F2 )。軸力Fにおい
ては、ラックバー20が図1において右方向に変位する
向き、すなわち、車輪30,31が左方向に転舵される
向きが正方向とされる。従って、左側の軸力センサ32
が発する軸力F1 においては引っ張り方向が正方向に、
また、右側の軸力センサ34が発する軸力F2 において
は圧縮方向が正方向とされる。
【0033】ステップ58では、上記ステップ56で演
算された軸力Fを微分する演算が実行される(dF/d
t)。これにより、ラックバー20に作用する軸力が時
間的に変化しているか、すなわち、ステアリングホイー
ル14の操舵に伴ってラックバー20が直線運動する際
にラックバー20に生じている変位速度を知得すること
ができる。この変位速度が演算されれば、運転者によっ
てステアリングギヤボックス18に作用する摩擦力を越
えてステアリングホイールが操舵されているか、すなわ
ち、ステアリングホイール14が切り込まれているか、
切り戻されているか、あるいは、保舵されているか否か
を判定することができる。
【0034】ステップ60では、上記ステップ58にお
いて演算された微分値に基づいて、ステアリングホイー
ル14の操舵状態が判定される。ステップ62では、上
記ステップ52で選定された軸力Fとアシスト力Xとの
関係を定めたマップ、および、上記ステップ56で演算
された軸力F、および上記ステップ60で判定されたス
テアリングホイール14の操舵状態に基づいて、アシス
ト力Xが決定される。
【0035】ステップ64では、上記ステップ62で決
定されたアシスト力Xに応じた制御信号がモータドライ
バ42に出力される。モータドライバ42は、その制御
信号Xに応じたモータ電流を電気モータ44に供給す
る。電気モータ44は、モータ電流に応じた駆動力をラ
ックバー20に作用させる。本ステップ64の処理が終
了すると、今回の処理が終了される。
【0036】上記の処理によれば、ステアリングホイー
ル14が保舵されている場合に、ラックバー20に付与
するアシスト力Xが増加するように、制御信号をモータ
ドライバ42に供給することができる。また、上記の処
理によれば、ステアリングホイール14が保舵された後
に切り戻される場合に、切り込まれる場合に比して大き
なアシスト力がラックバー20に付与されるように、制
御信号をモータドライバ42に供給することができる。
【0037】モータドライバ42は、上述の如く、EC
U38が出力する制御信号に応じたモータ電流を電気モ
ータ44に供給する。電気モータ44は、そのモータ電
流に応じたアシスト力(駆動力)をラックバー20に伝
達する。従って、本実施例によれば、ステアリングホイ
ール14の切り込み時に運転者がステアリングホイール
14に作用させる操舵トルクを補助するアシスト力を適
度に発生させ、かつ、保舵時および切り戻し時に大きな
アシスト力を発生させることができる。このため、本実
施例によれば、ステアリングホイール14の切り込み時
に運転者に手応え感を適度に与え、かつ、保舵時および
切り戻し時に運転者の手応え感を軽減させることで、運
転者の操舵感を飛躍的に向上させることができる。
【0038】本実施例において、ステアリングホイール
14の操舵を補助するアシスト力を発生させるための入
力信号は、ラックバー20に作用する軸力に応じた信号
である。また、本実施例において、アシスト力は、ラッ
クバー20に付与される。従って、上記の構成において
は、ラックバー20の変位に応じてラックバー20に付
与されるアシスト力が増減する。このため、本実施例に
よれば、油圧式のパワーステアリング装置の如くステア
リングホイール14にトーションバーを設ける必要がな
く、ステアリングホイール14からステアリングギヤボ
ックス18までの間にバネ機構が構成されない装置を実
現することができる。従って、本実施例によれば、ステ
アリングホイール14からステアリングギヤボックス1
8までの剛性を高く維持することで、操舵感の向上を図
ることができる。
【0039】本実施例において、上述の如く、ステアリ
ングギヤボックス18は、ラックギヤとピニオンとが噛
合する構成である。このため、ステアリングギヤボック
ス18が作動する際には、必然的に摩擦力が作用する。
また、本実施例の構成においては、上述の如く、アシス
ト力は、ラックバー20の変位に応じてラックバー20
に付与される。従って、本実施例では、運転者が所定の
摩擦力を越える操舵トルクをステアリングホイール14
に与えて初めて、アシスト力が発生する。従って、本実
施例によれば、運転者がステアリングホイール14の操
舵の開始する場合に、ステアリングギヤボックス18の
摩擦力を手応え感として確実に確保することができる。
【0040】尚、上記の実施例においては、運転者に操
舵されるステアリングホイール14から車輪30,31
に連結されるナックルアーム28までの機構が前記請求
項1記載の「ステアリング機構」に、電気モータ44が
前記請求項1記載の「パワーアシスト手段」に、ラック
バー20が前記請求項1記載の「ラック軸」に、それぞ
れ相当している。
【0041】また、上記の実施例においては、ECU3
8が、軸力センサ32, 34の出力信号に基づいてラッ
クバー20に作用する軸力を検出することにより前記請
求項前記請求項1記載の「軸力検出手段」が、上記ステ
ップ60の処理を実行することにより前記請求項1記載
の「操舵状態判定手段」が、上記ステップ62の処理を
実行することにより前記請求項1記載の「アシスト制御
手段」が、車速センサ40の出力信号に基づいて車速V
を検出することにより前記請求項4記載の「車速検出手
段」が、それぞれ実現されている。
【0042】次に、上記図1および上記図2と共に、図
5を参照して、本発明の第2実施例について説明する。
本実施例のシステムは、上記図1に示す装置において、
ECU38が上記図2に示すルーチンに代えて図5に示
すルーチンを実行することにより実現される。図5は、
ECU38において実行されるメインルーチンの一例の
フローチャートを示す。図5に示すルーチンは、その処
理が終了する毎に繰り返し起動されるルーチンである。
尚、図5において、上記図2に示すステップと同一の処
理を実行するステップについては、同一の符号を付し
て、その説明を省略する。すなわち、図5に示すルーチ
ンにおいては、ステップ50で車速が検出された後、次
にステップ66の処理が実行される。
【0043】ステップ66では、上記ステップ50にお
いて検出された車速Vに基づいて、軸力Xとアシスト力
Xとの関係を定めた基準マップが選定される。本実施例
では、基準マップとして、図2に示すステアリングホイ
ール14の切り込み時の特性が利用されている。本ステ
ップ66の処理が終了されると、上記ステップ54およ
び56の処理が実行された後、次にステップ67の処理
が実行される。
【0044】ステップ67では、上記ステップ66で選
定された基準マップ、および、上記ステップ56で演算
された軸力Fに基づいて、基準アシスト力X0 が決定さ
れる。基準アシスト力X0 は、ステアリングホイール1
4が切り込まれる場合にラックバー20に付与される力
である。本ステップ67の処理が終了されると、上記ス
テップ58の処理が実行された後、次にステップ68の
処理が実行される。
【0045】ステップ68では、上記ステップ58にお
いて演算された微分値に基づいて、ステアリングホイー
ル14が切り込まれているか否かが判別される。その結
果、ステアリングホイール14が切り込まれていると判
別される場合には、次にステップ70の処理が実行され
る。ステップ70では、上記ステップ67で決定された
基準アシスト力X0 が、ラックバー20に付与されるア
シスト力Xとして演算される。そして、本ステップ70
の処理が終了されると、上記ステップ64の処理が実行
された後、本ルーチンの処理が終了される。
【0046】上記ステップ68において、ステアリング
ホイール14が切り込まれていないと判別された場合に
は、次に、ステップ72の処理が実行される。ステップ
72では、上記ステップ58において演算された微分値
に基づいて、ステアリングホイール14が保舵されてい
るか、すなわち、微分値が“0”であり、車両が一定曲
率のカーブを走行しているか否かが判別される。その結
果、ステアリングホイール14が保舵されていると判別
される場合には、次にステップ74の処理が実行され
る。
【0047】ステップ74では、上記ステップ67で決
定された基準アシスト力X0 にステアリングホイール1
4の保舵時間に応じた加算アシスト力Xt を加算した値
が、ラックバー20に付与されるアシスト力Xとして演
算される。加算アシスト力Xt の最大値は、車速Vおよ
び軸力Xに応じて所定の値に定められている。本ステッ
プ74の処理が終了されると、上記ステップ64の処理
が実行された後、本ルーチンの処理が終了される。
【0048】上記ステップ72において、ステアリング
ホイール14が保舵されていないと判別された場合に
は、次にステップ76の処理が実行される。ステップ7
6では、上記ステップ58において演算された微分値に
基づいて、ステアリングホイール14が切り戻されてい
るか否かが判定される。その結果、ステアリングホイー
ル14が切り戻されていると判定される場合には、次に
ステップ78の処理が実行される。
【0049】ステップ78では、上記ステップ67で決
定された基準アシスト力X0 にアシスト力XA を加算し
た値が、ラックバー20に付与されるアシスト力Xとし
て演算される。アシスト力XA は、上記ステップ72で
ステアリングホイール14の保舵が終了したと判定され
たときの加算アシスト力Xt である。本ステップ78の
処理が終了されると、上記ステップ64の処理が実行さ
れた後、本ルーチンの処理が終了される。
【0050】上記の処理によれば、ステアリングホイー
ル14が保舵されている場合に、ラックバー20に付与
するアシスト力Xが増加するように、制御信号をモータ
ドライバ42に供給することができる。また、上記の処
理によれば、ステアリングホイール14が保舵された後
に切り戻される場合に、切り込まれる場合に比して大き
なアシスト力がラックバー20に付与されるように、制
御信号をモータドライバ42に供給することができる。
【0051】従って、本実施例によれば、ステアリング
ホイール14の切り込み時に運転者がステアリングホイ
ール14に作用させる操舵トルクを補助するアシスト力
を適度に発生させ、かつ、保舵時および切り戻し時に大
きなアシスト力を発生させることができる。このため、
本実施例によれば、ステアリングホイール14の切り込
み時に運転者に手応え感を適度に与え、かつ、保舵時お
よび切り戻し時に運転者の手応え感を軽減させること
で、運転者の操舵感を飛躍的に向上させることができ
る。
【0052】ところで、上記の実施例においては、軸力
Fとアシスト力Xとの関係を定めた基準マップを、図2
に示すステアリングホイール14の切り込み時の特性を
用いているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、ステアリングホイール14の切り戻し時の特性、ま
たは、切り込み時と切り戻し時との中間の特性を用いる
こととしてもよい。
【0053】尚、上記の実施例においては、ECU38
が上記ステップ68、72、76の処理を実行すること
により請求項1記載の「操舵状態判定手段」が、実現さ
れている。次に、図6を参照して、本発明の第3実施例
について説明する。本実施例は、上記図1に示す車両用
操舵制御装置10を、図6に示す車両操舵制御装置80
に代えることにより実現される。上述の第1実施例で
は、ラックバー20に作用する軸力が軸力センサ32,
34により検出されている。これに対し、本実施例で
は、ラックバー20に作用する軸力が車両の横加速度セ
ンサ, 荷重センサ等により推定される。本実施例は、ラ
ックバー20に作用する軸力を推定する構成を有してい
る点を特徴としている。
【0054】図6は、本発明の第2実施例である車両用
操舵制御装置80の全体構成図を示す。尚、図6におい
て、上記図1に示す構成図と同一の構成部分について
は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例
の車両用操舵制御装置80において、操舵装置12のナ
ックルアーム28には、車輪30,31が転舵される際
の回転中心となる屈曲部が設けられている。ナックルア
ーム28の屈曲部には、軸重センサ86,88が取付け
られている。軸重センサ86, 88は、ナックルアーム
28の屈曲部に作用する垂直荷重に応じた信号を発生す
る。
【0055】本実施例の車両用操舵制御装置80は、E
CU84を備えている。軸重センサ86, 88は、ロー
パスフィルタ36を介してECU84に接続している。
軸重センサ86, 88の出力信号の中には、路面等から
の振動により車輪30,31を介してナックルアーム2
8に伝達される高周波の信号が含まれている場合があ
る。ローパスフィルタ36は、この高周波の信号を除去
する役割を有している。ECU84は、軸重センサ8
6, 88の出力信号に基づいて、ナックルアーム28に
作用する垂直荷重(W)を検出する。
【0056】ECU84には、車速センサ40および横
加速度センサ90が接続されている。横加速度センサ9
0は、車両の重心付近に作用する車幅方向の加速度に応
じた信号を出力する。ECU84は、横加速度センサ9
0の出力信号に基づいて、車両に作用する横加速度(Y
g )を検出する。ラックバー20に作用する軸力Fは、
車輪30, 31の構造上のトレールLt、ナックルアー
ム28の長さLn 、ナックルアーム28に作用する垂直
荷重W、車両に作用する横加速度Yg 、および重力加速
度gを用いて、F=W・Yg ・Lt /g/Ln と表すこ
とができる。本実施例において、ECU84は、重力加
速度g、トレールLt およびナックルアーム28の長さ
Ln を予め記憶している。また、本実施例において、E
CU84は、上述の如く、横加速度Ygおよび垂直荷重
Wを検出している。従って、上記の構成によれば、ラッ
クバー20に作用する軸力を推定することができる。
【0057】本実施例の車両用操舵制御装置80におい
て、ECU84は、ラックバー20に作用する軸力を推
定した後、図2または図5に示すフローチャートと同様
の処理を実行する。従って、本実施例の車両用操舵制御
装置80によれば、第1実施例の場合と同様に、ステア
リングホイール14の切り込み時に運転者がステアリン
グホイール14に作用させる操舵トルクを補助するアシ
スト力を適度に発生させ、かつ、保舵時および切り戻し
時に大きなアシスト力を発生させることができる。この
ため、本実施例の発明によれば、ステアリングホイール
14の切り込み時に運転者に手応え感を与え、かつ、保
舵時および切り戻し時に運転者の手応え感を軽減させる
ことで、運転者のステアリングホイール14の操舵感を
飛躍的に向上させることができる。
【0058】ところで、車両には、一般に、車両の前後
方向および車幅方向の挙動を制御するための装置が搭載
されている。この装置には、車両の挙動を検知するセン
サとして、横加速度センサおよび軸重センサ等が使用さ
れている。本実施例においても、これらのセンサが使用
される。このため、本実施例によれば、各種センサ等の
部品の共通化を図ることができる。従って、本実施例の
装置によれば、構成要素の簡素化および低コスト化を実
現することができる。
【0059】一方、車両が停止している、すなわち、車
速が“0”である状況下で、運転者がステアリングホイ
ール14を操舵させようとする場合(いわゆる、「据え
切り」)、車輪30, 31と路面との間には大きな摩擦
力が生じる。かかる状況下で、運転者が容易にステアリ
ングホイール14を回転させて車輪30, 31を確実に
転舵させるためには、ステアリングホイール14の回転
に応じて適切なアシスト力が発生することが望ましい。
ナックルアーム28に作用する垂直荷重および車両の横
加速度等に基づいてラックバー20に作用する軸力を検
出する構成では、車両が停止している場合に軸力を検出
することができない。このため、上記の構成では、第1
実施例の場合と異なり、適切なアシスト力を発生させる
ことができない。
【0060】図6に示す如く、車両用操舵制御装置80
は、操舵装置12を備えている。操舵装置12のステア
リングギヤボックス18には、ラック変位センサ82が
取付けられている。ラック変位センサ82は、ラックバ
ー20が車幅方向に変位する際の変位量に応じた信号を
発生する。ラック変位センサ82は、ローパスフィルタ
36を介してECU84に接続している。ECU84
は、ラック変位センサ82の出力信号に基づいて、ラッ
クバー20の変位を検出する。
【0061】本実施例においては、上述の如く、ラック
変位センサ82の出力信号によりラックバー20の変位
が検出されている。また、本実施例においては、車速セ
ンサ40の出力信号により車速が検出されている。本実
施例は、車速が“0”であり、かつ、ラックバー20に
所定値以上の変位が認められる場合に、ラックバー20
の変位量に応じて所定のアシスト力を発生させる。従っ
て、本実施例によれば、車速が“0”である場合に、運
転者が大きな操舵トルクをステアリングホイール14に
作用させることなく、容易にステアリングホイール14
を回転させ、車輪30, 31を確実に転舵させることが
できる。
【0062】ところで、上記の実施例においては、ラッ
ク変位センサ82を用いて、車両が停止している状況下
で運転者がステアリングホイール14を操舵した場合に
発生させるアシスト力を演算することにしているが、本
発明はこれに限定されるものではなく、ステアリングホ
イール14に配設される舵角センサ等を用いて演算する
こととしてもよい。
【0063】尚、上記の実施例においては、ナックルア
ーム28が前記請求項5記載の「支持機構」に相当して
いると共に、ECU38が、軸重センサ86, 88およ
び横加速度センサ90の出力信号に基づいてラックバー
20に作用する軸力を検出することにより前記請求項1
記載の「軸力検出手段」が実現されている。
【0064】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、車両の操舵状態が切り込み状態から切り戻し状態に
移行する過程でステアリング機構に付与するアシスト力
が大きな値に変更されることで、切り込み時にステアリ
ングホイールの手応え感を確保しつつ、切り戻し時に操
舵感の向上を図ることができる。
【0065】請求項2記載の発明によれば、車輪が保舵
されている場合にステアリング機構に付与されるアシス
ト力を増大させることで、ステアリングホイールの操舵
トルクが軽減され、運転者の操舵感を向上させることが
できる。請求項3記載の発明によれば、運転者がステア
リングホイールを操舵させる際に、ステアリングホイー
ルの手応え感を確実に確保することができる。
【0066】請求項4記載の発明によれば、車両が高速
で走行するほどステアリング機構に付与されるアシスト
力が減少されることで、低速走行時における操舵感の向
上を図ると共に、高速走行時におけるステアリングホイ
ールの手応え感を確実に確保することができる。また、
請求項5記載の発明によれば、ステアリングホイールの
操舵のために必要な操舵トルクを軽減させることで、運
転者の操舵感を向上させることができる。また、本発明
によれば、他の車両制御装置と、部品の共通化を図り、
部品点数の削減およびコストの削減を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である車両用操舵制御装置
の全体構成図である。
【図2】図1に示すECUにおいて実行されるメインル
ーチンの一例のフローチャートである。
【図3】ラックバーに作用する軸力と電気モータがラッ
クバーに付与するアシスト力との関係を定めたマップで
ある。
【図4】ラックバーに作用する軸力と電気モータがラッ
クバーに付与するアシスト力との関係を車速をパラメー
タとして定めたマップである。
【図5】本発明の第2実施例が備えるECUにおいて実
行されるメインルーチンの一例のフローチャートであ
る。
【図6】本発明の第3実施例である車両操舵制御装置の
全体構成図である。
【符号の説明】
10, 80 車両操舵制御装置 12 操舵装置 14 ステアリングホイール 16 ステアリングシャフト 18 ステアリングギヤボックス 20 ラックバー 32, 34 軸力センサ 38, 84 電子制御ユニット(ECU) 42 ドライバ 44 電気モータ 82 ラック変位センサ 86, 88 軸重センサ 90 横加速度センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のステアリング機構にアシスト力を
    付与するパワーアシスト手段と、 前記ステアリング機構の構成要素であるラック軸に作用
    する軸力を検出する軸力検出手段と、 前記軸力検出手段の検出結果に基づいて車両の操舵状態
    を判定する操舵状態判定手段と、 前記車両の操舵状態が切り戻し状態であると判定された
    場合に、切り込み状態であると判定される場合に比して
    大きなアシスト力が前記ステアリング機構に付与される
    ように、前記パワーアシスト手段を制御するアシスト制
    御手段と、 を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 前記アシスト制御手段は、前記車両の操
    舵状態が保舵状態であると判定された場合に前記アシス
    ト力が増大されるように、前記パワーアシスト手段を制
    御することを特徴とする請求項1記載の車両用操舵制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記アシスト制御手段は、前記軸力検出
    手段により検出された軸力が“0”である場合に前記ア
    シスト力が“0”近傍の値になるように、前記パワーア
    シスト手段を制御することを特徴とする請求項1および
    2記載の車両用操舵制御装置。
  4. 【請求項4】 前記車両の車速を検出する車速検出手段
    を備え、 前記アシスト制御手段は、前記車速検出手段により検出
    された車速が大きいほど前記アシスト力が小さくなるよ
    うに、前記パワーアシスト手段を制御することを特徴と
    する請求項1乃至3記載の車両用操舵制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ラック軸に連結し前記車輪を支持す
    る支持機構に作用する垂直荷重を検出する荷重検出手段
    と、 前記車両に作用する横加速度を検出する横加速度検出手
    段と、を備え、 前記軸力検出手段は、前記荷重検出手段の検出結果およ
    び前記横加速度検出手段の検出結果に基づいて、前記軸
    力を検出することを特徴とする請求項1乃至4記載の車
    両用操舵制御装置。
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