JP4517555B2 - 自動車の電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動モータを備え、該電動モータの制御によりハンドル操舵を補助する自動車の電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電動モータや油圧によってハンドル操舵を補助するパワーステアリング装置が知られており、このものでは、ハンドル操舵トルクやハンドル操舵回転速度(ハンドル操舵角度の微分値)に応じて電動モータの制御量又は油圧量の調整を行い、所定のアシスト特性を実現している。また、上記アシスト特性を、例えば車速に応じて変更するものや、車速に加えて横加速度及びヨーレートに応じて変更するもの(例えば、特開平8−72734号公報参照)も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の電動パワーステアリング装置、すなわち電動モータを用いたパワーステアリング装置においては、通常、ハンドルと車輪との間に設けられてハンドル操舵トルクを検出するトルクセンサ(トーションバー)の検出値に、所定のゲイン(アシスト制御ゲイン)を掛けることによって電動モータの制御量を決定している。そして、上記アシスト制御ゲインの値は、所定の自動車でテストを行い所望のアシスト特性となるように調整されている。
【0004】
ところが、この電動パワーステアリング装置においては、例えばイナーシャの大きさがばらついてしまったり、電動モータ又はこの電動モータとステアリングシャフトとの間に設けられる減速ギヤ等におけるフリクションの大きさが部品毎にばらついてしまったりすることによって、製品毎にアシスト特性がばらついてしまう場合があって、所望の操舵感が得られないこともあるという不都合がある。
【0005】
そこで、例えばトルクセンサの検出値に基づいて第1制御量(アシスト制御量)を設定するのに加え、トルクセンサの検出値に基づき目標車輪舵角変化率を算出すると共に、この目標車輪舵角変化率と実際の車輪舵角変化率との偏差に応じて上記電動モータの第2制御量を設定し、この第1制御量と第2制御量とを加算したモータ制御量でもって電動モータを制御することが考えられる。こうすることで、第1制御量だけの制御では所望の車輪舵角変化率が得られないときでも、目標車輪舵角変化率と実際の車輪舵角変化率との偏差に基づく上記第2制御量によって電動モータが制御されることで、所望の車輪舵角変化率が得られるようになる。その結果、製品毎にアシスト特性がばらついてしまう不都合を解消させることができるようになると考えられる。
【0006】
しかしながら、目標車輪舵角変化率と実際の車輪舵角変化率との偏差に基づく第2制御量によって電動モータを制御すると、ハンドル操舵に違和感が生じる虞がある。
【0007】
すなわち、パワーステアリング装置のない通常の自動車においては、停車時又は低速走行時にはタイヤの据え切りトルク等によりハンドルが重い(つまり、ハンドル操舵トルクに対する車輪舵角変化率が小さい)が、中速走行時はハンドルが軽くなり、さらに、高速走行時はハンドルの復元力が高まるため、再びハンドルが重くなるという特性を有している。このため、第2制御量による制御においても、こうした車速に対する操舵力特性を考慮しないと、通常の車両とは異なる操舵力特性を有することになり、これにより、運転者の違和感を招く虞がある。
【0008】
特に、高速走行時には直進安定性を高める目的から、トルクセンサの検出値に基づく第1制御量(アシスト制御量)のゲインは低く設定される。このため、高速走行時には、第2制御量による制御が第1制御量に対して相対的に大きくなってしまい、ハンドル操舵に対する車両の応答が速すぎるようになる虞がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電動モータの制御によりハンドル操舵を補助する自動車の電動パワーステアリング装置において、所望のアシスト特性が常に得られるようにしつつ、操舵感の向上を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、車速に対して所定の特性を有するように、目標車輪舵角変化率の補正をすることとした。
【0011】
具体的に、請求項1記載の発明は、電動モータを有し、該電動モータの制御によりハンドル操舵を補助する自動車の電動パワーステアリング装置を対象とする。
【0012】
そして、ハンドルと車輪との間に設けられてハンドル操舵トルクを検出するトルクセンサと、上記トルクセンサの検出値が無くなるように上記電動モータの第1制御量を決定する第1の制御部と、上記トルクセンサの検出値に基づいて目標車輪舵角変化率を演算し、該目標車輪舵角変化率から実際の車輪舵角変化率を減算することによって上記電動モータの第2制御量を決定する第2の制御部と、上記第1の制御部による第1制御量と第2の制御部による第2制御量とを加算した制御量でもって上記電動モータを制御するモータ制御部とを備えるようにし、上記第2の制御部を、車速が高い程、上記目標車輪舵角変化率を小さくする補正をするように構成することを特定事項とするものである。
【0013】
請求項1記載の発明の場合、ハンドルを操舵すると、ハンドルと車輪との間に設けられたトルクセンサがハンドル操舵トルクを検出する。
【0014】
第1の制御部は、上記トルクセンサの検出値が無くなるように、すなわち、該トルクセンサの検出値に所定のゲインを掛けて第1制御量を決定する。これは、従来のアシスト制御に対応する。
【0015】
一方、第2の制御部は、上記トルクセンサの検出値に基づいて目標車輪舵角変化率を演算し、該目標車輪舵角変化率から実際の車輪舵角変化率を減算することによって第2制御量を決定する。ここで、目標車輪舵角変化率の演算は、例えば上記トルクセンサから車輪(タイヤ)までの系をモデル化した車両モデルに基づいて行ってもよく、この車両モデルとしては、例えば電動モータやナックルアーム等のイナーシャ、タイヤのばね成分及びタイヤの減衰成分を考慮したモデルとしてもよい。
【0016】
そして、制御手段は、上記第1制御量と第2制御量とを加算した制御量でもって上記電動モータを制御する。
【0017】
ここで、第1制御量でもって電動モータを制御しても、フリクション又はイナーシャによって所望の車輪舵角変化率とならないときには、ハンドル操舵トルクに基づき演算された目標車輪舵角変化率と実際の車輪舵角変化率との偏差が生じている。このため、上記偏差によって決定された第2制御量でもって電動モータが制御されることにより、目標車輪舵角変化率(所望の車輪舵角変化率)となるために不足しているモータ推力が上記電動モータに発生して、車輪舵角変化率が所望の車輪舵角変化率にされる。
【0018】
ここで、上記第2制御量は、フリクションやイナーシャの大きさのばらつきとは無関係な目標車輪舵角変化率に基づいて設定されるため、フリクションやイナーシャの大きさが異なっていても、ハンドル操舵に対して常に所望の車輪舵角変化率が得られる。従って、例えば製品間でのアシスト特性のばらつきがなくなる。
【0019】
そして、上記第2の制御部は、車速が高い程、目標車輪舵角変化率を小さくする補正を行うようになっている。こうすることで、目標車輪舵角変化率の特性が、高速走行時はハンドル操舵トルクに対して車輪舵角変化率が小さくなるという通常の車両における車速−操舵力特性と同じ特性になり、高速走行時にはハンドルが適度に重くなる。また、目標車輪舵角変化率を小さくすると、第2制御量による制御が抑制されることにもなるため、高速走行時に第2制御量が第1制御量に対して相対的に大きくなることが回避される。その結果、車両応答性が適切に設定される。こうして、運転者の違和感を防止することができる。
【0020】
尚、上記第2の制御部における目標車輪舵角変化率の演算は、トルクセンサの検出値から第1の制御部で設定された第1制御量に基づいて行ってもよい。こうすることで、例えば第2の制御部がトルクセンサの検出値から目標車輪舵角変化率を演算する場合には、上記第1の制御部が第1制御量を決定するときと同様に、トルクセンサの検出値に掛けるゲインを考慮した上で目標車輪舵角変化率を演算しなければならなくなるところを、第2の制御部において、第1の制御部による第1制御量を基に目標車輪舵角変化率を演算すると、この第1制御量には上記ゲインが考慮されていることから、第2の制御部で新たにゲインを考慮した演算を行う必要がない。これにより、上記第2の制御部における演算処理が簡略化すると共に、上記第2の制御部が上記ゲインを記憶する必要がなくなる。こうして、トルクセンサの検出値及び第1の制御部における第1制御量に基づいて目標車輪舵角変化率を設定したときも、車速が高い程、この目標車輪舵角変化率を小さくする補正をすることで、目標車輪舵角変化率の特性が、高速走行時における通常の車両の車速−操舵力特性と同じ特性になると共に、第2制御量が第1制御量に対して相対的に大きくなることが回避され、その結果、車両応答性が適切に設定されると共に、運転者の違和感を防止することができる。
【0021】
この自動車の電動パワーステアリング装置においては、例えば請求項2記載の如く、所定車速以下のときには、目標車輪舵角変化率を小さくする補正をするのが好ましい。
【0022】
こうすることで、目標車輪舵角変化率の特性が、低速走行時はハンドル操舵トルクに対して車輪舵角変化率が小さくなるという通常の車両における車速−操舵力特性と同じ特性になる。こうして、運転者の違和感を防止することができる。
【0023】
また、請求項3記載の如く、所定車速以下のときには車速が高い程、目標車輪舵角変化率を大きくする補正をしかつ、上記所定車速よりも高いときには車速が高い程、上記目標車輪舵角変化率を小さくする補正をするのが好ましい。
【0024】
こうすることで、停車時及び低速走行時にはハンドル操舵トルクに対する車輪舵角変化率が小さく、中速走行時にはハンドル操舵トルクに対する車輪舵角変化率が大きくなり、高速走行時にはハンドル操舵トルクに対する車輪舵角変化率が再び小さくなるという、車速に対して山形の特性を目標車輪舵角変化率は有することになる。この山形の特性は通常の車両における車速−操舵力特性と同じ特性であるため、運転者の違和感を防止することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明における自動車の電動パワーステアリング装置によれば、トルクセンサの検出値に基づく第1制御量と、目標車輪舵角変化率に基づく第2制御量とでもって電動モータが制御されるため、フリクションやイナーシャの大きさに関わらず、常に所望のアシスト特性を得ることができ、例えば製品間での性能差を無くすことができる。
【0026】
これと共に、車速に応じて上記目標車輪舵角変化率の補正することで、目標車輪舵角変化率の特性が、通常の車両における車速−操舵力特性と同じになり、その結果、操舵感を向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0028】
<第1実施形態>
図1は、自動車の電動パワーステアリング装置を示していて、11はハンドル、12は上記ハンドル11に連結されてこのハンドル11の回転力(操舵力)を伝達するステアリングシャフト、13は自在継ぎ手を介してこのステアリングシャフト12に連結された中間シャフト、21は上記中間シャフト13の下端に設けられたステアリングギヤボックス、31はこのステアリングギヤボックス21の両側に配設されたタイロッド、32はこのタイロッド31が連結されるタイヤ(車輪)である。
【0029】
上記ステアリングギヤボックス21内には、図示省略のラック・ピニオン機構が設けられていて、上記ピニオンには、上記中間シャフト13の下端が連結されている。一方、上記ラックの両端部はタイロッド31を介してタイヤ32に連結されている。
【0030】
上記ステアリングギヤボックス21には、減速ギヤ(図示省略)を介してピニオン側に力を付与する電動モータ22と、図1では図示を省略するトルクセンサ41(図2,図3及び図8参照)とが設けられていて、このトルクセンサ41は上記中間シャフト13と減速ギアとの間に配設されている。これにより、上記トルクセンサ41は、ハンドル11とタイヤ32との間に設けられてハンドル操舵トルクを検出するものとなっている。
【0031】
上記トルクセンサ41及び電動モータ22は、それぞれコントローラ5(以下、第1実施形態に係るコントローラについては5a、後述する第2実施形態に係るコントローラについては5bの符号を付す)に接続されていて、このコントローラ5によって電動モータ22が制御される。
【0032】
次に、上記コントローラ5aの構成について、図2を参照しながら説明する。このコントローラ5aには、ハンドル操舵トルクuを検出するトルクセンサ41、車速Vを検出する車速センサ42、電動モータ22の回転速度ωを検出するモータ回転速度センサ43の各センサの検出値が入力される。尚、上記車速センサ42は、例えば各車輪に設けられた車輪速センサとしてもよい。また、上記モータ回転速度センサ43は、電動モータ22の回転速度ωを直接的に検出するものとしてもよいし、上記電動モータ22に印加される電圧等から推定するものとしてもよい。
【0033】
上記コントローラ5aには、上記トルクセンサ41の検出値が無くなるように第1制御量を決定する第1の制御部としてのアシスト制御部51と、電動モータ22に付与するブレーキ制御量を決定するダンピング制御部52と、トルクセンサ41の検出値から目標車輪舵角変化率(目標車輪舵角速度)を演算し、この目標車輪舵角速度から実際の車輪舵角速度を減算することによって第2制御量を決定する第2の制御部としての舵角速度フィードバック制御部54と、上記アシスト制御部51、ダンピング制御部52及び舵角速度フィードバック制御部54の各制御部における制御量を加減算することによって電動モータ22の制御量を決定し、この制御量でもって電動モータ22を制御するモータ制御部53とを備えている。
【0034】
ここで、車輪32と電動モータ22とは、ラック・ピニオン機構を介して互いに連結されているため、モータ回転速度ωは車輪舵角速度に比例する。従って、本実施形態では、モータ回転速度センサ43によってモータ回転速度ωを検出し、これを実際の車輪舵角速度の代わりとしている。これと共に、目標車輪舵角変化率を演算する代わりに、目標モータ回転速度を演算している。尚、これに限らず、車輪舵角速度を直接的に検出すると共に、目標車輪舵角速度を演算するようにしてもよい。
【0035】
上記アシスト制御部51は、トルクセンサ41の検出値であるハンドル操舵トルクuに対してアシスト制御ゲインKaを掛けることによって第1制御量(Ka・u)を決定するように構成されている。このアシスト制御ゲインKaは、車速V、ハンドル操舵トルクu及び該操舵トルクuの微分値によって決定される変数であって、非負(正又は0)の変数でありかつ車速Vに関して非増加の(車速が高いとき(H)の方が、車速が低いとき(L)に比べて小さい)変数とされている。このアシスト制御ゲインKaは、所定のアシスト特性となるように調整されている。
【0036】
また、ダンピング制御部52は、モータ回転速度ωに対してダンピング制御ゲインKdを掛けることによって制御量(Kd・ω)を決定するように構成されている。このダンピング制御ゲインKdは、車速V、ハンドル操舵トルクu、モータ回転数によって決定される非負の変数であり、所定のダンピング特性、すなわち所定の収斂性が得られるように調整されている。
【0037】
上記舵角速度フィードバック制御部54は、後述する伝達関数Gv(s)の入力であるハンドル操舵トルクuに含ませるフリクション成分(フリクショントルクuF)を設定するためのフリクションゲインKFを有している。このように、ハンドル操舵トルクuにフリクショントルクuFを含ませるのは、通常の自動車においては、図6に示すように、ハンドル操舵トルクuとハンドル舵角θHとの間の特性がヒステリシスになるためである。
【0038】
すなわち、このヒステリシス特性は、ステアリング系のフリクション等によって生じるものであるが、舵角速度フィードバック制御部54による制御によって、そのフリクションの影響が低下、又は影響が全くなくなってしまう。このため、同図の一点鎖線で示すように、操舵トルクuとハンドル舵角θHとの間のヒステリシス特性が失われる虞がある。このようにハンドル操舵トルクuとハンドル舵角θHとの間の特性が通常の自動車とは異なる特性となる結果、操舵感が損われるようになる。
【0039】
そこで、操舵感の向上を目的として、予め設定した大きさのフリクショントルクuFを、目標モータ回転速度の演算に係るハンドル操舵トルクuから減ずる(ハンドル操舵トルクuに、操舵速度方向とは逆向きにフリクショントルクuFを加える)ことで、ハンドル操舵トルクuとハンドル舵角θHとの間に、所定のヒステリシス特性が残るようにしている。
【0040】
具体的には、上記フリクションゲインKFは、図4に示すように、モータ回転速度ωの方向に応じてフリクショントルクuFの正負を設定するようになっており、モータ回転速度ω(つまり、ハンドル操舵速度)が正のときは、フリクショントルクを+uFとし、モータ回転速度ω(つまり、ハンドル操舵速度)が負のときは、フリクショントルクを−uFとする。尚、モータ回転速度ωの0(ゼロ)点においてフリクショントルクuFが不連続になることにより、運転者の違和感を招く虞もあるため、例えば図5に示すように、モータ回転速度ωの0点付近で、フリクショントルクuFが連続的につながるように、フリクションゲインを設定してもよい。つまり、モータ回転速度ωの0点近傍で、フリクショントルクuFの絶対値を減少させてもよい。
【0041】
尚、上記フリクショントルクuFの大きさを調整することで、上記ヒステリシスの幅を調整することもできる。これにより、操舵力特性(操舵感)を常に設計どおりの特性にすることも可能になる。また、上記フリクショントルクuFは、車速が高い程小さくしてもよい。こうすることで、高速走行時においては、ハンドル11の復元力が高まり、ハンドル11の戻り感を向上させることができる。さらに、上記フリクショントルクuFは車輪舵角が大きい程小さくしてもよい。こうすることで、車輪舵角の大きい領域では車両の安定性が向上し、車輪舵角の小さい領域では車両の応答性が向上するようになる。
【0042】
そして、上記舵角速度フィードバック制御部54は、トルクセンサ41におけるハンドル操舵トルクuからフリクショントルクuFを減じた値(u−uF)を入力とし、目標モータ回転速度を出力とする伝達関数Gv(s)を有していて、上記ハンドル操舵トルクuに基づいて、目標のモータ回転速度(Gv(s)・(u−uF))を演算するように構成されている。
【0043】
ここで、上記伝達関数Gv(s)は、図3に示すように、トルクセンサ41から車輪(タイヤ)32までをモデル化した車両モデルから決定される。すなわち、この車両モデルではタイヤ32の反力をばねで表現していると共に、このばねの一端が固定されていると仮定してモデル化を行っている。そして、このタイヤ32のばね成分Kt及び減衰成分Ctと、トルクセンサ41からタイヤ32までの系における電動モータ22やナックルアーム等のピニオン軸回りのイナーシャImとを考慮して、ハンドル操舵トルクuを入力とし目標モータ回転速度を出力とする伝達関数Gv(s)を式(1)で設定している。
【0044】
v(s)=Kb×(Ka+1)s/{Im2+(Ct+Kd)s+Kt}…(1)
ここで、sはラプラス演算子である。
【0045】
また、Kbは補正ゲインであり、このものは図7に示すように、車速に対し山形となるような特性を有している。
【0046】
すなわち、所定車速VM(例えば40〜50km/h)以下のときには、車速が高い程上記Kbが大きくなるように設定されていると共に、所定車速VMよりも高いときには車速が高い程上記Kbが小さくなるように設定されている。これにより、上記伝達関数Gv(s)によって算出される目標モータ回転速度は、停車時及び低速走行時には小さく、中速走行時は大きくかつ、高速走行時は車速が高まるにつれて小さくなるというように設定される。
【0047】
そして、上記舵角速度フィードバック制御部54は、この目標モータ回転速度と、モータ回転速度センサ43によって検出された実際のモータ回転速度ωとの偏差(Gv(s)・(u−uF)−ω)を演算し、この偏差に対してゲインGo(s)を掛けて制御量(第2制御量)を決定するように構成されている。
【0048】
ここで、上記ゲインGo(s)を定数Koとしたときは以下の▲1▼〜▲5▼の要件で調整を行うのがよい。
【0049】
すなわち、▲1▼Koを車速の変数として、車速Vが高い程大きくするのがよい。これは、低速では、フリクション等の影響が小さい上に、タイヤ32をばねで表現した車両モデルが現実の車両と合わなくなるためである。
【0050】
また、▲2▼Koを路面μの変数として、路面μが低い程小さくするのがよい。これも、低μ路ではタイヤのねじりに対する反力が小さくなり、タイヤ32をばねで表現した車両モデルが現実と合わなくなるためである。尚、路面μの検出は、例えば車輪速に基づいて行ってもよいし、その他公知の方法により行ってもよい。
【0051】
さらに、▲3▼Koを車重の変数として、車重が重い程大きくするのがよい。これは、車重が重いときはタイヤ32が動き難くなるため、その分だけ電動モータ22のモータ推力を増大させた方が好ましくなるためである。尚、車重の検出は、ロードセンサを設けることによって検出してもよいし、エンジンの負荷に基づいて推定してもよい。
【0052】
加えて、▲4▼Koを車輪舵角の変数として、車輪舵角が小さい程大きくするのがよい。このようにすれば、収斂性のより一層の向上が図られて直進安定性が向上する。
【0053】
さらに、▲5▼Koを車輪舵角速度の変数として、車輪舵角速度が大きい程大きくするのがよい。これは車輪舵角速度が大きいときはイナーシャが大きくなって車輪舵角速度がハンドルの操舵に対して遅れやすくなるため、電動モータ22に大きなモータ推力を与えた方が好ましくなるためである。
【0054】
尚、上記の▲5▼Koを車輪舵角速度の変数であって、車輪舵角速度が大きい程大きくする場合に代えて、ゲインGo(s)をハイパスフィルターとしてもよい。すなわち、
o(s)=Koωns/(s+ωn)…(2)
としても、車輪舵角速度が大きいときに舵角速度フィードバック制御部54の制御量の感度が上がる。尚、ωnは、調整パラメータであり適宜調整すればよい。
【0055】
このようにして、アシスト制御部51、ダンピング制御部52及び舵角速度フィードバック制御部54において各制御量が決定されれば、モータ制御部53において、上記アシスト制御部51及び舵角速度フィードバック制御部54の制御量を加算すると共に、ダンピング制御部52の制御量を減算して、電動モータ22の制御量を決定し、この電動モータ22を制御する。
【0056】
これにより第1実施形態においては、トルクセンサ41の値から目標となるモータ回転速度(車輪舵角変化率)を演算し、この目標モータ回転速度となるように電動モータ22が制御される。
【0057】
このため、アシスト制御部51による制御量(Ka・u)でもって電動モータ22を制御したときに、フリクション又はイナーシャによって所望のモータ回転速度(目標モータ回転速度)とならないときであっても、目標モータ回転速度となるように電動モータ22が制御される。このため、上記目標モータ回転速度となるために不足しているモータ推力が上記電動モータ22に発生する。このとき、上記目標モータ回転速度は、電動パワーステアリング装置を構成する実際の部品のフリクションの大きさのばらつきや、イナーシャの大きさのばらつきとは無関係に設定されるため、フリクションやイナーシャの大きさが異なっていても常に所望のモータ回転速度となる。従って、常に所望のアシスト特性が得られることになる。
【0058】
また、舵角速度フィードバック制御部54は、補正ゲインKbによって、車速が高い程、目標モータ回転速度を小さくする補正を行うようになっている。こうすることで、目標モータ回転速度の特性が、高速走行時はハンドル操舵トルクに対して車輪舵角変化率が小さくなるという通常の車両における車速−操舵力特性と同じ特性になり、運転者の違和感を防止することができる。
【0059】
また、高速走行時は、アシスト制御ゲインKaによって、アシスト制御部51による制御(第1制御量による制御)が抑制されているが、上記補正ゲインKbによって目標モータ回転速度が小さくされているため、舵角フィードバック制御部54による制御(第2制御量による制御)も抑制されることになる。これにより、高速走行時に第2制御量が第1制御量に対して相対的に大きくなることが回避され、その結果、車両応答性を適切に設定させることができる。
【0060】
加えて、舵角速度フィードバック制御部54は、補正ゲインKbによって、中速走行時に目標モータ回転速度を大きくする補正を行うと共に、低速走行時には目標モータ回転速度を小さくする補正を行うように構成されている。これにより、低速及び中速走行時における目標モータ回転速度の特性を、通常の車両における車速−操舵力特性に一致させることになり、運転者の違和感を防止して、操舵感の向上を図ることができる。
【0061】
<第2実施形態>
図8は本発明の第2実施形態に係るコントローラ5bの構成を示していて、このものは、舵角速度フィードバック制御部54の構成が第1実施形態とは異なる。尚、第2実施形態に係るコントローラ5bにおいて、アシスト制御部51及びダンピング制御部52の構成は、上記第1実施形態のものと同様であるため、その説明は省略する。
【0062】
上記舵角速度フィードバック制御部54は、伝達関数Gv(s)を有していて、この伝達関数Gv(s)によって目標モータ回転速度を演算するように構成されている。この伝達関数Gv(s)の入力は、トルクセンサ41によって検出されたハンドル操舵トルクu(フリクショントルクuFを含んだもの)だけではなく、このハンドル操舵トルクuと、モータ制御部53の出力である電動モータ22の制御量との加算値になるように構成されている。
【0063】
また、上記伝達関数Gv(s)は、図3に示す車両モデルより決定されるものであり、式(3)で設定している。
【0064】
v(s)=Kbs/{Im2+(Ct+Kd)s+Kt}…(3)
ここで、Kbは補正ゲインであり、上記第1実施形態で説明したのと同様に、車速に対し山形の特性を有するように構成されている(図7参照)。尚、式(3)からわかるように、第2実施形態における舵角速度フィードバック制御部54は、アシスト制御ゲインKaを備えていない。
【0065】
この舵角速度フィードバック制御部54は、上記伝達関数Gv(s)によって演算された目標モータ回転速度と、モータ回転速度センサ43によって検出された実際のモータ回転速度ωとの偏差を演算し、この偏差に対してゲインGo(s)を掛けて制御量(第2制御量)を決定する。そして、モータ制御部53において、上記アシスト制御部51及び舵角速度フィードバック制御部54の制御量を加算すると共に、ダンピング制御部52の制御量を減算して電動モータ22の制御量を決定し、この電動モータ22を制御するようにされている。尚、この第2実施形態に係る電動パワーステアリング装置においても、上記ゲインGo(s)を、上述したように適宜調整するのが好ましい。
【0066】
この第2実施形態においては、上記第1実施形態と同様に、モータ回転速度ωについてのフィードバック制御を行うため、舵角速度フィードバック制御部54の制御量によって、目標モータ回転速度となるために不足しているモータ推力が電動モータ22に発生する。これにより、常に所望のアシスト特性を得ることができる。
【0067】
また、上記舵角速度フィードバック制御部54は、電動モータ22の制御量、つまりアシスト制御部51及びダンピング制御部52による制御量から目標モータ回転速度を演算するようにされている。ここで、アシスト制御部51による制御量にはアシスト制御ゲインKaが既に考慮されていることから、伝達関数Gv(s)に上記アシスト制御ゲインKaを組み込む必要がない(式(3)参照)。これに伴い、このアシスト制御ゲインKaの決定に必要なハンドル操舵トルクuの微分値等も必要としない。このため、上記舵角速度フィードバック制御部54の構成が簡略化すると共に、その演算処理も簡略化する。また、上記アシスト制御ゲインKa等を記憶しておく必要もなくなり、メモリ容量が節約される。
【0068】
また、舵角速度フィードバック制御部54が、補正ゲインKbにより、車速に応じて目標モータ回転速度の補正を行うように構成されているため、車速に対する目標モータ回転速度の特性を、通常の車両における車速−操舵力特性と同じ特性にすることができ、これにより、運転者の違和感を防止することができる。
【0069】
<他の実施形態>
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、電動モータ22の推力をピニオン側に付与するように構成されているが、ラック側に付与するように構成してもよい。この場合は、車両モデルを適宜変更すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るコントローラの構成を示すブロック図である。
【図3】車両モデルを示す図である。
【図4】フリクションゲインの一例を示す図である。
【図5】図4とは異なるフリクションゲインの一例を示す図である。
【図6】ハンドル操舵トルクとハンドル舵角との関係を示す図である。
【図7】補正ゲインの特性を示す図である。
【図8】第2実施形態に係るコントローラの構成を示す図2対応図である。
【符号の説明】
11 ハンドル
22 電動モータ
32 車輪
41 トルクセンサ
51 アシスト制御部(第1の制御部)
53 モータ制御部
54 舵角速度フィードバック制御部(第2の制御部)

Claims (3)

  1. 電動モータを有し、該電動モータの制御によりハンドル操舵を補助する自動車の電動パワーステアリング装置であって、
    ハンドルと車輪との間に設けられてハンドル操舵トルクを検出するトルクセンサと、
    上記トルクセンサの検出値が無くなるように上記電動モータの第1制御量を決定する第1の制御部と、
    上記トルクセンサの検出値に基づいて目標車輪舵角変化率を演算し、該目標車輪舵角変化率から実際の車輪舵角変化率を減算することによって上記電動モータの第2制御量を決定する第2の制御部と、
    上記第1の制御部による第1制御量と第2の制御部による第2制御量とを加算した制御量でもって上記電動モータを制御するモータ制御部とを備え、
    上記第2の制御部は、車速が高い程、上記目標車輪舵角変化率を小さくする補正をするように構成されている
    ことを特徴とする自動車の電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、
    第2の制御部は、所定車速以下のときには、目標車輪舵角変化率を小さくする補正をするように構成されている
    ことを特徴とする自動車の電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1において、
    第2の制御部は、所定車速以下のときには車速が高い程、目標車輪舵角変化率を大きくする補正をしかつ、上記所定車速よりも高いときには車速が高い程、上記目標車輪舵角変化率を小さくする補正をするように構成されている
    ことを特徴とする自動車の電動パワーステアリング装置。
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