JP4685557B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に搭載される電動パワーステアリング装置に関し、特に操舵トルクの制御に関する。
操舵反力(操舵する者が操舵するときに受ける反力)である操舵トルクTは、舵角θに対してどのように変化するかを、調べた結果を図1に示す。
図1の座標は、横軸右方向に原点の中立位置から右にハンドルを切込んだ右舵角θを示し、縦軸が操舵トルクTを示し、同縦軸において原点が操舵トルク0であり、原点より上方が右操舵方向(ハンドルを右に切る方向)で、原点より下方が左操舵方向(ハンドルを左に切る方向)である。
モータ等によるアシストが全くない場合に、ハンドルを右に切込む(右操舵)ときの右舵角θに対する操舵トルクTの特性を一点鎖線の曲線で示す。
アシストが全くない場合、操舵開始当初は、舵角θに対して操舵トルクTが急激に大きくなり、すなわちハンドル操作が重く、その後一瞬若干降下して略一定の操舵トルクTに落ち着く。
従来の電動パワーステアリング装置においては、検出された操舵トルクと車速によってアシストモータが駆動制御されており(例えば、特許文献1参照)、この従来のアシストがある場合においてハンドルを右に切込み(右切込み操舵)および連続して左へのハンドルの戻し(左戻し操舵)を行ったときの舵角θに対する操舵トルクTの特性を破線の曲線で示す。
特許第3260206号公報
右切込み操舵時の特性曲線の形状は、アシストなしの場合と似ており、操舵開始当初は急激に操舵トルクTが上昇しており、若干降下した後略一定(アシストなしに比べアシストされた分低いトルク値)となっている。
戻し操舵に入ったときも、その戻し操舵開始当初は急激に左操舵方向に操舵トルクTが上昇しており、その後略一定となっている。
また、切込みから戻しに移行するときも急に操舵トルクTが失われる。
したがって、従来の舵角に対する操舵トルク特性曲線は、概ね長方形状をなす。
低車速(約40km/h以下)の場合には、操舵する者にとって、操舵開始当初ハンドル操作が重く感じられ、その後急に操舵トルクが一定となって違和感がある。
理想的には、ハンドル操作において切込みおよび戻しの操舵開始当初に緩やかに重みが増し、切込みから戻しに移行するときも滑らかに重みが失われるのが適切であり、その場合の理想的な舵角に対する操舵トルク特性は、図1に実線で示すように、滑らかな楕円形状をなす。
これに対して、高車速の場合、セルフアライニングトルク(舵角を0に近づけようとする操向車輪が路面から受ける復元力)が大きく影響するため、舵角に対する操舵トルク特性は楕円形状に近い特性をなし、かつ切込み初めのハンドル操作を多少重くしても問題ない。
しかしながら手放し戻り状態のとき、セルフアライニングトルクが大きく影響して舵角が中立位置を通り過ぎ、行きと戻りを繰り返して舵角が左右に振れて中立位置に落ち着くまでに時間を要する場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、舵角に基づく操舵トルク修正制御を付加して、低車速時に舵角に対して操舵トルクを徐々に立ち上げ円滑で違和感のないハンドル操作を可能とし、高車速時の特に操舵戻しの終わりにセルフアライニングトルクを抑制して中立位置に速やかに落ち着くようにした電動パワーステアリング装置を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、操舵トルクおよび車速に基づきアシストベース電流値を算出する操舵アシスト制御手段を備え、前記アシストベース電流値に基づくアシスト目標電流に従ってアシストモータが駆動制御されて人力をアシストする電動パワーステアリング装置において、舵角を検出する舵角検出手段と、前記舵角を時間微分して実舵角速度を演算する実舵角速度演算手段と、前記舵角に基づきベース修正舵角速度を演算するベース修正舵角速度演算手段と、前記操舵トルクと前記車速に基づき前記ベース修正舵角速度を乗算補正する乗算係数値を演算する乗算係数演算手段と、前記操舵トルクと前記車速に基づき前記ベース修正舵角速度を加算補正する加算係数値を演算する加算係数演算手段と、前記ベース修正舵角速度に前記乗算係数値を乗算し次いで前記加算係数値を加算して目標舵角速度を演算する目標舵角速度演算手段と、前記目標舵角速度と前記実舵角速度との偏差を演算する偏差演算手段と、前記舵角と前記車速に基づき前記偏差を補正する修正出力調整係数を演算する修正出力調整係数演算手段と、前記偏差に前記修正出力調整係数を乗算した補正値に基づいて修正電流値を演算する修正電流演算手段と、前記アシストベース電流値に前記修正電流値を加えてアシスト目標電流とするアシスト目標電流演算手段とを備えた電動パワーステアリング装置とした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電動パワーステアリング装置において、前記ベース修正舵角速度演算手段が、予め設定しておいた特定の運転状態における舵角に対するベース修正舵角速度の関係を記憶するベース修正舵角速度記憶手段を備え、前記ベース修正舵角速度記憶手段が記憶する舵角に対するベース修正舵角速度の関係から前記舵角に基づきベース修正舵角速度を抽出演算することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、操舵トルクおよび車速に基づきアシストベース電流値を算出する操舵アシスト制御手段を備え、前記アシストベース電流値に基づくアシスト目標電流に従ってアシストモータが駆動制御されて人力をアシストする電動パワーステアリング装置において、舵角を検出する舵角検出手段と、前記舵角からアシストモータの実モータ角速度を演算する実モータ角速度演算手段と、前記舵角に基づきベース修正モータ角速度を演算するベース修正モータ角速度演算手段と、前記操舵トルクと前記車速に基づき前記ベース修正モータ角速度を乗算補正する乗算係数値を演算する乗算係数演算手段と、前記操舵トルクと前記車速に基づき前記ベース修正モータ角速度を加算補正する加算係数値を演算する加算係数演算手段と、前記ベース修正モータ角速度に前記乗算係数値を乗算し次いで前記加算係数値を加算して目標モータ角速度を演算する目標モータ角速度演算手段と、前記目標モータ角速度と前記実モータ角速度との偏差を演算する偏差演算手段と、前記舵角と前記車速に基づき前記偏差を補正する修正出力調整係数を演算する修正出力調整係数演算手段と、前記偏差に前記修正出力調整係数を乗算した補正値に基づいて修正電流値を演算する修正電流演算手段と、前記アシストベース電流値に前記修正電流値を加えてアシスト目標電流とするアシスト目標電流演算手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置とした。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の電動パワーステアリング装置において、前記ベース修正モータ角速度演算手段が、予め設定しておいた特定の運転状態における舵角に対するベース修正モータ角速度の関係を記憶するベース修正モータ角速度記憶手段を備え、前記ベース修正モータ角速度記憶手段が記憶する舵角に対するベース修正モータ角速度の関係から前記舵角に基づきベース修正モータ角速度を抽出演算することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかの項記載の電動パワーステアリング装置において、前記修正出力調整係数演算手段は、修正出力調整係数が舵角0の中立位置で1.0の値を示し、舵角が大きくなるに従い減少する所定の関係を、車速ごとに予め定め記憶した修正出力調整係数記憶手段を備え、前記修正出力調整係数の舵角に対する減少率は、車速が高くなるほど大きくなる関係にあり、前記修正出力調整係数記憶手段が記憶する車速ごとの舵角に対する修正出力調整係数の関係から前記舵角と前記車速に基づき修正出力調整係数を抽出演算することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5までのいずれかの項記載の電動パワーステアリング装置において、前記乗算係数演算手段が、予め設定しておいた前記車速に対する車速乗算係数値の関係を記憶する車速乗算係数記憶手段と、予め設定しておいた前記操舵トルクに対する操舵トルク乗算係数値の関係を記憶する操舵トルク乗算係数記憶手段とを備え、前記車速乗算係数記憶手段が記憶する車速に対する車速乗算係数値の関係から前記車速に基づき車速乗算係数値を抽出演算し、前記操舵トルク乗算係数記憶手段が記憶する操舵トルクに対する操舵トルク乗算係数値の関係から操舵トルク乗算係数値を抽出演算し、抽出演算した車速乗算係数値と操舵トルク乗算係数値を乗算して乗算係数値を演算することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6までのいずれかの項記載の電動パワーステアリング装置において、前記加算係数演算手段が、予め設定しておいた前記車速に対する車速加算係数値の関係を記憶する車速加算係数記憶手段と、予め設定しておいた前記操舵トルクに対する操舵トルク加算係数値の関係を記憶する操舵トルク加算係数記憶手段とを備え、前記車速加算係数記憶手段が記憶する車速に対する車速加算係数値の関係から前記車速に基づき車速加算係数値を抽出演算し、前記操舵トルク加算係数記憶手段が記憶する操舵トルクに対する操舵トルク加算係数値の関係から操舵トルク加算係数値を抽出演算し、抽出演算した車速加算係数値と操舵トルク加算係数値を乗算して加算係数値を演算することを特徴とする。
請求項1記載の電動パワーステアリング装置によれば、ベース修正舵角速度演算手段が舵角をもとに演算するベース修正舵角速度は、舵角に対する操舵トルク特性を略理想の特性に修正するベース修正舵角速度であり、同ベース修正舵角速度を操舵トルクと車速から得られた乗算係数値と加算係数値により補正し目標舵角速度を算出し、この目標舵角速度と実舵角速度との偏差に、舵角と車速に基づき演算した修正出力調整係数を乗算して補正し、同補正値に基づいて修正電流値を演算し、この修正電流値をアシストベース電流値に加えることで修正されたアシスト目標電流に基づきアシストモータが駆動されると、特に低車速において舵角に対して操舵トルクを徐々に立ち上げ概ね理想の特性として円滑で違和感のないハンドル操作をするとともに、高車速時の特に操舵戻しの終わりにセルフアライニングトルクを抑制して中立位置に速やかに落ち着くように制御することを可能とする。
請求項2記載の電動パワーステアリング装置によれば、ベース修正舵角速度記憶手段が予め設定しておいた特定の運転状態における舵角に対するベース修正舵角速度の関係を記憶しているので、検出した舵角を対応させて適切なベース修正舵角速度を容易に抽出演算することができる。
請求項3記載の電動パワーステアリング装置によれば、ベース修正舵角速度演算手段が舵角をもとに演算するベース修正モータ角速度は、舵角に対する操舵トルク特性を略理想の特性に修正するベース修正モータ角速度であり、同ベース修正モータ角速度を操舵トルクと車速から得られた乗算係数値と加算係数値により補正し目標モータ角速度を算出し、この目標モータ角速度と実モータ角速度との偏差に、舵角と車速に基づき演算した修正出力調整係数を乗算して補正し、同補正値に基づいて修正電流値を演算し、この修正電流値をアシストベース電流値に加えることで修正されたアシスト目標電流に基づきアシストモータが駆動されると、特に低車速において舵角に対して操舵トルクを徐々に立ち上げ概ね理想の特性として円滑で違和感のないハンドル操作をするとともに、高車速時の特に操舵戻しの終わりにセルフアライニングトルクを抑制して中立位置に速やかに落ち着くように制御することを可能とする。
請求項4記載の電動パワーステアリング装置によれば、ベース修正モータ角速度記憶手段が予め設定しておいた特定の運転状態における舵角に対するベース修正モータ角速度の関係を記憶しているので、検出した舵角を対応させて適切なベース修正モータ角速度を容易に抽出演算することができる。
請求項5記載の電動パワーステアリング装置によれば、修正出力調整係数は舵角0の中立位置で1.0の値を示し、舵角が大きくなるに従い減少し、かつその減少率は車速が高くなるほど大きいので、この修正出力調整係数を偏差に乗算して補正した補正値に基づく修正電流値は、低車速では抑制されることはなく、高車速では舵角が小さいところでのみ抑制されず、舵角が大きくなれば急激に抑制され0に近づく。
この修正電流値は、アシストベース電流値に加えて修正し最終的なアシスト目標電流とするものであるから、低車速ではあまり抑制されない修正電流値に基づくアシスト目標電流でアシストモータが制御されるので、舵角に対して操舵トルクを徐々に立ち上げ概ね理想の特性として円滑で違和感のないハンドル操作をすることができ、高車速では舵角が大きいところで修正を殆ど受けないアシストベース電流値が略そのままアシスト目標電流となりアシストモータが制御され、舵角が小さいところでのみ修正電流値により修正を受けたアシスト目標電流でアシストモータが制御されるため舵角が大きいところではセルフアライニングトルクを抑制することなく自然な戻りを実現し、舵角が小さいところでのみセルフアライニングトルクを抑制して舵角が中立位置に速やかに落ち着くように制御することができる。
請求項6記載の電動パワーステアリング装置によれば、車速乗算係数記憶手段が車速に対する車速乗算係数値の関係を記憶し、車速を対応させて適切な車速乗算係数値を容易に抽出演算でき、操舵トルク乗算係数記憶手段が操舵トルクに対する操舵トルク乗算係数値の関係を記憶しているので、操舵トルクを対応させて適切な操舵トルク乗算係数値を容易に抽出演算でき、車速乗算係数値と操舵トルク乗算係数値を乗算して乗算係数値を演算し、ベース修正舵角速度に乗算してベース修正舵角速度を容易に乗算補正することができる。
請求項7記載の電動パワーステアリング装置によれば、車速加算係数記憶手段が車速に対する車速加算係数値の関係を記憶し、車速を対応させて適切な車速加算係数値を容易に抽出演算でき、操舵トルク加算係数記憶手段が操舵トルクに対する操舵トルク加算係数値の関係を記憶しているので、操舵トルクを対応させて適切な操舵トルク加算係数値を容易に抽出演算でき、車速加算係数値と操舵トルク加算係数値を乗算して加算係数値を演算し、ベース修正舵角速度に加算してベース修正舵角速度を容易に加算補正することができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図2ないし図16に基づいて説明する。
本実施の形態に係る電動パワーステアリング装置1の全体の概略後面図を図2に示す。
電動パワーステアリング装置1は、車両の左右方向(図2における左右方向に一致)に指向した略円筒状のラックハウジング2内にラック軸3が左右軸方向に摺動自在に収容されている。
ラックハウジング2の両端開口から突出したラック軸3の両端部にそれぞれジョイントを介してタイロッドが連結され、ラック軸3の移動によりタイロッドが動かされ、さらに転舵機構を介して車両の転舵輪が転舵される。
ラックハウジング2の右端部にステアリングギアボックス4が設けられている。
ステアリングギアボックス4には、ステアリングホイール(図示せず)が一体に取り付けられたステアリング軸にジョイントを介して連結される入力軸5が軸受を介して回動自在に軸支されており、図3に示すように入力軸5はステアリングギアボックス4内でトーションバー6を介して相対的なねじり可能に操舵ピニオン軸7と連結されている。
この操舵ピニオン軸7のはす歯7aがラック軸3のラック歯3aと噛合している。
したがってステアリングホイールの回動操作により入力軸5に伝達された操舵力は、トーションバー6を介して操舵ピニオン軸7を回動して操舵ピニオン軸7のはす歯7aとラック歯3aの噛合によりラック軸3を左右軸方向に摺動させる。
ラック軸3は、ラックガイドスプリング8に付勢されたラックガイド9により背後から押圧されている。
ステアリングギアボックス4の上部にはアシストモータMが取り付けられ、アシストモータMの駆動力を減速して操舵ピニオン軸7に伝達するウオーム減速機構10がステアリングギアボックス4内に構成されている。
ウオーム減速機構10は、操舵ピニオン軸7の上部に嵌着されたウオームホイール11にアシストモータMの駆動軸に同軸に連結されたウオーム12が噛合して構成されている。
アシストモータMの駆動力をこのウオーム減速機構10を介して操舵ピニオン軸7に作用させて操舵を補助する。
なお、アシストモータMには、その回転駆動軸の回転を直接検出するロータリエンコーダ、レゾルバなどの回転角センサ27が設けられている。
ウオーム減速機構10のさらに上方に操舵トルクセンサ20が設けられている。
トーションバー6の捩れをコア21の軸方向の移動に変換し、コア21の移動をコイル22,23のインダクタンス変化に変えて操舵トルクTを検出している。
なお、トーションバー6の捩れを光学的に検出するトルクセンサでもよい。
この操舵トルクをもとに制御され操舵を補助するアシストモータMは、CPUにより駆動制御されており、その操舵トルク制御装置30の概略ブロック図を図4に示す。
操舵トルクセンサ20が検出した操舵トルクTと車速センサ25が検出した車速vに基づい
て操舵アシスト制御手段31がアシストベース電流Ibを演算し出力する。
アシストベース電流Ibは、アシストモータMを駆動するベースとなる電流で、操舵トルクTが大きい程アシストベース電流Ibは大きくして操舵する者の負担を軽減するのを基本として演算され、同じ操舵トルクでも車速が高速のときより低速のときの方がハンドルは重くなるのでアシストベース電流Ibを大きくして操舵トルクを軽減する。
操舵アシスト制御手段31は、操舵トルクTと車速vから上記のことを考慮して適切なアシストベース電流Ibを演算する。
例えば、操舵トルクTに対するアシストベース電流Ibの最適な関係を所定の車速毎に予め決めておき、同関係をもとに操舵トルクTと車速vからアシストベース電流Ibを演算する。
さらに、ステアリング系の慣性トルクやモータの慣性トルクを補償する演算も加えてアシストベース電流Ibを求めるようにしてもよい。
このアシストベース電流Ibは、これから述べる舵角θに基づく修正が加えられてアシスト目標電流Ioとされ、電流フィードバック制御手段32によってこのアシスト目標電流Ioとフィードバックしたモータ電流Imとの差を0にするように制御する駆動電流Idが演算されてモータ駆動回路33に出力されて、モータ駆動回路33のPWM制御によってアシストモータMが駆動される。
アシストモータMには、モータ電流Imを検出するモータ電流検出装置26を備えるとともに、回転角センサ27を備え、アシストモータMの回転角度すなわちモータ回転数nを検出している。
この回転角センサ27が検出するモータ回転数nに基づいて実舵角θを検出する舵角演算手段34を備えている。
なお、実舵角θを直接検出する舵角センサを設けてもよい。
アシストベース電流Ibの修正は、前記図1に実線で示した楕円形状の舵角θに対する操舵トルクTの特性曲線を実現するための舵角θに基づく修正である。
そのため、アシストベース電流Ibを修正するベースとなる舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係マップを予め求めてベース修正舵角速度記憶手段35aに記憶しておき、ベース修正舵角速度演算手段35がこの関係マップに基づき前記舵角演算手段34が演算した実舵角θからベース修正舵角速度ωmbを抽出演算する。
図5に、ベース修正舵角速度記憶手段35aが記憶する舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係を示す座標を図示する。
横軸が舵角θを示し、同横軸において原点が舵角0の中立位置で、原点より右が右舵角、左が左舵角である。
そして、縦軸がベース修正舵角速度ωmbを示し、同縦軸において原点がベース修正舵角速度0であり、原点より上方が右回転方向(ハンドルを右に切る方向)で、原点より下方が左回転方向(ハンドルを左に切る方向)である。
同座標に、アシストベース電流Ibを修正するベースとなる舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係が曲線で表されている。
該関係曲線は、第2象限と第4象限に原点対称に滑らかな曲線で形成されている。
右舵角でみると、右舵角θが大きくなる程左操舵方向にベース修正舵角速度ωmbが大きくなり、舵角0から右舵角θが大きくなる初めのうちはベース修正舵角速度ωmbが急激に大きくなり、その後大きくなる割合が徐々に小さくなる曲線を描いている。
左舵角は右舵角と原点対称であり、左舵角θが大きくなる程右操舵方向にベース修正舵角速度ωmbが大きくなる。
この舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線の形状については、車速が低速の10km/hで操舵したときに、舵角に対して操舵トルクが徐々に立ち上がる理想的な特性を得る修正電流を舵角ごとに求め、この修正電流からベース修正舵角速度を逆算して決定したものである。
したがって、この舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線は、車速vおよび操舵トルクTに基づいて補正を受けて変化する。
この補正には、ベース修正舵角速度ωmbに乗算係数kを乗算して該関係曲線の形状を変える乗算補正と、加算係数Sを加算して該関係曲線を上下にシフトする加算補正とがある。
乗算補正の乗算係数kは、乗算係数演算手段36により演算され、加算補正の加算係数Sは、加算係数演算手段37により演算される。
乗算係数演算手段36は、車速vに対する車速乗算係数kvの関係をマップとして記憶する車速乗算係数記憶手段36aと、操舵トルクTに対する操舵トルク乗算係数ktの関係をマップとして記憶する操舵トルク乗算係数記憶手段36bとを備えている。
車速乗算係数記憶手段36aが記憶するマップを図6に示す。
車速vに対して車速乗算係数kvは、原点から車速vが大きくなる程大きくなり、車速10km/hで車速乗算係数kvは1.0を示し、車速vが小さいうちは急激に大きくなり、その後大きくなる割合が徐々に小さくなっている。
したがって、車速乗算係数kvは、車速10km/h未満では1.0未満の値でベース修正舵角速度ωmbを抑制する方向に働き、車速10km/h以上では1.0以上の値でベース修正舵角速度ωmbを拡大する方向に働く。
操舵トルク乗算係数記憶手段36bが記憶するマップを図7に示す。
操舵トルクTに対する操舵トルク乗算係数ktは、操舵トルクTが0(完全なハンドル手放し状態)で1.0を示し、操舵トルクTが大きくなり初めの殆ど手放し状態に相当する間は多少1.0より減少するが減少はわずかで、手放し状態を脱するあたりで急激に減少して0に近づき、その後操舵トルクTが大きくなるに従い徐々に0に益々近づく。
すなわち、操舵トルク乗算係数ktは、略手放し状態で1.0近傍の値を示し、手放し以外の状態では0に近い値を示す。
したがって、手放し状態でベース修正舵角速度ωmbの形状を概ね維持し、手放し以外の状態ではベース修正舵角速度ωmbの形状を扁平にする(舵角に対して変化しない)よう働く。
乗算係数演算手段36は、以上の車速vから求めた車速乗算係数kvと操舵トルクTから求めた操舵トルク乗算係数ktとを乗算して乗算係数kを算出する。
この乗算係数kは、ベース修正舵角速度ωmbに乗算されて乗算補正がなされる(図4の乗算補正手段38参照)。
次に、加算係数演算手段37は、操舵トルクTに対する操舵トルク加算係数Stの関係をマップとして記憶する操舵トルク加算係数記憶手段37aと、車速vに対する車速加算係数Svの関係をマップとして記憶する車速加算係数記憶手段37bとを備えている。
操舵トルク加算係数記憶手段37aが記憶するマップを図8に示す。
横軸の操舵トルクTを原点より右側を右方向に受ける右操舵トルク、原点より左側を左方向に受ける左操舵トルクを示し、縦軸が操舵トルク加算係数Stを示し、原点より上方がプラスの値で下方がマイナスの値を示す。
操舵トルクTに対して操舵トルク加算係数Stは、右操舵トルクTが0から大きくなるに従い右肩上がりに上昇し、左操舵トルクに関しては、0から大きくなるに従い左肩下がりに減少して、原点対称の曲線を形成している。
したがって、右操舵トルクが大きい程ベース修正舵角速度ωmbは上方に大きくシフトし、左操舵トルクが大きい程ベース修正舵角速度ωmbは下方に大きくシフトする。
車速加算係数記憶手段37bが記憶するマップを図9に示す。
車速vに対する車速加算係数Svは、車速0で1.2程度の値を示し、車速vが増すに従い徐々に減少して、低車速と高車速を分ける車速40km/hで0を示し、さらに上昇するとマイナスとなって徐々に減少して、−1.0を超えると殆ど減少しなくなる。
この車速加算係数Svは、先の操舵トルク加算係数Stに乗算されて、ベース修正舵角速度ωmbに加算されるので、車速40km/hに近い車速程ベース修正舵角速度ωmbのシフト量は抑制され、低車速になる程シフトが抑制されずに上方に大きくシフトし、高車速になる程シフトが抑制されずに下方に大きくシフトする。
加算係数演算手段37は、以上の操舵トルクTから求めた操舵トルク加算係数Stと車速vから求めた車速加算係数Svとを乗算して加算係数Sを算出する。
この加算係数Sは、ベース修正舵角速度ωmbに加算されて加算補正がなされる(図4の加算補正手段39参照)。
したがって、図4を参照して、ベース修正舵角速度演算手段35が舵角θからベース修正舵角速度記憶手段35aに基づき抽出演算したベース修正舵角速度ωmbに、乗算係数演算手段36が演算した乗算係数kを乗算し、次いで加算係数演算手段37が演算した加算係数Sを加算して目標舵角速度ωmを求める。
すなわち、目標舵角速度ωmは、
ωm=ωmb・k+S(=ωmb・kv・kt+St・Sv)
である。
前記舵角演算手段34が算出した舵角θは、実舵角速度演算手段40によって時間微分されて実舵角速度ωが演算される。
この実舵角速度ωに対する前記目標舵角速度ωmの偏差Δω(=ωm−ω)を偏差演算手段41により求める(図4の参照)。
一方で、前記舵角演算手段34が算出した舵角θと車速センサ25が検出した車速vとが、修正出力調整係数演算手段45に入力され、修正出力調整係数演算手段45により前記アシストベース電流Ibを修正するための修正出力(修正電流Is)を舵角θと車速vに基づいて調整する修正出力調整係数Aが演算される。
そのため、舵角θに対する修正出力調整係数Aの関係を所定の車速v毎に予め決めて関係マップとして修正出力調整係数記憶手段45aに記憶しておき、修正出力調整係数演算手段45が同関係マップに従って舵角θと車速vから修正出力調整係数Aを抽出演算する。
修正出力調整係数Aは、修正出力を調整するために、乗算補正手段46により前記実舵角速度ωに対する目標舵角速度ωmの偏差Δωに乗算して補正する係数である。
図10に、修正出力調整係数記憶手段45aが記憶する舵角θに対する修正出力調整係数Aの関係を示す座標を図示する。
該座標は、縦軸が修正出力調整係数Aを示し、横軸が舵角θを示し、同横軸において原点が舵角0の中立位置で、原点より右が右舵角、左が左舵角である。
同図10には、車速vとして低速、中速、高速の各1例を、2点鎖線,1点鎖線,実線の3曲線で示している。
車速vの如何にかかわらず舵角0の中立位置では、修正出力調整係数Aは1.0の値であり、1.0が最大値であって、常に修正出力調整係数Aは1.0以下の値であって、右舵角と左舵角について左右対称の値を示す。
修正出力調整係数Aは、偏差Δωに乗算されるものなので、1.0以下の値を示す修正出力調整係数Aが乗算されると、その乗算値Δω・Aは偏差Δωを抑制した値になり、よって修正出力調整係数Aは、偏差Δωを抑制する補正を行うものである。
図10を参照して、車速vが低速の場合(2点鎖線)には、修正出力調整係数Aは舵角0から舵角θが大きくなるにしたがい徐々に値が小さくなるが、その減少率は極めて小さく、舵角θが大きくなっても1.0より僅かに小さい程度である。
したがって、車速vが低速時には、修正出力調整係数Aは、常に1.0近傍の値を示し、この修正出力調整係数Aを乗算した乗算値Δω・Aは偏差Δωと略同じ値となり、舵角θが大きいところで偏差Δωを僅かに抑制する程度である。
車速vが高速の場合(実線)には、修正出力調整係数Aは舵角0から舵角θが大きくなるにしたがい1.0から急激に減少し、比較的小さい舵角θから減少率が小さくなり滑らかに0に至っている。
したがって、車速vが高速時には、修正出力調整係数Aは、舵角θが小さいうちから偏差Δωを抑制した補正を行い、ある舵角θより大きいところでは、修正出力調整係数Aを乗算した乗算値Δω・Aは0となって最終的に修正出力(修正電流Is)も0となってアシストベース電流Ibの修正をしないことになる。
車速vが中速の場合(1点鎖線)の修正出力調整係数Aは、上記低速の場合(2点鎖線)と高速の場合(実線)の中間の値を示す。
図10は、低速、中速、高速の代表例を1例ずつ示したもので、実際は多数の車速vについて舵角θに対する修正出力調整係数Aの関係マップを用意している。
こうして修正出力調整係数演算手段45により抽出演算された修正出力調整係数Aを、乗算補正手段46により偏差Δωに乗算した乗算値Δω・Aは、修正電流換算手段47に入力されて、修正電流換算手段47により電流に換算されて修正電流値Isとして出力される。
この電流換算は、乗算値Δω・Aに所定の換算係数を乗算することで算出可能である。
こうして求められた修正電流値Isが、前記操舵アシスト制御手段31が演算したアシストベース電流Ibに加算手段48(図4参照)により加算されてアシストベース電流Ibが修正され、アシスト目標電流Ioが得られる。
この修正されたアシスト目標電流IoによってアシストモータMが駆動制御される。
以下、実際のハンドル操作の場合について舵角θに対する操舵トルクTの特性を求めてみる。
まず、低車速(30km/h前後)の場合で、中立位置から右にハンドルを切込む操作を行った場合を図11に示す。
30km/h前後の低車速であるので、車速乗算係数kvは、1.0の3倍程度の値であり(図6参照)、切込み操舵であるので、操舵トルクは手放し以外の状態で操舵トルク乗算係数ktは、0.3程度で(図7参照)、両者を乗算した乗算係数kは1.0に近い1.0若の値を示し、ベース修正舵角速度ωmbに乗算したωmb・kもωmbより僅かに小さく、図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線の形状は余り変化せず、若干扁平に変形する程度である。
そして、右操舵方向の切込みなので、操舵トルク加算係数Stは、正のある値を示し(図8参照)、車速加算係数Svは、30km/h前後の車速なので、+0.4程度の値であり(図9参照)、両者を乗算した加算係数Sは、ある正の値となる。
したがって、ベース修正舵角速度ωmbに乗算係数kを乗算したものにこの加算係数Sを加算すると、図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線を僅かに扁平にして上方に加算係数Sだけシフトさせた目標舵角速度ωmに補正される。
図11(1)は、右舵角θに対する舵角速度ωの座標であり、舵角θに対する目標舵角速度ωmの関係曲線が実線で示してある。
図11(1)には、同時に前記実舵角速度演算手段40が演算した実舵角速度ωの舵角θに対する関係曲線を1点鎖線で示す。
図11(1)において、下に凸の目標舵角速度ωmに対して実舵角速度ωは上に凸の曲線で、小さい舵角θpで両者は交差しており、この両者の偏差Δω(=ωm−ω)に修正出力調整係数Aを乗算し、さらに修正電流換算手段47により換算係数を乗算して求めた修正電流Isを図11(2)に示す。
低車速なので、修正出力調整係数Aは1.0近傍の値を示すため、偏差Δωは抑制されず乗算値Δω・Aは偏差Δωに略等しく(Δω・A≒Δω)、修正電流Isの調整は殆ど行わないに等しい。
図11(2)は右舵角θに対する修正電流Isの変化を示したもので、切込み時には縦軸の原点より上側(正側)がアシスト方向(修正電流Isがアシストとして働く)に相当し、原点より下側(負側)がブレーキ方向(修正電流Isがブレーキとして働く)に相当する。
なお、ハンドル戻しの時は、逆で、原点より上側(正側)がブレーキ方向で、原点より下側(負側)がアシスト方向となる。
修正電流Isは、原点から舵角θpまでの舵角範囲(0<θ<θp)で正側にあって切込み時であるからアシストとして作用し、舵角θpを超える舵角範囲(θ>θp)で負側にあってブレーキとして作用する。
したがって、舵角θに対する操舵トルクTの特性は、図11(3)に示すように、修正前の特性曲線を破線で示すと、修正電流Isによる修正後は実線で示すようになる。
すなわち、ハンドルを中立位置から操舵を開始する初めの原点から舵角θpまでの舵角範囲(0<θ<θp)で、修正電流Isがアシストとして作用するので、修正前に急激に操舵トルクTが立ち上がっていたものが、修正後は緩やかに立ち上がっており、この緩やかな上昇のまま舵角θpを過ぎると修正前の操舵トルクTより大きくなっている。
前記図1に示した理想的な滑らかな楕円形状をなす特性曲線に近い特性曲線を描いており、ハンドル操作において切込みの操舵開始当初に緩やかに重みが増し、途中で急な変化もなく滑らかな操舵トルクが実現されているので、操舵する者に違和感のない自然の滑らかなハンドル操舵感を与えることができる。
なお、以上は右舵角について述べたが、左舵角も左右が逆になっただけで、同じ操舵トルクの特性曲線が得られる。
次に、高車速で右に切込む操作を行った場合を図12に示す。
高車速で切込む操舵なので、車速乗算係数kvは大きい値を示すが(図6参照)、高車速で操舵トルクが大きくなることから操舵トルク乗算係数ktが小さい値を示し(図7参照)、結局乗算係数kは、1.0よりいくらか小さい値となり、よって図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線の形状はいくらか扁平に変化する。
高車速で操舵トルクが大きくなることから操舵トルク加算係数Stは大きい値を示(図8参照)し、車速加算係数Svは、−1.0に近い負の値を示し(図9参照)、結局加算係数Sは負の比較的大きな値となり、よって図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線を扁平にして下方に加算係数Sだけシフトさせた目標舵角速度ωmに補正される(図12(1)参照)。
目標舵角速度ωmと実舵角速度ωの偏差Δω(=ωm−ω)に修正出力調整係数Aを乗算し、さらに修正電流換算手段47により換算係数を乗算して求めた修正電流値Isを図12(2)に示す。
高車速時なので、修正出力調整係数Aは、舵角0から舵角θが小さい範囲で1.0から0へ急激に減少しているので、舵角0から切込みが開始すると舵角θが小さいうちの修正電流値Isは、負の値を示してブレーキ方向に作用し、さらに切込み舵角θが大きくなると、修正電流値Isは速やかに0に近づき舵角θoで0となる。
したがって、図12(3)に示すように、修正電流Isにより修正後の舵角θに対する操舵トルクTの特性(実線)は、破線で示す修正前の特性曲線のうち舵角θの小さい切込みはじめで急激に上昇して破線で示す修正前の特性曲線を上方に越えて膨らんでおり、その後の舵角θの拡大で修正電流値Isが急激に0に近づくので、操舵トルクTも低下して舵角θoで修正前の特性曲線の水平部分に一致する。
すなわち、高車速で切込む場合は、操舵開始当初から操舵トルクTは急激に上昇した後に下降して修正前のトルクに滑らかに落ち着いていくので、ハンドル操作は初め重くして簡単に操舵されないようにしており、その後の切込みは多少軽くなるがある程度の重みが維持されてしっかりした操舵感を確保するようにしている。
次に、右操舵で切込んだ後の手放し状態でない戻し操舵が行われる場合について説明する。
戻し操舵の場合は、操向車輪が路面から受けるセルフアライニングトルクにより自然と舵角を0に近づけようとする復元力が働くので手放しでもある程度は舵角は戻るが、以下の図13および図14に示す場合は、操舵する者が操舵力を加えて戻し操作をする場合である。
図13は、低車速の場合を示している。
低車速なので、車速乗算係数kvは1.0近辺の値を示し(図6参照)、手放し以外の状態で低車速なので、操舵トルク乗算係数ktが約0.3近辺を示し(図7参照)、結局乗算係数kは、1.0よりかなり小さい値となり、よって図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線の形状は扁平に補正される。
そして、戻し操舵なので、左操舵トルクが生じており、操舵トルク加算係数Stは負の値を示し、車速加算係数Svは+0.4程度の値で、結局加算係数Sは負の値を示し、図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線を扁平にして、下方へいくらかシフトさせた目標舵角速度ωmに補正される(図13(1)参照)。
図13(1)を参照して、左操舵方向に現れる実舵角速度ωと目標舵角速度ωmは、ハンドルを戻し始める最大舵角θmax寄りの舵角θqで交差しており、両者の偏差Δω(=ωm−ω)に修正出力調整係数Aを乗算し、さらに換算係数を乗算して求めた修正電流値Isを図13(2)に示す。
低車速なので、前記したように修正出力調整係数Aは1.0近傍の値を示すため、修正電流値Isの調整は殆ど行わないに等しい。
図13(2)に示すように最大舵角θmaxでアシスト方向(負側)に大きな値を示し、舵角θが小さくなるに従い小さくなって舵角θqで0となり、以後舵角0に戻るまでブレーキ方向(正側)の値を示す。
したがって、舵角θに対する操舵トルクTの特性は、図13(3)に示すように、修正前の特性曲線を破線で示すと、修正電流Isによる修正後は実線で示すようになる。
すなわち、ハンドルを最大舵角θmaxから戻し操舵を開始する初めの舵角θqまでの舵角範囲(θq<θ<θmax)で、修正電流Isがアシストとして作用するので、修正前に急激に左操舵トルクTが増加していたものが、修正後は緩やかに左操舵トルクTが増加しており、この左操舵トルクTの緩やかな増加のまま舵角θqを過ぎると修正前の左操舵トルクTより大きくなって重み付けされる。
このように戻し操作時も、前記図1に示した理想的な滑らかな楕円形状をなす特性曲線に近い特性曲線を描いており、ハンドル操作において戻しの操舵開始当初に緩やかに重みが増し、途中で急な変化もなく滑らかな操舵トルクが実現されているので、操舵する者に違和感のない自然の滑らかなハンドル操舵感を与えることができる。
なお、図14は、高車速で戻し操舵を行った場合について示している。
目標舵角速度ωmは、図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線を扁平にして、上方へ大きくシフトさせて示されている(図14(1)参照)。
したがって、左操舵方向に現れる実舵角速度ωと目標舵角速度ωmとの偏差Δωは、舵角θの全般に亘って正の値を示すが、修正出力調整係数Aが乗算され、さらに換算係数が乗算されて求められた修正電流値Isは、高車速時の修正出力調整係数Aが舵角0から舵角θが小さい範囲で1.0から0へ急激に減少しているので、図14(2)に示すように、大きな舵角θから戻し操舵で舵角θoまでは0であり、そこからブレーキ方向(正側)に急激に大きくなって舵角0に至っている。
よって、この修正電流値Isにより修正後の舵角θに対する操舵トルクTの特性(実線)は、戻し操舵で舵角θoまでは修正前の特性曲線に沿っており、軽い戻し(左操舵方向)の操舵トルクでハンドルを戻すことができるが、舵角θoより小さくなると急に戻し操舵トルクが大きくなり操舵が重くなる。
これは、高車速時に操向車輪を中立位置に近づけようとするセルフアライニングトルクが大きく作用しており、これに戻し操舵が加わることで、勢いあまって舵角が舵角0の中立位置を通り過ぎてしまうことがあるので、特に操舵戻しの終わりにブレーキ方向に急激に大きくなる修正電流Isを作用させてセルフアライニングトルクを抑制し中立位置に速やかに落ち着くようにしたもので、この修正電流Isのため操舵が重くなっている。
次に、右操舵で切込んだ後の殆ど手放し状態で戻し操作が行われる場合について説明する。
図15は、低車速の場合を示したものである。
低車速なので、車速乗算係数kvは1.0近辺の値を示し(図6参照)、略手放し状態なので、操舵トルク乗算係数ktが約1.0を示し(図7参照)、結局乗算係数kは、1.0よりいくらか小さい値となり、よって図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線の形状は若干扁平に補正される。
そして、略手放し状態なので、操舵トルク加算係数Stは0であり(図8参照)、よって車速加算係数Svの値の如何に関わらず、加算係数Sは0となり、図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線を若干扁平にしただけで、上下のシフトはなく原点を通る目標舵角速度ωmに補正される(図15(1)参照)。
図15(1)を参照して、左操舵方向に現れる実舵角速度ωと目標舵角速度ωmの偏差Δω(=ωm−ω)に修正出力調整係数Aを乗算し、さらに換算係数を乗算して求めた修正電流値Isは、図15(2)に示す。
低車速なので、修正出力調整係数Aは1.0近傍の値を示すため、偏差Δωは抑制されず乗算値Δω・Aは偏差Δωに略等しく(Δω・A≒Δω)、修正電流Isの調整は殆ど行わないに等しい。
図15(2)に示すように、ハンドルを戻し始める最大舵角θmaxでアシスト方向(負側)に大きい値を示し、舵角θが小さくなるに従い徐々に0に近づき原点に至る上に凸の曲線で示される。
略手放し状態なので、操舵トルクTは0であるが、セルフアライニングトルクが作用してハンドルは自然と戻り舵角θは小さくなるが、ステアリング系のフリクション等で通常途中で限界となり中立位置までは戻らないが、この修正電流Isが作用することで、図15(3)に示すように、全ての舵角θで操舵トルクTが0のまま舵角0の中立位置まで強制的に舵角を戻すことができる。
図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線の形状により舵角θに対する戻り速度も適切にコントロールされる。
また、図7の操舵トルクTに対する操舵トルク乗算係数ktの関係曲線は、操舵トルクTに対して操舵トルク乗算係数ktが1.0から0近傍まで滑らかに変化しているので、ハンドルの戻し操舵において手放し以外の状態(操舵する者が戻し操舵力を加えている状態)から手放し状態への移行の際およびその逆の移行の際に、操舵トルクの急激な変化がないので、操舵する者に違和感を与えない。
なお、図16は、高車速で略手放し状態で戻し操作が行われる場合について示している。
図16(1)に示すように、目標舵角速度ωmは、図5に示す舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係曲線を多少上下に拡大し、上下のシフトはなく原点を通る曲線に補正されている。
目標舵角速度ωmは、左回転方向に現れる実舵角速度ωと舵角θrで交差しており、両者の偏差Δω(=ωm−ω)に修正出力調整係数Aを乗算し、さらに換算係数を乗算して求めた修正電流値Isは、高車速時の修正出力調整係数Aが舵角0から舵角θが小さい範囲で1.0から0へ急激に減少しているので、図16(2)に示すように、大きな舵角θから戻しで舵角θoまでは0であり、そこからブレーキ方向(正側)に増大したのち減少して原点に至っている。
したがって、舵角θoまでは修正電流Isが加わらない修正前のモータ制御とセルフアライニングトルクにより、操舵トルクTが0、すなわちハンドルに何ら操舵力を加えないで舵角を戻すため自然な動きを実現し、戻し終わりになると(舵角θ<θo)、操舵トルクTが0のまま修正電流Isがブレーキ方向に加わるので、セルフアライニングトルクを抑制し舵角が舵角0の中立位置を通り過ぎてしまうのを防止して中立位置に速やかに落ち着くようにしている。
図11ないし図16に示す例は、全て右舵角に操舵したときの場合であったが、左舵角について同じ作用効果を奏することができる。
以上の実施の形態では、アシストベース電流値に加える修正電流値Isを求めるのに、ベース修正舵角速度演算手段35により演算されたベース修正舵角速度ωmbおよび実舵角速度演算手段40により実舵角速度ωをもとにしていたが、ベース修正モータ角速度と実モータ角速度から修正電流値Isを求めるようにしてもよい。
すなわち、舵角θからベース修正モータ角速度演算手段によりベース修正モータ角速度を演算するようにし、ベース修正モータ角速度を乗算係数k´を乗算し加算係数S´を加算して目標モータ角速度を求め、一方で舵角θから実モータ角速度演算手段により実モータ角速度を演算し、目標モータ角速度と前記実モータ角速度との偏差を演算し、同偏差に修正出力調整係数A´を乗算し、さらに換算係数を乗算して修正電流値Isを求める。
舵角に対する操舵トルクの変化を示した座標である。 本発明の一実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の全体の概略後面図である。 ステアリングギアボックス内の構造を示す断面図である。 操舵トルク制御装置の概略ブロック図である。 舵角θに対するベース修正舵角速度ωmbの関係を示す座標である。 車速vに対する車速乗算係数kvの関係マップを示す図である。 操舵トルクTに対する操舵トルク乗算係数ktの関係マップを示す図である。 操舵トルクTに対する操舵トルク加算係数Stの関係マップを示す図である。 車速vに対する操舵トルク加算係数Svの関係マップを示す図である。 舵角θに対する補正出力調整係数Aの車速例ごとの関係マップを示す図である。 低車速で中立位置から右にハンドルを切込む操作を行った場合の舵角θに対する舵角速度ω,修正電流Is,操舵トルクTの変化を示す図である。 高車速で中立位置から右にハンドルを切込む操作を行った場合の舵角θに対する舵角速度ω,修正電流Is,操舵トルクTの変化を示す図である。 低車速で手放し状態でなく戻し操舵が行われた場合の舵角θに対する舵角速度ω,修正電流Is,操舵トルクTの変化を示す図である。 高車速で手放し状態でなく戻し操舵が行われた場合の舵角θに対する舵角速度ω,修正電流Is,操舵トルクTの変化を示す図である。 低車速で略手放し状態で戻し操作が行われた場合の舵角θに対する舵角速度ω,修正電流Is,操舵トルクTの変化を示す図である。 高車速で略手放し状態で戻し操作が行われた場合の舵角θに対する舵角速度ω,修正電流Is,操舵トルクTの変化を示す図である。
符号の説明
M…アシストモータ、1…電動パワーステアリング装置、2…ラックハウジング、3…ラック軸、4…ステアリングギアボックス、5…入力軸、6…トーションバー、7…操舵ピニオン軸、8…ラックガイドスプリング、9…ラックガイド、10…ウオーム減速機構、11…ウオームホイール、12…ウオーム、
20…トルクセンサ、21…コア、22,23…コイル、25…車速センサ、26…モータ電流検出装置、27…回転角センサ、
30…操舵トルク制御装置、31…操舵アシスト制御手段、32…電流フィードバック制御手段、33…モータ駆動回路、34…舵角演算手段、35…ベース修正舵角速度演算手段、35a…ベース修正舵角速度記憶手段、36…乗算係数演算手段、36a…車速乗算係数記憶手段、36b…操舵トルク乗算係数記憶手段、37…加算係数演算手段、37a…操舵トルク加算係数記憶手段、37b…車速加算係数記憶手段、38…乗算補正手段、39…加算補正手段、40…実舵角速度演算手段、41…偏差演算手段、45…修正出力調整係数演算手段、45a…修正出力調整係数記憶手段、46…乗算補正手段、47…修正電流換算手段、48…加算手段。

Claims (7)

  1. 操舵トルクおよび車速に基づきアシストベース電流値を算出する操舵アシスト制御手段を備え、前記アシストベース電流値に基づくアシスト目標電流に従ってアシストモータが駆動制御されて人力をアシストする電動パワーステアリング装置において、
    舵角を検出する舵角検出手段と、
    前記舵角を時間微分して実舵角速度を演算する実舵角速度演算手段と、
    前記舵角に基づきベース修正舵角速度を演算するベース修正舵角速度演算手段と、
    前記操舵トルクと前記車速に基づき前記ベース修正舵角速度を乗算補正する乗算係数値を演算する乗算係数演算手段と、
    前記操舵トルクと前記車速に基づき前記ベース修正舵角速度を加算補正する加算係数値を演算する加算係数演算手段と、
    前記ベース修正舵角速度に前記乗算係数値を乗算し次いで前記加算係数値を加算して目標舵角速度を演算する目標舵角速度演算手段と、
    前記目標舵角速度と前記実舵角速度との偏差を演算する偏差演算手段と、
    前記舵角と前記車速に基づき前記偏差を補正する修正出力調整係数を演算する修正出力調整係数演算手段と、
    前記偏差に前記修正出力調整係数を乗算した補正値に基づいて修正電流値を演算する修正電流演算手段と、
    前記アシストベース電流値に前記修正電流値を加えてアシスト目標電流とするアシスト目標電流演算手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記ベース修正舵角速度演算手段が、
    予め設定しておいた特定の運転状態における舵角に対するベース修正舵角速度の関係を記憶するベース修正舵角速度記憶手段を備え、
    前記ベース修正舵角速度記憶手段が記憶する舵角に対するベース修正舵角速度の関係から前記舵角に基づきベース修正舵角速度を抽出演算することを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 操舵トルクおよび車速に基づきアシストベース電流値を算出する操舵アシスト制御手段を備え、前記アシストベース電流値に基づくアシスト目標電流に従ってアシストモータが駆動制御されて人力をアシストする電動パワーステアリング装置において、
    舵角を検出する舵角検出手段と、
    前記舵角からアシストモータの実モータ角速度を演算する実モータ角速度演算手段と、
    前記舵角に基づきベース修正モータ角速度を演算するベース修正モータ角速度演算手段と、
    前記操舵トルクと前記車速に基づき前記ベース修正モータ角速度を乗算補正する乗算係数値を演算する乗算係数演算手段と、
    前記操舵トルクと前記車速に基づき前記ベース修正モータ角速度を加算補正する加算係数値を演算する加算係数演算手段と、
    前記ベース修正モータ角速度に前記乗算係数値を乗算し次いで前記加算係数値を加算して目標モータ角速度を演算する目標モータ角速度演算手段と、
    前記目標モータ角速度と前記実モータ角速度との偏差を演算する偏差演算手段と、
    前記舵角と前記車速に基づき前記偏差を補正する修正出力調整係数を演算する修正出力調整係数演算手段と、
    前記偏差に前記修正出力調整係数を乗算した補正値に基づいて修正電流値を演算する修正電流演算手段と、
    前記アシストベース電流値に前記修正電流値を加えてアシスト目標電流とするアシスト目標電流演算手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 前記ベース修正モータ角速度演算手段が、
    予め設定しておいた特定の運転状態における舵角に対するベース修正モータ角速度の関係を記憶するベース修正モータ角速度記憶手段を備え、
    前記ベース修正モータ角速度記憶手段が記憶する舵角に対するベース修正モータ角速度の関係から前記舵角に基づきベース修正モータ角速度を抽出演算することを特徴とする請求項3記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記修正出力調整係数演算手段は、
    修正出力調整係数が舵角0の中立位置で1.0の値を示し、舵角が大きくなるに従い減少する所定の関係を、車速ごとに予め定め記憶した修正出力調整係数記憶手段を備え、
    前記修正出力調整係数の舵角に対する減少率は、車速が高くなるほど大きくなる関係にあり、
    前記修正出力調整係数記憶手段が記憶する車速ごとの舵角に対する修正出力調整係数の関係から前記舵角と前記車速に基づき修正出力調整係数を抽出演算することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの項記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記乗算係数演算手段が、
    予め設定しておいた前記車速に対する車速乗算係数値の関係を記憶する車速乗算係数記憶手段と、
    予め設定しておいた前記操舵トルクに対する操舵トルク乗算係数値の関係を記憶する操舵トルク乗算係数記憶手段とを備え、
    前記車速乗算係数記憶手段が記憶する車速に対する車速乗算係数値の関係から前記車速に基づき車速乗算係数値を抽出演算し、
    前記操舵トルク乗算係数記憶手段が記憶する操舵トルクに対する操舵トルク乗算係数値の関係から操舵トルク乗算係数値を抽出演算し、
    抽出演算した車速乗算係数値と操舵トルク乗算係数値を乗算して乗算係数値を演算することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの項記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記加算係数演算手段が、
    予め設定しておいた前記車速に対する車速加算係数値の関係を記憶する車速加算係数記憶手段と、
    予め設定しておいた前記操舵トルクに対する操舵トルク加算係数値の関係を記憶する操舵トルク加算係数記憶手段とを備え、
    前記車速加算係数記憶手段が記憶する車速に対する車速加算係数値の関係から前記車速に基づき車速加算係数値を抽出演算し、
    前記操舵トルク加算係数記憶手段が記憶する操舵トルクに対する操舵トルク加算係数値の関係から操舵トルク加算係数値を抽出演算し、
    抽出演算した車速加算係数値と操舵トルク加算係数値を乗算して加算係数値を演算することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの項記載の電動パワーステアリング装置。

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