JP2010058677A - 電動パワーステアリングの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な操舵感を得ることができる電動パワーステアリングの制御装置を提供する。
【解決手段】車両の操向輪を操舵する操舵輪に作用する操舵トルクに基づいて補助トルク指令値を求める補助トルク決定手段13を備え、操向輪の操舵を補助するモータMを駆動する駆動手段16へ上記補助トルク指令値を与えてモータMに補助トルクを発生させる電動パワーステアリング2の制御装置1において、補助トルク指令値を濾過するローパスフィルタ14を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリングの制御装置に関する。
従来の電動パワーステアリングの制御装置にあっては、たとえば、車両の操向輪を操舵する操舵輪に作用する操舵トルクに基づいて補助トルク指令値を求めて、モータを駆動する駆動回路を含む電流ループへ上記補助トルク指令値を与えてモータに補助トルクを発生させるようにしている。
詳しくは、制御装置は、操舵トルクの大きさから補助トルクを得るために補助トルク演算用のマップを保有しており、当該マップを参照してマップ演算して補助トルク指令値を求めるようにしている。
そして、操舵トルクを横軸に採り、補助トルク指令値を縦軸に採ると、操舵トルクと補助トルク指令値の関係(以下、単に「操舵トルク−補助トルク指令値特性」と言う)をグラフ化すると、上記操舵トルク−補助トルク指令値特性を示す線は、操舵トルクが小さいときには傾きが小さく、操舵トルクがある程度大きくなると傾きが大きくなり、操舵トルクがある大きさを超えると補助トルク指令値が頭打ちとなるようになっており、このように補助トルク指令値を設定することで操舵状況に適した補助トルクをモータに出力させることができるようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2006−88990号公報(図2)
しかしながら、特開2006−88990号公報の技術では、操舵トルク−補助トルク指令値特性が途中に折点を持つ特性とされているので、車両運転者が操舵を行う場合に操舵トルクが上記特性の折点を通過するように変化すると、補助トルク指令値が急激に変化するので、車両運転者に違和感を覚えさせ操舵感を悪化させる虞がある。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、良好な操舵感を得ることができる電動パワーステアリングの制御装置を提供する事である。
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、車両の操向輪を操舵する操舵輪に作用する操舵トルクに基づいて補助トルク指令値を求める補助トルク決定手段を備え、操向輪の操舵を補助するモータを駆動する駆動手段へ上記補助トルク指令値を与えてモータに補助トルクを発生させる電動パワーステアリングの制御装置において、補助トルク指令値を濾過するローパスフィルタを備えたことを特徴とする。
本発明による電動パワーステアリングの制御装置によれば、操舵トルクが操舵トルク−補助トルク指令値特性における折点を跨ぐように変化してもローパスフィルタにて補助トルク指令値の急激な変化を抑制することができるので、モータが発生する補助トルクが大きく変動することが防止される。
そして、モータが発生する補助トルクが大きく変動することが防止されるので、運転者は操舵トルク変動によるショックを感じたり操舵時に違和感を覚えたりすることがなくなり、良好な操舵感を得ることができる。
さらに、操舵トルク−補助トルク指令値特性においてゲイン(傾き)を折点で一気に変更するのではなく、操舵トルクの上昇に対して徐々にゲインを変化させることで補助トルク指令値の変動を抑制することもできるが、そうするとマップにおける情報量が膨大となって、制御装置が記憶しておくべき情報量が多くなり、制御装置における記憶資源を圧迫するので、大容量の記憶手段を備えていなくてはならないなどの不利が生じるが、本発明ではローパスフィルタで補助トルク指令値を濾過するのみで補助トルク指令値の急激な変化を抑制することができるので、操舵トルク−補助トルク指令値特性を従来どおりの特性としておくことができ、マップにおける情報量を増やさずにすみ、経済性に優れる。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、一実施の形態における電動パワーステアリングの制御装置が適用される電動パワーステアリングの概略図である。図2は、一実施の形態における電動パワーステアリングの制御装置の制御ブロック図の一例を示した図である。図3は、一実施の形態における電動パワーステアリングの制御装置における操舵トルク−補助トルク指令値特性を示すマップの図である。図4は、一実施の形態の一変形例における電動パワーステアリングの制御装置の制御ブロック図の一例を示した図である。
一実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置1は、図1に示すように、図示しない車両に搭載される電動パワーステアリング2に適用されている。電動パワーステアリング2は、操舵輪3と、操舵輪3に軸4を介して連結されるピニオンギア5と、モータMと、モータMのロータに連結されるピニオンギア6と、上記各ピニオンギア5,6に歯合され各ピニオンギア5,6の回転運動により駆動されるラック7と、ラック7の両端にタイロッド8およびナックルアーム9を介して連結される操向輪W,Wとを備えて構成され、モータMが上記した制御装置1によって電流フィードバック制御されるようになっている。なお、図示はしないが、軸4の中間部に、ユニバーサルジョイント等を介装して、軸4がエンジンルーム等の空間を占拠しないようにしてもよい。
制御装置1は、図1および図2に示すように、電動パワーステアリング2に作用する外力となる操舵輪3の操舵トルクを検出するトルクセンサ10と、車両の走行速度を検出する速度センサ11と、モータMの図示しない巻線に流れる電流を検出する電流センサ12と、トルクセンサ10および速度センサ11から入力される信号を処理して補助トルク指令値を求める補助トルク決定手段としての信号処理部13と、信号処理部13で求めた補助トルク指令値を濾過するローパスフィルタ14と、ローパスフィルタ14で濾過された補助トルク指令値を補正する補正値決定手段としての補正処理部15と、電流センサ12で検知したモータMの電流の基づいてモータMを電流フィードバック制御する電流ループ16とを備えて構成されている。
そして、この制御装置1は、基本的には、操舵輪2の操舵トルクをトルクセンサ10で検出して、この操舵トルクに応じてモータMを駆動するようになっており、電動パワーステアリング2は、操舵輪3の操舵によるラック7の駆動を上記モータMが出力する補助トルクでアシストするようになっている。
なお、上記したところでは、モータMが出力する補助トルクをラックピニオン機構によってラック7の軸方向の力に変換してラック7に伝達するようにしているが、ラック7の一部を螺子軸とし、この螺子軸に螺合されるボール螺子ナットにモータMの補助トルクを伝達するようにして、上記補助トルクをラック7の軸方向の力に変換してラック7に伝達するようにしてもよい。
また、操舵輪3は、図1に示すように、その中心部に連結される軸4を介してラック7に歯合するピニオンギア5が連結されているが、軸4の途中に減速機を設けて、操舵輪3の回転速度を減速してラック7に伝達するようにしてもよい。
そして、上記した軸4の途中には、トルクセンサ10が取付けられており、このトルクセンサ10は、操舵輪3が回転操作された時の操舵トルクを検出できるようになっている。トルクセンサ10は、操舵輪3に作用するトルクを検出することができるものであればよく、具体的にはたとえば、軸4の中間に設けたトーションバーの捩れ角度を検出して、これをトルクとして電圧、電流等の信号として出力することができるようになっている。
他方、モータMとしては、種々のモータを使用することができ、電流センサ12でモータM内に設けた巻線に流れる電流を検出することができるようになっている。また、上述したところでは、モータMのシャフトにラック7に歯合するピニオンギア6を設けているが、減速機を介してモータMのロータの回転速度を減速してピニオンギア6に伝達するようにしてもよい。
そして、上述のように、この電動パワーステアリング2にあっては、操舵輪3およびモータMが操舵、駆動されると、ラック7を図1中左右方向に移動することができ、さらに、ラック7の両端はタイロッド8に連結され、タイロッド8の端部は、ナックルアーム9を介して操向輪W,Wに連結されている。したがって、上記の如くラック7が図1中左右方向に移動せしめられると、操向輪W,Wが同じ舵角で操舵されるようになっており、いわゆる、ラックピニオン式の操舵機構として構成されている。なお、上記したところでは、モータMの動力伝達をラックピニオンにて行っているが、モータMのロータを中空として内部にボール螺子ナットを設けて送り螺子機構にて軸方向に移動せしめられる螺子軸の両端にタイロッド8,8を連結するボールスクリュー式としてもよい。
戻って、制御装置1における信号処理部13は、この実施の形態の場合、図2に示すように、トルクセンサ10で検出する操舵トルクに基づいてモータMに発生が期待される補助トルクを出力させるうえで必要となる補助トルク指令値を演算し、当該補助トルク指令値を出力するようになっている。
具体的には、信号処理部13は、図3に示すように、操舵トルク−補助トルク指令値特性を示したマップを保有しており、操舵トルクの入力を受けると当該マップを参照してマップ演算によって補助トルク指令値を求める。補助トルク指令値は、信号処理部13より後段に設けた電流ループ16に入力されるようになっており、この場合、補助トルク指令値は電流指令となる。
信号処理部13は、操舵トルク−補助トルク指令値特性を示すマップを車両の速度が低速時に選択されるものと高速時に選択されるものの二つを保有しており、信号処理部13が別途速度センサ11で検出する速度が低速と高速のいずれの区分に属するかを判断していずれか一方を選択するようになっている。
したがって、この実施の形態の場合、電動パワーステアリング2にあっては、低速走行中や停車中における操舵時では軽く操舵輪3を操作できるように大きな補助トルクをモータMに出力させつつ、高速走行中における操舵時では運転者に重い操作感を与えるよう補助トルクを小さくするようにしており、車両の走行状況に適した補助トルクを発生できるようになっている。
本実施の形態にあっては、速度区分を低速と高速の二区分としているが、区分を増やして対応する操舵トルク−補助トルク指令値特性を用意するようにしてもよいし、補助トルク指令値を速度に依存させない場合には、速度センサ12を廃止するようにしてもよい。また、速度が上記の速度区分の間にある際に、当該速度を挟む速度区分における操舵トルク−補助トルク指令値特性間を線形補間することによって速度に対してより適した補助トルク指令値を得ることができるようにしてもよい。
なお、マップにおいては、操舵輪3に時計回りに作用する操舵トルクを正の値とし反時計周りの操舵トルクを負の値としているので、これに対応して補助トルク指令値も正の操舵トルクに対しては正の値を負の操舵トルクに対しては負の値を採るようになっている。また、操舵輪3の操作が無いのに、ノイズや外乱によってトルクセンサ10がこれを操舵トルクとして検知して補助トルクを発生することを防止するため、0近傍の操舵トルクに対して補助トルク指令値に不感帯を設けるようにしてもよい。
さらに、本実施の形態の制御装置1にあっては、より良好な操舵感を得るため、上記マップにおいて、車速の高低に限られず操舵トルク−補助トルク指令値特性は、操舵トルクが小さい場合には傾きが小さく、操舵トルクがある程度大きくなると傾きが大きくなり、操舵トルクがさらに大きくなると補助トルク指令値が一定となる非線形な特性を備え、図3中操舵トルクが±aおよび±bとなるときにゲインが変化する折点を備えている。
このようにして求められた補助トルク指令値は、操舵トルクが±aあるいは±bを跨いで変化する場合、操舵トルク−補助トルク指令値特性が変化するために、操舵トルクに対するゲインが急変する。
そこで、この補助トルク指令値の急激な変化を緩和するべく、補助トルク指令値を信号処理部13に後段に設置したローパスフィルタ14にて濾過するようにしており、操舵トルクが±aを跨いで変化してもローパスフィルタ14による濾過によって補助トルク指令値の変化が遅れて上記の急変が緩和されるようになっている。
なお、ローパスフィルタ14の周波数に対するゲインおよび位相の特性は、トルクセンサ10の出力からノイズを取り除くフィルタ等、制御装置1に設置されるであろう他のフィルタとの兼ね合いで、モータMの制御に適するように設定されればよいが、ローパスフィルタ14におけるカットオフ周波数については、一般的に運転者が操舵輪3を操作する際に入力される操舵トルクの周波数の最大値は5Hz程度であるので、5Hz以上であって50Hz以下の任意の値に設定しておくとよく、そうすることで補助トルク指令値の急減を抑制しつつ運転者の操舵に対するモータMの補助トルクの発生応答性を充分に確保することができる。
また、上述のように、制御装置1内であってローパスフィルタ14が設置されるパスにローパスフィルタ14以外の他のフィルタが設置される場合、ローパスフィルタ14が設置されるパスにおける周波数特性が一致するように、当該他のフィルタをローパスフィルタ14に統合するようにしてもよい。
これとは別に、この実施の形態の場合、操舵トルクの入力によって上記補助トルク指令値を補正する補正値を求める補正処理部15を備えており、この補正処理部15は、具体的には、操舵トルクを微分し、微分した操舵トルクにゲインを乗じて補正値を演算するようになっている。
そして、この補正値は、加算器17に入力され、同じく加算器17に入力される濾過後の補助トルク指令値に加算され、補助トルク指令値が補正される。補正値は、操舵トルクを微分して求められるが、操舵トルクの検出はトルクセンサ10で軸4の周方向の捩れを検出することによって行われ、上記捩れは変位なのでこれを微分すると軸4の捩れによる周方向捩れ速度が得られることになり、この補正値を補助トルク指令値に加算することによってモータMを制御するうえでは軸4に連結される操舵輪3および操向輪W,Wの振動を抑制するダンピングを得ることができるとともに、補助トルクの応答性向上することができる。
なお、特に、上記ダンピングを得る必要が無い場合には、補正処理部15における処理は不要であるので、補正処理部15のパスを廃止することも可能である。
戻って、上述のようにして、補正された補助トルク指令値は、電流ループ16に入力され、電流ループ16によってモータMに電流供給され、モータMは補助トルクを出力する。
電流ループ16は、詳しくは、電流制御部18と、モータMを駆動する駆動回路19と、電流センサ12と、モータMとで構成され、電流センサ12で検出するモータMに流れる電流をフィードバックしてモータMを駆動する。すなわち、この実施の形態の場合、電流ループ16は、補助トルク指令値の入力を受けてモータMを駆動する駆動手段とされている。
電流制御部18は、電流センサ12で検出した電流値と補助トルク指令値の偏差を演算するとともに、当該偏差から比例積分制御あるいは比例積分微分制御に則って駆動回路19へ与える制御指令を生成する。
駆動回路19は、たとえば、モータMをPWM駆動するPWM駆動回路とされており、電流制御部18からの制御指令を受け取ると、制御指令に応じたデューティ比でモータMの巻線に通電するようになっている。すなわち、電流制御部18によって生成される制御指令は、この場合、駆動回路19がPWM駆動回路とされているので、モータMの巻線に印加するデューティ比と電圧の方向を決するための指令となっている。なお、制御指令は、駆動回路19が補助トルク指令値通りにモータMを駆動できるようになっていればよいので、駆動回路19の構成に応じて適した指令とされればよい。
なお、制御装置1は、ハードウェア資源として、具体的にはたとえば、トルクセンサ10、速度センサ11および電流センサ12が出力する信号を取り込むためのA/D変換器と、モータMの制御に必要な処理に使用されるプログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)等の記憶装置と、上記プログラムに基づいた処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、上記CPUに記憶領域を提供するRAM(Random Access Memory)等の記憶装置とを備えて構成されればよく、制御装置1における信号処理部13、ローパスフィルタ14、補正処理部15、加算器17、電流ループ16における電流制御部18の各部は、CPUが上記プログラムを実行することで実現することができる。
このように構成された制御装置1では、運転者が操舵輪3を操作すると、操舵輪3に作用する操舵トルクを検知して、操舵トルクの大きさに応じて補助トルク指令値を求めて、電動パワーステアリング2におけるモータMに補助トルク指令値通りに補助トルクを発揮させて、運転者の操舵を補助するようになっているが、上述したように、操舵トルクが操舵トルク−補助トルク指令値特性における折点を跨ぐように変化してもローパスフィルタ14にて補助トルク指令値の急激な変化を抑制できるので、モータMが発生する補助トルクが大きく変動することが防止される。
そして、モータMが発生する補助トルクが大きく変動することが防止されるので、運転者は操舵トルク変動によるショックを感じたり操舵時に違和感を覚えたりすることがなくなり、良好な操舵感を得ることができる。
さらに、操舵トルク−補助トルク指令値特性においてゲイン(傾き)を折点で一気に変更するのではなく、操舵トルクの上昇に対して徐々にゲインを変化させることで補助トルクの変動を抑制することもできるが、そうするとマップにおける情報量が膨大となって、制御装置1が記憶しておくべき情報量が多くなり、制御装置1における記憶資源を圧迫するので、大容量の記憶手段を備えていなくてはならないなどの不利が生じるが、本発明ではローパスフィルタ14で補助トルク指令値を濾過するのみでゲインの急激な変化を抑制するので、操舵トルク−補助トルク指令値特性を従来どおりの特性としておくことができ、マップにおける情報量を増やさずにすみ、経済性に優れる。
また、本実施の形態では、ローパスフィルタ14で濾過するのは補正値で補正する前の補助トルク指令値であるので、補正値に起因してモータMが出力する補助トルクの応答性が損なわれることが無い。そして、この場合、補正値は操舵輪3の振動をダンピングするためのものであるため、操舵輪3の振動のダンピングをスポイルしてしまうことがない。また、本実施の形態の場合、操舵トルクを微分して補正値を求めるトルク微分制御を行うので、操舵輪3および操向輪W,Wの振動を抑制するダンピングを得ることができるとともに、補助トルクの応答性向上することができるが、補正値は、これらを目的とする以外にも、電動パワーステアリング2における操舵輪3から操向輪W,Wまでのイナーシャの影響を補償するものであってもよく、制御応答性とダンピングを目的とするものにイナーシャの補償を行うものを組み合わせて補正値を求めるようにしてもよい。いずれにしても、補正値に起因する補助トルクの応答性が損なわれないので、良好な操舵感を得ることができる。なお、制御上、補正値を別個のローパスフィルタで濾過して使用するような場合では、補正後の補助トルク指令値をローパスフィルタ14で濾過することも可能である。
また、図4に示した一実施の形態の一変形例における制御装置20のように、電動パワーステアリング2の制御応答性を向上させたり制御安定性を向上させたりする目的で、トルクセンサ10と補助トルク指令値を求める信号処理部13との間に、トルクセンサ10で検出した操舵トルクの位相を位相進み補償あるいは位相遅れ補償するフィルタ手段21を介装するような場合にあっても、信号処理部13が出力する補助トルク指令値をローパスフィルタ14で濾過することにより、モータMが出力する補助トルクの急激な変動を緩和することができる。
したがって、この一変形例における制御装置20にあっても、一実施の形態における制御装置1と同様に、モータMが発生する補助トルクが大きく変動することが防止されるので、運転者は操舵トルク変動によるショックを感じたり操舵時に違和感を覚えたりすることなくなり、良好な操舵感を得ることができる。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
一実施の形態における電動パワーステアリングの制御装置が適用される電動パワーステアリングの概略図である。 一実施の形態における電動パワーステアリングの制御装置の制御ブロック図の一例を示した図である。 一実施の形態における電動パワーステアリングの制御装置における操舵トルク−補助トルク指令値特性を示すマップの図である。 一実施の形態の一変形例における電動パワーステアリングの制御装置の制御ブロック図の一例を示した図である。
符号の説明
1,20 制御装置
2 電動パワーステアリング
3 操舵輪
4 軸
5,6 ピニオンギア
7 ラック
8 タイロッド
9 ナックルアーム
10 トルクセンサ
11 速度センサ
12 電流センサ
13 補助トルク決定手段としての信号処理部
14 ローパスフィルタ
15 補正値決定手段としての補正処理部
16 駆動手段としての電流ループ
17 加算器
18 電流制御部
19 駆動回路
21 フィルタ手段
M モータ
W 操向輪

Claims (5)

  1. 車両の操向輪を操舵する操舵輪に作用する操舵トルクに基づいて補助トルク指令値を求める補助トルク決定手段を備え、操向輪の操舵を補助するモータを駆動する駆動手段へ上記補助トルク指令値を与えてモータに補助トルクを発生させる電動パワーステアリングの制御装置において、補助トルク指令値を濾過するローパスフィルタを備えたことを特徴とする電動パワーステアリングの制御装置。
  2. 駆動手段はモータを駆動する電流ループを備え、電流ループに濾過後の補助トルク指令値を与えることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリングの制御装置。
  3. 操舵トルクから補助トルク指令値を求める補助トルク決定手段と、補助トルク指令値を補正する補正値を求める補正値決定手段とを備え、ローパスフィルタで濾過した補助トルク指令値を補正値によって補正し、補正後の補助トルク指令値を駆動手段へ与えることを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリングの制御装置。
  4. 補正値決定手段は、操舵トルクの微分値に基づいて補正値を求めることを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリングの制御装置。
  5. 操舵トルクを検出するトルクセンサが出力する信号の位相補償を行うフィルタ手段を設け、補助トルク決定手段はフィルタ手段による位相補償後の操舵トルクに基づいて補助トルク指令値を求めることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電動パワーステアリングの制御装置。
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