JP2001278572A - エレベータの非常停止装置 - Google Patents

エレベータの非常停止装置

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JP2001278572A
JP2001278572A JP2000090839A JP2000090839A JP2001278572A JP 2001278572 A JP2001278572 A JP 2001278572A JP 2000090839 A JP2000090839 A JP 2000090839A JP 2000090839 A JP2000090839 A JP 2000090839A JP 2001278572 A JP2001278572 A JP 2001278572A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 力行運転中に非常停止した場合に、かご6
の減速度が過大とならないエレベータの非常停止装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 巻上機1の回転軸4を複数台のブレーキ
装置11〜13で制動させてかご6を停止させるように
したエレベータであって、非常停止信号が発せられる
と、かご6の現在位置から運転方向前方の終端階9まで
の残距離でかご6を停止させるために必要な非常停止ト
ルクTSを算出し、更に、かご6を静止状態で保持する
ために必要な静止保持トルクTLとを算出し、そのうち
のいずれか大きい方を選択して所要制動トルクTとし、
この所要制動トルクTを最少台数のブレーキ装置11〜
13で発生させてかごを非常停止させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エレベータの非
常停止装置に係り、特に非常停止させるときのかごの減
速度を軽減させた非常停止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータのブレーキ装置は、一般に電
磁ブレーキが使用され、巻上機の回転軸に直結されたブ
レーキ車にばねでブレーキシューを押圧し、ブレーキ車
の外周面とブレーキライニングとの摩擦力により回転軸
を制動させてかごを停止させるようになっている。ま
た、ブレーキ装置を開放させるには、ブレーキコイルを
付勢して磁気力によりばねに抗してブレーキシューの押
圧を解き、ブレーキ車を開放するようになっている。
【0003】ここで、上記ブレーキ装置は、通常一組装
備されるが、より安全性を高めるために個別に動作し得
る二組の電磁ブレーキを備えたものもあり、一般に、ダ
ブルブレーキと称呼されている。図5は、例えば特開平
3−243576号公報に開示された従来のエレベータ
の制動装置で、特にダブルブレーキを示す。即ち、巻上
機1のシーブ3には主索5が捲き掛けられており、この
主索5にかご6とつり合重り7が釣瓶状に吊持されてい
る。シーブ3は回転軸4を介して電動機2に直結されて
おり、回転軸4にはブレーキ車10が固着されている。
図6において、かご6が停止いる時は、ブレーキ制御手
段41が開放されて、ブレーキコイル11b及び12b
は、いずれも消勢されている。ブレーキシュー11a及
び12aは、それぞればね(図示しない。)によって押
圧されてブレーキ車11に圧接し、回転軸4を静止させ
る。
【0004】かご6を昇降させる場合は、ブレーキ制御
手段41が閉成し、ブレーキコイル11b及び12bが
直流電源40によって付勢されてプランジャ11c及び
12cを吸引し、ばねに抗してブレーキシュー11a及
び12aを後退させてブレーキ車11を開放すると共
に、電動機2が付勢されてかご6を目的階へ向けて昇降
駆動する。かご6が目的階に近付くと電動機2はかご6
を減速させ、更に着床停止させると、電動機2への電源
が遮断されると共に、ブレーキ制御手段41が開放され
てブレーキ装置12及び13によってかご6は静止す
る。なお、ブレーキコイル11b及び12bと並列に接
続されたダイオード42と抵抗43の直列接続からなる
回路は、開放時のブレーキ制御手段41を保護するため
の放電回路である。
【0005】ところで、かご6が全負荷上昇運転してい
るときに、何らかの異常が発生して安全回路が作動した
とすると、非常停止信号が発せられて電動機2への給電
が遮断されると同時にブレーキ制御手段41が開放され
てブレーキコイル11b及び12bも消勢される。この
ため、かご6は、かご6側とつり合重り7側との不平衡
荷重、ブレーキ装置12および13による制動力及び慣
性能率により決定される減速度αで急停止する。即ち、 α=K・(TS+TL)/J (m/s2) (1) ここで、K:巻上機1における減速比及びシーブ3の直
径から決まる係数、J:慣性能率(Kg・m2)、T
S:ブレーキトルク(N・m)で、非常停止トルクとも
いう。TL:かご6側とつり合重り7側との不平衡荷重
によって決まる負荷トルク(N・m)で、 TL=K・(WL−WC) (N・m) となる。但し、WL:かご6側の重量(N)、WC:つ
り合重り7側の重量(N)とする。
【0006】ブレーキ装置12及び13の制動力の設定
基準としては、安全上の観点から、 1.定員以上乗り込んだ状態でもかご6を静止保持でき
ること。 2.走行方向の負荷が負となる、いわゆる回生運転中に
非常停止した場合に、終端階で突上げ又は突下げを起こ
さないこと。である。
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、かご
6の軽量化や回転軸4周りの低慣性能率化が進んでお
り、これにより電動機2や制御装置の容量低減や省エネ
ルギー化が図られている。しかしながら、上記基準を満
たすように制動力を設定すると、走行方向の負荷が正と
なる、いわゆる力行運転中に非常停止した場合に、かご
6の減速度が過大となって乗客に不快感を与える、とい
う問題があった。
【0007】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、安全上必要とされる上記設定基準
1及び2に加えて、乗り心地の観点から、ブレーキ装置
の制動力に上限を設定して力行運転中に非常停止した場
合に、かごの減速度が過大とならないエレベータの非常
停止装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るエレベー
タの非常停止装置は、かごとつり合重りとを釣瓶状に吊
持する主索が巻き掛けられた巻上機の回転軸を複数台の
ブレーキ装置で制動させてかごを停止させるようにした
エレベータにおいて、非常停止信号が発せられると、か
ごの現在位置から運転方向前方の終端階までの残距離で
かごを停止させるために必要な非常停止トルクを算出
し、更に、かごを静止状態で保持するために必要な静止
保持トルクとを算出し、そのうちのいずれか大きい方を
選択して所要制動トルクとし、この所要制動トルクを最
少台数のブレーキ装置で発生させてかごを非常停止させ
るようにしたものである。
【0009】請求項2に係るエレベータの非常停止装置
は、かごが停止した後は、全台数のブレーキ装置で回転
軸を静止させるようにしたものである。
【0010】請求項3に係るエレベータの非常停止装置
は、平常運転でかごが目的階の着床ゾーンに到着したと
き、全台数のブレーキ装置で回転軸を静止させるように
したものである。
【0011】請求項4に係るエレベータの非常停止装置
は、抵抗器を有する放電回路が並列に接続されたブレー
キコイルを消勢することにより複数台のブレーキ装置を
作動させて、かごとつり合重りとを釣瓶状に吊持する主
索が巻き掛けられた巻上機を制動させ、かごを停止させ
るようにしたエレベータにおいて、非常停止信号が発せ
られると、かごの現在位置から運転方向前方の終端階ま
での残距離でかごを停止させるために必要な非常停止ト
ルクを算出し、更に、かごを静止状態で保持するために
必要な静止保持トルクも併せて算出し、そのうちのいず
れか大きい方を選択して所要制動トルクとし、非常停止
信号が発せられると、全台数についてブレーキコイルへ
の電力供給を遮断すると共に、このうち所要制動トルク
を発生するのに必要最少台数のブレーキ装置を選択し、
放電回路の抵抗器の抵抗値を高く設定して早急に作動さ
せてかごを非常停止させ、残余の上記ブレーキ装置の抵
抗値は低く設定して作動を遅延させるようにしたもので
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1から図3は、
この発明の実施の形態1を示す。図1において、1は巻
上機、2はこの巻上機1を駆動する電動機、3は巻上機
1のシーブ、4は電動機1とシーブ3を直結する回転
軸、5はシーブ3に巻き掛けられた主索、6は主索5に
係止されてつり合重り7と共に釣瓶状に吊持されたか
ご、8は昇降路の頂部とピットに取り付けられた滑車8
a及び8bに巻き掛けられ、途中かご6に係止されてた
ロープ8cによって駆動されてかご6の速度を検知する
調速機、9は終端階である最下階である。
【0013】10は回転軸4に固着されたブレーキ車で
ある。11はブレーキ装置で、ブレーキ車10にばね
(図示しない。)でブレーキシュー11aを押圧し、ブ
レーキ車10の外周面とブレーキライニングとの摩擦力
によりブレーキトルクT1で回転軸4を制動させてかご
6を停止させ、ブレーキコイル11bを付勢することに
より、磁気力によりばねに抗してプランジャ11cを吸
引してブレーキシュー11aの押圧を解き、ブレーキ車
を開放してかご6を昇降可能する。12及び13もブレ
ーキ装置11と同様のブレーキ装置で、12a及び13
aはブレーキシュー、12b及び13bはブレーキコイ
ル、12c及び13cはプランジャで、それぞれブレー
キトルクT2及びT3を発生させる。ブレーキ装置11
から13は、いわゆるトリプルブレーキを構成する。
【0014】17は調速機8に直結されて回転してかご
6の移動距離に応じたパルス信号を発生するパルス発生
器である。18は単位時間当りの上記パルス信号数から
かご6の速度を検出するかご速度検出器、19は上記パ
ルス信号を計数してかご6の位置を検出するかご位置検
出器、20はパルス発生器17から異なるパルス信号を
発生させ、両者の位相差からかご6の運転方向を検知す
るかご運転方向検出器である。
【0015】21は非常停止信号によって作動してかご
6の現在位置から運転方向前方の終端階9までの残距離
0を算出する残距離算出手段、22はかご6の上に取
り付けられた秤装置22aによって検出されたかご6側
の総重量WLに基いてつり合重り7側WCとの不平衡荷
重を算出し、更にこの不平衡荷重によって回転軸4に生
じる負荷トルクTLを算出する負荷トルク算出手段であ
る。なお、かご6の位置変動による主索5の不平衡荷重
も考慮される。即ち、 TL=K・(WL−WC) (N・m) (2) 但し、K:巻上機1における減速比及びシーブ3の直径
から決まる係数、WL:かご6側の重量(N)、WC:
つり合重り7側の重量(N)とする。従って、WL=W
La+WLb (N) となる。但し、W
La:かご重量(N)、WLb:かご6側ロープ重量
(N)である。また、WC=WCa+WCb
(N) となる。但し、WCa:つり合重り重量
(N)、WCb:おもり7側ロープ重量(N)である。
【0016】23はかご6を残距離S0で停止させるた
めに必要な減速度αを算出する減速度算出手段である。
即ち、 α=(V0+V12/{2×(S0−S1)} (m/S2) (3) 但し、V0:給電遮断時の初速度(m/S)、V1:給電
遮断からブレーキ装置11〜13が作動する間の増速度
(m/S)で、下記式で算出され。 V1=K・(TL/J)・td 但し、td:給電遮断からブレーキ装置11〜13が作
動するまでの時間(s)である。S0:給電遮断時の残
距離(m)、S1:給電遮断からブレーキ装置11〜1
3が作動するまでの間の走行距離(m)で、下記式で表
される。 S1=∫Td{V0+K・(TL/J)・t}dt
【0017】24は上記減速度でかご6を停止させるた
めに必要な非常停止トルクTSを算出する非常停止トル
ク算出手段で、減速度算出手段による減速度αと負荷ト
ルクTLとから、上記(1)式によって TS=(α/K)・J−TL (N・m) となる。25は負荷トルクTLに抗してかご6を静止状
態で保持するために必要な静止保持トルクを算出する静
止保持トルク算出手段で、上記負荷トルクTLに対して
安全係数を乗じた値としてもよいが、ここでは上記負荷
トルクTLとする。26は上記非常停止トルクTSと上
記静止保持トルクTLのうちのいずれか大きい方を選択
して所要制動トルクTとする所要制動トルク算出手段、
27は上記所要制動トルクTを発生することを前提とし
て上記ブレーキ装置11、12及び13から必要最少台
数を選択してブレーキコイル11b〜13bを消勢して
制動トルクを作用させてかご6を非常停止させるブレー
キ制御手段である。
【0018】図2において、271はブレーキ制御手段
27の常開の出力接点で、ブレーキコイル11bを付勢
する。同様に、272はブレーキコイル12bを、ま
た、273はブレーキコイル13bをそれぞれ付勢する
ブレーキ制御手段27の出力接点である。なお、出力接
点271は、所要制動トルクTの大小に拘わらず、非常
停止信号によって開放されてブレーキコイル11bを消
勢する。出力接点272は、所要制動トルクTがブレー
キ装置11のブレーキトルクT1を上回ったときに開放
されてブレーキコイル12bを消勢する。出力接点27
3は、所要制動トルクTがブレーキ装置11と12の合
計のブレーキトルク(T1+T2)を上回ったときに開
放されてブレーキコイル13bを消勢する。D1はダイ
オード、R1は抵抗で、ブレーキコイル11bと並列に
接続されて放電回路を構成し、消勢時にブレーキ制御手
段27の出力接点を保護するものである。ダイオードD
2と抵抗R2の直列回路、及びダイオードD3と抵抗R
3の直列回路も同様である。
【0019】次に、動作について説明する。かご6に運
転指令が出されていない状態では、ブレーキ装置11〜
13は、いずれもブレーキコイル11b〜13bが消勢
されて制動力を発生し、かご6を所定位置に停止させて
いる。この状態で、呼びが発生して運転指令が出される
と、ブレーキ制御装置27の出力接点271〜273が
閉成して、ブレーキコイル11b〜13bが付勢されて
制動力が解除される。次いで、電動機2に電力が供給さ
れ、かご6は目的階へ向けて昇降駆動される。かご6が
目的階に着床して停止すると、電動機2への給電が停止
されると共に、ブレーキ制御手段27の出力接点271
〜273が開放される。このため、ブレーキコイル11
b〜13bが消勢されて、制動力が発生し、回転軸4は
制止される。このようにして、呼びに応答してかご6は
昇降運転を継続する。
【0020】ところで、かご6が全速力で上昇している
ときに、何らかの異常が発生して非常停止信号が発せら
れたとする。電動機2への給電が遮断されると共に、か
ご速度(V0+V1)と運転方向前方の終端階までの残距
離(S0−S1)と負荷トルクTLに基いて残距離(S0
−S1)でかご6を停止させるに必要な減速度αが算出
され、更に、非常停止トルク算出手段24によって減速
度αで減速するために必要な非常停止トルクTSが算出
される。また、静止保持トルク算出手段25では、かご
6を静止状態で保持するために必要な静止保持トルクT
Lが算出され、更に、所要制動トルク算出手段26で非
常停止トルクTSと静止保持トルクTLのうちのいずれ
か大きい方を選択して所要制動トルクTとされる。
【0021】上記所要制動トルクTがブレーキ装置11
の制動トルクT1以下の場合は、ブレーキ制御手段27
は、図3のモード1を選択して出力接点271のみを開
放して、制動トルクT1でかご6を減速停止させる。同
様に、T1<T≦(T1+T2)の場合は、モード2を
選択して、出力接点271と272を開放して、制動ト
ルク(T1+T2)でかご6を減速停止させる。更に、
(T1+T2)<Tの場合は、モード3を選択して、出
力接点271〜273を開放して、制動トルク(T1+
T2+T3)でかご6は減速停止させる。なお、かご6
が停止したことをかご速度検出手段18によって検出さ
れた場合は、ブレーキ装置11〜13の全台数で回転軸
4を制動させる。
【0022】上記実施の形態1によれば、所要制動トル
クTに応じてブレーキ装置11〜13を選択的に作動さ
せてかご6を非常停止させるようにしたので、力行運転
中に非常停止させる場合でも、かごの減速度が過大とな
ることはない。また、所要制動トルクTは、かご6を静
止状態で保持するために必要な静止保持トルクTLを下
回ることがないので、安全性は確保される。なお、上記
実施の形態1では、3台のブレーキ装置11〜13を使
用するものとしたが、4台以上であってもよい。
【0023】実施の形態2.図4は実施の形態2を示
す。この実施の形態2では、非常停止信号が発せられた
ならば、所要制動トルクTの大小に応じてブレーキトル
クの発生時点を変動させるようにしたものである。図
中、図1から3と同符号は、同一又は同内容を示すし、
270は、非常停止信号の発生と共に開放するブレーキ
制御手段27の常開の出力接点、D01〜D03は各ブ
レーキコイル11b〜13bの放電回路が相互に干渉す
るのを防止するための逆流阻止用のダイオードである。
r2は抵抗R2と直列に接続された抵抗で、ブレーキコ
イル12bのインダクタンスL分と共に所定の時定数で
放電回路を構成する。272bは抵抗R2を短絡するブ
レーキ制御手段27の常閉の出力接点で、出力接点27
0の閉成によって瞬時開放し、出力接点270の開放に
よって選択的に遅延して閉成して抵抗R2を短絡して抵
抗r2を放電抵抗とする放電回路を形成してブレーキコ
イル12bによる励磁を継続させて、ブレーキ装置12
の作動を遅らせる。r3もブレーキコイル12bに対し
て、抵抗r2と同様の機能を有する。273bは、出力
接点272bと同様の機能を有するブレーキ制御手段2
7の常閉の出力接点である。
【0024】次に動作について説明する。非常停止信号
が発せられた場合に、所要制動トルクTがブレーキトル
クT1以下の場合は、ブレーキコイル11bは出力接点
270の開放と同時に消勢されるが、出力接点272b
と273bは直ちに閉成されて放電回路を構成し、ブレ
ーキコイル12b及び13bには電流が継続して流れて
作動が遅延する。このため、かご6は制動トルクT1で
減速停止する。同様に、T1<T≦(T1+T2)の場
合は、図3のモード2を選択して、出力接点272bが
開放のままとなり、出力接点270の開放と同時にブレ
ーキコイル11b及び12bが消勢して、制動トルク
(T1+T2)でかご6を減速停止させる。更に、(T
1+T2)<Tの場合は、モード3を選択して、出力接
点272b及び273bが開放のままとなり、かご6は
制動トルク(T1+T2+T3)で減速停止する。な
お、かご6が停止したことをかご速度検出手段18によ
って検出された場合は、ブレーキ装置11〜13の全台
数で回転軸4を制動させる点は、上記実施の形態1と同
様である。。
【0025】上記実施の形態2によっても、上記実施の
形態1と同様に所要制動トルクTに応じてブレーキ装置
11〜13を選択的に作動させてかご6を非常停止させ
るようにしたので、力行運転中に非常停止させる場合で
も、かご6の減速度が過大となることはない。また、所
要制動トルクTは、かご6を静止状態で保持するために
必要な静止保持トルクTLを下回ることがないので、安
全性は確保される。更に、ブレーキコイル12b及び1
3bの放電電流で作動を遅らせるようにしたので、停電
の場合でも、かご6の減速度が過大となることはない。
【0026】
【発明の効果】この発明は上記のとおり構成されている
ので、以下の効果を奏する。請求項1に係るエレベータ
の非常停止装置は、かごとつり合重りとを釣瓶状に吊持
する主索が巻き掛けられた巻上機の回転軸を複数台のブ
レーキ装置で制動させてかごを停止させるようにしたエ
レベータにおいて、非常停止信号が発せられると、かご
の現在位置から運転方向前方の終端階までの残距離でか
ごを停止させるために必要な非常停止トルクを算出し、
更に、かごを静止状態で保持するために必要な静止保持
トルクとを算出し、そのうちのいずれか大きい方を選択
して所要制動トルクとし、この所要制動トルクを最少台
数のブレーキ装置で発生させてかごを非常停止させるよ
うにしたものである。このため、力行運転中に非常停止
させる場合でも、かごの減速度が過大となることはな
い、という効果を奏する。また、所要制動トルクは、静
止保持トルクを下回ることがないので、安全性は確保さ
れる、という効果も併せて奏する。
【0027】請求項2に係るエレベータの非常停止装置
は、かごが停止した後は、全台数のブレーキ装置で回転
軸を静止させるようにしたものである。このため、安全
性を確保することができる、という効果を奏する。
【0028】請求項3に係るエレベータの非常停止装置
は、平常運転でかごが目的階の着床ゾーンに到着したと
き、全台数のブレーキ装置で回転軸を静止させるように
したものである。通常運転時は、かごが停止した後にブ
レーキ装置が作動するので、全台数のブレーキ装置で回
転軸を静止させても乗り心地を害することはなく、ま
た、安全性を確保することができる、という効果を奏す
る。
【0029】請求項4に係るエレベータの非常停止装置
は、抵抗器を有する放電回路が並列に接続されたブレー
キコイルを消勢することにより複数台のブレーキ装置を
作動させて、かごとつり合重りとを釣瓶状に吊持する主
索が巻き掛けられた巻上機を制動させ、かごを停止させ
るようにしたエレベータにおいて、非常停止信号が発せ
られると、かごの現在位置から運転方向前方の終端階ま
での残距離でかごを停止させるために必要な非常停止ト
ルクを算出し、更に、かごを静止状態で保持するために
必要な静止保持トルクも併せて算出し、そのうちのいず
れか大きい方を選択して所要制動トルクとし、非常停止
信号が発せられると、全台数についてブレーキコイルへ
の電力供給を遮断すると共に、このうち所要制動トルク
を発生するのに必要最少台数のブレーキ装置を選択し、
放電回路の抵抗器の抵抗値を高く設定して早急に作動さ
せてかごを非常停止させ、残余の上記ブレーキ装置の抵
抗値は低く設定して作動を遅延させるようにしたもので
ある。このものにあっても、上記と同様の効果を奏する
と共に、特に、停電時にブレーキ装置によってかごが制
止する場合でも、減速度が過大となることはない、とい
う効果も併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるエレベータ
の非常停止装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】 この発明の実施の形態1におけるエレベータ
の非常停止装置の要部の電機回路接続図。
【図3】 この発明の実施の形態1における説明用図。
【図4】 この発明の実施の形態2におけるエレベータ
の非常停止装置の要部の電機回路接続図。
【図5】 従来のエレベータの非常停止装置の全体構成
を示すブロック図。
【図6】 従来のエレベータの非常停止装置の要部の電
機回路接続図。
【符号の説明】
1 巻上器、 2 電動機、 3 シーブ、 4 回転
軸、 5 主索、 6かご、 7 つり合重り、 8
調速機、 9 終端階、 10 ブレーキ車、 11
プレーキ装置、 11b プレーキコイル、 12 プ
レーキ装置、12b プレーキコイル、 13 プレー
キ装置、 13b プレーキコイル、 17 パルス発
生器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 かごとつり合重りとが主索に係止されて
    釣瓶状に吊持されたエレベータの非常停止装置におい
    て、上記主索が巻き掛けられた巻上機の回転軸を制動さ
    せて上記かごを停止させる複数台のブレーキ装置と、非
    常停止信号によって作動して上記かごの位置から運転方
    向前方の終端階までの残距離を算出する残距離算出手段
    と、上記かごを上記残距離で停止させるために必要な非
    常停止トルクを算出する非常停止トルク算出手段と、上
    記かごを静止状態で保持するために必要な静止保持トル
    クを算出する静止保持トルク算出手段と、上記非常停止
    トルクと上記静止保持トルクのうちのいずれか大きい方
    を選択して所要制動トルクとする所要制動トルク算出手
    段と、上記所要制動トルクを発生する限りにおいて必要
    最少台数の上記ブレーキ装置を選択して作動させて上記
    かごを非常停止させるブレーキ制御手段とからなるエレ
    ベータの非常停止装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキ制御手段は、かごが停止した後
    は、全台数のブレーキ装置で回転軸を静止させるものと
    した請求項1に記載のエレベータの非常停止装置。
  3. 【請求項3】 ブレーキ制御手段は、平常運転でかごが
    目的階の着床ゾーンに到着したとき、全台数のブレーキ
    装置で回転軸を静止させるものとした請求項1に記載の
    エレベータの非常停止装置。
  4. 【請求項4】 かごとつり合重りとが主索に係止されて
    釣瓶状に吊持されたエレベータの非常停止装置におい
    て、抵抗器を有する放電回路が並列に接続されたブレー
    キコイルが消勢されることにより作動して上記主索が巻
    き掛けられた巻上機の回転軸を制動させて上記かごを停
    止させる複数台のブレーキ装置と、非常停止信号によっ
    て作動して上記かごの位置から運転方向前方の終端階ま
    での残距離を算出する残距離算出手段と、上記かごを上
    記残距離で停止させるために必要な非常停止トルクを算
    出する非常停止トルク算出手段と、上記かごを静止状態
    で保持するために必要な静止保持トルクを算出する静止
    保持トルク算出手段と、上記非常停止トルクと上記静止
    保持トルクのうちのいずれか大きい方を選択して所要制
    動トルクとする所要制動トルク算出手段と、上記非常停
    止信号によって全台数の上記ブレーキ装置の上記コイル
    への電力供給を遮断し、このうち上記所要制動トルクを
    発生する限りにおいて必要最少台数の上記ブレーキ装置
    を選択し、上記放電回路の上記抵抗器の抵抗値を高く設
    定して早急に作動させて上記かごを非常停止させ、残余
    の上記ブレーキ装置の抵抗値は低く設定して作動を遅延
    させるブレーキ制御手段とからなるエレベータの非常停
    止装置。
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