JP2001270997A - 難燃性有機樹脂組成物 - Google Patents
難燃性有機樹脂組成物Info
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Abstract
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)芳香族環含有有機樹脂100重量
部と(B)平均分子式:(R1 3SiO1 /2)a(R2 2SiO
2/2)b(R3SiO3/2)c(SiO4 /2)d(R4O1 /2)e(HO1
/2)f(式中、R1、R2、R3は炭素原子数1〜12のア
ルキル基、炭素原子数1〜12のアルケニル基、炭素原
子数6〜12のアリ−ル基からなる群から選ばれる一価
炭化水素基であり、R1とR2とR3を合計した全一価炭
化水素基中のアリ−ル基の含有量が15〜100モル%
の範囲にあり、R4はアルキル基である。a、b、cは
正数であり、d、eおよびfは0または正数である。)
で示され、重量平均分子量が300以上10,000未
満である分岐状オルガノポリシロキサン0.01〜50
重量部からなることを特徴とする難燃性有機樹脂組成
物。
Description
脂と分岐状オルガノポリシロキサンからなる難燃性有機
樹脂組成物に関する。
ニレンエ−テル樹脂に代表される芳香族環を有する有機
樹脂は、機械的強度、電気的特性等に優れるので、エン
ジニアリングプラスチックとして、OA機器、電気・電
子機器、自動車、建築・土木等の分野で使用されてい
る。これらの有機樹脂は、火災防止の観点から難燃化さ
れている場合が多い。従来、かかる有機樹脂を難燃化す
る方法としては、これらの有機樹脂に塩素原子や臭素原
子を含有する化合物を混和する方法が採用されてきた。
ところが、この種の化合物を配合した有機樹脂組成物
は、燃焼時に大量の黒煙を発生したり、人体に有害なガ
スあるいは金属等を腐食するガスを発生するという欠点
があった。そのため、人体に有害なガスを発生しない難
燃性樹脂組成物が多数提案されている。
は、芳香族ポリカーボネート樹脂に、エポキシ基含有シ
ランとフェニル基含有シランを加水分解処理して得られ
たエポキシ基とフェニル基を含有するシリコ−ン樹脂を
配合してなる組成物が提案されている。しかし、この組
成物はエポキシ基の存在により、耐熱性が低下したり、
変色したりするという問題点があった。また、特開平1
0−139964号公報では芳香族ポリカーボネート樹
脂に2官能性シロキサン単位(D単位)と3官能性シロ
キサン単位(T単位)からなり、重量平均分子量が1
0,000を超える高分子量のシリコ−ン樹脂を配合し
たポリカーボネート組成物が提案されている。しかし、
この組成物に使用されるシリコーン樹脂は分子量の高い
シリコ−ン樹脂であるので、このものを製造することは
容易ではなかった。また、得られる難燃性ポリカーボネ
ート樹脂組成物は成形性と難燃性が必ずしも満足できる
ものとは言えず、用途によっては必ずしも満足できるも
のではなかった。また、特開平11−140294号公
報では、芳香族ポリカーボネート樹脂にフェニル基を含
有する2官能性シロキサン単位(D単位)と3官能性シ
ロキサン単位(T単位)からなるシリコ−ン樹脂を配合
した難燃性ポリカーボネート樹脂組成物が提案されてい
る。また、特開平11−222559号公報では、芳香
族ポリカーボネート樹脂にフェニル基とアルコキシ基を
含有する2官能性シロキサン単位(D単位)と3官能性
シロキサン単位(T単位)からなるシリコ−ン樹脂を配
合した難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が提案
されている。しかし、これらの芳香族ポリカーボネート
樹脂組成物はその成形性と難燃性が十分とはいえず、用
途によっては満足できるものではなかった。さらに、特
開平11−140329号公報では、芳香族ポリカーボ
ネート樹脂に、フェニル基とアルコキシ基を含有する2
官能性シロキサン単位(D単位)と3官能性シロキサン
単位(T単位)からなり1官能性シロキサン単位(M単
位)を含むシリコーン樹脂とシリカ粉末とからなる難燃
性ポリカーボネート樹脂組成物が提案されている。しか
し、この芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、シリカ
粉末を配合する必要性があり、製造工程が煩雑である等
の問題点があった。
点を解消するために鋭意検討した結果、芳香族環含有有
機樹脂に特定の分岐状オルガノポリシロキサンを配合す
れば、成形性と難燃性の両方が著しく向上することを見
出して本発明に到達した。即ち、本発明の目的は、成形
性および難燃性に優れた有機樹脂組成物を提供すること
にある。
環含有有機樹脂100重量部と(B)平均分子式:(R1
3SiO1/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3SiO3/2)c(SiO
4/2)d(R4O1/2)e(HO1/2)f(式中、R1、R2、R3は
炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12
のアルケニル基、炭素原子数6〜12のアリ−ル基から
なる群から選ばれる一価炭化水素基であり、R1とR2と
R3を合計した全一価炭化水素基中のアリ−ル基の含有
量が15〜100モル%の範囲にあり、R4はアルキル
基である。a、b、cは正数であり、d、eおよびfは
0または正数である。)で示され、重量平均分子量が3
00以上10,000未満である分岐状オルガノポリシ
ロキサン0.01〜50重量部とからなることを特徴と
する難燃性有機樹脂組成物に関する。
される(A)成分の芳香族環含有有機樹脂としては、芳
香族ポリカーボネート樹脂およびそのアロイ、ポリフェ
ニレンエ−テル樹脂およびそのアロイ、ポリアリレ−ト
樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレ−ト
樹脂、ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂等の芳香族ポリ
エステル樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミドイミ
ド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスチレン
樹脂、高衝撃ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂
等のスチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂;ノボラック型エ
ポキシ樹脂,ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂等の熱硬化性樹脂が例示される。これらの中で
も、熱可塑性樹脂、特に、芳香族ポリカーボネート樹脂
およびそのアロイが好ましく用いられる。
ルガノポリシロキサンは、本発明の特徴となる成分であ
り、(A)成分に難燃性を付与する働きをする、また成
形性を向上させる働きをする。かかる(B)成分は、 (B)平均分子式:(R1 3SiO1/2)a(R2 2SiO2/2)b
(R3SiO3/2)c(SiO4/2)d(R4O1/2)e(HO1/2)
f(式中、R1、R2、R3は炭素原子数1〜12のアルキ
ル基、炭素原子数1〜12のアルケニル基、炭素原子数
6〜12のアリ−ル基からなる群から選ばれる一価炭化
水素基であり、R1とR2とR3を合計した全一価炭化水
素基中のアリ−ル基の含有量が15〜100モル%の範
囲にあり、R4はアルキル基である。a、b、cは正数
であり、d、eおよびfは0または正数である。)で示
され、重量平均分子量が300以上10,000未満で
ある分岐状オルガノポリシロキサンである。上式中、炭
素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基が例示され、これらの中でもメチル基、エチル基
およびイソプロピル基が好ましい。炭素数1〜12のア
ルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基
が例示される。炭素数1〜12のアリ−ル基としては、
フェニル基、ナフチル基、トリル基が例示され、これら
の中でもフェニル基が好ましい。炭素数1〜12のアル
コキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロピ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基が例示され
る。
一価炭化水素基中のアリール基の含有量が15〜100
モル%であることが必要であり、30〜100モル%で
あることが好ましく、50〜100モル%であることが
さらに好ましく、60〜100モル%であることが最も
好ましい。特に、R3のアリール基の含有量が重要であ
り、R1とR2とR3を合計した全一価炭化水素基中のア
リール基の含有量が30〜100モル%であることが好
ましく、50〜100モル%であることがさらに好まし
い。また、全一価炭化水素基中のR1の含有量が、0.
02〜50モル%であることが好ましく、0.05〜3
0モル%でありことが更に好ましい。また、(B)成分
中の式:R4Oで示される基、即ち、アルコキシ基の含
有量は10重量%以下であることが好ましい。また
(B)成分中の水酸基の含有量は3重量%以下であるこ
とが好ましく、2重量%以下であることがさらに好まし
い。かかる分岐状オルガノポリシロキサンの重量平均分
子量は300以上10,000未満であるが、これは重
量平均分子量が10,000を超えると分岐状オルガノ
ポリシロキサンの合成が困難になる場合が多いこと、ま
た、充分な量のR1 3 SiO1/2単位を導入できなくな
り、難燃付与の効果が低下するためである。さらに、本
発明組成物の成形性が低下する等の問題点が生じること
があるからである。かかる重量平均分子量は、通常、ゲ
ル透過クロマトグラフィ−(GPC)によって定量され
る。
式:R3SiO3/2(式中、R3は前記と同じである。)
で示される3官能性シロキサン単位(T単位)と、式:
R2 2SiO2/2(式中、R2は前記と同じである。)で示
される2官能性シロキサン単位(D単位)と、式:R1 3
SiO1/2(式中、R1は前記と同じである。)で示され
る1官能性シロキサン単位(M単位)を有するものであ
るが、該3官能性シロキサン単位(T単位)と該2官能
性シロキサン単位(D単位)と該1官能性シロキサン単
位(M単位)に加えて、式:SiO4/2で示される4官
能性シロキサン単位(Q単位)を含有することは、本発
明の目的を損なわない限り差し支えない。
あることが好ましく、120℃以上であることがより好
ましい。これは(B)成分の軟化点が100℃未満では
(A)成分への分散性が低下するからであり、また
(A)成分への混練が難しくなるからである。
製造方法にしたがって製造される。すなわち、(B)成
分は、式:R3SiO3/2(式中、R3は前記と同じであ
る。)で示される単位(T単位)と、式:R2 2SiO
2/2(式中、R2は前記と同じである。)で示される単位
(D単位)と、式:R1 3SiO1/2(式中、R1は前記と
同じである。)で示される単位(M単位)の割合に応じ
て、適量のモノオルガノトリクロロシランとジオルガノ
ジクロロシランとトリオルガノクロロシランを選び、そ
れらの混合物を加水分解させることにより製造できる。
ここで、得られた加水分解物を、酸または塩基触媒存在
下で縮合させることにより、残存する水酸基量を3重量
%以下に押さえることができる。また、適量のモノオル
ガノトリクロロシランとジオルガノジクロロシランから
得られた加水分解物にヘキサメチルジシラザン等のシリ
ル化剤を加えてシリル化することにより、式:R1 3Si
O1/ 2(式中、R1は前記と同じである。)で示される単
位(M単位)を導入することもできる。
部に対して、0.01〜50重量部であり、0.1〜3
0重量部が好ましく、0.1〜10重量部がさらに好ま
しい。この配合量が0.01重量部未満になると、難燃
性の付与効果が認められず、一方、50重量部を超える
と機械的強度が低下するためである。
分からなるものであるが、難燃性をさらに高めるために
これらの成分に加えて(C)有機酸もしくは有機酸エス
テルのアルカリ金属塩、または有機酸もしくは有機酸エ
ステルのアルカリ土類金属塩を配合することができる。
かかる(C)成分を構成する有機酸としては有機スルホ
ン酸、有機カルボン酸が例示され、 有機酸エステルと
しては有機リン酸エステルが例示される。 アルカリ金
属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウ
ムが例示され、アルカリ土類金属としては、マグネシウ
ム、カルシウム、 ストロンチウム、バリウムが例示さ
れる。これらの中でも、有機スルホン酸金属塩が好まし
く用いられ、さらに、パーフロロアルカンスルホン酸金
属塩、芳香族スルホンスルホン酸金属塩が好ましく用い
られる。パーフルオロアルカンスルホン酸金属塩の具体
例としては、 パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウ
ム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、パ−フル
オロメチルブタンスルホン酸ナトリウム、パ−フルオロ
メチルブタン−スルホン酸カリウム、パ−フルオロオク
タン−スルホン酸ナトリウム、パ−フルオロオクタン−
スルホン酸カリウムなどが挙げられる。芳香族スルホン
スルホン酸金属塩の具体例としては、ジフエニルスルホ
ン−3−スルホン酸のナトリウム塩、ジフエニルスルホ
ン-3-スルホン酸のカリウム塩、4,4-ジブロモジフエ
ニル-スルホン-3-スルホン酸のナトリウム塩、4,4−
ジブロモジフエニルースルホン−3−スルホン酸のカリ
ウム塩、4−クロロ−4−ニトロジフエニルスルホン−
3−スルホン酸のカルシウム塩、ジフエニルスルホン−
3,3−ジスルホン酸のジナトリウム塩、ジフェニルス
ルホン−3,3−ジスルホン酸のジカリウム塩などが挙
げられる。本成分の配合量は(A)成分100重量部に
対して0.02〜1重量%である。
分あるいは(A)成分と(B) 成分と(C)成分から
なるものであるが、難燃性をさらに高めるためにこれら
の成分に加えて(D)フッ素樹脂粉末を配合することが
できる。かかるフッ素樹脂粉末を構成するフッ素樹脂と
しては、フッ化エチレン樹脂(エチレンの水素原子が1
個以上のフッ素原子で置換された単量体の重合体であ
り、その代表例は四フッ化エチレン樹脂粉末である)、
三フッ化塩化エチレン樹脂、四フッ化エチレン六フッ化
エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビ
ニデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂が例示され
る。これらのフッ素樹脂粉末の形状は、一般に球状であ
るが繊維状であってもよい。本成分の配合量は、通常、
(A)成分100重量部に対して0.01〜5重量部で
ある。
に添加配合されることが公知とされる各種添加剤を配合
することは本発明の目的を損なわれない限り差し支えな
い。かかる添加剤としては、ガラス繊維、ガラスビ−
ズ、ガラスフレ−ク、カ−ボンブラック、硫酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、
アルミナ、シリカ、アスベスト、タルク、クレ−、マイ
カ、石英粉等の無機充填剤;各種合成樹脂、各種エラス
トマ−等の有機樹脂添加剤;ヒンダ−ドフェノ−ル系酸
化防止剤、亜リン酸エステル系酸化防止剤、リン酸エス
テル系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤などの酸化防止
剤; 脂肪族カルボン酸エステル、パラフィン、ポリエ
チレンワックスなどの滑剤; 有機系あるいは無機系の
各種顔料や着色剤;ベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収
剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤などの紫外線吸収
剤;ヒンダ−ドアミン系光安定剤などの光安定剤;リン
系難燃剤などの各種難燃化剤;各種離型剤;各種帯電防
止剤が例示される。
成分、あるいは(A)成分〜(C)成分、あるいは
(A)成分〜(D)成分を均一に混合することによって
容易に製造される。かかる成分を混合するための装置と
しては、例えば、リボンブレンダ−、ヘンシェルミキサ
−、バンバリ−ミキサ−、ニーダミキサー、ドラムタン
ブラ−、単軸スクリュ−押出機、二軸スクリュ−押出
機、多軸スクリュ−押出機などが例示される。ここで、
上記成分の混合は200〜350℃の加熱下で混合する
ことが好ましい。
物は、成形性と難燃性に優れるので、かかる特性を生か
して家電,自動車内装等のハウジング材料、電気電子部
品材料などに好適に使用される。
例中、部とあるのは重量部のことである。実施例中、難
燃性はJIS−K7201「酸素指数法によるプラスチ
ックの燃焼試験方法」に準じて酸素指数を測定すること
により評価した。また、成形性は、JIS−K7210
に準じたメルトインデックス(MI値)を測定すること
により評価した。この測定は1.2KGの荷重を用い3
00℃で行なった。また、実施例で使用した分岐状オル
ガノポリシロキサンSNR1、SNR2、SNR3、S
NR4、SNR5、SNR6、SNR7、SNR8、S
NR9およびSNR10は、下記表1に示す平均単位式
と平均分子式を有し、下記表2に示す特性を有するもの
であった。尚、表1において、Meはメチル基を表し、
Proはプロピル基を表し、Phはフェニル基を表し、
MはMe3SiO1/2単位を表し、DはMe2SiO2/2単
位を表し、TはMeSiO3/2単位を表し、TProはC3
H7SiO3/2単位を表し、TPhはPhSiO3/2単位を
表す。また、この分岐状オルガノポリシロキサンの化学
構造の解析は、核磁気共鳴スペクトル(NMR)を用い
て行い、重量平均分子量の測定はゲルパ−ミュエ−シヨ
ンクロマトグラフィ−(GPC)を用いて行なった。こ
こで重量平均分子量は分子量既知の標準ポリスチレンに
換算した値である。また、この分岐状オルガノポリシロ
キサの軟化点は融点測定装置を用い融点測定の定法にし
たがって測定した。即ち、顕微鏡にて白色の微粉末が軟
化して透明に変化した点を軟化点とした。
樹脂として、芳香族ポリカ−ボネ−ト樹脂(出光石油化
学(株)製商品名;タフロンA1900)を使用し、分
岐状オルガノポリシロキサンとして上記表1に示したS
NR1からSNR10を使用して、これらの成分を後記
する表3から表6に示す配合比率にて混合して難燃性ポ
リカーボネート樹脂組成物を得た。また、フッ素樹脂粉
末は、パーフルオロエチレン(ダイキン工業株式会社製
ポリフロンMPA、FA−500)を使用した。混合方
法は次に示す通りであった。ポリカーボネート樹脂を混
合装置(東洋精機製作所株式会社製、ラボプラストミ
ル)に投入し、280〜320℃の条件下にて加熱して
溶融した。ついで、分岐状オルガノポリシロキサンを投
入し混錬した。実施例9、実施例10では、さらに第三
成分を添加し混練した。ここで、分岐状オルガノポリシ
ロキサンSNR1およびSNR2は混練時の作業性が特
に良好であった。得られた難燃性ポリカーボネート組成
物を成形温度280〜320℃にて射出成形した。得ら
れた成形品の酸素指数を測定し、これらの測定結果を後
記する表3〜表6に記した。
(A)成分および(B)成分からなり、特に(B)成分の
特殊な分岐状オルガノポリシロキサンを含有しているの
で、成形性と難燃性に優れているという特徴を有する。
Claims (10)
- 【請求項1】 (A)芳香族環含有有機樹脂100重量
部と(B)平均分子式:(R1 3SiO1/2)a(R2 2SiO
2/2)b(R3SiO3/2)c(SiO4/2)d(R4O1/2 )e(HO
1/2)f(式中、R1、R2、R3は炭素原子数1〜12のア
ルキル基、炭素原子数1〜12のアルケニル基、炭素原
子数6〜12のアリ−ル基からなる群から選ばれる一価
炭化水素基であり、R1とR2とR3を合計した全一価炭
化水素基中のアリ−ル基の含有量が15〜100モル%
の範囲にあり、R4はアルキル基である。a、b、cは
正数であり、d、eおよびfは0または正数である。)
で示され、重量平均分子量が300以上10,000未
満である分岐状オルガノポリシロキサン0.01〜50
重量部とからなることを特徴とする難燃性有機樹脂組成
物。 - 【請求項2】 (A)成分が熱可塑性樹脂である請求項
1記載の難燃性有機樹脂組成物。 - 【請求項3】 (A)成分が芳香族ポリカーボネート樹
脂またはそのアロイである請求項1記載または請求項2
に記載の難燃性有機樹脂組成物。 - 【請求項4】 (B)成分の全一価炭化水素基中のR1
の含有量が、0.02〜50モル%である請求項1〜請
求項3のいずれか1項に記載の難燃性有機樹脂組成物。 - 【請求項5】 (B)成分の軟化点が100℃以上であ
る請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の難燃性有
機樹脂組成物。 - 【請求項6】 (B)成分中の水酸基の含有量が3重量
%以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載
の難燃性有機樹脂組成物。 - 【請求項7】 (B)成分中のアルキル基がメチル基、
エチル基またはプロピル基であり、アルケニル基がビニ
ル基であり、アリ−ル基がフェニル基である請求項1〜
請求項6のいずれか1項に記載の難燃性有機樹脂組成
物。 - 【請求項8】 (B)成分のR3のアリール基の含有量
が30〜100モル%である請求項1に記載の難燃性有
機樹脂組成物。 - 【請求項9】 さらに、(C)有機酸もしくは有機酸エ
ステルのアルカリ金属塩、または有機酸もしくは有機酸
エステルのアルカリ土類金属塩0.02〜1重量部を含
有することを特徴とする請求項1に記載の難燃性有機樹
脂組成物。 - 【請求項10】 さらに(D)成分フッ素樹脂粉末0.
01〜5重量部を含有することを特徴とする請求項1に
記載の難燃性有機樹脂組成物。
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