JP4196143B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性に優れた難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
難燃性樹脂組成物は、例えば電気・電子機器部品、建材、自動車部品、日用品等の製品に多く使われている。これらの樹脂組成物には一般的に、有機ハロゲン化合物、又はこれと三酸化アンチモンとを添加することにより難燃性が付与されている。
【0003】
しかし、これらの難燃性樹脂組成物は燃焼時に有害なハロゲン系ガスを発生するという欠点があった。
【0004】
これに対して、有害ガスを発生しないシリコーン樹脂を添加することで難燃性が付与されることが知られている。
【0005】
特公昭62−60421号公報には、3官能性シロキサン単位を80重量%以上含有するシリコーン樹脂を添加する難燃性樹脂組成物が記載されている。しかし、有機樹脂との溶融加工性を重視して、実質的に3官能性シロキサン単位のみで構成されたシリコーン樹脂を使用しているため、難燃化効果が小さく、シリコーン樹脂を10重量%以上添加しないと有効な難燃効果は得られていない。
【0006】
特公昭63−31513号公報には、アルコキシ末端のシリコーン樹脂を添加する耐熱酸化性樹脂組成物が記載されている。しかし、アルコキシ基含有率の高い液状低分子量シリコーンが好ましく使用されるため、少量の添加でも成形品の外観や強度への影響が大きいこと、樹脂成形品からブリードアウトし易く、更に加水分解反応性が高く、アルコール等の可燃性低沸点化合物を副生することから難燃化効果はあまり期待できない。
【0007】
特公平3−48947号、特公平7−78171号、特開平7−33971号公報には、単官能性シロキサン単位と4官能性シロキサン単位からなるシリコーン樹脂を添加した難燃性樹脂組成物が、特開平6−128434号公報には、ビニル基をもつシロキサン単位を含有するシリコーン樹脂を添加した難燃性樹脂組成物が記載されている。しかしながら、いずれの組成物においても十分な難燃効果を得るためにはシリコーン樹脂の添加量を多くしたり、水酸化アルミニウム等の無機充填材やハロゲン及びリン化合物を併用することが必要である。
【0008】
このように、シリコーン樹脂を添加する場合、添加量を多くしないと十分な難燃効果が得られないが、添加量を多くすると樹脂組成物の成形性、成形品の外観や機械的強度等の諸物性が大幅に低下してしまうという問題があり、より難燃効果の大きいシリコーン樹脂添加剤、又はシリコーン樹脂と併用して効果を向上させられる添加剤の開発が検討されてきた。
【0009】
特開平8−176425号公報には、エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンと有機スルフォン酸のアルカリ金属塩を添加した難燃性樹脂組成物が、特開平8−176427号公報には、フェノール性水酸基含有オルガノポリシロキサンで変性したポリカーボネート樹脂と有機アルカリ金属塩を添加した難燃性樹脂組成物が記載されている。また、特開平9−169914号公報には、石油系重質油類又はピッチ類をシリコーン化合物と併用して難燃効果を向上させた組成物が記載されている。しかし、特殊な有機官能基をもったシリコーン樹脂は高価であったり、製造工程が複雑化したりすることによるコストアップに見合うほどの十分な難燃化効果は得られないなど、更なる改善が望まれている。
【0010】
また、上述した従来の難燃化用シリコーン樹脂は、分子中に芳香環を含む樹脂への分散性及び相溶性が十分でなく、成形物の中で屈折率の異なる2成分が相分離して海島構造をとった透明度の低いものか、配合量が多い場合は不透明なものしか得られない。
【0011】
従って、分子中に芳香環を含む樹脂又はポリオレフィン系樹脂の物理的特性を維持しつつ、難燃性を付与する技術が望まれる。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記要望に応えるため鋭意検討を行った結果、ケイ素原子に直接結合したフェニル基の含有率が高く、特定構造、特定分子量を有するオルガノポリシロキサンを分子中に芳香環を含む合成樹脂に添加混合することにより、樹脂が本来有する優れた機械的強度等の物理的特性を維持したまま、難燃性に優れた樹脂成形品を得ることができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0013】
即ち、本発明は、
(a)分子中に芳香環を含む合成樹脂(但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)又はポリオレフィン系樹脂 100重量部
(b’)R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単位)を
10〜79.99モル%含有し、
R2R3・SiO2/2で表されるシロキサン単位(D単位)を
20〜40モル%含有し、
SiO4/2で表されるシロキサン単位(Q単位)を
0.01〜50モル%含有し、
フェニル基を全有機置換基の中50モル%以上含有している重量平均分子量が2,000を超えるオルガノポリシロキサン 1〜10重量部
(但し、式中のR1,R2,R3は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基を表す)
を含有してなることを特徴とする難燃性樹脂組成物
を提供する。
【0014】
本発明によれば、上記のように特殊な有機官能基をもたない特定の構造をもったオルガノポリシロキサンを添加することで、火災発生時や焼却処分時に有害ガスを発生しない、安全で環境負荷の少ない難燃性樹脂組成物を提供することができる。特殊な有機官能基をもたない特定の構造のオルガノポリシロキサンを選択することで、少ない添加量でも十分な難燃効果が得られ、樹脂組成物の成形性、成形品の外観や機械的強度等の諸物性の低下を防止することができ、経済的にも有利である。また、本発明の特定の構造をもったオルガノポリシロキサンは、分子中に芳香環を含む合成樹脂又はポリオレフィン系樹脂への分散性及び相溶性に優れ、しかも少ない添加量で十分な難燃効果が得られ、他の物理的特性も良好な難燃性樹脂組成物が得られるものである。
【0015】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明で使用される(a)成分の分子中に芳香環を含む合成樹脂は、フェノール、スチレン、フタル酸などの芳香族化合物を原料として製造される樹脂であり、フェノール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、芳香族系エポキシ樹脂、芳香族系不飽和ポリエステル樹脂、芳香族ポリエステル、芳香族ポリアミドなどのポリカーボネート樹脂以外のものが使用される。中でも芳香族系エポキシ樹脂、芳香族系不飽和ポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
【0016】
芳香族系エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有し、各種硬化剤により硬化可能な合成樹脂であり、従来から知られている種々のエポキシ樹脂を使用することができる。例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。特に、溶融粘度の低いビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂が好ましく、必要により他のエポキシ樹脂を併用することが好ましい。
【0017】
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等が使用される。
【0018】
次に、上記分子中に芳香環を含む合成樹脂(但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)又はポリオレフィン系樹脂に添加されるオルガノポリシロキサン〔(b)成分,(b’)成分、以下これらを総称して(B)成分という〕は、下記の通りである。
【0019】
(b)成分
R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単位)を
50〜90モル%、好ましくは60〜80モル%含有し、
R2R3・SiO2/2で表されるシロキサン単位(D単位)を
10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%含有し、
フェニル基を全有機置換基の中50モル%以上含有している重量平均分子量が2,000を超えるオルガノポリシロキサン。
【0020】
(b’)成分
R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単位)を
0〜89.99モル%、好ましくは10〜79.99モル%含有し、
R2R3・SiO2/2で表されるシロキサン単位(D単位)を
10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%含有し、
SiO4/2で表されるシロキサン単位(Q単位)を
0.01〜50モル%含有し、
フェニル基を全有機置換基の中50モル%以上含有している重量平均分子量が2,000を超えるオルガノポリシロキサン。
【0021】
ここで、R1,R2,R3は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、デシル基などのアルキル基、ビニル基、プロペニル基、アクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基などのアルケニル基、フェニル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基等が挙げられる。特にフェニル基とメチル基が工業的に好ましい。
【0022】
なお、上記オルガノポリシロキサンの末端は、通常R4R5R6・SiO1/2(R4,R5,R6は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基で、R1,R2,R3と同様の基が例示される)で表されるシロキサン単位(M単位)で封鎖されているか又はシラノール基で封鎖されている。また、少量であればアルコキシ基を含んでもよい。これらのオルガノポリシロキサンは、いずれも燃焼時には有害なガスを発生させることがない。
【0023】
(B)成分のオルガノポリシロキサンは、少量のシラノール基やアルコキシ基以外の架橋性有機官能基を持っていないにも拘らず、(A)成分100重量部に対して10重量部以下の少量添加で難燃性を付与できる。この組成物を燃焼させた場合、フェニル基含有率の高いオルガノポリシロキサンは、これを添加した樹脂の表面でオルガノポリシロキサンがもつ芳香環相互のカップリングにより不燃性のSi−Cセラミック層を容易に形成し、難燃効果を発現すると考えられる。この難燃化機構によれば、シラノール基やアルコキシ基などの架橋性官能基は必ずしも必要ではなく、オルガノポリシロキサン中のアルコキシ基含有量は5重量%以下でよい。
【0024】
更に、オルガノポリシロキサンのフェニル基含有率は、樹脂組成物の難燃性に加え、物理的特性にも大きく影響する。光学的に透明な樹脂を用いる場合は、光学的透明度にも大きく影響する。オルガノポリシロキサンのフェニル基含有率が高いほど、分子中に芳香環を含む合成樹脂やポリオレフィン系樹脂への分散性及び相溶性が高くなり、難燃性樹脂組成物の物理的特性も良好になる。光学的に透明な樹脂を用いる場合は、光学的透明度も良好となる。難燃化効果と樹脂の物理的特性の維持を両立可能なフェニル基含有率は、全有機置換基(ケイ素原子に結合するR1,R2,R3の全量)の中50モル%以上であることが必要である。50モル%未満であると、特に樹脂が透明なものの場合、光学的透明度の低下が顕著となり、物理的特性の低下もあり、難燃化効果との両立は難しい。樹脂が分子中に芳香環を含む合成樹脂の場合は、特にフェニル基含有率が80モル%以上であることが好ましい。また、すべての置換基がフェニル基の場合、立体的に嵩高いフェニル基により立体障害が発生し、芳香環相互が十分重なり合うことが難しくなるため、良好な難燃性が得られ難い場合もあり、好ましいフェニル基含有率の範囲は80モル%を超えるものであり、特に好ましくは80モル%を超え95モル%以下である。また、オルガノポリシロキサンの全有機置換基の90重量%以上がフェニル基であることが好ましい。なお、フェニル基以外の有機置換基はメチル基であることが好ましい。
【0025】
本発明で使用されるオルガノポリシロキサンのもう一つの特徴は、R2R3・SiO2/2で表される2官能性シロキサン単位(D単位)を必須成分とする点にある。上述した難燃機構に基づくと、優れた難燃性を与えるには、シリコーン樹脂自体の難燃性が向上することが必要であり、このためシリコーン樹脂の芳香環が重なり合う必要がある。T単位のみからなるシリコーン樹脂では、強固な構造を保持するため補強性には有効であるが、逆に自由度は乏しく、従来技術の説明部分でも述べた如く、良好な難燃性を得るためには多量の添加が必要となり、その結果、経済的にも不利であり、成形品の機械的特性及び光学的透明性にも悪影響を与えてしまう。シリコーン樹脂にはある程度の空間的自由度が必要であり、シリコーン樹脂に可撓性を付与するD単位を一定量含有すると有効であることが判明したものである。
【0026】
即ち、シリコーン樹脂の構造は、一般的に3官能性シロキサン単位(T単位)と、2官能性シロキサン単位(D単位)と、4官能性シロキサン単位(Q単位)との組合せで構成されるが、本発明で良好な組合せはT/D系、T/D/Q系、D/Q系等のD単位を含有する系であり、これにより良好な難燃性が与えられる。D単位は、いずれの組合せの場合でも10〜50モル%含有される必要がある。D単位が10モル%未満であると、シリコーン樹脂に付与される可撓性が乏しく、その結果十分な難燃性が得られない。また、50モル%を超えると、樹脂との分散性・加工性が低下し、成形品の外観及び光学的透明度や強度が悪くなる。更に好ましくは、D単位の含有率は20〜40モル%の範囲である。従って、上記良好なD単位含有率に応じて、T/D系の場合、T単位の含有率は50〜90モル%の範囲であり、T/D/Q系あるいはD/Q系の場合、T単位の含有率は0〜89.99モル%、好ましくは10〜79.99モル%であり、Q単位の含有率は0.01〜50モル%である。空間の自由度さえ確保されていれば、難燃性の再現のためには酸化度の高いQ単位をより多量に含有している方がより有利であるが、シリコーン樹脂中にQ単位を50モル%を超えて含有すると、無機微粒子的性質が強くなりすぎるため、樹脂中への分散性が不良となるので、配合量はこれ以下に抑える必要がある。以上のシロキサン単位含有率範囲から、難燃性、加工性、成形品の性能などのバランスを考慮して、オルガノポリシロキサンの全重量のうち50〜80重量%をT単位が占めるような領域を選択することが更に望ましい。
【0027】
ここで、好ましい構成シロキサン単位を例示すると、3官能シロキサン単位(T単位)は、
C6H5SiO3/2,
CH3SiO3/2
であり、2官能シロキサン単位は、
(C6H5)2SiO2/2,
(CH3)C6H5SiO2/2,
(CH3)2SiO2/2
である。
【0028】
この場合、可撓性を付与するD単位としてジメチルシロキサン単位((CH3)2SiO2/2)は、シリコーン樹脂に可撓性を付与する効果は最も大きいものの、反面、樹脂、特に分子中に芳香環を含む樹脂との相溶性を低下させ、その結果、成形品を不透明化させ、物理的特性を低下させる傾向にある。また、フェニル基を含有していないため難燃性の向上は難しく、多量に含有させることは望ましくない。従って、ジメチルシロキサン単位は、D単位中50モル%以下に抑えることが好ましい。また、ジフェニルシロキサン単位((C6H5)2SiO2/2)は、高フェニル基含有率維持の点で優れ、難燃性の向上に最も効果的である。なお、上記オルガノポリシロキサンは、末端をR4R5R6・SiO1/2単位(M単位)で封鎖することができる。
【0029】
(B)成分のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は2,000を超える必要があり、好ましくは2,000を超え100,000以下、更に好ましくは2,000を超え50,000以下の範囲である。重量平均分子量が2,000以下では、分子中に芳香環を含む合成樹脂やポリオレフィン系樹脂への混合分散時の安定性が低くなる。また、重量平均分子量が大きすぎると、軟化温度が高すぎて分子中に芳香環を含む合成樹脂やポリオレフィン系樹脂への均一な混合分散が難しくなることがある。更に好ましくは5,000〜30,000の範囲である。
【0030】
また、(B)成分のオルガノポリシロキサンは、トルエン等の有機溶剤に可溶で、50℃以上の軟化点を有する常温で固体樹脂であることが好ましい。
【0031】
このようなオルガノポリシロキサンは公知の方法で製造できる。例えば、加水分解縮合反応により上記のシロキサン単位を形成し得るオルガノクロロシラン及び/又はオルガノアルコキシシラン、あるいはその部分加水分解縮合物を、すべての加水分解性基(クロル基、アルコキシ基等)を加水分解するのに過剰の水と原料シラン化合物及び生成するオルガノポリシロキサンを溶解可能な有機溶剤の混合溶液中へ混合し、加水分解縮合反応させることで得られる。所望の重量平均分子量のオルガノポリシロキサンを得るには、反応温度及び時間、水、有機溶剤の配合量を調節することで可能である。使用する際、不要な有機溶剤を除去し、粉体化して使用してもよい。
【0032】
本発明の難燃性樹脂組成物へ配合するオルガノポリシロキサンの量は、分子中に芳香環を含む合成樹脂又はポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜10重量部、好ましくは2〜8重量部である。1重量部未満では難燃性を十分に付与することができず、10重量部を超えると成形品の外観及び光学的透明性や強度に悪影響を与える。これらのオルガノポリシロキサンは、いずれも燃焼時には有害なガスを発生させることがない。
【0033】
また、本発明の難燃性樹脂組成物には、難燃助剤、補強剤、酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、分散剤、滑剤、増粘剤等の通常配合されるものを配合することができる。
【0034】
これらの各成分はそれぞれ計量混合され、従来のゴムやプラスチックのための装置と方法を利用して、本発明の組成物を得ることができる。即ち、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合撹拌機を用いて各成分を十分混合分散させた後、バンバリロール、押出機等の溶融混練機で混練し、目的の組成物を得ることができる。
【0035】
成形方法としては、例えば射出成形法、押出成形法、圧縮成形法、真空成形法が挙げられる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、分子中に芳香環を含む合成樹脂又はポリオレフィン系樹脂に特定構造のオルガノポリシロキサンを含有させたことにより、燃焼時に有害ガスを発生せずに樹脂の難燃化が達成され、しかも成形物の物理的特性も良好である。また、樹脂が光学的に透明な場合は、光学的透明性も良好である。
【0037】
【実施例】
以下、調製例及び実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0038】
〔調製例1〕
撹拌装置、冷却装置、温度計を取りつけた1Lフラスコに、水450g(25モル)とトルエン143gを仕込み、オイルバスで内温80℃にまで加熱した。滴下ロートにフェニルトリクロロシラン148g(0.7モル)、ジフェニルジクロロシラン23g(0.09モル)、メチルフェニルジクロロシラン21g(0.11モル)及びテトラクロロシラン17g(0.1モル)を仕込み、フラスコ内へ撹拌しながら1時間で滴下し、滴下終了後、更に内温80℃で撹拌を1時間続けて熟成した。室温まで冷却しながら静置して分離してきた水相を除去し、引き続き10%硫酸ナトリウム水溶液を混合して10分間撹拌後、30分間静置し、分離してきた水相を除去する水洗浄操作をトルエン相が中性になるまで繰り返して反応を停止した。エステルアダプターを取り付け、オルガノポリシロキサンを含むトルエン相を加熱還流してトルエン相から水を除去し、内温が110℃に達してから更に1時間続けた後、室温まで冷却した。得られたオルガノポリシロキサン溶液を濾過して不溶物を除去し、引き続き減圧蒸留によりトルエンを除去して、固体のオルガノポリシロキサン116gを得た。
【0039】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位70モル%(70重量%)とD単位20モル%とQ単位10モル%とを含み、Si原子上の有機置換基は90モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.19モル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は16,700であった。また、この樹脂の軟化点は112℃であった。
【0040】
〔調製例2〕
撹拌装置、冷却装置、温度計を取りつけた1Lフラスコに、メタノール23g、トルエン120g、フェニルトリメトキシシラン158g(0.8モル)、ジフェニルジメトキシシラン24g(0.1モル)及びメチルフェニルジメトキシシラン18g(0.1モル)を仕込み、撹拌しながら0.1Nの塩酸水432g(24モル)を室温で1時間を要して滴下し、滴下終了後、内温を80℃まで昇温し、副生してきたメタノールを溜去した。更に80℃で撹拌を1時間続けて熟成した。室温まで冷却しながら静置して分離してきた水相を除去し、引き続き10%硫酸ナトリウム水溶液を混合して10分間撹拌後、30分間静置し、分離してきた水相を除去する水洗浄操作をトルエン相が中性になるまで繰り返して反応を停止した。エステルアダプターを取り付け、オルガノポリシロキサンを含むトルエン相を加熱還流してトルエン相から水を除去し、内温が110℃に達してから更に1時間続けた後、室温まで冷却した。得られたオルガノポリシロキサン溶液を濾過して不溶物を除去し、引き続き減圧蒸留によりトルエンを除去して、固体のオルガノポリシロキサン123gを得た。
【0041】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位80モル%(76重量%)とD単位20モル%を含み、Si原子上の有機置換基は92モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.12モルとメトキシ基を0.03モル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は5,700であり、軟化点は93℃であった。
【0042】
〔調製例3〕
調製例1において、1Lフラスコに水432g(24モル)とトルエン130gを仕込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン169g(0.8モル)とメチルフェニルジクロロシラン38g(0.2モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固体のオルガノポリシロキサン117gを得た。
【0043】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位80モル%(79重量%)とD単位20モル%を含み、Si原子上の有機置換基は83モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.16モル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は11,600であり、軟化点は133℃であった。
【0044】
〔調製例4〕
調製例1において、1Lフラスコに水234g(13モル)とトルエン37gを仕込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン148g(0.7モル)とジフェニルジクロロシラン76g(0.3モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固体のオルガノポリシロキサン135gを得た。
【0045】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位70モル%(60重量%)とD単位30モル%を含み、Si原子上の有機置換基は100モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.12モル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は12,500であり、軟化点は106℃であった。
【0046】
〔調製例5〕
調製例1において、1Lフラスコに水234g(13モル)とトルエン47gを仕込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン127g(0.6モル)、ジフェニルジクロロシラン71g(0.28モル)及びジメチルジクロロシラン15g(0.12モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固体のオルガノポリシロキサン128gを得た。
【0047】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位60モル%(54重量%)とD単位40モル%を含み、Si原子上の有機置換基は83モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.12モル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は18,500であり、軟化点は100℃であった。
【0048】
〔調製例6〕
調製例1において、1Lフラスコに水234g(13モル)とトルエン36gを仕込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン169g(0.8モル)とジフェニルジクロロシラン50.6g(0.2モル)を仕込み、クロロシラン滴下終了後の内温80℃での撹拌熟成を3時間続けたこと以外は同様に調製して、固体のオルガノポリシロキサン129gを得た。
【0049】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位80モル%(72重量%)とD単位20モル%を含み、Si原子上の有機置換基は100モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.12モル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は34,000であり、軟化点は168℃であった。
【0050】
〔調製例7〕
調製例1において、1Lフラスコに水234g(13モル)とトルエン35gを仕込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン148g(0.7モル)とジフェニルジクロロシラン56g(0.22モル)及びトリメチルクロロシラン9g(0.08モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固体のオルガノポリシロキサン125gを得た。
【0051】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位70モル%(64重量%)とD単位22モル%及びM単位8モル%を含み、Si原子上の有機置換基は83モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.08モル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は9,800であり、軟化点は95℃であった。
【0052】
〔調製例8〕
調製例1において、1Lフラスコに水216g(12モル)とトルエン17gを仕込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン101g(0.48モル)、ジフェニルジクロロシラン81g(0.37モル)及びジメチルジクロロシラン26g(0.15モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、オルガノポリシロキサン126gを得た。
【0053】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位48モル%(44重量%)とD単位52モル%を含み、Si原子上の有機置換基は80モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.13モル含有し、外観は無色透明高粘度液体で重量平均分子量は4,400であった。
【0054】
〔調製例9〕
調製例1において、1Lフラスコに水450g(25モル)とトルエン198gを仕込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン201g(0.95モル)とジフェニルジクロロシラン13g(0.05モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固体のオルガノポリシロキサン119gを得た。
【0055】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位95モル%(93重量%)とD単位5モル%を含み、Si原子上の有機置換基は100モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.16モル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は12,500であり、軟化点は184℃であった。
【0056】
〔調製例10〕
撹拌装置、冷却装置、温度計を取りつけた1Lフラスコに、メタノール23g、トルエン120g、フェニルトリメトキシシラン40g(0.2モル)、ジフェニルジメトキシシラン49g(0.2モル)及びテトラメトキシシラン91g(0.6モル)を仕込み、撹拌しながら0.5Nの塩酸水29g(1.6モル)を室温で10分間を要して滴下し、滴下終了後、内温を副生してきたメタノールを溜去しながら80℃まで昇温した。更に80℃で撹拌を1時間続けて熟成した。室温まで冷却した後、炭酸カルシウム15gを混合して6時間撹拌後、濾過して中和塩及び未反応物を除去し、引き続き減圧蒸留によりトルエンを除去してオルガノポリシロキサン90gを得た。
【0057】
得られたオルガノポリシロキサンは、T単位20モル%(24重量%)とD単位20モル%とQ単位60モル%とを含み、Si原子上の有機置換基は100モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシラノール基を0.03モルとメトキシ基を0.23モル含有し、外観は無色透明高粘度液体で重量平均分子量は1,500であった。
【0058】
〔実施例1,参考例1〜6,比較例1〜4〕
表1の配合に従って、各調製例で得られたオルガノポリシロキサンを芳香族エポキシ樹脂に対し5重量%で配合し、自動乳鉢で予備混合した後、単軸の押出機で溶融混練(混練温度:110℃)を行った。芳香族エポキシ樹脂は油化シェル製YX4000HK(エポキシ当量190)にフェノール樹脂硬化剤として三井東圧化学製XL−225−3L(フェノール当量168)を同量で使用した。また、硬化触媒としてトリフェニルホスフィンを0.1重量%使用した。
これをプレス成形機で150℃で5時間加熱加圧して硬化させた。
【0059】
酸素指数は、JIS K7201酸素指数法による高分子材料の燃焼試験方法に準拠して行った。
【0060】
難燃性の評価は、アンダーライターズ・ラボラトリーズ・INCの定めている規格(UL94:機器部品用プラスチック材料の難燃性試験の規格)に準拠して行った。全燃焼時間は、試験片厚み3.2mmの試験片を用い、着火後の残炎時間(5試料の合計)を測定して求めた。
結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
なお、比較例4は、ドリッピングが発生(5試料中2本)したが、ドリッピングが発生しても試料に残炎したため、その時間を計測した。
Claims (7)
- (a)分子中に芳香環を含む合成樹脂(但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)又はポリオレフィン系樹脂 100重量部
(b’)R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単位)を
10〜79.99モル%含有し、
R2R3・SiO2/2で表されるシロキサン単位(D単位)を
20〜40モル%含有し、
SiO 4/2 で表されるシロキサン単位(Q単位)を
0.01〜50モル%含有し、
フェニル基を全有機置換基の中50モル%以上含有している重量平均分子量が2,000を超えるオルガノポリシロキサン 1〜10重量部
(但し、式中のR1,R2,R3は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基を表す)
を含有してなることを特徴とする難燃性樹脂組成物。 - (a)成分が分子中に芳香環を含む合成樹脂(但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)であり、(b)成分のオルガノポリシロキサンがフェニル基を全有機置換基の中80モル%以上含有してなることを特徴とする請求項1記載の組成物。
- (b’)成分であるオルガノポリシロキサンに含有されるD単位中、ジメチルシロキサン単位(CH3)2SiO2/2の含有率が50モル%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の組成物。
- オルガノポリシロキサンが、分子中に更にR4R5R6・SiO1/2で表されるシロキサン単位(M単位)(但し、式中のR4,R5,R6は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基を表す)を含有してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の組成物。
- オルガノポリシロキサンがフェニル基以外のケイ素原子に結合する有機置換基としてメチル基のみを含有する請求項1乃至4のいずれか1項記載の組成物。
- オルガノポリシロキサンの重量平均分子量が2,000を超え100,000以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の組成物。
- オルガノポリシロキサンが有機溶剤に可溶で、かつ50℃以上の軟化点を有する常温固体樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の組成物。
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