JP3153302B2 - シリコーンゴム組成物 - Google Patents
シリコーンゴム組成物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化前は貯蔵安定性に優
れ、硬化後は経時的に白点が生成することのないシリコ
−ンゴム組成物に関する。
れ、硬化後は経時的に白点が生成することのないシリコ
−ンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】シリ
コ−ンゴムは、耐熱性,耐寒性,ゴム弾性に優れること
から種々の用途に用いられている。このようなシリコ−
ンゴムはその製造時に、シラノ−ル基含有低分子量オル
ガノシリコ−ン化合物が添加剤として使用されている
(米国特許第2890188号参照)。このような目的
に用いられる添加剤は、一般に可塑剤と呼ばれており、
シリコーンポリマーと補強性フィラーとの疑似架橋を防
ぎ、貯蔵安定性に優れたシリコ−ンゴム組成物が得られ
る。このような可塑剤の代表例としては、室温で固体の
ジフェニルシランジオ−ルが挙げられる。しかしなが
ら、ジフェニルシランジオ−ルをシリコ−ンゴム用可塑
剤として用いた時、その配合量を大きくすれば、経時的
にシリコ−ンゴム表面に白点が発生するという欠点があ
り、その用途が限られていた。本発明の目的は、硬化前
は貯蔵安定性に優れ、硬化後はシリコ−ンゴム表面に白
点を生成することがなく強度が優れた、シリコ−ンゴム
組成物を提供することにある。
コ−ンゴムは、耐熱性,耐寒性,ゴム弾性に優れること
から種々の用途に用いられている。このようなシリコ−
ンゴムはその製造時に、シラノ−ル基含有低分子量オル
ガノシリコ−ン化合物が添加剤として使用されている
(米国特許第2890188号参照)。このような目的
に用いられる添加剤は、一般に可塑剤と呼ばれており、
シリコーンポリマーと補強性フィラーとの疑似架橋を防
ぎ、貯蔵安定性に優れたシリコ−ンゴム組成物が得られ
る。このような可塑剤の代表例としては、室温で固体の
ジフェニルシランジオ−ルが挙げられる。しかしなが
ら、ジフェニルシランジオ−ルをシリコ−ンゴム用可塑
剤として用いた時、その配合量を大きくすれば、経時的
にシリコ−ンゴム表面に白点が発生するという欠点があ
り、その用途が限られていた。本発明の目的は、硬化前
は貯蔵安定性に優れ、硬化後はシリコ−ンゴム表面に白
点を生成することがなく強度が優れた、シリコ−ンゴム
組成物を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、 (イ)一般式R1 aSiO(4-a)/2(式中、R1は一価炭化水素基、aは1.90〜2. 05の数である。)で表わされるオルガノポリシロキサン 100重量部、 (ロ)無機質充填剤 5〜100重量部、 (ハ)一般式
は、 (イ)一般式R1 aSiO(4-a)/2(式中、R1は一価炭化水素基、aは1.90〜2. 05の数である。)で表わされるオルガノポリシロキサン 100重量部、 (ロ)無機質充填剤 5〜100重量部、 (ハ)一般式
【化2】 (式中、R2は同種または異種の一価炭化水素基であり、Phはフェニル基を示 す。)で表わされるシラノ−ル基含有オルガノシリコン化合物 0.05〜20重量部 および (ニ)硬化剤 本発明の組成物を硬化 させるに十分な量 からなるシリコ−ンゴム組成物に関する。
【0004】これを説明すると、本発明に用いられる
(イ)成分は、一般式R1 aSiO(4-a)/ 2で表されるオル
ガノポリシロキサンであり、上式中、R1はメチル基,
エチル基,プロピル基,ブチル基等のアルキル基;ビニ
ル基,アリル基等のアルケニル基;フェニル基,トリル
基等のアリ−ル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキ
ル基、またはこれらの基の炭素原子結合水素原子の一部
または全部をハロゲン原子,シアノ基等で置換したクロ
ロメチル基,トリフルオロプロピル基,シアノメチル基
等から選択される同種または異種の非置換または置換一
価炭化水素基である。aは、1.90〜2.05の数であ
る。このようなオルガノポリシロキサンとしては、メチ
ルビニルポリシロキサン,メチルビニルシロキサン・ジ
メチルシロキサン共重合体,両末端ジメチルビニルシロ
キシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロ
キサン共重合体,両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖
のジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合
体,両末端トリメチルシロキシ基封鎖のジメチルシロキ
サン・メチルフェニルシロキサン・メチルビニルシロキ
サンの共重合体,両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖
のメチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロ
キサン,両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチ
ルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロ
ピル)シロキサン共重合体等が例示される。(イ)成分の
重合度の範囲は、100から30000が望ましく、更
に望ましくは1000から20000である。本発明に
おいては上述した各種オルガノポリシロキサンを組み合
わせて使用してもよい。
(イ)成分は、一般式R1 aSiO(4-a)/ 2で表されるオル
ガノポリシロキサンであり、上式中、R1はメチル基,
エチル基,プロピル基,ブチル基等のアルキル基;ビニ
ル基,アリル基等のアルケニル基;フェニル基,トリル
基等のアリ−ル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキ
ル基、またはこれらの基の炭素原子結合水素原子の一部
または全部をハロゲン原子,シアノ基等で置換したクロ
ロメチル基,トリフルオロプロピル基,シアノメチル基
等から選択される同種または異種の非置換または置換一
価炭化水素基である。aは、1.90〜2.05の数であ
る。このようなオルガノポリシロキサンとしては、メチ
ルビニルポリシロキサン,メチルビニルシロキサン・ジ
メチルシロキサン共重合体,両末端ジメチルビニルシロ
キシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロ
キサン共重合体,両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖
のジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合
体,両末端トリメチルシロキシ基封鎖のジメチルシロキ
サン・メチルフェニルシロキサン・メチルビニルシロキ
サンの共重合体,両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖
のメチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロ
キサン,両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチ
ルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロ
ピル)シロキサン共重合体等が例示される。(イ)成分の
重合度の範囲は、100から30000が望ましく、更
に望ましくは1000から20000である。本発明に
おいては上述した各種オルガノポリシロキサンを組み合
わせて使用してもよい。
【0005】本発明で用いられる(ロ)成分の無機充填剤
としては、硬化物の機械的強度を向上させるための補強
性充填剤と補強性はさほど強くないが、コストを下げる
ための増量性充填剤とがある。補強性充填剤としては、
沈降シリカ,煙霧状シリカ,焼成シリカ,煙霧状酸化チ
タン等が例示され、増量性充填剤としては、粉砕石英,
ケイ藻土,アスベスト,アルミノケイ酸,酸化鉄,酸化
亜鉛,炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの充填剤
はそのままでも使用できるが、ヘキサメチルジシラザ
ン,トリメチルクロロシラン,ポリメチルシロキサン等
の有機ケイ素化合物で表面処理したものでもよい。硬化
後のシリコ−ンゴムの機械的強度を得るためには、補強
性充填剤の使用が望ましい。また(ロ)成分の添加量は、
(イ)成分100重量部に対して5〜100重量部の範囲
である。
としては、硬化物の機械的強度を向上させるための補強
性充填剤と補強性はさほど強くないが、コストを下げる
ための増量性充填剤とがある。補強性充填剤としては、
沈降シリカ,煙霧状シリカ,焼成シリカ,煙霧状酸化チ
タン等が例示され、増量性充填剤としては、粉砕石英,
ケイ藻土,アスベスト,アルミノケイ酸,酸化鉄,酸化
亜鉛,炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの充填剤
はそのままでも使用できるが、ヘキサメチルジシラザ
ン,トリメチルクロロシラン,ポリメチルシロキサン等
の有機ケイ素化合物で表面処理したものでもよい。硬化
後のシリコ−ンゴムの機械的強度を得るためには、補強
性充填剤の使用が望ましい。また(ロ)成分の添加量は、
(イ)成分100重量部に対して5〜100重量部の範囲
である。
【0006】本発明で用いられる(ハ)成分は本発明を特
徴づける成分であり、これは(A)成分のシリコーンポリ
マーと(B)成分の補強性フィラーとの相互作用による疑
似架橋を防止する成分である、シリコ−ンゴム組成物の
貯蔵安定性を向上させ、経時的に硬化シリコ−ンゴム表
面に白点の生成することのない可塑剤であり、一般式
徴づける成分であり、これは(A)成分のシリコーンポリ
マーと(B)成分の補強性フィラーとの相互作用による疑
似架橋を防止する成分である、シリコ−ンゴム組成物の
貯蔵安定性を向上させ、経時的に硬化シリコ−ンゴム表
面に白点の生成することのない可塑剤であり、一般式
【化3】 で表わされるオルガノシリコン化合物である。式中、R
2 は同種または異種の一価炭化水素基であり、具体的に
は、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペン
チル基,ヘキシル基等のアルキル基;ビニル基,アリル
基,ブテニル基,ヘキセニル基,イソプロペニル基等の
アルケニル基;フェニル基,トリル基,キシリル基等の
アリ−ル基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル
基;クロロエチル基,3,3,3−トリフルオロプロピル
基等のハロゲン原子置換アルキル基等が挙げられるが、
これらの中でもメチル基が最も好ましい。Phは、フェ
ニル基を示す。(ハ)成分の添加量は、(イ)成分100重
量部に対して 0.05〜20重量部の範囲である。この
ような化合物は例えば、トリオルガノシラノ−ルとジフ
ェニルジクロロシランとを縮合させて得られたクロロジ
シロキサンを加水分解することにによって得られる。そ
れらの反応式は以下の通りである。
2 は同種または異種の一価炭化水素基であり、具体的に
は、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペン
チル基,ヘキシル基等のアルキル基;ビニル基,アリル
基,ブテニル基,ヘキセニル基,イソプロペニル基等の
アルケニル基;フェニル基,トリル基,キシリル基等の
アリ−ル基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル
基;クロロエチル基,3,3,3−トリフルオロプロピル
基等のハロゲン原子置換アルキル基等が挙げられるが、
これらの中でもメチル基が最も好ましい。Phは、フェ
ニル基を示す。(ハ)成分の添加量は、(イ)成分100重
量部に対して 0.05〜20重量部の範囲である。この
ような化合物は例えば、トリオルガノシラノ−ルとジフ
ェニルジクロロシランとを縮合させて得られたクロロジ
シロキサンを加水分解することにによって得られる。そ
れらの反応式は以下の通りである。
【式1】
【式2】 本発明で用いられる(ニ)成分は、本発明組成物を硬化さ
せるための硬化剤である。代表的な硬化剤としては有機
過酸化物が挙げられる。より具体的には、ジクミルパ−
オキサイド,ジ−t−ブチルパ−オキサイド,t−ブチ
ルクミルパ−オキサイド,2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパ−オキシ)ヘキサン,2,5−ジメチル
−2,5−ジ(ベンゾイルパ−オキシ)ヘキサン,2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ−オキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン,ベンゾイルパ−オ
キサイド,2,4−ジクロロベンゾイルパ−オキサイ
ド,パラクロロベンゾイルパ−オキサイドが例示され
る。有機過酸化物の添加量は、(イ)成分を硬化させるに
十分な量であり、通常(イ)成分100重量部に対して、
0.1〜15重量部の範囲が望ましい。また(イ)成分の
オルガノポリシロキサンがビニル基等のアルケニル基を
有するものである場合には、一分子中にケイ素原子結合
水素原子を3ケ以上含有するオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンと付加反応用触媒が硬化剤として使用でき
る。かかるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとし
てはメチルハイドロジェンポリシロキサン,ジメチルシ
ロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体が
例示され、その重合度は3〜700が望ましい。その添
加量は、(ニ)成分中のケイ素原子結合水素原子の合計モ
ル数と、(イ)成分中のアルケニル基の合計モル数との比
が、(0.5:1)〜(20:1)となるような量が必
要である。この場合、付加反応用触媒としては塩化白金
酸およびこれをアルコ−ル,ケトン,エ−テル等に溶解
させたもの、塩化白金酸とオレフィン類との錯化合物、
塩化白金酸とアルケニルシロキサンとの錯化合物、白金
黒及び白金を担体に保持させたもの等が使用される。こ
の触媒の添加量は、(イ)と(ニ)との総重量100万部に
対して、0.1から500重量部であることが望まし
い。このような硬化剤と共に作業時間確保のために、ア
セチレン系化合物,ヒドラジン化合物,トリアゾ−ル化
合物,フォスフィン類,メルカプタン類等を硬化遅延剤
として使用してもよい。
せるための硬化剤である。代表的な硬化剤としては有機
過酸化物が挙げられる。より具体的には、ジクミルパ−
オキサイド,ジ−t−ブチルパ−オキサイド,t−ブチ
ルクミルパ−オキサイド,2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパ−オキシ)ヘキサン,2,5−ジメチル
−2,5−ジ(ベンゾイルパ−オキシ)ヘキサン,2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ−オキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン,ベンゾイルパ−オ
キサイド,2,4−ジクロロベンゾイルパ−オキサイ
ド,パラクロロベンゾイルパ−オキサイドが例示され
る。有機過酸化物の添加量は、(イ)成分を硬化させるに
十分な量であり、通常(イ)成分100重量部に対して、
0.1〜15重量部の範囲が望ましい。また(イ)成分の
オルガノポリシロキサンがビニル基等のアルケニル基を
有するものである場合には、一分子中にケイ素原子結合
水素原子を3ケ以上含有するオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンと付加反応用触媒が硬化剤として使用でき
る。かかるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとし
てはメチルハイドロジェンポリシロキサン,ジメチルシ
ロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体が
例示され、その重合度は3〜700が望ましい。その添
加量は、(ニ)成分中のケイ素原子結合水素原子の合計モ
ル数と、(イ)成分中のアルケニル基の合計モル数との比
が、(0.5:1)〜(20:1)となるような量が必
要である。この場合、付加反応用触媒としては塩化白金
酸およびこれをアルコ−ル,ケトン,エ−テル等に溶解
させたもの、塩化白金酸とオレフィン類との錯化合物、
塩化白金酸とアルケニルシロキサンとの錯化合物、白金
黒及び白金を担体に保持させたもの等が使用される。こ
の触媒の添加量は、(イ)と(ニ)との総重量100万部に
対して、0.1から500重量部であることが望まし
い。このような硬化剤と共に作業時間確保のために、ア
セチレン系化合物,ヒドラジン化合物,トリアゾ−ル化
合物,フォスフィン類,メルカプタン類等を硬化遅延剤
として使用してもよい。
【0007】本発明の組成物は上記(イ)〜(ニ)成分を均
一に混合することによって容易に得られるが、必要に応
じて顔料,耐熱材料,難燃剤等を配合してもよい。
一に混合することによって容易に得られるが、必要に応
じて顔料,耐熱材料,難燃剤等を配合してもよい。
【0008】
【実施例】以下、実施例および参考例にて、本発明をよ
り詳細に説明する。実施例中、部とあるのは重量部のこ
とである。これらの実施例は本発明の範囲について限定
をするものではない。
り詳細に説明する。実施例中、部とあるのは重量部のこ
とである。これらの実施例は本発明の範囲について限定
をするものではない。
【0009】
【参考例1】攪拌装置付の四ツ口フラスコに、ジフェニ
ルジクロロシラン164.8部、テトラヒドロフラン3
00部を投入し、室温で攪拌しながら、トリエチルアミ
ン66部とトリメチルシラノ−ル60部(純度81パ−
セント)との混合物を滴下した。滴下終了後室温で一時
間攪拌を続けた後、副生したアミン塩をロ別し、ロ液の
溶剤を減圧下で留去させた。更に減圧蒸留で、136.
5〜142℃/2mmHgの留分118.7部を得た。この
留分のガスクロマトグラフィ−(GLC)、核磁気共鳴
分析(NMR)、赤外分光分析(IR)により、以下の
化学構造式で示されるクロロジシロキサンであった。
ルジクロロシラン164.8部、テトラヒドロフラン3
00部を投入し、室温で攪拌しながら、トリエチルアミ
ン66部とトリメチルシラノ−ル60部(純度81パ−
セント)との混合物を滴下した。滴下終了後室温で一時
間攪拌を続けた後、副生したアミン塩をロ別し、ロ液の
溶剤を減圧下で留去させた。更に減圧蒸留で、136.
5〜142℃/2mmHgの留分118.7部を得た。この
留分のガスクロマトグラフィ−(GLC)、核磁気共鳴
分析(NMR)、赤外分光分析(IR)により、以下の
化学構造式で示されるクロロジシロキサンであった。
【化4】 次に、攪拌装置付き四ツ口フラスコに、炭酸水素ナトリ
ウム24部と水250部とを投入し、攪拌しながら先に
合成した上記クロロジシロキサン70部とヘキサン20
0部との溶液を滴下した。滴下終了後、50℃で8時間
攪拌した。副生した少量の結晶性固体をロ別し、ロ液の
有機層を取り、水洗、乾燥後、溶液の溶剤を減圧下で留
去させた。更に加熱減圧蒸留を行い、無色透明の液体
58.7部を得た。この得られた液体は、GLC、NM
R及びIR分析結果から以下の組成であることがわかっ
た。トリメチルシロキシジフェニルシラノ−ルの純度
は、96.9パ−セントと高かった。
ウム24部と水250部とを投入し、攪拌しながら先に
合成した上記クロロジシロキサン70部とヘキサン20
0部との溶液を滴下した。滴下終了後、50℃で8時間
攪拌した。副生した少量の結晶性固体をロ別し、ロ液の
有機層を取り、水洗、乾燥後、溶液の溶剤を減圧下で留
去させた。更に加熱減圧蒸留を行い、無色透明の液体
58.7部を得た。この得られた液体は、GLC、NM
R及びIR分析結果から以下の組成であることがわかっ
た。トリメチルシロキシジフェニルシラノ−ルの純度
は、96.9パ−セントと高かった。
【化5】
【化6】 その他の化合物 0.5重量
%
%
【0010】
【実施例1】ジメチルシロキシ単位99.92モルパ−
セント、メチルビニルシロキシ単位0.18モルパ−セ
ントからなる平均重合度3000のオルガノポリシロキ
サン100部、比表面積300平方メ−トル/グラムの
乾式法シリカ32部、参考例1で得られたトリメチルシ
ロキシジフェニルシラノ−ル(シリコ−ンA)を、表1
に示すように配合し、ニ−ダ−ミキサ−で混練後、17
0℃で2時間熱処理してシリコ−ンゴムベ−スを得た。
このシリコ−ンゴムベ−ス100部に、有機過酸化物と
して2,5−ジメチルビス(2,5−t−ブチルパ−オキ
シ)ヘキサン0.4部を添加し2本ロールにて均一に混
合してシリコ−ンゴム組成物を得た。このときのロール
作業性は良好であった。次いでこの組成物を温度170
℃、圧力20Kg/cm2時間10分間の条件下でプレス成
形して厚さ2ミリメ−トルのシリコ−ンゴム成形シ−ト
を得た。このシ−トを200℃に設定された熱循環式オ
−ブン中に入れ4時間放置した。このようにして得られ
たシ−トの物性評価結果を表1に示した。また、未加硫
のシリコ−ンゴムベ−スを室温で4週間放置した後、こ
のシリコーンゴムベースに上記と同様有機過酸化物を配
合してシリコーンゴム組成物を製造したが、このときの
ロ−ル作業性は良好であった。また比較例1として、ジ
フェニルシランジオ−ル(シリコ−ンB)を、トリメチ
ルシロキシジフェニルシラノ−ルの代わりに添加した以
外は上記と同様にして製造したシリコーンゴム組成物の
評価結果を表1に併記した。これらの結果から、本発明
のシリコ−ンゴム組成物は、硬化前は優れた貯蔵安定性
を示し、硬化後はシリコ−ンゴム表面に白点の発生も認
められず、優れた強度を示した。
セント、メチルビニルシロキシ単位0.18モルパ−セ
ントからなる平均重合度3000のオルガノポリシロキ
サン100部、比表面積300平方メ−トル/グラムの
乾式法シリカ32部、参考例1で得られたトリメチルシ
ロキシジフェニルシラノ−ル(シリコ−ンA)を、表1
に示すように配合し、ニ−ダ−ミキサ−で混練後、17
0℃で2時間熱処理してシリコ−ンゴムベ−スを得た。
このシリコ−ンゴムベ−ス100部に、有機過酸化物と
して2,5−ジメチルビス(2,5−t−ブチルパ−オキ
シ)ヘキサン0.4部を添加し2本ロールにて均一に混
合してシリコ−ンゴム組成物を得た。このときのロール
作業性は良好であった。次いでこの組成物を温度170
℃、圧力20Kg/cm2時間10分間の条件下でプレス成
形して厚さ2ミリメ−トルのシリコ−ンゴム成形シ−ト
を得た。このシ−トを200℃に設定された熱循環式オ
−ブン中に入れ4時間放置した。このようにして得られ
たシ−トの物性評価結果を表1に示した。また、未加硫
のシリコ−ンゴムベ−スを室温で4週間放置した後、こ
のシリコーンゴムベースに上記と同様有機過酸化物を配
合してシリコーンゴム組成物を製造したが、このときの
ロ−ル作業性は良好であった。また比較例1として、ジ
フェニルシランジオ−ル(シリコ−ンB)を、トリメチ
ルシロキシジフェニルシラノ−ルの代わりに添加した以
外は上記と同様にして製造したシリコーンゴム組成物の
評価結果を表1に併記した。これらの結果から、本発明
のシリコ−ンゴム組成物は、硬化前は優れた貯蔵安定性
を示し、硬化後はシリコ−ンゴム表面に白点の発生も認
められず、優れた強度を示した。
【表1】 1)平均重合度3000のオルガノポリシロキサン100
部に対する添加重量部数 2)室温で4週間放置後のロ−ル作業性の良否で判断し
た。 3)硬化シリコ−ンゴム表面を、目視で観察して、白点の
有無を調べた。
部に対する添加重量部数 2)室温で4週間放置後のロ−ル作業性の良否で判断し
た。 3)硬化シリコ−ンゴム表面を、目視で観察して、白点の
有無を調べた。
【0011】
【実施例2】ジメチルシロキシ単位99.92モルパ−
セント、メチルビニルシロキシ単位0.18モルパ−セ
ントからなる平均重合度3000のオルガノポリシロキ
サン100部、比表面積300平方メ−トル/グラムの
乾式法シリカ32部、参考例1で得られたシリコ−ンA
を、表2に示すように配合し、ニ−ダ−ミキサ−で混練
後、170℃で2時間熱処理してシリコ−ンゴムベ−ス
を得た。このシリコ−ンゴムベ−ス100部に、25℃
における粘度5センチスト−クスの一般式
セント、メチルビニルシロキシ単位0.18モルパ−セ
ントからなる平均重合度3000のオルガノポリシロキ
サン100部、比表面積300平方メ−トル/グラムの
乾式法シリカ32部、参考例1で得られたシリコ−ンA
を、表2に示すように配合し、ニ−ダ−ミキサ−で混練
後、170℃で2時間熱処理してシリコ−ンゴムベ−ス
を得た。このシリコ−ンゴムベ−ス100部に、25℃
における粘度5センチスト−クスの一般式
【化7】 で表わされる、ケイ素原子結合水素原子含有率0.8重
量パ−セントのオルガノポリシロキサン0.5部と、硬
化遅延剤としてのモノメチルトリス(モノメチルブチノ
キシ)シラン0.06部と、硬化触媒としての塩化白金
酸とテトラメチルビニルジシロキサンとの錯体を、白金
として総重量に対して15ppmになるように加え二本ロ
−ルで均一に混合したシリコ−ンゴム組成物を得た。こ
の組成物を温度150℃、圧力20Kg/cm2時間5分間
の条件下でプレス成形して厚さ2ミリメ−トルのシリコ
−ンゴム成形シ−トを得た。このようにして得られたゴ
ムシ−トから評価試験用ダンベルを作成し、実施例1と
同様に物性等を評価し、表2の結果が得られた。また比
較例2として、シリコ−ンBを、シリコ−ンAの代わり
に添加した以外は上記と同様にして製造したシリコーン
ゴム組成物の評価結果を表2に併記した。これらの結果
から、本発明のシリコ−ンゴム組成物は、硬化前は優れ
た貯蔵安定性を示し、硬化後はシリコ−ンゴム表面に白
点の発生も認められず、優れた強度を示した。
量パ−セントのオルガノポリシロキサン0.5部と、硬
化遅延剤としてのモノメチルトリス(モノメチルブチノ
キシ)シラン0.06部と、硬化触媒としての塩化白金
酸とテトラメチルビニルジシロキサンとの錯体を、白金
として総重量に対して15ppmになるように加え二本ロ
−ルで均一に混合したシリコ−ンゴム組成物を得た。こ
の組成物を温度150℃、圧力20Kg/cm2時間5分間
の条件下でプレス成形して厚さ2ミリメ−トルのシリコ
−ンゴム成形シ−トを得た。このようにして得られたゴ
ムシ−トから評価試験用ダンベルを作成し、実施例1と
同様に物性等を評価し、表2の結果が得られた。また比
較例2として、シリコ−ンBを、シリコ−ンAの代わり
に添加した以外は上記と同様にして製造したシリコーン
ゴム組成物の評価結果を表2に併記した。これらの結果
から、本発明のシリコ−ンゴム組成物は、硬化前は優れ
た貯蔵安定性を示し、硬化後はシリコ−ンゴム表面に白
点の発生も認められず、優れた強度を示した。
【表2】
【0012】
【発明の効果】本発明のシリコ−ンゴム組成物は、硬化
前は貯蔵安定性に優れ、硬化後はシリコ−ンゴム表面に
白点が生成することがなく、強度が優れているという特
徴を有する。
前は貯蔵安定性に優れ、硬化後はシリコ−ンゴム表面に
白点が生成することがなく、強度が優れているという特
徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/04 C08K 3/36 C08K 5/14 C08K 5/5415
Claims (2)
- 【請求項1】 (イ)一般式R1 aSiO(4-a)/2(式中、
R1は一価炭化水素基、aは1.90〜2.05の数であ
る。)で表わされるオルガノポリシロキサン100重量
部、 (ロ)無機質充填剤 5〜100重量部、 (ハ)一般式 【化1】 (式中、R2は同種または異種の一価炭化水素基であり、Phはフェニル基を示 す。)で表わされるシラノ−ル基含有オルガノシリコン化合物 0.05〜20重量部 および (ニ)硬化剤 本発明の組成物を硬化 させるに十分な量 からなるシリコ−ンゴム組成物。 - 【請求項2】 無機質充填剤がシリカ微粉末である請求
項1記載のシリコ−ンゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33430491A JP3153302B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | シリコーンゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33430491A JP3153302B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | シリコーンゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05140457A JPH05140457A (ja) | 1993-06-08 |
JP3153302B2 true JP3153302B2 (ja) | 2001-04-09 |
Family
ID=18275856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33430491A Expired - Fee Related JP3153302B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | シリコーンゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3153302B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP4727017B2 (ja) * | 1999-11-15 | 2011-07-20 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | 熱伝導性シリコーンゴム組成物 |
-
1991
- 1991-11-22 JP JP33430491A patent/JP3153302B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05140457A (ja) | 1993-06-08 |
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